JP2005274427A - 核磁気共鳴用磁場固定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】試料温度に依存してロック信号の化学シフト値が変化することに由来する測定誤差を無くすことのできるNMR用磁場固定装置を提供する。
【解決手段】静磁場中に配置される試料の中または試料の近傍に配置されたロック用試料に、ロック核の共鳴周波数を持つロック用高周波を照射し、それにより発生したロック用試料由来のロック信号に基づいて、静磁場強度をフィードバック制御することにより、静磁場を安定化する核磁気共鳴用磁場固定装置において、前記ロック用高周波の周波数を、試料の温度情報に基づく化学シフト値に基づいて補正するようにした。
【選択図】 図3
【解決手段】静磁場中に配置される試料の中または試料の近傍に配置されたロック用試料に、ロック核の共鳴周波数を持つロック用高周波を照射し、それにより発生したロック用試料由来のロック信号に基づいて、静磁場強度をフィードバック制御することにより、静磁場を安定化する核磁気共鳴用磁場固定装置において、前記ロック用高周波の周波数を、試料の温度情報に基づく化学シフト値に基づいて補正するようにした。
【選択図】 図3
Description
本発明は、核磁気共鳴(NMR)装置の検出器に用いられるNMR用磁場固定装置に関する。
NMR装置は、静磁場中に置かれた被測定試料にRFパルスを照射すると共に、照射したRFパルスにより励起された被測定試料から放出されるNMR信号をスペクトルとして記録するようにした磁気共鳴装置の一種である。被測定試料中に核スピンを持った核が存在すると、RFパルスの印加に伴って核スピンの励起が起こり、被測定試料の分子構造を反映したNMR信号が放出されて記録計に記録される。このNMR信号を解析することにより、被測定試料の分子構造に関する情報を得ることができる。
図1は、従来のNMR装置の構成例である。図中1は、測定試料4に印加する静磁場を発生するためのNMR共鳴磁場発生用主コイルである。主コイル1の内側には、主コイル1が発生する静磁場強度を補正するための補正磁場発生コイル2、測定試料4に核スピン励起用RFパルスを印加すると共に、測定試料4から発生するNMR信号を検出するNMR検出コイル3が同心円状に配置されている。
従来のNMR装置には、NMR信号を測定中、試料に印加されている静磁場の強度が、ドリフトなどによって変化しないように、磁場強度を一定に保つための磁場固定装置が設けられている。静磁場の固定は、ロックと呼ばれ、測定試料溶媒中の所定のロック核に対して、ロック核の共鳴周波数を持つロック用RFパルスを印加した後、ロック核から放出されるNMR信号(以下、ロック信号と呼ぶ)を検出し、そのロック信号の周波数が常に一定の値に安定化されるように、静磁場強度をフィードバック制御する。これを、図1に基づいて説明する。
まず、ロック信号共鳴周波数値10aに基づいて、中間周波信号を低周波発生器10で発生させる。これを、中間周波増幅器7で増幅した後、ローカル高周波オシレータ8で発生された高周波信号と高周波ミキサー6で混合して、最終的なロック共鳴高周波信号を生成させる。そして、このロック共鳴高周波信号を、高周波スイッチ5を通して検出コイル3に印加することにより、測定試料溶媒中のロック核を励起させる。
次に、高周波スイッチ5が高周波ミキサー9側に切り換わると、NMR信号測定用試料管4から放出されたロック信号は、高周波ミキサー9に導かれ、高周波ミキサー9でローカル高周波オシレータ8からの局部発信信号と混合されて、中間周波信号を生成する。この中間周波信号は、中間周波増幅器11で増幅された後、位相検波器13を用いて、中間周波発生器10からの参照信号により、90゜の位相で位相検波される。位相検波後の信号(NMR分散信号が直流成分として出力されたもの)は、磁場補正電流発生器16で補正磁場オフセット値16aと加算されて、その出力信号で、補正磁場発生コイル2の励磁を制御することにより、NMR共鳴磁場発生用主コイル1と補正磁場発生コイル2とで重畳・発生される静磁場を安定化している。この動作をフローチャートに示したものが、図2である。
C. Amman et al., Journal of Magnetic Resonance, vol. 46, pp. 319-321 (1982).
G. C. Levy et al., Journal of Magnetic Resonance, vol. 37, pp. 353-356 (1980).
この磁場固定のためのロック信号を発生する溶媒をロック化合物と呼ぶ。一般に、NMR測定では、測定試料の化学的性質により、種々のロック化合物(溶媒)を使い分ける必要がある。しかも、ロック信号の共鳴周波数は、測定温度に依存して、ロック化合物毎に異なる特性で変化することが知られている。
ところが、従来技術においては、ロック化合物に由来するロック信号の化学シフト値は、温度に対しては変化しない、という前提で取り扱われてきたため、異なる温度で測定したNMRスペクトル同士を比較すると、ロック信号の温度依存性に伴って測定誤差を生じ、見かけ上、測定温度毎に、測定試料由来のNMR信号の化学シフト値が変化しているように見える場合がある。
本発明の目的は、上述した点に鑑み、試料温度に依存してロック信号の化学シフト値が変化することに由来する測定誤差を無くすことのできるNMR用磁場固定装置を提供することにある。
この目的を達成するため、本発明にかかるNMR用磁場固定装置は、
静磁場中に配置される試料の中または試料の近傍に配置されたロック用試料に、ロック核の共鳴周波数を持つロック用高周波を照射し、それにより発生したロック用試料由来のロック信号に基づいて、静磁場強度をフィードバック制御することにより、静磁場を安定化する核磁気共鳴用磁場固定装置において、
前記ロック用高周波の周波数を、試料の温度情報に基づく化学シフト値に基づいて補正するようにしたことを特徴としている。
静磁場中に配置される試料の中または試料の近傍に配置されたロック用試料に、ロック核の共鳴周波数を持つロック用高周波を照射し、それにより発生したロック用試料由来のロック信号に基づいて、静磁場強度をフィードバック制御することにより、静磁場を安定化する核磁気共鳴用磁場固定装置において、
前記ロック用高周波の周波数を、試料の温度情報に基づく化学シフト値に基づいて補正するようにしたことを特徴としている。
また、前記化学シフト値は、前もって表として保持している値、あるいは、計算式により計算された値に基づいて補正することを特徴としている。
また、前記温度情報は、試料温度可変装置に設定された設定温度であることを特徴としている。
また、前記温度情報は、試料近傍に設置された温度センサーの温度であることを特徴としている。
また、前記温度情報は、試料中、または試料近傍の1H−NMR情報に基づいて決定された温度であることを特徴としている。
また、前記1H−NMR情報は、メタノールのメチルプロトンと水酸基プロトンとの間の化学シフト値の差の値であることを特徴としている。
また、前記温度情報は、試料中、または試料近傍の59Co−NMR情報に基づいて決定された温度であることを特徴としている。
また、前記59Co−NMR情報は、59Co錯体の0℃における59Coの絶対周波数からのずれ周波数であることを特徴としている。
また、前記59Co錯体は、ヘキサシアノコバルト酸(III)カリウム、またはコバルトトリスアセチルアセトナトであることを特徴としている。
本発明のNMR用磁場固定装置によれば、静磁場中に配置される試料の中または試料の近傍に配置されたロック用試料に、ロック核の共鳴周波数を持つロック用高周波を照射し、それにより発生したロック用試料由来のロック信号に基づいて、静磁場強度をフィードバック制御することにより、静磁場を安定化する核磁気共鳴用磁場固定装置において、前記ロック用高周波の周波数を、試料の温度情報に基づく化学シフト値に基づいて補正するようにしたので、試料温度に依存してロック信号の化学シフト値が変化することに由来する測定誤差を無くすことのできるNMR用磁場固定装置を提供することが可能になった。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。図3は、本発明にかかるNMR用磁場固定装置の一実施例である。図中21は、測定試料27に印加する静磁場を発生するためのNMR共鳴磁場発生用主コイルである。主コイル21の内側には、主コイル21が発生する静磁場に補正磁場を重畳して、静磁場強度を安定に制御するための補正磁場発生コイル22、測定試料27に核スピン励起用RFパルスを印加すると共に、測定試料4から発生するNMR信号を検出するロック用送受信コイル24と観測核用送受信コイル25を内蔵したプローブ23が、同心円状に配置されている。
プローブ23の内部に置かれたNMR試料管26中には、観測すべき測定試料27(例えば1mMショ糖溶液)とロック化合物(例えばD2O)が入っている。観測用信号励起回路35で発生された励起信号は、プローブ23内の観測核用送受信コイル25から試料管26へ発信され、励起後、試料管26内の測定試料から放出されるNMR信号は、同じ観測用送受信コイル25で受信され、観測用信号受信回路36を介して、スペクトル処理コンピュータ37により、NMRスペクトルとして取り出される。
また、ロック信号励起回路29で発生された励起信号は、プローブ23内のロック用送受信コイル24から試料管26へ発信され、励起後、試料管26内のロック化合物27から放出されるロック信号は、同じロック用送受信コイル25で受信され、ロック信号受信回路30を介して、ロック信号として取り出される。ロック信号は、アナログないしデジタルの補正磁場演算回路31で、補正に必要な磁場補正回路に流す電流値に換算され、磁場補正電流発生回路32から、補正磁場発生コイル22に電流を流すことにより、主コイル21が発生する静磁場強度を補正し、所定の値に安定化する。
一方、測定試料27の温度は、プローブ23内の試料管26の近傍に設けられた熱電対などの温度センサー28で測定され、その値が温度可変制御回路34に渡され、予め温度可変制御回路34に設定された設定温度との差に基づいて、温度可変制御回路34がプローブ23内に設けられたヒータ33に流す電流量を決定し、ヒータ33を加熱して、測定試料27の温度を目的の温度に到達させる。目的の温度が室温近辺ないしはそれ以下の場合は、冷却した空気、窒素ガスなどで測定試料27を冷却する。
このようなNMR装置において、温度可変制御回路34に予め設定された温度は、測定試料温度のごく近傍であることを期待して良い。そこで、この設定値の温度情報を、温度可変制御回路34からアナログないしデジタルの補正磁場演算回路31に渡し、この設定温度におけるロック化合物(例えばD2O)の正確な化学シフト値を、前もって表として保持している値、あるいは、計算式により計算された値として求める。ロック信号の正確な化学シフト値が決まれば、ロック周波数も自動的に決まる。これをロックの目標周波数、すなわち、図1で言うところのロック信号共鳴周波数値10aとして使用し、ロック信号の共鳴周波数が、その目標周波数に一定に保たれるように、補正磁場発生コイル22に補正電流を流し、主コイル21が発生する静磁場に補正磁場発生コイル22が発生する補正磁場を重畳させて、測定試料27に印加される静磁場の強度を、所定の値にフィードバック制御する。この動作をフローチャートに示したものが、図4である。
本実施例には、変形例が可能である。例えば、上記実施例では、測定試料の温度情報として、温度可変制御回路34に予め設定された設定温度を利用したが、設定温度の代わりに、温度センサー28によって測定された試料管26の近傍の温度測定値を利用しても良い。この動作をフローチャートに示したものが、図5である。
更に、ある種の化合物の、NMR信号の化学シフト値は、温度変化に対して敏感である。例えば、非特許文献1に述べられているように、ニートなメタノールの温度は、メタノールの1H−NMR信号のメチルプロトンと水酸基プロトンとの間の、化学シフト値の差の値Δδから、
T(K) = 409.0 − 36.54Δδ − 21.85(Δδ)2
のように表わされる。ここで、Tは、メタノールの絶対温度である。従って、ロック系の測定、観測核系の測定に加えて、メタノールの1H−1次元NMR測定を行なえば、メタノールのNMR信号から、試料の温度を直接求めることができる。
T(K) = 409.0 − 36.54Δδ − 21.85(Δδ)2
のように表わされる。ここで、Tは、メタノールの絶対温度である。従って、ロック系の測定、観測核系の測定に加えて、メタノールの1H−1次元NMR測定を行なえば、メタノールのNMR信号から、試料の温度を直接求めることができる。
尚、観測核系の測定が、1H−1次元NMRの測定であるような場合は、メタノールのNMR測定は、目的の観測核系の測定と同一になり、別途測定を行なう必要はない。
この温度情報を、図6に示すように、スペクトル処理コンピュータ37から、前記補正磁場演算回路31に渡すようにすれば良い。そして、その場合、その温度におけるロック化合物(例えばD2O)の化学シフト値を、前もって表として保持している値、あるいは、計算式により計算された値として求めれば、ロック周波数はこの化学シフト値から自動的に決まるので、これをロックの目標周波数として使用することができる。ロックがかかっている状態では、ロック化合物の共鳴周波数は、この目標周波数の値に一定に維持されるように、静磁場強度がフィードバック制御される。この動作をフローチャートに示したものが、図7である。
尚、上記実施例は、いずれも、ロック系と観測核系の、2つの測定系の存在を前提としているが、それらに加えて、第3の測定系を設けても良い。
例えば、図8に示すように、プローブ23の内部に置かれたNMR試料管26中には、観測すべき測定試料27(例えば1mMショ糖溶液)とロック化合物(D2O)が入っている。また、温度基準物質として、例えば、59Co錯体であるヘキサシアノコバルト酸(III)カリウム(K3Co(CN)6)、あるいは、コバルトトリスアセチルアセトナト(Co(acac)3)が用意されている。これらの59Co錯体は、溶液にして、測定試料中に加えても良いし、化学反応等を避けるため、ガラス管に封入した上で、試料管26に加えても良い。この場合、温度計測用送受信コイル38が別途用意される。また、図9に示すように、試料管26の近傍に、温度計測用試料管42と温度計測用送受信コイル38を別途用意して、温度計測用試料管42に前記59Co錯体を封入して用いても良い。
観測用信号励起回路35で発生された励起信号は、プローブ23内の観測用送受信コイル25から試料管26へ発信され、励起後、試料管26内の測定試料27から放出されるNMR信号は、同じ観測用送受信コイル25で受信され、観測用信号受信回路36を介して、スペクトル処理コンピュータ37により、NMRスペクトルとして取り出される。
また、ロック信号励起回路29で発生された励起信号は、プローブ23内のロック用送受信コイル24から試料管26へ発信され、励起後、試料管26内の測定試料27中のロック化合物から放出されるロック信号は、同じロック用送受信コイル25で受信され、ロック信号受信回路30を介して、ロック信号として取り出される。ロック信号は、アナログないしデジタルの補正磁場演算回路31で、補正に必要な磁場補正回路に流す電流値に換算され、磁場補正電流発生回路32から、補正磁場発生コイル22に電流を流すことにより、主コイル21が発生する静磁場強度を補正し、所定の値に安定化する。
また、温度計測用信号励起回路39で発生された励起信号は、プローブ23内の温度計測用送受信コイル38から温度計測用試料管42へ発信され、励起後、温度計測用試料管42内の測定試料から放出されるNMR信号は、同じ温度計測用送受信コイル38で受信され、温度計測用信号受信回路40を介して、温度計測信号処理コンピュータ41により、温度情報を含んだNMRスペクトルとして取り出される。
一方、測定試料27の温度は、前記コバルト錯体の59Co−NMR測定により求められる。非特許文献2によれば、59Co−NMRの信号は、温度変化に対して、きわめて敏感である。前記コバルト錯体の0℃における59Coの絶対周波数からのずれ値δCoは、
T(℃) = δCo / 1.504 (K3Co(CN)6の場合)
T(℃) = δCo / 3.153 (Co(acac)3の場合)
のように表わされる。
T(℃) = δCo / 1.504 (K3Co(CN)6の場合)
T(℃) = δCo / 3.153 (Co(acac)3の場合)
のように表わされる。
従って、ロック系と観測核系の2つの測定系に加えて、上述のような温度計測用の第3の測定系を設け、59Co−1次元NMR測定を行ない、前記コバルト錯体の0℃における59Coの絶対周波数からのずれ値δCoを求めれば、測定試料そのものの温度、ないしは、測定試料近傍の温度を知ることができる。
この温度情報を、図8及び図9に示すように、温度計測信号処理コンピュータ41から、補正磁場演算回路31に渡すようにすれば良い。そして、その場合、その温度におけるロック化合物(例えばD2O)の化学シフト値を、前もって表として保持している値、あるいは、計算式により計算された値として求めれば、ロック周波数はこの化学シフト値から自動的に決まるので、これをロックの目標周波数として使用することができる。ロックがかかっている状態では、ロック化合物の共鳴周波数は、この目標周波数の値に一定に維持されるように、静磁場強度がフィードバック制御される。この動作をフローチャートに示したものが、図7である。
このような方法を取ることにより、広い温度領域において、化学シフト値が、従来に較べて正確になるほか、測定試料の温度が時々刻々と変化する場合でも、ロック化合物の温度変化に起因する化学シフトの変動を補正することができ、より正確な化学シフト情報を与えることが可能になった。
NMR装置に、広く利用できる。
1:主コイル、2:補正磁場発生コイル、3:検出コイル、4:測定試料、5:高周波スイッチ、6:高周波ミキサー、7:中間周波増幅器、8:ローカル高周波オシレータ、9:高周波ミキサー、10:低周波発生器、10a:ロック信号共鳴周波数値、11:中間周波増幅器、13:位相検波器、16:磁場補正電流発生器、16a:補正磁場オフセット値、21:主コイル、22:補正磁場発生コイル、23:プローブ、24:ロック用送受信コイル、25:観測核用送受信コイル、26:試料管、27:測定試料、28:温度センサー、29:ロック信号励起回路、30:ロック信号受信回路、31:補正磁場演算回路、32:磁場補正電流発生回路、33:ヒータ、34:温度可変制御回路、35:観測用信号励起回路、36:観測用信号受信回路、37:スペクトル処理コンピュータ、38:温度計測用送受信コイル、39:温度計測用信号励起回路、40:温度計測用信号受信回路、41:温度計測用処理コンピュータ、42:温度計測用試料管
Claims (9)
- 静磁場中に配置される試料の中または試料の近傍に配置されたロック用試料に、ロック核の共鳴周波数を持つロック用高周波を照射し、それにより発生したロック用試料由来のロック信号に基づいて、静磁場強度をフィードバック制御することにより、静磁場を安定化する核磁気共鳴用磁場固定装置において、
前記ロック用高周波の周波数を、試料の温度情報に基づく化学シフト値に基づいて補正するようにしたことを特徴とする核磁気共鳴用磁場固定装置。 - 前記化学シフト値は、前もって表として保持している値、あるいは、計算式により計算された値に基づいて補正されることを特徴とする請求項1記載の核磁気共鳴用磁場固定装置。
- 前記温度情報は、試料温度可変装置に設定された設定温度であることを特徴とする請求項1記載の核磁気共鳴用磁場固定装置。
- 前記温度情報は、試料近傍に設置された温度センサーの温度であることを特徴とする請求項1記載の核磁気共鳴用磁場固定装置。
- 前記温度情報は、試料中、または試料近傍の1H−NMR情報に基づいて決定された温度であることを特徴とする請求項1記載の核磁気共鳴用磁場固定装置。
- 前記1H−NMR情報は、メタノールのメチルプロトンと水酸基プロトンとの間の化学シフト値の差の値であることを特徴とする請求項5記載の核磁気共鳴用磁場固定装置。
- 前記温度情報は、試料中、または試料近傍の59Co−NMR情報に基づいて決定された温度であることを特徴とする請求項1記載の核磁気共鳴用磁場固定装置。
- 前記59Co−NMR情報は、59Co錯体の0℃における59Coの絶対周波数からのずれ周波数であることを特徴とする請求項7記載の核磁気共鳴用磁場固定装置。
- 前記59Co錯体は、ヘキサシアノコバルト酸(III)カリウム、またはコバルトトリスアセチルアセトナトであることを特徴とする請求項8記載の核磁気共鳴用磁場固定装置。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2015028472A (ja) * | 2013-07-04 | 2015-02-12 | 独立行政法人産業技術総合研究所 | 3重管型nmrチューブ |
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2004
- 2004-03-25 JP JP2004089445A patent/JP2005274427A/ja not_active Withdrawn
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