JP5695130B2 - プラスチック光ファイバを介してユーザデータを送受信するための方法および装置 - Google Patents

プラスチック光ファイバを介してユーザデータを送受信するための方法および装置 Download PDF

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Description

本発明は、プラスチック光ファイバを介したデータの伝達に関する。特定的には、本発明は、特定のフレーム構造を用いてプラスチック光ファイバを介したデータの送受信のための方法および装置に関する。
発明の背景
現在の通信システムは、さまざまなタイプのケーブルおよび無線インターフェースを利用している。最も信頼できるものは、非常に高速の通信速度も可能なガラス光ファイバである。一方、銅ケーブルは、依然として、データ通信にも用いられる電話回線の一部を形成している。特に、最近の10年間においては、ワイヤレス通信が急速に発達してきている。すべてのこれらのデータ転送媒体は、それぞれが独自の特徴を有しており、異なるシナリオおよびアークテクチャにおける発展に適している。
ガラス光ファイバ(Glass Optical Fiber:GOF)は、今日では、非常に高い帯域幅かつ非常に低い減衰が必要とされる通信に特に用いられる。ガラス光ファイバは、非常に小さい直径でかつ非常に低い開口数(numerical aperture:NA)を有するので、その設置については、特別で高価な接続ツールおよび熟練された設置作業者が必要とされる。
他の可能性は、たとえば、大きなコア直径(約1mm)および高開口数(およそ0.3〜0.5までのNA)を有する、ポリメチルメタクリレート(poly-methyl-methacrylate:PMMA)に基づいたプラスチック光ファイバ(plastic optical fiber:POF)である。最も安価でかつ最もよく用いられているプラスチック光ファイバは、0.5の開口数を有するSI−POFである。しかしながら、1GHz×100mに近い帯域幅長さ積を有するPMMA GI−POFと同様の、高データ速度を可能とする0.3の低開口数を有するSI−POFも存在する。PMMAは、POFが青色から赤色までの発光ダイオード(LED)または赤色レーザダイオード(LD)の異なる可視光源を用いることを可能とする、いくつかの減衰ウインドウを有する。
欧州特許出願番号11002046.8
「デジタル通信 第4版(Digital Communications, 4th Edition)」J.Gプロアキン(J. G. Proakis),マグローヒル出版社(McGraw-Hill Book Co.),ニューヨーク,2001年 「線形ガウスチャネルのための変調とコーディング(Modulation and coding for linear Gaussian channels)」G.D。フォーニ(G. D. Forney)およびG.ウンガーボック(G. Ungerboeck),IEEE論文誌 情報理論,vol.4, no.6,1998年10月,pp2384-2415 「トムリオン−ハラシマプレコーディングについての達成可能な速度(Achievable rates for Tomlinson-Harashima Precoding)」R.D.ヴェッセル(R. D. Wessel)、J.M.ショッフィ(J. M. Cioffi),IEEE論文誌 情報理論,vol.44, no.2,1998年3月,pp824-831 「デジタル同期データ受信器におけるタイミング回復(Timing recovery in digital synchronous data receivers)」カートH.ミュラー(Kurt H. Mueller),マルクス ミュラー(Markus Muller),IEEE論文誌 通信,vol24, no.5,1976年5月,pp. 516-531 「データ支援タイミング回復スキームのクラス(A class of data-aided timing-recovery schemes)」ジャンW.M.ベルグスマン(Jan W.M. Bergsmans)ら,IEEE論文誌 通信,vol.43, no.2/3/4,1995年2月/3月/4月,pp. 1819-1827 「適応多項フィルタ(Adaptive Polynomial Filters)」V.ジョン マシュー(V. John Mathews),IEEE信号処理マガジン,1991年7月,pp. 10-26
GOFと比較して、プラスチック光ファイバは、非常に簡単な設置ができるという利点を有する。それらは、はさみまたはカッター、および高価でないプラスチックコネクタのような基本ツールを用いて、専門作業者または非専門作業者によって敷設することが可能である。それは、ミスアライメントおよび強い振動に対して弾性があり、そのため、通信容量を損なうことなく、産業および車両環境において導入することができる。POF接続は、より大きなコア直径のために、GOFよりも、端子表面上の残存ダストに対するより高い許容性も有する。
POFを介した伝送は光学的であるので、プラスチック光ファイバは、電気ノイズに対して全く影響を受けない。したがって、既存の銅配線はプラスチック光ファイバを通過するデータと干渉することはなく、そのため、電気ケーブルに隣接して設置することも可能である。プラスチック光ファイバコネクタおよびPOFのための光電子機器は、主に、作業者がケーブルのコストおよび設置、検査、ならびに保守時間を節約できるようにする、低コスト消耗部品である。プラスチック光ファイバは、特に、車両内におけるインフォテインメントネットワークのために広く採用されており、現在ではメディアオリエンテッドシステムトランスポート(Media Oriented Systems Transport:MOST)のような高速オンボード車両ネットワークのための世界標準として理解されている。
図1は、POFを介したデータの送受信のためのシステムの例を示す。プラスチック光ファイバを介した送信は、直接検出を用いた光強度変調に基づいている。送信されるべき信号は、ユーザビットストリーム情報をコーディングおよび変調するためのデジタル回路110から生成され、発光素子130を制御するための電気信号へのデジタルデータの変換のために、送信器(Tx)アナログフロントエンド(AFE)120へ送られる。電気信号の光信号への変換の後、光信号は光ファイバ150へ入力される。プラスチック光ファイバ用に用いられる電気光変換器は、典型的には、ピーク波長、波長幅、または発射モード分布のような特性によって特徴付けられる発光ダイオード(LED)である。電気光変換に関するLED応答は非線形である。したがって、LEDは通信信号にわたって動的圧縮の形式の高調波歪みを導入する。さらに、非線形応答は温度への高依存性を有する。
プラスチック光ファイバ150を介した信号の伝達の間、光は、主にモード分散による歪みと同様に、さまざまな減衰によって影響を受ける。モード分散は、異なる経路で、異なる速度および減衰でファイバ内に伝播する、光の異なるモードによって引き起こされ、結果として受信器において異なる到着時間を生じる。光信号は、より高次のモードのエネルギがより低次のモードへ、またはその逆に伝達される、いわゆるモードカップリングによっても影響を受ける。結果として、光パルスは広げられ、より低い信号帯域幅をもたらす。
受信器において、プラスチック光ファイバ150からの光信号は、フォトダイオードのような光電気変換器170を用いて電気強度に変換される。その後、電気信号は、アナログフロントエンド(AFE)180によって処理される。具体的には、それは、とりわけトランスインピーダンスアンプ(TIA)によって増幅され、デジタル受信器190に接続される。TIAは、典型的には、通信システムの最終感度を制限する最も重要なノイズ源である。POFは、長さを伴う高減衰ファクタを表わすので、フォトダイオードおよびTIAは、制限された電圧供給を伴う、非常に広範囲の光電力入力で作動できるように設計されなければならない。これは、トランスインピーダンスをフォトダイオードの平均電流の関数として制御する自動ゲイン制御(Automatic Gain Control:AGC)を実現することによって可能とされる。高調波歪み、帯域幅、および遅延群のようなさまざまなパラメータは、TIAの入力関連ノイズおよびフリッカノイズと同じく、可変のトランスインピーダンスに依存し、そのため、デジタル受信器は、通信データを最適にデコードするために、これらのすべての可変パラメータをトラッキングすることができなければならない。
データ送信技術に関して、GOFは、非ゼロ復帰(non-return-to-zero:NRZ)変調をうまく用いてきた。具体的には、現在のガラスファイバ通信システムは、それぞれ1Gbpsおよび100Mbpsのソリューションに対して1.25GHzおよび125MHzのボーレートを必要とするNRZ 8b/10bまたはNRZI 4b/5bラインコーディングを主に利用する。したがって、現在のプラスチック光ファイバのソリューションは、データ通信のためのNRZ変調も採用した。しかしながら、プラスチック光ファイバは、ガラスファイバとは異なる周波数応答および時間応答を有し、さらに大幅な高次減衰を有する。通信媒体として、プラスチック光ファイバは、その重要なディフェレンシャルモード遅延およびディフィレンシャル高次モード減衰のために、非常に高いモード分散を示す。ファイバとの結合のために必要とされる高面積フォトダイオードは、典型的には帯域幅が制限されている。プラスチック光ファイバ周波数応答に照らして、100Mbpsまたは150Mbpsをサポートするソリューションは、設置のための十分なリンクバジェットを有するca.30mまで可能であるが、1Gbpsについては、より進歩した技術なしでは達成できないように思われる。
図2Aは、ファイバ長さ(x軸,メートル)の関数としての、POF光帯域幅の変動(y軸,MHz)の変動を示す。図2Bは、ファイバ長さの関数としての、帯域幅長さ積(y軸,MHz・100m)の変動を示す。ここで、ファイバは0.5の開口数NAを有するSI−POF(具体的には、三菱Eska―GH4001モデル)であり、光源は0.31の照射条件FWHN NA、658nmの波長ピーク、21nmのFWHN波長幅を有するRCLEDである。図1から理解できるように、所望の1.25GHzボーレートに対する適当な平坦な応答は、プラスチック光ファイバの最初の数mにおいてのみ可能である。レーザ光源については、長さの関数としての光帯域幅は非常に似ている。そのため、帯域幅ボトルネックが、光源がどれだけ速いかとは独立して、プラスチック光によって生成される。なぜなら、制限要因は、特にファイバにおけるモードカップリングによるモード分散であるからである。
プラスチック光ファイバおよび光電子機器の上記の特性から理解されるように、その温度および時変非線形特性は、この媒体を用いたデータ伝送の最適化に対するさまざまな挑戦に障壁をもたらす。トムリンソン−ハラシマ(Tomlinson Harashima)プレコーディング、適応等化、適応コーディングおよび変調のような技術は、伝送の改善の助けとなる。しかしながら、それらを効率よく採用するためには、プラスチック光ファイバを介してデータと共に追加の情報が伝送されなければならない。
規格IEEE802.3uが、高速イーサネット(登録商標)として知られている。高速イーサネットは、光ファイバを介して、100BASE−FXに従って伝送され、それは単モードファイバ(SMF)であってもよいしマルチモードファイバ(MMF)であってもよい。高速イーサネットは、物理層において、100Mbpsの速度を有する送信を提供する。それは、PCSおよびPMAを採用する(IEEE802.3 24節,PMD:IEEE802.3 26節参照)。100BASE−FXは、適応等化、コーディングおよび変調のために必要な送信信号を可能とする物理フレーム構造を提供しない。物理層は、NRZI(非ゼロ復帰逆転)変調を有するラインブロックコード4b5bに基づく。4b5bコードは、5ビットの群上に4ビットの群をマッピングする、ランレングス(run-length)制限コードである。5ビット出力ワードは、辞書内に予め定められており、5ビットのブロック毎に少なくとも2つの遷移の存在を確実にするように選択される。NRZI変調は、信号の遷移を伴うバイナリ1および信号の遷移のないバイナリ0をコーディングする。NRZIおよび4b5bの組み合わせは、時間ごとに十分な数のクロック遷移を提供し、クロック回復を容易にする。4b5bコーディングからの自由コードは、リンクパートナ間の信号伝達失敗または衝突のために用いられる。ビットランタイムはさらに制限され、それによってDC不平衡が拘束される。さらに、NRZIコーディングは、高周波数プリエンファシスを生成し、通信チャネルのローパス応答に対抗するのに役立つ。4b5bラインコーディングは、25%の追加の必要とされる帯域幅をもたらす。
他の規格は、IEEE802.3z(1000BASE−X)であり、それは、光ファイバ(SMFおよびMMFの双方)を介した1Gbpsイーサネットを提供する。上記と同様に、PCSおよびPMAが用いられる(IEEE802.3 36節,PMD:長波レーザ(1000BASE−LX)および短波レーザ(1000BAS−SX)についての38節参照)。それは、最新の変調および等化技術に対するフレーム構造を提供しない。この規格は、NRZ変調を伴う8b10bラインコーディングを採用する。8b10bコーディングは、受信器においてクロック回復を容易にする、良好なDC平衡および制限されたランタイムを提供する。8b10bコーディングからのフリーコードが、シグナリング、キャリア検出、衝突検出などのために用いられる。しかしながら、ラインコーディングのために、25%の追加帯域幅が必要とされる。POFを介した1Gbpsに対するこの規格の使用は、非常に制限された性能を提供し、非常に短いファイバ(数m)においてのみ可能である。
IEEE802.3ab,1000BASE−T(公称インピーダンス100Ωを有するっクラスD4対ツイスト銅線を介した1Gbpsイーサネット IEC11801:1995)のような他の媒体を介した信号の高速伝達のために用いられる規格は、プラスチック光ファイバには適していない、なぜなら、プラスチック光ファイバは、フレーム、ならびに、トレーニングおよび通常のデータ送信のための区別されたシンボルを含んでいないが、実質的には異なる特性を有するからである。プラスチック光ファイバは、サブミクロン技術の制限のために、光電子機器が偶数次および奇数次の高調波歪みを典型的に示す媒体である。一般的に、LEDは低コスト光源であり、光電力変換に対する電流において、制限された帯域幅および高い非線形性を有する。POFは、典型的な注入電力に対して線形であり、それは目の安全性制限のために制限される。フォトダイオードおよびトランスインピーダンスアンプは、ゲインの帯域幅およびノイズに大きく依存する。それらは、非常に広いダイナミックレンジ(短いファイバおよび長いファイバ)で作動しなくてはならず、そのため、線形応答を提供するために技術的な限界が存在する。典型的に、補償を必要とするこれらの装置によって生成される奇数次高調波歪みが存在する。さらに、光電子機器における高調波歪みは、温度との大きな依存性を有する。これは、非線形チャネル応答の継続的なトラッキングの必要性を強いることになる。
発明の要約
プラスチック光ファイバの上述の特徴に照らして、本発明の狙いは、プラスチック光ファイバに基づく適応通信システムのための効率的な通信フレーム構造を提供することである。
これは、独立クレームの特徴によって達成される。
さらに有利な実施形態が、従属クレームに提案される。
同期シーケンスによって開始し、ユーザデータが追加的な信号すなわち基準信号および制御情報と規則的に入れ替わるフレーム構造を提供することが、本発明の特徴的なアプローチである。
本発明の一局面によれば、プラスチック光ファイバを介してユーザデータを送信するための方法が提供される。方法は、以下の、同期シーケンス、基準信号および制御信号を生成するステップと、生成された同期シーケンスで開始しユーザデータの送信するための複数の部分、基準信号の複数の部分、および制御データの複数の部分を含むフレームを形成するステップとを含む。ユーザデータを送信するための部分は、同期シーケンス、基準信号の部分および制御データの部分のうちの各々2つの間に配置される。方法は、プラスチック光ファイバを介して生成されたフレームを送信するステップをさらに含む。
本発明の他の局面によれば、プラスチック光ファイバを介して使用されたデータを受信するための方法が提供される。方法は、プラスチック光ファイバを介して信号を受信するステップと、受信信号においてフレームの開始を示す同期シーケンスを検出するステップと、フレームから基準信号および制御データの複数の部分を抽出するステップとを含む。ユーザデータを送信するための部分は、同期シーケンス、基準信号の部分、および制御データの部分のうちの各2つの間に配置される。ユーザデータが送信された場合、方法は、抽出された基準信号および制御データに基づいて、ユーザデータを抽出するとともにデコーディングするステップをさらに含む。
本発明の他の局面によれば、プラスチック光ファイバを介してユーザデータを送信するための装置が提供される。装置は、同期シーケンス、基準信号および制御データを生成するための生成器と、生成された同期シーケンスで開始するとともに、ユーザデータを送信するための複数の部分、基準信号の複数の部分、および制御データの複数の部分を含むフレームアセンブラとを含む。ユーザデータを送信するための部分は、同期シーケンス、基準信号の部分、および制御データの部分のうちの各2つの間に配置される。装置は、プラスチック光ファイバを介してフレームを送信するために送信器をさらに含む。
本発明の他の局面によれば、プラスチック光ファイバを介してユーザデータを受信するための装置が提供される。装置は、プラスチック光ファイバを介して信号を受信するための受信器と、受信信号においてフレームの開始を示す同期シーケンスを検出するためのシンクロナイザと、基準信号の複数の部分をフレームから抽出するための信号検出器とを含む。ユーザデータを受信するための部分は、同期シーケンス、基準信号の部分、および制御データの部分のうちの各2つの間に配置される。
ユーザデータが送信された場合は、装置に含まれるデータデコーダは、抽出された基準信号および制御データに基づいてユーザデータを抽出かつデコードするように適合され得る。
ユーザデータを送信するための部分は、実際のユーザデータを必ずしも含む必要はないことに注意すべきである。これは、ユーザデータの利用可能性によって与えられる。たとえば、低電力手法においては、ユーザデータは送信されない。
ユーザデータ部、基準信号部および制御情報の繰り返しは、送信器におけるデータ送信、ならびに、受信器における対応するデータ受信およびデコーディングにおける時間遅れを防止する利点を提供する。同時に、より多くの追加の情報が複数の部分において送信されてもよく、適応等化およびコーディング技術ならびに変調技術を採用することを可能にする。
プラスチック光ファイバを採用することは、多くの利点を提供する。特に、ワイヤレスおよび電気送信媒体に関して、POFは電磁干渉に対して弾性的である。ガラス光ファイバと比べて、POFは、より簡単な設置を可能とし、より安価であり、そして接続に関してより高いロバスト性を提供する。本発明は、POFの利点を利用し、POFを介した甲データ速度通信を可能とする適応システムを提供する。
ここでは、プラスチック光ファイバは、プラスチックで作られた市販の任意の光ファイバである。本発明は、信号がPOFへ注入される光信号を生成するための発光素子を制御するためのアナログ値に変換される前に送信器で実行されるべきデジタル処理、および/または、光信号がフォト電子素子によって検出された後に受信器で実行されるべきデジタル処理に関する。
有利なことに、同期シーケンス、基準信号の部分、および制御データの部分のうちの各2つの間のフレームタイミングに関する距離は等しい。これは、タイミング回復について、そして以下で説明される本発明の実施形態に従う低電力手法についても特に有益である通常のフレーム構造の利点を提供する。
代替的にまたは追加的に、好ましくは、同期シーケンス、基準信号の部分、および制御データのフレームタイミングに関する距離は等しい。これは、フレームの規則性およびより簡単な実現性にも貢献する。ここで、フレームタイミングは、採用される変調に依存するビット数に対するシンボルタイミング(シンボル速度)であり、かつフレーム内および異なるフレーム間で異なり得る。
好ましくは、基準信号の各2つの部分の間には、制御データの部分が存在する。これは、分配された基準信号および制御情報構造をサポートする。
本発明の実施形態によれば、低電力モードが提供され、そのモードにおいては、データ送信について指定された間隔は、ユーザデータが利用可能でないときには、ほとんど無電力または無電力で送信され得る。具体的には、低電力モードにおいては、POFを介してデータを送信するための方法は、依然として同期シーケンス、基準信号および制御情報を所定の非ゼロ電力で送信するが、フレームのユーザデータ部分内においては実質的に無電力で送信することを含む低電力送信ステップを含み得る。結果的に、低電力モードにおいては、POFを介してデータを受信するための方法は、それぞれ、フレームのユーザデータ部分においては実質的に無電力を受信し、同期シーケンス、基準信号および制御情報を非ゼロ電力で受信することを含む低電力受信ステップを含み得る。
送信についてのデータが全く利用可能でないときの場合に、送信が実行されないので、停電力モードは大きな省電力を提供する。この省電力は、受信器側でも与えられる。なぜなら、必要がなければデータ間隔の間、受信器は受信を実行する必要がないからである。用語「実質的に」無電力とは、ユーザデータ部の一部分において、依然としていくらかの残存電力が存在し得るという事実を示している。たとえば、スリープモードおよび追加情報部の送信前後のスリープモードからの起動における送信について、電力の増減がしばらく起こり得る。
有利にも、低電力モード送信および/または受信のアプリケーションは、制御情報内に示され得る。シグナリングが、全体のフレームにおけるチャンク内に分配されたヘッダにおいて実行され、次のフレームのために適用され得る。あるいは、反対の信号が受信されるまで、制御情報が、後続のユーザデータ部について、低電力モードのアプリケーション(電力を用いない無データの送信)の信号を送る。しかしながら、本発明はそれによって制限されず、シグナリングは他の手法で実行されてもよいし、実行されなくてもよい。たとえば、受信器は、光電力がそもそも多くのシンボル内で送信されているか否かを検出してもよく、そうでない場合には、「スリープ」期間の間、受信をオフに切換えてもよい。
好ましくは、同期シーケンスは、2レベルパルス振幅変調によって変調されたシンボルの予め定められたシーケンスである。これは、同期シーケンスのロバストな送信および低い複雑性でのその検出を可能とする。
同期シーケンスおよび/または各基準信号部および/または各制御データ部は、所定の長さのゼロ信号で開始しかつ終了する。このゼロ信号部は、シンボル間干渉を防止するために役立つ。同期シーケンスおよび基準信号の部分および制御データの部分は、ユーザデータ部でいつも互いに分離される場合、ユーザデータ部はさらなるゼロ信号分離は必要としない。有利にも、ゼロ信号の長さは、チャネルタップ(応答)の本質的部分を収容するように適合される。
好ましくは、基準信号は、Mレベルのパルス振幅変調によって変調された所定のシンボルのシーケンスであり、Mは2より大きい整数である。基準信号においてより高いレベルの変調を採用することによって、より精細なチャネル特性推定およびより良好な等化適応が可能となる。これは、非線形チャネル推定および等化のために有益である。非線形チャネル推定および等化は、POFを介した送信の速度増加を可能とし、それはかなり非線形特性を有する。
有利にも、制御データは、2レベルパルス振幅変調によって変調され、前方誤り訂正コーディングでコーディングされ、巡回冗長検査を含む。これは、制御データがロバスト的に送信されるとともに、ユーザデータよりも高い確率で正しくコーディングされることを確実にする。
好ましくは、送信方法は、変調されたシンボルに適用されるトムリンソン−ハラシマプレコーディングのステップを含む。しかしながら、他の等化アプローチも本発明について可能である。たとえば、プレコーディングに代えて、フィードフォワードイコライザが受信器において適用されてもよい。これは、受信器から送信器へのフィードバックチャネルの実現が困難なシステムにより適している。なお、これらは単なる例に過ぎず、本発明は任意の他の等化技術を用いて動作してもよい。
有利にも、トムリンソン−ハラシマプレコーディングは、ユーザデータには適用されるが、制御データ部および基準信号部には適用されない。これは、具体的には、同期部、基準部および制御部の開始および/または終了においてゼロ信号を与えることによって可能とされる。
好ましくは、送信に先立って、OMAがフレームにわたってほぼ同じであることを確実にするために、信号がスケーリングされる。パラメータk0は、設定可能であってもよい。たとえば、スケーリングファクタは、用いられるPAMレベルの数に依存してもよく、THPがアクティブであるか否かに依存してもよい。有利にも、全てのフレーム部分のコンステレーションは、スケーリング後に任意の範囲[−2k0,2k0)に正規化され、ここで、k0は対応する(スケーリングされるべき)データ部によってサポートされる、PAMの最大次数である。そのため、スケーリングファクタは、同期データ、基準データ、制御データ、およびペイロードデータについて異なってもよい。本発明の好ましい実施形態によれば、上述の任意のアプローチを実行する集積回路が提供される。
有利にも、プラスチック光ファイバを介してデジタルデータを送信するためのシステムが提供される。システムは、ユーザデータおよび追加情報をフレーム構造内に内蔵した上述のような送信器と、コーディングされた信号を光信号に変換するとともにPOFに光信号を注入するための電子光変換器と、POFから受信した光信号を電気信号に変換するための光電気検出素子と、フレーム構造からユーザデータを抽出するとともに、それらをコーディングするための上述のような受信器とを備える。
本発明の上記および他の目的および特徴は、添付の図面とともに与えられる以下の説明および好ましい実施形態からより明らかになるであろう。
POFを介したデータの送受信のためのシステムの例を示す概略図である。 長さを関数としたプラスチック光ファイバの光帯域幅を示すグラフである。 長さを関数とした光帯域幅と長さとの積を示すグラフである。 トムリンソン−ハラシマプレコーディングの機能を説明するブロック図である。 POFを介した送信に有利に適用されたコーディングおよび変調の機能ブロックを説明するブロック図である。 POFを介した送信に有利に適用されたデコーディングの機能ブロックを説明するブロック図である。 トムリンソン−ハラシマプレコーディングの伝送性能を示すグラフである。 本発明の実施形態に従う通常モードにおけるフレーム構造の例を示す概略図である。 フレームの同期部、パイロット部、および物理ヘッダ部において送信された信号の例を示す概略図である。 本発明の実施形態に従う低電力モードにおけるフレーム構造の例を示す概略図である。 低電力フレーム構造が送信に適用される場合のトラフィック負荷を関数とした電力消費に関する他の公知のアプローチを有する、本発明に従うフレーム構造の例を示す概略図である。 同期シーケンス生成器の例を示すブロック図である。 生成された同期シーケンスに対応する信号を示す概略図である。 基準信号生成器の例を示すブロック図である。 生成された基準信号部分に対応する信号を示す概略図である。 制御情報(物理ヘッダ)の処理を示すブロック図である。 物理ヘッダに加えて、巡回冗長検査生成の実行例を示すブロック図である。 物理ヘッダコーディングにおいて用いるためのBCHコードの実行例を示すブロック図である。 物理ヘッダ変調の実行例を示すブロック図である。 物理ヘッダパワースケーリングの実行例を示すブロック図である。 生成された制御データ部に対応する信号を示す概略図である。 ユーザデータ部において、異なる送信構造についてのパワースケーリングパラメータの例を示す表である。 ユーザデータ部において、トムリンソン−ハラシマプレコーディング後のパワースケーリングの実行例を示すブロック図である。 本発明の実施形態に従う方法を示すフロー図である。 本発明の実施形態に従う装置を示すブロック図である。
詳細な説明
本発明の根底にある問題は、光ガラスファイバのために典型的に用いられる技術が、プラスチック光ファイバを介したデータの効率的な送信を達成するのに十分でないという観測に基づいている。ガラス光ファイバ、ワイヤレスまたは銅チャネルと比較したプラスチック光ファイバチャネルの特性間の違いのために、そのようなチャネルのために開発されかつ採用される技術も、プラスチック光ファイバに直接は適用できない。POFを介したより高度にスペクトル的に効率的なデータ通信を可能とすることが、本発明の狙いの一つである。
通信システムを設計するための一般的な基準の一つは、チャネル容量を最大化することである。チャネル容量境界は、チャネルの入出力におけるランダム変数の最大相互情報として定義される速度についてのシャノン限界を用いる情報理論に従って計算することができる。しかしながら、実際には、そのような理論的境界を達成することは困難である。これは、とりわけ、一般的に理想的な特性を有していない、採用される実際の要素によって引き起こされる。通信システムを設計する際の他の重要なファクタは、実行複雑性の点におけるその効率であり、それは、その製品のコストおよび実行可能性、ならびに時間遅れに対する直接的な影響を有する。
したがって、プラスチック光ファイバを採用する通信システムを設計する際、信号処理のために必要な電気素子および光学素子の双方の制限を考慮することが必要である。電流ドライバ、発光素子、POF自体、フォトダイオード、トランスインピーダンスアンプなどのような、送信信号に影響を与える全ての要素を考慮して、通信チャネルは非線形であるとして考えられるべきである。非線形性の主な源は、LEDの光強度(光電力)への電気強度の変換の特性である。一方、プラスチック光ファイバは、パワーピーク制限された通信チャネルである。この特徴は、送信信号が所与のパワースペクトル密度および/または平均パワーを満たすように制限される、銅チャネルまたはワイヤレスチャネルのような通信のために用いられる他のタイプのチャネルと、POFを異ならせる。ピークリミットは、光信号が負になり得ず、かつ、デバイスの寿命を延ばすために、電気強度がLEDまたはレーザダイオードのような発光体において制限されるという事実にほって引き起こされる。
典型的に、通信システムは、帯域幅と信号−ノイズ比(SNR)との間のトレードオフを探すことによって設計される。最適化の目的は、理論から知られている容量境界を達成することである。容量限界への接近に対して影響を有するキーデジタル技術は、変調、内部シンボル干渉の補償、コーディング、およびフレーム構造である。これらの技術は、通信チャネルの特性に関連してそしておそらく互いに関連して設計されなくてはならない。具体的には、適応変調およびコーディング、ならびに適応等化の採用は、システムの効率を改善し得る。
波高率(クレストファクタ)(ピーク対平均比とも称する)は、波形の二乗平均平方根によって分割された波形のピーク振幅の比率である。光学システムについては、クレストファクタを最小化するとともにPOFに注入される所与の光変調振幅(OMA)に対する光信号の分散を最大化する変調が適切である。これを可能とする変調技術は、M−aryパルス振幅変調(M−PAM)および差分M−PAMである。パルス振幅変調は、Mレベルの各々を、特定の信号高さ(信号振幅)に割り当てる。電子光変換前のゼロ平均コンステレーションと仮定すると、クレストファクタは最小化され、シンボルの平均エネルギは所与の最小距離に対して最小になる。なぜなら、信号のいくつかのレベルは、不均一に分散されるからである。パルス振幅変調のレベル数は、帯域幅、要求されるビット速度、および/またはコーディングの関数として定義され得る。適切に変調を設計するために、プラスチック光ファイバチャネルのリンク電力バジェットが解析されなければならない。リンク電力バジェットを最大化するために、以降で示されるように、所望の送信速度に対するレベル値および信号帯域幅についての最適値が存在する。リンク電力バジェットを最大化するために、高スペクトル効率通信システムが必要である。この要件に基づいて、等化、チャネルコーディングおよび変調がチャネルに関して設計されなければならず、かつ、データおよび必要とされる追加情報を効率的に送信するために適当なフレーム構造が必要である。
送信媒体、ここではPOFにおける信号拡大の結果として、シンボルを搬送する隣接データは受信時に重複し、それはそれらを正しく検出しかつデコードすることを困難にする。この効果は、シンボル間干渉と称される。そのようなシンボルを復元するために、等化技術が典型的に採用される。MMSEイコライザ、ゼロフォーシング、フィードフォワードイコライザ、判定帰還型イコライザなどを含む、先行技術において受信器で利用可能な多くの等化アプローチが存在する。
通信システムを効率的に設計するために、測定された特性を解析することによって特定のチャネルについて得られるボルテラモデルに基づいて、チャネル特性の線形部分および非線形部分が分離され得る。チャネルの線形部分について、情報理論に従ったリンク電力バジェット最大化が実行され得る。さらに、チャネルの線形部分および非線形部分に対して独立に等化が設計され得る。送信器側および/または受信器側において、周知の等化技術を用いることができる十分に線形なチャネルを提供するために、リニアライザ(非線形フィルタ構造)が採用され得る。
たとえば、フィードフォワード等化(Feed-Forward Equalization:FFE)は、波形自体についての情報に基づいて、特に現在の波形と前に受信した通信シンボルに関連する波形に基づいて受信波形を修正する、受信器で採用される等化技術である。その等化は、受信ビットについていかなる決定がなされる前の波形(電圧レベル)について実行される。他の周知技術は、判定帰還型等化(Decision Feedback Equalization:DFE)である。DFEは、多次元変調シンボルを検出するための判定しきい値を適合させる修正値を計算する。そのため、DFEは、どの新しい判定がなされたかに基づいてしきい値をシフトさせることをもたらす(DFEおよび等化についてのさらなる詳細は、J.Gプロアキン(J. G. Proakis)の「デジタル通信 第4版(Digital Communications, 4th Edition)」,マグローヒル出版社(McGraw-Hill Book Co.),ニューヨーク,2001年に見出され、参照によりここに引用する)。DFEの欠点は誤差伝播であり、判定装置の出力においてポストカーソル(postcursor)シンボル間干渉(Inter-Symbol Interference:ISI)の不正確な推定を引き起こす判定誤差をもたらす。誤差伝播は、送信器プレコーディングによって回避することができる。
プレコーディングは、データシンボルが利用可能な送信器へポストカーソルISIのキャンセルを移動することを可能とする。さらに、現在のチャネルインパルス応答を用いて信号をプレコーディングするために、フィードバックフィルタが採用される。インパルス応答は、典型的には、適応フィルタ技術を用いて受信器において推定され、送信器にフィードバックされる。プレコーディングのいくつかの異なるバリエーションが存在する(たとえば、G.D。フォーニ(G. D. Forney)およびG.ウンガーボック(G. Ungerboeck)による「線形ガウスチャネルのための変調とコーディング(Modulation and coding for linear Gaussian channels)」,IEEE論文誌 情報理論,vol.4, no.6,1998年10月,pp2384-2415であり、参照によりここに引用する)。プレコーディング技術の一つである、すなわちトムリンソン−ハラシマプレコーディング(Tomlinson-Harashima precoder:THP)は特に興味深い。トムリンソン−ハラシマプレコーディングは、特に送信器側における公知の干渉を効果的に相殺する能力のための卓越したプレコーディングスキームと考えられる(たとえば、より詳細には、R.D.ヴェッセル(R. D. Wessel)、J.M.ショッフィ(J. M. Cioffi)による「トムリオン−ハラシマプレコーディングについての達成可能な速度(Achievable rates for Tomlinson-Harashima Precoding)」,IEEE論文誌 情報理論,vol.44, no.2,1998年3月,pp824-831であり、これも参照によりここに引用する)。したがって、THPによって達成される情報速度は、従来の線形プレコーディングスキームによって達成される情報速度よりも優れている。
図3は、M−PAM変調を用いるTHPの公知の採用例を示す。トムリンソン−ハラシマプレコーダは、DFE構造のフィードバックフィルタ330を送信器へ移動させ、対応するM−PAMコンステレーションのプレコーディングヴォロノイ(Voronoi)領域へのポストカーソルISI補償されたシンボルを低減するために、それをモジュロ演算器310と結合する。フィードフォワードフィルタ340は受信器に残ったままであり、カーソルおよびポストカーソルISIを補償するとともに、ノイズを白色化する。そして、送信器側のモジュロ演算器310に類似したモジュロ演算器320が、送信されたシンボルを復元するために必要とされる。THPは、中高域のスペクトル効率変調のために、誤算伝播を伴わずに理想的なDFEの性能に近づけることができる。
しかしながら、等化は、4つの固有の容量損失であるプレコーディング損失、クレストファクタ損失、モジュロ損失,シェーピング(shaping)損失を示し、それらからの最初の2つだけが、POFへの目標とする適用に関連する。これらの損失は、主に、モジュロ演算器の適用によって引き起こされ、以下に示すように、変調数に依存する。
モジュロ演算器は、送信器におけるフィードバックフィルタとともに、M−PAMシンボルの離散均一分布を、もとのコンステレーションの全ヴォロノイ領域に延在する連続均一分布に変換する(フィードバックフィルタのエネルギ分散が、プレコーディングに対応するヴォロノイ領域を完全に満たすのに十分広いと仮定)。これは、POFへ同じ平均電力を入力するために送信器によって補償される必要がある送信信号エネルギの増加をもたらす。したがって、エネルギ増加は、受信器において、プレコーディング損失と呼ばれる、利用可能なSNRの損失をもたらす。プレコーディング損失は、変調レベルMの数の関数として、以下のように推定することができる。
たとえば、2レベルのPAM(2−PAM)については、プレコーディング損失は、およそ1.25dBである。より大きなコンステレーションについては、プレコーディング損失ゼロに向かって低減する。THPによって実行された、M−PAM離散コンステレーションから連続ヴォロノイ領域への変換は、クレストファクタの増加ももたらす。M−PAM変調のクレストファクタはMに依存し、2−PAMに対する0dBと任意の高い変調数レベルに対する4.77dBとの間で変化する。THPプレコード信号は、ヴォロノイ領域全体が満たされていると仮定すると、4.77dBの一定のクレストファクタを有する。クレストファクタの損失は、入力におけるクレストファクタと出力との間の差であり、以下のように定義される。
POFは電力ピーク制限チャネルであるので、クレストファクタ損失は、実際に性能低下を表わす。
図4は、変調レベル数M=2kの関数である、プレコーディング損失およびクレストファクタ損失の双方を考慮したTHPによる送信の性能損失(dB)を示す。曲線420は、受信器(判定帰還イコライザまたはフィードフォワードイコライザ)によって完全等化された、M−PAM変調のクレストファクタによる損失を表わす。2−PAM(k=1)については損失は全くなく、2−PAMのクレストファクタは0dBである。曲線430は、THPについての伝達損失(プレコーディング損失プラスクレストファクタ損失)を示し、高い変調レベル数についてのクレストファクタ損失と漸近的に同じになる。最後に、曲線410は、Mの関数としての、THPに関するM−PAMの利点を示す。THPについてのクレストファクタは一定であり、かつMのすべての値に対して等しい、すなわち4.77dBであるので、4までのMの比較的狭い領域におけるプレコーディングによる追加の損失であると理解され得る。性能の損失は、4以上(k≧2に対応)のMについては無視できる。Mが十分に高い場合には、プレコードシンボルは独立しており、かつ均一分布されたランダム変数である。これは、プレコードシンボルの統計値がもとのデータシンボルの統計値と非常に類似しており、プレコード信号のスペクトルが白色であることを意味している。さらに、プレコーディングが送信器側で採用されるので、判定の延期を必要とししたがって受信器においてDFEと十分に結合できないトレリスコード(trellis-coded)変調または剰余(coset)コーディングのような、より複雑な変調コーディングの適用についての問題がない。
しかしながら、送信器において採用されるTHPは、現在のチャネル応答を得るために、受信器からのフィードバックを必要とする。この小さな実行上の欠点にもかかわらず、THPは依然として目標とするPOFアプリケーションの優勢な部分に適している。たとえば、THPは、スター型トポロジ、デイジーチェイン型トポロジ、またはツリー型トポロジのうちのいずれにも適している。スター型トポロジにおいては、各ノードはそれぞれの2つの方向に対して2つのファイバを有する二重POFを介して、パケットスイッチを通してネットワークに結合される。デイジーチェイン型トポロジにおいては、いくつかのノードが、パケット切換能力および1より多くの二重インターフェースを有する。ノードは、ネットワークに接続されると同時に、それによって相互接続される異なるネットワークドメイン間においてブリッジとして機能する。ツリー型トポロジは、デイジーチェイン型トポロジの発展形であり、それにおいては、いくつかのノードは、2より多くの二重POFインターフェースを有する。これらのツリー型トポロジは、一般的には、任意の種類のビデオベースのセンサアプリケーションまたはメディア配信に適しており、具体的にはカメラとスクリーンとを相互接続する、ホームネットワークアプリケーション、産業プラントまたは自動車のアプリケーションに特に適している。
しかしながら、POFに基づいた現在の自動車のアプリケーションは、一重POFを介する物理リングのトポロジも利用している。したがって、いくつかのノードは直列的に接続されるか、または中央ユニットに接続される。そのようなトポロジは、1つのセンサのアプリケーションに対して最適である必要はない。さらに、共通のリングに沿ったノードの各ペアについて、具体的にはフィードバックチャネルの実行例は、特に関連するノードのより高い数に対しては、実現することが困難である。したがって、そのようなトポロジについて、THP以外の等化技術がより都合がよいかもしれない。たとえば、フィードフォワード技等化(FFE)は、受信器から送信器へのフィードバックは必要としない。物理リングトポロジが必要とされる場合、ノイズ増加に伴う実行損失にもかかわらず、FFEは高スペクトル効果M−PAMのためにDFEよりも良好に実行し得る。すなわち、DFEは、そのようなシステムにおいて、かなりの誤差伝播に悩まされ得る。
変調、コーディング、プレコーディング、およびフレーム構造の効果的な採用を達成するために、これらの技術が互いに関連して設計されることが重要である。
具体的には、本発明は、プラスチック光ファイバを介してユーザデータを送信するためのフレーム構造に関する。フレーム構造は、ユーザデータと、同期、リンク制御、ならびに、コーディング、変調および等化のような適用技術の目的のための追加信号との適合を可能にする。
通信システムにおいて、ユーザデータは、送信器および受信器におけるデータの対応する解釈を可能とするために、明確に定義された構造で、銅配線、光ファイバ、ワイヤレスチャネルなどを用いて搬送される。具体的には、データは、時間領域においていわゆるフレーム構造内に順序付けられる。フレーム構造は、時間領域において場所とデータの順序を含む物理媒体を用いてどのように送信されるかを規定する。適当なタイミング事象において、受信器とデータ検出との同期化を可能とするために、同期シーケンスがユーザデータ内に含まれる。ユーザデータの一部であるフレーム構造は、典型的にデータを制御するための専用の部分を含む。制御データは、データ接続の制御、マルチユーザアクセスの制御、チャネル品質推定のために用いられる所定のパイロット信号の提供および等化などを可能とするために含まれ得る。システム内で採用されるフレーム構造は、送信の効率についての影響を有し、その設計は物理媒体の特性に従わなくてはならない。
送信は、異なる動作モードにおいて影響を受け得る。通常動作モードにおいては、フレーム送信は、データが送信されないときでさえも、いつもアクティブである。送信に関して利用可能なユーザデータがない場合、アイドル情報が送信される。これは、必要のないときでさえも、あるレベルの電力を用いた送信をもたらす。省電力を可能とするために、低電力モードが提供され得る。低電力モードにおいては、ユーザデータは、利用可能であれば、フレーム構造のペイロードにおいてのみ送信される。したがって、データの送受信は、電力消費を低減するために、アイドルのフェーズの間はオフにされ得る。たとえば、エネルギ効率イーサネットと呼ばれるイーサネット規格IEEE802.3azは、そのような機能を提供する。物理媒体を用いたデータの送受信の効率を改善するための他の手段は、物理媒体制約および送信特性に従ってフレーム構造の異なる部分に適用されるパワースケーリングである。
プラスチック光ファイバのための適当なフレーム構造を設計するために、フレーム構造は、帯域幅制限、変化可能な送信特性、ならびに、通信チャネルの一部を形成するすべての電子的および/または光学的素子のノイズ源に対処すべきである。これは、ファイバ自体、光電子機器、および光学機器を含む。そのようなフレーム構造に対する要件は、プラスチック光ファイバを介したマルチギガビット送信に対応する高性能レベルを達成するために必要とされる通信システムにおいてはかなり高い。具体的には、高スペクトル効率適用コーディングおよび変調スキームが、光電力リンクバジェットを最大化するために用いられる。送信経路における光電子素子によって生じる非線形応答は補償されなければならない。さらに、シンボル間干渉を均等化するために、送信器側において、フィードフォワード等化、または判定帰還等化、またはプレコーディングが適用されなければならない。シンボル等化は、低ジッタタイミング回復、送信シンボル間のシンボル認識、および効率的なサンプリングを実行するための相の検出を可能とするように、有利に設計されなければならない。チャネルの可能性のある変化する特性に送受信を適合するために、ロバストな論理サブチャネル(制御チャネル)が適応構造のために用いられ、それによってシステムはプレコーディング係数、データ速度を動的の修正し、リンク状態の情報の送信、リンク設定の間の物理送信ケイパビリティのネゴシエーションなどをすることができる。この情報は、制御データに属する。
図5は、本発明の一実施形態に従う、通常電力モードのためのフレーム構造の一例を示す。フレームは、以下のものを含む。
− フレーム同期、タイミング回復、非線形チャネル推定、および等化適用のための基準信号(パイロット)。
− リンク開始、ケイパビリティネゴシエーション、ユーザデータ同期、適応プレコーディング、および適応ビットレートのための物理ヘッダ。
− 高コーディング順方向誤り訂正(forward error correction:FEC)、変調、およびプレコーディングのためのペイロードデータブロック。
具体的には、フレームjは、フレームの開始において、同期部S1を含む。部分S1は、フレーム同期およびタイミング回復のための一連のシンボルを含む。図5において理解できるように、後続のフレームj+1も、同期部S1で開始される。同期部S1の後には、誤り訂正コードの複数のコードワードCW0,CW1,CW2,CW3を含むペイロードデータブロック(ユーザデータ部)が続く。データブロック内のユーザデータは、好ましくは、高コーディング前方誤り訂正および変調スキームを用いてコーディングされる。たとえば、好ましくは、欧州特許出願番号11002046.8において提供されるマルチレベルコセットコーディング(multi-level coset coding:MLCC)スキーム(参照により個々に引用する)が適用される。このスキームは、POFを介して、3レベルコセットコードによってコーディングされたデータを送信する。第1のレベルは、BCHコーディングを含み、第2のレベルは第1のレベルよりも高いコードレートを有するBCHコーディングを含み、全ての3つのレベルは、コンステレーションへの個別のマッピング、およびマッピングされたシンボルの格子変換(lattice transformation)を含む。その後、レベルが追加され、結果として得られるコーディングされたシンボルが時間領域変調上にマッピングされる。第2のレベルは、実質的に同じコードレートおよび異なるコードワード長を有する、2つの選択可能なBCHコードを提供する。それに対応して、デコーディングは、多段デコーダによって実行され得る。したがって、コードワードCW0,CW1,CW1,CW2,CW3は、MLCCコードのコードワードであり得る。
データは、さらにプレコーディングされる。ケイパビリティのネゴシエーション、ユーザデータ同期、適応プレコーディングおよび適応ビットレートを可能にするために、制御情報を収容するための物理ヘッダがフレーム構造内に含まれる。これは、図5において、部分PHS0,PHS1,…,PHS12,PHS13によって示される。これらの物理ヘッダ部は、同じフレーム内において互いから規定の距離でフレーム内に含まれる。具体的には、図5においては、物理ヘッダは、各々8つのデータサブブロックに含まれる。物理ヘッダ部PHSx(x=0,…,13)は、基準シンボルシーケンス部S2y(y=0,…,12)と交互に、フレーム内に含まれる。
タイミング回復、非線形チャネル推定、および等化適用を可能にするために、基準シンボルシーケンス部S2yがフレーム内に含まれる。具体的には、基準シンボル部S20,S21,S212が示される。これらの基準信号(パイロット)部S2は、ほぼ等時間距離にある物理ヘッダ位置の間に配置される。図5におけるフレームjは、0から27までナンバリングされた28個のデータサブブロックを含み、各サブブロックは、さらに、iがインデックス1から111までを有する4つのスロットCWiを含む。同期部S1、基準信号部S2、または物理ヘッダ部PHSは、4つのデータコードワード(CW)ごとに含まれる。しかしながら、このフレーム構造は一例に過ぎず、一般的にはフレーム内のサブブロック(ユーザデータ部)において異なる数のコードワードが採用されてもよく、パイロット部および同期部ならびに物理ヘッダ部の間の距離は異なっていてもよいことに注意すべきである。
要約すると、図5のフレームは、パイロット信号、ヘッダ、および所定の長さのペイロードを含む。パイロットおよびヘッダはサブブロックに分割され、ペイロードサブブロックの間に挿入される。各ヘッダサブブロックまたはパイロットサブブロックは、所定の数のシンボルからなる。ヘッダサブブロックまたはパイロットサブブロックについて、最初のいくつかのシンボルおよび最後のいくつかのシンボルは、値ゼロをとる。各ペイロードサブブロックは、整数のMLCCコードワードからなる。MLCCコードワードの送信は、ペイロードサブブロックの開始に揃えられる。コードワード長は、MLCCコード内に設定され得る。開始において、デフォルト長のコードワードが適用される。図5における例においては、サブブロックは、4つのコードワードで構成される。しかしながら、これは一例に過ぎず、一般的には、他の数のコードワードが用いられてもよい。パイロット(S1,S2x)およびヘッダ(PHSx)サブブロックが、ペイロードサブブロックごとに1回送信される。フレームは、以下に示されるように、低電力モードが用いられるときでさえも、S1ブロックによって始まるとともにS2サブブロックとPHSサブブロックとが交互に現れる同じパターンが続く。
図6は、信号に関しての、同期部S1および基準信号部S2yならびに物理ヘッダ部PHSxの好ましい特性を示す。具体的には、フレームjは、フレームおよび/またはシンボルの同期、ならびにタイミング回復の目的のための基準シンボル(パイロット)のシーケンスを含む同期部S1で開始される。理解されるように、同期部S1を表わす部分610は、ゼロ信号で始まり、ゼロ信号で終了する。ここでゼロ信号は、LEDにおける電流光電力変換後の、平均光電力に対応する。ゼロ信号は、チャネルインパルス応答を調整するために用いられ、その推定は、使用データに有利に適用されるトムリンソン−ハラシマプレコーディングによってさらに用いられる。図においてさらに理解されるように、この場合においては、ゼロ信号は、最低信号値を表わしていない。ここでの用語「ゼロ」は、むしろ論理信号レベル「0」に関連する。具体的には、ゼロ信号は、予め定められたレベル一定信号であり、ここでは平均−ゼロである。含まれるパイロットシンボルは、2つの可能性のあるレベル、1および−1を有する。フレームjは、この同期部S1 610で始まる。同期部の後には、4つのコードワードCW0からCW3によって形成される第1のデータサブブロックが続く。データサブブロックは、THPによってプレコーディングされ、MLCC前方誤り訂正コードによってエンコードされかつ変調されたペイロードを搬送する。データは、イーサネットプロトコル、ビデオやオーディオのような特定のペイロードのタイプを搬送するためのプロトコル、SPIやI2C,あるいは他の高度なレイヤープロトコルのようなマルチプロトコルによってカプセル化され得る。
第1のデータブロックの後には、物理ヘッダ部620が含まれる。2より多いレベルを有するシンボルを収容するペイロード部620とは異なり、物理ヘッダは、好ましくはロバストな送信が可能な変調を用いて送信される。図6の例は、2のレベルを有する信号のみが含まれる対応する物理ヘッダ部630を示す。しかしながら、これは一例に過ぎず、一般的には、物理ヘッダも、より多くのレベルを用いてエンコードされてもよいことに注意すべきである。しかしながら、物理ヘッダにおいて搬送される制御情報のロバスト性を低減するために、物理ヘッダがペイロードデータよりも少ないレベルでコーディングされるときに有益である。物理ヘッダは、具体的には、リンクセットアップ、特定のプレコーディングのネゴシエーション、および、とプレコーディングパラメータおよび/または変調エンコーディングスキームのパラメータを搬送し得る。
図6は、非線形チャネル推定、イコライザ適用、およびタイミング回復のために用いられ得る所定のパイロットシーケンスを搬送するためのパイロット部S2 640をさらに示す。同期部S1とは異なり、パイロットシーケンスS2は、複数の変調レベルを有するシンボルを含む。これは、非線形チャネル推定およびイコライザ適用について特に有益である。図6から理解されるように、全ての非データ部S1,S2およびPHSは、先行のまたは後続のデータサブブロックからそれらを分離するため、およびしたがってフレームセクション間でのシンボル間干渉の影響を軽減するために、ゼロ信号部で開始・終了する。
図5および図6に示されるフレーム構造は、ユーザデータ利用性とは独立したフレームの連続送信に適している。これは、ユーザデータが利用可能でない場合であっても、フレームが送信されるとともにペイロードデータブロックがアイドル情報で満たされることを意味する。したがって、受信器は、ベースライン変動、減衰変動、クロック周波数変動などのような受信信号の変化を容易にトラッキングできる。トラッキングは、たとえば、同期信号S1および基準信号S2、ならびに物理ヘッダ部PHSを用いることによって実行され得る。
図7は、低電力モードのために特に有利な代替的なフレーム構造を示す。低電力モードにおいては、同期部S1、パイロット部S2および物理ヘッダ部PHSは、先述の通常モードと同じ方法で送信される。しかしながら、データサブブロックは、ユーザデータが利用可能なときだけ送信される。したがって、フレーム構造は、ユーザデータ利用可能でない場合にアイドルペイロードを送信しないことによって省電力を可能にする。これは、図7において、データサブブロック(ユーザデータ部)の開始における「スリープ」およびデータサブブロックの終了における「ウェイク」によって示される。(同期データ、パイロットデータ、ヘッダデータのような)制御データの後、光電力は、データが送信されないデータサブブロックの期間の間低下(スリープ)され、次の制御情報の送信のためにデータサブブロックの終了において増加(ウェイク)される。増減は、スイッチングの連続であり、実際のシステムにおいては、典型的にすぐには実行されず、電力のオンまたはオフにいくらかの時間を必要とすることに注意すべきである。この時間においては、光電力を増加または減少する。この光電力を切ることは、上述の「ゼロ」信号をもたらすものではないことに注意すべきである(論理二値信号の論理「ゼロ」を表わすが非ゼロ光電力で送信される)。むしろ、それは、本質的に無(ゼロ)光電力出力に対応する。
言い換えれば、すべてのS1,S2およびPHS部について、システムはクロックおよびイコライザをトラッキングすることができるように起動する。1つのペイロードデータブロック(データサブブロック)の期間の間、送信するユーザデータが利用可能でない場合に省電力を達成するために、電力はオフまたは(低いレベルへ)低下される。スタートアップの間における低電力モードの使用に同意するために、物理ヘッダが双方のリンク端(送信器,受信器)によって用いられ得る。すべてのパイロットサブブロックおよびヘッダサブブロックが送信されるが、送信はペイロードサブブロックの間停止することができる。したがって、受信器は、依然として、フレーム同期時間回復、チャネル推定および等化適用、ならびに、適用プレコーディングおよび適用ビットレートに追従することができる。この例における低電力モードは、ペイロードサブブロック中に送信の停止または再開が不可能であるように、完全なペイロードブロックに常に影響を与える。省電力の量は、ペイロードサブブロック長と比較して、システムのスリープおよび起動に必要とされる時間の百分率に依存する。この百分率は、実行例およびそれに用いられる実際の光電気要素に依存する。一般的に、電力はオフにされてもよい。しかしながら、電力が低下されるように電力が依然として残っている実施形態もあり得る。さらに、この例においては、電力低下は全体のサブブロックに関連する。しかしながら、一般的には、電力のオフ/低下/オン/増加は、コードワード(CW)のサブセットについて実行されてもよい。たとえば、最初のCWおよび/または最後のCWは、常に送信されてもよい。これは、欠点を有し、PHSにおいて対応するシグナリングを必要とし得る。一方、全体のデータサブブロックがオフ/オンされる場合、受信器だけがS1,S2,PHSを受信するためにオンされる必要があり、後続のデータサブブロックがTXによってオフにされたことを検出すると(所与のNのシンボル数にわたって無電力を検出すると)、オフにされる。したがって、シグナリングは必要でない。
図8は、リンク負荷の関数として、通常モードに対する低電力モードフレーム構造によって達成される省電力を示す。具体的には、グラフは、低電力モードが送信に適用されるときの、トラフィック負荷の関数としての電力消費を示す。電力消費は、600バイトイーサネットパケットのポアソン到着を伴うトラフィック負荷についてのアクティブモードに関連して表わされる。理想的な依存性は、「理想」として図に示される線形依存性であり、データが送信されるときだけ電力が送信されることを意味する。これは、瞬間的な電力のオンおよびオフに対応する。EE−POFとして示される、理想曲線の情報の3つの曲線は、図7を参照して説明される低電力の実施形態に従った送信を表わす。曲線は、データサブブロック時間に比較した起動およびスリープの遷移のために必要とされる時間の百分率の仮定で変化する。具体的には、データサブブロック時間の10%,20%および40%のスリープ+起動遷移が示される。最上段の曲線は、EEE−1000ベースT(1ギガビット/秒送信)フレーム構造の効率を示す。光電子機器における本技術の現在の状態に基づいて、10%以下の起動およびスリープ遷移に対応する遷移時間が実行可能であることに注意すべきである。したがって、図7を参照して説明される構造を採用することによって達成され得る省電力は、かなりのものである。グラフにおいて見られるように、省電力はリンク負荷にほぼ線形の態様でスケーリングできる。
フレーム内の同期部、パイロット部、およびヘッダ部の位置および特性は、送信の効率にかなりの影響を与え得る。本発明によれば、2種類の同期パイロットシーケンス、すなわち、同期部S1およびパイロット部S2が区別される。同期部S1は、フレームの開始において1回送信される。フレーム同期、すなわちフレーム境界の検出を容易にするように設計されている。したがって、受信器は、フレームの開始を検出することができるはずである。好ましくは、同期シーケンスS1は、2−PAMシンボルの擬似ランダムシーケンスに対応する。これは、同期シーケンスが、高および低の2つの可能性のあるレベルのシンボルだけを含むことを意味する。2−PAMシンボルシーケンスの長さは、好ましくは、受信器における低分散検出を提供するように選択される。上述のPAM変調の利点以外に、2−PAM変調は、それが単純であるという利点を有する。情報(同期シーケンス)は、事前に受信器によって知られ、したがって、受信器はフレーム境界の検出のためのデータ支援アルゴリズムを実現することができる。たとえば、基準信号が集合{−1,1}からの値をとるので、受信器における同期シーケンスを用いた訂正は、加算器および乗算器のツリーを用いることによって実現され得る。同期シーケンスS1におけるシンボルは、最適なサンプリングポイントを探索することを可能にするタイミング回復のためにも用いられ得る(チャネル遅延グループおよびチャネルインフラストラクチャパルス応答に依存する位相同期)。たとえば、シンボル速度で動作するミュラー−ミュラー(Muller-Muller)またはベルグマンクロック回復アルゴリズムが採用されてもよい(より詳細には、たとえば、カートH.ミュラー(Kurt H. Mueller),マルクス ミュラー(Markus Muller)による「デジタル同期データ受信器におけるタイミング回復(Timing recovery in digital synchronous data receivers)」,IEEE論文誌 通信,vol24, no.5,1976年5月,pp. 516-531、および、ジャンW.M.ベルグスマン(Jan W.M. Bergsmans)らによる「データ支援タイミング回復スキームのクラス(A class of data-aided timing-recovery schemes)」,IEEE論文誌 通信,vol.43, no.2/3/4,1995年2月/3月/4月,pp. 1819-1827を参照。これらは参照によりここに引用される)。受信器において利用可能なSNRが最大でありロバストな検出を補償するように、パイロットシーケンスS1のパワースケーリングは、このフレームサブブロックの送信が発光デバイスの全範囲を使用するような態様に選択される。したがって、2−PAMの高および低のレベルは、送信機の全範囲に対応する。上述のように、同期部S1はプレコーディングされるとともにゼロシーケンスが付加される。ゼロシーケンスは、電気から光への電力変換後の平均光電力に対応する。したがって、ゼロシーケンスの光電力は、S1パイロットによって採用される極値間の中間点に等しい。各ゼロシンボルシーケンスの長さは、好ましくは、完全なチャネルインパルス応答、具体的には最も代表的なチャネル応答タップを含むことができるように設計される。これらは、所定のしきい値を超過する(平均)電力を有するタップとして決定され得る。S1,S2,PHSの各々を取り囲むこれらのゼロ信号部は、シンボル干渉が低減され/回避されることを可能とする。具体的には、同期部S1を用いてペイロードデータサブブロックによって引き起こされるシンボル間干渉を回避するために2P―PAMシンボル前後にゼロシーケンスが挿入されて、次の(後続の)ペイロードデータサブブロックを用いた同期シーケンスS1のシンボル間干渉を回避する。2−PAMシンボルは、プラスチック光ファイバおよび対応する光電子機器によって形成されたチャネルのような非線形チャネルにわたるフレーム同期およびタイミング回復(シンボルサンプリングポイント調整)のために十分にロバストである。しかしながら、それらは、チャネル推定および等化目的には不十分であり得る。
図9は、同期信号生成器の可能性のある実行例を示す。具体的には、二値最大長シーケンス(maximum length sequence:MLS)が用いられて、LS1ビット長の二値擬似ランダムシーケンスを生成する。シーケンスの生成後、シーケンスは2−PAM変調によって変調される。チャネルを用いて変調されたシーケンスを送信する前に、パワースケーリングファクタが適用され得る。パワースケーリングファクタは、フレームの残余の部分に適用される係数に関連する。具体的には、パワースケーリングファクタは、整数k0によって規定され、k0は、システムがペイロードデータサブブロックおよび/またはパイロットシーケンスS2において管理することができる2k0PAMコンステレーションの最大値として規定される。整数k0は、フレームを構成する全ての部分に対するスケーリングファクタを規定するために用いられる。整数k0は、高解像度を可能とするとともにフレームの異なる部分についてのスケーリングファクタを規定するのに十分高くなくてはならない。ここで、全てのフレームの部分のコンステレーションがスケーリング後に任意の範囲[−2k0,2k0)に正規化されると仮定する。図9は、ペイロードデータサブブロックおよび/またはパイロットシーケンスS2における最大256−PAM変調に対応するk0=8を示す。シンボルFsは、パワースケーリング後の同期シンボル生成器から出力されるシンボルレートを示す。
図9において理解されるように、MLS生成器910は、擬似ランダムシーケンスLS1ビットを生成する。MLS生成器は、シフト動作および加算動作による線形フィードバックシフトレジスタによって実現され得る。0および1の生成された上記のランダムビットシーケンスは、ファクタ2と掛け合わされてレベル0および2のシーケンスをもたらし、そこから定数1が差し引かれて920、レベル−1および1のシーケンスをもたらす。このシーケンスは、生成器950からパワースケーリングブロック960へ提供され、スケーリングファクタ(この例ではファクタ255)を乗算器970によって生成された上記ランダムシーケンスに適用し、その後シンボルレートFsで出力される。出力シーケンスは、値−256および256(一般的には、−2k0+1および2k0−1)を有するようにスケーリングされる。
図10は、上述のように生成された、出力同期シーケンスS1を示す。具体的には、LS1Zシンボルのゼロシンボルシーケンス(1001,1009)が、実際の同期シーケンスの前後に付け加えられる。2つのゼロシンボルシーケンス1001,1009の間に、パワースケーリングされたLS1シンボル、生成されたMLS、2−PAMシンボル1010が挿入される。プラスチック光ファイバを介したギガビットについて特に有利な好ましい設計は、312.5メガシンボル/秒(MSps)において、LS1=16のゼロシンボルを含む。これに対応して、2−PAMシンボルの長さは、好ましくは、312.5メガシンボル/秒(MSps)において、LS1=128シンボルである。
パイロットシーケンスS2は、好ましくは、異なる設計を有する。有利にもそれはM−PAMシンボルのシーケンスを含む。チャネルが非線形なので、チャネル応答の全ての情報を活性化して引き出すために、2つより多くのレベルが有効である。パイロットシーケンスS2が事前に受信器によって知られているので、非線形チャネル推定のために、データ支援推定アルゴリズムが受信器において実行され得る。たとえば、切断ボルテラ級数に基づいた再帰最小二乗(recursive least square:RLS)推定が適用されてもよく、たとえば、DC応答、一次応答、二次応答、三次応答を推定することができる(より詳細には、たとえば、V.ジョン マシュー(V. John Mathews)による「適応多項フィルタ(Adaptive Polynomial Filters)」,IEEE信号処理マガジン,1991年7月,pp. 10-26に示され、参照によりここに引用される)。ボルテラベースの応答が受信器において使用されて、データ検出の信頼性を改善するためにチャネル応答を線形化する。パイロットシーケンスS2は、特に、プレコーディング係数を推定するために、フィードフォワードイコライザ、判定帰還イコライザ、またはトムリンソン−ハラシマプレコーディングイコライザのような等化適応のために用いられてもよい。チャネル推定および等化のためのデータ支援アルゴリズムは、収束するためにかなり長い学習シーケンスを必要とするので、パイロットシーケンスS2はかなり長くする必要がある。ユーザデータ送信の時間遅れを回避するために、本発明によれば、S2部分全体を一度に送信するよりも、パイロットシーケンスS2をいくつかのチャンク(部分)に分割することが有効である。好ましくは、各パイロットシーケンスチャンクS2xの長さは、同期シーケンスS1の長さと等しい。変数xは、特定のS2部分を参照するインデックスであり、そのインデックスは、フレームについてのS部分の数に対応する最大値を有する整数である。
S2チャンクおよびS1同期シーケンスの間の時間的分離は、好ましくは、図5から図7を参照して説明される実施形態においても理解できるものと同じである。パイロットシーケンスS2は、タイミング回復のために同期シーケンスS1とともに用いられてもよい。なぜなら、それらは受信信号についての時間基準を表わすからである。言い換えれば、同期シンボルS1およびパイロットシンボルS2xの部分は、フレームのシーケンスにおいて、所定の周波数で周期的である。同様に、同期シーケンスS1の場合のように、各S2チャンクはゼロシーケンスが前後に追加されて、シンボル間干渉を回避する。
たとえばTHプレコーダにおいて、ポストカーソルシンボル間干渉が排除されるように、ペイロードデータサブブロックがプレコーディングされてもよい。しかしながら、受信器においては、プレコーディングされていない部分S1,S2,PHSは、依然としてポストカーソル干渉を生成し得る。好ましくは、受信器と送信器との間の通信から独立とするために、プレコーディングは、S1,S2,PHSに適用されなくてもよい。
パイロットシーケンスS2についてのパワースケーリングが、M−PAM変調の極値(PAMシンボル{−M+1,−M+3,…M−3,M−1}について、M−1および−M+1)が発光デバイスの全範囲の極を維持するような態様で適用される。
図11は、パイロットシーケンスS2の生成器の例を示す。パイロットシーケンスS2は、好ましくは、同期シーケンスS1の場合と同様に、最大長シーケンス生成器(MLS)によって生成された擬似ランダムシーケンスである。生成されたシーケンスの長さは、好ましくは、k0×LS2ビットである。図11を見ると、MLS生成器1110は、k0×LS2の長さを有する、0および1のシーケンスを生成する。このビットシーケンスは、直列から並列に変換される1120。これは、LS2個のシンボルのシーケンスをもたらし、各シンボルはk0ビットを有する。シンボルは2と掛け合わされるとともに、中央に置かれる1130。結果として得られる集中されたシーケンスは、同期シーケンス生成に関して与えられるパワースケーリングファクタの定義に対して、ファクタ1によってパワースケーリングされる。値{−255,−253,…,253,255}を有するLS2個のシンボルのシーケンスが、シンボルレートFsで出力される。直列−並列変換1120は、2k0−PAMによる変調に対応する。具体的には、ビットは、k0ビットチャンクにグループ化されて、符号なしの整数(信号レベル)のシーケンスを形成する。パワースケールファクタは、チャネルへの送信前に適用される。パワースケールファクタは、フレームのほかの部分に適用されるファクタと関連する。全てのフレーム部分のコンステレーションが、スケーリング後、任意の範囲[−2k0,2k0)に正規化されると仮定する。上記の例は、k0が8に等しい場合を示すことに注意すべきである。しかしながら、一般的には、k0の他の値が採用されてもよい。
S2個のM−PAMシンボルのシーケンスが生成された後、シーケンスはLS2xシンボルのチャンクに分割され、好ましくはLS2x=LS1である。各々のチャンクには、LS2zの長さのゼロシンボルのシーケンスが前後に付加される。好ましくは、LS2z=LS1zである。言い換えれば、同期シーケンスおよびパイロットシーケンスについての前後に付加されたゼロシンボルシーケンスの長さは、同じ長さである。さらに、同期シーケンス部S1の長さは、パイロット部S2xの長さは等しい。
図12は、パイロットシーケンスS2を表わす信号を示す。具体的には、パイロットS2のチャンクS2xが示される。チャンクS2xには、LS2Z個のシンボルのシーケンスが前後に付加される。パイロットシーケンスチャンクS2x自体は、LS2x個のシンボルを含む。プラスチック光ファイバを介したギガビットのための好ましい設計によれば、パイロットシーケンスチャンクの前後に付加されるゼロシンボルシーケンスの長さは、312.5MSpsにおいて16シンボルである。パイロットS2を構成するM−PAMシンボルシーケンスの長さは、好ましくは、312.5MSpsにおいて1664である。このシンボルシーケンスはチャンクにさらに分割され、各チャンクは、好ましくは、同じシンボルレートにおいて128シンボルを含み、パイロットシーケンスS2xの数は好ましくは13である。したがって、図5から図7の例にすでに示されるように、フレーム内の同期シーケンス部S1およびパイロットシーケンス部S2xの数は14である。M−PAMのレベル数は、好ましくは256である。この構成は、プラスチック光ファイバについて特に有利である例であることに注意すべきである。しかしながら、本発明の限定することなく、異なる値が選択されてもよい。特に、フレームは、パイロットシーケンスチャンクおよび/またはユーザデータ部の異なる数を有してもよい。ユーザデータ部は、異なる数のコードワードを含んでもよい。含まれるユーザデータは、先述の前方誤り訂正コードのコードワード(または整数の複数のコードワード)に対応している必要はない。
物理ヘッダは制御情報を含む。具体的には、制御情報は、システムがトムリンソン−ハラシマプレコーディング係数およびユーザデータビットレートの組を動的に適応できるようにする適応構造のために用いられる。ユーザデータレートの適応は、使用される場合には、ユーザデータおよび/またはMLCCスキームの各レベルにおけるスペクトル効率の構成に追加されるべき冗長性の量を特定することによって前もって決定しておいてもよい。これは、たとえば、すでに上述したように、コーディング(および変調)の所定のコードレートのうちの1つを特定することによって達成され得る。物理ヘッダデータは、リンク起動および/または他のリンク起動指令において、リンク状態および物理送信ケイパビリティのネゴシエーションの情報をさらに含み得る。一般的に、それは、物理層についてのユーザデータ送信に関する制御情報を含む。
好ましくは、物理ヘッダは、ペイロードデータサブブロック(ユーザデータ部)にカプセル化されたユーザデータよりもロバストな方法で、受信器によってデコーディングされるように設計される。具体的には、物理ヘッダによって搬送される二値情報は、変調の前に、前方誤り訂正コードを用いて暗号化(scrambled)およびコーディングされる。前方誤り訂正コードは、物理ヘッダでコーディングの誤差ケイパビリティが常により低くなるような態様で、ペイロードデータにおいて用いられる前方誤り訂正コードによって与えられる誤り訂正ケイパビリティに応じて設計される。さらに、巡回冗長検査(CRC)が、受信器における誤差検出ケイパビリティのための前方誤り訂正コーディングの前に追加されてもよく、それによって、受信器はヘッダが正しいかどうかを常に知ることができる。好ましくは、ヘッダのロバストな送信を提供するために、二次元(2D)二位相偏移変調(binary phase shift keying:BPSK)マッピングに基づく2−PAM変調が採用される。この変調は、両部分が同じ前方誤り訂正を用いると仮定した場合に、最悪のチャネル状態におけるペイロードデータに関するデシベルによってノイズマージンを改善する。これは、いかにより詳細に例示される。
図13は、本発明の実施形態に従う物理ヘッダのエンコーディングチェインを示す。好ましくは、二値BCHコードが、前方誤り訂正コードとして採用される。たとえば、16ビットのCRCが挿入される。生成器多項式の例は以下である。
1+x2+x5+x6+x8+x10+x11+x12+x13+x16
図14は、CRCパリティビットの対応する生成の例を示す。計算の始めにおいて、16個の遅延要素S0からS15がゼロに初期化され得る。たとえば、状態CRCgenにおいて、接続されたスイッチ1410を用いて16ビットロングCRCを演算するために、704ビットの物理ヘッダが用いられる。対応する88オクテット(704ビット)のヘッダが直列に処理された後に、スイッチ1410が、図13における設定CRCoutに対応して切り離される。そして、16個の記憶値S0からS15は、計算されたCRC16に対応し、S15からS0の順序で送信される。BCHエンコーディングは、情報メッセージの後にパリティが送信されるシステマティックコーディングである。そのようなシステマティックエンコーダの例が図15に示される。
図15は、物理ヘッダを保護するために採用され得るシステマティックBCHエンコーダを示す。具体的には、BCHコーディングは、2つのステップで実行され得る。すなわち、
− xn-kによるM(x)の乗算であり、M(x)はエンコーディングされるべきkビット長さの情報(メッセージ)である。
− G(x)による除算M(x)・xn-kの剰余としてのD(x)の計算。
図15に示される、すべての遅延要素S0〜Sp−1が、エンコーディング前に0に初期化されなくてはならない。情報メッセージM(x)を形成するkビットのすべては、スイッチ1510の状態BCHgenにおいてパリティD(x)を計算するために用いられる。kビットのすべてが直列に処理された後、スイッチ150が切り離され(BCHout設定)、p個の記憶値(s0〜Sp−1)がパリティD(x)として出力される。D(x)は、Sp−1からS0の順序で送信される。
CRC、二値スクランブル、BCHエンコーディング、およびBPSK変調の後に、物理ヘッダサブフレーム(physical header sub-frame:PHS)が取得され得る。物理ヘッダエンコーディングの特別な方法は、好ましくは、ペイロードデータサブブロックについて用いられるM−PAM変調および等化とは独立である。これは、適応ビットレートのネゴシエーション、プレコーディング、ケイパビリティネゴシエーションなどを開始するためのシステムのリセットにおいて、物理ヘッダの受信を可能とする。
POFを介したギガビット用のコーディングの好ましい設計に関して、上述のような適応誤り訂正コードが適用され、それはペイロードデータサブブロックに適したFECを規定する。コードの好ましいパラメータはnh=896ビットの数のコードワード長さであり、情報ビットの数はkh=720ビットであり、パリティビットの数はph=176ビットであり、コードレートはrh=720/896=〜0.8である。さらに、ガロワ体(Galois’ Field)GF(2m)にわたるBCH(ここでm=11)および誤り訂正ケイパビリティt=16が適用される。これは、原始BCH(2047,1871)からの短縮バージョンである。この短縮は、720個のデータビットに1151個のゼロビットを前に付加することによって実現される。ガロワ体演算を最小化するために、最小重み1+x2+x11の既約多項式が選択され得る。生成器多項式は以下の式によって与えられる。
ここで、g(i)は、0または1の値(二値)のみをとる。このBCHコードについてのG(x)の次数は176ビットであり、G(x)係数が、たとえば以下によって与えられる。
'h0001_A3E8_171D_BCA4_EE1E_7CDC_A7DA_FB8D_8F39_8072_8516_6007
ここで、g(0)は最下ビット(Least Significant Bit:LSB)に対応する。
確実に正しい受信を行なうために、ヘッダに対してロバスト変調が採用され得る。図16Aは、二次元(2D)二位相偏移変調(BPSK)2−PAMであるそのような変調の例を示す。BPSK 2−PAMは、次元ごとに0.5ビットの効率をもたらすとともに、ペイロードデータブロックデコーディングに対して、3デシベルだけノイズマージンを増加するために用いられる。ヘッダは、好ましくは、トムリンソン−ハラシマプレコーディングによってプレディストーションコードされず、それによって、ヘッダは、送信器とは独立して受信器において常に等化され得る。トムリンソン−ハラシマプレコーディングがペイロードサブブロックについて用いられた場合には、信号の品質は、検出におけるユーザデータに対して6デシベルだけ増幅される。
図16Aにおいて理解されるように、BCHエンコーダからのビットは、スケーリングされ1610かつ中央化1620されて、ビットシーケンスx0,x1,x2,x3,x4を得る。このビットシーケンスは、同位相成分Siおよび直交成分Sqにさらに変調され、結果として得られる以下のシーケンスで出力される。
−x0,x0,−x1,x1,−x2,x2,−x3,x3,−x4,x4
この出力シーケンスは、その後、パワースケーリングされて送信される。
パワースケーリングが図16Bに示される。パワースケーリング後の出力シーケンスの例が図17に示される。物理ヘッダが、たとえば同期シーケンスS1またはパイロットシーケンス部S2xの期間よりも大きいと仮定する。ユーザデータ送信の時間遅れを回避するために、したがって物理ヘッダはPHSxで示されるいくつかのチャンク(部分)にさらに分割されるとともに、フレーム内において規定の時間間隔で、かつデータおよびパイロットシーケンスが交互になる態様で送信される。有利にも、各物理ヘッダチャンクPHSxの長さは、同期シーケンスS1の長さに等しい。有利にも、物理ヘッダチャンク、同期シーケンス、およびパイロットシーケンスチャンクの間の距離は等しく、それは、受信器がそれら(PHSx,S1,S2x)のすべてに基づくブラインドタイミング回復を実行することができるようにする。なぜなら、それらは、共通の時間基準を表わすからである。好ましくは、物理ヘッダチャンクを送信する周波数は予め定められており、受信器および送信器に対してよく知られている。
図6および図7から理解されるように、物理ヘッダチャンクは、2つの連続したパイロットサブブロック間に配置され、それによって物理ヘッダ情報ならびにパイロット推定ケイパビリティは、フレームに沿って均一に展開される。同期シーケンスS1およびパイロットシーケンス部S2xと同様に、各物理ヘッダチャンクPHSxには、シンボル間干渉を回避するために、ゼロシーケンスが前後に付加される。これは図17に見られ、シンボルの数LPHSzは、前後に付加されたゼロ信号を表わす。
物理ヘッダのパワースケーリングは、パワースケーリングパラメータk0を用いて定義されるパワースケーリングに対応し、同期シーケンスS1のスケーリングにも用いられる2k0−1に等しい。好ましくは、ゼロシンボルシーケンスの長さは、上述の同期シーケンスS1およびパイロットシーケンス部S2xにおけるものと同様であり、好ましくは16個のシンボルである。物理ヘッダを構成する2−PAMシンボルシーケンスの長さは、好ましくは1792個のシンボルであり、各々が128個のシンボルを有する物理ヘッダチャンクにさらに分割される。シンボルレートFsは、好ましくは312.5メガシンボル/秒であり、全体のフレームに対して等しい。これは、フレーム内に14個の物理ヘッダチャンクPHSxをもたらす。
ユーザデータ情報を搬送するために、ペイロードデータサブブロックが用いられる。ユーザデータ情報はエンコーディングされるとともに、利用可能な通信チャネルの容量に従って変調される。
畳み込みコードよりはむしろブロック指向チャネルコーディングを用いることが有利である。なぜなら、これは、デコーディング時間遅れを低減することができるからである。さらに、ペイロードデータサブブロックは、コードワードの整数値にわたって延在し、それによって、各ペイロードデータサブブロックの前方誤り訂正デコーディングは独立である。これは、低電力モードフレーム構造が用いられる場合に主に有利である。なぜなら、デコーディング時間遅れは、フレーム内の使用可能なデータサブブロックに依存しないからである。さらに、デコーディング時間遅れはジッタを示さない。なぜなら、コードワードに属するシンボルは中断なく受信されるからである。
図5および図7は、ペイロードサブブロックが、同時に4つのMLCCコードワード(CW)である4つのスロットを含むフレーム構造が示される。ブロックコーディングの採用は、サブブロックの開始に揃えられる利点を有する。これは、低電力フレーム構造について特に有利である。なぜなら、デコーディング時間遅れは、そうでなければ、たとえばコードワードがサブブロック境界にわたって広がる場合に、ペイロードサブブロックについて増加されるからである。ペイロードサブブロック長は、フレーム内の同期シーケンス、パイロットおよび物理ヘッダの送信によって生成されるオーバヘッドが相対的に小さいそのような方法で選択される。
ペイロードサブブロックには、ゼロシーケンスが前後に付加されない。なぜなら、これらのシーケンスが、同期シーケンスS1、パイロットシーケンスS2xおよび物理ヘッダPHSxサブブロック内にすでに含まれるからである。同期、パイロットおよびヘッダサブブロック前後において前後に付加されるゼロシーケンスは、チャネルインパルス応答、特にその実質的な部分が含まれるような長さを有するように選択される。
ペイロードサブブロックに適用されるスケーリングファクタは、M−PAM変調のレベル数Mに依存する。変調のレベル数(次数)は、チャネル容量に近づくように有利にも選択される、通信システムの適応構造に依存する。具体的には、M−PAM変調は以下の数号からの値をとる。
{−M+1,−M+3,…,M−3,M−1}
スケーリングファクタは、トムリンソン−ハラシマプレコーディングにも依存し、それは、物理ヘッダおよびパイロットシーケンスとは異なり、ペイロードサブブロック送信において用いられる。トムリンソン−ハラシマプレコーディングの場合においては、各ペイロードサブブロックの開始において、フィードバックフィルタの状態がリセットされる。これは、トムリンソン−ハラシマプレコーダに入力される以前およびシンボルのすべてがゼロであったことが仮定されていることを意味する。同期シーケンスS1、パイロットシーケンスS2、および物理ヘッダシーケンスPHSのような制御情報を有するサブブロックがプレコーディングされないので、このリセットが採用される。
MLCエンコーダから出力されるPAMコンステレーションは、任意のコンステレーションについて等しいピークトゥピーク振幅を得るために、スケールファクタによって影響が与えられる。コンステレーションは、等しい光変調振幅(OMA)のためにスケーリングされる。なぜなら、背景セクションにおいて説明されたように、光チャネルは、パワーピークが制限された通信チャネルであるからである。
たとえば、パラメータkは、次元ごとにk=1,1.5,2,…,7.5,8ビットとして定義され、THPが使用される場合には、スケーリングファクタが用いられてもよい。
LEまたはDFEが用いられる場合には、以下のようになる。
ここで、sgnは、入力表現の符号を返す演算子である。ここでは、コンステレーションが、スケーリング後に任意の範囲[−2k0,2k0)に正規化されるものと仮定されている。
コンステレーションは等しい平均エネルギについてスケーリングされないので、各コンステレーションについて利用可能な信号−ノイズ比は定数kに依存するとともに、プレコーディングに依存する。具体的には、信号−ノイズ比は、より低いクレストファクタを有するコンステレーションに対してより高くなる。ペイロードサブブロックについて実行されるトムリンソン−ハラシマプレコーディングの場合には、全てのコンステレーションは、プレコーディング後に同じクレストファクタを示し、各コンステレーションについての利用可能な信号−ノイズ比はプレコーディング損失に依存する。
図18Aは、異なるM−PAM次数のコンステレーションについて、それぞれイネーブル(第3コラム)およびディスエーブル(第4コラム)におけるトムリンソン−ハラシマプレコーディングを用いた、パラメータkおよび対応するスケーリングファクタ(SF)の例を示す。図18Bは、エンコーダにおいて実行されるパワースケーリングの動作を示す。具体的には、トムリンソン−ハラシマプレコーディングから、信号がスケーリング部に入り、ファクタSF(k)でスケーリングされ、シンボルレートFsでチャネルに出力される。
図19は、本発明に従う送受信方法の例を示し、その詳細な例および実施形態が上記で与えられている。具体的には、送信方法は、ユーザデータの入力(受信)のステップ1910を含み得る。このステップは、典型的には、より高いレイヤから、おそらくより高いレイヤのプロトコルにおいてカプセル化されたユーザデータを受信することに対応する。たとえば、MPEGでエンコーディングされたビデオ信号、ならびに、IPパケットおよび/またはMACレイヤパケットにカプセル化されたビデオ信号が入力され得る。しかしながら、任意のプロトコルスタックにカプセル化された音声、テキスト、マルチメディアなどのような任意の種類の媒体が、物理層に入力されてもよい。したがって、ここでは、ユーザデータは、1つまたはより多くのプロトコルにおいておそらく圧縮されかつカプセル化されたコンテンツデータである。
送信器側において、ユーザデータは、フレーム構造に挿入されるためにセグメント化される。フレームは、ステップ1921において生成される同期シーケンスで開始する。フレーム内において、同期シーケンスの後には、第1のユーザデータ部(ユーザデータサブブロック)が続く。上記の例においては、ユーザデータ部のサイズは、たとえばMLCCによってコーディングされ、おそらくプレコーディングされる4つのコードワードであった。そして、ユーザデータの第1の部分の後には、物理層ヘッダ部または基準信号部のいずれかが続く。上記の例においては、物理ヘッダ部が続いている。このアプローチは、同期シーケンスおよびパイロット部に基づいて通常の同期(タイミング決定、すなわちサンプリングポイントの調整)を可能とするので、好ましくは、物理ヘッダ部PHS0が送信される。しかしながら、これは一例に過ぎず、一般的には、順序は反転されてもよい。基準信号がステップ1922にて生成され、物理層ヘッダがステップ1923にて生成される。
パイロットシーケンス部および物理ヘッダ部の各々の挿入後、ユーザデータの一部がフレーム内に挿入される。物理ヘッダに入力される制御情報も、選択された送信パラメータに基づいて、たとえば受信器からのフィードバックに基づいて生成されることに注意すべきである(ここで、制御情報は、チャネルエンコーダ、プレコーディングなどの冗長性を制御する情報であり得る)。リンクネゴシエーション制御プロトコルも含み得る。
したがって、上述のように同期部で始まり、本発明に従って順序付けられた所定の数のユーザデータ部、基準信号部、および物理ヘッダ部を含むフレームが形成される1930。形成されたフレームは、その後、プラスチック光ファイバを介して送信される1940。
本発明に従う受信方法の例が、図19の右側に示される。具体的には、プラスチック光ファイバからの信号が受信される。信号は、上述の送信方法によって送信された信号であり、図において破線によって示される。受信信号は、さらに処理される。具体的には、フレームの境界がまず検出される。同期シーケンスを探索することによって、フレームの開始が検出される1950。これは、受信信号を事前に知られている同期シーケンスと関連付けることによって実行され得る。検出の結果はフレームの開始も認識である。さらに同期シーケンスのシンボルに従って、シンボルタイミングが決定される。具体的には、サンプリングのための最適タイミング(たとえば、シンボルパルスの中間)が決定され得る。同期シーケンスの後、フレーム構造において、ユーザデータ部が送信され、それに対応して受信がなされる。このように、ステップ1960は、ユーザデータをデコーディング(および/または復調)するステップ1990へと導く。これは、たとえば、図3Cおよび図3Aを参照して簡単に説明したようなデコーディングを適用することによって実行され得る。しかしながら、本適用はそのアプローチには限定されず、一般的には、送信器においてデータに適用されたコーディングに応じて、任意の他のデコーディングが適用されてもよい。本発明の目的のために、データは、コーディングされなくてもよい。そのような場合には、ステップ1990は、変調を含んでもよい。ステップ1995においては、フレームの終了に到達したか否かがチェックされる。フレームの終了(EOF)に到達した場合は、すでに説明されたように、ステップ1950にて新しいフレームの開始が検出される。
フレームの終了に到達していない場合、一般的には、データ物理ヘッダ部または基準信号部が続き、判定ブロックの枝「ヘッダ」および「パイロット」に対応する。ステップ1960における判定は、固定された所定のフレーム構造に基づいて実行され得る。したがって、どのタイプのシンボルが次に処理されるかは知られている。たとえば、上述のようにデコーディングされたユーザデータには物理ヘッダ部が続く。その後、この物理ヘッダ部がデコーディングされる1980。物理ヘッダ部のデコーディング1980は、物理ヘッダ部に内蔵された制御データの変調および/またはデコーディングを含み得る。デコーディングされた制御データは、その後、以降のフレームまたは同じフレームの部分のユーザデータのデコーディングの制御1985のために用いられる。これは、追加された冗長性の量および/またはプレコーディングパラメータのような、デコーディングおよび変調のパラメータを設定することを含み得る。しかしながら、本発明はこれらの例によって限定されず、一般的には、受信器を制御するために、ユーザデータの適切な処理のために信号化される必要のある任意の情報、および、たとえば適応ビットレートおよび/またはトムリンソン−ハラシマプレコーディング係数について戻りチャネルを用いることによってリンクパートナに送信されるべき任意の情報が受信および処理され得る。物理ヘッダがブロックコーディングされ、コードワードが1つの全フレームに沿って広がっている場合には、物理層を搬送することができる情報は、次のフレーム受信にのみ影響を与える。なぜなら、完全なフレームの受信が、デコーディングのために必要とされるからである。
制御情報のデコーディングおよび処理の後、物理ヘッダ部にユーザデータ部が続いているので、ステップ1960はデータでコーディングの枝に導くことになる。ユーザデータ部は、ステップ1990を参照してすでに上述したように処理される。
ユーザデータ部の後、基準信号の部分(基準シンボル)が処理される。これは、ステップ1960からの枝「パイロット」によって示される。パイロットシーケンスが検出され1970、それに従って受信器パラメータが設定される1975。たとえば、基準信号の検出は、時間基準のリフレッシュを可能とする。なぜなら、受信器においてシーケンスが知られており、同期シーケンスと同様の受信信号に関連付けられているからである。さらに、基準信号は、基準信号パルスの受信電力に基いて、そしてそれをもともと送った(送られるべき)シーケンスと比較することによって、チャネル状態(すなわち、線形および非線形推定ならびにイコライザ適用)を推定するために用いられ得る。ユーザデータ(および/または物理ヘッダ)を適切にデコーディングするために、この認識がさらに用いられる。
ユーザデータデコーディング1990は、通常電力モードにおいてのみ実行される。しかしながら、低電力モードについては、データが受信されないので、この処理は実行される必要はない。このような場合においては、デコーディングステップ1990は、受信をオフに切換えるとともに、ユーザデータを受信するために時間間隔後に再び受信をオンに切換えるステップに置き換えられる。これに対応して、エンコーダ側における低電力モードについては、ユーザデータの入力のステップ1910は含まれない。
好ましくは、フレームの構造は予め定められていることに注意すべきであり。これは、フレーム内におけるユーザデータ部、物理ヘッダ部、および基準信号部の順序および位置は、受信器および送信器には既知であり、時間中に変化しないことを意味する。しかしながら、本発明の範囲から逸脱することなく、フレーム長、ユーザデータブロックおよび/または他のサブブロックの長さが動的に設定される実施形態があってもよい。
図20は、本発明に従う送信器および受信器の機能構成を例示する。送信器および受信器は、一般的には、さらなる機能ブロックを含んでもよいことに注意すべきである。図20は、本発明の実行によって影響を受け、本発明に従って適合される装置ユニットの部分のみを示す。
具体的には、エンコーダ2000aは、ユーザデータを送信するための部分とともに送信されるべき追加信号をフレーム内に生成するための信号生成器2010を含む。具体的には、追加信号は、同期シーケンス、物理ヘッダおよび基準シンボルシーケンスである。したがって、信号生成器は、対応する分離された部分、すなわち、同期シーケンス生成器、パイロットシーケンス生成器、およびヘッダ生成器を含み得る。生成された追加信号は、その後、フレーム形成部2020へ提供される。フレーム形成部2020は、追加信号以外のフレームを形成し、もし利用可能であれば、ユーザデータを含む。具体的には、フレームは同期シーケンスで開始し、その後、ユーザデータを送信するための部分(実際にユーザデータを含まなくてもよい)および追加信号の部分を交互に含む。追加信号の部分は、ユーザデータを送信するための部分に交互に含まれる、物理ヘッダ部および基準信号部である。このようにして形成されたフレームは、送信器2030によって送信される。送信器2030は、図1のブロック110〜130に示されているように、パルス成形、およびプラスチック光ファイバへの信号の注入を含む。
図20のPOF受信器2000bは、図1のブロック170〜190を参照して説明された機能を実行し得る受信部2040を含む。受信器は、同期シーケンスを検出するための同期検出部2050をさらに含み得る。上述のように、同期検出部2050は、もとの同期シーケンスと受信信号との相関を実行するための相関器部を含み得る。もとの同期シーケンスは、メモリ内に記憶されてもよいし、あるいは、たとえば図9に示されるようなMLS生成器を用いるエンコーダにおけるものと同様の方法で、オンザフライで生成されてもよい。同期検出器2050の出力は、検出されたフレームの開始とサンプリング時間基準である。示されたフレームの開始および時間基準に従って、抽出器2060は、フレームからさらなる信号を抽出する。たとえば、基準信号が抽出されるとともに、基準信号検出器2070において、それらは、チャネル状態の推定、時間基準の適用(抽出器2060にも再度提供され得る)およびイコライザパラメータの適用を実行するように処理され、推定されたパラメータは、等化も含み得るデータをデコーディングするためにデータデコーダ2090へ提供され得る。抽出器2060は、物理ヘッダ部を抽出するようにも適合され、物理ヘッダ部は物理ヘッダデコーダ2080においてデコーディングされる。物理ヘッダ検出器2080は、物理ヘッダに組み込まれた制御情報をデコーディングする。上述のように、この情報は、その後、データを適切にデコーディングするための(たとえば、冗長性の量の設定を含むビットレートなどのような、デコーダのパラメータを正しく設定するための)データデコーダ2090に提供され得る。
一般的に、同期シーケンスおよび基準信号シーケンスの双方は「パイロットシンボル」を含み、これらのシンボルは、送信器および受信器において既知であることに注意すべきである。したがって、これらの信号(シンボルシーケンス)の双方は、時間基準(シンボルサンプリングタイミング)を決定するため、およびフレーム内の位置を検出するために用いられ得る。しかしながら、上述のように、好ましくは、フレーム開始部が最適に検出されるとともに受信器が低い複雑性を有するフレーム開始部探索アルゴリズムを実行することができることを確実にするために、同期シーケンスは高電力で(送信器の電力範囲で)、かつ場合によって2つのレベルのみを有するように送信される。基準信号のパイロットは、同期シーケンスよりも多くの変調レベルを有してもよく、それは非線形POFチャネルのより詳細な推定に対して有益である。好ましくは、同期シーケンスおよび基準信号シーケンス双方のタイミングは同じである。したがって、同期シーケンスの主な機能はフレーム開始検出である。基準シンボルシーケンスの主な機能は、チャネル推定とイコライザ適用である。しかしながら、同期シーケンスは、粗いチャネル推定のために用いられてもよく、基準信号シーケンスは、フレーム内の位置およびそのタイミングを決定するために用いられてもよい。
上述のように、本発明は、POFデータ送信のための効果的なフレーミング構造を提供する。具体的には、フレーミング構造は、チャネル推定およびイコライザ適用のために機能する基準信号部を含む。基準信号は、ユーザデータデコーディングの時間遅れを最小化するとともに同時に適応アルゴリズムの良好な収束を維持するために、フレームに沿っていくつかの部分に展開される。フレーミング構造は、ブロックコーディングによって好ましくはコーディングされ、コードワードによってフレームに沿っていくつかの部分に展開される制御データをさらに含む。これは、シグナリングについて非常にロバストな制御通信サブチャネルを提供しながら、ユーザデータデコーディングの時間遅れを低減することを可能にする。
要約すると、本発明は、プラスチック光ファイバを介したデータの送受信に関連する。特に、本発明は、プラスチック光ファイバを介したデータの送受信のために特に適したフレーム構造を提供する。フレーム構造は、同期シーケンスと、基準信号部および制御データ部が交互になったユーザデータ部とを含む。ユーザデータ部の長さは等しく、同期シーケンスと制御データ部および基準信号部の長さも等しい。同期シーケンスと、基準信号部および制御データ部との間の距離は有利にも等しい。データおよび追加情報の交互入れ替えは、追加情報のために必要となる速度を維持しながら、データデコーディングの時間遅れを回避する。
110 デジタル回路、120,180 アナログフロントエンド、130 発光素子、150 光ファイバ、170 光電気変換器、190 デジタル受信器。

Claims (17)

  1. プラスチック光ファイバを介してユーザデータを送信する方法であって、
    所定の同期シーケンス、基準信号と、制御データとを生成するステップと、
    2レベルパルス振幅変調によって変調された生成された前記同期シーケンスで始まり、ユーザデータを送信するための複数の部分と、前記基準信号の複数の部分と、前記制御データの複数の部分とを含むフレームを形成するステップとを備え、
    前記ユーザデータを送信するための部分は、前記同期シーケンス、前記基準信号の部分、および前記制御データの部分のうちの各2つの間に配置され、
    前記基準信号は、複数の変調レベルを有する、シンボルのパイロットシーケンスを含み、
    前記制御データは、前方誤り訂正コーディングを用いてコーディングされるとともに巡回冗長検査を含む、二位相偏移変調2レベルパルス振幅変調(2D BPSK 2−PAM)によって変調され、
    前記方法は、
    プラスチック光ファイバを介して、生成された前記フレームを送信するステップをさらに備える、方法。
  2. 前記同期シーケンス、前記基準信号の部分、および前記制御データの部分のうちの各2つの間のフレームタイミングに関する距離は等しく、および/または、
    前記同期シーケンス、前記基準信号の部分、および前記制御データの部分のフレームタイミングに関する長さは等しく、および/または、
    前記基準信号の各2つの部分の間に、前記制御データの部分がある、請求項1に記載の方法。
  3. 前記ユーザデータが送信されるべきでない場合に、前記フレームの前記ユーザデータ部において送信電力をオフにすること、および所定の非ゼロ電力で前記同期シーケンス、前記基準信号および前記制御データ送信することを含む低電力送信ステップをさらに備える、請求項1または2に記載の方法。
  4. 記同期シーケンス、各基準信号部、および各制御データ部は、所定の長さのゼロ信号によって開始および終了し、
    トムリンソン−ハラシマ(Tomlinson-Harashima)プレコーディングが、前記ユーザデータに適用される、請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記基準信号は、Mレベルパルス振幅変調によって変調された、所定のシンボルのシーケンスであり、Mは2より大きい整数である、請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
  6. 記ユーザデータおよび/または制御データおよび/または基準信号および/または同期信号を搬送する信号は、送信において実質的に等しいピークトゥピーク光強度を保証するようにスケーリングされる、請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
  7. プラスチック光ファイバを介してユーザデータ受信する方法であって、
    プラスチック光ファイバを介して信号を受信するステップと、
    受信した前記信号において、2レベルパルス振幅変調によって変調され、かつフレームの開始を示す、所定の同期シーケンスを検出するステップと、
    前記フレームから、基準信号の複数の部分および制御データの複数の部分を抽出するステップとを備え、
    前記ユーザデータを送信するための部分は、前記同期シーケンス、前記基準信号の部分、および前記制御データの部分のうちの各2つの間に配置され、
    前記基準信号は、複数の変調レベルを有する、シンボルのパイロットシーケンスを含み、
    前記制御データは、前方誤り訂正コーディングを用いてコーディングされるとともに巡回冗長検査を含む、二位相偏移変調2レベルパルス振幅変調(2D BPSK 2−PAM)によって変調される、方法。
  8. 所定の非ゼロ電力で前記同期シーケンス、前記基準信号および前記制御データを受信すること、および前記フレームのいくつかのユーザデータ部において前記電力を検出して前記ユーザデータが受信されるべきものであるかを判定することを含むとともに、電力が検出された場合にユーザデータ部を受信する低電力受信ステップをさらに備える、請求項7に記載の方法。
  9. プラスチック光ファイバを介してユーザデータを送信するための装置であって、
    所定の同期シーケンス、基準信号と、制御データとを生成するための生成器と、
    2レベルパルス振幅変調によって変調された生成された前記同期シーケンスで開始し、前記ユーザデータを送信するための複数の部分と、前記基準信号の複数の部分と、前記制御データの複数の部分とを含むフレームを形成するためのフレームアセンブラとを備え、
    前記ユーザデータを送信するための部分は、前記同期シーケンス、前記基準信号の部分、および前記制御データの部分のうちの各2つの間に配置され、
    前記基準信号は、複数の変調レベルを有する、シンボルのパイロットシーケンスを含み、
    前記制御データは、前方誤り訂正コーディングを用いてコーディングされるとともに巡回冗長検査を含む、二位相偏移変調2レベルパルス振幅変調(2D BPSK 2−PAM)によって変調され、
    前記装置は、
    プラスチック光ファイバを介して前記フレームを送信するための送信器をさらに備える、装置。
  10. 前記同期シーケンス、前記基準信号の部分、および前記制御データの部分のうちの各2つの間のフレームタイミングに関する距離は等しく、および/または、
    前記同期シーケンス、前記基準信号の部分、および前記制御データの部分のフレームタイミングに関する長さは等しく、および/または、
    前記基準信号の各2つの部分の間に、前記制御データの部分がある、請求項9に記載の装置。
  11. 前記ユーザデータが送信されるべきでない場合に、前記フレームの前記ユーザデータ部において送信電力をオフにするように構成されるとともに、所定の非ゼロ電力で前記同期シーケンス、前記基準信号および前記制御データ送信る低電力送信のための低電力送信ユニットをさらに備える、請求項9または10に記載の装置。
  12. 記同期シーケンス、各基準信号部、および各制御データ部は、所定の長さのゼロ信号によって開始および終了し、
    トムリンソン−ハラシマプレコーディングが、前記ユーザデータに適用される、請求項〜11のいずれか1項に記載の装置。
  13. 前記基準信号は、Mレベルパルス振幅変調によって変調された、所定のシンボルのシーケンスであり、Mは2より大きい整数である、請求項〜12のいずれか1項に記載の装置。
  14. 記ユーザデータおよび/または制御データおよび/または基準信号および/または同期信号を搬送する信号は、送信において実質的に等しいピークトゥピーク光強度を保証するようにスケーリングされる、請求項〜13のいずれか1項に記載の装置。
  15. プラスチック光ファイバを介してユーザデータを受信するための装置であって、
    プラスチック光ファイバを介して信号を受信するための受信器と、
    受信された前記信号において、2レベルパルス振幅変調によって変調され、かつフレームの開始を示す、所定の同期シーケンスを検出するためのシンクロナイザと、
    前記フレームから基準信号の複数の部分、および制御データの複数の部分を抽出するための信号検出器とを備え、
    前記ユーザデータを受信するための部分は、前記同期シーケンス、前記基準信号の部分、および前記制御データの部分のうちの各2つの間に配置され、
    前記基準信号は、複数の変調レベルを有する、シンボルのパイロットシーケンスを含み、
    前記制御データは、前方誤り訂正コーディングを用いてコーディングされるとともに巡回冗長検査を含む、二位相偏移変調2レベルパルス振幅変調(2D BPSK 2−PAM)によって変調される、装置。
  16. 所定の非ゼロ電力で前記同期シーケンス、前記基準信号および前記制御データを受信すること、および前記フレームのいくつかのユーザデータ部において前記電力を検出して前記ユーザデータが受信されるべきものであるかを判定することを含むとともに、電力が検出された場合にユーザデータ部を受信する低電力受信のための低電力受信ユニットをさらに備える、請求項15に記載の装置。
  17. 請求項9〜16のいずれか1項に記載の装置を具現化する集積回路。
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