JP5702575B2 - 放射線断層画像処理システムおよび放射線断層画像処理方法 - Google Patents

放射線断層画像処理システムおよび放射線断層画像処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、放射線断層撮影装置により得られた被験者の脳の再構成画像である放射線断層画像を処理するシステムおよび方法に関するものである。
放射線断層撮影装置は、放射線同位元素が導入された被験者において発生する放射線(ガンマ線)を検出することで被験者の再構成画像を得ることができ、例えば被験者の脳機能の診断を行うことができる。このような放射線断層撮影装置には、PET(Positron Emission Tomography)装置およびSPECT(Single Photon Emission Computed Tomography)装置が含まれる。
放射線断層撮影装置により得られた被験者の脳の再構成画像である放射線断層画像は、そのままでは各被験者の脳の固有の形状に依存することから、解剖学的標準化が行われて標準脳に対応した画像に変換される。本明細書においては、「放射線断層画像」は、解剖学的標準化前の再構成画像を意味する。この放射線断層画像を解析することで、被験者の脳機能の診断を効率的に行うことができる。特許文献1,2には、放射線断層画像を処理するシステムが開示されている。
特許文献1に開示された放射線断層画像処理システムでは、第1条件で3D脳ファントムの放射線断層画像を取得するとともに、第1条件と異なる第2条件で3D脳ファントムの放射線断層画像を取得して、これら2つの放射線断層画像のピクセル毎のピクセル値の比を変換係数として求める。第2条件で取得した被験者の脳の放射線断層画像を変換係数により補正することで、第1条件で取得したものと同等の被験者の脳の放射線断層画像を得る。特許文献1に開示された放射線断層画像処理システムは、このようにすることで、常に第1条件で取得したものと同等の被験者の脳の放射線断層画像に対して統計学的画像解析を行うことができるので、より正確に被験者の脳機能を診断することができるというものである。
ここで、3D脳ファントムは、脳の構造を模した実験器具であって、くり抜きを有するアクリル製プレートがアクリル製中空容器内に挿入されたものである。この容器内に放射性薬剤溶液を封入して放射線断層撮影装置により撮影を行うと、擬似的な脳の再構成画像を得ることができる。このような3D脳ファントムとして、Data Spectrum社製のHoffman 3-D Brain Phantom が知られている。
また、統計学的画像解析では、健常被験者の脳の放射線断層画像のデータベースから得られる標準放射線断層画像に基づいて、患者の脳の放射線断層画像を統計学的に解析することにより、患者の脳機能を診断する。統計学的画像解析の手法としては、特許文献1に記載されているようにSPM(Statistical Parametric Mapping)法や3D-SSP(Three-Dimensional Stereotactic Surface Projection)法が知られており、また、特許文献2に開示された発明の手法も知られている。
特開2003−107161号公報 特開2010−012176号公報
放射線断層画像処理システムは、年齢層や性別に応じた放射線断層画像データベースを作成するために、多数の健常被験者の脳の放射線断層画像を蓄積する必要がある。しかし、放射線断層撮影装置の装置構成・投影データ収集条件・画像再構成条件が様々であることから、解剖学的標準化後の放射線断層画像の画質も様々である。したがって、多数の健常被験者の脳の解剖学的標準化後の放射線断層画像を単純に蓄積するのみでは、有効な放射線断層画像データベースを作成することはできない。また、画質が相違する2つの放射線断層画像を対比しても、有効な診断を行うことはできない。
特許文献1に開示された放射線断層画像処理システムは、常に第1条件で取得したものと同等の被験者の脳の放射線断層画像を得るものではあるが、放射線断層画像のピクセル毎のピクセル値を補正するのみである。したがって、特許文献1に開示された放射線断層画像処理システムを用いたとしても、有効な放射線断層画像データベースを作成することはできず、また、有効な診断を行うことはできない。
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、有効な放射線断層画像データベースの作成や有効な診断を行うことができる放射線断層画像処理システムおよび放射線断層画像処理方法を提供することを目的とする。
本発明の放射線断層画像処理システムは、放射線断層撮影装置により得られた被験者の脳の解剖学的標準化前の再構成画像である放射線断層画像を処理するシステムであって、放射線断層画像のピクセルサイズを基準ピクセルサイズとなるように補正して当該補正後の放射線断層画像を作成するピクセルサイズ補正部と、基準ピクセルサイズを有する放射線断層画像の空間分解能を基準空間分解能となるように補正して当該補正後の放射線断層画像を作成する空間分解能補正部と、基準ピクセルサイズを有する放射線断層画像の残留散乱成分を基準残留散乱成分となるように補正して当該補正後の放射線断層画像を作成する残留散乱成分補正部とを備えることを特徴とする。
本発明の放射線断層画像処理システムは、基準ピクセルサイズ,基準空間分解能および基準残留散乱成分を有する複数の放射線断層画像を蓄積してデータベースを作成する画像蓄積部を更に備えるのが好適であり、画像蓄積部により作成されたデータベースに基づいて標準放射線断層画像を作成する標準画像作成部を更に備えるのが好適であり、また、基準ピクセルサイズ,基準空間分解能および基準残留散乱成分を有する放射線断層画像を標準画像作成部により作成された標準放射線断層画像と対比して解析する画像解析部を更に備えるのが好適である。また、本発明の放射線断層画像処理システムは、基準ピクセルサイズ,基準空間分解能および基準残留散乱成分を有する複数の放射線断層画像を互いに比較し解析する画像解析部を更に備えるのも好適である。
本発明の放射線断層画像処理方法は、放射線断層撮影装置により得られた被験者の脳の解剖学的標準化前の再構成画像である放射線断層画像を処理する方法であって、放射線断層画像のピクセルサイズを基準ピクセルサイズとなるように補正して当該補正後の放射線断層画像を作成するピクセルサイズ補正ステップと、基準ピクセルサイズを有する放射線断層画像の空間分解能を基準空間分解能となるように補正して当該補正後の放射線断層画像を作成する空間分解能補正ステップと、基準ピクセルサイズを有する放射線断層画像の残留散乱成分を基準残留散乱成分となるように補正して当該補正後の放射線断層画像を作成する残留散乱成分補正ステップとを備えることを特徴とする。
本発明の放射線断層画像処理方法は、基準ピクセルサイズ,基準空間分解能および基準残留散乱成分を有する複数の放射線断層画像を蓄積してデータベースを作成する画像蓄積ステップを更に備えるのが好適であり、画像蓄積ステップにおいて作成されたデータベースに基づいて標準放射線断層画像を作成する標準画像作成ステップを更に備えるのが好適であり、また、基準ピクセルサイズ,基準空間分解能および基準残留散乱成分を有する放射線断層画像を標準画像作成ステップにおいて作成された標準放射線断層画像と対比して解析する画像解析ステップを更に備えるのが好適である。また、本発明の放射線断層画像処理方法は、基準ピクセルサイズ,基準空間分解能および基準残留散乱成分を有する複数の放射線断層画像を互いに比較し解析する画像解析ステップを更に備えるのも好適である。
本発明によれば、有効な放射線断層画像データベースを作成することができ、また、有効な診断を行うことができる。
本実施形態の放射線断層画像処理システム1の構成図である。 放射線断層画像Aのピクセルサイズを補正する方法を説明する図である。 放射線断層画像Bのピクセルサイズを補正する方法を説明する図である。 放射線断層画像の空間分解能補正の際に用いられる円筒ファントム4の断面図である。 放射線断層画像A取得時と同じ条件で取得した円筒ファントム4の放射線断層画像f(x,y)およびピクセル値分布g(x,y)を示す図である。 放射線断層画像B取得時と同じ条件で取得した円筒ファントム4の放射線断層画像f(x,y)およびピクセル値分布g(x,y)を示す図である。 放射線断層画像の残留散乱成分補正の際に用いられる円筒ファントム5の断面図である。 放射線断層画像A取得時と同じ条件で取得した円筒ファントム5の放射線断層画像f(x,y)およびピクセル値分布を示す図である。 放射線断層画像B取得時と同じ条件で取得した円筒ファントム5の放射線断層画像f(x,y)およびピクセル値分布を示す図である。 比較例の未補正の放射線断層画像Aを示す図である。 比較例の未補正の放射線断層画像Bを示す図である。 比較例の未補正の放射線断層画像A,Bの間のピクセル毎のピクセル値の差分画像を示す図である。 比較例の未補正の放射線断層画像A,Bの間のピクセル毎のピクセル値の差分画像を示す図である。 実施例の補正後の放射線断層画像Aを示す図である。 実施例の補正後の放射線断層画像Bを示す図である。 実施例の補正後の放射線断層画像A,Bの間のピクセル毎のピクセル値の差分画像を示す図である。 実施例の補正後の放射線断層画像A,Bの間のピクセル毎のピクセル値の差分画像を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、以下の実施形態では放射線断層撮影装置をPET装置として説明するが、SPECT装置の場合も同様である。
図1は、本実施形態の放射線断層画像処理システム1の構成図である。同図には、本実施形態の放射線断層画像処理システム1だけでなく、他の放射線断層画像処理システム2も示されている。放射線断層画像処理システム1と放射線断層画像処理システム2とは、互いに異なる施設に設けられていて、ネットワーク3を介して互いに接続されている。
本実施形態の放射線断層画像処理システム1は、放射線断層撮影装置10,ピクセルサイズ補正部11,空間分解能補正部12,残留散乱成分補正部13,画像蓄積部14,標準画像作成部15,画像解析部16および表示部17を備える。また、他の放射線断層画像処理システム2は、放射線断層撮影装置20および表示部27を備える。
放射線断層撮影装置10と放射線断層撮影装置20とは、装置構成・投影データ収集条件・画像再構成条件が必ずしも同じではない。両装置10,20の間で、例えば、検出器の配置や種類、シンチレータの配置や種類、コリメータの有無、ガンマ線検出の際の光子エネルギ弁別条件、1対のガンマ線の同時計数の際の時間窓、投影データに基づく画像再構成方法、吸収補正方法、および、散乱補正方法、等の項目が相違する場合がある。これらの何れかが両装置10,20の間で相違していると、同一被験者の脳の放射線断層画像を両装置10,20により取得したとしても、各々の放射線断層画像の画質は相違する。
本実施形態の放射線断層画像処理システム1は、放射線断層画像に対して補正を行って、画質の統一を図る。上述したような装置構成・投影データ収集条件・画像再構成条件の全ての項目について補正を行うことが望ましいが、本実施形態の放射線断層画像処理システム1は、再構成画像である放射線断層画像に対して補正が容易であって統計学的画像解析への影響が大きい項目(ピクセルサイズ、空間分解能、残留散乱成分)について補正を行う。放射線断層画像処理システム1は、この補正の後に解剖学的標準化を行う。
ピクセルサイズ補正部11は、放射線断層画像のピクセルサイズを基準ピクセルサイズとなるように補正して当該補正後の放射線断層画像を作成する。基準ピクセルサイズは、放射線断層撮影装置10,20それぞれにより取得される放射線断層画像のうちの何れか一方の放射線断層画像のピクセルサイズであってもよいし、これらの何れとも異なるピクセルサイズであってもよい。補正しようとする放射線断層画像が既に基準ピクセルサイズを有している場合には、その放射線断層画像に対してピクセルサイズ補正部11は補正を行う必要がない。
空間分解能補正部12は、基準ピクセルサイズを有する放射線断層画像の空間分解能を基準空間分解能となるように補正して当該補正後の放射線断層画像を作成する。基準空間分解能は、放射線断層撮影装置10,20それぞれにより取得される放射線断層画像のうちの何れか一方の放射線断層画像の空間分解能であってもよいし、これらの何れとも異なる空間分解能であってもよい。補正しようとする放射線断層画像が既に基準空間分解能を有している場合には、その放射線断層画像に対して空間分解能補正部12は補正を行う必要がない。
残留散乱成分補正部13は、基準ピクセルサイズを有する放射線断層画像の残留散乱成分を基準残留散乱成分となるように補正して当該補正後の放射線断層画像を作成する。基準残留散乱成分は、放射線断層撮影装置10,20それぞれにより取得される放射線断層画像のうちの何れか一方の放射線断層画像の残留散乱成分であってもよいし、これらの何れとも異なる残留散乱成分であってもよい。補正しようとする放射線断層画像が既に基準残留散乱成分を有している場合には、その放射線断層画像に対して残留散乱成分補正部13は補正を行う必要がない。
画像蓄積部14,標準画像作成部15,画像解析部16および表示部17それぞれは、基準ピクセルサイズ,基準空間分解能および基準残留散乱成分を有する放射線断層画像(以下「補正後放射線断層画像」という。)に対して処理を行う。
画像蓄積部14は、複数の補正後放射線断層画像を蓄積して年齢層や性別に応じたデータベースを作成する。標準画像作成部15は、画像蓄積部14により作成されたデータベースに基づいて年齢層や性別に応じた標準放射線断層画像を作成する。画像解析部16は、患者の脳の補正後放射線断層画像を、標準画像作成部15により作成された標準放射線断層画像と対比して解析する。或いは、画像解析部16は、複数の補正後放射線断層画像を互いに比較し解析する。画像解析部16における解析に際しては統計学的画像解析の手法が用いられる。このように補正後放射線断層画像に基づいて各処理を行うことにより、有効な放射線断層画像データベースの作成や有効な診断を行うことができる。
表示部17は、放射線断層撮影装置10,20により取得された再構成画像や解剖学的標準化後の放射線断層画像、基準ピクセルサイズ,基準空間分解能および基準残留散乱成分を有するように補正された補正後放射線断層画像、標準画像作成部15によりデータベースに基づいて作成された標準放射線断層画像、および、画像解析部16による解析結果、等を表示することができる。
他の放射線断層画像処理システム2において放射線断層撮影装置20により取得された放射線断層画像は、ネットワーク3を介して本実施形態の放射線断層画像処理システム1へ送られる。本実施形態の放射線断層画像処理システム1においては、他の放射線断層画像処理システム2から受け取った放射線断層画像に対して、ピクセルサイズ補正部11,空間分解能補正部12および残留散乱成分補正部13により所要の補正が行われて、補正後放射線断層画像が作成される。本実施形態の放射線断層画像処理システム1では、この補正後放射線断層画像に対して画像解析部16により統計学的画像解析が行われて、その解析結果(診断支援情報)がネットワーク3を介して他の放射線断層画像処理システム2へ送られる。
そして、他の放射線断層画像処理システム2では、表示部27により、放射線断層撮影装置20により取得された放射線断層画像が表示されとともに、本実施形態の放射線断層画像処理システム1から受け取った解析結果が表示される。これにより、他の放射線断層画像処理システム2では、健常被験者の脳の放射線断層画像のデータベースを有していなくても、放射線断層撮影装置20により取得された放射線断層画像に対して統計学的画像解析が行われた結果を表示部27により表示することができるので、正確で効率的な読影が可能となる。
次に、ピクセルサイズ,空間分解能および残留散乱成分それぞれを補正する方法について説明する。以下では、2つの放射線断層画像A,Bを考え、放射線断層画像Aが浜松ホトニクス社製の頭部用PET装置SHR-12000により取得されたものであり、放射線断層画像Bが浜松ホトニクス社製の全身用PET装置SHR-92000により取得されたものであるとする。
図2は、放射線断層画像Aのピクセルサイズを補正する方法を説明する図である。図3は、放射線断層画像Bのピクセルサイズを補正する方法を説明する図である。各図(a)は、ピクセルサイズ補正前の画像およびピクセルサイズを示す。また、各図(b)は、ピクセルサイズ補正後の画像およびピクセルサイズを示す。ピクセルサイズについては模式的に示されている。
例えば、ピクセルサイズ補正前にピクセルサイズ1.3×1.3×3.4[mm]であった放射線断層画像A(図2(a))は、基準ピクセルサイズ2.25×2.25×2.25[mm]の放射線断層画像A1(図2(b))に補正される。また、ピクセルサイズ補正前にピクセルサイズ3.2×3.2×3.2[mm]であった放射線断層画像B(図3(a))は、基準ピクセルサイズ2.25×2.25×2.25[mm]の放射線断層画像B1(図3(b))に補正される。このピクセルサイズ補正に際しては直線補間法が用いられる。放射線断層画像A1,B1の基準ピクセルサイズ2.25×2.25×2.25[mm]は、3D-SSP処理時のサイズである。
図4〜図6は、放射線断層画像の空間分解能を補正する方法を説明する図である。図4は、放射線断層画像の空間分解能補正の際に用いられる円筒ファントム4の断面図である。図5は、放射線断層画像A取得時と同じ条件で取得した円筒ファントム4の放射線断層画像f(x,y)およびピクセル値分布g(x,y)を示す図である。また、図6は、放射線断層画像B取得時と同じ条件で取得した円筒ファントム4の放射線断層画像f(x,y)およびピクセル値分布g(x,y)を示す図である。図5および図6それぞれにおいて、各図(a)は放射線断層画像を示し、各図(b)はピクセル値分布を示す。
円筒ファントム4は、円筒形の容器40に蒸留水41を満たし、細いチューブ内に放射性薬剤溶液を封入した棒状線源42を円筒形容器40内に挿入したものである。円筒ファントム4の軸が放射線断層撮影装置の軸方向に平行に配置されて、放射線断層画像A,Bそれぞれの取得時と同じ条件で円筒ファントム4の放射線断層画像が取得される。これらの放射線断層画像がピクセルサイズ補正されて、図5に示される放射線断層画像f(x,y)およびピクセル値分布g(x,y)が得られ、また、図6に示される放射線断層画像f(x,y)およびピクセル値分布g(x,y)が得られる。
そして、ピクセル値分布g(x,y)およびピクセル値分布g(x,y)それぞれがガウス分布であると仮定し、ピクセル値分布g(x,y)およびピクセル値分布g(x,y)それぞれの半値幅が得られる。例えば、ピクセル値分布g(x,y)の半値幅Wは5.703mmであり、ピクセル値分布g(x,y)の半値幅Wは9.065mmである。半値幅Wの放射線断層画像f(x,y)は、半値幅Wの放射線断層画像f(x,y) と {g(x,y)/g(x,y)} とのコンボリューションで表される。したがって、半値幅Wの放射線断層画像A1を半値幅W相当の放射線断層画像A2に変換するには、A1(x,y) と {g(x,y)/g(x,y)} とのコンボリューション計算を行えばよい。
図7〜図9は、放射線断層画像の残留散乱成分を補正する方法を説明する図である。図7は、放射線断層画像の残留散乱成分補正の際に用いられる円筒ファントム5の断面図である。図8は、放射線断層画像A取得時と同じ条件で取得した円筒ファントム5の放射線断層画像f(x,y)およびピクセル値分布を示す図である。また、図9は、放射線断層画像B取得時と同じ条件で取得した円筒ファントム5の放射線断層画像f(x,y)およびピクセル値分布を示す図である。図8および図9それぞれにおいて、各図(a)は放射線断層画像を示し、各図(b)はピクセル値分布を示す。
円筒ファントム5は、円筒形の容器50に放射性薬剤溶液51を満たし、蒸留水を封入した筒状容器52、空気を封入した筒状容器53、および、テフロン(登録商標)からなる棒状部材54を円筒形容器50内に挿入したものである。円筒ファントム5の軸が放射線断層撮影装置の軸方向に平行に配置されて、放射線断層画像A,Bそれぞれの取得時と同じ条件で円筒ファントム5の放射線断層画像が取得される。これらの放射線断層画像がピクセルサイズ補正されて、図8に示される放射線断層画像f(x,y)およびピクセル値分布が得られ、また、図9に示される放射線断層画像f(x,y)およびピクセル値分布が得られる。図8(b)は、図8(a)中の蒸留水を封入した筒状容器52を通過する破線に沿ったピクセル値分布である。図9(b)は、図9(a)中の蒸留水を封入した筒状容器52を通過する破線に沿ったピクセル値分布である。
放射性薬剤溶液51(Hot)におけるピクセル値に対する蒸留水を封入した筒状容器52(Cold)におけるピクセル値の比が得られる。例えば、図8に示される放射線断層画像f(x,y)およびピクセル値分布から比13.18%が得られ、また、図9に示される放射線断層画像f(x,y)およびピクセル値分布から比13.05%が得られる。残留散乱成分補正では、放射線断層画像A1,B1の双方または何れか一方に残留散乱成分を加算または減算することで、両画像の比が互いに等しくなるようにする。
なお、ピクセルサイズ補正,空間分解能補正および残留成分補正のうち、ピクセルサイズ補正を初めに行う必要があるが、空間分解能補正および残留成分補正の順序は任意である。各々の補正は、2つの放射線断層画像の双方に対して行われてもよいし、何れか一方のみに行われてもよい。各々の補正において、特性が良い方へ合わせるか又は劣る方へ合わせるかは、補正パラメータの算出方法と合わせて変更してもよい。合わせ込みの判断材料としては、S/N比が最も良くなるように、コントラストが最も良くなるように、或いは、均一性が最も良くなるように等、被験者や目的に合わせた選択を行えばよい。
次に、比較例(図10〜図13)と対比して実施例(図14〜図17)について説明する。比較例および実施例それぞれにおいて、放射線断層画像Aは浜松ホトニクス社製の頭部用PET装置SHR-12000により取得され、放射線断層画像Bは浜松ホトニクス社製の全身用PET装置SHR-92000により取得された。被写体としてData Spectrum社製の Hoffman 3-D Brain Phantom が用いられ、取得された放射線断層画像A,B間のRMS(root mean square)および相関係数が求められた。なお、RMSの最良値は0である。また、相関係数の最良値は1であり、相関係数の最悪値は0である。
図10は、比較例の未補正の放射線断層画像Aを示す図である。図11は、比較例の未補正の放射線断層画像Bを示す図である。図10および図11それぞれにおいて、注目領域のピクセル値の平均が1000となるようにピクセル値を調整した。図12および図13は、比較例の未補正の放射線断層画像A,Bの間のピクセル毎のピクセル値の差分画像を示す図である。図12は、放射線断層画像Bより放射線断層画像Aのピクセル値が大きいピクセルの差分画像を示し、図13は、放射線断層画像Aより放射線断層画像Bのピクセル値が大きいピクセルの差分画像を示す。比較例では、RMSは240.11であり、相関係数は0.761であった。
図14は、実施例の補正後の放射線断層画像Aを示す図である。図15は、実施例の補正後の放射線断層画像Bを示す図である。図14および図15それぞれにおいて、注目領域のピクセル値の平均が1000となるようにピクセル値を調整した。図16および図17は、実施例の補正後の放射線断層画像A,Bの間のピクセル毎のピクセル値の差分画像を示す図である。図16は、放射線断層画像Bより放射線断層画像Aのピクセル値が大きいピクセルの差分画像を示し、図17は、放射線断層画像Aより放射線断層画像Bのピクセル値が大きいピクセルの差分画像を示す。実施例では、RMSは122.35であり、相関係数は0.901であった。比較例と比べて実施例では、RMSは49.0%の改善が認められ、相関係数は18.5%の改善が認められた。
1,2…放射線断層画像処理システム、3…ネットワーク、4,5…円筒ファントム、10…放射線断層撮影装置、11…ピクセルサイズ補正部、12…空間分解能補正部、13…残留散乱成分補正部、14…画像蓄積部、15…標準画像作成部、16…画像解析部、17…表示部、20…放射線断層撮影装置、27…表示部。

Claims (10)

  1. 放射線断層撮影装置により得られた被験者の脳の解剖学的標準化前の再構成画像である放射線断層画像を処理するシステムであって、
    放射線断層画像のピクセルサイズを基準ピクセルサイズとなるように補正して当該補正後の放射線断層画像を作成するピクセルサイズ補正部と、
    基準ピクセルサイズを有する放射線断層画像の空間分解能を基準空間分解能となるように補正して当該補正後の放射線断層画像を作成する空間分解能補正部と、
    基準ピクセルサイズを有する放射線断層画像の残留散乱成分を基準残留散乱成分となるように補正して当該補正後の放射線断層画像を作成する残留散乱成分補正部と、
    を備えることを特徴とする放射線断層画像処理システム。
  2. 基準ピクセルサイズ,基準空間分解能および基準残留散乱成分を有する複数の放射線断層画像を蓄積してデータベースを作成する画像蓄積部を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の放射線断層画像処理システム。
  3. 前記画像蓄積部により作成されたデータベースに基づいて標準放射線断層画像を作成する標準画像作成部を更に備えることを特徴とする請求項2に記載の放射線断層画像処理システム。
  4. 基準ピクセルサイズ,基準空間分解能および基準残留散乱成分を有する放射線断層画像を前記標準画像作成部により作成された標準放射線断層画像と対比して解析する画像解析部を更に備えることを特徴とする請求項3に記載の放射線断層画像処理システム。
  5. 基準ピクセルサイズ,基準空間分解能および基準残留散乱成分を有する複数の放射線断層画像を互いに比較し解析する画像解析部を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の放射線断層画像処理システム。
  6. 放射線断層撮影装置により得られた被験者の脳の解剖学的標準化前の再構成画像である放射線断層画像を処理する方法であって、
    放射線断層画像のピクセルサイズを基準ピクセルサイズとなるように補正して当該補正後の放射線断層画像を作成するピクセルサイズ補正ステップと、
    基準ピクセルサイズを有する放射線断層画像の空間分解能を基準空間分解能となるように補正して当該補正後の放射線断層画像を作成する空間分解能補正ステップと、
    基準ピクセルサイズを有する放射線断層画像の残留散乱成分を基準残留散乱成分となるように補正して当該補正後の放射線断層画像を作成する残留散乱成分補正ステップと、
    を備えることを特徴とする放射線断層画像処理方法。
  7. 基準ピクセルサイズ,基準空間分解能および基準残留散乱成分を有する複数の放射線断層画像を蓄積してデータベースを作成する画像蓄積ステップを更に備えることを特徴とする請求項6に記載の放射線断層画像処理方法。
  8. 前記画像蓄積ステップにおいて作成されたデータベースに基づいて標準放射線断層画像を作成する標準画像作成ステップを更に備えることを特徴とする請求項7に記載の放射線断層画像処理方法。
  9. 基準ピクセルサイズ,基準空間分解能および基準残留散乱成分を有する放射線断層画像を前記標準画像作成ステップにおいて作成された標準放射線断層画像と対比して解析する画像解析ステップを更に備えることを特徴とする請求項8に記載の放射線断層画像処理方法。
  10. 基準ピクセルサイズ,基準空間分解能および基準残留散乱成分を有する複数の放射線断層画像を互いに比較し解析する画像解析ステップを更に備えることを特徴とする請求項6に記載の放射線断層画像処理方法。
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