JP5696972B2 - アルミニウム合金線、コイル、及びアルミニウム合金線の製造方法 - Google Patents

アルミニウム合金線、コイル、及びアルミニウム合金線の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、マグネットコイルなどの種々のコイルの素材に利用されるアルミニウム合金線及びその製造方法、並びに上記アルミニウム合金線から構成されるコイルに関するものである。特に、高強度、高靭性なアルミニウム合金線に関するものである。
従来より、コイル(巻線)は、一般家庭用電気機器や自動車、その他各種の機器に利用されるモーター、トランスやリアクトルといった電磁部品の構成要素に汎用されている。コイルを構成する素材(線材)は、一般に、導体と、エナメルといった絶縁材料からなる絶縁被覆層とを具える。上記導体には、従来、導電性に優れた純銅や銅合金といった銅系材料が主流である。
一方、電気音響変換器に利用されるボイスコイルでは、導体に、純アルミニウムやアルミニウム合金が利用されている(例えば、特許文献1)。
特開2006-086694号公報
コイル用線材の導体が純銅や銅合金から構成される場合、導電性に優れるものの重いという問題がある。一方、コイル用線材の導体が純アルミニウムやアルミニウム合金から構成される場合、銅や銅合金から構成される場合に比較して、軽量化を図ることができる。
しかし、純アルミニウムからなる線材(代表的には、EC)は、特許文献1に記載されるように、引張強さが低く、絶縁被覆層の形成時やコイル形成時に負荷される張力に耐え切れずに破断したり、端子などの接続時に潰れて変形し易いという問題がある。
これに対して、特許文献1は、引張強さが200MPa以上という高強度なアルミニウム合金線を開示している。しかし、特許文献1に記載されるアルミニウム合金線では、高強度である反面、伸びが小さいことから靭性が非常に低い。そのため、絶縁被覆層の形成時やコイル形成時に断線し易い。特に、コイルの生産性の向上にあたり、線材を高速で巻回する場合、断線が更に生じ易い。また、高強度であることから剛性も高くなり、スプリングバックにより、形成したコイルが所定の形状から崩れ易い。形状が崩れたコイルは、巻回後、別途調整する必要があり、コイルの生産性の低下を招く。
そこで、本発明の目的の一つは、高強度で高靭性なアルミニウム合金線を提供することにある。また、本発明の他の目的は、上記本発明アルミニウム合金線の製造方法を提供することにある。更に、本発明の他の目的は、上記アルミニウム合金線により得られるコイルを提供することにある。
本発明者らは、コイルを構成する導体線材の材質として、銅や銅合金よりも軽量であり、純アルミニウムよりも高強度なアルミニウム合金を対象として検討した。その結果、特定の組成とすると共に製造時に特定の工程を付加する、具体的には伸線後(直後でなくてもよい)に軟化処理を施した軟材とすることで、58IACS%以上という高い導電率を保った状態で高強度で高靭性であり、断線が生じ難くて巻き易い上に、スプリングバックによる巻き崩れが生じ難い線材が得られる、との知見を得た。本発明は、この知見に基づくものである。
本発明のアルミニウム合金線は、コイルに利用される線材であり、Feを0.6質量%以上1.5質量%以下、Mgを0.05質量%以上0.5質量%以下含有し、残部がAl及び不純物からなる。本発明の代表的な形態として、当該アルミニウム合金線の外周に絶縁被覆層を具える形態が挙げられる。
上記本発明アルミニウム合金線は、例えば、以下の本発明アルミニウム合金線の製造方法により製造することができる。本発明のアルミニウム合金線の製造方法は、コイルに利用される線材を製造する方法に係るものであり、以下の工程を具える。
1. Feを0.6質量%以上1.5質量%以下、Mgを0.05質量%以上0.5質量%以下含有し、残部がAlからなるアルミニウム合金の溶湯を鋳造して鋳造材を形成する工程。
2. 上記鋳造材に圧延を施して圧延材を形成する工程。
3. 上記圧延材に伸線加工を施して伸線材を形成する工程。
4. 上記伸線材に軟化処理を施して軟材を形成する工程。
更に、上記絶縁被覆層を具える形態とする場合、5. 上記軟材の外周に絶縁被覆層を形成する工程を具える。
本発明アルミニウム合金線(以下、Al合金線と呼ぶ)は、特定の添加元素を特定の範囲で含有することで、純アルミニウムからなる線材と比較して、高強度である。かつ、本発明Al合金線は、軟化処理が施された軟材であることで、高強度でありながら、靭性にも優れる。従って、例えば、本発明Al合金線にエナメルなどの絶縁被覆層を形成する場合や、コイルを形成するにあたり高速で巻回する場合に張力が付与されても断線し難い上に巻き易く、線材やコイルの生産性に優れる。また、高靭性であることで、スプリングバックによる形状の崩れも生じ難く、本発明Al合金線からなるコイル(本発明コイル)は、寸法精度に優れ、その寸法を維持することができる。そのため、本発明コイルは、ティースなどの取付対象に容易に組み付けられる。更に、本発明Al合金線は、高強度及び高靭性であることから、本発明コイルの端部に端子などを接続するときに過剰に潰れることがなく、潰れによる破断が生じ難い。
また、本発明Al合金線は、詳細な理由は定かでないが、エナメルといった絶縁被覆層と馴染みがよく、銅や銅合金からなる線材に絶縁被覆層を形成する場合に比較して、絶縁被覆層の形成を容易に行える。このことからも、本発明Al合金線は、コイルの生産性の向上に寄与することができる。
更に、本発明Al合金線は、特定の添加元素の含有量を特定の範囲とすると共に軟化することで、添加元素の固溶による導電率の低下を抑制することができ、良好な導電性を有することができる。
本発明Al合金線は、上述のように高強度、高靭性、かつ高導電性であることから、マグネットコイルといったコイルの素材に好適に利用することができる。また、本発明Al合金線は、銅や銅合金からなる線材よりも軽量であるため、本発明コイルは軽量であり、銅や銅合金からなるコイルの代替とする場合、軽量化を図ることができる。
以下、本発明をより詳細に説明する。なお、元素の含有量は、質量割合(%又はppm)を示す。
[Al合金線]
《組成》
本発明Al合金線は、Feを0.6%以上1.5%以下、Mgを0.05%以上0.5%以下含有するAl-Fe-Mg系合金により構成されている。
Feを0.6%以上含有することで、強度に優れるAl合金線が得られる。Feの含有量が多いほどAl合金線の強度が高まるが、導電率が低下したり、靭性の低下により伸線加工時などで断線が生じ易くなったり、強度の向上によりコイル形成時に線材を巻回し難くなったり、強度の向上によりコイル形成後に形状が崩れ易くなったりするため、Feの含有量は、1.5%以下とする。コイルの巻回性、形状の保持、導電率を考慮すると、Feの含有量は、上記範囲で少ない方が好ましく、1.0%未満がより好ましい。
Mgは、導電率の低下が大きいものの、強度の向上効果が高く、0.05%以上含有することで、強度の更なる向上を図ることができる。Mgの含有量が多いほどAl合金の強度が高まるが、上述のように導電率の低下が大きいため、Mgの含有量は、0.5%以下とする。強度と導電率とを考慮すると、Mgの含有量は、0.1%以上0.3%以下がより好ましい。
Fe及びMgに加えて、Cu,Si,Zr及びAgから選択される1種以上の添加元素を含有することで、強度や靭性の向上を図ることができる。Zrは、導電率の低下が大きいものの、強度の向上効果が高い元素である。Agは、導電率の低下が少なく、強度の向上効果をある程度有する。Cuは、導電率の低下が少なく、強度を向上することができる。Siは、Mgと同時に含有することで、強度をより向上できる。これらの添加元素は、1種でも2種以上を組み合わせて含有していてもよく、合計含有量が0.005%以上0.2%以下であることが好ましい。各元素の好ましい含有量は、Cu:0.01%以上0.2%以下、Si:0.01%以上0.1%以下、Zr:0.01%以上0.1%以下、Ag:0.01%以上0.15%以下が挙げられる。これらの元素の合計含有量が上限値を超えると、Al合金線の強度が高まるが、導電率の低下や靭性の低下を招き、靭性の低下により伸線加工時などで断線が生じ易くなったり、線材を巻回し難くなったり、スプリングバックによりコイルの形状が崩れ易くなったりする。これらの元素の合計含有量が上記下限値未満では、各元素を添加することによる強度の向上効果が十分に得られない。
更に、上記Al合金線は、Ti及びBの少なくとも一方を含有すると、強度をより向上することができる。TiやBは、鋳造時のAl合金の結晶組織を微細にする効果がある。結晶組織が微細であると、強度を向上することができる。B単独の含有でもよいが、Ti単独、特に双方を含有すると、結晶組織の微細化効果が更に向上する。この微細化効果を十分に得るには、Tiを100ppm以上500ppm以下(0.01%以上0.05%以下)、Bを10ppm以上100ppm以下(0.001%以上0.01%以下)含有することが好ましい。Ti:500ppm超、B:100ppm超では、上記微細化効果が飽和したり、導電率の低下を招く。
《組織》
本発明者らが調べたところ、軟化処理として後述する連続処理を行った場合、100nm以下といった非常に微細な析出物が少ない組織を有していた。具体的には、2400nm×2600nmの観察視野をとったとき、この観察視野中に存在する析出物であって、円相当径が100nm以下の析出物の数が10個以下であった。このような組織が得られた理由は、以下のように考えられる。連続処理の場合、軟化処理時に処理対象が高温になり易いことから、鋳造時や鋳造後の圧延時などに析出したFeが再固溶したり、軟化処理後の降温速度(冷却速度)が速い、即ち、急冷され易いことから固溶しているFeが析出し難いためであると考えられる。
なお、主として鋳造時に晶析出物が生成され、伸線後に連続軟化処理を行うことで、微細な析出物が低減される。従って、連続軟化処理を行うと、母材に十分にFeが固溶されていることで強度に優れるAl合金線が得られる傾向にある。また、上記微細な析出物が少ない組織とすると耐食性に優れる傾向にある。
一方、軟化処理として後述するバッチ処理を行うと、上述した微細な析出物の数が10個超であり、連続処理を行った場合よりも多くなる傾向にある(但し、せいぜい100個/上記観察視野)。このような微細な析出物が析出することで、バッチ処理を行った場合は、導電率や伸びが高いAl合金線が得られる傾向にある。
《特性》
本発明Al合金線は、高強度、高靭性である上に導電性にも優れる。具体的には、引張強さが110MPa以上、伸びが10%以上、導電率が58%IACS以上を満たす。また、本発明Al合金線は、0.2%耐力にも優れ、具体的には40MPa以上を満たす。添加元素の種類や含有量、軟化条件にもよるが、本発明Al合金線は、引張強さ:125MPa以上、導電率:59%IACS以上、伸び:20%以上、0.2%耐力:50MPa以上を満たすこともできる。但し、引張強さが高過ぎると、靭性が低下する傾向にあるため、引張強さは、200MPa未満、特に150MPa以下が好ましい。また、同じ引張強さである場合、0.2%耐力が高い方が端子との固着力が高くなる傾向にあるため、0.2%耐力に優れる本発明Al合金線は、端子が取り付けられるコイル用線材に好適に利用することができる。
添加元素(種類や含有量)、製造条件(軟化条件など)を適宜調整することで、導電率、伸び、引張強さ、0.2%耐力が上記特定の範囲を満たすAl合金線が得られる。添加元素を少なくしたり、軟化処理時の加熱温度を高くした後に降温速度を遅くすると、導電率及び靭性が高くなる傾向にあり、添加元素を多くしたり、軟化処理時の加熱温度を低くすると、強度や0.2%耐力が高くなる傾向にあり、例えば、引張強さを125MPa以上とすることができる。
《形状》
本発明Al合金線は、伸線加工時の加工度(断面減少率)を適宜調整することで、種々の線径(直径)を有することができる。例えば、一般家庭電気製品に内蔵されるモーターのマグネットコイルに利用する場合、線径は0.2mm以上1.5mm以下、特に、0.7mm〜1.1mmが利用し易い。
また、本発明Al合金線は、伸線加工時のダイス形状によって種々の断面形状を有することができ、断面円形状の丸線、断面長方形状の平角線が代表的である。その他、楕円形状、六角形などの多角形状などの断面形状が挙げられる。形状は適宜選択することができる。
[絶縁被覆層を具えるAl合金線]
上記本発明Al合金線は、コイルの素材として、このまま裸線として使用することもできるが、代表的には、当該Al合金線の外周に絶縁被覆層を具える被覆線として使用される。絶縁被覆層を構成する絶縁材料は、導体が銅や銅合金からなるコイル用線材に汎用されているポリイミドアミド、ポリエステルイミド、ポリエーテルスルホン、及びその混合物といったエナメルを好適に利用することができる。絶縁被覆層の厚さは、所望の絶縁強度を考慮して適宜選択することができ、20μm〜100μm程度が利用し易い。
[コイル]
本発明コイルは、上記本発明Al合金線、代表的には、上記絶縁被覆層を具えるAl合金線を巻回して形成される。このコイルは、モーターのマグネットコイルなどに好適に利用することができる。コイルの巻き径、巻き数などは適宜選択することができる。本発明コイルは、上述のように靭性に優れる本発明Al合金線で形成されることで、巻き易いため製造性に優れる上に、形状が崩れ難く寸法精度にも優れる。
[製造方法]
《鋳造工程》
本発明製造方法は、まず、上記特定の組成のAl合金からなる鋳造材を形成する。本発明Al合金線は、コイルに利用されることから連続した長尺な線材であることが望まれる。そのため、鋳造は、箱状の固定鋳型を用いる金型鋳造(ビレット鋳造)よりも、可動鋳型又は枠状の固定鋳型を用いる連続鋳造を利用することが好ましい。連続鋳造は、上述のような長尺材を得易い上に、溶湯を急冷凝固できるため、微細な結晶組織を有する鋳造材が得られる。また、急冷凝固により、晶析出物を微細にできる上に、この微細な晶析出物が均一的に分散した組織を有する鋳造材が得られる。このような鋳造材を素材にすると、微細な結晶組織を有するAl合金線を製造し易く、結晶の微細化による強度の向上や、微細な晶析出物の分散による靭性の向上を図ることができる。冷却速度は、適宜選択することができるが、1℃/sec以上、特に4℃/sec以上が好ましい。また、溶湯の固液共存温度域である600℃〜700℃において冷却速度は20℃/sec以上が好ましい。例えば、水冷銅鋳型や強制水冷機構などを有する連続鋳造機を用いると、上述のような冷却速度による急冷凝固を実現できる。連続鋳造において上記冷却速度を調整して急冷凝固を行うことで、鋳造後に得られた鋳造材のDAS(Dendrite Arm Spacing)を小さくできる。DASは、50μm以下、特に40μm以下が好ましい。
TiやBを添加する場合、溶湯を鋳型に注湯する直前に添加すると、Tiなどの局所的な沈降を抑制して、Tiなどが均等に混合された鋳造材を製造することができて好ましい。
《圧延工程》
次に、上記鋳造材に(熱間)圧延を施し、圧延材を形成する。特に、上記鋳造工程と圧延工程とは、連続的に行うと、鋳造材に蓄積される熱を利用して熱間圧延を容易に行えて、エネルギー効率がよい上に、鋳造工程と圧延工程とを独立した工程とする場合と比較して、鋳造圧延材を効率よく製造できる。更に、鋳造材を連続鋳造材とすると、微細な結晶組織を有する鋳造材に対して連続的に圧延が施されることで、得られた圧延材(連続鋳造圧延材)も、微細な結晶組織を有することができて好ましい。
《伸線工程》
次に、上記圧延材又は連続鋳造圧延材に(冷間)伸線加工を施し、伸線材を形成する。伸線加工度は、所望の線径に応じて適宜選択することができる。
《軟化処理(最終熱処理)工程》
次に、上記伸線材に軟化処理を施す。軟化処理は、特に、上記伸線材の加熱温度を250℃以上とし、軟化処理後の線材が所望の機械的特性(例えば、伸び10%以上)を有するように条件の調整を行うことが好ましい。伸線後の軟化処理と、絶縁被覆層の形成時の加熱とにより、最終的な線材の機械的特性が所望の値となるように当該軟化処理条件を調整してもよい。この軟化処理は、結晶組織を微細化して靭性の向上を図るために行う。より定性的には、断線し難くしたり、Al合金線の剛性をある程度低下させて、巻き易くしたり、巻回されたAl合金線がスプリングバックにより所定の形状から変形され難くしたりするために行う。但し、加工硬化によって高めた線材の強度を極端に低下させることないように軟化条件を調整する。
軟化処理中の雰囲気は、代表的には、大気雰囲気が挙げられる。その他、酸素含有量がより少ない雰囲気、例えば、非酸化性雰囲気にすると、軟化処理中の熱により線材の表面に酸化膜が生成されることを抑制できる。非酸化性雰囲気は、例えば、真空雰囲気(減圧雰囲気)、窒素(N2)やアルゴン(Ar)などの不活性ガス雰囲気、水素含有ガス(例えば、水素(H2)のみ、N2,Ar,ヘリウム(He)といった不活性ガスと水素(H2)との混合ガスなど)や炭酸ガス含有ガス(例えば、一酸化炭素(CO)と二酸化炭素(CO2)との混合ガスなど)といった還元ガス雰囲気が挙げられる。
軟化処理には、連続処理及びバッチ処理のいずれも利用できる。上述のように連続した長尺な線材とする場合、連続処理が実用的である。
<バッチ処理>
バッチ処理(光輝軟化処理)は、加熱用容器(雰囲気炉、例えば、箱型炉)内に加熱対象を封入した状態で加熱する処理方法であり、一度の処理量が限られるものの、加熱対象全体の加熱状態を管理し易い処理方法である。バッチ処理では、加熱用容器内の温度を250℃超とすることで、加熱対象である伸線材の加熱温度を250℃以上とすることができ、より好ましい条件は、加熱対象の加熱温度:300℃以上500℃以下、保持時間:0.5時間以上6時間以下である。加熱温度を250℃以上とすることで軟化後の線材の靭性や導電率を向上することができ、例えば、軟化後の線材の伸びを10%以上にすることができる。加熱温度を500℃以下、保持時間を6時間以下とすることで、軟化後の線材の強度の低下を抑制することができ、例えば、軟化後の線材の引張強さを110MPa以上とすることができる。また、バッチ処理では、加熱温度から冷却する際の速度、即ち、加熱後の降温速度を50℃/sec以下とすることが好ましい。降温速度を比較的遅くして徐冷することで、上述したように非常に微細な析出物を比較的多く析出することができる。上記降温速度は、例えば、加熱後直ちに加熱用容器内から出すのではなく、加熱後に引き続いて加熱用容器内に保存した状態とすることで達成することができる。
<連続処理>
連続処理は、加熱用容器内に加熱対象を連続的に供給して、加熱対象を連続的に加熱する処理方法であり、1.長尺な線材を連続的に加熱できるため作業性に優れる、2.線材の長手方向に均一的に加熱できるため線材の長手方向における特性のばらつきを抑制できる、といった利点がある。連続処理の方式は、例えば、加熱用容器(例えば、パイプ炉)内に加熱対象を導入して熱伝導により加熱する炉式、加熱対象に通電し、加熱対象の抵抗加熱により加熱する直接通電方式(通電連続軟化処理)、加熱対象を高周波数の電磁誘導により加熱する間接通電方式(高周波誘導加熱連続軟化処理)が挙げられる。特に、炉式は、加熱用容器内の雰囲気の温度調節が容易であるため、実用的である。加熱用容器内には、例えば、高温の水蒸気を充填して使用する。
連続軟化処理により、上記伸線材を250℃以上に加熱して、例えば、伸びが10%以上の線材を得るには、以下のようにする。連続軟化処理を行うにあたり、所望の特性(ここでは、主として伸び)に関与し得る制御パラメータを適宜変化させて試料に軟化処理を行い、そのときの試料の特性(伸び)を測定し、パラメータ値と測定データとの相関データを予め作成する。この相関データに基づいて、所望の特性(伸び)が得られるようにパラメータを調整して、連続軟化処理を行うとよい。炉式の制御パラメータは、容器内の温度、容器内への供給速度(線速)、加熱対象の大きさ(線径)、炉の大きさ(パイプ炉の直径)などが挙げられる。特に、炉式の場合、線径が0.2mm〜1.5mm程度であれば、容器内の雰囲気の温度を250℃超とすると、上記伸線材を250℃以上に加熱することができ、例えば、伸びが10%以上の線材が得られる。通電方式の制御パラメータは、容器内への供給速度(線速)、加熱対象の大きさ(線径)、電流値などが挙げられる。伸線機における伸線材の排出側に軟化装置を配置させる場合、線径が0.2mm〜0.5mm程度であれば、線速を数百m/min以上、例えば、400m/min以上とすることで、線径が0.5mm〜1.5mmであれば、線速を数十m/min以上、例えば、50m/min以上とすることで、上記伸線材の加熱温度を250℃以上にすることができ、例えば、伸びが10%以上の線材が得られる。また、連続軟化処理では、加熱後の降温速度を比較的速くする、具体的には50℃/sec以上とすることで、微細な析出物の析出を抑制し、当該析出物を比較的少なくすることができる。降温速度の調整は、上述のように線速などを調整することで行える。
上記軟化処理は、伸線後直後に施してもよいし、後述する絶縁被覆層の形成工程を具える場合、伸線後絶縁被覆層を形成するまでの適宜な時期に施すことができる。例えば、伸線後に伸線材を所定の形状に加工する工程(例えば、断面円形状を断面矩形状に加工するなど)を含む場合、上記軟化処理は、伸線直後に行ってもよいし、伸線後上記形状加工後に軟化処理を行ってもよい。
《絶縁被覆層の形成工程》
本発明製造方法は、上記軟材の外周に絶縁被覆層を形成することで、絶縁被覆層を具えるAl合金線を製造することができる。絶縁被覆層は、代表的には、絶縁材料(エナメル)の塗布→乾燥→焼付け(加熱)により形成することができる。焼付けには、ヒータや熱風、高周波誘導加熱などの種々の手法を利用することができる。また、被覆絶縁層の形成は、導体が銅系材料からなるコイル用線材に利用されている公知の条件を適宜利用することができる。本発明Al合金線は、銅系材料と比較してエナメルとの馴染みが良く、絶縁被覆層の密着性に優れる。
本発明Al合金線は、高強度で高靭性である。本発明コイルは、スプリングバックによる形状の崩れが生じ難い。本発明製造方法は、上記本発明Al合金線を生産性よく製造できる。
鋳造→圧延→伸線→軟化→絶縁被覆層の形成という手順で、絶縁被覆層を具えるAl合金線を作製し、得られた被覆Al合金線の特性を調べた。この試験では、Al合金の組成が異なる複数のAl合金線を作製した。
ベースとして純アルミニウム(99.7質量%以上Al)を用意して溶解し、得られた溶湯(溶融アルミニウム)に、表1に示す添加元素を表1に示す含有量となるように投入して、Al合金溶湯を作製する。成分調整を行ったAl合金溶湯は、適宜、水素ガス除去処理や、異物除去処理を行うことが望ましい。Ti及びBは、鋳造直前に表1に示す含有量となるように、Al合金溶湯にTiB2ワイヤを供給することで添加する。
Figure 0005696972
ベルト-ホイール式の連続鋳造圧延機を用いて、用意したAl合金溶湯に鋳造及び熱間圧延を連続的に施し、φ9.5mmのワイヤーロッド(連続鋳造圧延材)を作製する。上記連続鋳造は、冷却機構などを調整して、冷却速度を4.5℃/secとし、得られた各鋳造材のDASを、組織写真を用いて測定したところ、試料No.1〜9の鋳造材のDASは20μm程度であった。
上記ワイヤーロッドに冷間伸線加工を施して、線径φ0.80mmの伸線材を作製する。得られた伸線材に、表2に示す温度で軟化処理を施して軟材(Al合金線)を作製する。軟化処理は、バッチ処理:箱型炉、連続処理:パイプ炉を用い、各炉内の雰囲気を表2に示す雰囲気とし、伸線材の温度が表2に示す温度(いずれも250℃以上)となるように炉内の温度を調整した。伸線材の温度は、例えば、非接触赤外温度計を利用して測定することができる。バッチ処理では、加熱時間を3時間、連続処理では、線速を50m/minにした。
得られた線径φ0.80mmの軟材に以下のようにして絶縁被覆層を形成し、絶縁被覆層を有するAl合金線(エナメル線)を作製した。上記軟材(導体)の表面にペースト状の樹脂(ここではポリイミドアミド)を塗布した後、この軟材を専用の加熱炉(例えば、高周波加熱炉)、又はヒートガンなどで強熱し、上記樹脂を熱硬化させた(焼付けた)。このときの加熱は、いずれの試料についても450℃とした。また、いずれの試料についても、厚さが40μmとなるように絶縁被覆層を形成した。そして、この絶縁被覆層を形成する際に、断線の有無を調べた。その結果を表2に示す。
得られた各エナメル線について、引張強さ(MPa)、伸び(%)、0.2%耐力、導電率(%IACS)を測定した。その結果を表2に示す。
引張強さ(MPa)、伸び(%、破断伸び)、及び0.2%耐力は、JIS Z 2241(金属材料引張試験方法、1998)に準拠して、汎用の引張試験機を用いて測定した。導電率(%IACS)は、ブリッジ法により測定した。
Figure 0005696972
表2に示すように、特定の組成のAl-Fe-Mg系合金からなり、軟化処理を施した試料No.1〜9は、高強度、高靭性、高導電性であり、引張強さが110MPa以上、0.2%耐力が40MPa以上、伸びが10%以上、導電率が58%IACS以上を有していることが分かる。特に、Feの含有量を低めにしても、連続軟化処理を行うことで、強度が高くなる傾向にあることが分かる。
これに対し、Al-Fe系合金や特定の組成ではないAl-Fe-Mg系合金からなる試料No.101〜107は、同様の軟化処理を施していても、強度や0.2%耐力が低かったり、導電率が低かったり、伸びが低かったりしていることが分かる。より具体的には、高強度であっても、導電率が低かったり、伸びが低かったりしている。また、引張強さが110MPa未満の試料は、エナメルからなる絶縁被覆層の形成時に負荷された所定の張力に耐え切れず、断線が発生した。
更に、得られた試料No.1〜9のエナメル線を用いて、一般的なモーターのマグネットコイルを形成したところ(巻きサイズ:40mm×20mm(四角形状コイル)、巻き数:50巻き、巻回速度:300r.p.m)、断線することなく、形成することができた。また、得られたマグネットコイルの形状を目視により確認したところ、スプリングバックによる形状の崩れが無く、外観に優れていた。
上述のように特定の組成のAl-Fe-Mg系合金からなり、軟化処理を施したAl合金線は、高強度、高靭性、高導電率であり、コイルを得るまでの工程において断線などが生じ難く、上述のようにコイル形成後の形状の崩れも生じ難いことから、コイルの素材に好適に利用できる。
なお、上述した実施形態は、本発明の要旨を逸脱することなく、適宜変更することが可能であり、上述した構成に限定されるものではない。例えば、Fe,Mg,Cu,Si,Zr,Agの含有量を特定の範囲で変化させてもよい。また、Al合金線の大きさ(線径)や形状、絶縁被覆層の材質や厚さを変更してもよい。
本発明コイルは、種々のコイル、例えば、冷蔵庫、エアコンなどの家庭用電気機器に内蔵されるモーター、その他、車載用モーターといった各種のモーターのマグネットコイルに好適に利用することができる。本発明アルミニウム合金線は、上記本発明コイルの素材に好適に利用することができる。本発明アルミニウム合金線の製造方法は、上記本発明アルミニウム合金線の製造に好適に利用することができる。

Claims (12)

  1. Feを0.6質量%以上1.5質量%以下(但し、0.90質量%以上を除く)、Mgを0.05質量%以上0.5質量%以下含有し、残部がAl及び不純物からなり、
    引張強さが110MPa以上、
    伸びが10%以上、
    0.2%耐力が40MPa以上、
    線径が0.2mm以上であり、
    コイルに利用されるアルミニウム合金線。
  2. 更に、Cu、Si、Zr及びAgから選択される1種以上の添加元素を合計で0.005質量%以上0.2質量%以下含有する請求項1に記載のアルミニウム合金線。
  3. 電率が58%IACS以上である請求項1又は請求項2に記載のアルミニウム合金線。
  4. 更に、Ti及びBの少なくとも一方を含有し、
    質量割合で、Tiの含有量は、100ppm以上500ppm以下、Bの含有量は、10ppm以上100ppm以下である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のアルミニウム合金線。
  5. 更に、前記アルミニウム合金線の外周に絶縁被覆層を具える請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のアルミニウム合金線。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のアルミニウム合金線を巻回してなるコイル。
  7. Feを0.6質量%以上1.5質量%以下(但し、0.90質量%以上を除く)、Mgを0.05質量%以上0.5質量%以下含有し、残部がAlからなるアルミニウム合金の溶湯を鋳造して鋳造材を形成する工程と、
    前記鋳造材に圧延を施して圧延材を形成する工程と、
    前記圧延材に伸線加工を施して伸線材を形成する工程と、
    前記伸線材に軟化処理を施して軟材を形成する工程とを具え、
    引張強さが110MPa以上、伸びが10%以上、0.2%耐力が40MPa以上、線径が0.2mm以上であり、コイルに利用されるアルミニウム合金線を製造するアルミニウム合金線の製造方法。
  8. 前記アルミニウム合金の溶湯は、更に、Cu、Si、Zr及びAgから選択される1種以上の添加元素を合計で0.005質量%以上0.2質量%以下含有する請求項7に記載のアルミニウム合金線の製造方法。
  9. 前記軟化処理は、パイプ炉を用いた処理、通電加熱による処理、及び高周波誘導加熱による処理のいずれか一つの連続処理である請求項7又は請求項8に記載のアルミニウム合金線の製造方法。
  10. 前記軟化処理は、前記伸線材の加熱温度を250℃以上とする請求項7請求項9のいずれか1項に記載のアルミニウム合金線の製造方法。
  11. 前記鋳造工程及び圧延工程は、連続的に行って、連続鋳造圧延材を形成する請求項7請求項10のいずれか1項に記載のアルミニウム合金線の製造方法。
  12. 前記軟材の外周に絶縁被覆層を形成する工程を具える請求項7請求項11のいずれか1項に記載のアルミニウム合金線の製造方法。
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