JP4025524B2 - 異条件下における脳機能画像の画像間差補正法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は被験者の脳機能を診断するために、コンピュータにより被験者の脳画像データを異なる条件下での脳画像データに変換する画像間差補正法、プログラム及び画像処理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、医学の進歩とともに、画像診断の進歩にはめざましいものがある。患者等に大きな負担をかけずに、身体内の様子を画像として捕らえ正確な診断を行なうための画像診断機(X線CT、MRI、超音波診断機、放射線診断機)は現在の医療の現場において必須なものとなっている。そして、それらを用いた画像診断は、患者の早期診断、治療法の選択、治療効果の予測及び判定などの機能情報を提供するものとして広く用いられている。
【0003】
核医学の臨床の場においては、患者体内に放射性同位元素(ラジオアイソトープ、RI)を導入しそこから発せられるγ線を利用する単光子放出コンピュータ断層撮影(single photon emission computed tomography、SPECT)及び陽電子放出断層撮影(positron emission tomography、PET)がそれぞれの装置を用いることで利用されている。
この様な医用画像処理装置においては収集したデータから、画像再構成や画像解析等さまざまな画像処理ができるように各種プログラムが用意されている。
【0004】
最近では、脳領域において各患者の脳画像データを、定位脳座標系標準脳図譜上に変換した後に、更に正常者の脳画像データベースと比較することにより血流あるいは代謝低下部位を客観的に、より正確に抽出することが試みられ、現在では標準脳座標系統計解析法として臨床にも応用されようとしている。具体的には、各患者の脳画像を“座標により解剖学的な位置が同定できる”標準脳の形に合わせこむことにより、大きさや形が異なる複数人の脳画像を同一に扱うこと、そして各患者間の比較を同一ピクセル(3次元的にはボクセル)同士で行なえるようになった。更に、各患者の画像を正常者のデータベースと比較することにより異常部位を客観的に統計学的解析手法を用いて抽出することが可能となってきている。このような方法として、SPM法(Statistical Parametric Mapping)、3D−SSP法(Three-Dimensional Stereotactic Surface Projections)が知られており、これらはPET画像上の活性領域を検出する目的で開発され、その後、SPECT画像において局所脳血流の分析試験に応用されるようになった。
【0005】
標準脳座標系統計解析法は、画像の全ピクセル(ボクセル)を対象に解析を行なうので、脳全体を注目対象にでき、解析者による結果の違いがでないという利点がある。しかし、臨床診断においての応用を考えた場合、複数の正常者データと1人の患者データを用いた、n対1の統計学的な解析となる。つまり、この場合、複数の正常者データを収集し標準脳データベースを構築することが必要となりそれがもっとも重要な要素となる。しかし、各年齢別や性別について画像診断装置、収集条件、処理方法を統一させた正常者の脳機能画像データを集めることは倫理的に難しく、また経済的な負担が大きく非常に困難であり、通常の施設や一般臨床病院では不可能であるという問題点があった。
【0006】
因に、心筋血流・機能のPolar Map(Bull's eye)解析においては、正常者画像データベースを施設間で利用する試みが行なわれている。各施設が独自にノーマルデータベースを作成することが困難なことは前述したとおりであるが、実際には、心臓の機能や組織学上の構造が脳のように複雑でないこと、撮像時には心臓が動いているため精度の高い画像を得ることが出来ないこと、また求められていないこと等を理由に、各施設が撮像機器、検査収集条件、画像再構成条件等の大まかな設定を、そのノーマルデータベースを作成した施設と一致させて行うことで利用可能であるからである。また、一致させられない場合でも、診断には精細な画像データを必要としないためにその違いを考慮した上で使用しても大きな問題とはならなかった。
しかしながら、異なる収集装置から得られた画像では画質の差異のため、脳画像においては複雑に機能の異なる部位が密接に関係しており、分布を同一の脳機能画像として評価することが不可能と考えられ、未だに利用されていないのが実状であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の如き従来の問題と実状に鑑みてなされたものであり、脳画像データを異施設間で利用できる画像間差補正法、当該補正法を実行させるためのプログラム及び当該補正法を利用した画像処理システムの提供、就中同一条件で健常者の脳画像データを収集することができない施設においても、他施設において異なる条件で収集された健常者の脳画像データを利用して被験者の脳機能を診断することができる脳機能診断用画像処理システムを提供することを目的とする。
【0008】
而して、当該目的を達成すべく鋭意研究を行なった結果、従来機器較正や機器性能の研究のために汎用されていた3D脳ファントム(脳の立体模型)を用い、被験者脳画像データの取得条件と同一の条件及び異なる条件でそれぞれ撮像し、それらの画像間の差をPixelごとに計算して変換係数を求め、当該変換係数により被験者脳画像データを補正すれば、極めて良い結果が得られることを見い出し、本発明を完成した。
【0009】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明はコンピュータにより、被験者の脳画像データを、異なる条件下での脳画像データに変換する画像間差補正法であって、
(1)第1の条件により定位脳座標系を用いた解剖学的正規化を行なった3D脳ファントムの脳画像データから脳実質部分の画素データを取得し、メモリ部に記録する手順と、
(2)第2の条件により定位脳座標系を用いた解剖学的正規化を行なった3D脳ファントムの脳画像データから脳実質部分の画素データを取得し、メモリ部に記録する手順と、
(3)第2の条件により定位脳座標系を用いた解剖学的正規化を行なった被験者の脳画像データを取得し、メモリ部に記録する手順と、
(4)(1)及び(2)のデータを用いて変換パラメタマトリクスを作成する手順と、
(5)(3)で得られた被験者の脳画像データの各画素値に前記(4)で得られた変換パラメタマトリクスを乗じ、変換被験者画素データを求める手順と、
当該変換被験者画素データと前記定位脳座標を用いた解剖学的正規化を行なった対照群の画素データとを統計解析処理し、その結果をディスプレイ上に表示する手順とを
有することを特徴とする異条件下における脳機能画像の画像間差補正法により上記目的を達成したものである。
【0010】
また、本発明はコンピュータに、
(1)第1の条件により定位脳座標系を用いた解剖学的正規化を行なった3D脳ファントムの脳画像データから脳実質部分の画素データを取得し、メモリ部に記録する手順と、
(2)第2の条件により定位脳座標系を用いた解剖学的正規化を行なった3D脳ファントムの脳画像データから脳実質部分の画素データを取得し、メモリ部に記録する手順と、
(3)第2の条件により定位脳座標系を用いた解剖学的正規化を行なった被験者の脳画像データを取得し、メモリ部に記録する手順と、
(4)(1)及び(2)のデータを用いて変換パラメタマトリクスを作成する手順と、
(5)(3)で得られた被験者の脳画像データの各画素値に前記(4)で得られた変換パラメタマトリクスを乗じ、変換被験者画素データを求める手順と、
当該変換被験者画素データと前記定位脳座標系を用いた解剖学的正規化を行なった対照群の画素データとを統計解析処理し、その結果をディスプレイ上に表示する手順とを
実行させるための脳機能診断用画像処理プログラムにより上記目的を達成したものである。
【0011】
また、本発明はコンピュータにより、被験者の脳画像データを、異なる条件下での脳画像データに変換して、脳機能を診断するための画像処理システムであって、
(1)第1の条件により定位脳座標系を用いた解剖学的正規化を行なった3D脳ファントムの脳画像データから脳実質部分の画素データを取得し、メモリ部に記録する手段と、
(2)第2の条件により定位脳座標系を用いた解剖学的正規化を行なった3D脳ファントムの脳画像データから脳実質部分の画素データを取得し、メモリ部に記録する手段と、
(3)第2の条件により定位脳座標系を用いた解剖学的正規化を行なった被験者の脳画像データを取得し、メモリ部に記録する手段と、
(4)(1)及び(2)のデータを用いて変換パラメタマトリクスを作成する手段と、
(5)(3)で得られた被験者の脳画像データの各画素値に前記(4)で得られた変換パラメタマトリクスを乗じ、変換被験者画素データを求める手段と、
当該変換被験者画素データと前記定位脳座標系を用いた解剖学的正規化を行なった対照群の画素データとを統計解析処理し、その結果をディスプレイ上に表示する手段とを
有することを特徴とする脳機能診断用画像処理システムにより上記目的を達成したものである。
【0012】
本発明において、定位脳座標系を用いた解剖学的正規化と統計解析をSPM法又は3D−SSP法を用いて行なうのが好ましい。
【0013】
また、本発明において、脳ファントムの脳画像データから脳実質部分の画像データを取得するにあたり、(1)マスク画像を用いること、(2)しきい値法で一定値以下又は最大値や平均値の一定割合で求められる画素データを除去すること、
から選ばれる1ないし2以上の処理を行なうのが好ましい。
この場合、マスク画像とは、マスク画像データを画像化したもので、マスク画像データとは、脳実質部分とその他(バックグラウンド及び脳質の一部)を区別するための画素データで脳実質部分を1、その他を0という数値で表現したデータである。
この場合、しきい値は、脳実質部分の画素データの平均値の0.1〜1.0、好ましくは0.4〜0.8、更に好ましくは0.50〜0.65とするのが特に良い結果が得られる。
【0014】
また、対照群の画素データとしては、正常者群又は同一疾患群から選ばれる群を用いるのが好ましい。
【0015】
また、対照群はこれをマスク画像データで処理するのが好ましい。
【0016】
また、本発明に用いる3D脳ファントムは、次に示す要件を満たすものであればよい。
1.SPECT、PET、トランスミッションCT、MR画像などで正常者の脳を三次元でシュミレートできる。
2.大きさや灰質、灰白質の構造など解剖学的に精密にできている。
3.減衰、散乱など物理的効果を3次元的に正確にシュミレートできる。
4.取得した画像データをSPM法や3D-SSP法などにおける標準脳への合わせ込み手法を用いて標準脳座標系に変換することが可能である。
【0017】
特に、コンピュータにより被験者の脳画像データを健常者の脳画像データと比較して被験者の脳機能を診断するためのSPM法による本発明脳画像処理システムとしては、
第1の条件によりSPM法で取得された複数の健常者の脳画像データから、それぞれマスク画像データを用いて脳室及びその他のノイズを除去し、得られた脳実質部分の画素データを格納した健常者データベースと、
第1の条件によりSPM法で取得された3D脳ファントムの脳画像データから、マスク画像データを用いて脳実質部分の画素データを取得し、その平均値を求めた後、当該脳実質部分の画素データから該平均値の0.65倍の値より大きい画素を取得することにより、小脳部のノイズを除去した画素データを格納した脳ファントムデータベースとを備え、かつ
第2の条件によりSPM法で取得された3D脳ファントムの脳画像データをメモリ部に記録する手段と、
第2の条件によりSPM法で取得された被験者の脳画像データをメモリ部に記録する手段と、
前記メモリ部の第2の条件に係る3D脳ファントムの脳画像データから、マスク画像データを用いて脳実質部分の画素データを取得し、その平均値を求めた後、当該脳実質部分の画素データから該平均値の0.65倍の値より大きい画素を取得することにより、小脳部のノイズを除去した画素データを求める手段と、
当該ノイズを除去した第2の条件に係る画素データと前記脳ファントムデータベースのノイズを除去した第1の条件に係る画素データとから、両画素データの全平均値を求めた後、該平均値により第1及び第2の条件に係る当該ノイズ除去後の各画素値を除してカウントの正規化を行なう手段と、
前記カウントの正規化を行なった第1の条件に係る3D脳ファントムの画像データの各画素値を、前記カウントの正規化を行なった第2の条件に係る3D脳ファントムの画像データの各画素値で除し、更にスムーシング処理とマスク処理して変換パラメタマトリクスを作成する手段と、
前記メモリ部の第2の条件に係る被験者の脳画像データの各画素値に前記変換パラメタマトリクスを乗じ、変換被験者画素データを求める手段と、
当該変換被験者画素データと前記健常者データベースの健常者画素データとをSPM法により統計解析処理し、その結果をディスプレイ上に表示する手段とを有するものが有利である。
【0018】
また、コンピュータにより被験者の脳画像データを健常者の脳画像データと比較して被験者の脳機能を診断するための3D−SSP法による本発明画像処理システムとしては、
第3の条件により3D−SSP法で取得された複数の健常者の脳画像データを格納した健常者データベースと、
第3の条件により3D−SSP法で取得された3D脳ファントムの脳画像データから、全画素の平均値を求めた後、当該脳画像データから該平均値の0.55倍の値より大きい画素を取得することにより、小脳部のノイズを除去した画素データを格納した脳ファントムデータベースとを備え、かつ
第4の条件により3D−SSP法で取得された3D脳ファントムの脳画像データをメモリ部に記録する手段と、
第4の条件により3D−SSP法で取得された被験者の脳画像データをメモリ部に記録する手段と、
前記メモリ部の第4の条件に係る3D脳ファントムの脳画像データから、全画素の平均値を求めた後、当該脳画像データから該平均値の0.55倍の値より大きい画素を取得することにより、小脳部のノイズを除去した画素データを求める手段と、
当該ノイズを除去した第4の条件に係る画素データと前記脳ファントムデータベースのノイズを除去した第3の条件に係る画素データとから、両画素データの全平均値を求めた後、該平均値により第3及び第4の条件に係る当該ノイズ除去後の各画素を除してカウントの正規化を行なう手段と、
前記カウントの正規化を行なった第3の条件に係る脳ファントムの画像データの各画素値を、前記カウントの正規化を行なった第4の条件に係る脳ファントムの画像データの各画素値で除して変換パラメタマトリクスを作成する手段と、
前記メモリ部の第4の条件に係る被験者の脳画像データの各画素値に前記変換パラメタマトリクスを乗じ、変換被験者画素データを求める手段と、
当該変換被験者画素データと前記健常者データベースの健常者画素データとを3D−SSP法により統計解析処理し、その結果をディスプレイ上に表示する手段とを
有するものが有利である。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面と共に説明する。
【0020】
図1は本発明システム例の概略構成説明図である。該図1において、1はシステム全体を統轄的に制御し、前記の処理手段を実現する画像処理装置部で、データベース管理装置2を備えている。
【0021】
このデータベース管理装置2には、健常者データベース2aと脳ファントムデータベース2bとが格納されている。
【0022】
本発明のSPM法よる画像処理システムにおける前記健常者データベース2aは、予め第1の条件によりSPM法で取得された複数の健常者の脳画像データから、それぞれマスク画像データを用いて脳室及びその他のノイズを除去し、得られた脳実質部分の画素データから構成されていると共に、脳ファントムデータベース2bは、予め前記第1の条件と同一の条件によりSPM法で取得された3D脳ファントムの脳画像データから、マスク画像データを用いて脳実質部分の画素データを取得し、その平均値を求めた後、当該脳実質部分の画素データから該平均値の0.65倍の値より大きい画素を取得することにより、小脳部のノイズを除去した画素データから構成されている。
【0023】
因に、前記健常者のノイズ除去前の脳画像データは、SPM法により例えば次の如くして取得される。
(1).第1の条件Aにより健常者と思われる複数の被験者を撮像・再構成処理を行ない脳SPECT画像データを作成する。
(2).(1)で作成した画像データ及び他の検査により健常者を決定する。
(3).(2)で決定したn例の健常者の脳SPECT画像データをパソコン上に転送する。
(4).転送したn例の脳SPECT画像データを“Analyze format”という画像データ形式に変換する。
(5).(4)で作成したn例の画像データ(個人特有の形をした脳SPECT画像データ)それぞれを標準脳座標系に変換する。
(6).(5)で作成した画像データに対してスムーシング処理処理を行ない、健常者の脳画像データを作成する。
【0024】
また、前記3D脳ファントムのノイズ除去前の画像データは、SPM法により例えば次の如くして取得される。
(1).3D脳ファントムに99mTc溶液を充填後、第1の条件Aにより撮像・再構成処理を行ない脳ファントムSPECT画像データを作成する。
(2).脳ファントムSPECT画像データをパソコン上に転送する。
(3).転送した脳ファントムSPECT画像データを“Analyze format”という画像データ形式に変換する。
(4).(3)で作成した画像データを標準脳座標系に変換する。
(5).(4)で作成した画像データに対してスムーシング処理を行ない、3D脳ファントムの画像データを作成する。
【0025】
また、本発明の3D−SSP法による画像処理システムにおける前記健常者データベース2aは、予め第3の条件により3D−SSP法で取得された複数の健常者の脳画像データから構成されていると共に、脳ファントムデータベース2bは、予め前記第3の条件と同一の条件により3D−SSP法で取得された3D脳ファントムの脳画像データから、全画素の平均値を求めた後、当該脳画像データから該平均値の0.55倍の値より大きい画素を取得することにより、小脳部のノイズを除去した画素データから構成されている。
【0026】
因に、前記健常者の脳画像データは、3D−SSP法により例えば次の如くして取得される。
(1).第3の条件Cにより健常者と思われる複数の被験者を撮像・再構成処理を行ない脳SPECT画像データを作成する。
(2).(1)で作成した画像データ及び他の検査により健常者を決定する。
(3).(2)で決定したn例の健常者の脳SPECT画像データをパソコン上に転送する。
(4).転送したn例の脳SPECT画像データを“3D−SSP用のformat”画像データ形式に変換する。
(5).(4)で作成したn例の画像データ(個人特有の形をした脳SPECTデータ)それぞれを標準脳座標系に変換する。
(6).(5)で作成した画像データに対して脳表抽出処理を行なう。
(7).(6)で作成したn例の脳表抽出画像データから画素ごとの平均値と標準偏差を求め、平均値画像データと標準偏差画像データを一組とした健常者の脳画像データを作成する。
【0027】
また、前記3D脳ファントムのノイズ除去前の画像データは、3D−SSP法により例えば次の如くして取得される。
(1).3D脳ファントムに99mTc溶液を充填後、第3の条件Cにより撮像・再構成処理を行ない脳ファントムSPECT画像データを作成する。
(2).脳ファントムSPECT画像データをパソコン上に転送する。
(3).転送した脳ファントムSPECT画像データを“3D−SSP用のformat”画像データ形式に変換する。
(4).(3)で作成した画像データを標準脳座標系に変換する。
(5).(4)で作成した画像データに対して脳表抽出処理を行ない、3D脳ファントムの画像データを作成する。
【0028】
また、前記画像処理装置部1は更にメモリ部3、入力部4及び表示部5等を備えている。
【0029】
次に、上記の実施の形態に係る本発明システムの作動例を、処理ステップの概略フローチャートを示す図2及び図3と共に説明する。
【0030】
◎SPM法による画像処理システムの作動例(図2)
まず、診断しようとする施設において、健常者データベース2aの健常者脳画像データを取得した第1の条件Aとは異なる第2の条件BによりSPM法で取得された3D脳ファントムの脳画像データを、画像処理装置部1に入力すると、該画像処理装置部1は、当該画像データをメモリ部3に記録する(ステップ100)。
【0031】
因に、この3D脳ファントムの脳画像データは、例えば次の如くして取得される。
(1).3D脳ファントムに99mTc溶液を充填後、第2の条件Bにより撮像・再構成処理を行ない脳ファントムSPECT画像データを作成する。
(2).脳ファントムSPECT画像データをパソコン上に転送する。
(3).転送した脳ファントムSPECT画像データを“Analyze format”という画像データ形式に変換する。
(4).(3)で作成した画像データを標準脳座標系に変換する。
(5).(4)で作成した画像データに対してスムーシング処理を行ない、3D脳ファントムの画像データを作成する。
【0032】
次に、同施設において、前記3D脳ファントムの脳画像データを取得した条件と同じ第2の条件BによりSPM法で取得された被験者の脳画像データを、画像処理装置部1に入力すると、該画像処理装置部1は、当該画像データをメモリ部3に記録する(ステップ101)。尚、このステップ101は前記ステップ100の前であっても良い。
【0033】
因に、この被験者の脳画像データは、例えば次の如くして取得される。
(1).第2の条件Bにより、被験者に薬剤を投与、撮像・再構成処理を行ない脳SPECT画像データを作成する。
(2).脳SPECT画像データをパソコン上に転送する。
(3).転送した脳SPECT画像を“Analyze format”という画像データ形式に変換する。
(4).(3)で作成した画像データを標準脳座標系に変換する。
(5).(4)で作成した画像データに対してスムーシング処理を行ない、被験者の画像データを作成する。
【0034】
次に、画像処理装置部1は、メモリ部3の第2の条件Bに係る3D脳ファントムの脳画像データから、マスク画像データを用いて脳実質部分の画素データを取得し(ステップ102)、その平均値を求め(ステップ103)、然る後当該脳実質部分の画素データから該平均値の0.65倍の値より大きい画素を取得して、小脳部部分が欠けている3D脳ファントムの当該小脳部ノイズを除去した画素データを得る(ステップ104)。
【0035】
次に、画像処理装置部1は、当該ノイズを除去した第2の条件Bに係る3D脳ファントムの画素データと前記脳ファントムデータベース2bのノイズを除去した第1の条件Aに係る3D脳ファントムの画素データとから、両画素データの全平均値を求め(ステップ105)、然る後該平均値により第1及び第2の条件に係る3D脳ファントムの当該ノイズ除去後の各画素値を除してカウントの正規化を行なう(ステップ106)。
【0036】
次に、画像処理装置部1は、当該カウントの正規化を行なった第1の条件Aに係る3D脳ファントムの画像データの各画素値を、当該カウントの正規化を行なった第2の条件Bに係る3D脳ファントムの画像データの各画素値で除し、更にスムーシング処理とマスク処理して変換パラメタマトリクスを作成する(ステップ107)。
【0037】
次に、画像処理装置部1は、前記メモリ部3の第2の条件Bに係る被験者の脳画像データの各画素値に前記変換パラメタマトリクスを乗じ、変換被験者画素データを得る(ステップ108)。
【0038】
次に、画像処理装置部1は、当該変換被験者画素データと前記健常者データベース2aの健常者画素データとをSPM法により統計解析処理し(ステップ109)、その結果を画像として表示部5に表示し(ステップ110)、医師の診断に供する。
【0039】
◎3D−SSP法による画像処理システムの作動例(図3)
まず、診断しようとする施設において、健常者データベース2aの健常者脳画像データを取得した第3の条件Cとは異なる第4の条件Dにより3D−SSP法で取得された3D脳ファントムの脳画像データを、画像処理装置部1に入力すると、該画像処理装置部1は、当該画像データをメモリ部3に記録する(ステップ200)。
【0040】
因に、この3D脳ファントムの脳画像データは、例えば次の如くして取得される。
(1).3D脳ファントムに99mTc溶液を充填後、第4の条件Dにより撮像・再構成処理を行ない脳ファントムSPECT画像データを作成する。
(2).脳ファントムSPECT画像データをパソコン上に転送する。
(3).転送した脳ファントムSPECT画像データを“3D−SSP用のformat”画像データ形式に変換する。
(4).(3)で作成した画像画像データを標準脳座標系に変換する。
(5).(4)で作成した画像データに対して脳表抽出処理を行ない、3D脳ファントムの画像データを作成する。
【0041】
次に、同施設において、前記3D脳ファントムの脳画像データを取得した条件と同じ第4の条件Dにより3D−SSP法で取得された被験者の脳画像データを、画像処理装置部1に入力すると、該画像処理装置部1は、当該画像データをメモリ部3に記録する(ステップ201)。尚、このステップ201は前記ステップ200の前であっても良い。
【0042】
因に、この被験者の脳画像データは、例えば次の如くして取得される。
(1).第4の条件Dにより、被験者に薬剤を投与、撮像・再構成処理を行ない脳SPECT画像データを作成する。
(2).脳SPECT画像データをパソコン上に転送する。
(3).転送した脳SPECT画像を“3D−SSP用のformat”画像データ形式に変換する。
(4).(3)で作成した画像データを標準脳座標系に変換する。
(5).(4)で作成した画像データに対して脳表抽出処理を行ない、被験者の画像データを作成する。
【0043】
次に、画像処理装置部1は、メモリ部3の第4の条件Dに係る3D脳ファントムの脳画像データから、全画素の平均値を求め(ステップ202)、然る後当該脳画素データから該平均値の0.55倍の値より大きい画素取得して、小脳部部分が欠けている3D脳ファントムの当該小脳部ノイズを除去した画素データを得る(ステップ203)。
【0044】
次に、画像処理装置部1は、当該ノイズを除去した第4の条件Dに係る3D脳ファントムの画素データと前記脳ファントムデータベース2bのノイズを除去した第3の条件Cに係る3D脳ファントムの画素データとから、両画素データの全平均値を求め(ステップ204)、然る後該平均値により第3及び第4の条件に係る3D脳ファントムの当該ノイズ除去後の各画素を除してカウントの正規化を行なう(ステップ205)。
【0045】
次に、画像処理装置部1は、当該カウントの正規化を行なった第3の条件Cに係る3D脳ファントムの画像データの各画素値を、前記カウントの正規化を行なった第4の条件Dに係る3D脳ファントムの画像データの各画素値で除して変換パラメタマトリクスを作成する(ステップ206)。
【0046】
次に、画像処理装置部1は、前記メモリ部3の第4の条件に係る被験者の脳画像データの各画素値に前記変換パラメタマトリクスを乗じ、変換被験者画素データを得る(ステップ207)。
【0047】
次に、画像処理装置部1は、当該変換被験者画素データと前記健常者データベース2aの健常者画素データとを3D−SSP法により統計解析処理し(ステップ208)、その結果を画像として表示部5に表示し(ステップ209)、医師の診断に供する。
【0048】
【実施例】
以下実施例を挙げて本発明を更に説明する。
【0049】
実施例1(SPM法を用いた場合)
(1).施設Aにおいて、健常者データベース及び脳ファントムデータベース作成用のデータを収集した。尚、脳ファントムデータの作成は以下の方法によった。
3D脳ファントムに99mTc溶液を充填後、ガンマカメラでデータを収集し、次のような条件項目を健常者データベースの健常者画像データを取得した条件と同じ条件に設定し、脳ファントムSPECT画像データ(PA.img)を作成した。
【0050】
◎収集・撮像条件:
・カメラ機種、コリメータ、エネルギウィンド、サンプリング角度、収集方向、収集時間、収集マトリクス、収集拡大率、ピクセルサイズ
【0051】
◎再構成処理条件:
・前処理フィルタ、再構成フィルタ、散乱線除去、吸収補正、
【0052】
(2).他方、診断しようとする施設Bにおいて、(1)と同様に脳ファントムSPECT画像データ(PB.img)を作成した。ただし、収集・撮像条件、再構成処理条件は、施設Bが通常実施している条件で行なった。
画像データPA.img,PB.imgは、ともに再構成後のAxial画像である。
(3).画像データPA.img及び画像データPB.imgを汎用パソコン上に転送し、SPMソフトウェア上で標準脳への合わせ込み変換を行なった。ここで、画像データPA.img及びPB.imgの変換後の画像をそれぞれ、画像データnPA.img,画像データnPB.imgとする。
(4).更にSPMにおいて画像データnPA.img,画像データnPB.imgについてスムーシング処理を施し画像データsnPA.img、画像データsnPB.imgを作成した。
(5).3D脳ファントムは、小脳部部分が欠けているので、脳ファントムから作成した画像データsnPA.img、snPB.imgも小脳部部分にデータの欠落があり、その部分は、ノイズとなっている。以下の方法でノイズ部分を取り除き、データの有効な部分を取得した。欠落している小脳部部分やそれ以外の有効な脳の部分は、図4のようである。
【0053】
画像データsnPA.imgにおいて、まず、マスク画像データ(図5)の画素値が0である画素と同じ座標の画素を脳実質以外(脳室の一部及びバックグラウンド)とし、その画素値を0とした(図6)。脳実質(図5で画素値が1の部分、つまり図6画素値が0でない部分)画素の平均値の0.65倍の値以下の画素(この部分を欠落している小脳部部分・ノイズとした)の値を0とすることで、それ以外のデータの有効な部分を取得した(図7)。更に、この有効な部分の全画素の平均値により、各画素値を除してカウントの正規化を行ない、脳ファントムデータベースとした。
同様にしてデータsnPB.imgにおいても有効な部分を決定した。
ここで、データsnPA.img,snPB.imgより得られた有効な部分を決定したデータをそれぞれ画像データmask snPA.img,mask snPB.imgとする。
【0054】
また、平均値に乗じた0.65の値は、値を変えデータを作成して最も適当な数値を使用した。
【0055】
また、ここで使用したマスク画像データは、複数の正常者の画像を通常の方法で収集・再構成処理を行ないAxial画像を作成し、(2)−(3)と同様にして標準脳へ合わせ込み、作成した画像の平均画像を作成した。そして、その平均画像において、画素値によりある一定値より大きい画素は1、その他は0の値を与えて作成した。
【0056】
(6).(5)で作成したデータ(mask snA.img,mask snB.img)において、各画素ごとに以下のような計算を行ないその値を新たな画素値として入れ替えた変換係数マトリクスデータchg matrix.imgを作成した。
つまり、
画素番号をi、(mask snA.img,mask snB.img)のデータについて画素番号iの画素値をそれぞれ(Ai,Bi)、また、作成される変換係数マトリクスデータの画素番号iの画素値をMiとした時、
1)Ai,Biがともに0より大きい場合
Mi=Ai/Bi
2)それ以外の場合
Mi=1
として得られた(図8)。
【0057】
(7).(6)で得られた変換マトリクスデータに対して、図9で示される重みを付けた27点スムーシング処理を行なった。
(8).(7)で得られた変換係数マトリクスデータに対して、マスク画像データ(図5)において画素値が0である座標と同じ座標の画素値(変換係数)を0とした。
(9).施設Bにおいて被験者Xの脳に対してガンマカメラでデータを収集し、脳SPECT画像データ(SB.img)を作成した。
(10).(3)(4)の手順と同様にSPM法により処理を行ない、画像データsnSB.imgを作成した。
(11).(10)で作成した画像データsnSB.imgに対して、 (6)で作成した変換マトリクスデータchg matrix.imgを画素ごとに乗じることによりデータの変換を行なった(図10)。
ここで作成した画像データをchg snB2.imgとした。
【0058】
(12).SPM法において健常者データベースは、(3)(4)の手順と同様に加工されているので、それらの画像をマスク画像データ(図4)を用いて、脳実質以外(脳室の一部及びバックグラウンド)の画素値を0とした。
(13).(11)で作成した画像は、(12)で作成した健常者データベースに対してカメラの機種や再構成方法などの異条件施設間差が補正された解析可能データと見ることができるので、健常者データベースを用いて施設Bで作成されたデータchg snB2.imgを解析した。
【0059】
実施例2(3D−SSP法を用いた場合)
(14).(1)と同様に画像データを得た。
(15).(2)と同様に画像データを得た。
(16).画像データPA.img及び画像データPB.imgを汎用パソコン上に転送し、3D−SSPソフトウェア上で標準脳への合わせ込み変換を行なった。ここで、画像PA.img及び画像データPB.imgの変換後の画像データをそれぞれ、画像データPAW.img,画像データPBW.imgとする。
(17).画像データPAW.img,画像データPBW.imgについて脳表へのデータ抽出を行ない脳表抽出画像データPAWSFM.dat、脳表抽出画像データPBWSFM.datを作成した。
(18).3D脳ファントムは、小脳部部分が欠けているので、脳ファントムから作成した脳表抽出画像データPAWSFM.dat、脳表抽出画像データPBWSFM.datも小脳部部分にデータの欠落があり、その部分は、ノイズとなっている。以下の方法でノイズ部分を取り除き、データの有効な部分を取得した。
【0060】
X座標,Y座標,Z座標、画素値と並んだテキストデータである脳表抽出画像データPAWASFM.datにおいて、全画素の平均を計算し、その平均値の0.55倍の値以下の画素の値を−1000000.00000とすることで、それ以外のデータの有効な部分を決定した。更に、有効な部分の全画素の平均値により、各画素値を除してカウントの正規化を行ない、脳ファントムデータベースとした。
同様にして脳表抽出画像データPAWASFM.datにおいても有効な部分を決定した。
ここで、脳表抽出画像データPAWASFM.dat,PBWASFM.datより得られた有効な部分を決定した脳表抽出画像データをそれぞれ脳表抽出画像データmask PAWSFM.dat,mask PBWSFM.datとする。
【0061】
また、平均値に乗じた0.55の値は、値を変えデータを作成して最も適当な数値を使用した。
【0062】
(19).(18)で作成した脳表抽出画像データ(mask PAWSFM.dat,mask PBWSFM.dat)において、各画素ごとに以下のような計算を行ないその値を新たな画素値として入れ替えた変換係数マトリクスデータchg matrix.datを作成した。
つまり、
画素番号をi、(mask PAWSFM.dat,mask PBWSFM.dat)の脳表抽出画像データについて画素番号iの画素値をそれぞれ(Ai,Bi)、また、作成される変換係数マトリクスデータの画素番号iの画素値をMiとした時、
3)Ai,Biがともに0より大きい場合
Mi=Ai/Bi
4)それ以外の場合
Mi=1
として得られた(図11)。
【0063】
(20).施設Bにおいて被験者Xの脳に対してガンマカメラでデータを収集し、脳SPECT画像データ(画像SB.img)を作成した。
(21).(2)−(4)の手順と同様に3D−SSP法により処理を行ない、脳表抽出画像データSBWSFM.datを作成した。
(22).(21)で作成した脳表抽出画像データSBWSFM.datに対して、それぞれ(19)で作成した変換マトリクスデータchg matrix.datを画素ごとに乗じることによりデータの変換を行なった(図12)。
ここで作成した脳表抽出画像データをchg SBWSFM.datとした。
【0064】
(23).(22)で作成した脳表抽出画像データは、健常者データベースに対してカメラの機種や再構成方法などの異条件施設間差が補正された解析可能データと見ることができるので、健常者データベースを用いて施設Bで作成された脳表抽出画像データchg SBWSFM.datを解析した。
【0065】
試験例1
本発明者らは、施設Nにおいて、機種A(「prism3000」マルコーニ社製:米国)および機種B(「VERTEX」ADAC社製:米国)において3D脳ファントム(「HOFFMAN 3-D BRAIN PHANTOM」データスペクトラム社製:米国)に過テクネチウム酸ナトリウム(99mTc)注射液(ウルトラテクネカウ、第一ラジオアイソトープ研究所)を満たし、それぞれの条件で撮像した。その後、SPMおよび3D−SSPを用いて脳形態の標準化を行ない、ファントムデータよりボクセルごとの変換パラメトリクスをそれぞれに求めた。
【0066】
99mTc−ECD(「ニューロライト注射液第一」第一ラジオアイソトープ研究所製)を用い機種Aにて被検者をSPECT撮像し、引き続き、機種BにおいてSPECT撮像を行なった。それぞれの撮像データを、対照群として機種Aで撮像した健常者群を用いて統計解析を行なった。さらに、機種Bにおける撮像データを、先に求めた変換パラメトリクスを乗じて機種Aの健常者群の条件に変換した後に、対照群として機種Aで撮像した健常者群を用いて統計解析を行なった。それぞれの解析結果を「同条件」、「異条件」、「変換補正条件」とし、SPMを用いた結果を図13、14、15に、3D−SSPを用いた結果を図19、20、21に示す。
【0067】
なお、同一被検者を異なる機種で同時に撮像することは不可能であり、データが完全に一致することはないが、今回用いた注射液の投与後1時間以内の時間経過に対する脳内分布の変化は殆どないことが確認されている。
【0068】
また、SPMにおけるsmoothing parameterを、FWHM(full width at half maximum、半値全幅)18mm,18mm,18mmと大きめの値を使用した。これにより、実際の所見と一致する血流低下部位は大きく表示され、強度の小さいノイズなどは表示されにくくなる。
【0069】
解析結果の表示において、SPM解析結果は、
RENDER表示方法にて、“Height p<0.01,extent P<0.05 corrected(多重比較)”という有意水準(または危険率)を用いて統計学的異常値を示した。
3D−SSP解析結果は、3D−SSPそのままの表示方法で示した。
【0070】
1.SPMの統計解析結果
図13は、被験者を機種Aで撮像し、機種Aで作成の対照群で統計解析した「同条件」の結果であり、両側頭頂皮質に血流低下が見られた。
機種Bで撮像した、条件の異なるデータのまま解析した「異条件」の結果(図14)では、両側頭頂皮質の血流低下部位はほぼ一致しているが、左側頭葉に擬陽性の統計的異常値が示されている。それに対して、
機種Bで撮像した、条件の異なるデータに対して変換パラメトリクスを用いて変換補正を行なって解析した「変換補正条件」の結果(図15)は、図13と同一な結果が得られた。
【0071】
図16、17、18は、上記の結果を数値で示したものである。
sizeは、検出部位の大きさ(Voxel数、1 voxel= 2mm× 2mm× 2mm)、MAXは、その部位の中の統計値(z値)のピークの値、P値はheightとextentに関する確率変数、(x,y,z)はピーク値の標準脳座標系における位置座標である。
【0072】
図16のCluster1は図13の右側血流低下部位を、Cluster2は図13の左側血流低下部位を示している。
図17のCluster1は図14の左側血流低下部位を、Cluster2は図14の右側血流低下部位を示している。
図18のCluster1は図15の左側血流低下部位を、Cluster2は図15の右側血流低下部位を示している。
【0073】
右側血流低下部位の広がりを比較してみると、「同条件」の解析結果(図16)で1846、「異条件」の解析結果(図17)で1474、「変換補正条件」の解析結果(図18)では1623となり、変換補正をした解析結果は、同条件の解析結果とほぼ一致している。
左側血流低下部位についても、同様に変換補正をした解析結果は、同条件の解析結果とほぼ一致している。
【0074】
また、統計的異常値(血流低下部位)の左右差を見ても、「異条件」の解析結果では右側脳の血流低下を示す領域が大きいが、「同条件」の解析結果および「変換補正条件」の解析結果では左側脳の血流低下を示す領域が広くなっている。
さらに、図17では、左側頭葉に統計的異常値(Cluster3)が検出されている。
【0075】
2.3D−SSPの統計解析結果
図13〜15は、上記と同じデータを用いて3D-SSP法により解析した結果である。
【0076】
SPMとは異なり3D-SSPは、危険率(height p,extent P)により検定し有意に低下した部位を表示するのではなく、僅かな血流低下も含めて表示し、その血流低下パターンで診断する方法である。
「同条件」では、SPMとほぼ同じ部位に統計的異常値(血流低下)が見られる。
【0077】
視覚判断となるが、「同条件」の解析結果(図19)と「変換補正条件」の解析結果(図21)では、両側頭頂皮質の統計的異常値の広がりは左側脳の方が大きい。また、特に、「異条件」の解析結果(図20)では、R-lateral,L-lateral側の表示に見られる様に左右の頭側葉側に強度は弱いが広い範囲で血流低下が見られる。それが、「変換補正条件」の解析結果では、「同条件」の解析結果で見られるパターンと同一となっている。
【0078】
試験例2
◎しきい値の検討
3D脳ファントムデータの小脳部周辺の欠損に由来すると思われるノイズデータの除去を目的にしきい値(脳実質部分の平均値に対する割合)の検討を行なった。しきい値は脳実質部分のデータを有効に取得するためにノイズを除去できる値であればよく、特に限定されない。
【0079】
−SPMについてのしきい値について−
図22〜図24に被験者データを用い、SPMにおいて、3D脳ファントムデータの欠損小脳部位に由来するノイズデータ除去のためのしきい値を0.0−1.0まで変えた各種データの変化を示す。
図22、図23の矢印の部分が、ファントムデータの欠損小脳部位のノイズがSPM解析結果に与える擬陽性部位である。
【0080】
しきい値が0.6以上で、ほぼ擬陽性が無くなり、0.8以上からは、小脳の前の部位(矢印)に別の擬陽性が見られるようになる。(図24)
今回使用した、3D脳ファントムでの結果では、しきい値は0.6-0.65程度が最も良い値であった。診断に有効な結果が得られるしきい値としては、0.4-0.8が考えられ、さらに脳実質部分の有効データを得るという作業においては、しきい値0.1−1.0が有効となる。
【0081】
−3D−SSPについてのしきい値について−
結果は、上記のSPMの場合とほぼ同じとなった。図25は、3D-SSPにおいて、3D脳ファントムデータにおける欠損小脳部位のノイズ除去のためにしきい値を変化させたときの各種データを示したものであり、しきい値が0.4以上でノイズが無くなる。
図26で示した矢印の部分が、3D-SSP解析結果に与える擬陽性部位であり、0.7以上から小脳の前辺りの部位(矢印)に血流低下の擬陽性部位が見られるようになる。
【0082】
今回の結果では、しきい値は0.5-0.55程度が最も良い値であるが、診断に有効な結果が得られる値は、0.4-0.8であり、さらに脳実質部分の有効データを得るという作業においては、しきい値0.1−1.0が有効となる。
【0083】
【発明の効果】
本発明によれば、脳画像データを異施設間で利用することができるので、例えば同一患者につき先の施設で取得された脳画像データを、条件の異なる後の施設で利用して診断することが可能となる。加えて本発明によれば、診断しようとする施設で実施している条件とは異なる条件で収集された健常者の脳画像データを利用して、被験者の脳機能を診断することができ、特に健常者の脳機能データを収集することができない施設においても精度の高い脳機能の診断が可能となる。また、対照群を用いた統計解析において重要となるのは、その対照群が生理学的に妥当な平均と標準偏差をもつことであり、これが異なる場合、同じ解析結果が出たとしても、この結果の持つ意味は異なる。共通の対照群を使用することにより同等の統計結果として、共通の機能評価が可能となる、つまり、診断基準の統一が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明システムの概略構成説明図。
【図2】本発明システムのSPM法による処理ステップの概略フローチャート。
【図3】本発明システムの3D−SSP法による処理ステップの概略フローチャート。
【図4】撮像したファントムの欠落している小脳部分(標準脳への合わせこみ前)を示す画像図。
【図5】マスク画像図。
【図6】ファントム画像のマスク後の画像図。
【図7】ファントム画像の有効部分の画像図。
【図8】SPM法でデータ処理を行なった場合の変換係数マトリクスデータの模式説明図。
【図9】27点スムーシング処理時の重み付けを示す模式説明図。
【図10】SPM法でデータ処理を行なった場合のデータ変換方法を示す模式説明図。
【図11】3D−SSP法でデータ処理を行なった場合の変換係数マトリクスデータの模式説明図。
【図12】3D−SSP法でデータ処理を行なった場合のデータ変換方法を示す模式説明図。
【図13】機種Aで作成した対照群(ノーマルデータベース)に対し機種Aで作成した被験者CのデータをSPMで解析し、血流低下部位をRENDER表示した結果図。
【図14】機種Aで作成した対照群(ノーマルデータベース)に対し機種Bで作成した被験者CのデータをSPM法で解析し、血流低下部位をRENDER表示した結果図。
【図15】機種Aで作成した対照群(ノーマルデータベース)に対し機種Bで作成した被験者Cのデータに変換補正をしたデータをSPM法で解析し、血流低下部位をRENDER表示した結果図。
【図16】機種Aで作成した対照群(ノーマルデータベース)に対し機種Aで作成した被験者CのデータをSPM法で解析し、血流低下部位を数値表示した結果図。
【図17】機種Aで作成した対照群(ノーマルデータベース)に対し機種Bで作成した被験者CのデータをSPM法で解析し、血流低下部位を数値表示した結果図。
【図18】機種Aで作成した対照群(ノーマルデータベース)に対し機種Bで作成した被験者Cのデータに異条件補正をしたデータをSPM法で解析し、血流低下部位を数値表示した結果図。
【図19】機種Aで作成した対照群(ノーマルデータベース)に対し機種Aで作成した被験者Cのデータを3D-SSP法で解析し、血流低下部位を表示した結果図。
【図20】機種Aで作成した対照群(ノーマルデータベース)に対し機種Bで作成した被験者Cのデータを3D-SSP法で解析し、血流低下部位を表示した結果図。
【図21】機種Aで作成した対照群(ノーマルデータベース)に対し機種Bで作成した被験者Cのデータに異条件補正をしたデータを3D-SSP法で解析し、血流低下部位を表示した結果図。
【図22】SPM法においてファントムの欠損した小脳部分のノイズを削除するためのしきい値を変化させたときの解析結果の変化(しきい値0.0−0.3)図。
【図23】 SPM法においてファントムの欠損した小脳部分のノイズを削除するためのしきい値を変化させたときの解析結果の変化(しきい値0.4−0.65)図。
【図24】SPM法においてファントムの欠損した小脳部分のノイズを削除するためのしきい値を変化させたときの解析結果の変化(しきい値0.7−1.0)図。
【図25】 3D-SSP法においてファントムの欠損した小脳部分のノイズを削除するためのしきい値を変化させたときの解析結果(Inferior)の変化図。
【図26】 3D-SSP法においてファントムの欠損した小脳部分のノイズを削除するためのしきい値を変化させたときの解析結果(R-lateral)の変化図。
【符号の説明】
1:画像処理装置部
2:データベース管理装置
2a:健常者データベース
2b:脳ファントムデータベース
3:メモリ部
4:入力部
5:表示部
Claims (11)
- コンピュータにより、被験者の脳画像データを、異なる条件下での脳画像データに変換する画像間差補正法であって、
(1)第1の条件により定位脳座標系を用いた解剖学的正規化を行なった3D脳ファントムの脳画像データから脳実質部分の画素データを取得し、メモリ部に記録する手順と、
(2)第2の条件により定位脳座標系を用いた解剖学的正規化を行なった3D脳ファントムの脳画像データから脳実質部分の画素データを取得し、メモリ部に記録する手順と、
(3)第2の条件により定位脳座標系を用いた解剖学的正規化を行なった被験者の脳画像データを取得し、メモリ部に記録する手順と、
(4)(1)及び(2)のデータを用いて変換パラメタマトリクスを作成する手順と、
(5)(3)で得られた被験者の脳画像データの各画素値に前記(4)で得られた変換パラメタマトリクスを乗じ、変換被験者画素データを求める手順と、
当該変換被験者画素データと前記定位脳座標系を用いた解剖学的正規化を行なった対照群の画素データとを統計解析処理し、その結果をディスプレイ上に表示する手順とを
有することを特徴とする異条件下における脳機能画像の画像間差補正法。 - コンピュータに、
(1)第1の条件により定位脳座標系を用いた解剖学的正規化を行なった3D脳ファントムの脳画像データから脳実質部分の画素データを取得し、メモリ部に記録する手順と、
(2)第2の条件により定位脳座標系を用いた解剖学的正規化を行なった3D脳ファントムの脳画像データから脳実質部分の画素データを取得し、メモリ部に記録する手順と、
(3)第2の条件により定位脳座標系を用いた解剖学的正規化を行なった被験者の脳画像データを取得し、メモリ部に記録する手順と、
(4)(1)及び(2)のデータを用いて変換パラメタマトリクスを作成する手順と、
(5)(3)で得られた被験者の脳画像データの各画素値に前記(4)で得られた変換パラメタマトリクスを乗じ、変換被験者画素データを求める手順と、
当該変換被験者画素データと前記定位脳座標系を用いた解剖学的正規化を行なった対照群の画素データとを統計解析処理し、その結果をディスプレイ上に表示する手順とを
実行させるための脳機能診断用画像処理プログラム。 - コンピュータにより、被験者の脳画像データを、異なる条件下での脳画像データに変換して、脳機能を診断するための画像処理システムであって、
(1)第1の条件により定位脳座標系を用いた解剖学的正規化を行なった3D脳ファントムの脳画像データから脳実質部分の画素データを取得し、メモリ部に記録する手段と、
(2)第2の条件により定位脳座標系を用いた解剖学的正規化を行なった3D脳ファントムの脳画像データから脳実質部分の画素データを取得し、メモリ部に記録する手段と、
(3)第2の条件により定位脳座標系を用いた解剖学的正規化を行なった被験者の脳画像データを取得し、メモリ部に記録する手段と、
(4)(1)及び(2)のデータを用いて変換パラメタマトリクスを作成する手段と、
(5)(3)で得られた被験者の脳画像データの各画素値に前記(4)で得られた変換パラメタマトリクスを乗じ、変換被験者画素データを求める手段と、
当該変換被験者画素データと前記定位脳座標系を用いた解剖学的正規化を行なった対照群の画素データとを統計解析処理し、その結果をディスプレイ上に表示する手段とを
有することを特徴とする脳機能診断用画像処理システム。 - 定位脳座標系を用いた解剖学的正規化と統計解析をSPM法を用いて行なうことを特徴とする請求項3記載の脳機能診断用画像処理システム。
- 定位脳座標系を用いた解剖学的正規化と統計解析を3D−SSP法を用いて行なう請求項3記載の脳機能診断用画像処理システム。
- 脳ファントムの脳画像データから脳実質部分の画像データを取得するにあたり、(1)マスク画像を用いること、(2)しきい値法で一定値以下又は最大値や平均値の一定割合で求められる画素データを除去すること、から選ばれる1ないし2以上の処理を行なうことを特徴とする請求項3〜5の何れか1項記載の脳機能診断用画像処理システム。
- しきい値が、脳実質部分の画素データの平均値の0.1〜1.0である請求項6記載の脳機能診断用画像処理システム。
- 対照群の画素データとして正常者群又は同一疾患群から選ばれる群を用いることを特徴とする請求項3〜6記載の脳機能診断用画像処理システム。
- 対照群をマスク画像データで処理することを特徴とする請求項8記載の脳機能診断用画像処理システム。
- コンピュータにより被験者の脳画像データを健常者の脳画像データと比較して被験者の脳機能を診断するための画像処理システムであって、
第1の条件によりSPM法で取得された複数の健常者の脳画像データから、それぞれマスク画像データを用いて脳室及びその他のノイズを除去し、得られた脳実質部分の画素データを格納した健常者データベースと、
第1の条件によりSPM法で取得された3D脳ファントムの脳画像データから、マスク画像データを用いて脳実質部分の画素データを取得し、その平均値を求めた後、当該脳実質部分の画素データから該平均値の0.65倍の値より大きい画素を取得することにより、小脳部のノイズを除去した画素データを格納した脳ファントムデータベースとを備え、かつ
第2の条件によりSPM法で取得された3D脳ファントムの脳画像データをメモリ部に記録する手段と、
第2の条件によりSPM法で取得された被験者の脳画像データをメモリ部に記録する手段と、
前記メモリ部の第2の条件に係る3D脳ファントムの脳画像データから、マスク画像データを用いて脳実質部分の画素データを取得し、その平均値を求めた後、当該脳実質部分の画素データから該平均値の0.65倍の値より大きい画素を取得することにより、小脳部のノイズを除去した画素データを求める手段と、
当該ノイズを除去した第2の条件に係る画素データと前記脳ファントムデータベースのノイズを除去した第1の条件に係る画素データとから、両画素データの全平均値を求めた後、該平均値により第1及び第2の条件に係る当該ノイズ除去後の各画素値を除してカウントの正規化を行なう手段と、
前記カウントの正規化を行なった第1の条件に係る3D脳ファントムの画像データの各画素値を、前記カウントの正規化を行なった第2の条件に係る3D脳ファントムの画像データの各画素値で除し、更にスムーシング処理とマスク処理して変換パラメタマトリクスを作成する手段と、
前記メモリ部の第2の条件に係る被験者の脳画像データの各画素値に前記変換パラメタマトリクスを乗じ、変換被験者画素データを求める手段と、
当該変換被験者画素データと前記健常者データベースの健常者画素データとをSPM法により統計解析処理し、その結果をディスプレイ上に表示する手段とを有することを特徴とする請求項4、6、7、8、9の何れか1項記載の脳機能診断用画像処理システム。 - コンピュータにより被験者の脳画像データを健常者の脳画像データと比較して被験者の脳機能を診断するための画像処理システムであって、
第3の条件により3D−SSP法で取得された複数の健常者の脳画像データを格納した健常者データベースと、
第3の条件により3D−SSP法で取得された3D脳ファントムの脳画像データから、全画素の平均値を求めた後、当該脳画像データから該平均値の0.55倍の値より大きい画素を取得することにより、小脳部のノイズを除去した画素データを格納した脳ファントムデータベースとを備え、かつ
第4の条件により3D−SSP法で取得された3D脳ファントムの脳画像データをメモリ部に記録する手段と、
第4の条件により3D−SSP法で取得された被験者の脳画像データをメモリ部に記録する手段と、
前記メモリ部の第4の条件に係る3D脳ファントムの脳画像データから、全画素の平均値を求めた後、当該脳画像データから該平均値の0.55倍の値より大きい画素を取得することにより、小脳部のノイズを除去した画素データを求める手段と、
当該ノイズを除去した第4の条件に係る画素データと前記3D脳ファントムデータベースのノイズを除去した第3の条件に係る画素データとから、両画素データの全平均値を求めた後、該平均値により第3及び第4の条件に係る当該ノイズ除去後の各画素を除してカウントの正規化を行なう手段と、
前記カウントの正規化を行なった第3の条件に係る3D脳ファントムの画像データの各画素値を、前記カウントの正規化を行なった第4の条件に係る3D脳ファントムの画像データの各画素値で除して変換パラメタマトリクスを作成する手段と、
前記メモリ部の第4の条件に係る被験者の脳画像データの各画素値に前記変換パラメタマトリクスを乗じ、変換被験者画素データを求める手段と、
当該変換被験者画素データと前記健常者データベースの健常者画素データとを3D−SSP法により統計解析処理し、その結果をディスプレイ上に表示する手段とを
有することを特徴とする請求項5〜9の何れか1項記載の脳機能診断用画像処理システム。
Priority Applications (1)
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