JP2015116317A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技機における有利/不利を遊技者に報知することができる遊技機を提供する。【解決手段】可変入賞領域は、第1始動領域に遊技球が通過しやすい状態と第2始動領域へ遊技球が通過しやすい状態とに変化させる。特別遊技実行手段は、特別遊技を実行すると判定された場合、第1始動領域への遊技球の通過を条件として当該特別遊技を実行すると判定される場合よりも、第2始動領域への遊技球の通過を条件として当該特別遊技を実行すると判定される場合の方が遊技者により有利になりやすいように、当該特別遊技を実行する。報知手段は、遊技機に対して遊技者が遊技を行っている状況が所定の状況である場合、第1始動領域に遊技球が通過しやすい状態か第2始動領域へ遊技球が通過しやすい状態かを判別し、当該判別結果を報知する。【選択図】図9

Description

本発明は、特別遊技を実行するか否かを判定し、当該判定結果に基づいた演出を実行可能な遊技機に関する。
遊技機には、複数の始動口(例えば、第1始動口および第2始動口)への遊技球の入賞に応じて大当たり判定を行い、当該判定結果に応じた演出を行うものがある(例えば、特許文献1参照)。
ここで、近年では、所定の領域を通過した遊技球が第1始動口または第2始動口に振り分けられて入賞する遊技機がある。例えば、上記遊技機では、上記所定の領域を通過した遊技球が第1始動口に入賞しやすい状態と第2始動口に入賞しやすい状態とに変化させる機構が搭載されており、典型的には、当該所定の領域を通過した遊技球は、第1始動口および第2始動口へ交互に入賞することができる。
特開2013−136000号公報
しかしながら、上記遊技機には、例えば、第1始動口よりも第2始動口への入賞に基づいて大当たり判定が行われた場合の方が、遊技者にとって有利な大当たりに当選し易い設定が行われているものもある。この場合、次に上記所定の領域を通過した遊技球がどちらの始動口に入賞するのかわからないため、上記機構の状態によって遊技者の有利/不利が生じてしまう。
それ故に、本発明の目的は、遊技機における有利/不利を遊技者に報知することができる遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は例えば以下のような構成を採用し得る。なお、特許請求の範囲の記載を解釈する際に、特許請求の範囲の記載によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解され、特許請求の範囲の記載と本欄の記載とが矛盾する場合には、特許請求の範囲の記載が優先する。
本発明の遊技機の一構成例は、可変入賞領域、特別遊技判定手段、特別遊技実行手段、遊技者状況判定手段、および報知手段を備える。可変入賞領域は、第1始動領域に遊技球が通過しやすい状態と第2始動領域へ遊技球が通過しやすい状態とに変化させる。特別遊技判定手段は、第1始動領域または第2始動領域への遊技球の通過を条件として、遊技者にとって有利な特別遊技を行うか否かを判定する。特別遊技実行手段は、特別遊技を実行すると特別遊技判定手段により判定された場合、第1始動領域への遊技球の通過を条件として当該特別遊技を実行すると判定される場合よりも、第2始動領域への遊技球の通過を条件として当該特別遊技を実行すると判定される場合の方が遊技者により有利になりやすいように、当該特別遊技を実行する。遊技者状況判定手段は、遊技機に対して遊技者が遊技を行っている状況を判定する。報知手段は、遊技機に対して遊技者が遊技を行っている状況が所定の状況である場合、第1始動領域に遊技球が通過しやすい状態か第2始動領域へ遊技球が通過しやすい状態かを判別し、当該判別結果を報知する。
また、上記遊技者状況判定手段は、遊技機に対して遊技者が遊技球の打ち出しを行っているか否かの状況を判定してもよい。上記報知手段は、遊技機に対して遊技者が遊技球の打ち出しを行っていない状況である場合に報知を行ってもよい。
また、上記報知手段は、遊技機に対して遊技者が遊技球の打ち出しを行っている状況から遊技者が遊技球の打ち出しを行っていない状況に遊技者状況判定手段による判定が変化したことを契機として報知を行ってもよい。
本発明によれば、遊技機における有利/不利を遊技者に報知することができる。
パチンコ遊技機1の一例を示す概略正面図 始動口振分機構8の内部構造の一例を模式的に示した図 始動口振分機構8内に遊技球が進入した状況の一例を概念的に示した説明図 始動口振分機構8内に設けられた磁石37および磁石38と左位置センサ39と右位置センサ40との一例を模式的に示した図 パチンコ遊技機1の一部の一例を示す平面図 図1における表示器4の一例を示す拡大図 パチンコ遊技機1が備える制御装置の構成例を示すブロック図 パチンコ遊技機1において報知動作が行われる第1の例を示す図 パチンコ遊技機1において報知動作が行われる第2の例を示す図 第1始動口11および第2始動口12(補助始動口15)に入賞して大当たりに当選した場合の大当たり内訳例を示す円グラフ 大当たりに当選した際の大当たり図柄にそれぞれ対応する大当たりの内容例を示す図 遊技制御部100において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャート 遊技制御部100のRAM103の構成例を示すブロック図 図12の上記ステップ2において実行されるスイッチ処理の一例を示す詳細フローチャート 図14の上記ステップ21における第1始動口スイッチ処理の一例を示すフローチャート 図14の上記ステップ22における第2始動口/補助始動口スイッチ処理の一例を示すフローチャート 図15の上記ステップ218および図16の上記ステップ228における事前判定処理の一例を示すフローチャート 図12の上記ステップ3において実行される特別図柄処理の一例を示すフローチャート 図18の上記ステップ309における大当たり判定処理の一例を示すフローチャート 図18の上記ステップ310における変動パターン選択処理の一例を示すフローチャート 演出制御部130において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャート 図21の上記ステップ10におけるコマンド受信処理の一例を示すフローチャート 図21の上記ステップ10におけるコマンド受信処理の一例を示すフローチャート 図23の上記ステップ155における客待ち演出処理の一例を示すフローチャート
以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の遊技機の一実施形態に係るパチンコ遊技機1について説明する。
[パチンコ遊技機1の概略構成例]
まず、図1〜図5を参照しつつ、パチンコ遊技機1の概略構成について説明する。ここで、図1は、パチンコ遊技機1の一例を示す概略正面図である。図2は、始動口振分機構8の内部構造の一例を模式的に示した図である。図3は、始動口振分機構8内に遊技球が進入した状況の一例を概念的に示した説明図である。図4は、始動口振分機構8内に設けられた磁石37および磁石38と左位置センサ39と右位置センサ40との一例を模式的に示した図である。図5は、パチンコ遊技機1の一部の一例を示す平面図である。
図1に例示されるように、パチンコ遊技機1は、入賞や判定に関する役物等が設けられた遊技盤2と、遊技盤2を囲む枠部材3とを備えている。枠部材3は、遊技盤2と所定の間隔を隔てて平行配置された透明なガラス板を支持しており、このガラス板と遊技盤2とによって、遊技球が流下可能な遊技領域10が形成されている。
遊技者がハンドル20を握ってレバー21を時計方向に回転させると、上皿28に溜められた遊技球が発射装置(不図示)へと案内され、ハンドル20の回転角度に応じた打球力で遊技領域10へと発射される。この遊技領域10には、不図示の遊技クギや風車等が設けられており、発射された遊技球は、遊技領域10における上部位置へと案内され、遊技クギや風車等に接触することでその移動方向を変化させながら遊技盤2に沿って落下する。なお、遊技球の発射は、遊技者が停止ボタン22を操作することによって一時的に停止される。
上皿28は、発射装置へ供給される遊技球および賞球を溜めるものである。この上皿28の下方には、賞球を溜める下皿29が設けられている。この下皿29と近接配置された取り出しボタン23を遊技者が操作すると、下皿29の下面の一部が開口されて、下皿29に溜まった遊技球が下皿29の下方に配置された不図示の箱に落下する。なお、他の実施形態では、上皿28および下皿29が1つの皿で構成されてもよい。
遊技者がハンドル20を小さい回転角で回転させた状態を維持するいわゆる「左打ち」を行うと、遊技球が相対的に弱い打球力で打ち出される。この場合、遊技球は、矢印31に例示されるように遊技領域10における左側領域を流下する。一方、遊技者がハンドル20を大きい回転角で回転させた状態を維持するいわゆる「右打ち」を行うと、遊技球が相対的に強い打球力で打ち出される。この場合、遊技球は、矢印32に例示されるように遊技領域10における右側領域を流下する。
左打ちされた遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、第1始動口11および第2始動口12を有する始動口振分機構8と3つの普通入賞口14a、14b、および14cが設けられている。また、右打ちされた遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、大入賞口13、普通入賞口14d、補助始動口15、電動式開閉役物16、およびゲート17が設けられている。
遊技領域10に打ち出された遊技球は、遊技盤2に沿って流下する過程で、第1始動口11、第2始動口12、大入賞口13、および普通入賞口14a〜14dのいずれかに入球した場合に入賞する。これにより、入賞した箇所に応じた所定数の賞球が上皿28または下皿29に払い出される。なお、入賞しなかった遊技球は、排出口18を介して遊技領域10から排出される。
図2および図3に示すように、始動口振分機構8は、その内部に第1始動口11および第2始動口12を有する。そして、始動口振分機構8は、第1始動口11および第2始動口12に通じる遊技球進入口35と、遊技球進入口35を通過した遊技球を第1始動口11または第2始動口12に振り分ける振分部材36を有する。
本実施形態では、振分部材36として、1つのヒンジを支点としたシーソーの原理で遊技球が流下する力を利用して当該遊技球を交互に振り分ける方式が採用されている。一例として、振分部材36は、遊技盤2の盤面に対して垂直に立設された回動軸を中心に回動し、回動動作によって遊技球をほぼ均等に当該回動軸に対して左方向または右方向へ振り分ける。したがって、振分部材36は、遊技球進入口35から進入した遊技球を、第1始動口11または第2始動口12へ交互に導くことができ、パチンコ遊技機1がいわゆる交互入賞タイプとなる。ここで、「ほぼ均等」としたのは、振分部材36によって遊技球が第1始動口11または第2始動口12の方向へ振り分けられても、当該遊技球が振り分け先の始動口に必ず入賞するとは限らず、遊技球が何れの始動口にも入賞しないことがあり得るからである。
具体的には、図3(A)および図3(B)に示すように、振分部材36は、遊技球を第1始動口11に振り分ける第1姿勢(右方向へ回動した姿勢であり、図3(A)において一点鎖線で示す姿勢)と、遊技球を第2始動口12に振り分ける第2姿勢(左方向へ回動した姿勢であり、図3(B)において一点鎖線で示す姿勢)とに変化可能に構成される。図3(A)に示すように、振分部材36は、第1姿勢である場合、遊技球進入口35を通過した遊技球の流下先を左方向へ導くとともに、当該遊技球の流下によって第2姿勢(図3(A)において実線で示す姿勢)となるように回動する。このような振分部材36の回動動作によって、遊技球進入口35を通過した遊技球は、振分部材36の左下方向に配置された第1始動口11を通過して入賞する可能性が非常に高い状態となる。そして、振分部材36は、遊技球を左下方向へ導いた後は、回動動作によって第2姿勢となる。
一方、図3(B)に示すように、振分部材36は、第2姿勢である場合、遊技球進入口35を通過した遊技球の流下先を右方向へ導くとともに、当該遊技球の流下によって第1姿勢(図3(B)において実線で示す姿勢)となるように回動する。このような振分部材36の回動動作によって、遊技球進入口35を通過した遊技球は、振分部材36の右下方向に配置された第2始動口12を通過して入賞する可能性が非常に高い状態となる。そして、振分部材36は、遊技球を右下方向へ導いた後は、回動動作によって第1姿勢となる。
図4(A)および図4(B)に示すように、遊技盤2において振分部材36が配設される部位には磁石38が設けられている。そして、振分部材36には、上記回動動作において振分部材36が中立姿勢(第1姿勢でも第2姿勢でもない姿勢であり、第1姿勢と第2姿勢との間を回動して変位する際の途中姿勢)となった場合に磁石38と対向する位置に磁石38と同じ極性の磁石37が設けられている。これら磁石37および磁石38によって、振分部材36が中立姿勢となった場合に当該中立姿勢から離れる方向に振分部材36が回動する磁力が振分部材36に加えられるため、振分部材36が中立姿勢で停止することが防止される。
このように、始動口振分機構8は、遊技球進入口35を通過した遊技球を第1始動口11または第2始動口12へ交互に入賞可能に振り分ける。そして、パチンコ遊技機1では、遊技球が第1始動口11を通過して入賞した場合、または遊技球が第2始動口12を通過して入賞した場合、遊技者にとって有利な大当たり遊技(特別遊技)を実行するか否かが判定され、その判定結果が後述する表示器4に表示される。
また、図4(A)および図4(B)に示すように、始動口振分機構8は、左位置センサ39および右位置センサ40が設けられている。左位置センサ39は、図4(A)に示すように、振分部材36が第2姿勢(すなわち、遊技球進入口35を通過した遊技球を第2始動口12側へ導く姿勢)となっているか否かを検出するセンサである。また、右位置センサ40は、図4(B)に示すように、振分部材36が第1姿勢(すなわち、遊技球進入口35を通過した遊技球を第1始動口11側へ導く姿勢)となっているか否かを検出するセンサである。一例として、左位置センサ39および右位置センサ40は、それぞれの検出位置(例えば、図4(A)および図4(B)において丸印で示す位置)に振分部材36があるか否かを検出する光学式センサが用いられる。
補助始動口15は、右打ち経路に設けられた始動口である。そして、本実施形態では、補助始動口15は、第2始動口12と同様の役割を果たす始動口となっている。通常、補助始動口15は、電動式開閉役物16によって閉塞されており、所定の条件が満たされると電動式開閉役物16が開放される構成である。具体的には、電動式開閉役物16は、ゲート17に遊技球が通過することで開放するか否かが判定される。そして、開放すると判定された場合、電動式開閉役物16を構成する羽根部材の開閉動作を規定回数(ここで、開閉動作の回数は、開姿勢を1回、閉姿勢を1回する組み合わせを1回とする)行う。すなわち、補助始動口15は、電動式開閉役物16の羽根部材の姿勢が開姿勢となって開放されることによって、遊技球を通過させることができる。このように、補助始動口15は、電動式開閉役物16が作動していないときは遊技球が通過し難い状態であるのに対して、電動式開閉役物16が作動することによって遊技球が通過し易い状態となる。
なお、以下の説明では、第1始動口11への遊技球の入賞を条件として実行される判定を「第1特別図柄判定」と呼び、第2始動口12または補助始動口15への遊技球の入賞を条件として実行される判定を「第2特別図柄判定」と呼び、これらの判定(抽選)を総称して、「特別図柄判定」と呼ぶものとする。また、ゲート17に対する遊技球の通過を条件として実行される判定を、「普通図柄判定」と呼ぶものとする。
大入賞口13は、特別図柄判定の結果に応じて開放される特別入賞領域である。大入賞口13の開口部には、大入賞口13を開閉するプレートが設けられている。通常、大入賞口13は、上記プレートによって閉塞されている。これに対して、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であることを示す所定の大当たり図柄が表示器4に停止表示された場合、上記プレートが開放される。すなわち、プレートを作動させて大入賞口13を開放することで、大当たり遊技が実行される。この状況下においては、遊技者は、「右打ち」によって、大当たり遊技が行われていないときに比べてより多くの賞球を得ることができる。
普通入賞口14a〜14dは、常時開放されており、遊技球の入賞によって所定数の賞球が払い出される入賞口である。なお、普通入賞口14a〜14dでは、第1始動口11、第2始動口12、および補助始動口15のように、遊技球が入賞しても判定(抽選)が行われることはない。
[パチンコ遊技機1の演出手段の構成例]
図1に例示されるように、遊技盤2または枠部材3には、各種の演出を行うものとして、液晶表示装置5、スピーカ24、可動役物7、盤ランプ25等が設けられている。また、枠部材3には、図1には示されていない枠ランプ30(図7参照)が内蔵されている。
液晶表示装置5は、演出画像を表示する液晶表示画面を有する画像表示装置であり、遊技者によって視認され易い位置に固設されている。液晶表示装置5の表示画面には、例えば、特別図柄判定の結果を報知する装飾図柄、予告演出などを行うキャラクタやアイテム、特別図柄判定が保留されていることを示す保留表示画像、始動口振分機構8の状態を示す報知画像等の各種表示オブジェクトを含む演出画像が表示される。なお、本実施形態では、表示装置が液晶表示装置によって構成されている場合について説明するが、例えばEL表示装置等の他の画像表示装置によって構成されてもよい。
スピーカ24は、後述する液晶表示装置5によって行われる演出と同期するように楽曲や音声、効果音等の演出音を出力して音による演出を行う。
可動役物7は、遊技盤2に対して可動に構成されており、可動役物7自体の動きと光との両方或いは一方によって各種の演出を行う。
盤ランプ25および枠ランプ30は、点灯または点滅のパターンの変更、発光色の変更等の光による各種の演出を行う。
[パチンコ遊技機1の演出等に係る操作手段の構成例]
図5に例示されるように、枠部材3には、遊技者が操作する操作手段として、演出ボタン26および演出キー27が設けられている。演出ボタン26は、遊技者が押下することによって操作情報を入力するための押しボタンである。演出キー27は、例えば遊技者が選択操作を行うための十字キーである。パチンコ遊技機1では、演出ボタン26または演出キー27の操作に応じた演出が行われる場合がある。
[表示器4の構成例]
図6は、図1における表示器4の一例を示す拡大図である。表示器4は、主に特別図柄判定や普通図柄判定に関する情報を表示するものであり、図6に例示されるように、第1特別図柄表示器41、第2特別図柄表示器42、第1特別図柄保留表示器43、第2特別図柄保留表示器44、普通図柄表示器45、普通図柄保留表示器46、遊技状態表示器47、およびラウンドランプ48によって構成されている。
第1特別図柄表示器41は、第1特別図柄判定の判定結果を報知するものである。具体的には、第1特別図柄表示器41は、第1特別図柄判定が行われると、図柄(第1特別図柄)を変動表示する。そして、当該第1特別図柄を変動表示させてから所定時間が経過すると、第1特別図柄判定の結果を示す判定図柄が第1特別図柄表示器41に停止表示される。つまり、第1特別図柄表示器41に、判定図柄が停止表示されることによって、第1特別図柄判定の判定結果が報知される。同様に、第2特別図柄表示器42は、第2特別図柄判定の判定結果を報知するものである。すなわち、第2特別図柄表示器42は、第2特別図柄判定が行われると、図柄(第2特別図柄)を変動表示し、所定時間経過後に、その結果を示す判定図柄を停止表示する。こうして、第2特別図柄表示器42においても、判定図柄が停止表示されることによって、第2特別図柄判定の判定結果が報知される。そして、第1特別図柄表示器41および第2特別図柄表示器42では、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であれば、判定図柄として、その大当たりを示す大当たり図柄が停止表示され、また特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であれば、判定図柄として、そのハズレを示すハズレ図柄が停止表示される。
第1特別図柄保留表示器43は、第1特別図柄判定の保留数を表示する。第2特別図柄保留表示器44は、第2特別図柄判定の保留数を表示する。
普通図柄表示器45は、普通図柄判定の判定結果を報知するものである。具体的には、普通図柄表示器45は、普通図柄判定が行われると、図柄(普通図柄)を変動表示する。そして、変動表示の開始から所定時間が経過すると、その結果を示す判定図柄を停止表示する。つまり、普通図柄表示器45に、判定図柄が停止表示されることによって、普通図柄判定の判定結果が報知される。さらに、普通図柄表示器45は、点灯パターンによって、普通図柄の結果が当たりか否かを報知する。普通図柄保留表示器46は、普通図柄判定の保留数を表示するものである。遊技状態表示器47は、パチンコ遊技機1の電源投入時における遊技状態を表示するものである。ラウンドランプ48は、大当たり中の大入賞口13の開放回数(ラウンド数)を表示するものである。具体的には、ラウンドランプ48は、大入賞口13の開放回数が4回ある4R表示ランプと、大入賞口13の開放回数が16回ある16R表示ランプの2つで構成されている。なお、ラウンドランプ48は、複数のランプにより構成されたものでもよく、この場合、ランプの点灯および消灯させる組み合わせを変えることで、4Rと16Rとを区別して表示することができる。
なお、以下の説明では、第1特別図柄表示器41に表示される図柄を「第1特別図柄」、第2特別図柄表示器42に表示される図柄を、「第2特別図柄」と称し、第1特別図柄および第2特別図柄を総称して「特別図柄」と称する。また、普通図柄表示器45に表示される図柄を「普通図柄」と称するものとする。
[パチンコ遊技機1の制御装置の構成例]
以下、図7を参照してパチンコ遊技機1の内部構成の一例について説明する。なお、図7は、パチンコ遊技機1が備える制御装置の構成例を示すブロック図である。
遊技盤2の裏面側には、上皿28または下皿29へと送り出される遊技球を溜めておく球タンクの他に、パチンコ遊技機1の動作を制御する制御装置が設けられている。図7に例示されるように、パチンコ遊技機1の制御装置は、判定(抽選)の実行や大当たりの遊技の制御、演出制御部130へのコマンド送信処理等を制御する遊技制御部100、遊技制御部100から受信したコマンドに基づいて演出を統括的に制御する演出制御部130、画像や音による演出を制御する画像音響制御部140、および各種のランプや可動役物7による演出を制御するランプ制御部150を備えている。また、パチンコ遊技機1は、賞球の払い出しを制御する図示しない払出制御部や遊技球の発射を制御する図示しない発射制御部等も備えている。なお、制御装置の構成はこれに限定されるものではなく、例えば上述した制御部をそれぞれ独立した制御部(制御基板)で構成してもいいし、上記制御部の少なくとも2つを組み合わせることによって1つの制御部(制御基板)を構成してもよい。
[遊技制御部100の構成例]
遊技制御部100は、CPU101、ROM102、およびRAM103を備えている。CPU101は、ROM102に記憶されたプログラムに基づいて、内部抽選や当選の判定等の払い出し賞球数に関連する各種の演算処理を行う。RAM103は、CPU101が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域またはデータ処理等の作業領域として使用される。
遊技制御部100には、第1始動口スイッチ(SW)111、第2始動口スイッチ(SW)112、補助始動口スイッチ(SW)118、電動式開閉役物開閉部113、ゲートスイッチ(SW)114、大入賞口スイッチ(SW)115、大入賞口制御部116、普通入賞口スイッチ(SW)117、および表示器4が接続されている。
第1始動口スイッチ111は、第1始動口11に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御部100に出力する。第2始動口スイッチ112は、第2始動口12に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御部100に出力する。また、補助始動口スイッチ118は、補助始動口15に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御部100に出力する。なお、本実施形態では、補助始動口スイッチ118によって検知された検知信号を、遊技制御部100側で第2始動口スイッチ112から出力される検知信号と同等のものとして処理する。なお、第2始動口12への入賞と補助始動口15への入賞とによって、何れも第2特別図柄を変動させる場合であっても、入賞した場所に応じて異なる演出が行われてもよい。
電動式開閉役物開閉部113は、遊技制御部100からの制御信号に応じて、電動式開閉役物16を作動させて補助始動口15を開閉する。具体的には、電動式開閉役物開閉部113は、遊技制御部100からの制御信号に応じて電動ソレノイドを駆動し、当該電動ソレノイドから受けた駆動力によって補助始動口15を閉塞する電動式開閉役物16を作動させる。
ゲートスイッチ114は、遊技球がゲート17を通過したことを検知して、その検知信号を遊技制御部100に出力する。大入賞口スイッチ115は、遊技球が大入賞口13に入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御部100に出力する。大入賞口制御部116は、遊技制御部100からの制御信号に応じて電動ソレノイドを駆動し、当該電動ソレノイドから受けた駆動力によって大入賞口13を閉塞するプレートを作動させる。すなわち、大入賞口制御部116は、大入賞口13を開閉制御する。普通入賞口スイッチ117は、遊技球が普通入賞口14a〜14dに入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御部100に出力する。なお、本実施形態におけるパチンコ遊技機1は、複数の普通入賞口14を有しているため、当該普通入賞口14に応じた数の普通入賞口スイッチ117が備えられるが、図7においては、普通入賞口スイッチ117を1つだけ表記している。
遊技制御部100は、CPU101において、第1始動口スイッチ111、第2始動口スイッチ112、補助始動口スイッチ118、大入賞口スイッチ115、または普通入賞口スイッチ117からの検知信号が入力されると、図示しない払出制御部によって、遊技球の入賞位置に応じた所定数の賞球の払い出しの指示を行う。そして、CPU101において、払出制御部の情報に基づいた払い出し賞球の個数が管理される。
CPU101は、第1始動口スイッチ111からの検知信号が入力されたタイミングで乱数を取得し、当該取得した乱数を用いて第1特別図柄判定を実行する。同様に、CPU101は、第2始動口スイッチ112または補助始動口スイッチ118からの検知信号が入力されたタイミングで乱数を取得し、当該取得した乱数を用いて第2特別図柄判定を実行する。そして、特別図柄判定の結果が大当たりになると、大入賞口制御部116によって大入賞口13を開閉させて特別遊技を実行する。
CPU101は、ゲートスイッチ114からの検知信号が入力されたタイミングで乱数を取得し、当該取得した乱数を用いて普通図柄判定を実行する。そして、普通図柄判定の結果が当たりになると、電動式開閉役物開閉部113を介して電動式開閉役物16を作動させることによって、補助始動口15を一時的に開放する。
CPU101は、特別図柄の変動開始や変動停止を示す情報、特別図柄抽選の当選確率の変動設定や普通図柄抽選の当選確率の変動設定に関する情報、特別図柄の変動時間の短縮設定を示す情報、第1始動口11、第2始動口12、または補助始動口15に遊技球が入賞したことを通知するための情報等を、演出制御部130に送信する。
CPU101は、第1特別図柄判定を実行すると、第1特別図柄表示器41に第1特別図柄を変動表示させた後に、その判定結果を示す第1特別図柄を停止表示させる。同様に、CPU101は、第2特別図柄判定を実行すると、第2特別図柄表示器42に第2特別図柄を変動表示させた後に、その判定結果を示す第2特別図柄を停止表示させる。さらに、CPU101は、普通図柄判定を実行すると、普通図柄表示器45に普通図柄を変動させた後に、その判定結果を示す普通図柄を停止表示させる。
CPU101は、第1特別図柄判定の保留数を第1特別図柄保留表示器43に表示させ、第2特別図柄判定の保留数を第2特別図柄保留表示器44に表示させ、普通図柄判定の保留数を普通図柄保留表示器46に表示させる。また、CPU101は、パチンコ遊技機1の遊技状態を遊技状態表示器47に表示させる。
[演出制御部130の構成例]
演出制御部130は、CPU131、ROM132、およびRTC(リアルタイムクロック)134を備えている。CPU131は、ROM132に記憶されたプログラムに基づいて、演出を制御する際の演算処理を行う。RAM133は、CPU131が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域またはデータ処理等の作業領域として使用される。RTC134は、現時点の日時を計測する。
演出制御部130は、遊技制御部100から送られる特別図柄判定の結果等を示すデータに基づいて、演出内容を設定する。その際、演出ボタン26または演出キー27からの操作情報の入力を受け付けて、その操作情報に応じた演出内容を設定する場合もある。そして、演出制御部130は、操作情報に応じて設定した演出内容の演出の実行を指示するコマンドを画像音響制御部140および/またはランプ制御部150に送信する。
演出制御部130は、左位置センサ39および右位置センサ40から出力される検出データを取得し、当該検出データが示す検出結果に応じた演出内容を設定する。そして、演出制御部130は、検出結果に応じて設定した演出内容の演出の実行を指示するコマンドを画像音響制御部140および/またはランプ制御部150に送信する。
[画像音響制御部140の構成例]
画像音響制御部140は、CPU141、ROM142、およびRAM143を備えている。CPU141は、ROM142に記憶されたプログラムに基づいて、演出制御部130において演出内容が設定された演出を表現する画像や音を制御する際の演算処理を行う。また、画像音響制御部140は、図示は省略するが、液晶表示装置5に表示される演出画像を生成するVDP(Video Display Processor)、およびスピーカ24から出力される音響データを生成する音響DSP(Digital Signal Processor)を備えている。そして、CPU141は、演出制御部130からのコマンドおよびROM142に記憶されているプログラムに基づいて制御信号を生成し、VDPおよび音響DSPに出力することで、VDPおよび音響DSPの動作を制御する。RAM143は、CPU141が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域またはデータ処理などの作業領域として使用される。
音響DSPには、楽曲や音声、効果音等に関する各種音響データを記憶する音響用ROMと、音響DSPによるデータ処理等の作業領域として使用されるSDRAMが接続されている。音響DSPは、CPU141からの制御信号に対応する音響データを音響用ROMからSDRAMに読み出してデータ処理を実行し、データ処理後の音響データをスピーカ24へ出力する。
VDPは、演出画像の生成に必要な素材データを記憶する画像用ROM、演出画像の描画処理を実行する描画エンジン、および描画エンジンによって描画された演出画像を液晶表示装置5に出力する出力回路を有している。描画エンジンは、CPU141からの制御信号に基づいて、画像用ROMに記憶されている素材データを用いて、フレームバッファに演出画像を描画する。出力回路は、このフレームバッファに描画された演出画像を所定のタイミングで液晶表示装置5に出力する。
[ランプ制御部150の構成例]
ランプ制御部150は、CPU151、ROM152、およびRAM153を備えている。CPU151は、ROM152に記憶されたプログラムに基づいて、盤ランプ25、枠ランプ30、および可動役物7の動作を制御する際の演算処理を行う。RAM153は、CPU151が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域、またはデータ処理等の作業領域として使用される。
ROM152には、発光パターンデータおよび動作パターンデータが記憶されている。ここで、発光パターンデータは、枠ランプ30、盤ランプ25、および可動役物7が備える発光素子のそれぞれの発光パターンを示すデータである。動作パターンデータは、可動役物7の動作パターンを示すデータである。
CPU151は、ROM152に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御部130から受信したコマンドに対応する発光パターンデータをRAM153に読み出して、盤ランプ25、枠ランプ30、および可動役物7の発光素子の発光を制御する。また、CPU151は、ROM152に記憶された動作パターンデータの中から、演出制御部130から受信したコマンドに対応する動作パターンデータをRAM153に読み出して、可動役物7を作動させるためのモータを制御する。
[パチンコ遊技機1で行われる報知動作(入賞示唆演出)の主な特徴]
次に、図8および図9を参照して、パチンコ遊技機1において行われる報知動作(入賞示唆演出)の一例について説明する。なお、図8は、パチンコ遊技機1において報知動作が行われる第1の例を示す図である。図9は、パチンコ遊技機1において報知動作が行われる第2の例を示す図である。
例えば、パチンコ遊技機1では、遊技者によって遊技されていない状態、すなわち客待ち状態において客待ち演出が行われる。ここで、上記客待ち状態は、大当たり遊技を行うか否かを判定する特別遊技判定を保留している権利がなく、特別図柄を変動させていない状態である。以下、パチンコ遊技機1において客待ち状態となった場合に、パチンコ遊技機1において報知動作が行われる例を第1の例として説明する。
図8(A)において、パチンコ遊技機1を用いた遊技が行われている状態で演出画像が液晶表示装置5に表示されている。例えば、パチンコ遊技機1における遊技中では、表示画面(例えば、液晶表示装置5の表示画面)に複数(例えば、3つ)の装飾図柄を変動表示させた後に、当該抽選結果を示す装飾図柄を停止表示させることによって、遊技球が入賞したことに応じた大当たり抽選の結果が報知される。一例として、図8(A)では、遊技球が第1始動口11、第2始動口12、または補助始動口15に入賞したことに応じた図柄変動演出を行うために、装飾図柄画像を液晶表示装置5に変動表示する演出が行われている。
遊技者がパチンコ遊技機1を用いた遊技を終了すること等に応じて、第1始動口11、第2始動口12、または補助始動口15に遊技球が入賞しない状態が続いた場合、大当たり遊技を行うか否かを判定する特別遊技判定を保留する権利がなくなり、特別図柄を変動させていない状態となる。このような状態となると、パチンコ遊技機1では、客待ち演出を準備するための客待ちコマンドがセットされる(図8(B)の状態)。
そして、客待ちコマンドがセットされてから遊技が行われることなく時間A(例えば、20秒間)が経過した場合、客待ち画面が液晶表示装置5に表示される客待ち演出が開始される(図8(C)および図8(E)の状態)。一例として、装飾図柄画像が停止表示された演出画像に加えて演出ボタン26を示す画像が表示され、演出ボタン26を押下することによってメニュー画面が表示される旨の情報が示される客待ち画面が液晶表示装置5に表示される。他の例として、装飾図柄画像が停止表示された演出画像上に、所定のメニュー画面が重複表示された客待ち画面が液晶表示装置5に表示される。
第1の例では、上述した客待ち画面が液晶表示装置5に表示された場合、振分部材36の回動状態に応じて、異なる客待ち演出が行われる。例えば、振分部材36が左方向へ回動した状態(図3(B)において実線で示す状態、すなわち、遊技球進入口35を通過した遊技球が第1始動口11に入賞する可能性が非常に高い状態)である場合、装飾図柄画像が停止表示された演出画像の背景が第1の背景画像によって表示される(図8(C)の状態)。例えば、第1の背景画像は、客待ちコマンド取得直前に表示されていた背景と同じであり、一例として昼間の背景である。また、振分部材36が右方向へ回動した状態(図3(A)において実線で示す状態、すなわち、遊技球進入口35を通過した遊技球が第2始動口12に入賞する可能性が非常に高い状態)である場合、装飾図柄画像が停止表示された演出画像の背景が第2の背景画像に変化して表示される(図8(E)の状態)。例えば、第2の背景画像は、上記第1の背景画像とは異なる画像であり、客待ちコマンド取得直前に表示されていた背景から変化(一例として、昼間の背景から夜間の背景に変化)したものである。
このように、客待ち演出が行われている状態において液晶表示装置5に表示されている背景画像によって、始動口振分機構8の遊技球進入口35を通過した遊技球が第1始動口11に入賞し易い状態にあるのか、第2始動口12に入賞し易い状態にあるのかを、遊技者に報知することができる。ここで、後述により明らかとなるが、本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、第1始動口11への入賞に基づいて大当たり判定が行われる場合(すなわち、第1特別図柄判定が行われる場合)より、第2始動口12への入賞に基づいて大当たり判定が行われる場合(すなわち、第2特別図柄判定が行われる場合)の方が、遊技者にとって有利な大当たりに当選し易いように設定されている。したがって、客待ち演出中に液晶表示装置5に表示されている背景画像によって、パチンコ遊技機1が相対的に有利な状態にあるのか否かを遊技者が判別して遊技を開始することができる。
上記客待ち演出が開始された後、パチンコ遊技機1に対する遊技や操作が行われない状態が続いた場合、液晶表示装置5に客待ちデモムービーが表示される(図8(D)および図8(F)の状態)。ここで、客待ちデモムービーは、パチンコ遊技機1の演出の特徴等をダイジェストして遊技者に遊技をアピールするものであり、例えば予め準備された動画や静止画が液晶表示装置5を用いて再生される。また、液晶表示装置5には、演出ボタン26を示す画像が表示されるとともに、演出ボタン26を押下することによってメニュー画面が表示される旨の情報も表示される。そして、客待ち演出が続く場合、装飾図柄画像が停止表示された演出画像を表示する状態と客待ちデモムービーを再生する状態とが所定時間毎に繰り返される。なお、本実施形態では、客待ち演出において客待ちデモムービーが表示されている間は、入賞する始動口を示唆するための上述した報知を行わなくてもよい。この場合、第1の例では、客待ち演出中に入賞する始動口を示唆するための報知が所定時間毎に繰り返し行われることになる。
なお、上述した第1の例では、客待ち演出が開始されたことを契機として入賞する始動口を示唆するための報知が行われる例を用いたが、他の条件が満たされたことを契機として当該報知が行われてもかまわない。本実施形態では、大当たり遊技を行うか否かを判定する特別遊技判定を保留する権利がなくなって特別図柄を変動させていない状態で、所定条件が満たされた場合に上記報知を行えばよい。例えば、上記状態において遊技者が演出ボタン26や演出キー27を用いて所定の操作を行った場合(例えば、所定のメニュー画面を表示させる操作を行った場合や任意の押下操作を行った場合)、上記状態となった後に所定時間が経過した場合、上記状態においてハンドル20を把持している遊技者がいない場合等に応じて、上記報知を行ってもよい。なお、遊技者がハンドル20を把持しているか否かについては、遊技球の発射を制御するためにハンドル20に設けられているタッチセンサから出力される検知信号を用いて判定することができる。
次に、図9を参照して、パチンコ遊技機1において報知動作が行われる第2の例について説明する。例えば、パチンコ遊技機1では、遊技者が遊技を行っている状況が所定の状況である場合(例えば、遊技者が遊技球の打ち出しを止めて遊技を終了した場合)に、第2の例の報知動作が行われる。
図9(A)において、遊技者がハンドル20を把持して遊技球を遊技領域10に打ち出すことによってパチンコ遊技機1を用いた遊技が行われ、当該遊技に応じた演出画像が液晶表示装置5に表示されている。一例として、図9(A)でも、遊技球が第1始動口11、第2始動口12、または補助始動口15に入賞したことに応じた図柄変動演出を行うために、装飾図柄画像を液晶表示装置5に変動表示する演出が行われている。
遊技者がハンドル20から手を離して遊技球の打ち出しを止めた場合であっても、大当たり遊技を行うか否かを判定する特別遊技判定を保留する権利が残っていれば、当該権利に対応する特別図柄判定結果を報知するための装飾図柄変動演出が液晶表示装置5を用いて継続され、当該権利が消化される(図9(B)の状態)。
第2の例では、遊技者が遊技球の打ち出しを止めた場合、当該打ち出しが終了したことを契機として、振分部材36の回動状態に応じた装飾図柄変動演出が行われる。例えば、振分部材36が左方向へ回動した状態(図3(B)において実線で示す状態、すなわち、遊技球進入口35を通過した遊技球が第1始動口11に入賞する可能性が非常に高い状態)である場合、装飾図柄画像が変動表示された演出画像の背景が第1の背景画像によって表示される(図9(C)の状態)。例えば、第1の背景画像は、遊技球の打ち出しを止める直前に表示されていた背景と同じであり、一例として昼間の背景である。また、振分部材36が右方向へ回動した状態(図3(A)において実線で示す状態、すなわち、遊技球進入口35を通過した遊技球が第2始動口12に入賞する可能性が非常に高い状態)である場合、装飾図柄画像が変動表示された演出画像の背景が第2の背景画像に変化して表示される(図9(D)の状態)。例えば、第2の背景画像は、上記第1の背景画像とは異なる画像であり、遊技球の打ち出しを止める直前に表示されていた背景から変化(一例として、昼間の背景から夜間の背景に変化)したものである。
このように、遊技者が遊技球の打ち出しを止めた場合、液晶表示装置5に表示されている背景画像によって、始動口振分機構8の遊技球進入口35を通過した遊技球が第1始動口11に入賞し易い状態にあるのか、第2始動口12に入賞し易い状態にあるのかを、遊技者に報知することができる。ここで、後述により明らかとなるが、本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、第1始動口11への入賞に基づいて大当たり判定が行われる場合(すなわち、第1特別図柄判定が行われる場合)より、第2始動口12への入賞に基づいて大当たり判定が行われる場合(すなわち、第2特別図柄判定が行われる場合)の方が、遊技者にとって有利な大当たりに当選し易いように設定されている。したがって、遊技者が遊技を止めようとしている場合、液晶表示装置5に表示されている背景画像によって、パチンコ遊技機1が相対的に有利な状態にあるのか否かを判別することができるため、有利な状態で遊技を終了することを遊技者が避けることができる。
なお、遊技者が遊技球の打ち出しを止めた場合に行われる上記報知動作(入賞示唆演出)は、所定の終了条件を満たすことによって終了してもよい。例えば、上記報知動作が開始された後に所定時間が経過することによって、当該報知動作を終了してもよい。また、上記報知動作が開始された時点で変動している図柄が停止したことによって、または当該報知動作が開始された時点から所定回数の図柄変動が行われたことによって、当該報知動作を終了してもよい。
また、上述した第2の例では、遊技球の打ち出しが終了したことを契機として入賞する始動口を示唆するための報知が行われる例を用いたが、遊技者が遊技を止めようとしている場合等、遊技者が遊技を行っている状況が所定の状況となった場合を契機として当該報知が行われてもよい。また、遊技球の打ち出しの有無については、様々な方法で検出してもよい。一例として、遊技球を打ち出す経路上に遊技球の通過を検出する近接センサを設け、当該近接センサの検出信号を用いて遊技球の打ち出しの有無を判定してもよい。他の例として、所定時間継続して遊技球の入賞がない場合、特別遊技判定を保留する権利の減少速度が所定速度より速い場合、パチンコ遊技機1において打ち出し可能な遊技球の残球数が0となった場合、遊技者がハンドル20から手を離した場合、遊技者がハンドル20の回転角を小さくして遊技球が打ち出されない状態にハンドル20の状態を変化させた場合、パチンコ遊技機1の前に設けられている椅子に遊技者が着席しているか否かを検出する着席センサを設け、当該着席センサの検出信号を用いて遊技者が離席したことが判定された場合等に応じて、遊技球の打ち出しが終了したと判定してもよい。
また、上述した第2の例では、特別図柄判定結果を報知する図柄変動中(装飾図柄画像が変動表示される演出中)に、入賞する始動口を示唆するための報知が行われる例を用いたが、他の遊技状態において当該報知が行われてもかまわない。上記第2の例では、遊技者が遊技を行っている状況が所定の状況である場合(例えば、遊技者が遊技球の打ち出しを止めて遊技を終了した場合)に上記報知が行われる場合であって、遊技者が遊技を行っている状況が所定の状況となった時点であれば、他の遊技状態で上記報知が行われることがあり得る。例えば、遊技者が遊技球の打ち出しを止めた時点で、既に特別遊技判定を保留している権利が残っていなければ、特別図柄判定結果を報知する図柄停止中(装飾図柄画像が停止表示されている演出中)に上記報知が行われてもかまわない。
また、上述した第1の例および第2の例では、振分部材36が遊技球を第2始動口12に振り分ける姿勢(すなわち、第2姿勢)である場合に、液晶表示装置5に表示されている背景画像を変化させる例を用いたが、振分部材36が遊技球を第1始動口11に振り分ける姿勢(すなわち、第1姿勢)である場合に、液晶表示装置5に表示されている背景画像を変化させてもよい。また、振分部材36が第1姿勢である場合および第2姿勢である場合、何れの場合であっても液晶表示装置5に表示されている背景画像を変化させてもよい。
また、上述した第1の例および第2の例では、液晶表示装置5に異なる背景画像を表示することによって入賞する始動口を示唆するための報知が行われる例を用いたが、他の態様によって当該報知を行ってもかまわない。例えば、液晶表示装置5に所定のオブジェクトを表示したり、液晶表示装置5に表示されたオブジェクトの動作や表示態様を変化させたり、盤ランプ25や枠ランプ30や他のランプ(例えば、ハンドル20に内蔵されたランプ等)の発光状態を変化させたり、可動役物7の動作を変化させたり、スピーカ24から出力される音声を変化させたり、ハンドル20からエアーを噴出させたり、演出ボタン26等の入力装置を動作(例えば、演出ボタン26の押下面を上昇させる動作等)させたりすることによって、上記報知を行うことが考えられる。
[大当たり内訳例の説明]
上述したように、本実施形態では、特別図柄を始動させる条件の1つとなる第1始動口11(第1特別図柄に対応)と第2始動口12(第2特別図柄に対応)とが、遊技球を概ね均等に入賞させることができる交互入賞タイプの始動口振分機構8が設けられている。一方、本実施形態のパチンコ遊技機1では、第1特別図柄の変動を契機に大当たりに当選した場合よりも、第2特別図柄の変動を契機に大当たりに当選した場合の方が、遊技者により有利になりやすいように設定されている。
本実施形態のパチンコ遊技機1の遊技状態には、大当たりとなる確率が第1の確率(例えば、1/200)である低確率遊技状態と、当該第1の確率よりも高い第2の確率(例えば、1/60)である高確率遊技状態とがある。
また、本実施形態のパチンコ遊技機1の遊技状態には、非時短遊技状態と、時短遊技状態とがある。具体的には、時短遊技状態は、非時短遊技状態と比べて、普通図柄判定において当たりと判定される確率が高く(例えば、1/1.1)、当たりと判定された場合の電動式開閉役物16の開放時間が長く(例えば、1.8秒×3回)、普通図柄の変動時間が短い(例えば、2秒)状態である。一方、非時短遊技状態は、時短遊技状態と比べて、普通図柄判定において当たりと判定される確率が低く(例えば、1/20)、当たりと判定された場合の電動式開閉役物16の開放時間が短く(例えば、0.1秒×1回)、普通図柄の変動時間が長い(例えば、12秒)状態である。また、時短遊技状態では、特別図柄の変動時間が非時短遊技状態のときよりも短くなる。したがって、時短遊技状態では、遊技球がゲート17を通過することに応じた普通図柄判定が相対的に高い確率で当たりとなり、補助始動口15が1.8秒×3回開放して遊技球が補助始動口15に入賞し易い状態となる。このため、遊技者が「右打ち」をする限り、補助始動口15に遊技球が入賞し易く、通常は、第2特別図柄の変動が行われる。しかしながら、非時短遊技状態では、遊技球がゲート17を通過して普通図柄判定が行われても、当たりとなる確率は相対的に低く、かつ、補助始動口15が0.1秒×1回しか開放しないため、遊技球は補助始動口15に入賞し難い。このため、非時短遊技状態では、通常、遊技者は「右打ち」を行わず、「左打ち」を行う。
上記4つの遊技状態の組み合わせによって、パチンコ遊技機1の遊技状態が設定される。具体的には、本実施形態では、「通常遊技状態」と、「確変遊技状態」と、「潜伏確変遊技状態」との何れかにパチンコ遊技機1が設定される。
「通常遊技状態」は、低確率遊技状態かつ非時短遊技状態であり、パチンコ遊技機1に初期的に設定される遊技状態である。「確変遊技状態」は、高確率遊技状態かつ時短遊技状態である。また、「潜伏確変遊技状態」は、高確率遊技状態かつ非時短遊技状態である。そして、パチンコ遊技機1は、大当たり遊技が行われた後、「通常遊技状態」から「確変遊技状態」または「潜伏確変遊技状態」に移行する。なお、上記3つの遊技状態とは別に、大当たり遊技が行われている間を「大当たり遊技状態」ということがある。
以下、図10および図11を参照して、パチンコ遊技機1において設定されている大当たりの内訳例について説明する。なお、図10(A)は、第1始動口11に入賞して大当たりに当選した場合の大当たり内訳例を示す円グラフである。図10(B)は、第2始動口12(補助始動口15)に入賞して大当たりに当選した場合の大当たり内訳例を示す円グラフである。図11は、大当たりに当選した際の大当たり図柄にそれぞれ対応する大当たりの内容例を示す図である。
図10(A)および図11に示すように、遊技球が第1始動口11に入賞して第1特別図柄の変動によって大当たりに当選した場合には、1%の割合で「大当たり図柄A」によって「16R確変当たり」となり、54%の割合で「大当たり図柄B」によって「4R確変当たり」となり、10%の割合で「大当たり図柄C」によって「4R確変当たり(突然確変)」となり、35%の割合で「大当たり図柄D」によって「4R確変当たり(潜伏確変)」となる。また、図10(B)および図11に示すように、遊技球が第2始動口12(または補助始動口15)に入賞して第2特別図柄の変動によって大当たりに当選した場合には、50%の割合で「大当たり図柄E」によって「16R確変当たり」となり、50%の割合で「大当たり図柄F」によって「4R確変当たり」となる。
「16R確変当たり」は、所定の条件(例えば、大入賞口13への遊技球の入賞が9個に達するまで、または大入賞口13が開放されてから29.5秒が経過するまで)を満たすまで大入賞口13を長開放する長開放ラウンドを16回繰り返すとともに、大当たり遊技が終了した後に確変遊技状態で遊技が制御される大当たりである。
「4R確変当たり」は、上記長開放ラウンドを4回繰り返すとともに、大当たり遊技が終了した後に確変遊技状態で遊技が制御される大当たりである。「16R確変当たり」または「4R確変当たり」による大当たり遊技終了後は、確変遊技状態(高確率遊技状態かつ時短遊技状態)に移行するため、遊技者が「右打ち」をする限り、通常は、第2特別図柄の変動が行われる。
「4R確変当たり(突然確変)」は、大入賞口13を例えば0.1秒間だけ短開放する短開放ラウンドを4回繰り返すとともに、大当たり遊技が終了した後に確変遊技状態で遊技が制御される大当たりである。すなわち、「4R確変当たり(突然確変)」は、大当たり遊技において大入賞口13が短時間(0.1秒間/ラウンド×4ラウンド)しか開放しないため、大当たり遊技中の出玉をほぼ期待できない大当たりである。
「4R確変当たり(潜伏確変)」は、上記短開放ラウンドを4回繰り返すとともに、大当たり遊技が終了した後に潜伏確変遊技状態で遊技が制御される大当たりである。すなわち、「4R確変当たり(潜伏確変)」は、大当たり遊技中の出玉をほぼ期待できない大当たりである。また、「4R確変当たり(潜伏確変)」では、大当たり遊技終了後に潜伏確変遊技状態(高確率遊技状態かつ非時短遊技状態)に移行するため、「16R確変当たり」や「4R確変当たり(突然確変)」等のように、第2特別図柄の変動割合を増加させることができない。つまり、「4R確変当たり(潜伏確変)」では、大当たり遊技終了後、非時短遊技状態が設定されるため、通常「左打ち」にて遊技が行われる。したがって、「4R確変当たり(潜伏確変)」による大当たり遊技後は、第1特別図柄の変動と、第2特別図柄の変動とが基本的に交互に行われることになる。
図10および図11から明らかなように、本実施形態では、第1始動口11に遊技球が入賞することによって大当たり遊技を実行すると判定される場合より、第2始動口12や補助始動口15に遊技球が入賞することによって大当たり遊技を実行すると判定される場合の方が、遊技者に有利となりやすいように設定されている。具体的には、大当たり遊技が行われた後に確変遊技状態となるとともに、大当たり遊技を行うラウンド数が16ラウンド付与される16R確変当たりに当選する割合が、第2始動口12に遊技球が入賞する場合の方が第1始動口11に遊技球が入賞する場合より多い。また、大当たり遊技中の出玉をほぼ期待できない大当たりや大当たり遊技終了後に非時短遊技状態となる大当たりは、第2始動口12に遊技球が入賞する場合に当選することはない。このように、図10および図11で例示した大当たりの種類では、第2始動口12に遊技球が入賞して大当たりに当選する場合の方が第1始動口11に遊技球が入賞して大当たりに当選する場合より賞球を相対的に多く獲得できる可能性が高く、第2始動口12に遊技球が入賞することによって大当たり遊技を実行すると判定される場合の方が遊技者にとって有利となりやすい設定となっている。
[遊技制御部100によるタイマ割込み処理]
次に、図12を参照しつつ、遊技制御部100において実行されるタイマ割込み処理について説明する。ここで、図12は、遊技制御部100において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。遊技制御部100は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図12に例示されている一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図12以降のフローチャートに基づいて説明する遊技制御部100の処理は、ROM102に記憶されているプログラムに基づいてCPU101が発行する命令に従って行われる。
図12において、CPU101は、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、および普通図柄乱数の各種乱数を更新する乱数更新処理を実行し(ステップ1)、次のステップに処理を進める。
ここで、大当たり乱数は、大当たりまたはハズレを決定するための乱数である。図柄乱数は、大当たりであると判定された場合に、大当たりの種類を決定するための乱数である。リーチ乱数は、ハズレであると判定された場合に、リーチ有りの演出を行うかまたはリーチ無しの演出を行うかを決定するための乱数である。変動パターン乱数は、特別図柄が変動表示される際の変動パターンを決定するための乱数である。普通図柄乱数は、第2始動口12を開放するか否かを決定するための乱数である。大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、および普通図柄乱数は、上記ステップ1の処理が行われる毎に「1」加算される。一例として、上記ステップ1の処理を行うカウンタとしてループカウンタが使用され、各乱数が予め設定された最大値に達した後は「0」に戻される。
次に、CPU101は、各スイッチからの検知信号が入力された場合に、スイッチ処理を実行し(ステップ2)、次のステップに処理を進める。なお、ステップ2で行うスイッチ処理については、後述する。
次に、CPU101は、特別図柄判定を実行し、第1特別図柄表示器41または第2特別図柄表示器42に特別図柄を変動表示させてから特別図柄判定の判定結果を示す判定図柄を停止表示させる処理等を含む特別図柄処理を実行し(ステップ3)、次のステップに処理を進める。なお、ステップ3で行う特別図柄処理については、後述する。
次に、CPU101は、ゲート17に遊技球が通過することに応じて普通図柄判定を実行し、普通図柄表示器45に普通図柄を変動表示させてから普通図柄判定の結果を示す普通図柄を停止表示させる処理や普通図柄判定で当選した場合の電動式開閉役物16の開放時間や開放回数を設定する処理等を含む普通図柄処理を実行し(ステップ4)、次のステップに処理を進める。
次に、CPU101は、普通図柄判定を行った結果、補助始動口15を開放すると判定した場合に、設定された開放時間や開放回数に基づいて、電動式開閉役物開閉部113を介して電動式開閉役物16を作動させる電動式開閉役物処理を実行し(ステップ5)、次のステップに処理を進める。
次に、CPU101は、ステップ3の処理で大当たりであると判定した場合に、大入賞口制御部116を制御して大入賞口13を開放し、大当たり遊技後の遊技状態を設定する処理(例えば、確変遊技状態または潜伏確変遊技状態に設定する処理であり、高確率状態で遊技する変動回数や時短遊技状態で遊技する変動回数等が設定される処理)が行われる大入賞口開放制御処理を実行し(ステップ6)、次のステップに処理を進める。
次に、CPU101は、遊技球の入賞に応じた賞球の払い出しを制御する賞球処理を実行し(ステップ7)、次のステップに処理を進める。
次に、CPU101は、上記ステップ7以前の処理ステップにおいてRAM103にセット(格納)された各種コマンドや演出内容を決定するために必要な情報を、演出制御部130に送信する送信処理を実行し(ステップ8)、当該タイマ割込み処理を終了する。
[RAM103の構成例]
図13は、遊技制御部100のRAM103の構成例を示すブロック図である。図13(A)に例示されるように、RAM103には、判定用記憶領域1030、第1保留記憶領域1031、第2保留記憶領域1032、第3保留記憶領域1033、第4保留記憶領域1034、第1保留記憶領域1035、第2保留記憶領域1036、第3保留記憶領域1037、および第4保留記憶領域1038が設けられている。
判定用記憶領域1030は、特別図柄判定が実際に実行されるときにその特別図柄判定に使用される各種情報が記憶される記憶領域である。第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034は、第1特別図柄判定に係る各種情報が記憶される記憶領域であり、第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038は、第2特別図柄判定に係る各種情報が記憶される記憶領域である。本実施形態では、第1特別図柄判定および第2特別図柄判定が入賞順に消化されるが、第2特別図柄判定が第1特別図柄判定に対して優先消化されてもよい。前者の場合は、入賞順に第1保留記憶領域1031に記憶されている各種情報または第1保留記憶領域1035に記憶されている各種情報が判定用記憶領域1030にシフトされる。後者の場合、特別図柄判定の実行に際して、第2特別図柄判定が保留されている場合には第1保留記憶領域1035に記憶されている各種情報が判定用記憶領域1030にシフトされ、第1特別図柄判定のみが保留されている場合には第1保留記憶領域1031に記憶されている各種情報が判定用記憶領域1030にシフトされる。
図13(B)に例示されるように、保留記憶領域1031〜1038は、それぞれ、CPU101によって取得された、変動回数Nを記憶する領域、入賞始動口情報を記憶する領域、大当たり乱数を記憶する領域、図柄乱数を記憶する領域、リーチ乱数を記憶する領域、変動パターン乱数を記憶する領域、および事前判定情報を記憶する領域を含んでいる。
変動回数Nは、第1始動口11、第2始動口12、または補助始動口15に遊技球が入賞して獲得した特別図柄判定の権利の合計回数を示す情報である。例えば、パチンコ遊技機1の電源が投入されてから第1特別図柄判定の権利を50回、第2特別図柄判定の権利を10回獲得した場合、変動回数Nはこれらの回数を足し合わせた「60」となる。そして、この「60」という変動回数Nが例えば第3保留記憶領域1033に記憶された状態から更に第1特別図柄判定の権利が取得されると、「60」に「1」を加算した「61」という値が変動回数Nとして第4保留記憶領域1034に記憶される。なお、第1特別図柄判定の保留数U1が最大保留数Umax1(本実施形態では「4」)に達した状態で第1始動口11に新たな遊技球が入賞した場合、または第2特別図柄判定の保留数U2が最大保留数Umax2(本実施形態では「4」)に達した状態で第2始動口12または補助始動口15に新たな遊技球が入賞した場合には、変動回数Nはカウントされない。
入賞始動口情報は、同じ保留記憶領域内に格納される大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、および変動パターン乱数が、遊技球が第1始動口11に入賞したことを契機として取得されたのか、或いは遊技球が第2始動口12または補助始動口15に入賞したことを契機として取得されたのかを示す情報である。
事前判定情報は、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、および変動パターン乱数に基づいて、後述する事前判定処理によって得られる情報である。事前判定情報は、具体的には、入賞始動口情報、特別図柄判定の判定結果が大当たりであるか否かを示す情報、大当たりである場合にはその大当たりの種類が何であるかを示す情報、特別図柄の変動パターンを示す情報、パチンコ遊技機1の遊技状態を示す情報等を含んでいる。事前判定情報は、事前判定処理に使用された大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、および変動パターン乱数と同じ保留記憶領域内に格納される。
図13(B)に基づいて説明した7つの情報は、第1始動口11に遊技球が入賞する毎に第1保留記憶領域1031から順に第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034のいずれかに格納され、第2始動口12または補助始動口15に遊技球が入賞する毎に第1保留記憶領域1035から順に第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038のいずれかに格納される。
例えば、第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034のいずれにも情報が記憶されていない状態で第1特別図柄判定に係る7つの情報が新たに取得された場合、この7つの情報は、第1保留記憶領域1031に格納される。また、例えば第1保留記憶領域1031および第2保留記憶領域1032のそれぞれに7つの情報が記憶された状態で第1特別図柄判定に係る7つの情報が新たに取得された場合、この7つの情報は、第3保留記憶領域1033に格納される。
また、第1特別図柄判定の実行に際して第1保留記憶領域1031に記憶されている情報が判定用記憶領域1030にシフトされると、第2保留記憶領域1032以降の保留記憶領域に記憶されている情報が第1保留記憶領域1031側にシフトされる。例えば第1保留記憶領域1031〜第3保留記憶領域1033のそれぞれに情報が記憶された状態で第1保留記憶領域1031に記憶されている情報が判定用記憶領域1030にシフトされると、第2保留記憶領域1032に記憶されている情報が第1保留記憶領域1031にシフトされるとともに、第3保留記憶領域1033に記憶されている情報が第2保留記憶領域1032にシフトされる。
このような情報のシフト処理は、第2特別図柄判定に係る情報が記憶される第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038においても同様に行われる。なお、本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、第1特別図柄判定および第2特別図柄判定の両方が保留されている場合、すなわち第1保留記憶領域1031および第1保留記憶領域1035の両方に情報が記憶されている場合、入賞したタイミングが早い方の組(第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034の組と第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038の組)におけるシフト処理が優先して行われてもよい(入賞順消化)。また、他の例として、第1保留記憶領域1031および第1保留記憶領域1035の両方に情報が記憶されている場合、第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034におけるシフト処理に先立って、第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038におけるシフト処理が優先して行われてもよい(第2特別図柄判定優先消化)。
ところで、特別図柄が変動表示されているときや大当たり遊技中に第1始動口11、第2始動口12、または補助始動口15に遊技球が入賞して各種乱数が取得されたとしても、特別図柄判定や特別図柄の変動表示を直ちに行うことはできない。
このため、CPU101は、このような状況下で各種乱数が取得された場合には、上述したように、取得された各種乱数等を特別図柄判定の権利として保留記憶領域1031〜1038に格納することとしている。その一方で、特別図柄が変動表示されておらず、特別図柄判定が保留されておらず、また、大当たり遊技中でもない場合には、CPU101は、始動口入賞を契機として取得した各種乱数等を判定用記憶領域1030に直接格納することとしている。
[遊技制御部100によるスイッチ処理]
図14は、図12の上記ステップ2において実行されるスイッチ処理の一例を示す詳細フローチャートである。
図14において、CPU101は、第1始動口スイッチ111からの検知信号の入力の有無を監視して、上記ステップ1の処理によって適宜更新される各種乱数(大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、および変動パターン乱数)について、第1始動口スイッチ111からの検知信号が入力された時点の値を取得する処理等を含む第1始動口スイッチ処理を実行し(ステップ21)、次のステップに処理を進める。上記ステップ21で行う第1始動口スイッチ処理については、後述する。
次に、CPU101は、第2始動口スイッチ112または補助始動口スイッチ118からの検知信号の入力の有無を監視して、ステップ1の処理によって適宜更新される各種乱数について、第2始動口スイッチ112または補助始動口スイッチ118からの検知信号が入力された時点の値を取得する処理等を含む第2始動口/補助始動口スイッチ処理を実行し(ステップ22)、次のステップに処理を進める。上記ステップ22で行う第2始動口/補助始動口スイッチ処理については、後述する。
次に、CPU101は、ゲートスイッチ114からの検知信号の入力の有無を監視して、上記ステップ1の処理によって適宜更新される普通図柄乱数について、ゲートスイッチ114からの検知信号が入力された時点の値を取得するゲートスイッチ処理を実行し(ステップ23)、当該スイッチ処理を終了する。CPU101は、上記ゲートスイッチ処理において、ゲート17に遊技球の通過があったことを通知するゲート通過コマンドをRAM103にセットする。なお、上記ゲート通過コマンドは、上記ステップ8の送信処理によって演出制御部130に送信される。
[遊技制御部100による第1始動口スイッチ処理]
図15は、図14の上記ステップ21における第1始動口スイッチ処理の一例を示すフローチャートである。図15において、CPU101は、第1始動口スイッチ111からの検知信号(具体的には、第1始動口スイッチ111が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、第1始動口スイッチ111が「ON」になったか否かを判定する(ステップ210)。そして、CPU101は、第1始動口スイッチ111が「ON」である場合、ステップ211に処理を進める。一方、CPU101は、第1始動口スイッチ111が「OFF」である場合、上記ステップ21における第1始動口スイッチ処理を終了して、上記ステップ22に処理を進める。
ステップ211において、CPU101は、RAM103に記憶されている第1特別図柄判定の保留数U1が、ROM102に記憶されている第1特別図柄判定の最大保留数Umax1(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判定する。そして、CPU101は、保留数U1が最大保留数Umax1未満である場合、ステップ212に処理を進める。一方、CPU101は、保留数U1が最大保留数Umax1である場合、上記ステップ21における第1始動口スイッチ処理を終了して、上記ステップ22に処理を進める。
ステップ212において、CPU101は、保留数U1の値に「1」を加算して保留数U1を更新する。そして、CPU101は、第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034のいずれかに新たに格納される変動回数Nに「1」を加算し(ステップ213)、次のステップに処理を進める。
次に、CPU101は、第1特別図柄判定に使用する取得情報として、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、および変動パターン乱数を取得し、これらの乱数を対応付けてRAM103に格納し(ステップ214〜ステップ217)、次のステップに処理を進める。具体的には、CPU101は、変動回数N、入賞始動口情報、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、および変動パターン乱数の6つの情報を第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034(図13(A)参照)のいずれかに格納する。
次に、CPU101は、事前判定処理を実行し(ステップ218)、次のステップに処理を進める。具体的には、CPU101は、後述する大当たり判定処理に先立って、上記ステップ214〜ステップ217の処理によってRAM103に格納された情報に基づいて、大当たりとなるか否かを事前判定する。なお、ステップ228で実行する事前判定処理の詳細については、後述する。
次に、CPU101は、第1特別図柄判定が保留されたことを通知するコマンドであって、ステップ218の処理で得られた事前判定情報を含む保留コマンドをRAM103にセットし(ステップ219)、上記ステップ21における第1始動口スイッチ処理を終了して、上記ステップ22に処理を進める。なお、上記保留コマンドは、上記ステップ8の送信処理によって演出制御部130に送信される。
[遊技制御部100による第2始動口スイッチ処理]
図16は、図14の上記ステップ22における第2始動口/補助始動口スイッチ処理の一例を示すフローチャートである。図16において、CPU101は、第2始動口スイッチ112からの検知信号(具体的には第2始動口スイッチ112が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、第2始動口スイッチ112が「ON」になったか否かを判定する(ステップ220)。そして、CPU101は、第2始動口スイッチ112が「ON」である場合、ステップ221に処理を進める。一方、CPU101は、第2始動口スイッチ112が「OFF」である場合、ステップ230に処理を進める。
ステップ230において、CPU101は、補助始動口スイッチ118からの検知信号(具体的には補助始動口スイッチ118が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、補助始動口スイッチ118が「ON」になったか否かを判定する。そして、CPU101は、補助始動口スイッチ118が「ON」である場合、ステップ221に処理を進める。一方、CPU101は、補助始動口スイッチ118が「OFF」である場合、上記ステップ22における第2始動口/補助始動口スイッチ処理を終了して、上記ステップ23に処理を進める。
ステップ221において、CPU101は、RAM103に記憶されている第2特別図柄判定の保留数U2が、ROM102に記憶されている第2特別図柄判定の最大保留数Umax2(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判定する。そして、CPU101は、保留数U2が最大保留数Umax2未満である場合、ステップ222に処理を進める。一方、CPU101は、保留数U2が最大保留数Umax2である場合、上記ステップ22における第2始動口/補助始動口スイッチ処理を終了して、上記ステップ23に処理を進める。
ステップ222において、CPU101は、保留数U2の値に「1」を加算して保留数U2を更新する。そして、CPU101は、第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038のいずれかに新たに格納される変動回数Nに「1」を加算し(ステップ223)、次のステップに処理を進める。
次に、CPU101は、第2特別図柄判定に使用する取得情報として、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、および変動パターン乱数を取得し、これらの乱数を対応付けてRAM103に格納し(ステップ224〜ステップ227)、次のステップに処理を進める。具体的には、CPU101は、変動回数N、入賞始動口情報、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、および変動パターン乱数の6つの情報を第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038(図13(A)参照)のいずれかに格納する。
次に、CPU101は、事前判定処理を実行し(ステップ228)、次のステップに処理を進める。具体的には、CPU101は、後述する大当たり判定処理に先立って、大当たりとなるか否かを事前判定するとともに、第2特別図柄判定が実行される際に実際に選択される特別図柄の変動パターンを取得する事前判定処理を実行する。なお、ステップ228で実行する事前判定処理の詳細については、後述する。
次に、CPU101は、第2特別図柄判定が保留されたことを通知するコマンドであって、ステップ228の処理で得られた事前判定情報を含む保留コマンドをRAM103にセットし(ステップ229)、上記ステップ22における第2始動口/補助始動口スイッチ処理を終了して、上記ステップ23に処理を進める。なお、上記保留コマンドは、上記ステップ8の送信処理によって演出制御部130に送信される。
[遊技制御部100による事前判定処理]
以下、図17を参照しつつ、遊技制御部100によって実行される事前判定処理について説明する。ここで、図17は、図15の上記ステップ218および図16の上記ステップ228における事前判定処理の一例を示すフローチャートである。
図17において、CPU101は、例えばRAM103に記憶されているパチンコ遊技機1の現在の遊技状態を示す遊技状態情報に基づいて、特別図柄判定において大当たりを実行すると判定される確率が相対的に高い高確率状態(本実施形態では確変遊技状態)であるか否かを判定する(ステップ2280)。そして、CPU101は、高確率状態である場合、ステップ2281に処理を進める。一方、CPU101は、高確率状態でない場合、ステップ2284に処理を進める。
ステップ2281において、CPU101は、上記第1始動口スイッチ処理によって取得した第1特別図柄判定の権利または上記第2始動口スイッチ処理によって取得した第2特別図柄判定の権利が、現在の高確率状態に移行してから、何回目の特別図柄判定の権利に相当するかを判定し、次のステップに処理を進める。すなわち、特別図柄判定の判定結果が確変大当たりとなって大当たり遊技が行われた後に高確率状態になると、その特別図柄判定に対応する変動回数Nが、基準回数Mに設定される。例えば、パチンコ遊技機1の電源が投入されてから100回目の特別図柄判定の判定結果が確変当たりとなって高確率状態に移行することとなった場合、基準回数Mとして「100」というデータがRAM103に記憶される。この場合、パチンコ遊技機1の電源投入から101回目に行われる特別図柄判定は、高確率状態に移行してから1回目の特別図柄判定に相当し、110回目に行われる特別図柄判定は、高確率状態に移行してから10回目の特別図柄判定に相当することになる。このように、スイッチ処理によって取得された特別図柄判定の権利が、高確率状態に移行してから何回目の特別図柄判定に相当するかを演算する。具体的には、CPU101は、現在の変動回数Nから基準回数Mを減算することによって得られる演算値Lを算出する。
次に、CPU101は、演算値Lが高確率遊技残余回数K以下であるか否かを判定する(ステップ2282)。そして、CPU101は、演算値Lが高確率遊技残余回数K以下である場合、ステップ2283に処理を進める。一方、PU101は、演算値Lが高確率遊技残余回数Kより大きい場合、ステップ2284に処理を進める。ここで、高確率遊技残余回数Kは、高確率時乱数判定テーブルに基づいて大当たり乱数が判定される上限回数である。本実施形態では、大当たり遊技後に高確率遊技残余回数Kが所定値(例えば、70)に設定されるので、大当たり遊技終了後の大当たり乱数に基づく大当たりか否かの判定が、当該所定値の回数を上限として高確率時乱数判定テーブルに基づいて行われる。このため、CPU101は、ステップ2282において、演算値Lが上記所定値以下であるか否かを判定する。
ところで、例えば、高確率状態(本実施形態では確変遊技状態)で遊技が制御されているときに3回の特別図柄判定の権利が保留されており、この中で最初に消化される特別図柄判定の判定結果が通常当たりとなる場合、残り2回の特別図柄判定に関して、これらの特別図柄判定が消化される前には高確率状態であったとしても、これらの特別図柄判定が実際に消化されるときには低確率状態になっている。このため、先に消化される特別図柄判定の権利の中に遊技状態を変更させる大当たりが存在するか否かを考慮して事前判定を行わなければ、正確な事前判定情報を得ることはできない。このことは、低確率状態(本実施形態では通常遊技状態)で遊技が制御されているときに確変当たりとなる特別図柄判定の権利が保留された場合も同様である。
そこで、ステップ2283において、CPU101は、先に消化される特別図柄判定の権利の中に当該変動開始時に通常当たりであると判定されることになるものがあるか否かを判定する。例えば、CPU101は、保留記憶領域1031〜1038の何れかに各種乱数を新たに格納した場合、当該保留記憶領域より先に消化される保留記憶領域に通常当たりに係る事前判定情報が記憶されているか否かを判定する。そして、CPU101は、先に消化される特別図柄判定の権利の中に通常当たりがない場合、ステップ2285に処理を進める。一方、CPU101は、先に消化される特別図柄判定の権利の中に通常当たりがある場合、ステップ2286に処理を進める。なお、本実施形態では、大当たりの内訳が全て確変当たりであるため、CPU101は、必ずステップ2285に処理を進めることになる。
ステップ2284において、CPU101は、先に消化される特別図柄判定の権利の中に当該変動開始時に確変当たりであると判定されることになるものがあるか否かを判定する。例えば、CPU101は、保留記憶領域1031〜1038の何れかに各種乱数を新たに格納した場合、当該保留記憶領域より先に消化される保留記憶領域に確変当たりに係る事前判定情報が記憶されているか否かを判定する。そして、CPU101は、先に消化される特別図柄判定の権利の中に当該変動開始時に確変当たりがある場合、ステップ2285に処理を進める。一方、CPU101は、先に消化される特別図柄判定の権利の中に当該変動開始時に確変当たりがない場合、ステップ2286に処理を進める。
ステップ2285において、CPU101は、高確率時用大当たり乱数テーブルをROM102から読み出してRAM103にセットし、ステップ2287に処理を進める。一方、ステップ2286において、CPU101は、低確率時用大当たり乱数テーブルをROM102から読み出してRAM103にセットし、ステップ2287に処理を進める。
ステップ2287において、CPU101は、RAM103にセットされた大当たり乱数テーブルを参照して、大当たり判定処理を行い、次のステップに処理を進める。例えば、CPU101は、RAM103に高確率用大当たり乱数テーブルがセットされている場合には、当該スイッチ処理で取得した大当たり乱数が、当該高確率用大当たり乱数テーブルに格納されている当選値のいずれかと一致するか否かに基づいて、当該変動開始時に大当たりと判定されることになるか否かを判定する。また、RAM103に低確率用大当たり乱数テーブルがセットされている場合には、当該スイッチ処理で取得した大当たり乱数が、当該低確率用大当たり乱数テーブルに格納されている当選値と一致するか否かに基づいて、当該変動開始時に大当たりと判定されることになるか否かを判定する。このように、本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、当該変動開始時に行われる大当たり判定に先立って、この大当たり判定の判定結果が大当たりとなるか否かが事前判定される。
次に、CPU101は、上記ステップ2287の判定結果が大当たりであるか否かを判定する(ステップ2289)。そして、CPU101は、上記ステップ2287の判定結果が大当たりである場合、ステップ2290に処理を進める。一方、CPU101は、上記ステップ2287の判定結果が大当たりでない場合、ステップ2291に処理を進める。
ステップ2290において、CPU101は、大当たり用変動パターンテーブルをROM102から読み出してRAM103にセットし、ステップ2293に処理を進める。
ステップ2291において、CPU101は、変動中にリーチ演出が行われるか否かを判定する。例えば、CPU101は、上記ステップ2287の大当たり判定処理に使用された大当たり乱数と一緒に取得されたリーチ乱数が、ROM102に記憶されているリーチ乱数の当選値と一致するか否かに基づいて、変動中にリーチ演出が行われるか否かを判定する。そして、CPU101は、変動中にリーチ演出が行われる場合、ステップ2292に処理を進める。一方、CPU101は、変動中にリーチ演出が行われない場合、ステップ2294に処理を進める。
ところで、特別図柄判定の判定結果がハズレであり、かつ、当該変動中にリーチ演出が行われない場合、当該変動開始時における特別図柄判定の保留数に基づいて特別図柄の変動パターンが決定される。そして、保留されている特別図柄判定が消化される前と後とでは特別図柄判定の保留数が相異なる場合がある。このため、特別図柄判定が消化される前に取得した特別図柄の変動パターンが、その特別図柄判定が実際に消化される際に選択される特別図柄の変動パターンとは異なる場合がある。すなわち、当該変動中にリーチ演出が行われない特別図柄判定の権利に対しては、その特別図柄判定に先立って正確な特別図柄の変動パターンを取得することは困難となることがある。したがって、リーチ演出が行われないと判定された場合には、後述するステップ2293の変動パターン乱数判定処理が行われることなくステップ2294に処理が進められる。
ステップ2292において、CPU101は、リーチ用変動パターンテーブルをROM102から読み出してRAM103にセットし、ステップ2293に処理を進める。
ステップ2293において、CPU101は、RAM103にセットされている変動パターンテーブル(大当たり用変動パターンテーブルまたはリーチ用変動パターンテーブル)を用いて、変動パターン乱数判定処理を行い、ステップ2294に処理を進める。例えば、CPU101は、上記ステップ2287の処理で使用された大当たり乱数と一緒に始動口入賞時に取得された変動パターン乱数が、RAM103にセットされている変動パターンテーブルに規定されている乱数値のうちのどの乱数値と一致するかに基づいて、当該変動開始時に行われる特別図柄判定で選択されることになる特別図柄の変動パターンを特定する。
ステップ2294において、CPU101は、事前判定情報を生成して第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038のいずれかに格納し、上記ステップ228における事前判定処理を終了して、上記ステップ229に処理を進める。例えば、CPU101は、一連の処理としてステップ2287の大当たり判定処理とステップ2293の変動パターン乱数判定処理との両方を行っている場合には、これらの判定処理の結果を示す情報等を、これらの処理に使用した大当たり乱数および図柄乱数が記憶されているのと同じ保留記憶領域内に事前判定情報として格納する。また、ステップ2287の大当たり判定処理を行った後にステップ2293の変動パターン乱数判定処理を行っていない場合には、大当たり判定処理の結果を示す情報等を、大当たり判定処理に使用した大当たり乱数が記憶されているのと同じ保留記憶領域内に事前判定情報として格納する。
[遊技制御部100による特別図柄処理]
図18は、図12の上記ステップ3において実行される特別図柄処理の一例を示すフローチャートである。
図18において、CPU101は、RAM103に記憶されている大当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、大当たり遊技中であるか否かを判定する(ステップ301)。上記大当たり遊技フラグは、大当たり遊技の実行中であるか否かを示すフラグであり、大当たり遊技の開始時に「ON」に設定され、大当たり遊技の終了時に「OFF」に設定される。そして、CPU101は、大当たり遊技中でない場合、ステップ302に処理を進める。一方、CPU101は、大当たり遊技中でない場合、当該特別図柄処理を終了する。
ステップ302において、CPU101は、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する。そして、CPU101は、特別図柄の変動表示中でない場合、ステップ303に処理を進める。一方、CPU101は、特別図柄の変動表示中である場合、ステップ315に処理を進める。
ステップ303において、CPU101は、RAM103に記憶されている第1特別図柄判定の保留数U1と第2特別図柄判定の保留数U2との和が「1」以上であるか否かを判定する。そして、CPU101は、保留数U1と保留数U2との和が「1」以上である場合、ステップ304に処理を進める。一方、CPU101は、保留数U1と保留数U2との和が「0」である場合、ステップ320に処理を進める。
ステップ304において、CPU101は、RAM103の保留記憶領域に対するシフト処理を実行し、次のステップに処理を進める。上述したように、RAM103には、特別図柄判定が実際に実行されるときにその特別図柄判定に使用される取得情報が記憶される判定用記憶領域と、保留されている特別図柄判定に関する取得情報を記憶する保留記憶領域とが設けられている。CPU101は、上記保留記憶領域に格納された最先の(最古の)取得情報を判定用記憶領域に移動させるとともに、移動した取得情報が格納されていた保留記憶領域の組(具体的には、第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034の組または第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038の組)に格納されている残りの取得情報を判定用記憶領域側にシフトさせる。すなわち、CPU101は、遊技球が始動口(第1始動口11、第2始動口12、または補助始動口15)に入賞したときにRAM103に格納された取得情報のうち、最も先に格納された取得情報を判定用記憶領域に移動させて、取得情報を入賞順に処理する準備を行う。
次に、CPU101は、保留数U1または保留数U2から「1」減算し、当該減算後の値を用いて保留数U1または保留数U2を更新して(ステップ305)、次のステップに処理を進める。具体的には、CPU101は、上記ステップ304で判定用記憶領域に移動させた取得情報が第1始動口11への入賞に応じて取得されたものである場合は、保留数U1を「1」減算する。また、CPU101は、上記ステップ304で判定用記憶領域に移動させた取得情報が第2始動口12または補助始動口15への入賞に応じて取得されたものである場合は、保留数U2を「1」減算する。
次に、CPU101は、RAM103に記憶されている客待ちフラグを「OFF」に設定し(ステップ307)、次のステップに処理を進める。ここで、客待ちフラグは、パチンコ遊技機1が遊技されていない客待ち状態であるか否かを示すフラグであり、客待ち演出の準備開始時に「ON」に設定され、客待ち状態でなくなった場合に「OFF」に設定される。
次に、CPU101は、判定用記憶領域に記憶されている乱数に基づいて、大当たり判定処理を実行し(ステップ309)、次のステップに処理を進める。この大当たり判定処理が実行されることによって、大当たりか否かが判定されるとともに、大当たりであると判定された場合には大当たりの種類が決定され、当該処理結果を示す判定図柄の設定情報がRAM103にセットされる。上記ステップ309で行う大当たり判定処理については、後述する。
次に、CPU101は、特別図柄の変動パターンを選択する変動パターン選択処理を実行し(ステップ310)、次のステップに処理を進める。上記ステップ310で行う変動パターン選択処理については、後述する。
次に、CPU101は、上記ステップ309の処理で設定した図柄の設定情報、当該図柄の設定情報が第1特別図柄判定に係るものであるかまたは第2特別図柄判定に係るものであるかを示す情報、上記ステップ310の処理で設定した変動パターンの設定情報、パチンコ遊技機1の遊技状態に関する情報等を含む変動開始コマンドを、RAM103にセットし(ステップ311)、次のステップに処理を進める。上記変動開始コマンドは、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の開始を指示するコマンドであって、上記ステップ8の送信処理によって演出制御部130に送信される。
次に、CPU101は、上記ステップ311の処理でセットした変動開始コマンドに含まれている変動パターンの設定情報に基づいて、特別図柄の変動表示を開始し(ステップ312)、次のステップに処理を進める。上記ステップ312において、判定用記憶領域に第1特別図柄判定に係る取得情報(乱数)が記憶された状態で上記ステップ309〜上記ステップ311の処理が行われた場合には、第1特別図柄表示器41を用いて特別図柄の変動表示が開始される。また、第2特別図柄判定に係る取得情報(乱数)が記憶された状態で上記ステップ309〜上記ステップ311の処理が行われた場合には、第2特別図柄表示器42を用いて特別図柄の変動表示が開始される。
次に、CPU101は、上記ステップ312における変動表示を開始してからの経過時間である変動時間の計測を開始し(ステップ313)、ステップ315に処理を進める。
ステップ315において、CPU101は、上記ステップ313における変動時間の計測開始から、上記ステップ310の処理によって選択された変動パターンに対応する変動時間が経過したか否かを判定する。そして、CPU101は、上記ステップ310の処理によって選択された変動パターンに対応する変動時間が経過した場合、ステップ316に処理を進める。一方、CPU101は、上記ステップ310の処理によって選択された変動パターンに対応する変動時間が経過していない場合、当該特別図柄処理を終了する。
ステップ316において、CPU101は、第1特別図柄表示器41または第2特別図柄表示器42に特別図柄判定の判定結果を示す判定図柄が停止表示することを通知する図柄確定コマンドを、RAM103にセットし、次のステップに処理を進める。上記図柄確定コマンドは、上記ステップ8における送信処理によって演出制御部130に送信される。これにより、液晶表示装置5に変動表示されている装飾図柄を、特別図柄判定の判定結果を示す態様で停止表示させる処理等が行われることになる。
次に、CPU101は、上記ステップ312の処理で開始した特別図柄の変動表示を終了させ(ステップ317)、次のステップに処理を進める。具体的には、CPU101は、上記ステップ309の処理で設定した判定図柄(大当たり図柄またはハズレ図柄)を、特別図柄を変動表示していた特別図柄表示器に停止表示させる。なお、この判定図柄の停止表示は、少なくとも所定の図柄確定時間(例えば1秒)が経過するまで継続される。このように、CPU101は、第1特別図柄表示器41または第2特別図柄表示器42に特別図柄を変動表示させてから、大当たり判定処理の判定結果を示す判定図柄を、第1特別図柄表示器41または第2特別図柄表示器42に停止表示させる。
次に、CPU101は、上記ステップ313の処理で計測を開始した変動時間をリセットし(ステップ318)、大当たりである場合に大当たり遊技を開始させる処理等を含む停止中処理を実行して(ステップ319)、当該特別図柄処理を終了する。
一方、CPU101は、保留数U1と保留数U2との和が「0」である場合(上記ステップ303が否定判定の場合)、ステップ320において、客待ちフラグが「ON」に設定されているか否かを判定する。そして、CPU101は、客待ちフラグが「OFF」に設定されている場合、ステップ321に処理を進める。一方、CPU101は、客待ちフラグが「ON」に設定されている場合、上記ステップ3における特別図柄処理を終了して、上記ステップ4に処理を進める。
ステップ321において、CPU101は、客待ちコマンドをRAM103にセットする。そして、CPU101は、RAM103に記憶されている客待ちフラグを「ON」に設定し(ステップ322)、上記ステップ3における特別図柄処理を終了して、上記ステップ4に処理を進める。ここで、客待ちコマンドは、客待ち演出の準備開始を指示するコマンドであって、上記ステップ8の送信処理によって演出制御部130に送信される。
[遊技制御部100による大当たり判定処理]
図19は、図18の上記ステップ309における大当たり判定処理の一例を示すフローチャートである。
図19において、CPU101は、判定用記憶領域に記憶された大当たり乱数に基づいて大当たり判定を実行し(ステップ3091)、次のステップに処理を進める。例えば、CPU101は、判定用記憶領域に記憶されている大当たり乱数が、予め設定された当選値と一致するか否かに基づいて、大当たりであるか否かを判定する。ここで、上記当選値は、高確率時用大当たり乱数テーブルまたは低確率時用大当たり乱数テーブルに規定されている大当たりの当選値である。高確率状態(確変遊技状態、潜伏確変遊技状態)のときに大当たり判定が実行される場合には高確率時用大当たり乱数テーブルに格納されている当選値が使用され、低確率状態(通常遊技状態)のときに大当たり判定が実行される場合には低確率時用大当たり乱数テーブルに格納されている当選値が使用される。このように、CPU101は、第1始動口11、第2始動口12、または補助始動口15に遊技球が入賞したことを契機として取得された大当たり乱数等の取得情報が判定用記憶領域に記憶されるといった始動条件が成立すると、当該大当たり乱数に基づいて、遊技者にとって有利な大当たり遊技を実行するか否かを判定する。
次に、CPU101は、大当たり判定の判定結果が大当たりであるか否かを判断する(ステップ3092)。そして、CPU101は、大当たり判定の判定結果が大当たりである場合、ステップ3093に処理を進める。一方、CPU101は、大当たり判定の判定結果が大当たりでない場合、ステップ3095に処理を進める。
ステップ3093において、CPU101は、ROM102に記憶されている大当たり時の図柄決定テーブルを参照して、大当たりの種類を決定し、次のステップに処理を進める。例えば、CPU101は、ステップ3091の大当たり判定に使用された大当たり乱数と一緒に判定用記憶領域に記憶されている図柄乱数が第1特別図柄判定に係るものである場合には、当該図柄乱数が、第1始動口入賞用の図柄決定テーブルに規定されているどの乱数値と一致するかに基づいて、大当たりの種類を決定する。一方、第2特別図柄判定に係るものである場合には、当該図柄乱数が、第2始動口入賞用の図柄決定テーブルに規定されているどの乱数値と一致するかに基づいて、大当たりの種類を決定する。
次に、CPU101は、決定した大当たりの種類に応じた大当たり図柄の設定情報をRAM103にセットし(ステップ3094)、当該大当たり判定処理を終了する。これにより、上記ステップ317の処理の際、上記ステップ3094においてセットされた大当たり図柄が第1特別図柄表示器41または第2特別図柄表示器42に判定図柄として停止表示され、当該大当たり図柄に応じた大当たり遊技が行われることになる。
一方、ステップ3095において、CPU101は、ハズレ図柄の設定情報をRAM103にセットし、当該大当たり判定処理を終了する。これにより、上記ステップ317の処理の際、上記ステップ3095でセットされたハズレ図柄が第1特別図柄表示器41または第2特別図柄表示器42に判定図柄として停止表示される。この場合、大当たり遊技は行われない。
[遊技制御部100による変動パターン選択処理]
図20は、図18の上記ステップ310における変動パターン選択処理の一例を示すフローチャートである。
図20において、CPU101は、上記ステップ3091の判定結果が大当たりであるか否かを判断する(ステップ3101)。そして、CPU101は、上記ステップ3091の判定結果が大当たりである場合、ステップ3102に処理を進める。一方、CPU101は、上記ステップ3091の判定結果が大当たりでない場合、ステップ3103に処理を進める。
ステップ3102において、CPU101は、大当たり用変動パターンテーブルをROM102から読み出してRAM103にセットし、ステップ3106に処理を進める。
一方、ステップ3103において、CPU101は、判定用記憶領域に記憶されているリーチ乱数がROM102に記憶されているリーチ乱数の当選値と一致するか否かに基づいて、リーチ演出を行うか否かを判定する。そして、CPU101は、リーチ演出を行う場合、ステップ3104に処理を進める。一方、CPU101は、リーチ演出を行わない場合、ステップ3105に処理を進める。
ステップ3104において、CPU101は、リーチ用変動パターンテーブルをROM102から読み出してRAM103にセットし、ステップ3106に処理を進める。
一方、ステップ3105において、CPU101は、ハズレ用変動パターンテーブルをROM102から読み出してRAM103にセットし、ステップ3106に処理を進める。
ステップ3106において、CPU101は、上記ステップ3102、上記ステップ3104、または上記ステップ3105の処理によってRAM103にセットされた変動パターンテーブルを参照して、変動パターン乱数判定処理を実行し、次のステップに処理を進める。例えば、CPU101は、大当たり用変動パターンテーブルまたはリーチ用変動パターンテーブルがRAM103にセットされた場合、判定用記憶領域に記憶されている変動パターン乱数に対応する変動パターンを、セットされている変動パターンテーブルから読み出すことによって変動パターンを選択する。また、CPU101は、ハズレ用変動パターンテーブルがRAM103にセットされた場合、上記ステップ308のシフト処理が行われる直前に各種情報が記憶されていた保留記憶領域の数に基づいて特別図柄判定の保留数を特定し、特定した保留数と現在の時短の有無とに対応する変動パターンをハズレ用変動パターンテーブルから読み出すことによって変動パターンを選択する。このように、特別図柄の変動パターンが選択されることによって、特別図柄の変動時間が必然的に決定されることになる。
次に、CPU101は、選択した変動パターンの設定情報をRAM103にセットし(ステップ3107)、当該変動パターン選択処理を終了する。上記変動パターンの設定情報は、上記ステップ309の大当たり判定処理によってRAM103にセットされた図柄の設定情報とともに変動開始コマンドに含まれて演出制御部130に送信される。
[演出制御部130によるタイマ割込み処理]
次に、上述した遊技制御部100からの各種コマンドに基づいた演出制御処理について説明する。パチンコ遊技機1の電源が投入されると、演出制御部130のCPU131は、後述するタイマ割込み処理を行う周期であるCTC周期を設定する。そして、CPU131は、演出内容を決定するために用いられる演出乱数等を更新する乱数更新処理をCTC周期よりも短い所定周期で繰り返す。すなわち、CPU131は、パチンコ遊技機1が起動している間、所定周期で乱数更新処理を繰り返しつつ、CTC周期でタイマ割込み処理を繰り返す。
以下、図21を参照しつつ、演出制御部130において実行されるタイマ割込み処理について説明する。ここで、図21は、演出制御部130において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。CPU131は、遊技制御部100で行われるタイマ割込み処理と同様に、図21に例示されている一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図21のフローチャートに基づいて説明する演出制御部130で行われる処理は、ROM132に記憶されているプログラムに基づいてCPU131が発行する命令に従って行われる。
CPU131は、まず、遊技制御部100からのコマンドに応じた処理を行うコマンド受信処理を実行し(ステップ10)、次のステップに処理を進める。上記ステップ10で行うコマンド受信処理については、後述する。
次に、CPU131は、演出ボタン26または演出キー27からの操作情報の入力の有無に基づいて、演出ボタン26または演出キー27が操作されたか否かを判定する(ステップ11)。そして、CPU131は、演出ボタン26または演出キー27が操作された場合、ステップ12に処理を進める。一方、CPU131は、演出ボタン26または演出キー27が操作されていない場合、ステップ13に処理を進める。
ステップ12において、CPU131は、演出ボタン26または演出キー27が操作されたことを通知するための操作コマンドをRAM133にセットし、ステップ13に処理を進める。なお、上記操作コマンドが画像音響制御部140および/またはランプ制御部150へ送信されることによって、演出ボタン26または演出キー27の操作に応じた演出上の効果を実現するための処理が行われる。
ステップ13において、CPU131は、送信処理を実行し、次のステップに処理を進める。例えば、CPU131は、上記ステップ10や上記ステップ12の処理によってRAM133にセットされたコマンドを、画像音響制御部140および/またはランプ制御部150等に送信する。上記コマンド送信処理が行われることによって、画像表示や音声出力等による演出の実行や上記刺激付与動作の開始が画像音響制御部140に対して指示され、各種ランプの点灯や可動役物7の動作による演出の実行等がランプ制御部150に対して指示される。
次に、CPU131は、データ転送処理を実行し(ステップ14)、当該タイマ割込み処理を終了する。例えば、上記ステップ14において、CPU131は、画像音響制御に関するデータが画像音響制御部140から送信される場合、当該データをランプ制御部150等に転送する。これにより、液晶表示装置5およびスピーカ24によって行われている演出と同期するように、可動役物7や盤ランプ25等の演出媒体による演出がランプ制御部150によって制御される。
[演出制御部130によるコマンド受信処理]
図22および図23は、図21の上記ステップ10におけるコマンド受信処理の一例を示すフローチャートである。図22において、CPU131は、遊技制御部100から送信された保留コマンドを受信したか否かを判定する(ステップ101)。そして、CPU131は、保留コマンドを受信した場合、ステップ102に処理を進める。一方、CPU131は、保留コマンドを受信していない場合、ステップ121に処理を進める。
ステップ102において、CPU131は、RAM133に記憶されている特別図柄判定の保留数に「1」を加算して更新し、次のステップに処理を進める。例えば、CPU131は、保留コマンド内の事前判定情報に含まれている入賞始動口情報に基づいて、第1特別図柄判定に係る保留コマンドであるか或いは第2特別図柄判定に係る保留コマンドであるかを判別し、その判別結果に基づいて、第1特別図柄判定に係る保留数または第2特別図柄判定に係る保留数を更新する。
次に、CPU131は、受信した保留コマンドに含まれている事前判定情報をRAM133の所定領域に格納する(ステップ103)。そして、CPU131は、先読み演出実行乱数を取得してRAM133に格納し(ステップ104)、次のステップに処理を進める。例えば、上記先読み演出実行乱数は、上述した乱数更新処理が行われる毎に「1」ずつ加算されて更新されており、CPU131は、保留コマンドを受信した時点で更新されている値を先読み演出実行乱数として取得する。
次に、CPU131は、先読み演出を行うか否かを決定するための先読み演出抽選を実行するか否かを判定する(ステップ105)。そして、CPU131は、先読み演出抽選を実行する場合、ステップ106に処理を進める。一方、CPU131は、先読み演出抽選を実行しない場合、ステップ108に処理を進める。例えば、CPU131は、上記ステップ103の処理によってRAM133に格納された事前判定情報に基づいて、当該事前判定情報を含んでいた保留コマンドに対応する特別図柄判定の保留を抽選対象にするか否かを判定する。一例として、CPU131は、事前判定情報が大当たり用の変動パターンまたはリーチ用の変動パターンを示す情報を含んでいる場合には抽選対象にすると判定し、事前判定情報が当該情報を含んでいない場合には抽選対象としないと判定する。なお、現時点が高確率遊技状態である場合、または先に消化される特別図柄判定の権利の中に確変当たりがある場合、第1特別図柄判定に係る保留については抽選対象としない判定を行ってもよい。これによって、パチンコ遊技機1が高確率遊技状態である場合、第1特別図柄判定に係る保留に関しては先読み演出が行われないことになる。
ステップ106において、CPU131は、先読み演出抽選を実行し、次のステップに処理を進める。例えば、CPU131は、上記ステップ104の処理で取得された先読み演出実行乱数が、ROM132に記憶されている先読み演出実行乱数の当選値のいずれかと一致するか否かに基づいて、先読み演出を実行するか否かを抽選する。
次に、CPU131は、上記ステップ106における抽選結果に基づいて、先読み演出を実行するか否かを判定する(ステップ107)。そして、CPU131は、先読み演出を実行する場合、ステップ109に処理を進める。一方、CPU131は、先読み演出を実行しない場合、ステップ108に処理を進める。
ステップ108において、CPU131は、通常保留表示コマンドをRAM133にセットし、ステップ121に処理を進める。なお、RAM133にセットされた通常保留表示コマンドは、上記ステップ13の送信処理によって画像音響制御部140に送信される。そして、画像音響制御部140の統括CPUは、通常保留表示コマンドを受信した場合、通常の表示態様の保留表示画像を液晶表示装置5に新たに表示させる。
一方、ステップ109において、CPU131は、今回受信した保留コマンドに対応する保留表示画像の表示態様(例えば、色、模様、形状)を決定する。そして、CPU131は、当該表示態様による保留表示画像の表示を指示する特別保留表示コマンドをRAM133にセットし(ステップ110)、ステップ121に処理を進める。なお、RAM133にセットされた特別保留表示コマンドは、上記ステップ13の送信処理によって画像音響制御部140に送信される。そして、画像音響制御部140の統括CPUは、特別保留表示コマンドを受信した場合、当該コマンドによって指示された表示態様の保留表示画像(例えば、通常の表示態様に対して、色、模様、形状等を変化させた保留表示画像)を液晶表示装置5に新たに表示させる。
なお、本実施形態では、始動口入賞時に保留先読み演出を行うこととしているが、例えば、始動口入賞時には通常の表示態様の保留表示画像を表示させ、先に保留された特別図柄判定が消化された際に、その保留表示画像の表示態様を通常の表示態様から特別な表示態様に変化させるようにしてもよい。
ステップ121において、CPU131は、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の実行中であるか否かを判定する。そして、CPU131は、変動演出の実行中でない場合、ステップ122に処理を進める。一方、CPU131は、変動演出の実行中である場合、ステップ127に処理を進める。例えば、CPU131は、遊技制御部100から送信された変動開始コマンドに含まれている特別図柄の変動パターンを示す情報に基づいて、特別図柄の変動時間を特定する。そして、CPU131は、当該変動開始コマンドを受信してから当該変動時間が経過したか否かに基づいて、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の実行中であるか否かを判定する。
ステップ122において、CPU131は、遊技制御部100から変動開始コマンドを受信したか否かを判定する。そして、CPU131は、変動開始コマンドを受信した場合、ステップ123に処理を進める。一方、CPU131は、変動開始コマンドを受信していない場合、ステップ130(図23参照)に処理を進める。
ステップ123において、CPU131は、上記乱数更新処理によって適宜更新される演出乱数について、遊技制御部100から変動開始コマンドを受信した時点の値を取得してRAM133に格納する。そして、CPU131は、受信した変動開始コマンドを解析し(ステップ124)、次のステップに処理を進める。ここで、上記変動開始コマンドには、上述したように、大当たり判定処理の判定結果を示す図柄の設定情報、この図柄の設定情報が第1特別図柄判定に係るものであるかまたは第2特別図柄判定に係るものであるかを示す入賞始動口情報、特別図柄の変動パターンの設定情報、パチンコ遊技機1の遊技状態を示す情報等が含まれている。したがって、変動開始コマンドを解析することによって、特別図柄判定の種類と結果を特定することができる。すなわち、大当たりであるかまたはハズレであるか、大当たりである場合にはその大当たりの種類が何であるかを特定することができる。また、変動パターンの設定情報に基づいて変動パターンがハズレ用の変動パターンであるか否かを特定することにより、リーチ有り演出とリーチ無し演出のどちらを行う必要があるのかを判断することができる。また、同じく変動パターンの設定情報に基づいて、特別図柄の変動時間を特定することができる。また、遊技状態を示す情報に基づいて、パチンコ遊技機1の現在の遊技状態を特定することができる。
次に、CPU131は、上記ステップ123において格納した演出乱数および上記ステップ124における解析結果に基づいて、装飾図柄の変動演出パターンを設定する変動演出パターン設定処理を実行し(ステップ125)、次のステップに処理を進める。例えば、CPU131は、変動開始コマンドが示す演出種類(大当たり、ハズレ、リーチ有り、リーチ無し等)および変動時間に応じた演出テーブルを設定し、当該演出テーブルにおいて上記演出乱数に対応する変動演出の変動演出パターンを抽出して設定する。また、CPU131は、変動開始コマンドに含まれている図柄の設定情報に基づいて、第1特別図柄表示器41または第2特別図柄表示器42において判定図柄が停止表示されるのに伴って液晶表示装置5に停止表示させる装飾図柄を設定する。
次に、CPU131は、上記ステップ125の処理で設定した変動演出パターンの変動演出の開始と当該変動演出パターンにおいて停止表示する装飾図柄を指示する変動演出開始コマンドをRAM133にセットし(ステップ126)、ステップ130(図23参照)に処理を進める。上記変動演出開始コマンドは、上記ステップ13の送信処理によって、画像音響制御部140および/またはランプ制御部150等に送信される。これによって、演出制御部130において演出パターンが決定された装飾図柄の変動演出が、画像音響制御部140および/またはランプ制御部150等によって実現されることになる。そして、上記ステップ126の処理に応じた変動演出は、第2特別図柄表示器42(または第1特別図柄表示器41)において特別図柄の変動表示が開始されてから特別図柄判定の判定結果を示す判定図柄が停止表示されるまで行われる。
一方、ステップ127において、CPU131は、遊技制御部100から図柄確定コマンドを受信したか否かを判定する。そして、CPU131は、図柄確定コマンドを受信した場合、ステップ128に処理を進める。一方、CPU131は、図柄確定コマンドを受信していない場合、ステップ130(図23参照)に処理を進める。
ステップ128において、CPU131は、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の終了を指示する変動演出終了コマンドをRAM133にセットし、ステップ130(図23参照)に処理を進める。上記変動演出終了コマンドは、上記ステップ13の送信処理によって、画像音響制御部140および/またはランプ制御部150等に送信される。これによって、上記ステップ126の処理に応じて開始された変動演出が終了することになる。
図23に進み、ステップ130において、CPU131は、客待ち演出フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する。そして、CPU131は、客待ち演出フラグが「OFF」に設定されている場合、ステップ131に処理を進める。一方、CPU131は、客待ち演出フラグが「ON」に設定されている場合、ステップ151に処理を進める。ここで、上記客待ち演出フラグは、客待ちコマンドを受信した場合に「ON」に設定されるフラグであり、客待ち状態が解除されるまで常に「ON」に設定されている。
ステップ131において、CPU131は、入賞示唆演出フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する。そして、CPU131は、入賞示唆演出フラグが「OFF」に設定されている場合、ステップ132に処理を進める。一方、CPU131は、入賞示唆演出フラグが「ON」に設定されている場合、ステップ139に処理を進める。ここで、上記入賞示唆演出フラグは、後述する入賞示唆演出が行われている場合に「ON」に設定されるフラグである。
ステップ132において、CPU131は、遊技状況判定処理を行い、次のステップに処理を進める。例えば、CPU131は、パチンコ遊技機1において遊技者が遊技球を打ち出しているか否かの状況を判定する。第1の例として、CPU131は、遊技球を打ち出す経路上に設けられ、当該経路における遊技球の通過を検出する近接センサからの検出信号に基づいて、遊技球の打ち出しの有無を判定する。第2の例として、CPU131は、所定時間継続して遊技球の入賞がない場合、遊技球の打ち出しがないと判定する。第3の例として、CPU131は、特別遊技判定を保留する権利が減少する速度が所定速度より速い場合、遊技球の打ち出しがないと判定する。第4の例として、CPU131は、パチンコ遊技機1において打ち出し可能な遊技球の残球数が0となった場合、遊技球の打ち出しがないと判定する。第5の例として、CPU131は、遊技者がハンドル20から手を離したことが検出された場合や遊技者がハンドル20の回転角を小さくして遊技球が打ち出されない状態にハンドル20の状態を変化させた場合、遊技球の打ち出しがないと判定する。第6の例として、CPU131は、パチンコ遊技機1の前に設けられている椅子に設けられた遊技者が着席しているか否かを検出する着席センサからの検出信号に基づいて、着席状態の遊技者が離席したことが検出された場合、遊技球の打ち出しがないと判定する。上記ステップ132における遊技球を打ち出しているか否かの状況を判定する方法は上記何れの例を用いてもよく、当該例に応じたセンサを設けたり、当該例を実現するための情報を他の制御部(例えば、遊技制御部100、発射制御部、払出制御部等)から取得したりすることによって、上記それぞれの判定例を実現することが可能となる。
次に、CPU131は、遊技者が遊技球を打ち出しているか否かを判定する(ステップ133)。そして、CPU131は、遊技者が遊技球を打ち出していないと判定した場合、ステップ134に処理を進める。一方、CPU131は、遊技者が遊技球を打ち出していると判定した場合、ステップ151に処理を進める。
ステップ134において、CPU131は、振分部材36の姿勢を判定する処理を行い、次のステップに処理を進める。例えば、CPU131は、左位置センサ39および右位置センサ40から出力される検出データに基づいて、振分部材36の位置が第1姿勢(右方向へ回動した姿勢であり、遊技球を第1始動口11に振り分ける姿勢)であるか、第2姿勢(左方向へ回動した姿勢であり、遊技球を第2始動口12に振り分ける姿勢)であるかを判定する。
次に、CPU131は、振分部材36が遊技球を第2始動口12に振り分ける姿勢(すなわち、第2姿勢)であるか否かを判定する(ステップ135)。そして、CPU131は、振分部材36が遊技球を第2始動口12に振り分ける姿勢である場合、ステップ136に処理を進める。一方、CPU131は、振分部材36が遊技球を第1始動口11に振り分ける姿勢(すなわち、第1姿勢)である場合、ステップ151に処理を進める。
ステップ136において、CPU131は、始動口振分機構8において遊技球が入賞する可能性の高い始動口を示唆するための報知演出(入賞示唆演出)を開始することを指示する入賞示唆開始コマンドをRAM133にセットし、次のステップに処理を進める。なお、RAM133にセットされた入賞示唆開始コマンドは、上記ステップ13の送信処理によって画像音響制御部140および/またはランプ制御部150に送信される。そして、画像音響制御部140および/またはランプ制御部150は、入賞示唆開始コマンドを受信した場合、始動口振分機構8において遊技球が入賞する可能性の高い始動口を示唆するための報知演出(例えば、背景画像を変更する報知演出;図9(D)参照)を開始する。
次に、CPU131は、RAM133に記憶されている入賞示唆演出フラグを「ON」に設定し(ステップ137)、次のステップに処理を進める。
次に、CPU131は、上記入賞示唆演出を開始してからの経過時間となる入賞示唆時間の計測を開始し、ステップ151に処理を進める。
一方、上記ステップ131において入賞示唆演出フラグが「OFF」に設定されていると判定した場合、CPU131は、遊技状況判定処理を行い(ステップ139)、次のステップに処理を進める。なお、上記ステップ139で行う遊技状況判定処理は、上記ステップ132で行う遊技状況判定処理と同様であるため、詳細な説明を省略する。
次に、CPU131は、遊技者が遊技球を打ち出しているか否かを判定する(ステップ140)。そして、CPU131は、遊技者が遊技球を打ち出していないと判定した場合、ステップ141に処理を進める。一方、CPU131は、遊技者が遊技球を打ち出していると判定した場合、ステップ143に処理を進める。
ステップ141において、CPU131は、入賞示唆時間が終了したか否かを判定する。例えば、CPU131は、上記ステップ138においてカウントを開始した入賞示唆時間が所定時間に到達した場合、入賞示唆演出が行われる入賞示唆時間が終了したと判定する。そして、CPU131は、入賞示唆時間が終了した場合、ステップ142に処理を進める。一方、CPU131は、入賞示唆時間が終了していない場合、ステップ151に処理を進める。
ステップ142において、CPU131は、始動口振分機構8において遊技球が入賞する可能性の高い始動口を示唆するための報知演出(入賞示唆演出)を終了することを指示する入賞示唆終了コマンドをRAM133にセットし、ステップ151に処理を進める。なお、RAM133にセットされた入賞示唆終了コマンドは、上記ステップ13の送信処理によって画像音響制御部140および/またはランプ制御部150に送信される。そして、画像音響制御部140および/またはランプ制御部150は、入賞示唆終了コマンドを受信した場合、始動口振分機構8において遊技球が入賞する可能性の高い始動口を示唆するための報知演出(例えば、背景画像を変更する報知演出)を終了する。
一方、上記ステップ140において遊技者が遊技球を打ち出していると判定した場合、CPU131は、入賞示唆終了コマンドをRAM133にセットし(ステップ143)、次のステップに処理を進める。なお、ステップ143において入賞示唆終了コマンドをセットする処理は、上記ステップ142と同様であるため、詳細な説明を省略する。上記ステップ136、上記ステップ142、およびステップ143の処理から明らかなように、遊技者が遊技球の打ち出しを止めることによって開始される入賞示唆演出は、当該演出開始後に所定時間が経過(ステップ141において肯定判定)するまたは遊技球の打ち出しが再開(ステップ140において肯定判定)されることによって終了することになる。
次に、CPU131は、RAM133に記憶されている入賞示唆演出フラグを「OFF」に設定し(ステップ144)、ステップ151に処理を進める。
ステップ151において、CPU131は、遊技制御部100から送信された客待ちコマンドを受信したか否かを判定する。そして、CPU131は、客待ちコマンドを受信した場合、ステップ152に処理を進める。一方、CPU131は、客待ちコマンドを受信していない場合、ステップ154に処理を進める。
ステップ152において、CPU131は、上記ステップ111における客待ちコマンドを受信してからの経過時間となる客待ち時間の計測を開始し、次のステップに処理を進める。
次に、CPU131は、RAM133に記憶されている客待ち演出フラグを「ON」に設定し(ステップ153)、ステップ154に処理を進める。
ステップ154において、CPU131は、客待ち演出フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する。そして、CPU131は、客待ち演出フラグが「ON」に設定されている場合、ステップ154に処理を進める。一方、CPU131は、客待ち演出フラグが「OFF」に設定されている場合、上記ステップ10におけるコマンド受信処理を終了して、上記ステップ11に処理を進める。
ステップ155において、CPU131は、客待ち演出処理を実行し、上記ステップ10におけるコマンド受信処理を終了して、上記ステップ11に処理を進める。なお、上記ステップ155で実行される客待ち演出処理の詳細については、後述する。
[演出制御部130による客待ち演出処理]
図24は、図23の上記ステップ155における客待ち演出処理の一例を示すフローチャートである。
図24において、CPU131は、客待ち演出が開始される時点か否かを判定する(ステップ161)。例えば、CPU131は、上記ステップ152において計測が開始されている客待ち時間が、客待ち演出を開始するための待ち時間(例えば、20秒;時間A)に到達したか否かによって、客待ち演出が開始される時点であるか否かを判定する。そして、CPU131は、客待ち演出が開始される時点である場合、ステップ162に処理を進める。一方、CPU131は、客待ち演出が開始される前または客待ち演出が既に開始されている場合、ステップ167に処理を進める。
ステップ162において、CPU131は、所定の客待ち演出の開始を指示する客待ち演出コマンドをRAM133にセットし、次のステップに処理を進める。ここで、上記客待ち演出コマンドは、上記ステップ13の送信処理によって画像音響制御部140および/またはランプ制御部150に送信される。これにより、画像音響制御部140および/またはランプ制御部150によって、所定の客待ち演出(例えば、演出ボタン26を押下することによってメニュー画面が表示される旨の情報が示される客待ち画面を表示する演出)が液晶表示装置5に表示される(図8(C)および図8(E)参照)。
次に、CPU131は、振分部材36の姿勢を判定する処理を行い(ステップ163)、次のステップに処理を進める。なお、上記ステップ163における振分部材姿勢判定処理は、上記ステップ134の処理と同様であるため、詳細な説明を省略する。
次に、CPU131は、振分部材36が遊技球を第2始動口12に振り分ける姿勢(すなわち、第2姿勢)であるか否かを判定する(ステップ164)。そして、CPU131は、振分部材36が遊技球を第2始動口12に振り分ける姿勢である場合、ステップ165に処理を進める。一方、CPU131は、振分部材36が遊技球を第1始動口11に振り分ける姿勢(すなわち、第1姿勢)である場合、ステップ167に処理を進める。
ステップ165において、CPU131は、始動口振分機構8において遊技球が入賞する可能性の高い始動口を示唆するための報知演出(入賞示唆演出)を開始することを指示する入賞示唆開始コマンドをRAM133にセットし、次のステップに処理を進める。なお、RAM133にセットされた入賞示唆開始コマンドも、上記ステップ13の送信処理によって画像音響制御部140および/またはランプ制御部150に送信される。そして、画像音響制御部140および/またはランプ制御部150は、入賞示唆開始コマンドを受信した場合、始動口振分機構8において遊技球が入賞する可能性の高い始動口を示唆するための報知演出(例えば、背景画像を変更する入賞示唆演出;図8(E)参照)を客待ち演出中に開始する。
なお、後述する客待ちデモムービーが繰り返し再生されることによって、上記客待ち画面が客待ちデモムービー画面に切り替えられるが、客待ちデモムービーの再生が終了して上記客待ち画面の表示が再開された場合、画像音響制御部140および/またはランプ制御部150は、入賞示唆開始コマンドを受信していれば同様の入賞示唆演出も再開する。つまり、客待ち演出中に開始された入賞示唆演出は、繰り返し再生される客待ちデモムービーが終了した後に、繰り返し行われることになる。
次に、CPU131は、客待ち演出が開始されてからの経過時間となるムービー開始時間の計測を開始し(ステップ166)、ステップ167に処理を進める。
ステップ167において、CPU131は、上記ステップ166または後述するステップ170においてムービー開始時間のカウントを開始してから所定時間が経過したか否かを判定する。そして、CPU131は、ムービー開始時間のカウントを開始してから所定時間が経過した場合、ステップ168に処理を進める。一方、CPU131は、ムービー開始時間のカウントを開始してから所定時間が経過していない場合、ステップ169に処理を進める。
ステップ168において、CPU131は、客待ちデモムービーの表示を指示するムービー開始コマンドをRAM133にセットし、ステップ169に処理を進める。ここで、上記ムービー開始コマンドは、上記ステップ13の送信処理によって画像音響制御部140に送信される。これにより、画像音響制御部140によって、客待ちデモムービーの再生が開始され、当該客待ちデモムービーが液晶表示装置5に表示される(図8(D)、図8(F)参照)。
ステップ169において、CPU131は、液晶表示装置5に表示されている客待ちデモムービーの再生が終了したか否かを判定する。そして、CPU131は、客待ちデモムービーの再生が終了した場合、ステップ170に処理を進める。一方、CPU131は、客待ちデモムービーの再生中である場合、または客待ちデモムービーを再生していない状態である場合、ステップ171に処理を進める。
ステップ170において、CPU131は、客待ちデモムービーの再生が終了してからの経過時間となるムービー開始時間の計測を開始し、ステップ171に処理を進める。
ステップ171において、CPU131は、客待ち状態を解除するか否かを判定する。そして、CPU131は、客待ち状態を解除する場合、ステップ172に処理を進める。一方、CPU131は、客待ち状態を継続する場合、上記ステップ155における客待ち演出処理および上記ステップ10におけるコマンド受信処理を終了して、上記ステップ11に処理を進める。例えば、CPU131は、遊技制御部100から送信される各種コマンドに基づいて、パチンコ遊技機1に対する遊技が再開された場合、上記ステップ171において肯定判定する。一例として、客待ち状態において変動開始コマンドを遊技制御部100から受信した場合、CPU131は、パチンコ遊技機1に対する遊技が再開されたと判定する。
ステップ172において、CPU131は、入賞示唆終了コマンドをRAM133にセットし、次のステップに処理を進める。なお、ステップ172において入賞示唆終了コマンドをセットする処理は、上記ステップ142と同様であるため、詳細な説明を省略する。上記ステップ165およびステップ172の処理から明らかなように、パチンコ遊技機1において客待ち演出が開始されることに応じて開始される入賞示唆演出は、当該客待ち演出が終了する(ステップ171において肯定判定)することによって終了することになる。
次に、CPU131は、RAM133に記憶されている客待ち演出フラグを「OFF」に設定し(ステップ173)、上記ステップ155における客待ち演出処理および上記ステップ10におけるコマンド受信処理を終了して、上記ステップ11に処理を進める。
[本実施形態の作用効果]
以上説明したように、本実施形態によれば、始動口振分機構8の遊技球進入口35を通過した遊技球が第1始動口11に入賞し易い状態にあるのか、第2始動口12に入賞し易い状態にあるのかを、遊技者に報知することができる。また、本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、第1始動口11への入賞に基づいて大当たり判定が行われる場合(すなわち、第1特別図柄判定が行われる場合)より、第2始動口12への入賞に基づいて大当たり判定が行われる場合(すなわち、第2特別図柄判定が行われる場合)の方が、遊技者にとって有利な大当たりに当選し易いように設定されている。したがって、上記報知(入賞示唆演出)によって、パチンコ遊技機1が相対的に有利な状態にあるのか否かを遊技者が判別することができる。
一例として、パチンコ遊技機1において遊技者が遊技を行っている状況が所定の状況である場合に、上記報知(入賞示唆演出)が行われる。したがって、遊技者は、自身が行っている遊技が所定の状況となった場合、上記報知によってパチンコ遊技機1が相対的に有利な状態にあるのか否かを判別することができる。
より具体的には、パチンコ遊技機1において遊技者が遊技球の打ち出していない場合、パチンコ遊技機1で図柄変動中か否かに関わらず、上記報知(入賞示唆演出)が行われる。したがって、パチンコ遊技機1を用いて遊技球を打ち出していない場合に、上記報知によってパチンコ遊技機1が相対的に有利な状態にあるのか否かを遊技者が判別することができるため、有利な状態で遊技を終了することを遊技者が避けることができる。
また、パチンコ遊技機1において遊技者が遊技球の打ち出しを行っている状況から遊技者が遊技球の打ち出しを行っていない状況に変化した場合、パチンコ遊技機1で図柄変動中か否かに関わらず、上記報知(入賞示唆演出)が行われる。したがって、パチンコ遊技機1を用いて遊技している状態から遊技を止めようとした場合に、上記報知によってパチンコ遊技機1が相対的に有利な状態にあるのか否かを遊技者が判別することができるため、有利な状態で遊技を終了することを遊技者が避けることができる。
[変形例]
なお、上記実施形態では、様々な変形例を既に説明しているが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、さらに以下の形態であってもよい。すなわち、上記実施形態において処理手順を説明した例では、第1特別図柄判定および第2特別図柄判定が入賞順に消化されるが、第2特別図柄判定が第1特別図柄判定に対して優先消化される場合であっても、本発明を適用することができる。ここで、第2特別図柄判定が第1特別図柄判定に対して優先消化される場合に本発明を適用した場合、以下のような条件で保留先読み演出を行うことが可能となる。
例えば、事前判定の結果に基づいて、第1特別図柄判定に関する保留先読み演出を行う際、当該第1特別図柄判定で大当たりとなることを示唆する演出(例えば、当該第1特別図柄判定に対応する保留アイコンを特定の表示態様に変化させる)が行われることがある。しかしながら、上記保留先読み演出が行われてから当該保留に対応する第1特別図柄判定が行われる前に第2始動口12へ遊技球が入賞し、当該入賞に対応する事前判定の結果が第2特別図柄判定で大当たりとなって上記第1特別図柄判定が高確率状態で行われることが判明した状況では、当該保留先読み演出を取り消す(例えば、当該第1特別図柄判定に対応する保留アイコンを通常の表示態様に戻す)ことが必要となり得る(以下、先読み取消状況と記載する)。また、上述したように、本実施形態のパチンコ遊技機1では、第1始動口11と第2始動口12とに遊技球が基本的に交互に入賞するため、通常遊技状態であっても上述した先読み取消状況になりやすいことが考えられる。
このような先読み取消状況において、本実施形態のパチンコ遊技機1では、始動口振分機構8の遊技球進入口35を通過した遊技球が第1始動口11に入賞し易い状態にあるのか、第2始動口12に入賞し易い状態にあるのかによって、異なる保留先読み演出を行ってもよい。例えば、上記先読み取消状況において第2始動口12に入賞し易い状態である場合、上述した保留先読み演出を取り消すとともに、第2始動口12に入賞し易い状態にあることを報知する演出を行う。一方、上記先読み取消状況において第1始動口11に入賞し易い状態である場合、上述した保留先読み演出を取り消すことなく遊技を継続する。このような制御によって、第1特別図柄判定で大当たりとなることを示唆する保留先読み演出が行われた場合に、第2始動口12への入賞を避けるために遊技球の打ち出しを停止するような遊技方法を防止する制御が可能となるとともに、当該制御が不要な第1始動口11へ入賞し易い状態の場合に違和感のない演出で遊技を継続させることができる。また、上述した保留先読み演出が取り消された場合に、遊技者に第2始動口12に入賞し易い状態にあることが報知されるため、当該取消の理由を遊技者に報知することができる。
また、上述した実施形態では、遊技球が流下する力を利用して振分部材36が左右に回動し、遊技球進入口35を通過した遊技球を第1始動口11と第2始動口12とに交互に振り分ける例を用いたが、振分部材36は、他の方式によって遊技球を振り分けてもかまわない。例えば、振分部材36は、遊技球進入口35を通過した遊技球を第1始動口11に入賞する方向へ複数個(例えば、2個)振り分けた後、第2始動口12に入賞する方向へ複数個(例えば、2個)振り分ける回動動作を繰り返すように、当該複数個を単位として第1始動口11と第2始動口12とに振り分けるものでもよい。この場合、1回の回動動作に対して、第1始動口11に入賞する方向へ振り分ける個数と第2始動口12に入賞する方向へ振り分ける個数とが異なるものであってもよい。また、振分部材36は、パチンコ遊技機1に備えられた制御部(例えば、遊技制御部100)の制御に応じて左右に回動することによって、遊技球を左右に振り分けてもよい。一例として、上記制御部によって制御される電動駆動部の駆動に応じて振分部材36を定期的に左右に回動させる機構でもよい。この場合、振分部材36が遊技球進入口35を通過した遊技球を第1始動口11に入賞する方向に振り分ける第1姿勢となる割合と、振分部材36が第2始動口12に入賞する方向に振り分ける第2姿勢となる割合とが同じ比率(1:1)であってもいいし、所定の比率(例えば、6:4や4:6)であってもよい。
また、第1始動口11に遊技球が入賞することによって得られる大当たりより、第2始動口12に遊技球が入賞することによって得られる大当たりの方が、遊技者に有利となる設定例として、図10および図11において図示された大当たり遊技の種類を用いたが、他の設定によって有利/不利を設定してもかまわない。上述した入賞によって期待できる賞球数による有利/不利だけでなく、特別図柄抽選において大当たり遊技を実行すると高確率で判定される遊技状態に移行する割合によって有利/不利を設定してもいいし、電動式開閉役物16や電動チューリップ機構が相対的に長く開放される遊技状態(例えば、時短遊技状態)に移行する割合によって有利/不利を設定してもいいし、複数の大入賞口が設けられている場合に開放される大入賞口の違いによって有利/不利を設定してもいいし、これらの設定の少なくとも2つを組み合わせて有利/不利を設定してもよい。
また、始動口振分機構8の遊技球進入口35を通過した遊技球が第1始動口11に入賞し易い状態にあるのか、第2始動口12に入賞し易い状態にあるのかを、遊技者に報知する入賞示唆演出は、パチンコ遊技機1における所定の設定状態に応じて、その実行可否が選択されてもかまわない。例えば、遊技者の操作に応じて選択可能な遊技モード等に応じて、上記入賞示唆演出の実行可否が選択されてもよい。これによって、遊技者が上記入賞示唆演出の実行を望まない場合、当該入賞示唆演出が行われない遊技モードを選択することにより、遊技者の希望に合わせた演出が可能となる。なお、上記入賞示唆演出の実行可否の選択が可能となる遊技モードは、パチンコ遊技機1において自動的に選択されるものであってもよい。
また、上記実施形態において説明したパチンコ遊技機1の構成、タイプ、各部材の動作態様等は単なる一例に過ぎず、他の構成、タイプ、動作態様であっても本発明を実現できることは言うまでもない。また、上述したフローチャートにおける処理の順序、設定値、判定に用いられる閾値等は単なる一例に過ぎず、本発明の範囲を逸脱しなければ他の順序や値であっても、本発明を実現できることは言うまでもない。また、上記実施形態で例示した画面図等も単なる一例であって、他の表示態様の画面であってもよい。
また、他の実施形態として、遊技制御部100、演出制御部130、画像音響制御部140、およびランプ制御部150においてそれぞれ実行される少なくとも一部を別の制御部(別の制御基板)で実行してもかまわない。例えば、遊技制御部100において実行される処理の少なくとも一部を、演出制御部130、画像音響制御部140、およびランプ制御部150において実行してもいいし、他の制御部(他の制御基板)(上記説明では登場しない制御部(制御基板)を含む)において実行してもよい。また、演出制御部130において実行される処理の少なくとも一部を、遊技制御部100、画像音響制御部140、およびランプ制御部150において実行してもいいし、他の制御部(他の制御基板)(上記説明では登場しない制御部(制御基板)を含む)において実行してもよい。また、画像音響制御部140において実行される処理の少なくとも一部を、遊技制御部100、演出制御部130、およびランプ制御部150において実行してもいいし、他の制御部(他の制御基板)(上記説明では登場しない制御部(制御基板)を含む)において実行してもよい。さらに、遊技制御部100、演出制御部130、画像音響制御部140、およびランプ制御部150の一部または全部を一体に構成して、複数の制御部(制御基板)において実行される処理を1つの制御部(制御基板)に実行させるようにしてもよい。
以上、本発明を詳細に説明してきたが、前述の説明はあらゆる点において本発明の例示に過ぎず、その範囲を限定しようとするものではない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。また、当業者は、本発明の具体的な実施形態の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。また、本明細書において使用される用語は、特に言及しない限り、当該分野で通常用いられる意味で用いられることが理解されるべきである。したがって、他に定義されない限り、本明細書中で使用される全ての専門用語および技術用語は、本発明の属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。矛盾する場合、本明細書(定義を含めて)が優先する。
以上のように、本発明では、以下に示す構成の遊技機であってもよい。
本発明の遊技機(パチンコ遊技機1)の一構成例は、可変入賞領域(始動口振分機構8、振分部材36)、特別遊技判定手段(S3)、特別遊技実行手段(S309)、遊技者状況判定手段(S132、S133、S139、S140)、および報知手段(S131−S155)を備える。可変入賞領域は、第1始動領域(第1始動口11)に遊技球が通過しやすい状態と第2始動領域(第2始動口12)へ遊技球が通過しやすい状態とに変化させる。特別遊技判定手段は、第1始動領域または第2始動領域への遊技球の通過を条件として、遊技者にとって有利な特別遊技(大当たり遊技)を行うか否かを判定する。特別遊技実行手段は、特別遊技を実行すると特別遊技判定手段により判定された場合、第1始動領域への遊技球の通過を条件として当該特別遊技を実行すると判定される場合よりも、第2始動領域への遊技球の通過を条件として当該特別遊技を実行すると判定される場合の方が遊技者により有利になりやすいように、当該特別遊技を実行する。遊技者状況判定手段は、遊技機に対して遊技者が遊技を行っている状況を判定する。報知手段は、遊技機に対して遊技者が遊技を行っている状況が所定の状況である場合、第1始動領域に遊技球が通過しやすい状態か第2始動領域へ遊技球が通過しやすい状態かを判別し、当該判別結果を報知する。
上記によれば、遊技者は、自身が行っている遊技が所定の状況となった場合、遊技機が相対的に有利な状態にあるのか否かを判別することができる。
また、上記遊技者状況判定手段は、遊技機に対して遊技者が遊技球の打ち出しを行っているか否かの状況を判定してもよい。上記報知手段は、遊技機に対して遊技者が遊技球の打ち出しを行っていない状況である場合に報知を行ってもよい。
上記によれば、遊技機を用いて遊技球を打ち出していない場合に、遊技機が相対的に有利な状態にあるのか否かを遊技者が判別することができるため、有利な状態で遊技を終了することを遊技者が避けることができる。
また、上記報知手段は、遊技機に対して遊技者が遊技球の打ち出しを行っている状況から遊技者が遊技球の打ち出しを行っていない状況に遊技者状況判定手段による判定が変化したことを契機として報知を行ってもよい。
上記によれば、上記報知によって遊技機が相対的に有利な状態にあるのか否かを遊技者が判別することができるため、有利な状態で遊技を終了することを遊技者が避けることができる。
1 パチンコ遊技機(遊技機の一例)
2 遊技盤
3 枠部材
4 表示器
5 液晶表示装置
7 可動役物
8 始動口振分機構
10 遊技領域
11 第1始動口
12 第2始動口
13 大入賞口
14 普通入賞口
15 補助始動口
16 電動式開閉役物
17 ゲート
18 排出口
20 ハンドル
21 レバー
22 停止ボタン
23 取り出しボタン
24 スピーカ
25 盤ランプ
26 演出ボタン
27 演出キー
28 上皿
29 下皿
30 枠ランプ
35 遊技球進入口
36 振分部材
37、38 磁石
39 左位置センサ
40 右位置センサ
41 第1特別図柄表示器
42 第2特別図柄表示器
43 第1特別図柄保留表示器
44 第2特別図柄保留表示器
45 普通図柄表示器
46 普通図柄保留表示器
47 遊技状態表示器
48 ラウンドランプ
100 遊技制御部
101、131、141、151 CPU
102、132、142、152 ROM
103、133、143、153 RAM
111 第1始動口スイッチ
112 第2始動口スイッチ
113 電動式開閉役物開閉部
114 ゲートスイッチ
115 大入賞口スイッチ
116 大入賞口制御部
117 普通入賞口スイッチ
118 補助始動口スイッチ
130 演出制御部
134 RTC
140 画像音響制御部
150 ランプ制御部

Claims (3)

  1. 第1始動領域に遊技球が通過しやすい状態と第2始動領域へ遊技球が通過しやすい状態とに変化させる可変入賞領域と、
    前記第1始動領域または前記第2始動領域への遊技球の通過を条件として、遊技者にとって有利な特別遊技を行うか否かを判定する特別遊技判定手段と、
    前記特別遊技を実行すると前記特別遊技判定手段により判定された場合、前記第1始動領域への遊技球の通過を条件として当該特別遊技を実行すると判定される場合よりも、前記第2始動領域への遊技球の通過を条件として当該特別遊技を実行すると判定される場合の方が遊技者により有利になりやすいように、当該特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
    遊技機に対して遊技者が遊技を行っている状況を判定する遊技者状況判定手段と、
    前記遊技機に対して遊技者が遊技を行っている状況が所定の状況である場合、前記第1始動領域に遊技球が通過しやすい状態か前記第2始動領域へ遊技球が通過しやすい状態かを判別し、当該判別結果を報知する報知手段とを備える、遊技機。
  2. 前記遊技者状況判定手段は、前記遊技機に対して遊技者が遊技球の打ち出しを行っているか否かの状況を判定し、
    前記報知手段は、前記遊技機に対して遊技者が遊技球の打ち出しを行っていない状況である場合に前記報知を行う、請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記報知手段は、前記遊技機に対して遊技者が遊技球の打ち出しを行っている状況から遊技者が遊技球の打ち出しを行っていない状況に前記遊技者状況判定手段による判定が変化したことを契機として前記報知を行う、請求項2に記載の遊技機。
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