JP5691655B2 - 空調システム、その制御装置 - Google Patents
空調システム、その制御装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5691655B2 JP5691655B2 JP2011046876A JP2011046876A JP5691655B2 JP 5691655 B2 JP5691655 B2 JP 5691655B2 JP 2011046876 A JP2011046876 A JP 2011046876A JP 2011046876 A JP2011046876 A JP 2011046876A JP 5691655 B2 JP5691655 B2 JP 5691655B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cooling
- air
- heat source
- evaluation function
- snow
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Air Conditioning Control Device (AREA)
Description
特許文献1の従来技術は、1台以上の空調機と、空調機に冷水を供給する冷凍機と、冷凍機に冷却水を供給する冷却塔とを有する空調設備の制御に関する。特許文献1の発明では、設定された空調条件を満たす範囲内で、空調設備の省エネルギー量、運転コストまたは排出二酸化炭素量が最低になるように、少なくとも1台以上の空調機の送風温度、冷凍機の冷水温度、及び冷却塔からの冷却水温度の設定値を変更して最適化する。
何れにしても、上記の様な空調システムにおいては、外気冷房、冷凍機、冷却塔、雪冷房機の4種類の熱源機器のうち何れか1種類以上を動作させることで、上記サーバルーム等の冷却に必要な冷熱量(冷房能力)を供給させるが、どの熱源機器を動作させるのかによって消費電力量等(運用コスト)が異なる。当然、運用コストは出来るだけ小さくなることが望まれる。
(2)従来では、外気条件による熱源機器の能力変化や消費電力および消費水量の変化について考慮していないため、条件が変化した際の正確な運用コストの計算が出来ない。
図1は、本例の空調システム全体の概略構成図である。
尚、図示の例における空調システムでは、熱源機器としての後述する冷凍機システム3、外気冷房システム9、冷却塔システム5、雪冷房システム4の4種類の熱源機器が、1台ずつ設置されているが、この例に限らない。本手法の空調システムは、複数種類の熱源機器が混在する空調システムであり、熱源機器として冷凍機、冷却塔、外気冷房、雪冷房の4種類のうち何れか2種類以上がそれぞれ1台以上設置されているものである。従って、例えば、熱源機器は冷却塔と外気冷房の2種類のみであり、冷却塔は2台、外気冷房は1台であるケース等も有り得る。
まず、上記冷凍機システム3は、図1の例では水冷方式冷凍機3a、冷却塔3b、水冷ポンプ3c等を有する。動作状態においては、水冷方式冷凍機3a内においては、上記配管7内を循環する冷水と、冷却塔3bから供給される冷却水との熱交換が行われ、冷却水によって冷水を冷却する。
また、上記外気冷房システム9は、上記サーバ室1からのリターン空気(暖気;リターン)の一部を建物外に排気する排気ファン9b、建物外の空気(外気)をエアハンドリングユニット2に取り入れる為の給気ファン9a等を有する。尚、ここでは、エアハンドリングユニット2の前段に設けられている加湿器9cも、外気冷房システム9に含まれるものとして扱う。尚、前段、後段とは空気の流れに応じたものとする。つまり、空気の流れの上流側が前段、下流側が後段となる。
また、図1には示していないが、本例の空調システムには後述する図2に示すPC(パソコン)10や下位コントローラ30も含まれる。下位コントローラ30と図1に示す上記各熱源機器(そのポンプ、ファン等)とは、不図示の制御線によって接続されており、下位コントローラ30はこの制御線を介して各熱源機器を制御する。下位コントローラ30は、不図示の記憶装置(メモリ)等を有しており、このメモリには各熱源機器の運転計画(未来の各時間帯毎の起動/停止スケジュールや冷房能力Q)が格納されている。下位コントローラ30は、この運転計画に従って各熱源機器を制御するが、これについては既存技術であるので、ここでは特に説明しない。
本手法の特徴は、主に、例えば図1に示すような複数種類の熱源機器が混在する空調システムにおける、PC(パソコン)10による各種熱源機器の運転計画の自動作成機能にある。
ここで、上述したように外気条件によって上記各熱源機器の最大能力や消費電力および消費水量が変化するが、本空調システムでは上記図2のパソコン10等が、この様な変化に対応した的確な運転計画を生成できる。図2のパソコン10は、例えば、外気条件と空調負荷の実績値に基づいて、未来の各時間帯毎の外気条件と空調負荷の予測値を求める。そして、これら予測値に応じた後述するパラメータ等を、予め設定されているパラメータ一覧等から選択して、選択したパラメータなどを用いて運用コスト(総消費電力、総消費水量にそれぞれ単価を乗じたものの和)が最小となる熱源機器の運転計画を計算する。そして、この計算結果に応じて上記図2の下位コントローラ30に上記各熱源機器の制御を行わせる。
図2は、上記空調システム(その熱源機器)の制御装置の一部であるパソコン(PC)10の機能ブロック図である。尚、パソコン(PC)10は、熱源機器運転計画作成装置と見做してもよい。
パソコン(PC)10のハードウェエア構成は、例えば汎用のコンピュータの一般的な構成であってよく、CPU、メモリ、ハードディスク等の記憶部、通信機能部、キーボード/マウス等の入力部、ディスプレイ等の表示部などを有する。ハードディスク等の記憶部には、予め所定のアプリケーションプログラムが記憶されており、CPUがこのアプリケーションプログラムを読出し・実行することにより、上記定式化機能部11、予測機能部12、パラメータ選択機能部13、最適化機能部14、下位コントローラ通信機能部15、管理機能部16等の各種機能部が実現される。
また、不図示の画面表示制御部によって、上記ディスプレイ等には、図示の機器設定画面17a、設定画面17b、表示画面17c等の各種画面が表示される。ユーザは、上記キーボード/マウス等を操作することで、これら画面上で所望の指示等を入力することができる。
また、定式化機能部11は、上記所定情報や熱源機器情報等に基づいて消費電力パラメータ、消費水量パラメータの一覧表を生成して記憶部に記憶する(定式化機能部11で、物理パラメータ(熱源機器の冷却能力や設定温度、流量、外気温湿度など)を設定すると、冷房能力に対する消費電力、消費水量の関係を一次式に近似する)。
ここで、まず、負荷(冷却能力)Qに応じた消費電力Eは、以下の(1)式により表される。
尚、a,bは、上記(1)式すなわち消費水量に関する一次近似式のパラメータ(aは傾き、bは切片)である。但し、既に述べた通り、熱源機器の冷却能力や消費電力や消費水量は、外気条件等によって変化するものである。これは、例えば、熱源機器の冷却能力Qが仮に一定であっても、それに応じた消費電力は、外気条件(温度、湿度等)が変われば変化するものである。つまり、上記(1)式のパラメータa,bの値は、外気条件(温度、湿度等)によって変わるものである。これは、後述する消費水量Wに係るパラメータc,dや冷却能力Qの上下限値f,g等に関しても同様である。
尚、c,dは、上記(1)’式すなわち熱源機器の消費水量に関する一次近似式のパラメータ(cは傾き、dは切片)である。
この為、定式化機能部11においては、上記上限値、下限値に関しても、上記パラメータa,b,c,d等と同様に、例えば図3(d)に示すように、上記各小領域毎に、下限値g、上限値fを設定して成る上下限値一覧表を作成して上記CSVファイルとして格納しておく。これも、上記パラメータa,b等と同様に、自動作成してもよいし、ユーザに任意の値を設定させてもよい。
続いて、予測機能部12について説明する。
予測機能部12は、サーバ負荷と気象に関する実績値(過去から現在までのデータ)を入力し、サーバ負荷と気象に関する予測結果を出力する。当該予測機能部12の機能は、例えば参考文献(特開2004−94437号公報)に記載の公知の手法を用いればよく、ここでは詳細には説明しない。尚、気象に関する予測結果とは、例えば温度と湿度の予測結果である。例えば未来のiステップ先(i=1,2、・・・k;kは任意の整数)のステップ毎のサーバ負荷の予測値や温度と湿度の予測値等が得られることになる。また、尚、サーバ負荷は、サーバ1aの消費電力等であってもよいし、全てのサーバ1aの消費電力等に基づいて得られるサーバ室1全体の空調負荷であってもよい。尚、iステップ先とは、例えばi時間後を意味する。
また、上述した最適化機能部14の機能は、任意の制御周期で、任意に設定された未来の時間まで、運用コストを最小化する熱源機器の運転計画を算出するものと言える。尚、“解なし”の場合は、前回値を解とするようにしてもよい。
図4は、最適化機能部14の処理フローチャート図である。
図4において、まず、予測結果を更新する(S1)。これは、予測機能部12で求めた乾球温度(T)、絶対湿度(X)、負荷需要(Qld)のステップi毎の予測値を用いて、下記の(式1)により各ステップi毎の乾球温度(T)、絶対湿度(X)、負荷需要(Qld)の更新を行うものである。
{i=1,2,・・・k}(k;任意の整数)
{ここで、
Qld(i);iステップ先の負荷需要 [kW]、
T(i) ;iステップ先の乾球温度 [℃]、
X(i) ;iステップ先の絶対湿度 [kg/kg(DA)]、
Qld*(i);iステップ先の負荷需要予測値 [kW]、
T*(i) ;iステップ先の乾球温度予測値 [℃]、
X*(i) ;iステップ先の絶対湿度予測値 [kg/kg(DA)]である。}
尚、ステップiは予測および最適化に係る各時間区間(例えば、1時間毎等)を意味し、ステップ数をkと設定したならば、i=1,2,・・・,kである。例えば一例としてiを1時間単位に対応するものと考えるならば、iステップ先とはi時間後を意味し、例えばk=5の場合には、1時間後から5時間後までを1時間単位で負荷需要、乾球温度、絶対湿度の予測を行ったことになる。
尚、DAはdry airの略であり、上記絶対湿度は重量絶対湿度のことである。
{i=1,2,・・・k}(k;任意の整数)
{ここで、
Qall(i);iステップ先の雪冷房の利用可能熱量 [kW];尚、Qall(i)の初期値、最大冷房能力(Qs)等は、例えば上記記憶されているCSVファイルから取得する。
δs(i−1) ;‘i−1’ステップ先の雪冷房の起動停止変数(0、1)、
Qs(i−1) ;‘i−1’ステップ先の雪冷房の冷房能力 [kW]、
Loss ;雪冷房の熱のロス[kW](予め任意に設定される固定値)である。}
尚、各ステップi毎の起動停止変数δs(i)は、ユーザ(開発者等)が任意に決めて設定しておくものであり、冷房能力Qs(i)は雪冷房の冷房能力の最大値(最大冷房能力;よってステップに関係なく固定値)であり、これらは例えば上記CSVファイルの1つに記憶しておき、これを取得して上記(式2)の演算を行うことになる。
尚、上記(式2)で算出したQall(i)が、マイナスの値となった場合には、貯蔵している雪が無くなったことになり、雪冷房は使えなくなることを意味するので、雪冷房の冷房能力(Qs)を強制的に‘0’に設定する。
{i=1,2,・・・k}(k;任意の整数)
尚、既に説明済みであるが、δs(i)はiステップ先の雪冷房の起動停止変数(0、1)、Qs(i)はiステップ先の雪冷房の冷房能力 [kW]、Qld(i)はiステップ先の負荷需要 [kW]である。従って、δs(i)が‘0’の場合、すなわちiステップ先では雪冷房を停止する場合には、Qs(i)やQld(i)の値に関係なく、判定式aによる判別が偽となる(S3,NO)。
一方、判定式aによる判別が偽の場合(S3,NO)、すなわち「δs(i) Qs(i)≧Qld(i)」の条件を満たさない場合、換言すれば「δs(i) Qs(i)<Qld(i)」であった場合には、S5の処理へ移行する。
{i=1,2,・・・k}(k;任意の整数)
ここで、Qs(i)はiステップ先の雪冷房の冷房能力 [kW]である。
{i=1,2,・・・k}(k;任意の整数)
{ここで、
FOA1(i);iステップ先の1台目の外気冷房の冷房能力の上限値f[kW]、
FOAN(i);iステップ先のN台目の外気冷房の冷房能力の上限値f[kW]、
FCT1(i);iステップ先の1台目の冷却塔の冷房能力の上限値f[kW]、
FCTN(i);iステップ先のN台目の冷却塔の冷房能力の上限値f[kW]、
である。}
尚、これら各上限値fは、上記パラメータ選択機能部13で選択・取得していたものである。
尚、この場合には、全種類の熱源機器を運転することはない。そして、ここでは、雪冷房と冷凍機とを運転するケースと、雪冷房と外気冷房と冷却塔とを運転するケースとが考えられる。これより、両方のケースについて起動停止問題を解くと共に、より低コストで済む方を選択する。尚、起動停止問題を解くにあたって、雪冷房に関しては既にQsup(i)が求められていることから除外されており、雪冷房に加えて更に冷凍機を運転するケースと、外気冷房と冷却塔とを運転するケースとについて、それぞれ起動停止問題を解くことになる。従って、後述するS7,S8,S15では、雪冷房、冷却塔、外気冷房、冷凍機の4種類の熱源機器全てについて起動停止問題を解く場合に比べて、処理負荷が大幅に軽減されることになる。
・製品名:LINDO (LINDO社)
http://www.lindo.jp/LindoJ_Products/LindoJ_ProdLG.html
・製品名:CPLEX(ILOG社)
http://www-06.ibm.com/software/jp/websphere/ilog/optimization/core-products-technologies/cplex/
・製品名:NUOPT(数理システム);http://www.msi.co.jp/nuopt/
minJ;目的関数Jを最小化する、
s.t.→subject to;制約条件、
CE;電気料金単価 [円/kW]、
CW;水道料金単価 [円/m3]、
δOA1(i);iステップ先の1台目の外気冷房の起動停止変数(0、1)、
δOAN(i);iステップ先のN台目の外気冷房の起動停止変数(0、1)、
δCT1(i);iステップ先の1台目の冷却塔の起動停止変数(0、1)、
δCTN(i);iステップ先のN台目の冷却塔の起動停止変数(0、1)、
EOA1(i);iステップ先の1台目の外気冷房の消費電力 [kW]、
EOAN(i);iステップ先のN台目の外気冷房の消費電力 [kW]、
ECT1(i);iステップ先の1台目の冷却塔の消費電力 [kW]、
ECTN(i);iステップ先のN台目の冷却塔の消費電力 [kW]、
WOA1(i);iステップ先の1台目の外気冷房の消費水量 [m3]、
WOAN(i);iステップ先のN台目の外気冷房の消費水量 [m3]、
WCT1(i);iステップ先の1台目の冷却塔の消費水量 [m3]、
WCTN(i);iステップ先のN台目の冷却塔の消費水量 [m3]、
QOA1(i);iステップ先の1台目の外気冷房の冷房能力[kW],
QOAN(i);iステップ先のN台目の外気冷房の冷房能力[kW],
QCT1(i);iステップ先の1台目の冷却塔の冷房能力[kW],
QCTN(i);iステップ先のN台目の冷却塔の冷房能力[kW],
GOA1(i);iステップ先の1台目の外気冷房の冷房能力の下限値g[kW],
GOAN(i);iステップ先のN台目の外気冷房の冷房能力の下限値g[kW],
GCT1(i);iステップ先の1台目の冷却塔の冷房能力の下限値g[kW],
GCTN(i);iステップ先のN台目の冷却塔の冷房能力の下限値g[kW],
FOA1(i);iステップ先の1台目の外気冷房の冷房能力の上限値f[kW],
FOAN(i);iステップ先のN台目の外気冷房の冷房能力の上限値f[kW],
FCT1(i);iステップ先の1台目の冷却塔の冷房能力の上限値f[kW],
FCTN(i);iステップ先のN台目の冷却塔の冷房能力の上限値f[kW],
δR1(i);iステップ先の1台目の冷凍機の起動停止変数(0、1)、
δRN(i);iステップ先のN台目の冷凍機の起動停止変数(0、1)、
である。}
尚、上記の説明では省略しているが、当然、Nが3以上であれば(ここでは仮にN=3であれば)、更にδOA2(i)、δCT2、EOA2(i)、ECT2(i)、WOA2(i)、WCT2(i)等が加わることになる。これらの意味は、当然、下記の通りとなる。
δCT2(i);iステップ先の2台目の冷却塔の起動停止変数(0、1)、
EOA2(i);iステップ先の2台目の外気冷房の消費電力 [kW]、
ECT2(i);iステップ先の2台目の冷却塔の消費電力 [kW]、
WOA2(i);iステップ先の2台目の外気冷房の消費水量 [m3]、
WCT2(i);iステップ先の2台目の冷却塔の消費水量 [m3]、
ここで、上記N台の各外気冷房の消費電力EOA1(i)〜EOAN(i)やN台の各冷却塔の消費電力ECT1(i)〜ECTN(i)には、事前に以下の(式6)を代入する。同様に、上記N台の各外気冷房の消費水量WOA1(i)〜WOAN(i)やN台の各冷却塔の消費水量WCT1(i)〜WCTN(i)には、事前に以下の(式7)を代入する。但し、これは、既に以下の(式6)、(式7)に、各冷却塔毎に、各外気冷房毎に、更に各ステップi毎に、上記パラメータ選択機能部13によって選択された各パラメータa,b,c,dが、A**、B**、C**、D**に代入された状態であるものとしている。
W**(i)=C**Q**(i)+D** ・・・(式7)
{ここで,
E**(i);iステップ先の各熱源機器の消費電力[kW],
W**(i);iステップ先の各熱源機器の消費水量[m3],
Q**(i);iステップ先の各熱源機器の冷房能力[kW],
A**;各熱源機器の消費電力に関する一次近似式のパラメータ(傾き)[-],
B**;各熱源機器の消費電力に関する一次近似式のパラメータ(切片)[-],
C**;各熱源機器の消費水量に関する一次近似式のパラメータ(傾き)[-],
D**;各熱源機器の消費水量に関する一次近似式のパラメータ(切片)[-]である。}
尚、上記(式6)、(式7)における“**”には、上記OA1、OA2、・・・、OANや、CT1、CT2、・・・、CTN等がそれぞれ代入される。これは、それぞれについて(式6)、(式7)における全ての“**”に同じものが代入される。例えば、OA1を代入する場合には、上記(6式)、(7式)は下記の(6式)’、(7式)’通りとなる。
WOA1(i)=COA1QOA1(i)+DOA1 ・・・(式7)’
尚、この場合には、
{EOA1(i);iステップ先の1台目の外気冷房の消費電力[kW],
WOA1(i);iステップ先の1台目の外気冷房の消費水量[m3],
QOA1(i);iステップ先の1台目の外気冷房の冷房能力[kW],
AOA1;1台目の外気冷房の消費電力に関する一次近似式のパラメータ(傾き)[-],
BOA1;1台目の外気冷房の消費電力に関する一次近似式のパラメータ(切片)[-],
COA1;1台目の外気冷房の消費水量に関する一次近似式のパラメータ(傾き)[-],
DOA1;1台目の外気冷房の消費水量に関する一次近似式のパラメータ(切片)[-]である。}
尚、上記AOA1、BOA1、COA1、DOA1は、1台目の外気冷房に関する上記各パラメータa,b,c,dである。尚、上記AOA1、BOA1、COA1、DOA1は、AOA1(i)、BOA1(i)、COA1(i)、DOA1(i)等としてもよい。この場合には、これらAOA1(i)、BOA1(i)、COA1(i)、DOA1(i)は、1台目の外気冷房に関するステップiに係る上記各パラメータa,b,c,dであることになる。
ECTN(i)=ACTNQCTN(i)+BCTN ・・・(式6)”
WCTN(i)=CCTNQCTN(i)+DCTN ・・・(式7)”
尚、この場合には、
{ECTN(i);iステップ先のN台目の冷却塔の消費電力[kW],
WCTN(i);iステップ先のN台目の冷却塔の消費水量[m3],
QCTN(i);iステップ先のN台目の冷却塔の冷房能力[kW],
ACTN;N台目の冷却塔の消費電力に関する一次近似式のパラメータ(傾き)[-],
BCTN;N台目の冷却塔の消費電力に関する一次近似式のパラメータ(切片)[-],
CCTN;N台目の冷却塔の消費水量に関する一次近似式のパラメータ(傾き)[-],
DCTN;N台目の冷却塔の消費水量に関する一次近似式のパラメータ(切片)[-]である。}
上記線形一次近似式のパラメータA**、B**、C**、D**は、上記のように定式化機能部11にて予め上記各小領域毎に求めて記憶したパラメータ一覧のなかから、現在の/予測した温度、湿度等に応じてパラメータ選択機能部13にて選択したもの(上記選択・取得されたパラメータa、b,c,d)である。尚、これら各パラメータa、b,c,dを上記(式6)、(式7)に代入することで例えば上述した(式6)’、(式7)’、(式6)”、(式7)”を作成する処理や、選択・取得した上下限値g,fによって上記(式5)における制約条件を作成する処理は、既に述べたようにパラメータ選択機能部13が実行してもよい。
F**;各熱源機器の冷却能力の上限値f、
G**;各熱源機器の冷却能力の下限値g、
δ**;各熱源機器の起動停止変数
上述したように、ステップS7の処理では、まず、制約条件が、「ステップi毎に、各熱源機器の冷房能力Q(i)は、何れも、その熱源機器のステップiにおける適正範囲内(下限値gから上限値fまでの範囲内)であること(G**(i)≦Q**(i)≦F**(i))」、「ステップi毎に、そのステップiにおける全ての熱源機器(但し、ここでは冷却塔と外気冷房)の冷房能力Q(i)の総和が、そのステップiにおいて雪冷房以外の熱源機器で供給すべき熱量(Qsup(i))以上となること」、及び「冷凍機は全て停止とすること(1台も運転しないこと)」となる。そして、処理結果として、この制約条件を満たしつつ評価関数J1を最小にする解(各熱源機器の各ステップiの起動停止変数δ**(i)及び冷房能力Q**(i))と当該評価関数J1の最小値とが得られることになる。
次に、冷凍機を熱源として選択し、下記の起動停止問題を解く(S8)。これは、以下の(式8)に示す評価関数J2を最小化する問題を解くものである。具体的には上記S7と同様に既存の機能(既存の製品)を用いればよいものである。その結果、最小化されたときの評価関数J2の値と解(起動停止の解(1台目〜N台目までの各冷凍機の起動停止変数δR1(i)、・・・δRN(i))及び冷房能力Q**(i) (但し、**;R1、・・・、RN);i=1〜k)が生成・出力される。
CE;電気料金単価 [円/kW]、
CW;水道料金単価 [円/m3]、
δR1(i);iステップ先の1台目の冷凍機の起動停止変数(0、1)
δRN(i);iステップ先のN台目の冷凍機の起動停止変数(0、1)
ER1(i);iステップ先の1台目の冷凍機の消費電力 [kW]、
ERN(i) ;iステップ先のN台目の冷凍機の消費電力 [kW]、
WR1(i) ;iステップ先の1台目の冷凍機の消費水量 [m3]、
WRN(i) ;iステップ先のN台目の冷凍機の消費水量 [m3]である。}
GR1(i);iステップ先の1台目の冷凍機の冷房能力の下限値g[kW],
GRN(i);iステップ先のN台目の冷凍機の冷房能力の下限値g[kW],
FR1(i);iステップ先の1台目の冷凍機の冷房能力の上限値f[kW],
FRN(i);iステップ先のN台目の冷凍機の冷房能力の上限値f[kW],
QR1(i);iステップ先の1台目の冷凍機の冷房能力[kW],
QRN(i);iステップ先のN台目の冷凍機の冷房能力[kW],
Qsup(i);雪冷房以外の熱源機器で供給すべき熱量[kW]、
である。}
尚、上記(式5)の場合と同様に、上記(8式)における各冷凍機の各消費電力ER1(i)〜ERN(i)、各消費水量WR1(i)〜WRN(i)には、上記(式6)、(式7)による算出式に上記選択・取得されたパラメータa,b,c,dが代入された状態(例えば下記の式)で、上記既存の最適化機能に渡されて、上記の解が生成・出力されることになる。
WR1(i)=CR1QR1(i)+DR1
ERN(i)=ARNQRN(i)+BRN
WRN(i)=CRNQRN(i)+DRN
尚、この場合には、
{ER1(i);iステップ先の1台目の冷凍機の消費電力[kW],
WR1(i);iステップ先の1台目の冷凍機の消費水量[m3],
ERN(i);iステップ先のN台目の冷凍機の消費電力[kW],
WRN(i);iステップ先のN台目の冷凍機の消費水量[m3],
QR1(i);iステップ先の1台目の冷凍機の冷房能力[kW],
QRN(i);iステップ先のN台目の冷凍機の冷房能力[kW],
AR1;1台目の冷凍機の消費電力に関する一次近似式のパラメータ(傾き)[-],
BR1;1台目の冷凍機の消費電力に関する一次近似式のパラメータ(切片)[-],
CR1;1台目の冷凍機の消費水量に関する一次近似式のパラメータ(傾き)[-],
DR1;1台目の冷凍機の消費水量に関する一次近似式のパラメータ(切片)[-],
ARN;N台目の冷凍機の消費電力に関する一次近似式のパラメータ(傾き)[-],
BRN;N台目の冷凍機の消費電力に関する一次近似式のパラメータ(切片)[-],
CRN;N台目の冷凍機の消費水量に関する一次近似式のパラメータ(傾き)[-],
DRN;N台目の冷凍機の消費水量に関する一次近似式のパラメータ(切片)[-],
である。}
尚、上記AOA1の場合と同様に、上記AR1等も例えばAR1(i)等としてもよい。この場合には、例えばAR1(i)は、1台目の冷凍機の消費電力に関するステップiに係わる一次近似式のパラメータ(傾き)を意味することになる。
上述したように、ステップS8の処理では、まず、制約条件が、「各ステップi毎に、1台目〜N台目までの各冷凍機の冷房能力Q**(i)は、何れも、その冷凍機のステップiにおける適正範囲内(下限値gから上限値fまでの範囲内)であること(G**(i)≦Q**(i)≦F**(i))」、及び「各ステップi毎に、そのステップiにおける全ての冷凍機(R1〜RN)の冷房能力Q**(i)の総和が、そのステップiにおいて雪冷房以外の熱源機器で供給すべき熱量(Qsup(i))以上となること」となる(但し、**;R1、・・・、RN)。
この判別式cによる判別が真の場合、すなわち評価関数J1が評価関数J2以上である場合には(S9,YES)、雪冷房と冷凍機を熱源とした場合の方が、雪冷房と冷却塔と外気冷房を熱源とした場合よりも低コストで済むので(尚、判定上は、運用コストが同じ場合も含まれる)、雪冷房と冷凍機とを運転するものと決定し、上記S8で得られた解{冷凍機毎のステップi(i=1、・・・k)毎の起動停止δ**(i)及び冷房能力Q**(i) (但し、**;R1、・・・、RN)}を出力する(S10)。そして、本処理は終了とする。
以下、S6の判定がNOの場合の処理について説明する。
S6の判定がNOの場合、すなわち冷凍機も運転する必要がある場合には、まず、以下のS12の処理を実行する。
{ここで、
Qsup(i);iステップ先で雪冷房以外の熱源機器で供給すべき熱量[kW]、
FOA1(i);iステップ先の1台目の外気冷房の冷房能力の上限値f [kW]、
FOAN(i);iステップ先のN台目の外気冷房の冷房能力の上限値f[kW]、
FCT1(i);iステップ先の1台目の冷却塔の冷房能力の上限値f[kW]
FCTN(i);iステップ先のN台目の冷却塔の冷房能力の上限値f[kW]
である。}
ここで、上記の通り、Qsupnew(i)は、冷凍機が対応すべき負荷(冷凍機以外の熱源機器の最大冷房能力で処理しきれなかった負荷)[kW]である。
{但し、
FR1(i);iステップ先の1台目の冷凍機の冷房能力の上限値f[kW],
FRN(i);iステップ先のN台目の冷凍機の冷房能力の上限値f[kW],
である。}
判別式dの判別が真の場合(S13,YES)、すなわち、“雪冷房能力+外気冷房能力+冷却塔能力”に冷凍機の冷房能力を加えれば、サーバ負荷需要Qld(i)に対応できる場合には、S15に移行する。
すなわち、冷凍機を熱源として選択し、冷凍機の起動停止問題を解く(S15)。これは、以下の(式10)に示す評価関数J3を最小化する問題を解くものである。具体的には上記S7等と同様に既存の機能(既存の製品)を用いればよいものである。その結果、最小化されたときの評価関数J3の値と解(起動停止の解(1台目〜N台目までの各冷凍機の各ステップi毎の起動停止変数(δR1(i)、・・・、δRN(i);i=1〜k)及び冷房能力Q**(i) (但し、**;R1、・・・、RN);i=1〜k)(換言すれば、運転計画)が生成・出力される。
上記(式10)は、上記相違点以外は、上記(式8)と同じであるので、その説明は省略する。
このJOACTは、上記S7におけるminJ1における評価関数J1の算出式を用いて、全ての起動停止変数δ**(i)を‘1’とすると共に、全ての冷房能力Q**(i)を最大値(上限値f)とした場合(例えばQOA1(i)にFOA1(i)の値を代入することでEOA1(i)の値が求まる)の評価関数J1の値である。但し、この例に限らず、例えば、全ての起動停止変数δ**(i)を強制的に‘1’にしたうえで上記S7の処理を実行して解とJ1の最小値を得て、このJ1の最小値をJOACTとしてもよい。
上記本例の空調システムの省エネ/コスト低減効果について、例えば以下の条件に基づくシミュレーションを実行することで確認した。シミュレーション結果は、図5(a)、(b)に示す。図5(a)は全体、図5(b)は月別の従来と手法とのランニングコストの比較結果である。
(1)プラント概要
・対象プラント:模擬実験室
・負荷:30kW(5kW×6台)、24時間一定負荷
・空調方式:全体空調
(2)機器仕様
・空調機:定格風量 15000m3/h
・冷凍機:水冷チラー、冷凍能力38.9kW
・冷却塔:密閉式冷却塔、冷却能力 15RT
・加湿器:気化式加湿器、加湿能力 18.5kg/h
(3)外気条件
・過去の1年分の温度、湿度データ(月別、24時間データ、時刻別データ(平均値、最高、最低))を用いる。
(4)運用方法
・従来法:外気冷房一定風量制御、1ヶ月毎に熱源機器の起動停止を実施(手動)。
・提案方法:外気冷房変風量制御、1時間毎に熱源機器の起動停止を実施(自動)。
図示の通り、夏季は外気冷房や冷却塔を十分に活用できないために、夏季のランニングコストは従来法と殆ど変わらない。一方、中間期(春や秋)や冬季は、外気条件により外気冷房の変風量制御やオンラインで熱源機器の起動停止を実施することで、高い省エネ効果が得られる事が確認できる。なお、ランニングコストは熱源機器及び、それに付随する搬送動力、AHU、加湿器の消費電力、消費水量として計算した。
すなわち、本例の空調システムは、例えば、空調対象空間からのリターン空気を流入させて該リターン空気と冷却水との熱交換を行うことで該リターン空気を冷却して冷気にして該冷気を前記空調対象空間へ供給する空気冷却ユニットと、前記冷却水を冷却して該空気冷却ユニットに供給する為または前記リターン空気の冷却を補助する為の各種熱源機器とを有し、該熱源機器として1台以上の冷凍機と1台以上の冷却塔と1台以上の外気冷房と1台以上の雪冷房が設けられており、該空気冷却ユニットと各種熱源機器を制御する制御装置を有する空調システムである。
予測機能部は、外気条件の過去データと空調負荷需要の実績値から、外気条件の予測値と空調負荷需要の予測値とを求める。パラメータ一覧記憶部は、予め、上記第1の一次式に係わるパラメータの候補として外気条件の各値に応じた複数のパラメータを記憶すると共に、上記第2の一次式に係わるパラメータの候補として外気条件の各値に応じた複数のパラメータを記憶する。パラメータ選択機能部は、パラメータ一覧記憶部に記憶されている複数のパラメータ候補のなかから上記予測機能部による外気条件の予測値に対応するパラメータ候補を選択することで、上記第1の一次式のパラメータと第2の一次式のパラメータとを決定する。
(1)特に熱源機器の台数が多い為に最適化問題の決定変数が増えてしまい、従来であれば最適解を求めるまでの時間が増大する場合であっても、上記のように3つにグループ分けして最適化問題を解くため計算時間の短縮を図れる(特に雪冷房のみで済む場合にはS4)最適化問題を解く必要も無くなる)。
既に述べたように、予測機能部12の機能は既存技術であるので、特に詳細には説明しないが、以下、簡単に一例を用いて説明する。
「誤差=Σ(i時の誤差)2」
最後に、図6に上記パソコン(PC)10(コンピュータ)のハードウェア構成図を示す。
メモリ52は、記憶部55(あるいは可搬型記録媒体29)に記憶されているアプリケーションプログラム等を一時的に格納するRAM等のメモリである。CPU51は、メモリ52に読み出したアプリケーションプログラムを実行することで、例えば上記定式化機能部11、予測機能部12、パラメータ選択機能部13、最適化機能部14、下位コントローラ通信機能部15の各種処理機能や図4のフローチャートの処理を実現する。
ネットワーク接続部57は、例えば不図示のネットワークに接続して、他の情報処理装置との通信(コマンド/データ送受信等)を行う為の構成である。
あるいは、上記記憶部55に格納される各種プログラム/データは、可搬型記録媒体59に記憶されているものであってもよい。この場合、可搬型記録媒体59に記憶されているプログラム/データは、記録媒体駆動部56によって読み出される。可搬型記録媒体59とは、例えば、FD(フレキシブル・ディスク)59a、CD−ROM59b、その他、DVD、光磁気ディスク等である。
1a コンピュータ装置(サーバ装置)
2 エアハンドリングユニット
2a 熱交換器
3 冷凍機システム
3a 水冷方式冷凍機
3b 冷却塔
3b−1 散布水ポンプ
3c 冷水ポンプ
4 雪冷房システム
4a 雪冷房機
4b 雪冷房1次側ポンプ
4c 熱交換機
4d 雪冷房2次側ポンプ
5 冷却塔(クーリングタワー)システム
5a 密閉式冷却塔
5a−1 散布水ポンプ
5b 冷却水ポンプ
6a 共有戻りポンプ
6b 共有送りポンプ
7 配管
8 ヘッダ
9 外気冷房システム
9a 給気ファン
9b 排気ファン
9c 加湿器
10 パソコン(PC)
11 定式化機能部
12 予測機能部
13 パラメータ選択機能部
14 最適化機能部
15 下位コントローラ通信機能部
16 管理機能部
17a 機器設定画面
17b 設定画面
17c 表示画面
30 下位コントローラ
50 コンピュータ
51 CPU
52 メモリ
53 入力部
54 出力部
55 記憶部
56 記録媒体駆動部
57 ネットワーク接続部
58 バス
59 可搬型記録媒体
59a FD(フレキシブル・ディスク)
59b CD−ROM
Claims (11)
- 空調対象空間からのリターン空気を流入させて該リターン空気と冷却水との熱交換を行うことで該リターン空気を冷却して冷気にして該冷気を前記空調対象空間へ供給する空気冷却ユニットと、前記冷却水を冷却して該空気冷却ユニットに供給する為または前記リターン空気の冷却を補助する為の各種熱源機器とを有し、該熱源機器として冷凍機、冷却塔、外気冷房、雪冷房の4種類のうち何れか2種類以上がそれぞれ1台以上設置されており、該空気冷却ユニットと各種熱源機器を制御する制御装置を有する空調システムであって、
前記制御装置は、
予め設定されている運用コスト算出に係わる所定の評価関数及び制約条件と、前記各熱源機器毎に予め設定されている、冷房能力と消費電力との関係を示す第1の一次式と、冷房能力と消費水量との関係を示す第2の一次式とを用いて、前記制約条件の基で前記評価関数を最小化する問題を解き、その解としての前記設置されている各熱源機器の運転計画を生成・出力する最適化手段と、
外気条件の過去データと空調負荷需要の実績値から、外気条件の予測値と空調負荷需要の予測値とを求める予測手段と、
前記第1の一次式に係わるパラメータの候補として外気条件の各値に応じた複数のパラメータを記憶すると共に、前記第2の一次式に係わるパラメータの候補として外気条件の各値に応じた複数のパラメータを記憶するパラメータ一覧記憶手段と、
該パラメータ一覧記憶手段に記憶されている前記複数のパラメータ候補のなかから前記予測手段による前記外気条件の予測値に対応するパラメータ候補を選択することで、前記第1の一次式のパラメータと前記第2の一次式のパラメータとを決定するパラメータ選択手段とを備え、
前記最適化手段は、前記パラメータ選択手段で決定されたパラメータを適用した前記第1の一次式と前記第2の一次式と、前記空調負荷需要の予測値とを用いて、前記制約条件の基で前記評価関数を最小化する問題を解くことで、その解としての前記各熱源機器の運転計画の生成を行うことを特徴とする空調システム。 - 空調対象空間からのリターン空気を流入させて該リターン空気と冷却水との熱交換を行うことで該リターン空気を冷却して冷気にして該冷気を前記空調対象空間へ供給する空気冷却ユニットと、前記冷却水を冷却して該空気冷却ユニットに供給する為または前記リターン空気の冷却を補助する為の各種熱源機器とを有し、該熱源機器として冷凍機、冷却塔、外気冷房、雪冷房の4種類のうち何れか2種類以上がそれぞれ1台以上設置されており、該空気冷却ユニットと各種熱源機器を制御する制御装置を有する空調システムであって、
前記制御装置は、
前記各熱源機器毎の任意の起動/停止と冷房能力との組み合わせに応じた総消費電力と総消費水量とにそれぞれ単価を乗じて得られる電力コストと水コストとの和としての総運用コスト算出に係わる所定の評価関数及び制約条件と、前記各熱源機器毎に予め設定されている、冷房能力と消費電力との関係を示す第1の一次式と、冷房能力と消費水量との関係を示す第2の一次式とを用いて、前記制約条件による制約に従って前記評価関数を最小化する問題を解き、その解としての前記設置されている各熱源機器の運転計画を生成・出力する最適化手段、
を有することを特徴とする空調システム。 - 前記最適化手段は、最初に前記雪冷房のみで前記予測手段で予測される空調負荷需要に対応可能か否かを判定する判定手段を有し、該判定手段において対応可能と判定された場合には、前記評価関数及び制約条件を用いることなく、雪冷房以外の熱源機器は全て停止とする運転計画を生成・出力することを特徴とする請求項1または2記載の空調システム。
- 前記所定の評価関数及び制約条件として、前記予測される空調負荷需要に対して前記雪冷房のみでは不足する場合の不足分に対して前記冷却塔と前記外気冷房とを冷熱源として選択する場合に応じた第1の評価関数及び第1の制約条件が予め設定されており、
前記最適化手段は、前記判定手段において雪冷房のみでは前記予測手段で予測される空調負荷需要に対応できないと判定された場合には、不足分について前記冷却塔と前記外気冷房とで対応可能か否かを判定する第2の判定手段を更に有し、該第2の判定手段で対応可能と判定された場合には、前記第1の一次式と前記第2の一次式とを用いて前記第1の制約条件の基で前記第1の評価関数を最小化する問題を解くことで、その解としての前記冷却塔と前記外気冷房の運転計画の生成を行うことを特徴とする請求項3記載の空調システム。 - 前記所定の評価関数及び制約条件として、前記予測される空調負荷需要に対して前記雪冷房と冷却塔と外気冷房とでは不足する場合の不足分に対して前記冷凍機を冷熱源として選択する場合に応じた第2の評価関数及び第2の制約条件とが予め設定されており、
前記第2の判定手段で対応不可と判定された場合には、前記第1の一次式と前記第2の一次式とを用いて前記第2の制約条件の基で前記第2の評価関数を最小化する問題を解くことで、その解としての前記冷凍機の運転計画の生成を行うことを特徴とする請求項4記載の空調システム。 - 前記所定の評価関数及び制約条件として、前記予測される空調負荷需要に対して前記雪冷房のみでは不足する場合の不足分に対して前記冷却塔と前記外気冷房とを冷熱源として選択する場合に応じた第1の評価関数及び第1の制約条件と、前記予測される空調負荷需要に対して前記雪冷房のみでは不足する場合の不足分に対して前記冷凍機を冷熱源として選択する場合に応じた第3の評価関数及び第3の制約条件とが予め設定されており、
前記最適化手段は、前記判定手段において雪冷房のみでは前記予測手段で予測される空調負荷需要に対応できないと判定された場合には、不足分について前記冷却塔と前記外気冷房とで対応可能か否かを更に判定し、対応可能な場合には、前記第1の評価関数及び第1の制約条件の基で該第1の評価関数を最小化する問題を解いたときの該第1の評価関数の最小値と、前記第3の評価関数及び第3の制約条件の基で該第3の評価関数を最小化する問題を解いたときの該第3の評価関数の最小値とを比較して、値が小さい方の解を出力することを特徴とする請求項3記載の空調システム。 - 前記所定の評価関数及び制約条件として、前記予測される空調負荷需要に対して前記雪冷房と冷却塔と外気冷房とでは不足する場合の不足分に対して前記冷凍機を冷熱源として選択する場合に応じた第2の評価関数及び第2の制約条件と、前記予測される空調負荷需要に対して前記雪冷房のみでは不足する場合の不足分に対して前記冷凍機を冷熱源として選択する場合に応じた第3の評価関数及び第3の制約条件とが予め設定されており、
前記最適化手段は、前記判定手段において雪冷房のみでは前記予測手段で予測される空調負荷需要に対応できないと判定された場合であって更に不足分について前記冷却塔と前記外気冷房とでは対応できないと判定された場合には、前記第2の評価関数及び第2の制約条件の基で該第2の評価関数を最小化する問題を解いたときの該第2の評価関数の最小値と、前記第3の評価関数及び第3の制約条件の基で該第3の評価関数を最小化する問題を解いたときの該第3の評価関数の最小値とを比較して、値が小さい方の解を出力することを特徴とする請求項3記載の空調システム。 - 前記制約条件は、前記各熱源機器の冷房能力が、下限値と上限値との間の所定範囲内にあることであり、
前記制御装置は、予め、前記熱源機器毎に、前記外気条件の各値に応じた複数の下限値・上限値を記憶する上下限値一覧記憶手段を更に有し、
前記パラメータ選択手段は、更に、前記熱源機器毎に、前記上下限値一覧記憶手段に記憶されている複数の下限値・上限値のなかから、前記予測手段による前記外気条件の予測値に対応する下限値・上限値を選択することで、前記制約条件としての下限値・上限値を決定することを特徴とする請求項1記載の空調システム。 - 前記各熱源機器の運転計画は、熱源機器毎の起動/停止と冷房能力であることを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載の空調システム。
- 空調対象空間からのリターン空気を流入させて該リターン空気と冷却水との熱交換を行うことで該リターン空気を冷却して冷気にして該冷気を前記空調対象空間へ供給する空気冷却ユニットと、前記冷却水を冷却して該空気冷却ユニットに供給する為または前記リターン空気の冷却を補助する為の各種熱源機器とを有し、該熱源機器として冷凍機、冷却塔、外気冷房、雪冷房の4種類のうち何れか2種類以上がそれぞれ1台以上設置されており、該空気冷却ユニットと各種熱源機器を制御する制御装置を有する空調システムにおける該制御装置であって、
予め設定されている運用コスト算出に係わる所定の評価関数及び制約条件と、前記各熱源機器毎に予め設定されている、冷房能力と消費電力との関係を示す第1の一次式と、冷房能力と消費水量との関係を示す第2の一次式とを用いて、前記制約条件の基で前記評価関数を最小化する問題を解き、その解としての前記設置されている各熱源機器の運転計画を生成・出力する最適化手段と、
外気条件の過去データと空調負荷需要の実績値から、外気条件の予測値と空調負荷需要の予測値とを求める予測手段と、
前記第1の一次式に係わるパラメータの候補として外気条件の各値に応じた複数のパラメータを記憶すると共に、前記第2の一次式に係わるパラメータの候補として外気条件の各値に応じた複数のパラメータを記憶するパラメータ一覧記憶手段と、
該パラメータ一覧記憶手段に記憶されている前記複数のパラメータ候補のなかから前記予測手段による前記外気条件の予測値に対応するパラメータ候補を選択することで、前記第1の一次式のパラメータと前記第2の一次式のパラメータとを決定するパラメータ選択手段とを備え、
前記最適化手段は、前記パラメータ選択手段で決定されたパラメータを適用した前記第1の一次式と前記第2の一次式とを用いて前記制約条件の基で前記評価関数を最小化する問題を解くことで、その解としての前記各熱源機器の運転計画の生成を行うことを特徴とする空調システムの制御装置。 - 空調対象空間からのリターン空気を流入させて該リターン空気と冷却水との熱交換を行うことで該リターン空気を冷却して冷気にして該冷気を前記空調対象空間へ供給する空気冷却ユニットと、前記冷却水を冷却して該空気冷却ユニットに供給する為または前記リターン空気の冷却を補助する為の各種熱源機器とを有し、該熱源機器として冷凍機、冷却塔、外気冷房、雪冷房の4種類のうち何れか2種類以上がそれぞれ1台以上設置されており、該空気冷却ユニットと各種熱源機器を制御する制御装置を有する空調システムにおける該制御装置であって、
前記各熱源機器毎の任意の起動/停止と冷房能力との組み合わせに応じた総消費電力と総消費水量とにそれぞれ単価を乗じて得られる電力コストと水コストとの和としての総運用コスト算出に係わる所定の評価関数及び制約条件と、前記各熱源機器毎に予め設定されている、冷房能力と消費電力との関係を示す第1の一次式と、冷房能力と消費水量との関係を示す第2の一次式とを用いて、前記制約条件による制約に従って前記評価関数を最小化する問題を解き、その解としての前記設置されている各熱源機器の運転計画を生成・出力する最適化手段、
を有することを特徴とする空調システムの制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011046876A JP5691655B2 (ja) | 2011-03-03 | 2011-03-03 | 空調システム、その制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011046876A JP5691655B2 (ja) | 2011-03-03 | 2011-03-03 | 空調システム、その制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012184864A JP2012184864A (ja) | 2012-09-27 |
JP5691655B2 true JP5691655B2 (ja) | 2015-04-01 |
Family
ID=47015107
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011046876A Expired - Fee Related JP5691655B2 (ja) | 2011-03-03 | 2011-03-03 | 空調システム、その制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5691655B2 (ja) |
Families Citing this family (15)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6123806B2 (ja) * | 2012-11-02 | 2017-05-10 | 富士通株式会社 | モジュール型データセンタとその制御方法 |
US20160025364A1 (en) * | 2013-03-15 | 2016-01-28 | Pacecontrols, Llc | System And Apparatus For Integrated HVACR And Other Energy Efficiency And Demand Response |
JP5648119B1 (ja) * | 2013-08-13 | 2015-01-07 | 木村工機株式会社 | 外気冷房機能付空調機 |
JP6196887B2 (ja) * | 2013-11-19 | 2017-09-13 | 大成建設株式会社 | 熱源制御システム |
JP6119574B2 (ja) * | 2013-11-22 | 2017-04-26 | 富士電機株式会社 | 空調制御支援装置、空調制御支援プログラムおよび空調制御支援方法 |
JP6413713B2 (ja) * | 2014-12-04 | 2018-10-31 | 富士電機株式会社 | 雪氷利用空調システム |
JP6581350B2 (ja) * | 2014-12-05 | 2019-09-25 | 株式会社日立製作所 | 分散熱源プラントの運転計画立案装置及び分散熱源プラントの運転計画立案方法 |
JP6413761B2 (ja) * | 2014-12-25 | 2018-10-31 | 富士電機株式会社 | 雪氷利用空調システム、その制御装置 |
JP6267142B2 (ja) * | 2015-03-05 | 2018-01-24 | ヤフー株式会社 | 空調システム、建物及びデータセンター |
JP6293079B2 (ja) * | 2015-03-05 | 2018-03-14 | ヤフー株式会社 | 空調システム及び建物 |
JP6458561B2 (ja) * | 2015-03-09 | 2019-01-30 | 富士電機株式会社 | 負荷配分決定支援装置、そのプログラム、負荷配分決定支援方法 |
JP6581490B2 (ja) * | 2015-12-14 | 2019-09-25 | 株式会社東芝 | 空調パラメータ生成装置、空調運用評価装置、空調パラメータ生成方法およびプログラム |
US11294343B2 (en) | 2016-01-12 | 2022-04-05 | Optimum Energy, Llc | Predictive free cooling |
CN116642365B (zh) * | 2023-07-27 | 2023-09-26 | 东莞市鹏锦机械科技有限公司 | 一种基于表冷器的自适应水量节能控制方法 |
CN117537450B (zh) * | 2023-11-23 | 2024-05-07 | 上海时链节能科技有限公司 | 中央空调制冷系统运行反馈调控方法、装置、设备及介质 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3783859B2 (ja) * | 2002-07-19 | 2006-06-07 | 日立プラント建設株式会社 | 空調設備及びその制御方法 |
JP2004239519A (ja) * | 2003-02-06 | 2004-08-26 | Yamaguchi Technology Licensing Organization Ltd | 蓄熱プラントの制御装置 |
JP5044251B2 (ja) * | 2007-03-19 | 2012-10-10 | 株式会社東芝 | ビル空調最適制御システム及びビル空調最適制御装置 |
JP2009014245A (ja) * | 2007-07-03 | 2009-01-22 | Daikin Ind Ltd | 空調機選定支援システム |
JP5318519B2 (ja) * | 2008-10-16 | 2013-10-16 | 中部電力株式会社 | 空調機の運転制御装置及び空調機の運転制御方法 |
JP5487600B2 (ja) * | 2008-11-21 | 2014-05-07 | ダイキン工業株式会社 | 空調システム |
-
2011
- 2011-03-03 JP JP2011046876A patent/JP5691655B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2012184864A (ja) | 2012-09-27 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5691655B2 (ja) | 空調システム、その制御装置 | |
US9429921B2 (en) | Method and system for energy control management | |
JP6976976B2 (ja) | マルチレベルモデル予測制御のシステムと方法 | |
US10605477B2 (en) | HVAC system with free cooling optimization based on coolant flowrate | |
Cui et al. | Model-based optimal design of active cool thermal energy storage for maximal life-cycle cost saving from demand management in commercial buildings | |
Afram et al. | Supervisory model predictive controller (MPC) for residential HVAC systems: Implementation and experimentation on archetype sustainable house in Toronto | |
US20230075122A1 (en) | Thermal control of data center | |
US11243503B2 (en) | Building management system with online configurable system identification | |
JP4347602B2 (ja) | 熱源運転支援制御方法、システムおよびプログラム | |
Zhao et al. | Model-based optimization for vapor compression refrigeration cycle | |
Qiu et al. | Model-free control method based on reinforcement learning for building cooling water systems: Validation by measured data-based simulation | |
US11789415B2 (en) | Building HVAC system with multi-level model predictive control | |
US20170031962A1 (en) | Systems and methods for visualizing equipment utilization in a central plant | |
CN108320042B (zh) | 循环水系统的优化方法与装置 | |
US10884398B2 (en) | Systems and methods for prediction model update scheduling for building equipment | |
Huang et al. | A hierarchical coordinated demand response control for buildings with improved performances at building group | |
Soler et al. | Optimizing performance of a bank of chillers with thermal energy storage | |
US11392095B2 (en) | Building control system with central plant model generation | |
Ihm et al. | Development of a thermal energy storage model for EnergyPlus | |
Seo et al. | Comparative analysis of cooling energy performance between water-cooled VRF and conventional AHU systems in a commercial building | |
US8682635B2 (en) | Optimal self-maintained energy management system and use | |
Fan et al. | Model-based predictive control optimization of chiller plants with water-side economizer system | |
Zulkafli et al. | Performance analysis and optimisation of the chiller-air handling units system with a wide range of ambient temperature | |
Aravelli et al. | Energy optimization in chiller plants: A novel formulation and solution using a hybrid optimization technique | |
Chen et al. | A new multiplexed optimization with enhanced performance for complex air conditioning systems |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20140214 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20140731 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140812 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20141010 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20150106 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20150119 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5691655 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |