JP5681790B2 - 脳刺激プログラミング - Google Patents

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Description

本開示は、医療装置に、より厳密には医療装置によって送達される療法のプログラミングに、関する。
電気刺激器の様な医療装置は様々な治療用途に使用されている。例えば医用電気刺激装置は、患者の病態を管理するべく、植え込まれた電極又は外部電極を介して患者へ電気刺激療法を送達することができる。電気刺激療法には、患者の神経組織、筋肉組織、脳組織、又は他の体内組織の刺激が含まれる。電気刺激システムは、完全に患者体内に植え込まれることもある。例えば、電気刺激システムは、植え込み式電気刺激生成器と、電極を担持する1つ又はそれ以上の植え込み式リードと、を含んでいるものがある。代わりに、電気刺激装置は、リード無し刺激器を備えていることもある。場合によっては、植え込み式電極は、1つ又はそれ以上の経皮的リード又は完全植え込みリードを介して外部電気刺激生成部へ連結されている。
臨床医は、患者へ送達される電気刺激療法を定義するために、多数のプログラム可能な刺激パラメータについて値を選択しなくてはならない。例えば、臨床医は、刺激の電流振幅又は電圧振幅及び刺激波形の様々な特性を選択することになろう。刺激が例えばパルスの形態で送達される場合、臨床医はパルス幅及びパルス繰返し数を指定することになろう。加えて、臨床医は、刺激を送達するのに使用される電極の構成を、選択される電極の組合せや電極の極性を含め、指定することになろう。パラメータ値のセットは刺激プログラム又は療法プログラムと呼ばれることもある。プログラムグループは複数のプログラムを含んでいる。場合によっては、療法は、プログラムグループ内の複数のプログラムに従って、同時方式で、時間インターリーブ方式で、又は重複方式で送達される。
概して、本開示は、患者の脳へ送達される刺激のプログラミングに向けられている。医療装置プログラマは、ユーザーに、ユーザーインターフェースを介して、患者病態と関連付けられる脳内ネットワークのモデルを提示することができる。脳内ネットワークのモデルは、患者病態と関連付けられる脳の解剖学的構造のグラフィック表現であり、解剖学的構造間の機能的関係を指し示している。ユーザーは、提示されているモデルを使用して療法の所望の効果を指定する入力を提供することができ、療法の効果には治療転帰が含まれる。治療転帰には、所望される効能的治療成果及び/又は刺激誘発性の副作用が含まれる。例えば、ユーザーは、解剖学的構造への刺激の効果(例えば、構造への興奮性効果及び/又は抑制性効果、或いは2つ又はそれ以上の構造の同期化及び/又は非同期化)又は1つの構造の少なくとも1つの他の構造に影響を与える活動への刺激の効果、を調節する入力を提供することができる。プログラマは、植え込み式医療装置(IMD)を介し、患者へ送達される療法の刺激パラメータ値を、ユーザーがユーザー入力を介して指し示している治療転帰に基づいて確定する。幾つかの実施例では、プログラマは、選択された刺激パラメータ値を、患者へ適用させるためにIMDに連絡している。
1つの実施例では、本開示は、方法において、コンピューティング装置のユーザーインターフェース上に、患者の相互接続されている解剖学的構造のネットワークのグラフィック表現であって解剖学的構造間の機能的関係を指し示すグラフィックリンクを含んでいるネットワークのグラフィック表現を表示する段階と、ユーザーインターフェースを介しての、植え込み式医療装置によって患者の解剖学的構造の少なくとも1つへ送達される療法の少なくとも1つの効果を指定するユーザー入力を受信する段階と、プロセッサを用いて、植え込み式医療装置が療法を生成するのに用いる1つ又はそれ以上の療法パラメータ値を、ユーザー入力及び解剖学的構造間の機能的関係に基づいて確定する段階と、を備えている方法に向けられている。
別の実施例では、本開示は、システムにおいて、患者の相互接続されている解剖学的構造のネットワークのグラフィック表現であって解剖学的構造間の機能的関係を指し示すグラフィックリンクを含んでいるネットワークのグラフィック表現を表示し、植え込み式医療装置によって患者の解剖学的構造の少なくとも1つへ送達される療法の少なくとも1つの効果を指定するユーザー入力を受信する、ユーザーインターフェースと、植え込み式医療装置が療法を生成するのに用いる1つ又はそれ以上の療法パラメータ値を、ユーザー入力及び解剖学的構造間の機能的関係に基づいて確定するプロセッサと、を備えているシステムに向けられている。
別の実施例では、本開示は、システムにおいて、コンピューティング装置のユーザーインターフェース上に、患者の相互接続されている解剖学的構造のネットワークのグラフィック表現であって解剖学的構造間の機能的関係を指し示すグラフィックリンクを含んでいるネットワークのグラフィック表現を表示するための手段と、ユーザーインターフェースを介しての、植え込み式医療装置によって患者の解剖学的構造の少なくとも1つへ送達される療法の少なくとも1つの効果を指定するユーザー入力を受信するための手段と、プロセッサを用いて、植え込み式医療装置が療法を生成するのに用いる1つ又はそれ以上の療法パラメータ値を、ユーザー入力及び解剖学的構造間の機能的関係に基づいて確定するための手段と、を備えているシステムに向けられている。
別の実施例では、本開示は、命令を備えるコンピュータ可読媒体を備えている製品において、命令は、実行されると、プロセッサに、コンピューティング装置のユーザーインターフェース上に、患者の相互接続されている解剖学的構造のネットワークであって解剖学的構造間の機能的関係を指し示すグラフィックリンクを含んでいるネットワークのグラフィック表現を表示させ、ユーザーインターフェースを介しての、植え込み式医療装置によって患者の解剖学的構造の少なくとも1つへ送達される療法の少なくとも1つの効果を指定するユーザー入力を受信させ、及びプロセッサを用いて、植え込み式医療装置が療法を生成するのに用いる1つ又はそれ以上の療法パラメータ値をユーザー入力及び解剖学的構造間の機能的関係に基づいて確定させる、命令を備えるコンピュータ可読媒体を備えている製品に向けられている。
別の態様では、本開示は、コンピュータ可読記憶媒体を備えている製品に向けられている。コンピュータ可読記憶媒体は、プロセッサによる実行のためのコンピュータ可読命令を備えている。命令は、プログラム可能なプロセッサに、ここに記載の技法の何れかの部分を遂行させる。命令は、例えば、ソフトウェア又はコンピュータプログラムを定義するのに使用される様なソフトウェア命令であってもよい。コンピュータ可読媒体は、記憶装置(例えばディスクドライブ又は光学式ドライブ)、メモリ(例えば、フラッシュメモリ、読み出し専用メモリ(ROM)、又はランダムアクセスメモリ(RAM))、又はプログラム可能なプロセッサにここに記載されている技法を遂行させる(例えばコンピュータプログラムの形式の又は他の実行可能な)命令を記憶するその他の型式の揮発性又は不揮発性メモリの様な、コンピュータ可読記憶媒体であってもよい。
本開示の1つ又はそれ以上の実施例の詳細は、添付図面及び以下の説明に示されている。本開示の他の特徴、目的、及び利点は、説明及び図面から、そしてまた特許請求の範囲から明らかになるであろう。
刺激リードへ連結されている植え込み式刺激器を含んでいる一例としての療法システムを示す概念図である。 一例としての植え込み式電気刺激器の一例としての構成要素を示す機能ブロック図である。 一例としての外部プログラマの一例としての構成要素を示す機能ブロック図である。 一例としてのプログラマユーザーインターフェースを示している。 一例としてのプログラマユーザーインターフェースを示している。 一例としてのプログラマユーザーインターフェースを示している。 てんかんと関連付けられる脳内ネットワークの一例としてのモデルを示している。 医療装置をプログラムするための一例としての技法の流れ図である。
電気刺激システムの様な療法システムは、療法を患者の標的組織部位へ1つ又はそれ以上の療法プログラムに従って送達しており、それぞれの療法プログラムは1つ又はそれ以上の療法パラメータ値を定義している。療法パラメータ値は、療法送達部材の型式(例えば、電極を備えているリード、流体送達ポートを備えているカテーテル、又は別個の療法送達部材を含んでいないリード無し刺激器)、療法システムに含まれている医療装置又は他のハードウェア、療法送達先の標的組織部位、療法送達部材の標的組織部位への近接性、など、の様な様々な要因に基づいて選択されることになる。一部の例では、療法パラメータ値は、療法送達部材の患者植え込み後に選択されている(例えば、初めて選択される、又はパラメータ値が既に選択されている場合には修正される)。場合によっては、患者内の療法送達部材の実際の植え込み部位が意図された植え込み場所に正確に対応していなかったり療法送達部材がその植え込み場所からずれたり移動したりしていることがあるので、療法送達部材の患者植え込み後に療法パラメータ値を修正することは有用であろう。この様に、仮に療法パラメータ値が療法送達部材の患者植え込みに先立って選択されたなら、例えば療法送達部材が異なった組織部位に植え込まれたせいで、選択された療法パラメータ値が期待される治療効果をもたらさない可能性がある。
加えて、場合によっては、患者病態の所与の状態については、療法送達部材の患者植え込みに先立って有用な療法パラメータ値を予め確定するのが比較的困難なことがある。また、療法パラメータ値が患者について患者非特異生理学的情報(例えば参照解剖画像又は患者に特異でない解剖アトラス)に基づいて予め選択されている場合、患者の実際の解剖学的構造は大きさや場所又は別の特性が患者非特異データと対比して異なっている可能性があるため、療法パラメータへの修正は療法送達部材の患者植え込み後が望ましいであろう。
一部のプログラミングシステムでは、刺激を標的領域へ送達する植え込み式医療装置をプログラムするユーザー(例えば臨床医)である医師は、1つ又はそれ以上の刺激パラメータの値の様な単一変数を操作することによって刺激療法を修正することができる。調節することのできる幾つかの刺激パラメータには、電極構成、電流振幅、又は電圧振幅が含まれ、刺激パルスの場合にはパルス繰返し数及びパルス幅が含まれる。ユーザーは、所望の治療転帰が実現されるまで試行錯誤方式で一度に1つ又はそれ以上の刺激パラメータ値について値を調節することになる。
一部の療法システムではその複雑さのせいで、一度に1つ又はそれ以上の個々の療法パラメータ値を調節することによって療法を修正していては、相対的に負担が重くなり時間を食うことにならないとも限らない。加えて、一部の療法システムの複雑性は、結果的に、プログラミングセッションを長引かせ、患者に負担をかけ、有効な刺激パラメータが実現されなければ療法の効能に影響する恐れもある。例えば、一部の療法システムは、療法を2つ又はそれ以上のインターリーブ型療法プログラムに従って送達し、及び/又は、幾つかの病態を狙い撃つように及び解剖学的構造を狙い撃つように異なった振幅の同時パルスを送達する能力(例えば電流ステアリング)を有している。療法を複数の療法プログラム(例えばパラメータセット)に従って送達しようとすれば、プログラミングについて追加の考慮すべき事項が持ち込まれることになり、それらを相乗的に作用させれば所望の治療転帰が実現されるであろうが、臨床医はそれらを完全に理解し又は認識するのに困難を来すであろう。
加えて、一部の療法システムは、軸方向に断片化された接点を有する複雑な電極幾何学形状や局所電場電位感知能及び異なった電極場所で感知される生理学的信号のパワースペクトルの様な、高性能な電極設計を含んでいる。一部の療法システムは、更に、脳の明確に区分された諸構造に電極を植え込み、それら構造を実質的に同時に刺激する能力を含んでいる。これは、不均等に間隔を空けられた電極を有するリードを使用して実現させることもできるし、接続されているか又は独立的に作動させることのできる電極のセットを個々に有する複数のリードをサポートするシステムによって実現させることもできる。例えば、一例としての療法システムは、システムが所与の脳半球の視床下核(STN)と淡蒼球外節/淡蒼球内節(GPe/GPi)を両方同時に刺激することができるように、4本のリードをサポートしている。より多くの電極設計(例えば単純な直線状の電極アレイより複雑な電極構成)について、又は脳の複数の解剖学的構造へ実質的に同時に刺激を送達する療法システムについて、刺激パラメータ値を選択することは、異なった療法パラメータ及び他の考慮事項によりもたらされる相乗効果のせいで相対的に難しくなる。
刺激療法パラメータ値を選択する1つの方法では、ユーザーは、1つ又はそれ以上の刺激パラメータ値を、特定の患者解剖学的構造についての所与の刺激構成によって活性化される組織体積の予測に基づいて選択する。この方法は、プログラミング課題を要約し、ユーザーがパラメータ変更の影響をより如実に視覚化できるようにしており、療法パラメータ選択を捗らせる上で助けとなる。加えて、この方法は、ユーザーが組織活性化の体積を直接選択し操作できるようにしている。しかしながら、このパラメータ選択方法は、患者での活性化される組織の体積と所望の治療転帰の間の正確な関係を利用することができない。例えば、刺激が組織の活動を活性化させるか抑制するかのどちらかである場合、使用される特定の刺激パラメータ(例えば、刺激レート、電極植え込み場所)次第では、プロセスを効率化する上で活性化の体積は有用であるが、一度に1つずつのパラメータ最適化の問題を回避するには十分とはいえない。活動には、例えば電気的活動又は血行力学的活動が含まれる。
ここに記載の装置、システム、及び技法は、医療装置を、当該医療装置によって患者の脳の1つ又はそれ以上の解剖学的構造へ送達される療法の少なくとも1つの効果を指定するユーザー入力に基づいて、プログラミングすることに向けられている。療法の効果は、例えば、脳の少なくとも1つの構造を刺激することと関連付けられる転帰を指し示している場合もある。ユーザー入力は、例えば、脳内ネットワークの解剖学的構造の活動を操作するものであってもよい。脳内ネットワークの解剖学的構造は、ネットワークの1つの解剖学的構造内の活動が当該ネットワークの別の解剖学的構造内の活動によって影響を受けるやり方で神経経路を介して互いに機能的に関係し合っている。ここに記載の装置、システム、及び技法の態様は、一部の従来のプログラミング技法と比べて、患者について刺激療法パラメータ値を選択する場合のユーザーに課される負担を減らし、所与のリード場所及び所与の患者解剖学的構造についての療法の効能を改善することができる。
ここに記載の実施例では、ユーザーは、1つ又はそれ以上の刺激療法パラメータ値を、脳の解剖学的構造の相互作用をグラフィカルに描出しているユーザーインターフェースを介して療法の所望の治療効果を指定することによって選択する。或る実施例では、医療装置プログラマが、患者病態と関連付けられる脳内ネットワークのモデルをユーザーに提示する。モデルは、ネットワーク図を模していてもよく、脳内ネットワークの1つの部分の刺激が当該脳内ネットワーク内の他の解剖学的構造への興奮性効果及び/又は抑制性効果を生成するという具合に機能的に接続されている脳の解剖学的構造の表現をグラフィカルに描出することができる。例えば、1つの脳構造の刺激は、別の構造へ興奮性効果を及ぼし、即ち他方の脳構造の活動(例えば電気的活動又は血行力学的活動)を亢進させる。別の実施例では、1つの脳構造の刺激は、別の構造へ抑制性効果を及ぼし、即ち他方の脳構造の活動(例えば電気的活動又は血行力学的活動)を低下させる。脳内ネットワークのモデルは、解剖学的構造のグラフィック表現同士の間のグラフィックリンクを含んでおり、グラフィックリンクは、解剖学的構造間の機能的関係を視覚的に指し示している。幾つかの実施例では、脳の1つ又はそれ以上の解剖学的構造の刺激が、2つ又はそれ以上の脳構造の間の同期化又は非同期化をもたらしている。2つの構造は、それらの活動(例えば電気的活動又は血行力学的活動)に相関があれば、又はそれらの挙動を表す生体電気脳内信号の所与のスペクトル帯のピークの相関が比較的高い(例えば2つの脳構造のスペクトル帯のピークが大凡同時期に起こっているか又は一致した進相挙動又は遅相挙動を伴って起こっている)なら、同期化されているとみなされる。2つの構造は、それらの活動に相関がないなら、又はそれらの挙動を表す所与のスペクトル帯のピークに相関がない(例えば一方の構造の活動がもう一方の構造の活動を所与として予測できない)なら、非同期化されているとみなされる。一部の実施例では、2つ又はそれ以上の構造の同期化が望ましいとされている。幾つかの実施例では、2つ又はそれ以上の構造の非同期化が望ましいとされている。例えば、てんかんでは、正常なら非同期化されている脳構造の同期化は、てんかんと関連付けられる病態又は症状(例えば発作)の存在を指し示すか又は当該病態又は症状を予報するものである。この実施例では、2つの脳構造の活動を非同期化し、よって発作の緩和また更には予防を助力するべく、脳構造の1つ又はそれ以上へ刺激が送達されることになる。
モデルを使用すれば、ユーザーは、モデルによって表現されている脳内ネットワークの1つ又はそれ以上の解剖学的構造の活動をユーザーインターフェースとの対話により調節することによって、患者病態と関連付けられる特性(例えばパーキンソン病の患者なら振戦)に対する所望の治療転帰又は調節を定義することができる。プログラマは、次いで、刺激療法の所望の治療効果を実現し得る刺激療法パラメータ値を確定することができる。幾つかの実施例では、プログラマは、選択された刺激療法パラメータ値を記憶し、及び/又はパラメータ値を刺激療法送達に向けてIMDに連絡している。
本開示の実施例は、説明上リード付きの刺激器の利用を論じている。本開示の態様は、リード無し刺激器又は刺激療法を提供することのできる他の型式の医療装置に適用することができるであろう。
図1は、刺激療法を患者6へ送達する植え込み式電気刺激器34を含んでいる一例としての療法システム2を示す概念図である。患者6は、必ずしもというわけではないが普通はヒトとされる。図1に示されている実施例では、療法システム2は、植え込み式電気刺激器4が電気刺激療法を、脳16の硬膜下の様な、脳16内の組織へ直接送達しているので、脳深部刺激法(DBS)システムと呼ばれることもある。脳深部の部位に加えて又は代わりに、植え込み式電気刺激器4は、患者の頭蓋と脳16の硬膜の間(例えば脳16の皮質表面)の様な、脳16の表面の標的組織部位へ電気刺激を送達していてもよい。植え込み式電気刺激器4は、神経障害又は神経疾患の様な多様な患者病態の何れについてもこれを治療するように患者6の脳16へ療法を送達することができる。一例としての神経障害には、うつ病、痴呆、強迫神経症や、パーキンソン病、痙縮、てんかん、及びジストニーの様な運動障害が挙げられる。DBSは、片頭痛、肥満、及び気分障害(例えば抑うつ障害や不安障害)の様な他の患者病態を治療するのにも有用であろう。
植え込み式電気刺激器4は、電気刺激を患者6へ1つ又はそれ以上の植え込み式電極11を介して送達する。植え込み式電極11は、リード区間12A及び12Bを有する植え込み式医用リード10の様な1つ又はそれ以上の植え込み式医用リード側に配備されていることもあれば、場合によっては医療装置のハウジング14側に配備されていることもある。電気刺激は、制御された電流又は電圧のパルスの形態をしていてもよいし、又は実質的に連続的な波形の形態をしていてもよい。パルス又は波形の様々なパラメータは、1つ又はそれ以上の療法プログラム(刺激療法の場合には「刺激プログラム」とも呼ばれる)によって定義されることになろう。パルス又は波形は、実質的に連続的に送達されてもよいし、バースト式、セグメント式、又はパターン式に送達されてもよく、また単独で送達されても、或いは1つ又はそれ以上の他の刺激プログラムによって定義されるパルス又は波形と組み合わせて送達されてもよい。図1は、完全植え込み式刺激器4を示しているが、本開示に記載の技法は、経皮的植え込み式リードを介して電極を配備しパッチ電極又は他の不関電極を外部に取り付けて基準電極として働かせている外部刺激器に適用することもできるであろう。加えて、場合によっては、植え込み式電極はリード無し刺激器に配備されることがあるかもしれず、その場合、刺激器4はリード10へ連結されていない。
図1に示されている実施例では、植え込み式刺激器4は患者6の鎖骨領域の皮下ポケット内に植え込まれている。刺激器4はプログラム可能な電気刺激、例えば、電流又は電圧の波形か又は電流又は電圧のパルスを生成し、当該刺激を、植え込み式刺激電極11のアレイを担持している植え込み式医用リード10経由で送達する。場合によっては、複数の植え込み式リードが提供されていてもよい。図1の実施例では、リード10の遠位端は二又に分かれており、2つのリード区間12A及び12B(集合的には「リード区間12」)を含んでいる。リード区間12A及び12Bは、それぞれ、電極11のアレイの一部を形成している電極のセットを含んでいる。様々な実施例では、リード区間12A及び12Bは、それぞれ、4個、8個、12個、16個、又はそれ以上の電極を担持することができるとされているが、システム2は幾つでも適した数のリード上に幾つでも適した数の電極を含むことができる。図1に示されている実施例では、それぞれのリード区間12A、12Bは、4個の電極を含んでおり、それら4個の電極はリード区間の遠位端付近の異なった軸上位置にリング電極として構成されている。本開示では、本開示の残り部分全体を通し、簡潔さを期して、概して「リード区間」ではなく「リード」上に担持されている電極という言い方をしている。
図1は、更に、ハウジング電極即ち缶電極13を描いている。ハウジング電極13は、植え込み式刺激器4(本開示では植え込み式医療装置(IMD)4とも呼ばれている)の密閉シールされたハウジング14の外面と一体に形成されていてもよいし、又は別のやり方でハウジング14へ連結されていてもよい。一つの実施例では、ハウジング電極13は、IMD表面の活性非分離型電極として説明されている。幾つかの実施例では、ハウジング電極13は、IMD4のハウジング14の外に面した部分の非絶縁部分によって画定されている。ハウジング14の絶縁部分と非絶縁部分の間の他の区画を採用して2つ又はそれ以上のハウジング電極が画定されていてもよく、それらはケース電極又は缶電極と呼ばれることもある。幾つかの実施例では、ハウジング電極13は、ハウジング14の全部、ハウジング14の片面、ハウジング14の一部分、又はハウジング14の複数部分、を占めている。他の実施例では、電極13は、ハウジング14から延びる専用の短いリード上の電極によって形成されている。別の代わりのやり方として、ハウジング電極13は、電極11を担持するリードのうち一方のリードの近位部分に設けられていてもよいであろう。近位部分とは、ハウジング14に直に隣接している部分、例えばリード10がハウジングへ連結されている点又はその付近とされ、ハウジングのリード接続ヘッダ8に隣接している部分などがそうである。別の実施例では、パッチ電極又は他の不関電極が基準電極として働くように外部に取り付けられている。
幾つかの実施例では、リード10は、更に、植え込み式刺激器4が患者6からの電気信号を感知できるようにする1つ又はそれ以上の感知電極を担持していてもよい。刺激電極のうちの幾つかは、選択式に、刺激電極及び感知電極として機能するように連結されていてもよい。他の実施例では、植え込み式刺激器4は、二又に分かれていてもよいし分かれていなくてもよいとされる1本又はそれ以上のリードと連結されている。その様な実施例では、リードは、共通のリード延長部を介して植え込み式刺激器4に連結されていてもよいし、又は別々のリード延長部を介して植え込み式刺激器4に連結されていてもよい。
リード10の近位端は、電気的にもまた機械的にも、植え込み式刺激器4のヘッダ8へ、直接的か又は間接的にリード延長部を介してかのどちらかのやり方で連結されている。リード10のリード本体の導体は、リード区間12に置かれている刺激電極を植え込み式刺激器4に電気的に接続している。リード10は、植え込み式刺激器4の植え込み領域から患者6の頚部に沿って横断し患者6の頭蓋18に至り脳16にアクセスしている。リード区間12A及び12Bは、患者病態に基づいて選択される脳16の1つ又はそれ以上の構造へ電気刺激を送達するために、右半球内及び左半球内にそれぞれ植え込まれている。本開示は、図1に示されているリード10の構成に限定されるものでもなければ、DBS療法又はCS療法の送達に限定されるものでもない。
リード区間12A、12Bは、頭蓋18の各穴を通して脳16の所望の場所内に植え込むことができる。リード区間12A、12Bは、リード区間12A、12Bに置かれている電極11が脳16内の標的療法送達部位へ電気刺激を提供することができるように、脳16内の何れかの場所に設置される。運動障害の症例では、脳16内のリード区間12A、12Bのための場所の例としては、脚橋被蓋核(PPN)、視床、基底核構造(例えば、淡蒼球、黒質、視床下核)、不確帯、繊維路、レンズ核束(及びその分枝)、レンズ核ワナ、及び/又はフォレル野(視床束)が挙げられる。片頭痛の症例では、リード区間12は、患者6を苦しめる片頭痛を軽減又は解消するために、脳16の視覚皮質へ刺激を提供するように植え込まれることであろう。一般的に、標的療法送達部位は、治療される患者の病態によって決まる。
図1に示されている実施例では、リード区間12の電極11はリング電極である。リング電極は、プログラムするのが比較的簡単で、電場をリード区間12に隣接する何れの組織へも送達することができる。他の実施例では、リード区間12の電極11は異なった構成を有している。例えば、リード区間12の電極11は、形状のある電場を発生させることのできる複合電極アレイ幾何学形状を有していてもよい。複合電極アレイ幾何学形状は、1つのリング電極ではなしに、リード区間12A、12Bそれぞれの外周の周りに複数の電極(例えば、部分リング電極又は断片化された電極)を含んでいるものである。このやり方では、療法の効能を増進させ、大きな組織体積が刺激されることによる有害な副作用を低減するように、電気刺激はリード区間12から特定の方向に方向決めされることになる。代わりの実施例では、リード区間12の一方又は両方は、図1に示されている細長い円筒以外の形状を有していてもよい。例えば、リード区間12は、パドルリード、球状リード、曲がるリード、又は患者6を治療するのに有効な如何なる他の型式の形状であってもよい。
図1に示されている実施例では、療法システム2は、臨床医プログラマ20と患者プログラマ22を含んでいる。臨床医プログラマ20は、臨床医が、刺激器4によって送達される刺激療法を、ユーザーインターフェースを介し、例えば入力キーやディスプレイを使用して、プログラムできるようにするコンピューティング装置とされている。例えば、臨床医プログラマ20を使用して、臨床医は、刺激器4による刺激療法の送達で使用するための刺激パラメータ値を指定することができ、即ち療法プログラムを作成することができる。臨床医プログラマ20は、プログラムをダウンロードするために、そして随意的には植え込み式刺激器4によって記憶されている動作データ又は生理学的データをアップロードするために、植え込み式刺激器4に係るテレメトリー(例えば高周波(RF)テレメトリー)をサポートすることができる。このやり方では、臨床医は、臨床医プログラマ20を用いて植え込み式刺激器4に周期的に問い合わせを行って、記憶されている生理学的データに基づいて効能を評価し、必要なら、プログラムを修正してもよいし、又は新しいプログラムを作成してもよい。幾つかの実施例では、臨床医プログラマ20は、植え込み式刺激器4に加えて又は植え込み式刺激器4の代わりに、患者プログラマ22へプログラムを送信している。
幾つかの実施例では、患者プログラマ22は、臨床医プログラマとして働くことができる。幾つかの実施例では、プログラマは専用のコンピューティング装置であってもよいし、又はプログラマはプログラミング目的で使用することのできる何れの適した汎用コンピューティング装置とすることもできる。他の実施例では、プログラマは、ネットワークを介して接続されているワークステーション又はサーバーに対するクライアント装置として働いている装置であってもよく、その場合、ワークステーション又はサーバーは、演算能力(例えば、1つ又はそれ以上の療法パラメータを、刺激療法の所望の治療効果を指し示すユーザー入力に基づいて確定する能力)を供給し、結果をプログラマに連絡し、プログラマは使用の時点で当該結果を表示する。
臨床医プログラマ20同様、患者プログラマ22は手持ち式コンピューティング装置であってもよい。患者プログラマ22は、更に、患者6が患者プログラマ22及び植え込み式刺激器4と対話できるようにするディスプレイ及び入力キーを含むことができる。このやり方では、患者プログラマ22は、患者6に、植え込み式刺激器4によって送達される刺激療法の制御のためのユーザーインターフェースを提供している。例えば、患者6は、患者プログラマ22を使用して、電気刺激療法を開始、停止、又は調節することができる。具体的には、患者プログラマ22は、患者6が、継続時間、電流振幅又は電圧振幅、パルス幅及びパルス繰返し数の様な、プログラムの刺激パラメータを調節するのを許可している。患者6は、或る療法プログラムを、例えば複数の記憶されている療法プログラムの中から選択して、植え込み式刺激器4による刺激の送達を制御する現在のプログラムとすることもできるであろう。1つの実施例では、患者プログラマ22は、それが制御する療法プログラムと関連付けられる許可を有しており、患者6に或る特定のパラメータ値及び/又はプログラムを変更できるようにさせている。
ユーザーは、刺激器4による生成及び1本又はそれ以上のリード10による患者12の脳16内標的組織部位への送達のための刺激療法パラメータ値を定義するために、臨床医プログラマ20、患者プログラマ22、又は別のコンピューティング装置と対話することができる。本開示は、主として、刺激器4によって送達される刺激療法のプログラミングのために臨床医プログラマ20によって提示されるユーザーインターフェースに言及しているが、他の実施例では、ここに記載の技法を患者プログラマ22又は別のコンピューティング装置によって遂行させることができる。よって、臨床医プログラマ20の説明は、患者プログラマ22又は別のコンピューティング装置にも関連する。
ここに記載の幾つかの実施例では、臨床医プログラマ20は脳内ネットワークの高位モデルを提示するグラフィカルユーザーインターフェースを生成し、表示しており、モデルは、患者病態と関連付けられる脳の解剖学的構造であって脳内ネットワークの1つの解剖学的構造へ印加される刺激が当該ネットワークの1つ又はそれ以上の他の解剖学的構造に影響を与えるという具合に機能的に関係し合う解剖学的構造と、患者病態と関連付けられる特性(例えば、1つ又はそれ以上の症状や、感覚異常、視覚のぼけ、認知障害、など、の様な副作用の存在/非存在/重症度)と、含んでいる。ユーザーは、刺激器4によって脳内ネットワーク内の1つ又はそれ以上の解剖学的構造へ送達される療法の少なくとも1つの効果を、ユーザーインターフェースと対話することによって選択することができる。療法の効果は、例えば、患者6へ送達される刺激療法についての所望の治療転帰であってもよい。例えば、ユーザーは、モデルによって提示されている脳内ネットワークの1つ又はそれ以上の解剖学的構造における活動を、ユーザーインターフェースと対話することによって調節することができる。活動は、例えば、生体電気脳内信号活動又は血行力学的活動であってもよい。生体電気脳内信号の例としては、限定するわけではないが、脳波(EEG)信号又は皮質脳波(ECoG)信号の様な、脳28の1つ又はそれ以上の構造内で感知される局所電場電位(LFP)から生成される電気信号が挙げられる。とはいえ、LPFには、患者12の脳28内のより広範な部類の電気信号が含まれることであろう。脳構造内の血行力学的活動は、例えば、脳構造内の血流、血圧、又は血液量によって指し示される。
所望の治療転帰を指し示すユーザー入力が受信されたこと応えて、臨床医プログラマ20は、ユーザーによって選択された治療転帰を実現し得る刺激パラメータ値を選択することができる。例えば、臨床医プログラマ20は、ユーザーによって選択された1つ又はそれ以上の治療転帰を、電気刺激療法を患者へ送達するための電極11のサブセットへ、そして当該電極11のサブセットを介して送達される刺激信号の値へ、翻訳することができる。この様にして、ユーザーは、1つ又はそれ以上の刺激パラメータ値を、臨床医プログラマ20のユーザーインターフェースを介して所望の治療転帰を選択することによって選択することができる。
1つの実施例では、臨床医プログラマ20は、患者病態と関連付けられる脳内ネットワークのモデルを提示し、ユーザーから、脳内ネットワークの各構造を表現している構造の特定の構造への所望の効果を指し示す入力を受信する。1つの実施例では、臨床医プログラマ20は、ユーザーがユーザーインターフェースを利用して、脳構造への抑制性効果及び/又は興奮性効果を変更したり、脳内ネットワークのモデル内の2つ又はそれ以上の脳構造の間の同期化又は非同期化を生じさせたりできるようにしており、刺激療法パラメータ値は、ユーザーによって指定された効果を実現させるように然るべく調節されることになる。
1つの実施例では、植え込み式刺激器4は、刺激療法を、ユーザー入力に基づいてプログラマ20が選択した刺激療法パラメータ値に従って送達する。療法パラメータ値は、一療法プログラムとして編成されていることもあれば、療法プログラムのグループとして編成されていることもある。それぞれの療法プログラムは、電流振幅又は電圧振幅、パルス幅、パルス形状、パルス繰返し数、及び電極構成(例えば電極の組合せ及び極性)の1つ1つについて個別の値を含むという様に、複数の治療パラメータのそれぞれについて個別の値を含むことができる。幾つかの実施例では、植え込み式刺激器4は、刺激を、所与の時期に或る治療プログラムグループに従って送達する。植え込み式刺激器4は、異なった症状又は異なった身体領域を同時に治療するために、又は組み合わされた治療効果を提供するために、或るプログラムグループの異なったプログラムに従ってパルス又は他の信号をインターリーブしていてもよく、例えばプログラムの間を循環していてもよい。
図1に示されている様に、植え込み式刺激器4、臨床医プログラマ20、及び患者プログラマ22は、ケーブル又は無線通信を介して通信していてもよい。例えば、臨床医プログラマ20と患者プログラマ22は、植え込み式刺激器4相手に、当技術分野で既知のRFテレメトリー技法又は例えばブルートゥース(商標登録)の様な他の標準通信プロトコルを使用する無線通信を介して通信していてもよい。臨床医プログラマ20と患者プログラマ22は、更に互いを相手に、802.11又はブルートゥース(登録商標)規格セットに従ったRF通信、例えばIrDA標準に従った赤外線通信、又は他の標準的な又は所有権を有するテレメトリープロトコルの様な、様々な有線通信又は無線通信の何れかを使用して通信していてもよい。臨床医プログラマ20と患者プログラマ22のそれぞれは、植え込み式刺激器4との双方向通信を可能にする送受信器を含んでいてもよい。
本開示は、概して、説明を目的として植え込み式刺激器に言及しているが、本開示に記載の技法は、同様に、他の型式の植え込み式医療装置と共に使用されてもよいし、患者の身体の他の器官又は部分と関連付けられる病態について使用されてもよい。従って、植え込み式刺激器の記述は説明目的で提供されているのであって、本開示の中でより広範に記載されている技法を限定するものと考えられてはならない。
図2は、一例としての植え込み式刺激器34の様々な要素を示す機能ブロック図である。植え込み式刺激器34は、図1に示されている植え込み式刺激器4の一例である。図2に示されている実施例では、植え込み式刺激器34は、プロセッサ50、メモリ52、電源54、テレメトリーモジュール56、アンテナ57、感知モジュール58、及び刺激生成部60を含んでいる。植え込み式刺激器34は、図2には、更に、電極48A−48Q(集合的に「電極48」)のそれぞれと各導体を介して連結されていることが示されている。幾つかの実施例では、2つ又はそれ以上の電極48は、共通の導体を介して刺激生成部60へ連結されている。電極48A−48Pは、植え込むことができ、1つ又はそれ以上の植え込み式リード上に配備させることができる。図1に関して、リード区間12Aと12Bは、電極48A−48Hと電極48I−48Pをそれぞれに担持している。場合によっては、1つ又はそれ以上の追加の電極が、例えば共通電極又は接地電極又はハウジングアノードを提供するように、植え込み式刺激器34のハウジング上又はハウジング内に置かれていてもよい。図1の実施例では、一リード又は一リード区間が8個の電極を担持して2×8の電極構成(例えば、それぞれが8個の電極を有する2本のリード又は2列8行に構成されている電極アレイ)を提供しており、合計16個の異なった電極が提供されている。リードは、植え込み式刺激器34と関連付けられるハウジングから分離可能であってもよいし、又はその様なハウジングへ固定されていてもよい。
他の実施例では、療法システムは、単一のリード、2本のリード、3本のリード、又は3本より多いリードを備える、異なった電極構成を含むことができる。加えて、リード上の電極の個数は、変更することもできるし、リード間で同じであってもリード毎に異なっていてもよい。他の構成の例としては、8個の電極を有する1本のリード(1×8)、12個の電極を有する1本のリード(1×12)、16個の電極を有する1本のリード(1×16)、それぞれが4個の電極を有する2本のリード(2×4)、それぞれが4個の電極を有する3本のリード(3×4)、それぞれが8個の電極を有する3本のリード(3×8)、4個、8個、及び4個の電極をそれぞれに有する3本のリード(4−8−4)、12個又は16個の電極を有する2本のリード(2×12、2×16)、又は他の構成、が挙げられる。加えて、他の実施例では、刺激生成部60は、複数の列と行の電極を含んでいてもよいとされるパドル形状の遠位端を有するパドルリード上の電極を介して、刺激を患者6に送達していてもよい。異なった電極を選択して電極の組合が形成される。電極構成を形成するように選択された電極には極性が割り振られる。
メモリ52は、プロセッサ50による実行のための命令、刺激療法データ、及び/又は患者6のための療法に関する他の情報を、記憶することができる。プロセッサ50は、刺激生成部60を制御して、メモリ52に記憶されている複数の療法プログラム又はプログラムグループのうちの選択された1つ又はそれ以上に従って刺激を生成させ、送達させる。それぞれの記憶されている療法プログラムは、刺激電極の組合せ又は構成、電流振幅又は電圧振幅、周波数(例えば刺激パルスの場合にはパルス繰返し数)、及びパルス幅の様な、電気刺激パラメータの特定のセットを定義している。メモリ52は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、電子的消去可能プログラム可能ROM(EEPROM)、フラッシュメモリ、などの様な、何れの電子データ記憶媒体を含んでいてもよい。メモリ52は、プロセッサ50によって実行された際に、本開示のプロセッサ50及び植え込み式刺激器34に割り当てられた様々な機能をプロセッサに実行させるプログラム命令を、記憶することができる。
幾つかの実施例では、メモリ52によって記憶される情報は、患者6が以前に受けた療法に関する情報又は現在の療法の施術計画に関する情報を含んでいてもよい。履歴的療法情報と現在療法情報の両方を記憶することは以降の療法にとって有用であり、その結果、例えば、臨床医が以前の療法セッション中に患者に適用された療法を判定するために記憶されている情報を検索することができるようになる。メモリ52に記憶される情報には、更に、例えば、患者病態と関連付けられる脳構造に関する情報、及び刺激療法パラメータ値によって定義されている対応する刺激療法プログラムであって当該刺激療法プログラムを適用すれば関連付けられる患者病態について所望の治療転帰を実現するように脳の解剖学的構造を制御する上で助けとなる刺激療法プログラムに関する情報が含まれる。
プロセッサ50は、1つ又はそれ以上のマイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、又は他のデジタル論理回路機構を含んでいてもよい。ここに記載されているプロセッサに帰属する機能は、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、又はそれらの何らかの組合せを介し、ハードウェア装置に具現化されていてもよい。プロセッサ50は、植え込み式刺激器34の動作を制御しており、例えば、刺激生成部60を制御して、メモリ52から検索されている選択された療法プログラム又は療法プログラムのグループに従って刺激を生成させ、送達させる。例えば、プロセッサ50は刺激生成部60を制御して、電気信号を、例えば1つ又はそれ以上の刺激プログラムによって指定されている電流振幅又は電圧振幅、パルス幅(該当する場合)、及び繰返し数を有する刺激のパルス又は連続波形として、送達させることができる。プロセッサ50は、同様に、刺激生成部60を制御して、電極の組合せとも呼ばれていて1つ又はそれ以上のプログラムによって指定される極性を有する電極48のサブセットを介し、選択的に刺激を送達させることができる。
特定のプログラムが選択されると、プロセッサ50は、刺激生成部60を制御して、グループ内の選択された単数又は複数の療法プログラムに従って、例えば同時に又は時間インターリーブ式に、刺激を送達させる。グループには単一の療法プログラムが含まれているころもあろうし、複数の療法プログラムが含まれていることもあろう。先述の様に、それぞれのプログラムは、該当する限りにおいて、振幅、パルス幅、及びパルス繰返し数の様な刺激パラメータのセットを指定している。連続波形の場合、パラメータは振幅及び周波数を含んでいる。加えて、それぞれのプログラムは、刺激送達のための特定の電極の組合せ、及び電極の極性及び状態の観点からの電極構成を、指定していてもよい。電極の組合せは、単一のリード上か又は複数のリード上の、単一アレイか又は複数アレイの、特定の電極を指定している。
刺激生成部60は、電極48A−48Pがリードによって担持されている(リード上に置かれている)実装では、図1のリード10の様な各リードの導体49を介してそれら電極48A−48Pへ電気的に連結されている。上記の様に、幾つかの実施例では、電極48A−48Pは、共通のリードによって担持させることもできるし、又は2つ又はそれ以上の別々のリードによって担持させることもできる。よって、導体49は、1本又はそれ以上のリードの導体ということになる。刺激生成部60は、1つ又はそれ以上のハウジング(「缶」)電極48Qへ、植え込み式刺激器4(図1)又は植え込み式刺激器34(図3)のハウジング内に配置されている電気伝導体を介して電気的に連結されている。ハウジング電極48Qは、刺激器34へ連結されているリード上に置かれている電極48A−48Pの1つ又はそれ以上と共同で電極構成を形成するように、調整電極又は無調整電極として構成することができる。例えば、ハウジング電極48Qをアノードとして使用するように構成し、カソードとして使用するように構成されている1本又はそれ以上のリード上の1つ又はそれ以上の電極、例えば電極48A−48Pの何れか、と実質的に同時に電流をソースするように構成してもよい。
刺激生成部60は、刺激パルス又は刺激波形を生成するための刺激生成回路機構と、例えばプロセッサ50による制御に応えて、異なった電極の組合せを跨いで刺激を切り替えるための回路機構を含んでいてもよい。刺激生成部60は、プログラムに従って、プロセッサ50からの制御信号に基づいて、電気刺激信号を発生させる。刺激生成部60は、単一チャネル刺激生成部とすることもできるし、多重チャネル刺激生成部とすることもできる。例えば、刺激生成部60は、単一の刺激パルス、複数の刺激パルス、又は連続的な信号を、所与の時期に単一の電極組合せを介して送達することができるものであってもよいし、又は複数の刺激パルスを所与の時期に複数の電極組合せを介して送達することができるものであってもよい。
幾つかの実施例では、刺激生成部60は、刺激信号生成のための供給電圧の生成及び送達に向けて電源54からのエネルギーをコンデンサモジュールへ選択的に印加する充電回路を含むことができる。コンデンサモジュールは、コンデンサに加えて、スイッチを含むことができる。このやり方では、コンデンサモジュールは、例えばプロセッサ50からの信号に基づいて、プログラムにより指定された電圧振幅又は電流振幅で刺激を送達させるための所望の電圧を蓄えるように構成できるようになっていてもよい。刺激パルスの送達についてコンデンサモジュール内のスイッチはプロセッサ50からの信号に基づいてパルス幅を制御していてもよい。
感知モジュール58は、脳16内の生体電気脳内信号(例えば、EEG信号及びECoG信号を含む局所電場電位(LPF)信号又は脳16内のより広範な部類の電気信号)や脳16内の血行力学的特性(例えば、血圧、血液量、又は血流)の様な、患者6の生理学的パラメータを感知するように構成されていてもよい。感知モジュール58は、プロセッサ50(又は、例えば図1のプログラマ20の様な別の装置のプロセッサ)の制御下に、生体電気信号又は患者パラメータの指標となる別の信号を感知し、感知した信号をプロセッサ50に提供する。生体電気脳内信号を感知するために、プロセッサ50は感知モジュール58を制御して、電極48A−48Pの副次的組合せを用いて生体電気脳内信号を選択的に感知させる。このやり方では、刺激器34は、感知モジュール58が電極48A−48Pの異なった組合せを用いて生体電気信号を感知できるように構成されていてもよい。図2に示されている実施例では、感知モジュール58は、刺激生成部60及びプロセッサ50と共通のハウジングに組み入れられているが、他の実施例では、感知モジュール58は、刺激器34から物理的に分離されているハウジング内に設置されていて、有線又は無線の通信技法によりプロセッサ50と通信していてもよい。感知モジュール58は、電極48A−48P又は患者6の脳内信号をモニターするように配置されている他の電極からの生体電気信号を受信することができるであろう。プロセッサ50は、感知モジュール58からの生の生体電気信号であるパワーを受信することになる。他の実施例では、プロセッサ50は、生体電気信号へ追加の処理を加えることができ、例えば、信号を更なる処理のためにデジタル値に変換することや信号にフィルタをかけることなどを行うことができる。1つの実施例では、感知モジュール58は、血行力学的特性(例えば、血圧、血液量、又は血流)を感知するように構成されている。この実施例では、感知モジュール58は、例えば、血行力学的特性を感知するための圧力センサーやパルスオキシメーターなどの様な回路機構を含むことができる。
テレメトリーモジュール56は、植え込み式刺激器34と外部プログラマ20及び/又は22或いはプロセッサ45の制御下にある別のコンピューティング装置との間の無線通信をサポートする。テレメトリーモジュール56は、植え込み式刺激器34と臨床医プログラマ20及び患者プログラマ22それぞれとの双方向通信を可能にするRF送受信器を含んでいてもよい。1つの実施例では、テレメトリーモジュール56は、他の通信プロトコル及び対応する送受信器、例えばブルートゥース(登録商標)プロトコルを使用するテレメトリーにはブルートゥース(登録商標)送受信器、を利用することができる。テレメトリーモジュール56は、様々な形態を採り入れていてもよいとされるアンテナ57を含んでいる。例えば、アンテナ57は、医療装置4と関連付けられるハウジングに内蔵された導電コイル又は導線によって形成されていてもよい。導電コイル又は導線の代わりに又はそれに加えて、アンテナ57は、植え込み式刺激器34の他の構成要素を担持している回路基板に搭載されていてもよいし、回路基板上の回路トレースの形態を採っていてもよい。この様に、テレメトリーモジュール56は、図1の臨床医プログラマ20及び患者プログラマ22相手の、例えば新しいプログラム又はプログラムグループを受信したり当該プログラム又はプログラムグループに対する調節を受信したりするための通信を可能にしている。
テレメトリーモジュール56は、更に、メモリ52に記憶されている以前の療法セッションに関する情報を次の療法セッション時に外部プログラマへ連絡してもよく、とはいえ以前の療法セッションに関する情報は以前のセッションで使用されたプログラマによってインポートされているかもしれない。記憶されている情報には、例えば、リードの患者設置、刺激療法パラメータ値、特定のプログラムについてユーザーによって定義された所望の治療転帰、患者の情報、患者が以前治療を受けていた(単数又は複数の)病院、以前の臨床医の情報、など、が含まれる。
電源54は、非再充電可能な一次電池バッテリ又は再充電可能なバッテリであってもよいし、電源回路機構へ連結されていてもよい。とはいえ、本開示は、電源をバッテリとする実施例に限定されない。別の実施例では、一例として、電源54は、超コンデンサを備えていてもよい。幾つかの実施例では、電源54は、誘導又は超音波エネルギー送信を介して再充電可能とされていて、皮膚を通して受信したエネルギーを回収するための適切な回路を含んでいる。例えば、電源54は、誘導エネルギー伝達のために二次コイル及び整流回路に連結されていてもよい。追加の実施例では、電源54は、再充電可能な小型回路及び動作電力を発生させるための電力生成回路を含んでいてもよい。再充電は、外部充電機と刺激器34内の誘導充電用コイルの間の近接誘導相互作用を通して達成させることができる。幾つかの実施例では、電力要件は、刺激器34が患者運動を少なくとも一部活用し再充電可能なバッテリを細流充電する運動エネルギー発電装置を実装できるようにするのに十分に小さくなくてはならないということである。電圧調整器が、バッテリ電力を使用して1つ又はそれ以上の調整電圧を生成することができる。
図3は、植え込み式刺激器34のための一例としての外部プログラマ40の各種構成要素を示している機能ブロック図である。外部プログラマ40は、図1に示されている臨床医プログラマ20又は患者プログラマ22の一例である。図3に示されている様に、外部プログラマ40は、プロセッサ53、メモリ55、テレメトリーモジュール67、ユーザーインターフェース59、及び電源61を含んでいる。概して、プロセッサ53は、ユーザーインターフェース59を制御しており、ユーザーインターフェース59を介してユーザー入力を受信し、データのメモリ55への記憶及びメモリ55からの検索を行い、植え込み式刺激器34とのテレメトリーモジュール67を通したデータの送信を制御する。プロセッサ53は、1つ又はそれ以上のマイクロプロセッサ、制御器、DSP、ASIC、FPGA、又は等価の離散又は集積論理回路機構の形態を採ることができるであろう。ここではプロセッサ53に帰属する機能は、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、又はそれらの何らかの組合せとして具現化することができるであろう。
メモリ55は、プロセッサ53にここでは外部プログラマ40に割り当てられている機能性の様々な態様を提供させる命令を記憶することができる。メモリ55は、RAM、ROM、CD−ROM、磁気ディスク、EEPROM、などの様な、如何なる固定式の又は取り外し可能な磁気式、光学式、又は電気式媒体を含んでいてもよい。幾つかの実施例では、メモリ55は、更に、メモリ更新を提供したり又はメモリ容量を増やしたりするのに使用することもできる取り外し可能なメモリ部分を含んでいてもよい。取り外し可能なメモリなら、患者データを別のコンピューティング装置に簡単に転送できるようにもなるし、プログラマ40が別の患者用の療法をプログラムするのに使用される前に患者データを削除できるようにもなる。メモリ55は、更に、療法送達値の様な、植え込み式刺激器34の動作を制御する情報を記憶することができるであろう。幾つかの実施例では、メモリ55は、刺激器34に転送される場合もある療法プログラム情報を記憶することができる。
ユーザーインターフェース59は、ディスプレイスクリーンと、外部プログラマ40がユーザーからの入力を受信できるようにする1つ又はそれ以上のボタンと、を含むことができる。スクリーンは、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)、発光ダイオード(LED)ディスプレイ、プラズマディスプレイ、ドットマトリックスディスプレイ、又はタッチスクリーンとすることができるであろう。入力ボタンには、タッチパッド、増減ボタン、緊急遮断ボタン、又は刺激療法を制御するのに必要な他の入力媒体が含まれる。入力ボタンは、或る特定の機能を遂行するのに専従しているもの即ち電源であってもよいし、或いはそれらボタンは、ユーザーが現在見ているユーザーインターフェース59のディスプレイによって提示されているユーザーインターフェースのセクションに応じて機能が変わるソフトキーであってもよい。
臨床医又は患者6は、例えば、手動で、電圧振幅又は電流振幅の調節することによって、パルス繰返し数を調節することによって、パルス幅を調節することによって、又は異なった電極の組合せ又は構成を選択することによって、療法プログラムを選択、変更、又は修正するために、ユーザーインターフェース59と対話しており、ユーザーインターフェース59を介して効能フィードバックを提供したり刺激データを見たりすることができる。幾つかの実施例では、ユーザーインターフェース59は、患者6の病態と関連付けられる脳内ネットワークのモデルを表示する。モデルはネットワーク図を模していてもよく、1つの構造における脳内ネットワークの1つの部分の刺激が脳内ネットワーク内の1つ又はそれ以上の他の構造への興奮性効果及び/又は抑制性効果を生成するという具合に、機能的に接続されている脳の解剖学的構造の表現をグラフィカルに描出することができる。1つの実施例では、脳内ネットワークの1つ又はそれ以上の部分の刺激が2つ又はそれ以上の脳構造の間の同期化又は非同期化を生じさせることもある。
1つの実施例では、脳構造への効果は患者病態と関連付けられており、例えば治療転帰なら患者病態の1つ又はそれ以上の症状を最小限に抑えること又は解消することを含んでいる。ユーザー、例えば臨床医は、ユーザーインターフェース59の入力ボタン(例えば、ユーザーが押し下げることのできる又は他のやり方で起動させることのできるユーザーインターフェースの物理的ボタン又はユーザーインターフェースのタッチスクリーン上に表示されているボタン)を使用して、モデルによって表現されている脳内ネットワークの構造へ印加させる刺激の所望の治療転帰を指定してもよく、その場合、治療転帰には、患者病態と関連付けられる有益な治療効果及び/又は刺激誘発性の副作用が含まれる。プロセッサ53は、次いで、刺激療法プログラムを定義する刺激療法パラメータであって、刺激器34が療法プログラムに従って療法を患者6へ送達したときに患者によって指し示されている所望の治療転帰の実現に助力するパラメータ値を確定することができる。このやり方では、ユーザーは、刺激器34によって送達される刺激について所望の治療効果を指定することによって刺激療法パラメータ値を構成することができるようになっている。
プログラマ40は、無線式に、内部アンテナ及び/又は外部アンテナを含んでいてもよいとされるテレメトリーモジュール67を介して、植え込み式刺激器34と通信していてもよい。テレメトリーモジュール67は、刺激器34とやりとりされるデータ転送をサポートするように構成されていてもよい。テレメトリーモジュール67は、スケジュールされている時期又はテレメトリーモジュールが刺激器の近接を検知したときに、自動的に刺激器34と通信するようにしてもよい。代わりに、テレメトリーモジュール67は、ユーザーによってユーザーインターフェース59を通して信号連絡されたときに、刺激器34と通信するようにしてもよい。RF通信をサポートするために、テレメトリーモジュール44は、増幅器、フィルタ、ミクサー、エンコーダ、デコーダ、などの様な、適切な電子的構成要素を含んでいてもよい。他の実施例では、テレメトリーモジュール67は、例えばブルートゥース(登録商標)の様な他の通信規格を採用することができ、テレメトリーモジュール67は適切なブルートゥース(登録商標)構成要素を含むことができる。
プログラマ40は、無線式に、例えばRF通信や近接誘導相互作用又は例えばブルートゥース(登録商標)の様な他の通信規格を使用して、植え込み式刺激器34と通信していてもよい。幾つかの実施例では、テレメトリーモジュール67は、植え込み式刺激器34のテレメトリーモジュール56(図2)に類似している。本開示に従えば、プログラマ40は、ユーザーによって指定された所望の治療転帰に基づいて確定された刺激パラメータ値を、テレメトリーモジュール67経由で刺激器34へ連絡していてもよい。加えて、プログラマ40は、ユーザーにユーザーインターフェース59を介して見せたり操作させたりするための患者病態と関連付けられる脳内ネットワークのモデル及び何らかの以前に定義されている治療転帰にアクセスすることができる。プログラマ40は、更に、ユーザーが現在見ている脳内ネットワークモデルと関連付けられる構造へのリード設置に関する情報を検索することもできる。幾つかの実施例では、患者6は1つ又はそれ以上の患者病態と関連付けられていて、プログラマ40は選択された或る患者病態又は患者病態全てに関する情報を検索している。
プログラマ40は、更に、別のコンピューティング装置と、無線通信技法により又は有線接続である例えばネットワーク接続を通した直接通信により、通信するように構成されていてもよい。プログラマ24と別のコンピューティング装置との通信を容易にするために採用することのできる局所的無線通信技法の例としては、802.11又はブルートゥース(登録商標)規格セットに基づくRF通信、例えばIrDA標準に基づく赤外線通信が挙げられる。
電源61は、動作電力をプログラマ40の構成要素へ送達する。電源61は、リチウムイオンバッテリやニッケル水素バッテリの様な再充電可能なバッテリとすることができる。他の再充電可能なバッテリ又は従来式バッテリも使用することができるであろう。場合によっては、外部プログラマ40は、交流電流(AC)アウトレット即ちAC線電源へ直接か又はAC/DCアダプタを介してかの何れかで連結した上で使用されている。電源61は、バッテリ内に残っている電力を監視するための回路機構を含んでいてもよい。このやり方では、ユーザーインターフェース59は、現在バッテリレベル表示又はバッテリを交換するか又は再充電する必要がある場合の低バッテリレベル表示を提供することができる。場合によっては、電源61は、現在のバッテリを使用して動作できる残り時間を推定することができるようになっていてもよい。
プログラマ40のユーザーは、ユーザーインターフェース59を利用し、刺激器34によって生成され送達される刺激についての1つ又はそれ以上のパラメータ値を、患者6の患者病態に対する所望の治療転帰(例えば有益な治療効果及び/又は刺激誘発性の副作用のバランス)を指し示すことによって選択することができる。選択された患者病態に対する所望の治療転帰を指し示す入力が受信されたことに応えて、プログラマ40のプロセッサ53は、所望の治療転帰を実現し得る1つ又はそれ以上の療法パラメータ値を選択する。当該1つ又はそれ以上の療法パラメータ値が療法プログラムを定義することになる。
幾つかの実施例では、ユーザーインターフェース59は、患者病態と関連付けられる脳内ネットワークのモデルを表示することができる。幾つかの実施例では、モデルは、興奮性及び/又は抑制性の刺激によって影響を受ける脳構造に対応するグラフィック表現を含む脳内ネットワーク図を表現しており、脳内ネットワークの1つの構造への刺激の印加は、脳内ネットワークの1つ又はそれ以上の他の構造への興奮性及び/又は抑制性の効果を及ぼす。ユーザーは、モデルによって表現されている脳内ネットワークの構造への興奮性及び/又は抑制性の影響を調節することによって、所望の治療転帰を選択することができる。プロセッサ53は、ユーザー入力を、刺激器34によって適用されれば所望の治療転帰をもたらす刺激療法パラメータ値へ変換する。このやり方では、ユーザーは、本開示に従って刺激器34によって送達される脳療法の所望の治療転帰を指定することによって、刺激療法パラメータ値を選択し構成することができるようになっている。
幾つかの実施例では、プログラマ40は、各々の患者病態について複数の異なった脳内ネットワークを記憶するように構成することもでき、その結果、プロセッサ53は、ユーザーインターフェース59を介して、ユーザーに選択させる複数の患者病態を提示することができる。
図4A−図4Cは、プロセッサ53がプログラマ40のユーザーインターフェース59のディスプレイを介してユーザーに提示することができる、一例としてのプログラマグラフィカルユーザーインターフェース(GUI)102を示している。先に図3に関して説明されている様に、幾つかの実施例ではプログラマ40は臨床医プログラマ20(図1)であるとされ、また他の実施例ではプログラマ40は患者プログラマ22であるとされる。図4A−図4Cは、実例としてパーキンソン病の様な特定の病態に対する刺激療法を受け取る患者6について刺激療法をプログラムするための一例としてのユーザーインターフェースを示している。図4のモデル例は、表現されている脳構造の間の抑制性及び/又は興奮性の関係及び/又は効果を示している。他の実施例では、他の疾患又は病態と関連付けられる脳内ネットワークのモデルが、脳構造同士の間の他の関係及び/又は効果を示している。1つの実施例では、脳内ネットワークのモデルは、てんかん症候群での脳構造間の同期化/非同期化の関係、即ち、刺激に応答した脳構造の急性疼痛状態又は慢性疼痛状態の様な活性化のパターン(例えば生体電気脳内信号又は脳内の血行力学的活動の指標となる信号の時間ドメイン特性又は周波数ドメイン特性によって指示)を指し示すことができる。加えて、他の実施例では、脳内ネットワークのモデルは、例えば、大うつ病性障害(MDD)、強迫神経症(OCD)、心的外傷後ストレス障害、不安障害、など、の様な精神障害に関連のある脳の解剖学的構造を含むことができる。他の種類の患者病態と関連付けられる脳内ネットワークを示す他の型式のモデルも考えられる。
幾つかの実施例では、特定の患者病態について、臨床医は、脳内ネットワークを定義する脳16の構造を、例えば、特定の患者病態又は患者病態と関連付けられる特定の患者状態について脳16の神経活動を(例えば脳血流に基づいて)指し示す機能的磁気共鳴画像(fMRI)を利用することによって確定している。臨床医は、脳16の1つの構造へ(例えば電極を有するプローブを使用して)刺激を送達し、脳16の他のどの構造が刺激によって影響を受けるかをfMRIに基づいて確定することができる。このプロセスは、幾つでも脳16の構造の数だけ繰り返すことができる。そして、少なくとも1つの共通の解剖学的構造によって相互に関係し合っていて構造のグループのうちの少なくとも1つの他の解剖学的構造へ送達された刺激によって影響を受けると判定されるグループ構造が、脳内ネットワークを定義することになる。
図4Aが示している様に、プログラマ40は、ユーザーに、GUI102を介し、患者と関連付けられる病態のリストを提示することができる。別の実施例では、GUI102は、全てが患者6に該当するとは限らない病態の総合リストを表示し、ユーザーは、総合リストから当該患者に特異の(単数又は複数の)病態を選択している。1つの実施例では、プログラマ40のプロセッサ53は、病態のリストを、IMD34から、プログラマ40のメモリ55から、遠隔のデータベースから、又はプログラマ40と関連付けられるか又はプログラマ40が通信することのできる何れかの他の記憶装置から、検索している。患者病態のリストが、また該当する場合には関連付けられる脳内ネットワークモデルが、装置に記憶されている場合、プロセッサ53は、テレメトリーモジュール67を使用するか又は直接に患者データのデータベースへ接続することによって病態のリストを検索する。プロセッサ53がプログラマ40以外の装置から病態のリストを検索する実施例では、プロセッサ53は、検索した情報をメモリ55に記憶させる。病態のリストに加え、プロセッサ53は、病態のそれぞれと関連付けられる脳内ネットワークのモデルを、検索又は生成していてもよい。患者病態についての脳内ネットワークのモデルは、ユーザーによってGUI102との対話により病態が選択されたときに検索されることになる。
脳内ネットワークのモデルは、特定の患者病態に固有のものであってもよいし、又は様々な関係のある病態を網羅していてもよい。1つの実施例では、脳内ネットワークのモデルは、(例えば上記fMRI技法を使用している)研究又は既知の文献に基づいて作成され、プログラマ40のメモリ55にライブラリとして記憶されている。別の実施例では、その様なライブラリは、プログラマ40がアクセスできるセントラルリポジトリに記憶されていて、プログラマ40のプロセッサ53は、使用時/プログラミング時にセントラルリポジトリから患者病態に関連するライブラリを検索するようにしている。幾つかの実施例では、記憶されているライブラリは、周期的に、最新の研究又は最新の臨床医知識に基づいて更新されており、その結果、プログラマ40による検索時には、所与の患者病態にとって最新のライブラリが利用可能になっている。他の実施例では、プログラマ40のプロセッサ53又は別の装置は、脳内ネットワークのモデルを、植え込み時又は初回プログラミング時のデフォルトモデルから、臨床学的処置によって例えば上記fMRI技法を使用して判定/生成される生理学的感応性患者特異的要因に基づいて生成又は構成している。
図4Aの実施例では、GUI102は、パーキンソン病105、ジストニー107、及びてんかん109の様な、複数の患者病態の脳内ネットワークをリスト化しており、それらは患者6と関連付けられるものであってもよいし、又は患者特異でない病態の総合リストであってもよい。ユーザーは、自分が刺激療法プログラムを構成することを望む病態を、GUI102と対話することによって、例えば各病態をクリックすることによって、選択することができる。ユーザー入力が受信されると、プログラマ40のプロセッサ53は、ユーザーGUI102に、ユーザーインターフェース59(図3)のディスプレイを介し、選択された患者病態と関連付けられる脳内ネットワークのモデルを提示することができる。選択された病態と関連付けられる脳内ネットワークは、当該病態に関連している構造及び構造間の関係を指し示す構造間リンクを含んでいてもよく、当該関係は1つの構造の別の1つ又はそれ以上の構造への効果の指標であってもよい。或る患者病態と関連付けられる脳機能の異常は、脳16の或る特定の構造に異常な電気的活動又は異常な血行力学的活動を引き起こす。これらの構造を使用して、脳内ネットワークの脳構造同士の間の機能的な関係を示す脳内ネットワークのモデルを生成することができる。脳内ネットワークの構造は、病態の存在又は重症度の指標となる活動が観察されている構造であってもよいし、又は活動が観察されている脳内ネットワークの外の他の構造の機能に影響を与える構造であってもよい。
脳内ネットワークのモデルは、患者病態の特性(例えば症状)によって影響を受けるか又は当該患者病態の特性に影響を与える脳16の構造を含んでいる。例えば、所与の周波数帯域(例えばベータ)のパワーの減少は、症状の状態(例えばパーキンソン病での振戦)の減少をもたらす。プログラマ40のプロセッサ53は、ユーザーインターフェース59を介しての、刺激器34によって患者へ送達される療法の所望の治療転帰を指し示すユーザー入力を、受信することができる。プロセッサ53は、ユーザー入力をIMDが所望の治療転帰を生み出すのに適用する刺激パラメータ値へ変換することによって、ユーザー入力に基づく刺激療法プログラムを生成する。幾つかの実施例では、プログラマ40が1人より多い患者に対して使用されている場合であるとか患者専用プログラマ40の初期セットアップ時などでは、ユーザーは、GUI102の助けを借りて療法プログラムを選択するのに先立ち、患者6用のプロファイル及び患者6用のプログラミングセッションをセットアップすることになる。
プログラマ40は、ユーザーが、1本又はそれ以上のリード12の植え込み場所を選択できるようにするか又はリードがまだ植え込まれていない場合には意図されるリード植え込み場所を選択できるようにするオプション及び選択枝を、GUI102を介しユーザーに提供するようにしてもよい。植え込み場所は、例えば、リード12が置かれている脳16内の構造であるかもしれないし、又は刺激療法から生じる電場が及ぶ構造であるかもしれない。1つの実施例では、オプション及び選択枝には、リードの先端又はリードの個々の電極の(例えば定位座標又は別の座標系によって指し示されている)場所、リード先端又は電極のうちの少なくとも一方の場所であって他の座標を確定することができるような方位情報(例えば既知の座標系に対するリード又は電極の角度)を有する場所、ユーザーが術後画像上で1本又はそれ以上のリードの場所を直接指定することができるオプション、所与のリードの型番又は物理的寸法、電極と関連付けられる測定された生理学的信号のセットであって、そこから場所情報を推断できる信号のセット(例えばリードの場所はバイオマーカーに基づいて確定することができる)、脳構造に対してのリード要素の場所を設定することに関連した他の情報、が含まれる。
1つの実施例では、リード植え込み場所情報は、IMD4に記憶されていているか、又は以前のプログラムセッションから入手可能とされていてプログラマ40のメモリ55に記憶されていている。1つの実施例では、プロセッサ53は、リード植え込み情報を検索し、プログラマ40にとって利用できる又はIMD4内で利用できるリード場所情報に基づいて、自動的にリードアイコン132及び134をそれらが植え込まれる脳構造の上へ置く。1つの実施例では、プログラマ40は、ユーザーがリード植え込み場所情報へアクセスできるようにしている。他の実施例では、ユーザーが、リード植え込み場所を指定する入力を提供している。
図4Bが示している様に、プログラマGUI102は、ディスプレイスクリーン104と、選択ボタン114、116、及び118を含んでいる。ディスプレイスクリーン104は、ユーザーに、そこから選択して1つのスクリーンから別のスクリーンへ進むためのオプションを提示することができる。ユーザーは、選択をするか又はそうでなければ入力を提供するのに選択ボタン114、116、及び118を使用したり、GUI102がディスプレイスクリーン104上でユーザーに提示するソフトキーを使用したりする。加えて、或いは他の実施例では、ユーザーは、選択をしたり他の種類の入力を提供したりするのにタッチスクリーンと対話している。
リード植え込み情報は、例えば、1本又はそれ以上のリード要素(例えば、先端、電極中心、など)についての既知の基準系に対しての座標(例えば定位座標又は別の三次元座標系)であってもよい。他の実施例では、リード植え込み情報は、例えば、リードの電極と関連付けられる他の座標を確定するのに使用することのできる角度のセットに座標を追加したものとすることができる。座標に加えて、又は座標の代わりに、リード植え込み情報は、例えば、リード要素(例えば、先端、電極、など)と脳内の解剖学的構造境界線の間の関連性であってもよい。例えば、リード植え込み情報は、第1電極が完全に患者の左STN内に在ること、第2電極が部分的に左STN内に在ること、第3電極が左STNの外に在ること、など、を指定している。
幾つかの実施例では、プログラマ40は、画像誘導型情報エントリを受信するように構成されていてもよく、そうすると、ユーザーは、GUI102によって提示される脳の画像上にリードのグラフィックを置くことによって、又は一連のユーザー入力を介してリード要素を画像へ登録する(例えば、リード画像上のそれぞれの電極をユーザー入力装置でタッチ又はクリックすることによってリード要素を選択する)ことによって、リード植え込み場所を指定することができる。1つの実施例では、リード植え込み場所(例えば最初及び最後の電極)を識別するのにリード要素のサブセットが使用されており、その場合、プログラマ40のプロセッサ53は、リードの他の電極の場所を、電極の既知の寸法及びスペーシングを使用して例えば電極のサブセットの識別されている場所に基づいて電極の場所を補間しながら確定する。この実施例では、ユーザーは、リードのグラフィックをリードが植え込まれる脳構造へドラッグし、回転させ、及びリードのグラフィックに曲線を適用することができる。
GUI102のセットアップの一環として、プロセッサ53は、リード12についての、また刺激療法によって影響を受ける脳16の構造(例えば、刺激生成器34によるリード12を介した刺激の送達によって生成される電場が及ぶ構造)についての、基線情報を取得するために、ユーザーが療法システムを較正できるようにしている。較正及び基線情報取得中、プログラマ40のプロセッサ53は、脳16の1つ又はそれ以上の解剖学的構造に対してのリード設置及び/又は複数のリードが患者6内に植え込まれる場合には互いに対してのリード設置を所与として、脳内ネットワークの構造の挙動への効果と療法パラメータ値の変化の間の関係を確定することができる。例えば、プロセッサ53は、療法パラメータの値と構造の活動の間の関係を確定することができる。例えば、プロセッサ53は、電極の組合せ及び当該電極の組合せと関連付けられるパラメータ値(例えば、パルス幅、パルス振幅、など)であって、それら電極の組合せ及び刺激パラメータ値を使用して刺激が脳構造へ印加されたときに脳構造の活動に増加を引き起こす電極の組合せ及び刺激パラメータ値を確定することができるであろう。1つの実施例では、刺激パラメータ値と脳構造の間の関係は、プロセッサ53によって(例えば、刺激器34を制御して選択されたパラメータ値に従って刺激を送達させ、次いで刺激送達中又は刺激送達直後の脳構造の活動を感知することによって)確定されている。別の実施例では、刺激パラメータ値と脳構造の間の関係は既知であり、例えばメモリ55に記憶されていている。
1つの実施例では、脳構造の挙動は、1つ又はそれ以上の他の脳構造の抑制又は活性化の量の観点から表されている。1つの実施例では、較正は、それぞれの電極を使用し応答を感知して測定し及び/又はそれぞれの電極を使用し刺激して応答を引き出し、次いで応答をモデル脳内ネットワーク内の適切な構造へ関連付けることを含んでいる。例えば、1つの電極に或る特定の周波数帯が感知されれば、それは当該電極が特定の解剖学的構造内に在ることを示唆している。別の実施例では、或る電極を刺激して所与の応答が引き出されれば、それは当該電極が当該応答を発生させることが知られている特定の解剖学的構造と相関のあることを示唆している。
ユーザーが現在のプログラマセッションのセットアップを完了させると、GUI102は、ディスプレイ104上に、指定されたリード及び患者病態と関連付けられる脳内ネットワークのモデルを表示する。脳内ネットワークモデルは、脳内ネットワークの構造に対応する脳構造のグラフィック表現を含むことができ、脳構造のグラフィック表現は脳構造の画像又は脳構造を模式的に表現したものであってもよい。1つの実施例では、脳構造のグラフィック表現は、脳構造の脳内での互いに対しての実際の位置を表現するように配置されているか、又は構造がモデル内でリンク相手の構造の付近に置かれるように配置されている。脳内ネットワークの脳構造は、脳構造全体ではなく、脳構造全体に満たない脳構造の一領域であってもよい。1つの実施例では、ユーザーは、脳内ネットワークモデルの構造相手に、脳内ネットワークの構造の抑制性効果又は興奮性効果を変化させることによって対話することができる。脳内ネットワークのモデルは、影響を受ける脳構造又は選択された患者病態と関連付けられる脳構造を表現している要素を有するネットワークを模していてもよい。1つの実施例では、表示されている脳内ネットワークのモデル内で、脳構造は、互いに機能的に接続されていて、描かれている他の脳構造へ抑制性効果及び/又は興奮性効果を及ぼし得るネットワーク構成要素によって、グラフィカルに表現されている。脳16の解剖学的構造が機能的に接続されていれば、1つの解剖学的構造の変化が接続相手の1つ又はそれ以上の構造に影響を与えることになる。1つの実施例では、当該効果は感知される脳の挙動又は活動とされている。
図4Bの実施例は、パーキンソン病の振戦と関連付けられる脳療法のための一例としての脳内ネットワークモデルである。この実施例では、モデルは、皮質106、線条体108、視床下核(STN)112、及び淡蒼球(GPe)110を備えている。これらの構造の間のグラフィックリンク、例えば線は、構造間の関係を指し示している。関係は、例えば、1つの構造の刺激が1つ又はそれ以上の他の構造の活動へ及ぼす効果であってもよい。例えば、図4Bに示されている実施例では、「+」は興奮性効果を指し示し、「−」は抑制性効果を指し示している。GUI102によって表示されている脳内ネットワークの幾つかの構造については、当該構造自体へのフィードバック効果が存在している場合もあり、例えば或る構造の刺激が当該構造自体への抑制性効果又は興奮性効果を引き起こす場合がある。
図4Bの実施例では、GUI102は、STN112とGPe110に植え込まれている電極を表現しているリードアイコン132及び134を含んでいる。リードアイコン132及び134は、リード12及び各電極11(図11)の模式的な描画であってもよいし、リード12及び各電極11の画像であってもよい。電極、それらの構成、及び電極が脳16へ送達する刺激と関連付けられるパラメータ値は、構造であるSTN112及びGPe110の応答に影響を与え、ひいては振戦の様なパーキンソン病の症状に影響を与えることになる(例えば重症度を軽減するか又は増加させる)。1つの実施例では、植え込まれている電極は、或る特定の刺激パラメータ値を有する電気刺激を図4Bに示されている脳内ネットワークの1つ又はそれ以上の部分へ送達し、関連付けられる構造である例えば刺激送達先の構造に、当該構造の他構造へ及ぼす興奮性効果を増加させるように仕向けている。例えば、STN112に植え込まれている電極と関連付けられる或る特定の刺激パラメータ値は、GPe110へ或る特定の興奮性効果を及ぼす。同じ電極でも他の構成なら或る構造の抑制性効果の増加をもたらすことになるかもしれない。図4Bの実施例では、脳構造間の興奮性効果/抑制性効果は、主に生体電気的活動である(例えば、1つの構造の刺激がリンク相手の構造の神経活動に相互間の関係に基づいて増加即ち興奮/減少即ち抑制をもたらすことになる)。この実施例では、STN112の刺激が起因となってGPe110の電気的(又は神経的)活動が亢進する。
GUI102は、脳内ネットワークのモデルを提示し、刺激パラメータ値の初期セットでの脳内ネットワークの解剖学的構造間の既存関係と、ユーザーが或る特定の構造の別の構造への又は当該構造自体への効果を変更することができるかどうかを指し示している。例えば、このモデルでの皮質106と線条体108と他の構造の間の接続は、他方の構造への効果を「+」及び「−」の表示によって示している。しかしながら、プログラマ40のプロセッサ53は、「+」及び「−」の表示が選択式ボタンによって強調表示されないように、ひいては皮質106と線条体108が図4Bに示されている脳内ネットワークの他の構造に与える効果をユーザーが直接変更することができないように、GUI102を構成することができる。
ユーザーが脳内ネットワークの例えばSTN112及びGPe110の様な構造へ印加される刺激の強度を操作すると、皮質106及び綿条体108への効果は然るべく変化する。刺激の強さは、例えば、脳16へ刺激を送達するのに使用される電極と、刺激信号の電流振幅又は電圧振幅と、他の刺激信号パラメータ値(例えば周波数又はパルスの場合にはパルス幅)の関数とすることができる。幾つかの実施例では、プロセッサ53は、例えば、構造がネットワークの他の構造へ又は当該構造自体へ及ぼす効果の指標を、GUI102内にそれら構造の互いへの又は当該構造自体への影響の大きさを反映している値を提示することによって提供することができる。影響の大きさの値は、無単位値であってもよいが、ユーザーに構造が互いへ及ぼす効果の指標を提供できるものである。例えば、図4Bに示されている実施例では、STN112への影響の大きさは、無単位値128として表示されている。同様に、図4Bに示されている実施例では、GPe110への影響の大きさは無単位値130として表示されている。
1つの実施例では、影響の大きさは、関連付けられる構造での感知される活動の測度を表現している。1つの実施例では、影響の大きさは、生理学的パラメータの感知された値を基線値と比較することによって生成されている。基礎値は、例えばリード12の脳16植え込み中又は植え込み直後に測定されてプログラマ22のメモリ55又はIMD34のメモリ52に記憶されていてもよいし、刺激状態非存在時に測定された値であってもよいし、又は研究又は文献によって確立され単に参照として使用されている理論値であってもよい。影響の大きさは、比(例えば感知された値/基線値)として、変化率(例えば基線値に対しての増加又は減少)として、又は基線値からの変化の大きさ(例えば増加又は減少の絶対値)として、表すことができるであろう。1つの実施例では、感知される活動は、患者病態又は病態の或る特定の症状と関連付けられる構造の機能の測度であってもよい。機能とは、例えば、臨床的転帰(例えば、症状、副作用、など)と相関があると知られている、構造の電気的機能(例えば、構造で感知される生体電気脳内信号のスペクトル帯のエネルギー、構造と関連付けられる活動電位レート、など)を指す。図4Bの実施例では、パーキンソン病について、STN112の機能は、パーキンソン病の患者での振戦の存在及び/又は重症度の指標となるSTN112内で感知される生体電気脳内信号のベータ帯域のエネルギーの測度とされている。例えば、生体電気脳内信号のベータ帯域(例えば約8ヘルツ(Hz)から約30Hz又は約16Hzから約30Hz)内の異常な活動は、運動障害(例えばパーキンソン病)と関連付けられる脳活動を指し示すものである。他の実施例では、機能は、臨床転帰と相関のあることが知られている構造への流入血液又は流出血液の量を指している。
幾つかの実施例では、脳内ネットワークの解剖学的構造間の接続は、その構成に当たり、1つの解剖学的構造へ送達される刺激が、程度の差はあれ脳内ネットワークの別の構造と同期化された活動(例えば電気的活動又は血行力学的活動)をもたらすことができるように、又は別の脳構造又は基線に対比して程度の差はあれ所与のスペクトル帯域でのパワー(フーリエ変換を使用して抽出されている指定の周波数上限と下限の間の周波数帯域に存在するエネルギーの量)をもたらすことができるように、又は回路の関心事である他の制御可能な効果をもたらすことができるように、構成されることであろう。感知される活動の測度は、例えば、単極構成又は双極構成の刺激器34の電極48を用いて生体電気脳内信号を感知することによって、又は圧力感知器やパルスオキシメーターが含まれていてもよいがリード12を用いて血行力学的活動(例えば血圧又は血液の流れ又は量)を確定することによって、取得することができるであろう。刺激器34の感知モジュール58(図2)又は別の感知モジュールを使用して生理学的パラメータが感知され、プロセッサ53は、感知された活動を感知モジュール58によって生成された信号に基づいて判定することになる。
図4Bを参照すると、ユーザーは、示されているモデルネットワークの或る特定の脳構造へ印加される刺激の効果を調節及び操作するためにGUI102と対話している。図4Bに示されている実施例では、ユーザーは、STN112とGPe110のそれぞれの互いへの効果をボタン124及びボタン126を選択することによって調節することができ、ここに「+」のボタン124は興奮性効果を指し示し、「−」のボタン126は抑制性効果を指し示すものである。例えば、所与の構造への興奮性効果を増加させるユーザー入力は、当該構造の活動(例えば生体電気脳内信号振幅又は1つ又はそれ以上の周波数帯域内のパワーレベル又は血行力学的活動)の感知されるレベルに変化を引き起こすことになる。プログラマ40のプロセッサ53は、ユーザーによって指し示されている脳構造の興奮へ変化をもたらすことになるはずの療法パラメータ値を確定する。
次いで、プロセッサ53は、確定された療法パラメータ値を適用し、ユーザーによって指し示されている構造での感知される活動を測定する。感知される活動のレベルがユーザー入力に基づいて期待される通りに変化しない場合には、システムはユーザーに不適合のあることを指し示す。1つの実施例では、不適合が指し示された場合、プロセッサ53は、要求されている変化(例えば構造への興奮性効果増加)を、最初に使用されたパラメータ以外のパラメータの異なったセットを使用して試みることができる。他の実施例では、感知される活動のレベルがユーザー入力に基づいて期待される通りに変化しない場合には、システムは、ネットワークモデルに対する調節(例えば、リンクをより強く又はより弱くする、リンクを興奮性から抑制性へ変更する、又は構造に対してのリードの位置を、刺激へなされる変更をより精度よく反映すように変更する)を提案している。1つの実施例では、システムは、リンクをより強くする又はより弱くすることによってリンクの強度を調節している。構造間のリンクの強度は、構造間のリンクと関連付けられる利得を指し示すものであって、それを使用すれば、1つの構造の活動をそのリンク相手の別の構造の活動に基づいて予測することができるものである。図4Bの実施例では、STN112の刺激はGPe110の活動を増加させ、その増加の量は、他にも要因はあるが中でも特に、STN112とGPe110のリンクの強度に依存している。1つの実施例では、GPe110の感知される活動のレベルがユーザー入力に基づいて期待される通りに変化しない場合には、システムは、STN112及びGPe110のリンクの強度を、例えばそれをより強くすることによって、調節することを提案する。リンクをより強くすれば当該リンクと関連付けられる利得が増加し、結果として、STN112の刺激が以前試みられたのと同じレベルであってもGPe110の感知される活動レベルは高くなる。
図4Bに示されている実施例では、ユーザーは、更に、STN112のそれ自体への効果とGPe110のそれ自体への効果をそれぞれボタン120とボタン122を使用して調節することができる。1つの実施例では、図4Bに示されている脳内ネットワークへ送達される刺激のSTN112とGPe110それぞれへの効果は、「+」と「−」の符号に代えて或いはそれらに加え、値を使用して表現されており、効果の増減は、数字、例えば最大値のパーセンテージとして表示される。STN112及びGPe110は、それぞれ、示されている様に、これらの構造の感知される活動の指標を提供することができる植え込み電極と関連付けられている。1つの実施例では、感知される活動は、生体電気脳内信号である例えばEEGやECoG、ニューロン集団の活動を反映する局所電場電位(LFP)、微小電極を介した単一ニューロンスパイク列、などとされている。感知される活動は、構造のそれぞれの内側の箱の中に数字で示されている様に値を使用して指し示されており、値は、構造同士の互いへの又は構造自体への影響の大きさを反映しており、無単位数を使用して表わされている。他の実施例では、感知される活動を表す値は、関心帯域である例えばベータ、ガンマ、アルファ、などのパワーの直接的な測度、又は構造と関連付けられる生体電気脳内信号の同期性の程度、生体電気脳内信号のタイムドメイン特性(例えば、振幅平均、振幅中央値、ピーク振幅、又は最低振幅、瞬間振幅、パルス周波数、又はパルス間変動)、生体電気脳内信号の周波数ドメイン特性(例えば、1つ又はそれ以上の周波数帯域のエネルギーレベル)、又は脳16内で感知され得る生理学的感知信号の幾つかの他の測定可能な特性、とすることができる。
ユーザーがGUI102に表示されているネットワークと対話し、例えば「+」と「−」の符号の付いたアイコンを選択することによって刺激の効果を調節してゆくと、プロセッサ53はユーザー入力に基づいて動的に刺激パラメータを調節する。例えば、プロセッサ53は、刺激パラメータを、所望の刺激効果を実現するのを助力する値へ調節することができる。ユーザーがGUI102と対話することによって指し示している刺激器24によって送達される療法の効果は、影響を受ける構造のそれぞれで感知される活動(例えば電気的脳内信号活動又は血行力学的活動)を変化させる。ユーザーは、感知される活動の変化に基づいて、調節が所望の効果をもたらしているかどうかを判定することができる。例えば、感知される活動は関心帯域のパワーの測度であり、感知される活動(例えば、感知される生体電気脳内信号のベータ周波数帯域のパワー)の減少は症状の状態(例えば振戦)の減少と相関のあることが知られている。
ユーザーが脳16の構造への刺激療法の効果を調節すると、プロセッサ53は、パラメータ値(例えば、電極の組合せ及び構成、刺激信号の振幅、刺激信号の周波数、など)を然るべく調節してゆく。プロセッサ53は、ユーザーによって指定されている転帰又は効果を生み出すはずの刺激パラメータ値、例えば、リード構成、パルス幅及びパルス繰返し数、振幅、など、を確定するのにマッピングアルゴリズムを使用していてもよい。1つの実施例では、プロセッサ53は、マッピングアルゴリズム実施時、刺激器34(図2)の刺激生成部60を制御して、それぞれの電極48へ順に刺激を印加させる。そうしてプロセッサ53は転帰、例えば様々な刺激振幅での有益な治療効果又は刺激誘発性の副作用、の客観的測度を取得する。刺激送達による転帰の客観的測度は、例えば、刺激器34の感知モジュール又は刺激器34から物理的に分離されていてもよいとされる別の感知モジュールによって感知される生理学的パラメータ(例えば生体電気脳内信号又は血行力学的パラメータ)に基づいて確定することができる。
プロセッサ53は、(プロセッサ53による実行可能な命令として記憶させることのできる)マッピングアルゴリズムの実施時、刺激送達の転帰の取得済み測度を記憶し、続いてそれらを使用し、所望の転帰を所与として逆の関連付け及び/又は補間による新しい刺激設定を提案する。幾つかの実施例では、高位ネットワーク効果の間でのマッピング、例えば、脳内ネットワークの構造間効果へのユーザーによる調節の間でのマッピングは、ネットワークと関連付けられるヒューリスティクス又はガイドラインを使用して遂行されている。例えば、臨床医又はコンピュータによる試験に先立ち、モデル化は、或る特定の周波数の刺激が或る特定の構造へ所与の効果を及ぼし得ることを指し示すことができ、ユーザーが所望の治療転帰を指定した後は、調節された効果が対応する周波数へマッピングされる。どちらの実施例でも、ユーザーは、低位のどんな刺激パラメータも直接構成する必要無しに、構造の効果及び刺激療法を調節することができる。
刺激器34送達療法の刺激パラメータ値対特定効果のマッピングは、所望の効果を生み出す療法パラメータ値の効果的な組合せを提供するように構成することができるであろう。例えば、プロセッサ53は、所与の所望転帰を実現する設定において、患者6での試行について特定の順序での設定(例えば最小エネルギー消費設定から最大エネルギー消費設定へ向けて)を提案してもよい。この実施例では、最小エネルギー消費設定は、低強度(例えば、より低い周波数、より小さいパルス幅、より低い振幅、及び/又はより少ない活性電極)を有する刺激に対応するものである。ユーザーによって指し示されている療法効果を実現するのを助力する療法プログラムが多数あるなか、プロセッサ53は、電力の最大有効活用を提供する療法プログラムを選択することになる。
1つの実施例では、ユーザーは、構造の効果を調節すること、例えば1つの構造を刺激してネットワークの別の構造に所望の感知される活動を生成することが、刺激パラメータの構成(例えば刺激パラメータ値)に、どの様に波及するかを知りたがっているかもしれない。GUI102は、ユーザーにボタン114を提供し、ボタンを選択するとユーザーインターフェースが提示され、低位の医療装置プログラミンの詳細、例えば組織効果の視覚化物(活性化される組織の体積、電気刺激の送達によって生成される電場が及ぶはずの脳16の構造を表現している電場、電場の電圧勾配又は電流密度を指し示す電圧勾配又は電流密度のモデル)又は刺激設定及びパラメータ値を映し出す。1つの実施例では、GUI102は、ユーザーが、高位モデルネットワーク対話型スクリーン104と刺激パラメータ値の両方を見られるようにする画面分割オプションを提供していてもよい。この実施例では、ユーザーがモデルネットワークの構造間の効果を変更する際、ユーザーは、ユーザーよって指し示されている所望の効果を実現するための刺激パラメータ値の対応する変化を見ることができる。
脳内ネットワークのモデルを使用している実施例では、ユーザーは、それぞれの構造の感知される活動が患者病態へ及ぼす効果、例えばSTNの感知される活動と患者が経験している振戦の量の間の関係、を理解できるようになる。例えばユーザーは、STNの活動レベルが、転帰としての例えば右腕の振戦及び/又は副作用としての例えば一過性感覚異常に、どの様に影響するかを理解することができるであろう。図4Cに例示されている様に、1つの実施例では、GUI102は、ユーザーに、高位の視覚化及びプログラミングを提供し、ユーザーが有益な治療転帰と刺激誘発性の副作用の間のバランスを指定できるようにしている。この実施例では、GUI102は、ディスプレイスクリーン104上に、病態と関連付けられる症状及び副作用のリスト、例えば図4Cに示されている実施例の振戦121及び一過性感覚異常123を表示することができる。ユーザーは、治療転帰及び副作用を選択的に増加又は減少させることができる。例えば、ユーザーは、振戦50%減及び一過性感覚異常75%減という所望転帰を指し示すこともあろう。これらのパーセンテージは、患者6が苦しんでいる患者病態の症状が存在していない基線患者状態、又は患者6に特異の患者状態であって患者症状が軽減された患者病態及び/又は刺激誘発性の副作用が最小限に抑えられたか又は更には解消された患者状態、に対比させたものである。
有益な治療転帰及び刺激誘発性副作用の所望の相対レベルを指し示すユーザー入力が受信されると、プログラマ40のプロセッサ53は、患者病態と関連付けられる脳内ネットワークに基づく刺激設定に対する調節を、調節可能な構造、例えば図4Bに示されている実施例ではSTN112及びGPe110、の興奮又は抑制を増加又は減少させることによって確定することができる。1つの実施例では、プロセッサ53は、脳内ネットワークに対する調節(例えば解剖学的構造の興奮又は抑制の相対レベル)を、解剖学的構造対転帰の以前のマッピングで確立されている関係を使用することによって、又はこれまでの研究努力で確立されているか又は文献中に利用できる関係(例えば、STNの刺激が振戦を減少させるという知識)を使用することによって、確定することができる。プロセッサ53は、刺激パラメータ値に対する調節を、脳組織における電気エネルギーの伝搬の理解(例えば、STNの刺激が振戦を減少させるという知識、及び振戦を更に減少させるにはSTNを以前試みた振幅より高い振幅で刺激しなくてはならないという知識)に基づいて確定することができる。プロセッサ53は、更に、脳内ネットワークでの調節を、マッピングアルゴリズムに判定及び最適化させて、特定の電極へ適用させるプログラミングパラメータの変更へ翻訳していてもよい。
1つの実施例では、ユーザーは、プログラミングプロセスを再起動させるためにデフォルト設定へ逆戻りしたがっているかもしれず、それならユーザーは何らかの変更をし始める前に「クリア」と標示されているボタン116を選択してデフォルト設定に戻ることができる。1つの実施例では、デフォルト設定は、直近のプログラミングセッションからの刺激パラメータ値とされている。別の実施例では、デフォルト設定は、当該患者と同じ病態を有する幾人かの患者について有効であると確信されている刺激パラメータ値とされている。ユーザーは、変更と調節をし終えたところで、「プログラム」と標示されているボタン118を選択すれば、調節済みのプログラム設定を使用して刺激器34をプログラムすることができる。プログラマ40のプロセッサ53は、調節済み療法プログラムを刺激器34へ各テレメトリーモジュール67、56経由で送信させ、すると刺激器34のプロセッサ50が調節済み療法プログラムを受信し、刺激生成部60を制御して、調節された療法プログラムに基づいて刺激を生成させ患者6へ送達させる。
先述の様に、プログラマ40のプロセッサ53は、ユーザーインターフェース59を制御して、運動障害以外の患者病態と関連付けられる脳内ネットワークのモデルを表示させ、モデルを介しての所望の療法効果を指し示すユーザー入力を受信し、1つ又はそれ以上の刺激パラメータ値をユーザー入力に基づいて確定することができる。幾つかの実施例では、脳内ネットワークは、患者病態の症状に影響を及ぼすか又は当該病態の症状によって影響を受ける1つ又はそれ以上の解剖学的構造(又は解剖学的構造の諸領域)を含んでいる。図5は、てんかんと関連付けられる脳内ネットワークのモデル500の一例を示している。図5に示されている実施例では、てんかんと関連付けられる脳内ネットワークのモデル500は、外側視床502、内側視床504、視床腹部506、中脳被蓋508、脳橋510、視床下部512、黒質514、前頭葉516、頭頂葉518、大脳基底核520、外側側頭葉522、及び内側側頭葉524を含んでおり、それらは、患者6の脳16の、影響を受け得る又はてんかん患者へ効果を及ぼし得る解剖学的構造である。図5の実施例では、構造間の効果は構造間の正及び負の相関に対応しており、1つの構造の脳血流(CBF)を増加させる電気刺激の送達がネットワークの別の構造のCBFを増加又は減少させることになる。正の相関は、構造間の実線接続によって指し示され、1つの構造のCBFの増加/減少が接続相手の構造のCBFの増加/減少を引き起こすことを示しており、負の相関は、点線接続(例えば接続511と513)によって指し示され、1つの構造のCBFの増加/減少が接続相手の構造のCBFの減少/増加を引き起こすことを示している。
図6は、脳内ネットワークのモデルを提示するユーザーインターフェースを生成し、ユーザーインターフェースを介して提供されるユーザー入力に基づいて刺激パラメータ値を選択することによって医療装置をプログラミングするための一例としての技法の流れ図である。プログラマ、例えばプログラマ40は、ユーザーインターフェース59を介しての、療法を患者へ送達するために刺激プログラムのプログラミングを開始させるユーザー入力であって、リード設置と患者病態を指し示しているユーザー入力を受信する(202)。幾つかの実施例では、プロセッサ53は、ユーザーに、患者と関連付けられる病態のリストを提示し、ユーザーは自分が刺激療法プログラムを構成したいと思う病態を選択することになる。よって、幾つかの実施例では、ユーザー入力は、リード設置とユーザーが刺激療法をプログラムするつもりの患者病態を指し示すものである。1つの実施例では、プロセッサ53は、以前のセッションから又は植え込み時にメモリ55(図2)に記憶されているリード設置情報を検索する。リード設置情報は、例えば、リードの電極の三次元空間の座標(例えば定位座標)を含んでいてもよい。
プログラミングセッションのセットアップの一環として、プログラマ53は、ユーザーに、ユーザーインターフェース59を介し、ユーザーが患者6に植え込まれているリードについて及び刺激療法による影響を受ける脳内構造について基線情報を取得するために療法システムを較正できるようにするインターフェースを提示する。1つの実施例では、システムを較正することには、所与の治療効果を生み出すことを期待される電極を刺激し、次いで患者6の生理学的信号(例えば生体電気脳内信号又は血行力学的特性の指標となる信号)を感知して、刺激送達が実際に効果(例えば電気的活動の抑制又は興奮)を発現させているかどうかを判定することが含まれる。感知された情報は、続いて、ユーザーによって指し示されている脳構造又は転帰(例えば振戦の解消又は最小化)への所望の効果を所与として、刺激パラメータ値の確定を精錬するのに使用されてもよい。較正及び基線取得中、プログラマ40のプロセッサ53は、リードの設置を所与として、脳内ネットワークの構造の挙動への効果と刺激パラメータ値の変化の間の関係を確定する。1つの実施例では、構造の挙動は、或る特定の構造の抑制又は活性化の量の観点から表わされている。
プログラマ40は、ユーザーインターフェース59を介して、指定されているリード及び病態と関連付けられる脳内ネットワークのモデルを表示する(204)。幾つかの実施例では、脳内ネットワークモデルは、ユーザーが脳構造への抑制性又は興奮性の効果に影響する印加刺激の変更を行うことによって対話することのできる解剖学的脳構造のグラフィック表現を含んでいる。他の実施例では、脳内ネットワークモデルは、ユーザーが脳構造内の電気的活動の同期化又は非同期化が変化するように印加刺激を変更することによって対話することのできる解剖学的レイン構造のグラフィック表現を含んでいる。
脳内ネットワークのモデルは、影響を受ける脳構造又は患者病態と関連付けられる脳構造を表現する要素を有するネットワークを模していてもよい。構造は、互いに機能的に接続されていて、1つの構造の刺激がネットワーク内の別の構造への抑制性効果及び/又は興奮性効果を及ぼす。図6に示されている実施例では、プログラマ40のプロセッサ53は、ユーザーインターフェース59を介しての、ユーザーインターフェース59によって表示されている脳内ネットワークの1つ又はそれ以上の構造の抑制又は興奮への1つ又はそれ以上の調節を指し示すユーザー入力を、受信する(206)。調節は、調節可能な構造の他構造への抑制性効果及び/又は興奮性効果を増加させること又は減少させることを反映していてもよい。
プロセッサ53は、ユーザーインターフェース59を制御して、ユーザーが構造の効果を調節した際の脳内ネットワークの構造に感知される活動の変化の指標を表示させることができる(208)。幾つかの実施例では、ユーザーインターフェース59は、感知される活動を無単位値を使用して指し示すことができる。他の実施例では、値は、生体電気脳内信号の関心帯域である例えばベータ、ガンマ、アルファ、などのパワーの直接的な測度、又は別の生体電気脳内信号(例えば脳内ネットワークの別の部分に感知される信号)との信号の同期性の程度、又は信号の何らかの他の測定可能な特性、とされている。ユーザーがユーザーインターフェース59を利用して脳内ネットワークと対話し構造の効果を調節してゆくと、プロセッサ53は、刺激パラメータをユーザーによって指し示されている療法の所望効果が実現され得る値へ動的に調節するべく、メモリ55に記憶されているマッピングアルゴリズムに従った命令の実行を引き起こす(210)。
幾つかの実施例では、プログラマ40のメモリ55又は別の装置(例えば刺激器34又は遠隔データベース)のメモリは、療法の効果を療法パラメータ値又は療法パラメータ値に対する変更と関連付けることができる。例えば、メモリ55は、STN112の(例えば、GUI102によって表示される無単位値によって指し示されているか又は特定の生体電気脳内信号特性又は血行力学的特性によって指し示されている)特定の興奮レベルを記憶し、当該興奮レベルを、特定の刺激パラメータ値(例えば、周波数値、電流振幅又は電圧振幅、又は刺激器34が刺激信号をパルスの形態で送達している場合にはパルス幅)と関連付けるか、又は複数の刺激パラメータのそれぞれについて値を定義している療法プログラムと関連付ける。別の実施例として、メモリ55は、STN112及びGPe110の生体電気脳内信号活動の特定の同期化のパーセンテージを、1つの刺激パラメータ値と、又は複数のパラメータのそれぞれについて値を定義している療法プログラムと、関連付けている。幾つかの実施例では、プロセッサ53は、メモリ55内のデータ構造にアクセスして、どの1つ又はそれ以上の刺激パラメータ値がユーザーによって指し示されている治療効果と関連付けられるかを判定することによって、刺激パラメータ値を刺激器34による療法送達の所望効果を指し示すユーザー入力に基づく値へ調節している。
幾つかの実施例では、プロセッサ53は、ユーザーによって指定されている転帰又は効果を生み出すはずの刺激パラメータ値、例えばリード構成、パルス幅及びパルス繰返し数、振幅、など、を構成するための演算を遂行するためにマッピングアルゴリズムを実施しており、マッピングアルゴリズムはメモリ55(図3)に記憶されていてもよい。幾つかの実施例では、高位のネットワーク効果の間でのマッピング、例えば構造間の効果に対するユーザー調節の間でのマッピングは、脳内ネットワークと関連付けられるヒューリスティクス又はガイドラインを使用して遂行されている。幾つかの実施例では、プロセッサ53は、マッピングアルゴリズムを利用して、所望効果を生み出すプログラミングパラメータ値の効果的な組合せを提供している。例えば、或る特定の周波数の刺激は或る特定の構造へ所与の効果を及ぼすものであり、ユーザーが刺激療法の所望の効果を指定すると、調節後の効果が対応する周波数へマッピングされる。どちらの実施例でも、ユーザーは、低位のどんな刺激パラメータも直接構成する必要無しに、脳内ネットワークの構造への刺激の効果と刺激療法を調節することができる。
幾つかの実施例では、刺激器34は、患者6の脳16内の生体電気脳内信号又は脳16内の血行力学的特性(例えば、血圧、血液量、又は血流)の様な生理学的パラメータを感知するように構成されている感知モジュールを含んでいる。他の実施例では、刺激器34とは別体の感知モジュールが生理学的パラメータを感知して、影響を受ける構造の感知される活動の値を確定する。プロセッサ53は、感知される生理学的信号の生波形、パラメータ化された信号波形、又は生の信号波形以外の何らかの他のデータを受信し、感知された生理学的信号が、パラメータに対する調節が所望の治療効果(例えば転帰)をもたしたかどうかを判定する(212)。例えば、感知される生理学的パラメータは関心帯域のパワーの測度であり、また、感知される生理学的パラメータ(例えば感知される生理学的脳内信号のベータ帯域のパワー)の減少は、症状の状態(例えば振戦)の減少と相関のあることが知られている。そうすると、パーキンソン病の実施例では、所望の転帰が振戦の減少であれば、プロセッサ53は、刺激の有効性を、生体電気脳内信号のベータ周波数帯域のパワーの減少量に基づいて評価することができる。所望の治療効果が実現されない場合には、プロセッサ53は、刺激パラメータ値の1つ又はそれ以上の調節(210)を、所望の転帰をもたらし得る値を使用してやり直す。
プロセッサ53は、調節されたパラメータが所望の転帰を実現させることが指し示されるまで、所望の転帰が実現されたかどうかの判定(212)と刺激パラメータ値の調節(210)を反復的に繰り返す。このやり方では、マッピングアルゴリズムは、モデル及びパラメータ値の予測を、例えば、回帰学習、試行錯誤、分析的アプローチ(例えば連立方程式を解く)、有限要素技法、など、の様な技法を利用して調節することができるであろう。1つの実施例では、所望の転帰が実現されたとプロセッサ53が判定するか又はその指標を受信すると、プロセッサ53はテレメトリーモジュール67を使用してプログラムパラメータをIMD4に送信し(214)、するとIMD4は受信したプログラムに従って刺激療法を適用することになる。他の実施例では、プロセッサ53は、プログラムパラメータをメモリ55に記憶しているか又はプログラムパラメータをデータベースへ送信している。プロセッサは、同様に、プログラムパラメータを、試験的刺激用の遠隔プログラム又はシステムへ送信することもあるかもしれない。幾つかの実施例では、プロセッサ53は、プログラムパラメータを、関連付けられるモデルにとっての今後のプログラミング用の開始点として記憶している。
本開示の技法を脳神経ネットワーク活動の観点から説明してきたが、本開示の技法は、身体の他の解剖学的構造及び器官の機能にも適用可能であるものと理解されたい。例えば心臓機能を、本開示の技法を使用して監視し、例えば不整脈の様な事象の発現を判定することができるであろう。1つの実施例では、心臓の機能が監視され、その結果、定常的な振動軌跡が得られている、例えば監視された信号のプロットが識別可能な形状又は開始点に戻る円に似ているかもしれない。軌跡の変化は非振動状態への移行である可能性があり、例えば周波数の増加を指し示しているかもしれず、そうすると心臓細動の発現が示唆される。この判定に基づいて、システムは心臓機能を正常状態へ復帰させるべく非振動状態から振動状態へ移される。
本開示に記載の技法は、プログラマ40、IMD34、又は各種構成要素に帰属するものを含め、少なくとも部分的には、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はそれらの何らかの組合せに、実装することができるであろう。例えば、技法の様々な態様は、医師プログラマ又は患者プログラマの様なプログラマや刺激器、画像処理装置、又は他の装置に具現化されている、1つ又はそれ以上のプロセッサ内に実装することができ、その様なプロセッサには、1つ又はそれ以上のマイクロプロセッサ、DPS、ASIC、FPGA、又は何らかの他の等価的な集積又は離散論理回路機構、並びにその様な構成要素の何らかの組合せが含まれる。「プロセッサ」或いは「処理回路機構」という用語は、概して、上記論理回路機構の単独型又は他の論理回路機構との合体型又はそれ以外の等価の回路機構の何れをも指す。
その様なハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアは、本開示に記載の様々な動作及び機能をサポートするように同じ装置内に実装されていてもよいし又は別体の装置内に実装されていてもよい。ここに記載の技法は、主としてIMD34のプロセッサ50及び/又はプログラマ40のプロセッサ53によって遂行されるものとして説明されているが、ここに記載の技法の何れか1つ又はそれ以上の部分を、IMD34、プログラマ40、又は別のコンピューティング装置、のうちの1つのプロセッサに、当該プロセッサ単独で又は互いに組み合わせて、実装させることもできるであろう。
加えて、記載のユニット、モジュール、又は構成要素は、何れも、一体式に実装されていてもよいし、又は分離式に離散した論理装置として但し相互動作可能な論理装置として実装されていてもよい。モジュール又はユニットとしての異なった特性の描写は、異なった機能的態様を際立たせることを意図したものであって、必ずしもその様なモジュール又はユニットが別々のハードウェア構成要素又はソフトウェア構成要素によって実現されなくてはならないことを含意するものではない。むしろ、1つ又はそれ以上のモジュール又はユニットと関連付けられる機能性は、別々のハードウェア構成要素又はソフトウェア構成要素によって遂行されていてもよいし、共通の又は別々のハードウェア構成要素又はソフトウェア構成要素内に統合されていてもよい。
ソフトウェアに実装される場合、本開示に記載のシステム、装置、及び技法に割り当てられている機能性は、RAM、ROM、NVRAM、EEPROM、FLASHメモリ、磁気式データ記憶媒体、光学式データ記憶媒体、など、の様なコンピュータ可読媒体上の命令として具現化することができるであろう。命令は、本開示に記載の機能性の1つ又はそれ以上の態様をサポートするように実行させることができる。
以上、本開示の様々な実施例を説明した。これら及び他の実施例は、付随の特許請求の範囲による範囲内にある。
〔態様1〕
システムにおいて、
患者の相互接続されている解剖学的構造のネットワークのグラフィック表現であって、前記解剖学的構造間の機能的関係を指し示すグラフィックリンクを含んでいる前記ネットワークのグラフィック表現を表示し、植え込み式医療装置によって前記患者の前記解剖学的構造の少なくとも1つへ送達される療法の少なくとも1つの効果を指定するユーザー入力を受信する、ユーザーインターフェースと、
前記植え込み式医療装置が療法を生成するのに用いる1つ又はそれ以上の療法パラメータ値を、前記ユーザー入力及び前記解剖学的構造間の機能的関係に基づいて確定するプロセッサと、を備えているシステム。
〔態様2〕
態様1に記載のシステムにおいて、
前記1つ又はそれ以上の療法パラメータ値を確定するために、前記プロセッサは、
1つ又はそれ以上の療法パラメータと前記解剖学的構造の少なくとも1つの間の関係を確定し、
前記1つ又はそれ以上のパラメータ値を、前記1つ又はそれ以上の療法パラメータと前記解剖学的構造の間の前記関係に基づいて確定する、システム。
〔態様3〕
態様1に記載のシステムにおいて、
前記1つ又はそれ以上の療法パラメータ値を確定するために、前記プロセッサは、装置のメモリ内の前記療法の少なくとも1つの効果と関連付けられる1つ又はそれ以上の療法パラメータ値を確定する、システム。
〔態様4〕
態様1に記載のシステムにおいて、
前記療法を前記解剖学的構造の前記少なくとも1つへ送達する刺激生成部と、
前記患者の生理学的パラメータを感知するセンサーと、を更に備え、
前記プロセッサは、前記生理学的パラメータが前記ユーザー入力によって指定されている前記療法の少なくとも1つの効果を指し示しているかどうかを判定し、
前記プロセッサは、前記生理学的パラメータが前記ユーザー入力によって指定されている前記療法の少なくとも1つの効果を指し示していない場合に前記1つ又はそれ以上の療法パラメータ値を調節する、システム。
〔態様5〕
態様1に記載のシステムにおいて、
前記ユーザーインターフェースは、患者病態と関連付けられる1つ又はそれ以上の転帰を表示し、前記少なくとも1つの効果は、前記1つ又はそれ以上の転帰に対する所望の変化を指し示している、システム。
〔態様6〕
態様5に記載のシステムにおいて、
前記1つ又はそれ以上の転帰は、少なくとも1つの有益な治療効果と少なくとも1つの刺激誘発性の副作用のうちの少なくとも1つを含んでいる、システム。
〔態様7〕
態様1に記載のシステムにおいて、
前記ユーザーインターフェースは、
前記ユーザーインターフェース上に、1つ又はそれ以上の患者病態を表示し、
前記ユーザーインターフェースを介しての、前記1つ又はそれ以上の患者病態から或る患者病態を選択するユーザー入力を受信し、
前記相互接続されている解剖学的構造のネットワークの前記グラフィック表現を、前記選択された患者病態に基づいて選択する、システム。
〔態様8〕
態様1に記載のシステムにおいて、
前記1つ又はそれ以上の確定された療法パラメータ値を前記植え込み式医療装置へ送信するテレメトリー装置を更に備えている、システム。
〔態様9〕
態様1に記載のシステムにおいて、
前記植え込み式医療装置のためのプログラマであって、前記ユーザーインターフェース及び前記プロセッサを備えるプログラマを更に備えている、システム。
〔態様10〕
システムにおいて、
コンピューティング装置のユーザーインターフェース上に、患者の相互接続されている解剖学的構造のネットワークのグラフィック表現であって前記解剖学的構造間の機能的関係を指し示すグラフィックリンクを含んでいるネットワークのグラフィック表現を表示するための手段と、
前記ユーザーインターフェースを介しての、植え込み式医療装置によって前記患者の前記解剖学的構造の少なくとも1つへ送達される療法の少なくとも1つの効果を指定するユーザー入力を、受信するための手段と、
プロセッサを用いて、前記植え込み式医療装置が療法を生成するのに用いる1つ又はそれ以上の療法パラメータ値を、前記ユーザー入力及び前記解剖学的構造間の前記機能的関係に基づいて確定するための手段と、を備えているシステム。
〔態様11〕
態様10に記載のシステムにおいて、
前記1つ又はそれ以上の療法パラメータ値を確定するための前記手段は、
1つ又はそれ以上の療法パラメータと前記解剖学的構造の少なくとも1つの間の関係を確定するための手段と、
前記1つ又はそれ以上の療法パラメータ値を、前記1つ又はそれ以上の療法パラメータと前記解剖学的構造の間の前記関係に基づいて確定するための手段と、を備えている、システム。
〔態様12〕
態様10に記載のシステムにおいて、
前記1つ又はそれ以上の療法パラメータ値を確定するための前記手段は、
装置のメモリ内の前記療法の少なくとも1つの効果と関連付けられる1つ又はそれ以上の療法パラメータ値を確定するための手段を備えている、システム。
〔態様13〕
態様10に記載のシステムにおいて、
前記療法を前記解剖学的構造の前記少なくとも1つへ送達するための手段と、
前記患者の生理学的パラメータを感知するための手段と、
前記生理学的パラメータが前記ユーザー入力によって指定されている前記療法の少なくとも1つの効果を指し示しているかどうかを判定するための手段と、
前記生理学的パラメータが前記ユーザー入力によって指定されている前記療法の少なくとも1つの効果を指し示していない場合に前記1つ又はそれ以上の療法パラメータ値を調節するための手段と、を更に備えている、システム。
〔態様14〕
態様10に記載のシステムにおいて、
前記ユーザーインターフェースを介し、前記ユーザー入力に応えて前記構造の前記少なくとも1つの機能の指標を表示するための手段を更に備えている、システム。
〔態様15〕
態様10に記載のシステムにおいて、
患者病態と関連付けられる1つ又はそれ以上の転帰を表示するための手段を更に備えており、前記少なくとも1つの効果は前記1つ又はそれ以上の転帰に対する所望の変化を指し示している、システム。
〔態様16〕
態様10に記載のシステムにおいて、
1つ又はそれ以上の患者病態を表示するための手段と、
前記1つ又はそれ以上の患者病態から或る患者病態を選択するユーザー入力を受信するための手段と、
前記相互接続されている解剖学的構造のネットワークの前記グラフィック表現を、前記選択された患者病態に基づいて選択するための手段と、を更に備えている、システム。
〔態様17〕
命令を備えるコンピュータ可読媒体を備えている製品において、前記命令は、実行されると、プロセッサに、
コンピューティング装置のユーザーインターフェース上に、患者の相互接続されている解剖学的構造のネットワークであって前記解剖学的構造間の機能的関係を指し示すグラフィックリンクを含んでいるネットワークのグラフィック表現を表示させ、
前記ユーザーインターフェースを介しての、植え込み式医療装置によって前記患者の前記解剖学的構造の少なくとも1つへ送達される療法の少なくとも1つの効果を指定するユーザー入力を、受信させ、
プロセッサを用いて、前記植え込み式医療装置が療法を生成するのに用いる1つ又はそれ以上の療法パラメータ値を、前記ユーザー入力及び前記解剖学的構造間の前記機能的関係に基づいて確定させる、命令を備えるコンピュータ可読媒体を備えている製品。
〔態様18〕
態様17に記載のコンピュータ可読媒体において、
前記1つ又はそれ以上の療法パラメータ値を確定させる命令は、
1つ又はそれ以上の療法パラメータと前記解剖学的構造の少なくとも1つの間の関係を確定させ、
前記1つ又はそれ以上の療法パラメータ値を、前記1つ又はそれ以上の療法パラメータと前記解剖学的構造の間の関係に基づいて確定させる、命令を備えている、コンピュータ可読媒体。
〔態様19〕
態様17に記載のコンピュータ可読媒体において、
前記1つ又はそれ以上の療法パラメータ値を確定させる命令は、装置のメモリ内の前記療法の少なくとも1つの効果と関連付けられる療法パラメータ値を確定させる命令を備えている、コンピュータ可読媒体。
〔態様20〕
態様17に記載のコンピュータ可読媒体において、
前記療法を前記解剖学的構造の前記少なくとも1つへ送達させ、
前記患者の生理学的パラメータを感知させ、
前記生理学的パラメータが前記ユーザー入力によって指定されている前記療法の少なくとも1つの効果を指し示しているかどうかを判定させ、
前記生理学的パラメータが前記ユーザー入力によって指定されている前記療法の少なくとも1つの効果を指し示していない場合に前記1つ又はそれ以上の療法パラメータ値を調節させる、命令を更に備えている、コンピュータ可読媒体。
〔態様21〕
態様17に記載のコンピュータ可読媒体において、
前記ユーザーインターフェースを介し、前記ユーザー入力に応えて前記構造の前記少なくとも1つの機能の指標を表示させる命令を更に備えている、コンピュータ可読媒体。
〔態様22〕
態様17に記載のコンピュータ可読媒体において、
患者病態と関連付けられる1つ又はそれ以上の転帰を表示させる命令を更に備えており、前記少なくとも1つの効果は前記1つ又はそれ以上の転帰に対する所望の変化を指し示している、コンピュータ可読媒体。
〔態様23〕
態様17に記載のコンピュータ可読媒体において、
前記ユーザーインターフェース上に、1つ又はそれ以上の患者病態を表示させ、
前記ユーザーインターフェースを介しての、前記1つ又はそれ以上の患者病態から或る患者病態を選択するユーザー入力を受信させ、
前記相互接続されている解剖学的構造のネットワークの前記グラフィック表現を、前記選択された患者病態に基づいて選択させる、命令を更に備えている、コンピュータ可読媒体。
2 療法システム
4 植え込み式刺激器(IMD)
6 患者
8 リード接続ヘッダ
10 植え込み式医用リード
11 電極
12、12A、12B リード区間
13 ハウジング(又は缶)電極
14 ハウジング
16 脳
18 頭蓋
20 臨床医プログラマ
22 患者プログラマ
34 植え込み式刺激器
40 外部プログラマ
48 電極
48A−48P リードに担持されている電極
48Q ハウジング(缶)電極
49 導体
50 プロセッサ
52 メモリ
53 プロセッサ
54 電源
55 メモリ
56 テレメトリーモジュール
57 アンテナ
58 感知モジュール
59 ユーザーインターフェース
60 刺激生成部
61 電源
67 テレメトリーモジュール
102 グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)
104 ディスプレイスクリーン
105 パーキンソン病
106 皮質
107 ジストニー
108 線条体
109 てんかん
110 淡蒼球
112 視床下核
114、116、118 選択ボタン
120、122 調節用ボタン
121 振戦
123 一過性感覚異常
124、126 調節用ボタン
128、130 無単位値
132、134 リードアイコン
500 てんかんと関連付けられる脳内ネットワークのモデル
502 外側視床
504 内側視床
506 視床腹部
508 中脳被蓋
510 脳橋
511、513 (負の相関を表す)接続
512 視床下部
514 黒質
516 前頭葉
518 頭頂葉
520 大脳基底核
522 外側側頭葉
524 内側側頭葉

Claims (24)

  1. システムにおいて、
    患者の相互接続されている解剖学的構造のネットワークのグラフィック表現であって、前記解剖学的構造間の機能的関係を指し示すグラフィックリンクを含んでいる前記ネットワークのグラフィック表現を表示し、植え込み式医療装置によって前記患者の前記解剖学的構造の少なくとも1つへ送達される療法の少なくとも1つの効果を指定するユーザー入力を受信する、ユーザーインターフェースと、
    前記植え込み式医療装置が療法を生成するのに用いる1つ又はそれ以上の療法パラメータ値を、前記ユーザー入力及び前記解剖学的構造間の機能的関係に基づいて確定するプロセッサと、を備えているシステム。
  2. 請求項1に記載のシステムにおいて、
    前記1つ又はそれ以上の療法パラメータ値を確定するために、前記プロセッサは、
    1つ又はそれ以上の療法パラメータと前記解剖学的構造の少なくとも1つの間の関係を確定し、
    前記1つ又はそれ以上のパラメータ値を、前記1つ又はそれ以上の療法パラメータと前記解剖学的構造の間の前記関係に基づいて確定する、システム。
  3. 請求項1に記載のシステムにおいて、
    前記プロセッサは、装置のメモリ内の前記療法の少なくとも1つの効果と関連付けられる1つ又はそれ以上の療法パラメータ値を確定する、システム。
  4. 請求項1に記載のシステムにおいて、
    前記療法を前記解剖学的構造の前記少なくとも1つへ送達する刺激生成部と、
    前記患者の生理学的パラメータを感知するセンサーと、を更に備え、
    前記プロセッサは、前記生理学的パラメータが前記ユーザー入力によって指定されている前記療法の少なくとも1つの効果を指し示しているかどうかを判定し、
    前記プロセッサは、前記生理学的パラメータが前記ユーザー入力によって指定されている前記療法の少なくとも1つの効果を指し示していない場合に前記1つ又はそれ以上の療法パラメータ値を調節する、システム。
  5. 請求項1に記載のシステムにおいて、
    前記ユーザーインターフェースは、患者病態と関連付けられる1つ又はそれ以上の転帰を表示し、前記少なくとも1つの効果は、前記1つ又はそれ以上の転帰に対する所望の変化を指し示している、システム。
  6. 請求項5に記載のシステムにおいて、
    前記1つ又はそれ以上の転帰は、少なくとも1つの有益な治療効果と少なくとも1つの刺激誘発性の副作用のうちの少なくとも1つを含んでいる、システム。
  7. 請求項1に記載のシステムにおいて、
    前記ユーザーインターフェースは、
    前記ユーザーインターフェース上に、1つ又はそれ以上の患者病態を表示し、
    前記ユーザーインターフェースを介しての、前記1つ又はそれ以上の患者病態から或る患者病態を選択するユーザー入力を受信し、
    前記相互接続されている解剖学的構造のネットワークの前記グラフィック表現を、前記選択された患者病態に基づいて選択する、システム。
  8. 請求項1に記載のシステムにおいて、
    前記1つ又はそれ以上の確定された療法パラメータ値を前記植え込み式医療装置へ送信するテレメトリー装置を更に備えている、システム。
  9. 請求項1に記載のシステムにおいて、
    前記植え込み式医療装置のためのプログラマであって、前記ユーザーインターフェース及び前記プロセッサを備えるプログラマを更に備えている、システム。
  10. システムにおいて、
    コンピューティング装置のユーザーインターフェース上に、患者の相互接続されている解剖学的構造のネットワークのグラフィック表現であって前記解剖学的構造間の機能的関係を指し示すグラフィックリンクを含んでいるネットワークのグラフィック表現を表示するための手段と、
    前記ユーザーインターフェースを介しての、植え込み式医療装置によって前記患者の前記解剖学的構造の少なくとも1つへ送達される療法の少なくとも1つの効果を指定するユーザー入力を、受信するための手段と、
    プロセッサを用いて、前記植え込み式医療装置が療法を生成するのに用いる1つ又はそれ以上の療法パラメータ値を、前記ユーザー入力及び前記解剖学的構造間の前記機能的関係に基づいて確定するための手段と、を備えているシステム。
  11. 請求項10に記載のシステムにおいて、
    前記1つ又はそれ以上の療法パラメータ値を確定するための前記手段は、
    1つ又はそれ以上の療法パラメータと前記解剖学的構造の少なくとも1つの間の関係を確定するための手段と、
    前記1つ又はそれ以上の療法パラメータ値を、前記1つ又はそれ以上の療法パラメータと前記解剖学的構造の間の前記関係に基づいて確定するための手段と、を備えている、システム。
  12. 請求項10に記載のシステムにおいて、
    前記1つ又はそれ以上の療法パラメータ値を確定するための前記手段は、
    装置のメモリ内の前記療法の少なくとも1つの効果と関連付けられる1つ又はそれ以上の療法パラメータ値を確定するための手段を備えている、システム。
  13. 請求項10に記載のシステムにおいて、
    前記療法を前記解剖学的構造の前記少なくとも1つへ送達するための手段と、
    前記患者の生理学的パラメータを感知するための手段と、
    前記生理学的パラメータが前記ユーザー入力によって指定されている前記療法の少なくとも1つの効果を指し示しているかどうかを判定するための手段と、
    前記生理学的パラメータが前記ユーザー入力によって指定されている前記療法の少なくとも1つの効果を指し示していない場合に前記1つ又はそれ以上の療法パラメータ値を調節するための手段と、を更に備えている、システム。
  14. 請求項10に記載のシステムにおいて、
    前記ユーザーインターフェースを介し、前記ユーザー入力に応えて前記構造の前記少なくとも1つの機能の指標を表示するための手段を更に備えている、システム。
  15. 請求項10に記載のシステムにおいて、
    患者病態と関連付けられる1つ又はそれ以上の転帰を表示するための手段を更に備えており、前記少なくとも1つの効果は前記1つ又はそれ以上の転帰に対する所望の変化を指し示している、システム。
  16. 請求項10に記載のシステムにおいて、
    1つ又はそれ以上の患者病態を表示するための手段と、
    前記1つ又はそれ以上の患者病態から或る患者病態を選択するユーザー入力を受信するための手段と、
    前記相互接続されている解剖学的構造のネットワークの前記グラフィック表現を、前記選択された患者病態に基づいて選択するための手段と、を更に備えている、システム。
  17. 製品内のプロセッサに、
    コンピューティング装置のユーザーインターフェース上に、患者の相互接続されている解剖学的構造のネットワークであって前記解剖学的構造間の機能的関係を指し示すグラフィックリンクを含んでいるネットワークのグラフィック表現を表示させ、
    前記ユーザーインターフェースを介しての、植え込み式医療装置によって前記患者の前記解剖学的構造の少なくとも1つへ送達される療法の少なくとも1つの効果を指定するユーザー入力を、受信させ、
    プロセッサを用いて、前記植え込み式医療装置が療法を生成するのに用いる1つ又はそれ以上の療法パラメータ値を、前記ユーザー入力及び前記解剖学的構造間の前記機能的関係に基づいて確定させる、プログラム。
  18. 請求項17に記載のプログラムにおいて、
    前記1つ又はそれ以上の療法パラメータ値を確定させる命令は、
    1つ又はそれ以上の療法パラメータと前記解剖学的構造の少なくとも1つの間の関係を確定させ、
    前記1つ又はそれ以上の療法パラメータ値を、前記1つ又はそれ以上の療法パラメータと前記解剖学的構造の間の関係に基づいて確定させる、命令を備えている、プログラム。
  19. 請求項17に記載のプログラムにおいて、
    前記1つ又はそれ以上の療法パラメータ値を確定させる命令は、装置のメモリ内の前記療法の少なくとも1つの効果と関連付けられる療法パラメータ値を確定させる命令を備えている、プログラム。
  20. 請求項17に記載のプログラムにおいて、
    前記療法を前記解剖学的構造の前記少なくとも1つへ送達させ、
    前記患者の生理学的パラメータを感知させ、
    前記生理学的パラメータが前記ユーザー入力によって指定されている前記療法の少なくとも1つの効果を指し示しているかどうかを判定させ、
    前記生理学的パラメータが前記ユーザー入力によって指定されている前記療法の少なくとも1つの効果を指し示していない場合に前記1つ又はそれ以上の療法パラメータ値を調節させる、命令を更に備えている、プログラム。
  21. 請求項17に記載のプログラムにおいて、
    前記ユーザーインターフェースを介し、前記ユーザー入力に応えて前記構造の前記少なくとも1つの機能の指標を表示させる命令を更に備えている、プログラム。
  22. 請求項17に記載のプログラムにおいて、
    患者病態と関連付けられる1つ又はそれ以上の転帰を表示させる命令を更に備えており、前記少なくとも1つの効果は前記1つ又はそれ以上の転帰に対する所望の変化を指し示している、プログラム。
  23. 請求項17に記載のプログラムにおいて、
    前記ユーザーインターフェース上に、1つ又はそれ以上の患者病態を表示させ、
    前記ユーザーインターフェースを介しての、前記1つ又はそれ以上の患者病態から或る患者病態を選択するユーザー入力を受信させ、
    前記相互接続されている解剖学的構造のネットワークの前記グラフィック表現を、前記選択された患者病態に基づいて選択させる、命令を更に備えている、プログラム。
  24. システムにおいて、
    患者の相互接続されている解剖学的構造のネットワークのグラフィック表現であって、前記解剖学的構造間の機能的関係を指し示すグラフィックリンクを含んでいる前記ネットワークのグラフィック表現を表示し、植え込み式医療装置によって前記患者の前記解剖学的構造の少なくとも1つへ送達される療法の少なくとも1つの効果を指定するユーザー入力を受信する、ユーザーインターフェースと、
    前記植え込み式医療装置が療法を生成するのに用いる1つ又はそれ以上の療法パラメータ値を、前記ユーザー入力及び前記解剖学的構造間の機能的関係に基づいて確定するプロセッサと、を備え、
    前記ユーザーインターフェースは、解剖学的構造の1つへ印加される刺激によって当該解剖学的構造又は他の解剖学的構造に生じる興奮性効果及び/又は抑制性効果を表示する、システム。
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