JP5721947B2 - 歯ブラシおよび歯ブラシヘッドと歯ブラシヘッドの歯洗浄ブリストル - Google Patents

Description

発明の内容

本発明は歯洗浄ブリストルに関し、この歯洗浄ブリストルはモノフィラメントとして構成され、かつ、好ましくは縦フルートの形態で構成されるとともに周囲方向に交互に突起と窪みを保有するプロファイリングを有するシェル表面を有する。さらに、本発明は、少なくとも１つのこのような歯洗浄ブリストルが固定されるブリストル担体を有する歯ブラシヘッドに関し、最終的にこの種の歯ブラシヘッドを有する好ましくは電動歯ブラシに関する。

伝統的に、歯ブラシのブリストル束では、実質的に円柱形の歯洗浄ブリストルが使用され、円柱ブリストル、特に、丸い形とは異なる基部を有する円柱形の歯洗浄ブリストルもまた知られている。三角形、正方形、または多角形の断面の円柱形の歯洗浄ブリストルに加えて、星型または十字型の断面の歯洗浄ブリストルなど、シェル表面に複雑なプロファイリングを有する歯洗浄ブリストルも最近提案されている。シェル表面にプロファイルされるこのような歯洗浄ブリストルは、様々な態様から提案されている。

上述のように、米国特許第３，３０２，２３０号は、シェル面側部成形縁部（ｓｈｅｌｌ−ｓｕｒｆａｃｅ−ｓｉｄｅ ｃｏｎｔｏｕｒｅｄ ｅｄｇｅｓ）を用いた掻き出し効果（ｓｃｒａｐｉｎｇ ｅｆｆｅｃｔ）を得るとともに円形断面に比べて練り歯磨きの付着の改善を実現するために、長手方向にテーパが付けられ、断面が三角形、星型、または菱形状となるように設計されるブリストルを有する歯ブラシを示している。また、日本国特許第６２３３７０９Ａ号は、シェル表面側端およびその掻き出し効果によって歯垢除去を改善するために歯ブラシの歯洗浄ブリストルのこのような角断面プロファイルを提案している。一方で、独国特許第１９５３３８１５ Ａ１号は、強力なマッサージ効果を得るためのプロファイルとしてシェル表面のブリストルが１回転または複数回転の螺旋を有するように設計される歯ブラシを提案している。しかし、このように螺旋状にねじれたプロファイリングは、ブリストル同士が容易に絡み付き、さらに、このためにブリストルはねじれる必要があるはずなので、歯間隙への進入が行われにくくなるという欠点を有する。

独国特許公開公報第１９８１８３４５Ａ１号から、不均質材料断面の多層歯洗浄ブリストルが公知であり、この場合、比較的硬質のプラスチックコアが、コアに対して、周囲に分配され、かつシェル表面にブリストル全体がほぼ花形状の断面、または穴形状の凹部をブリストルに与えるに長手リブをスタンピング加工することによってプロファイルされる弾性プラスチック層に包まれるように設計され、プロファイリングとして提案されている。しかし、このような多層的なブリストルは、製造するのに複雑であり、したがって高価であり、さらに、いわゆるアンカープラギング法（ａｎｃｈｏｒ−ｐｌｕｇｇｉｎｇ ｍｅｔｈｏｄ）による固定に条件付きで向いているにすぎない。さらに長く、非常に細いブリストルの曲げ剛性を増すために、独国特許第１ ９９７ ７１７号は、長手方向に延びる接触面に沿って一緒に結合される複数のフィラメントからブリストルを構成することを提案しており、そこでは、凸面をなす長手リブが花茎の束のようにシェル表面に形成されている。ブリストルを形成するフィラメントの間には、水分が集まる格納ポケット（ｓｔｏｒａｇｅ ｐｏｃｋｅｔｓ）が得られる。自明のことであるが、このブリストルも、複数のフィラメントから一緒に結合され、複雑な手段でしか製造されえない。米国特許第５，５３３，２２７号には、ブリストルの毛先の尖った歯ブラシがさらに記載されている。しかし、これらの先鋭化は別として、ブリストルは円柱ブリストルの構成をなしている。

しかしながら、他の目的でシェル表面側部のプロファイリングを有する別のブリストルが刊行物の欧州特許第０ ３２９ ５０５ Ｂ１号、独国特許第１１ ４０ ９０１号、米国特許第５，７２５，９５４号、米国特許第２，４３４，５３３号、および英国特許第１，１３７，４０７号によって示されている。

シェル表面側部のプロファイリングを有する既に提案された歯洗浄ブリストルは、今までのところ、歯ブラシと歯洗浄に適用する正反対の異なる要件をどうにか部分的に満たしているだけである。十字型断面または星型断面の歯洗浄ブリストルは、ブリストルのシェル表面側端の掻き出し効果によって良好な歯垢除去を行うことができるが、きわめて特殊な方向依存性の曲げ剛性を間違いなく保有している。さらに、このような断面のブリストルは、結合されてブリストル束になると容易に絡み付き得る。また、このようにプロファイルされる歯洗浄ブリストルを、歯ブラシヘッドのブリストル担体に結合するのは至難である。特に、歯洗浄ブリストルはもはや容易にＵ字形に折り返されえないので、アンカープラギング法による固定は困難である。この点について取り扱い易く、シェル表面に凹面（ｃｏｎｃａｖｉｔｉｅｓ）のない多角形、特に、正方形または六角形の断面を有する歯洗浄ブリストルは、他方で、ブリストルのシェル表面に練り歯磨きを受け入れる点から見て不都合である。概ね、全くプロファイルされていないシェル表面を有する円柱形の歯洗浄ブリストルについても同じことが当てはまり、さらに、ブリストル密度の点から見て利点がほとんどない。歯洗浄ブリストルが丸すぎる場合、ブリストル束の各ブリストル間の空間は常に犠牲にされ、したがって、設定されたブリストル担体サイズと設定された埋め込み可能穴数を考慮すると、限られた数のブリストルしか提供されることができない
上記から発した本発明の狙いは、従来技術の欠点を排除して従来技術を有利に改良するために、改良された歯洗浄ブリストル、改良された歯ブラシヘッド、および対応して改良された歯ブラシを提供することである。特に、この狙いは、製造技術の点において、アンカープラギング法によって高いブリストル密度のブリストル束に容易に結合され得るうえに、それでもなお、高い洗浄性能を有する歯洗浄ブリストルを提供することである。

本発明によると、この目的は、請求項１に記載の歯洗浄ブリストル、請求項２０に記載の歯ブラシヘッド、および、最後に、請求項２３に記載の歯ブラシによって実現される。本発明の好ましい実施形態は従属請求項の主題である。

歯洗浄ブリストルから要求される本質的に異なる要件を同様に満たすことができるように、本発明は歯洗浄ブリストルのシェル表面の具体的なプロファイリングを提供し、このプロファイリングによって高いブリストル密度を有するブリストル担体への簡単な埋め込みを可能にし、ブリストル束に結合されるブリストルの絡み付きを防止し、さらに、シェル表面側部への強力な洗浄作用を確保する。プロファイリングの結果として、歯洗浄ブリストルの周囲長さはブリストルの断面積に対して固有の比となる。本発明によると、モノフィラメントとして構成される歯洗浄ブリストルは、シェル表面の周囲長さと歯洗浄ブリストルの断面積との比が３０ｍｍ^−１〜５０ｍｍ^−１の範囲内にあるように構成されるシェル表面側部のプロファイリングを保有する。それゆえに、歯洗浄ブリストルのシェル表面は、同等の断面積の円柱形ブリストルに関して著しく拡大され、したがって、シェル表面側部への洗浄作用は相応に改良され、練り歯磨きはシェル表面側部の歯洗浄ブリストルにより確実に付着して供給されやすくなる。練り歯磨きは、プロファイリングのシェル表面側部の窪みに受け入れられて、洗浄時に歯面に接触して直接的に供給され、それによって、より大きい研磨効果が得られ、このことは、特に、歯の着色除去に望ましい。丸いブリストルに比べて断面積が小さいにもかかわらず拡大されたシェル表面が得られ、その結果として、清浄されるべき歯との係合領域がより大きくなり、それによって、洗浄性能が高まることになる。さらに、歯洗浄ブリストルのシェル表面のこのように構成されたプロファイリングは、ブリストル束中のブリストル配列を一定とすると、ブリストル間の空間を犠牲にせずに高いブリストル密度を可能にする。とはいえ、シェル表面側部のプロファイリングであるにもかかわらず、歯洗浄ブリストルはアンカープラギング法によって対応するブリストル担体への固定にやはり適している。ブリストル束の長さの基本的に２倍の数多くの歯洗浄ブリストルがここでは一緒にＵ字形に折り返されてブリストル束を形成し、ブリストルの屈曲部にあるアンカーによってブリストル担体のブリストル束収容凹部にしっかり固定され得る。これらのブリストルを用いた、たとえば、いわゆるＡＦＴ法またはＩＡＰ法を使用するアンカーのない埋め込みが、同様に考えられる。

好ましくは、歯洗浄ブリストルのシェル表面側部のプロファイリングは、上記周囲長さ／断面積比が３０ｍｍ^−１〜４０ｍｍ^−１、特に、約３２ｍｍ^−１〜３６ｍｍ^−１になるように構成される。結果として、前述の異なる要件についてさらに広い許容値が得られる。

本発明の改良において、シェル表面に設けられる突起と窪みに沿って延びる測定されたプロファイル済みのシェル表面の周囲長さは、０．５ｍｍ〜１ｍｍになり、周囲長さが０．６ｍｍ〜０．８ｍｍになるようにプロファイリングが有利には構成される。この比較的長い周囲長さにもかかわらず、断面積は有利には小さく保たれ、断面積はわずか０．０１ｍｍ^２〜０．０３ｍｍ^２、特に、約０．０１５ｍｍ^２〜０．０２０ｍｍ^２になることが好ましい。各歯洗浄ブリストルの断面積が小さいため、ブリストル担体の単位面積当り数多くのブリストルを用いた高い装填密度（ｐａｃｋｉｎｇ ｄｅｎｓｉｔｙ）が達成され得る。さらに、アンカープラギング法によってブリストル担体に固定されるように、歯洗浄ブリストルは所望の方法でＵ字形に容易に折り返され得る。

プロファイリングの窪みと突起は、ここで、基本的に別に構成され配列され得る。本発明の有利な実施形態によると、突起と窪みは歯洗浄ブリストルのシェル表面の周囲に均等に分布される。窪みと突起は、ここでは、特に、内側包絡円が窪みによって画成され、外側包絡円が突起によって画成されるように、すなわち、突起の半径方向の最外点が円上にあると同時に、窪みの半径方向の最深点が円上にあるように、配列され得る。また、長円形、楕円形、または一般に非円形の包絡線が基本的に検討されてもよい。しかし、包絡円を画成し、その配列を用いて歯洗浄ブリストル束の性質に関する前述の異なる要件が最適に満たされ得る、窪みと突起の配列を備える前述の構成が優先される。

本発明の改良において、窪みの深さと突起の高さは、突起によって画成される外側包絡円の直径と窪みによって画成される内側包絡円の直径との比１．１〜１．６の範囲内にあるように選定され、窪みと突起の形状に応じて様々な値の直径比が優先される。

周囲に分布されるシェル表面側部のプロファイリングの窪みと突起の数は、基本的に様々に選定されることが可能であり、周辺長さを十分に大きくするためにあまり大きい深さの断面切込みのない少なくとも４つの窪みと４つの突起が周囲に分布される。本発明の改良において、少なくとも６つの窪みと少なくとも６つの突起が歯洗浄ブリストルのシェル表面に提供される。

本発明による好ましい実施形態によると、モノフィラメントとして構成される歯洗浄ブリストルは、実質的に花形状の断面、または多葉クローバーの葉の形を有する断面のものが提供され得る。突起は、ここでは、断面で見ると、弓形、特に、円弧状の外形を保有するが、窪みは、同様に断面で見ると、それぞれ隣接する２つの突起の収束する側面（ｓｉｄｅ ｆｌａｎｋｓ）によって形成されるＶ字形または先の尖った外形を保有し得る。窪みは、ここでは、いわば、収束柱（ｃｏｎｖｅｒｇｅｎｔ ｃｏｌｕｍｎｓ）、すなわち、点に収束する隣接突起の側面、またはほんの小さい半径の丸みが付けられたように隣接する突起の側面の形態をした底部のない構造を有する。突起の凸状部の強度に応じて、側面は窪みの中で様々な角度で収束し得るうえに、外形は、好ましくは、隣接する２つの突起の側面が鋭角で、有利には６０°以下の角度で収束するように構成される。

特に、点に向かって内部に収束する窪みを有するシェル表面側部のプロファイリングのこのような構成において、外側包絡円と内側包絡円の前述の直径比は、１．４〜１．６の範囲内にあり得るうえに、本発明の有利な実施形態によると、約１．５になり得る。

歯洗浄ブリストルの断面のこのような完全に花形状の構成、またはクローバーの葉の形態をした構成において、シェル表面に６つの突起と６つの窪みが提供され、これらが、歯洗浄ブリストルの長手軸に対して有利には平行に、それぞれ、長手リブと縦窪みの形態で延びる場合、特に有利であることが判明している。

弓形の周縁外形の長手リブによって、効率的であるにもかかわらず穏やかな歯洗浄が歯洗浄ブリストルのシェル表面を用いても実現され得る。

歯洗浄ブリストルのシェル表面を用いてより強力な研磨効果を実現するために、本発明の代替的な同様の好ましい実施形態によると、歯洗浄ブリストルは、全体的に見てスプライン軸とほぼ同様であって、かつ周囲方向における歯洗浄ブリストルのシェル表面に鈍鋸歯状の突起がほぼＵ字形の窪みまたは溝と交互する断面を保有し得る。突起の鈍鋸歯状の外形は、ここでは、わずかに傾斜した側面を有利には保有し、したがって、鈍鋸歯状の突起は半径方向外向きにわずかにテーパが付けられる。好ましくは真直ぐな側面を接続する鈍鋸歯状の外形の接続部は、基本的に平坦な構成を有し得るが、本発明の改良においては、わずかに凸状をなしており、上面形成接続部（ｔｏｐ−ｓｉｄｅ−ｆｏｒｍｉｎｇ ｃｏｎｎｅｃｔｉｎｇ ｐｏｒｔｉｏｎ）の側面への角度遷移は有利には提供される。鈍鋸歯状の突起間に提供される窪みは鈍鋸歯状の外形の上記側面によって区切られるが、前述の実施形態とは対照的に、相隔てられており、したがって、凹凸のない基底が側面間に形成され、窪みは全体としてＵ字形断面を得る。特に、プロファイリングは、歯洗浄ブリストルのシェル表面が円柱軸に対応するように構成され得るうえに、円柱軸の周囲に長手溝が切削される。

Ｕ字形窪みのある歯洗浄ブリストルの、このような構成において、この構成は、大雑把に言えば、全体的にスプライン軸と同様であり、上記窪みは非常に平坦な構成を有利には有する。本発明の改良において、前述の外側包絡円と内側包絡円の直径比は約１．１〜１．２になる。好ましくは、シェル表面において、８つの突起が提供され、これらは８つのＵ字形窪みと交互する。

好ましくは、歯洗浄ブリストルは歯洗浄ブリストルの全長のわたって基本的に一定の断面を保有し、したがって、プロファイリングの突起と窪みは平滑な形態を有し、実質的にブリストルの全長にわたって延びる。必要に応じて、歯洗浄ブリストルは、丸くされ得るか、さもなければ、毛先に向かってテーパが付けられ得るので、このブリストル端部にはもはや一定断面が施されない。

本発明の改良において、シェル表面のプロファイリングは、それ自体ねじれることはない。歯洗浄ブリストルは、特に、プロファイルされたシェル表面の領域において、必要に応じて、ブリストル端部を除いて、完全な円柱形状を有し、その場合、基部はプロファイリングによって、当然ながら円形ではなく、相応にプロファイルされる。

本発明の他の狙い、利点、特徴部、および可能な用途は、図面を参照した好ましい例示的実施形態についての以下の説明から明らかになる。ここで、説明され、かつ／または、図を用いて示されるすべての特徴は、それ自体、あるいは選定された目的に適っている組合せや副組合せにおいて、特許請求の範囲における融合または特許請求の範囲の関係の独立性を含む、本発明の主題を形成する。

図１に示される歯ブラシ１３は、把持部１４と、把持部１４の前部を形成する、すなわち、把持部１４に接続されるブラシチューブ２５に着座された歯ブラシヘッド２を備える。把持部１４は歯ブラシハウジング２６によって形成され、歯ブラシハウジング２６内に、それ自体が公知の方法でバッテリ収納部と駆動モータ２７が軸方向に縦に配置される。駆動モータ２７はスイッチ１８によってオン／オフに切り替えられる。歯車機構とブラシチューブ２５を通じて延びるトランスデューサとを備える駆動系（明示せず）を介して、歯ブラシヘッド２の円板状のブリストル担体３は回転振動様態によって駆動され得る。図示された実施形態において、ブリストル領域１９は、ここでは、ブリストル担体３に着座され、ブリストル領域は実質的に円柱形状を有し、図２に示されるような数多くのブリストル束４を備え得る。

図２に示されるブリストル束４は、いわゆるアンカープラギング法によってブリストル担体３に有利には固定される。この目的で、ブリストル担体３は実質的に円柱形の止り穴状のブリストル束収容凹部１２を有し、ここにブリストル束４は押し込まれる。ここでは、ブリストル束４はＵ字形で折り返された数多くの歯洗浄ブリストル１を備え、Ｕ字形はブリストル４の基本的に２倍の長さを有し、したがって、各歯洗浄ブリストル１は、収容凹部１２にループの形で入り込み、ブリストル束４の中の事実上２本のブリストルとして２つの側部要素を形成する。図２によって示されるように、折り返された歯洗浄ブリストル１の屈曲部には、アンカー１１が設置され、アンカーの助けによってブリストル束４はブリストル束収容凹部１２にしっかり固定される。アンカー１１は、ここでは、収容凹部１２で横に延びて収容凹部の壁に押し込まれ得る。

本発明の第１の有利な実施形態によると、歯洗浄ブリストル１は、ここでは、図３に示される外形を有利には保有する。各歯洗浄ブリストル１は、ここでは、モノフィラメントとして構成され、ポリマー材料、特に、ポリアミド、ＰＢＴ（ポリブチレンテレフタレート）、または熱可塑性エラストマー、さらに、原則として使用可能な他の材料からも製造される。モノフィラメント形状によって、歯洗浄ブリストル１は実質的に均質な材料の断面を保有する。

図３によって示されるように、歯洗浄ブリストル１は完全な円柱形を有利には保有し、図示された実施形態において、歯洗浄ブリストル１の全長にわたって一定である断面が提供される。歯洗浄ブリストル１のシェル表面５にはプロファイリング６が提供され、プロファイリング６は、図示された実施形態において、歯洗浄ブリストル１の長手軸に対して軸方向に平行に延びる経路を有する。

図３および図４の両方に示されるように、シェル表面５のプロファイリング６はスプライン軸プロファイルに実質的に対応し、スプライン軸プロファイルは、図示された実施形態において、８つの溝が付いた形態を有する。周囲方向には、歯状の突起７、すなわち、鈍鋸歯状の突起７がＵ字形断面の窪み８と交互し、窪み８はシェル表面５において軸方向に平行な溝を全体的に形成し、突起７は軸方向に平行なリブを形成する。

図４によって示されるように、突起７は、周囲方向に窪み８よりもやや大きい幅を保有する。鈍鋸歯状の突起７は側方において真直ぐな側面１３によって区切られるが、それぞれの突起７の側面１３間の接続部分１４を形成する突起７の隆起した上側はわずかに凸状の形状を有する。突起７の上記上側は、ここでは、円柱セグメントの形状を保有し、継ぎ目でつながる外側包絡円１０または外側包絡円柱にあり、その直径は図３に参照記号Ｄで標記される。突起７間に提供される窪み８は、軸方向にＵ字形断面の平行な溝を形成し、平面的、あるいは、わずかに凸状の底部１５を有し、すべての窪み８の底部１５は共に内側包絡円９または内側包絡円柱にあり、その直径は図４に文字ｄで標記される。

図４によって示されるように、窪み８は半径方向外側にわずかに広くなる。突起７の側面１３は、窪み８を側方において区切り、鋭角、好ましくは約１０°〜３０°、好ましくは約１５°の角度１６ａで窪み８から突起７の方向に互いにわずかに傾斜している。角度１６ａは内面１３と窪みの表面線との交点の内側点間の「頂角」を直接表わすが、より大きい角度１６ｂ（＝約２０°）は側面と突起の表面線との交点の外側点間の頂角を示す。

図４における角度α（＝１６ａ）は、窪みの角度範囲をその角度限界に関して表わし、突起の角度限界の角度範囲を表わす角度βよりもいずれの場合も小さい。好ましくは、αはβに対する比が１：２である。

図示された実施形態において、窪み８の深さは、図示された実施形態における外側包絡円１０の前述の直径Ｄと内側包絡円９の直径ｄとの比が約１．１５になるように選定される。

図示された実施形態において、８つの窪み８と８つの突起７が、ここでは、提供され、窪み８と突起７はシェル表面５の周囲にそれぞれ４５°の分割角度で均等に分布される。

具体的には、図示された実施形態における外側包絡線１０の直径Ｄは、約０．１５８７ｍｍに等しい約６．２５ミルになるが、内側包絡線９の直径ｄは約０．１３９７ｍｍに等しい５．５ミルになる。

図示された実施形態の場合、これは約０．６０ｍｍ〜０．６５ｍｍの周囲長さと約０．０１５ｍｍ^２〜０．２０ｍｍ^２の断面積を生成し、したがって、周囲長さと断面積の比は約３４ｍｍ^−１〜３５ｍｍ^−１になる。

あるいは、図４に示される断面積に対して、歯洗浄ブリストルは完全に近似的な花形状の断面、または図５によって示されるような多葉クローバーの葉の外形にほぼ対応する断面も保有し得る。同様に軸方向に平行な突起７は円弧状の外面形状の断面を保有し、この断面は、全体的に、たとえば、それぞれ半円弧セグメントが互いに隣接して周囲にわたって位置決めされるように寸法が定められて配置される（図５参照）。この実施形態において、窪み８は効果的に収束する側面１３によって形成され、したがって、窪み８は、大雑把に言えば、ほぼＶ字形の外形を保有するが、側面は曲率を保有する。図示された実施形態において、２つの隣接する突起７の側面１３は、約４５°の角度で交わる。

図５によって示されるように、弓形断面のこのような６つの突起７が６０°の分割角度で周囲に均等に分布され、突起７は半径方向にも均等に配列されており、したがって、これら突起それぞれの最大半径の限界を用いて外側包絡円１０を画成し、図５における外側包絡円１０の直径は再び参照記号Ｄで標記される。窪み８は内側包絡円９を画成し、内側包絡円９の直径は図５において参照記号ｄで標記される。

円弧の形態をした断面が丸い突起７の外面形状は約０．０２ｍｍ〜０．０３ｍｍの曲率半径で丸くされており、図示された実施形態において、約０．０２６ｍｍの丸み半径１６が提供される。これは、全部で６つの突起７の均等な分布とともに、約０．１６７ｍｍに等しい約６．５８ミルの外側包絡円１０の直径Ｄを生成する。窪み８によって画成される内側包絡円９の直径ｄは、図示された実施形態において、約０．１１ｍｍに等しい約４．３４ミルになる。図５に示されるような測定によって得られる最小外径１７は、５．５ミル〜６．５ミルになり、特に、約０．１５２±０．０１３ｍｍに等しい約６ｍｍになる。

外側包絡円１０と内側包絡円９の直径比は、図示された実施形態において、約１．５になる。

プロファイリング６の弓形の突起７によって、周囲長さは、同じ断面積の円形断面に対して大幅に拡大される。この種の花形状断面外形の場合、周囲長さは、約０．０１３ｍｍ^２〜０．０２３ｍｍ^２の断面積と接続して、有利には約０．５７５ｍｍ〜０．６７５ｍｍになる。具体的には、図示された実施形態において、０．６２５ｍｍの周囲長さが約０．０１８ｍｍ^２の断面積によって得られる。したがって、周囲長さと断面積の比は約３４ｍｍ^−１〜３５ｍｍ^−１になる。

歯洗浄ブリストルは、手動歯ブラシと、超音波駆動、振動駆動、または偏心平衡駆動による電動歯ブラシとにおいて使用され得る。

回転駆動可能なブリストル領域を有するブラシヘッドを有する、本発明の好ましい実施形態による電動歯ブラシの斜視図を示している。 Ｕ字形に折り返されるフィラメントを備えるブリストル束の略図を示しており、ブリストル束は、収容凹部に収容され、フィラメント内の屈曲部にあるアンカーを用いて固定される。 第１の好ましい実施形態による、図１の歯ブラシの歯洗浄ブリストルの概略斜視図を示している。 図３の歯洗浄ブリストルの至る所の断面を示している。 本発明の代替的実施形態による、歯洗浄ブリストルの至る所の断面を示している。

１…歯洗浄ブリストル、２…歯ブラシヘッド、３…ブリストル担体、４…ブリストル束、５…シェル表面、６…プロファイリング、７…突起、８…窪み、９…内側包絡円、１０…外側包絡円、１１…アンカー、１２…ブリストル束収容凹部、１３…側面、１４…把持部（図１）、１４…上面（図４）、１５…底部、１６ａ…角度、１６ｂ…より大きい角度、１７…最小外径、１８…スイッチ、１９…ブリストル領域、２５…ブラシチューブ、２６…歯ブラシハウジング、２７…駆動モータ、ｄ…内側包絡円の直径、Ｄ…外側包絡円の直径、α、β…角度

Claims (2)

1. モノフィラメントとして構成され、周囲方向に交互する少なくとも６つの突起（７）および少なくとも６つの窪み（８）を有するプロファイリング（６）を有するシェル表面（５）を保有する歯洗浄ブリストル（１）において、
   前記少なくとも６つの突起（７）が断面で見ると真直ぐな側面（１３）と前記側面に接続する凸状をなす上面（１４）とを有し、かつ、前記少なくとも６つの窪み（８）が断面で見るとそれぞれＵ字形外形を保有し、２つの隣接する突起（７）の互いに間隔を置かれた側面（１３）の間に形成された基底を有し、
   プロファイリング（６）がシェル表面（５）の周囲長さと歯洗浄ブリストル（１）の断面積との比が３４ｍｍ ^−１ 〜３５ｍｍ ^−１ の範囲内にあるように構成され、
   前記断面積が０．０１５ｍｍ^２ 〜０．０２ｍｍ^２ の範囲内にあり、
   内側包絡円（９）が前記少なくとも６つの窪み（８）によって画成され、
   外側包絡円（１０）が前記少なくとも６つの突起（７）によって画成され、
   前記外側包絡円（１０）の直径（Ｄ）と前記内側包絡円（９）の直径（ｄ）との比が１．１〜１．２になり、
   当該歯洗浄ブリストルは、熱可塑性高分子材料から製造される
   ことを特徴とする歯洗浄ブリストル。
2. ブリストル担体（３）と、前記ブリストル担体（３）に固定される請求項１に記載の少なくとも１つの歯ブラシブリストル（１）と、を備えた歯ブラシヘッド。

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