以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の遊技機の一実施形態に係るパチンコ遊技機1について説明する。
[パチンコ遊技機1の概略構成例]
まず、図1及び図2を参照しつつ、パチンコ遊技機1の概略構成について説明する。ここで、図1は、パチンコ遊技機1の概略正面図である。図2は、パチンコ遊技機1の一部を示す概略平面図である。パチンコ遊技機1は、本実施形態では、1種2種混合タイプと呼ばれるパチンコ遊技機である。図1に示されるように、パチンコ遊技機1は、入賞や判定に関する役物等が設けられた遊技盤2と、遊技盤2を囲む枠部材3とを備えている。枠部材3は、遊技盤2と所定の間隔を隔てて平行配置された透明なガラス板を支持しており、このガラス板と遊技盤2とによって、遊技球が流下可能な遊技領域10が形成されている。
遊技者がハンドル20を握ってレバー21を時計方向に回転させると、上皿28に溜められた遊技球が発射装置(不図示)へと案内され、ハンドル20の回転角度に応じた打球力で遊技領域10へと発射される。この遊技領域10には、不図示の遊技クギや風車等が設けられており、発射された遊技球は、遊技領域10における上部位置へと案内され、遊技クギや風車等に接触することでその移動方向を変化させながら遊技盤2に沿って落下する。なお、遊技球の発射は、遊技者が停止ボタン22を操作することによって一時的に停止される。
上皿28は、発射装置へ供給される遊技球及び賞球をためるものである。この上皿28の下方には、賞球を溜める下皿29が設けられている。この下皿29と近接配置された取り出しボタン23を遊技者が操作すると、下皿29の下面の一部が開口されて、下皿29に溜まった遊技球が下皿29の下方に配置された不図示の箱に落下する。
遊技者がハンドル20を小さい回転角で回転させた状態を維持するいわゆる「左打ち」を行うと、遊技球が相対的に弱い打球力で打ち出される。この場合、遊技球は、矢印31に例示されるように遊技領域10における左側領域を流下する。一方、遊技者がハンドル20を大きい回転角で回転させた状態を維持するいわゆる「右打ち」を行うと、遊技球が相対的に強い打球力で打ち出される。この場合、遊技球は、矢印32に例示されるように遊技領域10における右側領域を流下する。
左打ちされた遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、第1始動口11、第2始動口12、2つの普通入賞口14、及び電動チューリップ17が設けられている。また、右打ちされた遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、上記第2始動口12、大入賞口13、2つの普通入賞口14、ゲート16、上記電動チューリップ17、特定入賞口19、及び羽根部材90が設けられている。
遊技領域10に打ち出された遊技球は、遊技盤2に沿って流下する過程で、第1始動口11、第2始動口12、大入賞口13、及び普通入賞口14のいずれかに入球して入賞する。これにより、入賞した箇所に応じた所定数の賞球が上皿28に払い出される。なお、入賞しなかった遊技球は、排出口18を介して遊技領域10から排出される。
第1の入賞領域としての第1始動口11は、常時開放されている始動口であり、第2の入賞領域としての第2始動口12は、普通電動役物としての電動チューリップ17が作動しているときだけ開放される始動口である。パチンコ遊技機1では、遊技球が第1始動口11を通過して入賞した場合、又は遊技球が第2始動口12を通過して入賞した場合、遊技者にとって有利な大当たり遊技(特別遊技)を実行するか否かが判定され、その判定結果が後述する表示器4に表示される。
なお、以下の説明では、第1始動口11への遊技球の入賞を条件として実行される判定を「第1特別図柄判定」と呼び、第2始動口12への遊技球の入賞を条件として実行される判定を「第2特別図柄判定」と呼び、これらの判定を総称して「特別図柄判定」と呼ぶものとする。
大入賞口13は、特別図柄判定の結果に応じて開放される特別入賞領域である。この大入賞口13の開口部には、大入賞口13を開閉するプレートが設けられている。大入賞口13は、通常はこのプレートによって閉塞されている。これに対して、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であることを示す所定の大当たり図柄が表示器4に停止表示された場合、すなわち1種大当たりが発生した場合、上記プレートを作動させて大入賞口13を開放する大当たり遊技が実行される。このため、遊技者は、大当たり遊技中に右打ちを行うことで、大当たり遊技が行われていないときに比べてより多くの賞球を得ることができる。なお、第2特別図柄判定の結果が小当たりであることを示す所定の小当たり図柄が表示器4に停止表示されると、後述する羽根部材90を作動させて特定入賞口19を開放する小当たり遊技が実行される。この小当たり遊技中には、V入賞口92(図4参照)が一時的に開放され、この間にV入賞口92に遊技球が入賞することで2種大当たりが発生する。大入賞口13は、このように2種大当たりが発生した場合にも開放される。
電動チューリップ17は、第2始動口12に近接配置されており、一対の羽根部材を有している。この電動チューリップ17は、一対の羽根部材が第2始動口12を閉塞する閉姿勢(図1参照)と、第2始動口12を開放する開姿勢(不図示)とに姿勢変化可能に構成されている。
第2始動口12は、図1に示されるように、通常は電動チューリップ17によって閉塞されている。これに対して、遊技球がゲート16を通過すると、賞球の払い出しは行われないものの、第2始動口12を開放するか否かが判定される。ここで、第2始動口12を開放すると判定された場合、電動チューリップ17の一対の羽根部材が規定時間開姿勢を維持した後に閉姿勢に戻る動作が規定回数行われる。このように、第2始動口12は、電動チューリップ17が作動していないときには遊技球が入賞し難い状態であるのに対して、電動チューリップ17が作動することによって遊技球が入賞し易い状態となる。なお、以下の説明では、ゲート16への遊技球の入賞を条件として実行される判定を「普通図柄判定」と呼ぶものとする。
普通入賞口14は、第1始動口11と同様に常時開放されており、遊技球の入賞によって所定個数の賞球が払い出される入賞口である。なお、第1始動口11等とは異なり、普通入賞口14に遊技球が入賞しても判定が行われることはない。
後述するメイン液晶表示装置5の前面側には、特別図柄判定の結果に応じて一時的に開放される特定領域9が設けられている。この特定領域9については、図4に基づいて後に詳述する。
[表示器4の構成例]
図3は、図1における表示器4の拡大図である。表示器4は、主に特別図柄判定や普通図柄判定に関する情報を表示するものであり、図3に示されるように、第1特別図柄表示器41、第2特別図柄表示器42、第1特別図柄保留表示器43、普通図柄表示器45、普通図柄保留表示器46、及び遊技状態表示器47を有して構成されている。
第1特別図柄表示器41は、第1特別図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから第1特別図柄判定の判定結果を示す判定図柄を停止表示することによって第1特別図柄判定の判定結果を報知する。この第1特別図柄表示器41には、第1特別図柄判定の結果が「大当たり」(1種大当たり)であることを示す大当たり図柄、又は第1特別図柄判定の結果がハズレであることを示すハズレ図柄が停止表示される。
第2特別図柄表示器42は、第2特別図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから第2特別図柄判定の判定結果を示す判定図柄を停止表示することによって第2特別図柄判定の判定結果を報知する。この第2特別図柄表示器42には、第2特別図柄判定の判定結果が「大当たり」(1種大当たり)であることを示す大当たり図柄、第2特別図柄判定の結果が小当たりであることを示す小当たり図柄、又は第2特別図柄判定の結果がハズレであることを示すハズレ図柄が停止表示される。
ところで、特別図柄判定に係る図柄の変動表示中や大当たり遊技中、後述する小当たり遊技中に第1始動口11に新たに遊技球が入賞した場合、この入賞を契機とする第1特別図柄判定及び図柄の変動表示を即座に実行することができない。そこで、本実施形態におけるパチンコ遊技機1は、第1始動口11に遊技球が入賞しても即座に第1特別図柄判定を実行できない場合に、第1特別図柄判定の権利が保留されるように構成されている。第1特別図柄保留表示器43は、このようにして保留された第1特別図柄判定の保留数を表示する。
なお、パチンコ遊技機1では、第2始動口12に遊技球が入賞しても第2特別図柄判定及び図柄の変動表示を即座に実行できない場合、すなわち特別図柄判定に係る図柄の変動表示中や大当たり遊技中、小当たり遊技中に第2始動口12に新たに遊技球が入賞した場合には、第2特別図柄判定は実行されず、また、第2特別図柄判定の権利が保留されることもない。このため、表示器4には、第2特別図柄判定の保留数を表示する表示器は設けられていない。
普通図柄表示器45は、普通図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから普通図柄判定の判定結果を示す判定図柄を停止表示することによって普通図柄判定の判定結果を報知する。なお、例えば普通図柄表示器45における図柄の変動表示中など、遊技球がゲート16を通過しても普通図柄判定及び普通図柄判定に係る図柄の変動表示を即座に実行できない場合には、普通図柄判定の権利が保留される。普通図柄保留表示器46は、このようして保留された普通図柄判定の保留数を表示する。遊技状態表示器47は、パチンコ遊技機1の電源投入時点における遊技状態を表示する。パチンコ遊技機1の遊技状態については、図5に基づいて後に詳述する。
なお、以下の説明では、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に表示される図柄を「特別図柄」と呼び、普通図柄表示器45に表示される図柄を「普通図柄」と呼ぶものとする。
[特定領域9の構成例]
図4は、特定領域9の内部構造を示す模式図である。図4における鉛直方向34及び幅方向35は、図1における鉛直方向34及び幅方向35と対応している。特定領域9は、小当たりが発生することによって遊技球が進入可能に開放される領域であり、その入口である特定入賞口19には、特定入賞口19を開閉する羽根部材90が設けられている。
本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄判定の結果が「大当たり」であることを示す大当たり図柄が判定図柄として停止表示されると、1種大当たりとなって大当たり遊技が実行される。この大当たり遊技は、所定条件(例えば大入賞口13への9個の遊技球の入賞、又は大入賞口13が開放されてから29秒が経過)を満たすまで大入賞口13を開放した状態を維持した後に大入賞口13を閉塞する長開放ラウンド遊技を規定回数実行するものである。なお、大当たり遊技として、遊技球が入球困難に大入賞口13を短開放する短開放ラウンド遊技が規定回数実行される場合もある。
一方、第2特別図柄表示器42に第2特別図柄判定の結果が「小当たり」であることを示す小当たり図柄が判定図柄として停止表示されると、羽根部材90を作動させて特定領域9を開放する小当たり遊技が実行される。この小当たり遊技では、特定領域9を開放してから所定時間(例えば3.2秒)が経過するまで特定領域9を開放した状態を維持した後に特定領域9を閉塞する羽根部材90の動作が規定回数(例えば1回)実行される。このように、小当たりが発生することで、特定領域9への遊技球の進入が可能になる。
図4に示されるように、特定領域9には、案内部材91、V入賞口92、ハズレ入賞口93、及びスライド部材94が設けられている。案内部材91は、特定入賞口19から特定領域9に進入した遊技球をV入賞口92又はハズレ入賞口93へと案内するものである。V入賞口92又はハズレ入賞口93に遊技球が入賞した場合、所定数の賞球が払い出される。ハズレ入賞口93が常時開放されているのに対して、V入賞口92は、通常はスライド部材94によって閉塞されており、特定入賞口19が開放された後の所定期間だけ開放される。具体的には、本実施形態では、特定入賞口19が開放されてから例えば0.5秒後にスライド部材94がスライドしてV入賞口92が開放され、V入賞口92の開放から0.2秒が経過するとスライド部材94が図4に示される元の位置に戻ってV入賞口92が閉塞される。そして、このV入賞口92の開放期間にV入賞口92に遊技球が入賞(V入賞)することで2種大当たりが発生し、小当たり遊技に続いて大当たり遊技が実行される。なお、V入賞口92の開放期間中に遊技球がV入賞口92に入賞しなかった場合、小当たり遊技に続く大当たり遊技は行われない。
なお、本実施形態では、V入賞口92がスライド部材94によって開閉される場合について説明するが、パチンコ遊技機1の奥行方向を軸方向として回動する羽根部材によってV入賞口92を開閉するようにしてもよい。また、1回の小当たり遊技中の羽根部材90の動作パターン(特定入賞口19を開放する時間及び回数)等も適宜変更可能である。
[特別図柄判定の判定結果と遊技状態の変化の説明]
次に、図5を参照しつつ、パチンコ遊技機1の遊技状態について説明する。ここで、図5は、大当たりと遊技状態について説明するための説明図である。図5に示されるように、本実施形態におけるパチンコ遊技機1は、「通常遊技状態」、「時短遊技状態」、又は「大当たり遊技状態」にて遊技が制御される。
「通常遊技状態」は、いわゆる電チューサポート機能が付与されない通常の遊技状態である。「通常遊技状態」は、具体的には、第2始動口12を開放すると普通図柄判定において判定される割合が相対的に低い割合(例えば1/12)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に長い時間(例えば25秒)に設定され、且つ第2始動口12を開放すると判定された場合の第2始動口12の開放時間が相対的に短い時間(例えば0.1秒×1回)に設定される遊技状態である。
「時短遊技状態」は、電チューサポート機能が付与される遊技状態である。「時短遊技状態」は、具体的には、第2始動口12を開放すると普通図柄判定において判定される割合が相対的に高い割合(例えば12/12)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に短い時間(例えば2秒)に設定され、且つ第2始動口12を開放すると判定された場合の第2始動口12の開放時間が相対的に長い時間(例えば0.3秒×5回)に設定される遊技状態である。すなわち、「時短遊技状態」は、通常遊技状態に比べて、第2始動口12が開放状態に制御され易い遊技状態である。
「大当たり遊技状態」は、大入賞口13を開閉する大当たり遊技が行われる特別遊技状態である。「通常遊技状態」又は「時短遊技状態」のときに大当たりになると「大当たり遊技状態」となって大当たり遊技が実行され、その後、「通常遊技状態」又は「時短遊技状態」で遊技が制御されることになる。
遊技盤2の盤面構成上、遊技領域10の左側領域に打ち出された遊技球は第1始動口11に入賞可能であるのに対して、遊技領域10の右側領域に打ち出された遊技球が第1始動口11に入賞することはない。また、「通常遊技状態」のときには第2始動口12は開放状態になり難い。このため、「通常遊技状態」のときに右打ちを行うメリットはない。このように、「通常遊技状態」は、遊技球を遊技領域10の左側領域に打ち出した方が右側領域に打ち出すよりも「大当たり」を引き当て易い左側有利状態であるため、遊技者は、メイン液晶表示装置5に表示されるメッセージやスピーカ24から出力される音声ガイダンスに従って左打ちを行うことになる。
「通常遊技状態」のときに遊技者が左打ちを行って遊技領域10の左側領域に打ち出された遊技球が第1始動口11に入賞すると、第1特別図柄判定が行われ、第1特別図柄表示器41に特別図柄が変動表示された後にその第1特別図柄判定の結果を示す判定図柄が停止表示される。ここで、第1特別図柄判定によって1種大当たりと判定された場合には第1特別図柄表示器41にその旨を示す大当たり図柄が停止表示され、大入賞口13を開放する大当たり遊技が実行される。すなわち、大当たり遊技状態へと移行する。そして、大当たり遊技が終了すると、遊技状態が「時短遊技状態」又は「通常遊技状態」に設定される。
遊技状態が「時短遊技状態」に移行すると、「通常遊技状態」のときに比べて第2始動口12が開放状態になり易くなる。第2始動口12に遊技球が入賞すると、第2特別図柄判定が行われて、第2特別図柄表示器42に特別図柄が変動表示された後にその第2特別図柄判定の結果を示す判定図柄が停止表示される。時短遊技状態のときには第2始動口12への遊技球の入賞が容易である上に、第2始動口12に遊技球が入賞することを条件として実行される第2特別図柄判定の判定結果の大半が小当たりとなる。このため、2種大当たりが発生し易い。すなわち、「時短遊技状態」は、遊技球を遊技領域10の右側領域に打ち出した方が左側領域に打ち出すよりも「大当たり」を引き当て易い右側有利状態であるため、遊技者は、メイン液晶表示装置5に表示されるメッセージやスピーカ24から出力される音声ガイダンスに従って右打ちを行うことになる。
「時短遊技状態」のときに遊技者が右打ちを行って遊技領域10の右側領域に打ち出された遊技球がゲート16を通過すると、普通図柄判定が行われる。「時短遊技状態」のときに普通図柄判定が行われると、12/12という高い割合で第2始動口12を開放すると判定される。また、第2始動口12を開放すると判定された場合、第2始動口12の開放時間が「通常遊技状態」のときに比べて長いので、遊技領域10の右側領域に打ち出された遊技球は、第2始動口12に容易に入賞する。
「時短遊技状態」において、特別図柄が変動表示されておらず、且つ大当たり遊技中や小当たり遊技中ではないときに第2始動口12に遊技球が入賞すると、第2特別図柄判定が行われ、第2特別図柄表示器42に特別図柄が変動表示された後にその第2特別図柄判定の結果を示す判定図柄が停止表示される。ここで、第2特別図柄判定によって小当たりと判定された場合には第2特別図柄表示器42にその旨を示す小当たり図柄が停止表示され、特定領域9及びV入賞口92を一時的に開放する小当たり遊技が実行され、この小当たり遊技中に遊技球がV入賞口92に入賞することで2種大当たりとなって、当該小当たり遊技に続いて大当たり遊技が実行される。すなわち、大当たり遊技状態へと移行する。そして、このように小当たり遊技中にV入賞口92に遊技球が入賞して大当たり遊技が行われた場合、この小当たり遊技のときに第2特別図柄表示器42に停止表示されていた小当たり図柄の種類に応じて、大当たり遊技終了時に遊技状態が時短遊技状態又は通常遊技状態に設定される。
一方、第2特別図柄判定の判定結果が「大当たり」(1種大当たり)である場合、小当たり遊技は実行されず、長開放ラウンド遊技が規定回数(例えば15回又は4回)行われる大当たり遊技が実行された後に、遊技状態が時短遊技状態に設定される。また、第2特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合には、小当たり遊技や大当たり遊技が行われることはなく、また、遊技状態を設定する処理が行われることもない。すなわち、遊技状態は変化しない。ただし、「時短遊技状態」において例えば100回の第2特別図柄判定(又は第1特別図柄判定)が行われても大当たりが発生しなかった場合には、遊技状態が「時短遊技状態」から「通常遊技状態」に戻されることになる。
通常遊技状態で遊技が制御されるときには、通常モード及びアンコールモードのうちのいずれかの演出モードで演出が行われる。ここで、アンコールモードは、時短遊技状態から通常遊技状態へと戻されてから特別図柄判定が所定回数(例えば20回)実行されるまで、或いは通常遊技状態において大当たりとなって大当たり遊技が行われたもののその後に時短遊技状態へは移行せずに通常遊技状態のまま特別図柄判定が所定回数実行されるまで継続する演出モードである。これに対して、通常モードは、アンコールモードで演出が制御される期間以外の期間において設定される演出モードである。この通常モードとアンコールモードとは、例えば背景画像や装飾図柄の変動態様、その他の予告演出の種類などが相異なる。
[パチンコ遊技機1の演出手段の構成例]
図1に示されるように、遊技盤2又は枠部材3には、各種の演出を行うものとして、メイン液晶表示装置5、サブ液晶表示装置6、スピーカ24等が設けられている。
メイン液晶表示装置5は、演出画像を表示する画像表示装置であり、遊技者によって視認され易い位置に設けられている。メイン液晶表示装置5には、例えば、特別図柄判定の結果を報知する装飾図柄、予告演出などを行うキャラクタやアイテム、第1特別図柄判定が保留されていることを示す保留表示画像等の各種表示オブジェクトを含む演出画像が表示される。
サブ液晶表示装置6は、演出画像を表示する画像表示装置であり、メイン液晶表示装置5の上方に設けられている。サブ液晶表示装置6としては、メイン液晶表示装置5に比べて表示画面が小さいものが用いられ、主に、メイン液晶表示装置5で行われる演出に関連する演出を行うために使用される。
なお、本実施形態では、メイン液晶表示装置5及びサブ液晶表示装置6が共に液晶表示装置によって構成されている場合について説明するが、これらの両方又はどちらか一方が例えばEL表示装置等の他の画像表示装置によって構成されてもよい。
スピーカ24は、メイン液晶表示装置5又はサブ液晶表示装置6で行われる表示演出と同期するように楽曲や音声、効果音等を出力して音による演出を行う。
[パチンコ遊技機1の操作手段の構成例]
枠部材3には、遊技者が操作する操作手段として、演出ボタン26及び十字キー27が設けられている(図2参照)。演出ボタン26は、遊技者が押下することによって操作情報を入力するための押ボタンである。十字キー27は、上下左右のいずれかの方向を指示するためのものである。パチンコ遊技機1では、演出ボタン26又は十字キー27から入力された操作情報に応じた演出が行われる場合がある。
[パチンコ遊技機1で行われる新曲発表演出の概要]
メイン液晶表示装置5では、特別図柄が変動表示されるのに伴って装飾図柄を変動表示し、特別図柄判定の判定結果を示す特別図柄が停止表示されるタイミングでその判定結果を示す装飾図柄を停止表示する変動演出が行われる。この変動演出は、基本的には、メイン液晶表示装置5の表示画面の全体領域を用いて行われる。
一方、本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、電源が投入されてからの経過時間がN(Nは自然数)時間を経過する毎に、遊技球を用いた遊技とは無関係な新曲のムービーを再生する新曲発表演出が行われる(図6(B)及び(C)参照)。
ところで、新曲発表演出は、上述したように遊技球を用いた遊技とは無関係な演出であるが、この新曲発表演出が行われている間も遊技球を用いた遊技が継続されるため、新曲発表演出中は、装飾図柄を用いた変動演出と、新曲発表演出とを並行させる必要がある。このため、本実施形態では、全体領域のうちの一部の領域である上部領域に新曲演出画像を表示すると共に、下部領域に装飾図柄を含む変動演出画像を表示することとしている(図6(B)及び(C)参照)。また、本実施形態では、新曲発表演出を際立させるために、下部領域には、装飾図柄等をドット表示することとしている。
新曲発表演出が終了すると、変動演出用の表示領域が、下部領域から全体領域に戻る(図6(C)及び(D)参照)。このように、遊技球を用いた遊技とは無関係な演出を定期的に発生させることで、メイン液晶表示装置5等を用いて行われる演出に変化をもたらすことができ、その結果、遊技が単調になるのを抑制することができる。
図7は、特定の条件下でメイン液晶表示装置5に表示されている新曲発表演出画像が縮小表示される様子を示す画面図である。図7に例示されるように、図7に例示されるように、特別図柄判定の判定結果が大当たりであることを示す装飾図柄が停止表示されると(図7(A)参照)、大当たりの種類が報知され(図7(B)参照)、大入賞口13を開放する長開放ラウンド遊技の開始に先立って、遊技者に右打ちを促す報知を含むオープニング演出が行われる(図7(C)参照)。このように、遊技者にとって比較的重要度が高い情報を報知する演出が行われているときに新曲発表演出の画像を上部領域に表示してしまうと、遊技球を用いた遊技に関する演出(以下「通常演出」ともいう。が妨げられて遊技に支障をきたすおそれがある。このため、本実施形態では、通常演出として比較的重要度が高い演出や信頼度が相対的に高いリーチ演出が行われているときに新曲発表演出の開始時間となった場合には、通常演出画像の全画面表示を継続させると共に、新曲発表演出画像を縮小して通常演出画像に重畳表示することとしている。
[回転演出装置38,39の構造及び動作]
回転演出装置38,39は、枠部材3の上部における左右両端に設けられている(図1参照)。回転演出装置38,39は、内蔵されている発光素子による光と回転体の動きによる演出を行うものである。
図8は、回転演出装置38の内部構造を示す斜視図である。回転演出装置38は、図8に示されるように、第1発光素子381、第2発光素子382、大径回転体383、小径回転体384、ステッピングモータ385等を有して構成されている。
回転演出装置38内部の基台386及び基台387には、それぞれ、第1発光素子381及び第2発光素子382が設けられている。第1発光素子381及び第2発光素子392は、本実施形態では、発光色を変更可能な発光素子(例えばカラーLED)によって構成されている。
大径回転体383は、基台386の周辺に位置する環状部と、第1発光素子381の周辺の一部を覆うように対向配置された一対の壁部とが一体的に構成されたものであり、基台386を中心に回転可能に軸支されている。小径回転体384は、基台387の周辺に位置する環状部と、第2発光素子382の周辺の一部を覆うように対向配置された一対の壁部とが一体的に構成されたものであり、基台387を中心に回転可能に軸支されている。小径回転体384は、大径回転体383に比べて小型のものである。
ステッピングモータ385の回転軸にはギヤ388が固定され、大径回転体383の環状部にはギヤ393が固定され、小径回転体384の環状部にはギヤ391が固定されている。ギヤ391及びギヤ393は、いずれもギヤ392に噛み合わされている。ギヤ389及びギヤ390は一体的に構成されており、ギヤ389がギヤ388に噛み合わされると共に、ギヤ390がギヤ391に噛み合わされている。
このように構成された回転演出装置38は、通常は、半透明なカバー部材395が図1に示されるような姿勢を維持しているため、遊技は、第1発光素子381及び第2発光素子382からの光は視認できるものの、図8に示されている内部構造までは視認することができない。これに対して、回転演出装置38の動作開始が指示されると、まず、不図示のステッピングモータの駆動力によって、カバー部材395(図1参照)が鉛直方向34を軸方向として回動する。これにより、回転演出装置38の内部が露出され、第1発光素子381、第2発光素子382、大径回転体383、及び小径回転体384を遊技者が視認可能となる。次に、この状態で、ステッピングモータ385が駆動すると、その駆動力がギヤ388、ギヤ389、ギヤ390、及びギヤ391を介して小径回転体384に伝達されて小径回転体384が回転し、ギヤ391の回転力がギヤ392を介してギヤ393に伝達されて大径回転体383が回転する。
回転演出装置38では、第1発光素子381及び第2発光素子382を発光させながら上述したように大径回転体383及び小径回転体384を回転させることによって演出が行われる。
なお、回転演出装置39は、回転演出装置38と左右対称な構造といっている点を除いて回転演出装置38と同様に構成されているため、回転演出装置39の構成に関する詳細な説明は省略する。
このように、回転演出装置38,39は、1の演出を実行可能に構成された演出媒体である。ここで、1の演出を実行可能とは、発光色を変化させることが可能であっても、可動物(ここでは大径回転体383及び小径回転体384)の動作パターンが1種類であることを意味する。
[遊技盤2に設けられた各種演出媒体]
図9は、遊技盤2に設けられた各種演出媒体の一部を示すパチンコ遊技機1の正面図である。遊技盤2の前面側には、各種演出媒体が設けられている領域と遊技領域10とを区画する透明枠部材50が設けられている。この透明枠部材50とメイン液晶表示装置5との間には、フットライトユニット51、スライド式左スポットライトユニット61、スライド式右スポットライトユニット66、回動式左スポットライトユニット71、及び回動式右スポットライトユニット76が設けられている。
[フットライトユニット51の構造及び動作]
図10は、フットライトユニット51の構造及び動作について説明するための構造図であり、フットライト511〜514の透過部材516がパチンコ遊技機1の前方に向けられた状態を示す。図11は、フットライトユニット51の構造及び動作について説明するための構造図であり、フットライト511〜514のカラーフィルタ517がパチンコ遊技機1の前方に向けられた状態を示す。なお、図10(B)及び図11(B)は、フットライト511〜514を矢印519の方向から見たフットライト511〜514の側面図である。
フットライトユニット51は、第1フットライト511、第2フットライト512、第3フットライト513、及び第4フットライト514の計4つのフットライト型の可動役物を備えている。
フットライト511〜514は、それぞれ、内部に発光色を変更可能な発光素子(例えばカラーLED)が設けられており、また、一方の面に発光素子の光を透過する透過部材516が設けられていると共に、他方の面に発光素子の光のうちの特定の色(本実施形態では赤色又は緑色)の光のみを透過する2層のカラーフィルタ517が設けられている(図10(B)及び図11(B)参照)。これらのフットライト511〜514は、それぞれ、パチンコ遊技機1の幅方向35を軸方向として回転可能に軸支されている。図10(A)及び図11(A)には、フットライト511〜514の回転軸が二点鎖線518で示されている。
第1フットライト511にはギヤ521が固定され、第2フットライト512にはギヤ522が固定され、第3フットライト513にはギヤ523が固定され、第4フットライト514にはギヤ524が固定されている。これに対して、フットライト511〜514と、これらの駆動源であるステッピングモータ540との間には、幅方向35を軸方向として回転可能に軸支されているシャフト530が設けられている。このシャフト530には、ステッピングモータ540の駆動力をフットライト511〜514のそれぞれに伝達する4つのギヤ531〜534が固定されている。
ステッピングモータ540の回転軸には、ギヤ541が固定されている。ギヤ541は、シャフト530のギヤ531と噛み合わされている。このギヤ531とギヤ521との間には、ギヤ542〜544の3つのギヤが設けられており、これらのギヤは、駆動伝達可能に互いに噛み合わされている。また、ギヤ532とギヤ522との間には、ギヤ545,546の2つのギヤが設けられており、これらのギヤは、駆動伝達可能に互いに噛み合わされている。ギヤ533とギヤ523との間には、ギヤ553,554の2つのギヤが設けられており、これらのギヤは、駆動伝達可能に互いに噛み合わされている。また、ギヤ534とギヤ524との間には、ギヤ555,556の2つのギヤが設けられており、これらのギヤは、駆動伝達可能に互いに噛み合わされている。
ステッピングモータ540が駆動すると、その駆動力がギヤ541及びギヤ531を介してシャフト530に伝達されて、シャフト530が回転する。このシャフト530に設けられた4つのギヤ531〜534は、それぞれギヤ521〜524と駆動伝達可能に連結されているので、シャフト530が回転することによってギヤ521〜524が回転する。すなわち、フットライト511〜514が回転する。
なお、上述したように、ギヤ531とギヤ521との間には3つのギヤが設けられており、ギヤ532とギヤ522との間には2つのギヤが設けられており、ギヤ533とギヤ523との間には3つのギヤが設けられており、ギヤ534とギヤ524との間には2つのギヤが設けられている。このように、各フットライト511〜514に固定されたギヤ521〜524と、シャフト530に固定されたギヤ531〜534との間に介在しているギヤの数がギヤ列によって異なっている。このため、例えば矢印519の方向から見て第1フットライト511及び第3フットライト513が時計回りに回転するときには第2フットライト512及び第4フットライト514が反時計回りに回転し、逆に、第1フットライト511及び第3フットライト513が反時計回りに回転するときには第2フットライト512及び第4フットライト514が時計回りに回転する。このため、ステッピングモータ540の正転と逆転とを交互に繰り返すことにより、フットライト511,513とフットライト512,514とに互い違いの動きをさせることができる。
図12は、フットライト511〜514の表示態様について説明するための説明図である。フットライト511〜514は、遊技の状況に応じて、主に以下のような演出動作を実行する。
図12(A)は、メイン液晶表示装置5の全体領域を用いて変動演出が行われているとき、及び上部領域を用いて新曲発表演出が行われているときのフットライト511〜514の基準姿勢を示している。この基準姿勢は、フットライト511〜514の透過部材516がいずれもパチンコ遊技機1の前方に向くと共に、透過部材516の表面に対する垂線上に概ね遊技者の目が位置するように設定されている。
装飾図柄の変動表示を含む変動演出の画像がメイン液晶表示装置5の全体領域に表示されている場合や、新曲発表演出の画像が上部領域に表示されている場合には、メイン液晶表示装置5で再生されている楽曲の楽曲音がスピーカ24から出力される。これらの場合、スピーカ24から出力されている楽曲音のリズムに合わせて、ステッピングモータ540が正転と逆転とを交互に繰り返すようにステッピングモータ540の駆動が制御される。これにより、楽曲音のリズムに合わせて、フットライト511〜514が基準姿勢を基準として上下に回動する。このため、遊技者は、メイン液晶表示装置5で再生される楽曲の映像及びスピーカ24から出力される楽曲音に加えて、フットライト511〜514の動きを見て、楽曲再生をより楽しむことができる。
なお、全体領域を用いた変動演出中と、上部領域を用いた新曲発表演出中とでは、いずれのときも透過部材516が遊技者側に向けられているためにフットライト511〜514の動きは似たようなものとなるが、変動演出中に再生される楽曲と新曲発表演出中に再生される楽曲とが互いに異なり、また、フットライト511〜514の発光色も再生される楽曲の種類に応じて変化するため、変動演出中のフットライト511〜514の動作パターンと、新曲発表演出中のフットライト511〜514の動作パターンとは、相異なるものとなる。
図12(B)は、各フットライト511〜514のカラーフィルタ517がパチンコ遊技機1の前方の向けられた状態を示している。本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、通常遊技状態のときに第1特別図柄表示器41において特別図柄が変動表示される際に、遊技者に対応するキャラクタ(例えば遊技者が予め選択したキャラクタ)が敵キャラクタとじゃんけんで対戦するという予選を行い、第1特別図柄判定の判定結果が大当たりであることを示す特別図柄が停止表示される場合にはじゃんけんで勝利して予選を通過したように見せる一方で、第1特別図柄判定の判定結果がハズレであることを示す特別図柄が停止表示される場合にはじゃんけんで負けて予選敗退したように見せる演出が行われる場合がある。また、第1特別図柄判定の判定結果が大当たりとなって大当たり遊技が行われているときに、遊技者に対応するキャラクタが予選とは別のキャラクタとじゃんけんで対戦するという決勝戦を行い、この決勝戦で勝利すれば時短遊技状態に移行するように見せる演出が行われる場合がある。
このようにしてメイン液晶表示装置5においてじゃんけんに関する演出が行われている間は、各フットライト511〜514のそれぞれのカラーフィルタ517がパチンコ遊技機1の前方の向けられた状態を維持すると共に、各フットライト511〜514に内蔵されている発光素子を例えば緑色で発光させてフットライト511〜514に「じゃ」「ん」、「け」、「ん」の文字を浮かび上がらせた状態を維持させるといった制御が行われる。
図12(C)は、各フットライト511〜514のカラーフィルタ517がパチンコ遊技機1の前方の向けられた状態を示している。本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、大当たり遊技が終了して時短遊技状態に突入すると、時短遊技状態で遊技が制御されていることを遊技者に分かり易く報知するために、各フットライト511〜514のそれぞれのカラーフィルタ517がパチンコ遊技機1の前方の向けられた状態を維持すると共に、各フットライト511〜514に内蔵されている発光素子を例えば赤色で発光させてフットライト511〜514に「R」、「U」、「S」、「H」の文字を浮かび上がらせた状態を維持させるといった制御が行われる。
また、大当たり遊技中には、遊技者に演出ボタン27の操作を促す演出を行い、大当たり遊技終了後に時短遊技状態で遊技が制御される場合には、演出ボタン27の操作に応じて、透過部材516がパチンコ遊技機1の前方に向けられていた各フットライト511〜514を反転させて各カラーフィルタ517を前方に向け、続いて各フットライト511〜514に内蔵されている発光素子を赤色で発光させて、フットライト511〜514に「R」、「U」、「S」、「H」の文字を浮かび上がらせるといった制御が行われる場合がある。
このように、フットライトユニット51は、変動演出や大当たり中の演出に関連する演出動作、新曲発表演出に関連する演出動作、及び遊技状態を報知する演出動作というように、複数種の演出を実行可能に構成されている。なお、新曲発表演出において再生される新曲が異なればスピーカ24から出力される楽曲音のリズムも異なるため、同じように新曲発表演出を行う場合であっても、再生される新曲が異なればフットライトユニット51の動作パターンや発光パターンも異なることとなる。これは、変動演出や大当たり中の演出に関連する演出動作を行う場合も同様である。
なお、詳細な説明は省略するが、フットライト511〜514の姿勢(ステッピングモータ540の駆動)は、シャフト530に設けられた2つの遮光板536,537に対するフォトインタラプタ538,539の検知結果に基づいて制御される。
[スライド式左スポットライトユニット61の構造及び動作]
パチンコ遊技機1を正面から見てメイン液晶表示装置5の左側には、2つのスライド式左スポットライトユニット61が設けられている。スライド式左スポットライトユニット61は、パチンコ遊技機1の幅方向35の外側に退避した退避位置と、幅方向35の中央部に進出した進出位置(図9参照)との間でスライド可能に構成されている。
図13は、スライド式左スポットライトユニット61の構造及び動作について説明するための構造図である。図13に示されるように、スライド式左スポットライトユニット61は、支持部材610と、スポットライト610と、ラックギヤ612と、ステッピングモータ613とを有して構成されている。
支持部材610には、5個のスポットライト611が固定されている。これらのスポットライト611は、それぞれ、内部に発光色を変更可能な発光素子(例えばカラーLED)が設けられると共に、パチンコ遊技機1の全面側に発光素子の光を外部に透過する透過部材を有して構成されている。このような5個のスポットライト611が固定された支持部材610の上端には、支持部材610の長手方向と直行する方向に延設されたラックギヤ612が設けられている。
ステッピングモータ613の回転軸には、不図示のギヤが固定されており、このギヤとラックギヤ612とは、2つのギヤ614,615を介して駆動伝達可能に連結されている。
スライド式左スポットライトユニット61は、通常は、支持部材610が上記退避位置に位置した状態で後述する回動式左スポットライトユニット71が備えるスポットライト711と連動するように各スポットライト611が発光する。すなわち、通常はステッピングモータ613が駆動せず、各スポットライト611の発光のみが制御される。
これに対して、例えば大当たりに対する信頼度が相対的に高いことを報知するために、特定のリーチ演出中における所定タイミングにおいて、ステッピングモータ613が駆動して支持部材610が退避位置から進出位置へとスライド移動すると共に、各スポットライト611が所定の発光パターンで発光する。
なお、スライド式右スポットライトユニット66は、スライド式左スポットライトユニット61とは左右対称に構成されている点を除いてスライド式左スポットライトユニット61と同様に構成されているため、スライド式右スポットライトユニット66の詳細な説明は省略する。
[回動式左スポットライトユニット71の構造及び動作]
図14〜図17は、回動式左スポットライトユニット71の構造及び動作について説明するための構造図である。図14〜図17のそれぞれにおいて、(A)は回動式左スポットライトユニット71の裏面図、(B)は回動式左スポットライトユニット71の左側面図、(C)は回動式左スポットライトユニット71の正面図である。
図14〜図17に示されるように、回動式左スポットライトユニット71は、スポットライト711〜715、スライド部材716、ステッピングモータ719、フォトインタラプタ724,725等を有して構成されている。
スポットライト711〜715は、内部に発光色を変更可能な発光素子(例えばカラーLED)が設けられると共に、パチンコ遊技機1の前面側に発光素子の光を外部に透過する透過部材を有して構成されている。スポットライト711〜715は、縦一列に配置されており、それぞれ、鉛直方向34を軸方向として回動可能に軸支されている。スポットライト711〜715の裏面には、それぞれ、弧状の突起7111,7121,7131,7141,7151が形成されており、スポットライト711〜715は、それぞれ、突起7111,7121,7131,7141,7151がスライド部材716に近づく方向に回動付勢されている。
スライド部材716は、鉛直方向34を長手方向としてスポットライト711〜715の後ろ側に配置されており、上下動可能に支持されている。このスライド部材716は、その上下動によって、スポットライト711〜715を姿勢変化させるものであり、スポットライト711〜715と対向する面に、弧状の突起7160〜7169が所定の間隔で設けられている。このスライド部材716の下端側には、ラックギヤ7170が固定されている。
ステッピングモータ719の回転軸には、ギヤ720が固定されている(例えば図14(C)参照)。ギヤ720とラックギヤ7170との間には、一体的に構成されたギヤ721及びギヤ722が配置されており、ギヤ721がギヤ720と噛み合わされると共に、ギヤ722がラックギヤ7170と噛み合わされている(例えば図14(A)及び(C)参照)。このため、ステッピングモータ719が駆動すると、その駆動力が、ギヤ720、ギヤ721、ギヤ722、及びラックギヤ7170を介してスライド部材716に伝達されて、スライド部材716が上下動する。なお、ステッピングモータ719の回転方向を切り換えることにより、スライド部材716の移動方向を切り換えることができる。
スライド部材716が第1位置(図14参照)に配置された状態では、図14(B)に示されるように、突起7111が突起7160と当接し、突起7121が突起7162と当接し、突起7131が突起7164と当接し、突起7141が突起7166と当接し、突起7151が突起7168と当接している。このため、スポットライト711〜715は、図15に示されている状態に比べて、突起7160,7162,7164,7166,7168の高さに応じた角度だけ、上方から見て反時計回り(遊技者から見て右向き)に回動した状態となっている(図15(C)及び図14(C)参照)。
スライド部材716が第1位置に配置された状態でステッピングモータ719を駆動させてスライド部材716を上方に所定の距離だけ移動させると、スライド部材716が第2位置(図15参照)に配置される。
スライド部材716が第2位置に配置された状態では、図15(B)に示されるように、突起7111,7121,7131,7141,7151が、いずれの突起7160〜7169とも当接せずに、スライド部材716の本体と当接する。このため、スポットライト711〜715は、図14に示される状態に比べて、突起7160,7162,7164,7166,7168の高さに応じた角度だけ、上方から見て時計回りに回動した状態となっている(図14(C)及び図15(C)参照)。
このため、スライド部材716が第1位置(図14参照)と第2位置(図15参照)との間の往復を繰り返すようにステッピングモータ719の正転と逆転とを交互に繰り返すことにより、スポットライト711〜715に、互いに同じような首振り動作を行わせることができる。
スライド部材716が第2位置に配置された状態でステッピングモータ719を駆動させてスライド部材716を上方に所定の距離だけ移動させると、スライド部材716が第3位置(図16参照)に配置される。
スライド部材716が第3位置に配置された状態では、図16(B)に示されるように、突起7121及び突起7141はスライド部材716が第2位置に配置されていたときと同じようにスライド部材716の本体と当接し、突起7111が突起7161と当接し、突起7131が突起7165と当接し、突起7151が突起7169と当接する。このため、スポットライト711〜715は、図15に示される状態に比べて、スポットライト711,713,715のみが突起7161,7165,7169の高さに応じた角度だけ、上方から見て反時計回り(遊技者から見て右向き)に回動した状態となっている(図15(C)及び図16(C)参照)。
このため、スライド部材716が第2位置(図15参照)と第3位置(図16参照)との間の往復を繰り返すようにステッピングモータ719の正転と逆転とを交互に繰り返すことにより、スライド部材716を第1位置と第2位置との間で往復させる場合とは異なる動作パターンでスポットライト711〜715を動作させることができる。
スライド部材716が第3位置に配置された状態でステッピングモータ719を駆動させてスライド部材716を上方に所定の距離だけ移動させると、スライド部材716が第4位置(図17参照)に配置される。
スライド部材716が第4位置に配置された状態では、図17(B)に示されるように、突起7111,7131,7151がスライド部材716の本体と当接し、突起7121,7141が突起7163,7167と当接する。このため、図16に示される状態に比べて、スポットライト711,713,715は、突起7161,7165,7169の高さに応じた角度だけ、上方から見て時計回り(遊技者から見て左向き)に回動し、スポットライト712,714は、突起7163,7167の高さに応じた角度だけ、上方から見て反時計回り(遊技者から見て右向き)に回動した状態となっている(図16(C)及び図17(C)参照)。
このため、スライド部材716が第3位置(図16参照)と第4位置(図17参照)との間の往復を繰り返すようにステッピングモータ719の正転と逆転とを交互に繰り返すことにより、スライド部材716を、第1位置と第2位置との間で往復させる場合や、第2位置と第3位置との間で往復させる場合とは異なる動作パターンでスポットライト711〜715を動作させることができる。
このように、本実施形態では、スライド部材716を第1位置と第2位置との間で繰り返し往復させる第1の動作パターンと、スライド部材716を第2位置と第3位置との間で繰り返し往復させる第2の動作パターンと、スライド部材716を第3位置と第4位置との間で繰り返し往復させる第3の動作パターンとが用意されている。
そして、これに対して、本実施形態では、変動演出中にスピーカ24から楽曲音が出力されている場合にはスライド部材716を第1の動作パターンで動作させ、大当たり遊技中にスピーカ24から楽曲音が出力されている場合にはスライド部材716を第2の動作パターンで動作させ、新曲発表演出中に新曲の楽曲音がスピーカ24から出力されている場合にはスライド部材716を第3の動作パターンで動作させることとしている。
このように、回動式左スポットライトユニット71は、フットライトユニット51などと同様に、動作パターンが相異なる複数種の演出を実行可能に構成されている。なお、新曲発表演出において再生される新曲が異なればスピーカ24から出力される楽曲音のリズムも異なるため、同じように新曲発表演出を行う場合であっても、再生される新曲が異なれば、回動式左スポットライトユニット71の動作パターンや発光パターンも異なることになる。これは、変動演出や大当たり中の演出に関連する演出動作を行う場合も同様である。
なお、ラックギヤ7170には、所定の2箇所に切欠きが形成されており、フォトインタラプタ724,725がラックギヤ7170自体を検知しているときと切欠きを検知しているときとではフォトインタラプタ724,725から出力される検知信号の出力レベルが相違する。このため、フォトインタラプタ724,725からの検知信号の出力レベルの変化に基づいて、スライド部材716の上下方向における位置を特定することができ、その結果、スライド部材716の移動制御を正確に行うことができる。
[回動式右スポットライトユニット76の構造及び動作]
図18は、回動式右スポットライトユニット76の構造及び動作について説明するための構造図である。図18に示されるように、回動式右スポットライトユニット76は、スポットライト761〜763、駆動伝達機構765、ステッピングモータ766などを有して構成されている。
回動式右スポットライトユニット76は、回動式左スポットライトユニット71と比較すると、スライド部材の形状が異なるものの、駆動伝達機構765は同様の構成を有している。このため、回動式右スポットライトユニット76については構造を図示するに留め、その構造に関する説明は省略する。
なお、スポットライト761〜763の背面には、スライド部材716(図14(B)参照)とは突起の数が異なるもののスライド部材716と同様のスライド部材が配置されているので、ステッピングモータ766の駆動をステッピングモータ719と同様に制御することにより、回動式右スポットライトユニット76を回動式左スポットライトユニット71と同様の動作パターンで動作させることが可能である。すなわち、回動式左スポットライトユニット71と連動させることが可能である。
[制御データ及び優先度の説明]
ここまでの説明から明らかなように、パチンコ遊技機1に設けられている演出媒体のうち、回転演出装置38,39が1種類の演出動作を実行するのに対して、フットライトユニット51、回動式左スポットライトユニット71、及び回動式右スポットライトユニット76は、複数種の演出動作を実行する。具体的には、回転演出装置38,39が遊技に直接関係する演出動作のみを実行するのに対して、フットライトユニット51、回動式左スポットライトユニット71、及び回動式右スポットライトユニット76は、遊技に直接関係する演出動作の他に、遊技とは直接関係しない新曲発表演出に関する演出動作を実行する。
このような1つの演出媒体において複数種の演出動作が実行可能である場合、以下のような問題が生じるおそれがある。すなわち、遊技球を用いた遊技とは無関係なタイミングで上述した新曲発表演出が開始されるため、フットライトユニット51、回動式左スポットライトユニット71、及び回動式右スポットライトユニット76によって遊技に直接関係する演出動作が実行されているときに新曲発表演出に関する演出動作の実行が指示されたり、或いは、逆に新曲発表演出に関する演出動作の実行中に遊技に直接関係する演出動作の実行が指示されたりする場合がある。このような場合、フットライトユニット51、回動式左スポットライトユニット71、及び回動式右スポットライトユニット76に対して正常な演出動作を行わせることができなくなるおそれがある。
そこで、本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、複数種の演出を実行可能な演出媒体の各演出動作に対して優先度を設定して、優先度が最も高い演出動作を他の演出動作に優先して実行することで、正常な演出動作が行えなくなるのを防止することとしている。
フットライトユニット51、回動式左スポットライトユニット71、及び回動式右スポットライトユニット76の演出動作は、後述する演出制御基板130(図20参照)から送信されるコマンドに基づいて、同じく後述するランプ制御基板150(図20参照)によって制御される。このランプ制御基板150が有するランプRAM153には、ランプ制御基板150が演出制御基板130から受信したコマンド及びそのコマンドに含まれている各種制御情報を制御データとして格納するための記憶領域が設けられている。
この記憶領域は、図19に例示されるように、本実施形態では、第1レイヤ、第2レイヤ、第3レイヤ、及び第4レイヤの4つのレイヤから構成されている。ここで、第1レイヤは、最も優先度が低い演出動作に関する制御データが格納される記憶領域である。第2レイヤは、制御データが第1レイヤに格納される演出動作の次に優先度が低い演出動作に関する制御データが格納される記憶領域である。第3レイヤは、制御データが第2レイヤに格納される演出動作の次に優先度が低い演出動作に関する制御データが格納される記憶領域である。第4レイヤは、優先度が最も高い演出動作に関する制御データが格納される記憶領域である。
図には示されていないが、ランプ制御基板150のランプROM152(図20参照)には、演出制御基板130から受信した各種コマンドの優先度を予め規定した優先度情報が記憶されている。この優先度情報は、言い換えれば、ランプ制御基板150によって制御される複数種の演出のそれぞれの湯鮮度を示す情報である。これに対して、ランプ制御基板150のランプCPU151(図20参照)は、演出制御基板130から送信されたコマンドを受信した場合に、そのコマンドの優先度を優先度情報に基づいて特定し、その特定結果に応じたレイヤにそのコマンドを制御データとして格納する。各レイヤには、具体的には以下のような制御データが格納される。
第1レイヤには、制御データとして、リーチ無し演出用の変動演出開始コマンド、及びラウンド中演出開始コマンドが格納される。ここで、リーチ無し演出用の変動演出開始コマンドは、遊技者に大当たりを期待させるリーチ演出を含まない変動演出に伴う演出動作の実行を指示するコマンドである。また、ラウンド中演出開始コマンドは、大当たり遊技における長開放ラウンド遊技に関する演出動作の実行を指示するコマンドである。これらのコマンドに応じた演出動作は、仮に途中で中断されたとしても大きな支障が出ることがないため、これらのコマンドは、第1レイヤに格納される。
また、第1レイヤには、リーチ無し演出用の変動演出開始コマンド、及びラウンド中演出開始コマンドに加えて、新曲発表動作開始コマンドが格納される。この新曲発表動作開始コマンドは、メイン液晶表示装置5及びスピーカ24を用いて行われる新曲発表演出に伴う演出動作の実行を指示するコマンドである。本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、新曲発表演出が開始されると、メイン液晶表示装置5の表示画面における上部領域に新曲の映像が再生されると共に、上部領域よりも狭い下部領域に変動演出の画像がドット表示される。すなわち、新曲発表演出は、リーチ演出を含まない大当たりが全く期待できない変動演出よりも優先度が高くなっている。このため、新曲発表動作開始コマンドが受信された場合、第1レイヤに格納されているリーチ無し演出用の変動演出開始コマンド又はラウンド中演出開始コマンドの制御データが新曲発表動作開始コマンドの制御データに書き換えられる。
第2レイヤには、制御データとして、リーチ有り演出用の変動演出開始コマンドが格納される。ここで、リーチ有り演出用の変動演出開始コマンドは、遊技者に大当たりを期待させるリーチ演出を含む変動演出に伴う演出動作の実行を指示するコマンドである。例えばメイン液晶表示装置5において大当たりに対する信頼度が相対的に高いリーチ演出が行われているときに新曲発表演出の開始時間となった場合、通常演出画像の全画面表示を継続させると共に、新曲発表演出画像を縮小して通常演出画像に重畳表示することとしている(図7参照)。すなわち、メイン液晶表示装置5においては、大当たりに対する信頼度が相対的に高いリーチ演出中は、そのリーチ演出の優先度が新曲発表演出の優先度よりも高くなっている。このため、メイン液晶表示装置5において行われる表示演出と優先度を一致させるために、リーチ有り演出用の変動演出開始コマンドは、新曲発表動作開始コマンドが格納される第1レイヤよりも上位の第2レイヤに格納される。
第3レイヤには、制御データとして、オープニング演出開始コマンド、及びエンディング演出開始コマンドが格納される。ここで、オープニング演出開始コマンドは、大当たり遊技のオープニング開始時に演出制御基板130から送信されるコマンドであり、このオープニング演出開始コマンドが送信されると、メイン液晶表示装置5では、大当たり遊技が開始されることを遊技者に報知すると共に遊技者に右打ちを促す演出が行われる。また、エンディング演出開始コマンドは、大当たり遊技のエンディング開始時に演出制御基板130から送信されるコマンドであり、このエンディング演出開始コマンドが送信されると、メイン液晶表示装置5では、大当たり遊技が終了することを遊技者に報知する演出が行われる。
このように、オープニング演出開始コマンド又はエンディング演出開始コマンドが送信されると、メイン液晶表示装置5において、遊技球を用いた遊技に関する比較的重要な情報を報知するための表示演出が行われる。これに対して、このような表示演出が行われている状況下でフットライトユニット51、回動式左スポットライトユニット71、及び回動式右スポットライトユニット76による演出動作を行うと、表示演出の妨げになるおそれがある。このため、ランプCPU151は、オープニング演出開始コマンド又はエンディング演出開始コマンドを受信した場合には、これらのコマンドを第2レイヤよりも上位の第3レイヤに格納して、オープニング中やエンディング中は、フットライトユニット51、回動式左スポットライトユニット71、及び回動式右スポットライトユニット76による演出動作を禁止することとしている。
第4レイヤには、制御データとして、時短報知コマンドが格納される。ここで、時短報知コマンドは、フットライトユニット51に「R」、「U」、「S」、「H」の文字を浮かび上がらせる演出動作の開始を指示するコマンドである。
ところで、時短遊技状態は、通常遊技状態に比べて大当たりを引き当て易い遊技者にとって有利な状態である。このため、遊技状態を時短遊技状態に移行させることが遊技者にとって大きなポイントであり、遊技状態が時短遊技状態に移行することを報知する演出や、現在の遊技状態が時短遊技状態であることを報知する演出は、他の演出に比べて重要度が高い。このため、ランプCPU151は、時短報知コマンドを受信した場合、第3レイヤよりも上位の第4レイヤに時短報知コマンドを格納することで、時短遊技状態に関する演出動作を最優先で行うこととしている。本実施形態では、時短報知コマンドが第4レイヤに格納された場合、フットライト511〜514に「R」、「U」、「S」、「H」の文字を浮かび上がらせるフットライトユニット51による演出動作が最優先で実行される。
ランプCPU151は、このようにして演出制御基板130から受信したコマンドを優先度情報に基づいて適切なレイヤに格納すると共に、第1レイヤ〜第4レイヤに格納されている各制御データに基づいて、フットライトユニット51、回動式左スポットライトユニット71、及び回動式右スポットライトユニット76による演出動作を制御する。具体的には、演出制御基板130からのコマンドを受信してそのコマンドを適切なレイヤに格納すると、制御データが格納されているレイヤの中で最上位のレイヤを特定して、そのレイヤに格納されている制御データに応じた演出動作をフットライトユニット51、回動式左スポットライトユニット71、及び回動式右スポットライトユニット76に実行させる。
また、ランプCPU151は、実行中の演出動作が終了した場合にも同様に、制御データが格納されているレイヤの中で最上位のレイヤを特定して、そのレイヤに格納されている制御データに応じた演出動作をフットライトユニット51、回動式左スポットライトユニット71、及び回動式右スポットライトユニット76に実行させる。
ここまでの図19に基づく説明から明らかなように、優先度記憶情報は、本実施形態では、遊技球を用いた遊技に関する演出動作の方が、遊技とは無関係な特定演出動作(本実施形態では新曲発表演出動作)よりも優先度が高いことを示す情報としてランプROM152に記憶されている。
以下、上述したような演出動作の制御を実現するためのパチンコ遊技機1の内部構成やパチンコ遊技機1で行われる処理について、詳細に説明する。
[パチンコ遊技機1の制御装置の構成]
遊技盤2の裏面側には、賞球として払い出される遊技球を溜めておく球タンクの他に、パチンコ遊技機1の動作を制御する制御装置が設けられている。図20に例示されるように、パチンコ遊技機1の制御装置は、判定の実行や演出制御基板130へのコマンド送信処理等を制御する遊技制御基板100、遊技制御基板100から受信したコマンドに基づいて演出を統括的に制御する演出制御基板130、画像や音による演出を制御する画像音響制御基板140、各種のランプやロゴ役物7による演出を制御するランプ制御基板150等から構成されている。本実施形態では、遊技制御基板100が遊技の進行を制御する遊技制御部として機能し、演出制御基板130、画像音響制御基板140、及びランプ制御基板150が演出を制御する演出制御部として機能する。
[遊技制御基板100の構成例]
遊技制御基板100は、メインCPU101、メインROM102、及びメインRAM103を備えている。メインCPU101は、メインROM102に記憶されたプログラム等に基づいて、判定や払い出し賞球数に関連する各種の演算処理を行う。メインRAM103は、メインCPU101が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
遊技制御基板100には、第1始動口スイッチ111、第2始動口スイッチ112、電動チューリップ開閉部113、ゲートスイッチ114、大入賞口スイッチ115、大入賞口制御部116、普通入賞口スイッチ117、特定入賞口スイッチ118、特定領域開閉部119、V入賞口スイッチ120、ハズレ入賞口スイッチ121、V入賞口開閉部122、及び表示器4を構成する各表示器41〜43,45〜47が接続されている。
第1始動口スイッチ111は、第1始動口11に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。第2始動口スイッチ112は、第2始動口12に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。電動チューリップ開閉部113は、遊技制御基板100からの制御信号に応じて、電動チューリップ17の一対の羽根部材に駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、第2始動口12を開閉する。ゲートスイッチ114は、遊技球がゲート16を通過したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。大入賞口スイッチ115は、大入賞口13に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。大入賞口制御部116は、遊技制御基板100からの制御信号に応じて、大入賞口13を閉塞するプレートに駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、大入賞口13を開閉する。普通入賞口スイッチ117は、遊技球が普通入賞口14に入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。
特定入賞口スイッチ118は、遊技球が特定入賞口19に入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。特定領域開閉部119は、遊技制御基板100からの制御信号に応じて、羽根部材90に駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、特定入賞口19を開閉する。V入賞口スイッチ120は、遊技球がV入賞口92に入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。ハズレ入賞口スイッチ121は、遊技球がハズレ入賞口93に入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。V入賞口開閉部122は、スライド部材94に駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、V入賞口92を開閉する。
遊技制御基板100のメインCPU101は、第1始動口スイッチ111、第2始動口スイッチ112、大入賞口スイッチ115、普通入賞口スイッチ117、V入賞口スイッチ120、又はハズレ入賞口スイッチ121からの検知信号が入力されると、遊技球が入賞した場所に応じた所定数の賞球の払い出しを払出制御基板(不図示)に指示し、払出制御基板からの情報に基づいて、払い出す賞球の個数を管理する。
この払出制御基板は、遊技盤2の裏面側に設けられている球タンクから上皿28又は下皿29へ賞球を送り出す駆動モータ等を有して構成されている。
メインCPU101は、第1始動口スイッチ111からの検知信号が入力されたタイミングで取得情報としての各種乱数を取得し、取得した乱数を用いて第1特別図柄判定を実行する。また、メインCPU101は、第2始動口スイッチ112からの検知信号が入力されたタイミングで取得情報としての各種乱数を取得し、取得した乱数を用いて第2特別図柄判定を実行する。そして、「大当たり」であると判定した場合には、大入賞口制御部116を介して大入賞口13を開閉する。
また、メインCPU101は、第2特別図柄判定の結果が小当たりであると判定した場合には、特定領域開閉部119を介して羽根部材90を作動させることで特定入賞口19を開閉すると共に、V入賞口開閉部122を介してスライド部材94を作動させることでV入賞口92を開閉する。そして、スライド部材94の作動中にV入賞口92に遊技球が入賞した場合、「大当たり」であると判定した場合と同様に、大入賞口制御部116を介して大入賞口13を開閉する。
また、メインCPU101は、ゲートスイッチ114からの検知信号が入力されたタイミングで乱数を取得し、取得した乱数を用いて普通図柄判定を実行する。そして、第2始動口12を開放すると判定した場合、電動チューリップ開閉部113を介して電動チューリップ17を作動させることによって、第2始動口12を一時的に開放する。
また、メインCPU101は、表示器4を構成する各表示器41〜43,45〜47に対して、図3に基づいて上述した処理を実行させる。
[演出制御基板130の構成例]
演出制御基板130は、サブCPU131、サブROM132、サブRAM133、及びRTC(リアルタイムクロック)134を備えている。サブCPU131は、サブROM132に記憶されたプログラムに基づいて、演出を制御する際の演算処理を行う。サブRAM133は、サブCPU131が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。RTC134は、現時点の日時(日付及び時刻)を計測する。
サブCPU131は、遊技制御基板100から送信される特別図柄判定や普通図柄判定、特別遊技等に関する遊技情報に基づいて、演出内容を設定する。その際、演出ボタン26又は十字キー27からの操作情報の入力を受け付けて、その操作情報に応じた演出内容を設定する場合もある。また、サブCPU131は、設定した演出内容の演出の実行を指示するコマンドを画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信する。
[ランプ制御基板150の構成例]
ランプ制御基板150は、ランプCPU151、ランプROM152、及びランプRAM153を備えている。ランプCPU151は、ランプROM152に記憶されたプログラムに基づいて、ロゴ役物7、遊技盤2に設けられた盤ランプ25、枠部材3に内蔵された枠ランプ37、回転演出装置38,39、及びライトユニット51,61,66,71,76の動作を制御する際の演算処理を行う。ランプRAM153は、ランプCPU151が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
ランプROM152には、発光パターンデータ及び動作パターンデータが記憶されている。ここで、発光パターンデータは、ロゴ役物7、盤ランプ25、枠ランプ37、回転演出装置38,39が備える発光素子、及びライトユニット51,61,66,71,76が備える発光素子のそれぞれの発光パターンを示すデータである。動作パターンデータは、ロゴ役物7、回転演出装置38,39、ライトユニット51,61,66,71,76の動作パターンを示すデータである。なお、本実施形態では、回転演出装置38,39に対しては1種類の動作パターンデータが記憶されており、ライトユニット51,61,66,71,76に対してはそれぞれ複数種類の動作パターンデータが記憶されている。
ランプCPU151は、ランプROM152に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御基板130から受信したコマンドに対応する発光パターンデータをランプRAM153に読み出して、ロゴ役物7の発光素子、盤ランプ25、枠ランプ37、回転演出装置38,39の発光素子381,382、ライトユニット51,61,66,71,76の各発光素子の発光を制御する。また、ランプCPU151は、ランプROM152に記憶された動作パターンデータの中から、演出制御基板130から受信したコマンドに対応する動作パターンデータをランプRAM153に読み出して、ロゴ役物7、回転演出装置38,39、ライトユニット51,61,66,71,76を動作させる各ステッピングモータの駆動を制御する。
[画像音響制御基板140の構成]
図21は、画像音響制御基板140の構成例を示すブロック図である。画像音響制御基板140は、メイン液晶表示装置5及びサブ液晶表示装置6の画像表示制御と、スピーカ24からの音声出力制御とを行うものである。この画像音響制御基板140は、図21に示されるように、統括CPU141、VDP(Video Display Processor)142、音響DSP(Digital Signal Processor)143、制御用ROM144、制御用RAM145、音響用ROM146、SDRAM147、及びVRAM149を備えている。
統括CPU141は、制御用ROM144に記憶されているプログラムや各種テーブル、演出制御基板130から受信したコマンド、RTC134から取得したRTC情報に基づいて、VDP142に対して、CGROM148に記憶されている画像データをメイン液晶表示装置5又はサブ液晶表示装置6に表示させる指示を行う。この指示は、主にディスプレイリストの出力によって行われる。
ここで、ディスプレイリストは、フレーム単位で描画の実行を指示するためのコマンド群で構成されており、描画する画像の種類、画像を描画する位置(座標)、表示の優先順位、表示倍率、回転角、透過率等の各種パラメータを含むものである。
統括CPU141は、音響DSP143に対しても、音響用ROM146に記憶されている音響データをスピーカ24から出力させる指示を行う。
制御用ROM144は、マスクROMで構成されており、統括CPU141の制御プログラム、ディスプレイリストを生成するためのディスプレイリスト生成プログラム等が記憶されている。
制御用RAM145は、統括CPU141が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
CGROM148は、通常演出や新曲発表演出などを実行するために必要な演出データを記憶するものである。このCGROM148は、フラッシュメモリ、EEPROM、EPROM、マスクROM等から構成され、所定範囲の画素(例えば32×32ピクセル)における画素情報の集まりからなるスプライトデータ(1枚の画像データ)、複数の画像データの集まりからなるムービーデータ等を圧縮して記憶している。なお、画素情報は、それぞれの画素毎に色番号を指定する色番号情報と画像の透明度を示すα値とから構成されている。また、CGROM148は、色番号を指定する色番号情報と実際に色を表示するための表示色情報とが対応づけられたパレットデータ等を圧縮せずに記憶している。
このCGROM148には、新曲発表演出を行うためのデータとして、新曲発表演出用ムービーデータが各新曲に対して個別に記憶されている。
VDP142は、統括CPU141によって作成されたディスプレイリストに基づいてどの新曲の新曲発表演出の実行が指示されたかを特定し、特定した新曲の新曲発表演出用ムービーデータをCGROM148から読み出して再生する。
また、CGROM148には、通常演出の画像を生成するために使用されるスプライトデータとして、通常演出データを記憶している。通常演出データは、新曲発表演出が行われたか否かに関わらず使用可能なデータである。
VDP142は、統括CPU141によって作成されたディスプレイリストに基づいて通常演出データをCGROM148から読み出して、通常演出を行うための描画処理を実行する。
なお、CGROM148に記憶される画像データの一部のみを圧縮しておくようにしてもよい。また、ムービーデータの圧縮方法としては、MPEG4等の公知の種々の圧縮方式を用いることができる。
VRAM149は、画像データを高速に書き込んだり読み出したりすることができるSRAMで構成されており、ディスプレイリスト記憶領域1491、展開記憶領域1492、全画面用フレームバッファ1493、縮小画像用フレームバッファ1494、メイン液晶用フレームバッファ1495、サブ液晶用フレームバッファ1496を有して構成されている。
ディスプレイリスト記憶領域1491は、統括CPU141から出力されたディスプレイリストを一時的に記憶するものである。展開記憶領域1492は、CGROM148から読み出された後に伸長された画像データを記憶するものである。
全画面用フレームバッファ1493は、全体領域に表示される画像を描画するための描画用フレームバッファである。通常演出のみが行われる場合(図6(A)参照)、新曲発表演出の画像を上部領域に表示すると共に通常演出の画像を下部領域にドット表示する場合(図6(B)及び(C)参照)、この全画面用フレームバッファ1493を用いて描画処理が行われる。
縮小画像用フレームバッファ1494は、メイン液晶表示装置5に縮小表示される新曲発表演出画像(図7参照)を描画するための描画用フレームバッファである。この縮小画像用フレームバッファ1494を備えていることにより、通常演出画像の全画面表示と新曲発表演出画像の縮小表示とを同時且つ容易に行うことができる。
メイン液晶用フレームバッファ1495は、全画面用フレームバッファ1493(及び縮小画像用フレームバッファ1494)から転送される画像データを一時的に記憶する表示用フレームバッファである。サブ液晶用フレームバッファ1496は、サブ液晶表示装置6に表示される画像データを描画して表示するための描画と表示に兼用されるフレームバッファである。
VDP142は、CGROM148に圧縮された状態で記憶されている画像データを伸長して、伸長した画像データを展開記憶領域1492に格納する。また、VDP142は、ディスプレイリスト記憶領域1491に記憶されたディスプレイリストに基づいて、全画面用フレームバッファ1493、縮小画像用フレームバッファ1494、又はサブ液晶用フレームバッファ1496を用いて描画処理を行う。また、VDP142は、VRAM149内の表示用フレームバッファ(メイン液晶用フレームバッファ1495又はサブ液晶用フレームバッファ1496)に記憶された画像データから画像の色を示す映像信号としてのRGB信号を生成し、生成したRGB信号をメイン液晶表示装置5又はサブ液晶表示装置6に出力する。
音響DSP143には、楽曲や音声、効果音等に関する各種音響データを記憶する音響用ROM146と、音響DSP143によるデータ処理等の作業領域として使用されるSDRAM147が接続されている。音響DSP143は、統括CPU141からの指示に対応する音響データを音響用ROM146からSDRAM147に読み出してデータ処理を実行し、データ処理後の音響データをスピーカ24に出力させる。
[遊技制御基板100によるタイマ割込み処理]
次に、図22を参照しつつ、遊技制御基板100において実行されるタイマ割込み処理について説明する。ここで、図22は、遊技制御基板100において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。遊技制御基板100は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図22に例示されている一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図22以降のフローチャートに基づいて説明する遊技制御基板100の処理は、メインROM102に記憶されているプログラムに基づいてメインCPU101が発行する命令に従って行われる。
まず、メインCPU101は、大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、小当たり用図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、及び普通図柄乱数の各種乱数を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS1)。
ここで、大当たり乱数は、大当たり、小当たり、又はハズレを決定するための乱数である。大当たり用図柄乱数は、大当たりであると判定された場合に、大当たりの種類を決定するための乱数である。小当たり用図柄乱数は、小当たり遊技中にV入賞口92に遊技球が入賞した場合に発生する2種大当たりの種類を決定するための乱数である。リーチ乱数は、ハズレであると判定された場合に、リーチ有りの演出を行うか或いはリーチ無しの演出を行うかを決定するための乱数である。変動パターン乱数は、特別図柄が変動表示される際の変動パターンを決定するための乱数である。普通図柄乱数は、第2始動口12を開放するか否かを決定するための乱数である。大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、小当たり用図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、及び普通図柄乱数は、このステップS1の処理が行われる毎に「1」ずつ加算される。なお、このステップS1の処理を行うカウンタとしてはループカウンタが使用されており、各乱数は、予め設定された最大値に達した後は「0」に戻る。
ステップS1の処理に続いて、メインCPU101は、各スイッチからの検知信号が入力された場合に、スイッチ処理を実行する(ステップS2)。このスイッチ処理については、図23〜図26に基づいて後に詳述する。
ステップS2の処理に続いて、メインCPU101は、特別図柄判定を実行し、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄を変動表示させてから特別図柄判定の結果を示す判定図柄を停止表示させる処理等を含む特別図柄処理を実行する(ステップS3)。この特別図柄処理については、図27に基づいて後に詳述する。
ステップS3の処理に続いて、メインCPU101は、普通図柄判定を実行し、普通図柄表示器45に普通図柄を変動表示させてから普通図柄判定の結果を示す普通図柄を停止表示させる処理等を含む普通図柄処理を実行する(ステップS4)。この普通図柄処理については、図31に基づいて後に詳述する。
ステップS4の処理に続いて、メインCPU101は、普通図柄判定を行った結果、第2始動口12を開放すると判定した場合に、電動チューリップ開閉部113を介して電動チューリップ17を作動させる電動チューリップ処理を実行する(ステップS5)。この電動チューリップ処理については、図32に基づいて後に詳述する。
ステップS5の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS3の特別図柄処理において小当たりであると判定した場合に、特定領域開閉部119を介して羽根部材90を作動させると共に、V入賞口開閉部122を介してスライド部材94を作動させる特定領域開放制御処理を実行する(ステップS6)。この特定領域開放制御処理については、図33及び図34に基づいて後に詳述する。
ステップS6の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS3において大当たりであると判定した場合、又は小当たり遊技中にV入賞口92に遊技球が入賞した場合に、大入賞口制御部116を制御して大入賞口13を開放する大入賞口開放制御処理を実行する(ステップS7)。この大入賞口開放制御処理については、図35に基づいて後に詳述する。
ステップS7の処理に続いて、メインCPU101は、遊技球の入賞に応じた賞球の払い出しを制御する賞球処理を実行する(ステップS8)。
ステップS8の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS8以前の処理ステップにおいてメインRAM103にセット(格納)された各種コマンドや演出内容を決定するために必要な情報を演出制御基板130に送信する送信処理を実行する(ステップS9)。
[遊技制御基板100によるスイッチ処理]
図23は、図22のステップS2におけるスイッチ処理の詳細フローチャートである。ステップS1の処理に続いて、メインCPU101は、図23に例示されるように、第1始動口スイッチ111からの検知信号の入力の有無を監視して、ステップS1の処理によって適宜更新される各種乱数(大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)について、第1始動口スイッチ111からの検知信号が入力された時点の値を取得する第1始動口スイッチ処理を実行する(ステップS21)。この第1始動口スイッチ処理については、図24に基づいて後に詳述する。
次に、メインCPU101は、第2始動口スイッチ112からの検知信号の入力の有無を監視して、ステップS1の処理によって適宜更新される各種乱数(大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、小当たり用図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)について、第2始動口スイッチ112からの検知信号が入力された時点の値を取得する第2始動口スイッチ処理を実行する(ステップS22)。この第2始動口スイッチ処理については、図25に基づいて後に詳述する。
そして、メインCPU101は、ゲートスイッチ114からの検知信号の入力の有無を監視して、ステップS1の処理によって適宜更新される普通図柄乱数について、ゲートスイッチ114からの検知信号が入力された時点の値を取得するゲートスイッチ処理を実行する(ステップS23)。このゲートスイッチ処理については、図26に基づいて後に詳述する。
[遊技制御基板100による第1始動口スイッチ処理]
図24は、図23のステップS21における第1始動口スイッチ処理の詳細フローチャートである。図24に例示されるように、メインCPU101は、ステップS1の乱数更新処理に続いて、第1始動口スイッチ111からの検知信号(第1始動口スイッチ111が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、第1始動口スイッチ111が「ON」になったか否かを判定する(ステップS211)。ここで、第1始動口スイッチ111が「ON」になったと判定した場合(ステップS211:YES)、メインRAM103に記憶されている第1特別図柄判定の保留数U1が、予めメインROM102に記憶されている第1特別図柄判定の最大保留数Umax1(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判定する(ステップS212)。
メインCPU101は、保留数U1が最大保留数Umax1未満であると判定した場合(ステップS212:YES)、保留数U1の値を「1」加算した値に更新する(ステップS213)。そして、第1特別図柄判定に使用する取得情報として、大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数を取得し、これらの乱数を対応付けてメインRAM103の所定領域に格納する(ステップS214〜S217)。そして、第1特別図柄判定が保留されたことを通知する保留コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS218)。この保留コマンドは、ステップS9の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
なお、本実施形態におけるパチンコ遊技機1は、第1特別図柄判定の結果が大当たり又はハズレのいずれかとなり、第1特別図柄判定においては、小当たり遊技を発生させる小当たりと判定されないように構成されている。このため、第1始動口スイッチ処理には、2種大当たりの種類を決定するための小当たり用図柄乱数を取得するステップが含まれていない。
[遊技制御基板100による第2始動口スイッチ処理]
図25は、図23のステップS22における第2始動口スイッチ処理の詳細フローチャートである。図25に例示されるように、メインCPU101は、ステップS21の第1始動口スイッチ処理に続いて、第2始動口スイッチ112からの検知信号(第2始動口スイッチ112が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、第2始動口スイッチ112が「ON」になったか否かを判定する(ステップS221)。
メインCPU101は、第2始動口スイッチ112が「ON」になったと判定した場合(ステップS221:YES)、例えば、メインRAM103に記憶されている大当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、大入賞口13を開放する大当たり遊技中であるか否かを判定する(ステップS222)。この大当たり遊技フラグは、大当たり遊技の実行中であるか否かを示すフラグであり、大当たり遊技の開始時に「ON」に設定され、大当たり遊技の終了時に「OFF」に設定される。
メインCPU101は、大当たり遊技中ではないと判定した場合(ステップS222:NO)、例えば、メインRAM103に記憶されている小当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、特定入賞口19を開放する小当たり遊技中であるか否かを判定する(ステップS223)。この小当たり遊技フラグは、特定入賞口19を開放する小当たり遊技の実行中であるか否かを示すフラグであり、小当たり遊技の開始時に「ON」に設定され、小当たり遊技の終了時に「OFF」に設定される。
メインCPU101は、小当たり遊技中ではないと判定した場合(ステップS223:NO)、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42における特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する(ステップS224)。ここで、特別図柄の変動表示中ではないと判定した場合(ステップS224:NO)、第2特別図柄判定に使用する取得情報として、大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、小当たり用図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数を取得し、これらの乱数を対応付けてメインRAM103の所定領域に格納する(ステップS225〜S229)。
このように、特別遊技中ではなく特別図柄の変動表示中でもないときに第2始動口12に遊技球が入賞した場合には、メインCPU101は、第2特別図柄判定に使用する各種乱数を、メインRAM103の判定用記憶領域に直接格納する。この判定用記憶領域は、特別図柄判定が実際に実行されるときにその特別図柄判定に使用される各種乱数が記憶される記憶領域である。なお、第1始動口11に遊技球が入賞した場合には、メインCPU101は、第1特別図柄判定に使用する各種乱数をメインRAM103の保留記憶領域に格納し、実際に第1特別図柄判定を行って特別図柄の変動表示を開始させるときに、保留記憶領域に記憶されている各種乱数を判定用記憶領域にシフトさせる。
以上説明したように、本実施形態では、特別図柄の変動表示中や特別遊技中に第2始動口12に遊技球が入賞したためにその入賞に対応する第2特別図柄判定に係る特別図柄の変動表示を直ちに開始できない場合には、第2始動口12への遊技球の入賞に基づく第2特別図柄判定は行われない。一方、第1始動口11に遊技球が入賞したときにその入賞に対応する第1特別図柄判定に係る特別図柄の変動表示を直ちに開始できない場合であっても、第1特別図柄判定の権利は、4つを上限として保留される。
[遊技制御基板100によるゲートスイッチ処理]
図26は、図23のステップS23におけるゲートスイッチ処理の詳細フローチャートである。図26に例示されるように、メインCPU101は、ステップS22の第2始動口スイッチ処理に続いて、ゲートスイッチ114からの検知信号(ゲートスイッチ114が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、ゲートスイッチ114が「ON」になったか否かを判定する(ステップS231)。
メインCPU101は、ゲートスイッチ114が「ON」になったと判定した場合(ステップS231:YES)、メインRAM103に記憶されている普通図柄判定の保留数Tが、メインROM102に予め記憶されている普通図柄判定の最大保留数Tmax(例えば「4」)未満であるか否かを判定する(ステップS232)。
メインCPU101は、保留数Tが最大保留数Tmax未満であると判定した場合(ステップS232:YES)、保留数Tを「1」加算した値に更新し(ステップS233)、この処理によって保留された普通図柄判定に使用される普通図柄乱数を取得して、メインRAM103に格納する(ステップS234)。
[遊技制御基板100による特別図柄処理]
次に、図27を参照しつつ、遊技制御基板100によって実行される特別図柄処理の詳細について説明する。ここで、図27は、図22のステップS3における特別図柄処理の詳細フローチャートである。図27に例示されるように、遊技制御基板100のメインCPU101は、メインRAM103に記憶されている大当たり遊技フラグ又は小当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、大当たり遊技中又は小当たり遊技中であるか否かを判定する(ステップS301)。ここで、大当たり遊技中又は小当たり遊技中であると判定された場合(ステップS301:YES)、ステップS4の普通図柄処理に処理が進められる。
メインCPU101は、特別遊技中ではないと判定した場合(ステップS301:NO)、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する(ステップS302)。ここで、特別図柄の変動表示中ではないと判定した場合(ステップS302:NO)、第2始動口入賞に係る各種乱数がメインRAM103の判定用記憶領域に記憶されているか否かを判定する(ステップS303)。具体的には、遊技球が第2始動口12に入賞したことに応じて取得された各種乱数が判定用記憶領域に直接記憶されると共に、第2始動口入賞に係る各種乱数が記憶されたことを示すフラグが判定用記憶領域に記憶されるので、判定用記憶領域に各種乱数が記憶された際にこのフラグが記憶されているか否かに基づいて、判定用記憶領域に記憶された各種乱数が第2始動口入賞に係るものであるか或いは第1始動口入賞に係るものであるかを判定する。ここで、第2始動口入賞に係る乱数が記憶されていると判定された場合(ステップS303:YES)、後述するステップS307に処理が進められる。
メインCPU101は、第2始動口入賞に係る乱数が判定用記憶領域に記憶されていないと判定した場合(ステップS303:NO)、メインRAM103に記憶されている第1特別図柄判定の保留数U1が「1」以上であるか否かを判定する(ステップS304)。ここで、保留数U1が「1」以上であると判定した場合(ステップS304:YES)、保留数U1を「1」減算した値に更新する(ステップS305)。そして、メインRAM103の記憶領域に対するシフト処理を実行する(ステップS306)。具体的には、メインRAM103の保留記憶領域に記憶されている第1特別図柄判定に係る大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数について、保留記憶領域に最初に格納されたもの(最も古いもの)を判定用記憶領域にシフトさせ、残りのものを判定用記憶領域側にシフトさせる。
メインCPU101は、ステップS306の処理を実行した場合、又は第2始動口入賞に係る乱数が判定用記憶領域に記憶されていると判定した場合(ステップS303:YES)、判定用記憶領域に記憶されている乱数に基づいて、大当たり判定処理を実行する(ステップS307)。この大当たり判定処理が実行されることによって、大当たり、小当たり、及びハズレのいずれであるかが判定され、その判定結果を示す判定図柄の設定情報がメインRAM103にセットされる。そして、大当たり(1種大当たり)であると判定された場合には大当たりの種類が決定され、小当たりであると判定された場合には小当たり遊技中にV入賞口92に遊技球が入賞したことを契機として発生する2種大当たりの種類が決定される。この大当たり判定処理については、図28に基づいて後に詳述する。
ステップS307の処理に続いて、メインCPU101は、変動パターン選択処理を実行する(ステップS308)。具体的には、メインROM102に予め記憶されている変動パターンテーブルを参照して、ステップS307における大当たり判定の判定結果、メインRAM103にセットされた判定図柄の種類、現在の遊技状態、第1特別図柄判定の保留数U1、上記ステップS307の処理で使用した大当たり乱数と一緒に判定用記憶領域に記憶されているリーチ乱数及び変動パターン乱数に基づいて、特別図柄の変動パターンを選択する。このステップS308の処理が行われることによって、リーチ有り演出を行うか、或いはリーチ無し演出を行うかも併せて決定される。この変動パターン選択処理については、図29に基づいて後に詳述する。
ステップS308の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS307の処理で設定した図柄の設定情報、この図柄の設定情報が第1特別図柄判定に係るものであるか或いは第2特別図柄判定に係るものであるかを示す情報、ステップS308の処理で設定した変動パターンの設定情報、リーチ有り演出とリーチ無し演出のどちらの演出を行うかを示す情報、パチンコ遊技機1の遊技状態に関する情報等を含む変動開始コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS309)。この変動開始コマンドは、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の開始を指示するコマンドであって、ステップS9の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
これに対して、演出制御基板130は、遊技制御基板100から受信した変動開始コマンドを解析することによって、特別図柄判定の結果を特定し、リーチ有り演出とリーチ無し演出のどちらを行う必要があるのかを判定し、特別図柄が変動表示される変動時間を取得し、パチンコ遊技機1の遊技状態を特定する。そして、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42における特別図柄の変動表示に伴って、メイン液晶表示装置5にどのようなパターンで装飾図柄を変動表示させるか、スピーカ24からどのような音を出力するか、盤ランプ25や枠ランプ37をどのような発光パターンで発光させるか、ロゴ役物7を作動させるか否か、回転演出装置38,39を動作させる際にどのような発光パターンで発光させるか、ライトユニット51,61,66,71,76をどのような発光パターンで発光させるか、ライトユニット51,61,66,71,76をどのような動作パターンで動作させるか等を決定し、決定した内容の演出を画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に実行させる。
ステップS309の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS309の処理でセットした変動開始コマンドに含まれている設定情報に基づいて、特別図柄の変動表示を開始する(ステップS310)。なお、この特別図柄の変動表示は、判定用記憶領域に第1特別図柄判定に係る乱数が記憶されている状態でステップS307〜ステップS309の処理が行われた場合には第1特別図柄表示器41を用いて行われ、第2特別図柄判定に係る乱数が記憶されている状態でステップS307〜ステップS309の処理が行われた場合には第2特別図柄表示器42を用いて行われる。
ステップS310に続いて、メインCPU101は、ステップS310における変動表示を開始してからの経過時間である変動時間の計測を開始する(ステップS311)。
メインCPU101は、ステップS311の処理を実行した場合、又は特別図柄の変動表示中であると判定した場合(ステップS302:YES)、ステップS311における変動時間の計測開始から、ステップS308の処理によって選択された変動パターンに対応する変動時間が経過したか否かを判定する(ステップS313)。ここで、変動時間が経過していないと判定された場合(ステップS313:NO)、一連の特別図柄処理が終了してステップS4の普通図柄処理に処理が進められる。
メインCPU101は、変動時間が経過したと判定した場合(ステップS313:YES)、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄判定の判定結果を示す判定図柄が停止表示されることを通知する図柄確定コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS314)。この図柄確定コマンドは、ステップS9における送信処理によって演出制御基板130に送信される。これにより、メイン液晶表示装置5に変動表示されていた装飾図柄を特別図柄判定の判定結果を示す態様で停止表示させる処理等が行われることになる。
ステップS314の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS310の処理で開始した特別図柄の変動表示を終了する(ステップS315)。その際、ステップS307の処理で設定した判定図柄(大当たり図柄、小当たり図柄、又はハズレ図柄)を、特別図柄を変動表示していた特別図柄表示器に停止表示させる。具体的には、第1特別図柄表示器41において特別図柄が変動表示されていた場合には第1特別図柄表示器41に大当たり図柄又はハズレ図柄を停止表示させ、第2特別図柄表示器42において特別図柄が変動表示されていた場合には第2特別図柄表示器42に大当たり図柄、小当たり図柄、又はハズレ図柄を停止表示させる。
ステップS315の処理に続いて、メインCPU101は、上記ステップS311の処理で計測を開始した変動時間をリセットし(ステップS316)、大当たりである場合に大当たり遊技を開始させ、小当たりである場合に小当たり遊技を開始させる処理等を含む停止中処理を実行する(ステップS317)。この停止中処理については、図30に基づいて後に詳述する。
[遊技制御基板100による大当たり判定処理]
図28は、図27のステップS307における大当たり判定処理の詳細フローチャートである。メインCPU101は、判定用記憶領域に第2特別図柄判定に係る乱数がフラグと共に記憶されていると判定した場合(ステップS303:YES)、又はステップS306の処理を実行した場合、図28に例示されるように、大当たり判定を実行する(ステップS3071)。ここで、第2始動口入賞に係る大当たり判定を実行する場合にはメインROM102に予め記憶されている第2始動口入賞用大当たり判定テーブルを参照し、第1始動口入賞に係る大当たり判定を実行する場合にはメインROM102に予め記憶されている第1始動口入賞用大当たり判定テーブルを参照する。
第2始動口入賞用大当たり判定テーブルには、判定結果と乱数値とが対応付けられて記憶されている。具体的には、大当たりに対する乱数値と、小当たりに対する乱数値と、ハズレに対する乱数値とが記憶されている。メインCPU101は、第2始動口入賞に係る大当たり判定を実行する場合、判定用記憶領域に記憶されている大当たり乱数が、第2始動口入賞用大当たり判定テーブルに規定されているどの乱数値と一致するかに基づいて、大当たり(1種大当たり)であるか、小当たりであるか、又はハズレであるかを判定する。
第1始動口入賞用大当たり判定テーブルには、判定結果と乱数値とが対応付けられて記憶されている。具体的には、大当たりに対する乱数値とハズレに対する乱数値とが記憶されている。メインCPU101は、第1始動口入賞に係る大当たり判定を実行する場合、判定用記憶領域に記憶されている大当たり乱数が、第1始動口入賞用大当たり判定テーブルに規定されているどの乱数値と一致するかに基づいて、大当たり(1種大当たり)であるか、又はハズレであるかを判定する。
このように、メインCPU101は、第1特別図柄判定又は第2特別図柄判定に係る各種乱数が判定用記憶領域に記憶されるといった始動条件が成立すると、判定用記憶領域に記憶されている各種乱数に基づいて、大当たり遊技を行うか否かを判定する。
メインCPU101は、ステップS3071の判定結果に基づいて、1種大当たりであるか否かを判定する(ステップS3072)。ここで、1種大当たりであると判定した場合(ステップS3072:YES)、メインROM102に予め記憶されている大当たり時の図柄決定テーブルを参照して大当たりの種類を決定する(ステップS3073)。
大当たり時の図柄決定テーブルには、当たりの種類と乱数値とが対応付けられて記憶されている。メインCPU101は、大当たり乱数と一緒に判定用記憶領域に記憶されている大当たり用図柄乱数が、大当たり時の図柄決定テーブルに規定されているどの乱数値と一致するかに基づいて、1種大当たりの種類を決定する。
メインCPU101は、ステップS3073で決定した大当たりの種類に応じた大当たり図柄を設定情報としてメインRAM103にセットする(ステップS3074)。これにより、上記ステップS315の処理の際にここでセットされた大当たり図柄が第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に判定図柄として停止表示されて、大当たり遊技が実行されることになる。
一方、メインCPU101は、特別図柄判定の結果が1種大当たりではないと判定した場合(ステップS3072:NO)、判定用記憶領域に第2特別図柄判定に係るフラグが記憶されているか否かに基づいて、この特別図柄判定が第1始動口入賞に係る第1特別図柄判定であるか否かを判断する(ステップS3075)。ここで、第1特別図柄判定であると判断した場合(ステップS3075:YES)、第1特別図柄判定の判定結果が大当たりでない場合にはハズレであるので、ハズレ図柄を設定情報としてメインRAM103にセットする(ステップS3076)。これにより、上記ステップS317の処理の際にここでセットされたハズレ図柄が第1特別図柄表示器41に判定図柄として停止表示されることになる。
第2特別図柄判定の判定結果が大当たりではない場合、その判定結果は、小当たり又はハズレとなる。これに対して、メインCPU101は、第1特別図柄判定ではないと判定した場合(ステップS3075:NO)、すなわち今回の特別図柄判定が第2特別図柄判定である場合、ステップS3071における大当たり判定の結果が小当たりであるか否かを判定する(ステップS3077)。具体的には、判定用記憶領域に記憶されている大当たり乱数が、第2始動口入賞用大当たり判定テーブルに規定されている小当たりに対応する乱数値と一致するか否かに基づいて、第2特別図柄判定の判定結果が小当たりであるかハズレであるかを判定する。
メインCPU101は、第2特別図柄判定の結果が小当たりではないと判定した場合(ステップS3077:NO)、上記ステップS3076の処理を実行する。この場合、上記ステップS317の処理の際にここでセットされたハズレ図柄が第2特別図柄表示器42に判定図柄として停止表示されることになる。
一方、メインCPU101は、第2特別図柄判定の結果が小当たりであると判定した場合(ステップS3077:YES)、メインROM102に予め記憶されている小当たり時の図柄決定テーブルを参照して小当たりの種類を決定する(ステップS3078)。具体的には、判定用記憶領域に記憶されている小当たり用図柄乱数が、小当たり時の図柄決定テーブルに規定されているどの乱数値と一致するかに基づいて、小当たりの種類を決定する。そして、決定した小当たり図柄を設定情報としてメインRAM103にセットする(ステップS3079)。これにより、上記ステップS317の処理の際にここでセットされた小当たり図柄が第2特別図柄表示器42に判定図柄として停止表示されることになる。
このようにして小当たり図柄が第2特別図柄表示器42に停止表示されると、上述した小当たり遊技が開始される。そして、小当たり遊技中にV入賞口92に遊技球が入賞すると2種大当たりとなり、小当たり遊技に続いて大当たり遊技が行われることになる。なお、2種大当たりの種類は、第2特別図柄表示器42に停止表示された小当たり図柄に基づいて決定される。このため、小当たりの種類を決定する処理は、2種大当たりの種類を決定する処理と捉えることができる。
[遊技制御基板100による変動パターン選択処理]
図29は、図27のステップS308における変動パターン選択処理の詳細フローチャートである。メインCPU101は、図27のステップS307における大当たり判定処理を実行した後、ステップS3071の判定結果に基づいて、上記ステップS3072の処理と同様に、特別図柄判定の判定結果が1種大当たりであるか否かを判定する(ステップS3081)。ここで、1種大当たりであると判定した場合(ステップS3081:YES)、大当たり用の変動パターンテーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS3082)。
メインCPU101は、1種大当たりではないと判定した場合(ステップS3081:NO)、小当たりであるか否かを判定する(ステップS3083)。ここで、小当たりであると判定した場合(ステップS3083:YES)、小当たり用の変動パターンテーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS3084)。
メインCPU101は、小当たりではないと判定した場合(ステップS3083:NO)、すなわちハズレである場合、遊技者に対して大当たりを期待させるためのリーチ演出を行うか否かを判定する(ステップS3085)。具体的には、判定用記憶領域に記憶されているリーチ乱数が、メインROM102に記憶されているリーチ乱数と一致するか否かに基づいて、リーチ演出を行うか否かを判定する。ここで、リーチ演出を行うと判定した場合(ステップS3085:YES)、リーチ用の変動パターンテーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットし(ステップS3086)、リーチ演出を行わないと判定した場合(ステップS3085:NO)、ハズレ用の変動パターンテーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS3087)。
ここで、変動パターンテーブルとは、予め用意されている複数の変動パターン(変動時間2.9秒、10秒、30秒、60秒、90秒など)と変動パターン乱数の乱数値とを対応付けたテーブルである。
次に、メインCPU101は、ステップS3082、ステップS3084、ステップS3086、又はステップS3087の処理でセットされた変動パターンテーブルを用いて変動パターン乱数の判定を行う(ステップS3088)。具体的には、メインRAM103にセットされた変動パターンテーブルを参照して、判定用意記憶領域に記憶されている変動パターン乱数に対応する変動パターンを選択する。このステップS3088の処理が行われることにより、特別図柄の変動パターン(変動時間)が決定されることとなる。
これらの一連の処理が行われることによって、時短遊技状態における第2特別図柄判定の判定結果が「大当たり」又は「ハズレ」である場合には、特別図柄の変動時間が13秒である変動パターンが選択され、「小当たり」である場合には特別図柄の変動時間が2.9秒である変動パターンが選択される。
メインCPU101は、変動パターンを選択すると、選択した変動パターンを設定情報としてメインRAM103にセットする(ステップS3089)。この変動パターンの設定情報は、大当たり判定処理によって設定された図柄と共に、上記ステップS309の処理でセットされる変動開始コマンドに含まれ、ステップS9の送信処理によって演出制御基板130へ送信される。
[遊技制御基板100による停止中処理]
図30は、図27のステップS317における停止中処理の詳細フローチャートである。メインCPU101は、上記ステップS316の処理によって変動時間をリセットした後、図30に例示されるように、上記ステップS3071の判定結果に基づいて、上記ステップS3072の処理と同様に、1種大当たりであるか否かを判定する(ステップS3171)。ここで、1種大当たりであると判定した場合(ステップS3171:YES)、大当たり遊技フラグを「ON」に設定する(ステップS3172)。
次に、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている時短遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS3173)。この時短遊技フラグは、パチンコ遊技機1の遊技状態が時短遊技状態であるか否かを示すフラグであり、通常遊技状態から時短遊技状態に移行する際に「ON」に設定され、時短遊技状態から通常遊技状態に戻される際に「OFF」に設定される。ここで、時短遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS3173:YES)、時短遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS3174)。
一方、メインCPU101は、1種大当たりではないと判定した場合(ステップS3171:NO)、時短遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS3176)。ここで、時短遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS3176:YES)、メインRAM103に記憶されている時短遊技残余回数Wを「1」減算した値に更新する(ステップS3177)。この時短遊技残余回数Wは、時短遊技状態で第2特別図柄判定(又は第1特別図柄判定)が実行される残り回数を示すものであり、時短遊技残余回数Wが「0」になると、遊技状態が時短遊技状態から通常遊技状態に戻されることになる。
ステップS3177の処理に続いて、メインCPU101は、時短遊技残余回数Wが「0」であるか否かを判定する(ステップS3178)。ここで、時短遊技残余回数Wが「0」であると判定した場合(ステップS3178:YES)、時短遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS3179)。これにより、遊技状態が時短遊技状態から通常遊技状態に戻されることになる。
メインCPU101は、ステップS3179の処理を実行した場合、時短遊技フラグが「ON」ではないと判定した場合(ステップS3176:NO)、又は時短遊技残余回数Wが「0」ではないと判定した場合(ステップS3178:NO)、上記ステップS3077の処理と同様に、小当たりであるか否かを判定する(ステップS3180)。そして、小当たりであると判定した場合(ステップS3180:YES)、小当たり遊技フラグを「ON」に設定する(ステップS3181)。
メインCPU101は、ステップS3174の処理を実行した場合、時短遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS3173:NO)、又はステップS3181の処理を実行した場合、メインRAM103にオープニングコマンドをセットする(ステップS3183)。ここで、オープニングとは、大当たり遊技が開始されてから最初に大入賞口13が開放され始めるまでの期間、又は小当たり遊技が開始されてから最初に特定入賞口19が開放され始めるまでの期間のことをいう。これに対して、オープニングコマンドは、これらのオープニングが開始されることを通知するためのコマンドであり、ステップS9の送信処理によって演出制御基板130に送信される。ステップS3183の処理がステップS3181に続いて実行される場合には小当たり遊技に係るオープニングコマンドがセットされ、その他の場合には大当たり遊技に係るオープニングコマンドがセットされる。
[遊技制御基板100による普通図柄処理]
図31は、図22のステップS4における普通図柄処理の詳細フローチャートである。図31に例示されるように、メインCPU101は、ステップS3の特別図柄処理に続いて、メインRAM103に記憶されている補助遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS401)。この補助遊技フラグは、電動チューリップ17が規定時間だけ開姿勢を維持した後に閉姿勢に戻る動作を規定回数行う補助遊技中であるか否かを示すフラグであり、補助遊技中は「ON」に設定され、補助遊技中でないときは「OFF」に設定される。
ステップS401において、補助遊技フラグが「ON」に設定されていると判定された場合(ステップS401:YES)、ステップS5の電動チューリップ処理に処理が進められる。
メインCPU101は、補助遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS401:NO)、普通図柄表示器45における普通図柄の変動表示中であるか否かを判定し(ステップS402)、普通図柄の変動表示中ではないと判定した場合(ステップS402:NO)、普通図柄判定の保留数Tが「1」以上であるか否かを判定する(ステップS403)。ここで、保留数Tが「1」以上ではないと判定された場合(ステップS403:NO)、ステップS5の電動チューリップ処理に処理が進められる。
メインCPU101は、保留数Tが「1」以上であると判定した場合(ステップS403:YES)、保留数Tを「1」減算した値に更新し(ステップS404)、当たり乱数判定処理を実行する(ステップS405)。具体的には、上記ステップS234(図26参照)に処理によってメインRAM103に記憶された普通図柄乱数の中で最も古い普通図柄乱数が、予めメインROM102に記憶されている普通図柄判定に係る当選値のいずれかと一致するか否かに基づいて、普通図柄判定の判定結果が当たりであるか否かを判定する。
ステップS405の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS405の判定結果に基づいて、普通図柄判定の判定結果が当たりであるか否かを判断し(ステップS406)、当たりであると判断した場合(ステップS406:YES)、普通図柄表示器45に判定図柄として停止表示させる当たり図柄をメインRAM103にセットする(ステップS407)。逆に、普通図柄判定の判定結果が当たりではないと判断した場合(ステップS406:NO)、ハズレ図柄をメインRAM103にセットする(ステップS408)。
ステップS407又はステップS408の処理に続いて、メインCPU101は、時短遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、パチンコ遊技機1の現在の遊技状態が通常遊技状態であるか否かを判定する(ステップS409)。そして、現在の遊技状態が通常遊技状態であると判定した場合(ステップS409:YES)、普通図柄表示器45に普通図柄を変動表示させる普通図柄変動時間を例えば25秒にセットする(ステップS410)。一方、現在の遊技状態が通常遊技状態ではないと判定した場合(ステップS409:NO)、普通図柄変動時間を例えば2秒にセットする(ステップS411)。このようにしてステップS410又はステップS411の処理によってセットされた普通図柄変動時間は、メインRAM103に一時的に記憶される。
ステップS410又はステップS411の処理に続いて、メインCPU101は、普通図柄表示器45による普通図柄の変動表示を開始させ(ステップS412)、その変動表示開始からの経過時間の計測を開始する(ステップS413)。
一方、メインCPU101は、普通図柄表示器45による普通図柄の変動表示中であると判定した場合(ステップS402:YES)、普通図柄の変動表示を終了させるか否かを判定する(ステップS415)。具体的には、ステップS413の処理によって計測を開始した経過時間が、ステップS410又はステップS411でセットした普通図柄変動時間に達したか否かに基づいて、普通図柄の変動表示を終了させるか否かを判定する。ここで、普通図柄の変動表示を終了させないと判定された場合(ステップS415:NO)、ステップS5の電動チューリップ処理に処理が進められる。
メインCPU101は、普通図柄の変動表示を終了させると判定した場合(ステップS415:YES)、普通図柄表示器45における普通図柄の変動表示を終了させて、ステップS407の処理でメインRAM103にセットされた当たり図柄又はステップS408の処理でメインRAM103にセットされたハズレ図柄を停止表示させる(ステップS416)。そして、ステップS413の処理で計測を開始した経過時間をリセットする(ステップS417)。そして、上記ステップS406の処理と同様に、普通図柄判定の判定結果が当たりであるか否かを判定する(ステップS418)。ここで、普通図柄判定の判定結果が当たりであると判定した場合(ステップS418:YES)、補助遊技フラグを「ON」に設定する(ステップS419)。このようにして補助遊技フラグが「ON」に設定されることにより、電動チューリップ17を作動させる補助遊技が開始されることになる。
[遊技制御基板100による電動チューリップ処理]
図32は、図22のステップS5における電動チューリップ処理の詳細フローチャートである。ステップS4の普通図柄処理に続いて、メインCPU101は、図32に例示されるように、補助遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS501)。ここで、補助遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(ステップS501:NO)、ステップS6の特定領域開放制御処理に処理が進められる。
メインCPU101は、補助遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS501:YES)、電動チューリップ17が動作中であるか否かを判定する(ステップS502)。そして電動チューリップ17が動作中ではないと判定した場合(ステップS502:NO)、ステップS406の処理と同様に、現在の遊技状態が通常遊技状態であるか否かを判定する(ステップS503)。ここで、現在の遊技状態が通常遊技状態であると判定した場合(ステップS503:YES)、電動チューリップ17の動作パターンとして、第2始動口12を0.1秒間開放する動作を1回行う動作パターンをメインRAM103にセットする(ステップS504)。逆に、現在の遊技状態が通常遊技状態ではないと判定した場合(ステップS503:NO)、すなわち時短遊技状態である場合、電動チューリップ17の動作パターンとして、第2始動口12を0.3秒間開放する動作を5回行う動作パターンをメインRAM103にセットする(ステップS505)。
メインCPU101は、ステップS504又はステップS505で動作パターンをセットした後、セットした動作パターンでの電動チューリップ17の動作を電動チューリップ開閉部113に開始させる(ステップS506)。
メインCPU101は、ステップS506の処理を実行した場合、又は電動チューリップ17の動作中であると判定した場合(ステップS502:YES)、ステップS506の処理で開始された電動チューリップ17の動作が完了したか否かを判定する(ステップS507)。ここで、電動チューリップ17の動作が完了したと判定した場合(ステップS507:YES)、補助遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS508)。これにより、補助遊技が終了される。
[遊技制御基板100による特定領域開閉制御処理]
第2特別図柄判定の結果が小当たりである場合、ステップS6の特定領域開放制御処理によって小当たり遊技が実行される。以下、図33及び図34を参照しつつ、遊技制御基板100において実行される特定領域開放制御処理について説明する。ここで、図33及び図34は、図22のステップS6における特定領域開放制御処理の詳細フローチャートである。
ステップS5の電動チューリップ処理に続いて、メインCPU101は、図33に例示されるように、小当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS601)。ここで、小当たり遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(ステップS601:NO)、ステップS7の大入賞口開放制御処理に処理が進められる。
メインCPU101は、小当たり遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS601:YES)、例えば上記ステップS3183の処理において小当たり遊技に係るオープニングコマンドをセットしてからの経過時間が予め設定されたオープニング時間に達したか否かに基づいて、小当たり遊技のオープニング中であるか否かを判定する(ステップS602)。ここで、オープニング中であると判定した場合(ステップS602:YES)、上記オープニング時間が経過したか否かを判定する(ステップS603)。ここで、オープニング時間が経過していないと判定された場合(ステップS603:NO)、ステップS7の大入賞口開放制御処理に処理が進められる。
メインCPU101は、オープニング時間が経過したと判定した場合(ステップS603:YES)、メインRAM103に記憶されている特定入賞口19への遊技球の入賞数Xをリセットし(ステップS604)、特定領域開閉部119による特定入賞口19の開放制御を開始し(ステップS605)、この開放制御が開始されてからの経過時間の計測を開始する(ステップS606)。このステップS605の処理が行われることによって、羽根部材90が特定入賞口19を3.2秒間開放してから閉塞する動作が1回行われることになる。
一方、メインCPU101は、小当たり遊技におけるオープニング中ではないと判定した場合(ステップS602:NO)、例えば特定領域開閉部119の動作状況に基づいて、小当たり遊技のエンディング中であるか否かを判定する(ステップS608)。ここで、小当たり遊技におけるエンディング中ではないと判定した場合(ステップS608:NO)、特定入賞口スイッチ118からの検知信号の入力の有無に基づいて、特定入賞口スイッチ118が「ON」になったか否かを判定する(ステップS609)。ここで、特定入賞口スイッチ118が「ON」になったと判定した場合(ステップS609:YES)、特定入賞口19に1個の遊技球が入賞したと判断して、遊技球の入賞数Xを「1」加算した値に更新する(ステップS610)。
メインCPU101は、ステップS610の処理を実行した場合、特定入賞口スイッチ118が「ON」ではないと判定した場合(ステップS609:NO)、又はステップS606の処理を実行した場合、ステップS606の処理で計測を開始した経過時間が予め設定された設定時間(例えば0.5秒)と一致するか否かを判定する(ステップS611)。ここで、設定時間と一致すると判定した場合(ステップS611:YES)、V入賞口開閉部122にスライド部材94を作動させてV入賞口92を開放する処理を開始させる(ステップS612)。これにより、上述した2種大当たりが発生可能となる。
メインCPU101は、ステップS612の処理を実行した場合、又は経過時間が設定時間と一致しないと判定した場合(ステップS611:NO)、V入賞口スイッチ120からの検知信号の入力の有無に基づいて、V入賞口スイッチ120が「ON」になったか否かを判定する(ステップS613)。ここで、V入賞口スイッチ120が「ON」になったと判定した場合(ステップS613:YES)、メインRAM103に記憶されているV入賞フラグを「ON」に設定する(ステップS614)。このV入賞フラグは、小当たり遊技中にV入賞口92に遊技球が入賞して2種大当たりが発生したか否かを示すフラグであり、V入賞口92に遊技球が入賞していない状態では「OFF」に設定されており、V入賞口92に遊技球が入賞すると「ON」に設定される。
メインCPU101は、ステップS614の処理に続いて、小当たり遊技中にV入賞口92に遊技球が入賞したことを通知するV入賞コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS615)。このV入賞コマンドは、ステップS9の送信処理によって演出制御基板130へ送信される。
メインCPU101は、ステップS615の処理を実行した場合、又はV入賞口スイッチ120が「ON」になっていないと判定した場合(ステップS613:NO)、V入賞口92の閉塞タイミングであるか否かを判定する(ステップS616)。具体的には、V入賞口92が開放されてから所定時間(本実施形態では0.2秒)が経過したか否かを判定する。ここで、閉塞タイミングであると判定した場合(ステップS616:YES)、V入賞口開閉部122にV入賞口92を閉塞させる(ステップS317)。
メインCPU101は、ステップS617の処理を実行した場合、又はV入賞口92の閉塞タイミングではないと判定した場合(ステップS616:NO)、図34に例示されるように、ステップS606の処理によって計測を開始した経過時間に基づいて、羽根部材90の規定開放動作(本実施形態では、特定入賞口19を3.2秒間開放する1回の動作)が終了したか否かを判定する(ステップS620)。
メインCPU101は、規定開放動作が終了していないと判定した場合(ステップS620:NO)、今回の小当たり遊技における特定入賞口19への遊技球の入賞数Xが、予めメインROM102に記憶されている特定入賞口19の閉塞タイミングを規定する遊技球数Xmax(例えば「6」)と一致するか否かを判定する(ステップS621)。ここで、入賞数Xが遊技球数Xmaxと一致しないと判定された場合(ステップS621:NO)、ステップS7の大入賞口開放制御処理に処理が進められる。
一方、メインCPU101は、入賞数Xが遊技球数Xmaxと一致すると判定した場合(ステップS621:YES)、又は規定開放動作が終了したと判定した場合(ステップS620:YES)、ステップS605の処理で開始した特定入賞口19の開放制御を終了させ(ステップS622)、ステップS606の処理で計測を開始した経過時間をリセットし(ステップS623)、エンディング時間の計測を開始する(ステップS624)。ここで、エンディングは、特定入賞口19の開放が終了してから小当たり遊技が終了するまでの期間をいう。
メインCPU101は、上記ステップS608においてエンディング中であると判定した場合(ステップS608:YES)、又はステップS624の処理を実行した場合、ステップS624の処理で計測を開始したエンディング時間が予め設定された小当たり遊技に係るエンディング時間に達したか否かに基づいて、エンディング時間が経過したか否かを判定する(ステップS625)。ここで、エンディング時間が経過していないと判定された場合(ステップS625:NO)、ステップS7の大入賞口開放制御処理に処理が進められる。
メインCPU101は、予め設定されたエンディング時間が経過したと判定した場合(ステップS625:YES)、小当たり遊技を終了させるために小当たり遊技フラグを「OFF」に設定し(ステップS626)、小当たり遊技の終了を通知するエンディングコマンドをメインRAM103にセットする(ステップS627)。このエンディングコマンドは、ステップS9の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
メインCPU101は、ステップS627の処理に続いて、V入賞フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS628)。ここで、V入賞フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(ステップS628:NO)、小当たり遊技中にV入賞口92に遊技球が入賞しなかったと判断されて、ステップS7の大入賞口開放制御処理に処理が進められる。この場合、特別遊技が小当たり遊技のみで終了することになる。
一方、メインCPU101は、V入賞フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS628:YES)、V入賞フラグを「OFF」に設定し(ステップS629)、小当たり遊技に続いて大当たり遊技を開始させるために大当たり遊技フラグを「ON」に設定し(ステップS630)、時短遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS631)。
[遊技制御基板100による大入賞口開放制御処理]
以下、図35を参照しつつ、遊技制御基板100によって実行される大入賞口開放制御処理について説明する。ここで、図35は、図22のステップS7における大入賞口開放制御処理の詳細フローチャートである。メインCPU101は、ステップS6の特定領域開放制御処理に続いて、図35に例示されるように、大当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS701)。ここで、大当たり遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(ステップS701:NO)、ステップS8の賞球処理に処理が進められる。
メインCPU101は、大当たり遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS701:YES)、例えばステップS3183の処理によって大当たり遊技に係るオープニングコマンドをセットしてからの経過時間が所定のオープニング時間に達したか否かに基づいて、大当たり遊技のオープニング中であるか否かを判定する(ステップS702)。ここで、オープニング中であると判定した場合(ステップS702:YES)、同じく経過時間が所定のオープニング時間に達したか否かに基づいて、オープニング時間が経過したか否かを判定する(ステップS703)。ここで、オープニング時間が経過していないと判定された場合(ステップS703:NO)、ステップS8の賞球処理に処理が進められる。
メインCPU101は、オープニング時間が経過したと判定した場合(ステップS703:YES)、大当たり遊技のラウンド数Rmax、大入賞口制御部116の動作パターン等を決定して、これらの情報をメインRAM103に格納する(ステップS704)。このステップS704の処理が実行されることによって、ラウンドと次のラウンドとの間のインターバル時間、最終ラウンド終了後のエンディング時間等の大当たり遊技に関する各種時間も併せて設定される。
ステップS704の処理に続いて、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている大入賞口13への遊技球の入賞数Yをリセットし(ステップS705)、同じくメインRAM103に記憶されている大当たり中のラウンド数Rを「1」加算した値に更新する(ステップS706)。このラウンド数Rは、大当たり開始前は「0」に設定されており、ステップS706の処理が行われる毎に「1」ずつ加算される。
ステップS706の処理に続いて、メインCPU101は、大入賞口制御部116による大入賞口13の開放制御を開始し(ステップS707)、この開放制御が開始されてからの経過時間である開放時間の計測を開始する(ステップS708)。そして、長開放ラウンド遊技が開始されたことを通知するラウンド開始コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS709)。
メインCPU101は、大当たり遊技におけるオープニング中ではないと判定した場合(ステップS702:NO)、例えばメインRAM103に記憶されている現在の状態が大当たり遊技におけるどの時点であるかを示す情報に基づいて、最終ラウンド終了直後のエンディング中であるか否かを判定する(ステップS711)。ここで、エンディング中であると判定された場合(ステップS711:YES)、後述するステップS725に処理が進められる。
メインCPU101は、大当たり遊技におけるエンディング中ではないと判定した場合(ステップS711:NO)、例えばメインRAM103に記憶されている現在の状態が大当たり遊技におけるどの時点であるかを示す情報に基づいて、インターバル中(ラウンドと次のラウンドとの間)であるか否かを判定する(ステップS712)。ここで、インターバル中であると判定した場合(ステップS712:YES)、前回のラウンド終了時に大入賞口13が閉塞してから、ステップS704の処理によって設定されたインターバル時間が経過したか否かを判定する(ステップS713)。ここで、インターバル時間が経過したと判定された場合(ステップS713:YES)、次のラウンドを開始するタイミングになっているため、上記ステップS705に処理が進められる。逆に、インターバル時間が経過していないと判定された場合(ステップS713:NO)、ステップS8の賞球処理に処理が進められる。
一方、メインCPU101は、インターバル中ではないと判定した場合(ステップS712:NO)、ラウンド中であると判断して、大入賞口スイッチ115からの検知信号の入力の有無に基づいて、大入賞口スイッチ115が「ON」になったか否かを判定する(ステップS714)。ここで、大入賞口スイッチ115が「ON」になったと判定した場合(ステップS714:YES)、大入賞口13に1個の遊技球が入賞したと判断して、遊技球の入賞数Yを「1」加算した値に更新する(ステップS715)。
メインCPU101は、ステップS715の処理を実行した場合、ステップS709の処理を実行した場合、又は大入賞口スイッチ115が「ON」ではないと判定した場合(ステップS714:NO)、大入賞口13の開放開始から規定開放時間が経過したか否かを判定する(ステップS716)。具体的には、上記ステップS708の処理によって計測が開始された開放時間が、予めメインROM102に記憶されている規定開放時間(本実施形態では29秒)に達したか否かを判定する。
メインCPU101は、規定開放時間が経過していないと判定した場合(ステップS716:NO)、メインRAM103に記憶されている今回のラウンドにおける遊技球の入賞数Yが、予めメインROM102に記憶されている大入賞口13の閉塞タイミングを規定する遊技球数Ymax(例えば「9」)と一致するか否かを判定する(ステップS717)。ここで、入賞数Yが遊技球数Ymaxと一致しないと判定された場合(ステップS717:NO)、ステップS8の賞球処理に処理が進められる。
一方、メインCPU101は、入賞数Yが遊技球数Ymaxと一致すると判定した場合(ステップS717:YES)、又は規定開放時間が経過したと判定した場合(ステップS716:YES)、大入賞口制御部116に大入賞口13の開放制御を終了させる(ステップS718)。
ステップS718の処理に続いて、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている大当たり遊技の現在のラウンド数Rが、上記ステップS704の処理によって設定されたラウンド数Rmaxと一致するか否かを判定する(ステップS719)。ここで、ラウンド数Rがラウンド数Rmaxと一致しないと判定した場合(ステップS719:NO)、次のラウンドの開始タイミングを制御するために、大入賞口13が閉塞されてからの経過時間であるインターバル時間の計測を開始する(ステップS720)。このステップS720の処理によって計測が開始されたインターバル時間は、上記ステップS713の処理に使用される。
一方、メインCPU101は、ラウンド数Rがラウンド数Rmaxと一致すると判定した場合(ステップS719:YES)、エンディング時間の計測を開始し(ステップS722)、メインRAM103に記憶されているラウンド数Rをリセットし(ステップS723)、エンディングコマンドをメインRAM103にセットする(ステップS724)。このエンディングコマンドは、大入賞口13の最後の開放が終了したことを通知するコマンドであり、ステップS9の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
メインCPU101は、ステップS724の処理を実行した場合、又はエンディング中であると判定した場合(ステップS711:YES)、設定エンディング時間が経過したか否かを判定する(ステップS725)。具体的には、上記ステップS722の処理によって計測を開始したエンディング時間が、上記ステップS704の処理によって設定された設定エンディング時間に達したか否かを判定する。ここで、エンディング時間が経過していないと判定された場合(ステップS725:NO)、ステップS8の賞球処理に処理が進められる。
メインCPU101は、設定エンディング時間が経過したと判定した場合(ステップS725:YES)、大当たり遊技終了後のパチンコ遊技機1の遊技状態を設定する遊技状態設定処理を実行する(ステップS726)。そして、大当たり遊技を終了させるために、大当たり遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS727)。
ここでは、長開放ラウンド遊技が規定回数実行される大当たり遊技を実現するための大入賞口開放制御処理について説明したが、短開放ラウンド遊技が規定回数実行される大当たり遊技を実現するための大入賞口開放制御処理については、例えば大入賞口13が開放されてからの大入賞口13への遊技球の入賞数とは無関係に大入賞口13が閉塞される点や、短開放ラウンド遊技における大入賞口13の開放時間が長開放ラウンド遊技における大入賞口13の開放時間よりも短い点などを除いて、図35の処理と同様に行われる。このため、短当たり遊技から構成される大当たり遊技を実現するための大入賞口開放制御処理についての詳細な説明は省略する。
[遊技制御基板100による遊技状態設定処理]
図36は、図35のステップS726における遊技状態設定処理の詳細フローチャートである。メインCPU101は、設定エンディング時間が経過したと判定した場合(ステップS725:YES)、今回の大当たり遊技が、小当たり遊技に続く大当たり遊技であるか否かを判定する(ステップS7261)。本実施形態では、小当たり遊技に続いて大当たり遊技が行われる場合には上記ステップS630(図34参照)の処理で大当たり遊技フラグが「ON」に設定され、小当たり遊技に続く大当たり遊技ではない場合にはステップS3172(図30参照)の処理で大当たり遊技フラグが「ON」に設定される。このため、どちらの処理によって大当たりフラグが「ON」に設定されたかに基づいて、今回の大当たり遊技が小当たり遊技に続くものであるか否かを判定することができる。
メインCPU101は、小当たり遊技に続く大当たり遊技ではないと判定した場合(ステップS7261:NO)、大当たり遊技開始時に第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に停止表示された大当たり図柄(メインRAM103に記憶されている大当たり図柄の設定情報)に基づいて、大当たり遊技終了後の時短の有無を判定する(ステップS7262)。逆に、小当たり遊技に続く大当たり遊技であると判定した場合(ステップS7261:YES)、小当たり遊技開始時に第2特別図柄表示器42に停止表示された小当たり図柄(メインRAM103に記憶されている小当たり図柄の設定情報)に基づいて、大当たり遊技終了後の時短の有無を判定する(ステップS7263)。
メインCPU101は、ステップS7262の処理を実行した場合、又はステップS7263の処理を実行した場合、いずれか一方の判定結果に基づいて、大当たり遊技終了後の時短の有無を判断する(ステップS7264)。ここで、時短ありと判定した場合(ステップS7264:YES)、時短遊技フラグを「ON」に設定し(ステップS7265)、時短遊技残余回数Wを「100」に設定する(ステップS7266)。これにより、大当たり遊技が終了してから100回の特別図柄判定が実行されるまでの間、第2始動口12が開放され易い時短遊技状態で遊技が制御されることになる。これに対して、時短なしと判定された場合(ステップS7264:NO)、ステップS7265及びステップS7266の処理が行われないので、大当たり遊技が終了した後は、第2始動口12が開放され難い通常遊技状態で遊技が制御されることになる。
最後に、メインCPU101は、上記ステップS7266の処理を実行した場合、又は時短ありではないと判定した場合(S7264:NO)、今回の大当たり遊技が終了した後の遊技状態を演出制御基板130に通知するための状態通知コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS7267)。この状態通知コマンドは、ステップS9の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
[演出制御基板130によるタイマ割込み処理]
パチンコ遊技機1の電源が投入されると、演出制御基板130のサブCPU131は、後述するタイマ割込み処理を行う周期であるCTC周期を設定する。そして、サブCPU131は、演出内容を決定するために用いられる演出乱数等を更新する乱数更新処理をCTC周期よりも短い所定周期で繰り返す。すなわち、サブCPU131は、パチンコ遊技機1が起動している間、所定周期で乱数更新処理を繰り返しつつ、CTC周期でタイマ割込み処理を繰り返す。
以下、図37を参照しつつ、演出制御基板130において実行されるタイマ割込み処理について説明する。ここで、図37は、演出制御基板130において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。サブCPU131は、遊技制御基板100で行われるタイマ割込み処理と同様に、図37に例示されている一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図37以降のフローチャートに基づいて説明する演出制御基板130で行われる処理は、サブROM132に記憶されているプログラムに基づいてサブCPU131が発行する命令に従って行われる。
サブCPU131は、まず、遊技制御基板100からのコマンドを受信した場合に、コマンド受信処理を実行する(ステップS10)。このコマンド受信処理の詳細については、図38及び図39に基づいて後に詳述する。
ステップS10の処理に続いて、サブCPU131は、演出ボタン26又は十字キー27からの操作情報の入力の有無に基づいて、演出ボタン26又は十字キー27が操作されたか否かを判定する(ステップS11)。ここで、演出ボタン26又は十字キー27が操作されたと判定した場合(ステップS11:YES)、その旨を通知するための操作コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS12)。この操作コマンドが画像音響制御基板140及びランプ制御基板150へ送信されることによって、演出ボタン26又は十字キー27の操作に応じた演出上の効果を実現するための処理が行われる。
サブCPU131は、ステップS11で「NO」と判定した場合、又はステップS12の処理を実行した場合、コマンド送信処理を実行する(ステップS13)。具体的には、ステップS10やステップS12の処理によってサブRAM133にセットされたコマンドを画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信する。このコマンド送信処理が行われることによって、画像表示や音声出力等による演出の実行が画像音響制御基板140に対して指示され、各種ランプの点灯やロゴ役物7の動作、回転演出装置38,39の動作、ライトユニット51,61,66,71,76の動作による演出の実行がランプ制御基板150に対して指示される。
ステップS13の処理に続いて、サブCPU131は、データ転送処理を実行する(ステップS14)。具体的には、画像音響制御に関するデータが画像音響制御基板140から送信されるので、そのデータをランプ制御基板150に転送する。これにより、メイン液晶表示装置5、サブ液晶表示装置6、及びスピーカ24によって行われている演出と同期するように、各種演出媒体による演出がランプ制御基板150によって制御される。
[演出制御基板130によるコマンド受信処理]
図38及び図39は、図37のステップS10におけるコマンド受信処理の詳細フローチャートである。図38に例示されるように、サブCPU131は、まず、遊技制御基板100から保留コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS101)。ここで、保留コマンドを受信したと判定した場合(ステップS101:YES)、サブRAM133に記憶されている第1特別図柄判定の保留数を「1」加算した値に更新し(ステップS102)、第1特別図柄判定が保留されていることを示す保留表示画像の更新を画像音響制御基板140に指示する保留表示更新コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS103)。この保留表示更新コマンドは、ステップS13における送信処理によって画像音響制御基板140に送信される。
サブCPU131は、ステップS103の処理を実行した場合、又は保留コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS101:NO)、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の実行中であるか否かを判定する(ステップS104)。具体的には、例えば、遊技制御基板100から送信された変動開始コマンドに含まれている特別図柄の変動パターンを示す情報に基づいて特別図柄の変動時間を特定し、その変動開始コマンドを受信してからその変動時間が経過したか否かに基づいて、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の実行中であるか否かを判定する。
サブCPU131は、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の実行中ではないと判定した場合(ステップS104:NO)、遊技制御基板100から変動開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS105)。ここで、変動開始コマンドを受信したと判定した場合(ステップS105:YES)、その変動開始コマンドを解析する(ステップS106)。
この変動開始コマンドには、上述したように、大当たり判定処理の判定結果を示す判定図柄の設定情報、この設定情報が第1特別図柄判定に係るものであるか或いは第2特別図柄判定に係るものであるかを示す情報、リーチ有り演出とリーチ無し演出のどちらの演出を行うかを示す設定情報、変動パターンの設定情報、パチンコ遊技機1の遊技状態を示す情報等が含まれている。したがって、変動開始コマンドを解析することによって、特別図柄判定の種類と結果を特定し、リーチ有り演出とリーチ無し演出のどちらを行う必要があるのかを判断し、特別図柄が変動表示される変動時間を特定し、パチンコ遊技機1の遊技状態を特定することが可能である。
変動開始コマンドを解析すると、サブCPU131は、その解析結果に基づいて、変動演出パターン選択処理を実行する(ステップS107)。
図には示されていないが、サブROM132には、特別図柄の変動表示に伴う変動演出に関して、大当たり演出テーブル、ハズレリーチ有り演出テーブル、ハズレリーチ無し演出テーブル、及び小当たり演出テーブルの少なくとも4つの演出テーブルが記憶されている。これらの演出テーブルの各々には、遊技制御基板100において決定される変動パターン(変動時間)に対応するテーブルが複数設けられている。例えば、ハズレリーチ無し演出テーブルには、4秒用、8秒用、12秒用のテーブルが設けられており、大当たり演出テーブルには、13秒、1分、1分30秒、2分のテーブルが設けられている。サブCPU131は、これら複数のテーブルの中から、変動開始コマンドに含まれている設定情報に基づいて、1のテーブルを選択する。例えば、設定情報に「ハズレ」を示す情報、「リーチ無し演出」を行うことを示す情報、特別図柄の「変動時間」が4秒であることを示す変動パターンの情報が含まれている場合、サブCPU131は、4秒用のハズレリーチ無し演出テーブルを選択する。その際、変動開始コマンドに含まれている設定情報に基づいて現在の遊技状態が通常遊技状態であるか或いは時短遊技状態であるかを判断し、遊技状態に応じた演出テーブルを選択する。
演出テーブルにおいては、演出乱数と演出パターンとが対応付けられている。サブCPU131は、上述した乱数更新処理が行われる毎に更新される演出乱数について、変動開始コマンドを受信した時点の値を取得しておき、選択した演出テーブルに格納されている多数の演出パターンの中から、予め取得した演出乱数に対応する演出パターンを読み出すことによって、1つの演出パターンを選択する。
この変動演出パターン選択処理が実行されることによって、装飾図柄の変動態様、リーチ演出の有無、ライトユニット51,61,66,71,76の動作パターン等の変動演出を構成する各演出の態様が決定される。
ステップS107の処理に続いて、サブCPU131は、ステップS107の処理で選択した変動演出パターンの変動演出の開始を指示する変動演出開始コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS108)。この変動演出開始コマンドは、ステップS13の送信処理によって画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信される。これにより、演出制御基板130において演出パターンが決定された変動演出が、画像音響制御基板140及びランプ制御基板150によって実現されることになる。
ステップS108の処理に続いて、サブCPU131は、ステップS106の解析結果に基づいて、今回の変動演出の開始の契機となった特別図柄判定が第1特別図柄判定であるか否かを判定する(ステップS109)。ここで、第1特別図柄判定であると判定した場合(ステップS109:YES)、サブRAM133に記憶されている第1特別図柄判定の保留数を「1」減算した値に更新する(ステップS110)。これに伴い、今回消化される第1特別図柄判定に係る保留表示画像を画面から消去すると共に、他の保留表示画像が表示されている場合にはその表示位置をシフトさせる処理が画像音響制御基板140によって実行される。
一方、サブCPU131は、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の実行中であると判定した場合(ステップS104:YES)、ステップS107の選択処理結果に基づいて、今回の変動演出の変動演出パターンに回転演出装置38,39による回転演出が含まれているか否かを判定する(ステップS112)。ここで、回転演出が含まれていないとサブCPU131によって判定された場合(ステップS112:NO)、後述するステップS115に処理が進められる。
サブCPU131は、回転演出が含まれていると判定した場合(ステップS112)、ステップS107の処理で選択した変動演出パターンに関する情報と、今回の変動演出を開始してからの経過時間とに基づいて、回転演出の開始タイミングであるか否かを判定する(ステップS113)。ここで、回転演出の開始タイミングではないとサブCPU131によって判定された場合(ステップS113:NO)、ステップS115に処理が進められる。
サブCPU131は、回転演出の開始タイミングであると判定した場合(ステップS113:YES)、回転演出装置38,39による回転演出の開始を指示する回転演出開始コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS114)。この回転演出開始コマンドは、ステップS13の送信処理によってランプ制御基板150に送信される。
サブCPU131は、このステップS114の処理を実行した場合、今回の変動演出の変動演出パターンに回転演出が含まれていないと判定した場合(ステップS112:NO)、又は回転開始タイミングではないと判定した場合(ステップS113:NO)、遊技制御基板100から図柄確定コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS115)。ここで、図柄確定コマンドを受信したと判定した場合(ステップS115:YES)、例えば特別図柄の変動表示に伴う変動演出の終了を指示する変動演出終了コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS116)。この変動演出終了コマンドは、ステップS13の送信処理によって画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信される。
一方、サブCPU131は、ステップS110の処理を実行した場合、変動開始コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS105:NO)、又は今回の変動演出の契機となった特別図柄判定が第1特別図柄判定ではないと判定した場合(ステップS109:NO)、遊技制御基板100からオープニングコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS118)。ここで、オープニングコマンドを受信したと判定した場合(ステップS118:YES)、画像音響制御基板140に所定のオープニング演出の開始を指示するオープニング演出開始コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS119)。このオープニング演出開始コマンドは、ステップS13の送信処理によって画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信される。
サブCPU131は、ステップS119の処理を実行した場合、又はオープニングコマンドを受信していないと判定した場合(ステップS118:NO)、遊技制御基板100からV入賞コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS120)。ここで、V入賞コマンドを受信したと判定した場合(ステップS120:YES)、V入賞が発生したことを報知するV入賞報知の実行を画像音響制御基板140に指示するV入賞報知コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS121)。このV入賞報知コマンドは、ステップS13の送信処理によって画像音響制御基板140に送信される。
サブCPU131は、ステップS121の処理を実行した場合、又はV入賞コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS120:NO)、遊技制御基板100からラウンド開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS122)。ここで、ラウンド開始コマンドを受信したと判定した場合(ステップS122:YES)、画像音響制御基板140及びランプ制御基板150にラウンド中演出及びこれに関連する演出動作の実行を指示するラウンド中演出開始コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS123)。
サブCPU131は、このステップS123の処理を実行した場合、又はラウンド開始コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS122:NO)、図39に示されるように、大当たり遊技中において、昇格演出を実行するための設定情報がサブRAM133に記憶されているか否かを判定する(ステップS125)。
サブCPU131は、昇格演出を実行するための設定情報がサブRAM133に記憶されていると判定した場合(ステップS125:YES)、例えばその設定情報と大当たり遊技が開始されてからの経過時間とに基づいて、昇格タイミングであるか否かを判定する(ステップS126)。
サブCPU131は、昇格タイミングであると判定した場合(ステップS126:YES)、回転演出装置38,39に回転演出を開始させるための回転演出開始コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS127)。この回転演出開始コマンドは、ステップS13の送信処理によって、ランプ制御基板150に送信される。
サブCPU131は、ステップS127の処理を実行した場合、昇格演出を実行するための設定情報が記憶されていないと判定した場合(ステップS125:NO)、又は昇格タイミングではないと判定した場合(ステップS126:NO)、遊技制御基板100からエンディングコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS128)。ここで、エンディングコマンドを受信したと判定した場合(ステップS128:YES)、画像音響制御基板140に所定のエンディング演出の開始を指示するエンディング演出開始コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS129)。このエンディング演出開始コマンドは、ステップS13の送信処理によって、画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信される。
サブCPU131は、ステップS129の処理を実行した場合、又はエンディングコマンドを受信していないと判定した場合(ステップS128:NO)、新曲発表演出の開始タイミングであるか否かを判定する(ステップS130)。後に詳述するが、画像音響制御基板140の統括CPU141は、パチンコ遊技機1の電源が投入されてからの経過時間がM(Mは自然数)時間になったか否かを判定し、M時間になったと判定したことを条件として、演出制御基板130からのコマンドとは無関係に、新曲発表演出を開始する。また、画像音響制御基板140からは、画像音響制御とランプ制御との同期を図るために、画像音響制御に関するデータが送信される。このため、サブCPU131は、ステップS130において、画像音響制御基板140から定期的に送信される画像音響制御に関するデータに基づいて、画像音響制御基板140によって新曲発表演出が開始されるか否かを判定する。
サブCPU131は、新曲発表演出の開始タイミングであると判定した場合(ステップS130:YES)、新曲発表演出においてスピーカ24から出力される楽曲音に連動するランプユニット51,61,66,71,76(図9参照)の演出動作の開始を指示する新曲発表動作開始コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS131)。この新曲発表動作開始コマンドは、ステップS13の送信処理によって、ランプ制御基板150に送信される。
サブCPU131は、ステップS131の処理を実行した場合、又は新曲発表演出の開始タイミングではないと判定した場合(ステップS130:NO)、時短報知タイミングであるか否かを判定する(ステップS132)。本実施形態では、大当たり遊技中においてエンディング演出が開始される前に、大当たり遊技終了後に時短遊技状態に移行することを示唆する示唆演出を行うこととしている。また、大当たり遊技が終了して遊技状態が時短遊技状態に設定されている間は、フットランプ511〜514に時短遊技状態であることを示す「R」、「U」、「S」、「H」の文字をそれぞれ浮かび上がらせた状態を維持する演出動作を継続させることとしている(図12(C)参照)。このため、サブCPU131は、ステップS132において、ラウンド中演出として画像音響制御基板140に上記示唆演出の開始を指示するラウンド中演出開始コマンドをサブRAM133にセットしたか否かに基づいて、時短報知タイミングであるか否かを判定する。また、サブCPU131は、ステップS7267(図36参照)の処理によってメインRAM103にセットされた大当たり遊技終了後の遊技状態を通知する状態通知コマンドが送信されるので、ステップS132において、状態通知コマンドを受信したか否かを判定する。そして、状態通知コマンドを受信したと判定した場合に、その状態通知コマンドが時短遊技状態に突入することを示すものであるか否かに基づいて、時短報知タイミングであるか否かを判定する。
サブCPU131は、時短報知タイミングであると判定した場合(ステップS132:YES)、フットライトユニット51に「R」、「U」、「S」、「H」の文字をそれぞれ浮かび上がらせた状態を維持する演出動作の実行をランプ制御基板150に指示する時短報知コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS133)。この時短報知コマンドは、ステップS13の送信処理によってランプ制御基板150に送信される。
[画像音響制御基板140によるタイマ割込み処理]
次に、図40を参照しつつ、画像音響制御基板140において実行されるタイマ割込み処理について説明する。ここで、図40は、画像音響制御基板140において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。画像音響制御基板140は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図40に例示されている一連の処理を一定時間(例えば33ミリ秒)毎に繰り返し実行する。
まず、統括CPU141は、演出制御基板130のRTC134からRTC情報を取得して制御用RAM145に格納するRTC情報取得処理を実行する(ステップS2000)。制御用RAM145に格納されたRTC情報は、このステップS2000の処理が行われる毎に、新たに取得されたRTC情報に書き換えられる。
ステップS2000の処理に続いて、統括CPU141は、新曲発表演出を開始するための処理を含む新曲発表演出開始処理を実行する(ステップS2100)。この新曲発表演出開始処理については、図41に基づいて後に詳述する。
ステップS2100の処理に続いて、統括CPU141は、遊技球を用いた遊技に直接関係する通常演出を制御するための通常演出制御処理を実行する(ステップS2200)。この通常演出制御処理については、図42に基づいて後に詳述する。
ステップS2200の処理に続いて、統括CPU141は、データ送信制御処理を実行する(ステップS2300)。具体的には、画像音響制御基板140において行われる画像音響制御に関するデータを演出制御基板130に送信する。これに対して、演出制御基板130は、画像音響制御基板140から受信したデータをランプ制御基板150に転送する。これにより、メイン液晶表示装置5、サブ液晶表示装置6、及びスピーカ24によって行われる演出と同期するように、ランプ制御基板150によって各種演出動作などが制御されることになる。
[画像音響制御基板140による新曲発表演出制御処理]
次に、図41を参照しつつ、画像音響制御基板140において実行される新曲発表演出制御処理について説明する。ここで、図41は、図40のステップS2100における新曲発表演出制御処理の詳細フローチャートである。図6に基づいて上述したように、パチンコ遊技機1では、パチンコ遊技機1の電源が投入されてから1時間が経過する毎に、未公開コンテンツとしての新曲を発表する新曲発表演出がメイン液晶表示装置5及びスピーカ24を用いて実行される。この新曲発表演出は、このようにして1時間おきに行われるが、例えば新曲Aの初回の新曲発表演出が行われてから1週間が経過すると、1時間おきに行われる新曲発表演出に使用される楽曲が、新曲Aから新曲Bに切り替えられる。すなわち、1週間が経過する毎に、新曲発表演出に使用される楽曲が適宜変化していく。このような新曲発表演出を実現するために、画像音響制御基板140では、以下のような処理が行われる。
すなわち、画像音響制御基板140の統括CPU141は、ステップS2000の処理に続いて、図41に例示されるように、新曲の発表タイミングであるか否かを判定する(ステップS2101)。具体的には、統括CPU141は、パチンコ遊技機1の電源が投入されてからの経過時間を計測しており、この経過時間がM時間(Mは自然数)になったか否かに基づいて、新曲の発表タイミングであるか否かを判定する。
統括CPU141は、新曲の発表タイミングであると判定した場合(ステップS2101:YES)、現在日時を示すRTC情報をRTC134から取得することによって、現在日時を特定する(ステップS2102)。そして、制御用ROM144に予め記憶されている不図示の公開管理テーブルを参照して、現在日時に対応する新曲を選択する(ステップS2103)。この公開管理テーブルでは、新曲発表演出に使用される新曲の種別と、各新曲の初回新曲発表演出が行われる初回発表日時とが対応付けられている。統括CPU141は、ステップS2103において、ステップS2102の処理で特定した現在日時が、どの新曲の新曲発表演出期間に該当するかに基づいて、今回の新曲発表演出に使用する新曲を選択する。
統括CPU141は、このようにして新曲を選択すると、大当たりに対する信頼度が相対的に高いリーチ演出の実行中であるか否かを判定する(ステップS2104)。統括CPU141は、このステップS2104の判定結果に基づいて、図6に例示されるように新曲発表演出画像を上部領域に大きく表示するか、又は図7に例示されるように新曲発表演出画像を縮小して全画面表示されている通常演出画像に重畳表示するかを決定する。すなわち、統括CPU141は、高信頼度のリーチ演出中ではないと判定した場合(ステップS2104:NO)、新曲発表演出画像の表示領域を上部領域に設定する(ステップS2105)。逆に、高信頼度のリーチ演出中であると判定した場合(ステップS2104:YES)、新曲発表演出の表示態様を縮小表示に設定する(ステップS2106)。
統括CPU141は、ステップS2105の処理又はステップS2106の処理を実行すると、選択した新曲の新曲発表演出を実行するためのディスプレイリストを作成し(ステップS2107)、作成したディスプレイリストをディスプレイリスト記憶領域1491(図21参照)にセットする(ステップS2108)。
このような一連の新曲発表演出制御処理が行われることにより、図6に例示された表示態様又は図7に例示された表示態様で新曲発表演出が行われることになる。
[画像音響制御基板140による通常演出制御処理]
次に、図42を参照しつつ、画像音響制御基板140において実行される通常演出制御処理について説明する。ここで、図42は、図40のステップS2200における通常演出制御処理の詳細フローチャートである。統括CPU141は、ステップS2100の処理に続いて、まず、演出制御基板130からのコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS2201)。ここで、コマンドを受信していないと統括CPU141によって判定された場合(ステップS2201:NO)、ステップS2300に処理が進められる。
統括CPU141は、演出制御基板130からのコマンドを受信したと判定した場合(ステップS2201:YES)、そのコマンドが保留表示更新コマンドであるか否かを判定する(S2202)。ここで、保留表示更新コマンドであると判定した場合(ステップS2202:YES)、メイン液晶表示装置5の表示画面に第1特別図柄判定が保留されていることを示す保留表示画像を追加表示する保留表示更新処理を実行する(ステップS2203)。
統括CPU141は、ステップS2203の処理を実行した場合、又は保留表示更新コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS2202:NO)、演出制御基板130から受信したコマンドが変動演出開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS2204)。ここで、変動演出開始コマンドを受信したと判定した場合(ステップS2204:YES)、例えばVDP142の処理状況に基づいて、メイン液晶表示装置5の上部領域を用いた新曲発表演出の実行中であるか否かを判定する(ステップS2205)。
統括CPU141は、上部領域を用いた新曲発表演出の実行中ではないと判定した場合(ステップS2205:NO)、変動演出画像を全体領域に表示するために、通常演出用のディスプレイリスト作成テーブルに基づいて変動演出の表示内容を設定する(ステップS2206)。逆に、上部領域を用いた新曲発表演出の実行中であると判定した場合(ステップS2205:YES)、変動演出画像を下部領域にドット表示するために、ドット演出用のディスプレイリスト作成テーブルに基づいて変動演出の表示内容を設定する(ステップS2207)。
続いて、統括CPU141は、ステップS2206の設定内容、又はステップS2207の設定内容に基づいてディスプレイリストを作成し、作成したディスプレイリストをディスプレイリスト記憶領域1491にセットする(ステップS2208)。
統括CPU141は、このステップS2208の処理を実行した場合、又は演出制御基板130から受信したコマンドが変動演出開始コマンドではないと判定した場合(ステップS2204:NO)、受信したコマンドが変動演出終了コマンドであるか否かを判定する(ステップS2210)。ここで、変動演出終了コマンドであると判定した場合(ステップS2210:YES)、VDP142に実行中の変動演出を終了させる変動演出終了処理を行う(ステップS2211)。
統括CPU141は、ステップS2211の処理を実行した場合、又は演出制御基板130から受信したコマンドが変動演出終了コマンドではないと判定した場合(ステップS2210:NO)、受信したコマンドがオープニング演出開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS2212)。ここで、受信したコマンドがオープニング演出開始コマンドであると判定した場合(ステップS2212:YES)、オープニング演出パターンを設定し、設定したオープニング演出パターンの演出がメイン液晶表示装置5において行われるようにディスプレイリストを作成してディスプレイリスト記憶領域1419にセットする(ステップS2213)。
統括CPU141は、ステップS2213の処理を実行した場合、又は演出制御基板130から受信したコマンドがオープニング演出開始コマンドではないと判定した場合(ステップS2212:NO)、受信したコマンドがV入賞報知コマンドであるか否かを判定する(ステップS2214)。ここで、受信したコマンドがV入賞報知コマンドであると判定した場合(ステップS2214:YES)、V入賞を報知する所定の報知演出を実行するためのディスプレイリストを作成してディスプレイリスト記憶領域1419にセットする(ステップS2215)。
統括CPU141は、ステップS215の処理を実行した場合、又は演出制御基板130から受信したコマンドがV入賞報知コマンドではないと判定した場合(ステップS2214:NO)、受信したコマンドがラウンド中演出開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS2216)。ここで、受信したコマンドがラウンド中演出開始コマンドであると判定した場合(ステップS2216:YES)、ラウンド数に応じた例えばラウンド数表示を含むラウンド中演出を実行するためのディスプレイリストを作成してディスプレイリスト記憶領域1419にセットする(ステップS2217)。
統括CPU141は、ステップS2217の処理を実行した場合、又は演出制御基板130から受信したコマンドがラウンド中演出開始コマンドではないと判定した場合(ステップS2216:NO)、受信したコマンドがエンディング演出開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS2218)。ここで、受信したコマンドがエンディング演出開始コマンドであると判定した場合(ステップS2218:YES)、所定のエンディング演出を実行するためのディスプレイリストを作成してディスプレイリスト記憶領域1419にセットする(ステップS2219)。
なお、ここでは演出制御基板130から受信したコマンドに基づいてメイン液晶表示装置5で行われる表示演出の制御について説明したが、スピーカ24からの演出音の出力制御は、メイン液晶表示装置5における表示演出と対応したものとなるため、ここでの詳細な説明は省略する。
[ランプ制御基板150によるタイマ割込み処理]
次に、図43及び図44を参照しつつ、ランプ制御基板150において実行されるタイマ割込み処理について説明する。ここで、図43及び図44は、ランプ制御基板150において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。ランプ制御基板150は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、演出制御基板130からのコマンド、及び演出制御基板130を介して画像音響制御基板140から送信される画像音響制御に関するデータに基づいて、図43及び図44に例示されている一連の処理を一定時間毎に繰り返し実行する。
ランプ制御基板150のランプCPU151は、演出制御基板130から回転演出開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS3001)。ここで、回転演出開始コマンドを受信したと判定した場合(ステップS3001:YES)、回転演出装置38,39に図8に基づいて上述した回転演出を開始させる(ステップS3002)。
ランプCPU151は、ステップS3002の処理を実行した場合、又は回転演出開始コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS3001:NO)、演出制御基板130から変動演出開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS3003)。ここで、変動演出開始コマンドを受信したと判定した場合(ステップS3003:YES)、その変動演出開始コマンドに含まれている情報に基づいて、今回の変動演出がリーチ有りの変動演出であるか否かを判定する(ステップS3004)。
ランプCPU151は、リーチ有りの変動演出ではないと判定した場合(ステップS3004:NO)、ランプROM152に記憶されている優先度情報に基づいて、図19に例示されるように、変動演出開始コマンドを制御データとしてランプRAM153に設けられた制御データ記憶領域における第1レイヤに格納する(ステップS3005)。逆に、リーチ有りの変動演出であると判定した場合(ステップS3004:YES)、図19に例示されるように、変動演出開始コマンドを制御データとして制御データ記憶領域における第2レイヤに格納する(ステップS3006)。
ランプCPU151は、ステップS3005の処理を実行した場合、ステップS3006の処理を実行した場合、又は変動演出開始コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS3003:NO)、演出制御基板130から変動演出終了コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS3008)。ここで、変動演出終了コマンドを受信したと判定した場合(ステップS3008:YES)、ライトユニット51,61,66,71,76(図9参照)が動作中であるか否かを判定する(ステップS3009)。ここで、ライトユニット51,61,66,71,76が動作中であると判定した場合(ステップS3009:YES)、ライトユニット51,61,66,71,76の動作を終了させる(ステップS3010)。このステップS3010の処理が行われることにより、それまで実行されていたライトユニット51,61,66,71,76の演出動作に関する制御データが制御データ記憶領域から破棄されることになる。
ランプCPU151は、ステップS3010の処理を実行した場合、又はライトユニット51,61,66,71,76が動作中ではないと判定した場合(ステップS3009:NO)、回転演出装置38,39が動作中であるか否かを判定する(ステップS3011)。ここで、回転演出装置38,39が動作中であると判定した場合(ステップS3011:YES)、回転演出装置38,39が実行中の回転演出を終了させる(ステップS3012)。
ランプCPU151は、ステップS3012の処理を実行した場合、変動演出終了コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS3008:NO)、又は回転演出装置38,39が動作中ではないと判定した場合(ステップS3011:NO)、演出制御基板130からオープニング演出開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS3013)。ここで、オープニング演出開始コマンドを受信したと判定した場合(ステップS3013:YES)、図19に例示したように、オープニング演出開始コマンドを、ライトユニット51,61,66,71,76の演出動作を禁止する(停止したままの状態にする)制御データとして制御データ記憶領域の第3レイヤに格納する(ステップS3014)。
ランプCPU151は、ステップS3014の処理を実行した場合、又はオープニング演出開始コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS3013:NO)、演出制御基板130からラウンド中演出開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS3015)。ここで、ラウンド中演出開始コマンドを受信したと判定した場合(ステップS3015:YES)、図19に例示したように、ラウンド中演出開始コマンドを、制御データとして制御データ記憶領域の第1レイヤに格納する(ステップS3016)。
ランプCPU151は、ステップS3016の処理を実行した場合、ラウンド中演出開始コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS3015:NO)、図44に例示されるように、演出制御基板130からエンディング演出開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS3021)。ここで、エンディング演出開始コマンドを受信したと判定した場合(ステップS3021:YES)、図19に例示したように、エンディング演出開始コマンドを、ライトユニット51,61,66,71,76の演出動作を禁止する(停止したままの状態にする)制御データとして制御データ記憶領域の第3レイヤに格納する(ステップS3022)。
ステップS3022の処理に続いて、ランプCPU151は、回転演出装置38,39が動作中であるか否かを判定する(ステップS3023)。ここで、回転演出装置38,39が動作中であると判定した場合(ステップS3023:YES)、回転演出装置38,39による回転演出を終了させる(ステップS3024)。
ランプCPU151は、ステップS3024の処理を実行した場合、エンディング演出開始コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS3021:NO)、又は回転演出装置38,39の動作中ではないと判定した場合(ステップS3023:NO)、演出制御基板130から新曲発表動作開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS3025)。ここで、新曲発表動作開始コマンドを受信したと判定した場合(ステップS3025:YES)、図19に例示したように、受信した新曲発表動作開始コマンドを制御データとして制御データ記憶領域の第1レイヤに格納する(ステップ3026)。
ランプCPU151は、ステップS3026の処理を実行した場合、又は新曲発表動作開始コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS3025:NO)、演出制御基板130から時短報知コマンドを受信したか否かを判定する(S3027)。ここで、時短報知コマンドを受信したと判定した場合(ステップS3027:YES)、図19に例示したように、受信した時短報知コマンドを制御データとして制御データ記憶領域の第4レイヤに格納する(ステップS3028)。
ランプCPU151は、ステップS3028の処理を実行した場合、又は時短報知コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS3027:NO)、制御データ記憶領域のいずれかのレイヤに制御データを格納したか否かを判定する(ステップS3029)。ここで、制御データを格納したと判定した場合(ステップS3029:YES)、制御データ記憶領域に記憶されている制御データに対して、優先度判定を行う(ステップS3030)。具体的には、第1レイヤ〜第4レイヤの中から制御データが記憶されているレイヤを判別し、判別したレイヤの中から最も上位のレイヤを特定する。例えば第1レイヤ、第2レイヤ、及び第4レイヤに制御データが記憶されている場合、最も上位のレイヤとして第4レイヤを特定する。また、例えば第1レイヤ及び第3レイヤに制御データが記憶されている場合、最も上位のレイヤとして第3レイヤを特定する。このように、ランプCPU151は、優先度が最も高い制御データが記憶されているレイヤを特定する。
ステップS3030の処理に続いて、ランプCPU151は、ステップS3030の処理で特定したレイヤに記憶されている現時点で最も優先度が高い制御データに基づくライトユニット51,61,66,71,76の演出動作制御を開始する(ステップS3031)。例えば、優先度が最も高い制御データが第2レイヤに記憶されている制御データである場合には、リーチ演出を含む変動演出のリズムに合わせた演出動作をライトユニット51,61,66,71,76に開始させる。また、優先度が最も高い制御データが第3レイヤに記憶されている制御データである場合には、ライトユニット61,66,71,76を停止したままの状態とする。また、優先度が最も高い制御データが第4レイヤに記憶されている制御データである場合には、カラーフィルタ517を遊技者側に向けた状態でフットライト511〜514に「R」、「U」、「S」、「H」の文字をそれぞれ浮かび上がらせる演出動作をフットライトユニット51に開始させる(図12(C)参照)。
このように、ランプCPU151は、ライトユニット51,61,66,71,76が複数種の演出動作のいずれかを実行しているときに他の演出動作の実行が必要となった場合に、他の演出動作の優先度が実行中の演出動作の優先度よりも高いか否かを判定する。そして、他の演出動作の優先度の方が実行中の演出動作の優先度よりも低い場合には他の演出動作を開始させずに実行中の演出動作を継続させる一方で、他の演出動作の優先度の方が実行中の演出動作の優先度よりも高い場合には実行中の演出動作を中断させて他の演出動作を開始させる。
ところで、ランプ制御基板150によるライトユニット61,66,71,76の演出動作の制御は、基本的には演出制御基板130からのコマンドを受信したタイミングで開始される。これに対して、以下のようなケースでは、演出制御基板130からのコマンドを受信したタイミングとは異なるタイミングで演出動作を開始させることが必要となる場合がある。すなわち、例えば長開放ラウンド遊技が16回繰り返される長当たり遊技中に新曲発表演出の開始時間となった場合、図19に例示された第1レイヤに関する表記から明らかなように、ラウンド中演出に関するライトユニット61,66,71,76の演出動作が中断されて、新曲発表演出に関するライトユニット61,66,71,76の演出動作が開始される。そして、例えば10R目に新曲発表演出が終了するような場合には新曲発表演出が終了した後も長開放ラウンド遊技が行われるため、このような場合には、他に優先度の高い演出動作の制御データが存在しなければ、中断したラウンド中演出に関するライトユニット61,66,71,76の演出動作を再開させる必要がある。そこで、制御データを格納していないと判定された場合には、以下のような処理が行われる。
すなわち、ランプCPU151は、制御データを格納していないと判定した場合(ステップS3029:NO)、第1レイヤに格納される新曲発表動作開始コマンドに含まれている情報とライトユニット61,66,71,76の動作状況とに基づいて、ライトユニット61,66,71,76による新曲発表演出動作の終了タイミングであるか否かを判定する(ステップS3032)。ここで、新曲発表演出動作の終了タイミングではないとランプCPU151によって判定された場合(ステップS3032:NO)、一連のタイマ割込み処理が終了してステップS3001に処理が戻される。逆に、新曲発表演出動作の終了タイミングであるとランプCPU151によって判定された場合(ステップS3032:YES)、上述したステップS3030に処理が進められる。
[本実施形態の作用効果]
以上説明したように、本実施形態によれば、ライトユニット61,66,71,76による演出動作が実行されているときに他の演出動作の実行が必要となった場合に、他の演出動作の優先度が実行中の演出動作の優先度よりも高いか否かが判定され、他の演出動作の方が優先度が高い場合には実行中の演出動作が中断されて他の演出動作が実行される。このため、ライトユニット61,66,71,76に実行させる複数種の演出動作の実行タイミングが時間的に重なった場合でも、演出動作を適切に実行させることができる。
また、本実施形態では、遊技に関する遊技演出動作の方が遊技とは無関係な特定演出動作(本実施形態では、新曲発表演出動作)よりも優先度が高く設定されているので、遊技演出動作の実行中に特定演出動作の実行が指示されることによって遊技に支障をきたすおそれがないという利点がある。
また、本実施形態では、ライトユニット61,66,71,76が実行中の演出動作が中断されて他の演出動作が実行された場合に、他の演出動作が終了した後に中断されていた演出動作が再開される場合がある。このため、他の演出動作が実行される前の状態に復帰させることができる。
[変形例]
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下の形態であってもよい。すなわち、上記実施形態では、遊技球を用いた遊技に関する演出動作の方が遊技とは関係しない演出動作よりも優先度が高く設定されている場合について説明したが、これとは逆に、遊技とは関係しない演出動作の方が遊技と関係する演出動作よりも優先度を高く設定するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、実行中の演出動作を中断して他の演出動作を実行した場合に、他の演出動作が完了すると中断していた演出動作を再開する場合について説明したが、中断された演出動作は再開させない構成を採用してもよい。
また、上記実施形態では、第1演出媒体がフットライトユニット51、回動式左スポットライトユニット71、回動式右スポットライトユニット76である場合を例に説明したが、第1演出媒体は、例えばメイン液晶表示装置5などの画像表示手段であってもよい。
また、上記実施形態では、第2演出媒体が回転演出装置38,39である場合を例に説明したが、第1演出媒体は、1の演出を実行可能な演出媒体であれば他の演出媒体であってもよい。
また、上記実施形態におけるパチンコ遊技機1では、楽曲再生を伴う演出が演出の中心となっているため、例えば遊技者が任意のタイミングで十字キー28及び演出ボタン27を操作することによって、いつでも楽曲再生を開始させることが可能な構成を採用することができる。ただし、このような構成を採用した場合、例えばフットライト51によって所定の変動演出に関する演出動作が実行されているときに、遊技者が選択した楽曲の再生に関する演出動作の実行が必要となることがあり、上記実施形態と同様の問題が生じるおそれがある。このため、本発明は、このような場合にも適用されると好適である。
また、上記実施形態では、本発明を1種2種混合タイプのパチンコ遊技機に適用した場合について説明したが、本発明を1種タイプのパチンコ遊技機に適用してもよいし、或いは回胴式遊技機などの他の遊技機に適用してもよい。
また、上記実施形態において説明したパチンコ遊技機1の構成や各部材の動作態様は単なる一例に過ぎず、他の構成や動作態様であっても本発明を実現できることは言うまでもない。また、上述したフローチャートにおける処理の順序、設定値、判定に用いられる閾値等は単なる一例に過ぎず、本発明の範囲を逸脱しなければ他の順序や値であっても、本発明を実現できることは言うまでもない。また、上記実施形態で例示した画面図等も単なる一例であって、他の表示態様の画面であってもよい。