JP5700435B2 - 加速度センサ、鳥インフルエンザ監視システム - Google Patents

加速度センサ、鳥インフルエンザ監視システム Download PDF

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Description

本発明は、加速度を検出する加速度センサ、振動子、それらを用いた鳥インフルエンザ監視システムに関する。
BSE発生や鳥インフルエンザ流行などを契機に、最近「食の安全」に対する関心が急速に高まっている。このような食用に供する動物の健康管理は、オフラインのバイオ的検査手法が主に開発されてきた。しかしこれらの方法では、検査を迅速に行うことができず、かつ高コストであり、一般に普及させることができるものではなかった。そこで、このような動物の健康管理を、動物にセンサを装着し、無線によりセンサからの情報を収集することで行えないか、という検討が行われつつある。
そこで、本発明者らは、加速度・傾斜・温度・血流・血圧・脈拍等、鳥の物理量変化に着目した。これらの物理量測定を行うセンサを管理対象となる鳥に装着し、センサから送信された測定結果のデータに基づいて鳥の行動状態を判定することで、鳥の健康状態を判定するのである(例えば、特許文献1〜4参照)。
研究の過程で、本発明者らは、鳥の健康状態を判定するのに鳥の動作時に生じる加速度の変化を監視するのが好ましいことを見出した。
これまでの研究で、鳥(鶏)の主たる動作周波数は5〜15Hzの範囲にあることが分かっている。したがって、鳥のモニタリングシステムで用いる加速度センサは、5〜15Hzといった低周波の振動を選択的に検知できる必要がある。
鳥にセンサを取り付けるには、センサや通信装置等を、小型・軽量化する必要がある。これに対し、MEMS技術を用いることにより、センサや通信装置等を5mm角以下といった、超小型のチップに収めることができる。
特開2008−151555号公報 特開2008−151562号公報 特開2008−152432号公報 特開2010−217120号公報
しかしながら、5mm角以下といった、超小型のチップに収められる加速度センサは、自ずとそれ自体の共振周波数が高くなる。その結果、5〜15Hzといった低周波の振動を選択的に検知するのが困難となっている。
また、加速度センサにより、5〜15Hzといった帯域の振動を検出しようとすると、その帯域内で互いに異なる共振周波数を有する多数の振動子が必要となる。すると、加速度センサ全体が大型化してしまうという問題もある。
本発明は、このような技術的課題に基づいてなされたもので、小型化を図りつつ、低周波の振動を高い感度で検出することのできる加速度センサ、振動子、鳥インフルエンザ監視システムを提供することを目的とする。
かかる目的のもとになされた本発明の加速度センサは、外部から加わる振動の加速度に応じて振動する振動子と、振動子の表面に形成され、振動子の変形に応じて電荷を発生する圧電材料部と、圧電材料部で発生した電荷量に応じて得られる電圧が印加され、印加された電圧が予め定めた設定電圧を超えたときに信号を発するスイッチ回路を有した信号処理部と、を備える。そして、振動子は、外力印加により、当該振動子の共振周波数Fに対してF/n(nは以上の整数)となる周波数を含む振動が加わったときに、振動による高調波成分が共振周波数Fに一致する性質を有し、圧電材料部において、設定電圧以上の電圧を信号処理部に印加することを特徴とする。
このような振動子は、振動子自体の共振周波数Fに対してF/n(nは2以上の整数)となる周波数の振動が加わると、n次の高調波で振動する。この高調波は振動子の共振周波数であるために振幅が大きくなり、圧電材料部では、大きな電圧が出力される。これにより、電圧の閾値を適宜設定することにより、圧電材料部において、予め定めた以上(閾値以上)の電圧を信号処理部に印加することができる。
これにより、振動子の共振周波数よりも低い周波数の振動を検出することが可能となる。
このような振動子は、いかなる構成としても良いが、例えば、振動子は、一端側が固定端とされ、他端側が自由端とされたカンチレバー型であり、自由端側に錘を搭載する錘支持部が設けられ、固定端と錘支持部との間に、錘支持部の幅よりも細い幅を有し、固定端と錘支持部との間隔よりも長いビーム長を有するよう、S字状またはジグザグ状に形成されたビーム部が設けられたものとするのが好ましい。
また、振動子を複数本設け、これら複数本の振動子間において、それぞれの共振周波数が互いに異なるよう設定することにより、振動子の共振周波数よりも低い周波数帯域において、様々な周波数を網羅して検出を行うことが可能となる。
また、本発明は、一端側が固定端とされ、他端側が自由端とされたカンチレバーの振動子であって、自由端側に錘を搭載する錘支持部が設けられ、固定端と錘支持部との間に、S字状またはジグザグ状に形成されたビーム部が設けられていることを特徴とする振動子とすることもできる。
ここで、ビーム部は、錘支持部の幅よりも細い幅を有し、固定端と錘支持部との間隔よりも長いビーム長を有するよう、形成することができる。
このような振動子はn次の高調波を出力する。特に、振動子自体の共振周波数Fに対してF/n(nは2以上の整数)となる周波数の振動が加わると、そのn次高調波が共振周波数に一致するので振動振幅が大きくなり、振動子の表面に、振動子の変形に応じて電荷を発生する圧電材料部を形成することにより、圧電材料部では大きな振動振幅に由来した、大きな電圧を出力することができる。
このような振動子は、上記の加速度センサに限らず、他の目的にも適宜用いることができる。
また、本発明は、鳥インフルエンザ監視システムであって、管理対象となる鳥に装着され、少なくとも加速度を測定するとともに、測定の結果をデータとして無線送信するセンサと、
センサから送信されたデータに基づき、鳥の健康状態に異常が生じているか否かの判定を行う判定装置と、を備え、センサが、上記したような加速度センサを備えることを特徴とすることもできる。
ところで、鳥に装着されるセンサにおいては、長期間にわたってセンサが使用できるよう、消費電力を抑えることが望まれている。
そこで、センサは、鳥の体温を検出する温度センサをさらに備え、温度センサで検出された鳥の体温が、予め定めた正常範囲から外れたときには、鳥の体温のデータを判定装置に送信し、温度センサで検出された鳥の体温が、予め定めた正常範囲内にあるときには、センサにより検出される鳥の加速度が予め定めた一定以上になった回数をカウントし、そのカウント値が一定値に到達したときに、その時点で温度センサにより検出される温度を出力することもできる。
これにより、鳥の体温が正常範囲内にあるときには、鳥の加速度が予め定めた一定以上になった回数をカウントし、そのカウント値が一定値に到達したときのみ、検出温度を出力することにより、消費電力を抑えるとともに、正常状態が長く続く間においても、加速度センサや温度センサが正常に動作していることを確認することができる。
本発明によれば、振動子から高調波を出力することにより、振動子の共振周波数よりも低い周波数の振動を検出することが可能となるので、小型化を図りつつ、低周波の振動を高い感度で検出することが可能となる。
また、振動子を複数本設け、これら複数本の振動子間において、それぞれの共振周波数が互いに異なるよう設定することにより、振動子の共振周波数よりも低い周波数帯域において、様々な周波数を網羅して検出を行うことが可能となる。これにより、少ない本数で、広い周波数帯域の振動を検出することが可能となり、この点においても、小型化を図りつつ、低周波の振動を高い感度で検出することが可能となる。
本実施の形態における鳥インフルエンザ監視システム100を概念的に描いた図である。 センサの機能的な構成を示すブロック図である。 センサの外観を示す図である。 センサにおける鳥の状態を検出するための処理の流れを示す図である。 加速度センサの構成を示す図である。 加速度センサを0.5m/sの加速度で振動させた場合の、出力電圧の周波数特性である。 4〜14Hzで加速度センサを振動させた場合の、出力電圧の周波数特性である。 加速度センサを2m/sの加速度で、0〜30Hzの範囲の加速度で振動させた場合の出力電圧である。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
図1に示すように、鳥インフルエンザ監視システム100は、管理区域110内で管理される鳥に装着される無線センサ端末120、管理区域110内をカバーするように1つ又は複数個設置される中継局130、管理区域110内に設置される全ての中継局130を集中制御する中継局コントローラ140、送受信装置150、制御装置(判定装置)160などから構成される。
管理区域110は、鳥舎等、鳥を飼育するために設けられたものである。
管理区域110内においては、無線センサ端末120と中継局130との間は無線により通信が行われる。
無線センサ端末120は、鳥の姿勢や行動、バイタルサインなどを検出するセンサ群と、検出処理回路、通信回路、電源およびパワーマネージメントデバイスを高密度集積化した、鳥の健康状態をモニタするためのシステムインパッケージである。
この無線センサ端末120における測定データは無線により送信される。送信された測定データは中継局130によって受信され、さらに、中継局コントローラ140に転送される。
中継局130と中継局コントローラ140とは、無線又は有線の各種通信ネットワークを介して接続される。中継局コントローラ140は、管理区域110に設置される中継局130のみならず、他の管理区域112や114の中継局も制御し、これらの中継局で受信された無線センサ端末120のデータを集めて送受信装置150へと転送することもできる。
送受信装置150は、各種通信ネットワークを介して無線センサ端末120の測定データを制御装置160へと送信する。
制御装置160は、ハードウエア的にはコンピュータ装置であり、必要な機能を備えたソフトウエアを汎用のコンピュータにインストールすることで実現することができる。このため制御装置160の多くの機能は、一般的なコンピュータが備えている、CPUやメモリ、ネットワークアダプタ、モデム等のハードウエアと、ソフトウエアとの協働によって実現されている。
この制御装置160は、無線センサ端末120から送信された測定データに基づき、鳥インフルエンザの発生の有無を監視している。そして、無線センサ端末120から送信された測定データが、鳥インフルエンザの発生を示すものであると判定された場合には、その判定結果、すなわち鳥インフルエンザが発生したことを表す情報を、アラームの出力、印刷物のプリントアウト、予めインプットされた送付先への電子メールの送信等によって出力することもできる。制御装置160は管理区域110の近辺に設置されていてもよいが、全く離れた遠隔地に設置されていても良い。
図2、図3に示すように、無線センサ端末120は、例えば、所定の物理量を測定するセンサ部210と、無線センサ端末120として所定の動作を行うように各部をコントロールするためのLSI等から構成される回路からなるセンサ制御部220と、センサ制御部220の動作に必要な電力を蓄えるバッテリやコンデンサ等からなる蓄電部230と、中継局130との間で電波の送受信を行うための通信制御を行うための通信制御部240と、アンテナ250とを、薄帯状(フィルム状)、薄板状の基板上に実装した超小型ネットワークセンサチップである。
このような無線センサ端末120は、MEMS加工技術を用いることで、数cm四方以内の小型なものとすることができる。
センサ部210は、対象物の加速度を測定する加速度センサ210Aと、対象物の温度(体温)を検出する温度センサ210T1、210T2と、を備えている。ここで、温度センサ210T1は、MEMS温度センサで1℃程度の精度で鳥の体温がある範囲内にあるかないかを判定するために用いられる。温度センサ210T2は、例えば半導体温度センサ(サーミスタ)であり、温度センサ210T1よりも高精度なものとされ、鳥の体温の検出値として外部に送信される体温データを測定するために用いられる。
なおここで、本実施形態では、二つの温度センサ210T1、210T2を備える構成としたが、もちろんこれを一つの温度センサにより構成することも可能である。
このような無線センサ端末120は、センサ制御部220により、予め記憶されたコンピュータプログラムに基づいて、以下に示すような動作を自動的に実行する。
図4に示すように、無線センサ端末120は、センサ制御部220に備えた図示しないタイマにより、一定時間毎に温度センサ210T1で鳥の体温を検出し、検出された体温の測定結果は、図示しないメモリ等の送信バッファに記憶させる(ステップS101)。そして、検出された体温が、予め定められた通常体温範囲(例えば30〜42℃)外であるか否かを判定し(ステップS102)、通常体温範囲内であるときには、タイマをリセットし、ステップS101からの処理を、タイマにより一定時間毎に繰り返す。
一方、ステップS102において、検出された体温が、予め定められた範囲外であるときには、異常が生じているとして、まず、図示しない異常時タイマを起動させる(ステップS103)。異常時タイマが起動すると、割り込み処理に移行し、温度センサ210T2により鳥の体温を検出し(ステップS104)、測定結果を図示しないメモリ等の送信バッファに記憶させる(ステップS105)。
通信制御部240において、送信フラグがONとなった時点で、送信バッファに記憶させた鳥の体温検出結果を、送信データとして制御装置160に送信する(ステップS106、S107)。
そして、異常時タイマにより、予め定められた設定時間が経過し、タイムアウトとなった時点で、ステップ101に戻り、同様の処理を繰り返す(ステップS108)。
これとともに、送信フラグをOFFとする(ステップS109)。この送信フラグは、送信イベントの発生を禁止するタイマにおいて、所定時間が経過する毎に、ONとなるよう、通信制御部240でコントロールされる。
一方、加速度センサ210Aでは、鳥がその動作に伴って発生する加速度を継続的に検出している。
そして、検出された加速度に応じて出力される電圧が、予め定めた閾値電圧以上であったときには、センサ制御部220のカウンタで、そのカウンタ値を1つ加算する。つまり、カウンタでは、閾値電圧を越えた回数をカウントする(ステップS110〜S111)。
そして、閾値電圧を越えた回数のカウント値が、予め定めた設定値以上となったときには、その時点で温度センサ210T1において測定した鳥の体温データ、あるいはサーミスタ等のより精密な温度センサ210T2で測定した鳥の体温データをメモリ等の送信バッファに送信して記憶させる(ステップS112、S113、S104)。
このようにして、まず、鳥の体温が、30〜42℃といった通常体温範囲内にある正常状態か、その範囲外の異常状態かが判定される。
そして、正常状態のときは、センサ制御部220は加速度センサ210Aが振動することにより発生する電圧が、予め設定した閾値電圧を超えた回数をカウントし、その回数が閾値回数を超えたときに、その時点で温度センサ210T1において測定した鳥の体温データ、あるいはより精密な温度センサ210T2で測定した鳥の体温データを送信する。
一方、異常状態のときは、センサ制御部220は温度センサ210T1において測定した鳥の体温データ、あるいはより精密な温度センサ210T2で測定した鳥の体温データを一定間隔(例えば10分程度)で送信する。
このようなシステムとすることで、低消費電力で鳥インフルエンザの発生を判定するには必要十分に鳥の健康モニタリングを行うことができる。また、検出された鳥の体温が通常対応範囲内にある正常状態が長く続く場合においても、無線センサ端末120が正常に動作していることを確認することができる。
図5に示すように、加速度センサ210Aは、加速度センサ210Aに作用した加速度に応じて振動・変形する振動子211と、振動子211の表面に形成され、振動子211の変形に応じて電荷を発生する圧電材料部212と、圧電材料部212で発生した電荷量に応じて得られる電圧が印加され、印加された電圧が予め定めた設定電圧を越えたときに信号を発するスイッチ回路を有したLSI等からなる信号処理回路(信号処理部)213とを備えている。
ここで振動子211としては、シリコン基板215をMEMS技術により所定形状に形成することで形成された、一端が固定端とされ、他端が自由端とされたカンチレバー式のものを用いる。
この振動子211は、錘216を支持する自由端側の錘支持部215aと、錘支持部215aとシリコン基板215側の固定端との間に設けられたビーム部215bとから形成されている。
ビーム部215bは、錘支持部215aよりも幅寸法wが大幅に小さく、S字状、あるいはジグザグ状に形成されており、これにより、錘支持部215aとシリコン基板215との間隔dよりも、ビーム部215bの中心軸線の長さの方が大きくなっている。
このような振動子211においては、加速度が作用すると、錘支持部215aに錘216の質量が加わっている振動子211が、作用した加速度に応じた変形量で撓み変形する。
このとき、振動子211は、F=kx+NL(NLは非線形成分)で表される、外力印加による振動により高調波成分で振動する性質を有している。
上記のような振動子211を備える加速度センサ210Aは、その共振周波数Fと等しい周波数の振動が入力されると、出力電圧が大きくなる。図6は、加速度センサ210Aを0.5m/sの加速度で振動させた場合の、出力電圧の周波数特性である。振動子211の共振周波数は24Hzであり、Q値は25程度と極めて低いが、それでも共振周波数から0.5Hzずれただけで出力電圧は半分以下になってしまう。
また、加速度センサ210Aは、振動子211の共振周波数に対し、1/n(nは1以上の整数)の周波数の振動が入力された場合も、出力電圧が大きくなる。図7は、4〜14Hzで加速度センサ210Aを振動させた場合の、出力電圧の周波数特性である。振動子211の共振周波数Fの1/2、1/3、1/4、1/6である4、6、8、12Hzで振動させた場合、振動周波数の高調波が共振周波数Fに一致するので共振が起こり、結果として大きな出力電圧が得られている。図8は加速度センサ210Aを2m/sの加速度で、0〜30Hzの範囲の加速度で振動させた場合の出力電圧である。振動子211の共振周波数Fである24Hzでの出力電圧が最も大きいが、信号処理回路213の閾値電圧を適切に設定(図中では50mVpp)することで、鶏の動作周波数領域(5〜15Hz)内である4、6、8、12Hzにおいて、閾値以上の大きな出力電圧が得られている。
つまり、加速度センサ210Aに、鳥の動作によって加速度が入力された場合、その動作の振動周波数が、振動子211の共振周波数Fの高調波に一致すれば、振動子211から高い出力電圧を得ることが可能となっている。したがって、信号処理回路213では、閾値を、高調波が生じたときの出力電圧よりも低くなるよう適宜設定することで、印加された出力電圧が、予め定めた設定電圧を越えたときに信号を発する。
なお、振動子211は、S字状またはジグザグ状に形成されたビーム部215bを有しているので、振動子211の見かけの大きさを小さく押えつつ、振動子211の固定端から自由端までの実質的な長さを大きく確保し、振動子211の周波数を低く押えることができる。
そこで、加速度センサ210Aには、例えば複数本の振動子211を設け、これら複数本の振動子211間において、その共振周波数Fが互い異なるようにしてアレイ化するのが好ましい。
例えば、振動子211を、共振周波数Fが24、27、30Hzの3本を備えるようにすると、これらの高調波の周波数は、n=2〜6とすると、
共振周波数F=24Hz:高調波周波数=12、8、6、4.8、4Hz、
共振周波数F=27Hz:高調波周波数=13.5、9、6.75、5.4、4.5Hz、
共振周波数F=30Hz:高調波周波数=15、10、7.5、6、5Hz、
となる。
これにより、鳥(鶏)の5〜15Hzといった低周波帯域の振動を選択的に検出することが可能となっている。
上述した加速度センサ210Aによれば、複数本の振動子211を設け、これら複数本の振動子211間において、その共振周波数Fが互い異なるようにしてアレイ化することによって、5〜15Hzといった帯域の振動を検出することが可能となる。しかも、1本の振動子211において、2次、3次、…といった複数の次数nの高調波を検出することができるので、少ない本数の振動子211で前記のような低周波の帯域の振動を検出することができる。
さらに、振動子211の共振周波数Fは、5〜15Hzといった帯域よりも高い周波数に設定することができるため、振動子211の長さを抑えることができる。
このようにして、加速度センサ210A全体が大型化してしまうのを防ぐことができる。
また、振動子211は、錘支持部215aよりも幅寸法wが大幅に小さく、S字状、あるいはジグザグ状に形成されたビーム部215bを備えているので、振動子211の見かけの大きさを大きくすることなく、その共振周波数Fを低くすることができる。
さらに、ビーム部215bを構成するS字部、あるいはジグザグ部が連続する数を増やせば、共振周波数Fを一層低くすることができる。
これによっても、振動子211の見かけの大きさが大きくなるのを防いで、加速度センサ210A全体が大型化してしまうのを防ぐことができる。
なお、上記実施の形態では、振動子211を複数本備える場合において、その共振周波数Fを複数例示したが、これはあくまでも例に過ぎず、もちろん他の共振周波数Fとすることも可能である。
また、このような加速度センサ210Aは、鳥インフルエンザ監視システム100に限らず、他の様々な用途に用いることが可能である。その場合、上記したような構成を備えることで、加速度センサ210Aは、低周波の振動を高感度に検出することができる。
さらに、上記したような振動子211は、加速度を検出する以外にも、例えば、外部から加えられる振動によって発電するような用途にも用いることが可能である。
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更することが可能である。
100 鳥インフルエンザ監視システム
110 管理区域
112 管理区域
120 無線センサ端末
130 中継局
140 中継局コントローラ
150 送受信装置
160 制御装置(判定装置)
210 センサ部
210A 加速度センサ
210T1 温度センサ
210T2 温度センサ
211 振動子
212 圧電材料部
213 信号処理回路(信号処理部)
215 シリコン基板
215a 錘支持部
215b ビーム部
216 錘
220 センサ制御部
230 蓄電部
240 通信制御部
250 アンテナ

Claims (5)

  1. 外部から加わる振動の加速度に応じて振動する振動子と、
    前記振動子の表面に形成され、前記振動子の変形に応じて電荷を発生する圧電材料部と、
    前記圧電材料部で発生した電荷量に応じて得られる電圧が印加され、印加された前記電圧が予め定めた設定電圧を超えたときに信号を発するスイッチ回路を有した信号処理部と、を備え、
    前記振動子は、外力印加により、当該振動子の共振周波数Fに対してF/n(nは以上の整数)となる周波数を含む振動が加わったときに、前記振動による高調波成分が共振周波数Fに一致する性質を有し、
    前記圧電材料部において、前記設定電圧以上の電圧を前記信号処理部に印加することを特徴とするF/n(nは2以上の整数)の振動が加わったことを検出するための加速度センサ。
  2. 前記振動子は、一端側が固定端とされ、他端側が自由端とされたカンチレバー型であり、
    前記自由端側に錘を搭載する錘支持部が設けられ、
    前記固定端と前記錘支持部との間に、S字状またはジグザグ状に形成されたビーム部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のF/n(nは2以上の整数)の振動が加わったことを検出するための加速度センサ。
  3. 前記振動子が複数本設けられ、これら複数本の前記振動子間において、それぞれの共振周波数が互いに異なるよう設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のF/n(nは2以上の整数)の振動が加わったことを検出するための加速度センサ。
  4. 鳥インフルエンザ監視システムであって、
    管理対象となる鳥に装着され、少なくとも加速度を測定するとともに、前記測定の結果をデータとして無線送信するセンサと、
    前記センサから送信された前記データに基づき、前記鳥の健康状態に異常が生じているか否かの判定を行う判定装置とを備え、
    前記センサが、請求項1から3のいずれか一項に記載のF/n(nは2以上の整数)の振動が加わったことを検出するための加速度センサを備えることを特徴とする鳥インフルエンザ監視システム。
  5. 前記センサは、前記鳥の体温を検出する温度センサをさらに備え、
    前記温度センサで検出された前記鳥の体温が、予め定めた正常範囲から外れたときには、前記鳥の体温のデータを前記判定装置に送信し、
    前記温度センサで検出された前記鳥の体温が、予め定めた正常範囲内にあるときには、前記センサにより検出される前記鳥の加速度が予め定めた一定以上になった回数をカウントし、そのカウント値が一定値に到達したときに、その時点で前記温度センサにより検出される温度を出力することを特徴とする請求項4に記載の鳥インフルエンザ監視システム。
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