JP5711506B2 - 重合性ジヒドロキシフェニルアラニン誘導体ベースの、充填材を含有する歯科材料 - Google Patents

重合性ジヒドロキシフェニルアラニン誘導体ベースの、充填材を含有する歯科材料 Download PDF

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Description

本発明は、セメント、複合材およびコーティングとして特に適切な、重合性ジヒドロキシフェニルアラニン誘導体ベースの充填された歯科材料に関する。
特許文献1は、重合性プラスチックモノマーにカップリングした接着性タンパク質ベースの、接着促進剤および接着剤を開示する。好ましい接着性タンパク質は、ムラサキイガイ(common mussel)の足糸から単離された、ムラサキイガイ(Mytilus edulis)足タンパク質である。接着促進剤および接着剤は、歯科用途のために適切であると記載されている。
特許文献2は、希薄鉱酸、ならびに必要に応じて、オレフィン性不飽和モノマー、アルデヒドおよび光硬化のための開始剤と組み合わせられた、ジヒドロキシフェニルアラニン(DOPA)を含有する、自己エッチング歯科プライマーを開示する。
特許文献3は、ポリ(エチレングリコール)ジアクリレートと、ラジカル重合性DOPA誘導体であるN−メタクリロイル−3,4−ジヒドロキシ−L−フェニルアラニンおよびN−(13−(N’−t−Boc−L−3’,4’−ジヒドロキシフェニルアラニンアミド)−4,7−10−トリオキサトリデカニル)−メタクリルアミドとの、水性混合物の共重合による、ヒドロゲルの調製を開示する。これらのヒドロゲルは、医療用途および歯科用途のための外科手術用接着剤として、ならびに粘膜に活性成分を送達するためのキャリアとして、適切であると記載されている。DOPA誘導体は、ラジカル重合に対する抑制効果を示すことが見出された。
N−メタクリロイル−3,4−ジヒドロキシ−L−フェニルアラニンおよびN−(13−(N’−t−Boc−L−3’,4’−ジヒドロキシフェニルアラニンアミド)−4,7−10−トリオキサトリデカニル)−メタクリルアミドの合成は、非特許文献1に記載されている。
L−DOPAは、ドパミン(3,4−ジヒドロキシフェネチルアミン)(パーキンソン病の治療処置のための薬物)の直前の生物学的前駆体である。特許文献4から、(メタ)アクリル酸のL−DOPA−含有コポリマーが、活性成分であるL−DOPAを制御された様式で放出することが公知である。これは必然的に、このポリマーの分解を伴う。
セメント、複合材およびコーティングとして適切な、ジヒドロキシフェニルアラニン誘導体ベースの歯科材料は、技術水準から公知ではない。
独国特許出願公開第196 43 007号明細書 国際公開第2006/045034号パンフレット 米国特許出願公開第2006/0009550号明細書 独国特許第100 82 749号明細書
Leeら,J.Biomater.Sci.Polymer Edn.15(2004)449−464
本発明の目的は、セメント、複合材およびコーティング材料として適切であり、ぞうげ質および歯のエナメル質への良好な接着により特徴付けられ、充填材粒子を確実に結合させ、そして良好な重合性により特徴付けられる、歯科材料を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明は、例えば、以下を提供する:
(項目1)
a)一般式I
Figure 0005711506
による少なくとも1つのラジカル重合性化合物であって、一般式Iにおいて、
、Rは互いに独立して、各々がHまたはC〜Cアルキル残基であり、
、R、Rは互いに独立して、各々がHまたはC〜Cアルキル残基であり、
は、H、直鎖もしくは分枝鎖のC〜C10アルキル残基またはC〜C10アルカノイル残基であり、
は、直鎖もしくは分枝鎖のC〜C15アルキレン残基であるかまたは存在せず、ここで該アルキル残基の炭素原子の鎖は、O原子もしくはS原子により分断され得、好ましくは、存在しないか、または直鎖もしくは分枝鎖のC〜C15アルキレン残基であり、
X、Yは互いに独立して、各々がOまたはNRであるか、あるいは存在せず、
ここでRは、Xおよび/またはYもまた存在しない場合にのみ、存在しなくてもよく、そして
ここでR、XおよびYは、PGがHである場合にのみ、同時に存在しなくてもよく、
は、HまたはC〜C10アルキル残基であり、
PG、PGは互いに独立して、各々がH、または重合性基、特に、ビニル基、アリル基、(メタ)アクリル基であり、ここで2つの残基PGおよびPGは、同時にはHになり得ない、
ラジカル重合性化合物;
b)ラジカル重合のための開始剤;ならびに
c)充填材、
を含有する、重合性歯科材料。
(項目2)
d)さらなる重合性モノマー、および/または
e)溶媒、
をさらに含有する、上記項目に記載の歯科材料。
(項目3)
a)0.05重量%〜40重量%、好ましくは1重量%〜30重量%、そして特に好ましくは1重量%〜20重量%の、式Iによる少なくとも1つの化合物;
b)0.01重量%〜10重量%、好ましくは0.1重量%〜3.0重量%の開始剤;
c)1重量%〜85重量%、好ましくは1重量%〜20重量%(コーティング材料)または20重量%〜85重量%(セメント、複合材)の充填材;
d)0重量%〜90重量%、好ましくは0重量%〜80重量%、そして特に好ましくは5重量%〜80重量%の少なくとも1種のさらなるモノマー;
e)0重量%〜95重量%、好ましくは0重量%〜70重量%、そして特に好ましくは5重量%〜50重量%の溶媒、
を含有する、上記項目のうちのいずれかに記載の歯科材料。
(項目4)
式Iの可変物が以下の意味:
、Rは互いに独立して、各々がHまたはC〜Cアルキル残基であり、好ましくはHであること、
、Rは互いに独立して、各々がHまたはメチルであり、好ましくはHであること、
は、HまたはC〜Cアルキル残基であり、好ましくはHであること、
は、H、直鎖もしくは分枝鎖のC〜Cアルキル残基またはCアルカノイル残基であること、
は、直鎖C〜Cアルキレン残基であるかまたは存在せず、ここで該アルキル残基の炭素原子の鎖は、O原子により分断され得、好ましくは、直鎖C〜Cアルキレン残基であること、
X、Yは互いに独立して、各々がOまたはNRであるか、あるいは存在しないこと、
は、HまたはC〜Cアルキル残基であること、
PG、PGは互いに独立して、各々がHまたは(メタ)アクリル基を表し、ここで両方の残基が同時にはHであり得ないこと、
を有する、上記項目のうちのいずれかに記載の歯科材料。
(項目5)
さらなるラジカル重合性モノマーとして、少なくとも1つの単官能性(メタ)アクリレートおよび/または多官能性(メタ)アクリレートを含有する、上記項目のうちのいずれかに記載の歯科材料。
(項目6)
親水性モノマーを含まない、上記項目のうちのいずれかに記載の歯科材料。
(項目7)
10nm〜50μmの平均粒径を有する充填材を含有する、上記項目のうちのいずれかに記載の歯科材料。
(項目8)
充填材として、10nm〜1μmの平均粒径を有する酸化物もしくは混合酸化物ベースの非晶質球状材料、および/または10nm〜500nmの平均粒径を有するナノ粒子もしくは微細充填材、および/または0.1μm〜5μmの平均粒径を有するミニ充填材、および/または10nm〜500nmの平均粒径を有するX線不透過性充填材を含有する、上記項目のうちのいずれかに記載の歯科材料。
(項目9)
最大0.5重量%の水を含有する、上記項目のうちのいずれかに記載の歯科材料。
(項目10)
上記式Iによる化合物に対して0モル当量〜2.0モル当量の量のホウ酸を含有する、上記項目のうちのいずれかに記載の歯科材料。
(項目11)
コーティング材料として使用するための、上記項目のうちのいずれかに記載の歯科材料であって、
a)1重量%〜30重量%の式Iによる少なくとも1つの化合物;
b)0.1重量%〜3.0重量%の開始剤;
c)1重量%〜20重量%の充填材;
d)0重量%〜80重量%の少なくとも1種のさらなるモノマー;および
e)0重量%〜70重量%の溶媒、
を含有する、歯科材料。
(項目12)
セメントまたは複合剤として使用するための、上記項目のうちのいずれかに記載の歯科材料であって、
a)1重量%〜30重量%の式Iによる少なくとも1つの化合物;
b)0.1重量%〜3.0重量%の開始剤;
c)20重量%〜85重量%の充填材;
d)0重量%〜80重量%の少なくとも1種のさらなるモノマー;および
e)0重量%〜70重量%の溶媒、
を含有する、歯科材料。
(項目13)
上記充填材が10nm〜30μmの平均粒径を有する、上記項目のうちのいずれかに記載の歯科材料。
(項目14)
上記充填材が10nm〜5μmの平均粒径を有する、上記項目のうちのいずれかに記載の歯科材料。
(項目15)
上記ホウ酸の量が0モル当量〜1.0モル当量である、上記項目のうちのいずれかに記載の歯科材料。
(項目16)
上記さらなる重合性モノマーが、少なくとも1種のN−一置換アクリルアミドおよび/または少なくとも1種のN−二置換アクリルアミドおよび/または少なくとも1種のN−一置換メタクリルアミドを含有する、上記項目のうちのいずれかに記載の歯科材料。
(項目17)
上記項目のうちのいずれかに記載の歯科材料を含有する、歯科セメント、複合材料、充填材料、接着剤またはコーティング材料。
(項目18)
セメント、複合材料、充填材料、接着剤またはコーティング材料の製造のための、上記項目のうちのいずれかに記載の歯科材料の使用。
(摘要)
(a)一般式I
Figure 0005711506
による少なくとも1つのラジカル重合性化合物であって、一般式Iにおいて、R、Rは互いに独立して、各々がHまたはC〜Cアルキル残基であり;R、R、Rは互いに独立して、各々がHまたはC〜Cアルキル残基であり;Rは、H、直鎖もしくは分枝鎖のC〜C10アルキル残基またはC〜C10アルカノイル残基であり;Rは、直鎖もしくは分枝鎖のC〜C15アルキレン残基であるかまたは存在せず、ここでこのアルキル残基の炭素原子の鎖は、O原子またはS原子により分断され得;X、Yは互いに独立して、各々がOまたはNRであるか、あるいは存在せず;ここでRは、Xおよび/またはYもまた存在しない場合にのみ、存在しなくてもよく、そしてR、XおよびYは、PGがHである場合にのみ、同時に存在しなくてもよく;Rは、HまたはC〜C10アルキル残基であり;PG、PGは互いに独立して、各々がHまたは重合性のビニル基、アリル基、(メタ)アクリル基であり、ここで2つの残基PGおよびPGは、同時にはHになり得ない、ラジカル重合性化合物;(b)ラジカル重合のための開始剤;ならびに(c)充填材を含有する、重合性歯科材料。
本発明により、セメント、複合材およびコーティング材料として適切であり、ぞうげ質および歯のエナメル質への良好な接着により特徴付けられ、充填材粒子を確実に結合させ、そして良好な重合性により特徴付けられる、歯科材料が提供される。
上記目的は、本発明により、
a)一般式I
Figure 0005711506
による少なくとも1つのラジカル重合性化合物であって、一般式Iにおいて、
、Rは互いに独立して、各々がHまたはC〜Cアルキル残基であり、
、R、Rは互いに独立して、各々がHまたはC〜Cアルキル残基であり、
は、H、直鎖もしくは分枝鎖のC〜C10アルキル残基またはC〜C10アルカノイル残基であり、
は、直鎖もしくは分枝鎖のC〜C15アルキレン残基であるかまたは存在せず、ここでこのアルキル残基の炭素原子の鎖は、O原子もしくはS原子により分断され得、好ましくは、存在しないか、または直鎖もしくは分枝鎖のC〜C15アルキレン残基であり、
X、Yは互いに独立して、各々がOまたはNRであるか、あるいは存在せず、
ここでRは、Xおよび/またはYもまた存在しない場合にのみ、存在しなくてもよく、そして
ここでR、XおよびYは、PGがHである場合にのみ、同時に存在しなくてもよく、
は、HまたはC〜C10アルキル残基であり、
PG、PGは互いに独立して、各々がH、またはラジカル重合性基、好ましくは、ビニル基、アリル基、(メタ)アクリル基でありここで2つの残基PGおよびPGは、同時にはHになり得ない、
ラジカル重合性化合物;
b)ラジカル重合のための開始剤;ならびに
c)充填材、
を含有する歯科材料によって達成される。
上記式は、化学原子価理論に合う化合物のみを網羅する。
残基がOなどのヘテロ原子により分断され得るという表示は、このO原子がその残基の炭素鎖に挿入されていること、すなわち、両側が炭素原子により結合されていることであるように理解されるべきである。従って、ヘテロ原子の数は、炭素原子の数より少なくとも1少なく、そしてヘテロ原子は末端には存在し得ない。
式Iの可変物についての好ましい意味は、以下のとおりである:
、Rは互いに独立して、各々がHまたはC〜Cアルキル残基、好ましくはHを表す、
、Rは互いに独立して、各々がHまたはメチル、好ましくはHを表す、
は、HまたはC〜Cアルキル残基、好ましくはHである、
は、H、直鎖もしくは分枝鎖のC〜Cアルキル残基またはCアルカノイル残基である、
は、直鎖C〜Cアルキレン残基であるかまたは存在せず、ここでこのアルキル残基の炭素原子の鎖は、O原子により分断され得、好ましくは、C1〜4アルキル残基である、
X、Yは互いに独立して、各々がOまたはNRを表すか、あるいは存在しない、
は、HまたはC〜Cアルキル残基である、
PG、PGは互いに独立して、各々がHまたは(メタ)アクリル基を表し、ここで両方の残基が同時にはHではあり得ない。
PG2が重合性基であり、PG1がHである、式Iによる化合物、ならびにまた、PG1およびPG2が各々重合性基である化合物が、特に好ましい。
可変物の好ましい意味は、互いに無関係に選択され得る。全ての可変物が上記好ましい定義のうちの1つを有する化合物が、特に好ましい。
本発明による材料は、好ましくは、0.05重量%〜40重量%、特に好ましくは、1重量%〜30重量%、そして非常に特に好ましくは、1重量%〜20重量%の、式Iによる少なくとも1つの化合物を含有する。他に記載されない限り、本明細書中の全ての百分率は、歯科材料の総質量に関する。
驚くべきことに、硬化後、本発明による材料は、コラーゲンに対してのみでなく、歯の硬い組織(例えば、歯のエナメル質およびぞうげ質)ならびに金属基材に対してもまた、高い接着性を有することが見出された。
これらの材料が、充分に重合可能であり、そして硬化後に良好な機械的特性を有することは、特に驚くべきことであった。このことは、予測不可能であった。なぜなら、従来技術から、DOPA誘導体がラジカル重合を抑制すること(このことは、充填材を含有する材料に関する特別な問題(この場合については、重合が充填材によりさらに複雑になる)を示唆した)が公知であったからである。しかし、驚くべきことに、DOPAの抑制効果が、充填材の添加により阻止され得た。本発明による充填材含有材料は、充填材を含有しない対応する材料より高い反応性を有し、そしてずっとより高い重合性を示す。
さらに、従来技術から、DOPA含有ポリマーがDOPAを放出し得、このことは一方では、これらのポリマーの機械的安定性のためには欠点であり、そして他方では、薬学的に活性な物質の望ましくない放出を示唆することが公知であった。しかし、本発明による活性成分は、水中での貯蔵後でさえも安定であり、そして望ましくない成分を放出しない。
一般式Iによる重合性ジヒドロキシフェニルアラニン誘導体は、従来技術から公知であり、そして単純な合成プロセスにより調製され得る。例えば、フェニル−D,L−アラニン誘導体(PG、PGおよびR、RがHであり;XおよびRが存在せず、そしてYがOである)が、(メタ)アクリル酸クロリド(PG−Cl)と反応して、対応する重合性フェニルアラニン誘導体を生成し得る:
Figure 0005711506
具体例:
3,4−ジヒドロキシ−N−メタクリロイル−DL−フェニルアラニンの合成:
Figure 0005711506
置換基R、R、R、R、RおよびRを有するフェニル−D,L−アラニン誘導体は、公知のアルキル化方法およびアシル化方法を用いて、有機化学から、保護基技術を考慮して調製され得る(T.W.Greene,Protective Groups in Organic Synthesis,J.Wiley&Sons,New Yorkなど.1980;U.Hacksell,T.Hoegberg,Protective Groups in Organic Synthesis,Acta Pharm.Suec.23(1986)323−369を参照のこと)。RまたはRで置換されたDOPA誘導体は、例えば、DOPA合成中に対応する合成成分を使用することにより、入手できる。従って、例えば、アルキル置換DOPA誘導体(R、Rがアルキルである)は、α−末端がモノアルキル置換またはジアルキル置換された臭化ベンジルを、ベンゾフェノンのグリシンエステル(シッフ塩基)と、T.Ooi,M.Kameda,K.Maruoka,J.Amer.Chem.Soc.125(2003)5139と同様に反応させることにより、入手できる。フェノール性OH基(RおよびR)のアルキル化は、慣習的な方法(例えば、T.Kolasa,M.J.Miller,J.Org.Chem.55(1990)4246と同様の、KIの存在下で対応するアルキル塩化物でのアルキル化による)に従って実施され得る。この様式で、アミノ基(R)のアルキル化もまた達成され得る。フェノール性OH基(RおよびR)のアルキル化は、A.Suarez,F.Lopez,R.S.Compagnone,Synth.Commun.23(1993)1991と同様に、硫酸ジアルキルを用いてもまた可能である。α位(R)がアルキル化されたDOPA誘導体は、例えば、DE 26 58 941 A1と同様の、対応して置換された2−イミダゾリン−5−オンの加水分解によって入手できる。
一般式Iの重合性ジヒドロキシフェニルアラニン誘導体の好ましい例は、以下である:
Figure 0005711506
Figure 0005711506
Figure 0005711506
Figure 0005711506
Figure 0005711506
式Iによる重合性ジヒドロキシフェニルアラニン誘導体は、有機溶媒(例えば、アセトン、アセトニトリルまたは酢酸エチル)に充分に可溶性であり、従って、疎水性複合マトリックスの構成要素として特に適切である。従って、これらは、ラジカル重合性モノマーと有利に組み合わせられ得る。
本発明による歯科材料は、好ましくは、単官能性(メタ)アクリレートおよび/または多官能性(メタ)アクリレートを、ラジカル重合性モノマーとして含有する。単官能性モノマーとは、1つのラジカル重合性基を有するモノマーを意味し、多官能性モノマーとは、1つより多くのラジカル重合性基を有するモノマーを意味する。好ましい例は、(メタ)アクリル酸のメチルエステル、エチルエステル、ヒドロキシエチルエステル、ブチルエステル、ベンジルエステル、テトラヒドロフルフリルエステルもしくはイソボルニルエステル;ビスフェノール−A−ジ(メタ)アクリレート、ビス−GMA(メタクリル酸とビスフェノール−A−ジグリシジルエーテルとの付加生成物)、UDMA(メタクリル酸2−ヒドロキシエチルと2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートとの付加生成物);ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、もしくはテトラエチレングリコールのジ(メタ)アクリル酸エステル;トリ(メタ)アクリル酸トリメチロールプロパン、テトラ(メタ)アクリル酸ペンタエリトリトール、ならびにジメタクリル酸グリセロール、ジ(メタ)アクリル酸1,4−ブタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,10−デカンジオールおよびジ(メタ)アクリル酸1,12−ドデカンジオールである。
加水分解耐性希釈モノマーおよび/または架橋性モノマーもまた、好ましくは、さらなるモノマーとして使用され得る。好ましい希釈モノマーは、加水分解耐性モノ(メタ)アクリレート(例えば、メタクリル酸メシチル)、または2−(アルコキシメチル)アクリル酸(例えば、2−(エトキシメチル)アクリル酸)、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸、N−一置換アクリルアミドもしくはN−二置換アクリルアミド(例えば、N−エチルアクリルアミド、N,N−ジメタクリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミド、N−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミド)、またはN−一置換メタクリルアミド(例えば、N−エチルメタクリルアミドもしくはN−(2−ヒドロキシエチル)メタクリルアミド)であり、そしてまたさらに、N−ビニルピロリドンおよびアリルエーテルである。
好ましい加水分解耐性架橋性モノマーの例は、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エステルとジイソシアネート(例えば、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートもしくはイソホロンジイソシアネート)とのウレタン、架橋性ピロリドン(例えば、1,6−ビス(3−ビニル−2−ピロリドニル)−ヘキサン)、あるいは市販のビスアクリルアミド(例えば、メチレンビスアクリルアミドもしくはエチレンビスアクリルアミド)、またはビス(メタ)アクリルアミド(例えば、N,N’−ジエチル−1,3−ビス(アクリルアミド)−プロパン、1,3−ビス(メタクリルアミド)-−プロパン、1,4−ビス(アクリルアミド)−ブタンもしくは1,4−ビス(アクリロイル)-−ピペラジン(これは、(メタ)アクリル酸クロリドとの反応により、対応するジアミンから合成され得る))である。
さらに、公知の低収縮性ラジカル開環重合性モノマー(例えば、単官能性または多官能性のビニルシクロプロパンおよび二環式シクロプロパン誘導体であり、好ましくは、DE 196 16 183 C2およびEP 03 022 855に記載されるもの、あるいは環状アリルスルフィドであり、好ましくは、US 6,043,361またはUS 6,344,556に記載されるもの)もまた、さらなるモノマーとして使用され得る。これらのモノマーはまた、有利には、上に列挙されたジ(メタ)アクリレート架橋剤と組み合わせて使用され得る。
好ましい開環重合性モノマーは、ビニルシクロプロパンであり、特に、1,1−ジ(エトキシカルボニル)−2−ビニルシクロプロパンまたは1,1−ジ(メトキシカルボニル)−2−ビニルシクロプロパン、あるいは1−エトキシカルボニル−2−ビニルシクロプロパンカルボン酸または1−メトキシカルボニル−2−ビニルシクロプロパンカルボン酸と、エチレングリコール、1,1,1−トリメチロールプロパン、1,4−シクロヘキサンジオールまたはレゾルシノールとのエステルである。好ましい二環式シクロプロパン誘導体は、2−(ビシクロ[3.1.0]ヘキサ−1−イル)アクリル酸のメチルエステルもしくはエチルエステル、またはこれらの3位での二置換生成物(例えば、(3,3−ビス(エトキシカルボニル)ビシクロ[3.1.0]ヘキサ−1−イル)アクリル酸のメチルエステルもしくはエチルエステル)である。好ましい環状アリルスルフィドは、2−(ヒドロキシメチル)-−6−メチレン−1,4−ジチエパンまたは7−ヒドロキシ−3−メチレン−1,5−ジチアシクロオクタンと、2,2,4−トリメチルヘキサメチレン−1,6−ジイソシアネートまたは非対称ヘキサメチレンジイソシアネート三量体(Bayer AG製のDesmodur(登録商標)XP2410)との付加生成物である。
さらに、適切なメタクリルシラン(例えば、3−(メタクリロイルオキシ)プロピルトリメトキシシラン)から調製され得るラジカル重合性ポリシロキサンが、さらなるモノマーとして使用され得る。DE 199 03 177 C2に記載されるポリシロキサンが好ましい。
最後に、上に名称を挙げられるモノマーと、ラジカル重合性の酸基含有モノマー(いわゆる接着モノマー)との混合物もまた、さらなるモノマーとして使用され得る。好ましい酸基含有モノマーは、重合性カルボン酸(例えば、マレイン酸、アクリル酸、メタクリル酸、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸、4−(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメリト酸無水物、10−メタクリロイルオキシデシルマロン酸、N−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピル)−N−フェニルグリシンおよび4−ビニル安息香酸)である。ホスホン酸モノマー(例えば、ビニルホスホン酸、4−ビニルフェニルホスホン酸、4−ビニルベンジルホスホン酸、2−メタクリロイルオキシエチルホスホン酸、2−メタクリルアミドエチルホスホン酸、4−メタクリルアミド−4−メチル−ペンチル−ホスホン酸、2−[4−(ジヒドロキシホスホリル)−2−オキサ−ブチル]−アクリル酸、または2−[4−(ジヒドロキシホスホリル)−2−オキサ−ブチル]−アクリル酸のエチルエステルもしくは2,4,6−トリメチルフェニルエステル)がさらに好ましい。酸性重合性リン酸エステル(例えば、2−メタクリロイルオキシプロピルのリン酸一水素エステルもしくはリン酸二水素エステル、2−メタクリロイルオキシエチルのリン酸一水素エステルもしくはリン酸二水素エステル、リン酸水素2−メタクリロイルオキシエチルフェニル、ジペンタエリトリトール−ペンタメタクリロイルオキシリン酸エステル、10−メタクリロイルオキシデシル−リン酸二水素エステル、リン酸モノ−-(1−アクリロイル−ピペリジン−4−イル)−エステル、リン酸二水素6−(メタクリルアミド)ヘキシルおよび1,3−ビス−(N−アクリロイル−N−プロピル−アミノ)-−プロパン−2-−イル−リン酸二水素エステル)もまた好ましい。さらに好ましい酸基含有モノマーは、重合性スルホン酸(例えば、ビニルスルホン酸、4−ビニルフェニルスルホン酸または3−(メタクリルアミド)プロピルスルホン酸)である。
本発明による歯科材料は、好ましくは、親水性モノマー(例えば、ポリ(エチレングリコール)ジ(メタ)アクリレート)を含有しない。親水性モノマーは、材料の水吸収の増加に寄与し、従って、歯科目的のためのこれらの材料の使用可能性に有害な影響を与える。
さらなるラジカル重合性モノマーとして、少なくとも1つの単官能性および/または多官能性の(メタ)アクリレート、ビス−GMA、UDMA、トリメタクリル酸トリメチロールプロパン、ジメタクリル酸グリセロール、ジメタクリル酸1,10−デカンジオール、N,N’−ジエチル−1,3−ビス(アクリルアミド)−プロパンまたはこれらの混合物を含有する歯科材料が、特に好ましい。
成分(d)として、少なくとも1種のさらなる重合性モノマーを含有する歯科材料が好ましい。5重量%〜90重量%、非常に特に好ましくは20重量%〜80重量%の、1種および/または数種の、さらなるラジカル重合性の単官能性および/または多官能性の希釈モノマーまたは架橋性モノマーを含有する材料が、特に好ましい。0重量%〜50重量%、非常に特に好ましくは0重量%〜30重量%の、1種および/または数種の、ラジカル重合性酸基含有モノマーもまた含有する材料がさらに好ましい。5重量%〜80重量%、そして非常に特に好ましくは20重量%〜70重量%の、1種または数種の多官能性モノマーを含有する材料が、特に好ましい。これらの百分率は、これらの材料中のモノマーの質量に関する。
使用される開始剤の型に依存して、歯科材料は、熱重合性であっても、低温重合性であっても、光重合性であってもよい。ベンゾフェノン、ベンゾインおよびその誘導体、またはα−ジケトンもしくはその誘導体(例えば、9,10−フェナントレンキノン、1−フェニル−プロパン−1,2−ジオン、ジアセチルもしくは4,4’−ジクロロベンジル)が、ラジカル光重合を開始させるために使用される。ショウノウキノンおよび2,2−ジメトキシ−2−フェニル−アセトフェノンが好ましくは使用され、そして特に好ましくは、還元剤としてのアミン(例えば、4−(ジメチルアミノ)−安息香酸エステル、メタクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル、N,N−ジメチル−sym−キシリジンまたはトリエタノールアミン)と組み合わせられたα−ジケトンが使用される。ノリッシュI型光開始剤、とりわけ、アシルホスフィンオキシドまたはビスアシルホスフィンオキシド、モノアシルトリアルキルゲルマニウム化合物またはジアシルジアルキルゲルマニウム化合物(例えば、ベンゾイルトリメチルゲルマニウム、ジベンゾイルジエチルゲルマニウムまたはビス(4−メトキシベンゾイル)ジエチルゲルマニウム)もまた、特に好ましい。異なる光開始剤の混合物(例えば、ショウノウキノンおよび安息香酸4−ジメチルアミノエチルと組み合わせられたジベンゾイルジエチルゲルマニウム)もまた使用され得る。
ベンゾピナコールおよび2,2’−ジアルキルベンゾピナコールが、熱硬化のための開始剤として特に適切である。レドックス開始剤の組み合わせ(例えば、過酸化ベンゾイルとN,N−ジメチル−sym−キシリジンまたはN,N−ジメチル−p−トルイジンとの組み合わせ)が、室温で実施される重合のための開始剤として使用される。さらに、過酸化物と、例えばアスコルビン酸、バルビツレートまたはスルフィン酸などのような還元剤とからなるレドックス系もまた、特に適切である。
光開始剤、特に、ショウノウキノン/アミン、ビスアシルホスフィンオキシド、ジアシルジアルキルゲルマニウム化合物またはこれらの混合物をベースとする光開始剤を含有する材料が、本発明によれば好ましい。
本発明による歯科材料は、好ましくは0.01重量%〜10重量%、好ましくは0.1重量%〜3.0重量%の開始剤、および必要に応じて活性化剤を含有する。
本発明により使用される組成物は、有機充填材粒子または無機充填材粒子をさらに含有して、機械的特性を改善するか、または粘度を調整する。これらの充填材粒子は、好ましくは、10nm〜50μm、特に好ましくは10nm〜30μm、そして非常に特に好ましくは10nm〜5μmの平均粒径[透過(10nm〜80nm)または走査型電子顕微鏡法(50nm〜5μm)またはレーザー回折(0.1μm〜100μm)により決定される]を有する。
好ましい無機粒子充填材は、10nm〜1μmの平均粒径を有する酸化物(例えば、ZrOならびにTiO-、またはSiO、ZrOおよび/もしくはTiOの混合酸化物)ベースの非晶質球状材料、10nm〜500nmの平均粒径を有するナノ粒子もしくは微細充填材(例えば、発熱性ケイ酸もしくは沈降ケイ酸)、ならびにまた、0.1μm〜5μm、好ましくは0.2μm〜3μm、そして非常に特に好ましくは0.4μm〜1.5μmの平均粒径を有するミニ充填材(例えば、石英、セラミック、ガラスセラミックもしくはガラス粉末)、ならびに10nm〜500nmの平均粒径を有するX線不透過性充填材(例えば、三フッ化イッテルビウムまたはナノ粒子酸化タンタル(V)もしくは硫酸バリウム)である。
本発明による歯科材料は、好ましくは、1重量%〜90重量%、好ましくは1重量%〜85重量%、そして非常に好ましくは1重量%〜20重量%または20重量%〜85重量%の充填材を含有し、ここでこの充填材の含有量は、これらの材料の所望の意図される用途に依存する。これらの充填材は、これらの材料の硬化に実質的に寄与する。
本発明により使用される組成物は、さらなる添加剤(特に、溶媒(例えば、アセトン、酢酸エチルおよびこれらの混合物)、ならびに安定剤、矯味矯臭剤、色素、抗菌活性成分、フッ化物イオン放出添加剤、光学光沢剤、可塑剤またはUV吸収剤)を必要に応じて含有し得る。本発明による歯科材料は、好ましくは、水を含有しない(すなわち、最大0.5重量%の水を含有する)。
さらに好ましい実施形態によれば、本発明による材料は、ホウ酸を含有し、好ましくは、式Iによる化合物に対して0モル当量〜2.0モル当量、特に好ましくは、0モル当量〜1.0モル当量の量で含有する。ホウ酸は、特にRおよびRがHである場合、ラジカル重合に対するDOPA誘導体の抑制効果を低下させることが見出された。従って、ホウ酸が使用される場合、充填材の添加は無しで済まされ得、この場合、充填材およびホウ酸を含有する材料が好ましい。
成分(e)として、0重量%〜95重量%、特に好ましくは0重量%〜70重量%、そして非常に特に好ましくは5重量%〜50重量%の非水性溶媒を含有する組成物は、本発明によれば特に適切である。
本発明による歯科材料は、好ましくは、
a)0.05重量%〜40.0重量%、好ましくは1重量%〜30重量%、そして特に好ましくは1重量%〜20重量%の式Iによる少なくとも1つの化合物;
b)0.01重量%〜10重量%、好ましくは0.1重量%〜3.0重量%の開始剤;
c)1重量%〜85重量%、好ましくは1重量%〜20重量%(コーティング材料として使用するため)または20重量%〜85重量%(セメントもしくは複合材として使用するため)の充填材;
d)0重量%〜90重量%、好ましくは0重量%〜80%重量%、そして特に好ましくは5重量%〜80重量%の少なくとも1種のさらなるモノマー;
e)0重量%〜95重量%、好ましくは0重量%〜70重量%、そして特に好ましくは5重量%〜50重量%の溶媒、
を含有する。
本発明による歯科材料は、セメント、複合材料、充填材料、接着剤およびコーティング材料として特に適切である。
本発明は、実施例により以下でより詳細に説明される。
(実施例1)
(重合性3,4−ジヒドロキシ−DL−フェニルアラニン(DL−DOPA)の合成)
DL−DOPAのN−アシル化のための一般的手順:
19.72g(0.10mol)のDL−DOPA、64.56g(0.40mol)のヘキサメチルジシラザンおよび4.00mlのトリメチルクロロシランの混合物を、120℃の浴温で3時間撹拌した。次いで、揮発性成分を、70℃/20mbarで除去した。50mlのキシレンをその残渣に添加し、そしてこの混合物を再度濃縮した(70℃/20mbar)。このように得られた中間段階を200mlの塩化メチレンに溶解し、これに20mlの塩化メチレン中の0.10molの酸クロリドの溶液を−70℃で添加し、そしてこの混合物を室温までゆっくりと加熱しながら2日間撹拌した。減圧中(40℃/600mbar)で濃縮した後に、500mlのtert−ブタノールおよび100mlの水をその残渣に添加し、この混合物を室温で30分間撹拌し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そしてその溶媒を留去した(40℃/20mbar)。精製のために、その粗製生成物を250mlの酢酸エチル中で1時間、還流状態で加熱し、そしてその未溶解材料から濾別した。その透明な黄色濾液から溶媒を除去し(40℃/180mbar)、次いで、一定重量になるまで0.1mbarで乾燥させた。
a)3,4−ジヒドロキシ−N−メタクリロイル−DL−フェニルアラニン(MADOPA)
MADOPAを、メタクリル酸クロリドを使用して得た。収率:14.8g(56%)、黄色がかった固体(m.p.:63℃〜65℃)。純度(HPLC):96.16%
H−NMR(400MHz,DMSO−d):δ=1.79(s,3H,CH),2.76−2.92(m,2H,CH),4.30−4.36(m,1H,NCH),5.31,5.62(2s,それぞれ1H,=CH),6.47,6.58,6.60−6.61(dd,J=8Hz,2Hz,1H;s,1H;m,1H,=CH−),7.93(d,J=8Hz,1H,NH),8.71(br.s,2H,OH),12.5(br.s,1H,COOH)。
13C−NMR(100MHz,DMSO−d):δ=18.5(CH),35.7(CH),54.1(NCH),115.2,116.4,119.8(=CH芳香族),119.5(C=),128.7,(=C芳香族),139.4(=CH),143.7,144.8(HO−C=),167.5(CONH),173.2(COOH)。
IR(ダイヤモンドATR):ν=3202(br,m,N−H,O−H),2933(m,CH,CH),1717(s,C=O),1652(s,C=Oアミド),1604(s,C=C),1532(s,N−H),1444(s,芳香族),1422(s,CH,CH),1372(m,CH),1194(s,C−OH),1116(s,C−N),873cm−1(s,=CH)。
b)N−アクリロイル−3,4−ジヒドロキシ−DL−フェニルアラニン(ADOPA)
ADOPAを、アクリル酸クロリドを使用して得た。収率:14.8g(56%)、黄色がかった固体(m.p.:143℃〜145℃)。純度(HPLC):95.84%。
H−NMR(400MHz,DMSO−d):δ=2.69−2.92(m,2H,CH),4.39−4.44(m,1H,NCH),5.57−5.60,6.04−6.08,6.26−6.32(3m,それぞれ1H,HC=CH),6.47,6.61(d,J=8Hz,1H;s,2H,=CH芳香族),8.35(d,J=8Hz,1H,NH),8.70,8.74(2br.s,それぞれ1H,OH),12.7(br.s,1H,COOH)。
13C−NMR(100MHz,DMSO−d):δ=36.2(CH),53.8(NCH),115.3,116.3,119.7(=CH芳香族),125.6(HC=),128.2,(=C芳香族),131.3(H=CH),143.8,144.9(HO−C=),164.4(CONH),173.0(COOH)。
IR(ダイヤモンドATR):ν=3300(br,m,N−H,O−H),2920(m,CH),1717(s,C=O),1653(s,C=Oアミド),1601(s,C=C),1516(ss,N−H),1444(s,芳香族),1414(s,CH),1191(s,C−OH),1114(s,C−N),969(s,=CH),871cm−1(s,=CH)。
(実施例2)
(溶液中でのMADOPAのラジカル単独重合)
モノマーMADOPA(2.0mol/l)を、DMF中で、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN,2.0mol%)を用いて65℃で重合させた。5時間後、この重合を停止させ、そしてその重合生成物を10倍量のジエチルエーテルから沈殿させ、濾別し、そして一定重量になるまで高真空で50℃で乾燥させた。白色ポリマーが、事実上定量的な収率で得られた。そのポリマーの構造を、H−NMR分光法により確認することができた。
ポリ(MADOPA)についてのNMR分光法データ:
Figure 0005711506
H−NMR(400MHz,MeOD,ppmでのδ):0.88(H,H,5H),2.6−3.1(H,2H),4.57(H,1H),6.75(H,H,H,3H),8.0(HNH,1H)
13C−NMR(100MHz,MeOD,ppmでのδ):19.4 C,37.9 C,46.8 C,48.9 C,56.2 C,117.7 Cj/k,122.3 C,129.9 C,145.2 C,146.2 C,175.1 C,178.9 C
(実施例3)
(溶液中でのADOPAとMMAとのラジカル共重合)
モノマーADOPA(0.2mol/l)およびメタクリル酸メチル(MMA)(1.8mol/l)を、DMF中で、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN,2.0mol%)を用いて65℃で重合させた。5時間後、この重合を停止させ、そしてその重合生成物を10倍量のメタノールから沈殿させ、濾別し、そして一定重量になるまで高真空下で乾燥させた。白色ポリマーが、事実上定量的な収率で得られた。このポリマーの構造を、H−NMR分光法により確認することができた。18mol%のADOPA単位を有するコポリマー構造が得られた。
(実施例4)
(MADOPAベースの複合セメントの調製)
以下に与えられる表1に従って、ジメタクリレート混合物をベースとする複合固定セメントを、重合性DOPA誘導体であるMADOPA(セメントA)および単官能性メタクリル酸ベンジル(セメントB、比較例)、ならびにまたビス−(4−メトキシベンゾイル)ジエチルゲルマニウムを光開始剤として用いて、「Exakt」ロールミル(Exakt Apparatebau,Norderstedt)により調製した。試験片(25mmの長さおよび2mm×2mmの正方形断面を有する棒)をこれらの材料から調製し、これらの試験片を、歯科用光源(Spectramat(登録商標),Ivoclar Vivadent AG)で3分間2回照射し、そして硬化させた。屈曲強度および屈曲Eモジュラスを、ISO標準ISO 4049(歯科学−ポリマーベースの充填材料、修復材料および合着材料)に従って決定した。それらの結果を表2に要約する。
この実施例は、充填材を含有するDOPAモノマー含有処方物が良好な機械的特性を有する複合セメントをもたらし、一方で、充填材を含有しない類似の樹脂が使用可能な材料を製造しないことを示す。
Figure 0005711506
*)比較例
1)2molのメタクリル酸2−ヒドロキシエチルと1molの2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートとの付加生成物
2)Aerosil OX−50(Degussa)
Figure 0005711506
*)比較例
1)WI=37℃での試験片の水浸漬。
(実施例5)
(MADOPAベースの複合材の調製)
表3に与えられる組成を有する歯科複合材を、Lindenニーダーを使用して調製した。その機械的特性を実施例4と同様に試験し、表4に要約する。
Figure 0005711506
*)比較例
1)2molのメタクリル酸2−ヒドロキシエチルと1molの2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートとの付加生成物
2)SiO−ZrO混合酸化物(平均一次粒径:250nm)
3)1.5μmの平均粒径を有するシラン化Ba−Al−ボロンシリケートガラス充填材。
Figure 0005711506
*)比較例
1)WI=37℃での試験片の水浸漬。

Claims (32)

  1. a)一般式I
    Figure 0005711506
    による少なくとも1つのラジカル重合性化合物であって、一般式Iにおいて、
    、Rは互いに独立して、各々がHまたはC〜Cアルキル残基であり、
    、R、Rは互いに独立して、各々がHまたはC〜Cアルキル残基であり、
    は、H、直鎖もしくは分枝鎖のC〜C10アルキル残基またはC〜C10アルカノイル残基であり、
    は、直鎖もしくは分枝鎖のC〜C15アルキレン残基であるかまたは存在せず、ここで該アルキル残基の炭素原子の鎖は、O原子もしくはS原子により分断され得
    X、Yは互いに独立して、各々がOまたはNRであるか、あるいは存在せず、
    ここでRは、Xおよび/またはYもまた存在しない場合にのみ、存在しなくてもよく、そして
    ここでR、XおよびYは、PGがHである場合にのみ、同時に存在しなくてもよく、
    は、HまたはC〜C10アルキル残基であり、
    PG、PGは互いに独立して、各々がH、または重合性基あり、ここで2つの残基PGおよびPGは、同時にはHになり得ない、
    ラジカル重合性化合物;
    b)ラジカル重合のための開始剤;ならびに
    c)充填材、
    を含有する、重合性歯科材料。
  2. は、存在しないか、または直鎖もしくは分枝鎖のC 〜C 15 アルキレン残基である、請求項1に記載の歯科材料。
  3. 前記重合性基が、ビニル基、アリル基、または(メタ)アクリル基である、請求項1または2に記載の歯科材料。
  4. d)さらなる重合性モノマー、および/または
    e)溶媒、
    をさらに含有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の歯科材料。
  5. a)0.05重量%〜40重量%式Iによる少なくとも1つの化合物;
    b)0.01重量%〜10重量%開始剤;
    c)1重量%〜85重量%コーティング材料)または20重量%〜85重量%(セメント、複合材)の充填材;
    d)0重量%〜90重量%少なくとも1種のさらなるモノマー;
    e)0重量%〜95重量%溶媒、
    を含有する、請求項1〜のいずれか1項に記載の歯科材料。
  6. 前記歯科材料が、1重量%〜30重量%の式Iによる少なくとも1つの化合物を含む、請求項5に記載の歯科材料。
  7. 前記歯科材料が、1重量%〜20重量%の式Iによる少なくとも1つの化合物を含む、請求項5または6に記載の歯科材料。
  8. 前記歯科材料が、0.1重量%〜3.0重量%の開始剤を含む、請求項5〜7のいずれか1項に記載の歯科材料。
  9. 前記歯科材料が、1重量%〜20重量%(コーティング材料)を含む、請求項5〜8のいずれか1項に記載の歯科材料。
  10. 前記歯科材料が、0重量%〜80重量%の少なくとも1種のさらなるモノマーを含む、請求項5〜9のいずれか1項に記載の歯科材料。
  11. 前記歯科材料が、5重量%〜80重量%の少なくとも1種のさらなるモノマーを含む、請求項5〜10のいずれか1項に記載の歯科材料。
  12. 前記歯科材料が、0重量%〜70重量%の溶媒を含む、請求項5〜11のいずれか1項に記載の歯科材料。
  13. 前記歯科材料が、5重量%〜50重量%の溶媒を含む、請求項5〜12のいずれか1項に記載の歯科材料。
  14. 式Iの可変物が以下の意味:
    、Rは互いに独立して、各々がHまたはC〜Cアルキル残基であこと、
    、Rは互いに独立して、各々がHまたはメチルであこと、
    は、HまたはC〜Cアルキル残基であこと、
    は、H、直鎖もしくは分枝鎖のC〜Cアルキル残基またはCアルカノイル残基であること、
    は、直鎖C〜Cアルキレン残基であるかまたは存在せず、ここで該アルキル残基の炭素原子の鎖は、O原子により分断され得こと、
    X、Yは互いに独立して、各々がOまたはNRであるか、あるいは存在しないこと、
    は、HまたはC〜Cアルキル残基であること、
    PG、PGは互いに独立して、各々がHまたは(メタ)アクリル基を表し、ここで両方の残基が同時にはHであり得ないこと、
    を有する、請求項1〜13のいずれか1項に記載の歯科材料。
  15. 、R はHである、請求項14に記載の歯科材料。
  16. 、R はHである、請求項14または15に記載の歯科材料。
  17. はHである、請求項14〜16のいずれか1項に記載の歯科材料。
  18. は直鎖C 〜C アルキレン残基である、請求項14〜17のいずれか1項に記載の歯科材料。
  19. さらなるラジカル重合性モノマーとして、少なくとも1つの単官能性(メタ)アクリレートおよび/または多官能性(メタ)アクリレートを含有する、請求項1〜18のいずれか1項に記載の歯科材料。
  20. 親水性モノマーを含まない、請求項1〜19のいずれか1項に記載の歯科材料。
  21. 10nm〜50μmの平均粒径を有する充填材を含有する、請求項1〜20のいずれか1項に記載の歯科材料。
  22. 充填材として、10nm〜1μmの平均粒径を有する酸化物もしくは混合酸化物ベースの非晶質球状材料、および/または10nm〜500nmの平均粒径を有するナノ粒子もしくは微細充填材、および/または0.1μm〜5μmの平均粒径を有するミニ充填材、および/または10nm〜500nmの平均粒径を有するX線不透過性充填材を含有する、請求項1〜21のいずれか1項に記載の歯科材料。
  23. 最大0.5重量%の水を含有する、請求項1〜22のいずれか1項に記載の歯科材料。
  24. 前記式Iによる化合物に対して0モル当量〜2.0モル当量の量のホウ酸を含有する、請求項1〜23のいずれか1項に記載の歯科材料。
  25. コーティング材料として使用するための、請求項1〜24のいずれか1項に記載の歯科材料であって、
    a)1重量%〜30重量%の式Iによる少なくとも1つの化合物;
    b)0.1重量%〜3.0重量%の開始剤;
    c)1重量%〜20重量%の充填材;
    d)0重量%〜80重量%の少なくとも1種のさらなるモノマー;および
    e)0重量%〜70重量%の溶媒、
    を含有する、歯科材料。
  26. セメントまたは複合剤として使用するための、請求項1〜24のいずれか1項に記載の歯科材料であって、
    a)1重量%〜30重量%の式Iによる少なくとも1つの化合物;
    b)0.1重量%〜3.0重量%の開始剤;
    c)20重量%〜85重量%の充填材;
    d)0重量%〜80重量%の少なくとも1種のさらなるモノマー;および
    e)0重量%〜70重量%の溶媒、
    を含有する、歯科材料。
  27. 前記充填材が10nm〜30μmの平均粒径を有する、請求項21に記載の歯科材料。
  28. 前記充填材が10nm〜5μmの平均粒径を有する、請求項21に記載の歯科材料。
  29. 前記ホウ酸の量が0モル当量〜1.0モル当量である、請求項24に記載の歯科材料。
  30. 前記さらなる重合性モノマーが、少なくとも1種のN−一置換アクリルアミドおよび/または少なくとも1種のN−二置換アクリルアミドおよび/または少なくとも1種のN−一置換メタクリルアミドを含有する、請求項1〜29のいずれか1項に記載の歯科材料。
  31. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の歯科材料を含有する、歯科セメント、複合材料、充填材料、接着剤またはコーティング材料。
  32. セメント、複合材料、充填材料、接着剤またはコーティング材料の製造のための、請求項1〜30のいずれか1項に記載の歯科材料の使用。
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