JP5698158B2 - 海藻類の多段式連続養殖装置 - Google Patents
海藻類の多段式連続養殖装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5698158B2 JP5698158B2 JP2012003782A JP2012003782A JP5698158B2 JP 5698158 B2 JP5698158 B2 JP 5698158B2 JP 2012003782 A JP2012003782 A JP 2012003782A JP 2012003782 A JP2012003782 A JP 2012003782A JP 5698158 B2 JP5698158 B2 JP 5698158B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tank
- culture
- aquaculture
- seaweed
- tanks
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
- 238000009360 aquaculture Methods 0.000 title claims description 147
- 244000144974 aquaculture Species 0.000 title claims description 147
- 241001474374 Blennius Species 0.000 title claims description 135
- 238000012546 transfer Methods 0.000 claims description 74
- XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N water Substances O XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 57
- 239000013535 sea water Substances 0.000 claims description 47
- 238000009434 installation Methods 0.000 claims description 8
- 241000195493 Cryptophyta Species 0.000 claims description 2
- 230000005484 gravity Effects 0.000 claims description 2
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 17
- 238000011084 recovery Methods 0.000 description 15
- 238000007796 conventional method Methods 0.000 description 7
- 230000002354 daily effect Effects 0.000 description 7
- 238000003306 harvesting Methods 0.000 description 5
- 238000000034 method Methods 0.000 description 5
- CURLTUGMZLYLDI-UHFFFAOYSA-N Carbon dioxide Chemical compound O=C=O CURLTUGMZLYLDI-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 4
- 238000010276 construction Methods 0.000 description 4
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 3
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 3
- 230000003203 everyday effect Effects 0.000 description 3
- 238000009313 farming Methods 0.000 description 3
- 235000015097 nutrients Nutrition 0.000 description 3
- 229910002092 carbon dioxide Inorganic materials 0.000 description 2
- 239000001569 carbon dioxide Substances 0.000 description 2
- 238000007667 floating Methods 0.000 description 2
- 239000012535 impurity Substances 0.000 description 2
- 238000003860 storage Methods 0.000 description 2
- 241000206607 Porphyra umbilicalis Species 0.000 description 1
- 241000555745 Sciuridae Species 0.000 description 1
- 238000005273 aeration Methods 0.000 description 1
- 230000005587 bubbling Effects 0.000 description 1
- 239000003653 coastal water Substances 0.000 description 1
- 238000012136 culture method Methods 0.000 description 1
- 238000007599 discharging Methods 0.000 description 1
- 238000005516 engineering process Methods 0.000 description 1
- 238000002474 experimental method Methods 0.000 description 1
- 238000012986 modification Methods 0.000 description 1
- 230000004048 modification Effects 0.000 description 1
- 238000005192 partition Methods 0.000 description 1
- 230000029553 photosynthesis Effects 0.000 description 1
- 238000010672 photosynthesis Methods 0.000 description 1
- 150000003839 salts Chemical class 0.000 description 1
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P60/00—Technologies relating to agriculture, livestock or agroalimentary industries
- Y02P60/20—Reduction of greenhouse gas [GHG] emissions in agriculture, e.g. CO2
- Y02P60/21—Dinitrogen oxide [N2O], e.g. using aquaponics, hydroponics or efficiency measures
Landscapes
- Cultivation Receptacles Or Flower-Pots, Or Pots For Seedlings (AREA)
- Cultivation Of Seaweed (AREA)
- Hydroponics (AREA)
Description
また、海藻類の生育できる気温、海水温の幅が比較的狭いため、栽培可能な時期は1年のうちの数ヶ月であり、生産量を増やすのも困難であった。
これらに開示された養殖方法によると、自然の天候に左右されずに生育環境が整えられるため、通年収穫が可能となり、生産の品質安定化と量産化が期待できるとされている。
このような養殖方法を実施する養殖装置として、特許文献3に、多段式陸上型海藻類連続養殖装置が提案されている。
図4に示す多段式陸上型海藻類連続養殖装置(以下、陸上型養殖装置という)60は、上段から順に下段に向かって配置される3つの養殖槽62a、62b、及び62cで構成される3段式養殖槽62と、上段の養殖槽62a、62b及び、62cからのオーバーフローする海水および海藻類を、それぞれ下段の養殖槽62b、62c、及び図示しない後段の養殖槽又は排水配管63に移送する電動バルブ64付きの移送配管66a、66b及び66cとを備えている。これらの移送配管64a、64b及び64cからは、それぞれ電動バルブ64付きの排水配管68a、68b及び68cが分岐しており、排水配管68b及び68cは、排水配管68aに合流している。また、最上段の養殖槽62aには、流量調整弁69付きの給水配管70から新鮮な栄養塩を含む海水が供給されている。
なお、単位面積又は容積当たりの生産性を増やすことは、設備の養殖槽サイズを小さくし、建設費及び運転費の軽減することになるため、採算の向上につながり、新規建設においては重要な要素となる。
また、前記複数の養殖槽の各槽の底面を養殖海水の排水方向に対して水勾配を設け、前後の養殖槽間の移し変え時の海藻類の移送を行うことが好ましい。
また、i段目の養殖槽の底面から満水面までの高さをHi、海藻の日間生長率をg、第i+1槽(i+1段目)の養殖槽における養殖日数をki+1、i段目の養殖槽の底面レベルを(i+1)段目の養殖槽の水面レベルより高い前記所定高さをδi+1(0≦δi+1)とし、前記多段式養殖槽の段数をm、その全体の設備高さをTHとする時、下記式で与えられる設備高さTHが最小となるように、前後段の養殖槽間の面積比及び各養殖槽の高さを調整してなることが好ましい。
また、本発明によれば、多段式養殖槽全体の設備高さをより低くでき、装置全体の設備の高さも比較的低く抑えられるので、設置面積が小さいことと合わせて、設備費、その建設費、および運転費のコストダウンができ、採算性を向上させることができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る海藻類の多段式連続養殖装置の一例の概略構成を示す断面図である。
同図に示す海藻類の多段式連続養殖装置(以下、単に、連続養殖装置という)10は、前段から後段に向かって3つの養殖槽12a、12b、及び12cからなる3段式養殖槽12と、養殖槽12aの底面と養殖槽12bとを連結する移送配管14a及び養殖槽12bの底面と養殖槽12cとを連結する移送配管14bと、移送配管14a及び14bにそれぞれ設けられる電動バルブ16と、養殖槽12a、12b、及び12cのそれぞれに新鮮な海水を供給する電動バルブ16付き給水配管18a、18b及び18cと、最下段の最終養殖槽12cの後段に設けられる回収槽20と、最終養殖槽12cに下流側に設けられる電動バルブ16付き回収配管22と、排水配管24とを有する。
海藻類は、種苗が最初(第1段目)の第1槽の養殖槽12aに投入され、所要日数育成された後、バッチ操作又は自動操作にて、次槽の第2槽(第2段目)の養殖槽12bに、この養殖槽12bから次槽の第3槽の最終(最終段目の)養殖槽12cに、順次、移し変えられて生育され、この繰り返しにより、最終養殖槽12cで生育が完了し、収穫される。海藻類の収穫は、第3槽の最終養殖槽12cの回収配管22の電動バルブ16の開放により、回収配管22から海水を海藻類と共に、回収槽20に設置した回収カゴ26に排出することにより、回収される。最終養殖槽12c内の海藻類が全て回収カゴ26に回収されると、回収カゴ26は、図示しない起重機のワイヤ28の先端のフック28aに吊り下げられて、所定の回収場所に運ばれる。
なお、回収カゴ26から流下した海水は、排水配管24から外部に排水される。
まず、回収配管22の電動バルブ16を開放して最終養殖槽12cから回収槽20に排水し、最終養殖槽12cを空にした後、前段の養殖槽12bの電動バルブ16を開放し、前段の養殖槽12b内の海水と海藻類を後段の養殖槽12cに移し入れる。次に、後段の養殖槽12bを空にした後、前段の養殖槽12aの電動バルブ16を開放し、前段の養殖槽12a内の海水と海藻類を後段の養殖槽12bに移し入れる。このようにして、前後段の養殖槽の移し替えを繰り返す。
h=V20/A2≧V1/A2、又は
h=V30/A3≧V2/A3 ……(1)
h=V1/A2=V2/A3 ……(2)
また、前段の養殖槽内の海水及び海藻類が確実かつ完全に後段の養殖槽に移送されるように、前後段の養殖槽間の段差hを、上記式(2)で求まる段差hよりもやや大きくしておくのが最も好ましい。
V2=V1・gk ……(3)
ここで、g:海藻の日間生長率(スジアオノリの場合、1.4)
k:当該養殖槽(この場合、第2槽)における養殖日数
また、上記式(3)では、養殖槽の容量Vを基準としたが、面積A(m2)を基準にしても、同様に生長率gkを乗じて求められる。なお、この場合には、第1及び2槽の養殖槽12a及び12bの底面から各槽の容量がそれぞれV1及びV2となる水面(満水面)までの高さ(槽高さ)は等しくする必要がある。
即ち、第2槽の養殖槽12bの槽面積A2(m2)は、第1槽の養殖槽12aの槽面積A2(m2)に対して、下記式(4)で求められる。
A2=A1・gk ……(4)
なお、第3槽の養殖槽以降の容量及び槽面積も同様に、前段の養殖槽の容量及び槽面積に海藻の生長率gkを乗じて求められる。
さらに、各電動バルブ16の代わりに手動バルブを用い、各槽間の移し変え、回収槽20への移送、各槽への給水を手動によるバッチ操作で行っても良い。
図1に示す連続養殖装置10は、3段式養殖槽12からなるが、各槽間の段差や、各槽の容積や槽面積が、上述した条件を満たせば、2段式養殖槽からなるものであっても良いし、4段以上の多段式からなるものであっても良い。
即ち、前段の養殖槽の養殖海水及び海藻類を後段の養殖槽に移し替えた時の前段の養殖槽の底面レベルが後段の養殖槽の水面レベルである場合の前後段の養殖槽間の段差を必要最小段差h0i+1とする時、i段目の養殖槽と(i+1)段目の養殖槽との底面レベル差を、必要最小段差h0i+1より、余裕分として所定高さδi+1(0≦δi+1)だけ高い段差とする場合であっても、下記式(5)を設備高さTHがより小さくなるように、前後段の養殖槽間の面積比及び各養殖槽の高さを調整しておく必要がある。
なお、所定高さδi+1としては、例えば、前段の養殖槽からの排水促進のために前段の養殖槽の底面に設けられた養殖海水の排水方向に対する水勾配が2%になる段差以下とするのが好ましい。
hi+1≧Vi/Ai+1=(Ai/Ai+1)・Hi ……(6)
hi+1=(Ai/Ai+1)・Hi+δi+1 ……(7)
なお、i段目の養殖槽とi+1段目の養殖槽の必要最小段差h0i+1は、上記式(7)において、δi+1=0の場合であるので、下記式(7’)で表すことができる。
hi+1=h0i+1=(Ai/Ai+1)・Hi ……(7’)
gki+1 =Vi+1/Vi=Ai+1・Hi+1/(Ai・Hi) ……(8)
このため、上記式(7)及び(7’)は、それぞれ、下記式(9)及び(9’)でも表すことができる。
hi+1=(Hi+1/gki+1)+δi+1 ……(9)
hi+1=h0i+1=Hi+1/gki+1 ……(9’)
したがって、多段式養殖槽全体の設備高さTHは、第1段目の養殖槽の槽高さH1と、第2段目から第m段目までの養殖槽の各槽の、前段の養殖槽との段差の総和との和であるので、上記式(5)で表すことができ、また、余裕分δi+1を考慮しない場合には、多段式養殖槽全体の必要最小設備高さTH0は、下記式(5’)で表すことができる。
gki+1 =Ai+1/Ai ……(11)
したがって、多段式養殖槽全体の設備高さTHを表す上記式(5)及び(10)は、下記式(12)で表すことができる。
ここで、前後段の養殖槽間の段差を所定範囲、即ち、必要最小段差h0iに加える余裕分δiを、前段の養殖槽の底面に設けられた養殖海水の排水方向に対する水勾配が2%になる段差以下に制限するのは、コストアップさせることなく、前段の養殖槽からの養殖海水及び海藻類の排水若しくは排出を促進するためである。
即ち、水勾配が2%超になる段差を付けると、全体の設備高さを低減するのが困難となり、水勾配が0%となる必要最小段差h0にすると、前段の養殖槽の底面に残った、海藻類の完全排出に多くの人手がかかり、又は介入装置等が必要となり、コストアップを招くからである。
従って、本発明においては、所定の容積を得るのに、水深を深くして、即ち各養殖槽の槽高さHiを高くして、底面積を小さくすることもできるが、上記知見から、水深(槽高さ)を約1mに固定し、生長率に応じて各養殖槽の槽面積を大きくしていくことが好ましく、効果的である。本発明では、各養殖槽のサイズの相互関係式を容積基準としても良いが、水深(槽高さ)を固定し、面積基準にすることが好ましいと言える。
各養殖槽高さは一定にし(例えば、上述の1m程度)、海藻類の種類、従ってその生長率、及び養殖日数を決めることにより、各養殖槽の面積及び槽間段差(槽高さ)を求め、設備全高を決めるのが好ましい。
本発明の第1の実施形態の連続養殖装置は、基本的に以上のように構成される。
図2(a)及び(b)は、それぞれ本発明の第2の実施形態に係る海藻類の多段式連続養殖装置の概略構成を模式的に示す断面図及び上面図である。
図2(a)及び(b)に示す海藻類の多段式連続養殖装置30は、前段から後段に向かって、第1槽の2つの並列に配置された養殖槽12a1、12a2、第2槽の2つの並列に配置された養殖槽12b1,12b2、第3槽の養殖槽12c、及び第4槽の養殖槽12dの4段からなる4段式養殖槽32と、第1槽の養殖槽12a1の底面と第2槽の養殖槽12b1とを連結する移送配管14a1、養殖槽12a2の底面と養殖槽12b2とを連結する移送配管14a2、第2槽の養殖槽12b1の底面と第3槽の養殖槽12cとを連結する移送配管14b1と、養殖槽12b2の底面と養殖槽12cとを連結する移送配管14b2、及び養殖槽12cの底面と養殖槽12dとを連結する移送配管14cとを有する。
なお、図2(a)及び(b)においては、図1と同様に、各養殖槽への給水配管と、最後段の最終養殖槽12dの後段に設けられる回収槽と、最終養殖槽12dに下流側に設けられる回収配管と、排水配管とを有するが、説明を簡略化するために省略されている。
図2(a)及び(b)に示すように、第1槽と第2槽との養殖日数が2日で、第3槽と第4槽との養殖日数が1日である場合には、収穫(回収)まで全6日の養殖日数が必要であるため、図1に示す連続養殖装置10を4段式養殖槽として使用すると、第3槽と第4槽とが1日ずつ空くことになり、生産量の向上が図れない。
このため、連続養殖装置30では、第1槽の養殖槽12a1、12a2と第2槽の養殖槽12b1、12b2とはもちろん、第3槽と第4槽とにおいて養殖ができない日がなくなり、生産量の向上を図ることができる。
図3は、本発明の第3の実施形態に係る海藻類の多段式連続養殖装置の概略構成を模式的に示す断面図である。
図3に示す海藻類の多段式連続養殖装置40は、前段から後段に向かって第1槽の2つに仕切られた養殖槽12a3、12a4、第2槽の2つに仕切られた養殖槽12b3,12b4、第3槽の養殖槽12c、及び第4槽の養殖槽12dの4段からなる4段式養殖槽42と、第1槽の養殖槽12a1の底面と第2槽の養殖槽12b3とを連結する移送配管14a3、養殖槽12a4の底面と養殖槽12b4とを連結する移送配管14a4、第2槽の養殖槽12b3の底面と第3槽の養殖槽12cとを連結する移送配管14b3と、養殖槽12b4の底面と養殖槽12cとを連結する移送配管14b4、及び養殖槽12cの底面と養殖槽12dとを連結する移送配管14cとを有する。
図3に示す連続養殖装置40は、図2(a)及び(b)に示す連続養殖装置30の変形例であって、第1槽、第2槽を1槽にし、仕切りにより2槽に分けたものということができ、全槽を直列に配置できる。連続養殖装置40の生産性は、連続養殖装置30と同じであるので、設置場所の敷地形状の制約に合わせて選択することができる。
こうすることにより、前段の養殖槽の各槽、又は前段の養殖槽の各室から、後段の養殖槽における海藻類の移し変えを、前段の養殖槽の養殖日数に応じて、移送配管の開閉弁の開閉を順次切り換えて、順次行うことにより、異なる養殖日数の複数の養殖槽間を移し変えて運転することができるので、後段の養殖槽の利用効率を上げることができ、連続養殖装置1台あたりの養殖海藻類の生産性を向上させることができるし、少なくとも最終段の養殖槽における海藻類の養殖日数が1日となるように調整することができ、毎日連続して海藻類を生産することができる。
こうすることにより、同一養殖槽内での養殖日数をより短くすることができ、かつ、面積当たりの収穫量、即ち生産量を向上させることができ、かつ、毎日連続して海藻類を収穫、生産することができる。
なお、本発明の連続養殖装置では、海藻類の複数の胞子が連結した胞子集塊、もしくはそれら胞子が発芽した発芽体が絡みあった発芽体集塊を供給してもよいし、もしくは、それらの発芽体集塊を別の小型水槽で養殖し、適正なサイズに生育させた後に供給してもよい。該胞子集塊および発芽体集塊は、直径5mm以下の小集塊に粉砕して使用されることが好ましい。なお、該胞子集塊および発芽体集塊は、例えば、特許文献1に記載の方法で製造される。
また、本発明の連続養殖装置の多段式養殖槽の各養殖槽内の海水を、各槽の給水配管から流下する海水の噴流やエアや炭酸ガスや炭酸ガス入りエア等の気体によるバブリング(エアレーション)などによって流動化し、攪拌し、旋回させるのが好ましい。
(実施例1)
図1に示す3段式養殖槽12において、スジアオノリを用い、各槽2日ずつ、合計6日のサイクルにて養殖を行った。スジアオノリの日間生長率は1.4なので、2日間での生長率は1.42=1.96となり、槽間の容積比を1.96とした。なお、第2槽と第1槽との面積比を1.96、第3槽と第2槽との面積比を1.96、各養殖槽の槽高さをそれぞれ1mとし、3段式養殖槽12の全体の設備高さTHを、従来方式の3mに対して、2.02m(各養殖槽の余裕分δを加えても2.14m)として、低く抑えた。
従来方式では、全体の設備高さTHは、TH=1×3=3mとなる。
したがって、全体の設備高さTHの削減率は、1−2.02/3=0.327となり、33%の削減効果である。
なお、余裕分である段差の増加分(段差増分)δ2、及びδ3としては、水勾配2%とすると、1.96×0.02=0.039m、及び3.84×0.02=0.077mとすることができ、合計増加分として、0.116mとすることができる。
第1槽に投入する種苗を1kg(湿重量)とすると、2日後の海藻重量は、1.96kgになるので、第1槽の容量を1.96m3とし、第2槽、第3槽の容:量をそれぞれ、1.96×1.96=3.84m3、3.84×1.96=7.53m3とした。また、各養殖槽の高さ(水深)を1mとし、各槽の面積を、それぞれ、1.96、3.84、7.53m2とした。
本例での養殖槽における単位面積、1日あたりの生産量は、(7.53−1)/2/(1.96+3.84+7.53)=0.245kg/m2/日となった。
上記の実施例1の各養殖槽のサイズと配置構成並びに結果について、表1に示す。
実施例1の生産性を単位面積、1日当たりの生産量で従来方式と比較すると、0.245/0.145=1.69となり、本発明により従来比で、約1.7倍、生産性が向上することが判明した。
図2(a)及び(b)に示す4段式養殖槽において、スジアオノリを用い、第1、第2槽で2日ずつ、第3、第4槽で1日ずつの合計6日のサイクルにて養殖を行った。スジアオノリの生長率は1日では1.4、2日間では1.96なので、槽間の容積比を第1、第2槽間は1.96、第2、第3槽間、及び第3、第4槽間は、共に1.4とした。
なお、第2槽と第1槽、第3槽と第2槽、及び第4槽と第3槽との面積比を1.96、1.4、及び1.4とし、各養殖槽の槽高さを、全て1mとし、4段式養殖槽の全体の設備高さTHを、従来方式の4mに対して、2.94m、(各養殖槽の余裕分δを加えても3.05m)として、低く抑えた。
移し変えピッチが前段と後段で異なるので、1日ごとの移し変えに対応できるよう、第1槽と第2槽は、それぞれ2個設置し、第2槽と第3槽間は、第2槽から交互に移し変えるようにした。
従来方式では、全体の設備高さTHは、TH=1×4=4mとなる。
したがって、全体の設備高さTHの削減率は、1−2.94/4=0.265となり、27%の削減効果である。
なお、余裕分である段差の増加分(段差増分)δ2、δ3及びδ4としては、水勾配2%とすると、0.98×0.02=0.020m、1.92×0.02=0.038m、及び2.69×0.02=0.054mとすることができ、合計増加分として、0.112mとすることができる。
本条件にて、1日、及び2日毎に移し変えし、6日間養殖を行った結果、ほぼ、目標通りの7.53kg(湿重量)のスジアオノリを収穫できた。
本例での養殖槽における単位容積、1日あたりの生産量は、(7.53−1)/(0.98×2+1.92×2+2.69+3.76)=0.533kg/m3/日となった。
この生産性を単位容積、1日当たりの生産量で,従来方式と比較すると、0.533/0.145=3.68となり、約3.7倍、生産性が向上することが確認できた。
上記の実施例2の各養殖槽のサイズと配置構成並びに結果について、表2に示す。
以上、本発明に係る海藻類の多段式連続養殖装置について種々の実施形態及び実施例を挙げて詳細に説明したが、本発明は以上の実施形態や実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更を行ってもよいのはもちろんである。
12 3段式養殖槽
12a,12b,12c,12d 養殖槽
14a,14b,14c 移送配管
16 電動バルブ
18a,18b,18c 給水配管
20 回収槽
22 回収管
24 排水配管
26 回収カゴ
Claims (8)
- 養殖海水を貯留して、海藻類を養殖する複数の養殖槽からなり、前段の養殖槽の、後段の養殖槽に対する面積比、もしくは容積比が、養殖する海藻類の生長率の関数で規定される比率で順次拡大する前記複数の養殖槽で構成され、第1槽から最終養殖槽までの各養殖槽の設置レベルが段階的に下げられた多段式養殖槽と、
各養殖槽の底面部と後段の養殖槽との間を連結する開閉弁付きの移送配管とを備え、
前後段の養殖槽間の海藻類の移し変えを、その間を連結する前記移送配管の弁の開閉により、重力による養殖海水の自然流下を利用して行うように構成してなり、
前段の養殖槽の底面レベルを前段の養殖槽内の海藻類の移し変えを行った時の後段の養殖槽の水面レベルと等しくし、又は前記水面レベルより所定高さだけ高くするように前後段の養殖槽間の段差を設けた時の前記多段式養殖槽全体の設備高さがより小さくなるように、前後段の養殖槽間の面積比及び各養殖槽の底面から満水面までの高さを調整してなることを特徴とする海藻類の多段式連続養殖装置。 - 前記複数の養殖槽の設置レベルは、前記前段の養殖槽の底面レベルを前記後段の養殖槽の水面レベル以上とし、前記前段の養殖槽の底面レベルが前記後段の養殖槽の水面レベルである場合の前後段の養殖槽間の段差を必要最小段差とする時、前記前後段の養殖槽間の段差が、前記必要最小段差より前記所定高さだけ高くなり、この所定高さを前記前段の養殖槽の底面に設けられた養殖海水の排水方向に対する水勾配が2%になる段差以下とし
て、前記多段式養殖槽全体の設備高さを低減してなることを特徴とする請求項1に記載の海藻類の多段式連続養殖装置。 - さらに、前記養殖槽に接続され、その管路が開閉される排出配管と、該排出配管の出側先端部の下部に設置される海藻回収カゴとを備え、
海藻類の移し変えの際に、前記排出配管が開放され、前記最終養殖槽からの養殖海水の排水を前記海藻回収カゴで受けて海藻類を回収し、収穫することを特徴とする請求項1又は2に記載の海藻類の多段式連続養殖装置。 - 後段の1槽の養殖槽に対して、前段の養殖槽をn(nは整数)槽の養殖槽、又は仕切られたn室で構成し、後段の養殖槽と前段の養殖槽の各槽との間、又は後段の養殖槽と前段の養殖槽の各室との間を開閉弁付きの前記移送配管で連結し、前段の養殖槽における海藻類の移し変えまでの養殖日数と、後段の養殖槽における海藻類の移し変えまでの養殖日数の比率とがn:1となるように、前段の養殖槽の各槽、又は前段の養殖槽の各室から、後段の養殖槽における海藻類の移し変えを、前段の養殖槽の養殖日数に応じて、前記移送配管の開閉弁の開閉を順次切り換えて、順次行うことにより、異なる養殖日数の複数の養殖槽間を移し変えて運転することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の海藻類の多段式連続養殖装置。
- 前記複数の養殖槽の各槽の容量を、前記複数の養殖槽の少なくとも最初の養殖槽における海藻類の養殖日数を2日以上6日以下となるように調整してなることを特徴とする請求項4に記載の海藻類の多段式連続養殖装置。
- 前記複数の養殖槽の各槽の容量を、前記複数の養殖槽の少なくとも最初の養殖槽における海藻類の養殖日数が2日となり、少なくとも最後の養殖槽における海藻類の養殖日数が1日となるように調整してなることを特徴とする請求項4又は5に記載の海藻類の多段式連続養殖装置。
- 前記複数の養殖槽の各槽の底面を養殖海水の排水方向に対して水勾配を設け、前後の養殖槽間の移し変え時の海藻類の移送を行うことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の海藻類の多段式連続養殖装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012003782A JP5698158B2 (ja) | 2011-03-31 | 2012-01-12 | 海藻類の多段式連続養殖装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011080353 | 2011-03-31 | ||
JP2011080353 | 2011-03-31 | ||
JP2012003782A JP5698158B2 (ja) | 2011-03-31 | 2012-01-12 | 海藻類の多段式連続養殖装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012213379A JP2012213379A (ja) | 2012-11-08 |
JP5698158B2 true JP5698158B2 (ja) | 2015-04-08 |
Family
ID=47266847
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012003782A Active JP5698158B2 (ja) | 2011-03-31 | 2012-01-12 | 海藻類の多段式連続養殖装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5698158B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5613859B1 (ja) * | 2014-06-12 | 2014-10-29 | アドマックス株式会社 | 藻類の育成システム及び藻類の育成方法 |
CN106962167B (zh) * | 2017-05-05 | 2020-10-20 | 丽水市知科科技有限公司 | 一种农业大棚的浮漂养殖装置 |
CN107047271A (zh) * | 2017-05-05 | 2017-08-18 | 方松科 | 一种简易农业大棚浮漂养殖装置 |
JP7074288B2 (ja) * | 2017-09-19 | 2022-05-24 | Necソリューションイノベータ株式会社 | 海洋植物の養殖システム |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH074229B2 (ja) * | 1986-11-13 | 1995-01-25 | 日本石油精製株式会社 | 藻類の培養方法 |
JPH07163254A (ja) * | 1993-12-13 | 1995-06-27 | Masanori Sakamoto | 海苔の養殖方法及び養殖装置 |
JP2004113226A (ja) * | 2002-09-25 | 2004-04-15 | Mayokichi Fujisawa | 多段式陸上型海藻類連続養殖装置 |
JP5713762B2 (ja) * | 2011-03-31 | 2015-05-07 | Jfeメカニカル株式会社 | 海藻類の陸上養殖装置、および海藻類の陸上養殖方法 |
-
2012
- 2012-01-12 JP JP2012003782A patent/JP5698158B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2012213379A (ja) | 2012-11-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN101331860A (zh) | 一种养殖黄鳝的方法和装置 | |
JP5698158B2 (ja) | 海藻類の多段式連続養殖装置 | |
JP2008154512A (ja) | 苺の水耕栽培方法及びその栽培装置 | |
KR102566544B1 (ko) | 김 실내 양식 시스템 | |
CN207284609U (zh) | 一种鱼菜共生设备 | |
CN106212328B (zh) | 一种利用温棚越冬养殖2造次凡纳滨对虾的方法 | |
KR101589414B1 (ko) | 딸기 증식용기를 이용한 딸기 증식방법 | |
KR101942402B1 (ko) | 아쿠아포닉스 시스템 구축을 위한 가설장치 | |
CN105850860B (zh) | 一种大棚泥鳅养殖系统 | |
CN111387128A (zh) | 一种三级虾类养殖池 | |
CN107114296A (zh) | 一种控制对虾循环水养殖池水流态的系统及养殖方法 | |
CN104957055B (zh) | 一种耐低盐刺参苗种的选育方法 | |
CN206565104U (zh) | 一种黄颡鱼养殖用生态浮床 | |
JP2004113226A (ja) | 多段式陸上型海藻類連続養殖装置 | |
CN101558747A (zh) | 罗非鱼工厂化孵化方法和生产线 | |
CN105165698B (zh) | 一种带水位调节装置的鲍鱼育苗养殖池 | |
CN210094213U (zh) | 一种稻渔虾循环种养系统 | |
CN106719152A (zh) | 一种养殖泥鳅的方法和装置 | |
CN207574030U (zh) | 一种水下原位生态修复沉水水草培植装载系统 | |
CN106069956A (zh) | 一种海杂回交扇贝耐低温品系的选育方法 | |
CN205320953U (zh) | 一种烟蚜茧蜂培育系统 | |
CN204779055U (zh) | 一种拱形立体浮床 | |
CN213029518U (zh) | 一种黄鳝孵化育苗装置 | |
CN213961381U (zh) | 一种三棱锥形鱼菜共生装置 | |
CN212184757U (zh) | 一种三级虾类养殖池 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20140317 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20150128 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20150203 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20150212 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5698158 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |