JP5700607B2 - 岩盤削孔装置および岩盤削孔方法 - Google Patents
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Description
次に、スリット状の溝12で囲まれた領域に、岩盤削孔装置により多数の割岩用孔14が削孔され、各割岩用孔14に割岩機を挿入して割岩用孔14を拡開させる。この時スリット状の溝12は、何も存在していない自由面として機能するため、スリット状の溝12で囲まれた領域の壁面は、多数の割岩用孔14が拡開することで崩され、このようにしてトンネルの掘削が行われていく。
一方、スリット状の溝12を形成するには、孔の一部を重複させつつ削孔する必要があり、孔の一部が重複するように削孔ビットで削孔しようとすると、削孔ビッドは回転ロッドの先端に取着されていることから、抵抗が少ない既に削孔された孔側へ変位しようとする。
そこで、既に削孔された孔に挿入される案内ロッドを回転ロッドに隣接させて設け、削孔ビットを回転ロッドに当接させて削孔ビットの変位を抑制し、多数の孔をそれらの一部を重複させつつ掘削できるようにしている。
この岩盤削孔装置を用いた削孔工程を図12に示す。
図12において、回転ロッド16の先端に削孔ビット18が取着され、回転ロッド16と案内ロッド20は岩盤削孔装置の架台22の先端のブラケット22Aで支持されている。
まず、削孔ビット18により最初の孔である第1の孔24Aを削孔した後、図12(A)乃至(C)に示すように、第1の孔24Aに案内ロッド20を挿入する。そして、削孔ビット18により第1の孔24Aに一部重複する第2の孔24Bの掘削を行う。このとき、既に削孔された第1の孔24A側へ変位しようとする削孔ビッド18を、案内ロッド20の回転可能な外周部に当接させてその変位を抑制し、第1の孔24Aに平行させた第2の孔24Bを第1の孔24Aに一部重複させつつ削孔ビット18により連続状に削孔する。
図13は、このような削孔孔を多数掘削することによりスリット状の溝12を形成する場合の平面図を示している。
この削孔工程を図14(A)乃至(D)に示す。
図14(A)乃至(C)に示すように、削孔ビット18により第1の孔24Aを削孔し、この第1の孔24Aに案内ロッド20を挿入して第2の孔24Bを削孔するまでは、切削された砕石や土砂などの繰り粉は、切削時に注入される水により孔の外部に排出されるため問題は生じない。すなわち、削孔途中の第2の孔24Bは、案内ロッド20の外周部と第2の孔24Bの内壁との間の環状隙間26に連通しており、また、案内ロッド20の外周部は削孔ビット18により回転されているものの、繰り粉は、案内ロッド20の外周部により環状隙間26を周回して元の第3の孔24Cに戻り、水により第3の孔24Cの外部に排出されるからである。
しかしながら、図14(D)、(E)に示すように、第2の孔24Bに案内ロッド20を挿入して第3の孔24Cを削孔する工程以降は、次の問題が生じる。
そのため、水を注入しながら第3の孔24Cを削孔すると、切削された砕石や土砂などの繰り粉は、水流fにより環状隙間26に導かれ、環状隙間26から第1の孔24Aへと拡散されていき、第1の孔24Aに堆積されていく。
そして、このような繰り粉の堆積は、新たな孔の削孔毎に増え続ける。すなわち、図14(F)に示すように、新たな孔の削孔毎に、繰り粉は環状隙間26からスリット状の溝12に広く拡散され、スリット状の溝12が繰り粉により充填されてしまう。
そのため、スリット状の溝12で囲まれた領域に、多数の割岩用孔14を削孔し、各割岩用孔14に割岩機を挿入して各割岩用孔14を拡開させても、繰り粉がスリット状の溝12に充填されていることから、スリット状の溝12は自由面として機能し難く、割岩機により壁面を崩しにくくなり、トンネルの掘削施工効率が低下する。
本発明は前記事情に鑑み案出されたものであって、本発明の目的は、岩盤に下方に延在する孔を一部重複させつつ削孔する場合に好適な岩盤削孔装置および岩盤削孔方法を提供することにある。
また、本発明の岩盤削孔方法は、既に削孔された下方に延在する孔に回転可能な外周部を有する案内ロッドを挿入し、回転駆動される削孔ビットを前記外周部に接触させ既に削孔された孔側への変位を抑制しつつ、また、切削される繰り粉を水により孔の外部に排出しつつ、前記削孔ビットにより孔の一部が重複して下方に延在する孔を多数削孔して岩盤にスリット状の溝を形成する際に、前記案内ロッドが既に削孔された第2の孔に挿入された状態で、前記第2の孔に隣接する既に削孔された第1の孔に排水管を挿入して配置し、前記排水管の下端を前記第1の孔の底部の近傍に位置させ、前記第2の孔に隣接する第3の孔の削孔時に、前記削孔ビットで回転される前記案内ロッドの外周部の周方向に生じる水流に乗って前記案内ロッドの外周部とこの案内ロッドが挿入された前記第2の孔の内壁との間の環状隙間から前記第1の孔に流動してくる削孔時の繰り粉を、前記排水管に衝突させ繰り粉の流動速度を減速させて繰り粉を重力により落下させ、水と共に前記排水管の下端から前記第1の孔の外部に排出しつつ前記第3の孔の削孔を行うようにし、前記排水管を、繰り粉を水と共に前記第1の孔の外部に排出する機能に加え、繰り粉を前記第1の孔の底部に集約させる部材としても機能させるようにしたことを特徴とする。
また、削孔時に、案内ロッドの外周部の回転により環状隙間にその周方向に流れる水流が生じており、環状隙間の水流に乗って流動してくる繰り出し粉が排水管あるいは保護管にあたって重力により落下する。したがって、排水管あるいは保護管は、繰り粉をそれら排水管あるいは保護管が挿入配置された孔の底部に集約させる部材としても機能し、排水管による繰り粉の排出を効率よく行なう上で有利となる。
したがって、多数の孔によりスリット状の溝を形成する際に、新たな孔の削孔毎に生じる繰り粉が、環状隙間の周方向に流れる水流に乗ってスリット状の溝に広く拡散され、堆積されてスリット状の溝が充填されてしまう不具合を解消できる。
したがって、スリット状の溝で囲まれた領域に、多数の割岩用孔を削孔し、各割岩用孔に割岩機を挿入して各割岩用孔を拡開させれば、スリット状の溝は自由面として機能することから割岩機により壁面を崩すことができ、割岩機を用いた無発破掘削によりトンネルを鉛直に掘削する際の掘削効率を高めることができる。
(第1の実施の形態)
まず、第1の実施の形態から説明すると、図1〜図3に示すように、岩盤削孔装置は、架台22と、先端に削孔ビット18が取着された回転ロッド16と、不図示の回転ロッド16の回転駆動手段および軸方向移動手段と、案内ロッド20と、排水管30と、水供給手段34と、ポンプ装置36を含んで構成されている。
本実施の形態では、削孔ビット18により、まず、第1の孔24Aが削孔され、次に、第1の孔24Aに案内ロッド20を挿入して第2の孔24Bが削孔され、次に、第1の孔24Aに排水管30を挿入すると共に第2の孔24Bに案内ロッド20を挿入して第3の孔24Cが削孔される。
架台22は上下方向に延在しており、下端にブラケット22Aが取着されている。
回転ロッド16は上下方向に延在し、軸受、ブラケット22Aを介して架台22で回転可能かつその軸方向に移動可能に支持され、水供給手段34は回転ロッド16の内部を通り削孔時に削孔ビット18の先端から削孔中の孔の底部に水を供給する。
回転駆動手段および軸方向移動手段は架台22で支持され、削孔時、回転ロッド16を回転駆動しつつ下方に移動させる。
案内ロッド20は、削孔ビット18により既に削孔された孔に挿入可能で、この孔の底部に至る長さで形成されている。
案内ロッド20は、架台22のブラケット22Aで支持された内側部材と、この内側部材に回転可能に支持され架台22の下方の内側部材の全域を覆い外周部を構成する外側部材とで構成され、回転ロッド16と平行して上下に延在している。外側部材は、案内ロッド20の回転可能な外周部を構成し、回転駆動された削孔ビット18が接触することで、外側部材は回転し、外側部材は鋼製である。
なお、図において符号32は、岩盤に当接することで架台22の姿勢を安定させる当接部材を示している。
排水管30は、ブラケット22Aを介してその上端が架台22で支持されている。排水管30は、回転ロッド16と反対に位置する案内ロッド20の箇所の近接した箇所で案内ロッド20に沿って直線状に延在して設けられ、案内ロッド20の全長に対応した長さを有し、その下端の吸い込み口30Aは、第1の孔24Aの底部の近傍に位置している。
排水管30は、鋼製であってもよく、あるいは、合成樹脂製であってもよく、直線状の形状を保ち得る剛性を有していればよい。
排水管30の上端にポンプ装置36が接続され、削孔時に生じる繰り粉を水と共に第1の孔24Aの外部に排出するようにしている。
また、排水管30の下端周囲には、この下端部分および吸い込み口30Aを保護するための硬度、剛性を有する材料からなる保護部材38が取着され、排水管30が孔に挿脱される際の耐久性の向上が図られている。
例えば、都市近郊において立坑構築のため岩盤を鉛直に掘削する場合や、トンネル工事の途中から下方に向けてトンネル断面を掘削する場合、掘削すべきトンネルの断面外周に沿って、また、断面を区画する複数の領域に沿って、下方に向けた多数の孔を一部重複させて連続削孔し、多数の孔の列によりスリット状の溝12を形成する。
詳細に説明すると、スリット状の溝12を形成するに際して、まず、水供給手段34により削孔ビット18の下端から水を注入しつつ、削孔ビット18により第1の孔24Aを削孔する。この場合には、切削された砕石や土砂などの繰り粉を水により第1の孔24Aの外部に排出しつつ、削孔を行う。
この場合、削孔ビット18により案内ロッド20の外周部は回転しており、案内ロッド20の外周部の回転により環状隙間26にその周方向に流れる水流fが生じているので、繰り粉は水流fにより環状隙間26に導かれるが、環状隙間26を周回して元の第1の孔24Aに戻される。また、環状隙間26は閉塞されているので、第2の孔24Bの削孔後に、環状隙間26に残存する繰り粉の量は少ない。
そして、水供給手段34により水を供給しつつ、また、削孔ビット18を案内ロッド20に接触させつつ、また、ポンプ装置36により繰り粉を水と共に排水管30を介して孔の外部に排出しつつ、第2の孔24Bと一部重複させた第3の孔24Cを削孔する。
したがって、案内ロッド20の外側部材30Bは削孔ビット18により回転されているので、削孔時の繰り粉は水流fにより案内されて環状隙間26に導かれ、水流fに乗って環状隙間26から第1の孔24Aへと流動するが、繰り粉は排水管30に当たって流動速度が大幅に減速され、重力により落下する。
したがって、排水管30は、繰り粉を水と共に第1の孔24Aの外部に排出する機能に加え、繰り粉を第1の孔24Aの底部に集約させる部材としても機能し、排水管30により第1の孔24Aの底部からの繰り粉の排出が効率よく行なわれる。
そして、このような削孔作業が連続して行われ、図3に示すように、削孔毎に生じる繰り粉は、排水管30が挿入配置された孔の底部に集約され、排水管30が挿入配置された孔の底部から効率良く排出されていく。
したがって、本実施の形態によれば、スリット状の溝12で囲まれた領域に、多数の割岩用孔14を削孔し、各割岩用孔14に割岩機を挿入して各割岩用孔14を拡開させれば、スリット状の溝12は自由面として機能することから割岩機により壁面を効率良く崩すことができ、割岩機を用いた無発破掘削による下方に向けてのトンネルの掘削施工効率を高める上で有利となる。
また、上述の効果を、回転ロッド16と反対に位置する案内ロッド20の箇所に沿って排水管30を設けるといった簡単な構成により達成でき、施工コストを低減する上でも有利となる。
つぎに、図4、図5を参照して第2の実施の形態について説明する。
第2の実施の形態の岩盤削孔装置は、排水管30の長手方向に間隔をおいた複数箇所に、案内ロッド20の外周部に接触可能な回転板42を設けたものである。
回転板42は排水管30の長手方向に移動不能に、かつ、排水管30の軸心を中心として回転可能に排水管30に支持されている。
回転板42の材質は、鋼製であってもよく、合成樹脂製であってもよい。
回転板42は、削孔時に、回転する案内ロッド20の外周部に接触して回転し、回転する案内ロッド20の外周部に排水管30が接触することを阻止する。
したがって、第2の実施の形態によれば、排水管30を損傷させることなく案内ロッド20に近接して配置でき、水流fに乗って環状隙間26から第1の孔24Aへと流動する繰り粉を、排水管30に効率良く衝突させ、重力により落下させる上で有利となる。
したがって、繰り粉を第1の孔24Aの底部に集約させ、排水管30により第1の孔24Aの底部からの繰り粉の排出を効率よく行なう上で有利となり、割岩機を用いた無発破掘削による下方に向けてのトンネルの掘削施工効率を高める上で有利となる。
また、回転する案内ロッド20の外周部と排水管30との間に回転板42を介在させて排水管30の案内ロッド20への接触を阻止できるので、排水管30の耐久性を高める上でも有利となり、施工コストを低減する上でも有利となる。
つぎに、図6〜図8を参照して第3の実施の形態について説明する。
第3の実施の形態の岩盤削孔装置は、排水管30の耐久性を高めるため排水管30を覆う保護管44を設けたものである。
第1の実施の形態と同様な箇所、部材に同一の符号を付して説明すると、図6に示すように、保護管44はその上端が架台22のブラケット22Aで支持され、排水管30はこの保護管44の内部に挿入されて配置されている。
保護管44は、削孔された孔への挿脱が簡単になされるようにその外径が案内ロッド20の外径よりも小さく、また、その内径は排水管30の外径よりも大きい。
保護管44は硬度、剛性を有する材料で形成され、本実施の形態では鋼製であり、削孔された孔に排水管30を挿脱する際に、この保護管44により排水管30を保護し、排水管30の耐久性を高めるようにしている。
なお、保護管44をブラケット22Aで回転可能に支持するように配置すると、削孔された孔に挿脱される際に孔の内壁に接触しても保護管44は回転できるので、また、削孔時に回転される案内ロッド20の外周部に接触しても保護管44は回転できるので、保護管44自体の耐久性を高める上で有利となる。
すなわち、図6、図7に示すように、第2の孔24Bに一部重複させた第3の孔24Cを削孔するに際して、第2の孔24Bに、第2の孔24Bの全長にわたって案内ロッド20を挿入し、第1の孔24Aに、第1の孔24Aの全長にわたって排水管30を保護管44と共に挿入する。
そして、水供給手段34により水を供給しつつ、また、削孔ビット18を案内ロッド20に接触させつつ、また、ポンプ装置36により繰り粉を水と共に排水管30を介して孔の外部に排出しつつ、第2の孔24Bと一部重複させた第3の孔24Cを削孔する。
したがって、保護管44は、削孔された孔へ排水管30を挿脱する際に排水管30を保護する機能に加え、保護管44は、繰り粉を第1の孔24Aの底部に集約させる部材としても機能し、排水管30による第1の孔24Aの底部からの繰り粉の排出が効率よく行なわれる。
そして、このような削孔作業が連続して行われ、図8に示すように、削孔毎に生じる繰り粉は、排水管30および保護管44が挿入配置された孔の底部に集約され、排水管30および保護管44が挿入配置された孔の底部から効率良く排出されていく。
したがって、本実施の形態によれば、各割岩用孔14に割岩機を挿入して各割岩用孔14を拡開させれば、スリット状の溝12は自由面として機能することから割岩機により壁面を効率良く崩すことができ、割岩機を用いた無発破掘削による下方に向けてのトンネルの掘削施工効率を高める上で有利となる。
また、上述の効果を、回転ロッド16と反対に位置する案内ロッド20の箇所に沿って排水管30および保護管44を設けるといった簡単な構成により達成でき、施工コストを低減する上でも有利となる。
つぎに、図9、図10を参照して第4の実施の形態について説明する。
第4の実施の形態の岩盤削孔装置は、第3の実施の形態の保護管44の長手方向に間隔をおいた複数箇所に、案内ロッド20の外周部に接触可能な回転板46を設けたものである。
回転板46は保護管44の長手方向に移動不能に、かつ、保護管44の軸心を中心として回転可能に保護管44に支持されている。
回転板46の材質は、鋼製であってもよく、合成樹脂製であってもよい。
回転板46は、削孔時に、回転する案内ロッド20の外周部に接触して回転し、回転する案内ロッド20の外周部に保護管44が接触することを阻止する。
したがって、第2の実施の形態によれば、保護管44を損傷させることなく案内ロッド20に近接して配置でき、水流fに乗って環状隙間26から第1の孔24Aへと流動する繰り粉を、保護管44に効率良く衝突させ、重力により落下させる上で有利となる。
したがって、繰り粉を第1の孔24Aの底部に集約させ、排水管30により第1の孔24Aの底部からの繰り粉の排出を効率よく行なう上で有利となり、割岩機を用いた無発破掘削による下方に向けてのトンネルの掘削施工効率を高める上で有利となる。
また、回転する案内ロッド20の外周部と保護管44との間に回転板46を介在させて保護管44の案内ロッド20への接触を阻止できるので、保護管44の耐久性を高める上でも有利となり、施工コストを低減する上でも有利となる。
なお、保護管44をブラケット22Aで回転可能に支持し、回転46と保護管44とを一体に回転できるように取着すると、削孔された孔に挿脱される際に孔の内壁に接触しても保護管44が回転できるので、保護管44自体の耐久性を高める上で有利となる。
16……回転ロッド
18……削孔ビット
20……案内ロッド
22……架台
24A、24B、24C……第1、第2、第3の孔
26……環状隙間
30……排水管
42,46……回転板
44……保護管
Claims (2)
- 架台と、
前記架台により回転可能かつ軸方向に移動可能に支持されその先端に削孔ビットが取着された回転ロッドと、
前記回転ロッドを回転駆動する回転駆動手段と、
前記削孔ビットによる下方に延在する孔の削孔時に削孔される孔内に水を注入する水供給手段と、
前記架台で支持され前記回転ロッドと隣接して平行に延在し、前記削孔ビットにより既に削孔された孔に挿入され前記削孔ビットに接触して前記削孔ビットにより回転される外周部を有し、前記削孔ビットの前記既に削孔された孔側への変位を抑制し、既に削孔された孔とその一部を重複させて順次削孔するための案内ロッドと、
を備えた岩盤削孔装置であって、
既に削孔された第2の孔に挿入された前記案内ロッドの前記回転ロッドと反対に位置する既に削孔された第1の孔に挿入されて前記案内ロッドに沿って延在し、回転する前記案内ロッドの外周部の周方向に生じる水流に乗って前記案内ロッドの外周部と前記第2の孔の内壁との間の環状隙間から前記第1の孔に流動してくる削孔時の繰り粉が当たることで、繰り粉の流動速度を減速させ繰り粉を重力により落下させる排水管が設けられ、
前記排水管の吸い込み口は、前記排水管の下端に設けられて前記第1の孔の底部の近傍に位置し、
前記排水管に接続され前記吸い込み口から削孔時の繰り粉を水と共に吸引するポンプ装置が設けられている、
ことを特徴とする岩盤削孔装置。 - 既に削孔された下方に延在する孔に回転可能な外周部を有する案内ロッドを挿入し、回転駆動される削孔ビットを前記外周部に接触させ既に削孔された孔側への変位を抑制しつつ、また、切削される繰り粉を水により孔の外部に排出しつつ、前記削孔ビットにより孔の一部が重複して下方に延在する孔を多数削孔して岩盤にスリット状の溝を形成する際に、
前記案内ロッドが既に削孔された第2の孔に挿入された状態で、前記第2の孔に隣接する既に削孔された第1の孔に排水管を挿入して配置し、
前記排水管の下端を前記第1の孔の底部の近傍に位置させ、
前記第2の孔に隣接する第3の孔の削孔時に、前記削孔ビットで回転される前記案内ロッドの外周部の周方向に生じる水流に乗って前記案内ロッドの外周部とこの案内ロッドが挿入された前記第2の孔の内壁との間の環状隙間から前記第1の孔に流動してくる削孔時の繰り粉を、前記排水管に衝突させ繰り粉の流動速度を減速させて繰り粉を重力により落下させ、水と共に前記排水管の下端から前記第1の孔の外部に排出しつつ前記第3の孔の削孔を行うようにし、
前記排水管を、繰り粉を水と共に前記第1の孔の外部に排出する機能に加え、繰り粉を前記第1の孔の底部に集約させる部材としても機能させるようにした、
ことを特徴とする岩盤削孔方法。
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