以下に添付図面を参照して、本発明にかかる設計支援方法の実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の一例を示す説明図である。設計支援装置が、半導体層に関する複数の露光パラメータのうちの選択パラメータを指定量分変化させた変化後の選択パラメータと、選択パラメータを除く残余のパラメータと、による半導体層に関する設計パターンの露光シミュレーションを実行する。ここで、半導体層とは、露光データを用いてレジスト膜がEB露光されることにより形成される層である。図1では、配線層が一例として挙げられている。複数の露光パラメータの決定基準である評価用パターンに含まれる少なくとも1つの配線情報の配線幅と、設計パターンが有する配線情報のうちの少なくとも1つの配線情報の配線幅とが同一値である。
つぎに、設計支援装置が、露光シミュレーションによる露光シミュレーション結果が、複数の露光パラメータの決定基準である評価用パターンの露光シミュレーションでの許容範囲内であるか否かを判断する。そして、設計支援装置が、判断結果を出力する。
実施の形態1では、半導体層のEB露光に関する複数の露光パラメータから、EB露光での影響が大きい露光パラメータを決定する例について説明する。実施の形態2では、実施の形態1で決定された露光パラメータを微少分ずらして設計パターンを露光シミュレーションし、該微少分の変化の影響が出やすいか否かによって、設計パターンを評価用パターンに含めるか否かを決定する例を示す。
(実施の形態1)
実施の形態1では、半導体層のEB露光に関する複数の露光パラメータから、EB露光での影響が大きい露光パラメータを決定し、かつ許容範囲を設定する例について説明する。
(評価用パターン)
図2は、評価用パターンの一例を示す説明図である。たとえば、評価用パターン群200の各評価用パターンは、半導体層に関する複数の露光パラメータの抽出に用いられるパターンであり、規則的なL&Sの様々な組み合わせを網羅するように設計者により作成される。評価用パターン201の配線情報では配線幅と配線間隔とが同一値である。評価用パターン202の配線情報では配線間隔が配線幅の2倍である。評価用パターン203では1配線のみである。
たとえば、評価用パターン201〜評価用パターン203にはそれぞれ各配線の配線情報と配置間隔とが記述されている。たとえば、配線情報は配線幅、配置情報(座標)が記述されている。ここでは、評価用パターン201〜評価用パターン203内の各配線情報の配線幅がすべて65[nm]であるとする。
また、図2中、評価用パターン211〜評価用パターン213は、それぞれ評価用パターン201〜評価用パターン203のデバイス測定の結果が含まれた情報である。評価用パターン211〜評価用パターン213内の配線情報は、配線幅と配置情報に加えて、ウエハ上での配線幅が記述されている。本実施の形態1では、評価用パターン201〜評価用パターン203を用いることとする。評価用パターン群200はコンピュータがアクセス可能な記憶装置に記憶されていることとする。
(設計支援装置のハードウェア例)
図3は、設計支援装置のハードウェア例を示すブロック図である。図3において、設計支援装置300は、CPU(Central Processing Unit)301と、ROM(Read‐Only Memory)302と、RAM(Random Access Memory)303と、磁気ディスクドライブ304と、磁気ディスク305と、光ディスクドライブ306と、光ディスク307と、ディスプレイ308と、I/F(Interface)309と、キーボード310と、マウス311と、スキャナ312と、プリンタ313と、を有している。また、各部はバス315によってそれぞれ接続されている。
ここで、CPU301は、設計支援装置300の全体の制御を司る。ROM302は、ブートプログラムなどのプログラムを記憶している。RAM303は、CPU301のワークエリアとして使用される。磁気ディスクドライブ304は、CPU301の制御にしたがって磁気ディスク305に対するデータのリード/ライトを制御する。磁気ディスク305は、磁気ディスクドライブ304の制御で書き込まれたデータを記憶する。
光ディスクドライブ306は、CPU301の制御にしたがって光ディスク307に対するデータのリード/ライトを制御する。光ディスク307は、光ディスクドライブ306の制御で書き込まれたデータを記憶したり、光ディスク307に記憶されたデータをコンピュータに読み取らせたりする。
ディスプレイ308は、カーソル、アイコンあるいはツールボックスをはじめ、文書、画像、機能情報などのデータを表示する。このディスプレイ308は、たとえば、CRT、TFT液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどを採用することができる。
I/F309は、通信回線を通じてLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、インターネットなどのネットワーク314に接続され、このネットワーク314を介して他の装置に接続される。そして、I/F309は、ネットワーク314と内部のインターフェースを司り、外部装置からのデータの入出力を制御する。I/F309には、たとえばモデムやLANアダプタなどを採用することができる。
キーボード310は、文字、数字、各種指示などの入力のためのキーを備え、データの入力を行う。また、タッチパネル式の入力パッドやテンキーなどであってもよい。マウス311は、カーソルの移動や範囲選択、あるいはウィンドウの移動やサイズの変更などを行う。ポインティングデバイスとして同様に機能を備えるものであれば、トラックボールやジョイスティックなどであってもよい。
スキャナ312は、画像を光学的に読み取り、設計支援装置300内に画像データを取り込む。なお、スキャナ312は、OCR(Optical Character Reader)機能を持たせてもよい。また、プリンタ313は、画像データや文書データを印刷する。プリンタ313には、たとえば、レーザプリンタやインクジェットプリンタを採用することができる。
(設計支援装置300の機能ブロック図例)
図4は、設計支援装置300の機能ブロック図である。設計支援装置300は、選択部401と、実行部402と、算出部403と、決定部404と、設定部405と、出力部406と、実行部411と、算出部412と、判断部413と、決定部414と、出力部415と、を有している。選択部401〜出力部406と実行部411〜出力部415は、具体的には、たとえば、設計支援プログラム内にコーディングされている。該設計支援プログラムは、図3に示したROM302、RAM303、磁気ディスク305、光ディスク307などの記憶装置に記憶されることとする。CPU301が、記憶装置から設計支援プログラムを読み出し、設計支援プログラム内にコーディングされている処理を実行することにより、選択部401〜出力部406と実行部411〜出力部415の処理は実現される。
選択部401〜出力部406の詳細については実施の形態1で説明し、実行部411〜出力部415の詳細については実施の形態2で説明する。
まず、選択部401は、複数の露光パラメータから対象パラメータを順に選択する。ここで、複数の露光パラメータとして、ある配線層に関する複数の露光パラメータを一例に挙げる。配線層に関する複数の露光パラメータは、該配線層より下層の半導体層に関するパラメータを含んでいる。配線層より下層の半導体層とは、たとえば、ホール層やシリコン層などが挙げられる。
具体的には、配線層に関する複数の露光パラメータは、配線層の酸化膜による電子の反射率(以下、「配線層酸化膜の反射率」と称する。)と、配線層による電子の反射率(以下、「配線層の反射率」と称する。)と、を例に挙げる。さらに、配線層に関する複数の露光パラメータは、ホール層酸化膜による電子の反射率(以下、「ホール層酸化膜の反射率」と称する。)と、ホール層による電子の反射率(以下、「ホール層の反射率」と称する。)と、を例に挙げる。さらに、配線層に関する複数の露光パラメータは、シリコン基盤による電子の反射係数(以下、「シリコン反射係数」と称する。)と、電子の前方散乱長(以下、「前方散乱長」と称する。)と、を例に挙げる。複数の露光パラメータについては、RAM303、磁気ディスク305、光ディスク307などの記憶装置に記憶されていることとする。
つぎに、実行部402は、選択した対象パラメータごとに指定量(以下、「変化量」と称する。)分変化させた変化後の対象パラメータと、複数の露光パラメータから対象パラメータを除く残余のパラメータと、による評価用パターンごとに評価用パターンの露光シミュレーションを実行する。
具体的には、たとえば、CPU301が、記憶装置に記憶された複数の露光パラメータのうちの未選択なパラメータから1つのパラメータを対象パラメータとして順に選択する。CPU301が、たとえば、対象パラメータの値を±10[%]変化させる。変化量の一例として±10[%]を挙げているが、これに限らず、±5[%]や−5[%]と+10[%]としてもよいし、−10[%]、−5[%]、±0[%]、+5[%]、+10[%]と段階的に変化させてもよい。また、変化量をパーセンテージとしているが、具体的な数値であってもよい。
具体的には、たとえば、CPU301が、−10[%]変化させられた対象パラメータおよび残余のパラメータと評価用パターン201とを併せて露光シミュレータに与える。CPU301が、−10[%]変化させられた対象パラメータおよび残余のパラメータによる評価用パターン201の露光シミュレーションを実行する。
具体的には、たとえば、CPU301が、+10[%]変化させられた対象パラメータおよび残余のパラメータと評価用パターン201を併せて露光シミュレータに与える。CPU301が、+10[%]変化させられた対象パラメータおよび残余のパラメータによる評価用パターン201の露光シミュレーションを実行する。
また、たとえば、CPU301が、評価用パターン202と評価用パターン203についても同様に露光シミュレーションを実行することとする。
図5は、各評価用パターンの露光シミュレーション結果の一例を示す説明図である。図5では、評価用パターンごとに、対象パラメータが変化させられていない複数の露光パラメータによる露光シミュレーション結果と、±10[%]変化させられた対象パラメータと残余のパラメータによる露光シミュレーション結果と、が示されている。
具体的には、たとえば、対象パラメータが−10[%]変化させられた場合の各露光シミュレーション結果の配線情報の配線幅は、対象パラメータが変化させられていない場合の露光シミュレーション結果と比較して細くなる。たとえば、対象パラメータが+10[%]変化させられた場合の各露光シミュレーション結果の配線情報の配線幅は、対象パラメータが変化させられていない場合の露光シミュレーション結果と比較して太くなる。
図4に戻って、算出部403は、対象パラメータを変化させていない複数の露光パラメータによる評価用パターンの露光シミュレーション結果に対して、対象パラメータごとの評価用パターンの露光シミュレーション結果の変動量を算出する。出力部406は、算出結果を出力する。つぎに、図6を用いて算出部403による算出例と、出力部406による出力例を詳細に説明する。
図6は、評価用パターンの露光シミュレーション結果の変動量の一例を示す説明図である。グラフ600は、各露光シミュレーション結果の配線情報の配線幅を示している。グラフ600では、縦軸が配線幅であり、横軸が対象パラメータの変化量である。◆は、評価用パター201ンの露光シミュレーション結果を示し、■は、評価用パターン202の露光シミュレーション結果を示し、▲は、評価用パターン203の露光シミュレーション結果を示している。評価用パターンの露光シミュレーション結果が最も変動量が大きい。
露光シミュレーション結果の変動を調べるには、配線情報の中心部分の配線幅を対象とする。しかしながら、パラメータのずれによる影響は、配線情報の頂点部分の方が配線情報の中心部分よりも大きい。単に露光シミュレーション結果の差分をとるだけでは、頂点部分付近のみの差分が残ってしまい、配線情報の中心部分の配線幅を得ることができない。そこで、図7では、配線情報の頂点部分の大きな変動を無視しながら、配線幅の変動量を算出する例を挙げる。
図7は、変動量の算出例を示す説明図である。対象パラメータが変化させられた場合の第1の露光シミュレーション結果と、対象パラメータが変化させられていない場合の第2の露光シミュレーション結果とは、座標点列で表されたポリゴン形式のファイルとして、CPU301が記憶装置に記憶させておく。
具体的には、たとえば、設計者が、図形論理処理機能を有するソフトウエアプログラムへ第1,2の露光シミュレーション結果を入力させる指示を設計支援装置300へ入力する。具体的には、たとえば、CPU301が、該指示を受け付けると、第1,2の露光シミュレーション結果を該ソフトウエアプログラムへ与え、該ソフトウエアプログラムを実行する。以降設計者がキーボード310やマウス311を介して指示を入力し、CPU301が、該ソフトウエアプログラム上で(1)〜(6)の処理を実行することとする。
具体的には、たとえば、CPU301が、(1)第1,2の露光シミュレーション結果を重ね、重ねた結果を出力する。出力形式としては、たとえば、ディスプレイ308への表示およびRAM303、磁気ディスク305、光ディスク307などの記憶装置への記憶である。
具体的には、たとえば、CPU301が、(2)論理演算機能によって、重ねた2つの露光シミュレーション結果の差分を算出し、差分結果を出力する。これにより、差分結果として差を表す輪郭のポリゴンデータが得られる。出力形式としては、たとえば、ディスプレイ308への表示およびRAM303、磁気ディスク305、光ディスク307などの記憶装置への記憶である。
具体的には、たとえば、CPU301が、(3)差分結果をマイナスサイジング機能で縮小する。設計者には差の大きな頂点部分だけが残るまで縮小指示を入力させ、CPU301が、該縮小指示を受け付けている間、マイナスサイジング機能で縮小を繰り返し、マイナスサイジング結果を出力する。これにより、マイナスサイジング結果として差の大きな頂点部分のポリゴンデータが得られる。出力形式としては、たとえば、ディスプレイ308への表示およびRAM303、磁気ディスク305、光ディスク307などの記憶装置への記憶である。
具体的には、たとえば、CPU301が、(4)マイナスサイジング結果をプラスサイジング機能で縮小する。設計者には差の大きな頂点部分の差を覆い隠すまで拡大指示を入力させ、CPU301が、該拡大指示を受け付けている間、プラスサイジング機能で拡大を繰り返し、プラスサイジング結果を出力する。これにより、プラスサイジング結果として差の大きな頂点部分の差を覆い隠すポリゴンデータが得られる。出力形式としては、たとえば、ディスプレイ308への表示およびRAM303、磁気ディスク305、光ディスク307などの記憶装置への記憶である。
CPU301が、(5)(2)で得られる差分結果と(4)で得られるプラスサイジング結果とを重ね、重ねた結果を出力する。出力形式としては、たとえば、ディスプレイ308への表示およびRAM303、磁気ディスク305、光ディスク307などの記憶装置への記憶である。
CPU301が、(6)(2)で得られる差分結果から(4)で得られるプラスサイジング結果を引き、引いた結果を出力する。出力形式としては、たとえば、ディスプレイ308への表示およびRAM303、磁気ディスク305、光ディスク307などの記憶装置への記憶である。引いた結果は、2つの露光シミュレーション結果の配線情報の中心部分である。CPU301が、該引いた結果の幅(図7中横方向のサイズ)を計測し、計測結果を2つの露光シミュレーション結果の変動量として出力する。出力形式としては、たとえば、RAM303、磁気ディスク305、光ディスク307などの記憶装置への記憶である。
また、図8から図13には各露光パラメータが±10[%]、±5[%]に変化させられた場合の露光シミュレーション結果と、露光パラメータが変化させられていない(±0[%])場合の露光シミュレーション結果との変動量を示す。
図8は、配線層酸化膜の反射率を変化させた場合の変動量の一例を示す説明図である。グラフ800では、配線層酸化膜の反射率を段階的に微少変化させた場合の評価用パターン群200の各評価用パターンの露光シミュレーション結果の変動量を示している。グラフ800では、縦軸がCD(Cross Direction;寸法変動量(単位:[nm]))であり、横軸が配線層酸化膜の反射率の値である。
グラフ800では、配線層酸化膜の反射率の値が0.002の場合の各評価用パターンの露光シミュレーション結果に対する、配線層酸化膜の反射率を変化させた場合の各評価用パターンの露光シミュレーション結果の変動量を示している。グラフ800での変動量の最大値は−0.2〜0.2[nm]である。
図9は、配線層の反射率を変化させた場合の変動量の一例を示す説明図である。グラフ900では、配線層の反射率を段階的に微少変化させた場合の評価用パターン群200の各評価用パターンの露光シミュレーション結果の変動量を示している。グラフ900では、縦軸がCD[nm]であり、横軸が配線層の反射率の値である。
グラフ900では、配線層の反射率の値が0.09の場合の各評価用パターンの露光シミュレーション結果に対する、配線層の反射率を変化させた場合の各評価用パターンの露光シミュレーション結果の変動量を示している。グラフ900での変動量の最大値は−0.8〜0.8[nm]である。
図10は、ホール層酸化膜の反射率を変化させた場合の変動量の一例を示す説明図である。グラフ1000では、ホール層酸化膜の反射率を段階的に微少変化させた場合の評価用パターン群200の各評価用パターンの露光シミュレーション結果の変動量を示している。グラフ1000では、縦軸がCD[nm]であり、横軸がホール層酸化膜の反射率の値である。
グラフ1000では、ホール層酸化膜の反射率の値が0.005の場合の各評価用パターンの露光シミュレーション結果に対して、ホール層酸化膜の反射率を変化させた場合の各評価用パターンの露光シミュレーション結果の変動量を示している。グラフ1000での変動量の最大値は−0.2〜0.2[nm]である。
図11は、ホール層の反射率を変化させた場合の変動量の一例を示す説明図である。グラフ1100では、ホール層の反射率を段階的に微少変化させた場合の評価用パターン群200の各評価用パターンの露光シミュレーション結果の変動量を示している。グラフ1100では、縦軸がCD[nm]であり、横軸がホール層の反射率の値である。
グラフ1100では、ホール層の反射率の値が0.6の場合の各評価用パターンの露光シミュレーション結果に対して、ホール層の反射率を変化させた場合の各評価用パターンの露光シミュレーション結果の変動量を示している。グラフ1100での変動量の最大値は−1.8〜1.6[nm]である。
図12は、シリコン反射係数を変化させた場合の変動量の一例を示す説明図である。グラフ1200では、シリコン反射係数を段階的に微少変化させた場合の評価用パターン群200の各評価用パターンの露光シミュレーション結果の変動量を示している。グラフ1200では、縦軸がCD[nm]であり、横軸がシリコン反射係数の値である。
グラフ1200では、シリコン反射係数の値が0.6の場合の各評価用パターンの露光シミュレーション結果に対して、シリコン反射係数を変化させた場合の各評価用パターンの露光シミュレーション結果の変動量を示している。グラフ1200での変動量の最大値は−2.2〜2.4[nm]である。
図13は、前方散乱長を変化させた場合の変動量の一例を示す説明図である。グラフ1300では、前方散乱長を段階的に微少変化させた場合の評価用パターン群200の各評価用パターンの露光シミュレーション結果の変動量を示している。グラフ1300では、縦軸がCD[nm]であり、横軸が前方散乱長の値である。
グラフ1300では、前方散乱長の値が0.0275の場合の各評価用パターンの露光シミュレーション結果に対して、前方散乱長を変化させた場合の各評価用パターンの露光シミュレーション結果の変動量を示している。グラフ1300での変動量の最大値は−1.0〜1.0[nm]である。
つぎに、決定部404は、複数の露光パラメータのうち、算出部403により算出された変動量に応じて、設計パターン群の各設計パターンの露光シミュレーション時に変化させる露光パラメータを決定する。
具体的には、たとえば、CPU301が、複数の露光パラメータから、算出した変動量が大きい3つの露光パラメータを設計パターン群の露光シミュレーション時に変化させる露光パラメータに決定する。ここでは、シリコン反射係数、ホール層の反射率、前方散乱長、である。また、変動量の大きい順に3つの露光パラメータを決定しているが、これに限らず、変動量が最大の露光パラメータのみを、変化させる露光パラメータに決定してもよい。また、設計者が、算出された変動量に応じて変化させる露光パラメータを決定することとしてもよい。
また、設定部405は、算出部403により算出された各変動量に応じて許容範囲を設定する。具体的には、たとえば、CPU301が、露光パラメータごとの複数の変動量から最も大きい変動量を特定し、特定した変動量を許容範囲とする。ここでは、許容範囲は−2.2〜2.4[nm]となるが、これに限らず、たとえば、−2.2〜2.4[nm]にマージンを持たせてもよい。CPU301が許容範囲を決定しているが、これに限らず、出力された変動量に応じて設計者が許容範囲を決定することとしてもよい。
(実施の形態1にかかる設計支援装置300による設計支援処理手順)
図14は、実施の形態1にかかる設計支援装置300による設計支援処理手順の一例を示すフローチャートである。図14では、対象パラメータを変化させる変化量が1つの場合の例を示している。まず、設計支援装置300が、複数の露光パラメータのうち、未選択なパラメータがあるか否かを判断する(ステップS1401)。
設計支援装置300が、未選択なパラメータがあると判断した場合(ステップS1401:Yes)、未選択なパラメータから1つのパラメータ(対象パラメータ)を選択し(ステップS1402)対象パラメータを指定量変化させる(ステップS1403)。設計支援装置300が、指定量変化させた対象パラメータと、複数の露光パラメータのうちの対象パラメータを除く残余のパラメータと、により各評価用パターンの露光シミュレーションを実行する(ステップS1404)。
設計支援装置300が、指定量変化させられた対象パラメータと、残余のパラメータとによる評価用パターンの露光シミュレーション結果と、複数の露光パラメータによる露光シミュレーション結果との変動量の算出処理を実行する(ステップS1405)。そして、設計支援装置300が、ステップS1401へ戻る。
設計支援装置300が、未選択なパラメータがないと判断した場合(ステップS1401:No)、複数の露光パラメータから変動量が大きい順に3つの露光パラメータを設計パターンの露光シミュレーション時に変化させる露光パラメータに決定する(ステップS1406)。そして、設計支援装置300が、変動量の最大値を許容範囲に設定し(ステップS1407)、一連の処理を終了する。
図15は、図14で示した変動量の算出処理(ステップS1405)の詳細な説明を示すフローチャートである。まず、設計支援装置300が、指定量変化させられた対象パラメータと、残余のパラメータとによる評価用パターンの露光シミュレーション結果と、複数の露光パラメータによる露光シミュレーション結果との差分を算出する(ステップS1501)。設計支援装置300が、差分結果を出力し(ステップS1502)、所定サイズ分のマイナスサイジングを実行し(ステップS1503)、継続するか否かを判断する(ステップS1504)。継続するか否かについては、設計者が設計支援装置300へ入力するマイナスサイジングの指示に応じて判断されることとする。
設計支援装置300が、継続すると判断した場合(ステップS1504:Yes)、ステップS1503へ戻り、継続しないと判断した場合(ステップS1504:No)、マイナスサイジング結果を出力する(ステップS1505)。設計支援装置300が、所定サイズ分のプラスサイジングを実行し(ステップS1506)、継続するか否かを判断する(ステップS1507)。継続するか否かについては、設計者が設計支援装置300へ入力するプラスサイジングの指示に応じて判断されることとする。
設計支援装置300が、継続すると判断した場合(ステップS1507:Yes)、ステップS1506へ戻り、継続しないと判断した場合(ステップS1507:No)、プラスサイジング結果を出力する(ステップS1508)。設計支援装置300が、差分結果からプラスサイジング結果を引いて(ステップS1509)、引いた結果の幅を測定し(ステップS1510)、測定結果を変動量として出力し(ステップS1511)、S1401へ戻る。
(実施の形態2)
実施の形態2では、実施の形態1で決定された選択パラメータを微少分ずらして設計パターンを露光シミュレーションし、該微少分の変化の影響が出やすいか否かによって、設計パターンを評価用パターンに含めるか否かを決定する例を示す。
(設計パターン)
図16は、設計パターン群の一例を示す説明図である。設計パターン群1600は、たとえば、配線層に関するマスク用の半導体集積回路全体の設計パターンから抜き出された部分設計パターンの集合である。図16では、設計パターン群1600は、設計パターン1601と、設計パターン1602と、設計パターン1603とを有している。
設計パターン群1600に含まれる各設計パターンは、たとえば、評価用パターン群200に含まれていないパターンであり、ロジック系の設計パターンとメモリ系の設計パターンのそれぞれの設計パターンのうちの配線幅が大きなパターンである。また、たとえば、設計パターン群1600の各設計パターンには、評価用パターン群200の各評価用パターンが有している配線情報の配線幅と同一配線幅である配線情報を少なくとも1つ有していることとする。設計パターン群1600は、RAM303、磁気ディスク305、光ディスク307などの記憶装置に記憶されていることとする。
図4に戻って、実行部411は、複数の露光パラメータのうちの選択パラメータを指定量分変化させた変化後の選択パラメータと複数の露光パラメータのうちの選択パラメータを除く残余のパラメータと、による各設計パターンの露光シミュレーションを実行する。
具体的には、たとえば、CPU301が、設計パターン群1600のうちの設計パターン1601を選択する。つぎに、CPU301が、たとえば、シリコン反射係数、ホール層の反射率、前方散乱長、のうち、シリコン反射係数を選択パラメータとする。具体的には、たとえば、CPU301が、選択パラメータの値を±10[%]変化させる。
具体的には、たとえば、CPU301が、−10[%]変化させられた選択パラメータおよび残余のパラメータと設計パターン1601とを併せて露光シミュレータに与える。CPU301が、−10[%]変化させられた選択パラメータおよび残余のパラメータによる露光シミュレーションを実行する。
具体的には、たとえば、CPU301が、+10[%]変化させられた選択パラメータおよび残余のパラメータと設計パターン1601とを併せて露光シミュレータに与える。CPU301が、+10[%]変化させられた選択パラメータおよび残余のパラメータによる露光シミュレーションを実行する。また、CPU301が、設計パターン1602と設計パターン1603についても同様に、露光シミュレーションを実行する。
図17は、設計パターンの露光シミュレーション結果の一例を示す説明図である。図17では、設計パターンごとに、複数の露光パラメータによる露光シミュレーション結果と、±10[%]変化させられた対象パラメータと残余のパラメータによる露光シミュレーション結果と、が示されている。
−10[%]変化させられた対象パラメータと残余のパラメータとによる設計パターン1602の露光シミュレーション結果では、配線幅が細くなりすぎる傾向がある。+10[%]させられた対象パラメータと残余のパラメータとによる設計パターン1603の露光シミュレーション結果では、配線幅が太くなりすぎる傾向がある。
また、いずれの露光パラメータも変化させられていない複数の露光パラメータによる各設計パターンの露光シミュレーション結果については、予め露光シミュレーションを実行し、記憶装置に記憶させておくこととする。
図4に戻って、算出部412は、選択パラメータを変化させていない複数の露光パラメータによる設計パターンの露光シミュレーション結果に対する、実行部411により実行された露光シミュレーションによる露光シミュレーション結果の変動量を算出する。算出部412による変動量算出の詳細例は、実施の形態1で説明した算出部412による変動量算出の詳細例と同一であるため、ここでは、詳細な説明を省略する。
判断部413は、算出部412により算出された変動量が設定部405により設定された許容範囲内であるか否かを判断する。出力部415は、判断部413による判断結果を出力する。決定部414は、判断部413による判断結果に応じて、各設計パターンを評価用パターンにするか否かを決定する。出力部415は、決定部414による決定結果を出力する。
図18は、設計パターンの露光シミュレーション結果の変動量の一例を示す説明図である。グラフ1800は、各設計パターンの露光シミュレーション結果の配線情報の配線幅を示している。グラフ1800では、縦軸が配線幅であり、横軸が選択パラメータの変化量である。◆は、選択パラメータの各変化量での設計パターン1601の露光シミュレーション結果の配線幅を示している。■は、選択パラメータの各変化量での設計パターン1602の露光シミュレーション結果の配線幅を示している。▲は、選択パラメータの各変化量での設計パターン1603の露光シミュレーション結果の配線幅を示している。
実施の形態1で決定された許容範囲は−2.2〜2.4[nm]である。具体的には、たとえば、CPU301が、各設計パターンの露光シミュレーション結果の変動量が−2.2〜2.4[nm]内であるか否かを判断し、判断結果を出力する。出力形式としては、たとえば、ディスプレイ308への表示、プリンタ313への印刷出力、I/F309による外部装置への送信がある。また、RAM303、磁気ディスク305、光ディスク307などの記憶装置に記憶することとしてもよい。
選択パラメータを変化させていない場合の設計パターン1602の露光シミュレーションに対する、選択パラメータを−10[%]変化させた場合の設計パターン1602の露光シミュレーション結果の変動量が−2.2〜2.4[nm]内ではない。選択パラメータを変化させていない場合の設計パターン1603の露光シミュレーションに対する、選択パラメータを+10[%]変化させた場合の設計パターン1603の露光シミュレーション結果の変動量が−2.2〜2.4[nm]内ではない。
具体的には、たとえば、CPU301が、判断結果により、設計パターン1602と設計パターン1603を評価用パターン群200に入れることを決定し、決定結果を出力する。出力形式としては、たとえば、ディスプレイ308への表示、プリンタ313への印刷出力、I/F309による外部装置への送信がある。また、RAM303、磁気ディスク305、光ディスク307などの記憶装置に記憶することとしてもよい。
また、設計支援装置300が設計パターン1602と設計パターン1603を評価用パターン群200に入れることを決定しているが、これに限らず、許容範囲内であるかの判断結果によって設計者が決定してもよい。
(実施の形態2にかかる設計支援装置300による設計支援処理手順)
図19は、実施の形態2にかかる設計支援装置300による設計支援処理手順の一例を示すフローチャートである。まず、設計支援装置300が、設計パターン群1600のうち、未選択な設計パターンがあるか否かを判断する(ステップS1901)。設計支援装置300が、設計パターン群1600のうち、未選択な設計パターンがあると判断した場合(ステップS1901:Yes)、未選択な設計パターンから、1つの設計パターン(選択設計パターン)を選択する(ステップS1902)。
設計支援装置300が、決定部404により決定された露光パラメータのうち、未選択なパラメータがあるか否かを判断する(ステップS1903)。設計支援装置300が、未選択なパラメータから1つのパラメータ(選択パラメータ)を選択し(ステップS1904)、選択パラメータを指定量変化させる(ステップS1905)。
設計支援装置300が、指定量変化させられた選択パラメータと、複数の露光パラメータのうちの選択パラメータを除く残余のパラメータと、により選択設計パターンの露光シミュレーションを実行する(ステップS1906)。ここで、いずれの露光パラメータも変化させられていない場合の選択設計パターンの露光シミュレーション結果についてはあらかじめ記憶装置に記憶されていることとする。設計支援装置300が、該選択設計パターンの露光シミュレーション結果に対する選択パラメータが指定量変化させられた場合の選択設計パターンの露光シミュレーション結果の変動量の算出処理を実行する(ステップS1907)。設計支援装置300が、ステップS1907のつぎに、ステップS1903へ戻る。
設計支援装置300が、決定された露光パラメータのうち、未選択なパラメータがないと判断した場合(ステップS1903:No)、選択設計パターンの露光シミュレーション結果から算出された変動量のうち、許容範囲内でない変動量があるか否かを判断する(ステップS1908)。設計支援装置300が、選択設計パターンの露光シミュレーション結果から算出された変動量のうち、許容範囲内でない変動量がないと判断した場合(ステップS1908:No)、変動量が許容範囲内であることを出力する(ステップS1909)。設計支援装置300が、ステップS1909のつぎに、ステップS1901へ戻る。
設計支援装置300が、選択設計パターンの露光シミュレーション結果から算出された変動量のうち、許容範囲内でない変動量があると判断した場合(ステップS1908:Yes)、許容範囲内でない変動量があることを出力する(ステップS1910)。設計支援装置300が、選択設計パターンを評価用パターンに含めると決定し(ステップS1911)、決定結果を出力し(ステップS1912)、ステップS1901へ戻る。
設計支援装置300が、設計パターン群1600のうち、未選択な設計パターンがないと判断した場合(ステップS1901:No)、一連の処理を終了する。ステップS1907の変動量の算出処理は、図14で示したステップS1405の変動量の算出処理と同一処理であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
以上説明したように、設計支援方法によれば、設計パターンが、選択した露光パラメータの微小なずれに対して露光シミュレーションした結果の変動が激しいか否かを判断する。これにより、評価用パターンに不足しているパターンを特定することができ、設計者が評価用パターンに不足分のパターンを追加することができる。また、±10[%]程度の微少なずれによる変動が激しい設計パターンがあれば、露光パラメータの精度が低い可能性があるため、精度の低い露光パラメータを特定できる。そして、評価用パターンに不足分のパターンが追加されることで、より正確な露光パラメータを抽出することができ、製品の特性や歩留まりの向上に寄与することができる。
また、半導体層が配線層の場合、露光シミュレーションによる露光シミュレーション結果のうちの配線情報から頂点部分の配線情報を除いた配線情報が、許容範囲内であるか否かを判断する。これにより、露光パラメータのずれによる影響の大きい配線情報の頂点部分を除くことで、正確な配線幅を得ることができ、判断の精度を向上させることができる。
また、選択した露光パラメータを変化させずに露光シミュレーションした結果に対する、選択した露光パラメータを変化させて露光シミュレーションした結果の変動量を算出し、変動量が許容範囲内であるかを判断する。これにより、選択した露光パラメータの微少なずれによる影響を相対的に判断することができる。
また、配線層の場合、選択した露光パラメータを変化させずに露光シミュレーションした結果の配線情報に対する、選択した露光パラメータを変化させて露光シミュレーションした結果の配線情報の変動量の算出時に、配線情報の頂点部分の配線情報を除く。これにより、露光パラメータのずれによる影響の大きい配線情報の頂点部分を除くことで、正確な配線幅を得ることができ、判断の精度を向上させることができる。
また、設計パターンの露光シミュレーション結果が許容範囲内であると判断した場合、設計パターンを評価用パターンに追加する。これにより、評価用パターンに不足しているパターンを自動で追加することができ、設計者の手間を省くことができる。
また、選択した露光パラメータを変化させた場合の評価用パターンの露光シミュレーション結果に応じて、許容範囲を設定する。これにより、評価用パターンの露光シミュレーション結果と比較して、選択した露光パラメータのずれに対する影響が大きい設計パターンのみを特定することができる。不要な設計パターンを評価用パターンに追加するのを防止することができる。
また、いずれのパラメータも変化させていない場合の評価用パターンの露光シミュレーション結果に対する、選択した露光パラメータを変化させた場合の評価用パターンの露光シミュレーション結果の変動量を算出し、変動量に応じて許容範囲を設定する。これにより、選択した露光パラメータの微少なずれによる影響を相対的に判断することができる。
また、すべての設計パターンに対して、すべての露光パラメータを順に変化させるのは時間がかかる。そこで、評価用パターンの露光シミュレーションにおいて変化の影響が大きい露光パラメータを、設計パターンの露光シミュレーション時に変化させる露光パラメータにする。これにより、設計時間を短縮化することができる。
また、対象パラメータごとの評価用パターンの露光シミュレーション結果に応じて許容範囲を設定する。これにより、評価用パターンの露光シミュレーション結果と比較して、選択した露光パラメータのずれに対する影響が大きい設計パターンのみを特定することができる。不要な設計パターンを評価用パターンに追加するのを防止することができる。
また、いずれのパラメータも変化させていない場合の評価用パターンの露光シミュレーション結果に対する、選択した露光パラメータを変化させた場合の評価用パターンの露光シミュレーション結果の変動量を算出し、変動量に応じて許容範囲を設定する。これにより、選択した露光パラメータの微少なずれによる影響を相対的に判断することができる。
なお、本実施の形態で説明した設計支援方法は、予め用意された設計支援プログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。本設計支援プログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。また本設計支援プログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布してもよい。
上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)コンピュータが、
半導体層に関する複数の露光パラメータのうちの選択パラメータを指定量分変化させた変化後の選択パラメータと、前記複数の露光パラメータのうちの前記選択パラメータを除く残余のパラメータと、による前記半導体層に関する設計情報の露光シミュレーションを実行し、
前記露光シミュレーションによる露光シミュレーション結果が、前記複数の露光パラメータの決定基準である評価用情報の露光シミュレーションでの許容範囲内であるか否かを判断し、
判断結果を出力する、
ことを特徴とする設計支援方法。
(付記2)前記半導体層が配線層の場合、前記露光シミュレーションによる露光シミュレーション結果のうちの配線情報から頂点部分の配線情報を除いた配線情報が、前記許容範囲内であるか否かを判断し、
判断結果を出力する、
ことを特徴とする付記1に記載の設計支援方法。
(付記3)前記複数の露光パラメータのいずれの露光パラメータも変化させていない前記複数の露光パラメータによる前記設計情報の露光シミュレーション結果に対する前記露光シミュレーションによる露光シミュレーション結果の変動量を算出し、
前記変動量が前記許容範囲内であるか否かを判断し、
判断結果を出力する、
ことを特徴とする付記1に記載の設計支援方法。
(付記4)前記複数の露光パラメータのいずれの露光パラメータも変化させていない前記複数の露光パラメータによる前記設計情報の露光シミュレーション結果のうちの配線情報から頂点部分の配線情報を除いた配線情報に対する、前記露光シミュレーションによる露光シミュレーション結果のうちの配線情報から頂点部分の配線情報を除いた配線情報の変動量を算出し、
前記変動量が前記許容範囲内であるか否かを判断し、
判断結果を出力する、
ことを特徴とする付記1に記載の設計支援方法。
(付記5)前記判断結果に応じて、前記設計情報を前記半導体層に関する前記評価用情報にするか否かを決定し、
決定結果を出力する、
ことを特徴とする付記1乃至4のいずれか一つに記載の設計支援方法。
(付記6)前記変化後の選択パラメータと前記残余のパラメータとによる前記評価用情報の露光シミュレーションを実行し、
前記評価用情報の露光シミュレーション結果に応じて前記許容範囲を設定する、
ことを特徴とする付記1乃至5のいずれか一つに記載の設計支援方法。
(付記7)前記選択パラメータを変化させていない前記複数の露光パラメータによる前記評価用情報の露光シミュレーション結果に対する前記評価用情報の露光シミュレーション結果の変動量を算出し、
前記変動量に応じて前記許容範囲を設定する、
ことを特徴とする付記6に記載の設計支援方法。
(付記8)前記複数の露光パラメータから対象パラメータを順に選択し、
選択した前記対象パラメータごとに前記指定量分変化させた変化後の対象パラメータと、前記複数の露光パラメータから前記対象パラメータを除く残余のパラメータと、による前記評価用情報の露光シミュレーションを実行し、
前記対象パラメータごとの前記評価用情報の露光シミュレーション結果に応じて、前記複数の露光パラメータから前記選択パラメータを決定する、
ことを特徴とする付記1乃至5のいずれか一つに記載の設計支援方法。
(付記9)前記対象パラメータごとの前記評価用情報の露光シミュレーション結果に応じて前記許容範囲を設定する、
ことを特徴とする付記8に記載の設計支援方法。
(付記10)いずれの露光パラメータも変化させていない前記複数の露光パラメータによる前記評価用情報の露光シミュレーション結果に対する前記対象パラメータごとの前記評価用情報の露光シミュレーション結果の変動量を算出し、
前記対象パラメータごとの前記変動量に応じて前記許容範囲を設定する、
ことを特徴とする付記8または9に記載の設計支援方法。
(付記11)半導体層に関する複数の露光パラメータのうちの選択パラメータを指定量分変化させた変化後の選択パラメータと、前記複数の露光パラメータのうちの前記選択パラメータを除く残余のパラメータと、による前記半導体層に関する設計情報の露光シミュレーションを実行し、
前記露光シミュレーションによる露光シミュレーション結果が、前記複数の露光パラメータの決定基準である評価用情報の露光シミュレーションでの許容範囲内であるか否かを判断し、
判断結果を出力する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする設計支援プログラム。
(付記12)半導体層に関する複数の露光パラメータのうちの選択パラメータを指定量分変化させた変化後の選択パラメータと、前記複数の露光パラメータのうちの前記選択パラメータを除く残余のパラメータと、による前記半導体層に関する設計情報の露光シミュレーションを実行する実行手段と、
前記実行手段によって露光シミュレーションされた露光シミュレーション結果が、前記複数の露光パラメータの決定基準である評価用情報の露光シミュレーションでの許容範囲内であるか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段による判断結果を出力する出力手段と、
を備えることを特徴とする設計支援装置。