JP5690092B2 - 燃料タンクのシール構造および燃料タンクの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料タンクに形成された開口部をシールするための燃料タンクのシール構造、および燃料タンクの製造方法に関する。
自動車等の車両に使用される燃料タンクには、通常、省スペース化の観点から、ポンプモジュールが内蔵されている。このポンプモジュールは、一般に、燃料タンクの上面から外方に突出する筒状部によって形成される開口部を利用して燃料タンク内に挿入される。
このような燃料タンクの開口部をシールするために、筒状部の外周面に形成された雄ねじにロックナットの雌ねじを締結させ、その軸力によって、開口部の端縁とポンプモジュールに備えられた蓋部材との間に介装されたガスケットを圧縮する技術が存在する。なお、この場合、ポンプモジュールは、燃料タンクに形成された開口部を閉じるための蓋として機能している。
しかし、燃料タンクの本体は通常樹脂製の成形品であり、上記の技術は、ガスケットによるシール性能が樹脂製のねじによる軸力によって保持される構造であるため、ねじ部に高い成形精度が要求されるという製造品質上の課題があった。また、燃料タンクと一体でねじ部をブロー成形する場合、燃料タンク全体の肉厚分布が不均一になり易く、その結果、燃料タンクの重量の増加、およびコストアップにつながってしまう。さらに、樹脂製のねじ、およびガスケットのクリープによる軸力低下を考慮して、ロックナットによるかなり大きな締め付けトルクが必要になるという生産性の課題もある。また、ねじ締結構造を採用するための高さ方向の配置スペースが余計に必要となり、自動車等に燃料タンクを搭載することの自由度が低下するという問題もある。
これに対して、燃料タンクの開口部を形成する筒状部の内周面と、蓋が有する筒体の外周面との間にシール部材を介在させることにより、燃料タンクの開口部をシールする技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この技術によれば、開口部をシールするために、ねじによる軸力を利用する必要はない。
特開2004−225669号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術は、依然として筒状部が燃料タンクの上面から外方に突出する構造となっている。また、シール性能を確保する観点から、シール部材から大きな力が加わっても筒状部の内周面が歪むことを防止するために、外方に突出した筒状部の外周部に環状の補強部材が配置されている。
このため、特許文献1に記載の技術では、燃料タンクについての高さ方向の配置スペースが余計に必要となり、自動車等の車両に燃料タンクを搭載することの自由度が低下するという問題が依然として存在する。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、燃料タンクの配置スペースが少なくて済むと共に、開口部のシール性能を確保することができる燃料タンクのシール構造、および燃料タンクの製造方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、燃料タンクに形成された開口部をシールするための燃料タンクのシール構造であって、燃料を収容するための燃料タンク本体と一体で成形され、当該燃料タンク本体の外面から内方に窪んで延伸し、内周面が前記開口部を形成してなる筒状部と、前記筒状部の中に挿入されるときに前記筒状部の内周面と対向する外周部を有する蓋部材と、前記蓋部材の外周部に装着されたシール部材と、前記筒状部の外周面に装着され前記開口部の変形を抑えるための環状部材と、を備え、前記環状部材の前記燃料に対する膨潤率が、前記燃料タンクの筒状部の前記燃料に対する膨潤率よりも小さく、前記環状部材は、前記燃料タンクを成形型にてブロー成形で成形する際に、前記成形型の内面に設けられ前記筒状部を成形する突出部に前記燃料タンクのパリソンが密着している状態で、前記筒状部の軸方向に前記環状部材を前記筒状部の外周面に接触して移動させて、前記筒状部の外周面にタンク内側から装着されたものであることを特徴とする燃料タンクのシール構造である。
これによれば、筒状部が燃料タンク本体の内方に窪んで一体成形されているため、燃料タンクの高さ寸法がコンパクト化され、燃料タンクを搭載することの自由度が増す。また、シール部材によってラジアル方向の隙間がシールされると共に、環状部材によって開口部の径が拡大することが抑制されるため、良好なシール性能を確保することができる。
すなわち、燃料タンクの配置スペースが少なくて済むと共に、開口部のシール性能を確保することができるという優れた作用効果を奏する。
また、燃料吸収による膨潤のために開口部の径が拡大することをより確実に抑制することが可能となる、という作用効果を奏する。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の燃料タンクのシール構造において、前記筒状部の軸方向についての前記シール部材の位置が、前記軸方向についての前記環状部材の設置範囲内にあるものである。
これによれば、請求項1に記載の発明の作用効果に加えて、シール部材が直接接触する部位の開口部の径の拡大をより確実に抑制することが可能となる、という作用効果を奏する。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の燃料タンクのシール構造において、前記環状部材の前記燃料に対する膨潤率が、前記燃料タンクの筒状部の前記燃料に対する膨潤率よりも小さい樹脂によって形成されている。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料タンクのシール構造において、前記燃料タンク本体は、一対の成形型の各内面に2枚のシートをそれぞれ膨らませて密着させるブロー成形によって形成されたものである
これによれば、請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明の作用効果に加えて、環状部材を、燃料タンク本体の外面から内方に窪んで延伸する筒状部の外周面に、容易に装着され得る、という作用効果を奏する。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の燃料タンクのシール構造において、前記環状部材の内周面に、内方に突出する突起又は外方に向かう凹部が形成されているものである。
これによれば、請求項1〜4のいずれか1項に記載の発明の作用効果に加えて、突起又は凹部と燃料タンク本体の筒状部とはその一方が他方の内部に進入し、環状部材がより強固に筒状部の外周面に装着され得る、という作用効果を奏する。
請求項6に記載の発明は、請求項1に記載の燃料タンクのシール構造を備える燃料タンクの製造方法であって、前記筒状部を形成するための前記突出部を内面に有する前記成形型に前記パリソンをセットする工程と、前記筒状部の外周面に前記環状部材を装着する工程と、を有する燃料タンクの製造方法である。
本発明によれば、燃料タンクの配置スペースが少なくて済むと共に、開口部のシール性能を確保することができる。
本発明の一実施形態に係る燃料タンクのシール構造が適用された燃料タンク1の概略構成を示す断面図である。 図1の要部を示す拡大断面図である。 燃料タンク本体の成形方法について説明するための図であり、型締め前の状態を示す断面図である。 図3から続く、一対の成形型および中間型を型締めしてブロー成形した状態を示す断面図である。 図4から続く、中間型を退避させてから一対の成形型を型締めして周縁を溶接した状態を示す断面図である。 環状部材の変形例を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る燃料タンクのシール構造が適用された燃料タンク1の概略構成を示す断面図、図2は、図1の要部を示す拡大断面図である。なお、図1および図2における各要素は、発明の理解を容易にするために適宜拡大、縮小または簡略化されて描かれる場合がある(以降の図面において同じ)。
本実施形態では、燃料タンクに形成された開口部をシールするための燃料タンクのシール構造を、自動車等の車両に搭載されるポンプ内蔵タイプの燃料タンク1に適用した場合について説明する。
図1に示すように、燃料タンク1は、燃料を収容するための燃料タンク本体2を備えている。燃料タンク本体2には、図示を省略するが、外部から燃料タンク本体2内へ燃料を供給するための給油バルブが取り付けられている。
燃料タンク本体2は、図1において横方向の寸法(奥行き寸法や幅寸法を意味する)よりも縦方向の寸法(高さ寸法)が小さい扁平形状を呈した樹脂製の容器である。この燃料タンク本体2は、パリソンを2枚のシートにしてブロー成形する、いわゆるツインシートブロー成形によって形成されたものである。
燃料タンク本体2の壁部は多層構造とされている。壁部の材質として、例えば、主層(内外層)に高密度ポリエチレン(HDPE)、中間層にナイロン(商品名)またはエチレンビニルアルコール(EVOH)が用いられるが、これに限定されるものではない。
燃料タンク1は、燃料タンク本体2の外面から内方に窪んで延伸する筒状部3を有しており、筒状部3は燃料タンク本体2と一体で成形されるものである。この筒状部3の内周面31が、燃料タンク本体2の壁に開設される開口部を形成している。
また、燃料タンク1は、燃料タンク本体2内に収容される燃料を汲み上げるためのポンプモジュール4を備えている。燃料タンク1に内蔵されるポンプモジュール4は、筒状部3の内周面31によって形成される開口部を閉塞するための蓋として機能するものである。
ポンプモジュール4は、燃料ポンプ43をチャンバ41内に備える。また、ポンプモジュール4は、チャンバ41をスライド手段44を介して昇降自在に支持する蓋部材42を備える。チャンバ41を燃料タンク本体2内に配置した状態で、燃料タンク本体2の開口部が蓋部材42で塞がれ、燃料タンク本体2内のチャンバ41がスライド手段44のばね部材によって燃料タンク本体2の底部に押し付けられる。また、チャンバ41は、燃料タンク本体2内の燃料をチャンバ41内に導入するための導入口(図示せず)を備えている。そして、ポンプモジュール4は、燃料ポンプ43を駆動することにより、チャンバ41内の燃料をフィルタ45を介して吸い込み、吸い込んだ燃料を供給管46を介してエンジン(図示せず)に供給する。
図2に示すように、ポンプモジュール4の蓋部材42は、円板状のリテーナ421と、リテーナ421の一端面から軸方向に延伸する円筒部422とを有している。なお、「軸方向」の用語は、筒状部3の中心軸方向を意味するものとして使用する。蓋部材42の材質は、例えばポリアセタール(POM)であるが、これに限定されるものではない。
リテーナ421の外縁の複数箇所には、板状の爪部材423が放射状に形成されている。また、リテーナ421の軸方向の移動を規制するための規制部材5が、燃料タンク本体2の外面における筒状部3の周囲の複数箇所に、例えば溶着、接着等により固着されている。したがって、隣接する規制部材5の間にリテーナ421の爪部材423を位置させた後に、リテーナ421を回転させて、爪部材423を燃料タンク本体2の外面と規制部材5との間に移動させることにより、いわゆるバヨネット式にポンプモジュール4を燃料タンク本体2に装着することが可能となっている。但し、ポンプモジュール4の燃料タンク本体2への装着方法は、上記装着方法に限定されるものではない。
蓋部材42における円筒部422の外周部424は、筒状部3の中に挿入されるときに筒状部3の内周面31と対向する。外周部424には、環状の溝425が形成されており、溝425の中に、例えばOリング等のシール部材6が装着される。シール部材6の断面形状は、円形状に限定されるものではなく、矩形状、D字形状等の各種の形状を採り得る。シール部材6の材質は、例えばフッ素ゴム(FKM)であるが、これに限定されるものではない。また、複数のシール部材6が使用されてもよい。
また、燃料タンク1は、筒状部3の外周面32に装着され開口部の変形を抑えるための環状部材7を備えている。すなわち、環状部材7は、筒状部3の内周面31によって形成される開口部の径が拡大することを抑制して、シール部材6による開口部のシール性能を確保する機能を有している。環状部材7は、例えば断面形状が矩形の円筒形状を呈するものであるが、前記機能を発揮するものであれば、任意の断面形状を採り得る。
環状部材7は、シール部材6の軸方向位置と環状部材7の軸方向位置とが少なくとも一部で重なるように、筒状部3の外周面32に装着されることが好ましい。さらに、環状部材7の軸方向設置範囲内にシール部材6の軸方向位置が存在するように、シール部材6と環状部材7とが配置されることがより好ましい。このようにすれば、シール部材6が直接接触する部位の開口部の径の拡大をより確実に抑制することが可能となる。
環状部材7の材質は、特に限定されるものではないが、環状部材7の燃料に対する膨潤率が、燃料タンクの筒状部3の燃料に対する膨潤率よりも小さいことが好ましい。膨潤率は、燃料の吸収による膨潤前後の寸法変化の割合である。
本実施形態では、筒状部3が燃料タンク本体2の外面から内方に窪んで延伸しているため、筒状部3が燃料を吸収して膨潤し易い構造となっている。したがって、膨潤率がより小さい環状部材7を使用することにより、燃料吸収による膨潤のために開口部の径が拡大すること、ひいてはシール性能が低下することをより確実に防止することが可能となる。
環状部材7の材質として、例えば、金属、セラミック、低膨潤率の樹脂等が挙げられる。低膨潤率の樹脂としては、例えばポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリアセタール(POM)等が挙げられる。
次に、燃料タンク本体2を成形する方法について説明する。図3〜図5は、燃料タンク本体2の成形方法について説明するための図であり、図3は、型締め前の状態を示す断面図、図4は、一対の成形型および中間型を型締めしてブロー成形した状態を示す断面図、図5は、中間型を退避させてから一対の成形型を型締めして周縁を溶接した状態を示す断面図である。
前述したように、燃料タンク本体2は、いわゆるツインシートブロー成形によって形成される。図3および図4に示すように、燃料タンク本体2を成形するための成形金型10は、相互に近接離反移動可能な一対の第1成形型11および第2成形型12と、第1成形型11および第2成形型12の間に進退移動可能な中間型13とを備えている。中間型13は、第1成形型11および第2成形型12の近接離反移動方向と垂直方向に移動可能である。
第1成形型11および第2成形型12の各内面111,121は、燃料タンク本体2の外形の輪郭を決定する。第1成形型11の内面111には、筒状部3を形成するための突出部112が設けられている。中間型13は、中空形状を呈しており、その内部に、環状部材7を治具等により保持して中間型13から燃料タンク本体2の筒状部3に空圧シリンダ等により移送させるための移送手段14が設けられている。
まず、図3に示すように、第1成形型11、第2成形型12、および中間型13がそれぞれ離反した状態で、第1成形型11と中間型13の間、および中間型13と第2成形型12の間の各ギャップに、図示しないヘッドから、成形用の2枚のシート8,8がそれぞれ導入される。なお、環状部材7は、予め移送手段14にセットされる。
続いて、図4に示すように、第1成形型11および第2成形型12が互いに近接移動させられて型締め状態とされ、シート8,8が第1成形型11、第2成形型12、および中間型13の周縁部で挟み付けられる。この状態で型内部に例えば圧縮空気が導入されることにより、2枚のシート8,8がそれぞれ膨らませられて第1成形型11および第2成形型12の各内面111,121に密着させられ、中間成形品9が形成される。そして、移送手段14の動作により、環状部材7が、突出部112によって中間成形品9に形成された筒状部91の外周面に装着される。
続いて、図5に示すように、中間型13が第1成形型11および第2成形型12の間から退避させられた後に、第1成形型11および第2成形型12が型締めされる。これにより、中間成形品9の周縁が溶接されて、燃料タンク本体2が完成する。なお、図示は省略するが、筒状部3の底壁には、ポンプモジュール4を挿通させるための貫通孔が形成される。また、規制部材5が、燃料タンク本体2の外面の所定箇所に、例えば溶着、接着等により固着される。
このようにして、環状部材7は、燃料タンク本体2の外面から内方に窪んで延伸する筒状部3の外周面に、容易に装着され得る。なお、環状部材7は、2枚のシート8,8を合わせて結合する前に、筒状部3の外周面にタンク内側から装着されるものであればよく、環状部材7の装着方法は、上記方法に限定されるものではない。
なお、蓋部材42を含むポンプモジュール4の製造方法については、一般的な製造方法で対応できるため説明を省略する。
次に、上述のように構成された実施形態の作用及び効果について説明する。
ここでは、図1及び図2を参照して、上記方法によって製造された燃料タンク本体2に形成された開口部を、蓋として機能するポンプモジュール4で閉じる場合について説明する。
まず、燃料タンク本体2が用意される。続いて、燃料タンク本体2における筒状部3の内周面31によって形成される開口部を通して、ポンプモジュール4が燃料ポンプ43を内蔵するチャンバ41を先頭にして燃料タンク本体2の内部に挿入される。
蓋部材42のリテーナ421の下面が燃料タンク本体2の外面に当接した後、蓋部材42を回転させ、爪部材423を燃料タンク本体2の外面と規制部材5との間に移動させることにより、ポンプモジュール4が燃料タンク本体2に装着される。
ポンプモジュール4が燃料タンク本体2に装着された状態で、ポンプモジュール4の蓋部材42における円筒部422の外周部424は、筒状部3の中に挿入されており、筒状部3の内周面31と対向する。
外周部424の溝425に装着されたシール部材6が筒状部3の内周面31に押圧され、外周部424と内周面31との隙間がシールされる。こうして、燃料タンク本体2に形成された開口部がシールされることになる。なお、筒状部3の内周面31は、型に密着されて形成される成形面となるため、寸法精度が高く、開口部のシール性能の向上に寄与する。
ここで、筒状部3の外周面に燃料タンク本体2の内側から装着された環状部材7によって、筒状部3の内周面31によって形成される開口部の径が拡大することが抑制される。具体的には、シール部材6から大きな力が加わって筒状部3の内周面が歪むことや、燃料吸収による膨潤のために開口部の径が拡大することが抑制される。したがって、開口部のシール性能が確保される。
このように本実施形態では、燃料タンク本体2と一体で成形され当該燃料タンク本体2の外面から内方に窪んで延伸する筒状部3の内周面31によって形成される開口部から、ポンプモジュール4が挿入され、筒状部3の内周面31とポンプモジュール4の外周部424との隙間がシール部材6によってシールされる。しかも、筒状部3の外周面に、開口部の変形を抑えるための環状部材7が装着されている。
したがって本実施形態の燃料タンクのシール構造によれば、筒状部3が燃料タンク本体2の内方に窪んで一体成形されているため、燃料タンクの高さ寸法がコンパクト化され、燃料タンクを自動車等の車両に搭載することの自由度が増す。また、シール部材6によってラジアル方向の隙間がシールされると共に、環状部材7によって開口部の径が拡大することが抑制されるため、良好なシール性能を確保することができる。
すなわち、燃料タンクの配置スペースが少なくて済むと共に、開口部のシール性能を確保することができるという優れた作用効果を奏する。
本発明は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲内において、種々改変することができる。
例えば、図2に示した環状部材の内周面に、内方に突出する突起又は外方に向かう凹部が形成されていてもよい。図6は、環状部材の変形例を示す断面図である。図6では、環状部材7aの内周面に、断面が楔形の環状の突起71が形成されている。但し、突起又は凹部の形状は任意であり、断面が円弧状や矩形であってもよく、また、必ずしも全周に形成されていなくてもよい。このような環状部材を使用することにより、突起又は凹部と燃料タンク本体2の筒状部3とはその一方が他方の内部に進入し、環状部材7がより強固に筒状部3の外周面に装着され得る。
また、上述した実施形態では、燃料タンク1に内蔵されるポンプモジュール4が蓋として使用される場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、燃料供給部位等、燃料タンク本体2の壁に開設される開口部をシールすべき他の箇所にも適用可能である。
また、上述した実施形態では、本発明の燃料タンクのシール構造を、自動車等の車両に搭載される燃料タンクに適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、船舶等の他の機械や装置に搭載される燃料タンクにも適用可能である。
1 燃料タンク
2 燃料タンク本体
3 筒状部
4 ポンプモジュール
6 シール部材
7,7a 環状部材
8 シート
11 第1成形型(成形型)
12 第2成形型(成形型)
13 中間型
14 移送手段
31 内周面(開口部)
32 外周面
42 蓋部材
71 突起
111,121 内面
424 外周部

Claims (6)

  1. 燃料タンクに形成された開口部をシールするための燃料タンクのシール構造であって、
    燃料を収容するための燃料タンク本体と一体で成形され、当該燃料タンク本体の外面から内方に窪んで延伸し、内周面が前記開口部を形成してなる筒状部と、
    前記筒状部の中に挿入されるときに前記筒状部の内周面と対向する外周部を有する蓋部材と、
    前記蓋部材の外周部に装着されたシール部材と、
    前記筒状部の外周面に装着され前記開口部の変形を抑えるための環状部材と、
    を備え、
    前記環状部材の前記燃料に対する膨潤率が、前記燃料タンクの筒状部の前記燃料に対する膨潤率よりも小さく、
    前記環状部材は、前記燃料タンクを成形型にてブロー成形で成形する際に、前記成形型の内面に設けられ前記筒状部を成形する突出部に前記燃料タンクのパリソンが密着している状態で、前記筒状部の軸方向に前記環状部材を前記筒状部の外周面に接触して移動させて、前記筒状部の外周面にタンク内側から装着されたものであることを特徴とする燃料タンクのシール構造。
  2. 前記筒状部の軸方向についての前記シール部材の位置が、前記軸方向についての前記環状部材の設置範囲内にあることを特徴とする請求項1に記載の燃料タンクのシール構造。
  3. 前記環状部材の前記燃料に対する膨潤率が、前記燃料タンクの筒状部の前記燃料に対する膨潤率よりも小さい樹脂によって形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料タンクのシール構造。
  4. 前記燃料タンク本体は、一対の成形型の各内面に2枚のシートをそれぞれ膨らませて密着させるブロー成形によって形成されたものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料タンクのシール構造。
  5. 前記環状部材の内周面に、内方に突出する突起又は外方に向かう凹部が形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の燃料タンクのシール構造。
  6. 請求項1に記載の燃料タンクのシール構造を備える燃料タンクの製造方法であって、
    前記筒状部を形成するための前記突出部を内面に有する前記成形型に前記パリソンをセットする工程と、
    前記筒状部の外周面に前記環状部材を装着する工程と、
    を有する燃料タンクの製造方法。
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