JP5681545B2 - プレーナ型電磁アクチュエータ及びその製造方法 - Google Patents
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Description
図1は、本発明に係るプレーナ型電磁アクチュエータの第1実施形態の平面図である。図2は、図1のA−A矢視断面図である。
本実施形態のプレーナ型電磁アクチュエータ1は、枠状の固定部2に一対のトーションバー3,3を介して揺動可能に軸支される可動部4と、通電により磁界を発生する駆動コイル5Aと、駆動コイル5Aに静磁界を作用させる静磁界発生手段として例えば永久磁石6,6とを備え、通電により駆動コイル5Aに発生する磁界と永久磁石6,6の静磁界との相互作用によりトーションバー3,3の軸方向と平行な可動部4の両端縁部に駆動力(ローレンツ力)を作用させて可動部4を回動させるものである。
可動部4の駆動原理は従来と同様であり、図示しない外部の駆動回路から、外部接続端子7,7、引出し配線5Bを介して可動部4上の駆動コイル5Aに電流を供給すると磁界が発生する。この磁界と永久磁石6,6による静磁界との相互作用により、トーションバー3,3の軸方向と平行な可動部4の両端縁部に互いに逆方向の駆動力(ローレンツ力)が発生し、トーションバー3,3を軸中心として可動部4が回動する。この回動動作に伴ってトーションバー3,3が捩られトーションバー3,3にばね力が発生し、このばね力と発生した駆動力とが釣合う位置まで可動部4は回動する。駆動コイル5Aに正弦波等の交流電流を流せば可動部4を揺動動作させることができる。これにより、図2のように可動部4に反射ミラー9を設ければ光ビームを偏向走査することが可能となり、駆動コイル5Aに供給する交流電流の周波数を可動部4の揺動運動の共振周波数に設定すれば、一定周期で連続走査可能な光走査デバイスが実現できる。
本実施形態では、半導体基板として、基板表側と裏側と表側のシリコン層300A,300Bの間にbox層300Cを有するSOI(Silicon On Insulator)基板300を用いた場合について説明する。
工程(b)で、SiO2絶縁層101の全面に密着層102をスパッタリング等の既知の成膜技術で成膜し、その上にレジストを塗布し、密着層102を除去するトーションバー3,3に対応する部分以外のレジストを残してレジストパターンを形成する。これをマスクとして密着層102をエッチングし、トーションバー3,3に対応する部分の密着層102を除去する。
工程(d)で、導電層103上にレジストを塗布し、駆動コイル5A、引出し配線5B及び外部電極端子部7,7の導電パターン部分のレジストを残してレジストパターンを形成し、これをマスクとして導電層103及び密着層102をエッチングして、SiO2絶縁層8上に駆動コイル5A、引出し配線5B及び外部接続端子7,7からなる導電パターン5を形成する。尚、導電パターン5と同時に図2の密着層9が形成される。
工程(f)で、前記絶縁層部分をマスクとしてSOI基板100表面側のシリコン層100Aをエッチングする。
工程(h)で、SOI基板100のbox層100Cをエッチングする。この工程において、電磁アクチュエータ1の固定部2、トーションバー3,3、可動部4が形成され、図1のような平面形状となる。
工程(i)で、光走査用アクチュエータとして使用する場合の反射ミラー10を、例えばステンシルマスク等のマスクを用いて例えばアルミニウムの蒸着等により可動部4裏面側に形成する。これにより、図2に示す断面形状のプレーナ型電磁アクチュエータ1が形成される。
第1実施形態の電磁アクチュエータの場合、導電層103の成膜時に密着層102表面が大気に曝露されると、導電層103と密着層102の密着性が、大気の暴露による酸化等により低下し、製品完成後の密着層9と導電パターン5が剥がれ易くなる虞れがある。第2実施形態はこの問題を改善したものである。
図5に、本発明のプレーナ型電磁アクチュエータの第2実施形態の要部断面図を示す。尚、第1実施形態と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
工程(b)で、第1実施形態と同様にしてSiO2絶縁層201の全面に密着層202を成膜し、続いて同一の成膜装置内で真空状態を維持して連続的に第1の導電層203を成膜する。こうすることにより、密着層202が大気に曝露されることで生じる図5の密着層9と第1の導電層21の密着性の低下を回避できる。その後、導電層203の上にレジストを塗布し、第1の導電層203と密着層202を除去するトーションバー3,3に対応する部分以外のレジストを残してレジストパターンを形成し、これをマスクとして第1の導電層203と密着層202をエッチングし、トーションバー3,3に対応する部分の第1の導電層203と密着層202を除去する。
工程(d)で、第2の導電層204上にレジストを塗布し、駆動コイル5A、引出し配線5B及び外部電極端子部7,7の導電パターン部分のレジストを残してレジストパターンを形成し、これをマスクとして第1及び第2の導電層203,204及び密着層202をエッチングして、SiO2絶縁層8上に駆動コイル5A、引出し配線5B及び外部接続端子7,7からなる導電パターン5を形成する。これにより、トーションバー3,3上の引出し配線5B部分を除いた導電パターン5部分が、第1の導電層21と第2の導電層22の積層構造になる。尚、同時に図5の密着層9が形成される。
図8に、本発明のプレーナ型電磁アクチュエータの第3実施形態の要部断面図を示す。尚、第2実施形態と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
工程(f)で、レジスト305を除去する。
2 固定部
3 トーションバー
4 可動部
5 導電パターン
5A 駆動コイル
5B 引出し配線
6 永久磁石
7 外部接続端子
8 SiO2絶縁層
9、102、202、302 密着層
21、203 第1の導電層
22、204 第2の導電層
31、306 めっき層
103 導電層
Claims (15)
- 固定部と、可動部と、前記固定部に前記可動部を揺動可能に軸支するトーションバーとを半導体基板で一体形成し、前記可動部に配置した駆動コイル部、前記固定部に配置した外部電極端子及び前記駆動コイル部と前記外部電極端子とを電気的に接続するよう前記トーションバー上を介して配線する引出し配線を含む導電パターンを、前記半導体基板表面に設けた絶縁層上に形成し、前記駆動コイル部に電流を供給することにより発生する電磁力により前記可動部を駆動するプレーナ型電磁アクチュエータにおいて、
前記導電パターンのトーションバー上を除いた引出し配線部分、駆動コイル部部分及び外部電極端子部部分と絶縁層との間に、前記絶縁層に対する密着性が前記導電パターンより高い密着層を有し、前記導電パターンのトーションバー上の引出し配線部分と絶縁層との間の少なくとも一部に前記密着層のない部分を設け、トーションバー上の密着層のない引出し配線部分を、前記絶縁層と接するよう形成したことを特徴とするプレーナ型電磁アクチュエータ。 - 前記密着層のない部分を、トーションバー全域に亘って設け、トーションバー上の引出し配線部分が前記絶縁層と接するよう形成した請求項1に記載のプレーナ型電磁アクチュエータ。
- 前記導電パターンは、前記絶縁層に対する密着性が低い導電材料で形成した導電層である請求項1又は2に記載のプレーナ型電磁アクチュエータ。
- 前記導電パターンは、前記絶縁層に対する密着性が低い導電材料で形成した導電層上に積層形成しためっき層を有する請求項1又は2に記載のプレーナ型電磁アクチュエータ。
- 前記導電層を形成する前記導電材料として、金、白金及び銅のうちのいずれか1つを用いる請求項3又は4に記載のプレーナ型電磁アクチュエータ。
- 前記密着層を形成する材料として、クロム、チタン及びタングステンのうちのいずれか1つを用いる請求項1〜5のいずれか1つに記載のプレーナ型電磁アクチュエータ。
- 固定部と、可動部と、前記固定部に前記可動部を揺動可能に軸支するトーションバーとを半導体基板で一体形成し、前記可動部に配置した駆動コイル部、前記固定部に配置した外部電極端子及び前記駆動コイル部と前記外部電極端子とを電気的に接続するよう前記トーションバー上を介して配線する引出し配線を含む導電パターンを、前記半導体基板表面に設けた絶縁層上に形成し、前記駆動コイル部に電流を供給することにより発生する電磁力により前記可動部を駆動するプレーナ型電磁アクチュエータの製造方法において、
半導体基板上に形成した前記絶縁層上に、当該絶縁層に対する密着性が前記導電パターンより高い密着層を積層し、前記トーションバー部分の絶縁層上に積層された前記密着層の少なくとも一部を除去処理した後に、前記密着層上及び密着層の除去されたトーションバー部分の絶縁層上に、絶縁層に対する密着性が前記密着層より低い導電層を積層し、前記導電層及び密着層をエッチング処理して前記導電パターンを形成するようにしたことを特徴とするプレーナ型電磁アクチュエータの製造方法。 - 前記トーションバー部分の絶縁層上に積層された前記密着層の全てを除去処理するようにした請求項7に記載のプレーナ型電磁アクチュエータの製造方法。
- 前記導電層の積層後に、前記導電層上に前記導電パターン形状のめっき層を積層形成し、その後に前記導電層及び密着層をエッチング処理して前記導電パターンを形成するようにした請求項7又は8に記載のプレーナ型電磁アクチュエータの製造方法。
- 前記導電層として、金、白金及び銅のうちのいずれか1つを用いる請求項7〜9のいずれか1つに記載のプレーナ型電磁アクチュエータの製造方法。
- 固定部と、可動部と、前記固定部に前記可動部を揺動可能に軸支するトーションバーとを半導体基板で一体形成し、前記可動部に配置した駆動コイル部、前記固定部に配置した外部電極端子及び前記駆動コイル部と前記外部電極端子とを電気的に接続するよう前記トーションバー上を介して配線する引出し配線を含む導電パターンを、前記半導体基板表面に設けた絶縁層上に形成し、前記駆動コイル部に電流を供給することにより発生する電磁力により前記可動部を駆動するプレーナ型電磁アクチュエータの製造方法において、
半導体基板上に形成した前記絶縁層上に、当該絶縁層に対する密着性が前記導電パターンより高い密着層を積層し、該密着層上に絶縁層に対する密着性が前記密着層より低い第1の導電層を積層し、前記トーションバー部分の絶縁層上に積層された前記密着層及び前記第1の導電層の少なくとも一部を除去処理した後に、密着層と第1の導電層が除去されたトーションバー部分の絶縁層上及び前記第1の導電層上に、前記第1の導電層と同一材料の第2の導電層を積層し、前記第1及び第2の導電層と密着層とをエッチング処理して前記導電パターンを形成するようにしたことを特徴とするプレーナ型電磁アクチュエータの製造方法。 - 前記トーションバー部分の絶縁層上に積層された前記密着層及び前記第1の導電層の全てを除去処理するようにした請求項11に記載のプレーナ型電磁アクチュエータの製造方法。
- 前記第2の導電層の積層後に、前記第2の導電層上に前記導電パターン形状のめっき層を積層形成し、その後に前記第1及び第2の導電層と密着層とをエッチング処理して前記導電パターンを形成するようにした請求項11又は12に記載のプレーナ型電磁アクチュエータの製造方法。
- 前記第1及び第2の導電層として、金、白金及び銅のうちのいずれか1つを用いる請求項11〜13のいずれか1つに記載のプレーナ型電磁アクチュエータの製造方法。
- 前記密着層を形成する材料として、クロム、チタン及びタングステンのうちのいずれか1つを用いる請求項7〜14のいずれか1つに記載のプレーナ型電磁アクチュエータの製造方法。
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