JP5723508B2 - 模様を有するスポーツ用品 - Google Patents

模様を有するスポーツ用品 Download PDF

Info

Publication number
JP5723508B2
JP5723508B2 JP2011277425A JP2011277425A JP5723508B2 JP 5723508 B2 JP5723508 B2 JP 5723508B2 JP 2011277425 A JP2011277425 A JP 2011277425A JP 2011277425 A JP2011277425 A JP 2011277425A JP 5723508 B2 JP5723508 B2 JP 5723508B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
predetermined
pattern
concealing
curable ink
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011277425A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013126399A (ja
Inventor
菅谷 英二
英二 菅谷
西川 太
太 西川
山本 裕一
裕一 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Globeride Inc
Original Assignee
Globeride Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Globeride Inc filed Critical Globeride Inc
Priority to JP2011277425A priority Critical patent/JP5723508B2/ja
Publication of JP2013126399A publication Critical patent/JP2013126399A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5723508B2 publication Critical patent/JP5723508B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、模様を施した釣竿、リール、疑似餌、その他付属具等の釣具、並びにゴルフクラブ、ホッケーのシャフト、スキーのポール、杖等に関し、本願では杖もスポーツ用品に含めた模様を有するスポーツ用品に関する。
釣りは、魚を得るという実用的な面もあるが、その釣りに使用する釣竿等の釣具は、趣味的な要素も強く、表面に模様装飾を施すことが多い。また、ゴルフクラブ、特にそのシャフトには模様装飾を施すこともある。この装飾の程度向上のため、模様の形成精度と形成自由度の高いことが望まれている。また、釣具やゴルフクラブの使用環境は厳しいと言え、常にその模様の剥がれや割れ等に対する耐久性も問題となる。更には、模様形成の低コスト化や、特に釣竿においては、軽量化は常の課題である。釣具表面に各種模様を施すことは、例えば、下記特許文献1〜4にも開示されている。特許文献1では、基盤材としての樹脂フィルムの上に箔模様や印刷模様を設けたシール貼着式の釣竿等の物品が開示されている。特許文献2では、ホットメルト型接着剤を使用して、耐久性のある各種デザインを施した釣竿が開示されている。特許文献3では、スプレー塗装装置のノズルを使用したぼかし模様の管状体が開示されている。特許文献4では、ブラストガン装置を使用したショットブラスト加工による模様の釣竿が開示されている。
特開平6−178635号公報 特開平7−322793号公報 特開平7−79668号公報 特開平8−154539号公報
然しながら、上記特許文献1の発明では、基盤材フィルムの存在により、模様厚さが厚くなり、物品重量の増加を招いたり、引っ掛かりが生じたり、剥がれ易かったり、貼着作業に時間を要したり、模様間の位置関係の精度に限界が有る。特許文献2の発明では、接着剤を使用するため、模様厚さが厚くなり、釣竿重量の増加を招き、また、微細に変化する模様の形成には限界がある。特許文献3の発明では、或る程度のぼかし模様が可能となるため、ぼかしを必須とする模様には適するが、通常のスプレー方式のため、ぼかし模様の精度には限界がある。特許文献4の発明では、釣竿表面を刻設するため、釣竿の強度低下を招き易く、また、微細変化模様形成には限界がある。
依って本発明は、所望の美観を呈すると共に耐久性の高い模様を有するスポーツ用品の提供を目的とする。
上記目的に鑑みて第1の発明は、スポーツ用品の表面に模様層を具備しており、該模様層が単一層の場合は該模様層が所定層であり、複数層から成る場合は該複数層の内の所定層につき、該所定層の下面に隣接する該所定層の付着する付着対象面は所定の微細凹凸となった表面荒らしが成されており、該所定層の上面は所定方向に沿った断面において波状となった波状凹凸を呈しており、これら波状凹凸を形成する複数の離散的凸条はスポーツ用品の表面に沿って延伸していると共に、該複数の離散的凸条の半数以上は各凸条を区画形成する両長辺の少なくとも一辺が該辺の延伸方向に沿って波状に形成されており、該辺の波状のピッチと前記波状凹凸のピッチの何れよりも、前記微細凹凸の凸間隔が小さいことを特徴とする模様を有するスポーツ用品を提供する。
第2の発明は、第1の発明の前記所定層はインクジェット式印刷によって形成される層であり、噴射して付着対象面に付着した状態の液滴の直径よりも前記微細凹凸の凸間隔が小さいよう構成する。
ここでの直径は、インクジェットの噴射口からの噴射で付着させた付着液滴の大きさであるが、付着液滴の液滴底面に対して垂直方向から視認した場合の大きさであり、付着液滴の液滴底面が平面でないように変形してしまっている付着液滴が有った場合、それは除外する。言い換えれば、付着対象面に対して垂直方向に視認して円形になっている大部分の付着液滴の直径ということである。
第3の発明は、第1又は第2の発明の前記微細凹凸は、研摩材によって荒らされた荒らし面であり、前記所定層がUV硬化インクの層であるよう構成する。
第4の発明は、第1〜第3の発明の前記模様層が複数層から成る場合であって、該模様層を構成する層として前記所定層の上に層が適宜数存在し、前記所定層がUV硬化インクによって形成されていると共に、該所定層は上方から視認しても下方の層が視認できない隠蔽層であるか、又は、該所定層は透明又は半透明のUV硬化インクの層であって、該所定層よりも上の何れかの層もUV硬化インクによって形成されていると共に、該何れかの層は上方から視認しても下方の層が視認できない隠蔽層であり、該隠蔽層の上方には上層を設け、該上層はUV硬化インクによって形成されていると共に、該上層の前記隠蔽層を覆う領域において、上方からの視認により該隠蔽層の色の影響を受け得る薄さの領域を有するよう構成する。
層の薄さ(厚さ)とは、層の広がり面においてインクが離散的な散らばり状態の場合も含んで表現している。以下同様。
第5の発明は、第1〜第3の発明の前記模様層が複数層から成る場合であって、該模様層を構成する層として、前記所定層の上に層が適宜数存在すると共に下方に有色層が存在し、前記所定層がUV硬化インクによって形成されていると共に、該所定層は上方から視認しても下方の層が視認できない隠蔽層であるか、又は、該所定層は透明又は半透明のUV硬化インクの層であって、該所定層よりも上の何れかの層もUV硬化インクによって形成されていると共に、該何れかの層は上方から視認しても下方の層が視認できない隠蔽層であり、該隠蔽層の上方には上層を設け、該上層はUV硬化インクによって形成されていると共に前記隠蔽層の領域境界を越えた領域にまで広がって形成されて該隠蔽層を覆っており、該上層は前記隠蔽層を覆う領域において、上方からの視認により該隠蔽層の色の影響を受け得る薄さの領域を有していると共に、該上層は前記隠蔽層の領域境界を越えた領域においても下方の前記有色層の色の影響を受け得る薄さの領域を有するよう構成する。
第6の発明は、第5の発明の前記隠蔽層は顔料を使用した白色のUV硬化インクの層であり、前記有色層の色と前記上層の色とが同系統の色であるよう構成する。
第1の発明では、所定層の付着する付着対象面が微細凹凸となっているため、該所定層の付着対象面への付着性が向上し、ひいては模様層の耐久性が向上すると共に、この微細凹凸の粗さを表す凸間隔が、所定層の前記波状ピッチと波状凹凸のピッチの何れよりも小さいため、該所定層の各凸条や、凸条の波状辺が前記微細凹凸の影響を受けて上下凹凸状に変形することが防止される。即ち、所定層は付着対象面に対して付着性が良いと共に、所定層による所望通りの精度の高い模様(綺麗な模様)が形成できる。また、模様層が複数層から成る場合であって、所定層の上面に隣接する上面隣接層が有る場合、所定層上面の波状凹凸と波状辺の存在によって、この上面隣接層の付着性が向上し、模様層の耐久性が向上する。
第2の発明では、所定層を形成する最小単位である液滴の付着状態(潰れて広がった状態)での直径よりも前記微細凹凸の凸間隔が小さいので、当該荒らし面である付着対象面に付着した状態は、荒らし処理の無い平滑面への付着状態と同様に、付着対象面に沿った底面を有する付着液滴となり、該第2発明の場合よりもずっと粗い荒らし面の場合の凹凸を想定した場合に、付着液滴が凹部に入り込んで大きく傾斜したり変形したりするような付着状態になることが防止されるため、第1の発明よりも更に精度の高い(綺麗な)模様が形成できる。
第3の発明では、第1又は第2の発明をより具体的に規定している。UV硬化インクでは、付着後直ぐに硬化するため、そのUV硬化インク層の形成が短時間で行えると共に、その上に他の層を形成する場合、直ぐに当該他の層の形成を開始できる。また、UV硬化インク層に対してほこりが付着する時間も無く、埃の付き難い品質の高い層となり、かつ、その意味でも耐久性の高い層となる。更には、UV硬化インクは溶剤を使用しないか、或いは使用しても、溶剤必須のインクと比較して溶剤が少なくて済むため、環境にも良い。また、直ぐに硬化することから、必要な場合は立体的な奥行きのある模様も形成できる。
第4の発明では、上層は下方の隠蔽層の色の影響を受け得る薄さ(厚さ)の領域を有するので、隠蔽層の上方に覆い被さっている上層の一部領域は、下方にある該隠蔽層の色の影響を受けた微妙な視認性が得られる。
第5の発明では、隠蔽層の上方に覆い被さっている領域は、下方にある該隠蔽層の色の影響を受ける微妙な視認性を呈する領域があり、隠蔽層の領域境界を越えた領域においても、下方の有色層の色の影響を受ける微妙な視認性を呈する領域がある。従って、上層の上方から視認すると、上層は、隠蔽層の色の影響を受けた微妙な色合いの領域と、下方の有色層の色の影響を受けた微妙な色合いとに変化した領域とが見られ、全体として味わい深い模様となる。
第6の発明では、隠蔽層は顔料を使用した白色の層であり、また、上層の色は有色層の色と同系統の色であるため、白色の隠蔽層を覆っている領域の一部の上層は、明度や彩度の高い明るい色となって視認され、隠蔽層をはみ出した領域の一部では、下方の同系統の色と重なった明度の低い濃い色となり、全体として独特の美観の模様が得られる。
本発明に係るスポーツ用品の例の釣具としての釣竿の正面図。 図1の模様領域の一部分の拡大図。 図2のC部拡大図。 図3の矢視線D−Dによる模式的拡大横断面図。 図4のE部を図4の上方から見た拡大模式図。
以下、本発明を添付図面を用いて更に詳細に説明する。図1は本発明に係るスポーツ用品としての釣竿の第1実施形態例の正面図であり、元竿10に第1中竿12が、該第1中竿12に対して第2中竿14が、夫々継ぎ合わされている状態を示している。第2中竿14より前側の竿杆は図示を省略している。各竿杆は、エポキシ樹脂等の合成樹脂マトリックスを炭素繊維等の強化繊維によって強化した繊維強化樹脂製の竿杆である。この例では、元竿10の表面に所定の模様が施されている。その模様の一部である文字Aの図2に示すC部を拡大した図3の矢視線D−Dによる模式的拡大横断面図である図4を参照する。
竿杆10の繊維強化樹脂製素材20の表面は、加圧加熱成形時において緊締テープを巻回していた場合は緊締テープ跡である凹凸跡が残っている。その他の製法を採用した場合も含め、素材20の表面を平滑化するために、例えば、素材20に使用の合成樹脂と同系統のエポキシ樹脂等の塗料によって下塗り塗装を行い、平滑層22を元竿10の素材表面全体に亘って設けている。この塗装方法にはスプレー塗装や扱き塗装が使用される。
前記平滑層22の上には、模様層の一部として、例えば、メタリック粉末を混合させた、有色層としての所定色の層24を設けている。この例では、赤色層24である。メタリック粉末を設けない場合や赤以外の色の場合もある。また、この赤色層24を設けない場合もある。この赤色層24は元竿10の全周に亘って設けているが、元竿10の長さ方向においては模様形成の範囲だけでよい。この赤色層24もスプレー塗装や扱き塗装によって形成されている。
次に、赤色層24の上に、透明なアクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アクリルウレタン樹脂等による透明樹脂層26を設ける。この透明樹脂層26は、当該透明樹脂層26の上に形成されるインクによる模様の層を形成する領域に亘っていればよいが、元竿10の周方向の全周に亘っていてもよい。この透明樹脂層26もスプレー塗装や扱き塗装によって形成されている。この透明樹脂層26は、この層の上に形成するインク層の形成が失敗をした場合に、それを削り取れる削り代としての層厚を有する。当該透明樹脂層26の上表面26SはJIS規格の800番〜1200番の範囲内の目の研摩材で荒らし処理を施し、インクの付着性を向上担保させている。800番よりも目が粗いと面が荒れて、その上のインク模様層が凹凸し、綺麗な模様とならず、また、1200番よりも目が細かければ荒らし程度が不足してインクの付着性が低く、インク層が剥離し易い。
透明樹脂層26にインク層28,30を設ける。これらインク層のインクとしてはUV硬化インクを使用している。このインクは、インクを付着させて直ぐに紫外線や電子線等の電磁波を照射して当該付着インクを硬化させることができ、模様形成の作業性が大きく向上し、低コスト化に寄与する。また、インクの付着対象面である前記上表面26Sに、UV硬化インク等のインクを付着させるには、直接印刷方式としてスクリーン印刷やインクジェット印刷、転写方式として凸版印刷、凹版印刷(グラビア印刷)、パッド印刷等の手法がある。また、インクの着色剤としては顔料を使用する。有色インクの場合は、シアン、イエロー、マゼンタの三原色の他に、黒色又は/及び白色のインクを使用することがある。更には、三原色に対する中間色のインクをも追加して、色の再現性を更に向上させることもできる。
この例では、インク層28は酸化チタン(TiO)による白色インクによって形成され、この層よりも下方の層が視認できない厚さの隠蔽層28としている。この隠蔽層28の上に、該隠蔽層全体を覆い、更にその隠蔽層28の領域境界を越えた範囲にまで亘って、前記下方の赤色層24の赤色と同系統の色である赤色の上層としての赤色層30を設けている。
赤色層30は、該赤色層の上方から視認した場合、下方の層の色の色相や明度等の影響を受け得る厚さ(薄さ)である。従って、領域Z1の範囲では遮蔽層28の白色の影響によって、明度の高い鮮やかな赤色に視認される。また、領域Z3では、赤色層30は遮蔽層28の影響を受けない領域であり、下方の赤色層24の影響を受けて濃い(暗い)赤色となる。更に、領域Z5は、この例では、色としては、元竿10の外から下方の赤色層24だけが視認される領域である。
前記遮蔽層28と透明樹脂層26の間に、着色剤の入っていない透明や半透明のUV硬化インクの層を設けることも可能である。本願第1発明等にはこうした構造態様も含まれている。
こうした各インク層28,30形成後に、そのインク模様層の保護等のために、透明なアクリル樹脂やウレタン樹脂の保護層32を、インク模様領域全体だけに亘って形成する。この保護層32はスプレー塗装や刷毛塗り塗装によって形成される。その部分的な保護層32の上に、適宜なシール部材34を貼着することもある。その後、インク層や保護層32を外れた領域の透明樹脂層上面26Sの微細凹凸を平滑化する等の目的で、元竿10の全領域に亘って透明なアクリル樹脂やウレタン樹脂の保護層36を設けている。保護層32又は保護層36は必要に応じて設ける。
本願では、赤色層24を含み、それ以降の上側の層であって赤色層30までを模様層と称している。透明樹脂層26の下側に装飾に寄与する層、この例では赤色層24であるが、これが無い場合は、透明樹脂層26よりも上側の層であって赤色層30まで、即ち、層28,30を模様層とする。
上記例では、下方の赤色層24と上方の赤色層30とは共に赤色としたが、同系統の色としては赤色以外の適宜な色同士でも良い。また、必ずしも同系統の色でなくてもよい。更には、下方の赤色層24の層が無い形態もあり得る。また、インクによるインク模様は、上記例では白色と赤色の2色の2層であるが、1色の場合もあり、3色以上の場合も有る。また、インク層は1層の場合や3層以上の場合も有り得る。更には、上記例では隠蔽層28が存在するが、隠蔽層が無くてもよい。また、下層(隠蔽層)28の上に上層(赤色層)30が全面に亘って覆い被さっているが、インク模様として必ずしもこのように全面に亘って被さる必要はなく、部分的に重なっていたり、或いは全く重なりが無い形態も考えられる。
ここで、図5は図4のE部の上面視による拡大模式図である。このE部領域の赤色層30は透明樹脂層26の上面26Sに付着している。以下の説明事項は、隠蔽層28の全体領域と透明樹脂層26との関係にもそのまま当てはまる。透明樹脂層26の上面26Sは、既述の800番〜1200番の範囲の目の研摩材によって荒らされて、この例では、元竿10の円周方向に延伸した凹条と凸条を交互に多数併設した形態の微細凹凸面に形成されている。この微細凹凸の凸間隔をP0とする。一方、赤色層30は、平均的ピッチP1で離隔した畝状の凸条30Tが上に向かって凸に形成されており、それらの凸条の間は凹条となっている。この例では、各凸条や凹条は元竿10の長手方向に延伸している。即ち、元竿の円周方向に沿った断面において波状になっている。
各凸条30Tを区画形成している元竿長手方向に沿う両長辺は、離散的凸条の半数以上の少なくとも各一辺が図示の如く波状に形成されている。離散的凸条の大部分の少なくとも各一辺が波状に形成されることもある。本願では大部分とは90%以上を言う。その波状の平均的なピッチをP2とする。例えばインクジェット式装置によれば、こうした離散的凸条30Tは、ヘッドにおいて、各色毎に、或るピッチ間隔で列を成した状態で複数個の噴射口の列を形成しており、この列を他の色の列と併設しており、これでインクを噴射させると共に、小刻みな適宜ピッチで当該ヘッドを付着対象面26S(即ち、元竿10)に対して相対移動させてインクを噴射させて行き、そのヘッドの移動に所定時間(又は所定距離)遅れてヘッドの移動に従属させて紫外線等の照射装置を移動させ、UV硬化インクを付着対象面に噴射、付着させた後、紫外線等を照射することで凸条の離隔距離ピッチP1が形成される。上記の遅れ時間を種々に設定することで、適宜タイミングで硬化処理できる。
また、各凸条30Tの辺の波は、上記のようにUV硬化インクを付着対象面26Sへ噴射して付着させた後、早目に紫外線等を照射することで、噴射された隣接するインク液滴同士が適宜数合体するも、全てが合体する前に素早く硬化するようにできる。このため波状となる。また、時折、凸条30T間の凹条には、隣接インク液滴同士が合体する前に硬化した離散的な液滴硬化体30Aが存在することがある。これらの平均的サイズ(幅、直径)をD1とする。なお、離散的な液滴硬化体30Aには、幾つかのインク液滴同士が合体したものも有り得る。
上記P1もP2もP0より相当に大きい。また、上記サイズD1もP0より大きい。インクジェットのヘッドの噴射口は付着対象面から2mm以下の距離離隔させた状態で噴射を行う。インクジェットによる噴射液滴が付着対象面に付着した場合、付着対象面に当たって潰れて広がり、噴射方向(噴射対象面に垂直方向)に視認すれば、円形や楕円形状となる。
P0、P1、P2、D1の各数値を例示すると、順に0.5〜8μm、130〜250μm、70〜120μm、10〜60μmである。層22,24,26の各層厚を例示すると、20〜70μm、10〜20μm、10〜20μmであり、上記例示層厚の場合の層28,30の凸条の高さ(厚さ)は、夫々、5〜50μm、5〜60μmであり、実質的には夫々の層28,30の厚さと同じ(概ね同じ)とみてよい。
インクジェット印刷ではない場合、スクリーン印刷、凸版印刷、凹版印刷、パッド印刷では、各刷版の目や凸部や凹部を上記凹凸条や辺の波状に対応させて形成する。
透明樹脂層26の上面26Sが既述の微細凹凸に形成されているため、Z3領域の赤色インク層30は当該上面26Sへの付着性が高い。この透明樹脂層上面26Sと赤色インク層30との縁境界BLは、赤色インク層の領域縁境界線に沿った単純なライン、即ち、直線や滑らかな曲線にはならず、図5の面内方向に出入りする状態になっており、付着性の高いことを現わしており、ひいては模様層の耐久性が向上する。このことは、透明樹脂層上面26Sと所定層である隠蔽層28との関係においても同様である。また、隠蔽層28の上面に隣接する上面隣接層である赤色層30は、隠蔽層28の上面の離散凸条(凹条)による波状凹凸と波状辺の存在によって、隠蔽層28に対するこの赤色層30の付着性も向上し、ひいては模様層の耐久性が向上する。
また、この透明樹脂層上面26Sの微細凹凸の粗さを表す凸間隔P0が、赤色層30(又は隠蔽層28)上面の波状凹凸条ピッチP1と波状ピッチP2の何れよりも(相当に)小さいため、更には、インクジェットによる場合の付着液滴の直径D1よりも小さいため、インク層形成最小単位である各付着液滴が透明樹脂層上面26Sの微細凹凸の上でも、実質的に傾斜することなく、設定通りに上面26Sのマクロ的面に沿って(平行に)配設されると共に、該赤色層(又は隠蔽層)の各凸条や凸条の波状辺が、前記微細凹凸の影響を受けて上下にデコボコ状に変形するようなことが防止される。即ち、赤色層30(又は隠蔽層28)は透明樹脂層上面26Sに対して付着性が良いだけではなく、所望通りの層が精度良く綺麗に形成でき、綺麗な模様のための層が形成される。
以上では、インク層の耐久性向上のために、インク層付着対象面を荒らしたが、これに代えて、或いはこれの上に、熱硬化型としての一液塗料タイプと二液塗料タイプ、紫外線硬化型としてのインクジェットインクタイプ、等のプライマーを付着対象面に塗布しておいてもよい。また、付着対象面、即ち、透明樹脂層26を、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、又はポリエステル樹脂等のインク付着性の良い合成樹脂材で形成してもよい。
図5の凸条30T(隠蔽層28の凸条も同様)とその間の凹条の延伸方向が元竿等の竿杆の長手方向である場合は、釣竿が撓み変形を受けた場合、中空管である竿杆(竿管)の横断面変形を伴う潰れ変形時に、凹条が変形し易いためこれらの層28,30は竿管潰れ変形に沿い易く、層28,30の剥離や割れを生じ難い。また、凸条と凹条の延伸方向が竿杆の円周方向であれば、凹条が変形し易いため、層28,30は竿杆の長手方向の撓み変形に沿い易く、撓みに際して層28,30の剥離や割れを生じ難い。これらのことはゴルフクラブのシャフト、ホッケーのシャフト、スキーのポール、杖等においても同様である。
本発明は、釣竿、リール、疑似餌、その他付属具の釣具、並びにゴルフクラブ、ホッケーのシャフト、スキーのポール、杖等の模様を有するスポーツ用品に利用できる。従って、繊維強化樹脂製素材以外の物品にも本発明は適用できる。
20 繊維強化樹脂製素材
22 平滑層
24 下方の赤色層(模様層)
26 透明樹脂層(模様層)
26S 上表面
28 隠蔽層(UV硬化インク層)(模様層)
30 赤色層(UV硬化インク層)(模様層)
32 保護層
36 保護層

Claims (6)

  1. スポーツ用品の表面に模様層を具備しており、該模様層が単一層の場合は該模様層が所定層であり、複数層から成る場合は該複数層の内の所定層につき、該所定層の下面に隣接する該所定層の付着する付着対象面は所定の微細凹凸となった表面荒らしが成されており、該所定層の上面は所定方向に沿った断面において波状となった波状凹凸を呈しており、これら波状凹凸を形成する複数の離散的凸条はスポーツ用品の表面に沿って延伸していると共に、該複数の離散的凸条の半数以上は各凸条を区画形成する両長辺の少なくとも一辺が該辺の延伸方向に沿って波状に形成されており、該辺の波状のピッチと前記波状凹凸のピッチの何れよりも、前記微細凹凸の凸間隔が小さいことを特徴とする模様を有するスポーツ用品。
  2. 前記所定層はインクジェット式印刷によって形成される層であり、噴射して付着対象面に付着した状態の液滴の直径よりも前記微細凹凸の凸間隔が小さい請求項1記載の模様を有するスポーツ用品。
  3. 前記微細凹凸は、研摩材によって荒らされた荒らし面であり、前記所定層がUV硬化インクの層である請求項1又は2記載の模様を有するスポーツ用品。
  4. 前記模様層が複数層から成る場合であって、該模様層を構成する層として前記所定層の上に層が適宜数存在し、
    前記所定層がUV硬化インクによって形成されていると共に、該所定層は上方から視認しても下方の層が視認できない隠蔽層であるか、又は、該所定層は透明又は半透明のUV硬化インクの層であって、該所定層よりも上の何れかの層もUV硬化インクによって形成されていると共に、該何れかの層は上方から視認しても下方の層が視認できない隠蔽層であり、
    該隠蔽層の上方には上層を設け、該上層はUV硬化インクによって形成されていると共に、該上層の前記隠蔽層を覆う領域において、上方からの視認により該隠蔽層の色の影響を受け得る薄さの領域を有する
    請求項1〜3の何れか1記載の模様を有するスポーツ用品。
  5. 前記模様層が複数層から成る場合であって、該模様層を構成する層として、前記所定層の上に層が適宜数存在すると共に下方に有色層が存在し、
    前記所定層がUV硬化インクによって形成されていると共に、該所定層は上方から視認しても下方の層が視認できない隠蔽層であるか、又は、該所定層は透明又は半透明のUV硬化インクの層であって、該所定層よりも上の何れかの層もUV硬化インクによって形成されていると共に、該何れかの層は上方から視認しても下方の層が視認できない隠蔽層であり、
    該隠蔽層の上方には上層を設け、該上層はUV硬化インクによって形成されていると共に前記隠蔽層の領域境界を越えた領域にまで広がって形成されて該隠蔽層を覆っており、
    該上層は前記隠蔽層を覆う領域において、上方からの視認により該隠蔽層の色の影響を受け得る薄さの領域を有していると共に、該上層は前記隠蔽層の領域境界を越えた領域においても下方の前記有色層の色の影響を受け得る薄さの領域を有する
    請求項1〜3の何れか1記載の模様を有するスポーツ用品。
  6. 前記隠蔽層は顔料を使用した白色のUV硬化インクの層であり、前記有色層の色と前記上層の色とが同系統の色である請求項5記載の模様を有するスポーツ用品。
JP2011277425A 2011-12-19 2011-12-19 模様を有するスポーツ用品 Active JP5723508B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011277425A JP5723508B2 (ja) 2011-12-19 2011-12-19 模様を有するスポーツ用品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011277425A JP5723508B2 (ja) 2011-12-19 2011-12-19 模様を有するスポーツ用品

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013126399A JP2013126399A (ja) 2013-06-27
JP5723508B2 true JP5723508B2 (ja) 2015-05-27

Family

ID=48777325

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011277425A Active JP5723508B2 (ja) 2011-12-19 2011-12-19 模様を有するスポーツ用品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5723508B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5992885B2 (ja) * 2013-08-30 2016-09-14 グローブライド株式会社 スポーツ用品
JP6068297B2 (ja) * 2013-08-30 2017-01-25 グローブライド株式会社 スポーツ用品のメタリック外観形成方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005130766A (ja) * 2003-10-30 2005-05-26 Daiwa Seiko Inc 釣り・スポーツ用品
JP2005152225A (ja) * 2003-11-25 2005-06-16 Mamiya Op Co Ltd 繊維強化合成樹脂成形品およびゴルフクラブ用シャフト
JP2008206415A (ja) * 2007-02-23 2008-09-11 Shimano Inc 釣り具
JP5455402B2 (ja) * 2009-03-18 2014-03-26 株式会社シマノ 合成樹脂複合体

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013126399A (ja) 2013-06-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101917892B1 (ko) 관 형상체
KR20180004110A (ko) 구조화된 표면의 형성에 의해 바디를 코팅하기 위한 방법 및 설비
KR101745057B1 (ko) 스포츠 용품의 메탈릭 외관 형성 방법
JP5723508B2 (ja) 模様を有するスポーツ用品
JP4087573B2 (ja) 釣り・スポーツ用品
TWI526329B (zh) A tubular body having a decorative layer, and a method of forming a decorative layer in a tubular body
KR101739622B1 (ko) 스포츠 용품
JP6310015B2 (ja) 管状体
JP4536683B2 (ja) スポーツ用品とその製法
JP2015065915A (ja) 天然素材の竹竿に似た外観を有する釣竿及びその製造方法
TWI590956B (zh) Tubular body with decorative layer
JP5866121B2 (ja) 製品、及び、製品の製造方法
JP6416549B2 (ja) ゴルフクラブシャフト
JP7456961B2 (ja) 紫外線硬化型のメタリックインクを用いたインクジェット印刷方法、及び、そのような印刷方法による模様が形成されたスポーツ用品
JP7359723B2 (ja) スポーツ用品及び模様形成方法
JP2004230260A (ja) 塗装方法、及び装飾層が形成されたスポーツ用品
JP6401825B2 (ja) 天然素材の竹竿に似た外観を有する釣竿及びその製造方法
JP7070056B2 (ja) 化粧シート及び化粧材
JP2005152225A (ja) 繊維強化合成樹脂成形品およびゴルフクラブ用シャフト
US20120046123A1 (en) Golf Club
KR20230090253A (ko) 낚싯대 및 낚싯대의 그립 형성 방법
JP2015150128A (ja) ゴルフクラブ用シャフトの製造方法およびゴルフクラブ用シャフト
JP2021165036A (ja) 管状体及び管状体の塗装方法
JP2019198253A (ja) 竹を模した釣竿
JP2010253035A (ja) 製品、及び、製品の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140116

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20141027

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20141127

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20141204

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150316

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150328

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5723508

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250