JP5684373B2 - 取付け機構 - Google Patents

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Description

本発明は、構造体に細長い要素を取り付けるための取付け機構に関するものである。特定の実施形態では、本発明は、細長い保持要素を介してドリフト管加速器内にドリフト管を取り付けるための機構に関するものである。
本発明に関係する従来技術の取付け機構は、ドリフト管加速器内で使用するために本出願人によって開発された。陽子などの荷電粒子を加速させるドリフト管線形加速器が、当該分野では知られている。図1には、従来技術のドリフト管加速器の原寸模型が斜視図で示されている。図1で視認されるように、ドリフト管加速器は細長い円筒状の容器を備え、図1には例示を目的として、その容器の実質上一部のみを示す。容器10の長手方向軸に沿って、複数のドリフト管12が配置され(図1の部分にはそのうち2本のみが示される)、細長い保持要素14を介してその第1の端部14aに取り付けられる。各ドリフト管12は、粒子ビームを通す開口16と、通常、ビーム成形のための四極磁石(図示せず)と、を備える。典型的な適用分野では、四極磁石は、永久磁石の四極を集束及び脱焦させるように交互に配置される。また、通常、ドリフト管12は水冷を備え、保持要素14は、容器10の中心軸に沿ってドリフト管を取り付けるとともに、ドリフト管12から冷却水を供給及び放出する働きを有する。
図1をさらに参照すると、ドリフト管12と対応する保持要素14は、同じく図1に示されるキャリア又は桁20に取り付けられる。図1では、二つのドリフト管12のみが対応する保持要素とともに示されているが、ドリフト管線形加速器内には、数十本又は百本を超える僅かに間隔を空けたドリフト管12が設けられることが、当業者には理解されるであろう。同じく図1には、容器空胴内のRF周波数を同調させるようにピストン(図示せず)を挿入するための孔18が示されている。
本発明は、図1の桁20などのキャリアで図1のドリフト管12などのドリフト管を取り付ける機構に関するものである。この取付けには、二つの一般的な難題が生じる。第1に、キャリア20が容器10の外側にあるため、保持要素14はある時点で容器の壁を貫通しなければならない。動作中は通常、容器10内に真空が形成されるため、これは、保持要素14と保持要素14が通る容器10内の対応する開口との間に、気密性と信頼性を有する封止を提供しなければならないことを意味する。第2の問題は、ドリフト管12の高精度の取付けに関係する。通常、ドリフト管12(又はドリフト管12内に含まれる磁石)の位置の必要とされる精度は、±0.1mmである。しかし、容器10の典型的な直径は50cmであり、したがって保持要素14の片持ち梁の長さは通常25cmになるはずである。このてこの作用により、保持要素14は極めて高い精度で位置決めされなければならないものの、これは実現するのが困難である。
保持要素14を介してドリフト管12を取り付けるために本出願人がとった最初の手法は、第1にドリフト管12と対応する保持要素14を組み立て、次いでドリフト管12が所望の位置にくるまで保持要素14の位置を調整することであった。この手法、すなわち「組立て及び調整」は、組立て後に保持要素14の位置を調整するための十分な動きを可能にする保持要素14と容器10の間の封止機構を必要とした。これは、容器の適切な封止と保持要素の位置を調整するための十分な柔軟性を可能にするゴムシールを使用する従来技術によって実現されたものの、残念ながらゴムシールは、寿命時間や信頼性が不十分であることがわかった。主に、寿命時間は、RF空胴の動作中のX線放射によって制限される。本出願人による代替手法では、金属からベローズを作製し、それによって信頼性が高く寿命の長い封止、並びにドリフト管の位置を調整するための十分な可動性を可能にした。しかしながら、金属ベローズの複雑な構造のために、その製造は非常に厄介で高価である。
使用される封止に関係なく、結局は同様に組立て後に保持要素14を適切な位置に調整する必要があり、したがって、加速器の製造時間やコストを全体として著しく増大させる。
これらの難題と製造上の問題を克服するために、本出願人は、キャリアに保持要素を取り付けた後にさらなる調整を必要としない精度で行うことができる代替設計を考えた。これにより、組立て後の追加の調整ステップと、そのような組立て後の調整を可能にする可撓性の封止の必要性と、をどちらも回避することができる。最近は、非常に高い機械加工精度が手頃なコストで利用可能になり、この意欲的な設計は、実際に所望の精度で実行できることがわかった。図1は、従来の順序(「組立て及び調整」)を初めて逆にした(「調整及び組立て」)、本出願人による設計の図である。桁20と図1の保持要素の上部(第2)の端部14bを通る横断面図が図2で示されている。図2で視認されるように、桁20内には、冷却水の供給ラインと放出ライン(図示せず)をそれぞれ収容するために、二つの横方向の内腔22、24が設けられる。図2では、視認し易いように、保持要素14内の冷却水ポートも省略されている。
図2でさらに視認されるように、桁20には、上部の位置決めリング26と下部の位置決めリング28がそれぞれ設けられる。これらの位置決めリング26、28は、保持要素14の第2の端部14bを位置決めするための基準表面を提供しており、非常に高い精度で機械加工されている。保持要素14と容器10の壁の間には、金属封止リング30によってシールが設けられる。保持要素14の上端部14bが上部の位置決めリング26と下部の位置決めリング28の内面に接触し、保持要素14の肩部32が封止リング30を圧縮し、さらなる肩部32bが下部の位置決めリング28に当接するとき、保持要素14、桁20、及びその位置決めリング26、28の機械加工の精度によって、保持要素14の下部の第1の端部(図2には図示せず)に位置するドリフト管12が適切な位置に確実に位置決めされる。鍵要素35が保持要素14の対応するノッチに係合することによって、長手方向軸34に沿って適切な回転方向が提供される。
金属シールの重要な機能は、容器壁内で表面電流を継続させるためのRFコンタクトを実現できることである。ゴムシールを使用した場合、RF空胴内に追加のRFコンタクトを設けなければならないはずである。
本出願人は、保持要素14の上部(第2)の端部14bと保持要素14の第1の端部に位置するドリフト管12との間の片持ち梁が長いため、長手方向軸34に対して横方向のあらゆる取付け力を回避することが重要であると認識した。このため、同様に図2を参照して次に説明する特有の取付け機構を考えた。
保持要素14の上端部14bには、延長ロッド36が取り付けられる。この延長ロッド36を取り付けるために、首部分40、すなわち保持要素14の上部又は第2の端部14b内の直径を低減させた部分内へ係合する二つの半円形要素38が設けられる。二つの半円形要素38はそれぞれ、延長ロッド36のフランジ部分42にそれぞれ三つのねじ44で接続される。
延長ロッド36は、積み重ねた5対のベルビルワッシャ(皿ばね)46の中心開口を貫通する。ベルビルワッシャ46には、プレストレスシリンダ(prestressing cylinder)48によって予圧を付与することができ、このプレストレスシリンダ48は、下部部分48aと上部部分48bからなり、合計六つのねじで接続されており、図2には、そのうち二つの対応する内腔50のみが示されている。最後に、プレストレスを付与したベルビルワッシャ46に接触するように、延長ロッド36の上端部上のねじ山部分へナット52が締め付けられる。プレストレスシリンダ48の下部部分48aと上部部分48bを締め合わせるねじが緩んだ場合、プレストレスを付与したベルビルワッシャ46の偏倚力がナット52へ伝達され、したがって保持要素14を図2の軸方向へ上方へ引き上げ、それによって封止リング30で保持要素14と容器10の間に封止を引き起こして軸外力を大いに回避し、したがってドリフト管12(図2では図示せず。図1参照)は、正確に機械加工された上部の位置リング26と下部の位置リング28の案内によって、所望の位置で保持される。
次に、図1及び図2の従来技術によるドリフト管12を桁20で支持する保持要素14の組立て又は取付けについて説明する。
第1に、ドリフト管12を支持する細長い保持要素14は容器10内へ導入され、保持要素14の第2の端部14bが桁20の上面から僅かに突出するまで、第2の端部14bは容器10内の開口と桁20内の垂直の内腔を通される。次に、二つの半円形部材38と六つのねじ44を使用して、保持要素14の上端部14bに延長ロッド36が取り付けられる。延長ロッド36が用いられる理由は、保持要素14とドリフト管12の全長が容器10の直径よりも小さくなければならないことであり、そうでない場合には、保持要素14の上端部14bを容器10と桁20内の内腔内へ差し込むことができない。さらに、上部の位置決めリング26と下部の位置決めリング28の軸方向の距離を小さくしすぎることはできず、そうした場合、ドリフト管12を位置決めするためのてこの作用も小さすぎることになる。したがって、本出願人は、そのような延長ロッド36が必要であると考えた。
次のステップでは、プレストレスを付与したベルビルワッシャ46を装備しているプレストレスシリンダ48が延長ロッド36の上へ挿入され、延長ロッド36の遠位端部にナット52が締め付けられ、積み重ねてプレストレスを付与したベルビルワッシャ46に当接する。次いで、プレストレスシリンダ48の上部部分48bと下部部分48aを接続するねじ(図示せず)が緩められ、プレストレスシリンダ48の上部部分48bが取り除かれる。したがって、圧縮されたベルビルワッシャ46の偏倚力全体がナット52に作用し、それによって延長ロッド36を介して保持要素14を軸方向で上方へ引き上げる。この概念は、プレストレスシリンダ48でベルビルワッシャ46に特定の所定の程度までプレストレスを付与することによって、所定の取付け力を予め調整できるということである。このとき、ナット52が最も上のベルビルワッシャ46にごく軽く締められている場合、プレストレスシリンダ48の上部部分48bが取り除かれた後、プレストレスシリンダのプレストレス力に対応する所定の偏倚は、延長ロッド36に、したがって保持要素14に付与される。
図1及び図2を参照して説明した取付け機構は、本発明の発明者らによって発明され、カナダのブリティッシュコロンビア州ビクトリアのLINAC 08 Conferenceにおいて開示された。
この設計では、「調整及び組立て」、すなわち組立て後に調整を行わないという一般概念で、ドリフト管の所望の位置決め精度を概ね得ることができることが、試作品で確認された。しかしながら、それでもなお複数の問題が生じている。第1に、ここで説明した組立ては、やはり非常に厄介である。実際には数十又は百を超えるドリフト管を取り付けなければならないはずであることを考えると、この組立てにはやはり非常に時間を要する。また、図2の取付け機構の目的が、所定の再現可能な強度の完全に軸方向の取付け力を提供することであるのに対して、実際にはこれは必ずしも常に満足いくように機能するわけではないことがわかった。
前述の問題を考慮して、本発明の目的は、より少ない構成要素でより容易な取付けを可能にし、予測可能且つ再現可能な正確に軸方向の取付け力を生成することのできる取付け機構を提供することである。この取付け機構について、特にドリフト管の取付けを参照して説明するが、この取付け機構は、この適用分野に限定されるものではなく、高い精度の取付けに関する問題が生じる様々な分野で用途を見出すことができる。そのような取付け機構を用いる別の典型的な分野は、光学分野であろう。
この問題は、請求項1のドリフト管取付け機構によって解決される。好ましい実施形態は、従属請求項に規定される。
図1及び図2を参照して上記で説明した取付け機構とは反対に、本発明の取付け機構は、ヘッド部分とシャフト部分を有するねじであって、前記シャフト部分が保持要素の第2の端部の内部へ締め付けるねじ山部分を備えるねじと、前記ねじシャフトの少なくとも一部を受け入れて、該ねじシャフト部分から一つ又は複数の皿ばね部材を分離するスリーブ部分を有するブッシングと、を備える。本明細書では、ねじヘッド部分は、一つ又は複数の皿ばねによって生成される軸方向の偏倚力を受け取るように構成される。
したがって、本発明の取付け機構は、延長ロッド、ナット、二つの半円部分、及び延長ロッドのフランジ部分を半円部分に接続する六つのねじを不要にするため、図1及び図2を参照して説明した本発明者らの従来の設計よりも構造上はるかに簡単である。また、本発明の設計は、はるかに速くて簡単な製造と組立てを可能にする。
さらに、図1及び図2の以前の設計に伴う機能上の問題は、ベルビルワッシャと延長ロッドの間の摩擦によって引き起こされると考えられる。この摩擦の量は、図2のプレストレスシリンダ48内で制御するのが困難なワッシャの正確な位置に依存する。実際には、摩擦を制御できないことには二つの欠点がある。第1に、摩擦力は、制御できない形でプレストレス力に対する取付け力を低減させる。第2に、ベルビルワッシャの位置に応じて、この摩擦は通常、軸外力を生成し、この軸外力は、ドリフト管の位置決め精度を損なう。これとは対照的に、本発明のブッシングのスリーブ部分は、ベルビルワッシャなどの皿ばねとねじのシャフトの間のあらゆる摩擦を回避する。また、このブッシングは、プレストレスアセンブリ内へ挿入することができ、それによって、ねじを挿入しなくても予圧の際に皿ばねの位置合わせを行うことができる。同心円状の位置から皿ばねがずれることでも、軸外力を引き起こすことがあることに留意されたい。本発明のブッシングを使用すれば、そのようなずれを確実に防止することができる。
また、ブッシングは、前記スリーブ部分から径方向で外側へ突出するフランジ部分をさらに備えることが好ましく、前記フランジ部分の下側は、一つ又は複数の皿ばねによって生成される軸方向の偏倚力を受け取るようになっており、前記フランジ部分の上側は、前記一つ又は複数の皿ばねによって生成される軸方向の偏倚力を前記シャフト部分から突出する前記ねじヘッドの一部へ伝達するようになっている。したがって、フランジ部分は、ねじのヘッドと皿ばねの間の直接的な接触を回避し、それによって保持要素の第2の端部内へねじを締め付けるときの摩擦力をさらに低減することができる。
好ましい実施形態では、フランジ部分の直径は、ねじヘッドの直径よりも大きい。この機構は、ねじヘッドの周縁から径方向へ突出する前記フランジ部分の上側の一部に係合するようになっているプレストレス部材をさらに備えることが好ましい。したがって、プレストレス部材とねじヘッドがブッシングのフランジの異なる部分に係合するとき、プレストレス部材とねじヘッドのそれぞれによって生成される反対の力が皿ばねに均一に付与され、それによって皿ばねの変位と軸外力を回避する。実際には、プレストレス部材からねじヘッドへの負荷の伝達は、フランジ部分がその間に位置決めされるため、皿ばねには「気付かれない」ままである。
また、プレストレス部材は開口を有することが好ましく、この開口は、前記ねじヘッドが通過できるように、かつ開口の境界線の軸方向での投影がフランジ部分に重複するように形状及び寸法が設定される。この重複のため、プレストレス部材はばね部材の推力を受け取って、プレストレス部材として作用することができる。しかし、開口は、それでもなおねじヘッドを通すのに十分な大きさであり、これは、プレストレス部材を桁上に位置決めした後、ねじを定位置に締め付けることができることを意味する。ねじヘッドが典型的な円形の横断面を有する場合、これは、開口の直径をねじヘッドの直径よりも大きくしなければならないが、フランジ部分の直径よりも小さくしなければならないことを意味することに留意されたい。
好ましい実施形態では、取付け機構は基礎部材をさらに備え、この基礎部材はプレストレス部材に接続することができ、前記基礎部材と前記プレストレス部材の間に配置された一つ又は複数の皿ばねにプレストレスを付与するのに適している。基礎部材は開口を有することが好ましく、この開口は、ねじ山部分及び/又は前記ブッシングの前記スリーブ部分が通過できるように、かつ開口の境界線の軸方向での投影が一つ又は複数の皿ばねに重複するように形状及び寸法が設定される。たとえば、開口が円形の形状を有する場合、この特徴は、開口の直径がねじ山部分の直径及び/又はスリーブ部分の直径よりも大きいが、一つ又は複数の皿ばねの直径よりも小さいことを意味する。したがって、ねじは、好ましくはブッシングのスリーブ部分とともに、基礎部材内の開口を通って保持要素内へ挿入することができるが、同時に皿ばねによって生成される軸方向の推力を受け取ることができる。開口がねじのねじ山部分とともにブッシングのスリーブ部分も通すのに十分な大きさである場合、スリーブは、ねじをその中に挿入しなくても、基礎部材とプレストレス部材の間の圧縮の際に皿ばねを同心円状に位置合わせするのに役立つ。
基礎部材とプレストレス部材は、締めた際にその間に配置される前記一つ又は複数の皿ばねを圧縮する接続ねじによって接続されることが好ましい。本明細書では、接続ねじは、前記プレストレス部材を通して前記基礎部材内に設けられたねじ山部分に係合することが好ましく、各接続ねじのヘッドと前記プレストレス部材の間に球面ワッシャが設けられることが好ましい。これにより、接続ねじの一つを緩めたときにヘッド部分で接続ねじが屈曲するのを回避することができる。実際には、これにより、特有の実施形態を参照して以下に説明されるように、二つの接続ねじだけでうまく機能することができ、それによって取付けをより容易にし、構成要素の数を低減することができる。
ねじのシャフト部分は、大径部分を有することが好ましく、この大径部分は、少なくとも部分的に前記ブッシングの前記スリーブ部分内に位置し、前記ねじ山部分よりも大きな直径を有することが好ましい。これにより、ブッシング内へのねじの挿入が容易になる。ねじ山部分は、大径部分の肩部が保持要素の第2の端部の上面又は肩部に固定されるまで、保持要素の第2の端部内へ締め付けられることが好ましい。
また、基礎部材は、前記一つ又は複数の皿ばねを支持するリング形状の支持表面を有することが好ましい。
好ましい実施形態では、この機構は、前記基礎部材と前記キャリアに係合し、それによって取付け機構とキャリアの間の所定の回転方向を画定する位置要素をさらに備える。この位置要素によって、以下で一実施形態を参照してより詳細に説明するように、隣接する取付け機構を相互に確実に位置合わせし、したがって干渉しないようにすることができる。
本発明のさらなる特徴及び利点は、添付の図面を参照する好ましい実施形態の以下の説明から明らかになるであろう。
従来技術の取付け機構を用いるドリフト管加速器の原寸模型の斜視図である。 図1の取付け機構の断面図である。 本発明の好ましい実施形態によるドリフト管、保持要素、桁、及び取付け機構の斜視断面図である。 図3の取付け機構の断面図である。 図3及び図4の取付け機構内で用いられる構成要素の分解図である。 図5と同じ構成要素を組み立てた状態で示す図である。
本発明の原理の理解を促進する目的で、図面に示す好ましい実施形態を参照し、これらの実施形態について、特有の言語を使用して説明する。それにも関わらず、それによって本発明の範囲を限定するものではないことが理解され、例示するデバイスの変更形態及びさらなる修正形態、並びに本明細書に例示される本発明の原理のさらなる適用分野は、本発明が関連する分野の当業者であれば現在又は将来において一般に想到されると企図される。
図3では、本発明の好ましい実施形態によるドリフト管12、保持要素14、桁20、及び取付け機構の斜視断面図が示されている。図1及び図2を参照して説明した従来技術と比較して類似又は同一の構成要素は同じ参照符号で示される。取付け機構のより詳細な断面図が図4で示される。
図3の断面図では、永久四極磁石53を視認することができる。また、図3、特に図4では、保持要素14とドリフト管12内の冷却水チャネルを確認することができる。具体的には、内腔22内に取り付けられる給水(図示せず)に接続自在な冷却外被54が設けられる。永久四極磁石53の周りを流れた後、冷却水は中心通路56を通って流れ、内腔24内に取り付けられる放出ライン(図示せず)を通って放出される。
桁20、上部の位置決めリング26と下部の位置決めリング28、並びに金属シール30の構造は図2の構造に類似しており、したがって繰り返し説明しないものとする。しかし、図2の従来技術の取付け機構とは異なり、図3〜図5で示す取付け機構は、ヘッド部分60とシャフト部分を備えるねじ58を備え、シャフト部分は、大径部分62とねじ山部分64を備える。ねじ山部分64の直径は、大径部分62の直径よりも小さい。ねじ山部分64は、保持要素14の第2の端部14b内へ締め付けられる。具体的には、ねじ58のねじ山部分64は、大径部分62の肩部が保持要素14の第2の端部14bの肩部に当接するまで、保持要素14の第2の端部14b内へ締め付けられる。
さらに、ねじ58の大径部分62の上へ滑り込ませたスリーブ部分68と、スリーブ部分68から径方向で外側へ突出するフランジ部分70と、を有するブッシング(bushing)66が設けられる。フランジ部分70の下側は、積み重ねた四つのベルビルワッシャ46の上面に位置する。したがって、フランジ部分70の下側は、ベルビルワッシャ46又は任意の他のタイプの適した皿ばねによって生成される軸方向の偏倚力を受け取るように適合される。
フランジ部分70の上側の径方向で内側の部分は、ねじ58のヘッド部分60の下側に当接する。したがって、フランジ部分70の上側は、ベルビルワッシャ46によって生成される軸方向の偏倚力を、ねじ58の大径のシャフト部分62から突出するねじヘッド60の一部へ伝達するように適合される。
フランジ部分70の直径は、ねじヘッドの直径よりも大きいことにさらに留意されたい。これにより、フランジ70の上側の径方向で外側の部分はプレストレス部材72に係合したままになり、プレストレス部材72は、接続ねじ74(図4及び図5には一つのみが示される)を介して基礎部材76に接続される。基礎部材76はリング形状の支持表面78を備え、支持表面78上に、積み重ねたベルビルワッシャ46が位置する。また、ブッシング66のスリーブ部分68は、基礎部材76の中心開口79内へ挿入される。
接続ねじ74のヘッドとプレストレス部材72の間には、枢動式又は球形のワッシャ80が配置される。球面ワッシャ80は凹状の球面を有し、この凹状の球面内に、嵌合する凸状の表面を有するさらなるワッシャ82が配置される。いくつかの適用分野では、凸状ワッシャ82は、接続ねじ74のヘッドと一体化させることができ、これは当技術分野で「フランジ付きねじヘッド」と呼ばれる。球面ワッシャ80と追加のワッシャ82又は適当なフランジ付きねじヘッドとを組み合わせることによって、接続ねじ74の長手方向軸とプレストレス部材72の上面の間の90°からのずれを補償することができる。
さらに、位置決めピン84の形態の位置要素が基礎部材76と桁20に、より正確には桁20の上部の位置決めリング26に係合し、それによって基礎部材76と桁20の間の所定の回転方向を画定する。
次に、取付け方法及び取付け機構の機能について説明する。
図4及び図5に最もよく視認されるように、保持要素14を介してドリフト管12を取り付ける前に、ベルビルワッシャ46は、基礎部材76のリング形状の支持表面78上に配置され、ブッシング66のスリーブ部分68が、ベルビルワッシャ46の中心孔並びに基礎部材76内の中心開口79を通して挿入される。次に、プレストレス部材72が基礎部材76上に配置され、接続ねじ74が締め付けられ、それによってベルビルワッシャ46を圧縮し、したがってプレストレスを付与する。ベルビルワッシャ46には、下方からは基礎部材76に作用し、上方からはブッシング66に作用するプレス機を使用して、プレストレスを付与することが好ましい。これにより、あまり大きな締付け力を接続ねじ74に付与する必要がなくなる。
プレストレス部材72の開口73の直径は、それぞれのベルビルワッシャ46の孔よりも大きく、したがってプレストレス部材72の一部のみがベルビルワッシャ46に重複することに留意されたい。しかし、ブッシング66のフランジ70がベルビルワッシャ46とプレストレス部材72の間に配置されるため、非常に均一なプレストレス力が、ベルビルワッシャ46に対して上面全体に亘って付与され、したがってプレストレスを付与する際にワッシャ46の傾斜、移動、及び/又は引掛りを確実に防止することができる。また、ブッシング66によって、ベルビルワッシャ46は確実にきちんと同心円状に位置合わせされ、それによってワッシャの傾斜及び引掛りを防止することもできる。接続ねじ74を締めることによって、ベルビルワッシャ46に所定のプレストレス力を付与することができる。
実際に保持要素14を介してドリフト管12を取り付けることに関しては、保持要素14が桁20内へ挿入され、基礎部材76、プレストレス部材72、ベルビルワッシャ46、及びブッシング66からなるプレストレスアセンブリが桁20の上に配置され、桁20と基礎部材76の間の回転位置が位置決めピン84によって制御される。次いで、プレストレス部材72内の開口73及びブッシング66のスリーブ部分68を通してねじ58を挿入し、大径部分の肩部が保持要素14の第2の端部14bの対応する肩部に当接するまで、ねじ山部分64を保持要素14の第2の端部14b内へ締め付けるだけでよい。この時点で、積み重ねたベルビルワッシャ46に予圧が付与されているため、ねじ58のヘッド部分60とブッシング66のフランジ部分70の間にはやはり小さい隙間が生じる。これにより、ねじ山部分64が保持要素14内へ完全に挿入された状態で定位置に配置されたとき、ねじが正しい位置にあることを、隙間の目視検査によって確認することができる。開口73の直径はねじ58のヘッド部分60の直径よりも大きく、したがってプレストレス部材72が解放されるとすぐに、ヘッド60はフランジ部分70の上側の径方向で内側の部分に位置することに留意されたい。
次に、接続ねじ74が緩められ、したがってプレストレス部材72からねじのヘッド60へ圧縮力が伝達される。ベルビルワッシャ46とプレストレス部材72及びねじヘッド60との間にフランジ70が配置されるため、こうしたプレストレス部材72とねじヘッド60の間の負荷の伝達は、非常に平滑に制御された形で行われ、ベルビルワッシャ46のいかなる相対的な動きも引き起こさない。また、ブッシングのスリーブ部分のため、ベルビルワッシャ46とねじ58の大径部分62の間には、摩擦は全く又はほとんど生じない。代わりに、事実上すべてのプレストレス偏倚力が、正確に軸方向の力に伝達され、金属シール30にしっかりと当接するまで保持要素14を上方へ引き上げる。軸外力が生じないため、保持要素14、したがってドリフト管12の位置は、上部の位置決めリング26と下部の位置決めリング28によって非常に正確に制御される。
図示の好ましい実施形態では、ベルビルワッシャ46は、圧縮されていない状態で1.5mmの高さを有しており、約80%の圧縮の結果として生じる力が、金属シール30を圧縮するのに必要な力と、保持要素14を位置決めリング28上に正確に当接させるのに必要な力と、の和に等しくなるように選択される。復元力の線形領域内では、積み重ねたベルビルワッシャによって生成されるばねの力は、ワッシャの数ではなく全圧縮経路に依存することに留意されたい。必要とされるベルビルワッシャ46の数は、圧縮されていない状態で金属シール30の取付けに必要とされる追加の距離と、ねじ58の大径部分62の肩部を保持要素14の第2の端部14b上に形成された肩部に確実に当接させるための隙間と、を足した結果から分かる。四つのベルビルワッシャ46を有する図示の実施形態では、80%の圧縮で各ワッシャに20%の余裕を残し、通常1mmという必要な余裕よりも僅かに大きな余裕を提供する。プレストレス部材72は、予圧を付与した状態でこの追加の圧縮を提供する。
図示する実施形態では、金属シール30を十分に圧縮するために、約16kNの力が必要とされる。当然ながら、適した力は、金属シールの形状、補強、及び使用される金属に関する金属シールのタイプに依存する。保持要素14を適切に下部の位置決めリング28に確実に当接させるには、約3kNの追加の力が必要とされる。二つの力の和を、ベルビルワッシャ46によってねじ58を介して保持要素14に付与する必要がある。
図1及び図2を参照して論じた従来技術と比較すると、取付けがかなり簡単になり、部品の数がかなり低減されたことが分かる。具体的には、新しい設計では、保持要素14に延長ロッド36を取り付けるという非常に厄介なステップを省略することができる。
しかし、本発明の取付け機構は、構造上より簡単であるだけでなく、かなり優れた性能を有する。本発明者らは、図2の設計では、プレストレス力を、保持要素14に付与する正確に軸方向の引張り力に確実に変換することは容易でないことに気付いた。実際には、図2のベルビルワッシャ46と延長ロッド36の間にはかなりの摩擦が生じることがあることが分かった。この摩擦は延長ロッド36の円周方向で均一ではないため、この摩擦力は軸外力を招き、保持要素14の第1の端部14aにおけるドリフト管12の取付け精度を損なう。また、摩擦が均一であっても、有効な引張り力を低減させ、したがって粗悪な取付けを招くことがある。
図2の従来技術の設計のワッシャ46と延長ロッド36の間の摩擦は、ワッシャ46の一部の位置合わせ不良に起因して生じると考えられる。実際には、図2の機構でプレストレスを付与する際に、ワッシャ46を正確に位置合わせすることは容易ではない。
これとは対照的に、本発明のブッシング66は、プレストレスを付与する際にベルビルワッシャ46を正確に位置合わせすることができる。さらに、ブッシング66のスリーブ部分68によって、ベルビルワッシャ46とねじ58のシャフト部分の間のあらゆる摩擦が防止される。最後に、摩擦を防止できる場合でも、ベルビルワッシャ46が正確に同心円状に位置合わせされた場合、ベルビルワッシャ46によって正確に軸方向の推力のみが生成されることに留意されたい。これもまた、プレストレス中、並びにプレストレス部材72からねじ58のヘッド部分60へプレストレス力を伝達する際に、ブッシング66によって確実になる。実際には、すでに説明したように、ねじヘッド60とプレストレス部材72がどちらも同じフランジ部分70を介して偏倚力を受け取るため、プレストレス部材72からねじヘッド60への負荷の伝達は、非常に平滑に、ある意味ベルビルワッシャには「気付かれない」ように行われ、したがってプレストレス部材72を緩める際のワッシャのあらゆる動きを回避することができる。
要約すると、図3〜図6に示す好ましい実施形態による取付け機構は、取付けの労力をかなり低減させ、所定の再現可能な大きさの正確に軸方向の取付け力を生成することができる。
図2のプレストレスシリンダ48を締めるには六つのねじを使用したが、好ましい実施形態によれば、二つの接続ねじ74だけを使用して、プレストレス部材72を基礎部材76に固定する。接続ねじ74の一つを緩めたとき、プレストレス部材72は基礎部材76に対して僅かに傾斜する。しかし、球面ワッシャ80によって、この動きを補償することができ、したがって接続ねじは屈曲しない。これは、プレストレスシリンダ48を締めるためのねじが動作中に曲がる傾向があることが分かった図2の設計に対する改善である。プレストレス部材72は、二つのねじを通じて基礎部材76に接続され得る。二つのレンチを平行に使用し、それぞれを各ねじ上に180°ずらして置くことによって、ねじを同時に解放するのに役立つ。トルクをかけたとき、ねじが中心からずれているためにプレストレス部材72と基礎部材76に働く残留トルクは、上部の位置決めリング26内の位置決めピン84によって逆になり、それによって径方向の動きを抑制することができる。
さらに、図5を参照すると、プレストレス部材72が細長い形状を有しており、長手方向の軸が二つの接続ねじ74の接続ラインに対応することに留意されたい。取付け機構が桁20で用いられるとき、位置決めピン84は、プレストレス部材72の長手方向軸が桁20の延長方向に対して横向きになるような向きを確保する。これにより、隣接する取付け機構が相互に干渉しないようにする。
上記のように、取付け機構によって、容器10内でドリフト管12を必要な精度で取り付けることができる。ビームのすべての粒子を加速させ、ビーム損失、したがって材料放射を制限するには、加速構造に沿ってドリフト管内部で磁石に対して±0.3mmの位置合わせを行うことが必要とされる。この±0.3mmのうち、独立している加速構造(図示せず)の位置決めにおいて実現できる最大精度は±0.1mmである。別の±0.1mmは、磁石内部の磁気中心の公差であり、したがって加速容器又は空胴内でドリフト管を位置決めするために±0.1mmの公差が残る。さらに、容器10の典型的な直径は50cmであり、したがって容器内部の保持要素14の片持ち梁の長さにドリフト管直径の半分を足した結果は、通常25cmとなるはずである。ドリフト管12とその保持要素14は容器10の内側から取り付けられるため、ドリフト管とその保持要素14の最大の長さは、容器10の直径よりも小さくする必要がある。保持要素14の片持ち梁の長さのうち、上部の位置決めリング26と下部の位置決めリング28の間に位置する部分は通常、容器内部の片持ち梁の長さの半分であり、好ましい実施形態では約12cmである。したがって、ドリフト管12において±0.1mmという位置決め公差は、各位置決めリング26、28において±0.02mmという位置決め公差になる。この公差は、位置決めリング26、28の機械加工公差と位置決めリング26、28の高さにおける細長い保持要素14の隙間との和として実現しなければならない。±0.01mmという必要な機械加工公差が、現在の現況技術の高精度の機械加工において可能な限界であり、それによって導入部で説明した「調整及び組立て」方式を可能にすることができる。
本出願人によって設計された一実施形態では、長さ2mの単一の桁20に22個のドリフト管12が取り付けられる。この設計の具体的な利点は、単一の機械加工動作において±0.01mmという公差で、桁20内のすべてのドリフト管位置の位置リング26及び28を正確に機械加工することによって、桁20内でのドリフト管の正確な相対的な位置決めを実現できることである。桁の基準表面が同じ動作で機械加工される場合、容器内部のドリフト管の位置を、容器の外側にある桁の基準表面から確立することができる。
本発明の取付け機構のさらなる利点は、等しく正確な予備要素によって、精度を失うことなくドリフト管を交換できることである。交換動作後、測定台上でのさらなる調整は必要なく、したがってドリフト管交換を従来よりもはるかに短い時間で行うことができる。
また、大径部分62とねじ山部分64を有するねじ58を使用することによって、取り付けた状態で保持要素14に作用する偏倚力を大径部分62の長さによって予め画定することができる。すでに圧縮されたシール30とドリフト管が再度組み立てられる場合を考慮されたい。図2の従来技術の組立てによれば、シール30の変形は通常、少なくとも部分的に可撓性であるため、シール30が二度目に使用されるときには、シールの圧縮によって延長要素36のナット52の取付け位置が異なってくるはずである。すなわち、ナット52は、図2のより低い位置へ、延長要素36で幾分遠くに締め付けられる。このとき、予圧が解放された後のベルビルワッシャ46の力は、金属シールの第1の取付け後の力よりも強くなる。これとは逆に、本発明の取付け機構では、僅かに圧縮された金属シールが再利用された場合でも、取り付けた状態の偏倚力は、ワッシャ46の寸法に対して大径部分の長さによって画定される公称偏倚力に正確に一致する。
取付け機構について、加速器容器内のドリフト管の取付けを特に参照して説明したが、取付け機構はこの特有の目的に限定されるものではない。逆に、この取付け機構は、高精度に機械加工されたレバーアームを、構造体に対して、特に真空容器に対して正確に位置決めする必要のある任意のデバイス内で利用できることが有利である。これは、他のタイプのアプリケータ、又は他の分野、特に光学分野で用途を見出すことができる。
図面及び前述の明細書では、好ましい例示的な実施形態について詳細に図示及び指定したが、これは本発明を限定するものではなく、純粋に例示的なものと見なされるべきである。この点で、好ましい例示的な実施形態のみを図示及び指定しており、現在又は将来において添付の特許請求の範囲の範囲内にあるすべての変更形態及び修正形態は保護されるべきであることに留意されたい。
10 容器
12 ドリフト管
14 保持要素
16 ドリフト管12内の孔
18 アクセス開口
20 桁
22、24 冷却水供給/放出用の内腔
26 上部の位置決めリング
28 下部の位置決めリング
30 金属封止リング
32 保持要素14の肩部
32b 軸方向の位置決め用の保持要素14の肩部
34 保持要素14の長手方向軸
35 鍵要素
36 延長ロッド
38 半円形要素
40 首部分
42 延長ロッド36のフランジ部分
44 ねじ
46 ベルビルワッシャ
48 プレストレスシリンダ
48a プレストレスシリンダ48の下部部分
48b プレストレスシリンダ48の上部部分
50 内腔
52 ナット
53 永久四極磁石
54 冷却外被
56 中心冷却水通路
58 ねじ
60 ねじ58のヘッド部分
62 大径部分
64 ねじ山部分
66 ブッシング
68 ブッシング66のスリーブ部分
70 ブッシング66のフランジ部分
72 プレストレス部材
73 プレストレス部材72の開口
74 接続ねじ
76 基礎部材
78 支持表面
79 基礎部材76の中心開口
80 凹状の球面ワッシャ
82 凸状の球面ワッシャ
84 位置決めピン

Claims (11)

  1. 第1の端部(14a)と第2の端部(14b)を有する細長い要素(14)を構造体(10、20)の内部を通して該構造体(10、20)に取り付けるための取付け機構であって、前記細長い要素(14)の軸方向でかつ該細長い要素(14)の前記第2の端部(14b)へ向かって前記構造体に対して前記細長い要素(14)に軸方向の偏倚をかける一つ又は複数の皿ばね部材(46)を有する偏倚機構を備える取付け機構において、
    前記取付け機構が、ヘッド部分(60)とシャフト部分を有するねじ(58)であって、該シャフト部分が前記細長い要素(14)の前記第2の端部(14b)の内部へ締め付けるねじ山部分(64)を備えるねじ(58)と、前記ねじシャフト部分の少なくとも一部を受け入れて、該ねじシャフト部分から前記一つ又は複数の皿ばね部材(46)を分離するスリーブ部分(68)を有するブッシング(66)と、をさらに備え、
    前記ねじヘッド部分(60)が、前記一つ又は複数の皿ばね部材(46)によって生成される軸方向の偏倚力を受け取るように構成されており、
    前記ブッシング(66)が、前記スリーブ部分(68)から径方向で外側へ突出するフランジ部分(70)をさらに備え、
    前記フランジ部分(70)の下側が、前記一つ若しくは複数の皿ばね部材(46)によって生成される軸方向の偏倚力を受け取るようになっており、及び/又は、前記フランジ部分(70)の上側が、前記一つ若しくは複数の皿ばね部材(46)によって生成される軸方向の偏倚力を前記シャフト部分から突出する前記ねじヘッド(60)の一部へ伝達するようになっており
    前記取付け機構が、前記ねじヘッド(60)の周縁から径方向へ突出する前記フランジ部分(70)の上側の一部に係合するようになっているプレストレス部材(72)をさらに備えていることを特徴とする取付け機構。
  2. 前記取付け機構が、前記細長い要素を形成する細長い保持要素(14)を介してドリフト管加速器容器(10)内に設けられたドリフト管(12)を取り付けるためのドリフト管取付け機構を形成しており、
    前記細長い保持要素(14)が、前記ドリフト管(12)を支持する第1の端部(14a)と、前記加速器容器(10)の外側でキャリア(20)に取り付けられる第2の端部(14b)と、を有している、請求項1に記載の取付け機構。
  3. 前記フランジ部分(70)の直径が、前記ねじヘッド(60)の直径よりも大きい、請求項1又は2に記載の取付け機構。
  4. 前記プレストレス部材(72)が開口(73)を有し、該開口(73)が、前記ねじヘッド(60)が通過できるように、かつ前記開口の境界線の軸方向での投影が前記フランジ部分(70)に重複するように形状及び寸法が設定されている、請求項1から3のいずれか一項に記載の取付け機構。
  5. 前記取付け機構が基礎部材(76)をさらに備え、該基礎部材(76)が、前記プレストレス部材(72)に接続することができ、前記基礎部材(76)と前記プレストレス部材(72)の間に配置された前記一つ又は複数の皿ばね部材(46)にプレストレスを付与するのに適している、請求項1から4のいずれか一項に記載の取付け機構。
  6. 前記基礎部材(76)が開口(79)を有し、該開口(79)が、前記ねじ(58)の前記ねじ山部分(64)及び/又は前記ブッシング(66)の前記スリーブ部分(68)が通過できるように、かつ前記開口(79)の境界線の軸方向での投影が前記一つ又は複数の皿ばね部材(46)に重複するように形状及び寸法が設定されている、請求項5に記載の取付け機構。
  7. 前記基礎部材(76)と前記プレストレス部材(72)が、締めた際にその間に配置される前記一つ又は複数の皿ばね部材(46)を圧縮する接続ねじ(74)によって接続されるようになっている、請求項5又は6に記載の取付け機構。
  8. 前記接続ねじ(74)が、前記プレストレス部材(72)を通して前記基礎部材(76)内に設けられたねじ山部分と係合し、
    各接続ねじ(74)のヘッドと前記プレストレス部材(72)の間には球面ワッシャ(80)が設けられている、請求項7に記載の取付け機構。
  9. 前記基礎部材(76)が、前記一つ又は複数の皿ばね部材(46)を支持するリング形状の支持表面(78)を有している、請求項5から8のいずれか一項に記載の取付け機構。
  10. 前記取付け機構が、前記基礎部材(76)とャリア(20)に係合し、それによって前記取付け機構と前記構造体(10、20)の間の所定の回転方向を画定する位置要素(84)をさらに備えている、請求項5から9のいずれか一項に記載の取付け機構。
  11. 前記ねじ(58)の前記シャフト部分が大径部分(62)を有し、該大径部分(62)が、少なくとも部分的に前記ブッシング(66)の前記スリーブ部分(68)内に位置し、前記ねじ山部分(64)よりも相対的に大きな直径を有している、請求項1から10のいずれか一項に記載の取付け機構。
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