JP5721447B2 - ガスタービン燃焼器、これを備えたガスタービン、これを備えたガスタービンプラントおよびこの制御方法 - Google Patents
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ガスタービン燃焼器100は、燃焼室としての内部空間を備えている外筒2と、予混合気を形成するための機構を備えて外筒2に同心状に囲まれている内筒3と、内筒3の下流側に接続されている尾筒5とを有しており、内筒3の軸心位置には、パイロットノズル4が配置されている。パイロットノズル4の周辺部には、図4に示すように、メインノズルMが、パイロットノズル4を中心に等角度間隔に例えば8本配設されている。
特許文献3には、ガスタービンの低負荷運転の際に、図4に示すようにメインノズルMのうちメインノズルM2〜M6と、メインノズルM1、M7、M8とに分割して行うフューエルステージングし、部分負荷から定格負荷までメインノズルMの本数を切り替えて運転することにより、部分負荷において燃焼安定性を向上するとともに未燃分を低減出来ることが開示されている。
本発明に係るガスタービン燃焼器によれば、外筒と、該外筒の内部に設けられる内筒と、該内筒内に等中心角度間隔で設けられる複数のメインノズルと、前記外筒と前記内筒との間の空間に周方向に沿って設けられる複数のトップハットノズルと、を備え、複数の該トップハットノズルは、周方向に複数のトップハットノズル用グループに分割され、全トップハットノズル用グループから燃料を噴射した場合に前記トップハットノズルから噴射される燃料噴射量は、前記トップハットノズル用グループ毎に異なることを特徴とする。
以下、本発明の第1実施形態に係るガスタービン燃焼器、これを備えたガスタービン、これを備えたガスタービンプラントおよびこの制御方法について、図1および図2を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態に係るガスタービン燃焼器の縦断面概略構成図を示し、図2は、図1のA−A部における横断面概略構成図を示している。
ガスタービンプラント(図示せず)に設けられているガスタービン(図示せず)は、空気圧縮機(図示せず)と、ガスタービン燃焼器1と、タービン(図示せず)とを備えている。
内筒3は、外筒2によって同心状に囲まれており、内筒3とこれを囲んでいる外筒2との間には、空気流入部(空間)12が形成されている。この空気流入部12を経て内筒3の内部に供給される燃焼用空気には、トップハットノズルTから燃料が噴射されて混合されることによって均一な予混合気を得ることが可能となっている。
図示しない空気圧縮機から燃焼用空気が空気流入部12に供給される。空気流入部12に供給された燃焼用空気に対して各トップハットノズルTから燃料が噴射される。各メインノズルMから内筒3内に噴射された燃料によって形成された予混合気は、尾筒5内でパイロットノズル4から噴射された燃料によって形成されたパイロット火炎に接触して着火されて、尾筒5内に予混合火炎を生成して燃焼する。
16本(複数)のトップハットノズルTを周方向に2つ(複数)のトップハットノズル用グループTH−A、TH−Bに分割して、各トップハットノズルTから噴射される燃料噴射量をトップハットノズル用グループTH−A、TH−B毎に異なるように噴射することとした。このように、周方向においてトップハットノズルTから噴射される燃料噴射量の割合を変えることにより、燃料噴射量の割合の低いトップハットノズルT1〜T6の下流側に設けられているメインノズルM1〜M3に流入する予混合気の濃度が薄くなり、燃料噴射量の割合の高いトップハットノズルT7〜T16の下流側に設けられるメインノズルM4〜M8に流入する予混合気の濃度が濃くなる。そのため、予混合気の濃度が薄い燃焼領域の火炎は、内筒3の軸方向の長さが長くなり、燃焼混合気の濃度が濃い燃焼領域の火炎は、内筒3の軸方向の長さが短くなる。これにより、トップハットノズル用グループTH−A、TH−Bから燃料を同時に噴射した場合に燃料差圧低下を生じさせることなく、内筒3の周方向に遅れ時間(燃料を噴射してから火炎に到達するまでの時間)をバラつかせることができる。したがって、内筒3の周方向の圧力分布がバラつき、燃焼振動を抑制することができる。
本実施形態のガスタービン燃焼器、これを備えたガスタービン、これを備えたガスタービンプラントおよびこの制御方法は、トップハットノズルが外筒の軸方向に2段に設けられている点で、第1実施形態と相違し、その他は同様である。したがって、同一の構成および制御方法については、同一の符号を付してその説明を省略する。
以下、本発明の第2実施形態について説明する。
外筒2と内筒(図示せず)との間に形成されている空気流入部(空間)の軸方向の各々異なる位置にトップハットノズル用グループTH−A、TH−Bを設けることとした。そのため、メインノズルM4〜M7の燃焼領域から遠い位置に配置されているトップハットノズル用グループTH−Bから噴射される燃料は、メインノズルM1〜M3の燃焼領域から近い位置に配置されるトップハットノズル用グループTH−Aから噴射される燃料よりもメインノズルM4〜M7の燃焼領域に到達する時間が遅くなる。すなわち、時間遅れを設けることができる。したがって、燃焼振動を一層抑制することができる。
2 外筒
3 内筒
4 パイロットノズル
M、M1〜M8 メインノズル
M−A、M−B メインノズル用グループ
T、T1〜T16 トップハットノズル
TH−A、TH−B トップハットノズル用グループ
Claims (7)
- 外筒と、
該外筒の内部に設けられる内筒と、
該内筒内に設けられる複数のメインノズルと、
前記外筒と前記内筒との間の空間に周方向に沿って設けられる複数のトップハットノズルと、を備え、
複数の該トップハットノズルは、周方向に複数のトップハットノズル用グループに分割され、
全トップハットノズル用グループから燃料を噴射した場合に前記トップハットノズルから噴射される燃料噴射量は、前記トップハットノズル用グループ毎に異なることを特徴とするガスタービン燃焼器。 - 複数の前記メインノズルは、周方向に複数のメインノズル用グループに分割されて、
前記メインノズルから噴射される燃料噴射量は、前記メインノズル用グループ毎に異なることを特徴とする請求項1に記載のガスタービン燃焼器。 - 前記トップハットノズル用グループは、前記メインノズル用グループと周方向において同位相の位置で分割され、
各前記メインノズル用グループから噴射される燃料噴射量と各該メインノズル用グループと同位相の各前記トップハットノズル用グループから噴射される燃料噴射量との合計噴射量が、周方向において一定であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のガスタービン燃焼器。 - 複数の各前記トップハットノズル用グループは、前記外筒と前記内筒との間の空間において軸方向に異なる位置に配設されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のガスタービン燃焼器。
- 請求項1から請求項4のいずれに記載のガスタービン燃焼器を備えたことを特徴とするガスタービン。
- 請求項5に記載のガスタービンを備えたことを特徴とするガスタービンプラント。
- 外筒と、
該外筒の内部に設けられる内筒と、
該内筒内に設けられる複数のメインノズルと、
前記外筒と前記内筒との間の空間に周方向に沿って設けられる複数のトップハットノズルと、を備えるガスタービン燃焼器の制御方法であって、
複数の前記トップハットノズルを周方向に複数のトップハットノズル用グループに分割して、
全トップハットノズル用グループから燃料を噴射した場合に前記トップハットノズルが噴射する燃料噴射量を前記トップハットノズル用グループ毎に異なるように制御することを特徴とするガスタービン燃焼器の制御方法。
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