JP5723472B1 - データリンク生成装置、データリンク生成方法、データリンク構造および電子ファイル - Google Patents
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Abstract
【課題】ハイパーリンクのジャンプ先とアンカー情報との関連性を把握しやすくすると共に、作業の効率化を図ることができるデータリンク生成装置、データリンク生成方法、データリンク構造および電子ファイルを提供する。【解決手段】データリンク群31に含まれている各アンカー情報32の名称は、電子ファイル5Aのトップページを起点として挿入されている順序で符号コードのより大きい番号の数字,文字,記号あるいはこれらの組み合わせのいずれかが用いられるソート制御領域と、このソート制御領域に続いて、電子ファイル5Aに関連する、あるいは電子ファイル5Aに含まれるコンテンツの構成に対応する数字,文字,記号あるいはこれらの組み合わせのいずれかが用いられる意味制御領域とで構成されており、これらのアンカー情報32に基づいて電子ファイル5A内の所定の領域にハイパーリンクを生成する。【選択図】図2
Description
本発明は、データリンク生成装置、データリンク生成方法、データリンク構造および電子ファイルに関する。
電子ファイル内に埋め込まれた、他の電子ファイルや画像データなどの位置情報(いわゆるハイパーリンク)を参照して、同一の電子ファイル内、他の電子ファイル、あるいは関連する画像などのオブジェクトデータを関連付けることが知られている。ハイパーリンクを利用することにより、ユーザが電子ファイル内のリンクのある場所をクリックすると、そのハイパーリンクに関連づけられたリンク先にジャンプするようになっている。
ハイパーリンクの生成方法は、使用するソフトウェアにより操作方法が異なることがあるが、代表的な電子ファイル作成ソフトであるMicrosoft社のWORD(登録商標)では、たとえば非特許文献1のURLに開示されているように、WORD文書内でユーザが以下の手順1〜手順4を行うことでハイパーリンクを生成できることが知られている。
手順1.ハイパーリンクとして表示する文字列またはオブジェクトを選択します。
手順2.マウスの右ボタンでクリックし、ショートカットメニューのボタンイメージ(ハイパーリンク)をクリックします。
手順3.[リンク先]で[このドキュメント内]をクリックします。
手順4.一覧で、リンク先の見出しまたはブックマークを選択します。
手順1.ハイパーリンクとして表示する文字列またはオブジェクトを選択します。
手順2.マウスの右ボタンでクリックし、ショートカットメニューのボタンイメージ(ハイパーリンク)をクリックします。
手順3.[リンク先]で[このドキュメント内]をクリックします。
手順4.一覧で、リンク先の見出しまたはブックマークを選択します。
http://office.microsoft.com/ja-jp/word-help/HA010165929.aspx(2014年7月28日検索)
ところで、ハイパーリンクは、本来、ユーザに対して別の場所にあるデータを参照させることで、電子ファイル内のコンテンツの理解を助ける役目を担っている。しかし、電子ファイル内に大量のハイパーリンクを生成する作業は、上述した手順1〜手順4に示す作業を毎回行う必要があるため、非常に時間を要するものである。また、ハイパーリンクの指定先は、リンク先の見出しを指定するという方法以外にも、ユーザが所望の位置を指定してブックマーク(以下、ブックマークを「アンカー情報」という。)を作成する方法がある。アンカー情報を指定して新しいハイパーリンクを作成する場合、ユーザは、どのアンカー情報が目的の場所を示すアンカー情報であるのかを把握する必要があり、たとえばアンカー情報の名称などから目的のアンカーを探し出すことになる。しかしながら、ハイパーリンクの編集画面において、選択可能なアンカー情報が名称順でソートされた状態で表示されるが、一方でアンカー情報を新たに生成する画面などでは、アンカー情報が電子ファイルのトップページから順番に挿入されている順番で表示されるなど、作業場面によってアンカー情報の並びが変化してしまうことがある。そのため、アンカー情報の登録数が増えるほど、ユーザにとってジャンプ先とアンカー情報との関連性が把握しづらくなるという問題がある。
本発明は、上述した課題のいずれかを解決するものであり、ハイパーリンクのジャンプ先とアンカー情報との関連性を把握しやすくすると共に、作業の効率化を図ることができるデータリンク生成装置、データリンク生成方法、データリンク構造および電子ファイルを提供することを目的とする。
本発明の一側面は、データリンク生成装置に関するものである、すなわち、本発明のデータリンク生成装置は、所定の場所を示すアンカー情報と、アンカー情報が示す場所を参照するハイパーリンク情報とで構成される所定のデータリンク構造を有する電子ファイルを生成するデータリンク生成装置であって、所定のデータリンク構造に含まれている各アンカーの場所を示す名称は、ソート制御領域と意味制御領域とで構成されており、ソート制御領域は、コンピュータの割り当てる符号コードの値が、電子ファイルのトップページを起点としてアンカーが挿入されている順序で大きくなるように、数字,文字,記号あるいはこれらの組み合わせのいずれかにより構成されており、意味制御領域は、ソート制御領域に続いて、電子ファイルに関連する、あるいは電子ファイルに含まれるコンテンツの構成に対応する数字,文字,記号あるいはこれらの組み合わせのいずれかにより構成されており、ソート制御領域と意味制御領域とで構成される名称が設定されているアンカーに基づいて、電子ファイル内の所定の領域にハイパーリンクを生成するハイパーリンク生成部を有することを特徴とする。
また、本発明のデータリンク生成装置は、所定の場所を示すアンカー情報と、アンカー情報が示す場所を参照するハイパーリンク情報とで構成される所定のデータリンク構造を有する電子ファイルを生成するデータリンク生成装置であって、ユーザからのアンカー情報生成指示またはハイパーリンク情報生成指示を受け付ける入力情報受付部と、入力情報受付部により受け付けたユーザからのアンカー情報生成指示に基づいて、アンカーの位置およびアンカーの名称を示す情報を生成するアンカー生成部と、入力情報受付部により受け付けたユーザからのハイパーリンク情報生成指示に基づいて、アンカー生成部により生成されたアンカー情報へのハイパーリンクを電子ファイル内の所定の領域に生成するハイパーリンク生成部とを有し、アンカーの名称は、電子ファイルのトップページを起点として挿入されている順序でのソートおよびアンカーの名称の順序でのソートに関わらず、同一の順番となるように階層化されて生成されることを特徴とする。
また、上述した構成に加えて、アンカー生成部は、コンピュータの割り当てる符号コードの値が、電子ファイルのトップページを起点としてアンカーが挿入されている順序で大きくなるように、数字,文字,記号あるいはこれらの組み合わせのいずれかにより構成されているソート制御領域と、このソート制御領域に続いて、電子ファイルに関連する、あるいは電子ファイルに含まれるコンテンツの構成に対応する数字,文字,記号あるいはこれらの組み合わせのいずれかにより構成される意味制御領域とを含んだものをアンカーの名称として生成することもできる。
また、本発明の一側面は、データリンク生成方法に関するものである。すなわち、本発明のデータリンク生成方法は、入力情報受付部と、アンカー生成部と、ハイパーリンク生成部とを有し、所定の場所を示すアンカー情報と、アンカー情報が示す場所へ遷移させるためのハイパーリンク情報とで構成される所定のデータリンク構造を有する電子ファイルを生成するデータリンク生成方法であって、入力情報受付部が、ユーザからのアンカー情報生成指示またはハイパーリンク情報生成指示を受け付ける入力情報受付ステップと、アンカー生成部が、入力情報受付ステップにて受け付けたユーザからのアンカー情報生成指示に基づいて、アンカーの位置およびアンカーの名称を示す情報を生成するアンカー情報生成ステップと、ハイパーリンク生成部が、入力情報受付ステップにて受け付けたユーザからのハイパーリンク情報生成指示に基づいて、アンカー生成ステップにて生成されたアンカー情報へのハイパーリンクを電子ファイル内の所定の領域に生成するハイパーリンク生成ステップと、を有し、アンカー生成ステップで生成されるアンカーの名称は、電子ファイルのトップページを起点として挿入されている順序でのソートおよびアンカーの名称の順序でのソートに関わらず、同一の順番となるように階層化されて生成されることを特徴とする。
また、本発明の一側面は、データリンク構造に関するものである。すなわち、本発明のデータリンク構造は、入力情報受付部と、アンカー生成部と、ハイパーリンク生成部とを有するデータリンク生成装置によって生成される電子ファイルのデータリンク構造であって、データリンク構造には、電子ファイル内、または外部の所定の場所を示すアンカー情報と、アンカー情報が示す場所を参照するハイパーリンク情報とが含まれており、アンカー情報およびハイパーリンク情報は、ユーザからのアンカー情報生成指示を入力情報受付部により受け付けると、アンカー生成部によってアンカーの位置およびアンカーの名称を示す情報が生成され、ユーザからのハイパーリンク情報生成指示を入力情報受付部により受け付けると、ハイパーリンク生成部によってハイパーリンクを電子ファイル内の所定の領域に生成されるものであり、アンカーの名称は、電子ファイルのトップページを起点として挿入されている順序でのソートおよびアンカーの名称の順序でのソートに関わらず、同一の順番となるように階層化されて生成されることを特徴とする。
また、本発明のデータリンク構造は、コンピュータが、電子ファイル内の他の場所への参照を設定する処理、あるいは電子ファイルには含まれない外部データへの参照を設定する処理の際に利用するデータリンク構造であって、データリンク構造は、電子ファイル内のアドレス情報、あるいは外部データのアドレス情報に対応するアンカー情報を複数備え、アンカー情報に含まれるアンカーを示す名称は、ソート制御領域と意味制御領域とで構成されており、ソート制御領域は、コンピュータの割り当てる符号コードの値が、電子ファイルのトップページを起点としてアンカーが挿入されている順序で大きくなるように、数字,文字,記号あるいはこれらの組み合わせのいずれかにより構成されており、意味制御領域は、ソート制御領域に続いて、電子ファイルに関連する、あるいは電子ファイルに含まれるコンテンツの構成に対応する数字,文字,記号あるいはこれらの組み合わせのいずれかにより構成されており、コンピュータが、電子ファイル内の他の場所への参照を設定する処理、あるいは電子ファイルには含まれない外部データへの参照を設定する処理の際に、データリンク構造に含まれるアンカーの名称のソート制御領域および意味制御領域に基づいて表示順番の判定を行って、その判定結果に基づく順番でアンカー情報が出力されることを特徴とする。
また、本発明の一側面は、電子ファイルに関するものである。すなわち、本発明の電子ファイルは、上述したデータ生成装置のいずれかにより生成された電子ファイル、上述したデータ生成方法により生成された電子ファイル、上述したいずれかのデータリンク構造を有する電子ファイルであることを特徴とする。
本発明によると、ハイパーリンクのジャンプ先とアンカー情報との関連性を把握しやすくすると共に、作業の効率化を図ることができるデータリンク生成装置、データリンク生成方法、データリンク構造および電子ファイルを提供することを目的とする。
図1は、本発明の一実施の形態に係る情報処理装置1のハードウェア構成例を示すブロック図である。この情報処理装置1は、たとえば、ノートPC、デスクトップPC、タブレット端末、スマートフォンなどである。情報処理装置1は、電子ファイル、表、プレゼンテーション資料等を作成するためのアプリケーション、OS(Operating System)等を実装している。ユーザは、たとえばWORD(登録商標)等の電子ファイルを作成するためのアプリケーションを起動して、電子ファイルを作成することができる。
図1に示すように、情報処理装置1は、CPU(Central Processing Unit)2、ROM(Read Only Memory)3、RAM(Random Access Memory)4、HD(Hard Disk)5、HDD(Hard Disk Drive)6、メディアドライブ7、ディスプレイ8、ネットワークI/F9、キーボード10、マウス11、DVD−ROMドライブ12、外部機器I/F13、バスライン14を備えている。
CPU2は、バスライン14に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する装置である。CPU2は、処理の実行に際して必要なプログラム等をRAM4にロードして、プログラム等を実行することで各種の動作を実現する。
ROM3は、CPU2の制御プログラムであるBIOS(Basic Input / Output System)やOSの実行する機能を実現するために必要な各種プログラム等が記憶されている装置である。RAM4は、CPU2の主メモリ、ワークエリア等として機能する装置である。
HD5は、電子ファイル5A、電子ファイル作成ソフト5B、専用プログラム5C等を記憶する装置である。電子ファイル5Aは、たとえば、WORD(登録商標)で作成されるドキュメントファイルである。電子ファイル作成ソフト5Bは、たとえば、Microsoft社のWORD(登録商標)などである。なお、電子ファイル作成ソフト5Bは、WORD(登録商標)以外のソフトウェアであってもよく、たとえば、Apache OpenOffice Writer、LibreOfficeなどでもよい。また、上述のソフトウェアのバージョンもハイパーリンクを構成できるソフトウェアであれば、特に限定されない。専用プログラム5Cは、たとえば、WORD(登録商標)に組み込まれるプログラムである。専用プログラム5Cは、後述するアンカー情報32のアドレス、アンカー情報32の名称の一部または全部を生成することができる。
HDD6は、CPU2の制御に従ってHD5に対する各種データ等の読み出しや書き込みを制御する装置である。
メディアドライブ7は、フラッシュメモリ等の記録メディアに対するデータの読み出し、書き込みを制御する装置である。ディスプレイ8は、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字、画像、映像等の各種情報を表示する装置である。なお、ディスプレイにタッチパネルが重畳されてあってもよい。ネットワークI/F9は、通信ネットワークを利用してデータ伝送をする装置である。
キーボード10は、文字、数値、各種指示等の入力のための複数のキーを備える装置である。マウス11は、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動等を行うための装置である。DVD−ROMドライブ12は、着脱可能な記録媒体の一例としてのDVD−ROMに対するデータの読み出しや書き込みを制御する装置である。
外部機器I/F13は、外部機器との間でデータを送受信する装置である。バスライン14は、上述した各種ハードウェアを電気的にそれぞれ接続する信号線のまとまりである。
なお、記録媒体としては、DVD−R、DVD−RW、DVD−RAM、CD(Compact Disk)−R、CD−ROM、CD−RW、ブルーレイディスク等のコンピュータで読取可能な記録媒体であってもよく、情報処理装置1がこれらを使用できるドライブを備えていてもよい。また、ここではHD5およびHDD6を備える構成としているが、これらに加えて、あるいはこれらに代えて、フラッシュメモリおよびSSD(Solid State Drive)を備えるものであってもよい。
図2は、図1に示す情報処理装置1の機能的構成20と、この情報処理装置1により生成される電子ファイル5A、電子ファイル5A内に構築されるデータリンク群31との関係を模式的に示す図である。この情報処理装置1は、入力情報受付部21、アンカー生成部22、ハイパーリンク生成部23を有する。なお、これらの各部の機能は、CPU2がHD5に記憶されているWORD(登録商標)などの電子ファイル作成ソフト5Bおよびマクロなどの専用プログラム5CをRAM4上に展開することで実現される。
入力情報受付部21は、ユーザからのアンカー情報生成指示またはハイパーリンク情報生成指示を受け付ける。なお、ユーザからのアンカー情報生成指示またはハイパーリンク情報生成指示は、ユーザがキーボード10あるいはマウス11を操作することによりCPU2に入力される。
アンカー生成部22は、入力情報受付部21により受け付けたユーザからのアンカー情報生成指示に基づいて、アンカーの位置(アドレス情報)およびアンカーの名称を示す情報を生成する。生成されたアンカー情報は、電子ファイル5A内部のデータリンク群31に登録される。なお、アンカーの名称は、所定のルールに基づいて生成されるが、詳細は後述する。
ハイパーリンク生成部23は、入力情報受付部21により受け付けたユーザからのハイパーリンク情報生成指示に基づいて、アンカー生成部22により生成されたアンカー情報へのハイパーリンクを電子ファイル5A内の所定の領域に生成する。生成されたハイパーリンク情報33は、電子ファイル5Aの内部のデータリンク群31に登録される。
データリンク群31には、電子ファイル5A内の位置情報および名称が含まれるアンカー情報32と、ジャンプ先(参照先)と参照元の位置情報とが含まれるハイパーリンク情報33とが含まれている。データリンク群31に含まれているアンカー情報32およびハイパーリンク情報33は、新たにハイパーリンクを生成する場合や生成したアンカー情報32およびハイパーリンク情報33について編集をする際に読み出され、これらの追加、変更、削除を行うことができるように構成されている。なお、データリンク群31は、データベースのような構造を有するものとして構築し、データリンク群31に含まれるアンカー情報32およびハイパーリンク情報33の更新、削除等ができるようにしてもよい。
図3は、図1に示す情報処理装置1が実行するアンカー情報生成処理の一例を示すフローチャートである。
START:電子ファイル作成ソフト5Bおよびマクロなどの専用プログラム5CがRAM4に展開されている状態で、ユーザがキーボード10あるいはマウス11を操作して、電子ファイル5A内の所定の位置をアンカーとして登録しようとするとアンカー情報生成処理が開始される。
STEP1:入力情報受付部21は、ユーザがキーボード10あるいはマウス11を操作することによりユーザからのアンカー情報生成指示を受け付ける。ユーザからのアンカー情報生成指示を示す信号は、CPU2に入力される。
STEP2:入力情報受付部21によりユーザからのアンカー情報生成指示を受け付けると、アンカー生成部22がアンカー情報32を生成する。アンカー情報32は、電子ファイル5A内の位置情報および名称とから構成される。ここで、アンカーの名称は、所定の符号化方式(たとえば、Unicode、ASCIIコード、EUCコード、JISコード、SJISコードなど)において、コンピュータが数字,文字,記号を識別するために割り当てている10進数あるいは16進数などで表される値(文字番号、コード番号、符号コードなどと呼ばれている値、以下、便宜上「符号コード」という)が、電子ファイル5Aのトップページを起点としてアンカーが挿入されている順序で大きくなるように、数字,文字,記号あるいはこれらの組み合わせのいずれかで構成されるソート制御領域と、このソート制御領域に続いて、ユーザから入力情報受付部21で受け付けた、数字,文字,記号あるいはこれらの組み合わせのいずれかで構成される意味制御領域とを含んだものが生成される。なお、生成されるアンカーの名称については後述の図6にて説明するが、このように生成されたアンカー情報は、挿入順序が上位のものほど、符号コードの値が小さい(若い)ものになるため、名称順でのソートであっても、挿入されている順序でのソートであってもアンカーは必ず同じ順番で表示されることとなる。
STEP3:アンカー生成部22は、STEP2で生成されたアンカー情報32を電子ファイル5A内に登録して、アンカー情報生成処理を終了する(END)。アンカー情報32が登録されると、後述するハイパーリンク生成処理の際に、このアンカー情報32を参照先(ジャンプ先)の候補として表示することができるようになる。
図4は、図1に示す情報処理装置1が実行するハイパーリンク情報生成処理の一例を示すフローチャートである。
START:電子ファイル作成ソフト5Bおよびマクロなどの専用プログラム5CがRAM4に展開されている状態で、ユーザがキーボード10あるいはマウス11を操作して、電子ファイル5A内の所定の位置にハイパーリンクを生成しようとすると、ハイパーリンク情報生成処理が開始される。
STEP10:入力情報受付部21は、ユーザがキーボード10あるいはマウス11を操作することによりユーザからのハイパーリンク情報生成指示を受け付ける。ユーザからのハイパーリンク情報生成指示を示す信号は、CPU2に入力される。
STEP11:入力情報受付部21によりユーザからのハイパーリンク情報生成指示を受け付けると、ハイパーリンク生成部23は、データリンク群31に含まれているアンカー情報32を、電子ファイル5Aのトップページから挿入されている順番で表示させる。ユーザは、表示されたアンカー情報32の中からキーボード10あるいはマウス11を操作することにより、所望の参照先(ジャンプ先)となるアンカー情報32を指定する。
STEP12:ハイパーリンク生成部23は、STEP11において表示されたアンカー情報32の中から選択されたものをハイパーリンクの参照先として設定し、ハイパーリンク情報33を生成する。STEP12で生成されるハイパーリンク情報33は、ハイパーリンクを生成する電子ファイル5A内の位置情報およびSTEP11で指定された参照先(ジャンプ先)のアドレス情報とから構成される。
STEP13:ハイパーリンク生成部23は、STEP12で生成されたハイパーリンク情報33を電子ファイル5A内に登録して、ハイパーリンク情報生成処理を終了する(END)。これにより、データリンク群31にハイパーリンク情報33が登録され、電子ファイル5A内において、アンカー情報32とハイパーリンク情報33とが構築される。
図5は、図3および図4の各処理により、アンカー情報32およびハイパーリンク情報33により構成されるデータリンク群31が内部に生成された電子ファイル5Aの一部のページを示す図である。なお、図5に示す電子ファイル5Aは、1つのWORDファイルに、海洋法条約の全文を7カ国語(フランス語、英語、中国語、日本語、ドイツ語、ロシア語、スペイン語)で翻訳されたものが含まれており、フランス語版、英語版、中国語版、日本語版、ドイツ語版、ロシア語版、スペイン語版がすべてこの順番で記載してある電子ファイルである。そして、図5に示す電子ファイル5Aのトップページ50には、海洋法条約の全文を上述した7カ国語それぞれに対応したページへとジャンプさせることができるように構成されている。
なお、この図5に示す7カ国語による海洋法条約の全文を含む電子ファイル5Aでは、ハイパーリンクが設定されている箇所のコンテンツと、そのハイパーリンクの参照先となる箇所のコンテンツとを相互に直接関連づけさせる従来型のハイペーリンクの設定方法とは異なり、海洋法条約の各章や条文本体とは異なる箇所であって、各ページ単位で同一の場所にハイパーリンク群(ハイパーリンク50A,50B,50C,50D,50E,50F,50G)を設定するように工夫されている。このような工夫をしている理由は、この電子ファイル5A内の7カ国語の各言語における所定のコンテンツ単位で相互に比較対照を行うことが目的であるため、この目的をユーザが容易に達成することができるように、なるべく、参照元と参照先におけるハイパーリンクおよびアンカーの位置関係を同一にして、参照前後において、ページの配置構成を極力変化させないようにするためである。
図5のトップページ50では、海洋法条約のフランス語版のトップページでもあり、ページ冒頭にそれぞれの言語での対応するページにジャンプするためのハイパーリンク50A,50B,50C,50D,50E,50F,50Gが同一行に生成されている。具体的には、ハイパーリンク50Aは、トップページ(つまり図5に示す現在の表示位置)へとジャンプするためのものであり、ハイパーリンク50Bは英語版、ハイパーリンク50Cは中国語版、ハイパーリンク50Dは日本語版、ハイパーリンク50Eはドイツ語版、ハイパーリンク50Fはロシア語版、ハイパーリンク50Gはスペイン語版に対応するページへとそれぞれジャンプすることができるように構成されている。なお、ハイパーリンク50A,50B,50C,50D,50E,50F,50Gは、トップページ50のみならず、原則としてページ毎に配置されているが、ページ毎ではなくでもよい。たとえば、章、条などの電子ファイル5A内で規定される所定の単位毎にハイパーリンク50A,50B,50C,50D,50E,50F,50Gを配置するようにしてもよい。
図6は、図5に示す電子ファイル5Aのハイパーリンクの編集画面の一例を示す図である。図6に示す画面60は、既に設定されたハイパーリンクを編集する際に表示される画面である。Microsoft社のWORD(登録商標)において、ハイパーリンクの編集画面におけるアンカー情報32は、電子ファイル5Aのトップページから挿入されている順番で表示される。図6に示すアンカー情報32の例では、「。2E44」,「。2E45」の最初の部分がソート制御領域に該当し、その後に続く、「。Annex4」,「。Annex5」が意味制御領域となって構成されている。ここで、アンカー情報32の名称に含まれている上述の2つのソート制御領域を例として説明すると、両者は「。2E。4」までは共通だが、その後に続く「4」と「5」が異なっており、当然「4」に割り振られている符号コードと「5」に割り振られている符号コードは「5」に割り振られている符号コードの方が大きい値となる。つまり、ソート制御領域に含まれる数字、文字、記号のコード符号の値は、挿入されている順番で大きくなるように構成されている。
ここで、仮に名称順でアンカー情報32が並び替えられたとしても、「。2E。44」を含むアンカーの方が上位に位置し、「。2E。45」を含むアンカーの方が下位に位置することになるため、結局、挿入順序によるソート方法と変わらない表示順となる。なお、先頭に「。」が挿入されているのは、WORD(登録商標)において、先頭が数字で始まることが禁止されているからであり、そのような制限のない電子ファイル作成ソフトなどでは、必ずしも「。」を先頭に用いなくてもよい。なお、ソート制御領域に含まれる数字、文字の数、どのような記号が用いられているかは、その用いられているコード符号の値が挿入順序で大きくなるように構成されていれば、それ程重要ではない。
図7は、アンカー情報の生成画面の一例であり、アンカー情報が名前順でソートされている状態を示す図である。図8は、アンカー情報の生成画面の一例であり、アンカー情報が挿入されている順でソートされている状態を示す図である。Microsoft社のWORD(登録商標)において、図7および図8に示す画面70は、新たにアンカー情報32(ブックマーク)を生成する際に表示される画面である。アンカー情報32を生成する際には、アンカー情報32のソート方法を名前順か、挿入されている順の2つのいずれかを選択することができる。ユーザは、アンカー情報32の前後関係等のチェックをする際には、ハイパーリンクの編集画面でのソート方法と同じ並び順、すなわち名称順にアンカー情報32が表示される方が、並び順が変わらないため、より好ましいものとなる。一方で、電子ファイル5Aのハイパーリンクをチェックする際には、トップページから順番にチェックしていく方が途中のハイパーリンクから確認する方法と比較して、自分がどこまでチェックしたのかを把握しやすいため、アンカー情報32が挿入されている順番で並んでいる方がより好ましい。すなわち、図6に示したハイパーリンクの編集画面と、図7または図8に示すアンカーの生成画面とで同一の並びでアンカー情報32が表示されるように構成すれば、上記のアンカー情報32の前後関係等のチェックするときと、電子ファイル5Aのハイパーリンクをチェックするときのいずれの観点であっても、ハイパーリンクおよびアンカーの関係性を簡単に把握することができるのでより好ましいものとなる。
以上で説明したように、データリンク群31(所定のデータリンク構造)に含まれている各アンカー情報32の名称(アンカーの場所を示す名前)は、ソート制御領域(図6に示すアンカー情報32の例では、「。2E。44」の部分)と意味制御領域(図6に示すアンカー情報32の例では、「Annex4」の部分)とで構成されており、このソート制御領域は、コンピュータの割り当てる符号コードの値が、電子ファイル5Aのトップページを起点としてアンカーが挿入されている順序で大きくなるように構成されており、意味制御領域は、ソート制御領域に続いて、電子ファイル5Aに関連する、あるいは電子ファイル5Aに含まれるコンテンツの構成に対応する数字,文字,記号あるいはこれらの組み合わせのいずれかにより構成されており、これらのアンカー情報32に基づいて電子ファイル5A内の所定の領域にハイパーリンクを生成することができる。そのため、この情報処理装置1では、電子ファイル5Aのトップページを起点として挿入されている順序でのソートおよびアンカーの名称の順序でのソートに関わらず、必ず同一の並びで表示される。すなわち、ハイパーリンクを生成する場面であっても、ハイパーリンクを編集する場面であっても、アンカー情報を生成する場面であっても、各アンカー情報の並び順は、電子ファイル作成ソフト5Bが指定するソート順に関わらず変化することがないので、ハイパーリンクのジャンプ先とアンカー情報32との関連性を把握しやすくなる。特に、1つの電子ファイル5A内に大量のハイパーリンクを生成しようとする場合であって、修正やハイパーリンクの設定を新たに追加しようとしているときなどに、アンカーの前後関係からハイパーリンクを挿入しようとしている位置あるいは編集しようとしているハイパーリンクの位置が把握しやすくなるので、ハイパーリンクの生成作業の効率化を図ることができる。
また、他の観点から捉えると、この情報処理装置1は、ユーザからのアンカー情報生成指示またはハイパーリンク情報生成指示を受け付け、受け付けたユーザからのアンカー情報生成指示に基づいて、アンカーの位置およびアンカーの名称を示す情報を生成し、ユーザからのハイパーリンク情報生成指示に基づいて、アンカー情報32へのハイパーリンクを電子ファイル5A内の所定の領域に生成するものであり、アンカーの名称は、電子ファイル5Aのトップページを起点として挿入されている順序でのソートおよびアンカーの名称の順序でのソートに関わらず、同一の順番となるように階層化して生成することができる。そのため、この情報処理装置1では、ハイパーリンクを生成する場面であっても、ハイパーリンクを編集する場面であっても、アンカー情報32を生成する場面であっても、各アンカー情報32の並び順は電子ファイル作成ソフト5Bが指定するソート順によって変化しないので、ハイパーリンクのジャンプ先とアンカー情報32との関連性を把握しやすくすることができる。特に、1つの電子ファイル5A内に大量のハイパーリンクを生成しようとする場合であって、修正やハイパーリンクの設定を新たに追加しようとしているときなどに、電子ファイル5Aの内容を再度確認することなく、直ちにアンカーの前後関係からハイパーリンクを挿入しようとしている位置あるいは編集しようとしているハイパーリンクの位置を把握することができるので、ハイパーリンクの生成作業の効率化を図ることができる。
なお、上述した情報処理装置1が実行する電子ファイル5Aに含まれるデータリンク群31の生成処理(データリンク生成方法)についても、同様に、アンカーの名称を電子ファイル5Aのトップページを起点として挿入されている順序でのソート、およびアンカーの名称の順序でのソートに関わらず、同一の順番となるように階層化されて生成することができる。すなわち、情報処理装置1が実行するデータ生成処理(データリンク生成方法)は、情報処理装置1と同様の効果を奏する。また、このような装置及び方法により生成された電子ファイル5Aのデータリンク群31(データリンク群31により構築されるデータリンク構造)、およびその電子ファイル5A自体も、ハイパーリンクのジャンプ先とアンカー情報32との関連性を把握しやすくすることができると共に、電子ファイル5Aの作成作業の効率化を図ることができる。
また、電子ファイル5Aのデータリンク群31により構築されるデータリンク構造とすることで、電子ファイル5Aのアンカー情報32やハイパーリンク情報の保守性、再利用性を向上させることができる。たとえば、図7または図8に示すアンカー情報を生成後に、順番に正しく生成されているか否かをチェックする際には、ソート制御領域(図7、図8の2E.44、2E.45・・・)の先頭部分をユーザが目視でチェックするだけで容易に並び順が正しいか否かを確認することができる。
更に、このハイパーリンク情報自体(たとえば、図5のハイパーリンク50A,50B,50C,50D,50E,50F,50G)を電子ファイル5Aとは異なる別の電子ファイルにコピーすると、電子ファイル5Aのデータリンク群31がそのまま、別の電子ファイル内にも構築される。これにより、たとえば、アンカー情報32の位置、ハイパーリンクの設定が電子ファイル5Aと同様の構成となっている電子ファイルの場合には、データリンク群31をそのまま利用することができるため、データリンク群31をゼロから生成する必要がなくなり、データの再利用性をより高めることが可能となる。
(ユーザの手作業によってデータリンク群31を構築する場合について)
上述した実施例では、情報処理装置1のHD5にインストールされている専用プログラム5Cによって、アンカーの名称が、電子ファイル5Aのトップページを起点として挿入されている順序でのソートおよびアンカーの名称の順序でのソートに関わらず、同一の順番となるように階層化されて生成されるものとしたが、専用プログラム5Cを用いずにアンカーの名称を生成するようにしてもよい。たとえば、ユーザが手作業で、電子ファイル5Aのトップページを起点として挿入されている順序でのソートおよびアンカーの名称の順序でのソートに関わらず、同一の順番となるようにアンカーの名称を生成して、データリンク群31を構築するようにしてもよい。ユーザの手作業により構築されたデータリンク群31(データリンク群31により構築されるデータリンク構造)、およびその電子ファイル5A自体も、ハイパーリンクのジャンプ先とアンカー情報32との関連性を把握しやすくすることができると共に、電子ファイル5Aの作成作業の効率化を図ることができる。
上述した実施例では、情報処理装置1のHD5にインストールされている専用プログラム5Cによって、アンカーの名称が、電子ファイル5Aのトップページを起点として挿入されている順序でのソートおよびアンカーの名称の順序でのソートに関わらず、同一の順番となるように階層化されて生成されるものとしたが、専用プログラム5Cを用いずにアンカーの名称を生成するようにしてもよい。たとえば、ユーザが手作業で、電子ファイル5Aのトップページを起点として挿入されている順序でのソートおよびアンカーの名称の順序でのソートに関わらず、同一の順番となるようにアンカーの名称を生成して、データリンク群31を構築するようにしてもよい。ユーザの手作業により構築されたデータリンク群31(データリンク群31により構築されるデータリンク構造)、およびその電子ファイル5A自体も、ハイパーリンクのジャンプ先とアンカー情報32との関連性を把握しやすくすることができると共に、電子ファイル5Aの作成作業の効率化を図ることができる。
(手作業によるハイパーリンクの生成手順について)
たとえば、ユーザの手作業により電子ファイル5A内のハイパーリンクを各ページ単位に設定する場合、次のような手順により大量に生成することも可能である。図9は、前頁のハイパーリンクを上段にコピーした状態を示す図である。図10は、図9で上段にコピーしたハイパーリンクのジャンプ先となるアンカーの編集画面を示す図である。図11は、図10で変更されたハイパーリンクのジャンプ先を表示させている状態を示す図である。
たとえば、ユーザの手作業により電子ファイル5A内のハイパーリンクを各ページ単位に設定する場合、次のような手順により大量に生成することも可能である。図9は、前頁のハイパーリンクを上段にコピーした状態を示す図である。図10は、図9で上段にコピーしたハイパーリンクのジャンプ先となるアンカーの編集画面を示す図である。図11は、図10で変更されたハイパーリンクのジャンプ先を表示させている状態を示す図である。
図9に示すページ90の上段のハイパーリンク群(以下、コミュニケーションリンク91)は、不図示の前頁のコミュニケーションリンクがそのままコピーされているので、ジャンプ先を変更する必要がある。したがって、コミュニケーションリンク91に含まれるハイパーリンクのジャンプ先となるアンカー情報32の編集を行う。図10は、図9に示すコミュニケーションリンク91に含まれるハイパーリンク「→E」の編集画面を示している。ページ90の前頁での「→E」のハイパーリンク先となるアンカー情報32は、「。2E。0。02。12。9。目次。12部。6節」であるため、その下に表示されている「。2E。0。02。22。9。目次。12部。7節」を選択して変更する。これにより、対応するページへのアンカー設定が完了する。すなわち、前頁のコミュニケーションリンクをコピーしてページ90の上段に貼り付けると共に、既に設定されているアンカー情報32を、編集画面内の一段下に表示されているアンカー情報32に変更するだけで、簡単に設定することができる。このように、アンカーの設定を一つ下段にずらすという行為をページ単位で繰り返すことにより、ハイパーリンクを短時間で大量に生成することが可能となる。
なお、図11に示すように、新たに生成されたハイパーリンクに対しては、不図示のマウスのカーソルをハイパーリンク上(図11の「→E」)に重ねあわせると、マウスオーバー機能により、このハイパーリンクのアンカー情報32を示すウィンドウ110がポップアップされる。このポップアップされたウィンドウ110に示されるアンカー情報32を目視により確認すれば、アンカー情報32の正否を簡単にチェックすることができる。特に、アンカーはソート制御領域および意味制御領域との構成で規則的かつ階層的に生成されているため、同一行のハイパーリンクを順番にカーソルを重ねあわせることで、それぞれ間違いがあるか否かを容易に認識させることができる。
(既存のハイパーリンクを一括で変更しようとする場合の手順について)
続いて、既存のハイパーリンクを一括で変更しようとする場合の手順の一例について説明する。既存の電子ファイル5Aのハイパーリンクが指定するアンカー情報を一括で変更しようとする場合、たとえばWORD(登録商標)では電子ファイル5Aに含まれるハイパーリンクを編集できる状態とする必要があるため、フィールドコードの機能を使用する。なお、フィールドコードの機能において、ハイパーリンクのアンカー情報等を編集可能な状態とするためにはキーボードの「alt」ボタンと、「F9」ボタンとを同時押しする必要がある。
続いて、既存のハイパーリンクを一括で変更しようとする場合の手順の一例について説明する。既存の電子ファイル5Aのハイパーリンクが指定するアンカー情報を一括で変更しようとする場合、たとえばWORD(登録商標)では電子ファイル5Aに含まれるハイパーリンクを編集できる状態とする必要があるため、フィールドコードの機能を使用する。なお、フィールドコードの機能において、ハイパーリンクのアンカー情報等を編集可能な状態とするためにはキーボードの「alt」ボタンと、「F9」ボタンとを同時押しする必要がある。
図12は、ハイパーリンクのフィールドコード等を編集可能な状態とした電子ファイル5Aを示す図である。図13は、図12の状態の電子ファイル5Aにおいて、アンカー情報の一部を一括で置換する処理について説明するための図である。
図13に示すように、WORD(登録)の一括で文字等を置換する機能により、アンカーの名称におけるソート制御領域に含まれる文字、数字あるいは記号の一部を変更する。図13に示す例では、ソート制御領域の「。1F。」という部分を「。2E。」に一括して変換すれば、すべてのハイパーリンク先の該当箇所を変更することができる。なお、検索対象となる文字列の検索条件は、標準で「あいまい検索」となってしまうため、この指定を解除して置換を行う必要がある。
このようにして生成されたアンカー、ハイパーリンクのデータ構造は、上述したように再利用することが容易であるため、WWW上でも応用することができるようになる。すなわち、電子ファイル5Aのデータリンク自体の単なる貼り付け作業を、自動もしくは手動にて行うだけで、大量のデータリンク構造を有する電子ファイル5Aを供給、販売することが可能となる。
(既存のアンカーに基づいて大量にアンカーを作成する場合の手順について)
続いて、既に生成されたアンカーの名称を一括で変更する方法について説明する。なお、以下に説明する例での電子ファイル5Aは、WORDファイルであり、かつ拡張子が「docx」であることを前提としている。
続いて、既に生成されたアンカーの名称を一括で変更する方法について説明する。なお、以下に説明する例での電子ファイル5Aは、WORDファイルであり、かつ拡張子が「docx」であることを前提としている。
たとえば、上述の例で挙げた、海洋法条約の電子ファイル5Aを用いて、更にアンカーを増加させることを考える。たとえば000〜999という数字をソート制御領域の先頭にもつアンカーを作成する。なお、この電子ファイル5Aでは、必要とするアンカーの大量作成が目的であるため、ハイパーリンク自体は設定しないほうがより好ましい。これから、アンカー情報32を置換えようとする場合に、置換え目的以外のハイパーリンク部分があると、処理をする際に邪魔であり、ファイルが開けない場合などの不具合が生じることがあるためである。
図14は、電子ファイル5Aの拡張子を「docx」から「zip」に変更する際に表示される画面例である。図14に示すように拡張子を変更する際には、注意を促すメッセージが表示されるが、これを無視してファイルの拡張子を変更する。
図15は、拡張子が「zip」に変更された後の電子ファイル5Aのフォルダに含まれるドキュメントファイルを示す図である。図15に示すように、電子ファイル5Aの「zip」に変更後のフォルダの中に、「document.xml」が必ずあるので、これを当該フォルダから外に出す。内容を変更する場合に「zip」フォルダの内部にあると、そもそも内容の変更が出来ないためである。なお、「document.xml」の拡張子は「xml」なので、たとえばホームページ作成ソフトを用いて開く。そして、データ内で000〜999のアンカー名を検索する。本出願人が実験したものによると、アンカー名に”。1F。0” というものを用いているため、この部分を”。1F。1”に変更する。コンテンツにまで改変が及ばないようにする名前になっている部分をもつアンカー名の部分に対して一括変換をかける。出願人の実験によると、約30秒程度で1000個の置換えが終わる。そして、これをそのまま保存する。そして、拡張子が「zip」となっているフォルダに一括変換をかけた「document.xml」を戻す。そして、拡張子が「zip」となっているフォルダの拡張子を「docx」に戻す。そして、アンカー名が”。1F。1”である部分に続いて、その次のアンカー名の”。1F。2.”の部分にも同様の変換をかける。こうして、順次、変更をかけていき、出来上がったファイルを結合し、結合したものを更に7言語であるから7つを結合し、大元となるアンカーを作成する。大元となるアンカーは、様々な条約のアンカーにコピー&ペーストされて使うことができるものとなる。
なお、アンカー名に間断をはっきりと付ける事が作業効率上、好ましい。アンカー名の要件に、更に、この“間断”となる空白が混乱した文字中に読み取れ、条文の数の部分も、1Fを2E部分も置換えも、共に1箇所の塊が文章中から読み取れて、且つ変更できるものであることがより好ましいものになる。
1…情報処理装置(データリンク生成装置の一例)、2…CPU、3…ROM、4…RAM、5…HD、5A…電子ファイル、5B…電子ファイル作成ソフト、5C…専用プログラム、6…HDD、7…メディアドライブ、8…ディスプレイ、9…ネットワークI/F、10…キーボード、11…マウス、12…ROMドライブ、13…外部機器I/F、14…バスライン、21…入力情報受付部、22…アンカー生成部、23…ハイパーリンク生成部、31…データリンク群、32…アンカー情報、33…ハイパーリンク情報、50…トップページ、50A, 50B、50C,50D,50E,50F,50G…ハイパーリンク、60,70…画面、90…ページ、91…コミュニケーションリンク
Claims (10)
- 所定の場所を示すアンカー情報と、前記アンカー情報が示す場所を参照するハイパーリンク情報とで構成される所定のデータリンク構造を有する電子ファイルを生成するデータリンク生成装置であって、
前記所定のデータリンク構造に含まれている各アンカーの場所を示す名称は、ソート制御領域と意味制御領域とで構成されており、
前記ソート制御領域は、
コンピュータの割り当てる符号コードの値が、前記電子ファイルのトップページを起点として前記アンカーが挿入されている順序で大きくなるように、数字,文字,記号あるいはこれらの組み合わせのいずれかにより構成されており、
前記意味制御領域は、
前記ソート制御領域に続いて、前記電子ファイルに関連する、あるいは前記電子ファイルに含まれるコンテンツの構成に対応する数字,文字,記号あるいはこれらの組み合わせのいずれかにより構成されており、
前記ソート制御領域と前記意味制御領域とで構成される名称が設定されているアンカーに基づいて、前記電子ファイル内の所定の領域にハイパーリンクを生成するハイパーリンク生成部を有することを特徴とするデータリンク生成装置。 - 所定の場所を示すアンカー情報と、前記アンカー情報が示す場所を参照するハイパーリンク情報とで構成される所定のデータリンク構造を有する電子ファイルを生成するデータリンク生成装置であって、
ユーザからのアンカー情報生成指示またはハイパーリンク情報生成指示を受け付ける入力情報受付部と、
前記入力情報受付部により受け付けた前記ユーザからのアンカー情報生成指示に基づいて、アンカーの位置および前記アンカーの名称を示す情報を生成するアンカー生成部と、
前記入力情報受付部により受け付けた前記ユーザからのハイパーリンク情報生成指示に基づいて、前記アンカー生成部により生成された前記アンカー情報へのハイパーリンクを前記電子ファイル内の所定の領域に生成するハイパーリンク生成部とを有し、
前記アンカーの名称は、前記電子ファイルのトップページを起点として挿入されている順序でのソートおよび前記アンカーの名称の順序でのソートに関わらず、同一の順番となるように階層化されて生成されることを特徴とするデータリンク生成装置。 - 請求項2に記載のデータリンク生成装置であって、
前記アンカー生成部は、
コンピュータの割り当てる前記符号コードの値が、前記電子ファイルのトップページを起点として前記アンカーが挿入されている順序で大きくなるように、数字,文字,記号あるいはこれらの組み合わせのいずれかにより構成されているソート制御領域と、このソート制御領域に続いて、前記電子ファイルに関連する、あるいは前記電子ファイルに含まれるコンテンツの構成に対応する数字,文字,記号あるいはこれらの組み合わせのいずれかにより構成される意味制御領域とを含んだものを前記アンカーの名称として生成する、
ことを特徴とするデータリンク生成装置。 - 入力情報受付部と、アンカー生成部と、ハイパーリンク生成部とを有するデータリンク生成装置が、所定の場所を示すアンカー情報と、前記アンカー情報が示す場所へ遷移させるためのハイパーリンク情報とで構成される所定のデータリンク構造を有する電子ファイルを生成するデータリンク生成方法であって、
前記入力情報受付部が、ユーザからのアンカー情報生成指示またはハイパーリンク情報生成指示を受け付ける入力情報受付ステップと、
前記アンカー生成部が、前記入力情報受付ステップにて受け付けた前記ユーザからのアンカー情報生成指示に基づいて、アンカーの位置および前記アンカーの名称を示す情報を生成するアンカー情報生成ステップと、
前記ハイパーリンク生成部が、前記入力情報受付ステップにて受け付けた前記ユーザからのハイパーリンク情報生成指示に基づいて、前記アンカー生成ステップにて生成された前記アンカー情報へのハイパーリンクを前記電子ファイル内の所定の領域に生成するハイパーリンク生成ステップと、を有し、
前記アンカー生成ステップで生成されるアンカーの名称は、前記電子ファイルのトップページを起点として挿入されている順序でのソートおよび前記アンカーの名称の順序でのソートに関わらず、同一の順番となるように階層化されて生成されることを特徴とするデータリンク生成方法。 - 入力情報受付部と、アンカー生成部と、ハイパーリンク生成部とを有するデータリンク生成装置によって生成される電子ファイルのデータリンク構造であって、
前記データリンク構造には、前記電子ファイル内、または外部の所定の場所を示すアンカー情報と、前記アンカー情報が示す場所を参照するハイパーリンク情報とが含まれており、
前記アンカー情報および前記ハイパーリンク情報は、
ユーザからのアンカー情報生成指示を前記入力情報受付部により受け付けると、前記アンカー生成部によってアンカーの位置および前記アンカーの名称を示す情報が生成され、
前記ユーザからのハイパーリンク情報生成指示を前記入力情報受付部により受け付けると、前記ハイパーリンク生成部によって前記ハイパーリンクを前記電子ファイル内の所定の領域に生成されるものであり、
前記アンカーの名称は、前記電子ファイルのトップページを起点として挿入されている
順序でのソートおよび前記アンカーの名称の順序でのソートに関わらず、同一の順番となるように階層化されて生成されることを特徴とするデータリンク構造。 - コンピュータが、電子ファイル内の他の場所への参照を設定する処理、あるいは前記電
子ファイルには含まれない外部データへの参照を設定する処理の際に利用するデータリン
ク構造であって、
前記データリンク構造は、前記電子ファイル内のアドレス情報、あるいは前記外部データのアドレス情報に対応するアンカー情報を複数備え、
前記アンカー情報に含まれるアンカーを示す名称は、ソート制御領域と意味制御領域とで構成されており、
前記ソート制御領域は、
コンピュータの割り当てる符号コードの値が、前記電子ファイルのトップページを起点
として前記アンカーが挿入されている順序で大きくなるように、数字,文字,記号あるいはこれらの組み合わせのいずれかにより構成されており、
前記意味制御領域は、
前記ソート制御領域に続いて、前記電子ファイルに関連する、あるいは前記電子ファイルに含まれるコンテンツの構成に対応する数字,文字,記号あるいはこれらの組み合わせのいずれかにより構成されており、
前記コンピュータが、前記電子ファイル内の他の場所への参照を設定する処理、あるいは前記電子ファイルには含まれない外部データへの参照を設定する処理の際に、前記データリンク構造に含まれるアンカーの名称の前記ソート制御領域および前記意味制御領域に基づいて表示順番の判定を行って、その判定結果に基づく順番で前記アンカー情報が出力されることを特徴とするデータリンク構造。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載のデータリンク生成装置により生成されることを特徴とする電子ファイル。
- 請求項4に記載のデータリンク生成方法により生成されることを特徴とする電子ファイル。
- 請求項5または6に記載のデータリンク構造を有することを特徴とする電子ファイル。
- 所定の場所を示すアンカー情報と、前記アンカー情報が示す場所を参照するハイパーリンク情報とで構成される所定のデータリンク構造を有する電子ファイルを生成するデータリンク生成装置であって、
前記所定のデータリンク構造に含まれている各アンカーの場所を示す名称は、ソート制御領域が含まれており、
前記ソート制御領域は、
コンピュータの割り当てる符号コードの値が、前記電子ファイルのトップページを起点として前記アンカーが挿入されている順序で大きくなるように、数字,文字,記号あるいはこれらの組み合わせのいずれかにより構成されており、
前記ソート制御領域が含まれる名称のアンカーに基づいて、前記電子ファイル内の所定の領域にハイパーリンクを生成するハイパーリンク生成部を有することを特徴とするデータリンク生成装置。
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Title |
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JPN6014044141; 石田 和生 他: '複数文書間のハイパーリンク自動生成とメンテナンス' 情報処理学会研究報告 Vol.99,No.25(99-DD-17-5), 19990312, pp.33-40., 社団法人情報処理学会 * |
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