JP5730817B2 - 光ファイバのプルーフ試験の条件設計方法、機械的強度に関する情報を算出する方法、及びそのプログラム - Google Patents
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Description
光ファイバの機械的強度に関する情報としては、破断寿命確率(故障確率)の他に、故障率、累積ハザード関数、強度分布、寿命分布、市場負荷と無故障時間との関連データ等がある。
また、長距離伝送路においても、最近の伝送容量の飛躍的な拡大に対応してマルチコア光ファイバなど、空間多重伝送をにらんだ新規の光ファイバが開発されている(非特許文献5、6参照)。この光ファイバは、従来のものとは物理的な構造が異なるので、機械的強度の信頼性を保証する方法も整理し直す必要がある。
光ファイバの機械的強度の信頼性を保証するため、線引き後の光ファイバ素線は、所定の引張応力を加えて低強度部の中で特に強度の弱い箇所を分断するプルーフ試験によってスクリーニングされる。このプルーフ試験では、健全な部分にも応力疲労が加わるため、不適切な条件で実施すると、光ファイバの機械的強度を不必要に損なう可能性がある。
従って、光ファイバの機械的強度の信頼性を保証するためには、適切な条件でプルーフ試験を行う必要がある。
長距離伝送路用の従来の光ファイバでは、研究段階からの膨大なデータの蓄積と経験があったため、これを生かして妥当なプルーフ条件を設定することができたが、新しい構造の光ファイバを早急に実用化する際には、これを期待することは困難である。
このため、妥当なプルーフ試験の条件を速やかに決定することが必要になる。
長距離伝送路は社会資本なので、用いられる光ファイバには長期信頼性が要求される。そこで長距離伝送用の光ファイバの機械的強度の保証は、一般に、製造後15年あるいは20年経過時の破断確率で行っている。
実際には、従来の長距離伝送用光ファイバの機械的強度に関する寿命予測は、長期信頼性について妥当な評価ができる近似式を用いて計算されている。
ところが、従来の近似式を用いた寿命予測方法では、短い期間について妥当な評価を行えない問題がある。
また、本発明の第2の目的は、光ファイバの機械的強度を、使用開始後の間もない時期を含めて、より適切に評価できる情報を算出できるようにすることである。
第1の発明によって、新規の光ファイバであっても、光ファイバの健全な部分に不要なダメージを与えることのない適切なプルーフ試験の条件で妥当なスクリーニングを早期に実施することが可能になる。
これによって、短時間で光ファイバが破断する確率の保証が求められる場合において、プルーフ試験の条件を適切に設計することが可能となる。
第2の発明によって、光ファイバの機械的強度を、使用開始後の間もない時期を含めて、より適切に評価できる情報を算出できる。
これによって、短時間で光ファイバが破断する確率を算出する場合において、光ファイバの破断寿命確率を適切に評価することが可能となる。
これによって、ある一定の市場負荷σaの下での無故障時間を適切に算出することができる。
これによって、希望する時間tfpの間無故障の状態を維持できる市場負荷σaの最大値σamaxを適切に算出することができる。
第3の発明のプログラムを汎用のコンピュータにインストールすることによって、第1の発明の光ファイバのプルーフ試験の条件設計方法を実行することができる。
第4の発明のプログラムを汎用のコンピュータにインストールすることによって、第2の発明の光ファイバの機械的強度に関する情報の算出方法を実行することができる。
また、本発明により、光ファイバの機械的強度を、使用開始後の間もない時期、すなわち短期間の範囲を含め、より適切に評価できる情報を算出して提供することができる。
最初に、本発明の基礎となる理論を説明する。併せて、IEC-TR62048(非特許文献7)の内容を直感的に理解する。
<1.1.1 Mitsunagaらによる寿命予測理論>
Mitsunagaらによる理論の概要を説明する。光ファイバの故障モードとして、応力腐食反応(SCC:Stress-Corrosion Cracking)によるき裂の進展と破断のみを考える。破壊力学によれば、き裂の議論にはモードIからモードIIIが考えられるが(非特許文献10参照)、議論を単純引っ張りのモードIに限定して説明する。
以下の説明では、式(2)〜(4)の内容の可視化を試みる。前述したように、strength degradation mapは、不活性強度が分かっている光ファイバの強度劣化を記述する可視化手法である。しかし、実際には、市場に出荷される製品の不活性強度を知り得ない。そこで、式(2)〜(4)の意味を直感的に理解できるようにする観点から、ワイブル分布で確率的に記述される不活性強度をstrength degradation mapに埋め込み、「SS(stress-strength)ダイヤグラム」を作成した。
寿命予測は、前述の議論に基づいて行われるが、不活性強度分布が単純なワイブル分布では表せないという実験事実と、前述したようにB値が評価できないことから、実際の議論は多少複雑になる。以下では、実際の光ファイバの寿命予測における課題及び解決原理について説明する。
図3は、本発明者らが行った光ファイバの引っ張り試験の結果を示している。光ファイバの長さは10mであり、引っ張り試験は、1780本の光ファイバに対して行った。図3は、破断強度をワイブル確率紙に表現したものである。横軸は破断強度、縦軸は累積ハザード関数を表す。直線は、各々高強度部と低強度部を表す。
寿命予測式に現れるBの値を決定することは、現状では困難であることが分かっている。B値は不活性強度に関係するため、液体窒素雰囲気での引っ張り試験もしくは非常に高速での引っ張り試験によるデータを使って推定する必要がある。このような試験の困難さに加えて、過去に行われた実験から、Bの推定値は、2×10-8GPa2.s≦B≦0.5GPa2.s、のように、8桁もの範囲にばらついて報告されている(非特許文献17参照)。これが、「B値問題」である。現状では、B値問題を回避するため、厳密な寿命予測式(2)〜(4)を用いることを諦めて、近似式を使っている。その代表格が、「Griffioenの式」と「満永近似」である。
Griffioenの式を用いて寿命予測を行う場合の課題は、高強度部の式の中にBとS01を含むことに起因する。これらは、どちらも実測が困難であるため、このままではデータに基づいてパラメータを決定できない。また、これらの式(5)、(6)と、IEC-TR62048(非特許文献7)において示されている式(4)との対応が見難く、近似式の適用領域も明確ではない。以下、この問題について説明する。
<1.3.1 パラメータ近似による寿命予測>
実際に、図3に示す引っ張り試験の結果を用いた寿命推定を行う。前述の通り、B値問題のために、データから全てのパラメータを決定した上で厳密式による評価を行うことは不可能である。Griffioenの式は、B→0という極限を考えて、B値問題を回避している。Mitsunagaら(非特許文献8、9)の検討によれば、B値が小さくなるほど評価の安全係数が大きくなる。Griffioenの式は、Bの効果による安全係数を最大とする極限であるが、場合によっては安全係数を極端に大きくした扱いになることが分かる。
図3は、スクリーニング後引っ張り試験を行った結果であり、理論的には以下に示す分布に従う(非特許文献7参照)。
図7から、スクリーニングレベルを上げても、すなわち、プルーフ試験の条件、特にプルーフ試験で付与する応力の最大値σpを大きくしても、光ファイバの強度保証には効果がないことが分かる。この結果は、小径曲げが想定される用途に用いられる光ファイバをスクリーニングする際に考慮すべき特徴の一つである。
Griffioenの式は、市場での疲労σa ntfpが大きい場合の近似であるから、光ファイバに強い曲げ応力が加わっていても、市場時間tfpが非常に小さければ、市場負荷応力による疲労が少ないため、近似が悪くなる。
図8には、このことが表現されている。すなわち、市場時間tfpが非常に小さい部分では、Griffioenの式での計算結果は、厳密式による計算結果から大きくかい離している。
なお、厳密式(4)に代入するB値が大きくなれば、立ち上がり時間tfpminが値の大きい方(図中矢印A)にずれる。
他方、車載用光ファイバなどでは、組付作業工程で起きる破断など短いtfp範囲での破断が問題になるから、Griffioenの式で求めた寿命予測は妥当な判断を行えない可能性がある。
以上の説明では、光ファイバの機械的強度に関する信頼性について、本発明者が考案したSSダイヤグラムを用いて、従来行われてきた議論を整理し直した。このSSダイヤグラムを用いれば、寿命予測の結果だけでなく、途中の議論の過程も可視化できていると言える。途中の議論の過程も可視化することで、より直観的な議論ができるようになることが期待される。また、以上の説明では、プルーフ試験の条件と動疲労試験と引っ張り試験からパラメータを決定すれば、厳密式による寿命予測をデータに基づいて行うことができることを示した。Griffioenが示した式(5)、(6)のままでは、光ファイバの不活性強度を測定するという、非常に困難な課題の克服が求められる。一方、前述した本発明の解決原理のように、関係式を上手く利用して書き換えれば、引っ張り試験のデータから必要な情報を抽出できる。以上の説明では、実際に、光ファイバの引っ張り試験のデータを用いてパラメータ推定を行い、そこから寿命予測を行えることを示した。
以下図面に基づいて、本発明の第1の実施形態を詳細に説明する。第1の実施形態は、スクリーニングのための適切なプループ試験条件を設計する方法と、データに基づいて光ファイバの機械的強度に関する情報として、破断寿命確率を算出する方法を説明する。第1の実施形態は、前述した本発明の基礎となる理論に基づくものである。
図9は、光ファイバの製造工程を説明する図である。図9では、光ファイバの線引き工程を図示している。線引き工程は、まず、プリフォーム(光ファイバ用ガラス母材)1をプリフォーム送り2によって線引き炉3に挿入し、ファイバ外径測定器4によってファイバ外径を測定し、所定外径の光ファイバ芯線とする。次に、光ファイバ芯線の外周に被覆ダイス5により紫外線硬化樹脂6を塗布した後、紫外線照射灯7を有する硬化装置によって硬化させ、被覆外径測定器8によって被覆外径を測定し、巻き取りスプール9に巻き取る。
光ファイバの機械的強度を保証するために、スクリーニングが実施される。スクリーニングは、被覆した光ファイバに一定の荷重をかけるプルーフ試験を行い、その荷重で断線したものを除外することにより行う。スクリーニングは、図9に示したように、巻き取りスプール9に巻き取る前に行う場合と、巻き取りスプール9に巻いた後、改めて別の工程で行う場合がある。
以下では、図10を参照しながら、プルーフ試験の適切な条件を決定する方法について説明する。
なお、ここで新しい用途に用いられる光ファイバには、実績のある光ファイバと構造が異なるものだけでなく、同一構造のもの含まれる。同一構造の光ファイバであっても、新しい用途に用いる場合は、求められる機械的強度その他の仕様が異なるので、これに適したスクリーニングを行うためにプルーフ試験の条件を改めて再検討する必要があるからである。
なお、“予め「除荷による過剰な疲労がない」ことが確認されているプルーフ試験の条件”とは、プルーフ試験の条件を決める対象の光ファイバと構造の異なる光ファイバについて確認されているものであっても、同じ構造の光ファイバについて確認されているものであっても良い。同じ構造の光ファイバについても、用途や保証条件が変わる場合は、プルーフ試験の条件を新たに求める必要がある。
なお、既存のプループ試験装置を用いて光ファイバをスクリーニングする場合は、用いるプルーフ試験装置で設定できる引張速度など、試験装置の能力も考慮して、除荷時間tuを選択する。
光ファイバが、新しい用途である自動車の信号伝送用ワイヤーハーネスに用いられる場合を考える。この場合、ワイヤーハーネスの製造工程の中で光ファイバが破断する確率を保証する必要がある。市場時間で考えると、ワイヤーハーネスの製造工程は、光ファイバの出荷直後の短い時間である。例えば、前述したGriffioenの近似式を用いて、短時間で光ファイバが破断する確率を計算すると、過剰に厳しい評価となる。そこで、本発明では、式(10)に示すパラメータBの下限Bminを用いて、光ファイバの破断寿命確率(故障確率)Fを算出する。
<2.4.1 破断寿命確率>
S22において求められる破断寿命確率Fは、ある一定の市場負荷σaを仮定したときに、光ファイバの機械強度を評価する値である。例えば、自動車メーカーやワイヤーハーネスメーカなどから、ある市場負荷(要求仕様)σaを提示されたときに、その市場負荷(要求仕様)σaの条件の下、光ファイバの機械強度を保証するものである。
光ファイバの機械強度に関する他の寿命評価方法として、ある一定の市場負荷σaの下で光ファイバの破断が(全く)起きないことを保証できる時間(=無故障時間tfpmin)で評価することも考えられる。図12は、この無故障時間に関するSSダイヤグラムである。無故障時間tfpminは、次式に従って求める。
また、式(15)に示すパラメータBの下限Bminを用いて、希望する時間tfpの間無故障の状態を維持できる市場負荷σaの最大値σamaxを逆算することもできる。こうして求めた情報は、複数の光ファイバを束ねて製造される光ファイバケーブルの構造設計に利用することもできる。図13は、市場負荷の最大値σamaxに関するSSダイヤグラムである。
第1の実施形態のプルーフ試験の条件決定方法をコンピュータによって実行することもできる。コンピュータは、制御部(CPU、ROM、RAM等)、記憶部(ハードディスクドライブ等)、入力部(キーボード、マウス、タッチパネル、ネットワークや周辺機器との入出力インタフェース装置等)、及び出力部(液晶ディスプレイ、ネットワークや周辺機器との入出力インタフェース装置等)等を備える。コンピュータの記憶部は、第1の実施形態のプルーフ試験の条件決定方法をコンピュータに実行させる為のプログラム及び各種情報を記憶する。コンピュータの制御部は、記憶部に記憶されているプログラム及び各種情報を読み出し、入力部及び表示部を介したユーザとの対話処理によって、以下に示すように、図10のフローチャートの各ステップを実行する。
また、従来より適切な機械的強度に関する情報を算出することが可能になる。すなわち、光ファイバの破断寿命確率を算出することができる。特に、短時間で光ファイバが破断する確率を算出する場合において、光ファイバの破断寿命確率を適切に評価することが可能となる。また、ある一定の市場負荷σaの下での無故障時間を適切に算出することができる。また、希望する時間tfpの間無故障の状態を維持できる市場負荷σaの最大値σamaxを適切に算出することができる。
以下図面に基づいて、本発明の第2の実施形態を詳細に説明する。第2の実施形態は、データに基づいたプルーフ試験の条件設計方法の他の例である。第2の実施形態は、前述した本発明の理論に基づくものである。
本実施形態では、予め確認済の成功条件でのσp *(プルーフ試験で付与する応力の最大値)、tu *(除荷時間)を用いてBパラメータの下限Bminを算出し、算出されるBminを用いて、新たなプルーフ試験の条件を設計する。
第2の実施形態のプルーフ試験の条件決定方法をコンピュータによって実行することもできる。コンピュータの記憶部は、第2の実施形態のプルーフ試験の条件決定方法をコンピュータに実行させる為のプログラム及び各種情報を記憶する。コンピュータの制御部は、記憶部に記憶されているプログラム及び各種情報を読み出し、入力部及び表示部を介したユーザとの対話処理によって、以下に示すように、図14のフローチャートの各ステップを実行する。
なお、この第2の実施形態で求めたデータを利用して、光ファイバの機械的強度に関する情報、例えば、前記第1の実施形態の、<2.3 光ファイバの破断寿命確率算出方法><2.4 評価結果の提示方法>に記載した情報を求めることもできる。
Bmin………パラメータBの下限
R………対象の光ファイバの許容曲げ半径
σa………市場負荷(要求仕様)
Vσa………応力の増加速度
tp………プルーフ時間
σp………プルーフ試験で付与する応力の最大値
tu………プルーフ試験における除荷時間
σfp………破断時の応力
tfp………市場時間
F………市場時間tfpにおける破断寿命確率
σp *………予め「除荷による疲労がない」ことを確認済の条件、又は予め確認済の成功条件でのプルーフ試験で付与する応力の最大値
tu *………予め「除荷による疲労がない」ことを確認済の条件、又は予め確認済の成功条件でのプルーフ試験における除荷時間
tfpmin………無故障時間
σamax………希望する時間tfpの間無故障の状態を維持できる市場負荷σaの最大値
Claims (8)
- 光ファイバのプルーフ試験の条件設計方法であって、
動疲労試験を行い、対象の光ファイバの動疲労係数nを求める第1ステップと、
予め除荷による疲労の影響を無視できることを確認済の条件のプルーフ試験で付与された応力の最大値σp *及び除荷時間tu *と、前記第1ステップにおいて求められる動疲労係数nに基づいて、光ファイバの寿命予測としての故障確率を表す式(1)におけるHについての式(2)に含まれるパラメータBの下限Bminを式(3)により求める第2ステップと、
対象の光ファイバの市場における許容負荷応力と、保証期間とに基づいて、対象の光ファイバに関するプルーフ試験で付与する応力の最大値σpを決める第3ステップと、
前記第1ステップにおいて求められる動疲労係数nと、前記第2ステップにおいて求められるパラメータBの下限Bminと、前記第3ステップにおいて決めた応力の最大値σpとを、プルーフ試験の成功条件を示す不等式(4)に代入して、前記不等式を満たすように、対象の光ファイバに関するプルーフ試験での除荷時間tuを決める第4ステップとを実行し、
前記第3ステップにおいて決められる応力の最大値σpと、前記第4ステップにおいて決められる除荷時間tuとを、プルーフ試験の条件とする
プルーフ試験の条件設計方法。
- 請求項1のプルーフ試験の条件設計方法における第3ステップの後に、
プルーフ試験に用いる装置の仕様を考慮して対象の光ファイバに関するプルーフ試験での除荷時間tuを決める第4´ステップを実行し、
その後に、
前記第1ステップにおいて求められる動疲労係数nと、前記第2ステップにおいて求められるパラメータBの下限Bminとが代入されたプルーフ試験の成功条件を示す前記不等式(4)を、前記第3ステップにおいて決められる応力の最大値σpと、前記第4´ステップにおいて決められる除荷時間tuとが満たすか否かを判定する第5ステップを実行し、
前記第5ステップにおいて前記所定の不等式を満たすと判定された場合、前記第3ステップにおいて決められる応力の最大値σpと、前記第4´ステップにおいて決められる除荷時間tuとを、プルーフ試験の条件とする
プルーフ試験の条件設計方法。 - 光ファイバの機械的強度に関する情報であって、パラメータBを含む式を用いて算出される情報を、前記請求項1又は請求項2の第2ステップにおいて求められるパラメータBの下限Bminに基づいて算出する
光ファイバの機械的強度に関する情報の算出方法。 - 請求項3の光ファイバの機械的強度に関する情報の算出方法であって、
前記請求項1又は請求項2において求めたプルーフ試験の条件でスクリーニングされた光ファイバを引っ張り試験に供し、その結果を示す破断強度−累積ハ
ザードのグラフにおいて、高強度部と低強度部とに分けて所定の累積ハザード関数の式へのフィッティングを行い、所定のパラメータを決定する第6ステップ と、
前記第1ステップにおいて求められる動疲労係数nと、前記第2ステップにおいて求められるパラメータBの下限Bminと、前記第3ステップにおいて求められる応力の最大値σpと、要求仕様としての市場負荷σaと、前記第6ステップにおいて求められる所定のパラメータとに基づいて、市場時間tfpにおける破断寿命確率Fを求める
光ファイバの機械的強度に関する情報の算出方法。 - 請求項3の光ファイバの機械的強度に関する情報の算出方法であって、
前記請求項1又は請求項2の第2ステップにおいて求められるパラメータBの下限Bminに基づいて、ある一定の市場負荷σaの下で光ファイバの破断が起きないことを保証できる時間である無故障時間tfpminを求める
光ファイバの機械的強度に関する情報の算出方法。 - 請求項3の光ファイバの機械的強度に関する情報の算出方法であって、
前記請求項1又は請求項2の第2ステップにおいて求められるパラメータBの下限Bminに基づいて、希望する時間tfpの間無故障の状態を維持できる市場負荷σaの最大値σamaxを求める
光ファイバの機械的強度に関する情報の算出方法。 - コンピュータに、光ファイバのプルーフ試験の条件設計方法を実行させるためのプログラムであって、
前記コンピュータの制御部が、動疲労試験の結果を前記コンピュータの記憶部から読み出し、又は前記コンピュータの入力部を介して入力し、対象の光ファイバの動疲労係数nを求める第1ステップと、
前記制御部が、予め除荷による疲労の影響を無視できることを確認済の条件のプルーフ試験で付与された応力の最大値σp *及び除荷時間tu *を前記記憶部から読み出し、又は前記入力部を介して入力し、これらの情報と前記第1ステップにおいて求められる動疲労係数nに基づいて、光ファイバの寿命予測としての故障確率を表す式(5)におけるHについての式(6)に含まれるパラメータBの下限Bminを式(7)により求める第2ステップと、
前記制御部が、対象の光ファイバの市場における許容負荷応力と、保証期間を前記記憶部から読み出し、又は前記入力部を介して入力し、これらの情報に基づいて、対象の光ファイバに関するプルーフ試験で付与する応力の最大値σpを決める第3ステップと、
前記制御部が、前記第1ステップにおいて求められる動疲労係数nと、前記第2ステップにおいて求められるパラメータBの下限Bminと、前記第3ステップにおいて決めた応力の最大値σpとを、プルーフ試験の成功条件を示す不等式(8)に代入して、不等式を満たすように、対象の光ファイバに関するプルーフ試験での除荷時間tuを決める第4ステップとを実行し、
前記制御部が、前記第3ステップにおいて決められる応力の最大値σpと、前記第4ステップにおいて決められる除荷時間tuとを、プルーフ試験の条件とし、前記コンピュータの出力部に出力する
プルーフ試験の条件設計方法を前記コンピュータに実行させるためのプログラム。
- 光ファイバの機械的強度に関する情報であって、パラメータBを含む式を用いて算出される情報を、前記請求項7の第2ステップにおいて求められるパラメータBの下限Bminに基づいて算出する
光ファイバの機械的強度に関する情報の算出方法を前記コンピュータに実行させるためのプログラム。
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