JP5696971B2 - 生分解性樹脂の処理方法 - Google Patents
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Description
これらは、主に食品加工残さや食品廃棄物、さらには飼料作物がなどから行われるが、近年開発が進む生分解性樹脂などと一緒に発酵を行う技術も提案されており、例えば、乳酸系の生分解性物質を含む有機系廃棄物をメタンガス発酵させてメタンガスを回収する方法が報告されている(特許文献1)。
しかしながら、生分解性樹脂、特にポリ乳酸樹脂は分解速度が比較的遅いので高速にメタン発酵処理をするためには、メタン発酵前に高温処理、アルカリ処理等の環境負荷の高い方法で生分解性樹脂の前処理を行う必要があるなどの問題があった。
即ち、本発明は、生分解性酵素、緩衝剤、有機溶媒及び水を含有する分解液中で生分解性樹脂を分解する工程、及び、前記工程後に前記分解液をメタン発酵させる工程を含む、メタンガスの生成方法であって、前記有機溶媒のSP値が8.5未満であるか又は11.5を超える値であり、前記分解液中の有機溶媒の含有率(体積含率)が1%よりも多く15%未満である、前記生成方法を提供する。
生分解性樹脂は、生分解性を有する樹脂であればよく、例えば化学合成系樹脂、微生物系樹脂、天然物利用系樹脂などが挙げられる。具体的には、脂肪族ポリエステル、ポリビニルアルコール(PVA)、セルロース類、澱粉類などが挙げられる。脂肪族ポリエステルとしては、例えばポリ乳酸(PLA)樹脂及びその誘導体、ポリブチレンサクシネート(PBS)樹脂及びその誘導体、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリヒドロキシブチレート(PHB)及びその誘導体、ポリエチレンアジペート(PEA)、ポリグリコール酸(PGA)、ポリテトラメチレンアジペート、ジオールとジカルボン酸の縮合物などが挙げられる。セルロース類としては、例えばメチルセルロース、エチルセルロース、アセチルセルロースなどが挙げられる。これらは単独での使用、共重合体での使用、2種以上を組み合わせての使用でもよい。共重合体を形成する成分としては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、オクタンジオール、ドデカンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビタン、ビスフェノールA、ポリエチレングリコールなどの多価アルコール;コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、グルタル酸、デカンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、アントラセンジカルボン酸などのジカルボン酸;グリコール酸、L-乳酸、D-乳酸、ヒドロキシプロピオン酸、ヒドロキシ酪酸、ヒドロキシ吉草酸、ヒドロキシカプロン酸、マンデル酸、ヒドロキシ安息香酸などのヒドロキシカルボン酸;グリコリド、カプロラクトン、ブチロラクトン、バレロラクトン、ポロピオラクトン、ウンデカラクトンなどのラクトン類などが挙げられる。
また、上記生分解性樹脂と、汎用化学樹脂、添加剤との混合体であってもよい。ここで添加剤としては可塑剤、熱安定剤、光安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、着色剤、顔料、フィラー、無機充填剤、離型剤、耐電防止剤、香料、滑剤、発泡剤、抗菌・抗カビ剤、核形成剤などが挙げられる。
生分解性樹脂からなる成形体とは公知の成形法で成形される成形体であればよい。公知の成形法とは射出成形法、押出成形法、シート成形法、真空成形、圧空成形、圧縮成形、キャスト成形などである。得られる成形体の層構成は単層構造に限らず多層構造であってもよく、多層を構成する層は、二種以上の樹脂のブレンド体でもよく、添加剤との混合体であってもよい。多層成形体は樹脂数に応じた数の押出機や射出機を用いて共押出成形や共射出成形で成形しても良いし、単層成形体又は多層成形体に接着剤、熱圧着や押出コーティング等によってフィルム等を後工程で貼り合わせてもよい。
分解液中の有機溶媒の含有率(体積含率)は1%よりも多く15%未満である。好ましくは、有機溶媒の含有率は1.5%〜12%である。より好ましくは、有機溶媒の含有率は2%〜10%である。さらに好ましくは、有機溶媒の含有率は4%〜10%である。有機溶媒の含有率(体積含率)が1%以下では、分解液中に凝集沈殿物が生成されオリゴマーまたはモノマーの回収率が低下し、15%以上では、生分解性樹脂の分解率が低下するので好ましくない。
分解液中の水分の含有率(体積含率)は、50%以上である。好ましくは、80〜99%であることがよい。
メタン菌とは嫌気条件下でメタンを合成する古細菌であり、当該技術分野においてメタン発酵に使用されるものであれば特に限定はされず、例えば(通性嫌気性菌として、クロストリジウム属(Clostridium)、バチルス属(Bacillus)、スタフィロコッカス属(Staphylococcus)などの炭化水素分解菌、プレクリジウム スプマルム(Plecridium spumarum)、カズセウス セロセヒドロゲニカス(Caduceus cellosaehydrogenicus)、のような繊維分解菌、クロストリジウム属(Clostridium)、プロテウス属(Proteus)、バクテリウム属(Bacterium)、バチルス属(Bacillus)、などのタンパク質分解菌、クロストリジウム クルベリ(Clostridium kluyveri)、などの脂肪分解菌が挙げられる。また、絶対嫌気性細菌としては、メタノコッカス属(Methanococcus)、メタノバクテリウム属(Methanobacterium)、メタノサルシナ属(Methanosarcina)などが挙げられる。これらのメタン発酵菌は一種類以上を用いることができ、メタン発酵を続けることによって、その環境に応じてこれらの一種または複数のメタン発酵菌が作用することで反応が進行する。
また、生分解性樹脂分解の工程後の分解液をメタン発酵の工程に供する方法としては、前記分解液にメタン菌(培養した場合を含む)を直接添加する様式でもよいし、メタン菌を先にメタン発酵槽などで培養しておき、分解液の一部をそこに投入する様式でもよい。また、回分式以外にも、分解液やメタン菌の培養液を必要に適宜添加する流加式や、連続的に供給する連続式としてもよい。
発酵は、必要により適宜攪拌を行いながら行うことができる。また、発酵の温度は特に限定はされず、発酵に適した温度を当業者が適宜設定することができるが、例えば20〜80℃、好ましくは35〜50℃、例えば37℃とすることができる。その際、恒温槽を使用して適切な温度に保って発酵を行うことが好ましい。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
Tritirachium album由来ProteinaseK粉末20mgを、50w/w%グリセリンを含む0.05M Tris−HCl緩衝液(pH8.0)1mlに溶解させ、proK(ProteinaseK)酵素液を作製した。
リパーゼ活性653U/mLを示すCryptococcus sp. S-2由来リパーゼCS2(特開2004−73123:独立行政法人酒類総合研究所提供)酵素液を用いた。リパーゼ活性は基質としてパラニトロフェニルラウレートを用いて測定した。ここで、リパーゼ活性の1Uとは1μmol/minのパラニトロフェノールをパラニトロフェニルラウレートから遊離させた時の酵素量で定義される。
マントルヒーター、攪拌装置、窒素導入管、冷却管を取り付けた300mLのセパラブルフラスコにシュウ酸ジメチル354g(3.0mol)、エチレングリコール223.5g(3.6mol)、テトラブチルチタネート0.30gを入れ窒素気流下フラスコ内温度を110℃からメタノールを留去しながら170℃まで加熱し、9時間反応させた。最終的に210mlのメタノールを留去した。その後内温150℃で0.1〜0.5mmHgの減圧下で1時間攪拌し、内温170℃〜190℃で7時間反応後、粘度が上がり取り出した。合成物のηinhは0.12だった。
溶液粘度(ηinh)の測定は、120℃で一晩真空乾燥させた合成したポリエチレンオキサレートをm−クロロフェノール/1,2,4−トリクロロベンゼン=4/1(重量比)混合溶媒に浸漬し、150℃で約10分溶解させ濃度0.4g/dlの溶液を作り、ついでウベローデ粘度計を用いて30℃で溶液粘度を測定した(単位dl/g)。
マントルヒーター、攪拌装置、窒素導入管、冷却管を取り付けた300mLのセパラブルフラスコにシュウ酸ジメチル354g(3.0mol)、エチレングリコール223.5g(3.6mol)、テトラブチルチタネート0.30gを入れ窒素気流下フラスコ内温度を110℃からメタノールを留去しながら170℃まで加熱し、9時間反応させた。最終的に210mlのメタノールを留去した。その後内温150℃で0.1〜0.5mmHgの減圧下で1時間攪拌し、内温170℃〜190℃で7時間反応後、粘度が上がり取り出した。合成物のηinhは0.12だった。
溶液粘度(ηinh)の測定は、120℃で一晩真空乾燥させた合成したポリエチレンオキサレートをm−クロロフェノール/1,2,4−トリクロロベンゼン=4/1(重量比)混合溶媒に浸漬し、150℃で約10分溶解させ濃度0.4g/dlの溶液を作り、ついでウベローデ粘度計を用いて30℃で溶液粘度を測定した(単位dl/g)。
(ポリオキサレート(PEOx20)の合成)
シュウ酸ジメチル354g(3.0mol)の代わりにシュウ酸ジメチル94.5g(0.8mol)及びテレフタル酸ジメチル38.8g(0.2mol)を用いた以外は、上記PEOxの合成と同様の方法で合成した。
GPC測定により、重量平均分子量 (Mw)は20000であった。GPCには、東ソー株式会社製HLC−8120を用い、カラムとしてTSKgel SuperHM−H×2及びガードカラムとしてTSKguard column SuperH−Hを用いた。カラムオーブンの温度を40℃とし、溶離液としてクロロホルムを用い、流速を0.5ml/minとした。また、サンプル注入量は15μlとした。スタンダードはクロロホルムにポリスチレンを溶解させたものを用いた。サンプル調整はクロロホルムを溶媒として濃度5mg/mlとし、フィルターろ過したものを用いた。
モノマーであるシュウ酸は0.005g/ml濃度でpH1.6であり、PEOxは水溶液中で加水分解によりシュウ酸、またはシュウ酸オリゴマーを溶出する。
〔表1〕
表1 ポリオキサレートのモノマー含有量とガラス転移温度
ポリ乳酸(Natureworks社製4032D)/ポリエチレンオキサレート=95/5wt%のマスターペレットを、二軸押出機(テクノベル社製ULT Nano05−20AG)を用いて200℃で溶融混合し、ラボプラストミル(株式会社東洋精機製作所製)を用いて厚さ100μmの易分解性樹脂組成物フィルムを製膜した。
ポリブチレンサクシネート(PBS)(昭和高分子社製#1001)ペレットを200℃で5分間溶融後、50kgf/cm2の圧力で加熱加圧し、フィルムを作製した。
分解率は、生分解性樹脂フィルムの初期重量を測定し、1週間分解させた生分解性樹脂フィルムの重量を測定し、下記の式にて算出した。
((生分解性樹脂フィルムの初期重量−分解後のフィルムの重量)/生分解性樹脂フィルムの初期重量)×100=分解率(%)
フィルムを分解させた分解液の透明性を目視で確認し、透明な分解液を○とし、分解直後で白濁を確認できる分解液を×として、評価した。
フィルムを分解させた分解液を島津製作所製の分光光度計UV−160Aを用い、660nmの波長で吸光度を測定した。
60mmol/lのリン酸2水素ナトリウム水溶液と60mMのリン酸水素2ナトリウム水溶液を1:1で混合し、60mmol/lのリン酸2水素ナトリウム水溶液でpH7に調整した。
ここではエタノール4%含有緩衝液の作製方法を記す。
上記60mmol/Lリン酸緩衝液にエタノールを含有率(体積含率)が4%になるように加え、1mol/l塩酸でpH7に調整し、有機溶媒含有緩衝液を作製した。この液をエタノール4%含有緩衝液とした。
蒸留水192mlにエタノール8ml(4%エタノール)加え、CLE酵素液240μlを添加し、緩衝剤として炭酸カルシウムを0.5g加え、分解液とした。その分解液に重量1gに切り出した易分解性樹脂組成物フィルムを浸し、37℃、100rpmで振とうし、消滅するまで分解を行った。
その分解液65mlを300mlバイアル瓶に分取し、メタン発酵槽設備より採取したプラント液3mlを種菌として加え、一日5回の攪拌を行いながら37℃恒温槽にて発酵させ、発生したガスを採取した。
分解液にエタノールを添加せず、蒸留水200mlを用いた以外は実施例1と同様に行った。
(比較例2)
分解液にエタノール及び炭酸カルシウムを添加せず、蒸留水の代わりに60mMリン酸緩衝液200mlを用いた以外は実施例1と同様に行った。
上記のように行った実施例1及び比較例1、2について、全体のガスの回収量及びメタンガス濃度を開始して24、41、49、121、145、162、169、186、210、217、284、306時間後に測定した(図1)。また発酵開始210時間後の回収量及びメタンガス濃度は以下の表2の通りであった。
なお、メタンガス濃度測定にはガスクロマトグラフィーGC-3BT(島津製作所)を使用した。測定条件はポラパックQカラムを60℃条件下で用い、キャリアーガスとしてヘリウムを0.8kg/cm2の流量で流し、熱伝導度型検出器(TCD)を用いて測定を行った。
〔表2〕
分解液のエタノールの含有率が4%となるように、60mmol/Lリン酸緩衝液10ml(pH7)、CLE酵素液12μl及びエタノールとを混合した分解液を作成し、塩酸を添加してpH7となるように調整した。25mlのバイアル瓶内に、該分解液と2cm×2cm(重量50mg)に切り出した生分解性樹脂(ポリ乳酸/PEOx)フィルムを入れ、37℃100rpmで7日間振とうさせた。なお、pHの極度な低下を避けるため、7日間を2日、2日、3日に分け、分解液を交換した。
エタノールの含有率が2%になるようにした以外は、参考例1と同様に行った。
エタノールの含有率が7%になるようにした以外は、参考例1と同様に行った。
エタノールの含有率が10%になるようにした以外は、参考例1と同様に行った。
エタノールに代えて、ヘキサンの含有率が4%になるようにした以外は、参考例1と同様に行った。
エタノールに代えて、ヘキサンの含有率が10%になるようにした以外は、参考例1と同様に行った。
エタノールに代えて、メタノールの含有率が4%になるようにした以外は、参考例1と同様に行った。
エタノールに代えて、アセトニトリルの含有率が4%になるようにした以外は、参考例1と同様に行った。
生分解性樹脂(ポリ乳酸/PEOx)フィルムを生分解性樹脂(PBS)フィルムに代えた以外は、参考例1と同様に行った。
生分解性樹脂(ポリ乳酸/PEOx)フィルムを生分解性樹脂(PBS)フィルムに代えた以外は、参考例5と同様に行った。
proK酵素液12μlとした以外は参考例1と同様に行った。
生分解性樹脂(ポリ乳酸/PEOx)フィルムを生分解性樹脂(ポリ乳酸/PEOx20)フィルムに代え、分解温度を45℃に代えた以外は、参考例1と同様に行った。
エタノールの含有率が1%になるようにした以外は、参考例1と同様に行った。
エタノールの含有率が15%になるようにした以外は、参考例1と同様に行った。
エタノールの含有率が20%になるようにした以外は、参考例1と同様に行った。
エタノールの含有率が30%になるようにした以外は、参考例1と同様に行った。
エタノールに代えて、トルエンの含有率が4%になるようにした以外は、参考例1と同様に行った。
エタノールに代えて、トルエンの含有率が50%になるようにした以外は、参考例1と同様に行った。
エタノールに代えて、トルエンの含有率が95%になるようにした以外は、参考例1と同様に行った。
エタノールに代えて、クロロホルムの含有率が4%になるようにした以外は、参考例1と同様に行った。
エタノールに代えて、酢酸エチルの含有率が4%になるようにした以外は、参考例1と同様に行った。
エタノールに代えて、イソプロパノールの含有率が4%になるようにした以外は、参考例1と同様に行った。
エタノールに代えて、ジオキサンの含有率が4%になるようにした以外は、参考例1と同様に行った。
エタノールに代えて、ヘキサンの含有率が1%になるようにした以外は、参考例1と同様に行った。
エタノールに代えて、メタノールの含有率が1%になるようにした以外は、参考例1と同様に行った。
エタノールを加えなかった以外は、参考例1と同様に行った。
生分解性樹脂(ポリ乳酸/PEOx)フィルムを生分解性樹脂(PBS)フィルムに代えた以外は比較参考例14と同様に行った。
proK酵素液12μlとした以外は比較参考例14と同様に行った。
生分解性樹脂(ポリ乳酸/PEOx)フィルムを生分解性樹脂(ポリ乳酸/PEOx20)フィルムに代えた以外は、比較参考例14と同様に行った。
参考例1〜12及び比較参考例1〜17の、1週間の分解率及び分解液透明性の結果を表3、4に示す。
HPLCシステムにはJASCO製GULLIVER seriesを使用した。分析条件は、カラムはWaters製Atlantis dC18 5μm、4.6×250mmを40℃に保ったカラムオーブン内で用い、0.5%リン酸とアセトニトリルで流速1mL/分となるように図8のとおりグラジエントをかけ、それを移動相としてサンプルを50μl注入した。検出には210nmのUV吸収を用い、標準サンプルとしてL−乳酸(和光純薬工業社製)を精製したものを用いた。
次に、分解試験4日後の分解率とSP値の相関を図6に示す。つまり、好ましい有機溶媒のSP値範囲として、有機溶媒のSP値<8.5、又は11.5<有機溶媒のSP値であることが分かった。
比較参考例14の白濁液を遠心し、沈殿物を回収後、蒸留水で洗浄した。回収した白色固体は一晩40℃で減圧乾燥させ、FT−IRを用い測定した。FT−IRは反射測定を行った(測定周波数:600cm-1〜4000cm-1)。結果を図7に示す。
1735cm-1のピークはポリ乳酸オリゴマーのカルボニル基に起因し、1635cm-1及び1540cm-1のピークはタンパク質(酵素)のペプチド結合に起因している。つまり酵素分解中の白濁原因はポリ乳酸オリゴマーと酵素との凝集沈殿物が生成しているとわかった。
1週間後の分解率が100%であった参考例1、参考例3、比較参考例1及び比較参考例14に対して以下の実験を行った。
フィルムが100%分解するまでの各分解残液を統合し、proK酵素液を1.2μL/mL加え、37℃で1週間振とうさせた。その反応液からHPLCを用いて、乳酸モノマー及びオリゴマー量を算出した。乳酸モノマー及びオリゴマー回収率は、乳酸モノマー及びオリゴマー量/仕込みのポリ乳酸量×100により計算した。その結果を表5に示す。
表5
Claims (5)
- 生分解性酵素、緩衝剤、有機溶媒及び水を含有する分解液中でポリ乳酸樹脂を分解する工程、及び、前記工程後に前記分解液をメタン発酵させる工程を含む、メタンガスの生成方法であって、前記有機溶媒はアセトニトリル、エタノール又はメタノールであり、前記分解液中の有機溶媒の含有率(体積含率)が2%〜10%である、前記生成方法。
- 有機溶媒がエタノールである、請求項1記載の生成方法。
- 分解液中の水分の含有率(体積含率)が80%以上である、請求項1又は2記載の生成方法。
- ポリ乳酸樹脂がポリオキサレートまたはポリグリコール酸を含有する、請求項1〜3のいずれか1項記載の生成方法。
- ポリ乳酸樹脂が、ポリ乳酸樹脂100重量部に対してポリオキサレートまたはポリグリコール酸を0.1〜20重量部含有する、請求項4記載の生成方法。
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