以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、ダンベル100及びダンベル100の通信環境の一例を概略的に示す。ダンベル100は運動器具の一例であってよい。本実施形態では、バッテリー132から供給される電力によって各種処理を実行するダンベル100について説明する。
ダンベル100は、ユーザが把持する把持部102と、把持部102に連結された重り部104とを備える。また、本実施形態において、ダンベル100は、通信ユニット110、処理ユニット112、ジャイロセンサ114、及びUSBポート134を備える。
通信ユニット110は、情報端末300及びアクセスポイント20などと無線通信する。無線通信の通信規格としては、Bluetooth(登録商標)、BLE(Bluetooth Low Energy)、無線LAN、及び赤外線通信などが例示できる。情報端末300は、携帯電話などの無線通信可能な端末であってよい。アクセスポイント20は、無線LANアクセスポイント及びBluetoothアクセスポイントなどであってよい。
処理ユニット112は、例えば、ジャイロセンサ114の出力値に基づいて、ダンベル100を用いた運動の回数を計数する。通信ユニット110は、処理ユニット112が計数した回数を、例えば情報端末300に送信する。これにより、ダンベル100を用いて運動をするユーザは、情報端末300によって運動回数を確認できる。また、通信ユニット110は、処理ユニット112が計数した回数を、アクセスポイント20及びインターネット10を介して、データサーバ30にアップロードしてもよい。これにより、例えば、データサーバ30によってユーザの運動の履歴を管理できる。
データサーバ30は、CPU、ROM、RAM、通信インターフェースなどを有するデータユニットと、キーボード、タッチパネル、マイクなどの入力ユニットと、ディスプレイ、スピーカなどの出力ユニットと、メモリ、HDDなどの記憶ユニットとを備えた一般的な構成の情報処理装置において、データサーバ30の各部の動作を規定したソフトウェア又はプログラムを起動することにより実現されてよい。データサーバ30は、仮想サーバまたはクラウドシステムであってもよい。
バッテリー132は、通信ユニット110、処理ユニット112、及びジャイロセンサ114などに電力を供給する。バッテリー132は、USBポート134を介してUSB充電されてよい。例えば、コンセント40に接続されたUSB−ACアダプタ42とUSBポート134とが接続されることにより、バッテリー132は充電される。なお、ここではバッテリー132をUSB充電する例を挙げて説明するが、バッテリー132の充電法はこれに限らず、電源ケーブルによる充電及びクレードル充電などであってもよい。
図2は、ダンベル100の構成の一例を概略的に示す。図3は、ダンベル100の内部に配置された収容部138を主に説明するための図である。ここでは、ダンベル100が、ディスプレイ106、スピーカ108、発光部109、通信ユニット110、処理ユニット112、ジャイロセンサ114、温度センサ116、心拍センサ118、圧力センサ120、圧力センサ122、電流供給電極124、電流供給電極126、電圧検出電極128、電圧検出電極130、バッテリー132、USBポート134、収容蓋136、収容部138、及び測距センサ140を備える場合を例に挙げて説明する。なお、ダンベル100は、これらすべての構成を備えずに一部の構成のみを備えてもよい。
ディスプレイ106は、例えば、タッチパネルディスプレイである。すなわち、ディスプレイ106は、表示機能及び入力機能を有してよい。なお、ディスプレイ106はタッチパネルディスプレイ以外のディスプレイであってもよく、その場合に、ダンベル100は、操作ボタンなどの入力部を別途備えてもよい。スピーカ108は、ダンベル100の処理に応じた音声を出力する。発光部109は、ダンベル100の処理に応じて発光する。発光部109は、例えばLEDである。
ジャイロセンサ114は、動き測定部の一例であってよい。ジャイロセンサ114は、例えば把持部102に配置される。ジャイロセンサ114は、把持部102に内蔵されてよい。
温度センサ116は、温度測定部の一例であってよい。温度センサ116は、例えば、把持部102に配置される。処理ユニット112は、温度センサ116により測定された温度を取得してよい。処理ユニット112は、取得した温度をディスプレイ106に表示させてよい。
これにより、ユーザはダンベル100が配置されている空間の温度を把握できる。また、ユーザは、把持部102を把持しているときの温度を確認することにより、自分の体温を確認できる。温度センサ116が把持部102に配置されることにより、運動中におけるユーザの体温の変化を、ユーザに把握させることができる。処理ユニット112は、取得した温度をスピーカ108に音声出力させてもよい。
なお、処理ユニット112は、通信ユニット110の無線通信圏内に配置された温度センサから、当該温度センサが測定した温度を通信ユニット110を介して取得してもよい。情報端末300が温度測定機能を備える場合、処理ユニット112は、情報端末300が測定した温度を、通信ユニット110を介して情報端末300から受信してもよい。また、処理ユニット112は、ユーザが身に付けている体温センサから、当該体温センサにより測定された温度を通信ユニット110を介して取得してもよい。
心拍センサ118は、心拍測定部の一例であってよい。心拍センサ118は、例えば、把持部102に配置される。処理ユニット112は、心拍センサ118により測定された心拍数を取得してよい。処理ユニット112は、取得した心拍数をディスプレイ106に表示させてよい。
ユーザは、把持部102を把持した状態でディスプレイ106を閲覧することにより、自分の心拍数を把握できる。心拍センサ118が把持部102に配置されることにより、運動中におけるユーザの心拍数の変化をユーザに把握させることができる。処理ユニット112は、取得した心拍数をスピーカ108に音声出力させてもよい。処理ユニット112は、心拍センサ118以外の心拍センサから、ユーザの心拍数を取得してもよい。例えば、心拍センサ118は、ユーザが身に付けている心拍センサにより測定された心拍数を、通信ユニット110を介して当該心拍センサから取得してもよい。
圧力センサ120は、把持部102に配置される。圧力センサ120は、把持部圧力測定部の一例であってよい。処理ユニット112は、圧力センサ120により測定された圧力を取得してよい。処理ユニット112は、取得した圧力に基づいて、ダンベル100の重量を測定してよい。処理ユニット112は、測定したダンベル100の重量をディスプレイ106に表示させてよい。ユーザは、圧力センサ120を下向きに把持部102を把持した状態で106を閲覧することにより、ダンベル100の重量を把握できる。なお、処理ユニット112は、測定したダンベル100の重量をスピーカ108に音声出力させてもよい。
圧力センサ122は、重り部104の一端に配置される。圧力センサ122は、端部圧力測定部の一例であってよい。処理ユニット112は、圧力センサ122により測定された圧力を取得してよい。処理ユニット112は、取得した圧力に基づいて、ダンベル100の重量を測定してよい。処理ユニット112は測定したダンベル100の重量をディスプレイ106に表示させてよい。ユーザは、圧力センサ122を下向きにしてダンベル100を立てた状態でディスプレイ106を閲覧することにより、ダンベル100の重量を確認できる。なお、処理ユニット112は、測定したダンベル100の重量をスピーカ108に音声出力させてもよい。
電流供給電極124は、把持部102に配置される。電流供給電極126は、重り部104に配置される。電圧検出電極128は、把持部102に配置される。電圧検出電極130は、重り部104に配置される。電流供給電極124は、第1電流供給電極の一例であってよい。電流供給電極126は、第2電流供給電極の一例であってよい。電圧検出電極128は、第1電圧検出電極の一例であってよい。電圧検出電極130は、第2電圧検出電極の一例であってよい。
処理ユニット112は、電流供給電極124、電流供給電極126、電圧検出電極128、及び電圧検出電極130に対して、いわゆるBI法(Bioelectrical Impedance法)を適用することにより、ユーザの体脂肪率を算出してよい。すなわち、処理ユニット112は、電流供給電極124及び電流供給電極126に対する電流供給と、電圧検出電極128及び電圧検出電極130に対する電圧検出の実行とによって、ユーザの体脂肪率を算出してよい。
例えば、処理ユニット112は、ユーザが一方の手で電流供給電極124及び電圧検出電極128に触れ、他方の手で電流供給電極126及び電圧検出電極130に触れた状態で、電流供給及び電圧検出を実行することにより、インピーダンスを測定する。そして、処理ユニット112は、ユーザの身長及び体重を含む個人データと、測定したインピーダンスとに基づいて、ユーザの体脂肪率を算出する。個人データは、例えば、ユーザによって予め登録されていてよい。処理ユニット112は、算出した体脂肪率を、ディスプレイ106に表示させてよい。これにより、ユーザは、自分の体脂肪率を把握できる。処理ユニット112は、算出した体脂肪率を、スピーカ108に音声出力させてもよい。
収容蓋136は、収容部138に対する蓋である。収容部138は、少なくとも液体を排出可能に収容する。収容部138は、例えば、水及び砂などを収容する。ユーザは、収容部138に水及び砂などを収容することによって、ダンベル100の重量を変更できる。
測距センサ140は、収容部138に収容された液体などの体積を測定する体積測定部の一例であってよい。測距センサ140は、収容部138の内部に照射光142を照射し、その反射光を受光することによって、収容部138に収容された液体表面までの距離を測定する。これにより、収容部138に収容された液体の体積が測定される。処理ユニット112は、測定された体積を取得してよい。処理ユニット112は、液体の密度と取得した体積とを乗算することによって、液体の重量を算出してよい。処理ユニット112は、液体を含まないダンベル100の重量に、液体の重量を加算することによって、ダンベル100の重量を算出してよい。
図4は、ダンベル100及びダンベル180を備えるダンベルセット190の一例を概略的に示す。ダンベル180は、把持部102及び重り部104を備え、さらに少なくとも電流供給電極124、電流供給電極126、電圧検出電極128、及び電圧検出電極130を備える。ダンベル180は、ダンベル100と同一の構成を備えてもよい。ダンベル100は第1の運動器具の一例であってよく、ダンベル180は第2の運動器具の一例であってよく、ダンベルセット190は運動器具セットの一例であってよい。
図4に示すダンベル100の処理ユニット112は、インピーダンス測定部216を有し、インピーダンス測定部216は、電流供給部224及び電圧検出部226を含む。ダンベル100の電流供給電極126及び電圧検出電極130と、ダンベル180の電流供給電極126及び電圧検出電極130とがそれぞれ重ねあわされることによって、ダンベル100の電流供給電極124とダンベル180の電流供給電極124とが電流供給部224に電気的に導通する。また、ダンベル100の電圧検出電極128とダンベル180の電圧検出電極128とが電圧検出部226に電気的に導通する。
ユーザが一方の手でダンベル100の把持部102を把持し、他方の手でダンベル180の把持部102を把持して、図示するようにダンベル100とダンベル180とを重ねあわせることにより、ユーザの身体を一部に含む電流経路が形成される。電流供給部224が電流を供給し、電圧検出部226が電圧検出を実行することにより、インピーダンス測定部216はインピーダンスを測定する。処理ユニット112は、インピーダンス測定部216が測定したインピーダンス及びユーザの身長及び体重を含む個人データに基づいて、ユーザの体脂肪率を算出してよい。
ユーザは、例えば、一方の手にダンベル100を把持し、他方の手にダンベル180を把持して運動をする場合に、運動の前後又は運動の最中に、ダンベル100とダンベル180とを重ねあわせることによって、容易に体脂肪率を測定することができる。ここで、図4に示すように、ダンベル100及びダンベル180が備える電流供給電極126及び電圧検出電極130は、重り部104における把持部102が連結された面とは反対の面に設置されてよい。また、電流供給電極126は、重り部104の一端の中心に配置されてよく、電圧検出電極130は、電流供給電極126を内包する輪形状を有してよい。これにより、ユーザは、ダンベル100及びダンベル180の回転方向のずれを気にすることなく、ダンベル100とダンベル180とを重ねあわせることができる。
なお、本実施形態では、ダンベル100がユーザの体脂肪率を測定する例を主に挙げて説明したが、ダンベル100は、ユーザの心電図波形を測定してもよい。例えば、処理ユニット112は、把持部102に設けられた電極と、重り部104に設けられた電極とを用いて、ユーザの心電図波形を計測する。処理ユニット112は、電流供給電極124及び電流供給電極126を用いて心電図波形を測定してよく、また、把持部102と重り部104とに別途備える電極を用いて心電図波形を測定してもよい。
処理ユニット112は、測定した心電図波形を、ディスプレイ106に表示させてよい。また、処理ユニット112は、測定した心電図波形を、通信ユニット110に送信させてよい。通信ユニット110は、処理ユニット112が測定した心電図波形を、例えば情報端末300に送信する。また、通信ユニット110は、処理ユニット112が測定した心電図波形を、アクセスポイント20及びインターネット10を介して、データサーバ30にアップロードしてもよい。
また、処理ユニット112は、測定した心電図波形の内容に基づいて、ディスプレイ106及びスピーカ108を制御してもよい。例えば、処理ユニット112は、測定した心電図波形が不整脈を示す場合に、運動を停止することを促すメッセージをディスプレイ106及びスピーカ108に出力させる。
図5は、ダンベルセット190を設置する設置台400を概略的に示す。設置台400は、設置部402、設置部404、電気通路406、及び電気通路408を備える。設置部402及び設置部404のそれぞれには、ダンベル100及びダンベル180がそれぞれ設置されてよい。
電気通路406は、設置部402及び設置部404に設置されたダンベル100及びダンベル180の電流供給電極126を電気的に導通させる。また、電気通路408は、設置部402及び設置部404に設置されたダンベル100及びダンベル180の電圧検出電極130を電気的に導通させる。これにより、ユーザが一方の手でダンベル100を把持し、他方の手でダンベル180を把持した状態であって、ダンベル100及びダンベル180が設置部402及び設置部404に設置された状態で、ダンベル100はユーザの体脂肪率を測定できる。
なお、ここではダンベル100がユーザの体脂肪率を測定する場合を例に挙げて説明したが、設置台400がユーザの体脂肪率を測定してもよい。この場合、設置台400は、インピーダンス測定部216を備える。
図6は、ダンベル100の機能構成の一例を概略的に示す。ここでは、ダンベル100が、ディスプレイ106、スピーカ108、通信ユニット110、処理ユニット112、ジャイロセンサ114、温度センサ116、心拍センサ118、圧力センサ120、圧力センサ122、電流供給電極124、電流供給電極126、電圧検出電極128、及び電圧検出電極130を備える場合を例に挙げて説明する。
処理ユニット112は、把持判断部202、温度取得部204、心拍取得部206、重量取得部208、消費カロリー推定部210、個人データ格納部212、接続検知部214、インピーダンス測定部216、体脂肪率算出部218、出力制御部220、及び音声格納部222を有する。処理ユニット112は、これらのすべての構成を有さずに一部の構成のみを備えてもよい。
把持判断部202は、把持部102が把持されているか否かを判定する。把持判断部202は、例えば、ジャイロセンサ114からの出力値に基づいて、把持部102が把持されているか否かを判定する。把持部102は、ジャイロセンサ114によって、ダンベル100の動きが予め定められた期間以上継続して検出されていない場合に、把持部102が把持されていないと判定してよい。また、把持部102は、ジャイロセンサ114によってダンベル100の動きが検出されている間は、把持部102が把持されていると判定してよい。
把持判断部202は、他のセンサによる出力値に基づいて、把持部102が把持されているか否かを判断してもよい。例えば、把持判断部202は、心拍センサ118の出力値が心拍の検出を示している場合、把持部102が把持されていると判断してよく、心拍の検出を示していない場合、把持部102が把持されていないと判断してよい。また、把持判断部202は、圧力センサ120の出力値が圧力の検出を示している場合、把持部102が把持されていると判断してよく、圧力の検出を示していない場合、把持部102が把持されていないと判断してよい。
温度取得部204は、温度センサ116が測定した温度を取得する。温度取得部204は、把持判断部202の出力値に基づいて、ダンベル100の周囲温度又は把持部102を把持するユーザの体温を取得してよい。例えば、温度取得部204は、ユーザが把持部102を把持していない状態で温度センサ116が測定した温度を、ダンベル100の周囲温度として取得する。また、例えば、温度取得部204は、ユーザが把持部102を把持している状態で温度センサ116が測定した温度を、ユーザの体温として取得する。
なお、本実施形態では、ダンベル100が、把持部102に配置された一の温度センサ116を備える例を挙げて説明するが、これに限らず、ダンベル100は、把持部102に配置された温度センサと、重り部104に配置された温度センサとを備えてもよい。この場合、温度取得部204は、把持部102に配置された温度センサが測定した温度をユーザの体温として取得し、重り部104に配置された温度センサが測定した温度を周囲温度として取得してよい。把持部102に配置された温度センサは把持部温度測定部の一例であってよく、重り部104に配置された温度センサは重り部温度測定部の一例であってよい。
また、温度取得部204は、通信ユニット110を介して、他の温度センサが測定した温度を取得してもよい。例えば、温度取得部204は、通信ユニット110の無線通信圏内に配置された温度センサから、通信ユニット110を介して温度を取得する。温度取得部204は、室温センサが測定した温度を周囲温度として取得してよい。また、温度取得部204は、ユーザが身に付けている体温センサが測定した体温を取得してもよい。
心拍取得部206は、心拍センサ118が測定した心拍数を取得する。心拍取得部206は、通信ユニット110を介して、他の心拍センサが測定した心拍数を取得してもよい。例えば、心拍取得部206は、ユーザが身につけた心拍センサが測定したユーザの心拍数を、通信ユニット110を介して取得する。
重量取得部208は、ダンベル100の重量を測定する。重量取得部208は、例えば、圧力センサ120が出力する圧力を重量に変換することにより重量を算出する。重量取得部208は、ジャイロセンサ114の出力値に基づいて、ダンベル100の重量を測定してもよい。例えば、重量取得部208は、ジャイロセンサ114によってダンベル100の動きが検出されていないときに、圧力センサ120が出力する圧力を取得して、当該圧力を重量に変換することによりダンベル100の重量を算出する。これにより、ダンベル100が動くことによって圧力センサ120に加わる圧力が、算出するダンベル100の重量に加算されてしまうことを防止できる。重量取得部208及び圧力センサ120は、重量測定部の一例であってよい。
また、例えば、重量取得部208は、圧力センサ122が出力する圧力を重量に変換することにより重量を算出する。重量取得部208及び圧力センサ122は、重量測定部の一例であってよい。
また、例えば、重量取得部208は、測距センサ140により検出された距離に基づいて定める収容部138内における液体の体積に、液体の密度を乗じることによって収容部138内の液体の重量を算出してよい。そして重量取得部208は、液体を収容していない状態のダンベル100の重量に、液体の重量を加算することによって、ダンベル100の重量を算出してよい。測距センサ140は体積測定部の一例であってよく、測距センサ140及び重量取得部208は重量測定部の一例であってよい。
消費カロリー推定部210は、ジャイロセンサ114が測定したダンベル100の動きに基づいて、ユーザの消費カロリーを推定する。消費カロリー推定部210は、例えば、METs(Metabolic Equivalents)法に従って、消費カロリーを推定する。すなわち、消費カロリー推定部210は、個人データ格納部212に格納されたユーザの体重と、ジャイロセンサ114がダンベル100を用いた運動を検出した継続時間と、ダンベル運動のMETs数である3.5〜6.0と、1.05とを乗算することによって、消費カロリーを推定してよい。
また、消費カロリー推定部210は、他の算出法によって消費カロリーを推定してもよい。例えば、消費カロリー推定部210は、ダンベル100を1回反復させることによって消費される消費カロリーが登録されたデータを参照し、ジャイロセンサ114が測定した反復回数を乗じることによって消費カロリーを算出してよい。
消費カロリー推定部210は、さらに、温度取得部204が取得した温度に基づいて消費カロリーを推定してよい。例えば、消費カロリー推定部210は、温度取得部204が取得した周囲温度が高いほど小さい値を示す係数を、METs法などに従って算出された消費カロリーに乗じることによって、消費カロリーを算出してよい。これにより、周囲温度が高いほど消費カロリーの値が小さくなり、周囲温度が低いほど消費カロリーの値が大きくなるように、消費カロリーの値を算出できる。
また、例えば、消費カロリー推定部210は温度取得部204が取得したユーザの体温が高いほど大きい値を示す係数を、METs法などに従って算出された消費カロリーに乗じることによって、消費カロリーを算出してよい。これにより、体温が高いほど消費カロリーが多く、体温が低いほど消費カロリーが少なくなるように、消費カロリーを算出できる。さらに、消費カロリー推定部210は、温度取得部204が取得した周囲温度及ユーザの体温の両方に基づいて、消費カロリーを算出してもよい。
また、消費カロリー推定部210は、運動による消費カロリーと基礎代謝とを加算することによって消費カロリーを算出してもよい。例えば、消費カロリー推定部210は、ハリスベネディクトの式を用いて、ユーザの1日の基礎代謝を算出する。すなわち、ユーザの体重、身長、及び年齢を式(1)又は式(2)に適用することによって、ユーザの1日の基礎代謝を算出する。
そして、消費カロリー推定部210は、ユーザの1日の基礎代謝を、ユーザが運動した時間の基礎代謝に換算する。例えば、運動した時間が1時間である場合、ハリスベネディクトの式を用いて算出した基礎代謝を24で除算する。
また、さらに、消費カロリー推定部210は、算出した基礎代謝に、温度取得部204が取得したユーザの体温を適用してよい。例えば、消費カロリー推定部210は、体温が高いほど基礎代謝が高くなるべく、算出した基礎代謝に係数を乗ずる。具体的には、消費カロリー推定部210は、ユーザの体温が1華氏増えるごとに基礎代謝が7%高くなるべく係数を乗ずることによって基礎代謝を算出してよい。これにより、ユーザの体温を考慮した基礎代謝を算出できる。
また、さらに、消費カロリー推定部210は、算出した基礎代謝に対して、温度取得部204が取得した周囲温度を適用してよい。例えば、消費カロリー推定部210は、周囲温度が低いほど基礎代謝が高くなるべく、算出した基礎代謝に係数を乗ずる。これにより、周囲温度を考慮した基礎代謝を算出できる。
そして、消費カロリー推定部210は、ユーザの年齢及び体重と、ユーザが運動した時間を式(3)に適用することにより、運動による消費カロリーを算出してよい。
運動係数は、運動の種類毎に割り当てられた係数である。また、年齢別の係数は、年齢の値が大きいほど小さい値の係数である。
そして、消費カロリー推定部210は、算出した基礎代謝と、算出した運動による消費カロリーとを加算することによって、ユーザに提供する消費カロリーを算出する。このように、ユーザの体温及び周囲温度を考慮して算出した基礎代謝を用いて消費カロリーを推定することにより、消費カロリーの推定精度を高めることができる。
消費カロリー推定部210は、さらに、重量取得部208が取得したダンベル100の重量に基づいて消費カロリーを推定してよい。例えば、消費カロリー推定部210は、重量取得部208が取得したダンベル100の重量が重いほど大きい値を示す係数を、METs法などに従って算出された消費カロリーに乗じることによって、消費カロリーを算出してよい。これにより、より重いダンベル100を用いて運動している場合の方が、より軽いダンベル100を用いて運動している場合に比べて、消費カロリーの値が大きくなるように、消費カロリーの値を算出できる。
個人データ格納部212は、ユーザの個人データを格納する。個人データ格納部212は、タッチパネルディスプレイであるディスプレイ106を介してユーザが入力した個人データを格納してよい。また、個人データ格納部212は、ダンベル100が入力部を備える場合、当該入力部を介してユーザが入力した個人データを格納してよい。また、個人データ格納部212は、通信ユニット110を介して、情報端末300から受信した個人データを格納してもよい。また、個人データ格納部212は、例えば、通信ユニット110の無線通信圏内に配置された無線通信機能を有する体重計から、ユーザの体重などを含む個人データを、通信ユニット110を介して取得してもよい。
接続検知部214は、電流供給電極124と電流供給電極126とが電気的に接続され、電圧検出電極128と電圧検出電極130とが電気的に接続されたことを検知する。接続検知部214は、定期的に電流供給を試行することにより、電気的に接続されているか否かを確認してよい。なお、ダンベル100が、接触センサを別途備え、接続検知部214が、当該接触センサの出力値を取得することによって、接続を検知してもよい。
インピーダンス測定部216は、電流供給電極124、電流供給電極126、電圧検出電極128、及び電圧検出電極130に対してインピーダンス測定を実行する。インピーダンス測定部216は、電流供給電極124及び電流供給電極126に対して電流を供給し、電圧検出電極128及び電圧検出電極130に対して電圧検出を実行することにより、インピーダンスを測定する。インピーダンス測定部216は、ユーザの指示に従って、インピーダンス測定を開始してよい。また、インピーダンス測定部216は、接続検知部214による接続の検知に応じてインピーダンス測定を開始してもよい。
体脂肪率算出部218は、把持部102を把持するユーザの体脂肪率を算出する。体脂肪率算出部218は、BI法によって体脂肪率を算出してよい。例えば、体脂肪率算出部218は、インピーダンス測定部216が測定したインピーダンス及び個人データ格納部212が格納する個人データに基づいて、ユーザの体脂肪率を算出する。体脂肪率算出部218は、ユーザの身長、体重、年齢、及び性別の個人データと、インピーダンスに基づいて体脂肪率を算出してよい。個人データ格納部212は、予めユーザによって設定されたユーザの個人データを格納していてよい。なお、体脂肪率算出部218は、体脂肪率の他、基礎代謝及び体年齢などの体組成の値を算出してもよい。
出力制御部220は、ディスプレイ106、スピーカ108及び発光部109への出力を制御する。出力制御部220は、ダンベル100による処理の各種結果に基づいて出力を制御してよい。
出力制御部220は、ジャイロセンサ114の出力値に基づいて出力を制御してよい。例えば、出力制御部220は、ジャイロセンサ114により測定されたダンベル100の運動の回数をディスプレイ106及びスピーカ108の少なくともいずれかに出力させる。出力制御部220は、ディスプレイ106及びスピーカ108の少なくともいずれかに、ダンベル100の運動の回数をカウントアップさせてよい。また、出力制御部220は、ディスプレイ106及びスピーカ108の少なくともいずれかに、予め設定された回数からカウントダウンさせてもよい。
また、出力制御部220は、ジャイロセンサ114が、予め定められた時間以上継続する運動を検出した場合に、運動が過度である旨を示すメッセージをディスプレイ106及びスピーカ108の少なくともいずれかに出力させてよい。また、出力制御部220は、ジャイロセンサ114が、予め定められた時間以上継続する運動を測定した場合に、発光部109を赤色などの警告を示す色で発光させてもよい。これにより、ユーザが過度の運動をしてしまっていることをユーザに気付かせることができる。
また、出力制御部220は、ジャイロセンサ114が、ダンベル100が転がる動きを検出した場合に、警告音及び危険を報知する音声メッセージなどをスピーカ108に出力させてよい。これにより、ダンベル100が倒れて転がってしまった場合に、その旨を周囲に報知することができる。
また、出力制御部220は、ジャイロセンサ114が、ダンベル100の特定の動きを検出した場合に、特定の動きに応じた処理を実行してよい。例えば、出力制御部220は、特定の動きの検出に応じて、音声出力のオン/オフを切り替える。具体例として、出力制御部220は、ダンベル100が予め定められた速度以下の速度で、水平に半回転して元に戻す動作が測定された場合に、音声出力のオン/オフを切り替える。これにより、弓座は、運動を継続したまま音声のオン/オフを切り替えることができる。
また、出力制御部220は、予め登録された運動フォームを示す動きと、ジャイロセンサ114が測定した動きとを比較して、比較結果を出力制御してもよい。例えば、出力制御部220は、測定した動きが、登録された運動フォームを示す動きに一致すると判断できる場合に、そのまま運動を継続してよい旨を示す音声メッセージをスピーカ108に出力させる。また、出力制御部220は、測定した動きが登録された運動フォームを示す動きに一致すると判断できない場合に、登録された運動フォームに近づけるべく音声メッセージをスピーカ108に出力させてもよい。例えば、出力制御部220は、登録されたダンベル100の上げ下げ運動の正しい運動フォームを示す動きと比較して、測定した動きの大きさが小さい場合に、ダンベル100をより大きく動かすべく、スピーカ108に音声メッセージを出力させる。
また、出力制御部220は、通信ユニット110を介して、ジャイロセンサ114が測定した動きを情報端末300及びデータサーバ30などに送信してよい。出力制御部220及び通信ユニット110は、動き送信部の一例であってよい。
出力制御部220から動きを受信したデータサーバ30は、複数のダンベル100から送信された動きの情報に基づいて処理を実行してよい。例えば、データサーバ30は、複数のダンベル100のそれぞれから、ダンベル100を上げ下げした回数を受信し、受信した回数の合計数に応じた処理を実行する。一例として、データサーバ30は、受信した回数の合計に応じて、お菓子の家及びエッフェル塔などのオブジェクトが持ち上がっているアニメーションを提供する。これにより、複数のユーザで協力してオブジェクトを持ち上げるモチベーションを利用して、複数のユーザに運動する意欲を向上させることができる。
出力制御部220は、温度取得部204から受信した温度に基づいて出力を制御してよい。例えば、出力制御部220は、温度取得部204から受信した周囲温度をディスプレイ106及びスピーカ108の少なくともいずれかに出力させる。また、例えば、出力制御部220は、温度取得部204から受信したユーザの体温をディスプレイ106及びスピーカ108の少なくともいずれかに出力させる。
また、出力制御部220は、温度取得部204から受信した温度を、通信ユニット110を介して、情報端末300及びデータサーバ30などに送信してよい。通信ユニット110は、温度取得部204から受信した温度を示す温度情報を送信する温度情報送信部と、ジャイロセンサ114から受信した動きを示す動き情報を送信する動き情報送信部とを有してよい。また、通信ユニット110は、送信した動き情報及び温度情報によって情報端末300及びデータサーバ30などの他の端末で推定された消費カロリーを受信する消費カロリー受信部を有してもよい。
出力制御部220は、心拍取得部206から受信した心拍数に基づいて出力を制御してよい。例えば、出力制御部220は、心拍取得部206から受信した心拍数をディスプレイ106及びスピーカ108の少なくともいずれかに出力させる。また、例えば、出力制御部220は、心拍取得部206から受信した心拍数に応じた音声をスピーカ108に出力させる。
出力制御部220は、心拍数に同期させた効果音をスピーカ108に出力させてよい。これにより、運動中のユーザに、心拍数の変化を認識させることができる。出力制御部220は、心拍数に同期させて発光部109を発光させてもよい。
また、出力制御部220は、心拍数が予め定められた閾値より少ない場合に、もっと速くダンベル100の反復運動を行うことを促す音声メッセージをスピーカ108に出力させてよく、心拍数が予め定められた閾値より多い場合に、もっとゆっくりとダンベル100の反復運動を行うことを促す音声メッセージをスピーカ108に出力させてよい。
出力制御部220は、心拍取得部206から受信した心拍数と、個人データ格納部212に格納されたユーザの医療情報とを照合した結果をディスプレイ106、スピーカ108、及び発光部109の少なくともいずれかに出力させてよい。例えば、出力制御部220は、心拍取得部206から受信した心拍数が、医療情報に含まれる心拍数の安全値を超えている場合に、運動のペースを落とすことを促すメッセージ又は運動を停止することを促すメッセージを、ディスプレイ106及びスピーカ108の少なくともいずれかに出力させる。また、出力制御部220は、心拍取得部206から受信した心拍数が、医療情報に含まれる心拍数の安全値を超えている場合に、発光部109を、赤色などの警告を示す色で発光させてもよい。
出力制御部220は、重量取得部208から受信した重量に基づいて出力を制御してよい。例えば、出力制御部220は、重量取得部208から受信した重量をディスプレイ106及びスピーカ108の少なくともいずれかに出力させる。出力制御部220は、重量取得部208から受信した重量を定期的に出力するべくディスプレイ106及びスピーカ108の少なくともいずれかを制御してもよい。これにより、例えば、ユーザが、圧力センサ122を下向きにしてダンベル100を立てた状態で収容部138に水などの液体を流入させているときに、重量の変化を容易に確認できる。
出力制御部220は、消費カロリー推定部210から受信した消費カロリーに基づいて出力を制御してよい。例えば、出力制御部220は、消費カロリー推定部210から受信した消費カロリーをディスプレイ106及びスピーカ108の少なくともいずれかに出力させる。
出力制御部220は、消費カロリー推定部210から受信した消費カロリー及び過去に推定した消費カロリーに基づいて出力を制御してもよい。例えば、出力制御部220は、消費カロリー推定部210から受信した消費カロリーが過去最高の消費カロリーである場合に、その旨を示すメッセージをディスプレイ106及びスピーカ108の少なくともいずれかに出力させる。これにより、ユーザの運動の意欲を向上させることができる。
出力制御部220は、個人データ格納部212に格納された個人データをディスプレイ106に出力させてよい。例えば、出力制御部220は、ユーザの身長、体重、年齢及び性別などをディスプレイ106に出力させる。出力制御部220は、個人データを設定する設定画面をディスプレイ106に出力させてよい。
出力制御部220は、体脂肪率算出部218から受信した体脂肪率に基づいて出力を制御してよい。例えば、出力制御部220は、体脂肪率算出部218から受信した体脂肪率をディスプレイ106及びスピーカ108の少なくともいずれかに出力させる。
出力制御部220は、音声格納部222に格納された音声データをスピーカ108に出力させてよい。例えば、出力制御部220は、音声格納部222に格納された音楽データを再生出力する。
ここで、出力制御部220は、ジャイロセンサ114の出力値に基づいて音楽データの再生速度を変更してよい。例えば、出力制御部220は、ダンベル100を用いた反復運動の速度を予め定められた閾値と比較して、閾値に比べて速度が速いほど音楽データの再生速度を速くし、閾値に比べて速度が遅いほど音楽データの再生速度を遅くする。これにより、運動速度が基準となる速度に比べて、速いか遅いかをユーザに認識させることができる。
また、出力制御部220は、いわゆる音ゲーを実現するべく、ジャイロセンサ114の出力値に基づいて、音声格納部222に格納された音声をスピーカ108に出力させてよい。例えば、出力制御部220は、スピーカ108に音楽を再生させるとともに、ジャイロセンサ114が上げ下げされたタイミングと、予め定められたタイミングとを比較し、比較結果に応じた音声をスピーカ108に出力させる。一例として、「ピッピッピッピッピッ、Bad、Bad、Bad、Bad、Good、Good、Excellent」というような音声が再生される。
また、出力制御部220は、バッテリー132の充電状態に応じて、ディスプレイ106及びスピーカ108の少なくともいずれかを制御してよい。例えば、バッテリー132の充電の残量が予め定められた閾値を下回っている場合、出力制御部220は、ディスプレイ106及びスピーカ108の少なくともいずれかに、充電残量が少ない旨を警告するメッセージを出力させる。これにより、バッテリー132の充電が完全になくなってしまう前に、充電を促すことができる。
なお、本実施形態では、出力制御部220が、ディスプレイ106、スピーカ108、及び発光部109への出力を制御する例を挙げて説明したが、これに限らない。出力制御部220は、通信ユニット110を介して、情報端末300が有するディスプレイ、スピーカ、及び発光部への出力を制御してもよい。これにより、情報端末300を傍においてダンベル100による運動を行うユーザに対して、各種出力を提供することができる。
ダンベル100は、情報端末300と連動した処理を実行しても良い。例えば、情報端末300が有するカレンダー機能において運動の予定が登録されている場合において、運動の予定時間になったときに、ダンベル100の出力制御部220がスピーカ108を制御してアラート音を出力する。これにより、運動を予定していたことをユーザに気付かせることができる。出力制御部220は、把持判断部202により把持部102の把持が検出されるまでアラート音の出力を継続してよく、把持が検出されたときにアラート音の出力を停止してよい。これにより、ユーザにダンベル100を把持することを促すことができる。
また、ダンベル100は、ジャイロセンサ114によって予め定められた期間継続して運動が測定されなかった場合に、その旨を情報端末300及びデータサーバ30の少なくともいずれかに送信してよい。そして、情報端末300及びデータサーバ30は、ユーザが運動をしばらくの期間行っていない旨を示すメッセージを、インターネット10上に公開してよい。インターネット上への公開の例としては、Facebookへの投稿及びツイッターへのツイートなどが例示できる。これにより、ユーザの、自分が運動を行っていないことを公開されたくないという気持ちを利用して、ユーザに運動を促すことができる。
また、ダンベル100は、ジャイロセンサ114によって測定した運動の回数などを情報端末300に送信してよく、情報端末300は、受信した運動の回数の情報をアプリに使用してよい。例えば、情報端末300は、いわゆる育成ゲーム及び恋愛ゲームなどにおいて、受信した運動の回数が多いほど、ゲームを進展させるなどの処理を実行する。これにより、ゲームを進展させたいというユーザの気持ちを利用して、ユーザに運動を促すことができる。
また、ダンベル100は、情報端末300及びデータサーバ30以外の端末と連動して処理を実行してもよい。例えば、ダンベル100は、家電と連動してよい。一例として、ダンベル100は、いわゆるエアコンと連動して、ジャイロセンサ114により激しい運動を測定した場合に、エアコンの温度設定を下げるべく、エアコンと通信してよい。
図7は、ダンベル100の構成の他の例を概略的に示す。ここでは、ダンベル100について、図2とは異なる点を主に説明する。図7に示すダンベル100は、外付けの重り240を保持する重り保持部150を備える。ここでは、重り保持部150がボルト形状を有し、重り240がナット形状を有する。また、重り保持部150は、ナット形状の重り240によって締め付けられる圧力を測定する圧力センサ152を有する。
処理ユニット112は、圧力センサ152により測定された圧力を取得する。処理ユニット112は、取得した圧力が予め定められた基準より低いか否かを判断してよい。そして、取得した圧力が予め定められた基準より低い場合に、出力制御部220が通知処理を実行してよい。例えば、出力制御部220は、ディスプレイ106、スピーカ108、及び発光部109に、アラートを出力させる。これにより、重り240を保持する保持力が低いことをユーザに報知できる。
処理ユニット112は、定期的に圧力センサ152から圧力を取得して、予め定められた基準より低いか否かを判断してよい。処理ユニット112は、把持判断部202によって把持部102が把持されていると判断されている間のみ、圧力の取得と基準より低いか否かの判断とを実行してもよい。処理ユニット112は、保持力判断部の一例であってよく、出力制御部220は、通知処理実行部の一例であってよい。
図8は、ダンベル100の構成の他の例を概略的に示す。ここでは、ダンベル100について、図2とは異なる点を主に説明する。図8に示すダンベル100は、外付けの第1の重り242を保持する第1重り保持部154と、外付けの第2の重り244を保持する第2重り保持部156とを備える。ここでは、第1重り保持部154及び第2重り保持部156がボルト形状を有し、第1の重り242及び第2の重り244がナット形状を有する。
第1振動センサ246及び第2振動センサ248は無線通信機能を有し、通信ユニット110と無線通信を実行する。通信ユニット110は、第1振動センサ246及び第2振動センサ248がそれぞれ測定した第1の重り242及び第2の重り244の振動を示す振動情報を受信する。そして、処理ユニット112は、通信ユニット110から振動情報を取得する。
処理ユニット112は、第1振動センサ246から取得した振動情報と、第2振動センサ248から取得した振動情報とに基づいて、第1重り保持部154及び第2重り保持部156による保持力が予め定められた基準より低いか否かを判定する。例えば、処理ユニット112は、第1振動センサ246から取得した振動情報が示す振動と、第2振動センサ248から取得した振動情報が示す振動との差分が、予め定められた閾値を超えている場合に、第1重り保持部154及び第2重り保持部156による保持力が予め定められた基準より低いと判定する。
第1重り保持部154の保持力が低下している場合、第2重り保持部156の保持力が低下している場合、及び両方の保持力が低下している場合、運動中に、第1の重り242、第2の重り244は振動する。例えば、第1重り保持部154及び第2重り保持部156の一方の保持力が低下している場合、第1の重り242及び第2の重り244の一方が振動する。また、第1重り保持部154及び第2重り保持部156の両方の保持力が低下している場合、低下の度合いの違いによって、第1の重り242及び第2の重り244は異なる振動を示す。
したがって、第1振動センサ246から取得した振動情報が示す振動と、第2振動センサ248から取得した振動情報が示す振動との差分が、予め定められた閾値を超えている場合に、第1重り保持部154及び第2重り保持部156による保持力が予め定められた基準より低いと判定することにより、第1の重り242及び第2の重り244の少なくとも一方に対する保持力が低下していることを判定できる。
処理ユニット112が、保持力が定められた基準より低いと判定した場合、出力制御部220が通知処理を実行する。出力制御部220は、例えば、ディスプレイ106、スピーカ108、及び発光部109に、アラートを出力させる。これにより、重り240を保持する保持力が低いことをユーザに報知できる。なお、ユーザが運動を正常に行っている場合に第1振動センサ246及び第2振動センサ248に振動が加わる場合もあるが、この場合は第1振動センサ246及び第2振動センサ248に実質的に同一の振動が加わることになる場合が多い。したがって、処理ユニット112が、振動の差分を比較することによって、このような場合にはアラートを出力しないようにできる。
通信ユニット110は、振動測定結果受信部の一例であってよい。処理ユニット112は、保持力判定部の一例であってよい。出力制御部220は、通知処理実行部の一例であってよい。第1振動センサ246は第1振動測定部の一例であってよい。第2振動センサ248は第2振動測定部の一例であってよい。
なお、図8では、第1重り保持部154及び第2重り保持部156がボルト形状を有し、第1の重り242及び第2の重り244がナット形状を有する場合を例に挙げて説明したが、これに限らない。ボルト形状及びナット形状による保持ではなく、第1重り保持部154及び第2重り保持部156のそれぞれは、磁力によって第1の重り242及び第2の重り244を保持してもよい。処理ユニット112は、第1振動センサ246及び第2振動センサ248から取得した振動情報に基づいて、第1重り保持部154及び第2重り保持部156の保持力が予め定められた基準より低いか否かを判定してよい。
また、第1の重り242及び第2の重り244は、第1振動センサ246及び第2振動センサ248を有さなくてもよく、その場合、処理ユニット112は、第1重り保持部154及び第2重り保持部156の磁力の強度に基づいて、保持力が予め定められた基準より低いか否かを判定してよい。例えば、ダンベル100は、第1重り保持部154の磁力を測定する不図示の第1ガウスメータと、第2重り保持部156の磁力を測定する不図示の第2ガウスメータとを備える。そして、処理ユニット112は、第1ガウスメータ及び第2ガウスメータから取得した磁力が予め定められた閾値を下回っている場合に、第1重り保持部154及び第2重り保持部156による保持力が予め定められた基準より低いと判定する。
図9は、ダンベル100の構成の他の例を概略的に示す。ここでは、ダンベル100について、図2とは異なる点を主に説明する。ダンベル100は、駆動部162、駆動部164、赤外線センサ166、及び充電用電極168を備える。
駆動部162及び駆動部164は、把持部102に配置される。駆動部162及び駆動部164は、重り部104を回転駆動させる。ダンベル100が床上などに配置された状態で駆動部162及び駆動部164が重り部104を回転駆動することによって、ダンベル100は移動する。駆動部162及び駆動部164はそれぞれ独立に重り部104を回転駆動させることができ、これにより、ダンベル100は、前進、後退、回転などの移動ができる。
赤外線センサ166は、ステーション50から出力される赤外線52を検出する。処理ユニット112は、赤外線センサ166による赤外線52の検出結果によって、ステーション50の相対位置を把握できる。処理ユニット112は、把持判断部202の判断結果、温度取得部204の取得結果、及び心拍取得部206の取得結果などによって、ダンベル100による運動が予め定められた期間以上なされていないことを認識した場合に、駆動部162、駆動部164、及び赤外線センサ166を制御して、ダンベル100をステーション50に移動させてよい。これにより、ダンベル100の放置を防止できる。
充電用電極168は、ダンベル100がステーション50に移動した場合に、ステーション50の電力供給部54に接触する。充電用電極168は、電力供給部54を介して受給した電力を、バッテリー132に供給する。これにより、バッテリー132を充電できる。
処理ユニット112は、ユーザがダンベル100を把持して運動している間に、駆動部162及び駆動部164を駆動させて、重り部104を回転させてよい。これにより、回転による負荷をユーザに与えることができ、運動の効率を向上させることができる。
上述した実施形態では、運動器具の一例としてダンベル100を挙げて説明したが、これに限らない。運動器具は、バーベルであってもよい。また、運動器具は、鉄アレイであってもよい。
また、上述した実施形態では、動き測定部の一例としてジャイロセンサ114を挙げて説明したが、これに限らない。動き測定部は、加速度センサであってもよく、ジャイロセンサ114及び加速度センサの両方であってもよい。ダンベル100がジャイロセンサ114及び加速度センサを備える場合、消費カロリー推定部210は、ジャイロセンサ114及び加速度センサの出力値と、重量取得部208が取得した重量とから、消費カロリーを推定してもよい。
例えば、消費カロリー推定部210は、ジャイロセンサ114の出力値からダンベル100の移動方向を検出し、加速度センサの出力値を2回積分することによってダンベル100の移動距離を算出する。そして、消費カロリー推定部210は、重量取得部208が取得したダンベル100の重量と、ダンベル100の移動距離とから、消費カロリーを算出する。消費カロリー推定部210は、例えば、ダンベル100の重量及びダンベル100の移動距離を消費カロリーに換算するための換算テーブルを用いることによって、重量及び移動距離から消費カロリーを算出する。
なお、消費カロリー推定部210は、ジャイロセンサ114の出力値のみから消費カロリーを推定してよい。例えば、消費カロリー推定部210は、ジャイロセンサ114の出力値を消費カロリーに換算するための換算テーブルを用いることによって、消費カロリーを推定する。また、消費カロリー推定部210は、加速度センサの出力値のみから消費カロリーを推定してもよい。例えば、消費カロリー推定部210は、加速度センサの出力値を消費カロリーに換算するための換算テーブルを用いることによって、消費カロリーを推定する。
また、消費カロリー推定部210は、ダンベル100を用いた運動の時間と、ダンベル100の移動距離と、ダンベル100の重量とから、ダンベル100の運動エネルギーを算出することによって、消費カロリーを推定してもよい。また、消費カロリー推定部210は、ジャイロセンサ114の出力値に基づいて計数したダンベル100を用いた運動の回数と、重量取得部208が取得したダンベル100の重量とから、運動エネルギーを算出することによって、消費カロリーを推定してもよい。
また、上述した実施形態では、通信ユニット110が無線通信機能を備える場合を例に挙げて説明したが、これに限らない。通信ユニット110は、有線通信機能を備えてよく、無線通信機能及び有線通信機能の両方を備えてもよい。通信ユニット110は、例えば、USBポート134を介してUSBケーブルで接続された端末と通信してよい。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階などの各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」などと明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」などを用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。