JP5721964B2 - 一定でないrf位相を考慮しながらnmr送信周波数とnmr線の共鳴周波数を高精度で同期させる装置及びその同期システム - Google Patents

一定でないrf位相を考慮しながらnmr送信周波数とnmr線の共鳴周波数を高精度で同期させる装置及びその同期システム Download PDF

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Description

本発明は、RF発生器と、NMR送受信システムと、第1の制御ループとを備える装置及びその同期システムであって、この装置によって、RF発生器の周波数をNMR線の共鳴周波数fと同期させ、RF発生器の信号から、繰返し周波数fの励起パルスの列を生成し、この列によって、関連するNMR線の特定の共鳴周波数の核スピンを準連続的に励起し(つまり、連続波(CW)とし)、上記励起パルスのパルス間においてNMR信号を受信し、周期1/fを、NMR線の緩和時間よりはるかに小さくなるように、好ましくは緩和時間の10分の1より短くなるように選択し、第1の制御ループを利用することで、低周波数範囲にミックスダウンされたNMR信号Uを用いて送信周波数(=周波数ロック)の値又はBフィールド(=フィールドロック(field lock))の値を閉ループ制御して、RF発生器およびNMR線の周波数および位相を可能な限り正確に整合させる装置及びその同期システムに関する。
そのような装置は、特許文献1により既知となっている。
核磁気共鳴分光法では、サンプルに物理的に作用するすべての変数を、非常に正確に安定化させるか、あるいは少なくとも計算により測定し補償することが重要である。この変数にはまず磁界強度が含まれるが、温度又は圧力などの他の変数もまた、核磁気共鳴スペクトルに大きな影響を与えることがあり、その情報の内容に悪影響を及ぼす恐れがある。
特許文献1のフィールドロックは、磁界の安定化のために設けられている。
本明細書では、磁界強度は、送信と受信が高速で交互に起こる特殊な高周波数チャネルによって励起されるマーカ物質(通常、DO)が共鳴状態に留まるように、補償コイルに作用する閉ループ制御装置によって補正される。
このフィールド安定化には限界精度があることが知られているが、通常は、他の不安定性、具体的にはサンプル温度の変動によって曖昧になる。この変動は主に、フィールドロックの高周波数経路(送信器、ケーブル、プローブヘッド、フィルタ、受信器)内の温度依存性のわずかな位相シフトから発生し、ロック位相の手動調整によって短時間で改善することができる。
通常、サンプル表面を流れるガス流であって、センサ素子(熱電対、PT100など)によりその温度を安定化させる空気又は窒素のガス流によってサンプル温度が安定する。
センサ素子近傍のガス流は0.1Kより小さい温度誤差で安定するが、センサを過ぎたガス流の中、或いはサンプルの中へ直接、様々な熱が入ってくるため、サンプル温度はセンサ温度から数ケルビンずれることがある。
「NMR温度計」又は「化学シフト温度計」として、サンプル内に混合される、又は2チャンバのサンプル容器内の磁石内に分けて入れられる多数のマーカ物質が知られている。マーカ物質のスペクトル内の2つの共鳴線の温度依存性の異なるシフトを評価することによって、約0.1Kの精度でサンプル温度を測定することができる。
マーカ物質は通常、NMR測定チャネルで感知され、これにより、マーカ物質と分析物質を同時に感知することがないようにしている。これは特に、実験で使用される高周波数電力によってサンプルが数ケルビン加熱されることがある減結合実験で問題になる。
早くも1967年には、Freemanが、固定送信周波数でフィールド変調によって2つの共鳴線を同時に励起させること、そして両方の線が共鳴状態に留まるようにフィールド変調の周波数を連続的に変動させることを示唆していた(特許文献2参照)。このときフィールド変調の周波数はサンプル温度の目安になり、これを用いて、サンプルの周りのガス流の温度を制御することができる。
特許文献3は、このフィールドロックの他にNMR発振器を使用して、温度マーカの共鳴線を検出することを示唆している。この目的のため、受信・送信コイルの間の選択的な増幅によって自励発振が引き起こされ、フィールドロックからの差分周波数がサンプル温度の目安として周波数カウンタに入力される。
樋口啓一郎氏を発明者とする特許文献4では、フィールドロック受信器の出力信号からフィールドロックと温度マーカであるNMR周波数の間の差分周波数を抽出し、サンプル温度が規定する基準周波数にこの周波数が整合するように、サンプル温度を閉ループ制御する。
米国特許第5,302,899号明細書 米国特許第3,502,964号明細書 独国特許出願公開第3006148号明細書 特開平3−156394号公報
本発明の目的は、NMR線の共鳴周波数との同期を実行する精度を改善するために、同期に対するRF位相の影響を考慮することである。
本発明は、NMR送信周波数をNMR線の共鳴周波数と同期させる装置を有するNMR送受信システムを備える装置及びその同期システムであって、高速切替される送受信を使用すると共に閉ループ制御を行うことで、RF発生器およびNMR線の周波数および位相が可能な限り正確に整合するように、送信周波数(=周波数ロック)の値又はBフィールド(=フィールドロック)の値を設定する。
この目的は、驚くほど簡単かつ効果的な方法で実現され、この方法によって、第1の制御ループ内のNMR送受信システムの高周波数位相を値Δφだけ回転させる移相器が第2の制御ループによって制御され、第2の制御ループの入力信号は、鋸歯状の交流成分である信号Uを抽出し且つこの入力信号を閉ループ制御によってゼロに維持する信号抽出段で発生する。第2の制御ループの最終制御素子として機能するNMR送受信システム内に移相器を組み込み、その位相Δφを変化させることで、鋸歯状の交流成分であって分散チャネルからのフィルタリングされていない複数の信号を第2の制御ループの測定量として使用でき、且つ閉ループ制御によってゼロに維持できるようにする。
この改善の結果、(たとえば、マーカ物質として重水素を用いたときの)周波数又はフィールドロックの同期がより高精度になり、また異なる温度係数を有する2つのNMR線の共鳴周波数間の差を使用して測定サンプル(=NMR温度計)の温度値を決定するNMR温度測定の精度が向上する。測定サンプルを加熱又は冷却させるガス流の温度しか測定できない従来の温度センサと比較すると、この新規な、連続的に機能するNMR温度計の精度は明らかに改善される。
本発明のさらなる利点は、説明および図面から導出することができる。本発明によれば、上記の特性や以下に記載するさらなる特性を、個別に又は任意の組合せで使用することができる。図示および記載の実施形態は網羅的な一覧ではなく、本発明を説明するために使用される例である。
従来技術によるフィールドロックの図である。 位相誤差補償制御ループを有する周波数ロックの図である。 (a)は、送信位相EXおよび受信位相AQを有するNMRロック内のRF信号の図であり、(b)は、制御ループ内の位相誤差PEによる位相変調の図であり、(c)は、位相変調の抽出に対する正弦波発振の図であり、(d)は、整合フィルタ信号の例示的な形状の図である。 位相誤差補償制御ループを有するフィールドロックの図である。 フィールドロックと周波数ロックを組み合わせたNMR温度計の図である。
本発明について図に示し、実施形態の助けを借りてより詳細に説明する。
図1は、従来技術によるフィールドロックを示す。
送信器(10)による高周波数発生器(29)からの固定励起周波数(fRF)の放出と、直交受信器(11)内でのNMR信号の受信は、高速で連続して交互に起こる。ロック位相は、移相器(12)で静的に設定することができる。低域フィルタ(13)にかけた吸収信号によってスケーリング段(14)内で分散信号を分割すること(U/UyLP)により、閉ループ制御装置(15)は、受信器(11)の信号レベルとは実質上関係なく、補償コイル(8)内の電流(IH0)により生じるサンプル(9)の磁界を安定させる。
図2は、位相誤差補償制御ループを有する周波数ロックを示す。
送信器(20)による高周波数発生器(29)からの可変励起周波数(fRF)の放出と、同じ周波数(fRF)の直交受信器(21)内でのNMR信号の受信は、高速で連続して交互に起こる。移相器(22)では、位相を連続的に閉ループ制御することで、鋸歯状の交流成分である分散チャネル(U)からの複数の信号が第2の制御装置(27)の測定量として機能し、且つ閉ループ制御によってゼロに維持されるようにする。低域フィルタ(23)にかけた吸収信号がスケーリング段(24)内で分散信号を分割する(U/UyLP)ことにより、閉ループ制御装置(28)は、受信器(21)の信号レベルとは実質上関係なく、送信周波数(fRF)とNMR線の共鳴を整合させる。鋸歯状交流成分の抽出は、整合フィルタ(25)と下流の低域フィルタ(26)で最適に実行される。
図3(a)は、送信位相EXおよび受信位相AQを有するNMRロックの時分割方法の時間依存性を示す。周期は150μ秒であり、したがってマーカ物質の緩和時間より数倍短い。
図3(b)は、制御ループ内の位相誤差による位相変調の時間依存性を示す。励起周波数は、平均位相オフセットが位相誤差(PE)を補償するように設定される。
図3(c)は、位相変調の検出(抽出)に対する正弦波発振の時間依存性を示す。
図3(d)は、一定時間内の位相変調を抽出するための整合フィルタ信号の例示的な形状を示す。
図4は、図2のものと類似する、本発明の位相誤差補償制御ループを有するフィールドロックを示す。
図5は、フィールドロック(図4)と周波数ロック(図2)の組合せを示す。このフィールドロックNMR共鳴は、2つのNMR共鳴線のうちの1つであって温度測定用としても機能する。2つの送信器信号は加算器(50)で印加され、受信信号は両方の受信器に分布される。一方のチャネルのRF発生器(16,29)から振幅・位相補正(51,53)が可能な他方のチャネル(52,54)の受信器(21,11)への結合装置によって、サンプリングされていない送信器信号の擾乱フィードフォワード制御を行うことで、隣接するチャネルの十分な抑制を確実に行う。位相誤差補償閉ループ制御装置は、両方のチャネルに対して一緒に設計され、信号対雑音比に優れている方のチャネルを閉ループ制御(57)する。他方のチャネルの位相補償は、全く同様に制御される。各チャネルは、静的に構成された位相(55、56)に切り換えることができる。
マーカ物質の共鳴周波数を高速、連続的、かつ高精度に測定することで、NMR測定が実行される位置、すなわちサンプル内のNMRスペクトルに影響を与える物理量の安定化を容易に又は可能にする。
本発明では、たとえば特許文献1で既知であるNMRフィールドロックを、その高周波数位相ドリフトを補償することによって、その機能を大きく向上させる。さらに、この原理はまた、可変送信周波数とNMR線の固定共鳴周波数の同期にも適用される。
鋸歯状交流成分である信号Uは通常、雑音よりはるかに小さいので、雑音最適信号抽出を使用することが好ましい。正確にいうと、これは、信号をその正規化された特性時間依存性を表す重み関数(図3(d))によって増大させる整合フィルタによって実現される。
送信器、ケーブル、プローブヘッド、フィルタ、又は受信器などのNMR高周波数システムの成分はすべて、望ましくない温度依存性の位相回転を示す。このうち最も大きな成分は通常、プローブヘッドの共鳴回路で発生する。
正常なパルスFT−NMRの場合、得られる各スペクトルは通常、評価前に位相補償されるので、この位相回転はあまり重要ではない。
しかし、NMR線が閉ループ制御回路によって恒久的に共鳴状態で保持される場合(つまり、連続波(CW)を形成する場合)、スペクトルの分析によって温度依存性の位相回転を決定することができなくなる。
NMR線の共鳴状態をどのように保つかは重要ではない。すなわち、減衰低減(特許文献3参照)に起因する自励発振によるか、長時間にわたって一定の(特許文献2,4参照)又はパルス状の(特許文献1参照)送受信によるかにかかわらず、共鳴周波数は常に、位相誤差および線幅に応じてシフトする。
本発明においては、特許文献1に基づくNMR共鳴検出器の設計が重要となる。かかる設計により高速(たとえば、6kHzでの)時分割方法(図3(a))が機能し、低い隆起形状の選択的励起パルスと測定位相が一定のタイミングで入り交じるようになる。励起と受信の間の切換えは、マーカ物質の緩和時間より何倍も速く実行される。
特許文献1により既知であるフィールドロック(図1)の場合、受信器(11)を通過し、低域フィルタ(13)にかけた吸収信号でスケーリング(14)した(U/UyLP)後の分散信号Uの直流成分だけが、閉ループ制御装置(15)内に入る。閉ループ制御装置(15)は、補償コイル(8)内の電流(IH0)によってサンプル(9)の磁界を安定させる。
制御ループ(15)内に位相誤差が存在する場合、制御ループは、励起周波数をわずかにシフトさせることによって、この位相誤差の補償を試みる。送信休止期間内のNMR共鳴の周波数はこれによって影響を受けないが、NMR共鳴の位相は、各励起パルスによって励起周波数の位相とほぼ完全に同期する。位相の測定中、差分周波数の変化に応じた位相差が累積していく。この結果、受信信号(U、図1〜3)の鋸歯状位相変調が生じる。この鋸歯状位相変調は、測定時間全体にわたって平均化されて、位相誤差を補償する。
この位相変調は極めて小さく、励起パルス列の繰返し周波数と線幅の比、又は緩和時間と励起パルスの時間間隔の比に依存する。この線を恒久的に共鳴状態で保つには、この比は大きく、具体的には10より大きくしなければならない。しかし、数千の個々の変調サイクルが評価される場合、ドリフトする位相回転を決定して補償することができる。
NMR線が一定のパルス状の励起をする場合、送信パルス列のスペクトルは、基本周波数とパルス繰返し周波数f間に存在するスプリアス成分とからなるfが線幅とすべき値よりはるかに大きいので、基本周波数だけがNMR線に影響を及ぼすと考えられることが多いが、基本周波数は、数学的にかつ物理的に恒久的に存在する(パルス化されない)という一般的な説明を考慮すると、この方法が機能することは驚くべきことである。
このジレンマは、スプリアス成分はNMR線から分離されるなくNMR線の励起に(恒久的に)寄与するという知識によってのみ解決される。
高周波数経路内の位相回転のいかなる大きな影響も受けることなく、常に共鳴状態で保たれたNMR線を測定することが可能である以上は、本発明の装置Aに加えてさらなる装置Bを備える同期システムが可能になる。ここで、異なる温度係数及び共鳴周波数f01およびf02を有する少なくとも2つのNMR線とともにNMR測定物質が使用され、装置Aを選択的にf01に同期させ、また装置Bを選択的にf02に同期させ、差分周波数(f02−f01)を測定してNMR測定サンプルの温度値を決定し、これをNMR温度計の温度値に規定する。
温度閉ループ制御を追加した結果、NMR温度計の瞬時温度値を温度閉ループ制御装置TR1に入力する同期システムとなる。この温度閉ループ制御装置TR1は、測定サンプルが規定の温度値となった後その温度に保たれるように、測定サンプル表面を流れる加熱/冷却媒体の温度を加熱又は冷却する。
たとえば特許文献2〜4で非常に前から提案されていたにもかかわらず、温度は高い確率で磁界強度に次いでNMRに対する誤差の主たる原因となるので、NMR温度計はサンプル温度を安定化させるものとしては受け入れられてこなかった。
これは、NMR測定を妨害しないマーカ物質であって、一般的で入手可能な無毒なものにより連続してNMRサンプル温度を測定する際の実現可能な精度によるためであったと思われる。
理想的なマーカ物質、例えば、典型的には、重水素の共鳴はフィールドロックの周波数帯域内であり、この場合、追加の送受信ハードウェアを必要とせず、NMR実験を妨害しない。たとえば、DO/CDOD又はDO/H 17Oが非常に適している。このようにして、どちらの共鳴周波数も、同じ高周波数の電子機器によって処理することができる。しかし、500MHzの磁石の場合、これらの対となる物質の温度係数間の差は1Hz/Kより低い。
好ましいマーカ物質の線幅は、0.5Hz(CDOD)〜3.8Hz(DO)の範囲内である。
従来技術又はそのわずかな変形形態によって、このとき2つの温度マーカ線が連続的に励起され、これらの共鳴が測定される場合、高周波数経路(送信器、ケーブル、サンプルヘッド、フィルタ、受信器)内の不可避の微少な温度依存性を有する位相回転(PE)により、測定された周波数(f)にシフトが生じる。このシフトは、次のように共鳴線幅に依存する。
=tan(PE)×HW/2(HW:半値全幅、PE:位相回転)
2つの温度マーカ線の幅が異なる場合、サンプル温度の測定誤差が生じる。この誤差は、たとえば、20°の典型的な位相回転およびDO/CDODの場合、約0.75Kである。
特許文献2,3で提案されているように長時間にわたる一定の周波数によってNMR共鳴線が励起された場合、位相誤差を閉ループ制御によって補償することはできないはずであり、多くのマーカ物質、特に重水素を含む好ましい物質に対するシステムの測定精度が従来のガス流温度制御の精度を上回ることは、ほとんどないであろう。
NMR周波数f(フィールドロック)を安定させ、かつ同時に測定サンプルの温度を測定し又は安定させるシステムでは、フィールドロックNMR共鳴が、温度測定に対する2つのNMR共鳴線のうちの1つとして同時に使用されることが好ましい(図5)。
フィールドロック制御ループ(図4)内、および/又は周波数ロック制御ループ(図2)内に、位相誤差補償制御ループを適用することができる。位相誤差補償制御ループは、より強い信号を有する制御ループ内で使用されることが好ましい(図5、選択器スイッチ57参照)。どちらの物質にも同一の高周波数ハードウェアが使用されることを条件とすると、どちらの信号も同じ誤差を含むので、1つの位相誤差補償制御ループで十分である。次いで、どちらのループにも全く同様に位相補正が適用される(図5、選択器スイッチ55、56参照)。
温度測定に対する2つのNMR共鳴線のうちの1つがフィールドロック(図5)としても使用され、又第2のNMR共鳴線がフィールドロック共鳴線に非常に近接している場合、フィールドロックの閉ループ制御帯域幅を温度共鳴線の範囲内まで延ばすことができる。特にこの場合、装置AのRF発生器(29,16)の信号を振幅・位相補正(51,53)し、望ましくない共鳴線f01を可能な限り抑制するように、この信号を加算器(52,54)内の装置BのRF受信信号と合成する結合装置を有することを特徴とする請求項4又は5に記載の同期システムによってNMR温度計を補完する。
フィールドロックと同様に、NMR温度計は、NMR測定チャネルに対する勾配パルスに全体的な機能停止で応答する。このため、入力制御により、全制御ループ内の閉ループ制御装置信号および状態変数の全ての凍結を行うことができる。
これらの制御ループは、勾配パルスの直前で非活動化され、特定の待ち時間後、最後の勾配パルスの後に再び活動化される。
改善された同期システムは、温度閉ループ制御装置TR1を凍結せず、且つ演算ユニットが、凍結されたNMR温度値に基づいて、或いは加熱/冷却媒体の温度を測定する従来からある複数の温度センサの測定値をこの温度値と付加的に組合せたものに基づいて、温度閉ループ制御装置TR1に対する入力値を計算することを特徴とする。
さらなる変形形態は、測定サンプルが所望の温度により速やかに達っするように、制御ループにおいて、NMR温度計の測定値を、加熱/冷却媒体の温度を測定する従来からある複数の温度センサの測定値を付加的に組み合わせることを特徴とする。
前述のように、サンプル温度は、ガス流温度から数ケルビンずれることがある。しかし、どちらの温度も恒久的に利用可能である場合、磁石内に新たに導入された測定サンプルが目標温度により迅速に到達するように、このガス流の温度を、閉ループ制御によって制御されるオーバーシュート値にもっていくことができる。
本発明のさらなる実施形態に係る同期システムは、NMR温度計の瞬時温度値を閉ループ制御装置に入力したときに、測定サンプルが規定の温度値となった後その温度に保たれるように、閉ループ制御装置の出力信号でNMRサンプルに作用するRF送信器の電力を制御する。
この場合、加熱媒体および測定サンプルの外壁を介して間接的に加熱するより、測定サンプルの加熱がかなり速くかつ均一になると予期することができる。これには、測定サンプル内の直接温度測定が必要である。
図1は、従来技術によるフィールドロックを示す。
送信器(10)による高周波数発生器(29)からの固定励起周波数(fRF)の放出と、直交受信器(11)内のNMR信号の受信は、高速で連続して交互に起こる。ロック位相は、移相器(12)で静的に設定することができる。低域フィルタ(13)にかけた吸収信号によってスケーリング段(14)内で分散信号を割ること(U/UyLP)で、閉ループ制御装置(15)は、受信器(11)の信号レベルとは実質上関係なく、補償コイル(8)内の電流(IH0)によってサンプル(9)の磁界を安定させる。
図2は、位相誤差補償制御ループを有する周波数ロックを示す。
送信器(20)による高周波数発生器(29)からの可変励起周波数(fRF)の放出と、同じ周波数(fRF)の直交受信器(21)内のNMR信号の受信は、高速で連続して交互に起こる。移相器(22)では、位相は、分散チャネル(U)からの信号の混合物の鋸歯状交流成分が第2の制御装置(27)の測定量として機能するように連続的に閉ループ制御され、閉ループ制御によってゼロで維持される。低域フィルタ(23)にかけた吸収信号によってスケーリング段(24)内で分散信号を割ること(U/UyLP)で、閉ループ制御装置(28)は、受信器(21)の信号レベルとは実質上関係なく、送信周波数(fRF)とNMR線の共鳴を整合させる。鋸歯状交流成分の抽出は、整合フィルタ(25)と下流の低域フィルタ(26)で最適に実行される。
図3(a)は、送信位相EXおよび受信位相AQを有するNMRロックの時分割方法の時間依存性を示す。周期は150μ秒であり、したがってマーカ物質の緩和時間より数倍短い。
図3(b)は、制御ループ内の位相誤差による位相変調の時間依存性を示す。励起周波数は、平均位相オフセットが位相誤差(PE)を補償するように設定される。
図3(c)は、位相変調の検出(抽出)に対する正弦波発振の時間依存性を示す。
図3(d)は、一定時間内の位相変調を抽出するための整合フィルタ信号の例示的な形状を示す。
図4は、図2のものと類似の本発明の位相誤差補償制御ループを有するフィールドロックを示す。
図5は、フィールドロック(図4)と周波数ロック(図2)の組合せを示し、フィールドロックNMR共鳴はまた、温度測定に対する2つのNMR共鳴線のうちの1つとして機能する。2つの送信器信号は加算器(50)で印加され、受信信号は両方の受信器に分布される。一方のチャネルのRF発生器(16、29)から設定可能な振幅および位相(51、53)を有する他方のチャネル(52,54)の受信器(21,11)への結合装置によって、サンプリングされていない送信器信号の擾乱フィードフォワード制御を行うことで、隣接するチャネルの良好な抑制を確実にする。位相誤差補償閉ループ制御装置は、両方のチャネルに対して一緒に設計され、より良好な方の信号対雑音比を提供するチャネルを閉ループ制御(57)する。他方のチャネルの位相補償は、全く同様に制御される。各チャネルは、静的に構成された位相(55,56)に切り換えることができる。
マーカ物質の共鳴周波数を速く、連続して、かつ高精度で測定することで、NMR測定が実行される位置、すなわちサンプル内のNMRスペクトルに影響を与える物理量の安定化を容易に又は可能にする。
本発明では、たとえば特許文献1により既知であるNMRフィールドロックは、高周波数位相ドリフトを補償することによって拡大される。さらに、この原理は又、可変送信周波数とNMR線の固定共鳴周波数の同期にも拡大される。
信号Uの鋸歯状交流成分は通常、雑音よりはるかに小さいので、雑音最適信号抽出を使用することが好ましい。正確には、これは整合フィルタによって実現される。このフィルタは、信号の正規化された特有の時間依存性を表す重み関数(図3(d))によって信号を増大させる。
送信器、ケーブル、プローブヘッド、フィルタ、又は受信器などのNMR高周波数システムの成分はすべて、望ましくない温度依存性の位相回転を示す。このうち最も大きな成分は通常、プローブヘッドの共鳴回路で発生する。
正常なパルスFT−NMRの場合、得られる各スペクトルは通常、評価前に位相補償されるので、この位相回転はあまり重要でないものにすぎない。
しかし、NMR線が閉ループ制御回路によって恒久的に共鳴状態で保持される場合(つまり、連続波(CW)を形成する場合)、スペクトルの分析によって温度依存性の位相回転を決定することができなくなる。
NMR線がどのように共鳴状態で保たれるかは重要ではない。減衰低減(特許文献3参照)のための自励発振によるか、長時間にわたって一定の(特許文献2,4参照)又はパルス状の(特許文献1参照)送受信によるかにかかわらず、共鳴周波数は常に、位相誤差および線幅に応じてシフトする。
ここでは、特許文献1によるNMR共鳴検出器の設計が重要である。これは、低い隆起形状の選択的励起パルスと測定位相が時間内に織り合わされるように、高速(たとえば、6kHz)時分割方法(図3(a))によって機能する。励起と受信の間の切換えは、マーカ物質の緩和時間より何倍も速く実行される。
特許文献1により既知であるフィールドロック(図1)の場合、低域フィルタ(13)にかけた吸収信号でスケーリング(14)して(U/UyLP)、閉ループ制御装置(15)内に入れた後、分散信号Uの直流成分だけが受信器(11)から渡される。閉ループ制御装置(15)は、補償コイル(8)内の電流(IH0)によってサンプル(9)の磁界を安定させる。
制御ループ(15)内に位相誤差が存在する場合、制御ループは、励起周波数をわずかにシフトさせることによって、この位相誤差の補償を試みる。送信休止期間内のNMR共鳴の周波数はこれによって影響を受けないが、NMR共鳴の位相は、各励起パルスによって励起周波数の位相にほとんど完全に同期される。次いで測定位相中、位相差が差分周波数の変化率で蓄積する。この結果、受信信号(U、図1〜3)の鋸歯状位相変調が生じる。この鋸歯状位相変調は、測定時間全体にわたって平均化されて、位相誤差を補償する。
位相変調は極めて小さく、励起パルス列の繰返し周波数と線幅の比に、又は緩和時間と励起パルスの時間間隔の比に依存する。この比は、恒久的に共鳴状態で保たれる線を画定することによって、大きく、具体的には10より大きくしなければならない。しかし、数千の個々の変調サイクルが評価される場合、ドリフトする位相回転を決定して補償することができる。
NMR線の連続するパルス励起に対する一般的な説明を考慮すると、この方法が機能することは驚くべきことである。送信パルス列のスペクトルは、基本周波数と、パルス繰返し周波数fの間隔にあるスプリアス成分とからなる。fが線幅よりはるかに大きいので、基本周波数だけがNMR線に影響を及ぼすと考えられることが多い。しかし、基本周波数は、数学的にかつ物理的に恒久的に存在する(パルス化されない)。
このジレンマは、スプリアス成分をNMR線から分離することではなく、スプリアス成分がNMR線の励起に(恒久的に)寄与するという知識によってのみ解決される。
このとき、高周波数経路内の位相回転のいかなる大きな影響も受けることなく、常に共鳴状態で保たれたNMR線を測定することが可能であるため、本発明の装置Aに加えてさらなる装置Bを備える同期システムが可能になり、異なる温度係数及び共鳴周波数f01,f02を有する少なくとも2つのNMR線とともにNMR測定物質が使用され、装置Aを選択的にf01に同期させ、また装置Bを選択的にf02に同期させ、差分周波数(f02−f01)を測定してNMR測定サンプルの温度値を決定し、これをNMR温度計の温度値に規定する。
温度閉ループ制御を追加した結果、同期システムは、NMR温度計の瞬時温度値を温度閉ループ制御装置TR1に入力し、温度閉ループ制御装置TR1は、測定サンプルが規定の温度値となった後その温度に保たれるように、測定サンプル表面を流れる加熱/冷却媒体の温度を加熱又は冷却する。
温度はおそらく磁界強度に次いでNMRに対する誤差の最大の源であるとはいえ、たとえば特許文献2〜4により非常に前からずっと提案されていたにもかかわらず、NMR温度計はサンプル温度の安定化として受け入れられなかった。
これはおそらく、NMR測定を妨害しない一般的で入手可能な無毒のマーカ物質による連続するNMRサンプル温度測定の実現可能な精度のためであった。
理想的なマーカ物質の共鳴はフィールドロックの周波数帯域内であり、すなわち通常、重水素のものであり、この場合、追加の送信/受信ハードウェアを必要とせず、NMR実験を妨害しない。たとえば、DO/CDOD又はDO/H 17Oが非常に適している。このようにして、どちらの共鳴周波数も、同じ高周波数の電子機器によって処理することができる。しかし、500MHzの磁石の場合、これらの物質の対の温度係数間の差は1Hz/Kより低い。
好ましいマーカ物質の線幅は、0.5Hz(CDOD)〜3.8Hz(DO)の範囲内である。
従来技術又はそのわずかな変形形態によって、このとき2つの温度マーカ線が連続的に励起され、これらの共鳴が測定される場合、高周波数経路(送信器、ケーブル、サンプルヘッド、フィルタ、受信器)内の不可避の小さな温度依存性の位相回転(PE)により、測定された周波数(f)にシフトが生じる。このシフトは、次のように共鳴線幅に依存する。
=tan(PE)×HW/2(半値全幅HW、位相回転PE)
2つの温度マーカ線の幅が異なる場合、サンプル温度の測定誤差が生じる。これはたとえば、20°の典型的な位相回転およびDO/CDODの場合、約0.75Kである。
特許文献2,3で提案されているように長時間にわたって一定の周波数によってNMR共鳴線が励起された場合、位相誤差を閉ループ制御によって補償することはできないはずであり、多くのマーカ物質、特に重水素を含む好ましい物質に対するシステムの測定精度が従来のガス流温度制御の精度を上回ることは、ほとんどないであろう。
NMR周波数f(フィールドロック)を安定させ、かつ同時に測定サンプルの温度の測定やその安定化を行うシステムでは、フィールドロックNMR共鳴を、温度測定に対する2つのNMR共鳴線のうちの1つとしても使用することが好ましい(図5)。
フィールドロック制御ループ(図4)および/又は周波数ロック制御ループ(図2)として、位相誤差補償制御ループを用いることができる。位相誤差補償制御ループは、より強い信号を有する制御ループとして用いることが好ましい(図5、選択器スイッチ57参照)。どちらの物質にも同一の高周波数ハードウェアが使用されることを条件とすると、どちらの信号も同一の誤差がでるので、1つの位相誤差補償制御ループで十分である。次いで、どちらのループにも全く同様に位相補正が適用される(図5、選択器スイッチ55、56参照)。
温度測定に対する2つのNMR共鳴線のうちの1つをフィールドロック(図5)としても使用し、且つもう1つのNMR共鳴線をフィールドロック共鳴線に非常に近接させた場合、フィールドロックの閉ループ制御帯域幅を温度共鳴線の範囲内まで拡げることができる。特にこの場合は、装置AのRF発生器(29,16)の信号を振幅・位相補正(51,53)し、望ましくない共鳴線f01を可能な限り抑制するように、この信号を加算器(52,54)内の装置BのRF受信信号と合成する結合装置を有することを特徴とする請求項4又は5に記載の同期システムでNMR温度計を補完する。
このフィールドロックと同様に、NMR測定チャネルに勾配パルスが生じた場合、NMR温度計を全体的に機能停止させる。このため、入力制御により、全制御ループ内の閉ループ制御装置信号および状態変数の全ての凍結を行うことができる。
これらの制御ループは、勾配パルスが入力される直前に動作が停止し、その勾配パルスが全て出力された後、一定の待機時間後、再び動作を再開する。
本発明の改善された同期システムは、温度閉ループ制御装置TR1を凍結せず、且つ演算ユニットが、凍結されたNMR温度値に基づいて、或いは加熱/冷却媒体の温度を測定する従来からある複数の温度センサの測定値をこの温度値と付加的に組合せたものに基づいて、温度閉ループ制御装置TR1に対する入力値を計算することを特徴とする。
さらなる変形形態は、測定サンプルが所望の温度により速やかに達っするように、制御ループにおいて、NMR温度計の測定値に、加熱/冷却媒体の温度を測定する従来からある複数の温度センサの測定値を付加的に組み合わせることを特徴とする。
前述のように、サンプル温度は、ガス流温度から数ケルビンずれることがある。しかし、どちらの温度も恒久的に利用可能である場合、このガス流の温度を、閉ループ制御によって制御されるオーバーシュート値とでき、磁石内に新たに導入された測定サンプルをより速やかに目標温度とできる。
本発明のさらなる実施形態に係る同期システムは、NMR温度計の瞬時温度値を閉ループ制御装置に入力したときに、測定サンプルが規定の温度値となった後その温度に保たれるように、閉ループ制御装置の出力信号でNMRサンプルに作用するRF送信器の電力を制御する。
この場合、加熱媒体および測定サンプルの外壁を介して間接的に加熱するより、測定サンプルの加熱はかなり速くかつ均一に行えることが予想される。これには、測定サンプル内の直接温度測定が必要である。
10,20 高周波数送信器
11,21 直交高周波数受信器
16,29 RF発生器
9 NMRサンプル
8 Hフィールドに対する補償コイル
12,22 移相器
13,23,26 低域フィルタ
14,24 スケーリング段(U/UyLPに分割)
25,40 整合フィルタ
51,53 振幅・位相回転最終制御素子
15,27,28,42 閉ループ制御装置
50,52,54 加算器
55,56,57 選択器スイッチ
AQ 測定時間
EX 励起パルス
PE 位相誤差
adj 手動操作変数

Claims (9)

  1. RF発生器(16、29)と、NMR送信器(10、20)およびNMR受信器(11、21)からなるNMR送受信システムと、第1の制御ループ(15、28)とを備える装置であって、当該装置によって、前記RF発生器の周波数fRFをNMR線の共鳴周波数fと同期させ、前記RF発生器の信号から、繰返し周波数fの励起パルス(EX)の列を生成し、前記列によって、関連するNMR線の特定の共鳴周波数の核スピンを準連続的に励起し(つまり、連続波(CW)とし)、前記励起パルスのパルス間においてNMR信号を受信し、周期1/fを、前記NMR線の緩和時間より小さくなるように選択し、前記第1の制御ループ(15、28)を利用することで、低周波数範囲にミックスダウンされた前記NMR信号Uを用いて送信周波数(29)(=周波数ロック)の値又はBフィールド(8)(=フィールドロック)の値を閉ループ制御して、RF発生器およびNMR線の周波数および位相を可能な限り正確に整合させる装置において、
    前記第1の制御ループ(15、28)内の前記NMR送受信システムの高周波数位相を値Δφだけ回転させる移相器(12、22)が第2の制御ループ(27、42)によって制御され、前記第2の制御ループ(27、42)の入力信号が、鋸歯状交流成分である前記信号Uを抽出し且つこの入力信号を閉ループ制御によってゼロに維持する信号抽出段(25、26、40、41)で発生することを特徴とする装置。
  2. 前記信号抽出段(25、26、40、41)が整合フィルタであることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  3. 請求項1又は2に記載の装置Aと、請求項1又は2に記載のさらなる装置Bとを備える同期システムであって、異なる温度係数及び周波数f01,f02を前記共鳴周波数として有する少なくとも2つのNMR線とともにNMR測定物質が使用され、前記装置Aを選択的にf01に同期させ、また前記装置Bを選択的にf02に同期させ、差分周波数(f02−f01)を測定して前記NMR測定サンプルの温度値を決定し、これをNMR温度計の温度値に規定することを特徴とする同期システム。
  4. 前記2つの装置A,Bのうちの1方である第1の装置は、前記位相Δφを設定する第2の制御ループをもつことなく、その他方の装置の制御変数を前記第1の装置自体の移相器(12,22)としても適用することを特徴とする請求項3記載の同期システム。
  5. 前記装置Aの前記RF発生器(29,16)の信号を振幅・位相補正(51,53)し、望ましくない共鳴線f01を可能な限り抑制するように、前記信号を加算器(52,54)内の前記装置BのRF受信信号と合成する結合装置を有することを特徴とする請求項3又は4に記載の同期システム。
  6. 前記装置A内の望ましくない共鳴線f02を可能な限り抑制する、装置Bから装置Aへのさらなる結合装置を有することを特徴とする請求項5記載の同期システム。
  7. 前記NMR温度計の瞬時温度値を温度閉ループ制御装置TR1に入力し、前記温度閉ループ制御装置TR1は、前記測定サンプルが前記規定の温度値となった後その温度に保たれるように、前記測定サンプル表面を流れる加熱/冷却媒体の温度を加熱又は冷却することを特徴とする請求項3乃至6のいずれか1項に記載の同期システム。
  8. 前記測定サンプルが所望の温度により速やかに達するように、制御ループにおいて、前記NMR温度計の測定値を、前記加熱/冷却媒体の温度を測定する従来からある複数の温度センサの測定値を付加的に組み合わせることを特徴とする請求項7記載の同期システム。
  9. 前記NMR温度計の前記瞬時温度値を閉ループ制御装置に入力したときに、前記測定サンプルが前記規定の温度値となった後その温度に保たれるように、前記閉ループ制御装置の出力信号で前記NMRサンプルに作用するRF送信器の電力を制御することを特徴とする請求項3乃至6のいずれか1項に記載の同期システム。

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