JP5704386B2 - タンパク質分子のアミノ酸置換部位選択装置、置換アミノ酸選択装置、アミノ酸置換部位選択方法、置換アミノ酸選択方法、プログラムおよび記録媒体 - Google Patents
タンパク質分子のアミノ酸置換部位選択装置、置換アミノ酸選択装置、アミノ酸置換部位選択方法、置換アミノ酸選択方法、プログラムおよび記録媒体 Download PDFInfo
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分子シミュレーションでは、いわゆる分子力学(MM;Molecular Mechanics)モデルが広く用いられている(非特許文献1)。この分子力学モデルを簡単に説明すると、対象とする分子であるタンパク質や水分子を、バネで繋がれたビーズ(珠)で表現し、ビーズすなわち分子を構成する原子には電荷が割り振られているものである。分子力学モデルを用いる場合、分子系のエネルギーUは、結合相互作用と非結合相互作用によるエネルギーの和となる。このうち、結合相互作用エネルギーUbondedは、結合長・結合角・結合捩れ角などの変化に伴うエネルギーである。一方、非結合相互作用には、静電すなわちクーロン(Coulomb)相互作用エネルギーUEleやファン・デル・ワールス(van der Waals、以下、「vdw」ということがある)相互作用エネルギーUvdwが含まれる。結局、この系のエネルギーUは、下記式(1)のとおり、前述のエネルギーの和として表される。
U=UEle+Uvdw+Ubonded (1)
この分子力学モデルに対しては、静電エネルギーは下記式(2)で与えられる。
UEle=ΣiΣjqiqj/rij (2)
タンパク質の対象としているアミノ酸とリガンド(化合物)の相互作用のうち、無極性のvdw相互作用は、下記の通り、Lennard-Jones 型の関数で近似的に表わされることが知られている。
V(r)=ε[(σ/r)12−2(σ/r)6] (3)
=ΣiΣjεij[(σij/rij)12−2(σij/rij)6] (4)
上記のV(r)は、Lennard-Jones型のポテンシャルであり、rのマイナス12乗に比例する項は原子核反発に由来する斥力項と呼ばれ、rのマイナス6乗に比例する項は分散力に由来する引力項と呼ばれている。その関数形を図1に点線で示した。図1は、パラメータとして炭素原子相当のσ=3.7Å、ε=0.1kcal/molを用いて描かれている。
=0 (r>σの場合) (5)
V1(r)=−ε (r≦σの場合)
=V(r) (r>σの場合) (6)
特に、Lennard−Jones型のポテンシャルに対しては、斥力項V0(r)と引力項V1(r)は、下記式(7)および(8)で表される。
=0 (r>σの場合) (7)
V1(r)=−ε (r≦σの場合)
=ε[(σ/r)12 − 2(σ/r)6] (r>σの場合) (8)
アミノ酸Aを別のアミノ酸Bに置換する際の自由エネルギー変化ΔFを分子シミュレーションから推計する代表的な方法として、TI(熱力学積分)法、FEP(自由エネルギー摂動)法、始点λ=λAからのTaylor展開法等がある。実数パラメータλがλAからλBに変化するにつれて、MMモデルの枠内で、アミノ酸Aが連続的にアミノ酸Bに連続的に変化するものとすると、その際の自由エネルギー変化は、それぞれ、下記式(9)〜(11)で表される。
ΔF=<exp[−(UB−UA)/kBT]>A (FEP法)(10)
ΔF=<dU/dλ>A+(1/2)[<(d2U/dλ2)>A
−<(dU/dλ−<dU/dλ>)2>A/kBT] (λB−λA)
+[(λB−λA)の2次以上の項でUの高次微係数を含む]
(始点からのTaylor展開法) (11)
また、前記厳密法における式(9)や(10)に粗い近似を導入した方法として、LIE(Linear Interaction Energy)法や、COMBINE法という簡便法が提案されている(非特許文献1および3)。これらの方法は、前記厳密法と比較すると、統計的収束が容易で計算時間が短縮可能である。
ΔF=αΔEvdw + βΔEEle (LIE法) (12)
(COMBINE法) (13)
その他、アミノ酸配列上で選択された複数の一連の部位に対して、アミノ酸種の最適化解を算出する方法として、Dead-end-eliminationを活用した方法が提案されている(特許文献2)。
タンパク質と、前記タンパク質と結合するリガンドとの複合体の少なくとも一部の立体構造を取得する構造取得手段と、
前記複合体立体構造における各原子に力場パラメータを付与する力場パラメータ付与手段と、
前記力場パラメータに基づき、分子シミュレーションを実施する分子シミュレーション手段と、
前記分子シミュレーションに基づき、前記タンパク質を構成するアミノ酸残基の中で前記リガンドと接触可能なアミノ酸残基のリストを作成するアミノ酸残基リスト作成手段と、
前記リガンドと接触可能なアミノ酸残基と前記リガンドとの静電的相互作用エネルギーとファン・デル・ワールス斥力エネルギーとの和エネルギーを、前記アミノ酸残基ごとに計算する和エネルギー計算手段と、
前記リガンドと接触可能な各アミノ酸残基と前記各和エネルギーとを対応させたリストを作成する和エネルギーリスト作成手段と、
前記和エネルギーが大きいアミノ酸残基から順に優先的にアミノ酸置換部位として選択するアミノ酸置換部位選択手段と、
を含むことを特徴とする。
前記本発明のアミノ酸置換部位選択装置と、アミノ酸種リスト作成手段と、置換アミノ酸選択手段とを含み、
前記アミノ酸置換部位選択装置において、アミノ酸置換部位を選択するとともに、前記タンパク質の前記和エネルギーリストと、前記アミノ酸置換部位のアミノ酸を種々の異なるアミノ酸種で置換した変異型タンパク質の前記和エネルギーリストとを作成し、
前記アミノ酸種リスト作成手段において、前記タンパク質および前記各変異型タンパク質における前記アミノ酸置換部位のアミノ酸種と、前記アミノ酸置換部位の前記和エネルギーとを対応させたリストを作成し、
前記置換アミノ酸選択手段において、前記和エネルギーが小さいアミノ酸種から順に優先的に置換アミノ酸として選択することを特徴とする。
タンパク質と、前記タンパク質と結合するリガンドとの複合体の少なくとも一部の立体構造を取得する構造取得工程と、
前記複合体立体構造における各原子に力場パラメータを付与する力場パラメータ付与工程と、
前記力場パラメータに基づき、分子シミュレーションを実施する分子シミュレーション工程と、
前記分子シミュレーションに基づき、前記タンパク質を構成するアミノ酸残基の中で前記リガンドと接触可能なアミノ酸残基のリストを作成するアミノ酸残基リスト作成工程と、
前記リガンドと接触可能なアミノ酸残基と前記リガンドとの静電的相互作用エネルギーとファン・デル・ワールス斥力エネルギーとの和エネルギーを、前記アミノ酸残基ごとに計算する和エネルギー計算工程と、
前記リガンドと接触可能な各アミノ酸残基と前記各和エネルギーとを対応させたリストを作成する和エネルギーリスト作成工程と、
前記和エネルギーが大きいアミノ酸残基から順に優先的にアミノ酸置換部位として選択するアミノ酸置換部位選択工程と、
を含むことを特徴とする。
前記本発明のアミノ酸置換部位選択方法によりアミノ酸置換部位を選択する、アミノ酸置換部位選択方法実施工程と、アミノ酸種リスト作成工程と、置換アミノ酸選択工程とを含み、
前記アミノ酸置換部位選択方法実施工程において、アミノ酸置換部位を選択するとともに、前記タンパク質の前記和エネルギーリストと、前記アミノ酸置換部位のアミノ酸を種々の異なるアミノ酸種で置換した変異型タンパク質の前記和エネルギーリストとを作成し、
前記アミノ酸種リスト作成工程において、前記タンパク質および前記各変異型タンパク質における前記アミノ酸置換部位のアミノ酸種と、前記アミノ酸置換部位の前記和エネルギーとを対応させたリストを作成し、
前記置換アミノ酸選択工程において、前記和エネルギーが小さいアミノ酸種から順に優先的に置換アミノ酸として選択することを特徴とする。
d2V/dσ2=(30/σ2){V(r)+(17/5)(σ/r)12} (15)
本発明のアミノ酸置換部位選択装置および置換アミノ酸選択装置は、例えば、図3のブロック図のように表すことができる。図示の通り、この置換アミノ酸選択装置(アミノ酸置換部位選択装置)100は、タンパク質と、前記タンパク質と結合するリガンドとの複合体の少なくとも一部の立体構造を取得する構造取得手段102と、データ処理装置101と、出力手段200とを含む。データ処理装置101は、前記複合体立体構造における各原子に力場パラメータを付与する力場パラメータ付与手段130と、前記力場パラメータに基づき、分子シミュレーションを実施する分子シミュレーション手段140と、前記分子シミュレーションに基づき、前記タンパク質を構成するアミノ酸残基の中で前記リガンドと接触可能なアミノ酸残基のリストを作成するアミノ酸残基リスト作成手段150と、前記リガンドと接触可能なアミノ酸残基と前記リガンドとの静電的相互作用エネルギーとファン・デル・ワールス斥力エネルギーとの和エネルギーを、前記アミノ酸残基ごとに計算する和エネルギー計算手段160と、前記リガンドと接触可能な各アミノ酸残基と前記各和エネルギーとを対応させたリストを作成する和エネルギーリスト作成手段170と、前記和エネルギーが大きいアミノ酸残基から順に優先的にアミノ酸置換部位として選択するアミノ酸置換部位選択手段180とを含む。データ処理装置101は、さらに、アミノ酸種リスト作成手段191と、置換アミノ酸選択手段192とを含み、アミノ酸置換部位選択装置100において、アミノ酸置換部位を選択するとともに、前記タンパク質の前記和エネルギーリストと、前記アミノ酸置換部位のアミノ酸を種々の異なるアミノ酸種で置換した変異型タンパク質の前記和エネルギーリストとを作成し、アミノ酸種リスト作成手段191において、前記タンパク質および前記各変異型タンパク質における前記アミノ酸置換部位のアミノ酸種と、前記アミノ酸置換部位の前記和エネルギーとを対応させたリストを作成し、前記置換アミノ酸選択手段192において、前記和エネルギーが小さいアミノ酸種から順に優先的に置換アミノ酸として選択する。
次に、本発明のさらに別の実施形態について説明する。
和エネルギー=Ele+Rep (16)
(和エネルギー:アミノ酸残基ごとに計算された静電的相互作用エネルギー(静電エネルギー)とファン・デル・ワールス斥力エネルギー(vdwエネルギーの斥力項)の和)
ΔF=Σjwj vdwuj vdw+wj vdw,repuj vdw,rep
+wj EleujEle(COMBINE法, modified) (17)
活性や副反応比率などの測定結果から得られる自由エネルギーΔFに関して、十分多数の変異型の実験データが有る場合には、まず、個々の変異型に対して分子シミュレーションを行って式(17)中の各エネルギー項uを計算する。次に、各変異型に対するΔFの実験値とエネルギー項uから、係数wを、すべての変異型の実験値が最良に再現される条件で決定する。実験データの個数が少なすぎて、係数wの決定が困難な場合には、vdw全体の項を無視することが好ましい。
すでに測定済みの変異型の置換部位のひとつに、新たに別のアミノ酸種を導入すると、活性が向上するか否かを予測するために使用する。まず、そのアミノ酸種に対する分子シミュレーションを実施することによりエネルギー項uを計算し、次に決定済みの係数wを用いて自由エネルギーΔFの推定値を計算する。このΔFの予測値がより小さいアミノ酸種を優先的に候補として選択する。
多重置換型のアミノ酸変異に関しては、実験結果は点置換型のアミノ酸変異の効果の重ね合わせで説明できたと主張する報告が多いが、重ね合わせでは説明できないという報告も多い。このように、多重置換の結果を点置換の結果だけから推定することは困難を伴う。しかし、式(17)を用いれば、多重置換の結果を予測することが可能である。まず、多重置換型の変異タンパク質に対して分子シミュレーションを実施し、各エネルギー項uを計算し、決定済みの係数wを用いて自由エネルギーΔFの推定値を(17)式から計算する。このΔFの推定値が小さい変異型を優先的に、多重置換型の候補として選択する。
酵素P450SU―1の変異型データ(下記参考文献1および2)に本発明を適用し、アミノ酸置換部位(アミノ酸残基)および置換アミノ酸(アミノ酸種)の選択を行った。アミノ酸置換部位選択装置および置換アミノ酸選択装置は、適宜なコンピュータに、本発明のアミノ酸置換部位選択方法および置換アミノ酸選択方法を実行可能なプログラムをインストールして組み立てた。
[参考文献1] H. Sugimoto, R. Shinkyo, K. Hayashi, S. Yoneda, M. Kamakura, S. Ikushiro, Y.Shiro, and T. Sakaki, Biochemistry, Vol. 47, 4017 (2008)
[参考文献2] K. Hayashi, H. Sugimoto, R, Shinkyo, M. Yamada, S. Ikeda, S. Ikushiro, M. Kamakura, Y. Shiro, T. Sakaki, Biochemistry, Vol. 47, 11964(2008)
P450SU―1は、本来の基質や生物学的機能は不明であるが、ビタミンD3を水酸化する働きをもつ。しかし、野生型ではその水酸化活性はごく微弱である。すでに、X線結晶構造解析により、野生株の酵素P450SU―1とリガンドとの複合体構造は決定済みであり、前記論文で報告されている。図7(a)に、その複合体結晶構造の主要部を示す。同図において、玉付きのスティックがビタミンD3であり、それ以外はアミノ酸とポルフィリンである。しかし、この複合体構造では、リガンド(基質)であるビタミンD分子は、反応を引き起こす鉄原子から遠く離れており、化学反応が起こることは不可能であった。
そこで、自作のMM/PB(Molecular Mechanics/Poisson Boltzmann)計算ソフトを使用して化合物(ビタミンD3)位置の構造探索を行った。なお、この構造探索は、前記MM/PBソフト以外を用いても可能である。また、いわゆるタンパク質に結合している化合物(リガンド)の構造の位置を探索するためのドッキングソフトとして公開されているAutoDockやSievegeneのようなソフトを用いても、同様に実行できる。構造探索を行うと様々な複合体構造が検索され、順位づけられてソフトから出力されてくる。それらの複合体構造の中から、ビタミンD3の酸化を受ける炭素(図7(a)中で→で示した)が、酵素P450SU−1中のポルフィリンの鉄原子の5Å(0.5nm)以内の距離に近付くものを選択した。このようにして、Reactant Complex(RC、反応物の複合体)の粗い立体構造モデルを構築した。
前記粗い複合体構造を初期構造として、酵素反応前の複合体すなわち反応物の複合体(RC)に対して、約2ナノ秒の古典的分子動力学(MD)シミュレーションを行った。計算には、著名な分子動力計算ソフトであるAmberやmyPrestoを使用した。なお、反応物の複合体の場合には、MDソフトの標準的なプロトコルで力場パラメータをアサインし、MD計算を実施することができる。MD計算は、反応物複合体(RC)のほかに遷移状態(Transition State, TS)に対しても行うのが望ましい。本実施例では、遷移状態に対しては、反応物複合体(RC)に対して得られた構造を出発点として、RydeらのグループによってP450用に提案されている力場を使用して行った。Rydeらの力場は、RCならびにTSの両方に適用できるのが特徴である(下記参考文献3)。P450以外の酵素に関しては、遷移状態の力場が提案されている例はあるが(下記参考文献4)、適用範囲が十分広くは無い。そこで、P450以外のタンパク質に対しては、例えば、まず、低分子モデル系に対して詳細な量子化学計算を行って遷移状態を決定し、その遷移状態におけるボンド長やボンド結合角などの幾何情報やバネ定数などを用いて、前記酵素反応の遷移状態の力場パラメータを決定してもよい。なお、前記Rydeらの力場パラメータも、このような方法で決定されたものである。
[参考文献3] P. Rydberg, L. Olsen, Per-Ola Norrby, and U. Ryde, J. Chem. Theory Comput., Vol. 3, 1765 (2007).
[参考文献4] A. C. T. van Duin, S. Dasgupta, F. Lorant, W.A. Goddard, J. Phys. Chem., Vol. 105, 9396 (2001).
MD計算で得られた原子の軌跡から、20ピコ秒ごとに100個のスナップショットを選んだ。これらのスナップショットにおいて、ビタミンD3に対して7Å(0.7nm)以内に接触しているアミノ酸をリストしたところ、図8に示した78個のアミノ酸残基のリストが得られた。なお、図8では、第1列は接触アミノ酸番号、第2列はアミノ酸種、第3列はProtein Data Bank(PDB)に登録されている立体構造データのアミノ酸番号である。
前記スナップショットの複合体構造に対して、前記接触アミノ酸残基ごとに、化合物(リガンド)と接触アミノ酸残基との相互作用エネルギーを計算し、その相互作用エネルギーの時間平均値を計算した。なお、ここで示す結果は、vdw型の相互作用を、前記のWeeks-Chandler-Andersen(WCA)の方法を用いて、斥力項と引力項に分割して計算した。その結果を、図10から図12に示す。また、図13に、RCに対して、全vdwエネルギーを接触アミノ酸番号に対してプロットした結果を示す。
タンパク質と、前記タンパク質と結合するリガンドとの複合体の少なくとも一部の立体構造を取得する構造取得手段と、
前記複合体立体構造における各原子に力場パラメータを付与する力場パラメータ付与手段と、
前記力場パラメータに基づき、分子シミュレーションを実施する分子シミュレーション手段と、
前記分子シミュレーションに基づき、前記タンパク質を構成するアミノ酸残基の中で前記リガンドと接触可能なアミノ酸残基のリストを作成するアミノ酸残基リスト作成手段と、
前記リガンドと接触可能なアミノ酸残基と前記リガンドとの静電的相互作用エネルギーとファン・デル・ワールス斥力エネルギーとの和エネルギーを、前記アミノ酸残基ごとに計算する和エネルギー計算手段と、
前記リガンドと接触可能な各アミノ酸残基と前記各和エネルギーとを対応させたリストを作成する和エネルギーリスト作成手段と、
前記和エネルギーが大きいアミノ酸残基から順に優先的にアミノ酸置換部位として選択するアミノ酸置換部位選択手段と、
を含むことを特徴とするタンパク質分子のアミノ酸置換部位選択装置。
前記力場パラメータ付与手段において、経験的ポテンシャルに基づいて前記力場パラメータを付与することを特徴とする付記1記載のアミノ酸置換部位選択装置。
前記分子シミュレーション手段において、経験的ポテンシャルに基づいて前記分子シミュレーションを実施することを特徴とする付記1または2記載のアミノ酸置換部位選択装置。
前記和エネルギー計算手段において、経験的ポテンシャルに基づいて前記和エネルギーを計算することを特徴とする付記1から3のいずれかに記載のアミノ酸置換部位選択装置。
前記力場パラメータが、原子間相互作用パラメータを含むことを特徴とする付記1から4のいずれかに記載のアミノ酸置換部位選択装置。
前記アミノ酸残基リスト作成手段において、前記リガンド構成原子との最小距離が所定のしきい値よりも小さいアミノ酸残基を、前記リガンドと接触可能なアミノ酸残基として選択することを特徴とする付記1から5のいずれかに記載のアミノ酸置換部位選択装置。
さらに、前記リガンドと接触可能なアミノ酸残基と前記リガンドとの非結合相互作用エネルギーを前記アミノ酸残基ごとに計算する非結合相互作用エネルギー計算手段と、
前記非結合相互作用エネルギーを、静電的相互作用エネルギーと、ファン・デル・ワールス斥力エネルギーと、ファン・デル・ワールス引力エネルギーとに分割する非結合相互作用エネルギー分割手段と、
を含むことを特徴とする付記1から6のいずれかに記載のアミノ酸置換部位選択装置。
前記タンパク質が、酵素であり、
前記リガンドが、前記酵素の基質であり、
前記複合体の形成により、酵素反応が起こり、
前記複合体立体構造が、前記酵素反応開始前の前記複合体の立体構造、および、前記酵素反応の遷移状態における前記複合体の立体構造の少なくとも一方であることを特徴とする付記1から7のいずれかに記載のアミノ酸置換部位選択装置。
前記複合体立体構造が、複合体立体構造データ、または、分子シミュレーションにより作成された複合体構造モデルであることを特徴とする付記1から8のいずれかに記載のアミノ酸置換部位選択装置。
前記複合体構造モデルが、経験的ポテンシャルに基づいて作成された複合体構造モデルであることを特徴とする付記9記載のアミノ酸置換部位選択装置。
前記複合体構造モデルが、複合体立体構造データに基づき作成された複合体構造モデルであることを特徴とする付記9または10記載のアミノ酸置換部位選択装置。
前記複合体立体構造が、複合体立体構造データに基づき作成された複合体構造モデルであり、
前記構造取得手段が、構造データ取得手段と、複合体構造モデル作成手段とを含み、
前記構造データ取得手段において、前記複合体の少なくとも一部の、前記複合体立体構造データを取得し、
前記複合体構造モデル作成手段において、前記複合体立体構造データに基づいて前記複合体構造モデルを作成することで、前記複合体立体構造を取得し、
前記分子シミュレーション手段における前記分子シミュレーションが、前記酵素反応における前記複合体構造モデルの分子の形態の時間的変化のシミュレーションであることを特徴とする付記8から11のいずれか一項に記載のアミノ酸置換部位選択装置。
タンパク質と、前記タンパク質と結合するリガンドとの複合体の少なくとも一部の立体構造を取得する構造取得手段と、
前記複合体立体構造における各原子に力場パラメータを付与する力場パラメータ付与手段と、
前記力場パラメータに基づき、分子シミュレーションを実施する分子シミュレーション手段と、
前記分子シミュレーションに基づき、前記タンパク質を構成するアミノ酸残基の中で前記リガンドと接触可能なアミノ酸残基のリストを作成するアミノ酸残基リスト作成手段と、
前記リガンドと接触可能なアミノ酸残基と前記リガンドとのファン・デル・ワールス斥力エネルギーを、前記アミノ酸残基ごとに計算するファン・デル・ワールス斥力エネルギー計算手段と、
前記リガンドと接触可能な各アミノ酸残基と前記各ファン・デル・ワールス斥力エネルギーとを対応させたリストを作成するファン・デル・ワールス斥力エネルギーリスト作成手段と、
前記ファン・デル・ワールス斥力エネルギーが大きいアミノ酸残基から順に優先的にアミノ酸置換部位として選択するアミノ酸置換部位選択手段と、
を含むことを特徴とするタンパク質分子のアミノ酸置換部位選択装置。
付記1から12のいずれかに記載のアミノ酸置換部位選択装置と、アミノ酸種リスト作成手段と、置換アミノ酸選択手段とを含み、
前記アミノ酸置換部位選択装置において、アミノ酸置換部位を選択するとともに、前記タンパク質の前記和エネルギーリストと、前記アミノ酸置換部位のアミノ酸を種々の異なるアミノ酸種で置換した変異型タンパク質の前記和エネルギーリストとを作成し、
前記アミノ酸種リスト作成手段において、前記タンパク質および前記各変異型タンパク質における前記アミノ酸置換部位のアミノ酸種と、前記アミノ酸置換部位の前記和エネルギーとを対応させたリストを作成し、
前記置換アミノ酸選択手段において、前記和エネルギーが小さいアミノ酸種から順に優先的に置換アミノ酸として選択することを特徴とする、タンパク質分子の置換アミノ酸選択装置。
付記13に記載のアミノ酸置換部位選択装置と、アミノ酸種リスト作成手段と、置換アミノ酸選択手段とを含み、
前記アミノ酸置換部位選択装置において、アミノ酸置換部位を選択するとともに、前記タンパク質の前記ファン・デル・ワールス斥力エネルギーリストと、前記アミノ酸置換部位のアミノ酸を種々の異なるアミノ酸種で置換した変異型タンパク質の前記ファン・デル・ワールス斥力エネルギーリストとを作成し、
前記アミノ酸種リスト作成手段において、前記タンパク質および前記各変異型タンパク質における前記アミノ酸置換部位のアミノ酸種と、前記アミノ酸置換部位の前記ファン・デル・ワールス斥力エネルギーとを対応させたリストを作成し、
前記置換アミノ酸選択手段において、前記ファン・デル・ワールス斥力エネルギーが小さいアミノ酸種から順に優先的に置換アミノ酸として選択することを特徴とする、タンパク質分子の置換アミノ酸選択装置。
タンパク質と、前記タンパク質と結合するリガンドとの複合体の少なくとも一部の立体構造を取得する構造取得工程と、
前記複合体立体構造における各原子に力場パラメータを付与する力場パラメータ付与工程と、
前記力場パラメータに基づき、分子シミュレーションを実施する分子シミュレーション工程と、
前記分子シミュレーションに基づき、前記タンパク質を構成するアミノ酸残基の中で前記リガンドと接触可能なアミノ酸残基のリストを作成するアミノ酸残基リスト作成工程と、
前記リガンドと接触可能なアミノ酸残基と前記リガンドとの静電的相互作用エネルギーとファン・デル・ワールス斥力エネルギーとの和エネルギーを、前記アミノ酸残基ごとに計算する和エネルギー計算工程と、
前記リガンドと接触可能な各アミノ酸残基と前記各和エネルギーとを対応させたリストを作成する和エネルギーリスト作成工程と、
前記和エネルギーが大きいアミノ酸残基から順に優先的にアミノ酸置換部位として選択するアミノ酸置換部位選択工程と、
を含むことを特徴とするタンパク質分子のアミノ酸置換部位選択方法。
前記力場パラメータ付与工程において、経験的ポテンシャルに基づいて前記力場パラメータを付与することを特徴とする付記16記載のアミノ酸置換部位選択方法。
前記分子シミュレーション工程において、経験的ポテンシャルに基づいて前記分子シミュレーションを実施することを特徴とする付記16または17記載のアミノ酸置換部位選択方法。
前記和エネルギー計算工程において、経験的ポテンシャルに基づいて前記和エネルギーを計算することを特徴とする付記16から18のいずれかに記載のアミノ酸置換部位選択方法。
前記力場パラメータが、原子間相互作用パラメータを含むことを特徴とする付記16から19のいずれかに記載のアミノ酸置換部位選択方法。
前記アミノ酸残基リスト作成工程において、前記リガンド構成原子との最小距離が所定のしきい値よりも小さいアミノ酸残基を、前記リガンドと接触可能なアミノ酸残基として選択することを特徴とする付記16から20のいずれかに記載のアミノ酸置換部位選択方法。
さらに、前記リガンドと接触可能なアミノ酸残基と前記リガンドとの非結合相互作用エネルギーを前記アミノ酸残基ごとに計算する非結合相互作用エネルギー計算工程と、
前記非結合相互作用エネルギーを、静電的相互作用エネルギーと、ファン・デル・ワールス斥力エネルギーと、ファン・デル・ワールス引力エネルギーとに分割する非結合相互作用エネルギー分割工程と、
を含むことを特徴とする付記16から21のいずれかに記載のアミノ酸置換部位選択方法。
前記タンパク質が、酵素であり、
前記リガンドが、前記酵素の基質であり、
前記複合体の形成により、酵素反応が起こり、
前記複合体立体構造が、前記酵素反応開始前の前記複合体の立体構造、および、前記酵素反応の遷移状態における前記複合体の立体構造の少なくとも一方であることを特徴とする付記16から22のいずれかに記載のアミノ酸置換部位選択方法。
前記複合体立体構造が、複合体立体構造データ、または、分子シミュレーションにより作成された複合体構造モデルであることを特徴とする付記16から23のいずれかに記載のアミノ酸置換部位選択方法。
前記複合体構造モデルが、経験的ポテンシャルに基づいて作成された複合体構造モデルであることを特徴とする付記24記載のアミノ酸置換部位選択方法。
前記複合体構造モデルが、複合体立体構造データに基づき作成された複合体構造モデルであることを特徴とする付記24または25記載のアミノ酸置換部位選択方法。
前記複合体立体構造が、複合体立体構造データに基づき作成された複合体構造モデルであり、
前記構造取得工程が、構造データ取得工程と、複合体構造モデル作成工程とを含み、
前記構造データ取得工程において、前記複合体の少なくとも一部の、前記複合体立体構造データを取得し、
前記複合体構造モデル作成工程において、前記複合体立体構造データに基づいて前記複合体構造モデルを作成することで、前記複合体立体構造を取得し、
前記分子シミュレーション工程における前記分子シミュレーションが、前記酵素反応における前記複合体構造モデルの分子の形態の時間的変化のシミュレーションであることを特徴とする付記23から26のいずれかに記載のアミノ酸置換部位選択方法。
タンパク質と、前記タンパク質と結合するリガンドとの複合体の少なくとも一部の立体構造を取得する構造取得工程と、
前記複合体立体構造における各原子に力場パラメータを付与する力場パラメータ付与工程と、
前記力場パラメータに基づき、分子シミュレーションを実施する分子シミュレーション工程と、
前記分子シミュレーションに基づき、前記タンパク質を構成するアミノ酸残基の中で前記リガンドと接触可能なアミノ酸残基のリストを作成するアミノ酸残基リスト作成工程と、
前記リガンドと接触可能なアミノ酸残基と前記リガンドとのファン・デル・ワールス斥力エネルギーを、前記アミノ酸残基ごとに計算するファン・デル・ワールス斥力エネルギー計算工程と、
前記リガンドと接触可能な各アミノ酸残基と前記各ファン・デル・ワールス斥力エネルギーとを対応させたリストを作成するファン・デル・ワールス斥力エネルギーリスト作成工程と、
前記ファン・デル・ワールス斥力エネルギーが大きいアミノ酸残基から順に優先的にアミノ酸置換部位として選択するアミノ酸置換部位選択工程と、
を含むことを特徴とするタンパク質分子のアミノ酸置換部位選択方法。
付記16から27のいずれかに記載のアミノ酸置換部位選択方法によりアミノ酸置換部位を選択する、アミノ酸置換部位選択方法実施工程と、アミノ酸種リスト作成工程と、置換アミノ酸選択工程とを含み、
前記アミノ酸置換部位選択方法実施工程において、アミノ酸置換部位を選択するとともに、前記タンパク質の前記和エネルギーリストと、前記アミノ酸置換部位のアミノ酸を種々の異なるアミノ酸種で置換した変異型タンパク質の前記和エネルギーリストとを作成し、
前記アミノ酸種リスト作成工程において、前記タンパク質および前記各変異型タンパク質における前記アミノ酸置換部位のアミノ酸種と、前記アミノ酸置換部位の前記和エネルギーとを対応させたリストを作成し、
前記置換アミノ酸選択工程において、前記和エネルギーが小さいアミノ酸種から順に優先的に置換アミノ酸として選択することを特徴とする、タンパク質分子の置換アミノ酸選択方法。
付記28に記載のアミノ酸置換部位選択方法によりアミノ酸置換部位を選択する、アミノ酸置換部位選択方法実施工程と、アミノ酸種リスト作成工程と、置換アミノ酸選択工程とを含み、
前記アミノ酸置換部位選択方法実施工程において、アミノ酸置換部位を選択するとともに、前記タンパク質の前記ファン・デル・ワールス斥力エネルギーリストと、前記アミノ酸置換部位のアミノ酸を種々の異なるアミノ酸種で置換した変異型タンパク質の前記ファン・デル・ワールス斥力エネルギーリストとを作成し、
前記アミノ酸種リスト作成工程において、前記タンパク質および前記各変異型タンパク質における前記アミノ酸置換部位のアミノ酸種と、前記アミノ酸置換部位の前記ファン・デル・ワールス斥力エネルギーとを対応させたリストを作成し、
前記置換アミノ酸選択工程において、前記ファン・デル・ワールス斥力エネルギーが小さいアミノ酸種から順に優先的に置換アミノ酸として選択することを特徴とする、タンパク質分子の置換アミノ酸選択方法。
付記16から30のいずれかに記載の方法を、コンピュータ上で実行可能なことを特徴とするプログラム。
付記31記載のプログラムを記録していることを特徴とする記録媒体。
100、500 アミノ酸置換部位選択装置(置換アミノ酸選択装置)
101 データ処理装置
102 構造取得手段
130 力場パラメータ付与手段
140 分子シミュレーション手段
150 アミノ酸残基リスト作成手段
160 和エネルギー計算手段
170 和エネルギーリスト作成手段
180 アミノ酸置換部位選択手段
191 アミノ酸種リスト作成手段
192 置換アミノ酸選択手段
200 出力手段
Claims (10)
- タンパク質と、前記タンパク質と結合するリガンドとの複合体の少なくとも一部の立体構造を取得する構造取得手段と、
前記複合体立体構造における各原子に力場パラメータを付与する力場パラメータ付与手段と、
前記力場パラメータに基づき、分子シミュレーションを実施する分子シミュレーション手段と、
前記分子シミュレーションに基づき、前記タンパク質を構成するアミノ酸残基の中で前記リガンドと接触可能なアミノ酸残基のリストを作成するアミノ酸残基リスト作成手段と、
前記リガンドと接触可能なアミノ酸残基と前記リガンドとの静電的相互作用エネルギーとファン・デル・ワールス斥力エネルギーとの和エネルギーを、前記アミノ酸残基ごとに計算する和エネルギー計算手段と、
前記リガンドと接触可能な各アミノ酸残基と前記各和エネルギーとを対応させたリストを作成する和エネルギーリスト作成手段と、
前記和エネルギーが大きいアミノ酸残基から順に優先的にアミノ酸置換部位として選択するアミノ酸置換部位選択手段と、
を含むことを特徴とするタンパク質分子のアミノ酸置換部位選択装置。 - 前記力場パラメータ付与手段において、経験的ポテンシャルに基づいて前記力場パラメータを付与し、
前記分子シミュレーション手段において、経験的ポテンシャルに基づいて前記分子シミュレーションを実施し、
前記和エネルギー計算手段において、経験的ポテンシャルに基づいて前記和エネルギーを計算することを特徴とする請求項1記載のアミノ酸置換部位選択装置。 - 前記タンパク質が、酵素であり、
前記リガンドが、前記酵素の基質であり、
前記複合体の形成により、酵素反応が起こり、
前記複合体立体構造が、前記酵素反応開始前の前記複合体の立体構造、および、前記酵素反応の遷移状態における前記複合体の立体構造の少なくとも一方であることを特徴とする請求項1または2記載のアミノ酸置換部位選択装置。 - 前記複合体立体構造が、複合体立体構造データ、または、分子シミュレーションにより作成された複合体構造モデルであることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のアミノ酸置換部位選択装置。
- 前記複合体立体構造が、複合体立体構造データに基づき作成された複合体構造モデルであり、
前記構造取得手段が、構造データ取得手段と、複合体構造モデル作成手段とを含み、
前記構造データ取得手段において、前記複合体の少なくとも一部の、前記複合体立体構造データを取得し、
前記複合体構造モデル作成手段において、前記複合体立体構造データに基づいて前記複合体構造モデルを作成することで、前記複合体立体構造を取得し、
前記分子シミュレーション手段における前記分子シミュレーションが、前記酵素反応における前記複合体構造モデルの分子の形態の時間的変化のシミュレーションであることを特徴とする請求項3または4記載のアミノ酸置換部位選択装置。 - 請求項1から5のいずれか一項に記載のアミノ酸置換部位選択装置と、アミノ酸種リスト作成手段と、置換アミノ酸選択手段とを含み、
前記アミノ酸置換部位選択装置において、アミノ酸置換部位を選択するとともに、前記タンパク質の前記和エネルギーリストと、前記アミノ酸置換部位のアミノ酸を種々の異なるアミノ酸種で置換した変異型タンパク質の前記和エネルギーリストとを作成し、
前記アミノ酸種リスト作成手段において、前記タンパク質および前記各変異型タンパク質における前記アミノ酸置換部位のアミノ酸種と、前記アミノ酸置換部位の前記和エネルギーとを対応させたリストを作成し、
前記置換アミノ酸選択手段において、前記和エネルギーが小さいアミノ酸種から順に優先的に置換アミノ酸として選択することを特徴とする、タンパク質分子の置換アミノ酸選択装置。 - 請求項1から5のいずれか一項に記載のアミノ酸置換部位選択装置を用いて、
前記構造取得手段が、タンパク質と、前記タンパク質と結合するリガンドとの複合体の少なくとも一部の立体構造を取得する構造取得工程と、
前記力場パラメータ付与手段が、前記複合体立体構造における各原子に力場パラメータを付与する力場パラメータ付与工程と、
前記分子シミュレーション手段が、前記力場パラメータに基づき、分子シミュレーションを実施する分子シミュレーション工程と、
前記アミノ酸残基リスト作成手段が、前記分子シミュレーションに基づき、前記タンパク質を構成するアミノ酸残基の中で前記リガンドと接触可能なアミノ酸残基のリストを作成するアミノ酸残基リスト作成工程と、
前記和エネルギー計算手段が、前記リガンドと接触可能なアミノ酸残基と前記リガンドとの静電的相互作用エネルギーとファン・デル・ワールス斥力エネルギーとの和エネルギーを、前記アミノ酸残基ごとに計算する和エネルギー計算工程と、
前記和エネルギーリスト作成手段が、前記リガンドと接触可能な各アミノ酸残基と前記各和エネルギーとを対応させたリストを作成する和エネルギーリスト作成工程と、
前記アミノ酸置換部位選択手段が、前記和エネルギーが大きいアミノ酸残基から順に優先的にアミノ酸置換部位として選択するアミノ酸置換部位選択工程と、
を含むことを特徴とするタンパク質分子のアミノ酸置換部位選択方法。 - 請求項6記載のタンパク質分子の置換アミノ酸選択装置を用いて、
請求項7記載のアミノ酸置換部位選択方法により、前記アミノ酸置換部位選択装置がアミノ酸置換部位を選択する、アミノ酸置換部位選択方法実施工程と、
アミノ酸種リスト作成工程と、
置換アミノ酸選択工程とを含み、
前記アミノ酸置換部位選択方法実施工程において、前記アミノ酸置換部位選択装置が、アミノ酸置換部位を選択するとともに、前記タンパク質の前記和エネルギーリストと、前記アミノ酸置換部位のアミノ酸を種々の異なるアミノ酸種で置換した変異型タンパク質の前記和エネルギーリストとを作成し、
前記アミノ酸種リスト作成工程において、前記アミノ酸種リスト作成手段が、前記タンパク質および前記各変異型タンパク質における前記アミノ酸置換部位のアミノ酸種と、前記アミノ酸置換部位の前記和エネルギーとを対応させたリストを作成し、
前記置換アミノ酸選択工程において、前記置換アミノ酸選択手段が、前記和エネルギーが小さいアミノ酸種から順に優先的に置換アミノ酸として選択することを特徴とする、タンパク質分子の置換アミノ酸選択方法。 - 請求項7または8記載の方法を、コンピュータ上で実行可能なことを特徴とするプログラム。
- 請求項9記載のプログラムを記録していることを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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