JP5688449B2 - スラブ連続鋳造機用の撹拌ロール - Google Patents

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Description

本発明は、金属スラブ、特に鋼スラブの連続鋳造の分野に係るものである。より厳密には、本発明は、連続鋳造機の二次冷却ゾーンの支持および案内用でかつその目的で中空にされているロール内に同軸的に収納された摺動磁界式多相誘導子を用いて、凝固だめ(puits de solidification)内でなおも液体である溶融金属の制御された電磁撹拌に関する。
「撹拌ロール」と呼ばれるこのようなロールが初めて実現されたのは、すでに1970年代初めにさかのぼる(仏国特許発明第2187467号明細書)。
概略的に言うと、撹拌ロールは、主に以下のもので構成されている:
− 軸方向に回転する要素であって、置き換えられる通常の支持用ロールの直径と基本的に等しい直径もしくはいずれにせよそれに近い直径をもつスリーブにより構成されており、鋳造中のスラブの大きい面の表面と転がり接触するようになっている、軸方向に回転する要素。このスリーブは一般的に、誘導子の取付けを可能にするように取外し可能で、かつ鋳造機のシャーシの剛性構造に固定された端部転がり軸受内に収納される小さな基部を有する全体的に円錐台形の形状の二つの軸頸によって、その端部で維持されている;
− 仏国特許発明第2485412号明細書などにより提案されているように、有利には誘導子の軸方向回転を遮断する手段が具備されている、スリーブと同軸で、スリーブの内部自由空間を占有し、その軸に沿って摺動する磁界を生成することのできる多相線形誘導子によって構成された電磁撹拌器;
− そして、高温スラブと接触しているスリーブと電磁撹拌器とを熱的に維持するための、一般的には水である冷却液の循環による、全体の冷却回路。
誘導子は三相または二相タイプで、外部電源の一相あたり一つ以上の磁極対を有し、その接続手段によりこの外部電源に連結されていること、そして、この誘導子がその後、電源の位相へのこれらの巻線の接続順序に応じて、一方の方向または他方の方向にロールの軸に沿って摺動する可動磁界を生成すること、をここで喚起しておく。磁界の摺動速度の方は、誘導子の磁極ピッチ(製造時に定められるパラメータ)および誘導子に供給されそれ自体この速度の調節変数である電流の周波数によって左右される。
スラブの連続鋳造機に対する撹拌ロールの適用は、概略的に、鋳塊鋳型の下流側にある鋳造機の一つ以上のゾーンにおいて、スラブを各々既定の方向にスラブの幅にしたがって水平方向に摺動する一つ以上の可動磁界に付すことにある。こうして、冷却中のスラブの中心部にある溶融金属のまだ液体である部分は、この部分に作用する磁界の摺動のものと同一の方向および向きに駆動される。
こうして、液体金属に与えることが所望される循環運動に応じて、撹拌ロールは、同じ高さレベルでスラブの大きい面の両側で対面してグループ毎に配置される(前述の仏国特許発明第2185467号明細書に由来する図1参照)か、スラブの同じ側で積み重ねられるか、または機械の異なる段においてスラブの両側に振り分けられる、などの可能性がある。
1988年の仏国特許出願公開第2601270号明細書から、連続鋳造された大きいサイズの長尺製品(ブルーム)のための撹拌ロールの特異な利用が公知である。この利用は、ブルームの鋳造軸を中心として包括的に回転する磁気誘導を生成できるようにすることで、溶融金属を軸方向に回転させようとするものである。これは、もはや通常この目的に専用とされる回転誘導子を用いることによってではなく、スラブという平らな製品のために使用されるものからヒントを得たとみなすことのできる撹拌技術、すなわち線形誘導子、ただしここでは単相である線形誘導子、つまり実際には鋳造されるブルームの二つの相対する面上に取付けられた中空支持用ロール内に距離をとって収納された誘導コイルを用いて、達成されると考えられる。こうして、ロール一つあたり二つのコイルから、「方形の」四つの誘導子のアーキテクチャが実現され、二つの単相電源を用いてこれらの誘導子全体を電気的に組立てることで、鋳造軸を中心として回転するこの準磁気誘導が生成できることになる。
同様に、1985年の旧ソビエト連邦発明者証第1168321号から、以上で言及したものと類似であるもののスラブ用の単相誘導子式の撹拌ロール技術も、公知である。ここでは、スラブは、隣接する二つの区分の並置、つまりスラブ自体のものほど極立ったものではない個々の矩形度の二つの区分の並置としてとらえられており、ロール内に収納された突出する磁極歯をもつ単相誘導コイルが、局所的にスラブを静的磁気誘導に横断させる。
さらに、1997年の欧州特許第0750958号明細書からもスラブ用の電磁撹拌技術が公知であるが、この場合は鋳塊鋳型の内部であり、したがって撹拌ロールによる方法とは別である。この場合、鋳塊鋳型の大きな壁そのものに多相電磁機器が備えられており、多様で多数の局所的なそれらの作用全体の調節方法にしたがって鋳造スラブの幅の選択された部分のみに対して摺動磁界を作用させることが可能になっている。
さらに、1993年1月1日刊行の「Steel in translation」Allerton Press,NY,USA,第23巻、第4号p.14〜16の中で発表されたParshingらの「effectiveness of electromagnetic stirring of steel in the continuous casting」という題の論文から、冒頭で触れたもの(仏国特許発明第2187467号明細書参照)と同じタイプの摺動磁界式の単一の多相線形誘導子を内蔵し、かつ端部にスリーブを支持する従来の二つの軸受に加えて一つの中央支持軸受を有することを特徴とする撹拌ロール技術も公知である。この中央軸受によって、中央軸受の両側で互いに離隔し心合せされ、ひいては「デッド」誘導ゾーンを間に設けている二つの部分への誘導子の物理的分離が画定されている。このデッドゾーンはこうして、中央軸受の寸法が大きくなればなるほど大きい、すなわち撹拌にとっては不利であるロールの軸に沿った磁界摺動の地理的不連続性を形成しているが、このロール技術は、溶鋼静圧の作用下でのスラブの変形の危険性なく、特大スラブの鋳造を可能にするはずであると考えられる。
しかしながら、今日でもなお普通である、鋼スラブの連続鋳造機上でのこのような唯一の多相線形誘導子が内蔵された撹拌ロールの好ましい使用については、例えば1982年の欧州特許出願公開第0097561号明細書中に明確に記載されている。スラブの冶金学的長さ全体にわたり撹拌ロールを適切に分布させることによって、こうして、内部に溶融金属の循環運動を作り出すことができ、以下の図2に示されている「トリプルゼロ」と呼ばれるその全体的形態は、スラブの大きな面に対し平行に発達し、撹拌ロールの両側で一方では上昇分岐そして他方では下降分岐を二つの小さい側面に沿って伴い、スラブの大きい面に対して平行に確立される金属流のループにより、鋳造機の上部と下部の間で熱的にも化学的にも液体金属を均質化する傾向がある。
溶融金属のこのような二重の均質化(熱的および化学的)が、中央気孔率および中心偏析の削減ひいては抑制にとって有利である、拡大された等軸凝固構造に結びつけられた内部的な健全さをもつ鋳造製品が獲得できることの保証であることは、今後充分に認められる。
それでも、今日、鋳造機の上部と下部の間での鋳造金属のこの二重の均質化は、この場所のほぼ至るところに存在する鋳造製品の凝固前線の粗度によって主要中央流が邪魔される小さい側面に沿ってだけというよりはむしろ、昇降するがスラブの幅中央またはこの近辺に局在化されているこの主要中央流を液体金属の内部に配置することによって、著しく改善される可能性がある、ということもわかっている(国際公開第2005/044487号参照)。
ところが、現在の撹拌ロールにはそれができない。すなわち、その設計上、これらの撹拌ロールは、小さな面に沿ってかつこれらに面して、スラブの幅全体を占めひいては垂直方向分岐が側方にしかない金属循環ループしか形成することができない。
従って、そこで提起される課題は、既存のスラブ鋳造機を妨害するまたは過度に混乱させることなく、鋳造スラブの中心部で溶融金属の中央垂直方向循環を得ることのできる新規の液体金属の制御された電磁撹拌器の製造にある。
本発明は、従来の撹拌ロールを二重撹拌ロールあるいは喚言すると「スプリット型撹拌ロール」に変えることによってそれを達成することを提案している。
このために、本発明は、通常の支持・案内用ロールに置き換わるものとして金属スラブの連続鋳造機上に取付けられるようになっているスプリット型撹拌ロールにおいて、
− 鋳造されるスラブの大きな面の表面と転がり接触するようになっている軸方向に回転する要素であって、二つの端部転がり軸受内にある小さな基部を有する全体的に円錐台形の形状の取外し可能な二つの軸頸によってその端部で維持された少なくとも一つのスリーブで構成されている要素と、
− スリーブと同軸で、スリーブの内部自由空間を占有する、突合され心合せされた二つの線形誘導子で構成された摺動磁界式電磁撹拌器と、
− 高温スラブと接触するスリーブと電磁撹拌器とを熱的に維持するための、一般に水である冷却液の循環による冷却用回路と、
を含むスプリット型撹拌ロールであって、二つの線形誘導子が多相タイプのものであり、互いに電気的に独立して各々摺動磁界を互いに独立して生成できるようになっていることを特徴とするスプリット型撹拌ロールを目的としている。
おそらく理解されるだろうと思われるが、通常の撹拌ロールが備わった装置に比べて連続鋳造機について目に見えて変化するものは全く無い。しかしながら、反対方向例えば収束する方向で摺動磁界を生成するように単に二つの内部誘導子の巻線を外部電源に適切に接続するだけで、必然的に、二つの誘導子が合流する場所で開始するスラブの中央領域内の溶融金属の上昇する主要循環が、鋳造スラブの内部で生成される。二つの誘導子のサイズが同一である場合、鋳塊鋳型に向かう溶融金属の求められる上昇は、自然に大きな面のちょうど中央に位置づけられる。
この点に関する機器の多目的性をここで強調しておかなければならない。スラブ内の液体だめ内部において溶融金属に求められる均質化は、二つの誘導子が、発散する反対方向、すなわち誘導子の接合中央位置から互いに離隔する方向で摺動磁界を生成するように調節されている場合、同じように得ることができる。このとき、液体金属の中央主要循環は、二つの誘導子の接合点に向かって、そしてこの接合点に至るまで下降する。
一変形実施形態によると、電磁撹拌器は、二つの誘導子に共通の磁気フレームを有する。
別の実施形態によると、各々の誘導子は、他方の誘導子とは異なりそれから離隔した独自の磁気フレームを有する。
後者の場合、有利な一変形実施形態によると、本発明に係るスプリット型撹拌ロールは、スラブの表面と転がり接触してこの表面に支持されるようになっている要素を有し、この要素は、心合せされた異なる二つのスリーブ、ならびに、それらを分離し好ましくはロール全長の中央にあり、二つの端部支持軸受と共に二つの半撹拌ロールの境界を画定する一つの転がり支持軸受で構成され、この中間の支持軸受は、端部軸受内に係合された軸頸の形状と類似した円錐台形の全体形状をもつ二つの軸頸の突合さった小さな基部を収容し、これらの軸頸の大きな基部は二つのスリーブに面する端部に固定されている。
ここでも同様にわかるように、この中間支持軸受を有する変形形態は、スラブの連続鋳造の分野において生まれつつある新たな要件、すなわち、現在およそ1.6mの従来の幅を50%以上超える可能性のある2mを上回る大きな幅のスラブの鋳造についての要件を満たすために、完全に適したものである。
その上、公知の撹拌ロールは、従来、30cm以上の直径を有する。しかし、今日、機械の高さの同じ部分においてより数を増やすことができ、したがってその機能をより良く遂行するという利点を有する、直径の小さい支持用ロールとより容易に併用され得るより小さい直径(およそ24cm)のロールがますます頻繁に使用されている。
通常、鋼スラブの連続鋳造機は、幅が従来約0.9〜1.6m、さらには2.0mに至ることさえある製品を鋳造するように考案されている。しかし、製鋼所の生産性の拡大を常に追求する中で、現在、より大きな幅、例えば幅2.4mの製品を鋳造できる機械の所有が望まれる傾向にある。この場合、相関的により長い(具体的には例えば2.5m以上)撹拌ロールを具備することになる。
ところが、比較的小さな直径の現在の撹拌ロールの構造では、ロールが鋳造製品との接触時点で受けるであろう応力を考慮すると、支持軸受間の大きい距離に起因する重大な障害となるたわみの、多少の差こそあれ急速な出現を回避することは不可能であろう。
したがって、本発明の、付随的ではあるものの、ますます現代的意義をもつ目的は、こうして、撹拌ロールの有効性を失わせかつその機械的強度を危うくする変形を使用中に受けないことから、二つの半ロールを支え、非常に大きな幅をもつスラブの連続鋳造機の上で利用可能である三つの転がり軸受を備えた撹拌ロールの新しい設計を提案できる、ということにある。
ここで、「半ロール」という用語には、全体として撹拌ロールを構成する心合せされた二つのスリーブが等しい長さのものである場合と同様、以下に記す理由から異なる長さのものである場合も含まれる、ということを理解すべきである。
各々の半撹拌ロールは、内部に収容される摺動磁界式多相誘導子の給電のため、好ましくは機械の外側に向けられた関係する半ロールの端部に全てまとめられた独自の電源端子を有している。
これに反して、冷却用流体の循環は二つの半ロールに共通であり、各々の半ロール内に流体を循環させる手段は、中央支持軸受の内部で相互に連結されている。
鋳造機内でのスラブの降下の際に、それを支持し案内する通常のロールおよび撹拌ロールを有する部分(segment)の中央ゾーン内に、電気接続部および流体供給用管路を設置する必要がないことから、これらの特徴により、既存の鋳造機上に容易に場所を確保できるコンパクトな装置の実現が可能となる。
ここで、本発明に係る撹拌ロールを呼称するために選択された「スプリット型撹拌ロール」という用語に関して明確にする必要がある。この用語は、二つの半ロール、つまり二つのスリーブを有する実施形態と同様、単一のスリーブを有する実施形態にも適用される。「スプリット型」という形容詞は、実際には、二つの内部多相誘導子が互いに電気的に独立しているが、必ずしも互いに離隔してはいないという事実を表現するために、「撹拌」という形容語と結びついている。ただし、離隔した分離型誘導子という技術的選択肢は、すでに言及した通り、それが暗に意味する補足的中間支持軸受の存在を理由として、特大スラブの鋳造用に考案され、ひいては適応されたものであり続けている。
本発明は、添付の図版を参照しながら以下の説明を読むことで、より良く理解されるものである。
鋼スラブ鋳造機の二次冷却ゾーン内に「バタフライウィング」形と呼ばれる二重ループ構成にしたがった液体金属の撹拌を作り出すための、すでに引用した仏国特許発明第2185467号明細書により代表される先行技術を示す概略図である。 「トリプルゼロ」形と呼ばれる三つのループをもつ構成にしたがった液体金属の撹拌を導入するために、こちらもすでに引用した、欧州特許出願公開第0097561号明細書により代表される先行技術を示す、図1と類似の概略図である。 中間のものを含めた三つの転がり支持軸受および二つのスリーブを有する本発明に係るスプリット型撹拌ロールの一実施形態の、鋳造スラブの大きい面に対して垂直な平面における全体図である。 唯一のスリーブを有し、中間支持軸受の無い、本発明に係るスプリット型撹拌ロールの一実施形態を示す、図3と類似した図である。 本発明に係るスプリット型撹拌ロールを用いて実施可能である鋳造スラブの内部の溶融金属の中央循環を伴う第一の撹拌モードを示す図であって、ここで5aの部分は鋳造スラブの大きい面に対して垂直な平面における図であり、対応する5bの部分は、大きい面の平面における図である。 図の二つの部分6aおよび6bにおいて、本発明に係るスプリット型撹拌ロールを用いて実施可能である鋳造される液体金属の中央循環を伴う第二の撹拌モードを示す、図5と類似の図である。 図の二つの部分7aおよび7bにおいて、本発明に係るスプリット型撹拌ロールを用いて同様に実現可能であり得る、鋳造軸を中心として回転するタイプの液体金属の別の撹拌モードを示す、図6または7と類似の図である。
図1および2は、すでに、先行技術を代表するものとして本明細書の導入部ですでに言及されている。したがって、ここでは次のことを指摘するにとどめる:
a)図1は、鋳造機の二次冷却ゾーン内でスラブの大きい面6および7の両側で互いに対面して取付けられた従来の二つの撹拌ロール4および5の作用下で鋳造スラブの幅全体にわたり形成される鋳造スラブ3の小さい側面1および2に沿った主要な上昇部と下降部とを伴う、撹拌される溶融金属の循環ループ(破線)を示しており、ここでこれら二つの撹拌ロールは、水平方向の実線矢印8および9によって表された同じ方向で長手方向に摺動する可動磁界を生成している;
b)図2は、従来の二つの撹拌ロールが生成する可動磁界が反対方向で長手方向に摺動することを表現している水平方向の実線矢印10および11のみによってここでは表される、スラブの同じ大きい面6上(ここでは内弧面上)の互いに離隔された従来の二つの撹拌ロールの作用下で鋳造スラブ3の幅全体にわたり形成される小さい面1および2に沿った主要な上昇部と下降部とを伴う、撹拌される溶融金属の循環ループ(破線)を示している。
ここで図3および4を参照すると、同一のまたは同等の要素は、同一の参照番号で示されており、そのため、以下の説明は、これら二つの図を合わせて考慮して読むことができる。
これらの図中、管状スプリット型撹拌ロール1は、連続鋳造スラブ連続鋳造機のシャーシに内蔵され通常の支持・案内用ロールを収容する剛性支持体2に固定されている。
鋳造スラブ3は、鋳塊鋳型(図示せず)から鋳造機の下方に向かって図の平面に対し垂直に進行し、スプリット型撹拌ロール1は、それを構成する軸方向回転要素の母線を通ってスラブの大きい面の一方の表面と転がり接触状態にとどまりながらスラブの幅全体をカバーする。
図3に示された本発明の実施形態によると、この回転要素は、互いに離隔した心合せされた二つの円筒形スリーブ6および12、つまり図示された実施例において等しい長さであり隣接し心合せされた二つの管状半撹拌ロール4および5を構成する二つの円筒形スリーブ6および12によって形成されている。
支持体2に固定された三つの転がり軸受、すなわち、左右二つの端部軸受9、15およびスラブ3の中央に対面しここでは中央の位置にある中間軸受10は、これら二つの半ロールを心合せし、かつ軸方向回転を維持している。
各々の半ロール4または5は、長手方向に摺動する磁界を生成することのできる、各々の半ロールと同軸で取付けられた多相線形誘導子(それぞれ40と50)を内蔵している。左側半ロール4は左側多相誘導子40を収納する。右側半ロール5は右側多相誘導子50を収納している。
以下の説明では、「左側」および「右側」という用語は、図3または4に見られるような機器を基準にして使用されるものとする。その上、一方の設計および製造が他方のものと同一であることから、左側半撹拌ロール4およびその付属物について述べられることは全て、右側の半撹拌ロール5にそのまま置き換えることができるということが明記される。それでもなお、一部の場合においては、互いに異なる長さが選択される可能性がある。
左側半撹拌ロール4を構成する円筒形スリーブ6は、その両端で、全体に同じ円錐台形の形状をもつ二つの軸頸すなわち左側軸頸7と右側軸頸8によって保持されている。各々の軸頸は、大きな基部7a,8aによってスリーブの片端に取外し可能な形で取付けられており、小さな基部7b,8bの方は、鋳造機の剛性シャーシの支持体2と固定されるそれぞれ左側9および中間10の端部転がり軸受に係合されている。
通常そうであるように、これらの転がり軸受9および10は、スラブ3が連続鋳造機の下方部分に向かって進行している状態で、撹拌ロール4がそのスリーブ6の転がり接触の作用下でその長手方向軸Bを中心にして自由に回転できるようにする。
これに対して、スリーブ6内で心出しされ、かつロールの内部で利用可能な体積のほぼ全てを占有する(冷却水の循環を可能にするため、スリーブから摺動磁界式誘導子40を数mm、例えば4または5mm離隔させている環状空間60を除く)摺動磁界式誘導子40の方は、回転が阻止されている。
このために、誘導子のものに比べて短い直径をもつその左右の末端延長部分40aおよび40bは、支えとなる支持軸を構成し、その一方は、左側軸受9の外部に置かれ、すなわち軸頸7の小さな基部7bの内部からこの軸受を横断した後くさび付きフランジ11内に載置され、他方は右側軸頸8の小さな基部8bを同じように横断した後、中間軸受10に載置されて、溝付けのある雄雌カップリング(図示せず)すなわち単なる並進運動によって取外し可能なカップリングにより右側誘導子50に由来する対面する延長部分上にはめ合わさるようになっている。
同様にして、右側半撹拌ロール5は、それぞれの大きな基部13aおよび14aで二つの軸頸つまり左側軸頸13および右側軸頸14(軸頸7および8と類似する)の間に係合されている円筒形スリーブ12を有している。右側軸頸14の小さな基部14bは、支持体2と固定される右側端部転がり軸受15内に挿入され、左側軸頸13の小さな基部13bは中央中間転がり軸受10内に挿入されている。
図3で示されるように、中間軸受10内に係合された内部軸頸8および13は互いに突き合わさる。しかし、以下で見ていくように、これらの部品は全体の冷却回路を構成するものであることから、それらの接合の水密性が確保されているかぎり、これは絶対に必要なわけではない。
各々の半撹拌ロール4、5には、その誘導子に電力供給を行う独自の電気回路が備わっている。こうして左側半撹拌ロール4は、端部軸受9の端に取付けられた状態で、二対の接続端子16’および16’’の付いたパネル16を有し、このパネルには、誘導子40の位相巻線を配電網に接続するための二対の端子が備わっている。
ここで、二相または三相であり得る本発明が使用する多相線形誘導子は、その電源の位相と同じ数の接続端子対、すなわち二相の場合には二対、三相の場合には三対が求められるという点を喚起しておく必要がある。ただし、ここで、誘導子の「デルタ」電気結線の場合にはその端子数が一つ減るということを強調しておく。
同様に、このタイプの誘導子は、概略的には、二つの隣接する磁極の間の収容空間内で巻線のための巻回支持体としての役割も果たす、誘導子の内部磁気フレームから出る交番する一連の円形露出磁極42,52と巻線41,51とで構成されている。この秩序立ったアセンブリから唯一はみ出しているのは、互いに直列に反対方向に連結(つまり同じ位相に接続)されている各々の一連の巻線に出入りし、表面を走行して最も近いところで接続パネルの端子に合流する電気結合用コードまたはケーブル41a,41b;51a,51bである。
ここで、通常、スラブの幅をカバーする単一の二相誘導子つまり約1.6〜2.0mの誘導子の場合、直列に反対方向に連結された巻線の数は、四つか八つである、つまり誘導子の有効長全体にわたり二個または四個の磁極ピッチを有する点に留意されたい。
ここでさらに、スラブの幅をカバーする単一の撹拌ロールという公知の場合においては、この撹拌ロールがその各々の端部に電気接続端子パネルを有し、その一つが、相互連結された位相巻線の入力コードを収容し、もう一つが出力コードを収容するということを喚起しておく。一方、本発明に係るスプリット型撹拌ロールの場合には、接続パネル16および17のレベルでは入力および出力端子を区別せず、一つの誘導子、および、二つの誘導子のうちの一方のみに関連する接続端子全てを同じパネルの内部にまとめ、所与のパネルをそれに最も近い誘導子の専用とすることが好ましい。
こうして、誘導子一つあたり唯一の接続パネルしか備わっていないことになる。中間軸受10を伴う、つまり離隔した異なる二つの誘導子を伴うスプリット型撹拌ロールという図示されたケースにおいては、このようにして、装置の設計および組立てを複雑にするような中央軸受10を横断する接続を具備する必要がない。
右側半撹拌ロール5は、装置の左側にある左側半撹拌ロール4専用の接続パネル16と類似した、二対の端子17’および17’’の備わった接続パネル17を、アセンブリの右側端部に有している。
半撹拌ロール4、5の冷却に関しては、本発明によると、それは、冷却水の循環方向に対応する順序で記載された以下の要素を含む共通の回路によって確保される:すなわち、
− 第一の入口水ボックス(boite a eau)18であって、(図示した例において、)左側転がり軸受9上に外側に取付けられ、内部に撹拌ロールの冷却水が、図示していない加圧下で処理された水源に連結された供給用管路19を通って侵入する、第一の入口水ボックス18;
− 左側誘導子40の左側末端延長部分40a内に削孔された穴21に水ボックス18を連結する軸受9の軸方向通路20。なおこの削孔された穴は、撹拌ロール4の周囲付近において水を循環させ高温スラブ3との接触中および接触後にロール周囲を冷却することができるようにスリーブ6とその同心誘導子40の間に設けられた前述の環状空間60内に通じる半径方向に削孔された派生管路(conduite fille)22を有する;
− 半径方向に削孔された第二の管路23であって、環状空間60内を循環した後の水を収集して、それを、すでに述べた通り中間軸受10の内部で右側誘導子50の左側末端延長部分50aと水密な雄−雌嵌合を介して係合された左側誘導子40の右側末端延長部分40b内に設けられた穴21と対称の第二の軸方向穴24の中に導く、半径方向に削孔された第二の管路23;
− 削孔された第三の穴25であって、上記左側末端延長部分50a内に軸方向に設けられ、かつ前述の派生管路と類似した半径方向に削孔された第三の派生管路26が穴25から分岐し、そして、撹拌ロール5の周囲付近で水を循環させ高温スラブ3との接触中および接触後にロール周囲を冷却することができるように、右側撹拌ロール5のスリーブ12とその同心内部誘導子50の間に設けられた環状空間61内に通じる、削孔された第三の穴25;
− 半径方向に削孔された第四の派生管路27であって、撹拌ロール5の右側末端延長部分50b内の削孔された第四の軸方向穴28に、つまり、左側軸方向通路20と同等の、水の排出用管路30が備わった出口水ボックス31を連結するために右側端部軸受15の軸内に設けられた第二の軸方向通路29に通じている、半径方向に削孔された第四の派生管路27。
考慮対象の実施例では、それぞれ接続端子パネル16および17を構成しているのが入口水ボックス18および出口水ボックス31の壁面であり、誘導子の結合用コード41a,41b;51a,51bは当然絶縁されて、この場合がそうであるように水ボックスを横断して通過しながらこれらのパネルに合流できるようになっているという点を指摘しておきたい。
非常に幅の広いスラブ3(例えば2400mm)については、以上で説明した実施例に係るスプリット型撹拌ロール1によって、中央軸受10の不在下では不可避的に発生すると考えられる変形、特にたわみを回避することができる。この中央軸受は、アセンブリを構成する各々の撹拌ロールに対して、通常の幅のスラブ(2mまで、より一般的には1600mmまで)の連続鋳造機上で使用される従来の撹拌ロールの長さに匹敵するかさらにはそれより小さい比較的短い長さを付与することで、これらの変形を解消することができる。
スプリット型撹拌ロール1の設計は、以上で説明した二つの半撹拌ロール4および5の形でその実施形態において、以下の点を除き、通常の設計に比べ著しく変更されてはいない:
− 所与の誘導子の電気的接続部が全て、この誘導子を内蔵する半ロールの同じ側に存在すること;
− 例えば二つの端部軸頸を中間中央軸受の内部で対面して水密に突合わせて、唯一の水密な管路を形成させることによって、各々の半撹拌ロールの冷却回路間に連通手段を具備しなければならないこと。
二つの半撹拌ロール4、5に共通の冷却回路を具備することからなるこの解決法は、すでに上述したように電気接続端子を設置する必要がないのと同様に、中央軸受10内に水の取込み用および/または排出用管路を設置する必要性を回避する。
ただし、本発明は、同様に、上述のものに比べて単純化されたスプリット型撹拌ロールの別の実施形態も推奨している。図4に示されているこの実施形態は、従来の撹拌ロールの場合のような、つまり中間転がり軸受無しの単一のスリーブ6を特徴としている。
この単一円筒形スリーブは、該スリーブと同軸上に、かつ環状分離空間60を設けるために該スリーブから短い距離のところに取付けられた、二つの多相線形誘導子つまり左側多相線形誘導子45と右側多相線形誘導子55を収容し、これら二つの多相線形誘導子は、互いに電気的に異なるが単一の要素で製造される、つまり、これら二つの多相線形誘導子は、唯一かつ共通の磁気フレーム(図示せず)を有するため離隔しておらず、したがって、互いの間の取外し可能な機械的結合も、この磁気フレームの領域での特別な冷却回路も必要としない。
機械的に対にされたこのような「左右」の多相誘導子アセンブリは、単一の誘導子と視覚的には大きく異なっていない。単に、電源の位相に対する一方の誘導子の巻線の結合用コードは全て、好ましくはロールの一端部に存在する電気接続パネルに向かって導かれ、第二の誘導子の結合用コードは全て、もう一方の端部に取付けられた別の接続パネルに向かって導かれているだけである。ここで、左側の誘導子45の結合用コード45a,45bは、左側の転がり軸受9上に取付けられた最も近いパネル16に向かって導かれ、右側の誘導子55の結合用コード55a,55bは右側の転がり軸受15上に取付けられた最も近いパネル17に向かって導かれている。
本発明に係るスプリット型撹拌ロールは、中間軸受を伴うその実施形態においても、またそれを伴わない実施形態においても、スラブの通常の支持・案内用ロールであって他のものも同様に従来有している鋳造機の構造の一部分に特に問題なく組込むことができるものである。その上、非常に幅広のスラブの場合であっても、誘導子を組込む必要がないために同等の長さの撹拌ロールよりも剛性が高いことを理由として、これらの通常の支持・案内用ロールであって他のものはそれ自体、単一の部分で製造され続けることができる、という点も指摘しておきたい。
この所見から、本発明の一実施形態に係る単一のスリーブの、つまり中間軸受の無いスプリット型撹拌ロールは、むしろ、従来の幅すなわち具体的には1600mm〜2000mmのスラブの鋳造に専用のものとすべきであるということがわかるものである。それを超えると、好ましくは二つのスリーブと中間軸受を有するスプリット型撹拌ロールが選択されるが、だからといって通常の幅のスラブの鋳造のためにもこれらを利用することの不都合は全く存在しないということを強調しておく。
非限定的な一例として、幅広のスラブ、つまり幅2400mmのスラブの鋳造のためには、幅約200mmの中間転がり軸受と共に、各々について1150mmのスリーブ長を有する4と5といった二つの半ロールを伴うスプリット型撹拌ロールを備えることがありうる。撹拌ロール4、5の直径は、それ自体およそ230mmであってよい。
変形形態においては、スラブの連続鋳造機に装備される二つの半ロールと中間軸受を伴うスプリット型撹拌ロールの少なくともいくつかについて、二つのスリーブの長さが等しくない状態を想定することができる。実際、中央軸受とスラブの間には接点がないことから、この軸受に面して通過するスラブの部分は冷却されない。同様に、連続する二つの撹拌ロールの間でずらした形でその中間軸受を配置して不等な長さの隣接する撹拌ロールを有するスプリット型撹拌ロールを備えることで、この冷却不在に関わるのが、スラブ幅の同じ部分とは常にならないようにすることが可能である。こうして、必要に応じて、スラブの冷却の均質性が改善される。
ここで、図5、6および7を参照しながら、本発明に係るスプリット型撹拌ロールが調整のとれた形で複数使用された場合にスラブ連続鋳造機の二次冷却ゾーン内における制御された電磁式撹拌に対して提供される新たな可能性を示すいくつかの実施例を示す。
この場合、これらの撹拌ロールは、現在考慮されている三つの実施例において、ここでは鋳造スラブの大きい面の両側で互いに対面して冶金学的長さにわたり同じレベルに設置された70aおよび70bの対として使用される。
簡略化のために、ここでは、ロール70b内に二つのモノリシック誘導子71および72そして対になったロール70a内に二つのモノリシック誘導子73および74を各々内蔵する、単一のスリーブを有し、したがって中間軸受を含まないタイプのスプリット型撹拌ロールが問題となっていると仮定する。異なるロール上で互いに対面する二つの誘導子は、唯一の同じ多相電源に並列連結されている。この場合、図示されていないそのそれぞれの接続ボックスを介して、誘導子71および73は電源78に接続され、誘導子72および74は電源79に接続される。この電源79は好ましくは電源78と同一であるが、それでも、以下で見ていくように磁界の摺動方向に関しては所望される異なる調節を容易に行なうことができるように明確に異なるものとなりうる。
スラブ3はまず第一に、鋳造軸A上で心出しされ、側方出口ポートを通って鋳塊鋳型に溶融金属をもたらす浸漬ノズル76を用いて連続鋳造用鋳塊鋳型75内で形成される。スラブは、鋳塊鋳型を出て、鋳塊鋳型の内部の液体メニスカス77の高さ位置を制御されたレベルに維持するような形で制御された速度で鋳造機の下に向かって進行して、二次冷却ゾーンに下方で合流する。本発明の二つのスプリット型撹拌ロール70aおよび70bを含めた維持・案内用ロールが存在するのは、鋳造機のこの二次冷却ゾーン内である。
液体だめの中央に液体金属の垂直方向循環を発生させる撹拌構成を実現することを所望する場合、オペレーターは、同一のロール内で反対方向に摺動しかつスラブの大きい面の両側で対峙する(またはここでは示されていない一つの構成によると、スラブの同じ側で上下して対峙する)二つのロール内で同じ方向に摺動する磁界を生成するように、各々のスプリット型撹拌ロール内で二つの誘導子を接続するだけでよい。
より厳密には、図5aが示す通り、中心で上昇する循環を得ることを所望する場合、オペレーターは、収束する反対方向を、すなわち同一ロール70b(および70a)のもう一方の誘導子72(または74)に向かって進みながら所与の誘導子71(および73)上を摺動する方向を、摺動磁界に対して与える。
逆に、図6aが示すように、スラブの中心で下降する金属の循環を実現したい場合、オペレーターは摺動磁界に対し、拡散する反対方向を、すなわち同一ロール70b(および70a)のもう一方の誘導子72(または74)から遠ざかりながら所与の誘導子71(および73)上を摺動する方向を与える。
その上、オペレーターは、同じ鋳造の最中でも、電源78および79の各々の中に具備されたフリップフロップにより二つの相を逆転させるだけで一つの構成から別の構成へと移行することができる。
特に厚いスラブの場合、オペレーターは同様に、鋳造軸Aに対して垂直な平面内で、持続的にまたは一時的に回転撹拌を課すことを望む可能性があると考えられる。その場合、オペレーターが自らの目的を実現するためには、図7aに示す通り、同一ロールの二つの誘導子上で同一方向にそして二つのロール間で反対方向に二つの磁界が摺動するように電気接続を修正するだけでよい。
当然のことながら、本発明は、記述された実施例に限定され得ず、以下のクレームにより提供されるその定義が遵守される限りにおいて、多数の変形形態または同等のものにまで拡大されるものである。例えば、スプリット型撹拌ロールを構成する一つのスリーブまたは二つのスリーブの端部に取付けられた支持要素を呼称するために使用される「軸頸」という用語は、スリーブとそれらを自由軸方向回転において支持する転がり軸受との間の水密な剛性結合を確保できるあらゆる伝達手段をカバーするものと理解すべきであることがわかる。
2 剛性支持体
3 スラブ
4、5 撹拌ロール
6 円筒形スリーブ
7、8 軸頸
7a、8a 基部
7b、8b 基部
9 端部軸受
10 中間軸受
12 円筒形スリーブ
13 軸頸
13a、14a 基部
13b 基部
15 端部軸受
16、17 接続パネル
16’、16’’ 端子
17’、17’’ 端子
19、23、26、30 管路
20 軸方向通路
21、24、25、28 穴
40、50 多相線形誘導子
41、51 巻線
42、52 円形露出磁極
45、55 多相線形誘導子
60、61 環状空間
71、72、73、74 誘導子
75 鋳塊鋳型
76 浸漬ノズル
77 液体メニスカス
78、79 電源
仏国特許発明第2187467号明細書 仏国特許発明第2485412号明細書 仏国特許発明第2185467号明細書 仏国特許出願公開第2601270号明細書 旧ソビエト連邦発明者証第1168321号 欧州特許第0750958号明細書 欧州特許出願公開第0097561号明細書 国際公開第2005/044487号

Claims (6)

  1. スラブのような大きい断面を有する平らな製品(3)の連続鋳造機用のスプリット型撹拌ロール(1)において、
    − 鋳造されるスラブ(3)の表面と転がり接触するようになっている、軸方向に回転する要素であって、鋳造機のシャーシの剛性構造(2)に固定された二つの端部転がり軸受(9,15)内にある、小さな基部(7b,14b)を有する全体に円錐台形の形状の二つの軸頸(7,14)によってその端部で維持された少なくとも一つの円筒形スリーブ(6)で構成されている、前記要素と、
    − 摺動磁界式電磁撹拌器であって、互いの間に環状空間(60)を設けるように小さい距離を置きスリーブ(6)と同軸で、スリーブ(6)の内部自由空間を占有する、突合され心合せされた二つの線形誘導子で構成された摺動磁界式電磁撹拌器と;
    − スラブ(3)と接触する前記スリーブ(6)と前記電磁撹拌器とを熱的に維持するための、冷却液の循環による、前記環状空間(60)を含む冷却用回路と;
    − 前記電磁撹拌器を外部電源と電気的に結合させるための電気接続用端子(16,17)と、
    を含むスプリット型撹拌ロールであって、
    鋳造スラブ(3)の表面と転がり接触してこの表面に支持されるようになっている前記軸方向回転要素が、心合せされた二つの異なる円筒形スリーブ(6,12)で構成されていること、そして前記他の二つの端部転がり軸受(9,15)の間にありこれらの軸受と共に二つの半撹拌ロール(4,5)の境界を画定する第三の中間転がり軸受(10)を有し、これら二つの半撹拌ロールは前記中間軸受(10)の両側に位置づけされ、各々前記二つのスリーブ(6,12)の一つにより形成されており、各スリーブはその端部で、一方(7b;14b)が端部転がり軸受(9,15)内に、他方(8b;13b)が前記中間転がり軸受(10)内にある、小さな基部を有する全体的に円錐台形の二つの軸頸(7,8;14,13)によって維持されており、
    前記二つの線形誘導子が多相タイプのもの(40,50)であり、電気的に独立しかつ摺動磁界を各々互いに独立して生成できることを特徴とするスプリット型撹拌ロール。
  2. 電磁撹拌器が、それを構成する二つの多相線形誘導子に共通の磁気フレームを有することを特徴とする、請求項1に記載のスプリット型撹拌ロール。
  3. 電磁撹拌器を構成する二つの多相線形誘導子の各々が、他方の誘導子とは異なる独自の磁気フレームを有することを特徴とする、請求項1に記載のスプリット型撹拌ロール
  4. 中間転がり軸受(10)が、前記ロールの長さの中央に位置づけされていることを特徴とする、請求項に記載のスプリット型撹拌ロール。
  5. 前記撹拌ロールのうち少なくとも二つが請求項1〜のうちのいずれか1項に記載のスプリット型撹拌ロール(70a,70b)であることを特徴とする、撹拌ロールを備えた金属スラブの連続鋳造機。
  6. 前記二つのスプリット型撹拌ロール(70a,70b)が、鋳造スラブの複数の大きい面の両側で、または同一の大きい面上で上下して互いに向かい合って置かれていること、および、各々が内蔵している心合せされた二つの多相線形誘導子(71,72;73,74)が、同じスプリット型撹拌ロール(70b)の心合せされた二つの多相誘導子(71,72)上で反対方向に、そして異なるスプリット型撹拌ロール(70a,70b)内で互いに対面した多相誘導子(71,73)上で同じ方向に摺動する磁界を生成することのできる接続部によって電源(78,79)に連結されていること、を特徴とする、請求項に記載の金属スラブの連続鋳造機。
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