JP5683226B2 - 文字入力装置、および文字入力装置の動作方法 - Google Patents

文字入力装置、および文字入力装置の動作方法 Download PDF

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Description

本発明は、タッチ画面を利用した文字入力を好適に行うための技術に関する。
従来、タッチ画面上に文字入力ボタンを表示し、そのボタンへのタッチ操作によって文字入力を行うことができる文字入力装置が提供されている。また、タッチ画面の表示面積が比較的小さな装置においては、いわゆる「フルキーボード」をタッチ画面上に表示してしまうとその他の情報表示領域が制限されて狭くなってしまう。そこで図17(a)に示すように、例えば携帯電話の入力機構を参考にして「あ」「か」などの行を選択させる行ボタンを表示する。そして行ボタンをタッチする回数でその行に属する文字(例えば「さ」の3回タッチであれば「す」)を入力する技術が提供されている。また図17(b)に示すように、選択された行ボタンの周囲などにその行に属する文字を表示して段階的に文字入力を行う技術も提供されている(特許文献1)。
特開07−028581号公報
しかし、上記従来の技術には以下のような課題がある。すなわち従来技術では、最初に行ボタンを表示し段階的に文字入力を行わせることで情報表示領域を広く確保することができるものの、タッチ画面上には例えば携帯電話であれば「通話ボタン」などのその他のボタンも表示されている。そして、それらその他のボタンの表示領域が、文字入力のための情報表示として有効に活用されていない、という課題がある。
あるいは、従来の文字入力装置においては通常の文字選択用のボタンに加え、濁点・半濁点文字に変換するためのボタンや大文字/小文字、全角文字/半角文字などを切換えるためのボタンなどが併せて表示されている。そのため、やはりそれらボタンの表示によって、やはり情報表示領域がその分狭くなっている、という課題がある。
以上の課題を解決するために、本発明は、「あ・か行」、「さ・た行」という具合に文字群を選択するボタンと、それ以外のボタン(非文字群ボタン)とをタッチ画面上に表示し、文字群ボタンが選択された際には当該文字群に含まれる文字を、非文字群ボタンの表示領域に上書表示して文字入力を行うことができる文字入力装置を提供する。
具体的には、タッチ操作を受付けるタッチ画面と、複数の文字からなる文字群をタッチ画面上に表示するための複数の文字群ボタンと、前記文字群を表示する機能を有さない非文字群ボタンと、複数の文字群ボタンの中で押された文字群ボタンにより、その文字群ボタン対応する文字群に属する文字を入力文字候補としてタッチ画面上の非文字群ボタンの表示領域に上書表示する入力文字候補表示部と、入力文字候補表示部によって表示された複数の入力文字候補から一の文字を選択することで文字入力を行うための文字入力部と、を有する文字入力装置を提供する。また、そのような文字入力装置の動作方法も提供する。
また、濁点・半濁点などの文字入力を、そのための切換ボタンを利用せずに行うことができるよう、上記構成に加えて、文字群ボタンをなぞる動作又は長押し動作を検知する第一動作検知部と、第一動作検知部が文字群ボタンのなぞり動作又は長押し動作を検知した場合にその文字群ボタンに対応して前記上書表示されている複数の入力文字候補に対してまとめて濁点・半濁点変換、大文字小文字変換、カタカナ・ひらがな変換、のいずれか一以上の変換を行って入力文字候補表示部に表示する第一変換表示部と、を有する文字入力装置も提供する。
あるいは上記構成に加えて、入力文字候補表示部にて表示された複数の入力文字候補のいずれかをなぞる動作又は長押し動作を検知する第二動作検知部と、第二動作検知部がなぞり動作又は長押し動作を検知した場合に、前記上書表示されている複数の入力文字候補に対してまとめて濁点・半濁点変換、大文字小文字変換、カタカナ・ひらがな変換、のいずれか一以上の変換を行って入力文字候補表示部に表示する第二変換表示部と、を有する文字入力装置を提供する。
あるいは、タッチ操作を受付けるタッチ画面と、複数の文字からなる文字群をタッチ画面上に表示するための複数の文字群ボタンと、複数の文字群ボタンの中で押された文字群ボタンにより、その文字群ボタン対応する文字群に属する文字を入力文字候補として表示する入力文字候補表示部と、文字群ボタンをなぞる動作又は長押し動作を検知する第一動作検知部と、第一動作検知部が文字群ボタンのなぞり動作又は長押し動作を検知した場合にその文字群ボタンに対応する複数の入力文字候補に対してまとめて濁点・半濁点変換、大文字小文字変換、カタカナ・ひらがな変換、のいずれか一以上の変換を行って入力文字候補表示部に表示する第一変換表示部と、入力文字候補表示部によって表示された複数の入力文字候補から一の文字を選択することでその文字入力を行うための文字入力部と、を有する文字入力装置も提供する。
また、タッチ操作を受付けるタッチ画面と、カタカナ、ひらがな、アルファベットの一文字ずつを入力文字候補としてタッチ画面に複数表示する一文字表示部と、一文字表示部にて表示された複数の入力文字候補のいずれかをなぞる動作又は長押し動作を検知する第二動作検知部と、第二動作検知部がなぞり動作又は長押し動作を検知した場合に表示されている複数の入力文字候補に対してまとめて濁点・半濁点変換、大文字小文字変換、カタカナ・ひらがな変換、のいずれか一以上の変換を行って一文字表示部に表示する第二変換表示部と、一文字表示部によって表示された複数の入力文字候補から一の文字を選択することでその文字入力を行うための文字入力部と、を有する文字入力装置も提供する。
あるいは、上記同様に情報表示領域をより広く利用するために文字群ボタンで簡単に文字入力を行えるよう、タッチ操作を受付けるタッチ画面と、複数の文字からなる文字群をタッチ画面上に表示するための複数の文字群ボタンと、文字群ボタンをなぞる方向又は長押し時間を検知する第三動作検知部と、第三動作検知部で検知したなぞり方向又は長押し時間に応じて、その文字群ボタンを構成する複数の文字の個数を絞り込む文字群個数絞込部と、文字群個数絞込部によって絞り込まれた文字の入力を行うための文字入力部と、を有する文字入力装置も提供する。
以上のような構成をとる本発明によって、選択した文字群に含まれる複数の文字が非文字群ボタンの表示領域に上書表示されるので、タッチ画面上の文字入力用のボタンの表示領域を抑えて、入力された文字(文章)や漢字の変換候補などを表示するための表示領域を広く確保することができる。あるいは、濁点・半濁点文字の変換ボタンや大文字/小文字、全角文字/半角文字などの切換ボタンなどを利用せず、なぞり動作や長押し動作によって当該切換操作を実現することができる。したがって、やはり入力された文字(文章)や漢字の変換候補などを表示するための表示領域をその分だけ広く確保することができる。
また、文字群ボタンのみで文字を絞込んでいき文字入力を行えるよう構成することで、個別に文字を表示する領域を省略することができ、やはり入力された文字(文章)や漢字の変換候補などを表示するための表示領域をその分だけ広く確保することができる。
実施例1の文字入力装置における文字入力の際の画面遷移の一例を表す概念図 実施例1の文字入力装置における機能ブロックの一例を表す図 実施例1の文字入力装置の文字入力部での文字入力の一例を説明するための図 実施例1の文字入力装置におけるハードウェア構成の一例を表す図 実施例1のタッチ操作を受付けるタッチ画面を有する文字入力装置における処理の流れの一例を表すフローチャート 実施例2の文字入力装置における文字入力の際の画面遷移の一例を表す概念図 実施例2の文字入力装置における機能ブロックの一例を表す図 実施例2の文字入力装置における機能ブロックの、別の一例を表す図 実施例2のタッチ操作を受付けるタッチ画面を有する文字入力装置における処理の流れの一例を表すフローチャート 実施例3の文字入力装置における機能ブロックの一例を表す図 実施例3の文字入力装置の入力文字候補表示部による入力文字候補の表示形態の一例を表す概念図 実施例3の文字入力装置における機能ブロックの、別の一例を表す図 実施例3のタッチ操作を受付けるタッチ画面を有する文字入力装置における処理の流れの一例を表すフローチャート 実施例4の文字入力装置における文字入力の際の画面遷移の一例を表す概念図 実施例4の文字入力装置における機能ブロックの一例を表す図 実施例4のタッチ操作を受付けるタッチ画面を有する文字入力装置における処理の流れの一例を表すフローチャート 従来の文字入力装置における文字入力の一例を説明するための概念図
以下に、図を用いて本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明はこれら実施の形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施しうる。なお、実施例1は、主に請求項1,7について説明する。また、実施例2は、主に請求項2、3について説明する。また実施例3は、主に請求項4、5について説明する。また、実施例4は、主に請求項6について説明する。
≪実施例1≫
<概要> 図1は、本実施例の文字入力装置における文字入力の際の画面遷移の一例を表す概念図である。この図1(a)にあるように、タッチ画面が「入力文字表示領域」(0100)、「変換候補表示領域」(0110)、「ボタン表示領域」(0120)に分割されている。そして、ボタン表示領域には、複数の「文字群ボタン」(0121)と、通話ボタンやメニューボタンなどの「非文字群ボタン」(0122)が表示されている。
そして、ユーザが例えば「さ〜と」の文字群ボタンにタッチすると、図1(b)に示すように、当初非文字群ボタンであった各ボタンが「さ」「し」・・・「つ」「と」の文字入力用の入力文字候補ボタンとして上書表示される。そして、ユーザは所望の入力文字候補にタッチし文字を入力する、という具合である。
このように、本実施例の文字入力装置では入力文字候補を非文字群ボタンに上書表示するため別途表示領域を必要としない。したがって、図1に示すような「入力文字表示領域」(0100)や「変換候補表示領域」(0110)の表示領域などを広く確保することができる。
<機能的構成>
図2は、本実施例の文字入力装置における機能ブロックの一例を表す図である。なお、「文字入力装置」とは、電子機器に文字を入力するために当該電子機器に組み込まれる装置であって、例えば携帯電話やスマートフォン、PHS、(文字入力機能付の)電子書籍リーダ、携帯型ゲーム機などの小型の携帯型電子機器のほか、PC(パーソナル・コンピュータ)やノートPC、(文字入力機能付の)テレビ受像機などが挙げられる。
また、以下に記載する本装置の機能ブロックは、ハードウェア及びソフトウェアの組み合わせとして実現され得る。具体的には、コンピュータを利用するものであれば、CPUや主メモリ、バス、あるいは二次記憶装置(ハードディスクや不揮発性メモリ、CDやDVDなどの記憶メディアとそれらメディアの読取ドライブなど)、情報入力に利用される入力デバイス、印刷機器や表示装置、その他の外部周辺装置などのハードウェア構成部、またその外部周辺装置用のインターフェース、通信用インターフェース、それらハードウェアを制御するためのドライバプログラムやその他アプリケーションプログラム、ユーザ・インターフェース用アプリケーションなどが挙げられる。
そして主メモリ上に展開したプログラムに従ったCPUの演算処理によって、入力デバイスやその他インターフェースなどから入力され、メモリやハードディスク上に保持されているデータなどが加工、蓄積されたり、上記各ハードウェアやソフトウェアを制御するための命令が生成されたりする。あるいは本装置の機能ブロックは各機能を実現する専用ハードウェアによって実現されてもよい。
また、この発明は装置として実現できるのみでなく、方法としても実現可能である。また、このような発明の一部をソフトウェアとして構成することができる。さらに、そのようなソフトウェアをコンピュータに実行させるために用いるソフトウェア製品、及び同製品を固定した記録媒体も、当然にこの発明の技術的な範囲に含まれる(本明細書の全体を通じて同様である)。
そして、この図2にあるように、本実施例の「文字入力装置」(0200)は、「タッチ画面」(0201)と、複数の「文字群ボタン」(0202)と、「非文字群ボタン」(0203)と、「入力文字候補表示部」(0204)と、「文字入力部」(0205)と、を有する。
「タッチ画面」(0201)は、タッチ操作を受付ける機能を有する画面装置であって、そのタッチ操作を受付けるためのタッチ検知方式については特に限定しない。例えば抵抗膜方式や表面型/投影型の静電容量方式、電磁誘導方式、赤外線センサ方式、表面弾性波方式、画像認識方式など様々な方式が挙げられる。
さらにこのタッチ画面は情報表示機能を備え、後述する複数の「文字群ボタン」や「非文字群ボタン」などを表示することができる。
「文字群ボタン」(0202)とは、複数の文字からなる文字群をタッチ画面上に表示するためのボタンをいう。「複数の文字からなる文字群」とは、所定のルールで複数の文字をまとめたものをいい、そのまとめるためのルールについては設計事項であって特に限定しない。ただし、複数の文字をランダム、あるいは独特なルールでまとめてしまうと、ユーザがその文字群に属する複数の文字を容易に把握することが困難であるので、通常は「あ〜こ」(あ行、か行)や「さ〜と」(さ行、た行)、「A〜E」や「F〜J」、「数字(0〜9)」などのように一般によく知られる文字の並び順などに応じて複数の文字をまとめた文字群であることが望ましい。
そして、この文字群ボタンの選択によって、具体的には、例えば「さ〜と」の文字群ボタンの選択であれば、さ行及びた行に属する「さ」「し」「す」「せ」「そ」「た」「ち」「つ」「て」「と」の各文字が入力文字候補としてタッチ画面上に表示される、という具合である。そしてユーザは、続けてそれらの各文字のボタンを選択することで文字入力を行うことができる。
「非文字群ボタン」(0203)とは、前記文字群を表示する機能を有さないその他のボタンをいい、前記文字群ボタン以外のボタンであれば、その機能などは特に限定しない。例えばメニュー画面を表示するための「メニューボタン」や、入力確定処理を行うための「確定(エンター)ボタン」、1つ前の処理に戻るための「クリア(キャンセル)ボタン」や複数処理をまとめてキャンセルするための「UNDO」ボタン、カーソルを動かすための「矢印ボタン」、日本語入力とアルファベット入力や大文字と小文字など入力形態を切替えるための「入力切替ボタン」、また電話/インターネット接続機能付の装置であれば「通話ボタン」、「アドレス帳表示ボタン」、「インターネット接続ボタン」などが挙げられる。
そして前述の図1(a)に示すように、文字群ボタンと非文字群ボタンとがタッチ面上に所定のレイアウトで並べられて表示される、という具合である。
「入力文字候補表示部」(0204)は、複数の文字群ボタンの中で押された文字群ボタンにより、その文字群ボタン対応する文字群に属する文字を入力文字候補としてタッチ画面上の非文字群ボタンの表示領域に上書表示する機能を有し、例えばCPUなどの演算装置や入力文字候補表示プログラムなどによって実現することができる。具体的には、複数の文字群ボタンの中から例えば「さ〜と」の文字群ボタンが選択されると、前述のようにタッチ画面上に「さ」「し」「す」「せ」「そ」「た」「ち」「つ」「て」「と」の各文字が表示される。そしてその各文字は、図1に示すように、当初は非文字群ボタンである通話ボタンやメニューボタン、矢印ボタンなどが表示されていた領域に上書表示される、という具合である。
このような上書表示によって、文字入力のためのボタン表示領域を節約することができるので、入力された文字(文章)や漢字の変換候補などを表示するための表示領域を広く確保することができる。
なお、「上書表示」の表示方法は特に限定しないが、例えば非文字群ボタンと入力文字候補のボタンの表示を入れ替える方法や、入力文字候補のボタンを半透明のレイヤーに配置し、そのレイヤーを非文字群ボタンの表示領域に重ね、かつ下側の非文字群ボタンへの接触検知を無効化する方法などが挙げられる。
また、全ての非文字群ボタンに対して入力文字候補を上書表示しても良いし、例えばクリアボタンや入力切替ボタンなどの、文字入力に際して使用頻度の高いような所定の非文字群ボタンには入力文字候補を上書表示しないように構成しても良い。あるいはクリアボタンなどは、図1(b)に示すように、選択された「さ〜た」の文字群ボタンの表示領域に上書表示されるよう構成しても良い。また、入力文字候補は1対1の関係で非文字群ボタンに上書表示されても良いし、例えば1個の入力文字候補のボタンが非文字群ボタン2個に対して上書表示されても良い。
「文字入力部」(0205)は、入力文字候補表示部によって表示された複数の入力文字候補から一の文字を選択することで文字入力を行うための機能を有し、例えばCPUなどの演算装置や文字入力プログラムなどによって実現することができる。具体的に、例えば図3(a)に示すように、タッチ画面上の非文字群ボタンの表示領域に上書表示されている入力文字候補の、例えば「た」がタッチ選択されるとその文字が入力される、という具合である。また、その際には変換候補の表示領域0310に「た」から始まる変換候補が表示されると良い。そしてさらに下段の文字群ボタンの例えば「あ〜こ」が選択されることで、図3(b)に示すように入力文字候補が、あ行及びか行の文字に切替わる。続けて例えば「き」の文字が入力されると、「たき」から始まる変換候補が表示される、という具合である。
なお、どのように変換候補を抽出したり並べたりするか、また文字入力を進めて変換候補を絞り込んでいくか、あるいは入力文字をキャンセルしたり確定させたりするか、については従来の文字入力と同様の処理によって実現できるのでその説明は省略する。
<ハードウェア構成>
図4は、上記機能的な各構成要件をハードウェアとして実現した際の、文字入力装置における構成の一例を表す概略図である。この図を利用して文字入力処理におけるそれぞれのハードウェア構成部の働きについて説明する。
この図にあるように本実施例の文字入力装置は、作業領域であるメモリを内蔵する「演算装置」(0401)を備えている。そして、この演算装置は、入力文字候補表示プログラムや文字入力プログラムを解釈し実行することで、入力文字候補表示部や文字入力部の機能を実現することができる。また、その他の各種演算処理を実行することもできる。
そして本実施例の文字入力装置は、さらに「タッチパネル」(0402)およびその「接触検知機構」(0403)を備え、本実施例の構成要件であるタッチ画面を実現している。また文字群ボタンや非文字群ボタン、入力文字候補などをタッチ画面に表示し文字入力をするためのGUIプログラム(入力文字候補表示プログラムや文字入力プログラムを含む)や、その他の情報やプログラムを保持する「フラッシュメモリ」(0404)も備えている。そしてそれらが「システムバス」などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
また、「演算装置の内蔵メモリ」にはプログラムが読み出され、「演算装置」は読み出された当該プログラムを参照し、プログラムで示される手順に従い各種演算処理を実行する。また、この「内蔵メモリ」や「フラッシュメモリ」にはそれぞれ複数のアドレスが割り当てられており、「演算装置」の演算処理においては、そのアドレスを特定し格納されているデータにアクセスすることで、データを用いた演算処理を行うことが可能になっている。
ここで、例えばタッチパネル上に表示されたホーム画面から文字入力機能を起動するアイコンが選択されるなどすると、「演算装置」は「フラッシュメモリ」からGUIプログラムを内蔵メモリにロードし解釈する。そしてその解釈結果にしたがって、「演算装置」は「タッチパネル」の情報表示領域を例えば3分割し、その上領域に入力文字列を表示する表示領域を描画し、中領域に変換候補を表示する表示領域を描画する。さらに下領域の一部に"メニューボタン"や"通話ボタン"などの非文字群ボタンと、「あ〜こ」「さ〜と」などの文字群ボタンを並べて表示する。
そして、ユーザがタッチパネル上の例えば「さ〜と」の文字群ボタンにタッチすると、そのタッチ位置の座標情報が「接触検知機構」から出力される。そして「演算装置」はGUIプログラムの解釈結果にしたがって、受信した座標情報から現在タッチパネル上の当該位置に配置されているボタンを特定する。そして特定したボタンが文字群ボタンであると判断されれば、GUIプログラムに含まれる入力文字候補表示プログラムを解釈し、その文字群ボタンに属する文字を入力文字候補のボタンとして非文字群ボタンの表示領域に上書表示するよう描画命令を出力する。
つづいて、ユーザがタッチパネル上の例えば「し」の文字群ボタンにタッチすると、そのタッチ位置の座標情報が「接触検知機構」から出力される。そして「演算装置」はGUIプログラムの解釈結果にしたがって、受信した座標情報から現在タッチパネルの当該位置に配置されているボタンを特定する。そして特定したボタンが入力文字候補のボタンであると判断されれば、GUIプログラムに含まれる文字入力プログラムを解釈し、選択された文字を入力文字列の表示領域に描画する命令を出力する。また、「演算装置」は所定の変換候補プログラムなどを解釈し、その解釈結果にしたがって変換候補となる文字を抽出し、変換候補の表示領域に抽出した変換候補を描画する命令を出力する、という具合である。
<処理の流れ>
図5は、本実施例のタッチ操作を受付けるタッチ画面を有する文字入力装置における処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、以下に示すステップは、上記のような計算機の各ハードウェア構成によって実行されるステップであっても良いし、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。この図にあるように、まず複数の文字からなる文字群をタッチ画面上に表示するための複数の文字群ボタンと、前記文字群を表示する機能を有さない非文字群ボタンと、をタッチ画面に表示する(ステップS0501:ボタン表示ステップ)。つづいて、ボタンの選択入力待ちステップとなり、複数の文字群ボタンの中で一の文字群ボタンが押されると、その押された文字群ボタンに対応する文字群に属する文字を入力文字候補としてタッチ画面上の非文字群ボタンの表示領域に上書表示する(ステップS0502:入力文字候補表示ステップ)。そして再度ボタンの選択入力待ちステップとなり、ステップS0502にて表示された複数の入力文字候補から一の文字が選択されると、その選択された入力文字候補の文字入力を行う(ステップS0503:文字入力ステップ)。
<効果の簡単な説明>
以上のように本実施例の文字入力装置によって、入力文字候補を非文字群ボタンの表示領域に上書表示することができる。つまり文字入力のためのボタン表示領域を節約することができるので、入力された文字(文章)や漢字の変換候補などを表示するための表示領域を広く確保することができる。
≪実施例2≫
<概要>
図6は、本実施例の文字入力装置における文字入力の際の画面遷移の一例を表す概念図である。この図6(a)にあるように、本実施例の文字入力装置は、上記実施例を基本として、タッチ画面上に文字群ボタンと、入力文字候補として例えば「か」「き」「く」「け」「こ」などのボタンを表示する。そして「文字群ボタン」に対するなぞり動作や長押し動作を受付けると、図6(b)に示すように、その入力文字候補を濁点文字「が」「ぎ」「ぐ」「げ」「ご」や、カタカナ文字「カ」「キ」「ク」「ケ」「コ」に変換表示することを特徴とする。
あるいは、文字群ボタンではなく、非文字群ボタンの表示領域に上書表示されている入力文字候補のボタンに対してなぞり動作や長押し動作を受付けると、同様に濁点文字やカタカナ文字への変換表示を行う機能をさらに有することを特徴とする文字入力装置である。
<機能的構成1>
図7は、本実施例の、文字群ボタンへのなぞり動作や長押し動作によって変換表示を行う文字入力装置における機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例の「文字入力装置」(0700)は、上記実施例を基本として、「タッチ画面」(0701)と、複数の「文字群ボタン」(0702)と、「非文字群ボタン」(0703)と、「入力文字候補表示部」(0704)と、「文字入力部」(0705)と、を有する。なお、これらの構成要件については、上記実施例で記載済みであるので、その説明は省略する。そして、本実施例の文字入力装置は、さらに「第一動作検知部」(0706)と、「第一変換表示部」(0707)と、を有することを特徴とする。
「第一動作検知部」(0706)は、文字群ボタンをなぞる動作又は長押し動作を検知する機能を有し、例えばCPUなどの演算装置や第一動作検知プログラムなどによって実現することができる。具体的には、例えばタッチ画面の接触検知機構にて、所定時間内に連続して隣接する位置の座標情報が出力された場合に、演算装置の処理によってなぞり動作が行われたと判断する。そして、例えば少なくともそのなぞり動作のいずれかの座標情報が文字群ボタンの表示位置を示していると判断された場合に、文字群ボタンをなぞる動作が検知されたと判断する、という具合である。あるいは、例えばタッチ画面の接触検知機構にて、同一位置への接触検知が閾値時間以上にわたる場合に、演算装置の処理によって長押し動作が行われたと判断する。そして、その長押し動作による座標情報が文字群ボタンの表示位置を示していると判断された場合に、文字群ボタンの長押し動作が検知されたと判断する、という具合である。
また、この第一動作検知部では、「なぞり方向」や「なぞり量」、「長押し時間」なども合わせて検知し、その方向や量、時間を区別することで後述する第一変換表示部における変換の種類を区別するよう構成しても良い。
「第一変換表示部」(0707)は、第一動作検知部が文字群ボタンのなぞり動作又は長押し動作を検知した場合に、その文字群ボタンに対応して前記上書表示されている複数の入力文字候補に対してまとめて濁点・半濁点変換、大文字小文字変換、カタカナ・ひらがな変換、のいずれか一以上の変換を行って入力文字候補表示部に表示する機能を有し、例えばCPUなどの演算装置や第一変換表示プログラムなどによって実現することができる。
具体的には、例えば文字群ボタンをユーザがなぞると、非文字群ボタンの表示領域に表示されている「な」「に」・・・「ふ」「へ」「ほ」の入力文字候補が、「な」「に」・・・「ぶ」「べ」「ぼ」に変換し表示される。また、は行には半濁点文字もあるので、さらになぞり動作を検知すると、入力文字候補が、「な」「に」・・・「ぷ」「ぺ」「ぽ」に変換し表示される、という具合である。
また、この第一変換表示部は、その他に半角文字・全角文字変換や英数字・ローマ数字変換などの変換表示を行っても良い。さらに、前述のようになぞり方向やなぞり量、長押し時間なども合せて検知していれば、例えば上方向や大きな量のなぞりや2秒間の長押しを検知した場合濁点・半濁点文字への変換表示を行い、横方向や小さな量のなぞりや5秒間の長押しを検知した場合には半角・全角文字への変換表示を行う、という具合にそのなぞり方向やなぞり量、長押し時間に応じて変換表示の種類を切換えても良い。
<機能的構成2>
図8は、本実施例の、入力文字候補のボタンへのなぞり動作や長押し動作によって変換表示を行う文字入力装置における機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例の「文字入力装置」(0800)は、上記実施例を基本として、「タッチ画面」(0801)と、複数の「文字群ボタン」(0802)と、「非文字群ボタン」(0803)と、「入力文字候補表示部」(0804)と、「文字入力部」(0805)と、を有する。なお、これらの構成要件については、上記実施例で記載済みであるので、その説明は省略する。そして、本実施例の文字入力装置は、さらに「第二動作検知部」(0806)と、「第二変換表示部」(0807)と、を有することを特徴とする。
「第二動作検知部」(0806)は、入力文字候補表示部にて表示された複数の入力文字候補のいずれかをなぞる動作又は長押し動作を検知する機能を有する。「第二変換表示部」(0807)は、第二動作検知部がなぞり動作又は長押し動作を検知した場合に、前記上書表示されている複数の入力文字候補に対してまとめて濁点・半濁点変換、大文字小文字変換、カタカナ・ひらがな変換、のいずれか一以上の変換を行って入力文字候補表示部に表示する機能を有する。
なお、これら「第二動作検知部」および「第二変換表示部」については、検知するなぞり動作や長押し動作が文字群ボタンではなく入力文字候補のボタンに対するものである点を除いて、基本的には上記「第一動作検知部」および「第一変換表示部」と同様であるのでその具体的な説明は省略する。
そして、以上のような構成を備える本実施例の文字入力装置によって、濁点・半濁点をはじめとする各種変換表示用のボタンを別途備えなくとも、それら変換表示を行いその文字入力を行うことができる。したがって、さらに情報表示領域を広く確保することができる。
<処理の流れ>
図9は、本実施例のタッチ操作を受付けるタッチ画面を有する文字入力装置における処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、以下に示すステップは、上記のような計算機の各ハードウェア構成によって実行されるステップであっても良いし、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。この図にあるように、まず複数の文字からなる文字群をタッチ画面上に表示するための複数の文字群ボタンと、前記文字群を表示する機能を有さない非文字群ボタンと、をタッチ画面に表示する(ステップS0901:ボタン表示ステップ)。つづいて、ボタンの選択入力待ちステップとなり、複数の文字群ボタンの中で一の文字群ボタンが押されると、その押された文字群ボタンに対応する文字群に属する文字を入力文字候補としてタッチ画面上の非文字群ボタンの表示領域に上書表示する(ステップS0902:入力文字候補表示ステップ)。そして再度ボタンの選択入力待ちステップとなり、文字群ボタンをなぞる動作又は長押し動作を検知する(ステップS0903:第一動作検知ステップ)と、その文字群ボタンに対応して前記上書表示されている複数の入力文字候補に対してまとめて濁点・半濁点変換、大文字小文字変換、カタカナ・ひらがな変換、のいずれか一以上の変換を行って表示する(ステップS0904:第一変換表示ステップ)。
そして再度ボタンの選択入力待ちステップとなり、ステップS0902、または0904にて表示された複数の入力文字候補から一の文字が選択されると、その選択された入力文字候補の文字入力を行う(ステップS0905:文字入力ステップ)。
あるいは図示していないが、上記処理において、第一動作検知ステップおよび第一変換表示ステップの替わりに、入力文字候補表示ステップにて表示された複数の入力文字候補のいずれかをなぞる動作又は長押し動作を検知する第二動作検知ステップと、第二動作検知ステップがなぞり動作又は長押し動作を検知した場合に、前記上書表示されている複数の入力文字候補に対してまとめて濁点・半濁点変換、大文字小文字変換、カタカナ・ひらがな変換、のいずれか一以上の変換を行って表示する第二変換表示ステップと、を実行するよう構成しても良い。
<効果の簡単な説明>
以上のように本実施例の文字入力装置によって、濁点・半濁点をはじめとする各種変換表示用のボタンを別途備えなくとも、それら変換表示を行いその文字入力を行うことができる。したがって、さらに情報表示領域を広く確保することができる。
≪実施例3≫
<概要>
本実施例の特徴点は、上記実施例2同様に、タッチ画面上の文字群ボタンまたは入力文字候補のボタンに対するなぞり動作又は長押し動作を検知することで、入力文字候補を濁点半濁点文字や大文字小文字などに変換表示する機能を備える点である。そして実施例2との相違点は、その入力文字候補の表示領域が、非文字群ボタンの表示領域に限定されない点である。
<機能的構成1>
図10は、本実施例の、文字群ボタンへのなぞり動作又は長押し動作によって変換表示を行う文字入力装置における機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例の「文字入力装置」(1000)は、「タッチ画面」(1001)と、複数の「文字群ボタン」(1002)と、「入力文字候補表示部」(1003)と、「第一動作検知部」(1004)と、「第一変換表示部」(1005)と、「文字入力部」(1006)と、を有する。なお、「タッチ画面」、「文字群ボタン」、「第一動作検知部」、「第一変換表示部」、「文字入力部」については、上記実施例1や実施例2で説明した同名の構成要件と同様であるので、その説明は省略する。
「入力文字候補表示部」(1003)は、複数の文字群ボタンの中で押された文字群ボタンにより、その文字群ボタン対応する文字群に属する文字を入力文字候補として表示する機能を有し、例えばCPUなどの演算装置や入力文字候補表示プログラムなどによって実現することができる。つまり本実施例の入力文字候補表示部では、上記実施例1や実施例2と異なり、文字群ボタンが選択された際に表示される入力文字候補が、非文字群ボタンの表示領域に上書表示される構成に限定されていない。
図11は、この入力文字候補表示部による入力文字候補の表示形態の一例を表す概念図である。この図11(a)にあるように、「さ〜と」の文字群ボタンが選択されると「さ」「し」「す」「せ」「そ」・・・の入力文字候補が、専用の表示領域(1101)に表示される、という具合である。そして実施例2で説明したように、文字群ボタンへのなぞり動作や長押し動作を検知すると、この入力文字候補が「ざ」「じ」「す」「ぜ」「ぞ」・・・の濁点文字などに変換表示される。
あるいは、例えば図11(b)にあるように、文字群ボタンが「さ」選択されると、その文字群ボタンの上下左右を表示領域として、「し」「す」「せ」「そ」の入力文字候補が表示される。そして、入力文字の選択は上下左右へのなぞり動作でなされるので、この場合には斜め上へのなぞり動作や長押し動作を変換表示の操作として検知し、文字群ボタンへのそれら動作を検知すると、この入力文字候補が「ざ」「じ」「す」「ぜ」「ぞ」に変換表示される、という具合である。
<機能的構成2>
図12は、本実施例の、入力文字候補のボタンへのなぞり動作や長押し動作によって変換表示を行う文字入力装置における機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例の「文字入力装置」(1200)は、「タッチ画面」(1201)と、「一文字表示部」(1202)と、「第二動作検知部」(1203)と、「第二変換表示部」(1204)と、「文字入力部」(1205)と、を有する。なお、「タッチ画面」、「第二動作検知部」、「第二変換表示部」、「文字入力部」については、上記実施例1や実施例2で説明した同名の構成要件と同様であるので、その説明は省略する。
「一文字表示部」(1202)は、カタカナ、ひらがな、アルファベットの一文字ずつを入力文字候補としてタッチ画面に複数表示する機能を有し、例えばCPUなどの演算装置や一文字表示プログラムなどによって実現することができる。つまり本実施例の一文字表示部では、特に文字入力のために文字群ボタンの選択によって入力文字候補を表示するといった段階的な文字入力形態に限定されず、例えば最初から入力文字候補が一文字ずつ表示されるような文字入力形態も含む実施例である。もちろん、本実施例でも文字群ボタンを利用して段階的に入力文字候補を表示しても良い。また一文字表示部での入力文字候補の表示は、例えば「あ〜ん」までという具合に全てが表示されても良いし、「あ〜こ」までという具合に一部が表示される形態であっても良い。
そして、そのように表示された全部又は一部の入力文字候補に対して、上記実施例2で説明したようになぞり動作や長押し動作を検知すると、この入力文字候補が例えば濁点・半濁点文字などに変換表示される、という具合である。
<処理の流れ>
図13は、本実施例のタッチ操作を受付けるタッチ画面を有する文字入力装置における処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、以下に示すステップは、上記のような計算機の各ハードウェア構成によって実行されるステップであっても良いし、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。この図にあるように、まず複数の文字からなる文字群をタッチ画面上に表示するための複数の文字群ボタンをタッチ画面に表示する(ステップS1301:文字群ボタン表示ステップ)。つづいて、ボタンの選択入力待ちステップとなり、複数の文字群ボタンの中で一の文字群ボタンが押されると、その押された文字群ボタンに対応する文字群に属する文字を入力文字候補としてタッチ画面上に表示する(ステップS1302:入力文字候補表示ステップ)。なお、その入力文字候補の表示領域は特に限定しない。
そして再度ボタンの選択入力待ちステップとなり、文字群ボタンをなぞる動作又は長押し動作を検知する(ステップS1303:第一動作検知ステップ)と、その文字群ボタンに対応して前記表示されている複数の入力文字候補に対してまとめて濁点・半濁点変換、大文字小文字変換、カタカナ・ひらがな変換、のいずれか一以上の変換を行って表示する(ステップS1304:第一変換表示ステップ)。
そして再度ボタンの選択入力待ちステップとなり、ステップS1302、または1304にて表示された複数の入力文字候補から一の文字が選択されると、その選択された入力文字候補の文字入力を行う(ステップS1305:文字入力ステップ)。
あるいは図示していないが、上記処理において、第一動作検知ステップおよび第一変換表示ステップの替わりに、入力文字候補表示ステップにて表示された複数の入力文字候補のいずれかをなぞる動作又は長押し動作を検知する第二動作検知ステップと、第二動作検知ステップがなぞり動作又は長押し動作を検知した場合に、前記表示されている複数の入力文字候補に対してまとめて濁点・半濁点変換、大文字小文字変換、カタカナ・ひらがな変換、のいずれか一以上の変換を行って表示する第二変換表示ステップと、を実行するよう構成しても良い。また、その場合には、文字群ボタン表示ステップを省略し、文字群ボタンの選択なしに入力文字候補ステップを実行するよう構成しても良い。
<効果の簡単な説明>
以上のように本実施例の文字入力装置によって実施例2と同様に、濁点・半濁点をはじめとする各種変換表示用のボタンを別途備えなくとも、入力文字候補に対してそれら変換表示を行いその文字入力を行うことができる。したがって、さらに情報表示領域を広く確保することができる。
≪実施例4≫
<概要>
本実施例は、文字群ボタンで入力文字候補の絞込みや文字入力を行うことを特徴とする文字入力装置である。図14は、本実施例の文字入力装置における文字入力の際の画面遷移の一例を表す概念図である。この図14(a)にあるように、タッチ画面上に文字群ボタンが表示されている。そして例えば「さ〜と」の文字群ボタンが選択され、かつ左方向へのなぞり動作や2秒間の長押し動作が検知されれば、その文字群の範囲を当初文字群範囲の先頭にある「さ〜す」に絞り込む。また図14(b)に示すように、上方向へのなぞり動作や4秒間の長押し動作が検知されれば、その文字群の範囲を当初文字群範囲の真ん中にある「せ〜ち」に絞り込む。そしてこのようにして絞込まれた範囲の入力文字候補を所定の表示領域(1401)に表示する。あるいはそのような手順を繰り返して最終的に絞り込まれた一文字を文字入力する、という具合である。
<機能的構成>
図15は、本実施例の文字入力装置における機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施例の「文字入力装置」(1500)は、「タッチ画面」(1501)と、複数の「文字群ボタン」(1502)と、「第三動作検知部」(1503)と、「文字群個数絞込部」(1504)と、「文字入力部」(1505)と、を有する。なお、「タッチ画面」、「文字群ボタン」については、上記実施例1や実施例2で説明した同名の構成要件と同様であるので、その説明は省略する。
「第三動作検知部」(1503)は、文字群ボタンをなぞる方向又は長押し時間を検知する機能を有し、例えばCPUなどの演算装置や第三動作検知プログラムなどによって実現することができる。具体的には、例えば前述の第一動作検知部と同様にして、なぞり動作や長押し操作を検知する。そして、それとともに、連続接触が検知される複数の座標情報の位置関係から、演算装置の処理によってなぞり方向を判断する。あるいは略同一の座標情報が接触検知されてから終了するまでの時間をカウントすることで長押し時間を判断する、という具合である。
「文字群個数絞込部」(1504)は、第三動作検知部で検知したなぞり方向又は長押し時間に応じて、その文字群ボタンを構成する複数の文字の個数を絞り込む機能を有し、例えばCPUなどの演算装置や文字群個数絞込プログラムなどによって実現することができる。なお、いずれのなぞり方向、またはどの程度の長さの長押し時間に対して、どのように文字を絞り込むかは設計事項であって特段の限定はしないが、そのなぞり方向や長押し時間と文字の絞り込みとがユーザの操作感として同一となるように設計されることが望ましい。
具体的には、例えば横書きの文章は左から文字が並べられるので、左方向へのなぞり操作や2秒程度の長押し操作である場合、文字群ボタンを構成する文字の先頭から3分の1個目まで(「あ〜こ」であれば「あ」「い」「う」)に絞り込む。また上方向へのなぞり操作や3秒程度の長押し操作である場合には、真ん中の3分の1個(「え」「お」「か」「き」)に絞り込み、右方向へのなぞり操作や4秒の長押し操作であれば、最後までの3分の1個(「く」「け」「こ」)に絞り込むよう設計すると良い。
さらに、例えば右斜め上/左斜め上方向へのなぞり操作や5秒/6秒の長押し操作である場合には、入力文字候補の濁点/半濁点文字や大文字/小文字、カタカナ/ひらがな文字、半角/全角文字などのへの切換処理を行っても良い。また下方向へのなぞり操作や7秒以上の長押し操作である場合には、例えば「あ」「い」「う」の絞り込みを1段階解除して「あ〜こ」に文字群ボタンの範囲を戻すよう設計しても良い。また、長押し操作の替わりに、シングルタップ(1回のみのタッチ)やダブルタップ(2回連続でのタッチ)など連続タップ操作の回数で上記絞り込み処理を行っても良い。
「文字入力部」(1505)は、文字群個数絞込部によって絞り込まれた文字の入力を行うための機能を有し、例えばCPUなどの演算装置や文字入力プログラムによって実現することができる。具体的には、例えばなぞり操作や長押し操作を繰返し受付けることによって、前記文字群個数絞込部での文字の絞込み処理を繰り返し1つの文字を特定する。そして、その特定された文字に関する変換候補をその表示領域に表示し、その中から最終的な入力文字を確定入力させる方法が挙げられる。あるいは、例えば入力文字の候補を所定の個数、例えば「あ」「い」「う」に絞り込んだ時点で、それら文字に該当する全ての変換候補をその表示領域に表示し、その中から最終的な入力文字を確定入力させても良い。または所定個数に絞り込んだ時点でそれら入力文字候補のボタンをタッチ画面上に表示し、その中から選択された入力文字候補に関する変換候補をその表示領域に表示させ、その中から最終的な入力文字を確定入力させても良い。
以上のような構成を備える本実施例の文字入力装置によって、文字群ボタンのみで、あるいは文字群ボタンで表示、選択個数が絞り込まれた入力文字候補を利用して文字入力を行うことができる。
<処理の流れ>
図16は、本実施例のタッチ操作を受付けるタッチ画面を有する文字入力装置における処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、以下に示すステップは、上記のような計算機の各ハードウェア構成によって実行されるステップであっても良いし、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。そして、この図にあるように、まず複数の文字からなる文字群をタッチ画面上に表示するための複数の文字群ボタンをタッチ画面に表示する(ステップS1601:文字群ボタン表示ステップ)。つづいて、その文字群ボタンへの入力待ちステップとなり、複数の文字群ボタンの中の一つの文字群ボタンに対するなぞり操作や長押し操作を受付けると、そのなぞり方向や長押し時間を検知する(ステップS1602:第三動作検知ステップ)。そして、検知したなぞり方向又は長押し時間に応じて、その文字群ボタンを構成する複数の文字の個数を絞り込む(ステップS1603:文字群個数絞込ステップ)。
なお、このステップS1602のなぞり方向や長押し時間の検知処理繰り返すことで、ステップS1603においてさらに文字の絞込を行っても良い。そして、ある程度入力候補の文字が絞り込まれた段階で、その入力文字候補に関する変換候補を全て表示する、あるいはその入力文字候補を選択ボタンとしてタッチ画面上に表示するなどして文字入力を行う(ステップS1604:文字入力ステップ)。
<効果の簡単な説明>
以上のように、本実施例の文字入力装置によって、文字群ボタンのみで、あるいは文字群ボタンで表示、選択個数が絞り込まれた入力文字候補を利用して文字入力を行うことができる。したがって、「あ」「い」「う」など入力文字候補を個別に表示する領域を省略あるいは小さくすることができるので、情報表示領域をより広く利用することが可能となる。
0200 文字入力装置
0201 タッチ画面
0202 複数の文字群ボタン
0203 非文字群ボタン
0204 入力文字候補表示部
0205 文字入力部

Claims (7)

  1. タッチ操作を受付けるタッチ画面と、
    複数の文字からなる文字群をタッチ画面上に表示するための複数の文字群ボタンと、
    前記文字群を表示する機能を有さない非文字群ボタンと、
    複数の文字群ボタンの中で押された文字群ボタンにより、その文字群ボタン対応する文字群に属する文字を入力文字候補としてタッチ画面上の非文字群ボタンの表示領域のみに上書表示する入力文字候補表示部と、
    入力文字候補表示部によって表示された複数の入力文字候補から一の文字を選択することで文字入力を行うための文字入力部と、
    を有する文字入力装置。
  2. 文字群ボタンをなぞる動作又は長押し動作を検知する第一動作検知部と、
    第一動作検知部が文字群ボタンのなぞり動作又は長押し動作を検知した場合にその文字群ボタンに対応して前記上書表示されている複数の入力文字候補に対してまとめて濁点・半濁点変換、大文字小文字変換、カタカナ・ひらがな変換、のいずれか一以上の変換を行って入力文字候補表示部に表示する第一変換表示部と、
    を有する請求項1に記載の文字入力装置。
  3. 入力文字候補表示部にて表示された複数の入力文字候補のいずれかをなぞる動作又は長押し動作を検知する第二動作検知部と、
    第二動作検知部がなぞり動作又は長押し動作を検知した場合に、前記上書表示されている複数の入力文字候補に対してまとめて濁点・半濁点変換、大文字小文字変換、カタカナ・ひらがな変換、のいずれか一以上の変換を行って入力文字候補表示部に表示する第二変換表示部と、
    を有する請求項1または2に記載の文字入力装置。
  4. タッチ操作を受付けるタッチ画面と、
    複数の文字からなる文字群をタッチ画面上に表示するための複数の文字群ボタンと、
    複数の文字群ボタンの中で押された文字群ボタンにより、その文字群ボタン対応する文字群に属する文字を入力文字候補として表示する入力文字候補表示部と、
    文字群ボタンをなぞる動作又は長押し動作を検知する第一動作検知部と、
    第一動作検知部が文字群ボタンのなぞり動作又は長押し動作を検知した場合にその文字群ボタンに対応する複数の入力文字候補に対してまとめて濁点・半濁点変換、大文字小文字変換、カタカナ・ひらがな変換、のいずれか一以上の変換を行って入力文字候補表示部に表示する第一変換表示部と、
    入力文字候補表示部によって表示された複数の入力文字候補から一の文字を選択することでその文字入力を行うための文字入力部と、
    を有する文字入力装置。
  5. タッチ操作を受付けるタッチ画面と、
    カタカナ、ひらがな、アルファベットの一文字ずつを入力文字候補としてタッチ画面に複数表示する一文字表示部と、
    一文字表示部にて表示された複数の入力文字候補のいずれかをなぞる動作又は長押し動作を検知する第二動作検知部と、
    第二動作検知部がなぞり動作を検知した場合に表示されている複数の入力文字候補に対してまとめて濁点・半濁点変換、大文字小文字変換、カタカナ・ひらがな変換、のいずれか一以上の変換を行って一文字表示部に表示する第二変換表示部と、
    一文字表示部によって表示された複数の入力文字候補から一の文字を選択することでその文字入力を行うための文字入力部と、
    を有する文字入力装置。
  6. タッチ操作を受付けるタッチ画面と、
    複数の文字からなる文字群をタッチ画面上に表示するための複数の文字群ボタンと、
    文字群ボタンをなぞる方向又は長押し時間を検知する第三動作検知部と、
    第三動作検知部で検知したなぞり方向又は長押し時間に応じて、その文字群ボタンを構成する複数の文字の個数を絞り込む文字群個数絞込部と、
    文字群個数絞込部によって絞り込まれた文字の入力を行うための文字入力部と、
    を有する文字入力装置。
  7. タッチ操作を受付けるタッチ画面を有する文字入力装置の動作方法であって、
    複数の文字からなる文字群をタッチ画面上に表示するための複数の文字群ボタンと、前記文字群を表示する機能を有さない非文字群ボタンと、をタッチ画面に表示するボタン表示ステップと
    複数の文字群ボタンの中で押された文字群ボタンにより、その文字群ボタン対応する文字群に属する文字を入力文字候補としてタッチ画面上の非文字群ボタンの表示領域のみに上書表示する入力文字候補表示ステップと、
    入力文字候補表示ステップによって表示された複数の入力文字候補から一の文字を選択することで文字入力を行う文字入力ステップと、
    を計算機に実行させる文字入力装置の動作方法。
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