JP5689330B2 - 非接触型シール装置 - Google Patents

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Description

本発明は、非接触型シール装置に関する。
回転軸とケーシングとの間に設けられ流体をシールする非接触型シール装置として、例えば特許文献1に記載のものがある。この非接触型シール装置では、図7に示しているように、回転軸91に環状の回転密封環92が外嵌して取り付けられており、また、ハウジング94には、シールケース95を介して、環状の静止密封環99が取り付けられている。回転密封環92と静止密封環99とは軸方向に対向して設置されており、静止密封環99と回転密封環92との対向する面を、シール面99a,92aとしている。
静止密封環99のシール面99aとは反対側に、この静止密封環99を回転密封環92側へ向かって押すばね96が設けられている。また、静止密封環99には、その外周面からシール面99aに通じるガス孔97が形成されており、外部から窒素ガス等のバリアガスGが、ガス孔97を通じてシール面99aに供給される。
ガス孔97を通じてシール面99aに供給されたバリアガスは、シール面92a,99a間の隙間(以下、シール面隙間という)から径方向内側及び径方向外側に向かって流れる。このときのシール面隙間に発生するガス圧が、静止密封環99を開方向(図7において左方向)に押す力として作用し、このガス圧と、ばね96の弾性力とがつり合う位置で静止密封環99が保持される。したがって、静止密封環99と回転密封環92とは非接触状態となり、シール面92a,99a間を満たすバリアガスにより、機内側Aにある流体が、その反対側である機外側Bの空間へと漏れるのを防止している。
国際公開第00/75540号
上記のような非接触型シール装置は、例えば、粉体が混入された流体を密封する必要のある機器に用いられることがある。この場合、前記バリアガスGが、前記シール面隙間から径方向内側及び径方向外側に向かって流れることで、前記粉体がシール面92a,99a間に侵入するのを抑制することができる。しかし、従来の構成では、粉体等の異物は、シール面92a,99aの近傍まで侵入可能であるため、例えば、バリアガスGの供給を一時的に停止した場合等、粉体が、シール面92a,99a間に侵入し、やがて粉体が機器の外部に漏れてしまうおそれがある。
そこで、本発明は、シール面間に異物が侵入するのをより効果的に防ぐことができる非接触型シール装置を提供することを目的とする。
本発明は、回転軸に取り付けられる環状の回転密封環と、前記回転密封環と軸方向に対向する環状の静止密封環と、前記静止密封環をケーシングに取り付けるための環状のシールケースと、前記静止密封環と前記回転密封環との対面するシール面間を狭める方向に当該静止密封環及び当該回転密封環のうちの一方を弾性的に押す弾性部材と、を備え、前記シール面間を挟んで軸方向一方側の第1空間と軸方向他方側の第2空間とを仕切る非接触型シール装置であって、前記静止密封環には、前記シール面間にガスを供給すべく当該静止密封環のシール面で開口している第1ガス孔と、前記シール面間から離れる方向にガスを噴射する噴射口を前記シール面以外の面に有し前記第1ガス孔とは別の独立した第2ガス孔と、が形成され、前記第1ガス孔と第2ガス孔の内部にはそれぞれガスの流量を絞る絞り部が設けられ、前記静止密封環における第2ガス孔が開口されている面は、前記シール面と平行で且つ前記シール面よりも径方向外側に位置し、前記シールケースには、前記第1ガス孔と前記第2ガス孔とにガスを供給するための共通流路が形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、静止密封環には、回転密封環との間のシール面間から離れる方向にガスを噴射する噴射口を有する第2ガス孔が、形成されているので、当該噴射口から噴射されるガスによって、異物が、シール面の近傍まで侵入したり、シール面間へ侵入したりするのを防止することができる。
しかも、シールケースには、ガスを第1ガス孔と第2ガス孔とに供給するための共通流路が形成されているので、第1ガス孔と第2ガス孔とのそれぞれにガスを供給するための個別の流路が不要となり、構成の簡素化が図れる。
また、前記噴射口は、周方向について等間隔で複数形成されているのが好ましい。
この場合、全周にわたって、異物が、シール面の近傍まで侵入したり、シール面間へ侵入したりするのを防止することが可能となる。
また、前記第2ガス孔の前記噴射口は、前記第1空間と連通する空間に臨ませている場合、第1空間に存在している流体に異物が含まれており、この異物がシール面の近傍又はシール面間に侵入するのを防止するのに、効果的である。








本発明によれば、静止密封環に形成されている第2ガス孔の噴射口から噴射されるガスによって、異物がシール面の近傍まで侵入したり、シール面間へ侵入したりするのを防止することができる。
本発明の非接触型シール装置の実施の一形態を示す縦断面図である。 静止密封環の斜視図である。 第2実施形態に係る非接触型シール装置を示す縦断面図である。 図3の非接触型シール装置が備えている静止密封環の斜視図である。 第3実施形態に係る静止密封環の斜視図である。 第4実施形態に係る非接触型シール装置を示す縦断面図である。 従来の非接触型シール装置の縦断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の非接触型シール装置の実施の一形態を示す縦断面図である。この非接触型シール装置3は、例えばロータリーバルブ、スクリューフィーダ等、特に粉体を扱う機器に用いることができ、この機器のケーシング2と、このケーシング2に挿入されている回転軸1との間に設けられている。そして、後述するシール面14,15間を挟んで、軸方向一方側の機内側(第1空間)Aと軸方向他方側の機外側(第2空間)Bとを仕切り、機内側Aに存在する流体が、機外側Bに漏れるのを防止する。なお、本実施形態では、この機器側(機内側)に存在する流体に粉体が含まれている。
図1に示している非接触型シール装置3は、回転側ユニットとして、回転軸1に取り付けられている環状の回転密封環4を備えている。本実施形態では、回転側ユニットとして、さらに、回転軸1に外嵌して固定されているストッパリング9と、このストッパリング9に固定され回転軸1に外嵌しているフランジ部8a付きのスリーブ8とを備えている。回転密封環4はスリーブ8に外嵌しており、回転密封環4は、ストッパリング9とフランジ部8aとに挟まれて回転軸1に固定された状態にあり、回転軸1と一体回転可能となる。
回転密封環4とスリーブ8との間には機内側Aと機外側Bとの間をシールするOリング41が介在している。また、回転軸1とスリーブ8との間には、機内側Aと機外側Bとの間をシールするOリング42が介在している。このため、回転密封環4と回転軸1との間で、機内側Aの流体は機外側Bへ漏れない。
非接触型シール装置3は、静止側ユニットとして、回転密封環4と軸方向に対向する環状の静止密封環5と、この静止密封環5をケーシング2に取り付けるための環状のシールケース6と、静止密封環5を回転密封環4へ向かって弾性的に押す圧縮コイルばね(弾性部材)7とを備えている。
シールケース6は、第1ケース21と第2ケース22とを有しており、これらはボルト23によって、ケーシング2に固定されている。第1ケース21には、後に説明するガスを供給するために径方向に貫通した単一の供給孔24が形成されている。第2ケース22は、第1ケース21をケーシング2との間で挟む円環部材であり、静止密封環5と軸方向について対向する壁部分26と、径方向内側において軸方向(機内側A方向)に延びる円筒部25とを有している。この円筒部25の外周面と、静止密封環5の内周面との間にOリング45が介在している。
また、静止密封環5は、第1ケース21の径方向内側であって、第2ケース22と回転密封環4との間で挟まれる位置に設けられている。そして、第1ケース21の内周面と静止密封環5の外周面との間には、前記供給孔24の開口部を軸方向に挟んで両側にOリング43,44が配置されている。これらOリング43,44間において、第1ケース21の内周面と静止密封環5の外周面との間に、供給孔24を通じて供給されたガスが流入する環状の空間Sが形成されている。
静止密封環5の機外側Bには、軸方向に凹んでいる底有り孔31が周方向に等間隔で複数形成されている。各孔31内に、前記圧縮コイルばね7が設けられており、このばね7の一端が孔31の底部に、他端が第2ケース22の前記壁部分26に当接している。これらばね7の弾性復元力により、静止密封環7を回転密封環4へ向かう軸方向に押すことができる。
そして、静止密封環5は、その内外周面において、前記Oリング45と、前記Oリング43,44とによって径方向について支持されている。そして、静止密封環5は、前記ばね7の弾性力に抗して軸方向に移動可能である。
静止密封環5には、周方向について等間隔で第1ガス孔11が複数形成されており、この第1ガス孔11それぞれは、前記環状の空間Sと、静止密封環5の機内側Aの端面とを連通している。なお、静止密封環5の機内側Aの端面には、溝32が形成されており、この溝32において、前記第1ガス孔11は開口している。また、第1ガス孔11内には、ガスの通過面積(流量)を絞る絞り部(オリフィス)33が設けられている。
図2は、静止密封環5の斜視図である。回転密封環4の機内側(図2では右側)の端部に、短円筒状部27が軸方向に突出して設けられている。この軸方向の端面が、回転密封環4に対面する環状のシール面15となる。
また、静止密封環5の前記端面には、周方向に延びる前記溝32が形成されている。本実施形態では、溝32は周方向に4分割されており、各溝32における周方向の中心部に、前記第1ガス孔11が開口している(開口11a)。そして、第1ガス孔11の反対側の端部は、静止密封環5の外周面で開口しており(開口11b)、図1に示しているように、前記環状の空間Sで開口している。第1ガス孔11は、静止密封環5に4本形成されており、第1ガス孔11のそれぞれに前記絞り部33が設けられている。
本実施形態では、シールケース6の前記供給孔24から環状の空間Sへと供給されるガスは、窒素ガスであり、環状の空間Sに供給されたガスは、各第1ガス孔11へ流入し、これら第1ガス孔11を通じて溝32に供給される。溝32に供給されたガスをバリアガスと呼ぶ。これにより、各溝32内に発生するバリアガスの圧力が、機内側Aに充填されている流体による圧力と重畳され、この結果、静止密封環5は、前記ばね7の弾性力と機外側Bの流体(例えば大気)による圧力との合力(以下、閉方向合力という)に抗して、機外側Bへと移動し、シール面15が、これに対面する回転密封環4の端面(以下、シール面14という)から離間する。これにより、溝32に供給されたバリアガスは、両シール面14,15間の隙間、すなわち、シール面隙間を通じて、径方向内側および径方向外側へ流出する流れが生じる。
そして、シール面隙間におけるバリアガスのガス圧と機内側Aの流体による圧力との合力(以下、開方向合力という)と、上記の閉方向合力とが拮抗する位置まで静止密封環5が機外側Bへ移動した後に、当該位置で保持される。そして、シール面隙間に充満するバリアガスによって、このシール面隙間を挟んで機内側Aと機外側Bとの連通が遮断される。この結果、静止密封環5と回転密封環4とが非接触であるシール状態が得られ、この状態が保持されたまま、回転軸1および回転密封環4が回転する。
なお、静止密封環5には、図示しないが、軸方向に貫通する孔が形成されており、Oリング44,45間に形成される空間に、機内側Aの流体が流入し、静止密封環5を機内側Aに押す力と、静止密封環5を機外側Bに押す力とが互いにほぼバランスするように構成されている。
図1と図2とに示しているように、静止密封環5には、上記のとおり、回転密封環4と静止密封環5との対面するシール面14,15間にバリアガスを供給すべく、当該静止密封環5のシール面15で開口している第1ガス孔11が形成されている他、さらに、この静止密封環5には、第1ガス孔11とは別の独立した第2ガス孔12が形成されている。
本実施形態では、第2ガス孔12は、前記環状の空間Sと、静止密封環5のシール面15よりも径方向外側にある軸方向に向いている環状の端面16とを連通している。
すなわち、第2ガス孔12の一端は、前記環状の端面16において開口している(噴射口12a)。そして、第2ガス孔12の反対側の他端は、静止密封環5の外周面で開口しており(開口12b)、図1に示しているように、前記環状の空間Sで開口している。また、第2ガス孔12内には、ガスの通過面積(流量)を絞る絞り部(オリフィス)34が設けられている。
第2ガス孔12は、周方向について等間隔で4本形成されており、第2ガス孔12のそれぞれに前記絞り部34が設けられている。そして、噴射口12aは、周方向について等間隔で複数(4つ)形成されている。
また、第1ガス孔11と第2ガス孔12との間隔も、周方向について等間隔である。
したがって、シールケース6の前記供給孔24から環状の空間Sに供給されたガス(窒素ガス)は、前記第1ガス孔11へと流入すると共に、各第2ガス孔12へも流入し、これら第2ガス孔12を通じて環状の端面16で開口する噴射口12aから、噴射される。
なお、第2ガス孔12は、開口12bから径方向内方へ向かう径方向流路12−1と、この流路12−1と繋がっていて軸方向へ向かう軸方向流路12−2とからなり、この軸方向流路12−2の端部が前記噴射口12aとなる。
このため、シール面15よりも径方向外側に設けられている噴射口12aから噴射されたガスは、そのまま軸方向に向かって流れる。つまり、噴射口12aから、シール面14,15間に向かって噴射されるのではなく、シール面14,15間から軸方向について離れる方向に向かって、噴射口12aからガスが噴射される。
以上より、シールケース6(第1ケース21)に形成されている前記供給孔24、及び、この供給孔24に連続している前記環状の空間Sは、第1ガス孔11と第2ガス孔12とにガスを分配して供給するための共通流路となっている。
なお、噴射口12aは、シール面15以外の面に形成されていればよく、例えば図2において、シール面15が形成されている短円筒状部27の外周面27aであってもよい。この場合、シール面14,15間から径方向について離れる方向に向かって、噴射口12aからガスが噴射される。
以上の本実施形態に係る非接触型シール装置3によれば、静止密封環5には、第2ガス孔11が形成されており、この第2ガス孔11は、シール面14,15間から離れる方向にガスを噴射する噴射口12aを有している。このため、噴射口12aから噴射されるガスによって、機内側Aの流体に含まれている粉体等の異物が、シール面14,15の近傍まで侵入したり、シール面14,15間へ侵入したりするのを防止することができる。つまり、第2ガス孔12は、シール面14,15間に、粉体等の異物が接近しないようなガスの流れを作ることができ、シール面14,15間の近傍に粉体等の異物を寄せ付けない。
そして、第2ガス孔12は、第1ガス孔11と共に静止密封環5に形成されており、また、シールケース6の第1ケース21には、ガスを第1ガス孔11と第2ガス孔12とに供給するための供給孔(共通流路)24が形成されている。このため、第1ガス孔11と第2ガス孔12とのそれぞれにガスを供給するための個別の流路が不要となり、構成の簡素化が図れる。
また、前記ガスは非接触シール装置の冷却効果を奏することができるため、高温の環境においても使用可能なシール装置を提供できる。
また、この非接触型シール装置3は、図1に示しているように、静止側ユニットと回転側ユニットとの間にラビリンスシール部17を備えている。本実施形態では、第1ケース21の機内側Aの内周面に、凹凸が軸方向に連続する凹凸部17aが形成されており、この凹凸部17aと、回転密封環4及びフランジ部8aの外周面とが、隙間を有して径方向について対向しており、この凹凸部17a及び外周面により、ラビリンスシール部17が構成されている。
さらに、上記のとおり、シール面15の径方向外側に設けられている噴射口12aから噴射されたガスは、軸方向(機内側A)に向かって流れる。そして、この流れ方向の先に前記ラビリンスシール部17(前記隙間)が設けられている。
このため、機内側Aの流体に粉体等の異物が含まれていても、ラビリンスシール部17及び噴射口12aから噴射されるガスによって、シール面14,15間側へ粉体が流入するのを阻害することができ、異物の侵入がより効果的に抑制される。
以上の第1実施形態(図1)では、第2ガス孔12の噴射口12aは、シール面15以外の面として、シール面15よりも径方向外側にある環状の端面16に設けられており、軸方向一方側の機内側(第1空間)Aと連通している空間aに臨ませている。この場合、機内側Aに存在している流体に含まれている粉体等の異物が、シール面14,15の近傍及びシール面14,15間に侵入するのを防止するのに効果的である。
〔第2実施形態〕
図3は、第2実施形態に係る非接触型シール装置を示す縦断面図である。図4は、この第2実施形態に係る非接触型シール装置103が備えている静止密封環105の斜視図である。
この非接触型シール装置103では、第2ガス孔112の噴射口112aは、シール面15以外の面として、シール面15よりも径方向内側にある環状の端面18に設けられており、軸方向他方側の機外側B(第2空間)と連通している空間bに臨ませている。この実施形態は、機外側Bの流体に粉体等の異物が含まれている場合であり、この異物がシール面14,15の近傍及びシール面14,15間に侵入するのを防止することができる。なお、第2ガス孔112を除いて、全体構成及び第1ガス孔11は前記第1実施形態と同じであり、その説明を省略する。
図3において、第2ガス孔112は、前記環状の空間Sと、静止密封環105のシール面15よりも径方向内側にある環状の端面18とを連通している。つまり、第2ガス孔112は、一端が静止密封環105の外周面で開口しており(開口112b)、他端が、静止密封環105の短円筒状部27の内周側部分にある環状の端面18において、開口している(噴射口112a)。
第2ガス孔112は、開口112bから径方向内方へ向かう径方向流路112−1と、この流路112−1と繋がっていて軸方向かつ径方向内側へ斜めに向かう傾斜流路112−2からなり、この傾斜流路112−2の端部が前記噴射口112aとなる。
このため、シール面15の径方向内側に設けられている噴射口112aから噴射されたガスは、そのまま、径方向内側へ向かう速度成分を有した流れを有する。つまり、噴射口112aから、シール面14,15間に向かって噴射されるのではなく、噴射口112aからは、シール面14,15間から径方向について離れる方向にガスが噴射される。
そして、図3において、この噴射されたガスは、回転密封環4で反射され、シールケース6の第2ケース12(静止側ユニット)の内周面と、ストッパリング9(回転側ユニット)の外周面との間の隙間を通じて、機外側Bへと流れる。
以上より、機外側Bの流体に含まれている粉体等の異物が、噴射口112aから噴射されるガスによって、シール面14,15の近傍及びシール面14,15間へ侵入するのを防止することができる。つまり、第2ガス孔112は、シール面14,15間に、粉体等の異物が接近しないようなガスの流れを作ることができ、シール面14,15間の近傍に粉体等の異物を寄せ付けない。
なお、前記第1実施形態(図1)及び第2実施形態(図3)では、絞り部33,34は、シール面15へ供給するガスの流量調整用と、異物の侵入を防止するガスの流量調整用とに、個別に設けられている。このため、絞り部33,34をそれぞれ変更することにより、第1ガス孔11と第2ガス孔12(112)との流量の調整を、個別に行うことが可能となる。なお、第2ガス孔12(112)における絞り部によるガスの流量の調整は、粉体等の異物の量に応じて調整される。
〔第3実施形態〕
前記第1及び第2実施形態では、第1ガス孔11と第2ガス孔12(112)とは、静止密封環5(105)においてそれぞれ独立して形成されている。図5は、第3実施形態に係る静止密封環205の斜視図である。この静止密封環205では、第1ガス孔211の一部と第2ガス孔212の一部とが、共通した孔(主孔213)からなる。
すなわち、静止密封環205の外周面に開口する径方向内方へ延びる主孔213を形成し、この主孔213の先に分岐部214が設けられ、この分岐部214において複数の枝孔(枝流路)211−1,212−1に分岐させ、これら枝孔211−1,212−1のうちの一つ(211−1)をシール面15で開口させ、残り(212−1)をシール面15以外の面で開口させる。
また、本実施形態では、枝孔212−1にはさらに分岐部215が形成されており、この分岐後の孔212−1a,212−1bそれぞれは、シール面15以外の面として、環状の端面16で、噴射口212aとして開口している。
以上より、第1ガス孔211は、径方向内方へ向かう主孔213,212−1と、軸方向に向かう枝孔211−1とからなり、第2ガス孔212は、径方向内方へ向かう主孔213と、軸方向端面側(環状の端面16側)に向かう枝孔212−1a,212−1bとからなる。
この第3実施形態では、絞り部(オリフィス)233は、主孔213に設けられている。この場合、絞り部233は、シール面15へ供給するガスの流量調整と、異物の侵入を防止するガスの流量調整とに兼用される。この第3実施形態の場合、孔及び絞り部(オリフィス)233の数を減らすことができ、構造面で優れている。
また、図5では、噴射口212aが、シール面15よりも径方向外側にある面(環状の端面16)で開口している場合を説明した。この変形例として、主孔213から分岐後の枝孔212−1の先にある噴射口212aを、図4の場合と同様に、シール面15よりも径方向内側にある面(環状の端面18)で開口していてもよい。
〔第4実施形態〕
図6は、本発明の非接触型シール装置のさらに別の実施形態(第4実施形態)を示す縦断面図である。この非接触型シール装置303は、図1の実施形態と同様に、ケーシング302と、このケーシング302に挿入される回転軸301との間で、軸方向一方側(機内側A)に存在する流体をシールする。
このシール装置303は、回転軸301に取り付けられる環状の回転密封環304と、この回転密封環304と軸方向に対向する環状の静止密封環305と、この静止密封環305をケーシング302に取り付けるための環状のシールケース306とを備えている。
また、このシール装置303は、回転軸301に固定されるスリーブ308を備え、このスリーブ308と回転密封環304との間に圧縮コイルばね307が設けられている。つまり、ばね307は、回転密封環304を静止密封環305へ向かう軸方向に押している。なお、本発明では、静止密封環と回転密封環との対面するシール面間を狭める方向に弾性力を付与するばね(弾性部材)は、静止密封環及び回転密封環のうちの一方を弾性的に押すものであればよい。
そして、本実施形態では、静止密封環305には、当該静止密封環305と回転密封環304との対面するシール面314,315間にガスを供給すべく当該静止密封環305のシール面315で開口している第1ガス孔311と、前記シール面314,315間から離れる方向にガスを噴射する噴射口312aをシール面315以外の面(静止密封環305の内周面)に有する第2ガス孔312とが、形成されている。なお、本実施形態では、噴射口312aは、静止密封環305の内周面に形成されており、この噴射口312aから噴射され回転軸301の外周面に衝突したガスは、少なくともその一部が、機内側Aに流れることができる。
そして、シールケース306には、第1ガス孔311と第2ガス孔312とにガスを供給するための供給孔324が形成されている。また、本実施形態においても、供給孔324は、静止密封環305とシールケース306との間に形成されている環状の空間Sと連続しており、この供給孔324と環状の空間Sとは、第1ガス孔311と第2ガス孔312とにガスを供給する共通流路を構成している。
また、本実施形態においても、第1ガス孔311及び第2ガス孔312それぞれは、周方向で等間隔に複数形成されている。
また、静止密封環305の機内側Aには、凹凸が軸方向に連続する凹凸部317aが形成されており、この凹凸部317aに、回転軸301の外周面が、隙間を有して径方向について対向しており、この凹凸部317a及び外周面により、ラビリンスシール部317が構成されている。
また、本発明の非接触型シール装置は、図示する形態に限らず本発明の範囲内において他の形態のものであってもよい。第1ガス孔及び第2ガス孔の数は、図示した数以外であってもよく、さらに増やしてもよい。
また、本発明の非接触型シール装置は、ロータリーバルブ、スクリューフィーダ以外に、ブロワ又はコンプレッサ等にも適用することができる。
1,301:回転軸
2,302:ケーシング
3,103,303:非接触型シール装置
4,304:回転密封環
5,105,205,305:静止密封環
6,306:シールケース
7,307:ばね(弾性部材)
11,211,311:第1ガス孔
12,112,212,312:第2ガス孔
12a,112a,212a,312a:噴射口
14,314:シール面
15,315:シール面
24,324:供給孔(共通流路)
A:機内側(第1空間)
B:機外側(第2空間)

Claims (3)

  1. 回転軸に取り付けられる環状の回転密封環と、前記回転密封環と軸方向に対向する環状の静止密封環と、前記静止密封環をケーシングに取り付けるための環状のシールケースと、前記静止密封環と前記回転密封環との対面するシール面間を狭める方向に当該静止密封環及び当該回転密封環のうちの一方を弾性的に押す弾性部材と、を備え、前記シール面間を挟んで軸方向一方側の第1空間と軸方向他方側の第2空間とを仕切る非接触型シール装置であって、
    前記静止密封環には、前記シール面間にガスを供給すべく当該静止密封環のシール面で開口している第1ガス孔と、前記シール面間から離れる方向にガスを噴射する噴射口を前記シール面以外の面に有し前記第1ガス孔とは別の独立した第2ガス孔と、が形成され、
    前記第1ガス孔と第2ガス孔の内部にはそれぞれガスの流量を絞る絞り部が設けられ、
    前記静止密封環における第2ガス孔が開口されている面は、前記シール面と平行で且つ前記シール面の径方向外側に位置し、
    前記シールケースには、前記第1ガス孔と前記第2ガス孔とにガスを供給するための共通流路が形成されていることを特徴とする非接触型シール装置。
  2. 前記噴射口は、周方向について等間隔で複数形成されている請求項1に記載の非接触型シール装置。
  3. 前記第2ガス孔の前記噴射口は、前記第1空間と連通する空間に臨ませている請求項1又は2に記載の非接触型シール装置。
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