JP5686489B2 - 産業財産権の情報管理システム - Google Patents

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Description

本発明は、特許権,実用新案権,意匠権,商標権といった産業財産権に関する情報を管理するシステムに関するものである。
従来より、特許権や実用新案権や意匠権や商標権といった産業財産権の取得,維持及び/又は利用に関する情報を管理するシステム技術が開発されている。なお、このようなシステムの一例は、以下の特許文献1に開示されている。
特開2002−251508号公報
産業財産権の取得及び維持に関しては、業務全体を把握しながら、出願人や権利者といった当事者のみならず、様々な協力者(例えば、特許事務所や弁理士,翻訳会社や翻訳者,図面作成会社や図面作成者等)と連携して業務を進めることが重要である。
しかしながら、上記の特許文献1に開示されるような一般的なシステムでは、産業財産権の取得,維持及び/又は利用に関する業務全体を把握しながら、効率よく業務を進めて行くことが難しいという課題がある。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたもので、産業財産権の取得,維持及び/又は利用に関する業務を効率よく行なうことができるようにした、産業財産権の情報管理システムを提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明の産業財産権の情報管理システムは、産業財産権に関する業務データが記録されたデータベースを管理するデータベースサーバと、該データベースサーバと通信可能に接続され、該データベースへのアクセスが可能なユーザによって操作されるクライアント端末と、該産業財産権の一連の業務を大別した業務段階と該業務段階を該ユーザの作業単位毎に分割したメイン工程とを有する業務工程を管理する業務工程管理手段とを有し、該業務工程管理手段は、該クライアント端末の画面に、該業務段階と該メイン工程とを同時に表示させる第1表示手段と、該第1表示手段とは別の画面で且つ該複数の業務段階毎に、該メイン工程を該ユーザの作業単位毎に更に分割したサブ工程を管理すると共に、該複数の業務段階毎の該メイン工程と該サブ工程とからなる複数の詳細表示画面を該クライアント端末の画面に表示させる第2表示手段と、該データベースに記憶させる該サブ工程において必要な複数の業務データの入力項目を、該メイン工程又は該サブ工程の業務工程毎に集約させた入力補助手段とを備え、該入力補助手段は、該詳細表示画面の該サブ工程の表示情報の選択操作により別画面で表示されると共に、該複数の業務データの入力項目の中から該選択された該サブ工程に必要な該入力項目の入力エリアのみが開いて表示されることを特徴としている。
該入力補助手段は、該詳細表示画面における該サブ工程の案件の選択操作により、該案件に対応した該入力補助手段が別画面表示されると共に、該複数の業務データの入力項目の中から該選択された該サブ工程に必要な該入力項目の入力エリアのみが開いて表示されるのが好ましい。
該第2表示手段の該詳細表示画面における該サブ工程の表示情報中には、少なくとも案件管理番号を含み、該入力補助手段は、該詳細表示画面における該サブ工程の該案件管理番号の選択操作により、該案件管理番号に対応した該入力補助手段が別画面表示されると共に、該複数の業務データの入力項目の中から該サブ工程に必要な該入力項目の入力エリアのみが開いて表示されるのが好ましい。
該業務工程管理手段は、該詳細表示画面において、次の業務工程の情報を表示するように操作する次工程表示操作手段と、該次工程表示操作手段が操作されると該クライアント端末の画面に次の業務工程の情報を表示させる第3表示手段を備えることが好ましい。
該業務工程管理手段は、該詳細表示画面において、現在の該サブ工程の該次の業務工程である複数の業務候補中の何れか一つの処置を選択する対応選択操作手段を備えることが好ましい。
該第3表示手段において該クライアント端末の画面を現在の業務工程から次の業務工程に移行する際に次の業務工程の作業者に対して発信される発信書類を確認できるプレビューを表示させるプレビュー手段を有することが好ましい。
この場合、該プレビュー手段には、次の業務工程に必要な関連資料のリンクを該発信書類に表示させるリンク表示手段を備えることが好ましい
該第1表示手段により表示させた画面において、該第1表示手段により表示された該メイン工程を選択操作することにより、該第2表示手段により表示させた画面に切替わると共に該メイン工程に対応する該詳細表示画面を開いて表示することが好ましい。
本発明の産業財産権の情報管理システムによれば、クライアント端末の画面に、産業財産権の一連の業務を大別した業務段階と業務段階をユーザの作業単位毎に分割したメイン工程とを同時に表示させる(全体表示画面;第1表示手段)ため、業務工程の管理が容易になり、業務全体を把握しながら、業務を進めることができ、業務全体の効率を向上させることができる。
業務段階毎のメイン工程とメイン工程をユーザの作業単位毎に更に分割したサブ工程とからなる詳細表示画面をクライアント端末の画面に表示させる(詳細表示画面;第2表示手段)ため、詳細業務における業務工程に関しても管理が容易になり、より一層、業務効率を向上させることができる。
また、全体表示画面の業務段階又はメイン工程の何れか一方の表示状態から詳細表示画面に表示変更するため、ユーザが作業しようとする画面への切替えが容易且つ速やかとなり、業務効率を向上させることができる。
更に、データベースに記憶させるサブ工程において必要な複数の業務データの入力項目を、メイン工程又はサブ工程の業務工程毎に集約させた入力補助手段とを備え、入力補助手段は、詳細表示画面の該サブ工程の表示情報の選択操作により別画面で表示されると共に、複数の業務データの入力項目の中から選択されたサブ工程に必要な入力項目の入力エリアのみが開いて表示されるので、サブ工程に必要な業務データの入力項目の入力エリアが分散せず、入力漏れ等の問題を解消できると共に、複数の業務データの入力項目の中からサブ工程に必要な業務データの入力項目が一目で分かり、より一層、業務効率の向上が図れる。
更に、詳細表示画面において、次の業務工程の情報を表示する次工程表示画面(第3表示手段)を表示可能とした場合には、確実に次の業務工程の確認ができ、業務工程をより正確に進めることができる。
また、次工程表示画面において現在の業務工程から次の業務工程に移行する際に次の業務工程の作業者に対して発信される発信書類を確認できるプレビュー機能(プレビュー手段)を備えた場合には、次工程の作業者に送信する書類を迅速に確認でき、業務効率を向上させることができる。
プレビューを表示する際に、次の業務工程に必要な関連資料のリンクを発信書類に表示させる(リンク表示手段)場合には、必要な関連資料を即座に把握することができ、業務効率を向上させることができる
第1表示手段により表示させた画面において、該第1表示手段により表示されたメイン工程を選択操作することにより、第2表示手段により表示させた画面に切替わると共に該メイン工程に対応する詳細表示画面を開いて表示することにより、瞬時に詳細な作業状況を確認できるようになっている。
本発明の一実施形態にかかる産業財産権の情報管理システムの構成図である。 本発明の一実施形態にかかる第1クライアント端末(知財部端末)における業務工程の全体表示画面を示す模式図である。 本発明の一実施形態にかかる第2クライアント端末(事務所端末)における業務工程の全体表示画面を示す模式図である。 本発明の一実施形態にかかる第1クライアント端末(知財部端末)における発明提案の申請受付画面を示す模式図である。 本発明の一実施形態にかかる第1クライアント端末(知財部端末)における業務段階「国内出願」G1での業務工程の詳細表示画面(サブ工程を閉じた状態)を示す模式図である。 本発明の一実施形態にかかる第1クライアント端末(知財部端末)における業務段階「国内出願」G1での業務工程の詳細表示画面(サブ工程を開いた状態)を示す模式図である。 本発明の一実施形態にかかる第2クライアント端末(事務所端末)における業務段階「国内出願」G1での業務工程の詳細表示画面(サブ工程を閉じた状態)を示す模式図である。 本発明の一実施形態にかかる第2クライアント端末(事務所端末)における業務段階「国内出願」G1での業務工程の詳細表示画面(サブ工程を開いた状態)を示す模式図である。 本発明の一実施形態にかかる第1クライアント端末(知財部端末)の詳細表示画面における業務段階「国内出願」G1のサブ工程「出願検討」SU1での次工程表示画面を示す模式図である。 本発明の一実施形態にかかるサブ工程「出願検討」SU1での対応を決定した際に、知的財産部から開発部に送信される提案処分通知書の一例を示す模式図である。 本発明の一実施形態にかかる業務工程の内訳について「国内出願」G1を例に説明する模式図であり、(a)は第1クライアント端末(知財部端末)に関し、(b)は第2クライアント端末(事務所端末)に関する。 本発明の一実施形態にかかる産業財産権の情報管理システムによる処理を、「国内出願」G1を例に説明する模式的なフローチャートである。 本発明の一実施形態にかかる入力補助手段を説明する模式図である。
以下、図面を用いて本発明の実施形態を説明する。
なお、本実施形態では、産業財産権として特許権を中心に例示して説明するが、産業財産権には実用新案権や意匠権や商標権といった他の権利も含まれることは言うまでもない。また、本実施形態では、日本国内の法人及び代理人として説明するが、特に産業財産権の情報管理システムの使用国が日本に限定されるものではない。法人又は代理人の一方が日本国内で使用し、他方が海外で使用しても良く、或いは法人及び代理人の両方ともが海外で使用しても良い。
1.全体構成
本実施形態にかかる産業財産権の情報管理システムは、産業財産権の所有者或いは申請者(出願人)である法人(ここでは、「A会社」とする)と、この法人から産業財産権に関する業務の一部を代理する代理人(ここでは、「B特許事務所」とする)とが連携して特許業務を進めていくために用いることができる。本情報管理システムは、A会社を第1ユーザとしB特許事務所を第2ユーザとして、システムを構成するハードウェアはこれらの第1,第2ユーザにそれぞれ配備される。
つまり、本情報管理システムは、図1に示すように、産業財産権に関する業務データが記録されたデータベース41を管理するデータベースサーバ12と、データベースサーバ12に第1管理サーバ11Aを介して通信可能に接続され第1ユーザであるA会社101において操作される第1クライアント端末52,53と、データベースサーバ12に第2管理サーバ11Bを介して通信可能に接続され第2ユーザであるB特許事務所104において操作される第2クライアント端末54とを備えて構成されている。
A会社101に備えられる第1管理サーバ11A,データベースサーバ12及び第1クライアント端末52,53は、いずれもA会社101内のローカルエリアネットワーク(LAN; Local Area Network)13によって相互通信可能に接続されている。また、このLAN13は、ファイアウォール14Aを介してA会社101に備えられた第2管理サーバ11Bと接続され、第2管理サーバ11Bはファイアウォール14Bを介してインターネット100に対して接続されている。
2.クライアント端末
第1クライアント端末52は第1ユーザであるA会社101の知的財産部102に配備されるので、以下、知財部端末ともいう。この知財部端末52は、知的財産部102に所属する各社員に個別に備えられていてもよく、単数又は複数の端末を共同で使用するように構成してもよい。第1クライアント端末53は第1ユーザであるA会社101の研究・開発部門やデザイン部門(以下、総称して開発部という)103に配備されるので、以下、開発部端末ともいう。この開発部端末53も、開発部103に所属する各社員に個別に備えられていてもよく、単数又は複数の端末を共同で使用するように構成してもよい。
B特許事務所104に備えられる第2クライアント端末54も、インターネット100に接続されている。詳しくは後述するが、この第2クライアント端末54は、ファイアウォール14Bを介してインターネット100に接続されたA会社101の第2管理サーバ11Bによる認証に成功すると、A会社101のデータベースサーバ12によって管理されているデータベース41に対してアクセスすることができるようになっている。
第2クライアント端末54は第2ユーザであるB特許事務所104に配備されるので、以下、事務所端末ともいう。この事務所端末54は、B特許事務所104に所属する各所員に個別に備えられていてもよく、単数又は複数の端末を共同で使用するように構成してもよい。
また、A会社101の第1クライアント端末52,53も、B特許事務所104の第2クライアント端末54も、ともに汎用のパーソナルコンピュータ(Personal Computer;PC)であって、ウェブブラウザを使用することができるようになっている。また、ウェブブラウザによる処理結果は、クライアント端末52〜54の各モニタ52a〜54aに表示されるようになっている。
なお、B特許事務所104の事務所端末54には、日本国の特許庁105のサーバ(図示略)とデータを送受信するために用いられるソフトウェアプログラムがインストールされている。したがって、この事務所端末54は、特許庁105から発送される書類(例えば、拒絶理由通知書,拒絶査定,審尋など)を電子的に受け取ることができるようになっている。
また、このクライアント端末54は、書類(例えば、出願書類,中間処理関連書類など)を電子書類形式のデータファイルに変換して特許庁105に電子的に提出することができる。
なお、本実施形態では、特許庁105から発送される書類及び特許庁105が受理した書類を「庁書類」ともいう。
3.データベースサーバ
データベースサーバ12には、産業財産権に関する業務データが記録されたデータベース41が備えられている。データベースサーバ12は、各クライアント端末52〜54からのリクエストによる、データベース41からのデータの取り出しや、新たなデータのデータベース41への書き込みや書き換え等を管理する。
4.管理サーバ
第1管理サーバ11A及び第2管理サーバ11Bは、いずれも図示しないCPU(Central Processing Unit, 中央演算処理装置)やHDD(Hard Disk Drive, ハードディスクドライブ)を有するウェブサーバであって、クライアント端末52〜54からのリクエストに応じた処理を行ない、処理結果をこれらのクライアント端末52〜54のウェブブラウザに対して出力することができるようになっている。
また、これらの第1管理サーバ11A及び第2管理サーバ11Bの各HDD内には、いずれもソフトウェアプログラムとして、アクセス管理部(アクセス許可手段)21A,21Bと、業務工程管理部(業務工程管理手段)22A,22Bと、業務工程生成部(業務工程生成手段)23A,23Bと、自動保存部(自動保存手段)24A,24Bとが設けられている。
4.1アクセス管理部
第1管理サーバ11Aのアクセス管理部21Aは、知財部端末(第1クライアント端末)52又は開発部端末(第1クライアント端末)53からデータベースサーバ12に対するアクセスをアクセス者毎に管理(許可又は拒否)する。アクセス管理部21Bは、事務所端末(第2クライアント端末)54からデータベースサーバ12に対するアクセスをアクセス者毎に管理(許可又は拒否)する。
具体的には、アクセス者が個人ユーザID及びパスワードを入力するログイン操作によってデータベースサーバ12にアクセスしようとすると、アクセス管理部21A,21Bは、アクセス者によって入力された個人ユーザID及びパスワードを、事前に本情報管理システム内に登録された個人ユーザID及びパスワードの情報と照合してアクセス者の認証を行ない、照合の結果、入力情報と登録情報とが一致すればアクセスを許可し、一致しなければアクセスを拒否する。
また、アクセス管理部21Aは、知財部端末52又は開発部端末53からのアクセスが許可されると、アクセス許可されたアクセス者(第1ユーザ)の権限の範囲内(アクセス者が知的財産部102のスタッフU102ならスタッフU102の権限の範囲内、開発部103のスタッフU103ならスタッフU103の権限の範囲内)でアクセスを許可する。
同様に、第2管理サーバ11Bのアクセス管理部21Bは、事務所端末54からのアクセスが許可されると、B特許事務所104のスタッフU104内のアクセス者(第2ユーザ)の権限の範囲内でデータベースサーバ12へのアクセスを個別に許可する。
上述の「権限の範囲内」とは、ユーザ(ここでは、知的財産部のスタッフU102,開発部103のスタッフU103,B特許事務所104のスタッフU104)毎に設定された、本情報管理システムのデータベース41内に保存された情報に対する閲覧、編集、及び追加等を実行できるアクセス権限のことをいい、このアクセス権限は、アクセス者が行う作業内容(特許出願,中間対応など)と各ユーザの本情報管理システム内での役割等(知財担当者,知財マネージャー,開発担当者,開発マネージャー,特許事務所の技術担当者,特許事務所の事務担当者など)で、閲覧、編集及び追加等の範囲が細かく設定されている。
このため、知的財産部102のスタッフU102が開発部端末53からこのスタッフU102自身の個人ユーザID及びパスワードを入力した場合であっても、管理サーバ11Aのアクセス管理部21Aは、知的財産部102のスタッフU102に与えられた権限の範囲内で、データベースサーバ12へのアクセスを個別に許可されるため、開発部103のスタッフU103と打合せしながら、特に不便なく開発部端末53から知財業務を遂行できる。
ただし、知的財産部102のスタッフU102、開発部103のスタッフU103、B特許事務所104のスタッフU104のそれぞれが、自身の所属する組織以外の場所に設置されているクライアント端末52〜54を操作することは稀であるので、本実施形態では、知的財産部102のスタッフU102は知的財産部102の知財部端末52においてログイン操作を行なうものとして説明する。また、開発部103のスタッフU103は開発部103の開発部端末53においてログイン操作を行なうものとして説明する。同様に、B特許事務所104のスタッフU104はB特許事務所104の事務所端末54においてログイン操作を行なうものとして説明する。
なお、これらのスタッフU102〜U104はいずれもデータベースサーバ12の利用者であるので、これらのスタッフU102〜U104の総称として「ユーザ」と記載する場合もある。また、データベース41に記録されている業務データはA会社101に所有されている。また、知的財産部102のスタッフU102及び開発部103のスタッフU103は、A会社101に所属している。
また、アクセス管理部21Aは、知的財産部102のスタッフU102のログイン操作が正常であれば、このスタッフU102に対して、データベースサーバ12のデータベース41に記録されている特許業務に関するデータ(業務データ)にアクセスする権限を付与するようになっている。
また、アクセス管理部21Aは、開発部103のスタッフU103のログイン操作が正常であれば、このスタッフU103に対して、データベースサーバ12のデータベース41に記録されている業務データのうち、開発部103のスタッフU103に関連するものだけにアクセスする権限を付与するようになっている。
また、アクセス管理部21Bは、B特許事務所104のスタッフU104のログイン操作が正常であれば、このスタッフU104に対して、データベースサーバ12のデータベース41に記録されている業務データのうち、B特許事務所104に関連するものだけにアクセスする権限を付与するようになっている。
なお、アクセス管理部21A,21Bは、ログイン操作が不正であれば、データベースサーバ12に対するアクセスを全て拒否するようになっている。
4.2業務工程管理部
業務工程管理部22A,22Bは、産業財産権の取得から維持にかかる一連の業務の流れを大分別した「業務段階」(例えば、「国内出願」,「外国出願」,「審査請求」,「中間対応」,「登録」,「権利維持」など)において、「業務段階」毎に細分化された直接的又は間接的に連携する複数の業務工程(後述する「メイン工程(主工程)」や「サブ工程(副工程)」)の情報の一部又は全部を、知財部端末(第1クライアント端末)52のモニタ52a及び事務所端末(第2クライアント端末)54のモニタ54aに表示し、該複数の業務工程を同時に管理する。
詳細は後述するが、業務工程管理部22A,22Bは、例えば、知財部端末52のモニタ52aには図2に例示するような知的財産部102のスタッフU102が作業/確認する業務工程(業務段階及びメイン工程)の全体を表示(つまり、業務段階とメイン工程とを同時に表示)する全体表示画面800を、事務所端末54のモニタ54aには図3に例示するようなB特許事務所104のスタッフU104が作業/確認する業務工程(業務段階及びメイン工程)の全体を表示(つまり、業務段階とメイン工程とを同時に表示)する全体表示画面850を表示させる第1表示部(第1表示手段)22Aa,22Baを備え、かかる全体表示画面を通じて知的財産部102のスタッフU102及びB特許事務所104のスタッフU104がそれぞれ、現在係属している産業財産権の業務の進捗状況を各々の端末52,54のモニタ52a,54aから画面上で確認できるようにしている。
また、業務工程管理部22A,22Bは、知財部端末52のモニタ52a及び事務所端末54のモニタ54aに、業務段階毎のメイン工程とサブ工程とからなる詳細表示画面900,950を表示(つまり、ある業務段階におけるメイン工程とサブ工程とを同時に表示)させる第2表示部(第2表示手段)22Ab,22Bbも備えている。つまり、図2,図3に例示する全体表示画面800,850において、各業務段階G1〜G5又は各メイン工程M1〜M16を押す(マウス等によるカーソルの当該箇所へのポインティングによるクリック操作或いはタッチパネルの当該箇所へのタッチ操作)ことで、図5〜図8に例示する各業務段階における業務工程(業務段階におけるメイン工程とサブ工程)の詳細表示画面900,950に切り替えられる又は当該詳細表示画面900,950が全体表示画面800,850とは別に別画面として開かれるようになっている。業務工程の具体的な説明については後述する。
なお、本実施形態では、開発部端末53のモニタ53aには業務工程を表示させず、業務工程以外の手法(電子メールや業務工程表示画面以外の別画面での通知など)を用いて、開発部103のスタッフU103と知的財産部102のスタッフU102とが連携する(業務の照会や回答をする)ことを前提に説明するが、開発部端末53のモニタ53aに開発部103のスタッフU103の権限(閲覧・編集・追加等)の範囲内で、業務工程を表示させるよう設定しても良い。
また、業務工程管理部22A,22Bは、詳細表示画面900,950において、後述する所定の業務工程の終了処理の前に、予め定められた次の業務工程の情報を各クライアント端末52,54に表示させる第3表示部(第3表示手段)22Ac,22Bcも備えている。
さらに、業務工程管理部22A,22Bは、各表示画面において、各業務段階及び各メイン工程に、係属中の案件数(又は、業務数)を表示させる業務量表示部(業務量表示手段)22Ad,22Bdも備えている。
なお、第1表示手段22Aa,22Baによって業務段階とメイン工程とを合わせて表示される表示される全体表示画面(図2,図3に例示する全体画面800,850)を第1画面とも呼び、第2表示手段22Ab,22Bbによって各業務段階におけるメイン工程とサブ工程とを合わせて表示される画面である詳細表示画面(図5〜図8に例示する画面900,950)を第2画面とも呼ぶ。さらに、次の業務工程の情報の表示する次工程表示画面を第3画面とも呼ぶ。
4.3業務工程生成部
業務工程生成部23A,23Bは、データベースサーバ12へのアクセスが、アクセス管理部21A,21Bによって許可された知財部端末(第1クライアント端末)52及び事務所端末(第2クライアント端末)54に表示された業務工程画面の何れかから、後述する業務工程の区切処理が実施されると、この区切処理が実施された業務工程の少なくとも次の業務工程の情報を自動生成する。そして、この自動生成された次の業務工程の情報が、業務工程管理部22A,22Bにより、少なくとも次の業務工程を担当するユーザのクライアント端末に表示される。
つまり、例えば、B特許事務所104のスタッフU104が事務所端末54のモニタ54a上で業務工程の区切処理を行った場合、業務工程生成部23Bにより次の業務工程の情報が自動生成され、この次の業務工程が知財部端末52のユーザ(知的財産部102のスタッフU102)が担当する業務であれば、業務工程管理部22Bは、少なくとも次の業務工程の情報を知財部端末52のモニタ52aに表示させることになる。
この場合、業務工程生成部23A,23Bは、次の業務工程の情報が、この業務工程の業務を担当しないユーザ(例えば、事務所端末54のユーザ;B特許事務所104のスタッフU104)にとって直接必要のない情報であれば、その端末(事務所端末54)には次の業務工程の情報は表示せず、逆に、次の業務工程の情報がこの業務工程の業務を担当しないユーザにとって直接又は間接的に必要な情報であれば、次の業務工程の情報を生成して、業務工程管理部22A,22Bにより、その端末(例えば、事務所端末54のモニタ)に次の業務工程の情報を表示する。
ここで、業務工程の区切処理には、例えば、第1クライアント端末52及び該第2クライアント端末54の何れかからトリガデータファイルがデータベース41に登録される処理(「トリガイベント」)や、クライアント端末に表示された複数の業務工程(後述する「メイン工程(主工程)」や「サブ工程(副工程)」)の何れかに対する終了処理が含まれる。
具体的に後者の終了処理を説明すると、業務工程管理部22A,22Bには、例えば、クライアント端末(知財部端末52)における業務段階「国内出願」G1での業務工程の詳細表示画面には、図6に示すように、各業務工程(例えば、サブ工程)における次作業又は該業務工程を終了させるための対応を選択しうる機能を有する対応選択ボタン(選択手段)50と、対応選択ボタン50で選択された対応や承認者及び次業務工程の作業内容等を確認する機能を有する依頼先ボタン(次工程表示操作手段)57と、対応選択ボタン50により選択された次作業を確定する機能を有する確定ボタン(確定手段)55とが表示される。この確定ボタン55を操作することにより現在の作業の対応を確定し次の作業(次業務工程)に移行させる処理を、「終了処理」とする。なお、承認を伴う業務工程の場合には、確定ボタン55から承認ボタンに切り替わった後の承認ボタンを操作することで「終了処理」となる。
業務工程管理部22A,22Bの第3表示部22Ac,22Bcでは、この所定の業務工程の終了処理に伴い、対応選択ボタン50に設定された次作業毎に応じて予め定められた次の業務工程の情報をクライアント端末に表示させる。なお、対応選択ボタン50は、マウスのクリック操作や画面上を直接的に触るタッチ操作等により選択項目の選択が可能となり、確定ボタン55は、マウスのクリック操作や画面上を直接的に触るタッチ操作等により、確定操作が実行される。
4.4自動保存部
自動保存部24A,24Bは、本情報管理システムの機能の一部であり、例えば、クライアント端末52,54の何れかのモニタ画面上の表示から、各端末に予め保存された庁書類のデータファイルを選択し、登録(アップロード)すると、自動的に庁書類のデータファイルと本情報管理システムで既に管理されている案件とを照合し、適正にデータベースサーバ12のデータベース41内に自動保存するものである。
5.業務工程の表示画面
5.1全体表示画面
次に、本情報管理システムにおける業務工程の全体表示画面800,850(第1表示)について図2及び図3を用いて説明する。図2は上述した通り、知財部端末52のモニタ52aに表示される業務工程の全体表示画面800を示しており、主に産業財産権の取得から維持にかかる一連の業務の流れを大分別した「業務段階」が画面左側に縦に並んで表示されている。具体的には、(発明)提案から国内出願の完了までを管理する「国内出願」G1、国内出願後の案件に対する外国出願要否から外国出願完了までを管理する「外国出願」G2、審査請求の要否から審査請求の完了までを管理する「審査請求」G3、国内特許出願等の審査請求後の権利取得にいたる拒絶理由通知書や拒絶査定への対応業務を管理する「中間対応」G4、登録査定後の設定登録の納付完了までを管理する「登録」G5が表示されている。
各業務段階G1〜G5の右側には、各業務段階における各メイン工程が左から右に向かって業務の作業順番に並んでいる。ここで、「メイン工程」とは、該当する「業務段階」における処理を、例えば処理順序や処理担当によって区分した各業務工程を示すものである。具体的に説明すると、「国内出願」G1には、開発部103からの発明提案を出願するか決める「提案処分」M1、出願すると決定された発明提案をどこの特許事務所にするかを決める「委託先決定」M2、委託された特許事務所からの出願原稿を受付け、更にその出願原稿をチェックする「出願原稿」M3、チェックした出願原稿の結果を国内の委託された特許事務所に指示する「出願指示」M4、委託された特許事務所が特許庁105への出願申請を完了させ、その出願申請したときの庁書類(特許願)を納品する「願書」M5という5つのメイン工程が設定されている。
「外国出願」G2には、国内の出願を優先権主張して外国に出願するかを決める「外国出願検討」M6、外国出願する際の現地での出願委託先を決め、国内の委託された特許事務所に連絡する「委託先決定」M7、外国出願の原稿をチェックする「出願原稿」M8、チェックした出願原稿の結果を国内の委託された特許事務所に指示する「出願指示」M9、現地の特許事務所が現地の特許庁への出願申請を完了させ、その後、国内の特許事務所がその出願申請したときの庁書類(特許願など)を納品する「願書」M10という5つのメイン工程が設定されている。
「審査請求」G3には、審査請求の要否を検討する「審査請求検討」M11、審査請求をすると判断した案件に対して、例えば国内出願時の特許事務所に審査請求の指示をする「審査請求指示」M12という2つのメイン工程が設定されている。
「中間対応」G4には、特許庁105又は現地の特許庁からの拒絶理由通知書等を受領し対応を検討する「中間書類」M13と、検討した反論内容を出願時に委託した特許事務所に回答する「中間応答」M14という2つのメイン工程が設定されている。
「登録」G5には、登録査定通知後の設定納付を出願時に委託した特許事務所に指示する「設定納付指示」M15と、特許庁105又は現地の特許庁に対する設定納付の完了を通知する「設定納付」M16という2つのメイン工程が設定されている。
また、全体表示画面800の上部には、上記業務段階G1〜G5がタブ形式でそれぞれ設定されており、タブ表示された業務段階G1〜G5をマウスのクリック操作や画面上を直接的に触るタッチ操作等で選択すると、各業務段階におけるメイン工程とサブ工程とが詳細に表示される図5及び図6に例示された詳細表示画面900に切り替えることができるようになっており、瞬時に詳細な作業状況を確認できるようになっている。ここでは、全体表示画面800から詳細表示画面900へ画面が切り替わるものとして説明するが、これに限定されるものではなく、詳細表示画面900が全体表示画面800とは別に、知財部端末52のモニタ52aに同時に表示されるようにしても良い。
また、全体表示画面800に表示されたメイン工程M1〜M16も上述したタブ表示された業務段階と同様に、メイン工程M1〜M16の何れかをマウスのクリック操作や画面上を直接的に触るタッチ操作等で選択すると、詳細表示画面900に切り替えられるように設定されている。
更に、全体表示画面800の各業務段階G1〜G5及び各メイン工程M1〜M16には各業務段階及び各メイン工程において係属中の案件数が表示されている(業務量表示90)。例えば、「国内出願」G1には<9>と表示されており、係属中の案件が「国内出願」G1に9件あることを示し、また「国内出願」G1のメイン工程「提案処分」M1には、「<3>」と表示されていることから、係属中の9件の内訳として、提案処分(出願するか否か)を決定していない案件が3件あることを示している。これにより、各業務段階の業務量や各メイン工程の業務量が一目で分かり、非常に業務管理し易いように設定されている。また、上記3件の提案処分未決定の案件の詳細を確認したければ、上述したとおり「提案処分」M1を選択すると、詳細表示画面900に切り替えられるため、検索等のような無駄な作業を行うことなく、瞬時に案件の状況を確認でき、業務効率を向上できる。ここでは、係属中の案件数を業務段階及びメイン工程に表示させているが、業務工程又はメイン工程のどちらか一方のみを表示させるようにしても良い。また、係属中の案件数だけでなく、未処理案件数や新規案件数なども同時に並べて表示させるようにしても良い。更に、全体表示画面800に、係属中の案件の総数を表示させたり、又は処理済みの案件数を表示させたりするようにしても良い。
また、係属中の案件数ではなく、各業務工程(メイン工程)に存在する業務数としても良い。この業務数とは、通常、1案件に対して1業務となるが、例えば、「中間対応」G4のように、知的財産部102が行う担当者決定の業務とB特許事務所104が行う拒絶理由通知書などに対する事務所見解の作成業務とが同時に生成される場合、業務数「2」(案件数であれば「1」)とカウントするものである。
また、全体表示画面800の右上には、知的財産部102のスタッフU102を選択可能な担当者選択ボタン70が設定されており、この担当者選択ボタン70により、スタッフU102全員の案件の状態を知財部端末52のモニタ52aの画面上に表示させたり、知的財産部102のスタッフU102ごとの案件の状態を知財部端末52のモニタ52aの画面上に表示させたりすることができるものである。これにより、全体管理と個別管理の両立が図れ、業務効率化をより一層向上させることができるものである。
図3は上述した通り、事務所端末54のモニタ54aに表示される業務工程の全体表示画面850を示している。この全体表示画面850は、実質的に知財部端末52のモニタ52aに表示される全体表示画面800と同じであり、ここでは相違する点のみ説明する。B特許事務所104の事務所端末54のモニタ54aに表示される全体表示画面850では、知的財産部102のみが行うメイン工程M1,M6,M11の枠のみ残し、工程名のみ非表示とすることで、B特許事務所104のスタッフU104が自らの業務と混同して業務効率が悪化しないように設定されている。ここでは、メイン工程M1,M6,M11の工程名のみを非表示としているが、例えば、完全に全体表示画面850から消し、表示しないように設定しても良い。
また、業務量表示90は、全体表示画面850に、各業務段階に表示される案件数を工程名が非表示の案件数を差し引いた数として業務量を表示する。これにより、実際にB特許事務所104が行うべき業務量が全体表示画面850に表示されているため、B特許事務所104にとって業務管理し易くなる。
更に、全体表示画面850の右上にある担当者選択ボタン70は、B特許事務所104のスタッフU104全員の案件の状態や、B特許事務所104のスタッフU104ごとの案件の状態を事務所端末54のモニタ54aの画面上に表示させることができるようになっている。これにより、B特許事務所104でも全体管理と個別管理の両立が図れ、B特許事務所104内の業務効率が向上するものである。
5.2詳細表示画面
次に、本情報管理システムにおける業務工程の詳細表示画面900,950(第2表示)について図5〜図8を用いて説明する。図5は、知財部端末52のモニタ52aに表示される全体表示画面800の業務段階「国内出願」G1を選択し、「国内出願」G1における詳細表示画面900に切替えた状態を示すものである。この詳細表示画面900には、全体表示画面800に表示された「国内出願」G1に属するメイン工程M1〜M5が業務の流れに沿って順番に表示されている。各メイン工程には、全体表示画面800と同様に、業務量表示90により係属中の案件数が表示されている。また、詳細表示画面900のほぼ中央には、「国内出願」G1での係属中の案件総数を表示するよう設定されている(総業務量表示手段85)。
また、詳細表示画面900の左上には、各メイン工程で係属中の案件情報を最新にするための更新ボタン(更新手段)80が設けられている。更新ボタン80の右隣には、各メイン工程M1〜M5に属するサブ工程を開くためのチェックボックス150が設けられている。このチェックボックス150をマウスのクリック操作等でチェックを入力すると、図6に示すように、各メイン工程M1〜M5内で係属中の提案案件T5〜T13のサブ工程SU1〜SU7が表示される。
更に、詳細表示画面900の右上には、全体表示画面800と同様に、担当者選択ボタン70が設けられている。これにより、詳細表示画面900で知的財産部102のスタッフU102の誰かが作業していても、担当者選択ボタン70により、スタッフU102全員の業務又は他のスタッフU102の個別業務の状況を瞬時に確認でき、業務全体の効率を更に向上させることができる。
次に、図6を用いて詳細表示画面900における表示内容やサブ工程について、説明する。知財部端末52のモニタ52aに表示される詳細表示画面900には、後述するサブ工程の「作業名」63だけでなく、提案案件の「案件管理番号」60、知的財産権の種別を示す「四法」61、「発明の名称」62、本情報管理システムにより提案案件の管理を開始した日を示す「開始日」64(サブ工程の開始日)、各「作業名」の作業完了の目標日を示す「目標日」65、提案案件の庁期限又は社内で定めた期限を示す「期限日」66(図6の場合、「出願期限」)、提案案件の対応を表示する「対応」67(対応選択ボタン50や確定ボタン55の表示、対応進捗状況の表示など)、提案案件や次の業務工程への連絡事項等を記載する「メモ」69及び提案案件を実際に担当する知的財産部102のスタッフU102の担当者名を示す「知財担当」68も同時に表示される。
業務段階「国内出願」G1における業務工程(メイン工程及びサブ工程)の内訳は、図11に示す通りに設定されている。図11(a)は知的財産部102における業務工程の内訳を、図11(b)はB特許事務所104における業務工程の内訳を例示している。また、ここでは「メイン工程」とは、該当する「業務段階」における処理を、例えば処理順序や処理担当によって区分した各業務工程を示すもので、例えば、各「業務段階」において、A会社101の内部の各部門間やA会社101の内外(つまり、A会社101とB特許事務所104との間)という大きな単位でやり取りする業務毎に分けた業務工程のことである。また、「サブ工程」とは、例えば、A会社101の知的財産部102といった各部門内やB特許事務所104内において実施する業務を「メイン工程」の業務単位で更に細分化した業務工程のことである。
業務段階「国内出願」G1は、図11(a)に示すように、その下層には「提案処分」M1、「委託先決定」M2、「出願原稿」M3、「出願指示」M4、「願書」M5という5つのメイン工程が設定されている。また、各メイン工程M1〜M5にはサブ工程SU1〜SU7が設定されている。具体的には、「提案処分」M1には、開発部103から申請された発明提案を最終的に出願するか否かを決定する「出願検討」SU1というサブ工程が設定されており、このサブ工程は図11(a)の「承認有無」APの欄に記載されている通り、知的財産部102の管理者(例えば、マネージャーなど)MGによる承認を必要とする。また、ある提案案件が「出願検討」SU1の状態にある場合、この工程を先に進めるには、「対応(選択肢)」OPに記載された、「出願」、「取止め」、「その他」の何れかを選択する必要がある。また、例えば、「取止め」や「その他」を選択した場合、理由等を業務データとしてデータベースに記録させる必要があるため、後述する入力補助画面(入力補助手段)910から知的財産部102のスタッフU102(知財担当)が必要な項目の内容を入力し保存する必要もある。
この点を、図6の詳細表示画面900に表示された提案案件T5を用いて、より具体的に説明する。詳細表示画面900の提案案件T5の「対応」67には対応選択ボタン50が表示されており、詳細表示画面900を利用している知的財産部102のスタッフU102(提案案件T5の知財担当者)がこの対応選択ボタン50から上述した「対応(選択肢)」OPの何れかを選択する。ここでは提案案件T5の知財担当者が「出願」を選択している。次に提案案件T5の知財担当者は、提案案件T5の「案件管理番号」60が上記入力補助画面910を別画面として開けるようリンクがされているため、提案案件T5の案件管理番号「P2010−0070」をマウスのクリック操作等で選択し、図13に示す入力補助画面910を開く。
この入力補助画面910は、知的財産部102の知財担当が入力する必要な項目がメイン工程又はサブ工程毎に集約されている。提案案件T5の場合、「提案処分」M1の「出願検討」SU1に入力の必要な「提案処分理由」911のみが設定されており、しかも入力補助画面910を開くと、図13に示すように「提案処分」M1のエリアのみが開くようになっている。このため、知的財産部102の知財担当は迷うことなく、このサブ工程で入力する必要な項目が一目で分かり、スムーズに業務を進めることができる。
従って、知的財産部102の知財担当は入力補助画面910で入力すべき項目の確認をし(必要であれば、項目に必要事項を入力し、案件更新ボタン912を選択してデータベース41に記憶させる)、詳細表示画面900に戻る。その後、「対応」67に表示される依頼先ボタン(次工程表示操作手段)57をマウスのクリック操作等で選択する。この依頼先ボタン57は、後述する次工程表示画面500(図9)を表示させるものである。提案案件T5の知財担当者は、この次工程表示画面500に表示された内容を確認の上、保存して閉じるボタン590(第1閉ボタン)を選択し、元の詳細表示画面900に戻る。
この次工程表示画面500には、保存して閉じるボタン590とは別に、保存せずに次工程表示画面500を閉じるための閉じるボタン(第2閉ボタン)が設定されている。この閉じるボタン591は、目標日65等を変更した後、初期の状態・設定に戻したい場合に利用するためのボタンである。その後、提案案件T5の知財担当者は、「対応」67の選択内容及び詳細表示画面900での内容の確認が終了したので、確定ボタン55を選択すると、図11(a)の承認有無APに示すとおり、このサブ工程(作業名:「出願検討」SU1)では承認が必要(「有」)のため、確定ボタン55は提案案件T7の対応67にあるような承認ボタンに切り替わり、知的財産部102の管理者MGが承認できるようになる。知的財産部102の管理者MGがこの承認ボタンを選択することで、提案案件T5においてはメイン工程「提案処分」M1におけるサブ工程「出願検討」SU1が完了(終了処理)し、この提案案件T5は現在のメイン工程である「提案処分」M1から次工程(次メイン工程)の「委託先決定」M2に移る。このとき、全体表示画面800では、メイン工程の「提案処分」M1における業務量表示90の件数が1件減り、その代わりに「委託先決定」M2の業務量表示90の件数が1件増えることとなる。
これにより、知的財産部102のスタッフU102(提案案件T5の知財担当者やその管理者MGを含む)は、全体表示画面800から案件の全体的な処理状況を把握できるだけでなく、詳細表示画面900から特定の案件(例えば、提案案件T5)ついての処理状況を把握することもでき、本情報管理システムは知的財産業務の全体管理及び個別管理(案件管理)に非常に優れ、業務効率を大幅に向上できるものである。
「委託先決定」M2は、「提案処分」M1の「出願検討」SU1において「出願」となった提案案件が進む業務工程であり、この「委託先決定」M2では、知的財産部102が「出願」と決定した提案案件を特許出願するにあたり、その特許出願を委託する出願委託先を決定し、その結果を本情報管理システムに入力した後、決定された出願委託先に対して「出願依頼書」SU2を送信することを行う。具体的には、図6の詳細表示画面900の「委託先決定」M2に対象となる提案案件(例えば、提案案件T8)が入り表示される。図6の提案案件T8は、既に「委託先決定」M2において知的財産部102の知財担当者が委託先をB特許事務所104に決め、依頼先ボタン57で「出願依頼書」SU2の送信先(B特許事務所104)の確認を行った後、確定ボタン55で「出願依頼書」SU2の確定を行い、知的財産部102の管理者MGが承認ボタンを選択した状態にある。このため、「対応」67には「B特許事務所対応中」と表示されている。
これに対して、B特許事務所104では、事務所端末54のモニタ54aに表示される全体表示画面850の業務段階「国内出願」G1を選択し、図7に示すように、「国内出願」G1における詳細表示画面950に切替えた状態が表示される。この詳細表示画面950のチェックボックス150をマウスのクリック操作等でチェックを入力すると、図8に示すように、各メイン工程M1〜M5内で係属中の提案案件T5〜T13のサブ工程SU2〜SU7が表示される。
図8に示すとおり、知的財産部102からの「出願依頼書」SU2を受領する状態にあるため、データサーバ41内の図示しないファイル保存エリアに保存された出願依頼書を確認し、問題なければ、対応選択ボタン50にて「受領」を選択し、確定ボタン55をマウスのクリック操作等で確定する。ここで、確定ボタン55は、図11(b)の「委託先決定」M2の「承認有無」APのとおり、承認が不要(無)のため、承認ボタンに切り替わることなく、そのまま、この「委託先決定」SU2を完了(終了処理)することができる。
また、詳細表示画面900には、「サブ工程」毎にどちらが作業を主体的に行うかを示すカラーボール(作業主体表示手段)C1が設けられており、自らが主体的に行う作業/業務はカラーボールC1の色が第1の色(ここでは「赤」)となり、相手が主体的に行う業務はカラーボールC1の色が第2の色(ここでは「緑」)に自動的に切り替わるように設定されている。このため、提案案件T8のサブ工程「出願依頼書」SU2(作業名)では既に、知的財産部102からB特許事務所104に「出願依頼書」SU2を送信した状態となっているので、知的財産部102の詳細表示画面900(図6)の提案案件T8におけるカラーボールC1は第2の色(「緑」)であり、これに対してB特許事務所104の詳細表示画面950(図8)の提案案件T8におけるカラーボールC1は第1の色(「赤」)となっている。
「出願原稿」M3には、図11(a),(b)に示すとおり、サブ工程として「受付/納品」SU3と「原稿チェック」SU4が設定されている。「受付/納品」SU3は、出願原稿の受付/納品をするサブ工程であり、「原稿チェック」SU4は、委託先(ここではB特許事務所104)で作成した出願原稿案を知的財産部102の知財担当がチェックするサブ工程である。「受付/納品」SU3は、「承認有無」APにおいて承認不要(承認「無」)であり、「対応(選択肢)」OPは「受領」のみ設定されている。また、「原稿チェック」SU4は、「承認有無」APにおいて承認が必要(承認「有」)であり、「対応(選択肢)」OPは出願原稿を発明者に照会するための「発明者照会」と、原稿チェックが完了し次の業務工程(サブ工程)で委託先に原稿チェックの結果を指示するための「チェック済」と、出願原稿を委託先に再納品してもらうための「再納品」との3つの選択肢が設定されている。
詳細表示画面900,950にて具体的に説明する。図8の詳細表示画面950の提案案件T9は、A会社101の知的財産部102より出願依頼され、B特許事務所104が出願原稿を納品する状態になっている。B特許事務所104は、提案案件T9の出願原稿を作成し、データサーバ41内の図示しないファイル保存エリアに出願原稿の電子ファイルを保存した後、対応選択ボタン50にて「納品」を選択し、確定ボタン55をマウスのクリック操作等で確定し、本情報管理システムを用いて知的財産部102へ出願原稿を納品する。このとき、カラーボールC1は「赤」から「緑」に切り替わる。知的財産部102は、図6の詳細表示画面900において、「対応」67に「B特許事務所対応中」と表示されているが、B特許事務所104にて上述した出願原稿の納品が完了(終了処理)すると、カラーボールC1が「緑」から「赤」に切り替わり、「対応」67に対応選択ボタン50と、依頼先ボタン57と、確定ボタン55とが表示される。ここで、知的財産部102のスタッフU102(知財担当者)が対応選択ボタン50にて「受領」を選択し、確定ボタン55を選択して確定すると、メイン工程「出願原稿」M3のサブ工程「受付/納品」SU3は完了(終了処理)し、サブ工程が「受付/納品」SU3から「原稿チェック」SU4に切り替わる。「原稿チェック」SU4については、別の提案案件となるが、提案案件T10を用いて説明する。「原稿チェック」SU4は、出願原稿のチェックをする工程であるため、知的財産部102の知財担当が出願原稿をチェックし、その後、発明者にチェック済みの出願原稿を照会し、適正な修正等になっているかの確認を行う。図6の提案案件T10は、知的財産部102の知財担当が対応選択ボタン50にて「発明者照会」を選択し、知的財産部102の管理者MGが承認を行う状態になっている。
ここで、知的財産部102の管理者MGが承認ボタンを選択すると、本情報管理システムを介して電子メールが開発部103の発明者に送信され、この発明者は図示しない原稿チェック確認書にて出願原稿の内容を確認し、知的財産部102の知財担当へ本情報管理システムを介して回答する。発明者の回答を得た知的財産部102の知財担当者は、チェック内容を確認後、問題なければ、対応選択ボタン50にて、原稿チェックを完了するための選択肢「チェック済」を選び、確定ボタン55をマウスのクリック操作等で確定させる。図11(a)に示すとおり、「原稿チェック」SU4は承認が必要(承認「有」)なため、確定ボタン55は承認ボタンに切り替わり、知的財産部102の管理者MGに承認してもらうこととなる。知的財産部102の管理者MGが承認ボタンを選択し承認すると、「出願原稿」M3が完了(終了処理)し、次のメイン工程である「出願指示」M4に移る。
「出願指示」M4は、図11(a),(b)に示すとおり、サブ工程として「出願指示書」SU5のみが設定されている。この「出願指示書」SU5は、出願原稿のチェックが完了し、知的財産部102からの修正箇所を示す指示書を委託先に送信するため工程である。このため知的財産部102側では、この「出願指示書」SU5に対して承認が必要(承認「有」)となっているが、B特許事務所104側では、「出願指示書」SU5を受領するのみであるため、承認が不要(承認「無」)という設定になっている。詳細表示画面900,950にて具体的に説明する。図6の詳細表示画面900の提案案件T11は、知的財産部102の知財担当者が前工程での原稿チェック結果の内容を精査し、図示しないファイル保存エリアに指示内容をまとめた電子ファイルを保存した後、対応選択ボタン50からB特許事務所へ回答するための選択肢「回答する」を選んで、確定ボタン55にて確定後、知的財産部102の管理者MGにより承認ボタンが選択された状態を示す。このため、提案案件T11の「対応」67には、「B特許事務所対応中」と表示されている。また、詳細表示画面900の提案案件T11のカラーボールC1は、「緑」である。これに対して、B特許事務所104の詳細表示画面950では、知的財産部102からの出願指示書が本情報管理システムを介して送信された状態となっており、提案案件T11の「対応」67には対応選択ボタン50と確定ボタン55が表示されている。このときのカラーボールC1は、B特許事務所104での作業であるとなるため、「赤」である。B特許事務所104のスタッフU104が図示しないファイル保存エリアから保存された出願指示書を確認し、問題なければ、対応選択ボタン50にて「受領」を選び、確定ボタン55にて確定されると、「出願指示」M4が完了(終了処理)し、次のメイン工程である「願書」M5に移る。
「願書」M5は、図11(a),(b)に示すとおり、サブ工程として「受付/納品」SU6と「出願完了報告」SU7が設定されている。「受付/納品」SU6は、B特許事務所104が知的財産部102からの出願指示に基づいて出願原稿を手直しし、特許庁105へ特許出願申請した後、その庁書類(特許願など)を知的財産部102に納品するためのサブ工程であり、「出願完了報告」SU7は、出願完了したことを発明者に通知するためのサブ工程である。「受付/納品」SU6は、図11(a),(b)に示すとおり、承認は不要(承認「無」)であり、「対応(選択肢)」OPも「受領」又は「納品」のみしか設定されていない。「出願完了報告」SU7は、図11(a)に示すとおり、承認に必要(承認「有」)であり、「対応(選択肢)」OPには、「報告する」と「報告しない」が設定されている。このサブ工程は知的財産部102のみの業務工程であるため、図11(b)に示すとおり、事務所側の業務工程には設定されていない。
詳細表示画面900,950を用いて具体的に説明する。図6の詳細表示画面900の「願書」M5における提案案件T13は、B特許事務所104の特許庁105への出願完了待ち(特許願等の庁書類の納品待ち)の状態であり、このため、「対応」67には「B特許事務所対応中」と表示されている。このため、カラーボールC1は、「緑」である。これに対してB特許事務所104側は、図8の詳細表示画面950に示すとおり、提案案件T13の「対応」67には対応選択ボタン50及び確定ボタン55が表示されており、カラーボールC1は「赤」である。特許庁105への出願申請が完了すると、B特許事務所104のスタッフU104がデータベース41内の図示しないファイル保存エリアに庁書類の電子ファイルデータを登録し、その後、詳細表示画面950の提案案件T13における「対応」67に表示された対応選択ボタン50から「納品」を選択し、確定ボタン55を確定させると、「対応」67の表示が「知財担当対応中」となり、その後、知的財産部102の知財担当者が詳細表示画面900の対応選択ボタン50から「受領」を選択して確定ボタン55で確定させると、B特許事務所104の業務は全て完了し、詳細表示画面950から消え、表示されなくなる。
これにより、B特許事務所104のスタッフU104は、A会社101の知的財産部102がきちんと受領したことが分かり、特に電話や電子メールなどで連絡する必要がなく、業務全体の効率化を図ることができる。知的財産部102の詳細表示画面900のサブ工程は、「受付/納品」SU6から「出願完了報告」SU7に切り替わる。「出願完了報告」SU7について、図6の提案案件T12を用いて説明する。この「出願完了報告」SU7は上述したとおり、発明者に対して出願完了を通知するための工程である。このため、「対応」67には対応選択ボタン50、依頼先ボタン57、確定ボタン55が表示される。
知的財産部102の知財担当者は、図示しないファイル保存エリアに庁書類がきちんと保存されているかの確認をとった後、対応選択ボタン50から「通知する」又は「通知しない」の何れかを選択する(ここでは、「通知する」を選択)。その後、依頼先ボタン57を選択し、図示しない次工程表示画面にて、出願完了報告書の内容や送信先等を確認した後、確定ボタン55にて確定させる。この「出願完了報告」SU7は、承認が必要であるため、確定ボタン55が承認ボタンに切り替わり、知的財産部102の管理者MGが承認することで、「出願完了報告」SU7が完了(終了処理)し、詳細表示画面900から消えて表示されなくなる。これにより、一連の「国内出願」G1が全て終わり、業務工程が完了する。
5.3次工程表示画面
次に、本情報管理システムにおける業務工程の次工程表示画面(第3表示)500について図9及び図10を用いて説明する。図9は、上述したとおり、詳細表示画面900の「対応」67に表示された依頼先ボタン57をマウスのクリック操作等で選択すると、詳細表示画面900とは別の画面が開くものである。この次工程表示画面500には、上記依頼先ボタン57を選択した案件の現在の業務工程「現工程」510と対応選択ボタン50で選択された「選択肢」511が表示されている。ここでは、「現工程」510が「出願検討」SU1となっており、「選択肢」511が「出願」となっていることから、ある提案案件の出願検討SU1の段階において「出願」という判断を行い、次工程の処理を進めようとしている状態であることが分かる。
また、「現工程」510及び「選択肢」511の右側には「承認予定者」520が設定されている。これは、次工程に進める案件に対して、知的財産部102の管理者MGの承認が必要な場合、次工程表示画面500に「承認予定者」520が表示され、この「承認予定者」520から対象案件に係る管理者MGを選択できるようになっている。
また、「現工程」510及び「選択肢」511の下側には、次工程の作業内容が表示されている。具体的には、次工程の作業内容/作業名を表示する「次対象作業」530と、各次対象作業に係る依頼先又はその候補者を表示する「依頼先(候補)」540と、各次対象作業に係る処理完了の「目標日」65と、「依頼先(候補)」540で選択された次作業者への申送り事項を入力可能な「申送り」550とが表示されている。更に図9を用いて具体的に説明する。図9の次工程表示画面500は、メイン工程「出願検討」SU1から次のメイン工程「委託先決定」M2に進むための確認画面であるため、「次対象作業」530には、次のメイン工程である「委託先決定」M2と、開発部103の発明者に対して知的財産部102の検討結果(出願)を通知するための「提案処分通知書」600といった各項目が表示されている。
「委託先決定」M2には、「依頼先(候補)」540、「目標日」65及び「申送り」550が表示されている。ここで「目標日」65には「+5D」(プラス5DAYSの略)と表示されている。この「+5D」は、現在のメイン工程「出願検討」SU1が完了(終了処理)し、次のメイン工程「委託先決定」M2が開始した日(開始日64)から5日以内に「委託先決定」M2を完了するよう、本情報管理システムで予め自動設定された目標日である。この「目標日」65は修正が可能であり、カレンダーが表示されるカレンダー機能580を使って日付を入力したり、直接的にパソコンのキーボード等で日付を入力したりすることもできる。
「提案処分通知書」600には、発明者に対して通知される当該提案処分通知書600の内容を事前確認できるようプレビューを表示する、プレビュー機能(プレビュー手段)200が設定されている。このプレビュー機能200をマウスのクリック操作等で選択すると、図10の提案処分通知書600Aが別画面で開き、知的財産部102の知財担当者が知財部端末52aで、本情報管理システム内に入力した様々な項目内容(例えば、出願人情報、発明者情報、提案処分理由など)を事前確認できるようになっている。つまり、本情報管理システム内に入力して分散している情報を、この提案処分通知書600に集約させ、プレビュー機能(プレビュー手段)200を利用して必要情報を確認させることで、知的財産部102の知財担当者が短時間で入力の誤りを確認でき、業務効率をより一層向上させることができるものである。
また、図10に示すとおり、提案処分通知書600の左側には、案件表示ボタン610が設定されており、この案件表示ボタン610を選択することで、図示しない本情報管理システム内の案件情報入力画面を表示させ、仮に提案処分通知書600に誤りが見つかれば、即座に案件表示ボタン610から案件情報入力画面(図示なし)に入り、誤った情報を修正できるようになっている。
更に、プレビュー機能(プレビュー手段)200には、案件表示ボタン610の下に、関連するファイルや特許公報へのリンク表示を行なう機能(リンク表示手段)が、付加されており、かかるリンク表示が可能となるよう設定されている。例えば、本実施形態の場合、提案処分理由の補足説明としての「理由(補足)」の電子ファイルや提案処分理由に関連する特許公報(「公知例1」及び「公知例」)の電子データを、図示しないファイル保存エリアに登録することで、図10に示すように案件表示ボタン610の下に「理由(補足)」620や「公知例1」及び「公知例2」630を自動的に表示させることができる。このため、「理由(補足)」620や「公知例1」及び「公知例2」630のリンクを選択することで、本情報管理システム内のファイルビューア画面(図示しない)を表示させ、それぞれの内容をすぐに確認できるようになっている。なお、特許公報へのリンクは、図示しないA会社101が使用している特許公報検索システムに直接的に接続し表示させるようにしても良い。
また「提案処分通知書」600には、「委託先決定」M2と同様に、「依頼先(候補)」540が設定されており、プルダウン機能560より、この「提案処分通知書」600の送信先を選択できるようになっている。またプルダウン機能560の右側には電子メール表示570が設けられており、この「提案処分通知書」600と同時に電子メールが送信されることが一目で分かるようになっている。本実施形態では、この電子メール表示570は単に電子メールの送信有無のみを表示させているだけだが、例えば、プレビュー機能200と同様に、電子メールの内容を別画面で開き、知的財産部102の知財担当者が確認できるようにしても良い。この場合、「申送り」550に入力した内容は、電子メールの送信有りの場合、電子メール内に反映させるように設定されているため、電子メールへの反映状態が知財部端末52aの画面上で確認できるようになるという利点がある。
6.業務工程の流れ
次に、本情報管理システムによる業務工程に係る処理の流れを、業務段階「国内出願」G1を例にとって説明する。図12に示すように、B特許事務所104のスタッフU104は、事務所端末54のウェブブラウザにA会社101の管理サーバ11BのURLを入力した後、ログイン操作として、事務所端末54のウェブブラウザに、予めA会社101から取得したスタッフU104の個人ユーザID及びパスワードが入力される(ステップS11)。そして、入力された個人ユーザID及びパスワードがA会社101の管理サーバ11Bのアクセス管理部21Bにより、ステップS12において入力された個人ユーザID及びパスワードによる認証が行なわれる(ステップS12)。この認証が成功すると、このスタッフU104が事務所端末54を介してデータベースサーバ12のデータベース41にアクセスすることが許可され(ステップS13)、事務所端末54aにて上述した全体表示画面850や詳細表示画面950へのアクセスが可能となる。なお、この認証が失敗すると、スタッフU104により操作されている事務所端末54がデータベースサーバ12のデータベース41にアクセスすることが禁止される(ステップ図示略)。
開発部103の開発部端末53aから発明者が本情報管理システムにある図示しない発明提案申請画面から発明提案を行うと(ステップS15)、図4の申請受付画面に示すように、知的財産部102の申請受付R1に登録される。この申請受付R1は、発明提案のみを受付ける専用の画面であり、発明者が発明提案を申請した日を表示する「作成日/申請日」300、「管理番号」60、産業財産権の対象を表示する「提案四法」61、提案の名称を示す「名称」62、知財担当者を決定し本情報管理システムで自動回答するための期限である「回答期限日」310、現在の状況を示す「現在状況」320、申請者の所属や名前を表示する「申請者」330、知財担当者を決定するエリアの「知財担当」68が設定されている。「知財担当」68には、知財担当者の名前がプルダウンで表示される担当者選択ボタン400と選択した担当者を確定する担当決定ボタン410が設定されている。知的財産部102の管理者MGが担当者選択ボタン400から知財担当者を決定し担当決定ボタン410をマウスのクリック操作等で確定すると、確定された知財担当者と発明者に対して本情報管理システムから自動的に担当決定のお知らせメールが送信されるよう設定されている。また、各提案案件T1〜T4にはプレビュー機能200が設定されており、発明提案した内容及び承認の情報が画面上ですぐに見られるようになっており、管理者MGが担当決めをする際の効率化を図れるように工夫されている。
申請受付R1で担当者決定が行われると(ステップS16)、必要な情報がデータベース41に登録され(ステップS17)、その後、知的財産部102の全体表示画面800の「国内出願」G1における「提案処分」M1に新たな提案案件(新規提案案件TT)として登録され、業務量表示90は、新たな提案案件を加算した業務量として表示する(ステップS18)。その後、知的財産部102にて、新規提案案件TTの出願検討を行う。新規提案案件の提案処分が完了すると(ステップ19)、提案処分通知書が発明者に対して送信される(ステップS20)。次に、知的財産部102では、出願原稿を作成してもらう委託先(ここではB特許事務所104)を決定すると(ステップ21)、B特許事務所104に対して出願依頼書が送信される(ステップS22)。その後、B特許事務所104にて出願原稿を作成し知的財産部102に納品すると(ステップS23)、知的財産部102は納品された出願原稿をチェックする(ステップS24)。出願原稿のチェックが完了すると、B特許事務所104へ出願原稿に対する出願指示を行い(ステップS25)、B特許事務所104が出願指示書を受け取り(ステップS26)、特許庁105への出願申請を完了させる。その後、特許願等の出願関連の庁書類を知的財産部102に納品し、その庁書類を知的財産部102が受け取る(ステップS28)。その後、知的財産部102は、発明者に対して出願完了報告を行い(ステップS29)、開発部103の発明者が知的財産部102からの出願完了報告を受領(ステップS30)して一連の国内出願の業務段階における業務工程処理が完了するようになっている。
7.作用,効果
本実施形態に係る産業財産権の情報管理システムは上述のように構成されているので、以下のような作用,効果を奏する。
クライアント端末の画面に、産業財産権の一連の業務を大別した業務段階G1〜G5と業務段階をユーザの作業単位毎に分割したメイン工程M1〜M16とを同時に表示させる(全体表示画面800,850;第1表示手段22Aa,22Ba)ため、業務工程の管理が容易になり、業務全体を把握しながら、業務を進めることができ、業務全体の効率を向上させることができる。
クライアント端末の画面に、業務段階毎のメイン工程M1〜M16及びメイン工程をユーザの作業単位毎に更に分割したサブ工程SU1〜SU7とからなる詳細表示画面900,950を同時に表示させる(第2表示手段22Ab,22Bb)ため、詳細業務における業務工程に関しても管理が容易になり、より一層、業務効率を向上させることができる。
また、全体表示画面800,850の業務段階又はメイン工程の何れか一方の表示状態から詳細表示画面900,950を表示変更するため、ユーザが作業しようとする画面への切替えが容易となり、業務効率を向上させることができる。
更に、詳細表示画面900,950において、次の業務工程の情報を表示する次工程表示画面(第3表示手段22Ac,22Bc)500を表示可能としたため、確実に次の業務工程の確認ができ、業務工程をより正確に進めることができる。
また、次工程表示画面500において現在の業務工程から次の業務工程に移行する際に次の業務工程の作業者に対して発信される書類を確認できるプレビュー機能(プレビュー手段)200を備えたため、次工程の作業者に送信する書類を迅速に確認でき、業務効率を向上させることができる。
プレビューを表示する際に、データベース12に保存された次の業務工程に必要な電子ファイルのリンクを発信書類に表示させる(リンク表示手段)ので、必要な電子ファイルを即座に把握することができ、業務効率を向上させることができる。
また、業務段階、メイン工程、サブ工程の少なくとも一つの業務工程に対する業務量をクライアント端末の画面に表示させる(業務量表示手段22Ad,22Bd)ため、業務量が一目で分かり、業務量を把握しながら、業務を進めることができる。
更に、業務工程毎の係属中の案件数或いは業務数をクライアント端末の画面に表示させることで、より一層正確に業務量を把握することができる。
データベース12に記憶させる業務工程の業務データを、メイン工程又はサブ工程の少なくとも一つの業務工程毎に集約させた(入力補助手段910)ため、業務データの入力エリアが分散せず、入力漏れ等の問題を解消できると共に、より一層、業務効率の向上が図れる。
8.その他
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
上述の実施形態では、産業財産権に関する業務として、特許権の取得に関する業務(「国内出願」G1)に着目して説明をしたが、これに限定するものではない。特許権の維持及び/又は利用に関する業務にも適用できる。また本発明のシステムは、特許権に関する業務のみならず、実用新案権,意匠権,商標権の取得,維持及び/又は利用等に関する業務にも利用することができる。なお、産業財産権の定義が、時代ともに変化することも想定しえる。しかしながら、このような場合であっても、本発明は、特許権,実用新案権,意匠権及び商標権といった権利に準ずるものの取得,維持及び/又は利用等に関する業務に利用することができる。
また、上述の実施形態では、業務工程の区切処理として、開発部103のスタッフU103(発明者)からの発明提案を知的財産部102のスタッフU102が受付けた(受領/受信)場合、知的財産部102又はB特許事務所104がサブ工程を対応選択ボタン50及び確定ボタン55をマウスのクリック操作等で終了処理した場合を例示しているが、これに限られるものではない。例えば、「中間対応」G4などでB特許事務所104が拒絶理由通知書などのデータファイルDFをデータベース41へファイル登録し新たな業務工程を生成させることも業務工程の区切処理となる。
また、上述の実施形態では、A会社101の知的財産部102の知財部端末52(第1クライアント端末)とB特許事務所104の事務所端末54(第2クライアント端末)との間での業務工程管理について説明したが、これに限られるものではない。例えば、開発部103の開発部端末53(第1クライアント端末)にも業務工程を表示させ、知財部端末52と開発部端末53との間の業務工程管理としても良く、また知財部端末52、開発部端末53及び事務所端末54の間の業務工程管理としても良い。さらには、例えば、B特許事務所104とは別の組織(例えば、翻訳会社,図面作成会社,技術調査会社など)にクライアント端末を設け、このクライアント端末がインターネットを通じて、A会社101の管理サーバ11Bと通信することができるようにしてもよい。なお、ここで説明した別の‘組織’が、‘個人’(例えば、(例えば、翻訳者,図面作成者,技術調査者等)であっても同様である。
また、上述の実施形態では、特許事務所として、B特許事務所104のみを示して説明したが、このような場合に限定するものではない。例えば、B特許事務所104以外に、複数の特許事務所が存する場合であっても、本発明の情報管理システムを適用することが可能である。
また、上述の実施形態では、データベースサーバ12の利用者、即ち、ユーザを示す一例として、知的財産部102のスタッフU102,開発部103のスタッフU103及びB特許事務所104のスタッフU104を挙げて説明したが、これに限定されるものではない。例えば、A会社101内の知的財産部102又は開発部103とは異なる別の部署に属する者であってもよい。
また、上述の実施形態では、知的財産部102のスタッフU102がログインした場合、知財部端末52からデータベースサーバ12のデータベース41に記録されている全ての特許業務データについて利用が許可されているものとして説明したが、これに限られるものではなく、上述したアクセス管理部で許可された権限の範囲内とし、例えば、知財的財産部102のスタッフU102は、所定のメイン工程やサブ工程に対してはデータベース41に記憶された特許業務データへの編集等を不可にしたり、管理者,スタッフU102及びスタッフU102の中の担当者間の役割に応じて、特許業務データへの編集等の範囲を変更したりしても良い。また、B特許事務所104の事務所端末54は、A会社101の特許業務についてA会社101と連携して対応することが求められる案件についての特許業務データの利用が許可されるようになっているとしたが、これに限定されるものではなく、B特許事務所104のスタッフU104の担当者毎(技術担当者や事務担当者)の作業範囲に応じて特許業務データの利用範囲を変更するようにしても良い。
また、上述の実施形態では、管理サーバ11A,11B及びデータベースサーバ12が、A会社101の知的財産部102に設けられている場合について説明したが、これに限定するものではなく、A会社101の他部門(例えば、情報システム部門)に設けられても良く、A会社101から管理を請け負った別会社に設けられても良い。
また、上記実施形態では、法人(A会社101)の知的財産部,研究・開発部門,デザイン部門と、特許事務所とで連携して産業財産権にかかる関連業務を進めていくことを説明したが、クライアント端末は、法人(A会社101)の内部のみにおいて、例えば知的財産部,研究・開発部門,デザイン部門の相互間のみで連携して産業財産権にかかる関連業務を進めていく場合に適用することもできる。
また、上述の実施形態では、管理サーバ11A,11Bがウェブサーバであり、また、クライアント端末52〜54は、管理サーバ11に対してウェブブラウザを用いてアクセスする場合について説明したが、これに限定するものではない。
さらに、本実施形態では、管理サーバを、A会社101内用管理サーバ11A用と外部用管理サーバ11Bとに別々で設け、それぞれにファイアウォール14A,14Bを設けているが、プライベートなネットワーク等を構築することにより、管理サーバを共用化し、ファイアウォールを1つにすることもできる。
本発明は、取得,維持及び/又は利用に関する情報を管理することが求められる産業に利用可能である。
11A,11B 管理サーバ
12 データベースサーバ
14A,14B ファイアウォール
21A,21B アクセス管理部(アクセス管理手段)
22A,22B 業務工程管理部(業務工程管理手段)
22Aa,22Ba 第1表示部(第1表示手段)
22Ab,22Bb 第2表示部(第2表示手段)
22Ac,22Bc 第3表示部(第3表示手段)
22Ad,22Bd 業務量表示部(業務量表示手段)
23A,23B 業務工程生成部(業務工程生成手段)
24A,24B 自動保存部(自動保存手段)
41 データベース
50 対応選択ボタン(選択手段)
52,53 第1クライアント端末
54 第2クライアント端末
55 確定ボタン(確定手段)
57 依頼先ボタン(次工程表示操作手段)
90 業務量表示
100 インターネット
500 次工程表示画面(第3表示)
800,850 全体表示画面(第1表示)
900,950 詳細表示画面(第2表示)
C1 カラーボール(作業主体表示手段)
U102 知的財産部のスタッフ(第1ユーザ)
U103 開発部のスタッフ(第1ユーザ)
U104 B特許事務所のスタッフ(第2ユーザ)

Claims (8)

  1. 産業財産権に関する業務データが記録されたデータベースを管理するデータベースサーバと、
    該データベースサーバと通信可能に接続され、該データベースへのアクセスが可能なユーザによって操作されるクライアント端末と、
    該産業財産権の一連の業務を大別した複数の業務段階及び該業務段階を該ユーザの作業単位毎に分割したメイン工程を有する業務工程を管理する業務工程管理手段とを有し、
    該業務工程管理手段は、該クライアント端末の画面に、該業務段階と該メイン工程とを同時に表示させる第1表示手段と、
    該第1表示手段とは別の画面で且つ該複数の業務段階毎に、該メイン工程を該ユーザの作業単位毎に更に分割したサブ工程を管理すると共に、該複数の業務段階毎の該メイン工程と該サブ工程とからなる複数の詳細表示画面を該クライアント端末の画面に表示させる第2表示手段と、
    該データベースに記憶させる該サブ工程において必要な複数の業務データの入力項目を、該メイン工程又は該サブ工程の業務工程毎に集約させた入力補助手段とを備え
    該入力補助手段は、該詳細表示画面の該サブ工程の表示情報の選択操作により別画面で表示されると共に、該複数の業務データの入力項目の中から該選択された該サブ工程に必要な該入力項目の入力エリアのみが開いて表示される
    ことを特徴とする産業財産権の情報管理システム。
  2. 該入力補助手段は、該詳細表示画面における該サブ工程の案件の選択操作により、該案件に対応した該入力補助手段が別画面表示されると共に、該複数の業務データの入力項目の中から該選択された該サブ工程に必要な該入力項目の入力エリアのみが開いて表示される
    ことを特徴とする請求項1記載の産業財産権の情報管理システム。
  3. 該第2表示手段の該詳細表示画面における該サブ工程の表示情報中には、少なくとも案件管理番号を含み、
    該入力補助手段は、該詳細表示画面における該サブ工程の該案件管理番号の選択操作により、該案件管理番号に対応した該入力補助手段が別画面表示される共に、該複数の業務データの入力項目の中から該サブ工程に必要な該入力項目の入力エリアのみが開いて表示される
    ことを特徴とする請求項記載の産業財産権の情報管理システム。
  4. 該業務工程管理手段は、該詳細表示画面において次の業務工程の情報を表示するように操作をする次工程表示操作手段と、
    該次工程表示操作手段が操作されると該クライアント端末の画面に次の業務工程の情報を表示させる第3表示手段とを備える
    ことを特徴とする請求項1記載の産業財産権の情報管理システム。
  5. 該業務工程管理手段は、該詳細表示画面において、現在の該サブ工程の該次の業務工程である複数の業務候補中の何れか一つの処置を選択する対応選択操作手段を備える
    ことを特徴とする請求項4記載の産業財産権の情報管理システム。
  6. 該第3表示手段において該クライアント端末の画面を現在の業務工程から次の業務工程に移行させる際に該次の業務工程の作業者に対して発信される発信書類を確認できるプレビューを表示させるプレビュー手段を有する
    ことを特徴とする請求項4又は5記載の産業財産権の情報管理システム。
  7. 該プレビュー手段は、次の業務工程に必要な関連資料のリンクを該発信書類に表示させるリンク表示手段を備える
    ことを特徴とする請求項6記載の産業財産権の情報管理システム。
  8. 該第1表示手段により表示させた画面において、該第1表示手段により表示された該メイン工程を選択操作することにより、該第2表示手段により表示させた画面に切替わると共に該メイン工程に対応する該詳細表示画面を開いて表示する
    ことを特徴とする請求項1記載の産業財産権の情報管理システム。
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