JP5720803B2 - 生体情報照合装置、生体情報照合プログラムおよび生体情報照合方法 - Google Patents

生体情報照合装置、生体情報照合プログラムおよび生体情報照合方法 Download PDF

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Description

本件は、生体情報照合装置、生体情報照合プログラムおよび生体情報照合方法に関する。
現在、一般住宅の防犯対策、個人情報保護、車の盗難防止、テロ対策等のさまざまな分野においてセキュリティ技術が用いられている。その一つに指紋、虹彩、静脈等の人の生体的特徴を利用して高精度で個人を識別することのできるバイオメトリクス(生体)認証が本人確認の手段として広く利用されている。
特開2009−251988号公報 特開2008−250601号公報 特開平9−102046号公報
ここで、手のひら静脈または掌紋のような手の生体情報を取得する場合、各個人について左手のひらおよび右手のひらの2の種別の生体情報が存在し得ることになる。また、指静脈または指紋のような指の生体情報を取得する場合、各個人について10の種別(10指)の生体情報が存在し得ることになる。このように、各個人において複数存在する生体情報を取得する場合において、生体情報を用いて本人認証を行う際に、照合の対象が増加する。これに応じて、記憶容量を圧迫する、処理が遅延する、装置の負荷が増加する等の問題が生じる可能性がある。
本件はこのような点に鑑みてなされたものであり、生体情報の照合処理効率が高められた生体情報照合装置、生体情報照合プログラムおよび生体情報照合方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、読み取り部に対する生体の方向を判定する方向判定部と、方向判定部によって判定された方向に基づいて、生体の種別を判定する種別判定部と、読み取り部による生体の読み取り結果を基に生体の特徴を示す生体情報を生成し、生成した生体情報と、種別判定部によって判定された種別とを含む照合生体特徴情報を生成する情報生成部と、生体情報とこの生体情報が示す生体の種別とを含む生体特徴情報を記憶する生体特徴情報記憶部と、照合生体特徴情報と種別が一致する生体特徴情報を生体特徴情報記憶部から抽出し、抽出した生体特徴情報内の生体情報と照合生体特徴情報内の生体情報とを照合する照合部と、を有する生体情報照合装置が提供される。
上記生体情報照合装置によれば、生体情報の照合処理効率を高めることができる。
本発明の上記および他の目的、特徴および利点は本発明の例として好ましい実施の形態を表す添付の図面と関連した以下の説明により明らかになるであろう。
第1の実施の形態の生体情報照合装置を示す図である。 第2の実施の形態の情報処理装置の外観を示す図である。 第2の実施の形態の読み取り部を示す図である。 第2の実施の形態の情報処理装置のハードウェア構成を示す図である。 第2の実施の形態の情報処理装置を示すブロック図である。 第2の実施の形態の生体特徴テーブルを示す図である。 第2の実施の形態の右手の手のひらの静脈の読み取り時の状態を示す図である。 第2の実施の形態の右手の手のひらの静脈の読み取り時の状態を示す図である。 第2の実施の形態の手の方向特徴部分の検出を示す図である。 第2の実施の形態の生体特徴情報取得登録処理を示すフローチャートである。 第2の実施の形態の生体特徴情報認証処理を示すフローチャートである。 第2の実施の形態の生体特徴情報照合処理を示すフローチャートである。 第2の実施の形態の登録時のメッセージウインドウを示す図である。 第2の実施の形態の第1の変形例の情報処理装置を示すブロック図である。 第2の実施の形態の第2の変形例の生体特徴情報取得登録処理を示すフローチャートである。 第2の実施の形態の第2の変形例の生体特徴情報認証処理を示すフローチャートである。 第2の実施の形態の第2の変形例の生体特徴情報照合処理を示すフローチャートである。 第2の実施の形態の第3の変形例の生体特徴情報取得登録処理を示すフローチャートである。 第2の実施の形態の第3の変形例の生体特徴情報認証処理を示すフローチャートである。 第2の実施の形態の第3の変形例の生体特徴情報照合処理を示すフローチャートである。 第2の実施の形態の第4の変形例の生体特徴テーブルを示す図である。 第2の実施の形態の第4の変形例の生体特徴情報取得登録処理を示すフローチャートである。 第2の実施の形態の第4の変形例の生体特徴情報認証処理を示すフローチャートである。 第2の実施の形態の第4の変形例の生体特徴情報照合処理を示すフローチャートである。 第2の実施の形態の第5の変形例の生体特徴テーブルを示す図である。 第2の実施の形態の第5の変形例の生体特徴情報取得登録処理を示すフローチャートである。 第2の実施の形態の第5の変形例の生体特徴情報認証処理を示すフローチャートである。 第2の実施の形態の第5の変形例の生体特徴情報照合処理を示すフローチャートである。 第2の実施の形態の第6の変形例の生体特徴情報取得登録処理を示すフローチャートである。 第2の実施の形態の第6の変形例の生体特徴情報認証処理を示すフローチャートである。 第2の実施の形態の第6の変形例の生体特徴情報照合処理を示すフローチャートである。 第2の実施の形態の第7の変形例の情報処理装置の外観を示す図である。 第2の実施の形態の第7の変形例の生体特徴テーブルを示す図である。 第2の実施の形態の第7の変形例の右手の手のひらの静脈の読み取り時の状態を示す図である。 第2の実施の形態の第7の変形例の手の方向特徴部分の検出を示す図である。 第2の実施の形態の第8の変形例の情報処理装置の外観を示す図である。 第2の実施の形態の第8の変形例の右手の手のひらの静脈の読み取り時の状態を示す図である。 第2の実施の形態の第8の変形例の左手の手のひらの静脈の読み取り時の状態を示す図である。 第3の実施の形態の情報処理装置を示すブロック図である。 第3の実施の形態の読み取り部を示す図である。 第3の実施の形態の生体特徴テーブルを示す図である。 第3の実施の形態の右手の人差指の静脈の読み取り時の状態を示す図である。 第3の実施の形態の指の方向特徴部分の検出を示す図である。 第3の実施の形態の生体特徴情報取得登録処理を示すフローチャートである。 第3の実施の形態の生体特徴情報認証処理を示すフローチャートである。 第3の実施の形態の生体特徴情報照合処理を示すフローチャートである。 第3の実施の形態の登録時のメッセージウインドウを示す図である。 第4の実施の形態の情報処理装置を示すブロック図である。 第4の実施の形態の読み取り部を示す図である。 第4の実施の形態の生体特徴テーブルを示す図である。 第4の実施の形態の右手の人差指の静脈の読み取り時の状態を示す図である。 第4の実施の形態の指の方向の判定方法を示す図である。 第4の実施の形態の指の方向の判定方法を示す図である。 第4の実施の形態の指の方向の別の判定方法を示す図である。 第4の実施の形態の生体特徴情報取得登録処理を示すフローチャートである。 第4の実施の形態の生体特徴情報認証処理を示すフローチャートである。 第4の実施の形態の生体特徴情報照合処理を示すフローチャートである。 第5の実施の形態の情報処理装置を示すブロック図である。 第5の実施の形態の読み取り部を示す図である。 第5の実施の形態の生体特徴テーブルを示す図である。 第5の実施の形態の右手の手のひらの静脈の読み取り時の状態を示す図である。 第5の実施の形態の右手の人差指の静脈の読み取り時の状態を示す図である。 第5の実施の形態の方向特徴部分の検出を示す図である。 第5の実施の形態の方向特徴部分の検出を示す図である。 第5の実施の形態の生体特徴情報取得登録処理を示すフローチャートである。 第5の実施の形態の生体特徴情報認証処理を示すフローチャートである。 第5の実施の形態の生体特徴情報照合処理を示すフローチャートである。 第6の実施の形態の情報処理装置を示すブロック図である。 第6の実施の形態の生体特徴テーブルを示す図である。 第6の実施の形態の右手の手のひらおよび中指の静脈の読み取り時の状態を示す図である。 第6の実施の形態の生体特徴情報取得登録処理を示すフローチャートである。 第6の実施の形態の生体特徴情報認証処理を示すフローチャートである。 第6の実施の形態の生体特徴情報照合処理を示すフローチャートである。 第7の実施の形態の情報処理装置を示すブロック図である。 第7の実施の形態の生体特徴テーブルを示す図である。 第7の実施の形態の右手の手のひらおよび指の静脈の読み取り時の状態を示す図である。 第8の実施の形態の自動取引装置の外観を示す図である。
以下、本実施の形態を、図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、第1の実施の形態の生体情報照合装置を示す図である。第1の実施の形態の生体情報照合装置1は、読み取り部2、方向判定部10a、種別判定部10b、情報生成部10c、照合部10dおよび生体特徴情報記憶部11を有する。
読み取り部2は、生体における所定の部位(以下、「読み取り対象部位」と呼ぶ)を、例えば画像情報などとして読み取る。読み取り対象部位は、例えば、手のひらや指である。読み取り部2によって得られる生体についての情報は、例えば、手のひらの静脈のパターンの画像情報、指の静脈のパターンの画像情報、掌紋のパターンの画像情報、指紋のパターンの画像情報である。また、読み取り対象部位は、読み取り部2に対して常に一定の方向でなく、複数の方向に配置され得る。なお、読み取り部2は、例えば、生体情報取得装置1の外部に配置されてもよい。
方向判定部10aは、読み取り部2に対する読み取り対象部位の方向を判定する。種別判定部10bは、方向判定部10aによる方向の判定結果に基づいて、読み取り対象部位についての種別を判定する。
ここで、読み取り対象部位の方向は、例えば、読み取り対象部位が手のひらの静脈や掌紋等の手のひらに関する情報の場合、手の左右に基づき2つの異なる方向を示す。例えば、右手の手のひらの情報が読み取られる場合と、左手の手のひらの情報が読み取られる場合とでは、読み取り部2に対する手の方向が異なる。また、指の情報を読み取る場合であっても、例えば、右手の所定の指の情報が読み取られる場合と、左手の同じ指の情報が読み取られる場合とでは、読み取り部2に対する指の方向が異なる。さらに、別の例として、同じ側の手におけるどの指の情報が読み取られるかによって、読み取り部2に対する指の方向が異なる場合もある。
種別判定部10bは、読み取り部2に対する読み取り対象部位の方向の判定結果に基づいて、読み取り対象部位の種別を判定する。読み取り対象部位の種別は、読み取り対象部位の方向と対応付けられている。例えば、手のひらの情報を読み取る場合、左右の手のひらのそれぞれを、上記2つの異なる方向のそれぞれに対応付けてもよい。また、指の情報を読み取る場合、左右の手の指を左右の別で、上記2つの異なる方向のそれぞれに対応付けてもよい。また、読み取り部2に対する指の方向に対して、左右および各指の種類(親指、人差指、中指、薬指、小指)を組み合わせて対応付けてもよい。
情報生成部10cは、読み取り部2による読み取り結果を基に、読み取り対象部位の特徴を示す生体情報を生成する。情報生成部10cは、生成した生体情報と、種別判定部10bによって判定された種別とを含む照合生体特徴情報を生成する。照合生体特徴情報に含められる種別は、手のひらに関する情報の場合、例えば、左右の別である。また、指に関する情報の場合、例えば、左右の別または指の種類(親指、人差指、中指、薬指、小指)の少なくとも一方である。すなわち、種別は、それに対応付けられた生体情報が生体におけるどのような部位から得られたものかを示す。
生体特徴情報記憶部11は、生体情報と、この生体情報が示す生体の種別とを含む生体特徴情報を記憶する。これにより、ユーザの生体情報と種別とが対応付けて記憶される。
照合部10dは、照合生体特徴情報と種別が一致する生体特徴情報を生体特徴情報記憶部11から抽出し、抽出した生体特徴情報内の生体情報と照合生体特徴情報内の生体情報とを照合する。これにより、照合の対象を種別が同一のものに絞って照合を行うので、照合の処理に要する時間や負荷の増加を抑制することができる。
以上により、第1の実施の形態の生体情報照合装置は、手のひらの静脈等の生体情報の照合時において、手のひら等の読み取り対象部位の角度に応じて、生体情報の基になった部位についての右手または左手等の種別を判定できる。そして、判定された種別に対応する生体特徴情報のみを照合対象として抽出できるので、照合処理の効率を高めることができる。
[第2の実施の形態]
図2は、第2の実施の形態の情報処理装置の外観を示す図である。図2に示す情報処理装置100は、手のひらの静脈を用いた生体認証によるセキュリティ機能が付加された、ノートタイプ(ラップトップタイプ:laptop type)のパーソナルコンピュータである。情報処理装置100は、LCD(Liquid Crystal Display)121を有するディスプレイ部120、キーボード131、読み取り部142を有する本体部130を有する。
ディスプレイ部120および本体部130のそれぞれは、前面、前面に対向する後面およびそれらを連結する2つの側面を備える略直方体の筐体を有する。ディスプレイ部120と本体部130は、本体部130の後面寄りにおいて、図示しないヒンジにより開閉可能に連結されている。ディスプレイ部120と本体部130が閉状態にあるとき、情報処理装置100の外観は全体として略直方体となる。
LCD121は、文字または画像を表示する表示画面を有する表示装置である。なお、表示装置としては、LCD以外にも、例えば有機EL(Electroluminescence)ディスプレイ等の他の薄型表示デバイスを用いてもよい。キーボード131は、文字の入力およびその他の操作を行うための入力装置である。
読み取り部142は、ユーザが手のひらをかざすことで、手のひらの静脈を読み取らせて生体情報の入力を行う入力装置である。読み取り部142は、ユーザの手のひらの静脈を読み取ることによって手のひらの静脈の生体画像を取得する正方形状の静脈センサを有している。静脈センサは、静脈センサの各辺が読み取り部142の各辺と平行になるように配置されている。読み取り部142は、情報処理装置100のキーボード131と同じ本体部130上面であって、キーボード131の手前中央に、正方形状の静脈センサの各辺が情報処理装置100の前面および側面に45°の角度になるように配置されている。
静脈センサは、読み取り対象物を走査することで静脈の情報を読み取る。静脈センサの主走査方向は、正方形状の静脈センサにおける1つの辺と平行である。従って、静脈センサの主走査方向は、読み取り部142における1つの辺とも平行である。本実施の形態では例として、静脈センサの主走査方向は図2中のD11方向である。そして、静脈センサは、主走査方向D11と、本体部130の前面130aが延びる方向D12とのなす角が45°となるように配置されている。
なお、静脈センサは、例えば、本体部130の前面130aの方向D12、キーボード131における操作キーの配列方向D13(キーボード131の長手方向)、または、LCD121の主走査方向D14のいずれかと主走査方向D11との角度が45°となるように、配置されていてもよい。
また、本実施の形態の情報処理装置100では、ノートタイプのパーソナルコンピュータについて説明したが、情報処理装置100は情報処理装置の一例であり、本実施の形態のユーザ認証機能は、携帯電話やPDA(Personal Digital Assistant)をはじめとする移動通信用端末装置、デスクトップタイプ(desktop type)のパーソナルコンピュータ、銀行等の預金の受け入れおよび払い出しを行う現金自動預け払い機(ATM:Automated Teller Machine)、情報処理システムの端末装置等のように、ユーザ認証を行う情報処理装置に適用することができる。
図3は、第2の実施の形態の読み取り部を示す図である。図3に示す読み取り部142は、ユーザが手のひらの静脈を読み取らせて生体情報の入力を行う入力装置である。
読み取り部142は、ユーザの手のひらの静脈を読み取ることによって手のひらの静脈の生体情報を取得する静脈センサを有している。手のひらの静脈は、他の部位の静脈に比べて情報量が多いため識別能力が高く、静脈の血管が太いため寒暖にも左右されにくい安定した認証が可能である。また、体内情報であるため偽造が困難であり、手荒れや乾燥・湿潤等の体表の影響を受けないため適用率が高い。また、非接触であるため衛生的で自然な操作性を実現し、ユーザの抵抗が少なく、高速な認証が可能であることを特徴とする。なお、読み取り部142は、手のひらの掌紋を読み取ってもよい。また、読み取り部142は、指の静脈や指紋を読み取ってもよい。
図4は、第2の実施の形態の情報処理装置のハードウェア構成を示す図である。図4に示す情報処理装置100は、前述のようにノートタイプのパーソナルコンピュータであり、CPU(Central Processing Unit)101によって装置全体が制御されている。CPU101には、バス107を介してRAM(Random Access Memory)102、ハードディスクドライブ(HDD:Hard Disk Drive)103、グラフィック処理装置104、入力インタフェース105および通信インタフェース106が接続されている。
RAM102には、CPU101に実行させるOS(Operating System:オペレーティングシステム)のプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、RAM102には、CPU101による処理に必要な各種データが格納される。HDD103には、OSやアプリケーションプログラムが格納される。
グラフィック処理装置104には、LCD121等の表示装置が接続されている。グラフィック処理装置104は、CPU101からの命令にしたがって、画像をLCD121等の表示装置の表示画面に表示させることができる。また、グラフィック処理装置104とLCD121とは、例えば、シリアル通信ケーブルで接続され制御信号と画像信号とが交互に送受信される。
入力インタフェース105には、キーボード131、マウス132等の入力装置が接続されている。入力インタフェース105は、キーボード131等の入力装置から送られてくる信号を、バス107を介してCPU101に出力する。また、入力インタフェース105には、認証部141が接続されている。
通信インタフェース106は、LAN(Local Area Network)等の通信回線に接続可能である。通信インタフェース106は、通信回線を介して、他のコンピュータとの間でデータの送受信を行うことができる。
認証部141は、ユーザの手のひらの静脈から取得された生体情報の入力を受け付けて生体情報の特徴を示す生体特徴情報を生成する。また、受け付けた生体情報に基づいて認証を行う。認証部141が認証に成功した場合、情報処理装置100において、例えば、情報処理装置100の起動が可能になる等、情報処理装置100の所定の処理が実行される。認証部141は、認証制御部141aおよび生体特徴情報記憶部141bを有する。
認証制御部141aは、手のひらの静脈の生体特徴情報を用いた認証を制御する。生体特徴情報記憶部141bは、認証部141で行われる認証に用いられる生体特徴情報を記憶する。生体特徴情報記憶部141bは、HDDを有する。なお、生体特徴情報記憶部141bは、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)を有してもよい。認証部141は、認証に使用する生体特徴情報および識別認証情報を、生体特徴情報記憶部141bが有するHDDに記憶させることができ、HDDに記憶させた生体特徴情報および読み取り部142によって取得された生体特徴情報に基づいて認証を行う。
読み取り部142は、ユーザが手のひらをかざすことで、手のひらの静脈を読み取らせて生体情報の入力を行う入力装置である。読み取り部142は、生体検出部142a、手のひらの静脈の画像を取得する撮像部142b、静脈の撮像の際に近赤外光を照射する光源部142cを有する。
生体検出部142aは、手のひらの指の付け根を検出するとともに、手のひらの読み取り部142の上面からの高さを検出する。なお、「手のひらの指の付け根」とは、隣り合う指と指との谷間を含む領域を指す。生体検出部142aは、例えば、手のひらの指の付け根を検出する機構として、画像センサを有する。この画像センサによる検出結果は、読み取り部142に対する手の方向の判定に利用される。なお、この画像センサは、撮像部142bと兼用されてもよい。また、生体検出部142aは、例えば、手のひらの高さを検出する機構として、距離センサを有する。
撮像部142bは、生体静脈を撮影する静脈センサである。光源部142cは、近赤外光を照射する光源である。生体検出部142aによって手のひらが検出されると、手のひらに対して光源部142cより近赤外光が照射され、撮像部142bにより手のひら部分が撮像される。これにより、手のひらの皮下組織にある静脈中の還元ヘモグロビンが近赤外光を吸収するため黒く映し出され、網目状の生体画像が取得される。
手のひらの静脈を読み取り部142に読み取らせる場合、ユーザは、読み取り部142に対して静脈を読み取らせる方の手のひらを向ける。これにより、読み取り部142は、ユーザの手のひらの静脈を読み取ることができる。
なお、読み取り部142は、例えば、情報処理装置100の外部に接続されていてもよい。この場合、生体検出部142aは、読み取り部142に対する手の方向を判定する機能を備えていてもよい。
以上のようなハードウェア構成によって、本実施の形態の処理機能を実現することができる。
図5は、第2の実施の形態の情報処理装置を示すブロック図である。第2の実施の形態の情報処理装置100は、情報取得部111、種別判定部112、情報生成部113、照合部114、生体特徴情報記憶部141bを有する。また、情報取得部111には、読み取り部142が接続されている。
情報取得部111は、情報処理装置100のユーザ等の認証対象の人物の生体画像を取得する。情報取得部111は、生体画像が取得される状態における生体の方向を取得可能である。情報取得部111により取得される生体画像は、手のひらの静脈のパターンの画像情報である。生体の方向は、手の左右に基づく2つの直交する異なる方向である。
読み取り部142は、情報処理装置100の上部に固定されている。情報取得部111は、読み取り部142の生体検出部142aによる検出結果に基づいて、生体が読み取り部142から所定の距離に配置されたことや、読み取り部142に対する生体の方向を判定する。情報取得部111は、読み取り部142の生体検出部142aによって得られた画像から、生体における方向特徴部分の位置を判定することで、生体の方向を判定する。
第2の実施の形態では、方向は、互いに直交するとともにキーボード131との角度は斜角である。方向特徴部分は、手のひらにおける指の付け根の谷間部分である。方向特徴部分については、詳しくは後述する。なお、左右の手の方向は、互いに逆方向であってもよい。
また、情報取得部111は、読み取り部142の撮像部142bによって撮像された、生体を含む画像(生体画像)を取得する。
種別判定部112は、情報取得部111によって判定された生体の方向に基づいて生体情報の種別を判定する。種別は、生体情報生成の基となった手の左右を示す。
情報生成部113は、情報取得部111で取得された生体画像を基に、生体の特徴を示す生体情報を生成する。情報生成部113は、生成した生体情報と、種別判定部112によって判定された生体情報の種別とを含む照合生体特徴情報を生成する。照合生体特徴情報は、基本的に、生体特徴情報記憶部141bに記憶される生体特徴情報と同一の構成のデータであり、認証対象のユーザの生体(第2の実施の形態では、手のひらの静脈)の特徴の情報を含む。これにより、認証のために生体情報を照合するユーザの生体情報および種別が示される。
情報生成部113は、例えば、情報取得部111で取得された生体画像に基づく生体情報と、種別判定部112によって判定された生体情報の種別と、生体情報に対応する個人を特定する識別情報とを含む生体特徴情報を生成して、生体特徴情報記憶部141bに記憶させる。これにより、認証に使用する予め登録された正規の権限を有するユーザの生体情報および種別を含む生体特徴情報が登録される。種別は、手の左右の別である。
また、ユーザの生体情報の登録時には、情報生成部113は、生成した生体特徴情報を生体特徴情報記憶部141bに記憶させる。また、ユーザの生体情報による認証時には、照合部114は、情報生成部113により生成された照合生体特徴情報を用いて認証を行う。
照合部114は、情報生成部113により生成された照合生体特徴情報を用いて認証を行う。照合部114は、照合生体特徴情報と種別が一致する生体特徴情報を、生体特徴情報記憶部141bより抽出し、照合生体特徴情報の生体情報と抽出した生体特徴情報とに基づいて照合する。これにより、情報処理装置100は、照合結果に基づいてユーザの生体認証を行う。照合の対象を種別が同一のものに絞って照合を行うので、照合の処理に要する時間や負荷の増加を抑制することができる。
生体特徴情報記憶部141bは、生体情報と生体情報の種別とを示す生体特徴情報を記憶する。これにより、ユーザの生体情報と種別とが対応付けられて記憶される。
図6は、第2の実施の形態の生体特徴テーブルを示す図である。図6に示す生体特徴テーブル141b1は、第2の実施の形態の情報処理装置100が有する生体特徴情報記憶部141bに設定される。生体特徴テーブル141b1は、情報処理装置100の生体認証に使用する生体特徴情報を管理するテーブルである。
生体特徴テーブル141b1には、項目として“番号”、“ID”、“左右”、“特徴データ”が設けられている。生体特徴テーブル141b1には、上記項目に設定された値が、生体特徴情報として互いに関連付けられる。
番号は、生体特徴情報を一意に特定可能な符号である。番号は、生体特徴情報に対して1対1で設定される。同一のユーザの異なる生体特徴情報には異なる番号が設定される。
IDは、生体特徴情報のユーザを一意に特定可能な符号である。同一のユーザの生体特徴情報には同一のIDが設定される。異なるユーザの生体特徴情報には異なるIDが設定される。
左右は、生体特徴情報が示す手のひらの静脈の種別を示す。右手の手のひらの静脈の生体特徴情報については、“右”が設定される。左手の手のひらの静脈の生体特徴情報については、“左”が設定される。
特徴データは、生体情報を示すデータのファイル名を示す。
なお、図6に示した生体特徴テーブル141b1は一例であり、生体特徴テーブルには任意の項目を設定することができる。
図7および図8は、第2の実施の形態の右手の手のひらの静脈の読み取り時の状態を示す図である。図7は、情報処理装置100が右手の手のひらの静脈を読み取る際の状態を上方から見た場合の図である。図8は、情報処理装置100が右手の手のひらの静脈を読み取る際の状態を正面から見た場合の図である。図7および図8に示すように、情報処理装置100は、ディスプレイ部120および本体部130を有する。情報処理装置100の本体部130の上面には、キーボード131、読み取り部142が設けられている。読み取り部142は、情報処理装置100のキーボード131と同じ本体部130上面であって、キーボード131の手前中央に、正方形状の静脈センサの各辺が情報処理装置100の前面および側面に45°の角度で配置されている。また、ユーザの頭部201、胴体部202、右上腕部203、右下腕部204、右手の手のひら205を示す。
ユーザが手のひらの静脈を読み取り部142に読み取らせる場合、ユーザは、図7に示すように、静脈を読み取らせる方の手のひら(例えば、右手の手のひら205)を情報処理装置100の側面に対して左45°の角度で情報処理装置100の本体部130の上面と平行になるように位置させる。このとき、ユーザは、手のひらの中心部が読み取り部142の中心部に一致するように、右手の手のひら205を指を開いた状態で、静脈センサ面から一定の距離(例えば数cm)離した空間上に位置させる。ユーザは、読み取り時に右手の手のひら205と右下腕部204との間の手首をねじ曲げる必要がなく、ほぼ真直ぐにできる。これに伴い、ユーザの右手の各指は、各々真直ぐ伸ばし十分正しく開け、ユーザの右手の指と指の間の付け根4か所は、間隔が十分開いている。従って右手の手のひら205に水平面のねじれはなく、早く確実に正しい画像が得られる。従って正しい特徴を早く確実に検出でき、生体情報の登録やユーザの認証を早く確実に行うことができる。
また、後述するように、手の指と指の間の付け根を、右手の手のひら205が読み取り部142上に配置されたことの検出に利用することで、左右の手の判定を早く確実に行うことができる。また、ユーザの右手首の部分の角度、右手首から右下腕部204や右上腕部203、右下腕部204と右上腕部203との間の肘、右上腕部203と胴体部202との間の右肩の姿勢に無理がなく、ユーザの負担の軽減を図ることができる。なお、図7では、ユーザの右手の手のひらの静脈を読み取らせる場合について説明したが、これに限らず、左手の手のひらの静脈を読み取らせる場合についても同様であり、説明を省略する。
また、図8に示すように、ユーザの右手の各指が、右手の手のひら205とともに静脈センサ面から一定の距離離れた空間上に位置しているため、キーボード131やその他の操作部に指や手のひらが触れて誤操作を起こすことを抑制できる。
図9は、第2の実施の形態の手の方向特徴部分の検出を示す図である。図9に、第2の実施の形態の情報処理装置100における、手の方向および生体の方向特徴部分を示す。図9(A)は、右手の手のひらの取得画像1421を示す。図9(B)は、左手の手のひらの取得画像1422を示す。
取得画像1421,1422は、読み取り部142の生体検出部142aによって取得される画像である。取得画像1421,1422は、例えば、生体検出部142aが備える画像センサによって撮像される。取得画像1421,1422は、図9における上側が情報処理装置100における正面から見て奥側(情報処理装置100の後面側)であり、図9における下側が情報処理装置100における正面から見て手前側(情報処理装置100の前面側)であり、図9における右側が情報処理装置100における正面から見て右側(情報処理装置100の右側面側)であり、図9における左側が情報処理装置100における正面から見て左側(情報処理装置100の左側面側)である。
図9に示すように、生体検出部142aによって取得される画像には、左上の辺に沿って右手の手のひらの指の付け根の谷間部分を検出する右手検出用矩形画像領域1420aと、右上の辺に沿って左手の手のひらの指の付け根の谷間部分を検出する左手検出用矩形画像領域1420bが設定される。右手検出用矩形画像領域1420aと、左手検出用矩形画像領域1420bとは、取得画像における互いに直交する2辺に沿って設けられる。指の付け根の谷間部分は、方向特徴部分として機能する。
読み取り部142は、生体検出部142aの図示しない距離センサで、読み取り部142の上方に位置するユーザの手のひらを検出すると、生体検出部142aの図示しない画像センサで手のひらの画像を取得し、情報取得部111に供給する。情報取得部111は、取得画像に設定した右手検出用矩形画像領域1420aまたは左手検出用矩形画像領域1420bに指の付け根の谷間部分が検出されるか否かを判定する。ここでの画像センサによる手のひらの画像取得は、光源部142cから近赤外光が照射されずに行われる。従って、ここで取得される画像は手のひらの静脈の画像ではなく手のひらの外観の画像である。指の付け根の谷間部分の検出処理においては、その手のひらの外観の画像において右手検出用矩形画像領域1420aまたは左手検出用矩形画像領域1420bが設定された位置を対象にこの検出処理が行われる。
生体検出部142aにより上記のようにして手のひらの外観の画像が取得された場合、情報取得部111は、右手検出用矩形画像領域1420aおよび左手検出用矩形画像領域1420bに指の付け根の谷間部分である方向特徴部分が存在するか否かを判定する。例えば画像が図9(A)に示すような取得画像1421である場合、右手検出用矩形画像領域1420aに方向特徴部分1421a1が存在する一方、左手検出用矩形画像領域1420bに存在しないので、ユーザの手のひらは、“0°”の角度に位置すると判定される。これにより、情報処理装置100は、取得画像を右手の手のひらの画像であると判定する。
また、例えば画像が図9(B)に示すような取得画像1422である場合、左手検出用矩形画像領域1420bに方向特徴部分1422b1が存在する一方、右手検出用矩形画像領域1420aに存在しないので、ユーザの手のひらは、時計回りに“90°”の角度に位置すると判定される。これにより、情報処理装置100は、取得画像を左手の手のひらの画像であると判定する。
このようにして、読み取り部142は、ユーザの手のひらが検出されると、手のひらにおける方向特徴部分の画像を取得する。情報取得部111は、右手検出用矩形画像領域1420aまたは左手検出用矩形画像領域1420bの方向特徴部分の有無に基づいて、手のひらの角度を判定する。種別判定部112は、判定された手のひらの角度に基づいて、読み取り部142上に配置された手のひらの種別(左右の手のいずれか)を判定する。
第2の実施の形態における方向特徴部分、すなわち指の付け根の谷間部分の検出は、例えば人差指と中指の付け根の谷間部分、中指と薬指の付け根の谷間部分、薬指と小指の付け根の谷間部分のすべてまたは少なくとも一部の組み合わせが、所定の間隔開いていることに基づいて検出してもよい。例えば、指の付け根の谷間部分の検出は、生体検出部142aで取得した手のひらの取得画像における、手の各指の付け根の位置と、指の付け根と付け根の間の輪郭識別によって実現してもよい。
なお、図9に示した、方向特徴部分を検出するための取得画像は、撮像部142bによって撮像される画像であってもよい。
図10は、第2の実施の形態の生体特徴情報取得登録処理を示すフローチャートである。生体特徴情報取得登録処理は、登録対象の手のひらの種別を判定し、手のひらの種別および静脈の特徴を示す生体特徴情報を生成して登録する処理である。生体特徴情報取得登録処理は、例えば、ユーザが手のひらの静脈の生体特徴情報を登録する場合に実行される。以下、図10に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS11]情報取得部111は、読み取り部142の生体検出部142aが備える距離センサによる検出結果に基づき、読み取り部142上の所定高さの位置に手のひらが配置されたことを判定する。手のひらが配置されたと判定すると、情報取得部111は、生体検出部142aが備える画像センサによる撮像画像から、方向特徴部分である指の付け根の谷間部分を検出し、検出した方向特徴部分に基づいて、登録対象の手の方向を判定する。
[ステップS12]種別判定部112は、ステップS11で判定された手の方向に基づいて、手のひらの種別(左右いずれか)を判定する。
[ステップS13]情報取得部111は、読み取り部142の撮像部142bに画像を撮像させ、手のひらの静脈が映り込んだ生体画像を取得する。
なお、ステップS12,S13の処理順は、逆であっても、あるいは同時であってもよい。
[ステップS14]情報生成部113は、ステップS13で取得された生体画像に基づいて生体の特徴を抽出する。情報生成部113は、特徴の抽出結果を示す生体情報を生成する。
なお、生体情報は、例えば、生体画像に映った静脈における特徴点(静脈の分岐点など)を示す情報であってもよい。あるいは、生体情報は、生体画像から静脈が映った領域を切り出した画像情報であってもよい。あるいは、生体情報は、生体画像そのものであってもよい。
[ステップS15]情報生成部113は、ステップS12で判定された種別と、ステップS14で生成した生体情報と、ユーザのIDとを含む生体特徴情報を生成する。
[ステップS16]情報生成部113は、ステップS15で生成した生体特徴情報を生体特徴情報記憶部141bに記憶させる。これにより、生体特徴情報が生体特徴情報記憶部141bに登録される。その後、処理は終了する。
図11は、第2の実施の形態の生体特徴情報認証処理を示すフローチャートである。生体特徴情報認証処理は、認証対象の手のひらの種別を判定し、認証対象の手のひらの種別および静脈の特徴を示す照合生体特徴情報を生成し、予め登録されている生体特徴情報と照合して認証する処理である。照合生体特徴情報は、生体特徴情報と同一の構成のデータであり、認証対象のユーザの生体(第2の実施の形態では、手のひらの静脈)の特徴を示す。生体特徴情報認証処理は、例えば、ユーザが手のひらの静脈で認証する場合に実行される。以下、図11に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS21]情報取得部111は、読み取り部142の生体検出部142aが備える距離センサによる検出結果に基づき、読み取り部142上の所定高さの位置に手のひらが配置されたことを判定する。手のひらが配置されたと判定すると、情報取得部111は、生体検出部142aが備える画像センサによる撮像画像から、方向特徴部分である指の付け根の谷間部分を検出し、検出した方向特徴部分に基づいて、認証対象の手の方向を判定する。
[ステップS22]種別判定部112は、ステップS21で判定された手の方向に基づいて、手のひらの種別(左右いずれか)を判定する。
[ステップS23]情報取得部111は、読み取り部142の撮像部142bに画像を撮像させ、手のひらの静脈が映り込んだ生体画像を取得する。
なお、ステップS22,S23の処理順は、逆であっても、あるいは同時であってもよい。
[ステップS24]情報生成部113は、ステップS23で取得された生体画像に基づいて生体の特徴を抽出する。情報生成部113は、特徴の抽出結果を示す生体情報を生成する。
[ステップS25]情報生成部113は、ステップS22で判定された種別およびステップS24で生成した生体情報を含む照合生体特徴情報を生成する。
[ステップS26]照合部114は、ステップS25で生成した照合生体特徴情報を用いて生体特徴情報照合処理(図12において後述)を実行する。その後、処理は終了する。
なお、上記の図10および図11では、生体の方向の判定と生体の特徴の抽出とをそれぞれ個別のセンサからの画像を基に行った。しかしながら、これらの処理を共通のセンサからの画像を基に行う場合には、次のような処理手順とすることもできる。例えば、図10、図11のそれぞれの処理の開始時に、センサが画像を撮像し、その画像をRAM102に保存する。次に、情報取得部111は、RAM102に保存された画像を基に生体の方向を判定し(ステップS11,S21に対応)、種別判定部112は、方向の判定結果を基に種別を判定する(ステップS12,S22に対応)。センサはまた、光源部142cより近赤外光が照射された状態で再度画像を撮像し、RAM102に保存する。次に、情報生成部113は、RAM102に保存された画像を基に生体の特徴を抽出し、生体情報を生成する(ステップS14,S24に対応)。なお、情報生成部113は、生体の特徴を抽出する際に、RAM102に保存された画像から静脈が存在する所定領域を切り出すことで生体画像を取得し(ステップS13,S23に対応)、取得した生体画像を基に特徴を抽出してもよい。
図12は、第2の実施の形態の生体特徴情報照合処理を示すフローチャートである。生体特徴情報照合処理は、認証対象の照合生体特徴情報と予め登録されている生体特徴情報とを照合する処理である。生体特徴情報照合処理は、例えば、生体特徴情報認証処理によって呼び出された場合に実行される。以下、図12に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS31]照合部114は、生体特徴情報認証処理で生成された照合生体特徴情報を取得する。
[ステップS32]照合部114は、生体特徴情報記憶部141bを参照して、ステップS31で取得した照合生体特徴情報の種別と一致する生体特徴情報を抽出する。なお、1対1照合が行われる場合、照合部114は、照合生体特徴情報の種別およびユーザのIDの両方が一致する生体特徴情報を、生体特徴情報記憶部141bから抽出する。
[ステップS33]照合部114は、ステップS32で抽出した生体特徴情報のうちの未選択の1つを選択し、選択した生体特徴情報と照合生体特徴情報のそれぞれに含まれる生体情報を照合する。
[ステップS34]照合部114は、ステップS33の照合の結果、選択した生体特徴情報と照合生体特徴情報との照合に成功したか否かを判定する。照合に成功すれば(ステップS34 YES)、処理はステップS35に進められる。一方、照合に失敗すれば(ステップS34 NO)、処理はステップS36に進められる。
[ステップS35]照合部114は、認証に成功した場合の所定の処理を実行する。ここで、認証に成功した場合の所定の処理は、例えば、ユーザの情報処理装置100や所定のインターネットサイトへのログイン、アプリケーションの起動、データアクセス許可等の権限付与であってもよい。その後、処理は復帰する。
[ステップS36]照合部114は、ステップS32で抽出した生体特徴情報が、ステップS33ですべて選択済であるか否かを判定する。すべて選択済であれば(ステップS36 YES)、処理はステップS37に進められる。一方、未選択のものがあれば(ステップS36 NO)、処理はステップS33に進められる。
[ステップS37]照合部114は、認証に失敗した場合の所定の処理を実行する。ここで、認証に失敗した場合の所定の処理は、例えば、ユーザの情報処理装置100や所定のインターネットサイトへのログインの拒否、アプリケーションの起動の拒否、データアクセス許可等の権限付与の拒否、これらの拒否を示すメッセージの出力であってもよい。その後、処理は復帰する。
図13は、第2の実施の形態の登録時のメッセージウインドウを示す図である。図13に示すメッセージウインドウ121aは、情報処理装置100が有するLCD121の表示画面に表示されるウインドウの一例である。メッセージウインドウ121aには、ユーザに読み取った手のひらに基づく生体特徴情報の登録に成功したことを通知するメッセージおよび画像が表示される。
メッセージウインドウ121aには、例えば、「右手の手のひらの登録に成功しました」というメッセージと、登録の際に撮像された右手の手のひらの静脈を示す生体画像とが表示される。また、メッセージウインドウ121aは、OKボタン121a1を有する。
OKボタン121a1は、メッセージウインドウ121aの表示を終了するボタンである。ユーザは、メッセージウインドウ121aの表示内容を確認した場合、OKボタン121a1を操作することにより、メッセージウインドウ121aの表示を終了させることができる。
以上のような第2の実施の形態によれば、手のひらの静脈等についての生体情報の取得時において、手のひら等の生体の角度に応じて、右手または左手等の生体の種別を判定することが可能になる。これにより、照合の対象の増加による弊害を抑制することができる。
また、読み取り部142において複数方向で生体画像の取得が可能であるため、生体情報の取得時のユーザの姿勢の自由度が高まり、ユーザの肩、腕、手首の関節の負担を抑制することができる。
また、管理者またはユーザが毎回手動で種別を選択していた動作の手間を省き、管理者やユーザの利便性を向上できるとともに、生体特徴情報の登録や更新を早く正しく確実に行うことができる。
また、予め生体特徴情報を種別で分類して登録することにより、1つの照合生体特徴情報と生体特徴情報記憶部141bに記憶されている複数の生体特徴情報とを照合する1対N照合を行う際に、種別に基づいて照合の対象を絞り込むことができる。このため、認証処理の負荷や処理速度の増加を抑制することができる。
また、手のひらを左右の別に応じた方向に位置させることができるので、例えば、左右の手のひらを単一の方向で読み取る場合に比較して、ユーザの腕や手首の姿勢の自由度が高まり、ユーザの読み取り時の負担の増加を抑制することができる。
[第2の実施の形態の第1の変形例]
次に、第2の実施の形態の第1の変形例を説明する。第2の実施の形態との差異を中心に説明し、同様の事項については説明を省略する。第2の実施の形態の第1の変形例の情報処理装置は、ネットワークを介して接続されたサーバと通信することにより生体認証を行う点で、第2の実施の形態と異なる。
図14は、第2の実施の形態の第1の変形例の情報処理装置を示すブロック図である。第2の実施の形態の第1の変形例の情報処理装置100aは、情報取得部111、種別判定部112、情報生成部113a、照合部114aを有する。また、情報取得部111には、読み取り部142が接続されている。また、サーバ150は、LANまたはWAN(Wide Area Network)等の通信回線であるネットワーク151で情報処理装置100aと接続されており、生体特徴情報記憶部141bを有する。
情報取得部111は、図5の情報取得部111と同様の処理を行う。すなわち、情報取得部111は、情報処理装置100aのユーザ等の認証対象の人物の生体画像を取得する。また、情報取得部111は、読み取り部142上の所定高さの位置に手のひらが配置されたことを検知する機能、および、読み取り部142に配置された手の方向を判定する機能を備える。
種別判定部112は、図5の種別判定部112と同様に、情報取得部111によって判定された生体の方向に基づいて生体情報の種別を判定する。種別は、生体情報生成の基となった手の左右を示す。
情報生成部113aは、図5の情報生成部113と同様に、情報取得部111で取得された生体画像に基づく生体情報と、種別判定部112によって判定された生体情報の種別とを含む示す照合生体特徴情報を生成する。これにより、認証のために生体情報を照合するユーザの生体情報および種別が示される。情報生成部113aは、情報取得部111で取得された生体画像に基づく生体情報と種別判定部112によって判定された生体情報の種別と生体情報に対応する個人を特定する識別情報とを含む生体特徴情報を生成して、サーバ150が有する生体特徴情報記憶部141bに記憶させる。これにより、認証に使用する予め登録された正規の権限を有するユーザの生体情報および種別を示す生体特徴情報が登録される。種別は、手の左右の別である。また、ユーザの生体情報の登録時には、情報生成部113aは、生成した生体特徴情報を生体特徴情報記憶部141bに記憶させる。また、ユーザの生体情報による認証時には、照合部114aは、情報生成部113aにより生成された照合生体特徴情報を用いて照合を行う。
照合部114aは、生体特徴情報記憶部141bに記憶されている生体特徴情報から照合生体特徴情報と種別が一致する生体特徴情報を抽出し、照合生体特徴情報の生体情報と抽出した生体特徴情報とに基づいて照合する。これにより、情報処理装置100aは、照合結果に基づいてユーザの生体認証を行う。照合の対象を種別が同一のものに絞って照合を行うので、照合の処理に要する時間や負荷の増加を抑制することができる。
生体特徴情報記憶部141bは、情報処理装置100aで生成された、生体情報と生体情報の種別とを示す生体特徴情報を記憶する。これにより、ユーザの生体情報と種別とが対応付けられて記憶される。また、情報処理装置100aにおけるユーザの認証時には、ネットワーク151を介して生体特徴情報が情報処理装置100aに送信される。
以上のような第2の実施の形態の第1の変形例によっても、第2の実施の形態と同様の効果を奏する。
また、ネットワーク151を介して多数の情報処理装置で多数のユーザが多数の生体特徴情報を登録および更新する場合、生体特徴情報を集中的に記憶することによる集中管理により、セキュリティおよび管理効率をより高めることができる。
また、各ユーザがネットワーク151を介して多数の情報処理装置で生体特徴情報を登録および更新することも可能になるため、管理者およびユーザの利便性を高めることができる。
また、予め生体特徴情報を種別で分類して登録することにより、ネットワークを介して多数の情報処理装置で多数のユーザが1対N照合を行う際に、種別に基づいて照合の対象を絞り込むことができる。このため、認証処理の負荷や処理速度の増加を抑制することができる。すなわち、1対N照合を行う場合に高速で照合することが可能になるため、ユーザの利便性を増加させることができる。
また、1対N照合の処理時間は登録されている生体特徴情報の数(N)に比例する。このため、照合に要する時間や認証処理に要する時間の増加を抑制しながら、生体特徴情報の数を2倍にすることが可能になる。
[第2の実施の形態の第2の変形例]
次に、第2の実施の形態の第2の変形例を説明する。第2の実施の形態との差異を中心に説明し、同様の事項については説明を省略する。第2の実施の形態の第2の変形例の情報処理装置は、手のひらの静脈の特徴の抽出および特徴の照合の処理について、生体の種別を参照して、種別に適した処理を行う点で、第2の実施の形態と異なる。
図15は、第2の実施の形態の第2の変形例の生体特徴情報取得登録処理を示すフローチャートである。生体特徴情報取得登録処理は、登録対象の手のひらの種別を判定し、手のひらの種別および静脈の特徴を示す生体特徴情報を生成して登録する処理である。生体特徴情報取得登録処理は、例えば、ユーザが手のひらの静脈の生体特徴情報を登録する場合に実行される。以下、図15に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS41]情報取得部111は、読み取り部142の生体検出部142aが備える距離センサによる検出結果に基づき、読み取り部142上の所定高さの位置に手のひらが配置されたことを判定する。手のひらが配置されたと判定すると、情報取得部111は、生体検出部142aが備える画像センサによる撮像画像から、方向特徴部分である指の付け根の谷間部分を検出し、検出した方向特徴部分に基づいて、登録対象の手の方向を判定する。
[ステップS42]種別判定部112は、ステップS41で判定された手の方向に基づいて、手のひらの種別(左右いずれか)を判定する。
[ステップS43]情報取得部111は、読み取り部142の撮像部142bに画像を撮像させ、手のひらの静脈が映り込んだ生体画像を取得する。
なお、ステップS42,S43の処理順は、逆であっても、あるいは同時であってもよい。
[ステップS44]情報生成部113aは、ステップS43で取得された生体画像に基づいて、ステップS42で判定された種別を参照して生体の特徴を抽出し、生体情報を生成する。
情報生成部113aは、例えば、ステップS42で判定された種別に応じた異なる処理手順で、生体の特徴を抽出する。例えば、情報生成部113aは、種別に応じたテンプレート画像を選択し、選択したテンプレート画像を用いて、生体画像から生体の特徴を抽出してもよい。あるいは、情報生成部113aは、種別に応じて、生体画像から静脈を検出する領域を変化させたり、静脈を検出する際に生体画像をスキャンする方向を変化させてもよい。これらの処理により、生体の特徴を抽出する際の処理効率を高める、あるいは抽出精度を高めるといった効果を得ることができる。
なお、例えば、ステップS43において、情報取得部111は、ステップS42で判定された種別に応じた処理を行ってもよい。例えば、情報取得部111は、ステップS43において、生体画像を撮像する際の撮像領域を種別に応じて変化させてもよい。
[ステップS45]情報生成部113aは、ステップS42で判定された種別と、ステップS44で生成した生体情報と、ユーザのIDとを含む生体特徴情報を生成する。
[ステップS46]情報生成部113aは、ステップS45で生成した生体特徴情報を生体特徴情報記憶部141bに記憶させる。これにより、生体特徴情報が生体特徴情報記憶部141bに登録される。その後、処理は終了する。
図16は、第2の実施の形態の第2の変形例の生体特徴情報認証処理を示すフローチャートである。生体特徴情報認証処理は、認証対象の手のひらの種別を判定し、認証対象の手のひらの種別および静脈の特徴を示す照合生体特徴情報を生成し、予め登録されている生体特徴情報と照合して認証する処理である。生体特徴情報認証処理は、例えば、ユーザが手のひらの静脈で認証する場合に実行される。以下、図16に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS51]情報取得部111は、読み取り部142の生体検出部142aが備える距離センサによる検出結果に基づき、読み取り部142上の所定高さの位置に手のひらが配置されたことを判定する。手のひらが配置されたと判定すると、情報取得部111は、生体検出部142aが備える画像センサによる撮像画像から、方向特徴部分である指の付け根の谷間部分を検出し、検出した方向特徴部分に基づいて、認証対象の手の方向を判定する。
[ステップS52]種別判定部112は、ステップS51で判定された手の方向に基づいて、手のひらの種別(左右いずれか)を判定する。
[ステップS53]情報取得部111は、読み取り部142の撮像部142bに画像を撮像させ、手のひらの静脈が映り込んだ生体画像を取得する。
なお、ステップS52,S53の処理順は、逆であっても、あるいは同時であってもよい。
[ステップS54]情報生成部113aは、ステップS53で取得された生体画像に基づいて、ステップS52で判定された種別を参照して生体の特徴を抽出する。このステップS54では、情報生成部113aは、図15のステップS44と同様の処理手順で、生体の特徴を抽出し、生体情報を生成する。
なお、例えば、ステップS53において、情報取得部111は、ステップS52で判定された種別に応じた処理を行ってもよい。例えば、情報取得部111は、ステップS53において、生体画像を撮像する際の撮像領域を種別に応じて変化させてもよい。
[ステップS55]情報生成部113aは、ステップS52で判定された種別およびステップS54で生成した生体情報を含む照合生体特徴情報を生成する。
[ステップS56]照合部114aは、ステップS55で生成された照合生体特徴情報を用いて生体特徴情報照合処理(図17において後述)を実行する。その後、処理は終了する。
図17は、第2の実施の形態の第2の変形例の生体特徴情報照合処理を示すフローチャートである。生体特徴情報照合処理は、認証対象の照合生体特徴情報と予め登録されている生体特徴情報とを照合する処理である。生体特徴情報照合処理は、例えば、生体特徴情報認証処理によって呼び出された場合に実行される。以下、図17に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS61]照合部114aは、生体特徴情報認証処理で生成された照合生体特徴情報を取得する。
[ステップS62]照合部114aは、生体特徴情報記憶部141bを参照して、ステップS61で取得した照合生体特徴情報の種別と一致する生体特徴情報を抽出する。なお、1対1照合が行われる場合、照合部114aは、照合生体特徴情報の種別およびユーザのIDの両方が一致する生体特徴情報を、生体特徴情報記憶部141bから抽出する。
[ステップS63]照合部114aは、ステップS62で抽出した生体特徴情報のうちの未選択の1つを選択し、生体特徴情報認証処理のステップS52で判定された種別を参照して選択した生体特徴情報と照合生体特徴情報とを照合する。このとき照合部114aは、生体の種別を参照して種別に適した処理を行うので、処理の効率化を図ることが可能になる。例えば、照合部114aは、種別に応じて、生体情報同士を比較する際の順序あるいは計算方法などを変化させる。
[ステップS64]照合部114aは、ステップS63の照合の結果、選択した生体特徴情報と照合生体特徴情報との照合に成功したか否かを判定する。照合に成功すれば(ステップS64 YES)、処理はステップS65に進められる。一方、照合に失敗すれば(ステップS64 NO)、処理はステップS66に進められる。
[ステップS65]照合部114aは、認証に成功した場合の所定の処理を実行する。その後、処理は復帰する。
[ステップS66]照合部114aは、ステップS62で抽出した生体特徴情報が、ステップS63ですべて選択済であるか否かを判定する。すべて選択済であれば(ステップS66 YES)、処理はステップS67に進められる。一方、未選択のものがあれば(ステップS66 NO)、処理はステップS63に進められる。
[ステップS67]照合部114aは、認証に失敗した場合の所定の処理を実行する。その後、処理は復帰する。
以上のような第2の実施の形態の第2の変形例によっても、第2の実施の形態と同様の効果を奏する。
また、予め生体の種別(左右のいずれの手のひらの静脈であるか)を参照して生体を取得し、特徴を抽出するとともに照合することで、生体情報の取得、特徴の抽出および特徴の照合の処理の効率化を図ることができ、また、生体情報の取得、特徴の抽出および特徴の照合の精度を高めることができる。
[第2の実施の形態の第3の変形例]
次に、第2の実施の形態の第3の変形例を説明する。第2の実施の形態との差異を中心に説明し、同様の事項については説明を省略する。第2の実施の形態の第3の変形例の情報処理装置は、手のひらの静脈の特徴の抽出および特徴の照合において、生体の角度を補正して抽出および照合を行う点で、第2の実施の形態と異なる。
例えば、情報処理装置100で取得する生体画像において、ユーザの右手の方向を基準にした場合、左手の方向は、右手の載置向きに対して所定の角度(例えば、時計回りに90°)回転しているものとする。このような場合、右手の方向で取得した生体画像からは特徴を抽出できても、右手の載置向きに対して所定の角度回転した関係となる左手の方向で取得した生体画像からは、方向が異なるために特徴を抽出できない場合がある。
第2の実施の形態の第3の変形例では、左手の生体画像を所定の角度(例えば、反時計回りに90°)回転させて補正することで生体画像の方向を揃えて、特徴の抽出および特徴の照合を可能にする。なお、所定の角度は、任意に設定することができる。
図18は、第2の実施の形態の第3の変形例の生体特徴情報取得登録処理を示すフローチャートである。生体特徴情報取得登録処理は、登録対象の手のひらの種別を判定し、手のひらの種別および静脈の特徴を示す生体特徴情報を生成して登録する処理である。生体特徴情報取得登録処理は、例えば、ユーザが手のひらの静脈の生体特徴情報を登録する場合に実行される。以下、図18に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS71]情報取得部111は、読み取り部142の生体検出部142aが備える距離センサによる検出結果に基づき、読み取り部142上の所定高さの位置に手のひらが配置されたことを判定する。手のひらが配置されたと判定すると、情報取得部111は、生体検出部142aが備える画像センサによる撮像画像から、方向特徴部分である指の付け根の谷間部分を検出し、検出した方向特徴部分に基づいて、登録対象の手の方向を判定する。
[ステップS72]種別判定部112は、ステップS71で判定された手の方向に基づいて、手のひらの種別(左右いずれか)を判定する。
[ステップS73]情報取得部111は、読み取り部142の撮像部142bに画像を撮像させ、手のひらの静脈が映り込んだ生体画像を取得する。
なお、ステップS72,S73の処理順は、逆であっても、あるいは同時であってもよい。
[ステップS74]情報生成部113は、ステップS73で取得された生体画像に基づいて、ステップS71で判定された方向に基づき生体画像の角度を補正して生体の特徴を抽出し、生体情報を生成する。ここで、生体画像の角度の補正は、ステップS73で取得された生体画像を、ステップS71で判定された方向を示す角度の逆に回転させ、読み取り部142に対する生体の角度にかかわらず生体の特徴(手のひらの静脈)が同一の方向となるように処理する。なお、これに限らず、生体画像を回転させずに、特徴を抽出する処理側において角度の補正を行ってもよい。
[ステップS75]情報生成部113は、ステップS72で判定された種別と、ステップS74で生成した生体情報と、ユーザのIDとを含む生体特徴情報を生成する。
[ステップS76]情報生成部113は、ステップS75で生成した生体特徴情報を生体特徴情報記憶部141bに記憶させる。これにより、生体特徴情報が生体特徴情報記憶部141bに登録される。その後、処理は終了する。
図19は、第2の実施の形態の第3の変形例の生体特徴情報認証処理を示すフローチャートである。生体特徴情報認証処理は、認証対象の手のひらの種別を判定し、認証対象の手のひらの種別および静脈の特徴を示す照合生体特徴情報を生成し、予め登録されている生体特徴情報と照合して認証する処理である。生体特徴情報認証処理は、例えば、ユーザが手のひらの静脈で認証する場合に実行される。以下、図19に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS81]情報取得部111は、読み取り部142の生体検出部142aが備える距離センサによる検出結果に基づき、読み取り部142上の所定高さの位置に手のひらが配置されたことを判定する。手のひらが配置されたと判定すると、情報取得部111は、生体検出部142aが備える画像センサによる撮像画像から、方向特徴部分である指の付け根の谷間部分を検出し、検出した方向特徴部分に基づいて、認証対象の手の方向を判定する。
[ステップS82]種別判定部112は、ステップS81で判定された手の方向に基づいて、手のひらの種別(左右いずれか)を判定する。
[ステップS83]情報取得部111は、読み取り部142の撮像部142bに画像を撮像させ、手のひらの静脈が映り込んだ生体画像を取得する。
なお、ステップS82,S83の処理順は、逆であっても、あるいは同時であってもよい。
[ステップS84]情報生成部113は、ステップS83で取得された生体画像に基づいて、ステップS81で判定された方向に基づき生体画像の角度を補正して、生体の特徴を抽出し、生体情報を生成する。なお、これに限らず、生体画像を回転させずに、特徴を抽出する処理側において角度の補正を行ってもよい。
[ステップS85]情報生成部113は、ステップS84で判定された種別およびステップS84で生成した生体情報を含む照合生体特徴情報を生成する。
[ステップS86]照合部114は、ステップS85で生成された照合生体特徴情報を用いて生体特徴情報照合処理(図20において後述)を実行する。その後、処理は終了する。
図20は、第2の実施の形態の第3の変形例の生体特徴情報照合処理を示すフローチャートである。生体特徴情報照合処理は、認証対象の照合生体特徴情報と予め登録されている生体特徴情報とを照合する処理である。生体特徴情報照合処理は、例えば、生体特徴情報認証処理によって呼び出された場合に実行される。以下、図20に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS91]照合部114は、生体特徴情報認証処理で生成された照合生体特徴情報を取得する。
[ステップS92]照合部114は、生体特徴情報記憶部141bを参照して、ステップS91で取得した照合生体特徴情報の種別と一致する生体特徴情報を抽出する。なお、1対1照合が行われる場合、照合部114は、照合生体特徴情報の種別およびユーザのIDの両方が一致する生体特徴情報を、生体特徴情報記憶部141bから抽出する。
[ステップS93]照合部114は、ステップS92で抽出した生体特徴情報のうちの未選択の1つを選択し、選択した生体特徴情報と照合生体特徴情報のそれぞれに含まれる生体情報を照合する。
[ステップS94]照合部114は、ステップS93の照合の結果、選択した生体特徴情報と照合生体特徴情報との照合に成功したか否かを判定する。照合に成功すれば(ステップS94 YES)、処理はステップS95に進められる。一方、照合に失敗すれば(ステップS94 NO)、処理はステップS96に進められる。
[ステップS95]照合部114は、認証に成功した場合の所定の処理を実行する。その後、処理は復帰する。
[ステップS96]照合部114は、ステップS92で抽出した生体特徴情報が、ステップS93ですべて選択済であるか否かを判定する。すべて選択済であれば(ステップS96 YES)、処理はステップS97に進められる。一方、未選択のものがあれば(ステップS96 NO)、処理はステップS93に進められる。
[ステップS97]照合部114は、認証に失敗した場合の所定の処理を実行する。その後、処理は復帰する。
以上のような第2の実施の形態の第3の変形例によっても、第2の実施の形態と同様の効果を奏する。
また、生体情報の方向を判定し、判定した方向に基づく角度で補正して生体の特徴を抽出することで、特徴の抽出処理の効率化を図ることができるとともに、特徴の抽出および特徴の照合の精度を高めることができる。
[第2の実施の形態の第4の変形例]
次に、第2の実施の形態の第4の変形例を説明する。第2の実施の形態との差異を中心に説明し、同様の事項については説明を省略する。第2の実施の形態の第4の変形例の情報処理装置は、生体特徴情報に、生体の種別の代わりに生体の方向を示す角度を含める点で、第2の実施の形態と異なる。
例えば、情報処理装置100で取得する生体画像において、ユーザの右手の方向を基準にした場合、左手の方向は、右手の載置向きに対して所定の角度(例えば、時計回りに90°)回転しているものとする。
第2の実施の形態の第4の変形例では、生体特徴情報の生体の種別(例えば、左右のいずれの手のひらの静脈であるか)を示す情報の代わりに、右手に対しては0°、左手に対しては所定の角度を示す角度を設定することで、生体情報の種別を特定する。なお、所定の角度は、任意に設定することができる。
図21は、第2の実施の形態の第4の変形例の生体特徴テーブルを示す図である。図21に示す生体特徴テーブル141b2は、情報処理装置100が有する生体特徴情報記憶部141bに設定される。生体特徴テーブル141b2は、情報処理装置100の生体認証に使用する生体特徴情報を管理するテーブルである。
生体特徴テーブル141b2には、項目として“番号”、“ID”、“角度”、“特徴データ”が設けられている。生体特徴テーブル141b2には、上記項目に設定された値が、生体特徴情報として互いに関連付けられる。
角度は、生体特徴情報が示す手のひらの静脈が検出された際の角度を示す。右手の手のひらの静脈の生体特徴情報については、基準となる角度である0°を示す“0”が設定される。左手の手のひらの静脈の生体特徴情報については、基準となる角度から時計回りに回転した所定の角度を示す“90”または“180”が設定される。ここで、図21に示すように、所定の角度には、複数の異なる角度を設定することができる。例えば、上記のように、角度には、右手の生体特徴情報については、0°を示す“0”が設定されており、左手の生体特徴情報については、90°を示す“90”および180°を示す“180”が設定されている。この場合、角度が0である生体特徴情報は、右手の生体特徴情報である。角度が90である生体特徴情報は、右手の方向と左手の方向とが、右手を基準として左手が時計回りに90°回転した方向に直交する状態で取得した左手の生体特徴情報である。また、角度が180である生体特徴情報は、右手の方向と左手の方向とが逆方向の状態で取得した左手の生体特徴情報である。このように、第2の実施の形態の第4の変形例では、左手の方向と右手の方向との角度が複数種類存在する場合にも適用可能である。
なお、図21に示した生体特徴テーブル141b2は一例であり、生体特徴テーブルには任意の項目を設定することができる。
図22は、第2の実施の形態の第4の変形例の生体特徴情報取得登録処理を示すフローチャートである。生体特徴情報取得登録処理は、登録対象の手の方向を判定し、手の方向および静脈の特徴を示す生体特徴情報を生成して登録する処理である。生体特徴情報取得登録処理は、例えば、ユーザが手のひらの静脈の生体特徴情報を登録する場合に実行される。以下、図22に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS101]情報取得部111は、読み取り部142の生体検出部142aが備える距離センサによる検出結果に基づき、読み取り部142上の所定高さの位置に手のひらが配置されたことを判定する。手のひらが配置されたと判定すると、情報取得部111は、生体検出部142aが備える画像センサによる撮像画像から、方向特徴部分である指の付け根の谷間部分を検出し、検出した方向特徴部分に基づいて、登録対象の手の方向を判定する。
[ステップS102]情報取得部111は、読み取り部142の撮像部142bに画像を撮像させ、手のひらの静脈が映り込んだ生体画像を取得する。
[ステップS103]情報生成部113は、ステップS102で取得された生体画像に基づいて生体の特徴を抽出する。情報生成部113は、特徴の抽出結果を示す生体情報を生成する。
[ステップS104]情報生成部113は、ステップS101で判定された手の方向を示す角度と、ステップS103で生成した生体情報と、ユーザのIDとを含む生体特徴情報を生成する。
[ステップS105]情報生成部113は、ステップS104で生成した生体特徴情報を生体特徴情報記憶部141bに記憶させる。これにより、生体特徴情報が生体特徴情報記憶部141bに登録される。その後、処理は終了する。
図23は、第2の実施の形態の第4の変形例の生体特徴情報認証処理を示すフローチャートである。生体特徴情報認証処理は、認証対象の手の方向を判定し、認証対象の手の方向および静脈の特徴を示す照合生体特徴情報を生成し、予め登録されている生体特徴情報と照合して認証する処理である。生体特徴情報認証処理は、例えば、ユーザが手のひらの静脈で認証する場合に実行される。以下、図23に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS111]情報取得部111は、読み取り部142の生体検出部142aが備える距離センサによる検出結果に基づき、読み取り部142上の所定高さの位置に手のひらが配置されたことを判定する。手のひらが配置されたと判定すると、情報取得部111は、生体検出部142aが備える画像センサによる撮像画像から、方向特徴部分である指の付け根の谷間部分を検出し、検出した方向特徴部分に基づいて、認証対象の手の方向を判定する。
[ステップS112]情報取得部111は、読み取り部142の撮像部142bに画像を撮像させ、手のひらの静脈が映り込んだ生体画像を取得する。
[ステップS113]情報生成部113は、ステップS112で取得された生体画像に基づいて生体の特徴を抽出する。情報生成部113は、特徴の抽出結果を示す生体情報を生成する。
[ステップS114]情報生成部113は、ステップS111で判定された手の方向を示す角度およびステップS113で生成した生体情報を含む照合生体特徴情報を生成する。
[ステップS115]照合部114は、ステップS114で生成された照合生体特徴情報を用いて生体特徴情報照合処理(図24において後述)を実行する。その後、処理は終了する。
図24は、第2の実施の形態の第4の変形例の生体特徴情報照合処理を示すフローチャートである。生体特徴情報照合処理は、認証対象の照合生体特徴情報と予め登録されている生体特徴情報とを照合する処理である。生体特徴情報照合処理は、例えば、生体特徴情報認証処理によって呼び出された場合に実行される。以下、図24に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS121]照合部114は、生体特徴情報認証処理で生成された照合生体特徴情報を取得する。
[ステップS122]照合部114は、生体特徴情報記憶部141bを参照して、ステップS121で取得した照合生体特徴情報の角度と一致する生体特徴情報を抽出する。なお、1対1照合が行われる場合、照合部114は、照合生体特徴情報の角度およびユーザのIDの両方が一致する生体特徴情報を、生体特徴情報記憶部141bから抽出する。
[ステップS123]照合部114は、ステップS122で抽出した生体特徴情報のうちの未選択の1つを選択し、選択した生体特徴情報と照合生体特徴情報のそれぞれに含まれる生体情報を照合する。
[ステップS124]照合部114は、ステップS123の照合の結果、選択した生体特徴情報と照合生体特徴情報との照合に成功したか否かを判定する。照合に成功すれば(ステップS124 YES)、処理はステップS125に進められる。一方、照合に失敗すれば(ステップS124 NO)、処理はステップS126に進められる。
[ステップS125]照合部114は、認証に成功した場合の所定の処理を実行する。その後、処理は復帰する。
[ステップS126]照合部114は、ステップS122で抽出した生体特徴情報が、ステップS123ですべて選択済であるか否かを判定する。すべて選択済であれば(ステップS126 YES)、処理はステップS127に進められる。一方、未選択のものがあれば(ステップS126 NO)、処理はステップS123に進められる。
[ステップS127]照合部114は、認証に失敗した場合の所定の処理を実行する。その後、処理は復帰する。
以上のような第2の実施の形態の第4の変形例によっても、第2の実施の形態と同様の効果を奏する。
また、読み取り部142に対する生体の方向を判定し、判定した方向に基づく角度で生体の特徴を抽出するとともに照合することで、左右の手の方向の角度が複数種類存在する場合にも共通して生体特徴情報の抽出および照合の処理を行うことができる。
[第2の実施の形態の第5の変形例]
次に、第2の実施の形態の第5の変形例を説明する。第2の実施の形態との差異を中心に説明し、同様の事項については説明を省略する。第2の実施の形態の第5の変形例の情報処理装置は、生体特徴情報に、生体の種別に加えて生体の方向を示す角度を含める点で、第2の実施の形態と異なる。
例えば、情報処理装置100で取得する生体画像において、ユーザの右手の方向を基準にした場合、左手の方向は、右手の載置向きに対して所定の角度(例えば、時計回りに90°)回転しているものとする。
第2の実施の形態の第5の変形例では、生体特徴情報の生体の種別(例えば、左右のいずれの手のひらの静脈であるか)を示す情報に加えて、右手に対しては0°、左手に対しては所定の角度を示す角度を設定することで、新たな生体特徴情報を取得した場合に、種別および角度が同一の生体特徴情報毎に更新することが可能になる。なお、所定の角度は、任意に設定することができる。
図25は、第2の実施の形態の第5の変形例の生体特徴テーブルを示す図である。図25に示す生体特徴テーブル141b3は、情報処理装置100が有する生体特徴情報記憶部141bに設定される。生体特徴テーブル141b3は、情報処理装置100の生体認証に使用する生体特徴情報を管理するテーブルである。
生体特徴テーブル141b3には、項目として“番号”、“ID”、“左右”、“角度”、“特徴データ”が設けられている。生体特徴テーブル141b3には、上記項目に設定された値が、生体特徴情報として互いに関連付けられる。
第2の実施の形態の第5の変形例では、左手および右手のそれぞれについて手の角度が複数種類存在する場合にも適用可能である。
なお、図25に示した生体特徴テーブル141b3は一例であり、生体特徴テーブルには任意の項目を設定することができる。
図26は、第2の実施の形態の第5の変形例の生体特徴情報取得登録処理を示すフローチャートである。生体特徴情報取得登録処理は、登録対象の手の方向および種別を判定し、手の方向、種別および静脈の特徴を示す生体特徴情報を生成して登録する処理である。生体特徴情報取得登録処理は、例えば、ユーザが手のひらの静脈の生体特徴情報を登録する場合に実行される。以下、図26に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS131]情報取得部111は、読み取り部142の生体検出部142aが備える距離センサによる検出結果に基づき、読み取り部142上の所定高さの位置に手のひらが配置されたことを判定する。手のひらが配置されたと判定すると、情報取得部111は、生体検出部142aが備える画像センサによる撮像画像から、方向特徴部分である指の付け根の谷間部分を検出し、検出した方向特徴部分に基づいて、登録対象の手の方向を判定する。
[ステップS132]種別判定部112は、ステップS131で判定された手の方向に基づいて、手のひらの種別(左右いずれか)を判定する。
[ステップS133]情報取得部111は、読み取り部142の撮像部142bに画像を撮像させ、手のひらの静脈が映り込んだ生体画像を取得する。
なお、ステップS132,S133の処理順は、逆であっても、あるいは同時であってもよい。
[ステップS134]情報生成部113は、ステップS133で取得された生体画像に基づいて生体情報の特徴を抽出する。情報生成部113は、特徴の抽出結果を示す生体情報を生成する。
[ステップS135]情報生成部113は、ステップS132で判定された種別と、ステップS134で生成した生体情報と、ユーザのIDとを含む生体特徴情報を生成する。
[ステップS136]情報生成部113は、ステップS135で生成した生体特徴情報と同一のユーザであって、ステップS132で判定された種別およびステップS131で判定された手の方向を示す角度が同一の生体特徴情報が存在するか否かを判定する。同一のユーザであって種別および角度が同一の生体特徴情報が存在すれば(ステップS136 YES)、処理はステップS137に進められる。一方、同一のユーザであって種別および角度が同一の生体特徴情報が存在しなければ(ステップS136 NO)、処理はステップS138に進められる。ここで、生体特徴情報のユーザが同一であるか否かは、例えば、生体特徴情報取得処理の実行時にユーザのIDやIDを特定可能な氏名等の個人情報の入力を受け付け、生体特徴情報のIDと比較することにより判定してもよい。
[ステップS137]情報生成部113は、ステップS135で生成した生体特徴情報を生体特徴情報記憶部141bに記憶させる。これにより、生体特徴情報記憶部141bに記憶されている生体特徴情報が更新される。その後、処理は終了する。
[ステップS138]情報生成部113は、ステップS135で生成した生体特徴情報を新規に生体特徴情報記憶部141bに記憶させる。これにより、生体特徴情報が新規に生体特徴情報記憶部141bに登録される。その後、処理は終了する。
図27は、第2の実施の形態の第5の変形例の生体特徴情報認証処理を示すフローチャートである。生体特徴情報認証処理は、認証対象の手の方向および種別を判定し、認証対象の手の方向、種別および静脈の特徴を示す照合生体特徴情報を生成し、予め登録されている生体特徴情報と照合して認証する処理である。生体特徴情報認証処理は、例えば、ユーザが手のひらの静脈で認証する場合に実行される。以下、図27に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS141]情報取得部111は、読み取り部142の生体検出部142aが備える距離センサによる検出結果に基づき、読み取り部142上の所定高さの位置に手のひらが配置されたことを判定する。手のひらが配置されたと判定すると、情報取得部111は、生体検出部142aが備える画像センサによる撮像画像から、方向特徴部分である指の付け根の谷間部分を検出し、検出した方向特徴部分に基づいて、認証対象の手の方向を判定する。
[ステップS142]種別判定部112は、ステップS141で判定された手の方向に基づいて、手のひらの種別(左右いずれか)を判定する。
[ステップS143]情報取得部111は、読み取り部142の撮像部142bに画像を撮像させ、手のひらの静脈が映り込んだ生体画像を取得する。
なお、ステップS142,S143の処理順は、逆であっても、あるいは同時であってもよい。
[ステップS144]情報生成部113は、ステップS143で取得された生体画像に基づいて生体情報の特徴を抽出する。情報生成部113は、特徴の抽出結果を示す生体情報を生成する。
[ステップS145]情報生成部113は、ステップS141で判定された角度(手の方向)、ステップS142で判定された種別およびステップS144で抽出した生体情報の特徴に基づいて照合生体特徴情報を生成する。
[ステップS146]照合部114は、ステップS145で生成された照合生体特徴情報を用いて生体特徴情報照合処理(図28において後述)を実行する。その後、処理は終了する。
図28は、第2の実施の形態の第5の変形例の生体特徴情報照合処理を示すフローチャートである。生体特徴情報照合処理は、認証対象の照合生体特徴情報と予め登録されている生体特徴情報とを照合する処理である。生体特徴情報照合処理は、例えば、生体特徴情報認証処理によって呼び出された場合に実行される。以下、図28に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS151]照合部114は、生体特徴情報認証処理で生成された照合生体特徴情報を取得する。
[ステップS152]照合部114は、生体特徴情報記憶部141bを参照して、ステップS151で取得した照合生体特徴情報の角度(手の方向)、種別と一致する生体特徴情報を抽出する。なお、1対1照合が行われる場合、照合部114は、照合生体特徴情報の角度、種別およびユーザのIDのすべてが一致する生体特徴情報を、生体特徴情報記憶部141bから抽出する。
[ステップS153]照合部114は、ステップS152で抽出した生体特徴情報のうちの未選択の1つを選択し、選択した生体特徴情報と照合生体特徴情報のそれぞれに含まれる生体情報を照合する。このとき、照合部114は、選択した生体特徴情報の角度と照合生体特徴情報の角度とが一致する場合には、生体の角度を補正せずに照合する。一方、選択した生体特徴情報の角度と照合生体特徴情報の角度とが一致しない場合には、それぞれの角度が一致するように生体の角度を補正してから照合する。
[ステップS154]照合部114は、ステップS153の照合の結果、選択した生体特徴情報と照合生体特徴情報との照合に成功したか否かを判定する。照合に成功すれば(ステップS154 YES)、処理はステップS155に進められる。一方、照合に失敗すれば(ステップS154 NO)、処理はステップS156に進められる。
[ステップS155]照合部114は、認証に成功した場合の所定の処理を実行する。その後、処理は復帰する。
[ステップS156]照合部114は、ステップS152で抽出した生体特徴情報が、ステップS153ですべて選択済であるか否かを判定する。すべて選択済であれば(ステップS156 YES)、処理はステップS157に進められる。一方、未選択のものがあれば(ステップS156 NO)、処理はステップS153に進められる。
[ステップS157]照合部114は、認証に失敗した場合の所定の処理を実行する。その後、処理は復帰する。
以上のような第2の実施の形態の第5の変形例によっても、第2の実施の形態と同様の効果を奏する。
また、生体の種別が一致するが角度が異なる情報については新規に登録する一方、生体の種別および角度が一致する生体特徴情報については更新することで、左右の手の方向について複数の角度のデータを共通して管理する場合に、角度毎に新規および更新を管理することができる。
[第2の実施の形態の第6の変形例]
次に、第2の実施の形態の第6の変形例を説明する。第2の実施の形態との差異を中心に説明し、同様の事項については説明を省略する。第2の実施の形態の第6の変形例の情報処理装置は、手のひらの静脈の特徴の抽出後、生体の角度を補正して登録を行う点で、第2の実施の形態と異なる。
例えば、情報処理装置100で取得する生体画像において、ユーザの右手の方向を基準にした場合、左手の方向は、右手の載置向きに対して所定の角度(例えば、時計回りに90°)回転しているものとする。このような場合、右手の方向で取得した生体画像から生成した生体情報と、右手の載置向きに対して所定の角度回転した関係となる左手の方向で取得した生体画像から生成した生体情報とは、方向が異なるために照合できない場合がある。
第2の実施の形態の第6の変形例では、生体画像から生成した左手の生体特徴情報を所定の角度(例えば、反時計回りに90°)回転させて補正し、生体特徴情報の方向を揃えることで、照合を可能にする。なお、所定の角度は、任意に設定することができる。
図29は、第2の実施の形態の第6の変形例の生体特徴情報取得登録処理を示すフローチャートである。生体特徴情報取得登録処理は、登録対象の手のひらの種別を判定し、手のひらの種別および静脈の特徴を示す生体特徴情報を生成して登録する処理である。生体特徴情報取得登録処理は、例えば、ユーザが手のひらの静脈の生体特徴情報を登録する場合に実行される。以下、図29に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS161]情報取得部111は、読み取り部142の生体検出部142aが備える距離センサによる検出結果に基づき、読み取り部142上の所定高さの位置に手のひらが配置されたことを判定する。手のひらが配置されたと判定すると、情報取得部111は、生体検出部142aが備える画像センサによる撮像画像から、方向特徴部分である指の付け根の谷間部分を検出し、検出した方向特徴部分に基づいて、登録対象の手の方向を判定する。
[ステップS162]種別判定部112は、ステップS161で判定された手の方向に基づいて、手のひらの種別(左右いずれか)を判定する。
[ステップS163]情報取得部111は、読み取り部142の撮像部142bに画像を撮像させ、手のひらの静脈が映り込んだ生体画像を取得する。
なお、ステップS162,S163の処理順は、逆であっても、あるいは同時であってもよい。
[ステップS164]情報生成部113は、ステップS163で取得された生体画像に基づいて生体の特徴を抽出する。情報生成部113は、特徴の抽出結果を示す生体情報を生成する。
[ステップS165]情報生成部113は、ステップS162で判定された種別と、ステップS164で生成した生体情報と、ユーザのIDとを含む生体特徴情報を生成する。また、情報生成部113は、ステップS161で判定された方向に基づいて、生体特徴情報に含まれる生体情報の角度を補正する。ここで、生体情報の角度の補正は、ステップS164で生成した生体情報を、ステップS161で判定された方向を示す角度の逆に回転させた場合の情報となるように変換し、生体の角度にかかわらず生体特徴情報に含まれている生体情報が同一の方向を基準とした情報になるように処理する。
なお、情報生成部113は、生体特徴情報を生成する前に、生体情報の角度の補正を行ってもよい。
[ステップS166]情報生成部113は、ステップS165で生成した生体特徴情報を生体特徴情報記憶部141bに記憶させる。これにより、生体特徴情報が生体特徴情報記憶部141bに登録される。その後、処理は終了する。
図30は、第2の実施の形態の第6の変形例の生体特徴情報認証処理を示すフローチャートである。生体特徴情報認証処理は、認証対象の手のひらの種別を判定し、認証対象の手のひらの種別および静脈の特徴を示す照合生体特徴情報を生成し、予め登録されている生体特徴情報と照合して認証する処理である。生体特徴情報認証処理は、例えば、ユーザが手のひらの静脈で認証する場合に実行される。以下、図30に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS171]情報取得部111は、読み取り部142の生体検出部142aが備える距離センサによる検出結果に基づき、読み取り部142上の所定高さの位置に手のひらが配置されたことを判定する。手のひらが配置されたと判定すると、情報取得部111は、生体検出部142aが備える画像センサによる撮像画像から、方向特徴部分である指の付け根の谷間部分を検出し、検出した方向特徴部分に基づいて、認証対象の手の方向を判定する。
[ステップS172]種別判定部112は、ステップS171で判定された手の方向に基づいて、手のひらの種別(左右いずれか)を判定する。
[ステップS173]情報取得部111は、読み取り部142の撮像部142bに画像を撮像させ、手のひらの静脈が映り込んだ生体画像を取得する。
なお、ステップS172,S173の処理順は、逆であっても、あるいは同時であってもよい。
[ステップS174]情報生成部113は、ステップS173で取得された生体画像に基づいて生体の特徴を抽出する。情報生成部113は、特徴の抽出結果を示す生体情報を生成する。
[ステップS175]情報生成部113は、ステップS172で判定された種別およびステップS174で生成した生体情報を含む照合生体特徴情報を生成する。また、情報生成部113は、図29のステップS165と同様に、ステップS171で判定された方向に基づいて、照合生体特徴情報に含まれる生体情報の角度を補正する。
[ステップS176]照合部114は、ステップS175で生成された照合生体特徴情報を用いて生体特徴情報照合処理(図31において後述)を実行する。その後、処理は終了する。
図31は、第2の実施の形態の第6の変形例の生体特徴情報照合処理を示すフローチャートである。生体特徴情報照合処理は、認証対象の照合生体特徴情報と予め登録されている生体特徴情報とを照合する処理である。生体特徴情報照合処理は、例えば、生体特徴情報認証処理によって呼び出された場合に実行される。以下、図31に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS181]照合部114は、生体特徴情報認証処理で生成された照合生体特徴情報を取得する。
[ステップS182]照合部114は、生体特徴情報記憶部141bを参照して、ステップS181で取得した照合生体特徴情報の種別と一致する生体特徴情報を抽出する。なお、1対1照合が行われる場合、照合部114は、照合生体特徴情報の種別およびユーザのIDの両方が一致する生体特徴情報を、生体特徴情報記憶部141bから抽出する。
[ステップS183]照合部114は、ステップS182で抽出した生体特徴情報のうちの未選択の1つを選択し、選択した生体特徴情報と照合生体特徴情報のそれぞれに含まれる生体情報を照合する。
[ステップS184]照合部114は、ステップS183の照合の結果、選択した生体特徴情報と照合生体特徴情報との照合に成功したか否かを判定する。照合に成功すれば(ステップS184 YES)、処理はステップS185に進められる。一方、照合に失敗すれば(ステップS184 NO)、処理はステップS186に進められる。
[ステップS185]照合部114は、認証に成功した場合の所定の処理を実行する。その後、処理は復帰する。
[ステップS186]照合部114は、ステップS182で抽出した生体特徴情報が、ステップS183ですべて選択済であるか否かを判定する。すべて選択済であれば(ステップS186 YES)、処理はステップS187に進められる。一方、未選択のものがあれば(ステップS186 NO)、処理はステップS183に進められる。
[ステップS187]照合部114は、認証に失敗した場合の所定の処理を実行する。その後、処理は復帰する。
以上のような第2の実施の形態の第6の変形例によっても、第2の実施の形態と同様の効果を奏する。
また、読み取り部142に対する生体の方向を判定し、生体情報を、判定した方向に基づく角度で補正して登録するとともに照合することで、特徴の照合の処理の効率化を図ることができるとともに、特徴の照合の精度を高めることができる。
[第2の実施の形態の第7の変形例]
次に、第2の実施の形態の第7の変形例を説明する。第2の実施の形態との差異を中心に説明し、同様の事項については説明を省略する。第2の実施の形態の第7の変形例の情報処理装置は、左右の生体(手)の方向が、逆方向(180°回転)である点で、第2の実施の形態と異なる。
図32は、第2の実施の形態の第7の変形例の情報処理装置の外観を示す図である。図32に示す情報処理装置300は、手のひらの静脈を用いた生体認証によるセキュリティ機能が付加された、ノートタイプのパーソナルコンピュータである。情報処理装置300は、LCD121を有するディスプレイ部120、キーボード131、読み取り部342を有する本体部330を有する。
ディスプレイ部120および本体部330のそれぞれは、前面、前面に対向する後面およびそれらを連結する2つ側面を備える略直方体の筐体を有する。ディスプレイ部120と本体部330は、本体部330の後面寄りにおいて、図示しないヒンジにより開閉可能に連結されている。ディスプレイ部120と本体部330が閉状態にあるとき、情報処理装置300の外観は全体として略直方体となる。
LCD121は、文字または画像を表示する表示画面を有する表示装置である。なお、表示装置としては、LCD以外にも、例えば有機ELディスプレイ等の他の薄型表示デバイスを用いてもよい。キーボード131は、文字の入力およびその他の操作を行うための入力装置である。
読み取り部342は、ユーザが手のひらをかざすことで、手のひらの静脈を読み取らせて生体画像の入力を行う入力装置である。読み取り部342は、ユーザの手のひらの静脈を読み取ることによって手のひらの静脈の生体画像を取得する正方形状の静脈センサを有している。静脈センサは、静脈センサの各辺が読み取り部342の各辺と平行になるように配置されている。読み取り部342は、情報処理装置300のキーボード131と同じ本体部330上面であって、キーボード131の手前中央に、正方形状の静脈センサの各辺が情報処理装置300の前面および側面に対して平行に配置されている。
上記各実施の形態と同様に、静脈センサは、読み取り対象物を走査することで静脈の情報を読み取る。静脈センサの主走査方向は、正方形状の静脈センサにおける1つの辺と平行である。従って、静脈センサの主走査方向は、読み取り部342における1つの辺とも平行である。本実施の形態では例として、静脈センサの主走査方向は図32中のD31方向である。そして、静脈センサは、主走査方向D31と、本体部330の前面330aが延びる方向D32とのなす角が90°となるように配置されている。
なお、静脈センサは、例えば、本体部330の前面330aの方向D32、キーボード131における操作キーの配列方向D33(キーボード131の長手方向)、または、LCD121の主走査方向D34のいずれかと主走査方向D31との角度が90°となるように、配置されていてもよい。
また、本実施の形態の情報処理装置300では、ノートタイプのパーソナルコンピュータについて説明したが、情報処理装置300は情報処理装置の一例であり、本実施の形態のユーザ認証機能は、携帯電話やPDAをはじめとする移動通信用端末装置、デスクトップタイプのパーソナルコンピュータ、銀行等の預金の受け入れおよび払い出しを行う現金自動預け払い機、情報処理システムの端末装置等のように、ユーザ認証を行う情報処理装置に適用することができる。
図33は、第2の実施の形態の第7の変形例の生体特徴テーブルを示す図である。図33に示す生体特徴テーブル141b4は、第2の実施の形態の第7の変形例の情報処理装置300が有する生体特徴情報記憶部141bに設定される。生体特徴テーブル141b4は、情報処理装置300の生体認証に使用する生体特徴情報を管理するテーブルである。
生体特徴テーブル141b4には、項目として“番号”、“ID”、“左右”、“角度”、“特徴データ”が設けられている。生体特徴テーブル141b4には、上記項目に設定された値が、生体特徴情報として互いに関連付けられる。
角度は、上記のように、生体特徴情報が示す手のひらの静脈が検出された際の角度を示す。右手の手のひらの静脈の生体特徴情報については、基準となる角度である0°を示す“0”が設定される。左手の手のひらの静脈の生体特徴情報については、基準となる角度から時計回りに回転した所定の角度を示す“90”または“180”が設定される。ここで、図33に示すように、所定の角度には、複数の異なる角度を設定することができる。また、第2の実施の形態の第7の変形例では、右手の生体特徴情報の方向と左手の生体特徴情報の方向とが逆方向(180°回転)である。また、角度の項目により、右手の生体特徴情報の方向と逆方向である左手の生体特徴情報と、左手の生体特徴情報の方向が右手の生体特徴情報の方向と直交(90°回転)する生体特徴情報とを区別可能である。このように、第2の実施の形態の第7の変形例では、左手の方向と右手の方向との角度が複数種類存在する場合にも適用可能である。
なお、図33に示した生体特徴テーブル141b4は一例であり、生体特徴テーブルには任意の項目を設定することができる。
図34は、第2の実施の形態の第7の変形例の右手の手のひらの静脈の読み取り時の状態を示す図である。図34は、情報処理装置300が右手の手のひらの静脈を読み取る際の状態を上方から見た場合の図である。図34に示すように、情報処理装置300は、ディスプレイ部120および本体部330を有する。情報処理装置300の本体部330の上面には、キーボード131、読み取り部342が設けられている。読み取り部342は、情報処理装置300のキーボード131と同じ本体部330上面であって、キーボード131の手前中央に、横方向が長い長方形状の静脈センサの各辺が情報処理装置300の前面および側面に平行に配置されている。また、ユーザの頭部201、胴体部202、右上腕部203、右下腕部204、右手の手のひら205を示す。
ユーザが手のひらの静脈を読み取り部342に読み取らせる場合、ユーザは、図34に示すように、静脈を読み取らせる方の手のひら(例えば、右手の手のひら205)を情報処理装置300の前面に対して平行かつ情報処理装置300の本体部330の上面と平行になるように位置させる。このとき、ユーザは、手のひらの中心部が読み取り部342の中心部に一致するように、右手の手のひら205を指を開いた状態で、静脈センサ面から一定の距離(例えば数cm)離した空間上に位置させる。ユーザは、読み取り時に右手の手のひら205と右下腕部204との間の手首をねじ曲げる必要がなく、ほぼ真直ぐにできる。これに伴い、ユーザの右手の各指は、各々真直ぐ伸ばし十分正しく開け、ユーザの右手の指と指の間の付け根4か所は、間隔が十分開いている。従って右手の手のひら205に水平面のねじれはなく、早く確実に正しい画像が得られる。従って正しい特徴を早く確実に検出でき、生体情報の登録やユーザの認証を早く確実に行うことができる。
また、手の指と指の間の付け根を、右手の手のひら205が読み取り部342上に配置されたことの検出に利用することで、左右の手の判定を早く確実に行うことができる。また、ユーザの右手首の部分の角度、右手首から右下腕部204や右上腕部203、右下腕部204と右上腕部203との間の肘、右上腕部203と胴体部202との間の右肩の姿勢に無理がなく、ユーザの負担の軽減を図ることができる。なお、図34では、ユーザの右手の手のひらの静脈を読み取らせる場合について説明したが、これに限らず、左手の手のひらの静脈を読み取らせる場合についても同様であり、説明を省略する。
図35は、第2の実施の形態の第7の変形例の手の方向特徴部分の検出を示す図である。図35に、第2の実施の形態の情報処理装置300における、手の方向および生体情報の方向特徴部分を示す。図35(A)は、右手の手のひらの取得画像3421を示す。図35(B)は、左手の手のひらの取得画像3422を示す。取得画像3421,3422は、読み取り部342の生体検出部142aによって取得される画像である。取得画像3421,3422は、例えば、生体検出部142aが備える画像センサによって撮像される。
図35に示すように、生体検出部142aによって取得される画像には、右手の手のひらの指の付け根の谷間部分を検出する右手検出用矩形画像領域3420a、左手の手のひらの指の付け根の谷間部分を検出する左手検出用矩形画像領域3420bが設定される。右手検出用矩形画像領域3420aと、左手検出用矩形画像領域3420bとは、取得画像における互いに平行する2辺に沿って設けられる。指の付け根の谷間部分は、方向特徴部分として機能する。
読み取り部342は、生体検出部142aの図示しない距離センサで、読み取り部342の上方に位置するユーザの手のひらを検出すると、生体検出部142aの図示しない画像センサで手のひらの画像を取得し、情報取得部111に供給する。情報取得部111は、取得画像に設定した右手検出用矩形画像領域3420aまたは左手検出用矩形画像領域3420bに指の付け根の谷間部分が検出されるか否かを判定する。ここでの画像センサによる手のひらの画像取得は、光源部142cから近赤外光が照射されずに行われる。従って、ここで取得される画像は手のひらの静脈の画像ではなく手のひらの外観の画像である。指の付け根の谷間部分の検出処理においては、その手のひらの外観の画像において右手検出用矩形画像領域3420aまたは左手検出用矩形画像領域3420bが設定された位置を対象にこの検出処理が行われる。
生体検出部142aにより上記のようにして手のひらの外観の画像が取得された場合、情報取得部111は、右手検出用矩形画像領域3420aおよび左手検出用矩形画像領域3420bに指の付け根の谷間部分である方向特徴部分が存在するか否かを判定する。例えば画像が図35(A)に示すような取得画像3421である場合、右手検出用矩形画像領域3420aに方向特徴部分3421a1が存在する一方、左手検出用矩形画像領域3420bに存在しないので、ユーザの手のひらは、“0°”の角度に位置すると判定される。これにより、情報処理装置300は、取得画像を右手の手のひらの静脈の画像であると判定する。
また、例えば画像が図35(B)に示すような取得画像3422である場合、左手検出用矩形画像領域3420bに方向特徴部分3422b1が存在する一方、右手検出用矩形画像領域3420aに存在しないので、ユーザの手のひらは、“180°”の角度に位置すると判定される。これにより、情報処理装置300は、取得画像を左手の手のひらの静脈の画像であると判定する。
このようにして、読み取り部342は、ユーザの手のひらが検出されると、手のひらにおける方向特徴部分の画像を取得する。情報取得部111は、右手検出用矩形画像領域または左手検出用矩形画像領域の方向特徴部分の有無に基づいて、手のひらの角度を判定する。種別判定部112は、判定した手のひらの角度に基づいて、読み取り部342上に配置された手のひらの種別(左右の手のいずれか)を判定する。
なお、図35(A)、図35(B)に示した、方向特徴部分を検出するための取得画像は、撮像部142bによって撮像される画像であってもよい。
第2の実施の形態の第7の変形例における方向特徴部分、すなわち指の付け根の谷間部分の検出は、例えば人差指と中指の付け根の谷間部分、中指と薬指の付け根の谷間部分、薬指と小指の付け根の谷間部分のすべてまたは少なくとも一部の組み合わせが、所定の間隔開いていることに基づいて検出すればよい。例えば、指の付け根の谷間部分の検出は、生体検出部142aで取得した手のひらの取得画像における、手の各指の付け根の位置と、指の付け根と付け根の間の輪郭識別によって実現してもよい。
以上のような第2の実施の形態の第7の変形例によっても、第2の実施の形態と同様の効果を奏する。
[第2の実施の形態の第8の変形例]
次に、第2の実施の形態の第8の変形例を説明する。第2の実施の形態との差異を中心に説明し、同様の事項については説明を省略する。第2の実施の形態の第8の変形例の情報処理装置は、読み取り部の位置が本体部の中心線から偏っているとともに、左右の生体(手)の方向が、本体部の各辺に対して直交または平行以外の所定の角度で交差する点で、第2の実施の形態と異なる。
図36は、第2の実施の形態の第8の変形例の情報処理装置の外観を示す図である。図36に示す情報処理装置400は、手のひらの静脈を用いた生体認証によるセキュリティ機能が付加された、ノートタイプのパーソナルコンピュータである。情報処理装置400は、LCD121を有するディスプレイ部120、キーボード131、読み取り部442を有する本体部430を有する。
LCD121は、文字または画像を表示する表示画面を有する表示装置である。なお、表示装置としては、LCD以外にも、例えば有機ELディスプレイ等の他の薄型表示デバイスを用いてもよい。キーボード131は、文字の入力およびその他の操作を行うための入力装置である。
読み取り部442は、ユーザが手のひらをかざすことで、手のひらの静脈を読み取らせて生体画像の入力を行う入力装置である。読み取り部442は、ユーザの手のひらの静脈を読み取ることによって手のひらの静脈の生体画像を取得する正方形状の静脈センサを有している。静脈センサは、静脈センサの各辺が読み取り部442の各辺と平行になるように配置されている。読み取り部442は、情報処理装置400のキーボード131と同じ本体部430上面であって、キーボード131の手前であって向かって左寄りに、正方形状の静脈センサの1辺が本体部430の側面に対して25°の角度で傾斜しており、他辺が本体部430の前面に対して65°で傾斜している。なお、第2の実施の形態の第8の変形例の情報処理装置400では、読み取り部442は、本体部430上面であって向かって左寄りに設けられているが、これに限らず、右寄りに設けられていてもよい。また、本体部430の前面および側面に対して、任意の角度で設けられていてもよい。
上記各実施の形態と同様に、静脈センサは、読み取り対象物を走査することで静脈の情報を読み取る。静脈センサの主走査方向は、正方形状の静脈センサにおける1つの辺と平行である。従って、静脈センサの主走査方向は、読み取り部442における1つの辺とも平行である。本実施の形態では例として、静脈センサの主走査方向は図36中のD41方向である。そして、静脈センサは、主走査方向D41と、本体部430の前面430aが延びる方向D42とのなす角が65°となるように配置されている。
なお、静脈センサは、例えば、本体部430の前面430aの方向D42、キーボード131における操作キーの配列方向D43(キーボード131の長手方向)、または、LCD121の主走査方向D44のいずれかと主走査方向D41との角度が65°となるように、配置されていてもよい。
また、本実施の形態の情報処理装置400では、ノートタイプのパーソナルコンピュータについて説明したが、情報処理装置400は情報処理装置の一例であり、本実施の形態のユーザ認証機能は、携帯電話やPDAをはじめとする移動通信用端末装置、デスクトップタイプのパーソナルコンピュータ、銀行等の預金の受け入れおよび払い出しを行う現金自動預け払い機、情報処理システムの端末装置等のように、ユーザ認証を行う情報処理装置に適用することができる。
図37は、第2の実施の形態の第8の変形例の右手の手のひらの静脈の読み取り時の状態を示す図である。図37は、情報処理装置400が右手の手のひらの静脈を読み取る際の状態を上方から見た場合の図である。図37に示すように、情報処理装置400は、ディスプレイ部120および本体部430を有する。情報処理装置400の本体部430の上面には、キーボード131、読み取り部442が設けられている。また、ユーザの頭部201、胴体部202、右上腕部203、右下腕部204、右手の手のひら205を示す。
ユーザが右手の手のひら205の静脈を読み取り部442に読み取らせる場合、ユーザは、図37に示すように、右手の手のひら205を情報処理装置400の前面に対して所定の角度を持ちかつ情報処理装置400の本体部430の上面と平行になるように位置させる。このとき、ユーザは、手のひらの中心部が読み取り部442の中心部に一致するように、右手の手のひら205を指を開いた状態で、静脈センサ面から一定の距離(例えば数cm)離した空間上に位置させる。図37に示すように、読み取り部442は、本体部430の左側に設置されているため、ユーザの右腕(右上腕部203、右下腕部204)は、第2の実施の形態に比較して胴体部202側に曲げられた状態となり、胴体部202の近くに位置する。ユーザは、読み取り時に右手の手のひら205と右下腕部204との間の手首をねじ曲げる必要がなく、ほぼ真直ぐにできる。これに伴い、ユーザの右手の各指は、各々真直ぐ伸ばし十分正しく開け、ユーザの右手の指と指の間の付け根4か所は、間隔が十分開いている。従って右手の手のひら205に水平面のねじれはなく、早く確実に正しい画像が得られる。従って正しい特徴を早く確実に検出でき、生体情報の登録やユーザの認証を早く確実に行うことができる。
また、手の指と指の間の付け根を、右手の手のひら205の静脈センサによる検出に利用することで、検出を問題なく行うことができる。また、ユーザの右手首の部分の角度、右手首から右下腕部204や右上腕部203、右下腕部204と右上腕部203との間の肘、右上腕部203と胴体部202との間の右肩の姿勢に無理がなく、ユーザの負担の軽減を図ることができる。
図38は、第2の実施の形態の第8の変形例の左手の手のひらの静脈の読み取り時の状態を示す図である。図38は、情報処理装置400が左手の手のひらの静脈を読み取る際の状態を上方から見た場合の図である。図38に示すように、情報処理装置400は、ディスプレイ部120および本体部430を有する。情報処理装置400の本体部430の上面には、キーボード131、読み取り部442が設けられている。また、ユーザの頭部201、胴体部202、左上腕部206、左下腕部207、左手の手のひら208を示す。
ユーザが左手の手のひら208の静脈を読み取り部442に読み取らせる場合、ユーザは、図38に示すように、静脈を読み取らせる左手の手のひら208を情報処理装置400の前面に対して所定の角度を持ちかつ情報処理装置400の本体部430の上面と平行になるように配置させる。このとき、ユーザは、手のひらの中心部が読み取り部442の中心部に一致するように、左手の手のひら208を指を開いた状態で、静脈センサ面から一定の距離(例えば数cm)離した空間上に位置させる。図38に示すように、読み取り部442は、本体部430の左側に設置されているため、ユーザの左腕(左上腕部206、左下腕部207)は、第2の実施の形態や図37において前述した右手の手のひらの場合に比較して伸ばされた状態となり、胴体部202から遠くに位置する。ユーザは、読み取り時に左手の手のひら208と左下腕部207との間の手首をねじ曲げる必要がなく、ほぼ真直ぐにできる。これに伴い、ユーザの左手の各指は、各々真直ぐ伸ばし十分正しく開け、ユーザの左手の指と指の間の付け根4か所は、間隔が十分開いている。従って左手の手のひら208に水平面のねじれはなく、早く確実に正しい画像が得られる。従って正しい特徴を早く確実に検出でき、生体情報の登録やユーザの認証を早く確実に行うことができる。
また、手の指と指の間の付け根を、左手の手のひら208が読み取り部442上に配置されたことの検出に利用することで、左右の手の判定を早く確実に行うことができる。また、ユーザの左手首の部分の角度、左手首から左下腕部207や左上腕部206、左下腕部207と左上腕部206との間の肘、左上腕部206と胴体部202との間の左肩の姿勢に無理がなく、ユーザの負担の軽減を図ることができる。
以上のような第2の実施の形態の第8の変形例によっても、第2の実施の形態と同様の効果を奏する。
[第3の実施の形態]
次に、第3の実施の形態を説明する。第2の実施の形態との差異を中心に説明し、同様の事項については説明を省略する。第3の実施の形態の情報処理装置は、生体情報が指の静脈についての特徴情報である点で、第2の実施の形態と異なる。
図39は、第3の実施の形態の情報処理装置を示すブロック図である。第3の実施の形態の情報処理装置500は、情報取得部511、種別判定部512、情報生成部513、照合部514、生体特徴情報記憶部541bを有する。また、情報取得部511には、読み取り部542が接続されている。
情報取得部511は、情報処理装置500のユーザ等の認証対象の人物の生体画像を取得する。情報取得部511は、生体画像が取得される状態における生体の方向を取得可能である。情報取得部511により取得される生体画像は、指の静脈のパターンの画像情報である。生体の方向は、手の左右に基づく2つの直交する異なる方向である。また、情報処理装置500は、読み取りの対象の指の方向を示すガイドを有する。ガイドについては、詳しくは後述する。
読み取り部542は、情報処理装置500の上部に固定されている。読み取り部542は、図4に示した生体検出部142a、撮像部142bおよび光源部142cを備える。情報取得部511は、読み取り部542の生体検出部142aによる検出結果に基づいて、生体が読み取り部542から所定の距離に配置されたことや、読み取り部542に対する生体の方向を判定する。情報取得部511は、読み取り部542の生体検出部142aによって得られた画像から、生体における方向特徴部分の位置を判定することで、生体の方向を判定する。第3の実施の形態では、方向は、互いに直交するとともにキーボード131との角度は斜角である。方向特徴部分は、手のひらにおける指の付け根の谷間部分である。
また、情報取得部511は、読み取り部542の撮像部142bによって生体が撮像された生体画像を取得する。
情報取得部511は、ユーザによる、静脈の生体情報の取得対象の指の種類(親指、人差指、中指、薬指、小指の区別)の入力を受け付ける。
種別判定部512は、情報取得部511によって取得された生体の方向に基づいて生体情報の種別を判定する。種別は、生体情報生成の基となった手の左右を示す。
情報生成部513は、情報取得部511で取得された生体画像を基に、生体の特徴を示す生体情報を生成する。情報生成部513は、生成した生体情報と、種別判定部512によって判定された生体情報の種別とを含む照合生体特徴情報を生成する。これにより、認証のために生体情報を照合するユーザの生体情報および種別が示される。情報生成部513は、例えば、情報生成部513で取得された生体情報と、種別判定部512によって判定された生体情報の種別と、情報取得部511で受け付けられた指の種類(親指、人差指、中指、薬指、小指の区別)と、生体情報に対応する個人を特定する識別情報とを含む生体特徴情報を生成して、生体特徴情報記憶部541bに記憶させる。これにより、認証に使用する予め登録された正規の権限を有するユーザの生体情報および種別および指の種類を示す生体特徴情報が登録される。また、ユーザの生体情報の登録時には、情報生成部513は、生成した生体特徴情報を生体特徴情報記憶部541bに記憶させる。また、ユーザの生体情報による認証時には、照合部514は、情報生成部513により生成された照合生体特徴情報を用いて認証を行う。
照合部514は、照合生体特徴情報と種別が一致する生体特徴情報を抽出し、照合生体特徴情報の生体情報と抽出した生体特徴情報とに基づいて照合する。これにより、情報処理装置500は、照合結果に基づいてユーザの生体認証を行う。照合の対象を種別が同一のものに絞って照合を行うので、照合の処理に要する時間や負荷の増加を抑制することができる。
生体特徴情報記憶部541bは、生体情報と生体情報の種別と指の種類とを示す生体特徴情報を記憶する。これにより、ユーザの生体情報と種別と指の種類とが対応付けられて記憶される。
図40は、第3の実施の形態の読み取り部を示す図である。図40に示す読み取り部542は、ユーザが指の静脈を読み取らせて生体画像の入力を行う入力装置である。
読み取り部542は、ユーザの指の静脈を読み取ることによって指の静脈の生体画像を取得する静脈センサを有している。読み取り部542は、正方形状であるとともに45°傾斜している。読み取り部542の上面には、読み取り部542の各辺に平行な辺(辺A、辺B)を有する十字形のガイド542aが設けられている。ガイド542aの辺Aは、情報処理装置500の正面から見て左に45°傾斜している。ガイド542aの辺Bは、情報処理装置500の正面から見て右に45°傾斜している。
ユーザは、生体画像を取得させる指を、ガイド542aの十字形の辺の一方に沿って位置させる。すなわち、ユーザは、情報処理装置500に対して右手のいずれかの指の静脈の生体画像を取得させる場合には、取得対象の指を辺Aに沿って位置させる。また、ユーザは、情報処理装置500に対して左手のいずれかの指の静脈の生体画像を取得させる場合には、取得対象の指を辺Bに沿って位置させる。これにより、ユーザにとって右手の指の生体画像を取得させる場合および左手の指の生体画像を取得させる場合のいずれにおいても自然かつ楽な姿勢で取得させることができるとともに、情報処理装置500も取得対象の指が右手の指であるか左手の指であるかを判定することができる。
指の静脈は、体内情報であるため偽造が困難であり、手荒れや乾燥・湿潤等の体表の影響を受けないため適用率が高い。また、非接触であるため衛生的で自然な操作性を実現し、ユーザの抵抗が少なく、高速な認証が可能であることを特徴とする。なお、読み取り部542は、指紋を読み取ってもよい。また、読み取り部542は、正方形状に限らず、任意の形状とすることができる。
第3の実施の形態の情報処理装置500では、静脈が右手の指のものであるか左手の指のものであるかが自動的に判定される。一方、右手および左手の各々の親指、人差指、中指、薬指、小指の区別は、生体情報の取得時にユーザの入力に基づいて決定される。
また、情報処理装置500では、詳しくは図43で後述するように、方向特徴部分である指の付け根の谷間部分のある側の反対側に基づいて、取得対象の指が右手の指であるか左手の指であるかを判定する。また、情報処理装置500では、ユーザが取得対象の指を静脈センサ面から一定の距離(例えば数cm)離した空間上に位置させることに応じて指の静脈の生体画像を取得する。
図41は、第3の実施の形態の生体特徴テーブルを示す図である。図41に示す生体特徴テーブル541b1は、第3の実施の形態の情報処理装置500が有する生体特徴情報記憶部541bに設定される。生体特徴テーブル541b1は、情報処理装置500の生体認証に使用する生体特徴情報を管理するテーブルである。
生体特徴テーブル541b1には、項目として“番号”、“ID”、“左右”、“指種類”、“特徴データ”が設けられている。生体特徴テーブル541b1には、上記項目に設定された値が、生体特徴情報として互いに関連付けられる。
左右は、生体特徴情報が右手と左手のどちらの指のものかを示す。右手のいずれかの指の静脈の生体特徴情報については、“右”が設定される。左手のいずれかの指の静脈の生体特徴情報については、“左”が設定される。
指種類は、生体特徴情報が示す指の種類を示す。親指の静脈の生体特徴情報については、“1”が設定される。人差指の静脈の生体特徴情報については、“2”が設定される。中指の静脈の生体特徴情報については、“3”が設定される。薬指の静脈の生体特徴情報については、“4”が設定される。小指の静脈の生体特徴情報については、“5”が設定される。また、左右は、生体特徴情報における種別を示す。
なお、図41に示した生体特徴テーブル541b1は一例であり、生体特徴テーブルには任意の項目を設定することができる。例えば、左右の項目に加えて、左右を角度(例えば、右手を“0°”、左手を“90°”)で示す角度の項目を設けてもよい。また、左右の項目に代えて角度の項目を設けてもよい。
図42は、第3の実施の形態の右手の人差指の静脈の読み取り時の状態を示す図である。図42は、情報処理装置500が右手の人差指の静脈を読み取る際の状態を上方から見た場合の図である。図42に示すように、情報処理装置500は、ディスプレイ部120および本体部530を有する。情報処理装置500の本体部530の上面には、キーボード131、読み取り部542が設けられている。読み取り部542は、情報処理装置500のキーボード131と同じ本体部530上面であって、キーボード131の手前中央に、十字形のガイド542aを有する正方形状の静脈センサの各辺が情報処理装置500の前面および側面に45°の角度で配置されている。また、ユーザの頭部201、胴体部202、右上腕部203、右下腕部204、右手の手のひら205、右手の親指205a、右手の人差指205b、右手の中指205c、右手の薬指205d、右手の小指205eを示す。
ユーザが手の指の静脈を読み取り部542に読み取らせる場合、ユーザは、図42に示すように、静脈を読み取らせる指(例えば、右手の人差指205b)を情報処理装置500の側面に対して左45°の角度で情報処理装置500の本体部530の上面と平行になるように位置させる。このとき、ユーザは、読み取らせる右手の人差指205bの中心線が読み取り部542の十字形の一辺の中心線(図40における点線A−A)に一致するように、右手の指を開いた状態で、静脈センサ面から一定の距離(例えば数cm)離した空間上に指を位置させる。ユーザは、読み取り時に右手の手のひら205と右下腕部204との間の手首をねじ曲げる必要がなく、ほぼ真直ぐにできる。これに伴い、ユーザの右手の各指は、各々真直ぐ伸ばし十分正しく開け、ユーザの右手の指と指の間の付け根4か所は、間隔が十分開いている。従って右手の手のひら205に水平面のねじれはなく、方向特徴部分について早く確実に正しい画像が得られる。従って、右手または左手の判定を早く確実に行うことができ、生体情報の登録やユーザの認証を早く確実に行うことができる。
また、ユーザの右手首の部分の角度、右手首から右下腕部204や右上腕部203、右下腕部204と右上腕部203との間の肘、右上腕部203と胴体部202との間の右肩の姿勢に無理がなく、ユーザの負担の軽減を図ることができる。なお、図42では、ユーザの右手の人差指の静脈を読み取らせる場合について説明したが、これに限らず、右手の人差指以外の指および左手のいずれかの指の静脈を読み取らせる場合についても同様であり、説明を省略する。
また、ユーザの右手の各指は、右手の手のひら205とともに静脈センサ面から一定の距離離れた空間上に位置しているため、キーボード131やその他の操作部に指や手のひらが触れて誤操作を起こすことを抑制できる。
図43は、第3の実施の形態の指の方向特徴部分の検出を示す図である。図43に、第3の実施の形態の情報処理装置500における、手の左右および生体の方向特徴部分を示す。図43(A)は、右手の指の取得画像5421を示す。図43(B)は、左手の指の静脈の取得画像5422を示す。
取得画像5421,5422は、読み取り部542の生体検出部142aによって取得される画像である。取得画像5421,5422は、例えば、生体検出部142aが備える画像センサによって撮像される。取得画像5421,5422は、図43における上側が情報処理装置500における正面から見て奥側であり、図43における下側が情報処理装置500における正面から見て手前側であり、図43における右側が情報処理装置500における正面から見て右側であり、図43における左側が情報処理装置500における正面から見て左側である。
図43に示すように、生体検出部142aによって取得される画像には、右下の辺に沿って右手の手のひらの指の付け根の谷間部分を検出する右手検出用矩形画像領域5420a、左下の辺に沿って左手の手のひらの指の付け根の谷間部分を検出する左手検出用矩形画像領域5420bが設定される。右手検出用矩形画像領域5420aと、左手検出用矩形画像領域5420bとは、取得画像における互いに直交する2辺に沿って設けられる。指の付け根の谷間部分は、方向特徴部分として機能する。
読み取り部542は、生体検出部142aの図示しない距離センサで、読み取り部542の上方に位置するユーザの手の指を検出すると、生体検出部142aの図示しない画像センサで手の指の画像を取得し、情報取得部511に供給する。情報取得部511は、取得画像に設定した右手検出用矩形画像領域5420aまたは左手検出用矩形画像領域5420bに指の付け根の谷間部分が検出されるか否かを判定する。ここでの画像センサによる指の画像取得は、光源部142cから近赤外光が照射されずに行われる。従って、ここで取得される画像は指の静脈の画像ではなく指の外観の画像である。指の付け根の谷間部分の検出処理においては、その指の外観の画像において右手検出用矩形画像領域5420aまたは左手検出用矩形画像領域5420bが設定された位置を対象にこの検出処理が行われる。
生体検出部142aにより上記のようにして指の外観の画像が取得された場合、情報取得部511は、右手検出用矩形画像領域5420aまたは左手検出用矩形画像領域5420bに指の付け根の谷間部分である方向特徴部分が存在するか否かを判定する。例えば図43(A)に示すような取得画像5421である場合、右手検出用矩形画像領域5420aに方向特徴部分5421a1が存在する一方、左手検出用矩形画像領域5420bに存在しないので、ユーザの手のひらは、“0°”の角度に位置すると判定される。これにより、情報処理装置500は、取得画像を右手の指の画像であると判定する。
また、例えば図43(B)に示すような取得画像5422である場合、左手検出用矩形画像領域5420bに方向特徴部分5422b1が存在する一方、右手検出用矩形画像領域5420aに存在しないので、ユーザの手のひらは、時計回りに“90°”の角度に位置すると判定される。これにより、情報処理装置500は、取得画像を左手の指の画像であると判定する。
このようにして、読み取り部542は、ユーザの手の指が検出されると、指の付け根における方向特徴部分の画像を取得する。情報取得部511は、右手検出用矩形画像領域または左手検出用矩形画像領域の方向特徴部分の有無に基づいて、手の角度を判定する。情報取得部511は、判定した手の角度に基づいて、取得画像の指の種別(右手の指か、左手の指か)を判定する。以下の第3の実施の形態の説明では、指の種別が示す情報を、「手の左右」と記載する。
なお、図43(A)、図43(B)に示した、方向特徴部分を検出するための取得画像は、撮像部142bによって撮像される画像であってもよい。
第3の実施の形態における方向特徴部分、すなわち指の付け根の谷間部分の検出は、例えば人差指と中指の付け根の谷間部分、中指と薬指の付け根の谷間部分、薬指と小指の付け根の谷間部分のすべてまたは少なくとも一部の組み合わせが、所定の間隔開いていることに基づいて検出してもよい。例えば、指の付け根の谷間部分の検出は、生体検出部142aで取得した指の取得画像における、手の各指の付け根の位置と、指の付け根と付け根の間の輪郭識別によって実現してもよい。
図44は、第3の実施の形態の生体特徴情報取得登録処理を示すフローチャートである。生体特徴情報取得登録処理は、登録対象の指の種別を判定し、指の種別(手の左右)、指の種類および静脈の特徴を示す生体特徴情報を生成して登録する処理である。生体特徴情報取得登録処理は、例えば、ユーザが指の静脈の生体特徴情報を登録する場合に実行される。以下、図44に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS191]情報取得部511は、ユーザによる静脈の生体情報の取得対象の指の種類の入力を受け付ける。
[ステップS192]情報取得部511は、読み取り部542の生体検出部142aが備える距離センサによる検出結果に基づき、読み取り部542上の所定高さの位置に指が配置されたことを判定する。指が配置されたと判定すると、情報取得部511は、生体検出部142aが備える画像センサによる撮像画像から、方向特徴部分である指の付け根の谷間部分を検出し、検出した方向特徴部分に基づいて、登録対象の指の方向を判定する。第3の実施の形態では、指の種類はユーザの入力に基づいて特定され、方向特徴部分は手の左右を判定するために用いられる。
[ステップS193]種別判定部512は、ステップS192で判定された指の方向に基づいて、指の種別(手の左右)を判定する。
[ステップS194]情報取得部511は、読み取り部542の撮像部142bに画像を撮像させ、指の静脈が映り込んだ生体画像を取得する。
なお、ステップS193,S194の処理順は、逆であっても、あるいは同時であってもよい。
[ステップS195]情報生成部513は、ステップS194で取得された生体画像に基づいて生体の特徴を抽出する。情報生成部513は、特徴の抽出結果を示す生体情報を生成する。
[ステップS196]情報生成部513は、ステップS193で判定された種別と、ステップS191で受付けられた指の種類と、ステップS195で生成した生体情報と、ユーザのIDとを含む生体特徴情報を生成する。
[ステップS197]情報生成部513は、ステップS196で生成した生体特徴情報を生体特徴情報記憶部541bに記憶させる。これにより、生体特徴情報が生体特徴情報記憶部541bに登録される。その後、処理は終了する。
図45は、第3の実施の形態の生体特徴情報認証処理を示すフローチャートである。生体特徴情報認証処理は、認証対象の指の種別を判定し、認証対象の指の静脈の特徴を示す照合生体特徴情報を生成し、予め登録されている生体特徴情報と照合して認証する処理である。照合生体特徴情報は、生体特徴情報と同一の構成のデータであり、認証対象のユーザの生体(第3の実施の形態では、指の静脈)の特徴を示す。生体特徴情報認証処理は、例えば、ユーザが指の静脈で認証する場合に実行される。以下、図45に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS201]情報取得部511は、読み取り部542の生体検出部142aが備える距離センサによる検出結果に基づき、読み取り部542上の所定高さの位置に指が配置されたことを判定する。指が配置されたと判定すると、情報取得部511は、生体検出部142aが備える画像センサによる撮像画像から、方向特徴部分である指の付け根の谷間部分を検出し、検出した方向特徴部分に基づいて、認証対象の指の方向を判定する。
[ステップS202]種別判定部512は、ステップS201で判定された指の方向に基づいて、指の種別(手の左右)を判定する。
[ステップS203]情報取得部511は、読み取り部542の撮像部142bに画像を撮像させ、指の静脈が映り込んだ生体画像を取得する。
なお、ステップS202,S203の処理順は、逆であっても、あるいは同時であってもよい。
[ステップS204]情報生成部513は、ステップS203で取得された生体画像に基づいて生体の特徴を抽出する。情報生成部513は、特徴の抽出結果を示す生体情報を生成する。
[ステップS205]情報生成部513は、ステップS202で判定された種別およびステップS204で生成した生体情報を含む照合生体特徴情報を生成する。
[ステップS206]照合部514は、ステップS205で生成された照合生体特徴情報を用いて生体特徴情報照合処理(図46において後述)を実行する。その後、処理は終了する。
図46は、第3の実施の形態の生体特徴情報照合処理を示すフローチャートである。生体特徴情報照合処理は、認証対象の照合生体特徴情報と予め登録されている生体特徴情報とを照合する処理である。生体特徴情報照合処理は、例えば、生体特徴情報認証処理によって呼び出された場合に実行される。以下、図46に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS211]照合部514は、生体特徴情報認証処理で生成された照合生体特徴情報を取得する。
[ステップS212]照合部514は、生体特徴情報記憶部541bを参照して、ステップS211で取得した照合生体特徴情報の種別(手の左右)と一致する生体特徴情報を抽出する。なお、1対1照合が行われる場合、照合部514は、照合生体特徴情報の種別およびユーザのIDの両方が一致する生体特徴情報を、生体特徴情報記憶部541bから抽出する。
[ステップS213]照合部514は、ステップS212で抽出した生体特徴情報のうちの未選択の1つを選択し、選択した生体特徴情報と照合生体特徴情報のそれぞれに含まれる生体情報を照合する。
[ステップS214]照合部514は、ステップS213の照合の結果、選択した生体特徴情報と照合生体特徴情報との照合に成功したか否かを判定する。照合に成功すれば(ステップS214 YES)、処理はステップS215に進められる。一方、照合に失敗すれば(ステップS214 NO)、処理はステップS216に進められる。
[ステップS215]照合部514は、認証に成功した場合の所定の処理を実行する。その後、処理は復帰する。
[ステップS216]照合部514は、ステップS212で抽出した生体特徴情報が、ステップS213ですべて選択済であるか否かを判定する。すべて選択済であれば(ステップS216 YES)、処理はステップS217に進められる。一方、未選択のものがあれば(ステップS216 NO)、処理はステップS213に進められる。
[ステップS217]照合部514は、認証に失敗した場合の所定の処理を実行する。その後、処理は復帰する。
図47は、第3の実施の形態の登録時のメッセージウインドウを示す図である。図47に示すメッセージウインドウ121bは、情報処理装置500が有するLCD121の表示画面に表示されるウインドウの一例である。メッセージウインドウ121bには、ユーザに読み取った指に基づく生体特徴情報の登録に成功したことを通知するメッセージおよび画像が表示される。
メッセージウインドウ121bには、例えば、「右手の人差指の登録に成功しました」というメッセージと、登録の際に撮像された右手の人差指の静脈を示す生体画像が表示される。また、メッセージウインドウ121bは、OKボタン121b1を有する。
OKボタン121b1は、メッセージウインドウ121bの表示を終了するボタンである。ユーザは、メッセージウインドウ121bの表示内容を確認した場合、OKボタン121b1を操作することにより、メッセージウインドウ121bの表示を終了させることができる。
以上のような第3の実施の形態によれば、指の静脈についての生体情報の取得時において、生体の角度に応じて、指が右手または左手のいずれの指であるかを判定することが可能になる。
また、読み取り部542において複数方向で生体画像の取得が可能であるため、生体情報の取得時のユーザの姿勢の自由度が高まり、ユーザの肩、腕、手首の関節の負担を抑制することができる。
また、管理者またはユーザが毎回手動で左右を選択していた動作の手間を省き、管理者やユーザの利便性を向上できるとともに、生体特徴情報の登録や更新を早く正しく確実に行うことができる。
また、予め生体特徴情報を種別(手の左右)および指の種類で分類して登録することにより、1つの照合生体特徴情報と生体特徴情報記憶部541bに記憶されている複数の生体特徴情報とを照合する1対N照合を行う際に、種別に基づいて照合の対象を絞り込むことができる。このため、認証処理の負荷や処理速度の増加を抑制することができる。
[第4の実施の形態]
次に、第4の実施の形態を説明する。第3の実施の形態との差異を中心に説明し、同様の事項については説明を省略する。第4の実施の形態の情報処理装置は、生体情報取得時または登録時、指の種類の指定を必要としない点で、第3の実施の形態と異なる。
図48は、第4の実施の形態の情報処理装置を示すブロック図である。第4の実施の形態の情報処理装置600は、情報取得部611、種別判定部612、情報生成部613、照合部614、生体特徴情報記憶部641bを有する。また、情報取得部611には、読み取り部642が接続される。
情報取得部611は、情報処理装置600のユーザ等の認証対象の人物の生体画像を取得する。情報取得部611は、生体画像が取得される状態における生体の方向を取得可能である。情報取得部611により取得される生体画像は、複数の種類の指の静脈のパターンの画像情報である。生体の方向は、手の左右に基づく2つの直交する異なる方向および各指の方向を組み合わせた方向である。また、情報処理装置600は、読み取りの対象の複数の種類の指のそれぞれに対応する方向を示すガイドを有する。
読み取り部642は、情報処理装置600の上部に固定されている。読み取り部642は、図4に示した生体検出部142a、撮像部142bおよび光源部142cを備える。情報取得部611は、読み取り部642の生体検出部142aによる検出結果に基づいて、生体が読み取り部642から所定の距離に配置されたことや、読み取り部642に対する生体の方向を判定する。情報取得部611は、読み取り部642の生体検出部142aによって得られた画像から、生体における方向特徴部分の位置を判定することで、生体の方向を判定する。
第4の実施の形態では、載置する左右の手の方向は、互いに直交するとともにキーボード131との角度は斜角である。また、各指の方向は手の方向を基準として所定の向きである。方向特徴部分は、読み取り対象の指の手のひらにおける指の付け根の谷間部分である。
また、情報取得部611は、読み取り部642の撮像部142bによって生体が撮像された生体画像を取得する。
種別判定部612は、情報取得部611によって取得された生体の方向に基づいて生体情報の種別を判定する。種別は、生体情報生成の基となった手の左右および指の種類を示す。
情報生成部613は、情報取得部611で取得された生体画像を基に、生体の特徴を示す生体情報を生成する。情報生成部613は、生成した生体情報と、種別判定部612によって判定された生体情報の種別とを含む照合生体特徴情報を生成する。これにより、認証のために生体情報を照合するユーザの生体情報および種別が示される。情報生成部613は、例えば、情報生成部613で取得された生体情報と、種別判定部612によって判定された生体情報の種別と、生体情報に対応する個人を特定する識別情報とを含む生体特徴情報を生成して、生体特徴情報記憶部641bに記憶させる。これにより、認証に使用する予め登録された正規の権限を有するユーザの生体情報および種別を示す生体特徴情報が登録される。種別は、右手の指か左手の指かを示す情報と、親指、人差指、中指、薬指、小指の別を示す情報とを含む。以下の第4の実施の形態の説明では、前者が示す内容を「手の左右」、後者が示す内容を「指の種類」と記載する。
情報生成部613は、ユーザの生体情報の登録時に、生成した生体特徴情報を生体特徴情報記憶部641bに記憶させる。また、ユーザの生体情報による認証時には、照合部614は、情報生成部613により生成された照合生体特徴情報を用いて認証を行う。
照合部614は、照合生体特徴情報と種別が一致する生体特徴情報を抽出し、照合生体特徴情報の生体情報と抽出した生体特徴情報とに基づいて照合する。これにより、情報処理装置600は、照合結果に基づいてユーザの生体認証を行う。照合の対象を種別が同一のものに絞って照合を行うので、照合の処理に要する時間や負荷の増加を抑制することができる。種別は、手の左右および指の種類を示す。
生体特徴情報記憶部641bは、生体情報と生体情報の種別とを示す生体特徴情報を記憶する。これにより、ユーザの生体情報と種別とが対応付けられて記憶される。
図49は、第4の実施の形態の読み取り部を示す図である。図49に示す読み取り部642は、ユーザが指の静脈を読み取らせて生体画像の入力を行う入力装置である。
読み取り部642は、ユーザの指の静脈を読み取ることによって指の静脈の生体情報を取得する静脈センサを有している。読み取り部642は、正方形状であるとともに45°傾斜している。
読み取り部642の周囲には、ガイド642c,642d1,642d2,642e1,642e2,642f1,642f2,642g1,642g2,642h1,642h2,642i1,642i2,642j1,642j2,642k1,642k2,642lが設けられている。読み取り部642の中央には、ガイド642mが設けられている。
ガイド642cおよびガイド642mを結ぶ方向Cは、情報処理装置600に向かって左右方向に対して時計回りに所定の角度(例えば、180°)を有するように設定されている。ガイド642d1およびガイド642d2を結ぶ方向Dは、情報処理装置600に向かって左右方向に対して時計回りに所定の角度(例えば、150°)を有するように設定されている。ガイド642e1およびガイド642e2を結ぶ方向Eは、情報処理装置600に向かって左右方向に対して時計回りに所定の角度(例えば、135°)を有するように設定されている。ガイド642f1およびガイド642f2を結ぶ方向Fは、情報処理装置600に向かって左右方向に対して時計回りに所定の角度(例えば、120°)を有するように設定されている。ガイド642g1およびガイド642g2を結ぶ方向Gは、情報処理装置600に向かって左右方向に対して時計回りに所定の角度(例えば、105°)を有するように設定されている。ガイド642h1およびガイド642h2を結ぶ方向Hは、情報処理装置600に向かって左右方向に対して時計回りに所定の角度(例えば、75°)を有するように設定されている。ガイド642i1およびガイド642i2を結ぶ方向Iは、情報処理装置600に向かって左右方向に対して時計回りに所定の角度(例えば、60°)を有するように設定されている。ガイド642j1およびガイド642j2を結ぶ方向Jは、情報処理装置600に向かって左右方向に対して時計回りに所定の角度(例えば、45°)を有するように設定されている。ガイド642k1およびガイド642k2を結ぶ方向Kは、情報処理装置600に向かって左右方向に対して時計回りに所定の角度(例えば、30°)を有するように設定されている。ガイド642lおよびガイド642mを結ぶ方向Lは、情報処理装置600に向かって左右方向に対して時計回りに所定の角度(例えば、0°)を有するように設定されている。
また、各ガイドは、指の種別に対応している。すなわち、ガイド642cおよびガイド642mは、左手の親指に対応している。ガイド642d1およびガイド642d2は、左手の人差指に対応している。ガイド642e1およびガイド642e2は、左手の中指に対応している。ガイド642f1およびガイド642f2は、左手の薬指に対応している。ガイド642g1およびガイド642g2は、左手の小指に対応している。ガイド642h1およびガイド642h2は、右手の小指に対応している。ガイド642i1およびガイド642i2は、右手の薬指に対応している。ガイド642j1およびガイド642j2は、右手の中指に対応している。ガイド642k1およびガイド642k2は、右手の人差指に対応している。ガイド642lおよびガイド642mは、右手の親指に対応している。
ユーザは、生体情報を取得させる指を、上記のいずれかのガイドの組み合わせの間に位置させる。すなわち、ユーザは、情報処理装置600に対して右手の人差指の静脈の生体情報を取得させる場合には、取得対象である右手の人差指の腹をガイド642k1およびガイド642k2の間に方向Kに沿って位置させる。他の指についても同様であり、説明を省略する。これにより、ユーザにとって指の生体情報を取得させる場合に、自然かつ楽な姿勢で取得させることができるとともに、情報処理装置600も、取得画像において指の静脈がいずれの方向に沿っているかにより、取得対象の指が右手の指であるか左手の指であるかおよびいずれの種類であるかを判定することができる。
なお、読み取り部642は、指紋を読み取ってもよい。また、読み取り部642は、正方形状に限らず、任意の形状とすることができる。
第4の実施の形態の情報処理装置600では、第3の実施の形態と同様、方向特徴部分である指の付け根の谷間部分のある側の反対側に基づいて、取得対象の指が右手の指であるか左手の指であるかおよび指の種類を判定する。また、情報処理装置600では、ユーザが取得対象の指を静脈センサ面から一定の距離(例えば数cm)離した空間上に位置させることに応じて指の静脈の生体画像を取得する。
図50は、第4の実施の形態の生体特徴テーブルを示す図である。図50に示す生体特徴テーブル641b1は、第4の実施の形態の情報処理装置600が有する生体特徴情報記憶部641bに設定される。生体特徴テーブル641b1は、情報処理装置600の生体認証に使用する生体特徴情報を管理するテーブルである。
生体特徴テーブル641b1には、項目として“番号”、“ID”、“左右”、“指種類”、“角度”、“特徴データ”が設けられている。生体特徴テーブル641b1には、上記項目に設定された値が、生体特徴情報として互いに関連付けられる。
角度は、生体特徴情報が示す指の静脈が検出された際の指の角度を示す。第4の実施の形態において角度は、指の種類と対応付けられている。例えば、右手の親指の静脈の生体特徴情報については、基準となる角度であり、方向Lの角度である0°を示す“0”が設定される。右手の人差指の静脈の生体特徴情報については、方向Kの角度である30°を示す“30”が設定される。右手の中指の静脈の生体特徴情報については、方向Jの角度である45°を示す“45”が設定される。右手の薬指の静脈の生体特徴情報については、方向Iの角度である60°を示す“60”が設定される。右手の小指の静脈の生体特徴情報については、方向Hの角度である75°を示す“75”が設定される。左手の親指の静脈の生体特徴情報については、方向Cの角度である180°を示す“180”が設定される。左手の人差指の静脈の生体特徴情報については、方向Dの角度である150°を示す“150”が設定される。左手の中指の静脈の生体特徴情報については、方向Eの角度である135°を示す“135”が設定される。左手の薬指の静脈の生体特徴情報については、方向Fの角度である120°を示す“120”が設定される。左手の小指の静脈の生体特徴情報については、方向Gの角度である105°を示す“105”が設定される。
このような生体特徴情報は、左右および指種類で特定される指の種別により、いずれの手におけるいずれの指の生体特徴情報であるか区別可能である。
なお、図50に示した生体特徴テーブル641b1は一例であり、生体特徴テーブルには任意の項目を設定することができる。例えば、左右および指種別の項目を省略してもよい。あるいは角度の項目を省略してもよい。
図51は、第4の実施の形態の右手の人差指の静脈の読み取り時の状態を示す図である。図51は、情報処理装置600が右手の人差指の静脈を読み取る際の状態を上方から見た場合の図である。図51に示すように、情報処理装置600は、ディスプレイ部120および本体部630を有する。情報処理装置600の本体部630の上面には、キーボード131、読み取り部642が設けられている。読み取り部642は、情報処理装置600のキーボード131と同じ本体部630上面であって、キーボード131の手前中央に、ガイド642c〜642mに囲まれている正方形状の静脈センサの各辺が情報処理装置600の前面および側面に45°の角度で配置されている。また、ユーザの頭部201、胴体部202、右上腕部203、右下腕部204、右手の手のひら205、右手の親指205a、右手の人差指205b、右手の中指205c、右手の薬指205d、右手の小指205eを示す。
ユーザが手の指の静脈を読み取り部642に読み取らせる場合、ユーザは、図51に示すように、静脈を読み取らせる指(例えば、右手の人差指205b)を情報処理装置600の前面に対して時計回りに30°の角度で情報処理装置600の本体部630の上面と平行になるように位置させる。このとき、ユーザは、読み取らせる右手の人差指205bの中心線が方向Kに一致するように、右手の指を開いた状態で、静脈センサ面から一定の距離(例えば数cm)離した空間上に指を位置させる。ユーザは、読み取り時に右手の手のひら205と右下腕部204との間の手首をねじ曲げる必要がなく、ほぼ真直ぐにできる。これに伴い、ユーザの右手の各指は、各々真直ぐ伸ばし十分正しく開け、ユーザの右手の指と指の間の付け根4か所は、間隔が十分開いている。従って右手の手のひら205に水平面のねじれはなく、方向特徴部分について早く確実に正しい画像が得られる。従って、右手または左手の判定を早く確実に行うことができ、生体情報の登録やユーザの認証を早く確実に行うことができる。
また、ユーザの右手首の部分の角度、右手首から右下腕部204や右上腕部203、右下腕部204と右上腕部203との間の肘、右上腕部203と胴体部202との間の右肩の姿勢に無理がなく、ユーザの負担の軽減を図ることができる。なお、図51では、ユーザの右手の人差指の静脈を読み取らせる場合について説明したが、これに限らず、右手の人差指以外の指および左手のいずれかの指の静脈を読み取らせる場合についても同様であり、説明を省略する。
また、ユーザの右手の各指は、右手の手のひら205とともに静脈センサ面から一定の距離離れた空間上に位置しているため、キーボード131やその他の操作部に指や手のひらが触れて誤操作を起こすことを抑制できる。
図52および図53は、第4の実施の形態の指の方向の判定方法を示す図である。図52、図53に、右手の中指の静脈の読み取りを行う場合の取得画像6421,6422を示す。
取得画像6421,6422は、読み取り部642の生体検出部142aによって取得される画像である。取得画像6421,6422は、例えば、生体検出部142aが備える画像センサによって撮像される。取得画像6421,6422は、図52、図53における上側が情報処理装置600における正面から見て奥側であり、図52、図53における下側が情報処理装置600における正面から見て手前側であり、図52、図53における右側が情報処理装置600における正面から見て右側であり、図52、図53における左側が情報処理装置600における正面から見て左側である。また、図52に、ユーザの右手の人差指の像205b1、右手の中指の像205c1、右手の薬指の像205d1、右手の小指の像205e1を示す。また、図53に、ユーザの右手の人差指の像205b2、右手の中指の像205c2、右手の薬指の像205d2、右手の小指の像205e2を示す。
図52に示すように、第4の実施の形態では、取得画像6421には、右手の手のひらの指の付け根の谷間部分を検出する右手検出用矩形画像領域6421n0,6421n1,6421n2,6421n3,6421n4、左手の手のひらの指の付け根の谷間部分を検出する左手検出用矩形画像領域6421n5,6421n6,6421n7,6421n8,6421n9が設定される。右手検出用矩形画像領域6421n0〜6421n4、左手検出用矩形画像領域6421n5〜6421n9は、取得画像6421の下側の2辺の内側に設けられている。右手検出用矩形画像領域6421n0〜6421n4は、それぞれ右手の親指、右手の人差指、右手の中指、右手の薬指、右手の小指と対応するとともに、それぞれ方向L〜方向Hと対応する。左手検出用矩形画像領域6421n5〜6421n9は、それぞれ左手の小指、左手の薬指、左手の中指、左手の人差指、左手の親指と対応するとともに、それぞれ方向G〜方向Cと対応する。情報処理装置600は、右手検出用矩形画像領域6421n0〜6421n4、左手検出用矩形画像領域6421n5〜6421n9のいずれかにおいて指の付け根の谷間部分である方向特徴部分が検出された場合に、方向特徴部分が検出された右手検出用矩形画像領域または左手検出用矩形画像領域に対応する指が読み取り対象であると判定する。指の付け根の谷間部分は、方向特徴部分として機能する。
上記の取得画像6421,6422は、読み取り部642の生体検出部142aの図示しない画像センサによって取得される画像である。ここでの画像センサによる指の画像取得は、光源部142cから近赤外光が照射されずに行われる。従って、ここで取得される画像は指の静脈の画像ではなく指の外観の画像である。指の付け根の谷間部分の検出処理においては、その指の外観の画像において上記各矩形画像領域が設定された位置を対象にこの検出処理が行われる。
ここで、取得画像6421では、右手中指に対応する右手検出用矩形画像領域6421n2に、ユーザの右手の人差指、中指、薬指の付け根の谷間部分である方向特徴部分6421n21が存在する。
第4の実施の形態の情報処理装置600では、ユーザは右手の中指の静脈を読み取らせる場合、指を開いた状態の手のひらを、静脈センサ面から一定の距離(例えば数cm)離した空間上に位置させる。このとき、ユーザは、右手の中指に対応するガイド642j1,642j2に基づいて右手の中指の根元を中指に対応する右手検出用矩形画像領域6421n2の上方に位置させ、静脈センサの中央のガイド642mを通る方向Jと右手の中指の中心線とを一致させる。情報処理装置600は、生体検出部142aの図示しない距離センサにより、右手の中指が所定の高さに位置することを検出すると、両手の各指に対応する右手検出用矩形画像領域6421n0〜6421n4、左手検出用矩形画像領域6421n5〜6421n9について、指の付け根の谷間部分が存在するか判定する。このとき、右手の中指に対応する右手検出用矩形画像領域6421n2に指の付け根の谷間部分(方向特徴部分6421n21)が存在する。このため、情報処理装置600は、読み取り対象の指は右手の中指であると判定する。指の付け根の谷間部分の検出は、例えば人差指と中指の付け根の谷間部分、中指と薬指の付け根の谷間部分、薬指と小指の付け根の谷間部分のすべてまたは少なくとも一部の組み合わせが、所定の間隔開いていることに基づいて検出してもよい。例えば、指の付け根の谷間部分の検出は、図示しない撮像部で取得した手のひらの取得画像における、手の各指の付け根の位置と、指の付け根と付け根の間の輪郭識別によって実現してもよい。なお、右手の中指の判定例を示したが、他の指の場合も同様であり、説明を省略する。
また、第4の実施の形態の情報処理装置600では、図53に示すように取得画像6422における指の種類の誤判定を防止する。図53において、方向Jは、右手の中指に対応する右手検出用矩形画像領域6422n2と静脈センサの中央のガイド642mを通る。接線Pは、ガイド642mを通過するように位置する右手の人差指の輪郭の接線である。接線Pは、対象の指におけるガイド642m近傍における接線としてもよい。
図53の例では、ユーザにより、読み取り対象の右手の人差指の像205b2が読み取り部642の上方に位置されている。図53では、取得画像6422には、中指に対応する右手検出用矩形画像領域6422n2およびその他の図示しない右手検出用矩形画像領域ならびに図示しない左手用矩形画像領域が設定されている。情報処理装置600は、距離センサで右手の人差指の像205b2を検出すると、指の静脈の読み取りを開始する。このとき、生体検出部142aで取得された画像から、右手の中指に対応する右手検出用矩形画像領域6422n2において方向特徴部分6422n21が検出される。この場合、方向特徴部分6422n21に従って判断すれば、読み取り対象は右手の中指となり、誤って判断されてしまうことになる。しかし、情報処理装置600では、このような場合、読み取り対象の右手の人差指の像205b2の輪郭線の接線Pを求め、接線Pと方向Jの交差角Rが所定の角度Rt以上であるか否かを判定する。判定の結果、接線Pと方向Jの交差角Rが所定の角度Rt以上であるときには、読み取り対象の指の位置が誤っていると判断し、例えば「手のひらを一度センサから離し、正しい位置に直してください。」等のメッセージを出力し、ユーザに読み取り対象の指の位置の修正を促してから再度指の読み取りを行ってもよい。メッセージは、LCD121に表示してもよく、図示しないスピーカ等から音声で出力してもよい。
図54は、第4の実施の形態の指の方向の別の判定方法を示す図である。第4の実施の形態の情報処理装置600は、図54に示すようにして、指の種類の誤判定を防止してもよい。取得画像6423は、図54における上側が情報処理装置600における正面から見て奥側であり、図54における下側が情報処理装置600における正面から見て手前側であり、図54における右側が情報処理装置600における正面から見て右側であり、図54における左側が情報処理装置600における正面から見て左側である。また、ユーザの右手の人差指の像205b3、右手の中指の像205c3、右手の薬指の像205d3、右手の小指の像205e3を示す。
図54に示す判定方法では、取得画像6423に、ユーザの指の像が位置することが不可能な指位置不可領域6423o1,6423o2が設定される。指位置不可領域6423o1,6423o2は、情報処理装置600により右手検出用矩形画像領域6423n2における方向特徴部分6423n21,6423n22が検出された後、方向特徴部分6423n21,6423n22から、取得画像6423の反対側の辺まで延長して形成される。ここで、右手検出用矩形画像領域(または左手検出用矩形画像領域)に3以上の指位置不可領域が検出された場合、同様に、指位置不可領域は、右手検出用矩形画像領域(または左手検出用矩形画像領域)における取得画像6423の反対側の辺まで方向特徴部分から延長して形成される。
図54の例では、ユーザにより、読み取り対象の右手の人差指の像205b3が読み取り部642の上方に位置されている。図54では、取得画像6423には、中指に対応する右手検出用矩形画像領域6423n2およびその他の図示しない右手検出用矩形画像領域ならびに図示しない左手用矩形画像領域が設定されている。情報処理装置600は、距離センサで右手の人差指の像205b3を検出すると、指の静脈の読み取りを開始する。このとき、生体検出部142aで取得された画像から、右手の中指に対応する右手検出用矩形画像領域6423n2において方向特徴部分6423n21,6423n22が検出される。この場合、方向特徴部分6423n21,6423n22に従って判断すれば、読み取り対象は右手の中指となり、誤って判断されてしまうことになる。しかし、情報処理装置600では、このような場合、図54に示すように右手の中指の像205b3が指位置不可領域6423o1,6423o2のうちの少なくともいずれか一方と重なっているか否かを判定する。判定の結果、指位置不可領域6423o1,6423o2と重なっているとき(図54の例では、右手の中指の像205b3が指位置不可領域6423o1と重なっている。)には、読み取り対象の指の位置が誤っていると判断し、例えば「手のひらを一度センサから離し、正しい位置に直してください。」等のメッセージを出力し、ユーザに読み取り対象の指の位置の修正を促してから再度指の読み取りを行ってもよい。メッセージは、LCD121に表示してもよく、図示しないスピーカ等から音声で出力してもよい。
なお、図52、図53、図54に示した、方向特徴部分を検出するための取得画像は、撮像部142bによって撮像される画像であってもよい。
図55は、第4の実施の形態の生体特徴情報取得登録処理を示すフローチャートである。生体特徴情報取得登録処理は、登録対象の指の種別を判定し、指の種別(手の左右・指の種類)および静脈の特徴を示す生体特徴情報を生成して登録する処理である。生体特徴情報取得登録処理は、例えば、ユーザが指の静脈の生体特徴情報を登録する場合に実行される。以下、図55に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS221]情報取得部611は、読み取り部642の生体検出部142aが備える距離センサによる検出結果に基づき、読み取り部642上の所定高さの位置に指が配置されたことを判定する。指が配置されたと判定すると、情報取得部611は、生体検出部142aが備える画像センサによる撮像画像から、方向特徴部分である指の付け根の谷間部分を検出し、検出した方向特徴部分に基づいて、登録対象の指の方向を判定する。第4の実施の形態では、登録対象の指の輪郭を検出し、検出した指の輪郭より指の方向を判定することで、指の載置の誤検出を防止するようにしている。方向特徴部分は手の左右および指の種類を判定するために用いられる。
[ステップS222]種別判定部612は、ステップS221で判定された手の方向に基づいて、指の種別(手の左右および指の種類)を判定する。
[ステップS223]情報取得部611は、読み取り部642の撮像部142bに画像を撮像させ、指の静脈が映り込んだ生体画像を取得する。
なお、ステップS222,S223の処理順は、逆であっても、あるいは同時であってもよい。
[ステップS224]情報生成部613は、ステップS223で取得された生体画像に基づいて生体情報の特徴を抽出する。情報生成部613は、特徴の抽出結果を示す生体情報を生成する。
[ステップS225]情報生成部613は、ステップS222で判定された種別と、ステップS224で生成した生体情報と、ユーザのIDとを含む生体特徴情報を生成する。
[ステップS226]情報生成部613は、ステップS225で生成した生体特徴情報を生体特徴情報記憶部641bに記憶させる。これにより、生体特徴情報が生体特徴情報記憶部641bに登録される。その後、処理は終了する。
図56は、第4の実施の形態の生体特徴情報認証処理を示すフローチャートである。生体特徴情報認証処理は、認証対象の指の種別(手の左右および指の種類)を判定し、認証対象の指の種別および静脈の特徴を示す照合生体特徴情報を生成し、予め登録されている生体特徴情報と照合して認証する処理である。照合生体特徴情報は、生体特徴情報と同一の構成のデータであり、認証対象のユーザの生体(第4の実施の形態では、指の静脈)の特徴を示す。生体特徴情報認証処理は、例えば、ユーザが指の静脈で認証する場合に実行される。以下、図56に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS231]情報取得部611は、読み取り部642の生体検出部142aが備える距離センサによる検出結果に基づき、読み取り部642上の所定高さの位置に指が配置されたことを判定する。指が配置されたと判定すると、情報取得部611は、生体検出部142aが備える画像センサによる撮像画像から、方向特徴部分である指の付け根の谷間部分を検出し、検出した方向特徴部分に基づいて、認証対象の指の方向を判定する。第4の実施の形態では、登録対象の指の輪郭を検出し、検出した指の輪郭より指の方向を判定することで、指の載置の誤検出を防止するようにしている。方向特徴部分は手の左右および指の種類を判定するために用いられる。
[ステップS232]種別判定部612は、ステップS231で判定された指の方向に基づいて、指の種別(手の左右および指の種類)を判定する。
[ステップS233]情報取得部611は、読み取り部642の撮像部142bに画像を撮像させ、指の静脈が映り込んだ生体画像を取得する。
なお、ステップS232,S233の処理順は、逆であっても、あるいは同時であってもよい。
[ステップS234]情報生成部613は、ステップS233で取得された生体画像に基づいて生体情報の特徴を抽出する。情報生成部613は、特徴の抽出結果を示す生体情報を生成する。
[ステップS235]情報生成部613は、ステップS232で判定された種別(手の左右および指の種類)およびステップS234で生成した生体情報を含む照合生体特徴情報を生成する。
[ステップS236]照合部614は、ステップS235で生成された照合生体特徴情報を用いて生体特徴情報照合処理(図57において後述)を実行する。その後、処理は終了する。
図57は、第4の実施の形態の生体特徴情報照合処理を示すフローチャートである。生体特徴情報照合処理は、認証対象の照合生体特徴情報と予め登録されている生体特徴情報とを照合する処理である。生体特徴情報照合処理は、例えば、生体特徴情報認証処理によって呼び出された場合に実行される。以下、図57に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS241]照合部614は、生体特徴情報認証処理で生成された照合生体特徴情報を取得する。
[ステップS242]照合部614は、生体特徴情報記憶部641bを参照して、ステップS241で取得した照合生体特徴情報の種別(手の左右および指の種類)と一致する生体特徴情報を抽出する。なお、1対1照合が行われる場合、照合部614は、照合生体特徴情報の種別およびユーザのIDの両方が一致する生体特徴情報を、生体特徴情報記憶部641bから抽出する。
[ステップS243]照合部614は、ステップS242で抽出した生体特徴情報のうちの未選択の1つを選択し、選択した生体特徴情報と照合生体特徴情報のそれぞれに含まれる生体情報を照合する。
[ステップS244]照合部614は、ステップS243の照合の結果、選択した生体特徴情報と照合生体特徴情報との照合に成功したか否かを判定する。照合に成功すれば(ステップS244 YES)、処理はステップS245に進められる。一方、照合に失敗すれば(ステップS244 NO)、処理はステップS246に進められる。
[ステップS245]照合部614は、認証に成功した場合の所定の処理を実行する。その後、処理は復帰する。
[ステップS246]照合部614は、ステップS242で抽出した生体特徴情報が、ステップS243ですべて選択済であるか否かを判定する。すべて選択済であれば(ステップS246 YES)、処理はステップS247に進められる。一方、未選択のものがあれば(ステップS246 NO)、処理はステップS243に進められる。
[ステップS247]照合部614は、認証に失敗した場合の所定の処理を実行する。その後、処理は復帰する。
以上のような第4の実施の形態によっても、第3の実施の形態と同様の効果を奏する。
また、指の静脈の生体情報の取得時において、生体の角度に応じて、指が10指のいずれの種類の指であるかを判定することが可能になる。また、これにより、ユーザが左右の別だけでなく10指すべての指の種類を入力する必要がなく、登録時の操作の負担を抑制できる。また、1対N照合を行う際に、10種の指について種別に応じて照合の対象を絞り込むことができる。このため、1対N照合を行う際に高速で照合することが可能になる。あるいは、照合に要する時間や認証処理に要する時間の増加を抑制しながら、生体特徴情報の数を多くすることが可能になる。
[第5の実施の形態]
次に、第5の実施の形態を説明する。第2の実施の形態との差異を中心に説明し、同様の事項については説明を省略する。第5の実施の形態の情報処理装置は、生体情報の生成のために手のひらの静脈および指の静脈のいずれも使用可能である点で、第2の実施の形態と異なる。
図58は、第5の実施の形態の情報処理装置を示すブロック図である。第5の実施の形態の情報処理装置700は、情報取得部711、種別判定部712、情報生成部713、照合部714、生体特徴情報記憶部741bを有する。また、情報取得部711には、読み取り部742が接続されている。
情報取得部711は、情報処理装置700のユーザ等の認証対象の人物の生体画像を取得する。情報取得部711は、生体画像が取得される状態における生体の方向を取得可能である。情報取得部711により取得される生体画像は、手のひらの静脈のパターンの画像情報および指の静脈のパターンの画像情報である。手のひらにおける方向は、手の左右に基づく2つの直交する異なる方向である。指の方向は、手の左右に基づく2つの直交する異なる方向である。また、情報処理装置700は、読み取りの対象の指の方向を示すガイドを有する。情報取得部711は、取得した画像における方向特徴部分の位置を判定することで生体の方向を判定する。
読み取り部742は、情報処理装置700の上部に固定されている。読み取り部742は、図4に示した生体検出部142a、撮像部142bおよび光源部142cを備える。情報取得部711は、読み取り部742の生体検出部142aによる検出結果に基づいて、生体が読み取り部742から所定の距離に配置されたことや、読み取り部742に対する生体の方向を判定する。情報取得部711は、読み取り部742の生体検出部142aによって得られた画像から、生体における方向特徴部分の位置を判定することで、生体の方向を判定する。第5の実施の形態では、方向は、互いに直交するとともにキーボード131との角度は斜角である。方向特徴部分は、手のひらまたは指の場合共に指の付け根の谷間部分である。
また、情報取得部711は、生体検出部142aによって得られた画像から、指の輪郭線の接線に基づいて方向が正しいか否かを判定する。なお、これに限らず、指の輪郭線の中心線に基づいて判定してもよい。
情報取得部711は、ユーザによる、静脈の生体情報を登録した指の種類の入力を受け付ける。
また、情報取得部711は、読み取り部742の撮像部142bによって生体が撮像された生体画像を取得する。
種別判定部712は、情報取得部711によって取得された生体の方向に基づいて生体情報の種別を判定する。種別は、生体情報生成の基となった手の左右を示す情報を含む。また、種別は、手のひらに関する情報であるか、指に関する情報であるかを示す情報を含む。種別判定部712は、詳しくは後述するが、方向特徴部分の位置の判定結果に基づいて生体の種別が手のひらに関する情報であるか、指に関する情報であるかを判定する。
情報生成部713は、情報取得部711で取得された生体画像を基に、生体の特徴を示す生体情報を生成する。情報生成部713は、生成した生体情報と、種別判定部712によって判定された生体の種別とを含む照合生体特徴情報を生成する。これにより、認証のために生体情報を照合するユーザの生体情報および種別が示される。情報生成部713は、例えば、情報生成部713で生成された生体情報と、種別判定部712によって判定された生体の種別と、ユーザより受け付けた指の種類と、生体情報に対応する個人を特定する識別情報とを含む生体特徴情報を生成して生体特徴情報記憶部741bに記憶させる。これにより、認証に使用する予め登録された正規の権限を有するユーザの生体情報および種別を示す生体特徴情報が登録される。種別は、手の左右を示す情報と、手のひらか指かを示す情報とを含む。また、ユーザの生体情報の登録時には、情報生成部713は、生成した生体特徴情報を生体特徴情報記憶部741bに記憶させる。また、ユーザの生体情報による認証時には、照合部714は、情報生成部713により生成された認証生体特徴情報を用いて認証を行う。
照合部714は、照合生体特徴情報と種別が一致する生体特徴情報を抽出し、照合生体特徴情報の生体情報と抽出した生体特徴情報とに基づいて照合する。これにより、情報処理装置700は、照合結果に基づいてユーザの生体認証を行う。照合の対象を種別が同一のものに絞って照合を行うので、照合の処理に要する時間や負荷の増加を抑制することができる。
生体特徴情報記憶部741bは、生体情報と生体情報の種別とを示す生体特徴情報を記憶する。これにより、ユーザの生体情報と種別とが対応付けられて記憶される。
図59は、第5の実施の形態の読み取り部を示す図である。図59に示す読み取り部742は、ユーザが指の静脈または手のひらの静脈を読み取らせて生体画像の入力を行う入力装置である。
読み取り部742は、ユーザの指の静脈または手のひらの静脈を読み取ることによって指の静脈または手のひらの静脈の生体画像を取得する静脈センサを有している。読み取り部742は、正方形状であるとともに45°傾斜している。読み取り部742の上面には、読み取り部742の各辺に平行な辺(辺A、辺B)を有する十字形のガイド742aが設けられている。ガイド742aの辺Aは、情報処理装置700の正面から見て左に45°傾斜している。ガイド742aの辺Bは、情報処理装置700の正面から見て右に45°傾斜している。読み取り部742の静脈センサは、手のひらの静脈の生体画像を取得するために、ガイド742aの内外にかかわらず静脈の生体画像を取得可能である。
ユーザは、手のひらの静脈の生体画像を取得させる場合、第2の実施の形態の情報処理装置100と同様、生体画像を取得させる手のひらを、読み取り部742の上面に位置させる。これにより、ユーザにとって右手の手のひらの生体画像を取得させる場合および左手の手のひらの生体画像を取得させる場合のいずれにおいても自然かつ楽な姿勢で取得させることができるとともに、情報処理装置700も取得対象の手のひらが右の手のひらであるか左の手のひらであるかを判定することができる。
また、ユーザは、指の静脈の生体画像を取得させる場合、第3の実施の形態と同様、生体画像を取得させる指を、ガイド742aの十字形の辺の一方に沿って位置させる。これにより、ユーザにとって右手の指の生体画像を取得させる場合および左手の指の生体画像を取得させる場合のいずれにおいても自然かつ楽な姿勢で取得させることができるとともに、情報処理装置700も取得対象の指が右手の指であるか左手の指であるかを判定することができる。
なお、読み取り部742は、指の指紋や手のひらの掌紋を読み取ってもよい。また、読み取り部742は、正方形状に限らず、任意の形状とすることができる。
第5の実施の形態の情報処理装置700では、詳しくは図63および図64において後述するが、第2の実施の形態および第3の実施の形態と同様、方向特徴部分に基づいて、ユーザが読み取らせる生体情報が、手のひらの静脈および指の静脈のいずれであるか、また、左右いずれの手であるかが自動的に判定される。一方、右手および左手の各々の親指、人差指、中指、薬指、小指の区別は、生体情報の取得時にユーザの入力に基づいて決定される。また、情報処理装置700では、ユーザが取得対象の手のひらまたは指を静脈センサ面から一定の距離(例えば数cm)離した空間上に位置させることに応じて手のひらまたは指の静脈の生体情報を取得する。
図60は、第5の実施の形態の生体特徴テーブルを示す図である。図60に示す生体特徴テーブル741b1は、第5の実施の形態の情報処理装置700が有する生体特徴情報記憶部741bに設定される。生体特徴テーブル741b1は、情報処理装置700の生体認証に使用する生体特徴情報を管理するテーブルである。
生体特徴テーブル741b1には、項目として“番号”、“ID”、“左右”、“指種類”、“指”、“手”、“特徴データ”が設けられている。生体特徴テーブル741b1には、上記項目に設定された値が、生体特徴情報として互いに関連付けられる。
指は、生体特徴情報が、指の生体特徴情報であることを示す。手は、生体特徴情報が、手の生体特徴情報であることを示す。例えば、生体特徴情報が指の生体特徴情報である場合、指に“0”が設定され、手には設定されない(ここでは、“−”によって示す)。生体特徴情報が手のひらの生体特徴情報である場合、指には設定されず、手に“0”が設定される。
なお、図60に示した生体特徴テーブル741b1は一例であり、生体特徴テーブルには任意の項目を設定することができる。例えば、指の項目を省略し、指種類の項目に値が設定されていれば、指の生体特徴情報であることを示してもよい。
図61は、第5の実施の形態の右手の手のひらの静脈の読み取り時の状態を示す図である。図61は、情報処理装置700が右手の手のひらの静脈を読み取る際の状態を上方から見た場合の図である。図61に示すように、情報処理装置700は、第2の実施の形態の情報処理装置100と同様、ディスプレイ部120および本体部730を有する。情報処理装置700の本体部730の上面には、キーボード131、読み取り部742が設けられている。読み取り部742は、情報処理装置700のキーボード131と同じ本体部730上面であって、キーボード131の手前中央に、正方形状の静脈センサの各辺が情報処理装置700の前面および側面に45°の角度で配置されている。読み取り部742は、ガイド742aを有するが、手のひらの静脈の読み取り時にはガイド742aは使用されない。また、ユーザの頭部201、胴体部202、右上腕部203、右下腕部204、右手の手のひら205を示す。
ユーザが手のひらの静脈を読み取り部742に読み取らせる場合、ユーザは、図61に示すように、静脈を読み取らせる方の手のひら(例えば、右手の手のひら205)を情報処理装置700の側面に対して左45°の角度で情報処理装置700の本体部730の上面と平行に位置させる。このとき、ユーザは、手のひらの中心部が読み取り部742の中心部に一致するように、右手の手のひら205を指を開いた状態で、静脈センサ面から一定の距離(例えば数cm)離した空間上に位置させる。ユーザは、手のひらの静脈の読み取り時に右手の手のひら205と右下腕部204との間の手首をねじ曲げる必要がなく、ほぼ真直ぐにできる。これに伴い、ユーザの右手の各指は、各々真直ぐ伸ばし十分正しく開け、ユーザの右手の指と指の間の付け根4か所は、間隔が十分開いている。従って右手の手のひら205に水平面のねじれはなく、早く確実に正しい画像が得られる。従って正しい特徴を早く確実に検出でき、生体情報の登録やユーザの認証を早く確実に行うことができる。
また、手の指と指の間の付け根を、右手の手のひら205の検出に利用することで、左右の手の判定を早く確実に行うことができる。また、ユーザの右手首の部分の角度、右手首から右下腕部204や右上腕部203、右下腕部204と右上腕部203との間の肘、右上腕部203と胴体部202との間の右肩の姿勢に無理がなく、ユーザの負担の軽減を図ることができる。なお、図61では、ユーザの右手の手のひらの静脈を読み取らせる場合について説明したが、これに限らず、左手の手のひらの静脈を読み取らせる場合についても同様であり、説明を省略する。
また、ユーザの右手の各指が、右手の手のひら205とともに静脈センサ面から一定の距離離れた空間上に位置しているため、キーボード131やその他の操作部に指や手のひらが触れて誤操作を起こすことを抑制できる。
図62は、第5の実施の形態の右手の人差指の静脈の読み取り時の状態を示す図である。図62は、情報処理装置700が右手の人差指の静脈を読み取る際の状態を上方から見た場合の図である。図62に示すように、情報処理装置700は、ディスプレイ部120および本体部730を有する。情報処理装置700の本体部730の上面には、キーボード131、読み取り部742が設けられている。読み取り部742は、情報処理装置700のキーボード131と同じ本体部730上面であって、キーボード131の手前中央に、十字形のガイド742aを有する正方形状の静脈センサの各辺が情報処理装置700の前面および側面に45°の角度で配置されている。また、ユーザの頭部201、胴体部202、右上腕部203、右下腕部204、右手の手のひら205、右手の親指205a、右手の人差指205b、右手の中指205c、右手の薬指205d、右手の小指205eを示す。
ユーザが手の指の静脈を読み取り部742に読み取らせる場合、ユーザは、図62に示すように、静脈を読み取らせる指(例えば、右手の人差指205b)を情報処理装置700の側面に対して左45°の角度で情報処理装置700の本体部730の上面と平行になるように位置させる。このとき、ユーザは、読み取らせる右手の人差指205bの中心線が読み取り部742の十字形の一辺の中心線に一致するように、右手の指を開いた状態で、静脈センサ面から一定の距離(例えば数cm)離した空間上に指を位置させる。ユーザは、手のひらの静脈の読み取り時と同様、指の静脈の読み取り時に右手の手のひら205と右下腕部204との間の手首をねじ曲げる必要がなく、ほぼ真直ぐにできる。これに伴い、ユーザの右手の各指は、各々真直ぐ伸ばし十分正しく開け、ユーザの右手の指と指の間の付け根4か所は、間隔が十分開いている。従って右手の手のひら205に水平面のねじれはなく、方向特徴部分について早く確実に正しい画像が得られる。従って、右手または左手の判定を早く確実に行うことができ、生体情報の登録やユーザの認証を早く確実に行うことができる。
また、ユーザの右手首の部分の角度、右手首から右下腕部204や右上腕部203、右下腕部204と右上腕部203との間の肘、右上腕部203と胴体部202との間の右肩の姿勢に無理がなく、ユーザの負担の軽減を図ることができる。なお、図62では、ユーザの右手の人差指の静脈を読み取らせる場合について説明したが、これに限らず、右手の人差指以外の指および左手のいずれかの指の静脈を読み取らせる場合についても同様であり、説明を省略する。
また、ユーザの右手の各指は、右手の手のひら205とともに静脈センサ面から一定の距離離れた空間上に位置しているため、キーボード131やその他の操作部に指や手のひらが触れて誤操作を起こすことを抑制できる。
図63および図64は、第5の実施の形態の方向特徴部分の検出を示す図である。図63(A)は、右手の手のひらの静脈を読み取らせる場合の取得画像7421を示す。図63(B)は、左手の手のひらの静脈を読み取らせる場合の取得画像7422を示す。図64(A)は、右手の指の静脈を読み取らせる場合の取得画像7423を示す。図64(B)は、左手の指の静脈を読み取らせる場合の取得画像7424を示す。
取得画像7421〜7424は、読み取り部742の生体検出部142aによって取得される画像である。取得画像7421〜7424は、例えば、生体検出部142aが備える画像センサによって撮像される。取得画像7421〜7424は、図63、図64における上側が情報処理装置700における正面から見て奥側であり、図63、図64における下側が情報処理装置700における正面から見て手前側であり、図63、図64における右側が情報処理装置700における正面から見て右側であり、図63、図64における左側が情報処理装置700における正面から見て左側である。
図63および図64に示すように、生体検出部142aによって取得される画像には、左上の辺に沿って右手の手のひらの指の付け根の谷間部分を検出する右手検出用矩形画像領域7420a、右上の辺に沿って左手の手のひらの指の付け根の谷間部分を検出する左手検出用矩形画像領域7420b、左下の辺に沿って左手の手のひらの指の付け根の谷間部分を検出する左指検出用矩形画像領域7420c、右下の辺に沿って右手の手のひらの指の付け根の谷間部分を検出する右指検出用矩形画像領域7420dが設定される。右手検出用矩形画像領域7420aと、左手検出用矩形画像領域7420bとは、取得画像における互いに直交する2辺に沿って設けられる。右指検出用矩形画像領域7420dと、左指検出用矩形画像領域7420cとは、取得画像における互いに直交する2辺に沿って設けられる。指の付け根の谷間部分は、方向特徴部分として機能する。
ここで、生体検出部142aの画像センサによる画像取得は、光源部142cから近赤外光が照射されずに行われる。従って、ここで取得される画像は静脈の画像ではなく手のひらや指の外観の画像である。指の付け根の谷間部分の検出処理においては、その手のひらまたは指の外観の画像において上記各矩形画像領域が設定された位置を対象にこの検出処理が行われる。
図63(A)に示す右手の手のひらの取得画像7421では、右手検出用矩形画像領域7420aに、ユーザの右手の人差指、中指、薬指、小指の付け根の谷間部分である方向特徴部分7421a1が存在する。これにより、情報処理装置700は、ユーザの右手の手のひらが読み取り部742の静脈センサの上方に位置していると判定できる。
図63(B)に示す左手の手のひらの取得画像7422では、左手検出用矩形画像領域7420bに、ユーザの左手の人差指、中指、薬指、小指の付け根の谷間部分である方向特徴部分7422b1が存在する。これにより、情報処理装置700は、ユーザの左手の手のひらが読み取り部742の静脈センサの上方に位置していると判定できる。
図64(A)に示す右手の指の取得画像7423では、右指検出用矩形画像領域7420dに、ユーザの右手の人差指、中指、薬指、小指のうちの隣接するいずれか3つの指の付け根の谷間部分である方向特徴部分7423d1が存在する。これにより、情報処理装置700は、ユーザの右手の指が読み取り部742の静脈センサの情報に位置していると判定できる。
図64(B)に示す左手の指の取得画像7424では、左指検出用矩形画像領域7420cに、ユーザの左手の人差指、中指、薬指、小指のうちの隣接するいずれか3つの指の付け根の谷間部分である方向特徴部分7424c1が存在する。これにより、情報処理装置700は、ユーザの左手の指が読み取り部742の静脈センサの情報に位置していると判定できる。
読み取り部742は、生体検出部142aの図示しない距離センサで、読み取り部742の上部に位置するユーザの手のひらまたは指を検出すると、撮像部742bで手のひらまたは指の画像を取得し、取得画像に設けられた右手検出用矩形画像領域7420a、左手検出用矩形画像領域7420b、左指検出用矩形画像領域7420cまたは右指検出用矩形画像領域7420dに指の付け根の谷間部分が検出されるか否かを判定する。
このようにして、読み取り部742は、ユーザの手のひらまたは指を検出すると、手のひらまたは指の画像を取得する。読み取り部742は、右手検出用矩形画像領域7420a、左手検出用矩形画像領域7420b、左指検出用矩形画像領域7420cまたは右指検出用矩形画像領域7420dにおける方向特徴部分の有無に基づいて、読み取り対象が指および手のひらのいずれであるか並びに左右のいずれの手であるか(取得対象の種別)を判定する。
なお、図63(A)、図63(B)、図64(A)、図64(B)に示した、方向特徴部分を検出するための取得画像は、撮像部142bによって撮像される画像であってもよい。
第5の実施の形態における方向特徴部分、すなわち指の付け根の谷間部分の検出は、例えば人差指と中指の付け根の谷間部分、中指と薬指の付け根の谷間部分、薬指と小指の付け根の谷間部分のすべてまたは少なくとも一部の組み合わせが、所定の間隔開いていることに基づいて検出してもよい。例えば、指の付け根の谷間部分の検出は、生体検出部142aで取得した手のひらの取得画像における、手の各指の付け根の位置と、指の付け根と付け根の間の輪郭識別によって実現してもよい。
図65は、第5の実施の形態の生体特徴情報取得登録処理を示すフローチャートである。生体特徴情報取得登録処理は、登録対象の生体が指であるか手のひらであるかおよび手の左右を判定し、指の場合にはユーザによる指の種類の入力を受け付け、手のひらの種別(手の左右)または指の種別(手の左右・指の種類)および静脈の特徴を示す生体特徴情報を生成して登録する処理である。生体特徴情報取得登録処理は、例えば、ユーザが指または手のひらの静脈の生体特徴情報を登録する場合に実行される。以下、図65に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS251]情報取得部711は、読み取り部742の生体検出部142aが備える距離センサによる検出結果に基づき、読み取り部742上の所定高さの位置に手のひらまたは指が配置されたことを判定する。手のひらまたは指が配置されたと判定すると、情報取得部711は、生体検出部142aが備える画像センサによる撮像画像から、方向特徴部分である指の付け根の谷間部分を検出し、検出した方向特徴部分の位置を判定する。第5の実施の形態では、方向特徴部分は取得対象が手のひらであるか指であるかおよび手の左右を判定するために用いられる。指の場合、登録対象の指の輪郭を検出し、検出した指の輪郭より指の方向を判定し、指の載置の誤検出を防止するようにしてもよい。
[ステップS252]情報取得部711は、ステップS251での判定の結果、取得対象が指である場合、ユーザに対して指の種類の入力を要求するメッセージウインドウを表示し、ユーザによる取得対象の指の種類の入力を受け付ける。
[ステップS253]種別判定部712は、ステップS251で判定された方向特徴部分の位置に基づいて、取得対象の種別(指または手のひらのいずれであるかおよび手の左右)を判定する。
[ステップS254]情報取得部711は、読み取り部742の撮像部142bに画像を撮像させ、手のひらまたは指の静脈が映り込んだ生体画像を取得する。
なお、ステップS253,S254の処理順は、手のひらと指の静脈の読み取り動作が同じである場合、逆であっても、あるいは同時であってもよい。
[ステップS255]情報生成部713は、ステップS254で取得された生体画像に基づいて生体情報の特徴を抽出する。情報生成部713は、特徴の抽出結果を示す生体情報を生成する。
[ステップS256]情報生成部713は、ステップS253で判定された種別と、指の場合ステップS252で入力を受け付けた指の種類と、ステップS255で生成した生体情報と、ユーザのIDとを含む生体特徴情報を生成する。
[ステップS257]情報生成部713は、ステップS256で生成した生体特徴情報を生体特徴情報記憶部741bに記憶させる。これにより、生体特徴情報が生体特徴情報記憶部741bに登録される。その後、処理は終了する。
図66は、第5の実施の形態の生体特徴情報認証処理を示すフローチャートである。生体特徴情報認証処理は、認証対象の生体が指であるか手のひらであるかおよび手の左右を判定し、手のひらの種別または指の種別および静脈の特徴を示す照合生体特徴情報を生成し、予め登録されている生体特徴情報と照合して認証する処理である。照合生体特徴情報は、生体特徴情報と同一の構成のデータであり、認証対象のユーザの生体(第5の実施の形態では、指の静脈または手のひらの静脈)の特徴を示す。生体特徴情報認証処理は、例えば、ユーザが指の静脈または手のひらの静脈で認証する場合に実行される。以下、図66に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS261]情報取得部711は、読み取り部742の生体検出部142aが備える距離センサによる検出結果に基づき、読み取り部742上の所定高さの位置に手のひらまたは指が配置されたことを判定する。手のひらまたは指が配置されたと判定すると、情報取得部711は、生体検出部142aが備える画像センサによる撮像画像から、方向特徴部分である指の付け根の谷間部分を検出し、検出した方向特徴部分の位置を判定する。指の場合、登録対象の指の輪郭を検出し、検出した指の輪郭より指の方向を判定し、指の載置の誤検出を防止するようにしてもよい。
[ステップS262]種別判定部712は、ステップS261で判定された方向特徴部分の位置に基づいて、取得対象の種別(指であるか手のひらであるかおよび手の左右)を判定する。
[ステップS263]情報取得部711は、読み取り部742の撮像部142bに画像を撮像させ、手のひらまたは指の静脈が映り込んだ生体画像を取得する。
なお、ステップS262,S263の処理順は、手のひらと指の静脈の読み取り動作が同じである場合、逆であっても、あるいは同時であってもよい。
[ステップS264]情報生成部713は、ステップS263で取得された生体画像に基づいて生体情報の特徴を抽出する。情報生成部713は、特徴の抽出結果を示す生体情報を生成する。
[ステップS265]情報生成部713は、ステップS262で判定された種別およびステップS264で生成した生体情報を含む照合生体特徴情報を生成する。
[ステップS266]照合部714は、ステップS265で生成された照合生体特徴情報を用いて生体特徴情報照合処理(図67において後述)を実行する。その後、処理は終了する。
図67は、第5の実施の形態の生体特徴情報照合処理を示すフローチャートである。生体特徴情報照合処理は、認証対象の照合生体特徴情報と予め登録されている生体特徴情報とを照合する処理である。生体特徴情報照合処理は、例えば、生体特徴情報認証処理によって呼び出された場合に実行される。以下、図67に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS271]照合部714は、生体特徴情報認証処理で生成された照合生体特徴情報を取得する。
[ステップS272]照合部714は、生体特徴情報記憶部741bを参照して、ステップS271で取得した照合生体特徴情報の種別(指であるか手のひらであるかおよび手の左右)と一致する生体特徴情報を抽出する。なお、1対1照合が行われる場合、照合部714は、照合生体特徴情報の種別およびユーザのIDの両方が一致する生体特徴情報を、生体特徴情報記憶部741bから抽出する。
[ステップS273]照合部714は、ステップS272で抽出した生体特徴情報のうちの未選択の1つを選択し、選択した生体特徴情報と照合生体特徴情報のそれぞれに含まれる生体情報を照合する。
[ステップS274]照合部714は、ステップS273の照合の結果、選択した生体特徴情報と照合生体特徴情報との照合に成功したか否かを判定する。照合に成功すれば(ステップS274 YES)、処理はステップS275に進められる。一方、照合に失敗すれば(ステップS274 NO)、処理はステップS276に進められる。
[ステップS275]照合部714は、認証に成功した場合の所定の処理を実行する。その後、処理は復帰する。
[ステップS276]照合部714は、ステップS272で抽出した生体特徴情報が、ステップS273ですべて選択済であるか否かを判定する。すべて選択済であれば(ステップS276 YES)、処理はステップS277に進められる。一方、未選択のものがあれば(ステップS276 NO)、処理はステップS273に進められる。
[ステップS277]照合部714は、認証に失敗した場合の所定の処理を実行する。その後、処理は復帰する。
以上のような第5の実施の形態によっても、第2の実施の形態および第3の実施の形態と同様の効果を奏する。
また、ユーザが本人の認証について、指の静脈の生体情報および手のひらの静脈の生体情報を任意で選択して使用することが可能になる。また、ユーザが手のひらか指かの異なる生体種別を入力する必要がなく、認証時および登録時の操作の負担を抑制できる。また、ユーザの認証について、指の静脈の生体情報および手のひらの静脈の両方の生体情報を使用して認証を行うことができるので、認証の精度を高めることが可能になる。
[第6の実施の形態]
次に、第6の実施の形態を説明する。第2の実施の形態の第7の変形例との差異を中心に説明し、同様の事項については説明を省略する。第6の実施の形態の情報処理装置は、手のひらの静脈の生体情報および1つの特定の指の静脈の生体情報を同時に読み取る点で、第2の実施の形態の第7の変形例と異なる。
図68は、第6の実施の形態の情報処理装置を示すブロック図である。第6の実施の形態の情報処理装置800は、情報取得部811、種別判定部812、情報生成部813、照合部814、生体特徴情報記憶部841bを有する。また、情報取得部811には、読み取り部842が接続されている。
情報取得部811は、情報処理装置800のユーザ等の認証対象の人物の生体画像を取得する。情報取得部811は、生体画像が取得される状態における生体の方向を取得可能である。情報取得部811により取得される生体画像は、手のひらの静脈のパターンの画像情報および予め特定された1つの指の静脈のパターンの画像情報である。手のひらについての方向(手の方向)は、手の左右に基づき逆方向(180°回転)である。指の方向は、指の手の左右に基づき逆方向(180°回転)方向である。情報取得部811は、取得した画像における方向特徴部分の位置を判定することで生体の方向を判定する。
読み取り部842は、情報処理装置800の上部に固定されている。読み取り部842は、図4に示した生体検出部142a、撮像部142bおよび光源部142cを備える。情報取得部811は、読み取り部842の生体検出部142aによる検出結果に基づいて、生体が読み取り部842から所定の距離に配置されたことや、読み取り部842に対する生体の方向を判定する。情報取得部811は、読み取り部842の生体検出部142aによって得られた画像から、生体における方向特徴部分の位置を判定することで、生体の方向を判定する。第6の実施の形態では、左右の手の方向は、逆方向(180°回転)であるとともにキーボード131との角度は平行である。方向特徴部分は、手のひらにおける指の付け根の谷間部分である。
また、情報取得部811は、読み取り部842の撮像部142bによって生体が撮像された生体画像を取得する。
種別判定部812は、情報取得部811によって取得された手の方向に基づいて手のひらの生体情報の種別および指の生体情報の種別を判定する。種別は、手の左右の別を示す。第6の実施の形態では、指の種類は、左右の中指等のように、予め特定されている。種別判定部812は、詳しくは後述するが、方向特徴部分の位置の判定結果に基づいて生成情報の種別が手のひらに関する情報であるか、指に関する情報であるかを判定する。
情報生成部813は、情報取得部811で取得された生体画像を基に、生体の特徴を示す生体情報を生成する。情報生成部813は、生成した生体情報と種別判定部812によって判定された生体情報の種別とを含む照合生体特徴情報を生成する。これにより、認証のために生体情報を照合するユーザの生体情報および種別が示される。情報生成部813は、例えば、生成した生体情報と、種別判定部812によって判定された生体情報の種別と、生体情報に対応する個人を特定する識別情報とを含む生体特徴情報を生成して、生体特徴情報記憶部841bに記憶させる。これにより、認証に使用する予め登録された正規の権限を有するユーザの生体情報および種別を示す生体特徴情報が登録される。また、ユーザの生体情報の登録時には、情報生成部813は、生成した生体特徴情報を生体特徴情報記憶部841bに記憶させる。また、ユーザの生体情報による認証時には、照合部814は、情報生成部813により生成された照合生体特徴情報を用いて認証を行う。
照合部814は、照合生体特徴情報と種別が一致する生体特徴情報を抽出し、照合生体特徴情報の生体情報と抽出した生体特徴情報とに基づいて、手のひらおよび指各々で照合する。これにより、情報処理装置800は、照合結果に基づいてユーザの生体認証を行う。照合の対象を種別が同一のものに絞って照合を行うので、照合の処理に要する時間や負荷の増加を抑制することができる。
生体特徴情報記憶部841bは、情報取得部811によって取得された手のひらの生体情報および指の生体情報と種別判定部812によって判定された生体情報の種別とを示す生体特徴情報を記憶する。これにより、ユーザの手のひらの生体情報および指の生体情報と手の左右とが対応付けられて記憶される。
図69は、第6の実施の形態の生体特徴テーブルを示す図である。図69に示す生体特徴テーブル841b1は、第6の実施の形態の情報処理装置800が有する生体特徴情報記憶部841bに設定される。生体特徴テーブル841b1は、情報処理装置800の生体認証に使用する生体特徴情報を管理するテーブルである。
生体特徴テーブル841b1には、項目として“番号”、“ID”、“左右”、“特徴データ”が設けられている。また、特徴データには、項目として“手”、“指3”が設けられている。生体特徴テーブル841b1には、上記項目に設定された値が、生体特徴情報として互いに関連付けられる。
手は、右手の手のひらの静脈および左手の手のひらの静脈のいずれかの特徴を示す生体情報のファイル名を示す。指3は、右手の中指の静脈および左手の中指の静脈のいずれかの特徴を示す生体情報のファイル名を示す。生体特徴情報の生体情報が右手のものであるか左手のものであるかは、左右の項目によって示される。
なお、図69に示した生体特徴テーブル841b1は一例であり、生体特徴テーブルには任意の項目を設定することができる。例えば、第6の実施の形態では、中指の静脈の特徴データを用いるが、他の指の静脈の特徴データを用いてもよい。
図70は、第6の実施の形態の右手の手のひらおよび中指の静脈の読み取り時の状態を示す図である。図70は、情報処理装置800が右手の手のひらおよび中指の静脈を読み取る際の状態を上方から見た場合の図である。図70に示すように、情報処理装置800は、ディスプレイ部120および本体部830を有する。情報処理装置800の本体部830の上面には、キーボード131、読み取り部8425,8426が設けられている。
読み取り部8425,8426は、図4に示す生体検出部142a、撮像部142bおよび光源部142cをそれぞれ備えている。読み取り部8425,8426は、情報処理装置800のキーボード131と同じ本体部830上面であって、キーボード131の手前に左右に並んで、正方形状の静脈センサ(撮像部142b)の各辺が情報処理装置800の前面および側面に平行に配置されている。読み取り部8425の撮像部142bは、右手の中指の静脈および左手の手のひらの静脈の読み取りが可能である。読み取り部8426の撮像部142bは、左手の中指の静脈および右手の手のひらの静脈の読み取りが可能である。また、ユーザの頭部201、胴体部202、右上腕部203、右下腕部204、右手の手のひら205、右手の中指205cを示す。
なお、図32における読み取り部342の静脈センサと同様に、図70における読み取り部8425,8426における各静脈センサは、主走査方向が、本体部830の前面830aが延びる方向に対して90°の角度をなすように配置されている。ただし、各静脈センサは、例えば、本体部830の前面830aが延びる方向、キーボード131における操作キーの配列方向(キーボード131の長手方向)、または、LCD121の主走査方向のいずれかと、静脈センサの主走査方向との角度が90°となるように、配置されていてもよい。
ユーザが手のひらの静脈および予め特定された指の静脈を読み取り部8425,8426に読み取らせる場合、ユーザは、図70に示すように、静脈を読み取らせる方の手のひら(例えば、右手の手のひら205)および指(例えば、右手の中指205c)を情報処理装置800の前面に対して平行かつ情報処理装置800の本体部830の上面と平行に位置させる。右手を読み取り対象とする場合、ユーザは、右手の手のひら205の中心部が読み取り部8426の中心部に一致するように、かつ、右手の中指205cの中心線が読み取り部8425の横方向の中心線に一致するように位置させる。また、ユーザは、右手の手のひら205を指を開いた状態で、読み取りの対象である右手の中指205c以外の指が、読み取り部8425の横方向の中心線近傍上方にかからないように位置させる。また、ユーザは、右手の手のひら205および右手の中指205cを、読み取り部8426,8425のそれぞれの静脈センサ面から一定の距離(例えば数cm)離した空間上に位置させる。ユーザは、読み取り時に右手の手のひら205と右下腕部204との間の手首をねじ曲げる必要がなく、ほぼ真直ぐにできる。これに伴い、ユーザの右手の各指は、各々真直ぐ伸ばし十分正しく開け、ユーザの右手の指と指の間の付け根4か所は、間隔が十分開いている。従って右手の手のひら205に水平面のねじれはなく、早く確実に正しい画像が得られる。従って正しい特徴を早く確実に検出でき、生体情報の登録やユーザの認証を早く確実に行うことができる。
また、手の指と指の間の付け根を、右手の手のひら205の読み取り部8426が備える生体検出部142aの画像センサで取得した取得画像の図示しない左辺に設定される検出用矩形領域での検出に利用することで、右手が載置されたことを早く確実に判定することができる。この検出用矩形領域とは、取得画像の左辺において、例えば、図63、図64に示した右手検出用矩形画像領域7420aのように設定されるものである。また、ユーザの右手首の部分の角度、右手首から右下腕部204や右上腕部203、右下腕部204と右上腕部203との間の肘、右上腕部203と胴体部202との間の右肩の姿勢に無理がなく、ユーザの負担の軽減を図ることができる。
なお、左手を読み取り対象とする場合、ユーザは、左手の手のひらの中心部が読み取り部8425の中心部に一致するように、かつ、左手の中指の中心線が読み取り部8426の横方向の中心線に一致するように位置させる。このとき、手の指と指の間の付け根が、読み取り部8425が備える生体検出部142aの画像センサで取得した取得画像の図示しない右辺に設定される検出用矩形領域から検出されることで、左手が載置されたことが判定される。この検出用矩形領域とは、取得画像の右辺において、例えば、図63、図64に示した左手検出用矩形画像領域7420bのように設定されるものである。
なお、方向特徴部分を検出するための取得画像は、撮像部142bによって撮像される画像であってもよい。
図71は、第6の実施の形態の生体特徴情報取得登録処理を示すフローチャートである。生体特徴情報取得登録処理は、登録対象の生体の手のひらおよび指の手の左右を判定し、手のひらおよび指の種別(手の左右)ならびに静脈の特徴を示す生体特徴情報を生成して登録する処理である。生体特徴情報取得登録処理は、例えば、ユーザが指および手のひらの静脈の生体特徴情報を登録する場合に実行される。以下、図71に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS281]情報取得部811は、読み取り部8425,8426がそれぞれ備える生体検出部142aの距離センサによる検出結果に基づき、読み取り部8425,8426上の所定高さの位置に手のひらまたは指が配置されたことを判定する。手のひらまたは指が配置されたと判定すると、情報取得部811は、読み取り部8425,8426の各生体検出部142aが備える画像センサによる撮像画像から、方向特徴部分である指の付け根の谷間部分を検出し、検出した方向特徴部分の位置を判定する。第6の実施の形態では、指の種類は予め所定の指(例えば、中指)に定められており、方向特徴部分は取得対象が左右どちらの手のものかを判定するために用いられる。情報取得部811は、読み取り部8426で取得した取得画像の図示しない左辺に設定される検出用矩形領域において方向特徴部分が検出された場合、読み取り対象の手は右手であると判定する。一方、情報取得部811は、読み取り部8425で取得した取得画像の図示しない右辺に設定される検出用矩形領域において方向特徴部分が検出された場合、読み取り対象の手は左手であると判定する。
[ステップS282]種別判定部812は、ステップS281で判定された方向特徴部分の位置に基づいて、取得対象の種別(手の左右)を判定する。
[ステップS283]情報取得部811は、読み取り部8425,8426のそれぞれが備える撮像部142bに画像を撮像させ、手のひらおよび指の静脈が映り込んだ生体画像を取得する。
なお、ステップS282,S283の処理順は、手のひらと指の静脈の読み取り動作が同じである場合、逆であっても、あるいは同時であってもよい。
[ステップS284]情報生成部813は、ステップS283で取得された生体画像に基づいて生体情報の特徴を抽出する。情報生成部813は、特徴の抽出結果を示す生体情報を生成する。
[ステップS285]情報生成部813は、ステップS282で判定された種別と、ステップS284で生成した生体情報と、ユーザのIDとを含む生体特徴情報を生成する。
[ステップS286]情報生成部813は、ステップS285で生成した生体特徴情報を生体特徴情報記憶部841bに記憶させる。これにより、生体特徴情報が生体特徴情報記憶部841bに登録される。その後、処理は終了する。
図72は、第6の実施の形態の生体特徴情報認証処理を示すフローチャートである。生体特徴情報認証処理は、認証対象の生体の手のひらおよび指の手の左右を判定し、手のひらおよび指の種別(手の左右)ならびに静脈の特徴を示す生体特徴情報を生成し、予め登録されている生体特徴情報と照合して認証する処理である。照合生体特徴情報は、生体特徴情報と同一の構成のデータであり、認証対象のユーザの生体(第6の実施の形態では、指の静脈および手のひらの静脈)の特徴を示す。生体特徴情報認証処理は、例えば、ユーザが指の静脈および手のひらの静脈で認証する場合に実行される。以下、図72に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS291]情報取得部811は、読み取り部8425,8426がそれぞれ備える生体検出部142aの距離センサによる検出結果に基づき、読み取り部8425,8426上の所定高さの位置に手のひらまたは指が配置されたことを判定する。手のひらまたは指が配置されたと判定すると、情報取得部811は、読み取り部8425,8426の各生体検出部142aが備える画像センサによる撮像画像から、方向特徴部分である指の付け根の谷間部分を検出し、検出した方向特徴部分の位置を判定する。第6の実施の形態では、指の種類は予め所定の指(例えば、中指)に定められており、方向特徴部分は取得対象が左右どちらの手のものかを判定するために用いられる。情報取得部811は、読み取り部8426で取得した取得画像の図示しない左辺に設定される検出用矩形領域において方向特徴部分が検出された場合、読み取り対象の手は右手であると判定する。一方、情報取得部811は、読み取り部8425で取得した取得画像の図示しない右辺に設定される検出用矩形領域において方向特徴部分が検出された場合、読み取り対象の手は左手であると判定する。
[ステップS292]種別判定部812は、ステップS291で判定された方向特徴部分の位置に基づいて、取得対象の種別(手の左右)を判定する。
[ステップS293]情報取得部811は、読み取り部8425,8426のそれぞれが備える撮像部142bに画像を撮像させ、手のひらおよび指の静脈が映り込んだ生体画像を取得する。
なお、ステップS292,S293の処理順は、手のひらと指の静脈の読み取り動作が同じである場合、逆であっても、あるいは同時であってもよい。
[ステップS294]情報生成部813は、ステップS293で取得された生体画像に基づいて生体情報の特徴を抽出する。情報生成部813は、特徴の抽出結果を示す生体情報を生成する。
[ステップS295]情報生成部813は、ステップS292で判定された種別およびステップS294で生成した生体情報を含む照合生体特徴情報を生成する。
[ステップS296]照合部814は、ステップS295で生成された照合生体特徴情報を用いて生体特徴情報照合処理(図73において後述)を実行する。その後、処理は終了する。
図73は、第6の実施の形態の生体特徴情報照合処理を示すフローチャートである。生体特徴情報照合処理は、認証対象の照合生体特徴情報と予め登録されている生体特徴情報とを照合する処理である。生体特徴情報照合処理は、例えば、生体特徴情報認証処理によって呼び出された場合に実行される。以下、図73に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS301]照合部814は、生体特徴情報認証処理で生成された照合生体特徴情報を取得する。
[ステップS302]照合部814は、生体特徴情報記憶部841bを参照して、ステップS301で取得した照合生体特徴情報の種別(手のひらおよび指の手の左右)と一致する生体特徴情報を抽出する。なお、1対1照合が行われる場合、照合部814は、照合生体特徴情報の種別およびユーザのIDの両方が一致する生体特徴情報を、生体特徴情報記憶部841bから抽出する。
[ステップS303]照合部814は、ステップS302で抽出した生体特徴情報のうちの未選択の1つを選択し、選択した生体特徴情報と照合生体特徴情報のそれぞれに含まれる生体情報を照合する。第6の実施の形態では、生体特徴情報と照合生体特徴情報との照合時には、手のひらの静脈および指の静脈の両方についてそれぞれ照合される。
[ステップS304]照合部814は、ステップS303の照合の結果、選択した生体特徴情報と照合生体特徴情報との照合に成功したか否かを判定する。照合に成功すれば(ステップS304 YES)、処理はステップS305に進められる。一方、照合に失敗すれば(ステップS304 NO)、処理はステップS306に進められる。例えば、手のひらの静脈および指の静脈の両方が一致した場合に、照合が成功したと判定し、それ以外の場合を照合が失敗したと判定してもよい。また、照合結果を数値や段階で評価する場合には、それぞれの照合結果を総合して判定してもよい。
[ステップS305]照合部814は、認証に成功した場合の所定の処理を実行する。その後、処理は復帰する。
[ステップS306]照合部814は、ステップS302で抽出した生体特徴情報が、ステップS303ですべて選択済であるか否かを判定する。すべて選択済であれば(ステップS306 YES)、処理はステップS307に進められる。一方、未選択のものがあれば(ステップS306 NO)、処理はステップS303に進められる。
[ステップS307]照合部814は、認証に失敗した場合の所定の処理を実行する。その後、処理は復帰する。
なお、第6の実施の形態では、読み取り対象の指の種類は予め特定(右手または左手の中指)されているが、これに限らず、情報処理装置800が指自体の方向に基づいて判定してもよい。また、中指以外の任意の指を読み取り対象として予め特定してもよい。
以上のような第6の実施の形態によれば、1回の手の載置で、第2の実施の形態と同等な効果および第3の実施形態と同等な効果を合わせた効果を奏する。
また、ユーザの認証について、指の静脈および手のひらの静脈の両方の生体情報を使用して認証を行うので、認証の精度を高めることが可能になる。
なお、上記の第6の実施の形態では、読み取り部8426の画像センサから取得した画像から右手が載置されたことが判定され、読み取り部8425の画像センサから取得した画像から左手が載置されたことが判定された。しかしながら、他の例として、読み取り部8425,8426のうちの一方のみから、手の方向が判定されてもよい。
読み取り部8426のみから手の方向を判定する例を挙げると、情報取得部711は、例えば、読み取り部8426の画像センサから取得した画像における左辺に、検出用矩形領域を設定する。情報取得部811は、検出用矩形領域に、右手の方向特徴部分として、図63(A)の右手検出用矩形画像領域7420aのように右手の4つの指の付け根の谷間部分が存在する場合に、右手が載置されたと判定する。一方、情報取得部811は、検出用矩形領域に、左手の方向特徴部分として、図64(B)の左指検出用矩形画像領域7420cのように左手の3つの指の付け根の谷間部分が存在する場合に、左手が載置されたと判定する。このように、読み取り部8425,8426のうちの一方から手の方向を判定することで、これらのうちの一方のみに画像センサを設ければよくなり、製造コストを低減できる。
また、他の例として、情報取得部811は、常に読み取り部8425,8426の両方の画像センサからの取得画像を基に、手の方向を判定してもよい。例えば、情報取得部811は、読み取り部8426の画像センサからの取得画像の左辺に設定した検出用矩形領域から、右手の4つの指の付け根の谷間部分が検出され、かつ、読み取り部8425の画像センサからの取得画像の右辺に設定した検出用矩形領域から、右手の3つの指の付け根の谷間部分が検出された場合に、右手が載置されたと判定する。これにより、手の方向の判定精度を高めることができる。
[第7の実施の形態]
次に、第7の実施の形態を説明する。第6の実施の形態との差異を中心に説明し、同様の事項については説明を省略する。第7の実施の形態の情報処理装置は、手のひらの静脈の生体情報および複数の特定の指の静脈の生体情報を同時に読み取る点で、第6の実施の形態と異なる。
図74は、第7の実施の形態の情報処理装置を示すブロック図である。第7の実施の形態の情報処理装置900は、情報取得部911、種別判定部912、情報生成部913、照合部914、生体特徴情報記憶部941bを有する。また、情報取得部911には、読み取り部942が接続されている。
情報取得部911は、情報処理装置900のユーザ等の認証対象の人物の生体画像を取得する。情報取得部911は、生体画像が取得される状態における生体の方向を取得可能である。情報取得部911により取得される生体画像は、手のひらの静脈のパターンの画像情報および複数の指の静脈のパターンの画像情報である。手のひらについての方向(手の方向)は、手の左右に基づき逆方向(180°回転)である。指の方向は、手の左右に基づき逆方向(180°回転)および各指の方向を組み合わせた方向である。情報取得部911は、取得した画像における方向特徴部分の位置を判定することで生体の方向を判定する。
読み取り部942は、情報処理装置900の上部に固定されている。読み取り部942は、図4に示した生体検出部142a、撮像部142bおよび光源部142cを備える。情報取得部911は、読み取り部942の生体検出部142aによる検出結果に基づいて、生体が読み取り部942から所定の距離に配置されたことや、読み取り部942に対する生体の方向を判定する。情報取得部911は、読み取り部942の生体検出部142aによって得られた画像から、生体における方向特徴部分の位置を判定することで、生体の方向を判定する。第7の実施の形態では、左右の手の方向は、逆方向(180°回転)であるとともにキーボード131との角度は平行である。方向特徴部分は、手のひらにおける指の付け根の谷間部分である。情報取得部911は、例えば、読み取り部942の生体検出部142aによって得られた画像から、指の輪郭像を求める。
また、情報取得部911は、読み取り部942の撮像部142bによって生体が撮像された生体画像を取得する。
種別判定部912は、情報取得部911によって取得された手の方向に基づいて手のひらおよび指の生体情報の種別(手の左右)を判定する。種別判定部912は、情報取得部911によって取得された指の輪郭像より、指の種類を判定する。例えば、右手の場合読み取り部942上方より見て、中心の中指の付け根の左隣の付け根より延伸している方向の指を人差指、右隣の付け根より延伸している方向の指を薬指と判定する。第7の実施の形態では、指の種類は複数存在するとともに、左右の人差指、中指および薬指等のように、予め特定することもできる。種別判定部912は、詳しくは後述するが、方向特徴部分の位置の判定結果に基づいて生成情報の種別が手のひらに関する情報であるか、指に関する情報であるかを判定する。
情報生成部913は、情報取得部911で取得された生体画像を基に、生体の特徴を示す生体情報を生成する。情報生成部913は、生成した生体情報と種別判定部912によって判定された生体情報の種別とを含む照合生体特徴情報を生成する。これにより、認証のために生体情報を照合するユーザの生体情報および種別が示される。情報生成部913は、例えば、生成した生体情報と、種別判定部912によって判定された生体情報の種別と、生体情報に対応する個人を特定する識別情報とを含む生体特徴情報を生成して生体特徴情報記憶部941bに記憶させる。これにより、認証に使用する予め登録された正規の権限を有するユーザの生体情報および種別を示す生体特徴情報が登録される。種別は、手の左右及び指の種別である。また、ユーザの生体情報の登録時には、情報生成部913は、生成した生体特徴情報を生体特徴情報記憶部941bに記憶させる。また、ユーザの生体情報による認証時には、照合部914は、情報生成部913により生成された照合認証生体特徴情報を用いて認証を行う。
照合部914は、照合生体特徴情報と種別が一致する生体特徴情報を抽出し、照合生体特徴情報の生体情報と抽出した生体特徴情報とに基づいて照合する。これにより、情報処理装置900は、照合結果に基づいてユーザの生体認証を行う。照合の対象を種別が同一のものに絞って照合を行うので、照合の処理に要する時間や負荷の増加を抑制することができる。
生体特徴情報記憶部941bは、情報取得部911によって取得された手のひらの生体情報および指の生体情報と種別判定部912によって判定された生体情報の種別とを示す生体特徴情報を記憶する。これにより、ユーザの手のひらの生体情報および指の生体情報と手の左右および指の種類とが対応付けられて記憶される。
図75は、第7の実施の形態の生体特徴テーブルを示す図である。図75に示す生体特徴テーブル941b1は、第7の実施の形態の情報処理装置900が有する生体特徴情報記憶部941bに設定される。生体特徴テーブル941b1は、情報処理装置900の生体認証に使用する生体特徴情報を管理するテーブルである。
生体特徴テーブル941b1には、項目として“番号”、“ID”、“左右”、“特徴データ”が設けられている。また、特徴データには、項目として“手”、“指2”、“指3”、“指4”が設けられている。生体特徴テーブル941b1には、上記項目に設定された値が、生体特徴情報として互いに関連付けられる。
指2は、右手の人差指の静脈および左手の人差指の静脈のいずれかの特徴を示す生体情報のファイル名を示す。指3は、第6の実施の形態と同様、右手の中指の静脈および左手の中指の静脈のいずれかの特徴を示す生体情報のファイル名を示す。指4は、右手の薬指の静脈および左手の薬指の静脈のいずれかの特徴を示す生体情報のファイル名を示す。
なお、図75に示した生体特徴テーブル941b1は一例であり、生体特徴テーブルには任意の項目を設定することができる。例えば、第7の実施の形態では、人差指、中指および薬指の静脈の特徴データを用いるが、他の指の静脈の特徴データを用いてもよく、これらの指のうちの一部の組み合わせを用いてもよい。
図76は、第7の実施の形態の右手の手のひらおよび指の静脈の読み取り時の状態を示す図である。図76は、情報処理装置900が右手の手のひらならびに人差指、中指および薬指の静脈を読み取る際の状態を上方から見た場合の図である。図76に示すように、情報処理装置900は、ディスプレイ部120および本体部930を有する。情報処理装置900の本体部930の上面には、キーボード131、読み取り部9425,9426が設けられている。
読み取り部9425,9426は、図4に示す生体検出部142a、撮像部142bおよび光源部142cをそれぞれ備えている。読み取り部9425,9426は、情報処理装置900のキーボード131と同じ本体部930上面であって、キーボード131の手前に左右に並んで、縦方向に長い長方形状の静脈センサ(撮像部142b)の各辺が情報処理装置900の前面および側面に平行に配置されている。読み取り部9425の撮像部142bは、右手の人差指、中指および薬指の静脈、または左手の手のひらの静脈の読み取りが可能である。読み取り部9426の撮像部142bは、左手の人差指、中指および薬指の静脈、または右手の手のひらの静脈の読み取りが可能である。また、ユーザの頭部201、胴体部202、右上腕部203、右下腕部204、右手の手のひら205、右手の親指205a、右手の人差指205b、右手の中指205c、右手の薬指205d、右手の小指205eを示す。
なお、図70における読み取り部8425,8426の静脈センサと同様に、図76における読み取り部9425,9426における各静脈センサは、主走査方向が、本体部930の前面930aが延びる方向に対して90°の角度をなすように配置されている。ただし、各静脈センサは、例えば、本体部930の前面930aが延びる方向、キーボード131における操作キーの配列方向(キーボード131の長手方向)、または、LCD121の主走査方向のいずれかと、静脈センサの主走査方向との角度が90°となるように、配置されていてもよい。
ユーザが手のひらの静脈および予め特定された複数の指の静脈を読み取り部9425,9426に読み取らせる場合、ユーザは、図76に示すように、静脈を読み取らせる方の手のひら(例えば、右手の手のひら205)および指(例えば、右手の人差指205b、右手の中指205c、右手の薬指205d)を情報処理装置900の前面に対して平行かつ情報処理装置900の本体部930の上面と平行に位置させる。右手を読み取り対象とする場合、ユーザは、右手の手のひら205の中心部が読み取り部9426の中心部に一致するように、かつ、右手の中指205cの中心線が読み取り部9425の横方向の中心線に一致するように位置させる。また、ユーザは、右手の手のひら205を指を開いた状態で、読み取りの対象である右手の人差指205b、右手の中指205c、右手の薬指205d以外の指(右手の親指205aおよび右手の小指205e)が、読み取り部9425の読み取り範囲の上方にかからないように位置させる。また、ユーザは、右手の手のひら205ならびに右手の人差指205b、右手の中指205cおよび右手の薬指205dを、読み取り部9425,9426の読み取り範囲の上方にかかるように位置させるとともに、読み取り部9425,9426のそれぞれの静脈センサ面から一定の距離(例えば数cm)離した空間上に位置させる。ユーザは、読み取り時に右手の手のひら205と右下腕部204との間の手首をねじ曲げる必要がなく、ほぼ真直ぐにできる。これに伴い、ユーザの右手の各指は、各々真直ぐ伸ばし十分正しく開け、ユーザの右手の指と指の間の付け根4か所は、間隔が十分開いている。従って右手の手のひら205に水平面のねじれはなく、早く確実に正しい画像が得られる。従って正しい特徴を早く確実に検出でき、生体情報の登録やユーザの認証を早く確実に行うことができる。
また、手の指と指の間の付け根を、右手の手のひら205の読み取り部9426が備える生体検出部142aの画像センサで取得した取得画像の図示しない左辺に設定される検出用矩形領域での検出に利用することで、右手が載置されたことを早く確実に判定することができる。この検出用矩形領域とは、取得画像の左辺において、例えば、図63、図64に示した右手検出用矩形画像領域7420aのように設定されるものである。また、ユーザの右手首の部分の角度、右手首から右下腕部204や右上腕部203、右下腕部204と右上腕部203との間の肘、右上腕部203と胴体部202との間の右肩の姿勢に無理がなく、ユーザの負担の軽減を図ることができる。
なお、左手を読み取り対象とする場合、ユーザは、左手の手のひらの中心部が読み取り部9425の中心部に一致するように、かつ、左手の中指の中心線が読み取り部9426の横方向の中心線に一致するように位置させる。このとき、手の指と指の間の付け根が、読み取り部9425が備える生体検出部142aの画像センサで取得した取得画像の図示しない右辺に設定される検出用矩形領域から検出されることで、左手が載置されたことが判定される。この検出用矩形領域とは、取得画像の右辺において、例えば、図63,図64に示した左手検出用矩形画像領域7420bのように設定されるものである。
なお、前述の第6の実施の形態と同様に、情報取得部911は、読み取り部9425,9426の一方のみから、手の方向を判定してもよい。あるいは、情報取得部911は、常に、読み取り部9425,9426の両方の画像センサからの取得画像を基に手の方向を判定してもよい。
また、方向特徴部分を検出するための取得画像は、撮像部142bによって撮像される画像であってもよい。
また、第7の実施の形態では、読み取り対象の指の種類は予め特定(右手または左手の人差指、中指および薬指)されているが、これに限らず、ユーザが読み取り対象の指の種類を入力してもよい。また、情報処理装置900が指自体の方向に基づいて判定してもよい。また、人差指、中指および薬指以外の任意の指の組み合わせを読み取り対象として予め特定してもよい。
以上のような第7の実施の形態によっても、第6の実施の形態と同様の効果を奏する。
また、ユーザの認証について、複数の指の静脈の生体情報および手のひらの静脈の両方の生体情報を使用して認証を行うので、認証の精度を高めることが可能になる。また、指の静脈の生体情報の取得時において、指の生体の角度に応じて、指が左右3指ずつの6指のうちいずれの種類の指であるかを判定することが可能になる。また、これにより、ユーザが左右の別だけでなく6指すべての指の種類を入力する必要がなく、認証時および登録時の操作の負担を抑制できる。また、1対N照合を行う際に、6種の指について種別に応じて照合の対象を絞り込むことができる。このため、1対N照合を行う際に高速で照合することが可能になる。あるいは、照合に要する時間や認証処理に要する時間の増加を抑制しながら、生体特徴情報の数を増やすことが可能になる。
[第8の実施の形態]
次に、第8の実施の形態について説明する。上記の第2の実施の形態の第8の変形例との相違点を中心に説明し、同様の事項については同一の符号を用いると共に説明を省略する。
第8の実施の形態は、情報処理装置が、自動取引装置であり、銀行等の預金の受け入れおよび払い出しを行う現金自動預け払い機である点で、第2の実施の形態の第8の変形例と異なる。
図77は、第8の実施の形態の自動取引装置の外観を示す図である。自動取引装置1000は、操作画面1081、紙幣入出部1082a、硬貨入出部1082b、通帳受付部1083、カード受付部1084、レシート発行部1085、読み取り部1086、スピーカ1087を有する。
操作画面1081は、取引の内容を示す画像やATMの利用者を案内するメッセージを含む画像等を表示する表示画面および利用者の入力を受け付けるタッチパネルを有する。紙幣入出部1082aは、利用者の預金の受け入れおよび利用者の預金の払い出しのために紙幣を入出金する。硬貨入出部1082bは、利用者の預金の受け入れおよび利用者の預金の払い出しのために硬貨を入出金する。通帳受付部1083は、利用者の預金の受け入れ時、利用者の預金の払い出し時およびその他利用者の記帳希望時に通帳を受け付ける。カード受付部1084は、利用者の利用時にキャッシュカード等を受け付ける。レシート発行部1085は、利用者の利用時に利用内容等を記録したレシートを発行する。読み取り部1086は、利用時に利用者を認証するために、利用者の手のひらの静脈の生体情報を読み取って照合生体特徴情報を生成し、登録されている生体特徴情報と比較することで利用者の認証を行う。読み取り部1086は、正面から見て自動取引装置1000の右側に設けられている。これにより、ユーザは自動取引装置1000による手のひらの静脈の読み取り時に、左右の手のひらについて異なる方向に位置させて読み取らせることができる。生体特徴情報は、第2の実施の形態の第1の変形例と同様、サーバで管理するとよい。自動取引装置1000は、読み取り部1086による読み取り結果を用いて認証を行う。スピーカ1087は、利用者に取引の状況や操作を案内する音声案内や警告音を出力する。
なお、第8の実施の形態では、読み取り部1086は、正面から見て自動取引装置1000の右側に設けられているが、これに限らず、自動取引装置の左側または中央に設けてもよい。また、読み取り部1086は、利用者の手のひらの静脈を読み取るが、これに限らず、指の静脈を読み取ってもよい。また、指紋または掌紋を読み取ってもよい。また、これらを組み合わせて読み取ってもよい。また、自動取引装置1000は、現金自動預け払い機に限らず、自動販売機等の利用者の生体認証を行う装置であってもよい。
以上のように、第8の実施の形態によれば、自動取引装置1000について、第2の実施の形態と同様の効果を奏する。
なお、上記の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、情報処理装置100〜900、自動取引装置1000が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、磁気記憶装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等がある。磁気記憶装置には、ハードディスク装置(HDD)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ等がある。光ディスクには、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD−RAM、CD−ROM/RW(Rewritable)等がある。光磁気記録媒体には、MO(Magneto-Optical disk)等がある。
プログラムを流通させる場合には、例えば、そのプログラムが記録されたDVD、CD−ROM等の可搬型記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
プログラムを実行するコンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することもできる。また、コンピュータは、ネットワークを介して接続されたサーバコンピュータからプログラムが転送される毎に、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することもできる。
また、上記の処理機能の少なくとも一部を、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)等の電子回路で実現することもできる。
上記については単に本発明の原理を示すものである。更に、多数の変形や変更が当業者にとって可能であり、本発明は上記に示し、説明した正確な構成および応用例に限定されるものではなく、対応するすべての変形例および均等物は、添付の請求項およびその均等物による本発明の範囲とみなされる。
1 生体情報照合装置
2 読み取り部
10a 方向判定部
10b 種別判定部
10c 情報生成部
10d 照合部
11 生体特徴情報記憶部

Claims (16)

  1. 読み取り部に対する生体の方向を判定する方向判定部と、
    前記方向判定部によって判定された方向に基づいて、前記生体の種別を判定する種別判定部と、
    前記読み取り部による前記生体の読み取り結果を基に前記生体の特徴を示す生体情報を生成し、生成した生体情報と、前記種別判定部によって判定された種別とを含む照合生体特徴情報を生成する情報生成部と、
    生体情報と当該生体情報が示す前記生体の種別とを含む生体特徴情報を記憶する生体特徴情報記憶部と、
    前記照合生体特徴情報と種別が一致する生体特徴情報を前記生体特徴情報記憶部から抽出し、抽出した生体特徴情報内の生体情報と前記照合生体特徴情報内の生体情報とを照合する照合部と、
    を有し、
    前記読み取り部による読み取り範囲の一部には、前記読み取り部に対する前記生体についての所定の複数方向にそれぞれ対応する複数の検出範囲が設けられ、前記方向判定部は、前記複数の検出範囲のそれぞれにおいて前記生体における所定の方向特徴部分の有無を検出した検出結果に基づいて、前記生体の方向を判定することを特徴とする生体情報照合装置。
  2. 前記生体情報は、手に関する情報であり、
    前記方向特徴部分は、手のひらにおける指の付け根の谷間部分である、
    ことを特徴とする請求項記載の生体情報照合装置。
  3. 前記生体情報は、手のひらに関する情報および指に関する情報のいずれかを含み、
    前記種別は、前記生体が手のひらか、指かを示す情報を含み、
    前記方向判定部は、前記方向特徴部分の位置を判定し、
    前記種別判定部は、前記方向特徴部分の位置の判定結果に基づいて前記種別が手のひらか、指かを判定することを特徴とする請求項記載の生体情報照合装置。
  4. 前記生体情報は、指に関する情報を含み、
    前記方向判定部は、指の輪郭線に基づく接線の方向と、判定された前記生体の方向との比較結果に基づいて方向が正しいか否かを判定する、
    ことを特徴とする請求項1記載の生体情報照合装置。
  5. 前記読み取り部を一体に備えるとともに、
    所定方向に配列して設置された複数の操作キーを有し、
    前記方向判定部によって判定される方向のうちの少なくとも一方と前記操作キーの配列方向との角度が斜角となる、
    ことを特徴とする請求項1記載の生体情報照合装置。
  6. 前記方向判定部は、前記生体における第1の部位および第2の部位のうちの互いに異なる部位を読み取る第1の読み取り部および第2の読み取り部のうち、少なくとも一方に対する撮像対象部位の方向を判定し、
    前記種別判定部は、前記方向判定部による方向の判定結果に基づいて、方向が判定された部位についての前記種別を判定し、
    前記情報生成部は、前記第1の読み取り部および前記第2の読み取り部による読み取り結果に基づく、前記第1の部位に関する生体情報および前記第2の部位に関する生体情報と、前記種別判定部によって判定された前記種別とを含む前記照合生体特徴情報を生成する、
    ことを特徴とする請求項1記載の生体情報照合装置。
  7. 前記読み取り部を一体に備えるとともに、
    前記読み取り部による前記生体の走査方向が、前記生体情報照合装置の筐体における操作者と対向する側の端部が延びる方向に対して斜角になるように、前記読み取り部が配置された、
    ことを特徴とする請求項1記載の生体情報照合装置。
  8. 前記読み取り部を一体に備えるとともに、
    所定方向に配列して設置された複数の操作キーを有し、
    前記読み取り部による前記生体の走査方向が、前記操作キーの配列方向に対して斜角になるように、前記読み取り部が配置された、
    ことを特徴とする請求項1記載の生体情報照合装置。
  9. 前記読み取り部を一体に備えるとともに、
    画像を表示する表示装置を有し、
    前記読み取り部による前記生体の走査方向が、前記表示装置の走査方向に対して斜角になるように、前記読み取り部が配置された、
    ことを特徴とする請求項1記載の生体情報照合装置。
  10. 前記方向判定部は、互いに直交するいずれかの方向を判定することを特徴とする請求項7〜9のいずれか1項に記載の生体情報照合装置。
  11. 前記読み取り部を一体に備えるとともに、
    前記読み取り部による前記生体の走査方向が、前記生体情報照合装置の筐体における操作者と対向する側の端部が延びる方向に対して垂直になるように、前記読み取り部が配置された、
    ことを特徴とする請求項1記載の生体情報照合装置。
  12. 前記読み取り部を一体に備えるとともに、
    所定方向に配列して設置された複数の操作キーを有し、
    前記読み取り部による前記生体の走査方向が、前記操作キーの配列方向に対して垂直になるように、前記読み取り部が配置された、
    ことを特徴とする請求項1記載の生体情報照合装置。
  13. 前記読み取り部を一体に備えるとともに、
    画像を表示する表示装置を有し、
    前記読み取り部による前記生体の走査方向が、前記表示装置の走査方向に対して垂直になるように、前記読み取り部が配置された、
    ことを特徴とする請求項1記載の生体情報照合装置。
  14. 前記方向判定部は、互いに逆方向であるいずれかの方向を判定することを特徴とする請求項11〜13のいずれか1項に記載の生体情報照合装置。
  15. コンピュータに、
    読み取り部に対する生体の方向を判定し、
    判定された前記生体の方向に基づいて、前記生体の種別を判定し、
    前記読み取り部による前記生体の読み取り結果を基に前記生体の特徴を示す生体情報を生成し、生成した生体情報と、判定した種別とを含む照合生体特徴情報を生成し、
    生体情報と当該生体情報が示す前記生体の種別とを含む生体特徴情報を記憶する生体特徴情報記憶部から、前記照合生体特徴情報と種別が一致する生体特徴情報を抽出し、抽出した生体特徴情報内の生体情報と前記照合生体特徴情報内の生体情報とを照合する、
    処理を実行させ
    前記読み取り部による読み取り範囲の一部には、前記読み取り部に対する前記生体についての所定の複数方向にそれぞれ対応する複数の検出範囲が設けられ、前記生体の方向の判定では、前記複数の検出範囲のそれぞれにおいて前記生体における所定の方向特徴部分の有無を検出した検出結果に基づいて、前記生体の方向を判定することを特徴とする生体情報照合プログラム。
  16. 情報処理装置が、
    読み取り部に対する生体の方向を判定し、
    判定された前記生体の方向に基づいて、前記生体の種別を判定し、
    前記読み取り部による前記生体の読み取り結果を基に前記生体の特徴を示す生体情報を生成し、生成した生体情報と、判定した種別とを含む照合生体特徴情報を生成し、
    生体情報と当該生体情報が示す前記生体の種別とを含む生体特徴情報を記憶する生体特徴情報記憶部から、前記照合生体特徴情報と種別が一致する生体特徴情報を抽出し、抽出した生体特徴情報内の生体情報と前記照合生体特徴情報内の生体情報とを照合する、
    処理を含み、
    前記読み取り部による読み取り範囲の一部には、前記読み取り部に対する前記生体についての所定の複数方向にそれぞれ対応する複数の検出範囲が設けられ、前記生体の方向の判定では、前記複数の検出範囲のそれぞれにおいて前記生体における所定の方向特徴部分の有無を検出した検出結果に基づいて、前記生体の方向を判定することを特徴とする生体情報照合方法。
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