各種の図面中の同様の参照符号は、同様の要素を示す。
本文書は、一般にソーシャルネットワーク上に広告を置くことについて記載する。具体的には、本文書は、広告をユーザに表示する機会の割り当ておよびソーシャルネットワーク全体にわたる広告の伝搬について記載する。場合によっては、広告主が、ユーザの興味関心およびソーシャルネットワーク上の影響力に従って、ソーシャルネットワークのユーザを広告のターゲットとすることができる、方法およびシステムが記載される。広告に関係する興味関心をもち、影響力があるユーザに広告を表示する機会は、広告主にとって、関係のない興味関心をもち、影響力がないユーザ(または関係する興味関心をもち、影響力がないユーザ)に広告を表示する機会よりも、価値があり得る。ユーザのソーシャルネットワーク上の影響力は、ユーザのソーシャルネットワーク上の活動のレベルおよび/または知り合い関係に注目することにより判定され得る。広告主は、ユーザの興味関心および影響力に従ってランク付けされた匿名のユーザのリストを受け取ることができる。入札メカニズムは、ソーシャルネットワーク上の、関連があり影響力がある有限数のユーザに広告を表示する機会を得ようと求める複数の広告主間の折り合いをつけるために使用され得る。
場合によっては、ひとたび特定の匿名のユーザに広告を表示する機会が広告主に与えられると、広告主からの広告は、熱拡散モデル(heat diffusion model)を使用してユーザからユーザの友人に伝搬され得る。例えば、ソーシャルネットワーク上のユーザの影響力は、熱強度(heat intensity)または熱スコア(heat score)として表され得ると共に、ここでは、ユーザの影響力が大きいほど、その熱スコアも高くなる。ユーザ間の伝搬は、次いで熱拡散モデルを使用してモデル化され得る。例えば、広告のターゲットにされたユーザが、まだターゲットにされていないユーザよりも大きい「熱(heat)」を有している限り、広告は、結びつきのある2人のユーザの間に広がる(伝搬する)ことができる。これは、影響力が大きいユーザから影響力が小さいユーザへ、ソーシャルネットワーク全体を通して広告が伝搬する結果となり得る。上記の方法から得られる1つの利点は、影響力があるユーザから、影響を受けたユーザへ広告を伝搬させることによって、広告主が広告効率を最大化することができることである。
図1は、ソーシャルネットワークのユーザに広告を出す機会への入札を受け取り、ソーシャルネットワーク全体にわたってユーザからユーザへ広告を伝搬させる例示的なシステム100の図である。システム100は、広告主102a〜102c、入札を受け取るサーバ112、およびソーシャルネットワーク118を含み得る。
広告主102aは、ある特徴106を有するソーシャルネットワークのユーザに広告108を表示する要求を提出することができる。サーバ112は、要求を受け取り、ユーザ影響力スコアおよび/または要求された特徴とのユーザ類似性に従ってランク付けされた匿名のユーザのリスト114を広告主102aに提供することができる。広告主102aは、次いで、114のランク付けされたユーザのうちの1人または複数人に広告108を表示する機会に入札を行うことができる。サーバ112は、複数の広告主102bおよび102cから、114のある匿名のユーザに広告を表示する機会への入札104bおよび104cを受け取ることができる。例えば、入札表114において、ユーザU4に広告を表示する機会に対して2つの入札(スポーツ広告に関する$1.50および音楽広告に関する$0.60)が存在する。サーバ112は、次いで、広告を表示する機会を最高額入札者に与えることができ、その時点で広告116は、ソーシャルネットワーク118上に表示され得る。
広告は、まず、匿名で入札されたユーザ(例えば、ユーザU4 120)に表示され得る。広告116は、次いでユーザ間の結びつきに沿って、ソーシャルネットワーク118全体に伝搬され得る。例えば、伝搬ユーザの熱スコア、または影響力スコアが、受け取りユーザの熱スコアを超える限り、広告は、別のユーザに結びつきのあるユーザから伝搬し得る。例えば、ユーザU4 120は、ユーザU17 122に結びつきがある。114では、ユーザU4は500の熱スコアをもち、ユーザU17は450の熱スコアをもつ。U4の熱スコアがU17を超えるため、広告は、ユーザU4 120からユーザU17 122に伝搬し得る。しかし114では、U2の熱スコアは510であり、ユーザU4の熱スコアを超えるため、広告は、ユーザU4 120からユーザU2 126へは伝搬できない。
図2は、ソーシャルネットワークのユーザに広告を出す機会への入札を受け取り、ソーシャルネットワーク全体にわたってユーザからユーザへ広告を伝搬させる例示的なシステム200の別の図である。システム200は、クライアントサイド202およびサーバサイド204を含み得る。クライアントサイド202は、広告主206のインターフェースとなって、要求を提出し、ソーシャルネットワークの選択されたユーザに広告を表示することに入札することができる。また、クライアントサイド202は、ユーザ208のインターフェースとなって、例えば、ソーシャルネットワーク上のユーザに閲覧されるページの中に、広告主206によって提出された広告を表示することができる。サーバサイド204は、広告主206の要求を受け取り、選択されたユーザ208に広告を表示する機会を入札処理を通して与えることができる。サーバサイド204はまた、例えば、知り合い関係によって結びつきのある(例えば、ユーザが友人として指定される、ユーザ同士が互いのプロフィールを訪問するなど)ソーシャルネットワークのユーザ208同士の間で熱拡散モデルを使用して広告を伝搬させることができる。
クライアントサイド202は、広告主206を含むことができ、広告主206は、広告のターゲットにしたいと思っているユーザの特徴を提出する。ここでAdheatインターフェース210と呼ばれる広告インターフェースは、特徴を受け取り、それらをサーバサイド204に送ることができる。サーバサイド204は、ウェブサーバ214を含むことができ、ウェブサーバ214は、特徴を受け取り、データベース216を使用することによって、ソーシャルネットワーク上の各ユーザの影響力および広告主によって提出された特徴との類似性によりランク付けされたユーザのリストを作成する。ランク付けの後、いくつかの実施形態では、ウェブサーバ214は、ランク付けされたリストをクライアントサイド202に送ることができる。
いくつかの実施形態では、ウェブサーバ214は、広告および/または広告のコンテンツを広告主206から受け取ったことに応答して、順序付けられたユーザのリストを作ることができる。順序付けられたリストでは、ユーザが広告のコンテンツを受け入れる見込みおよび/またはユーザがソーシャルネットワークの他のユーザに対して有する影響力の大きさに従って、ユーザを順序付けることができる。順序付けられたリストの最上部付近に列挙されたユーザは、順序付けられたリストの最下部付近に列挙されたユーザよりも、広告のコンテンツを受け入れる可能性が高く、かつ/またはソーシャルネットワークの他のユーザに対する影響力が大きい。
クライアントサイドのAdheatインターフェース210は、ランク付けされたユーザのリストを受け取り、それを広告主206に提供することができる。広告主206は、Adheatインターフェース210に、ランク付けされたリスト上の選択されたユーザに広告を表示する機会への入札を提供することができる。次に、Adheatインターフェース210は、入札をサーバサイド204に送ることができる。入札を受け取った後、ウェブサーバ214は、競売を行い、入札に基づいて、ランク付けされたユーザに広告を表示する機会を与えることができる。競売処理は、続いてより詳細に説明される。
ウェブサーバ214は、広告をクライアントサイド202に送信することができる。クライアントサイド202上のガジェット212は、ユーザ208に表示する機会を落札した広告主206によって提供された広告を、ユーザ208に表示することができる。次いで、広告は、ソーシャルネットワーク全体に伝搬されることが可能で、ここでは交友グラフ218を使用して表される。これは、以下でより詳細に説明される。
上記のように、広告主206は、Adheatモジュール210に、ソーシャルネットワークのユーザを広告のターゲットにする要求を提供することができる。要求は、広告のコンテンツおよび/または広告主206が広告のターゲットにしたいと望むユーザの特徴を指定する情報を含むことができる。ユーザの特徴は、ユーザの年齢または年齢幅、性別、興味関心、職業、収入、学歴、または地理的位置などの人員情報を含むことができる。
場合によっては、広告主206は、Adheatモジュール210に、広告主がターゲットにしたいユーザに関する1つまたは複数のキーワードを提供することができる。例えば、広告主206は、Adheatモジュール210に、「スポーツ」に関する広告を「18歳から35歳までの間」の「男性」ユーザに表示する要求を提供することができる。
いくつかの実施形態では、広告主206は、広告のコンテンツ用および広告主206が広告のターゲットにしたいと望むユーザの特徴用の記述子を、ドロップダウンメニューから選択することができる。例えば、ドロップダウンボックスは、広告主に、選択用の複数のユーザ特徴を与えることができる。場合によっては、広告主は、広告自体をAdheatモジュール210に提供してもよく、Adheatモジュール210は、広告を分析し、広告のコンテンツを判定することができる。Adheatモジュール210に提供される広告は、テキスト、画像、ビデオ、またはそれらの任意の組み合わせであってよい。
Adheatモジュール210は、広告で使用されるおよび/または広告に関連する言葉および/または記号に基づいて広告のコンテンツを導出するコンテンツモデリング方法を使用して、広告のコンテンツを判定することができる。場合によっては、広告のコンテンツは、広告のテキストから導出され得る。テキストまたはビデオに広告が供給される場合は、広告用テキストを作成するために光学文字認識が使用され得る。場合によっては、広告のコンテンツは、広告に関連するメタ情報から導出され得る。
Adheatモジュール210は、広告主206からウェブサーバ214へ要求を提出することができる。それに応答して、ウェブサーバ214は、Adheatモジュール210に、広告主206によって指定された特徴の1つまたは複数に一致する、ランク付けされた匿名のユーザのリストを提供することができる。
リストの最上部にランク付けされたユーザに広告を表示する機会は、リストの最下部にランク付けされたユーザに表示するよりも、広告主206にとって価値があり得る。リストの最上部にランク付けされたユーザは、ソーシャルネットワーク上でより影響力がある可能性があり、広告主206によって指定された特徴により近く当てはまっている可能性がある。ランク付けされたユーザのリストは、(ソーシャルネットワーク上の特定のユーザを広告主が識別することを防ぐ)匿名化されたユーザ識別子、影響力スコア、および関連性スコアなどの各ユーザの情報を含み得る。ユーザは、リスト上で、影響力スコア、関連性スコア、またはそれらの組み合わせに従ってランク付けされ得る。一般に、ユーザの影響力スコアおよび関連性スコアが大きいほど、ランク付けされたリストの最上部にユーザが提示される可能性は高くなり得る。
影響力スコアは、ソーシャルネットワークの他のユーザに対するユーザの影響力の測定基準であり得る。影響力スコアは、ユーザの活動レベルおよび/または知り合い関係に基づき得る。ユーザの活動レベルは、ソーシャルネットワーク上のユーザの交流の度合いであり得る。
知り合い関係は、交友などの、ソーシャルネットワーク上の2人のユーザ間のつながりであり得る。ユーザの影響力スコアは、ユーザ知り合い関係の多さおよび/または重要性によって影響され得る。
例えば、ユーザの活動レベルは、ユーザのソーシャルネットワーク上の他のユーザとの交流の質および/もしくは量、ソーシャルネットワーク上のユーザによって生成されたコンテンツの質および/もしくは量、ならびに/またはある期間内のソーシャルネットワーク上のユーザ交流および/もしくはコンテンツ生成の頻度によって判定され得る。交流および/または生成されたコンテンツの質および/または量が大きいユーザは、交流および/または生成されたコンテンツの質および/または量が小さいユーザよりも活動レベルが高いと判定され得る。また、ある期間中の交流の頻度および/または生成されたコンテンツが多いユーザは、活動レベルがより高いと判定され得る。
ソーシャルネットワーク上でのユーザ交流は、少なくとも、別のユーザのページにコメントを投稿すること、メッセージを別のユーザに送ること、ソーシャルネットワーク上のフォーラムに参加すること、別のユーザを友人として追加すること、ソーシャルネットワーク上のチャットルームにおいてコメントを投稿すること、および/または別のユーザのプロフィールページを閲覧することを含み得る。ユーザによって生成されたコンテンツは、少なくとも、画像またはビデオをアップロードすること、ユーザプロフィールページを更新すること、ブログにエントリを投稿すること、および/またはユーザステータス情報を更新することを含み得る。
ソーシャルネットワーク上のユーザの交流の質は、交流の実質性および/または交流が現れるコンテクストに対する交流の応答性を評価することによって判定され得る。例えば、スポーツに関する以下の2つのコメントが投稿され得る。1)「私はスポーツが好きです」および2)「私はスポーツ観戦が大好きで、特にフットボールとホッケーの観戦が好きです。私のプロフィールの中に投稿してある、スーパーボウルパーティのときの写真をチェックしてみてください」。後者の方が実質的なので、より質が高いと判定され得る。
前の例でさらにいうと、音楽のジャンルに関する話題に応答して、この2つのコメントのうちのいずれか一方が現れるとすると、それらが現れるコンテクスト(例えば、音楽のジャンル)に応答していないので、それらは高い質でない可能性が高い。それほど実質的でないがそれが現れるコンテクストに応答しているコメントは、実質的であるがトピックから外れたコメントよりも質が高いと判定され得る。例えば、「ブルースが私のお気に入りの部類の音楽です」で始まる音楽ジャンルに関する話題に投稿されたコメントは、上記の第2の、より実質的なコメントよりも質が高いと判定され得る。
ユーザ交流の質のように、ユーザが生成したコンテンツの質は、実質性およびコンテクストへの応答性についても評価され得る。また、ユーザが生成したコンテンツの質は、オリジナリティに基づいて評価され得る。ユーザが生成したオリジナルの(例えば、以前に、別のユーザによってソーシャルネットワーク上に投稿されていない)コンテンツは、オリジナルでない(例えば、別のユーザのプロフィールページからコピーされた)コンテンツよりも質が高いと判定され得る。
ソーシャルネットワーク上のユーザ交流およびユーザによって生成されたコンテンツの量は、複数の交流およびソーシャルネットワーク上に投稿されたコンテンツの量によって判定され得る。例えば、ユーザが5つのコメントを投稿することは、ユーザが2つのコメントを投稿することよりも活動の量が多いと判定され得る。
場合によっては、ユーザの活動レベルは、ユーザ交流およびユーザが生成したコンテンツの質と量の組み合わせによって判定され得る。活動レベルは、ユーザ交流の重み付け量および/またはユーザによって生成されたコンテンツの重み付け量による判定が可能で、ここで各交流および/またはユーザが生成したコンテンツは、その質に従って重み付けされる。例えば、コメント2(上記)に類似の2つのコメントをユーザが投稿することが、コメント1(上記)に類似の5つのコメントをユーザが投稿することよりも活動レベルが高い場合がある。
また、ユーザの活動レベルは、少なくとも部分的には、ある期間内の交流の頻度および/またはユーザによって生成されたコンテンツに基づくことができる。例えば、先月に5人の他のユーザと交流し、10枚の新しい写真を投稿(例えばコンテンツ生成)したユーザは、先月にわずか2人の他のユーザとしか交流せず、新しい写真をわずか5枚しか投稿していない別のユーザよりも活動レベルが高いと判定され得る。交流および/または生成されたコンテンツは、また、判定された質に従って重み付けされ得る。
ユーザの影響力スコアは、ユーザの知り合い関係の多さによって影響され得る。友人が多いユーザは、友人の少ないユーザより影響力があり得る。したがって、知り合い関係の多いユーザは、知り合い関係の少ないユーザよりも大きい影響力スコアになり得る。
ユーザの影響力スコアは、ユーザの知り合い関係の重要性によって影響され得る。より重要な知り合い関係を有するユーザは、それほど重要でない知り合い関係を有するユーザよりもソーシャルネットワーク上の影響力が大きくなり得る。ユーザの知り合い関係の重要性は、ユーザの友人(知り合い関係によってそのユーザに結びつきのあるユーザ)の影響力スコアに基づくか、および/または知り合い関係が、ソーシャルネットワークの別個のサブグラフに結びついているかどうかに基づくことができる。
場合によっては、影響力スコアの大きいユーザとのユーザの知り合い関係は、影響力スコアの小さいユーザとの知り合い関係よりも、より重要になり得る。他の場合では、影響力スコアの小さいユーザとのユーザの知り合い関係は、影響力スコアの大きいユーザとの知り合い関係よりも、より重要になり得る。
ユーザのソーシャルネットワークは、交友グラフ218に例示されるように、知り合い関係(エッジ)によって互いに結びついたユーザ(ノード)のグラフとして表され得る。知り合い関係は、ソーシャルネットワークのユーザ間の明白な関係であり得る。例えば、2人のユーザ間の双方が合意した友人指定は、明白であり得る。知り合い関係は、暗黙のものでもあり得る。例えば、たとえユーザU3とU4に明白な交友関係がなくとも、ユーザU3がユーザU4プロフィールページを訪問した、ユーザU3が、ソーシャルネットワーク上のインターフェース(例えば、チャットルーム、eメール交換など)を介してユーザU4と交流した、および/またはユーザU3とユーザU4がともに共通する友人をもっていた(例えば、彼らが双方ともユーザU5と明白な交友関係をもっていた)場合は、ユーザU3とU4の間に知り合い関係が暗黙的に存在し得る。
ソーシャルネットワークグラフ内で、サブグラフは、ユーザのグループであり得ると共に、ユーザのグループでは、互いに多くの知り合い関係があるが、グループ以外のユーザとは知り合い関係が少ない。2つの別個のサブグラフのユーザを結びつける知り合い関係は、同一サブグラフ内のユーザを結びつける知り合い関係よりも、より重要であり得る。例えば、ソーシャルネットワーク118のユーザU2、U4、U6、およびU17は、同一サブグラフ内の知り合い関係を介して結びついている。U4のサブグラフとは隔たったサブグラフの一部であるユーザU10とユーザU4の間の結びつきは、別個のサブグラフのユーザを結びつけていると考えられ得る。
関連性スコアは、あるユーザ特徴と、広告主206が広告のターゲットにすることを要求していたユーザ特徴との類似性の測定基準となり得る。広告主206の要求に関して既に記載したように、ユーザの特徴は、ユーザの年齢または年齢幅、性別、興味関心、職業、収入、学歴、または地理的位置などの人員情報を含み得る。広告主206によって要求された特徴と類似する特徴をもつユーザは、特徴があまり類似しないユーザよりも高い関連性スコアを持ち得る。例えば、ユーザU3が、「男性、25歳、ホッケーが好き」で、ユーザU5が「男性、37歳、ブルース音楽が好き」であると仮定しよう。「スポーツ」が好きな「18歳〜35歳」の「男性」ユーザに広告を表示する広告主の要求の場合、ユーザU3は、その要求に対してユーザU5よりも高い関連性スコアを有する。
場合によっては、ユーザ活動レベルスコアは、広告主206の要求に対する各交流の関連性に鑑みて判定され得る。そのような例では、各交流は、広告主206によって要求された特徴とのその関連性に従って、重み付けされ得る。例えば、前段からのシナリオを用いると、ユーザU3およびU5がソーシャルネットワーク上に同数の実質的なコメントを投稿するが、ユーザU5の投稿の多くがスポーツに関係する場合、ユーザU5は、ユーザU3よりも活動レベルスコアの重み付けが大きくなる。
いくつかの実施形態では、ウェブサーバ214は、サーバサイド204上でホストされているデータベース216に問い合わせることによって、ランク付けされたユーザのリストを受け取ることができる。データベース216は、ソーシャルネットワークのユーザに関する匿名化された情報を含むことができる。例えば、匿名化された情報は、ユーザの特徴、ソーシャルネットワーク上での交流、ソーシャルネットワーク上での影響力、および/または広告主206の要求との関連性に関する情報を含むことができる。
場合によっては、データベース216には、ソーシャルネットワークのユーザに関するモデルが格納されていることがある。モデルは、興味関心を含むユーザ特徴の概要を、維持および問い合わせされる形式で提供することができる。モデルは、ウェブサーバ214またはサーバサイド204の図示しない別の構成要素によってデータベース216に挿入される情報を生成することができる。例えば、潜在トピックモデリングは、モデルを生成するために使用することができる。潜在トピックモデリングは、ソーシャルネットワーク(例えば、ユーザプロフィールページ、ユーザ交流)からのデータを処理することによってモデルを作成して、ユーザ特徴(例えば、興味関心)を導出することができる。
ランク付けされたユーザのリストをウェブサーバ214から受け取ると、Adheatモジュール210は、ランク付けされたユーザのリストを広告主206に提供することができる。次に、広告主206は、Adheatモジュール210に、ランク付けされたユーザのリストに含まれる1人または複数人のユーザに広告を表示する機会への入札を提供することができる。入札は、1ユーザ当たりの最低入札額、1ユーザ当たりの最高入札額、および/またはソーシャルネットワーク全体にわたって広告を伝搬させる合計予算を指定することができる。広告主206は、個々のランク付けされたユーザおよび/またはランク付けされたリスト内のユーザの集団に入札することができる。
ランク付けされたリスト上で高くランク付けされたユーザに広告を表示する機会は、低くランク付けされたユーザに広告を表示する機会よりも高額となり得る。これは、リストの最上部にランク付けされたユーザが、ソーシャルネットワーク上で極めて影響力があり、広告主206によって広告について提出された特徴に関係する場合に起こり得る。リストの最上部にランク付けされたユーザに広告を表示する機会を落札したいと望む広告主206は、低くランク付けされたユーザよりも高い入札額をそのユーザに付けなくてはならない可能性が高く、これは、影響力がある同一のユーザに他の広告主が入札する可能性が高いためである。
いくつかの実施形態では、Adheatモジュール210は、ソーシャルネットワークのユーザのランク付けに関してウェブサーバ214によって行われる機能の一部またはすべてを行うことができる。例えば、広告主206から広告要求を受け取ったことに応答して、Adheatモジュール210は、広告主206の広告のコンテンツに関する情報を送ることなく、ユーザのリストの要求をウェブサーバ214に送ることができる。それに応答して、ウェブサーバ214は、Adheatモジュール210に、ユーザのリストおよびユーザの関連する情報(例えば、ユーザ影響力スコア、ユーザ興味関心)を提供することができる。Adheatモジュール210は、次いで、受け取ったユーザの影響力スコアおよび/または受け取ったユーザの興味関心と広告のコンテンツの間の類似性に基づいてユーザのランキングを演算することができる。ランク付けされたリストを演算した後、Adheatモジュール210は、ランク付けされたリストを広告主206に表示し、ユーザ入札を広告主206から受け取ることができる。
そのような実施形態では、Adheatモジュール210は、ウェブサーバ214に、ある影響力スコア範囲または影響力スコアのある百分位数にいるユーザを要求することができる。例えば、Adheatモジュール210は、ウェブサーバ214に、450を超える影響力スコアのユーザを返すことを要求することができる。別の例では、Adheatモジュール210は、ウェブサーバ214に、影響力スコアの上位10%以内の影響力スコアのユーザを返すことを要求することができる。Adheatモジュール210は、次いで、前述のように、これらのユーザをランク付けすることができる。
Adheatモジュール210は、広告主206からの入札をウェブサーバ214に提出することができる。ウェブサーバ214は、複数のAdheatモジュール210を通して、複数の広告主206からソーシャルネットワークのユーザに広告を表示する機会に対する入札を受け取ることができる(例えば、図1の104a〜104c参照)。ウェブサーバ214は、広告主206から受け取った入札に基づいて、ソーシャルネットワークのユーザに広告を表示する機会に対する競売を行うことができる。競売は、ソーシャルネットワークのユーザに広告を表示する機会を、最高入札額の広告主に与えることができる。
例えば、広告主A1は、スポーツに関する広告を匿名のユーザU1に表示する機会に、$1.50の最高入札額を提出することができた。広告主A2は、広告をユーザU1に表示する同じ機会に、$1.00の最高入札額を提出することもできたが、広告主A2の広告は、音楽に関係し得る。ウェブサーバ214によって行われる競売は、ユーザU1に広告を表示する機会を広告主A1に与え、これは、その最高入札額がより大きいためである。
競売が、広告をユーザに表示する機会を与えた後、ウェブサーバ214は、ユーザ208と結合しているガジェット212に広告を伝搬することができる。場合によっては、ガジェット212は、ソーシャルネットワーク上でユーザによって閲覧されるページ上に広告を表示するインターフェースである。競売で落札した広告主206の広告は、ガジェット212(ガジェット212は、コンピュータディスプレイを通してユーザ208に広告を表示することができる)に送信され得る。ガジェット212は、ユーザが広告と接触することを可能にするインターフェースをユーザに提供することができる。ガジェット212は、ウェブページに埋め込み可能な、シンプルなHTMLまたはJava(登録商標)Scriptアプリケーションあるいはその他のアプリケーションであり得る。場合によっては、広告とのユーザの接触は、ユーザが、知り合い関係によってそのユーザと結びつきのある他のユーザに広告を伝搬させるかどうか選択することを含むことができる。
場合によっては、広告と接触するユーザは、広告の利益の分配にあずかることができる。いくつかの実施形態では、ユーザに分配される利益は、ユーザ交流に起因する利益の割合、定額、ユーザ交流に起因する広告を閲覧するか、かつ/もしくはこれと接触するユーザ数に基づく額、ならびに/またはユーザ交流に起因する広告を閲覧するか、かつ/もしくはこれと接触するユーザの特徴および/もしくは影響力に基づく額であり得る。例えば、広告と接触するユーザは、ソーシャルネットワークの他のユーザに広告を伝搬させることを決めることにより、広告が伝搬されるユーザの数に基づいて広告の利益の配当を受け取ることができる。
いくつかの実施形態では、広告の伝搬は、ユーザが自身の知り合い関係のうちの1つを介して直接的に広告を伝搬させる場合のみ、ユーザに起因する。他の実施形態では、ユーザからユーザへの広告の一連の伝搬において、ユーザの交流にまでさかのぼることが可能な場合に、広告の伝搬は、ユーザに起因する。そのような実施形態では、伝搬ユーザに起因する利益は、ユーザの伝搬が遠くなるにつれて減少し得る。例えば、ユーザU1は、広告をユーザU2に伝搬させることで利益の10%を受け取ることができる。しかしながら、ユーザU2がユーザU3にその広告を伝搬させたとき、ユーザU1は、利益のわずか5%しか受け取ることはできない。同様に、ユーザU3がユーザU4にその広告を伝搬させたとき、ユーザU1は、利益のわずか2.5%しか受け取ることはできない。
ガジェット212は、熱拡散モデルに基づいて、ソーシャルネットワークの他のユーザに広告を伝搬させることができる。熱拡散は、物理学の熱力学(thermodynamic physics)からの概念である。概括的にいえば、熱拡散は、隣り合った2つの粒子間の熱に差異があったとき、一方の粒子から他方の粒子に熱が広がる(拡散する)と規定している。例えば、粒子AおよびBが隣り合っており、それぞれ70度および50度の温度を有している場合、熱が粒子Aから粒子Bに移動する。しかしながら、熱は、粒子Bから粒子Aには移動しない。粒子AおよびBが両方とも70度の温度を有している場合、熱の転移は起こらない。
各ユーザに「温度」を割り当てることによって、広告は、熱拡散モデルを使用してソーシャルネットワーク全体にわたって伝搬される。広告は、伝搬ユーザが、受け取る側のユーザより高い「温度」を有している限り、伝搬ユーザから受け取る側のユーザに送信される。いくつかの実施形態では、熱拡散モデルは、熱インデックススコアを使用してユーザの温度を表す。ユーザの熱インデックススコアは、ユーザのソーシャルネットワーク上の影響力スコア(上記)に基づくことができる。ユーザの熱インデックススコアおよび影響力スコアは、直接的な関係(例えば、影響力があるユーザほど熱インデックススコアも大きくなる)を有していてもよい。
熱拡散モデル構造下では、広告は、「隣り合った」ユーザ間で伝搬し得る。2人のユーザは、ソーシャルネットワーク上で互いに結びつきがある場合、交友グラフ218上のノード間の結びつきによって表されるように、隣り合っていると考えられ得る。ユーザ間の結びつきは、知り合い関係の形態をとり得る。知り合い関係は、とりわけ、ユーザが、友人、同僚、同級生、および/または同じグループのメンバであることを意味する関係であり得る。他の実施形態では、知り合い関係は、ユーザが、互いのプロフィールを閲覧した、コンテンツをユーザのプロフィールページに投稿したか、および/または電子通信(例えば、別のユーザからのチャット要求)を受け取ったことを示し得る。
いくつかの実施形態では、広告は、伝搬ユーザから、伝搬ユーザと結びつきがあり、伝搬ユーザよりも熱インデックススコアが低い全ユーザに伝搬する。例えば、ユーザU3は、熱インデックススコアが70の伝搬ユーザである。ユーザU3は、ユーザU5、U8、およびU9と結びつきがあり、彼らの熱インデックススコアは、それぞれ50、35、および80である。伝搬ユーザU3に表示される広告は、ユーザU5およびU8に広がるが、これは彼らの熱インデックススコアの方が低いからである。広告は、ユーザU9には伝搬せず、これはユーザU9の熱インデックススコアが、伝搬ユーザU3よりも大きいからである。しかし、広告がユーザU9に表示され、ユーザU9が、伝搬ユーザとしての役割で機能しているとき、ユーザU9に表示された広告は、ユーザU3に伝搬し、これはユーザU3の熱インデックススコアの方が低いからである。
熱拡散モデルの下では、再帰を使用して、ソーシャルネットワークのユーザ全体にわたって広告は伝搬する。広告は、伝搬ユーザから受け取りユーザに広がり、各受け取りユーザは、伝搬ユーザと結びつきがあり、伝搬ユーザよりも熱インデックススコアが低い。広告が表示された後、各受け取りユーザは、伝搬ユーザとして機能することができる。したがって、広告は、受け取りユーザから、受け取りユーザに結びつきがあり、受け取りユーザより熱インデックススコアの低い他のユーザに広がる。
例えば、上記のシナリオを使用すると、ユーザU9は、伝搬ユーザとして開始するものと仮定しよう。広告は、ユーザU9に表示され、次いで、熱インデックススコアが低い、その結びつきのあるユーザに伝搬される。この場合、ユーザU3の熱インデックススコアは、ユーザU9よりも低いため、広告はユーザU3に伝搬される。ユーザU3は、次いで、伝搬ユーザの働きをする。ユーザU3を伝搬ユーザとして、広告は次いで、ユーザU5およびU8の方がユーザU3よりも熱インデックススコアが低いため、ユーザU5およびU8に伝搬される。ユーザU5およびU8は、次いで、伝搬ユーザの働きをする。広告は、ユーザU5よりも熱インデックススコアの低い、ユーザU5と結びつきのあるユーザに伝搬される。広告はまた、ユーザU8よりも熱インデックススコアの低い、ユーザU8と結びつきのあるユーザに伝搬される。
広告の再帰的伝搬は、終了条件が満たされるまで継続し得る。場合によっては、終了条件は、広告用の予算が使い果たされることであり得る。他の例では、終了条件は、伝搬ユーザが、広告と接触しないことを選ぶことであり得る。そのような例では、ガジェット212は、広告を、ユーザ208に表示するための代わりの広告で置き換えることができる。他の例では、終了条件は、受け取りユーザの熱インデックススコアが、伝搬ユーザの熱インデックススコアを超えることであり得る。他の例では、終了条件は、受け取りユーザが、広告を既に受け取っていることであり得る。
ガジェット212は、ユーザ208の広告との接触に関するデータを、ウェブサーバ214に送信することができる。送信されるデータは、広告閲覧およびクリックに関する情報を含み得る。
ウェブサーバ214は、1つまたは複数のサーバからなり得る。ウェブサーバ214は、インターフェース220、要求スコア付けモジュール222、広告割り当てモジュール224、および再帰的伝搬モジュール226を含み得る。インターフェース220は、クライアントサイド202との通信を可能とし得る。要求スコア付けモジュール222は、少なくとも1人のソーシャルネットワークのユーザに広告を表示する機会に対する、広告主206から受け取った入札にスコア付けをすることができる。広告割り当てモジュール224は、要求スコア付けモジュール222によってスコア付けされた入札に基づいて、ソーシャルネットワークのユーザに、広告を表示する機会を割り当てることができる。再帰的伝搬モジュール226は、ユーザ影響力スコアに基づいて、ソーシャルネットワークのユーザに広告を再帰的に伝搬させることができる。
図3は、広告主の要求に基づいてソーシャルネットワークのユーザに広告を表示する機会を与える例示的な処理300のフローチャートである。処理300は、例えば、システム100および200などのシステムによって行われ得ると共に、分かりやすく表すために、以下の説明では、処理を説明する例の基礎としてシステム100および200を用いる。しかしながら、処理300を行うために、別のシステム、またはシステムの組み合わせが使用されてもよい。
処理300は、特定の特徴をもつソーシャルネットワークのユーザを広告のターゲットにする広告主の要求を受け取ることにより、ステップ302から開始することができる。広告主の要求は、クライアントサイドからサーバサイド上で受け取られ得る。例えば、ウェブサーバ214は、クライアントサイド202上の広告主206から要求を受け取ることができる。
ステップ304では、処理300は、ユーザ特徴と特定の特徴の類似性およびユーザ影響力スコアに基づいて、ソーシャルネットワークのユーザをランク付けすることができる。ユーザのランク付けは、広告主から受け取った要求に応答して行われ得る。例えば、ウェブサーバ214は、プロフィールの情報および広告主がターゲットにしたいユーザの特徴を指定する広告主206によって提出された情報に基づいて、ユーザをソートすることができる。いくつかの実施形態では、ウェブサーバ214は、ユーザを影響力に基づいて事前にソートまたはランク付けすることができる。例えば、ユーザの影響力ランキングは、ある期間ごとに(例えば、毎時間)更新されてもよい。次いで、広告主が提出した特徴に従ってユーザがランク付けされたとき、ユーザ影響力および特徴に基づいてユーザランキングを作成するために、事前に算出された影響力のランクが、特徴ランキングと組み合わされてもよい。
いくつかの実施形態では、処理300は、ランク付けされたユーザのリストを、要求を提供した広告主に送ることも含むことができる。いくつかの実施形態は、ランク付けされたリスト上のユーザに広告を表示する機会に対する広告主の入札を受け取ることも含むことができる。広告主の入札は、個々のユーザに広告を表示する機会への入札および/またはユーザのグループに広告を表示する機会への入札を含むことができる。例えば、広告主は、ユーザU3に広告を表示する機会に$1.00入札し、ユーザU4〜U8に広告を表示する機会に$2.50入札することができる。
いくつかの実施形態では、ユーザのグループは、一続きのランク付けされたユーザであり得る。例えば、広告主は、ランク付けされたリスト上で1〜10にランク付けされたユーザに広告を表示する機会に対して入札することができる。いくつかの実施形態では、ユーザのグループへの入札額は、グループ内のユーザの全てに対する額(例えば、全ユーザU4〜U8に$1.00)に相当し得る。他の実施形態では、ユーザのグループへの入札額は、グループ内の各ユーザに対する額(例えば、各ユーザU4〜U8に$1.00)に相当し得る。
処理300は、ステップ306において、ソーシャルネットワークのユーザに広告を表示する機会への広告主の入札にスコア付けすることができる。例えば、スコア付けは、ソーシャルネットワークのユーザに広告を表示する機会への広告主による入札額に基づくことができる。結果として得られるスコアと入札額の間には、直接的な関係があり得る(例えば、入札額が大きいほど、結果として得られるスコアも大きくなる)。
入札は、ユーザが過去に広告主の広告がどの程度適切と気づいたかに基づいてもスコア付けされ得る。例えば、サーバサイド204のデータベースは、特定の広告主によって提出された広告のクリックスルー率の履歴を示す情報を記憶することができる。クリックスルー率が高い広告の広告主からの入札は、クリックスルー率が低い広告の広告主からの入札よりも高くスコア付けされ得る。
いくつかの実施形態では、ユーザのグループに広告を表示する機会への広告主の入札は、1つのスコアを提供され得る。いくつかの実施形態では、ユーザのグループに広告を表示する機会への広告主の入札は、グループの個々のユーザへのスコアを提供され得る。いくつかの実施形態では、グループの個々のユーザへのスコアは、グループの他のユーザと等しいスコアであり得る(例えば、個々のユーザへのスコア=ユーザのグループへのスコア/ユーザの数)。他の実施形態では、グループの個々のユーザへのスコアは、グループへのスコアからの割り当て分であり、他のユーザの影響力スコアに対して、そのユーザの影響力スコアに見合ったものであり得る(例えば、個々のユーザへのスコア=ユーザのグループへのスコア×(個々のユーザの影響力スコア/グループの影響力スコアの総計))。
ステップ308では、広告を出す機会が、広告主に割り当てられ得る。広告を出す機会の割り当ては、広告主の入札のスコアおよび/または広告が表示されるユーザに関連するスコアに基づき得る。広告主は、個々のユーザおよび/またはユーザのグループに広告を出す機会を割り当てられ得る。広告を出す機会の割り当てが、特定の時間枠内で受け取られた入札および/または特定の日付範囲内でユーザに広告を表示する入札に制限され得るときに、入札が検討される。
広告主がグループ入札を提出し、グループ入札がグループ内の各ユーザについてスコア付けされる、いくつかの実施形態では、グループに広告を表示する機会は、グループ内の各ユーザについて、対応する入札スコアが、他の広告主からの入札スコアを超える場合に、広告主に割り当てられ得る。例えば、広告主が、ユーザU4〜U8に広告を表示することに入札し、入札が、個々のユーザごとにスコア付けされる(例えば、各ユーザに1.0のスコアが付けられる)場合、他の広告主が、ユーザU4〜U8のうちのいずれかに1.0を超える(スコア付け技術によっては、下回る)入札スコアを有しない限り、グループに広告を表示する機会が、広告主に与えられ得る。
広告主がグループ入札を提出し、グループ入札がグループ内の各ユーザについてスコア付けされる、いくつかの他の実施形態では、グループ内の各ユーザに広告を表示する機会は、評価され、個々のユーザごとに割り当てられ得る。例えば、広告主が、ユーザU4〜U8に広告を表示することに入札し、入札が、個々のユーザごとにスコア付けされる(例えば、各ユーザに1.0のスコアが付けられる)場合、ユーザU4に広告を表示する機会は、ユーザU4に1.0を超える入札スコアを有する他の広告主がいない限り、その広告主に割り当てられ得る。ユーザU5〜U8に広告を表示する機会は、グループ内の他のユーザに広告を表示する機会の評価および割り当てに関係なく、同様に割り当てられ得る。
広告主がグループ入札を提出し、グループ入札にグループスコアが提供される、いくつかの実施形態では、グループに表示する機会が、グループに最大スコアの入札をしている広告主に割り当てられ得る。例えば、第1の広告主および第2の広告主が、ユーザU4〜U8に広告を表示する機会に2.5および2.7の入札スコアを有している場合、第2の広告主に、ユーザU4〜U8に広告を表示する機会が与えられ得る。
広告主がグループ入札を提出し、グループ入札にグループスコアが提供される、いくつかの実施形態では、個々のユーザに広告を表示するために必要な最小スコアを決定し、グループの最小スコアを総計し、総計された最小スコアが、グループの入札スコア以下だった場合に、機会を広告主に割り当てることによって、機会が割り当てられ得る。例えば、ユーザU4〜U8のグループへの広告主の入札スコアが2.5で、グループに広告を表示するための最小スコアの総計が2.4である(例えば、ユーザU4〜U8の各々に広告を表示するための最小スコアが、それぞれ1.0、0.8、0.2、0.2、および0.2であり得る)場合、広告主は、グループに表示する機会を割り当てられ得る。広告をユーザに表示するために必要な最小スコアは、ユーザへの最大入札スコアを確認し、所定の量および/または割合だけ最大入札スコアを増分することによって決定され得る。
いくつかの実施形態では、ある期間内に広告をユーザに表示する機会が、2回以上存在し得る。これらの機会は、入札スコア次第で、同じ広告主または異なる広告主に割り当てられ得る。例えば、ある期間内に広告をユーザに表示する機会が3回ある場合、大きい方から3つのスコアの入札に、3回の機会が割り当てられ得る。例えば、4つの広告主(A1〜A4)が、5人のユーザ(U1〜U5)のうちの4人に広告を表示する機会に入札し、1ユーザ当たり3回の機会が利用可能である場合、1ユーザに1番目から3番目の額の入札を行った広告主に、ユーザに広告を表示する機会が与えられる。A1がユーザU1〜U4に$2.00入札し、A2がユーザU1〜U3に$1.50入札し、A3がユーザU2〜U4に$1.00入札し、A4がユーザU1〜U4に$0.50入札した場合、広告を出す機会は、以下のように各ユーザに割り当てられ得る。U1−A1、A2、A4;U2−A1、A2、A3;U3−A1、A2、A3;U4−A1、A3、A4;U5−機会は割り当てられない。
いくつかの実施形態では、ユーザに広告を表示する機会が複数あるとき、単一の広告主が、複数の機会のうち2回以上に入札した場合、単一の広告主に、複数の機会のうち2回以上が割り当てられ得る。
1人のユーザまたは複数人のユーザに広告を出す機会を広告主に割り当てた後、ブロック310において、広告主の広告は、1人のユーザまたは複数人のユーザに出力され得る。広告を受け取る1人のユーザまたは複数人のユーザは、例えばソーシャルネットワーク118内で特定されるユーザ、またはユーザ208のように、クライアントサイド上にいることがある。
いくつかの実施形態では、前の例でのユーザU5などの、広告を出す機会が割り当てられなかったソーシャルネットワークのユーザは、広告主に割り当てられた広告の代わりに、デフォルト広告を受け取ることができる(例えば、デフォルト広告は、ソーシャルネットワーク用の広告、ソーシャルネットワーク上の他のユーザのプロフィール、非営利/慈善団体用の広告などを含み得る)。
図4は、広告をソーシャルネットワークのユーザ全体に再帰的に伝搬させる例示的な処理400を個別に示すフローチャートである。処理400は、例えば、システム100および200などのシステムによって行われ得ると共に、分かりやすく表すために、以下の説明では、処理を説明する例の基礎としてシステム100および200を用いる。しかしながら、処理400を行うために、別のシステム、またはシステムの組み合わせが使用されてもよい。
処理400は、ステップ402および/またはステップ404から開始することができる。ステップ404では、処理400は、ソーシャルネットワークのユーザ間の知り合い(例えば、交友)関係を判定することができる。ステップ402では、処理400は、ソーシャルネットワークのユーザの活動レベル(例えば、投稿、友人追加などの数)を判定することができる。
ステップ406では、処理400は、判定されたユーザ知り合い関係および判定されたユーザ活動レベルを用いて、ソーシャルネットワークのユーザの影響力スコアを生成することができる。ユーザの知り合い関係と活動レベルを組み合わせて影響力スコアを生成することは、ソーシャルネットワークの構成および/または広告主の選択次第で、さまざまに行われ得る。例えば、第1のソーシャルネットワークは、知り合い関係を活動レベルの2倍に重み付けするように構成され得るが、第2のソーシャルネットワークは、知り合い関係と活動レベルを等しく重み付けするように構成され得る。
いくつかの実施形態では、ソーシャルネットワークは、ソーシャルネットワークのユーザの影響力スコアを生成するために使用される複数の構成を有し得る。複数の構成のうちのどれを使用するかのソーシャルネットワークの決定は、ソーシャルネットワーク内の状態および/または表示される広告のタイプに依存し得る。例えば、平日にソーシャルネットワークによって使用される構成は、週末に使用される構成とは異なり得る。異なる構成は、さまざまな期間にソーシャルネットワークにアクセスするユーザの人員情報に基づいてソーシャルネットワークによって決定され得る。
いくつかの実施形態では、ソーシャルネットワークは、ソーシャルネットワークのユーザの影響力スコアを生成するときに、知り合い関係および活動レベルに対する広告主の重み付けに委ねることができる。広告主の重み付けに委ねることによって生成された影響力スコアの使用は、広告主からの広告に制限され得る。広告主は、ソーシャルネットワークに、広告主からの特定の広告に適用する重み付けを提供することができる。
ステップ406における、ソーシャルネットワークのユーザの影響力スコアの生成は、一定間隔でおよび/またはあるイベントが起こったときに行われ得る。例えば、影響力スコアは、10分ごと、30分〜1時間ごと、1時間ごと、6時間ごと、12時間ごと、1日ごと、3日ごと、1週間ごと、および/または1か月ごとに生成され得る。別の例として、影響力スコアは、ソーシャルネットワーク内である数の活動イベントが起こったときに、生成され得る(例えば、下記のイベントがあるごとに影響力スコアを生成する:ソーシャルネットワーク上に1000コメントが投稿される、10人のユーザがソーシャルネットワークに入る、100の知り合い関係が形成される、など)。
いくつかの実施形態では、ステップ406における、ソーシャルネットワークのユーザの影響力スコアの生成は、ソーシャルネットワークのユーザに広告を表示することによって引き起こされ得る。例えば、広告が初めてユーザに対してソーシャルネットワーク上に表示されることになるごとに、ソーシャルネットワークは、ソーシャルネットワークのユーザの影響力スコアを生成することができる。広告によって生成が引き起こされたとき、影響力スコアの生成は、最初に広告のターゲットにされることになるユーザのサブグラフ内のユーザに制限され得る。
いくつかの実施形態では、処理400は、広告をソーシャルネットワークのユーザに表示することができる。ユーザに広告を表示する機会は、例えば概要として図3を参照すると、入札処理を通して機会を落札した広告主に与えられた可能性がある。
ステップ408では、処理400は、伝搬ユーザの影響力スコアが、受け取りユーザの影響力スコアを超えるかどうか判定することができる。伝搬ユーザは、広告が表示されるユーザであり得る。受け取りユーザは、知り合い関係(例えば、交友)によって伝搬ユーザと結びつきがあるユーザであり得る。伝搬ユーザの影響力スコアが、受け取りユーザの影響力スコアを超える場合、処理400は、ステップ410において、伝搬ユーザから受け取りユーザに広告を伝搬させることができる。
場合によっては、影響力スコアの生成に関するステップ402〜406は、ステップ408まで行われなくてもよい。そのような場合は、ステップ402〜406は、伝搬ユーザおよび受け取りユーザについてのみ行われ得る。例えば、広告が伝搬ユーザに表示された後、処理400は、伝搬ユーザおよび受け取りユーザの影響力スコアを判定することができる。
ステップ410では、広告を伝搬ユーザから受け取りユーザに伝搬することは、受け取りユーザに広告を表示することを伴い得る。受け取りユーザに表示された広告は、伝搬ユーザに表示された広告と同じであり得る。ステップ410において、受け取りユーザに広告を伝搬させた後、処理400は、ステップ408に戻ることができる。しかし、ステップ408に戻ったとき、受け取りユーザは、伝搬ユーザとなり得ると共に、知り合い関係によって受け取りユーザと結びつきのあるユーザが、受け取りユーザとなり得る。
例えば、ユーザU1が最初は伝搬ユーザであり、ユーザU2が最初は受け取りユーザであり、U1の影響力スコアがU2の影響力スコアを超える場合、U1に表示される広告は、U2に伝搬し得る。広告がU2に伝搬された後、処理400は、ステップ408に戻ることができ、U2は伝搬ユーザとなり、知り合い関係によってU2と結びつきのあるユーザU3は、受け取りユーザとなる。
広告は、ステップ408および410において、ソーシャルネットワークのユーザ間を再帰的に伝搬することができる。ステップ408および410は、伝搬ユーザの各知り合い関係について行われ得る。例えば、伝搬ユーザに表示された広告は、伝搬ユーザのものよりも小さい影響力スコアを有する、伝搬ユーザの知り合い関係の各々に伝搬され得る。続いて、伝搬ユーザから広告を受け取る各ユーザは、より低い影響力スコアをもつその知り合い関係の各々に広告を伝搬させることができる。
ステップ408および410における広告の再帰的伝搬は、処理400が、伝搬ユーザの影響力スコアが受け取りユーザの影響力スコア以下であると判定するまで、継続し得る。そのような判定が行われたとき、処理400は、終了することができる。再帰的伝搬は、広告の継続伝搬を許可しない条件(例えば、図7について概説された条件)が満たされたときにも、終了することができる。
場合によっては、熱拡散モデルを使用する伝搬は、ユーザ間の隔たりの程度に基づいて制限され得る。例えば、広告が、起点ユーザから6度を超えて隔たったユーザに伝搬された場合、伝搬は、隣り合ったユーザの熱インデックススコアにかかわらず停止してよい。
図5は、ユーザが生成したコンテンツから、ユーザの興味関心のモデルを生成する例示的な処理500を個別に示すフローチャートである。処理500は、例えば、システム100および200などのシステムによって行われ得ると共に、分かりやすく表すために、以下の説明では、処理を説明する例の基礎としてシステム100および200を用いる。しかしながら、処理500を行うために、別のシステム、またはシステムの組み合わせが使用されてもよい。
処理500は、ユーザが生成したコンテンツに基づいて、ユーザに関する情報を集めることによって、ステップ502から開始することができる。集められた情報は、人員情報(例えば、年齢、性別、地理的位置など)であってもよく、かつ/またはユーザの興味関心(例えば、スポーツ、音楽など)に関係し得る。ユーザが生成したコンテンツは、ユーザがその人自身のプロフィールページ上に提供する情報(例えば、興味関心、年齢、性別など)、ユーザが入っているグループ(例えば、ハイキングクラブのグループ)、および/またはユーザが投稿したコメント(例えば、ステータス更新、別のユーザのプロフィールページに投稿されたコメント)などの、ソーシャルネットワークのユーザによって生成された任意のコンテンツを含み得る。
場合によっては、ユーザによって投稿されたビジュアル(visual:視覚的な)メディアおよびオーディオメディア(例えば、音楽、写真、ビデオ)も集められ得る。ビジュアルコンテンツおよびオーディオコンテンツに関連するメタタグが、集められ得る。場合によっては、オーディオ/ビデオコンテンツアナライザが、ビジュアルコンテンツおよびオーディオコンテンツに関する情報を導出するために使用され得る。例えば、オーディオ/ビジュアルアナライザは、オーディオファイル用の算出されたファイル署名を、既知のオーディオファイルのデータベースと比較することによって、オーディオファイルを識別することができる。別の例では、オーディオ/ビジュアルアナライザは、写真内の、特定のトピックに関連し得るアイテムおよび/またはロゴを探すことによって、写真のコンテンツに関する情報を引き出すことを試みることができる(例えば、画像内に野球帽、野球グローブ、および/または野球チームロゴを発見することは、写真が野球に関係していることを示し得る)。
ステップ504では、処理500は、集められた情報を機械学習アルゴリズムに入力することができる。機械学習アルゴリズムは、潜在トピックモデリングアルゴリズムであり得る。潜在トピックモデリングアルゴリズムは、集められた情報を調べ、提示されたトピックに基づいて、ユーザに関連するトピックのリストを生成することができる。いくつかの実施形態では、このアルゴリズムは、集められた情報を、トピックに関連するキーワードのデータベースと照合することができる。これらのキーワードおよび関連するトピックは、アルゴリズムによって、動的に学習および調整され得る。
ステップ506では、処理500は、集められた情報に基づいて、ユーザの興味関心を提供するトピックモデルを生成することができる。ユーザのためのトピックモデルは、ユーザの興味関心に関連する属性のリストを提供することができる。トピックモデルは、ユーザが特定のトピックにどの程度興味関心をもっているかの指示を提供することができる(例えば、ユーザは、スポーツに最も興味関心があり、次いで音楽に興味関心がある)。トピックモデルが生成された後、処理500は、終了することができる。
トピックモデルの生成において、前のトピックモデルが、ユーザの興味関心の経時的な変化を判定するために調べられてもよい。例えば、トピックモデルは、ユーザが最近、系図に興味関心が出てきて、スポーツに対するユーザの興味関心は、過去1年の間に低下してきていることを提供することができる。
例えば、ユーザU10は、サッカーおよびスキーに関するブログエントリならびにユーザが観戦しに行った最近のプロサッカーの試合のときの写真を含むプロフィールページを有し得る。ユーザU10は、ソーシャルネットワーク上のビデオゲームグループのメンバであってもよく、他のユーザのプロフィールページ上に、サッカー、映画、およびスキー場の雪の状態に関するコメントを投稿することができる。この情報のすべては処理500によって集められ、機械学習アルゴリズムに入力される。機械学習アルゴリズムを使用して、処理500は、次いで、ユーザU10用のトピックモデルを生成することができる。トピックモデルは、以下の興味関心、サッカー、スキー、映画、およびビデオゲームを、最大の関心から最小の関心の順に列挙することができる。ユーザU10用の前のトピックモデルを調べることにより、トピックモデルは、サッカーが一貫してユーザU10の最大の興味関心であり、スキーが、冬にピークに達する周期的な関心であり、また映画およびビデオゲームは、過去1年の間に低下してきていることを提供することもできる。
図6は、広告をソーシャルネットワークのユーザに表示する機会に、広告主が入札をする例示的な処理600を個別に示すフローチャートである。処理600は、例えば、システム100および200などのシステムによって行われ得ると共に、分かりやすく表すために、以下の説明では、処理を説明する例の基礎としてシステム100および200を用いる。しかしながら、処理600を行うために、別のシステム、またはシステムの組み合わせが使用されてもよい。
処理600は、広告主が広告のターゲットにしたいと望むユーザの特徴を記述しているパラメータを、広告主が入力することによって、ステップ602において開始することができる。特徴は、人員情報(例えば、年齢、性別、地理的位置)および/または興味関心(例えば、スポーツ、音楽)を含むことができる。広告主は、システム200のAdheatインターフェース210などの、クライアントサイド上のインターフェースを通して、この情報を入力することができ、この情報は次に、システム200のウェブサーバ214などのサーバサイドに提出され得る。
ステップ604では、処理600は、ランク付けされたユーザのリストをサーバから受け取り、ここでランクは、特徴の類似性およびユーザ影響力スコアに基づいている。ランク付けされたユーザのリストは、図1〜3について上記したのと同様の方法で、ウェブサーバ214などのサーバ上で生成され得る。ランク付けされたユーザのリストは、システム200のAdheatインターフェース210などのインターフェースを通して受け取られ得る。
例えば、広告主A1は、その広告のターゲットにすべきユーザのパラメータ、例えば、男性、18歳から35歳の年齢、スポーツに関心がある、などを入力することができる。広告主A1は、次いで、ランク付けされたユーザU1〜U5のリストを受け取ることができる。リストの最上部にランク付けされているユーザU1は、広告主A1によって提出された特徴に最も近く一致し、ソーシャルネットワーク上の高い影響力スコアも有し得る。リストの最下部にランク付けされているユーザU5は、広告主A1によって提出された特徴にあまり一致せず、かつ/またはソーシャルネットワーク上の低い影響力スコアを有し得る。
ステップ606では、広告主は、1ユーザ当たりに広告を表示することに広告主が払う意志のある最大費用および最小費用を入力することができる。場合によっては、広告主は、ユーザの集団またはグループに広告を表示することに広告主が払う意志のある最大費用および最小費用を入力することができる。最大費用および最小費用は、システム200のAdheatインターフェース210などのインターフェースを通して入力され得る。
前の例を用いると、広告主A1がユーザU1〜U5に払う意志があり得る最大費用および最小費用は、ステップ604において受け取られたリスト上の各ユーザのランクに直接関連し得る。広告主A1は、ユーザU1用の最大費用および最小費用を、それぞれ$1.00および$0.50と入力することができる。しかしながら、広告主A1は、ユーザU5用に、それぞれわずか$0.25および$0.05の最大費用および最小費用を入力してもよい。場合によっては、広告主A1は、ユーザU5などの低くランク付けされたユーザ用の入札を入力しなくてもよい。
ステップ608では、広告主は、広告表示用の全体的な予算を入力する。全体的な予算は、入札されるユーザに表示されると共にソーシャルネットワークの他のユーザに伝搬される広告に、広告主が使う意志のある最大額であり得る。ひとたび予算が使い果たされると、広告は、ソーシャルネットワークのユーザへの表示が停止され得る。全体的な予算は、システム200のAdheatインターフェース210などのインターフェースを介して入力され得る。
場合によっては、予算は、周期的なまたは特定の期間の間のものであり得る。例えば、広告主は、1日の広告表示用の予算は$50.00であると規定することができる。ひとたび1日の予算が使い果たされると、次の1日の期間が始まるまで、広告は、ソーシャルネットワークのユーザに表示され得ない。
ステップ610では、広告主は、ランク付けされたリストが提供するユーザに広告を表示する機会への自身の入札(例えば、最大費用および最小費用)を提出することができる。入札とともに、広告主は、広告用の全体的な予算も提出することができる。入札は、システム200のAdheatインターフェース210などのインターフェースを通して、広告主によって提出され、ウェブサーバ214などのサーバサイド上の構成要素によって受け取られ得る。広告主がその入札を提出した後、処理600は、終了することができる。
ステップ606〜610は、集合的に、ソーシャルネットワークのユーザに広告を表示する機会に対して広告主によって行われる入札処理612を表すことができる。入札処理612は、広告主によって、個々の広告について周期的に行われ得る(例えば、毎月)。場合によっては、入札処理612は、広告主が前に行った類似の広告の入札に基づいて、広告主のために自動化されてもよい。例えば、広告主が、平均の最高および最低入札額を、1番目および5番目にランク付けされたユーザに、それぞれ$1.00〜$0.50および$0.25〜$0.05を提供している場合、入札処理612は、1番目および5番目にランク付けされたユーザのこれらの平均値を、新しい入札の一部として自動的に使用することができる。
場合によっては、自動入札は、少なくとも部分的には、ユーザの影響力スコアおよびランク付けされたユーザのリスト内のランクに基づいてもよい。例えば、自動入札は、ユーザ影響力スコア割るユーザランクごとの入札額(例えば、入札額/(ユーザ影響力スコア/ユーザランク))に基づき得る。ユーザ影響力スコアおよびユーザランクは、ステップ604において広告主に提供され得るので、入札額は、ランク付けされたリスト上の各ユーザに対して自動的に算出され得る。場合によっては、算出された入札額のしきい値(例えば、$0.01を超える入札額)、ユーザ影響力スコア(例えば、平均影響力スコアを超えるスコア)、および/またはユーザランク(例えば、トップ25以内のランク)は、自動入札がユーザに対して行われるために満たされる必要があり得る。
図7は、伝搬ユーザから受け取りユーザに広告を伝搬させる例示的な処理700を個別に示すフローチャートである。処理700は、例えば、システム100および200などのシステムによって行われ得ると共に、分かりやすく表すために、以下の説明では、処理を説明する例の基礎としてシステム100および200を用いる。しかしながら、処理700を行うために、別のシステム、またはシステムの組み合わせが使用されてもよい。
処理700は、ステップ702で、ソーシャルネットワークのユーザが、ソーシャルネットワークにログインすることによって開始することができる。ステップ704では、ユーザは、ガジェット内の広告を閲覧することができる。ガジェットは、システム200に関して説明されたガジェット212などの、ソーシャルネットワークに関するユーザのビュー内に埋め込まれた対話型インターフェースであり得る。例えば、ガジェットは、ソーシャルネットワークに関するユーザのウェブページベースのビュー内に表示される対話式のウィジェットであり得る。ガジェットは、広告主がユーザに表示する機会を落札した広告を表示することができる。ガジェットは、ソーシャルネットワーク上の別のユーザからあるユーザに伝搬された広告を表示することもできる。
ステップ706では、処理700は、ガジェットに表示されている広告とユーザが接触したかどうか判定することができる。ユーザの接触は、広告をクリックすること、広告に関心を示す(例えば、ビデオ広告用の「再生」ボタンを押す)こと、および/またはソーシャルネットワークの他のユーザに広告を伝搬させると決定することを含み得る。ユーザが、ガジェット内に表示された広告と接触すれば、処理700は、ステップ708に進む。ユーザが、ガジェット内に表示された広告と接触しなければ、処理700は、ステップ718において広告を伝搬させない。
いくつかの実施形態では、ステップ706において、処理700は、ユーザの接触が広告のソーシャルネットワークの他のユーザへの伝搬(例えば、知り合い関係によってそのユーザと結びつきのあるユーザへの伝搬)を承認したかどうかさらに判定することができる。例えば、広告の伝搬を起こすために、ユーザは、ガジェットとの一種の接触(例えば、「広告を伝搬させる」ボタンをクリックすること)によって、伝搬を承諾することを示す必要があり得る。ユーザが伝搬の承諾を示すと、処理700は、ステップ708に進むことができる。たとえユーザが広告と接触することが可能でも、ユーザが広告の伝搬を承諾しなければ、処理700は、ステップ718において広告を伝搬させない。
ステップ708では、処理700は、広告用の予算が切れたかどうか判定する。処理600について記載したように、広告主は、広告表示用の全体的な予算を提供することができる。ソーシャルネットワークのユーザに広告を表示することにより、ひとたび予算が使い果たされると、広告は、伝搬されなくなり得る。予算が使い果たされていない場合、処理700は、ステップ710に進む。予算が使い果たされた場合、処理700は、ステップ718において広告を伝搬させない。
ステップ710では、処理700は、広告を表示する期間が終了したかどうか判定する。広告主は、広告が特定の期間内に表示されることを指定することができる。例えば、音楽コンサートの広告については、広告主は、広告がコンサートの時間まで表示され、その後は表示されないように指定することができる。広告を表示する期間が終了していない場合、処理700は、ステップ712に進む。広告を表示する期間が終了した場合、処理700は、ステップ718において広告を伝搬させない。
ステップ712では、処理700が、知り合い関係によってそのユーザに結びつきのあるすべてのユーザに広告が既に伝搬されたかどうかを判定する。上記のように、知り合い関係は、ソーシャルネットワークの2人のユーザ間の結びつきであり、例えば、交友関係、別のユーザのプロフィールページにコメントを投稿すること、別のユーザのプロフィールページを閲覧すること、ソーシャルネットワークによって促進された活動(例えば、ソーシャルネットワークを通じて一緒にオンラインゲームをプレイすること、チャットルームまたは討論スレッドを介して会話すること)において別のユーザと対話すること、および/またはソーシャルネットワーク上の類似の社会的グループもしくは団体に所属することなどであり得る。広告が、知り合い関係によってあるユーザに結びつきのあるユーザのうちの少なくとも1人に伝搬されると、処理700は、ステップ714に進む。広告が、知り合い関係によって結びつきのあるすべてのユーザに既に伝搬されていると、処理700は、ステップ718において広告を伝搬させない。
ステップ714では、処理700は、ユーザと、そのユーザと知り合い関係によって結びつきのある、広告がまだ伝搬されていないユーザとの間で、熱拡散バランスに到達したかどうかを判定する。上記で処理400のステップ408について記載したように、熱拡散バランスに到達していない限り、広告は、あるユーザから別のユーザへ伝搬し得る。伝搬ユーザの影響力スコアが受け取りユーザの影響力スコア以下であるとき、熱拡散バランスに到達し得る。知り合い関係によってそのユーザと結びつきのある少なくとも1人のユーザに関して、熱拡散バランスに到達していない場合、処理700は、ステップ716に進む。知り合い関係によってそのユーザと結びつきのある全ユーザに関して、熱拡散バランスに到達している場合、処理700は、ステップ718において広告を伝搬させない。
ステップ716では、処理700が、ユーザ(例えば、伝搬ユーザ)から受け取りユーザ(例えば、知り合い関係によって伝搬ユーザと結びつきのあるユーザ)に、広告を伝搬させる。受け取りユーザは、知り合い関係によって伝搬ユーザと結びつきがあり、伝搬ユーザの影響力スコアより低い影響力スコアを有し、広告がまだ伝搬されていないユーザであり得る。いくつかの実施形態では、広告は、すべての受け取りユーザに伝搬され得る。他の実施形態では、広告は、広告主によって設定された基準を満たす受け取りユーザのみに伝搬され得る。例えば、広告主は、受け取りユーザへの伝搬は、受け取りユーザの影響力スコアが、伝搬ユーザの影響力スコアの80%を超える場合のみに起こるべきことを示すことができる。受け取りユーザに広告を伝搬した後、処理700は、終了することができる。
ステップ718では、処理700は、ユーザから、知り合い関係によって結びつきのあるユーザに広告を伝搬させない。ステップ718の後、処理700は、ステップ720に進む。ステップ720では、処理700は、ユーザに対してガジェット内に表示するために使用可能な代替広告が存在するかどうか判定する。代替広告は、ユーザに表示することができる別の広告であり得る(例えば、広告主が、代替広告をユーザに表示する機会を落札し、広告がユーザに伝搬されている)。代替広告がユーザに表示するために使用可能である場合、処理700は、ステップ704に戻ることができ、ユーザに対してガジェット内に代替広告を表示することができる。代替広告が使用可能でない場合、処理700は、終了することができる。
図8は、コンピュータシステム800の概略図である。システム800は、一実施形態による、前述のコンピュータによって実施される方法の任意のものに関して記載された動作のために使用することができる。システム800は、ラップトップ、デスクトップ、ワークステーション、携帯情報端末、サーバ、ブレードサーバ、メインフレーム、およびその他の適切なコンピュータなどのデジタルコンピュータの多様な形態を含むことを意図している。システム800は、携帯情報端末、セルラー電話、スマートフォン、および他の類似のコンピューティングデバイスなどの移動装置も含み得る。また、システムは、ユニバーサルシリアルバス(USB)フラッシュドライブなどのポータブル記憶メディアを含むことができる。例えば、USBフラッシュドライブは、オペレーティングシステムおよび他のアプリケーションを記憶することができる。USBフラッシュドライブは、無線送信機または別のコンピューティングデバイスのUSBポートに挿入され得るUSBコネクタなどの入力/出力コンポーネントを含むことができる。
システム800は、プロセッサ810、メモリ820、記憶装置830、および入力/出力装置840を備える。コンポーネント810、820、830、および840のそれぞれは、システムバス850を使用して相互に接続している。プロセッサ810は、システム800内で実行するための命令を処理することができる。プロセッサは、複数のアーキテクチャのうちの任意のものを使用して設計されていてよい。例えば、プロセッサ810は、CISC(複合命令セットコンピュータ)プロセッサ、RISC(縮小命令セットコンピュータ)プロセッサ、またはMISC(最小命令セットコンピュータ)プロセッサであり得る。
一実施形態では、プロセッサ810は、単一スレッドのプロセッサである。別の実施形態では、プロセッサ810は、多重スレッドのプロセッサである。プロセッサ810は、メモリ820または記憶装置830に記憶された命令を処理して、入力/出力装置840上に、ユーザインターフェース用の図式的な情報を表示することが可能である。
メモリ820は、システム800内に情報を記憶する。一実施形態では、メモリ820は、コンピュータ可読媒体である。一実施形態では、メモリ820は、揮発性のメモリユニットである。別の実施形態では、メモリ820は、不揮発性のメモリユニットである。
記憶装置830は、システム800用に大容量記憶を実現することが可能である。一実施形態では、記憶装置830は、コンピュータ可読媒体である。多種多様な実施形態において、記憶装置830は、フロッピー(登録商標)ディスク装置、ハードディスク装置、光ディスク装置、またはテープ装置であり得る。
入力/出力装置840は、システム800用の入力/出力動作を提供する。一実施形態では、入力/出力装置840は、キーボードおよび/またはポインティングデバイスを含む。別の実施形態では、入力/出力装置840は、グラフィカルユーザインターフェースを表示するためのディスプレイユニットを含む。
記載された機能は、デジタル電子回路に、またはコンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、もしくはそれらの組み合わせの中に実装され得る。装置は、情報担体内に、例えば、プログラム可能なプロセッサによって実行するために機械読み取り可能な記憶装置に有形に実現されるコンピュータプログラム製品に実装され得ると共に、方法ステップは、プログラム可能なプロセッサが、命令のプログラムを実行して入力データに作用し、出力を生成することにより、記載された実施形態の機能を実施することによって実施され得る。記載された機能は、有利には、1つまたは複数のコンピュータプログラムの中に実装され得ると共に、コンピュータプログラムは、少なくとも1つのプログラム可能なプロセッサを含むプログラム可能なシステム上で実行可能であり、プロセッサは、データ記憶システム、少なくとも1つの入力装置、および少なくとも1つの出力装置との間でデータおよび命令を送受信するように結合されている。コンピュータプログラムは、ある動作を行うか、またはある結果をもたらすために、直接的にまたは間接的にコンピュータ内で使用され得る1組の命令である。コンピュータプログラムは、コンパイラ型言語またはインタプリタ型言語を含むプログラミング言語の任意の形態で記述され得ると共に、スタンドアロンプログラムとして、またはモジュール、コンポーネント、サブルーチンとしての形態、またはコンピューティング環境での使用に適した他の単位としての形態を含む任意の形態に展開され得る。
命令のプログラムを実行するための適切なプロセッサは、例として、汎用および専用のマイクロプロセッサの両方、ならびに単独のプロセッサまたは任意の種類のコンピュータの複数のプロセッサのうちの1つを含む。一般に、プロセッサは、読み取り専用メモリまたはランダムアクセスメモリまたはその両方から命令およびデータを受け取る。コンピュータの欠かせない要素は、命令を実行するプロセッサおよび命令およびデータを記憶する1つまたは複数のメモリである。一般に、コンピュータは、データファイルを記憶するための1つまたは複数の大容量記憶装置も含むか、またはこれと通信するように動作可能に結合され、そのような装置は、内蔵ハードディスクおよび取り外し可能ディスク、光磁気ディスク、ならびに光ディスクなどの磁気ディスクを含む。コンピュータプログラム命令およびデータを有形に実現するための適切な記憶装置は、あらゆる形態の不揮発性メモリを含み、これには、例として、EPROM、EEPROM、およびフラッシュメモリ装置などの半導体メモリ装置、内蔵ハードディスクおよび取り外し可能ディスク、光磁気ディスク、ならびにCD-ROMおよびDVD-ROMディスクなどの磁気ディスクが挙げられる。プロセッサおよびメモリは、ASIC(特定用途向け集積回路)によって追加され得るか、またはその中に組み込まれ得る。
ユーザとの対話を実現するために、機能は、CRT(陰極線管)またはLCD(液晶ディスプレイ)モニタなどの、情報をユーザに表示するディスプレイ装置ならびにユーザがコンピュータに対して入力を行うことができるキーボードおよびマウスまたはトラックボールなどのポインティングデバイスを備えるコンピュータに実装されていてもよい。
機能は、コンピュータシステムに実装され得ると共に、コンピュータシステムは、データサーバなどのバックエンドコンポーネントを備えるか、またはアプリケーションサーバもしくはインターネットサーバなどのミドルウェアコンポーネントを備えるか、またはグラフィカルユーザインターフェースもしくはインターネットブラウザ、もしくはそれらの任意の組み合わせを有するクライアントコンピュータなどのフロントエンドコンポーネントを備える。システムのコンポーネントは、通信ネットワークなどのデジタルデータ通信の任意の形態または媒体によって接続され得る。通信ネットワークの例には、ローカルエリアネットワーク(「LAN」)、広域ネットワーク(「WAN」)、ピアツーピアネットワーク(その場限りのメンバまたは固定メンバを有する)、グリッドコンピューティングインフラストラクチャ、およびインターネットがある。
コンピュータシステムは、クライアントおよびサーバを含むことができる。クライアントおよびサーバは、一般に、互いに離れており、典型的には上記のものなどのネットワークを介して対話する。クライアントとサーバの関係は、それぞれのコンピュータ上で走り、互いにクライアントとサーバの関係を有するコンピュータプログラムによって生じる。
いくつかの実施形態が詳細に記載されてきたが、他の変更形態が可能である。さらに、広告をソーシャルネットワークのユーザに提供する他の機構が使用され得る。また、図に示された論理の流れは、望ましい結果を得るために、図示の特定の順序または連続的順序が必要なわけではない。他のステップが提供され得るか、またはステップが記載された流れから除去され得ると共に、他の説明が、記載されたシステムに追加され得るか、またはシステムから取り除かれ得る。したがって、他の実施形態は、添付の特許請求の範囲内にある。