JP5712333B2 - 物理量データ補正装置及び物理量データ補正方法 - Google Patents
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Description
本発明は、物理量データ補正装置及び物理量データ補正方法に関し、より詳細には、外部環境の変化や乱れの影響下においても正確かつ迅速に補正を行うことを可能とした物理量データ補正装置及び物理量データ補正方法に関する。
近年、携帯電話やスマートフォン・タブレット端末などの携帯機器の普及により、歩行者用ナビゲーションシステムのニーズが高まっており、歩行者の現在位置と共に進行方向を計測するための、携帯機器に搭載可能な方位角測定装置の需要が高まっている。
また、ゲームコントローラやテレビリモコン・デジタルカメラといった機器にもユーザーの向きや状態に合わせた機能を提供することを目的として地磁気センサや加速度センサといった物理量データを計測するセンサ部品の搭載が普及しつつある。
通常、これらの電子機器の内部には多数の部品が実装されており、センサ部品に影響を与える部品が用いられることも多い。
地磁気センサを一例に取ると、理想的な地磁気測定値は一般に、原点を中心とする球状に分布する(地磁気測定球)。しかしながら、実際には計測装置の周囲に存在する磁性部品の影響を受けるため、地磁気測定値の分布は原点を中心とする球状には分布しない。
また、ゲームコントローラやテレビリモコン・デジタルカメラといった機器にもユーザーの向きや状態に合わせた機能を提供することを目的として地磁気センサや加速度センサといった物理量データを計測するセンサ部品の搭載が普及しつつある。
通常、これらの電子機器の内部には多数の部品が実装されており、センサ部品に影響を与える部品が用いられることも多い。
地磁気センサを一例に取ると、理想的な地磁気測定値は一般に、原点を中心とする球状に分布する(地磁気測定球)。しかしながら、実際には計測装置の周囲に存在する磁性部品の影響を受けるため、地磁気測定値の分布は原点を中心とする球状には分布しない。
図1は、硬磁性体による影響(Hard−Iron Effect)を説明するための模式図である。なお、図1は、簡単のため2次元としている。(以下、図の説明は簡単のため2次元で行う場合があるが、3次元以上でも同様である。)計測装置に影響を与える磁性部品が磁石などの硬磁性を示す部品であれば地磁気測定値はオフセットを持つこととなり、オフセット磁場に相当するベクトルを中心とする球状に分布する。
図2は、軟磁性体による影響(Soft−Iron Effect)を説明するための模式図である。計測装置に影響を与える磁性部品が鉄などの軟磁性を示す部品であれば、地磁気測定値は楕円体状に歪んで分布する。
図2は、軟磁性体による影響(Soft−Iron Effect)を説明するための模式図である。計測装置に影響を与える磁性部品が鉄などの軟磁性を示す部品であれば、地磁気測定値は楕円体状に歪んで分布する。
これらオフセット磁場の影響や分布形状の歪みは方位角誤差の原因となるため、正しい方位角を得るためにはこれらの影響を補正することが必要である。
硬磁性体による影響を補正する方法として、例えば、特許文献1に記載のものは、地磁気検出手段を用いた方位角計測装置及び方位角計測方法に関するもので、特に、磁気センサのオフセットの補正に好適な方位角計測装置及び方位角計測方法に関するもので、物理量データが球面上に分布して得られるオフセット算出について開示されている。
軟磁性体による影響を補正する方法として、例えば、特許文献2には、本来球状に分布すべき物理量データが楕円体状に分布して得られた場合に、得られた楕円体状のデータを球状に分布するよう補正を行うための基本的な演算手法が開示されている。
硬磁性体による影響を補正する方法として、例えば、特許文献1に記載のものは、地磁気検出手段を用いた方位角計測装置及び方位角計測方法に関するもので、特に、磁気センサのオフセットの補正に好適な方位角計測装置及び方位角計測方法に関するもので、物理量データが球面上に分布して得られるオフセット算出について開示されている。
軟磁性体による影響を補正する方法として、例えば、特許文献2には、本来球状に分布すべき物理量データが楕円体状に分布して得られた場合に、得られた楕円体状のデータを球状に分布するよう補正を行うための基本的な演算手法が開示されている。
しかしながら、上述した特許文献1には、本発明のような、制御パラメータ群に基づき演算制御部が近似楕円体演算部及び/又は補正係数演算部を適切に制御するような構成及び方法については何ら開示されていない。
また、上述した特許文献2には、球状に分布すべき物理量データが楕円体状に分布して得られた場合に、得られた楕円体状のデータを球状に分布するよう補正を行うための基本的な演算手法が開示されているものの、実環境下においては外部環境の変化や乱れが存在するため、基本的な演算手法がわかっていても正確かつ迅速に補正を行うことは困難であった。
また、上述した特許文献2には、球状に分布すべき物理量データが楕円体状に分布して得られた場合に、得られた楕円体状のデータを球状に分布するよう補正を行うための基本的な演算手法が開示されているものの、実環境下においては外部環境の変化や乱れが存在するため、基本的な演算手法がわかっていても正確かつ迅速に補正を行うことは困難であった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、制御パラメータ群に基づき演算制御部が近似楕円体演算部及び/又は補正係数演算部を適切に制御することで、外部環境の変化や乱れの影響下においても正確かつ迅速に補正を行うことを可能とした物理量データ補正装置及び物理量データ補正方法を提供することにある。
本発明は、このような目的を達成するためになされたもので、以下の事項を特徴とする。
(1)n(nは2以上の整数)軸の物理量検出部から出力される物理量データを取得する物理量データ取得部と、前記物理量データをn軸の座標空間上に分布させることにより得られる分布形状を近似するn次元楕円体の近似式を演算する近似楕円体演算部と、前記n次元楕円体をn次元球に補正する補正係数を演算する補正係数演算部と、前記近似楕円体演算部及び前記補正係数演算部の少なくとも一方の演算部を制御パラメータ群に基づき制御する演算制御部と、前記補正係数に基づいて前記物理量データを補正し、該補正された物理量データを出力する補正データ出力部と、を備えることを特徴とする物理量データ補正装置である。
(1)n(nは2以上の整数)軸の物理量検出部から出力される物理量データを取得する物理量データ取得部と、前記物理量データをn軸の座標空間上に分布させることにより得られる分布形状を近似するn次元楕円体の近似式を演算する近似楕円体演算部と、前記n次元楕円体をn次元球に補正する補正係数を演算する補正係数演算部と、前記近似楕円体演算部及び前記補正係数演算部の少なくとも一方の演算部を制御パラメータ群に基づき制御する演算制御部と、前記補正係数に基づいて前記物理量データを補正し、該補正された物理量データを出力する補正データ出力部と、を備えることを特徴とする物理量データ補正装置である。
(2)前記物理量データをn軸の座標空間上に分布させることにより得られる分布形状のn次元体積に基づいて、前記物理量データ取得部が取得した前記物理量データ中から一部の物理量データを選択し、該選択した物理量データを前記近似楕円体演算部に出力するデータ選択部を備えることを特徴とする。
(3)前記演算制御部は、複数の制御パラメータからなる制御パラメータ群を複数有し、前記演算制御部は、前記補正された物理量データの精度を設定する精度設定部を備え、前記演算制御部は、前記精度設定部が設定する精度に応じて前記複数の制御パラメータ群から制御パラメータ群を選択し、該選択した制御パラメータ群を用いて制御することを特徴とする。
(3)前記演算制御部は、複数の制御パラメータからなる制御パラメータ群を複数有し、前記演算制御部は、前記補正された物理量データの精度を設定する精度設定部を備え、前記演算制御部は、前記精度設定部が設定する精度に応じて前記複数の制御パラメータ群から制御パラメータ群を選択し、該選択した制御パラメータ群を用いて制御することを特徴とする。
(4)前記制御パラメータ群が、前記物理量データ群に含まれるデータが測定されてからの経過時間の範囲を指定するパラメータを有することを特徴とする。
(5)前記補正係数演算部が、複数の補正係数の候補である補正係数候補群に基づき補正係数を演算することを特徴とする。
(6)前記制御パラメータ群が、前記補正係数候補群に含まれる補正係数候補が演算されてからの経過時間の範囲を指定するパラメータを有することを特徴とする。
(7)前記制御パラメータ群が、前記補正係数候補群に含まれる補正係数候補のばらつきの範囲を指定するパラメータを有することを特徴とする。
(5)前記補正係数演算部が、複数の補正係数の候補である補正係数候補群に基づき補正係数を演算することを特徴とする。
(6)前記制御パラメータ群が、前記補正係数候補群に含まれる補正係数候補が演算されてからの経過時間の範囲を指定するパラメータを有することを特徴とする。
(7)前記制御パラメータ群が、前記補正係数候補群に含まれる補正係数候補のばらつきの範囲を指定するパラメータを有することを特徴とする。
(8)前記制御パラメータ群が、前記補正係数候補群に含まれる補正係数候補のうち、有効な補正係数候補の数の範囲を指定するパラメータを有することを特徴とする。
(9)前記複数の補正係数の候補は、前記補正係数演算部が既に出力した補正係数であることを特徴とする。
(10)前記制御パラメータ群が、前記物理量データ取得部で既に取得された物理量データと前記物理量データ取得部で新たに取得された前記物理量データとの差の範囲を指定するパラメータを有することを特徴とする。
(11)前記制御パラメータ群が、前記近似楕円体演算部の演算の妥当性又は前記補正係数演算部の演算の妥当性を評価するパラメータを有することを特徴とする。
(9)前記複数の補正係数の候補は、前記補正係数演算部が既に出力した補正係数であることを特徴とする。
(10)前記制御パラメータ群が、前記物理量データ取得部で既に取得された物理量データと前記物理量データ取得部で新たに取得された前記物理量データとの差の範囲を指定するパラメータを有することを特徴とする。
(11)前記制御パラメータ群が、前記近似楕円体演算部の演算の妥当性又は前記補正係数演算部の演算の妥当性を評価するパラメータを有することを特徴とする。
(12)前記近似楕円体演算部の演算の妥当性又は前記補正係数演算部の演算の妥当性を評価するパラメータは前記物理量データをn軸の座標空間上に分布させることにより得られる分布形状のn次元体積に基づいたパラメータであることを特徴とする。
(13)前記制御パラメータ群が、前記物理量データの分布形状と前記n次元楕円体のずれの範囲を指定するパラメータを有することを特徴とする。
(14)前記制御パラメータ群が、前記物理量データの分布の平坦性の範囲を指定するパラメータを有することを特徴とする。
(15)前記制御パラメータ群が、前記n次元楕円体の軸長の範囲を指定するパラメータを有することを特徴とする。
(13)前記制御パラメータ群が、前記物理量データの分布形状と前記n次元楕円体のずれの範囲を指定するパラメータを有することを特徴とする。
(14)前記制御パラメータ群が、前記物理量データの分布の平坦性の範囲を指定するパラメータを有することを特徴とする。
(15)前記制御パラメータ群が、前記n次元楕円体の軸長の範囲を指定するパラメータを有することを特徴とする。
(16)前記制御パラメータ群が、前記n次元楕円体のn次元体積の範囲を指定するパラメータを有することを特徴とする。
(17)前記演算制御部は、過去に演算された既存補正係数を記憶する補正係数記憶部を有し、前記制御パラメータ群が、前記既存補正係数の妥当性を評価するパラメータを有することを特徴とする。
(18)前記既存補正係数の妥当性が高い場合には、前記演算制御部は、前記補正係数演算部による演算が行われないように前記補正係数演算部を制御することを特徴とする。
(19)前記既存補正係数の妥当性が低い場合には、前記演算制御部は、前記補正係数記憶部に記憶される前記既存補正係数をリセットすることを特徴とする。
(17)前記演算制御部は、過去に演算された既存補正係数を記憶する補正係数記憶部を有し、前記制御パラメータ群が、前記既存補正係数の妥当性を評価するパラメータを有することを特徴とする。
(18)前記既存補正係数の妥当性が高い場合には、前記演算制御部は、前記補正係数演算部による演算が行われないように前記補正係数演算部を制御することを特徴とする。
(19)前記既存補正係数の妥当性が低い場合には、前記演算制御部は、前記補正係数記憶部に記憶される前記既存補正係数をリセットすることを特徴とする。
(20)n(nは2以上の整数)軸の物理量検出部から出力される物理量データを取得する物理量データ取得ステップと、前記物理量データをn軸の座標空間上に分布させることにより得られる分布形状を近似するn次元楕円体の近似式を演算する近似楕円体演算ステップと、前記n次元楕円体をn次元球に補正する補正係数を演算する補正係数演算ステップと、前記近似楕円体演算ステップ及び前記補正係数演算ステップの少なくとも一方の演算ステップを制御パラメータ群に基づき制御する演算制御ステップと、前記補正係数に基づいて前記物理量データを補正し、該補正された物理量データを出力する補正データ出力ステップと、を有することを特徴とする物理量データ補正方法である。
(21)コンピューターを、(1)乃至(19)のいずれかに記載の物理量データ補正装置として機能させるためのプログラムである。
(21)コンピューターを、(1)乃至(19)のいずれかに記載の物理量データ補正装置として機能させるためのプログラムである。
本発明によれば、制御パラメータ群に基づき演算制御部が近似楕円体演算部及び/又は補正係数演算部を適切に制御することで、外部環境の変化や乱れの影響下においても正確かつ迅速に補正を行うことを可能とした物理量データ補正装置及び物理量データ補正方法を実現することができる。
初めに、本発明を実施するために必要となる数学的演算の概略について説明する。
理想的な環境下における物理量データをXidealとし、外部環境の変化や乱れの影響を受けた物理量データをXmeas.とする。Xidealは球状の分布を成し、Xmeas.は楕円体状の分布を成している。この時、XidealとXmeas.は次のような関係式で表すことができる。
理想的な環境下における物理量データをXidealとし、外部環境の変化や乱れの影響を受けた物理量データをXmeas.とする。Xidealは球状の分布を成し、Xmeas.は楕円体状の分布を成している。この時、XidealとXmeas.は次のような関係式で表すことができる。
ここで、αはスカラー、Xideal、Xmeas.、oはn次元ベクトルであり、Dは行列式の値が1のn×n行列である。
理想的な環境下における物理量データXidealは球状に分布しているので、そのn次元球の半径をRとして次式が成り立つ。
理想的な環境下における物理量データXidealは球状に分布しているので、そのn次元球の半径をRとして次式が成り立つ。
が成り立つ。数式3のA、o、αRが物理量データXmeas.の分布を特徴付けるパラメータであり、本発明における近似楕円体演算はこれらのパラメータを算出することに相当する。
ここで、Aは一般にn×nの実正則行列であるので対角化することができて、Aを対角化する直交行列をU、Aの固有値からなる対角行列をΛとすると以下のように書くことができる。
ここで、Aは一般にn×nの実正則行列であるので対角化することができて、Aを対角化する直交行列をU、Aの固有値からなる対角行列をΛとすると以下のように書くことができる。
さらに、Λは対角行列なので各対角成分の平方根を取ることで容易に開平することができ、Λの平方根をκとすると数式4は以下のように変形できる。
このκUを用いて物理量データXmeas.を補正すると、
となり、補正物理量データκUXmeas.の分布が球状に補正されることがわかる。
従って、κ、Uを求めることで物理量データXmeas.を楕円体状の分布から球状の分布となるように補正することが可能であり、本発明における補正係数演算はこれらのパラメータを算出することに相当する。oはオフセット値の補正を与えるパラメータであり、近似楕円体演算の過程で算出可能であるので、これも補正係数の一部とみなしても良い。また、αは感度の補正を与えるパラメータであり、物理量データXidealの半径Rがあらかじめ分かっている場合は数式6より算出可能であるので、これも補正係数の一部とみなしても良い。
本発明は、制御パラメータ群に基づき演算制御部が近似楕円体演算部及び/又は補正係数演算部を適切に制御することで、外部環境の変化や乱れの影響下においても正確かつ迅速に物理量データの補正を行うことを可能とした。
従って、κ、Uを求めることで物理量データXmeas.を楕円体状の分布から球状の分布となるように補正することが可能であり、本発明における補正係数演算はこれらのパラメータを算出することに相当する。oはオフセット値の補正を与えるパラメータであり、近似楕円体演算の過程で算出可能であるので、これも補正係数の一部とみなしても良い。また、αは感度の補正を与えるパラメータであり、物理量データXidealの半径Rがあらかじめ分かっている場合は数式6より算出可能であるので、これも補正係数の一部とみなしても良い。
本発明は、制御パラメータ群に基づき演算制御部が近似楕円体演算部及び/又は補正係数演算部を適切に制御することで、外部環境の変化や乱れの影響下においても正確かつ迅速に物理量データの補正を行うことを可能とした。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図3は、本発明に係る物理量データ補正装置を説明するための構成ブロック図である。図中符号10は物理量データ補正装置、11は物理量データ取得部、11aはデータ選択部、12は近似楕円体演算部、13は補正係数演算部、14は演算制御部、15は補正データ出力部を示している。
図3は、本発明に係る物理量データ補正装置を説明するための構成ブロック図である。図中符号10は物理量データ補正装置、11は物理量データ取得部、11aはデータ選択部、12は近似楕円体演算部、13は補正係数演算部、14は演算制御部、15は補正データ出力部を示している。
図4は、図3における種々のデータを示す図である。図中符号21は物理量データ群、22は近似楕円体パラメータ、23は補正係数候補群、24は補正係数、25は制御パラメータレベル、26は制御パラメータ群、27は物理量データバッファ、28は補正係数候補バッファ、29は制御パラメータ群の組を示している。
本発明の物理量データ補正装置は、制御パラメータ群に基づき演算制御部14が近似楕円体演算部12及び/又は補正係数演算部13を適切に制御することで、外部環境の変化や乱れの影響下においても正確かつ迅速に補正を行うことを可能としたものである。
本発明の物理量データ補正装置は、制御パラメータ群に基づき演算制御部14が近似楕円体演算部12及び/又は補正係数演算部13を適切に制御することで、外部環境の変化や乱れの影響下においても正確かつ迅速に補正を行うことを可能としたものである。
物理量データ取得部11は、物理量を検出する物理量検出部から出力される物理量データを取得するものである。物理量検出部に特に限定は無く、例えば、磁気を検出する磁気検出部や加速度を検出する角速度検出部、角速度を検出する角速度検出部などを用いても良い。物理量検出部の軸数は2軸以上であれば特に限定はないが、2軸又は3軸が好適である。
また、データ選択部11aは、物理量データ取得部11で取得された物理量データを選択する。また、近似楕円体演算部12は、データ選択部11aで選択された物理量データをn(nは2以上の整数)軸の座標空間上に分布させることにより得られる分布形状を表すn次元楕円体の近似式を演算する。
また、データ選択部11aは、物理量データ取得部11で取得された物理量データを選択する。また、近似楕円体演算部12は、データ選択部11aで選択された物理量データをn(nは2以上の整数)軸の座標空間上に分布させることにより得られる分布形状を表すn次元楕円体の近似式を演算する。
また、補正係数演算部13は、近似楕円体演算部12により演算されたn次元楕円体をn次元球に補正する補正係数を演算するものである。また、演算制御部14は、近似楕円体演算部12及び/又は補正係数演算部13を制御パラメータ群26に基づき制御するものである。
また、補正データ出力部15は、補正係数演算部13により演算された補正係数に基づき物理量データを補正し、補正した物理量データ(補正物理量データ)を出力するものである。
また、補正データ出力部15は、補正係数演算部13により演算された補正係数に基づき物理量データを補正し、補正した物理量データ(補正物理量データ)を出力するものである。
また、演算制御部14は、補正物理量データの精度に応じて変更される複数の制御パラメータ群26からなる制御パラメータ群の組29を有している。各々の制御パラメータ群26には、制御パラメータレベル25が設定してあり、制御パラメータレベル25が低い制御パラメータ群26は所望とする補正物理量データの精度が低い代わりに演算量が少なく、補正係数算出までの時間が短い。一方、制御パラメータレベル25が高い制御パラメータ群26は演算量が多く、補正係数算出までの時間は長くかかるが、精度の高い補正物理量データを得ることが可能となる。
また、演算制御部14は、補正された物理量データの精度を設定する精度設定部を備える。演算制御部14は、精度設定部が設定する精度に応じて複数の制御パラメータ群の組29から制御パラメータ群26を選択し、選択した制御パラメータ群26を用いて近似楕円体演算部12や補正係数演算部13を制御する。精度設定部は補正係数が算出された回数に応じて目標精度を設定しても良い。例えば、物理量データ補正装置10の電源を入れた直後など、補正係数が算出されていない状況では、精度設定部は補正物理量データの精度を低く設定し、補正係数算出までの時間を短くする。補正係数が十分な数算出されている状況では、精度設定部は補正物理量データの精度を高く設定し、補正係数算出までの時間を長くする。目標精度はこの他、ユーザーの入力によって設定されても良い。
また、演算制御部14は、制御パラメータ群の組29の中から一の制御パラメータ群を選択する。そして、選択した制御パラメータ群を用いて近似楕円体演算部12や補正係数演算部13を制御する。
また、制御パラメータ群26は、物理量データ群21に含まれる物理量データが測定されてからの経過時間の範囲を指定するパラメータを有している。この制御パラメータは物理量データに対する有効期限の概念を示している。地磁気などは場所や時間によって分布が変化するので、古すぎる物理量データは使用しない方が良い場合がある。
また、制御パラメータ群26は、物理量データ群21に含まれる物理量データが測定されてからの経過時間の範囲を指定するパラメータを有している。この制御パラメータは物理量データに対する有効期限の概念を示している。地磁気などは場所や時間によって分布が変化するので、古すぎる物理量データは使用しない方が良い場合がある。
図5は、場所や時間により地磁気測定値の分布が変化することを説明するための模式図である。図5では、オフセット値と地磁気強度が異なる二つの地磁気測定球分布が見られるため、一方の地磁気環境下で得られた物理量データを用いてもう一方の地磁気環境下の近似楕円体演算や補正係数演算を行うと誤った結果を算出してしまう可能性がある。
また、制御パラメータ群26は、物理量データ群21に含まれる物理量データと物理量データ取得部11で新たに取得された物理量データとの差の範囲を指定するパラメータを有している。本パラメータはノイズレベル程度の変動では新たに取得された物理量データを物理量データバッファに取り込まないようにすることで物理量データの分布角を稼ぎ、近似楕円体演算の精度を向上させる効果がある。精度良く近似楕円体を求めるためには、物理量データ群は楕円体の輪郭をある程度示すように広い分布角を有している必要があり、また、単なるノイズ的な入力が運悪く楕円体のように分布した際に誤って演算を進めないようにする必要がある。ただし、本願における物理量データの分布角とは、n次元楕円体の中心から物理量データの分布を見込む角であり、2次元物理量データの分布に対しては通常の角度、3次元物理量データの分布に対しては立体角で表される。
また、制御パラメータ群26は、物理量データ群21に含まれる物理量データと物理量データ取得部11で新たに取得された物理量データとの差の範囲を指定するパラメータを有している。本パラメータはノイズレベル程度の変動では新たに取得された物理量データを物理量データバッファに取り込まないようにすることで物理量データの分布角を稼ぎ、近似楕円体演算の精度を向上させる効果がある。精度良く近似楕円体を求めるためには、物理量データ群は楕円体の輪郭をある程度示すように広い分布角を有している必要があり、また、単なるノイズ的な入力が運悪く楕円体のように分布した際に誤って演算を進めないようにする必要がある。ただし、本願における物理量データの分布角とは、n次元楕円体の中心から物理量データの分布を見込む角であり、2次元物理量データの分布に対しては通常の角度、3次元物理量データの分布に対しては立体角で表される。
図6は、制御パラメータによる物理量データバッファ取り込み制御の例(その1)を示す図である。この例では、新たに取得された物理量データと物理量データ群に含まれる各データとの差が、制御パラメータによりに指定される物理量データバッファへの取り込みが抑制される範囲に入っているため、この場合は物理量データバッファへの取り込みが抑制される。
図7は、制御パラメータによる物理量データバッファ取り込み制御の例(その2)を示す図である。この例では、新たに取得された物理量データと物理量データ群に含まれる各データとの差が、制御パラメータによりに指定される物理量データバッファへの取り込みが抑制される範囲に入っていないため、この場合は物理量データバッファへの取り込みが実行される。
図7は、制御パラメータによる物理量データバッファ取り込み制御の例(その2)を示す図である。この例では、新たに取得された物理量データと物理量データ群に含まれる各データとの差が、制御パラメータによりに指定される物理量データバッファへの取り込みが抑制される範囲に入っていないため、この場合は物理量データバッファへの取り込みが実行される。
図8は、物理量データの分布と近似楕円体演算の関係を説明するための模式図(その1)である。この例では、物理量データの分布が偏っており、物理量データの分布角が小さいため、近似楕円体演算において算出されるべき正しい近似楕円体から大きく異なる近似楕円体が算出されてしまう場合がある。
図9は、物理量データの分布と近似楕円体演算の関係を説明するための模式図(その2)である。この例では物理量データの分布角が大きく、近似楕円体の算出は精度良く行うことができる。
図9は、物理量データの分布と近似楕円体演算の関係を説明するための模式図(その2)である。この例では物理量データの分布角が大きく、近似楕円体の算出は精度良く行うことができる。
データ選択部11aは、n次元楕円体のn次元体積に基づいて物理量データ取得部11により取得された物理量データをフィルタリングする。なお、2次元楕円体の2次元体積は2次元楕円体の面積と同じである。
楕円体の体積は、電子コンパスで言えば地磁気測定球の体積に相当し、加速度センサで言えば重力加速度測定値の成す測定値分布球(重力測定球)の体積に相当する。物理量データを物理量データバッファに取り込む際の判断など、楕円体が小さければ閾値を小さく、大きければ閾値も大きくすることで、外部環境への動的な適応を可能とし、安定的な性能を得ることができる場合がある。
楕円体の体積は、電子コンパスで言えば地磁気測定球の体積に相当し、加速度センサで言えば重力加速度測定値の成す測定値分布球(重力測定球)の体積に相当する。物理量データを物理量データバッファに取り込む際の判断など、楕円体が小さければ閾値を小さく、大きければ閾値も大きくすることで、外部環境への動的な適応を可能とし、安定的な性能を得ることができる場合がある。
図10は、n次元楕円体のn次元体積に基づいて物理量データをフィルタリングすることの効果を説明するための模式図(その1)で、図7と同じ分布形状のまま測定値の分布する楕円体の体積が1/8になった場合に、物理量データバッファ内の各データと新たに取得された物理量データとの差の範囲を指定するパラメータを変えなかったときの模式図である。この場合、図7と分布形状は同じであるにもかかわらず新たに取得された物理量データは物理量データバッファへの取り込みが抑制されてしまう。
図11は、n次元楕円体のn次元体積に基づいて物理量データをフィルタリングすることの効果を説明するための模式図(その2)で、図10において、物理量データバッファ内の各データと新たに取得された物理量データとの差の範囲を指定するパラメータを、楕円体の体積に応じて変更した場合の模式図である。この場合、図7と同様、新たに取得された物理量データは物理量データバッファへの取り込みが実行される。
また、演算制御部14は、制御パラメータ群26に基づき、物理量データ取得部11で取得された物理量データからn次元楕円体を演算するための物理量データ群21を選択してもよい。演算負荷の最適化を図るために、近似楕円体を求める演算については、用いる物理量データの数は多いほど演算の精度向上に繋がるが、演算の負荷やデータ格納に要するスペースは増大する。従って、データ数は両者のバランスの良い範囲を採用すると良い。
また、演算制御部14は、制御パラメータ群26に基づき、物理量データ取得部11で取得された物理量データからn次元楕円体を演算するための物理量データ群21を選択してもよい。演算負荷の最適化を図るために、近似楕円体を求める演算については、用いる物理量データの数は多いほど演算の精度向上に繋がるが、演算の負荷やデータ格納に要するスペースは増大する。従って、データ数は両者のバランスの良い範囲を採用すると良い。
図12は、有効データ数の範囲の説明図である。バランスの良い有効データ数の範囲としては、例えば許容誤差の上限にあたる有効データ数から許容負荷の上限にあたる有効データ数までを取る。
また、制御パラメータ群26は、近似楕円体演算部12の演算の妥当性を評価するパラメータを有している。近似楕円体演算の精度向上を図るために、物理量データ群と近似楕円体との誤差が大きくないか、あるいは求まった近似楕円体の軸長が異常でないか、また、求まった近似楕円体の体積が異常でないかなどを評価する。
演算制御部14は、例えば、物理量データをn軸の座標空間上に分布させることにより得られる分布形状のn次元体積に基づいて、算出された近似楕円体の軸長が異常でないか、また、算出された近似楕円体の体積が異常でないかなどを評価する。評価結果が妥当なものではない場合、 演算制御部14は、近似楕円体演算部12の演算結果が他の機能ブロックに出力されないように近似楕円体演算部12を制御する。
また、制御パラメータ群26は、近似楕円体演算部12の演算の妥当性を評価するパラメータを有している。近似楕円体演算の精度向上を図るために、物理量データ群と近似楕円体との誤差が大きくないか、あるいは求まった近似楕円体の軸長が異常でないか、また、求まった近似楕円体の体積が異常でないかなどを評価する。
演算制御部14は、例えば、物理量データをn軸の座標空間上に分布させることにより得られる分布形状のn次元体積に基づいて、算出された近似楕円体の軸長が異常でないか、また、算出された近似楕円体の体積が異常でないかなどを評価する。評価結果が妥当なものではない場合、 演算制御部14は、近似楕円体演算部12の演算結果が他の機能ブロックに出力されないように近似楕円体演算部12を制御する。
また、制御パラメータ群26は、物理量データの分布とn次元楕円体のずれの範囲を指定するパラメータを有している。近似楕円体演算の精度向上を図るために、物理量データ群と近似楕円体との誤差が大きくないかを評価する。
また、制御パラメータ群26は、物理量データの分布の平坦性の範囲を指定するパラメータを有している。近似楕円体演算の精度向上を図るために、物理量データの分布角が不十分ではないかを評価する。ただし、本発明における分布の平坦性とは、n次元の物理量データの分布が概略(n−1)以下の次元であることを意味するものとする。例えば、図8では、2次元の物理量データ群がほぼ直線状に分布しており、概略1次元的な分布をしている。分布の平坦性の指標としては、物理量データ群の分布を(n−1)以下の次元で近似し、物理量データ群とその近似面や線との距離の分散や総和、平均値、最大値などを用いることができる。
また、制御パラメータ群26は、物理量データの分布の平坦性の範囲を指定するパラメータを有している。近似楕円体演算の精度向上を図るために、物理量データの分布角が不十分ではないかを評価する。ただし、本発明における分布の平坦性とは、n次元の物理量データの分布が概略(n−1)以下の次元であることを意味するものとする。例えば、図8では、2次元の物理量データ群がほぼ直線状に分布しており、概略1次元的な分布をしている。分布の平坦性の指標としては、物理量データ群の分布を(n−1)以下の次元で近似し、物理量データ群とその近似面や線との距離の分散や総和、平均値、最大値などを用いることができる。
また、制御パラメータ群26は、n次元楕円体の軸長の範囲を指定するパラメータを有している。測定値分布の異常検出を行うために、求まった近似楕円体の軸長が異常でないか、あるいはあまりに長軸と短軸の比が大きい場合、補正を行っても補正後の測定値の信憑性が低いかもしれない。すべての軸長が大きすぎる又は小さすぎる場合、測定環境が異常であるかもしれない。
また、制御パラメータ群26は、n次元楕円体の体積の範囲を指定するパラメータを有している。測定値分布の異常検出を行うために、求まった近似楕円体の体積が異常でないか、あるいは近似楕円体の体積が大きすぎる又は小さすぎる場合、測定環境が異常であるかもしれない。
また、制御パラメータ群26は、n次元楕円体の体積の範囲を指定するパラメータを有している。測定値分布の異常検出を行うために、求まった近似楕円体の体積が異常でないか、あるいは近似楕円体の体積が大きすぎる又は小さすぎる場合、測定環境が異常であるかもしれない。
また、補正係数演算部13は、複数の補正係数の候補である補正係数候補群23に基づき補正係数を演算するものである。補正係数の精度向上・安定化を図るために、ある期間、安定して同様の結果が得られているかチェックを行う。平均などをして、補正係数の安定化を図る。
演算制御部14は、物理量データの分布とn次元楕円体のずれ、物理量データの分布の平坦性、n次元楕円体の軸長、n次元楕円体の体積などを評価する。これらの値が妥当なものではない場合、演算制御部14は、近似楕円体演算部12の演算結果が他の機能ブロックに出力されないように近似楕円体演算部12を制御する。演算制御部14は、一定時間、近似楕円体演算部12の演算を中止するように近似楕円体演算部12を制御してもよく、近似楕円体演算部12が取得した物理量データを破棄するように近似楕円体演算部12を制御してよい。物理量データが破棄された場合、演算制御部14は、再度物理量データの取得を行うように近似楕円体演算部12を制御する。
演算制御部14は、物理量データの分布とn次元楕円体のずれ、物理量データの分布の平坦性、n次元楕円体の軸長、n次元楕円体の体積などを評価する。これらの値が妥当なものではない場合、演算制御部14は、近似楕円体演算部12の演算結果が他の機能ブロックに出力されないように近似楕円体演算部12を制御する。演算制御部14は、一定時間、近似楕円体演算部12の演算を中止するように近似楕円体演算部12を制御してもよく、近似楕円体演算部12が取得した物理量データを破棄するように近似楕円体演算部12を制御してよい。物理量データが破棄された場合、演算制御部14は、再度物理量データの取得を行うように近似楕円体演算部12を制御する。
また、制御パラメータ群26は、補正係数候補群23に含まれる補正係数候補が演算されてからの経過時間の範囲を指定するパラメータを有している。この制御パラメータは補正係数候補に対する有効期限の概念を示している。補正係数は、物理量データ補正装置が使用される環境の変化に応じて変化するので、古すぎる補正係数候補は使用しない方が良い場合がある。環境の変化とは、例えば温度や、物理量データ補正装置に搭載、実装された磁性部品の着磁量の変化、物理量データ補正装置の形状変化に伴う内部部品同士の位置関係の変化などが挙げられる。
演算制御部14は、有効期限内の補正係数候補を用いて補正係数を算出するように補正係数演算部13を制御する。
また、制御パラメータ群26は、補正係数候補群23のばらつきの範囲を指定するパラメータを有している。補正係数の精度向上・安定化を図るもので、ある期間、安定して同様の結果が得られているかチェックを行う。補正係数候補バッファ内の各データのばらつきの指標としては、補正係数候補のパラメータごとの分散の総和や、最大値と最小値の差、最大値と最小値の差の総和などを用いる方法などが考えられる。
また、制御パラメータ群26は、補正係数候補群23のばらつきの範囲を指定するパラメータを有している。補正係数の精度向上・安定化を図るもので、ある期間、安定して同様の結果が得られているかチェックを行う。補正係数候補バッファ内の各データのばらつきの指標としては、補正係数候補のパラメータごとの分散の総和や、最大値と最小値の差、最大値と最小値の差の総和などを用いる方法などが考えられる。
演算制御部14は、所定のばらつきの範囲の補正係数候補を用いて補正係数を算出するように補正係数演算部13を制御する。
また、制御パラメータ群26は、補正係数演算部13の演算の妥当性を評価するパラメータを有している。補正係数演算の精度向上を図るために、物理量データ群をきちんと補正できる補正係数になっているか、あるいは補正係数候補群の各候補のばらつきは大きくないかなどを評価する。
物理量検出部が地磁気を検出する磁気検出部であり、物理量データが地磁気データである場合、補正物理量データの分布形状は、理想的には地磁気の大きさを半径とする球となる。補正係数が妥当なものではない場合、補正物理量データの分布形状が、球ではあるが、その半径が地磁気の大きさとはならない可能性がある。演算制御部14は、例えば、物理量データをn軸の座標空間上に分布させることにより得られる分布形状のn次元体積に基づいて、算出された補正係数を評価してもよい。評価結果が妥当なものではない場合、演算制御部14は補正係数が適切な値になるように、n次元体積に基づいて補正係数演算部13を制御する。具体的には、物理量検出部が地磁気を検出する磁気検出部である場合、補正物理量データの分布形状が、地磁気の大きさを半径とする球となるように、補正係数演算部13を制御する。
また、制御パラメータ群26は、補正係数演算部13の演算の妥当性を評価するパラメータを有している。補正係数演算の精度向上を図るために、物理量データ群をきちんと補正できる補正係数になっているか、あるいは補正係数候補群の各候補のばらつきは大きくないかなどを評価する。
物理量検出部が地磁気を検出する磁気検出部であり、物理量データが地磁気データである場合、補正物理量データの分布形状は、理想的には地磁気の大きさを半径とする球となる。補正係数が妥当なものではない場合、補正物理量データの分布形状が、球ではあるが、その半径が地磁気の大きさとはならない可能性がある。演算制御部14は、例えば、物理量データをn軸の座標空間上に分布させることにより得られる分布形状のn次元体積に基づいて、算出された補正係数を評価してもよい。評価結果が妥当なものではない場合、演算制御部14は補正係数が適切な値になるように、n次元体積に基づいて補正係数演算部13を制御する。具体的には、物理量検出部が地磁気を検出する磁気検出部である場合、補正物理量データの分布形状が、地磁気の大きさを半径とする球となるように、補正係数演算部13を制御する。
また、制御パラメータ群26は、過去に演算された既存補正係数が存在する場合、既存補正係数の妥当性を評価するパラメータを有している。既存補正係数で物理量データ群を補正した結果、物理量データの分布が球状に分布するような場合は測定環境に大きな変化は無く、既存補正係数の妥当性が高いと判断できる。既存補正係数の妥当性が高い場合は、新たな補正係数を求めるための演算をせずに次の測定データを待つことで処理の簡略化を図れる。また、既存補正係数で物理量データ群を補正した結果、物理量データの分布が想定される球面から大きく外れているような場合は測定環境に大幅な変化があったと推測され、既存補正係数の妥当性が低いと判断できる。既存補正係数の妥当性が低い場合は、制御パラメータレベル25を下げて物理量データバッファ27や補正係数候補バッファ28のリセット処理などを行うことで測定環境の変化に素早く対応すること可能となる。
また、制御パラメータ群26は、物理量データ群21に含まれる物理量データのうち、有効な物理量データの数の範囲を指定するパラメータを有している。演算負荷の最適化を図るために、演算に用いる物理量データの数は多いほど演算の精度向上に繋がるが、演算の負荷やデータ格納に要するスペースは増大する。従って、データ数は両者のバランスの良い範囲を採用すると良い。
また、制御パラメータ群26は、補正係数候補群23に含まれる補正係数候補のうち、有効な補正係数候補の数の範囲を指定するパラメータを有している。演算負荷の最適化を図るために、補正係数候補数は多いほど補正の精度向上に繋がるが、演算の負荷やデータ格納に要するスペースは増大する。従って、データ数は両者のバランスの良い範囲を採用すると良い。
また、制御パラメータ群26は、補正係数候補群23に含まれる補正係数候補のうち、有効な補正係数候補の数の範囲を指定するパラメータを有している。演算負荷の最適化を図るために、補正係数候補数は多いほど補正の精度向上に繋がるが、演算の負荷やデータ格納に要するスペースは増大する。従って、データ数は両者のバランスの良い範囲を採用すると良い。
また、補正係数24は、行列式の値が1であるn次正方行列として表現できる。また、補正係数24は、n次元楕円体のn個の主軸に沿った方向の伸縮を表す。また、補正係数24は、n次元楕円体の係数行列を対角化する直交行列とn次元楕円体の係数行列を対角化して得られた対角行列の平方根の逆行列との積からなる。
補正係数演算部13が出力した補正係数は、補正係数候補群23として演算制御部14に記憶されてもよい。
補正係数演算部13が出力した補正係数は、補正係数候補群23として演算制御部14に記憶されてもよい。
図13乃至図16は、本発明に係る物理量データ補正の本発明に係る物理量データ補正の流れを説明するための模式図である。図13は、物理量データ取得部により取得される物理量データの分布の概念図であり、物理量データは外部環境の変化や乱れの影響により楕円体状に歪んだ分布を示している。図14は、物理量データ分布の近似楕円体を演算するため、制御パラメータ群に従って抜き出された物理量データを示している。図15は、制御パラメータ群に従って抜き出された物理量データの分布から算出された近似楕円体の概念図を示している。図16は、近似楕円体から算出した補正係数に基づいて補正を行った後の補正物理量データの分布の概念図を示しており、本来の物理量データの成すべき分布形状である球状の分布に補正されていることがわかる。
補正データ出力部15の出力は、n次元球の基準点(中心)を算出する基準点算出部に出力されてもよい。また、物理量データが、地磁気等の磁気を検出する磁気検出部から出力された磁気データである場合、補正データ出力部15の出力は、方位角を算出する方位角算出部に出力されてもよい。
このようにして、制御パラメータ群に基づき演算制御部が近似楕円体演算部及び/又は補正係数演算部を適切に制御することで、外部環境の変化や乱れの影響下においても正確かつ迅速に補正を行うことを可能とした物理量データ補正装置を実現することができる。
このようにして、制御パラメータ群に基づき演算制御部が近似楕円体演算部及び/又は補正係数演算部を適切に制御することで、外部環境の変化や乱れの影響下においても正確かつ迅速に補正を行うことを可能とした物理量データ補正装置を実現することができる。
次に、本発明に係る物理量データ補正方法について説明する。
本発明の物理量データ補正方法は、制御パラメータ群に基づき演算制御部14が近似楕円体演算部12及び/又は補正係数演算部13を適切に制御することで、外部環境の変化や乱れの影響下においても正確かつ迅速に補正を行うことを可能としたものである。
また、本発明の物理量データ補正方法は、n(nは2以上の整数)軸の物理量検出部から出力される物理量データを取得する物理量データ取得ステップと、物理量データをn軸の座標空間上に分布させることにより得られる分布形状を近似するn次元楕円体の近似式を演算する近似楕円体演算ステップと、n次元楕円体をn次元球に補正する補正係数を演算する補正係数演算ステップと、近似楕円体演算ステップ及び補正係数演算ステップの少なくとも一方の演算ステップを制御パラメータ群に基づき制御する演算制御ステップと、補正係数に基づいて前記物理量データを補正し、該補正された物理量データを出力する補正データ出力ステップと、有している。
本発明の物理量データ補正方法は、制御パラメータ群に基づき演算制御部14が近似楕円体演算部12及び/又は補正係数演算部13を適切に制御することで、外部環境の変化や乱れの影響下においても正確かつ迅速に補正を行うことを可能としたものである。
また、本発明の物理量データ補正方法は、n(nは2以上の整数)軸の物理量検出部から出力される物理量データを取得する物理量データ取得ステップと、物理量データをn軸の座標空間上に分布させることにより得られる分布形状を近似するn次元楕円体の近似式を演算する近似楕円体演算ステップと、n次元楕円体をn次元球に補正する補正係数を演算する補正係数演算ステップと、近似楕円体演算ステップ及び補正係数演算ステップの少なくとも一方の演算ステップを制御パラメータ群に基づき制御する演算制御ステップと、補正係数に基づいて前記物理量データを補正し、該補正された物理量データを出力する補正データ出力ステップと、有している。
また、物理量データをn軸の座標空間上に分布させることにより得られる分布形状のn次元体積に基づいて、物理量データ取得ステップで取得した物理量データ中から一部の物理量データを選択し、該選択した物理量データを前記近似楕円体演算ステップに出力するデータ選択ステップを有する。
また、演算制御ステップは、所望とする補正物理量データの精度に応じて複数の制御パラメータ群からなる制御パラメータ群の組を有する。
また、補正係数演算ステップは、複数の補正係数の候補である補正係数候補群に基づき補正係数を演算するステップを含んでいる。
また、演算制御ステップは、所望とする補正物理量データの精度に応じて複数の制御パラメータ群からなる制御パラメータ群の組を有する。
また、補正係数演算ステップは、複数の補正係数の候補である補正係数候補群に基づき補正係数を演算するステップを含んでいる。
また、制御パラメータ群は、補正係数候補群に含まれる補正係数候補が演算されてからの経過時間の範囲を指定するパラメータを含んでいる。また、制御パラメータ群は、補正係数候補群のばらつきの範囲を指定するパラメータを含んでいる。
また、制御パラメータ群は、物理量データ群に含まれるデータと物理量データ取得ステップで新たに取得された物理量データとの差の範囲を指定するパラメータを含んでいる。また、制御パラメータ群は、近似楕円体演算ステップの演算の妥当性を評価するパラメータを含んでいる。
また、制御パラメータ群は、物理量データ群に含まれるデータと物理量データ取得ステップで新たに取得された物理量データとの差の範囲を指定するパラメータを含んでいる。また、制御パラメータ群は、近似楕円体演算ステップの演算の妥当性を評価するパラメータを含んでいる。
また、制御パラメータ群は、補正係数演算ステップの演算の妥当性を評価するパラメータを含んでいる。また、制御パラメータ群は、物理量データの分布と前記n次元楕円体のずれの範囲を指定するパラメータを含んでいる。また、制御パラメータ群は、物理量データの分布の平坦性の範囲を指定するパラメータを含んでいる。
また、制御パラメータ群は、n次元楕円体の軸長の範囲を指定するパラメータを含んでいる。また、制御パラメータ群は、n次元楕円体の体積の範囲を指定するパラメータを含んでいる。また、制御パラメータ群は、過去に演算された既存補正係数が存在する場合、既存補正係数の妥当性を評価するパラメータを含んでいる。
また、制御パラメータ群は、n次元楕円体の軸長の範囲を指定するパラメータを含んでいる。また、制御パラメータ群は、n次元楕円体の体積の範囲を指定するパラメータを含んでいる。また、制御パラメータ群は、過去に演算された既存補正係数が存在する場合、既存補正係数の妥当性を評価するパラメータを含んでいる。
また、既存補正係数の妥当性が高い場合には、補正係数演算ステップを行わない。また、既存補正係数の妥当性が低い場合には、既存補正係数をリセットする。
また、制御パラメータ群は、物理量データ群に含まれる物理量データのうち、有効な物理量データの数の範囲を指定するパラメータを含んでいる。また、制御パラメータ群は、補正係数候補群に含まれる補正係数候補のうち、有効な補正係数候補の数の範囲を指定するパラメータを含んでいる。
また、補正係数は、行列式の値が1であるn次正方行列として表現できる。また、補正係数は、n次元楕円体のn個の主軸に沿った方向の伸縮を表す。また、補正係数は、n次元楕円体の係数行列を対角化する直交行列とn次元楕円体の係数行列を対角化して得られた対角行列の平方根の逆行列との積からなる。
また、演算制御ステップは、制御パラメータ群に基づき、物理量データ取得ステップで取得した物理量データからn次元楕円体を演算するための物理量データ群を選択するデータ群選択ステップを含んでいる。
また、制御パラメータ群は、物理量データ群に含まれる物理量データのうち、有効な物理量データの数の範囲を指定するパラメータを含んでいる。また、制御パラメータ群は、補正係数候補群に含まれる補正係数候補のうち、有効な補正係数候補の数の範囲を指定するパラメータを含んでいる。
また、補正係数は、行列式の値が1であるn次正方行列として表現できる。また、補正係数は、n次元楕円体のn個の主軸に沿った方向の伸縮を表す。また、補正係数は、n次元楕円体の係数行列を対角化する直交行列とn次元楕円体の係数行列を対角化して得られた対角行列の平方根の逆行列との積からなる。
また、演算制御ステップは、制御パラメータ群に基づき、物理量データ取得ステップで取得した物理量データからn次元楕円体を演算するための物理量データ群を選択するデータ群選択ステップを含んでいる。
図17は、本発明に係る物理量データ補正方法の具体的な演算処理のフローチャート(その1)を示す図である。まず、物理量データを取得する(ステップS1)。次に、物理量データバッファを更新する(ステップS2)。次に、近似楕円体を演算する(ステップS3)。近似楕円体の演算に失敗したら、演算処理を終了し、新たな物理量データが測定された後、再び演算を開始する。次に、近似楕円体の演算に成功したら、補正係数候補を演算する(ステップS4)。次に、補正係数候補の演算に成功したら、補正係数候補バッファを更新する(ステップS5)。次に、補正係数を演算する(ステップS6)。次に、補正係数の演算に成功したら、制御パラメータレベルを更新する(ステップS7)。次に、補正係数を出力する(ステップS8)。
図18は、本発明に係る物理量データ補正方法の具体的な演算処理のフローチャート(その2)を示す図である。まず、物理量データを取得する(ステップS11)。次に、物理量データバッファを更新する(ステップS12)。次に、近似楕円体を演算する(ステップS13)。近似楕円体の演算に失敗したら、演算処理を終了し、新たな物理量データが測定された後、再び演算を開始する。次に、近似楕円体の演算に成功したら、補正係数候補を演算する(ステップS14)。次に、補正係数候補の演算に成功したら、補正係数候補バッファを更新する(ステップS15)。次に、補正係数を演算する(ステップS16)。次に、補正係数の演算に成功したら、制御パラメータレベルを更新する(ステップS17)。次に、補正物理量データを演算する(ステップS18)。次に、補正物理量データを出力する(ステップS19)。
図19は、本発明に係る物理量データ補正方法の具体的な演算処理のフローチャート(その3)を示す図である。まず、物理量データを取得する(ステップS21)。次に、物理量データバッファを更新する(ステップS22)。次に、近似楕円体を演算する(ステップS23)。近似楕円体の演算に失敗したら、演算処理を終了し、新たな物理量データが測定された後、再び演算を開始する。次に、近似楕円体の演算に成功したら、補正係数候補を演算する(ステップS24)。次に、補正係数候補の演算に成功したら、補正係数候補バッファを更新する(ステップS25)。次に、補正係数を演算する(ステップS26)。次に、補正係数の演算に成功したら、制御パラメータレベルを更新する(ステップS27)。次に、補正物理量データを演算する(ステップS28)。次に、補正物理量データを出力する(ステップS29)。
図20は、本発明に係る物理量データ補正方法のさらに具体的な演算処理のフローチャートを示す図である。まず、物理量データを取得する(ステップS31)。
次に、物理量データバッファ内のデータの有効期限を確認する(ステップS32)。ステップS32の具体的な方法としては例えば、以下のような方法がある。物理量データバッファ内のデータに関して、測定されてからの経過時間が制御パラメータ群で指定された物理量データの有効期限を越えていないかを確認し、有効期限の過ぎた古いデータは破棄する。有効期限の判定方法としては、ステップS31にて物理量データを取得する際に、物理量データと共にその取得時刻を記録しておき、物理量データバッファ内のデータの取得時刻と現在時刻の差が制御パラメータ群で指定された物理量データの有効期限以内であれば有効データ、そうでなければ無効データと判定する。または、ステップS31にて物理量データを取得する際に、物理量データと共に制御パラメータ群で指定された物理量データの有効期限を示すカウンタ値を設定し、ステップS31にて新たな物理量データが取得されるたびにそのカウンタ値をカウントダウンして行き、0となった時点で有効期限切れと判定する方法などでも良い。
次に、物理量データバッファ内のデータの有効期限を確認する(ステップS32)。ステップS32の具体的な方法としては例えば、以下のような方法がある。物理量データバッファ内のデータに関して、測定されてからの経過時間が制御パラメータ群で指定された物理量データの有効期限を越えていないかを確認し、有効期限の過ぎた古いデータは破棄する。有効期限の判定方法としては、ステップS31にて物理量データを取得する際に、物理量データと共にその取得時刻を記録しておき、物理量データバッファ内のデータの取得時刻と現在時刻の差が制御パラメータ群で指定された物理量データの有効期限以内であれば有効データ、そうでなければ無効データと判定する。または、ステップS31にて物理量データを取得する際に、物理量データと共に制御パラメータ群で指定された物理量データの有効期限を示すカウンタ値を設定し、ステップS31にて新たな物理量データが取得されるたびにそのカウンタ値をカウントダウンして行き、0となった時点で有効期限切れと判定する方法などでも良い。
次に、物理量データバッファを更新する(ステップS33)。ステップS33の具体的な方法としては例えば、以下のような方法がある。ステップS31にて取得された新規物理量データと物理量データバッファ内の各データとの差の絶対値の最小値を計算し、制御パラメータ群で指定された閾値と比較する。比較の結果、差分の最小値が閾値を超えていれば物理量データバッファに取り込み、その際物理量データバッファ内のデータ数が上限に達している場合には物理量データバッファ内のもっとも古いデータ(もしくは差の絶対値の最小値を与えるデータ)を破棄する。また、比較の結果、差の絶対値の最小値が閾値を超えていなければ物理量データバッファの更新処理を終了して次の物理量データを待つ。また、差の絶対値の最小値を与える物理量データバッファ内のデータが、直近の物理量データであった場合は、物理量データバッファの更新処理を終了せずそのデータと新規物理量データを差し替えても良い。その他、物理量データバッファの更新方法としては、物理量データ群が広い分布角を持つように更新することで、後段の近似楕円体演算の精度を向上させることができる。
図21は、物理量データバッファへ新たな物理量データを取り込む方法の例(その1)を示す図である。図の左側が更新前の物理量データバッファを表し、右側が更新後の物理量データバッファを表している。以下、図21乃至図24では、物理量データバッファへ新たな物理量データを取り込む際の制御パラメータとして、物理量データバッファ内の各データと新たな物理量データとの差の絶対値が10よりも大きい範囲であれば新たな物理量データを物理量データバッファへ取り込むよう値を設定している場合の例である。また、簡単のために物理量データバッファのデータ数を8としている。
図21では、物理量データバッファ内の各データと新たな物理量データとの差の絶対値が全て10より大きいため、新たな物理量データを取り込んで最も古い物理量データを破棄している。
図21では、物理量データバッファ内の各データと新たな物理量データとの差の絶対値が全て10より大きいため、新たな物理量データを取り込んで最も古い物理量データを破棄している。
図22は、物理量データバッファへ新たな物理量データを取り込む方法の例(その2)を示す図である。図22では、物理量データバッファ内の各データと新たな物理量データとの差の絶対値が10以下となる物理量データが複数あるため、新たな物理量データの取り込みは抑制されている。
図23は、物理量データバッファへ新たな物理量データを取り込む方法の例(その3)である。図23では、物理量データバッファ内の各データと新たな物理量データとの差の絶対値が10以下となる物理量データがあるが、そのデータが物理量データバッファ内の最新のデータであるため、このデータを新たに測定された物理量データと差し替えることで物理量データバッファを更新している。
図24は、物理量データバッファへ新たな物理量データを取り込む方法の例(その4)である。図24では、物理量データバッファ内の各データと新たな物理量データとの差の絶対値が全て10より大きい場合の物理量データバッファの更新方法として、新たな物理量データとの差の絶対値が最小となる物理量データバッファ内のデータを差し替えることで更新を行う方法用いる場合を示している。
図23は、物理量データバッファへ新たな物理量データを取り込む方法の例(その3)である。図23では、物理量データバッファ内の各データと新たな物理量データとの差の絶対値が10以下となる物理量データがあるが、そのデータが物理量データバッファ内の最新のデータであるため、このデータを新たに測定された物理量データと差し替えることで物理量データバッファを更新している。
図24は、物理量データバッファへ新たな物理量データを取り込む方法の例(その4)である。図24では、物理量データバッファ内の各データと新たな物理量データとの差の絶対値が全て10より大きい場合の物理量データバッファの更新方法として、新たな物理量データとの差の絶対値が最小となる物理量データバッファ内のデータを差し替えることで更新を行う方法用いる場合を示している。
次に、物理量データバッファ内のデータ数をチェックする(ステップS34)。ステップS34の具体的な方法としては例えば、以下のような方法がある。物理量データバッファのデータ数が制御パラメータ群で指定された必要データ数の閾値を越えているかを確認し、超えていなければ処理を終了して次の物理量データを待つ。3次元の場合を考えると、楕円体を決定する未知変数は9つであるので最小の必要データ数は9であるが、物理量データに含まれるノイズの影響を考慮する場合は必要データ数を増やすことが有効である。また、演算処理の負荷の観点からは演算に用いるデータ数を増やし過ぎると負荷が高くなるので、必要データ数に上限を持たせることが有効である。
次に、既存の補正係数で仮補正する(ステップS35)。ステップS35の具体的な方法としては例えば、以下のような方法がある。既に何らかの補正係数が求まっている場合は、既存の補正係数で物理量データ群を仮補正し、仮補正の結果分布すると期待される球面からの物理量データバッファ内のデータのばらつきが制御パラメータ群で指定された閾値以下であれば、後段の処理をスキップする。既存の補正係数でうまく補正できている場合は新たに補正係数を求める必要は無いので、後段の処理をスキップすることで演算処理の負荷を低減することができる。また、仮補正の結果分布すると期待される球面からの物理量データバッファ内のデータのばらつきが制御パラメータ群で指定された閾値以上であれば、周囲の環境が大きく変化したとみなし、内部データをリセットして(ステップS45)処理をやり直す処理も周囲の環境への追従性を向上させる上で有効である。その際、後段の処理をスキップするか否かの閾値と内部データをリセットするか否かの閾値は異なる値であっても良い。仮補正の結果分布すると期待される球面からの物理量データバッファ内のデータのばらつきの指標としては、球面と物理量データバッファ内の各データとの距離の分散や総和、平均値、最大値を用いる方法などが考えられる。
次に、近似楕円体を演算する(ステップS36)。物理量データバッファ内のデータを制御パラメータ群で指定された個数用いて、楕円体に対する最小二乗フィッティングする。楕円体の係数行列・中心座標・楕円体の体積に相当する近似楕円体パラメータを得る。
次に、近似楕円体の演算の妥当性をチェックする(ステップS37)。ステップS37の具体的な方法としては例えば、以下のような方法がある。制御パラメータ群で指定された閾値と照らし合わせ、楕円体の体積が妥当か、フィッティングに使用した物理量データ群の分布角が十分か、近似楕円体とフィッティングに使用した物理量データ群の誤差は問題ないかを確認する。楕円体の体積の妥当な範囲としては、例えば、物理量データが地磁気データであれば地球上の一般的な地磁気の大きさである20マイクロテスラから70マイクロテスラ相当とすることが考えられる(図25)。また、物理量データが加速度データであれば地球上の一般的な重力加速度である9.8m/s/s相当とすることが考えられる。また、フィッティングに使用した物理量データ群の分布角が十分であるか確認する方法としては例えば、フィッティングに使用した物理量データ群の近似面を求め、近似面とフィッティングに使用した物理量データ群との距離の最大値を用いて判断する方法がある。近似面とフィッティングに使用した物理量データ群との距離の最大値が近似楕円体の短軸の1/2以上であればフィッティングに使用した物理量データ群は十分に立体的に分布していると判断する方法などである。
次に、近似楕円体の演算の妥当性をチェックする(ステップS37)。ステップS37の具体的な方法としては例えば、以下のような方法がある。制御パラメータ群で指定された閾値と照らし合わせ、楕円体の体積が妥当か、フィッティングに使用した物理量データ群の分布角が十分か、近似楕円体とフィッティングに使用した物理量データ群の誤差は問題ないかを確認する。楕円体の体積の妥当な範囲としては、例えば、物理量データが地磁気データであれば地球上の一般的な地磁気の大きさである20マイクロテスラから70マイクロテスラ相当とすることが考えられる(図25)。また、物理量データが加速度データであれば地球上の一般的な重力加速度である9.8m/s/s相当とすることが考えられる。また、フィッティングに使用した物理量データ群の分布角が十分であるか確認する方法としては例えば、フィッティングに使用した物理量データ群の近似面を求め、近似面とフィッティングに使用した物理量データ群との距離の最大値を用いて判断する方法がある。近似面とフィッティングに使用した物理量データ群との距離の最大値が近似楕円体の短軸の1/2以上であればフィッティングに使用した物理量データ群は十分に立体的に分布していると判断する方法などである。
次に、補正係数候補を演算する(ステップS38)。ステップS38の具体的な方法としては、例えば、以下のような方法がある。楕円体の係数行列をShift−QR法などにより対角化する。対角化により得られた対角行列の各成分は楕円体の各軸長の二乗に相当するので、これらを等しい値に変換すれば楕円体状に分布した物理量データを球状に補正することができる。この変換を実現する行列は、対角行列の平方根の逆数を取ることで得ることが可能である。補正係数の候補としては、対角行列の平方根の逆数からなる対角行列と対角化を実現する直交行列との積を用いることが可能である。
次に、補正係数候補の数値範囲をチェックする(ステップS39)。ステップS39の具体的な方法としては、例えば、以下のような方法がある。補正係数候補の固有値が制御パラメータ群で指定された値の範囲内か確認する。制御パラメータ群で指定される補正係数候補の固有値の範囲としては、例えば、0.5〜2.0などとすることが考えられる。補正係数候補の固有値は近似楕円体の各軸長の逆数に相当するので、この例では近似楕円体の長軸と短軸の比が4以内となるように限定することに相当する。大きな値の補正係数を用いると、信号と同時にノイズや誤差も増幅することになるため、物理量データの分布を補正できても補正物理量データが実用的ではない場合がある。このような状況を排除するために補正係数候補の数値範囲をチェックすることが効果的である。
次に、補正係数候補バッファを更新する(ステップS40)。ステップS40の具体的な方法としては、例えば、以下のような方法がある。補正係数の候補を補正係数候補バッファに取り込んで有効期限を設定する。補正係数候補バッファ内のデータに関して、演算されてからの経過時間が制御パラメータ群で指定された補正係数候補の有効期限を越えていないかを確認する。有効期限の過ぎた古いデータは破棄する。補正係数候補の有効期限に関しては、ステップS32に記載したような他の方法を用いても良い。
次に、補正係数の妥当性をチェックする(ステップS41)。ステップS41の具体的な方法としては、例えば、以下のような方法がある。補正係数候補バッファ内のデータ数が制御パラメータ群で指定された閾値以上であるかを確認し、補正係数候補バッファ内のデータのばらつきが制御パラメータ群で指定された値以下であるかを確認する。複数の補正係数候補を比較し、その値が安定していることを確認することで、補正係数候補バッファ内のデータが妥当であると判断できる。補正係数候補バッファ内の各データのばらつきの指標としては、補正係数候補のパラメータごとの分散の総和や、最大値と最小値の差、最大値と最小値の差の総和などを用いる方法などが考えられる。
次に、補正係数の妥当性をチェックする(ステップS41)。ステップS41の具体的な方法としては、例えば、以下のような方法がある。補正係数候補バッファ内のデータ数が制御パラメータ群で指定された閾値以上であるかを確認し、補正係数候補バッファ内のデータのばらつきが制御パラメータ群で指定された値以下であるかを確認する。複数の補正係数候補を比較し、その値が安定していることを確認することで、補正係数候補バッファ内のデータが妥当であると判断できる。補正係数候補バッファ内の各データのばらつきの指標としては、補正係数候補のパラメータごとの分散の総和や、最大値と最小値の差、最大値と最小値の差の総和などを用いる方法などが考えられる。
次に、補正係数を平滑化する(ステップS42)。ステップS42の具体的な方法としては、例えば、以下のような方法がある。最も単純な方法としては、補正係数候補バッファ内の補正係数候補を平均した値を補正係数として用いる方法。あるいは、平滑化手段として適応型IIRフィルタを用い、フィルタの強度はステップS37で算出した近似楕円体演算の妥当性やステップS41で算出した補正係数の妥当性に応じて決定する方法などでも良い。
次に、制御パラメータレベルを上げる(ステップS43)。制御パラメータ群を切り替える制御パラメータレベルを更新する。次に、補正係数を出力する(ステップS44)。
次に、制御パラメータレベルを上げる(ステップS43)。制御パラメータ群を切り替える制御パラメータレベルを更新する。次に、補正係数を出力する(ステップS44)。
また、図26は、主要な制御パラメータ群の例を示す図である。
このようにして、制御パラメータ群に基づき演算制御部が近似楕円体演算部及び/又は補正係数演算部を適切に制御することで、外部環境の変化や乱れの影響下においても正確かつ迅速に補正を行うことを可能とした物理量データ補正方法を実現することができる。
本発明に用いることのできる物理量データについては、例示した地磁気データや加速度データに特に限定されるものではない。例えば、流体の流量データや電磁波などの放射量データなどに対しても同様に適用可能である。
このようにして、制御パラメータ群に基づき演算制御部が近似楕円体演算部及び/又は補正係数演算部を適切に制御することで、外部環境の変化や乱れの影響下においても正確かつ迅速に補正を行うことを可能とした物理量データ補正方法を実現することができる。
本発明に用いることのできる物理量データについては、例示した地磁気データや加速度データに特に限定されるものではない。例えば、流体の流量データや電磁波などの放射量データなどに対しても同様に適用可能である。
10 物理量データ補正装置
11 物理量データ取得部
11a データ選択部
12 近似楕円体演算部
13 補正係数演算部
14 演算制御部
15 補正データ出力部
21 物理量データ群
22 近似楕円体パラメータ
23 補正係数候補群
24 補正係数
25 制御パラメータレベル
26 制御パラメータ群
27 物理量データバッファ
28 補正係数候補バッファ
29 制御パラメータ群の組
11 物理量データ取得部
11a データ選択部
12 近似楕円体演算部
13 補正係数演算部
14 演算制御部
15 補正データ出力部
21 物理量データ群
22 近似楕円体パラメータ
23 補正係数候補群
24 補正係数
25 制御パラメータレベル
26 制御パラメータ群
27 物理量データバッファ
28 補正係数候補バッファ
29 制御パラメータ群の組
Claims (21)
- n(nは2以上の整数)軸の物理量検出部から出力される物理量データを取得する物理量データ取得部と、
前記物理量データをn軸の座標空間上に分布させることにより得られる分布形状を近似するn次元楕円体の近似式を演算する近似楕円体演算部と、
前記n次元楕円体をn次元球に補正する補正係数を演算する補正係数演算部と、
前記近似楕円体演算部及び前記補正係数演算部の少なくとも一方の演算部を制御パラメータ群に基づき制御する演算制御部と、
前記補正係数に基づいて前記物理量データを補正し、該補正された物理量データを出力する補正データ出力部と、を備えることを特徴とする物理量データ補正装置。 - 前記物理量データをn軸の座標空間上に分布させることにより得られる分布形状のn次元体積に基づいて、前記物理量データ取得部が取得した前記物理量データ中から一部の物理量データを選択し、該選択した物理量データを前記近似楕円体演算部に出力するデータ選択部を備えることを特徴とする請求項1に記載の物理量データ補正装置。
- 前記演算制御部は、複数の制御パラメータからなる制御パラメータ群を複数有し、
前記演算制御部は、前記補正された物理量データの精度を設定する精度設定部を備え、
前記演算制御部は、前記精度設定部が設定する精度に応じて前記複数の制御パラメータ群から制御パラメータ群を選択し、該選択した制御パラメータ群を用いて制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の物理量データ補正装置。 - 前記制御パラメータ群が、前記物理量データ群に含まれるデータが測定されてからの経過時間の範囲を指定するパラメータを有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の物理量データ補正装置。
- 前記補正係数演算部が、複数の補正係数の候補である補正係数候補群に基づき補正係数を演算することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の物理量データ補正装置。
- 前記制御パラメータ群が、前記補正係数候補群に含まれる補正係数候補が演算されてからの経過時間の範囲を指定するパラメータを有することを特徴とする請求項5に記載の物理量データ補正装置。
- 前記制御パラメータ群が、前記補正係数候補群に含まれる補正係数候補のばらつきの範囲を指定するパラメータを有することを特徴とする請求項5又は6に記載の物理量データ補正装置。
- 前記制御パラメータ群が、前記補正係数候補群に含まれる補正係数候補のうち、有効な補正係数候補の数の範囲を指定するパラメータを有することを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載の物理量データ補正装置。
- 前記複数の補正係数の候補は、前記補正係数演算部が既に出力した補正係数であることを特徴とする請求項5乃至8のいずれかに記載の物理量データ補正装置。
- 前記制御パラメータ群が、前記物理量データ取得部で既に取得された物理量データと前記物理量データ取得部で新たに取得された前記物理量データとの差の範囲を指定するパラメータを有することを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の物理量データ補正装置。
- 前記制御パラメータ群が、前記近似楕円体演算部の演算の妥当性又は前記補正係数演算部の演算の妥当性を評価するパラメータを有することを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の物理量データ補正装置。
- 前記近似楕円体演算部の演算の妥当性又は前記補正係数演算部の演算の妥当性を評価するパラメータは前記物理量データをn軸の座標空間上に分布させることにより得られる分布形状のn次元体積に基づいたパラメータであることを特徴とする請求項11に記載の物理量データ補正装置。
- 前記制御パラメータ群が、前記物理量データの分布形状と前記n次元楕円体のずれの範囲を指定するパラメータを有することを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載の物理量データ補正装置。
- 前記制御パラメータ群が、前記物理量データの分布の平坦性の範囲を指定するパラメータを有することを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の物理量データ補正装置。
- 前記制御パラメータ群が、前記n次元楕円体の軸長の範囲を指定するパラメータを有することを特徴とする請求項1乃至14のいずれかに記載の物理量データ補正装置。
- 前記制御パラメータ群が、前記n次元楕円体のn次元体積の範囲を指定するパラメータを有することを特徴とする請求項1乃至15のいずれかに記載の物理量データ補正装置。
- 前記演算制御部は、過去に演算された既存補正係数を記憶する補正係数記憶部を有し、
前記制御パラメータ群が、前記既存補正係数の妥当性を評価するパラメータを有することを特徴とする請求項1乃至16のいずれかに記載の物理量データ補正装置。 - 前記既存補正係数の妥当性が高い場合には、前記演算制御部は、前記補正係数演算部による演算が行われないように前記補正係数演算部を制御することを特徴とする請求項17に記載の物理量データ補正装置。
- 前記既存補正係数の妥当性が低い場合には、前記演算制御部は、前記補正係数記憶部に記憶される前記既存補正係数をリセットすることを特徴とする請求項17又は18に記載の物理量データ補正装置。
- n(nは2以上の整数)軸の物理量検出部から出力される物理量データを取得する物理量データ取得ステップと、
前記物理量データをn軸の座標空間上に分布させることにより得られる分布形状を近似するn次元楕円体の近似式を演算する近似楕円体演算ステップと、
前記n次元楕円体をn次元球に補正する補正係数を演算する補正係数演算ステップと、
前記近似楕円体演算ステップ及び前記補正係数演算ステップの少なくとも一方の演算ステップを制御パラメータ群に基づき制御する演算制御ステップと、
前記補正係数に基づいて前記物理量データを補正し、該補正された物理量データを出力する補正データ出力ステップと、
を有することを特徴とする物理量データ補正方法。 - コンピューターを、請求項1乃至19のいずれかに記載の物理量データ補正装置として機能させるためのプログラム。
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