JP5681499B2 - 建具枠調整具及びこれを用いた建具枠調整構造 - Google Patents

建具枠調整具及びこれを用いた建具枠調整構造 Download PDF

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Description

本発明は、建具枠調整具及びこれを用いた建具枠調整構造に関する。さらに詳述すると、本発明は、間仕切壁等に建具枠を取り付ける際の取付け作業を容易にし、かつ、取付け後に生じた狂いを、建具枠を取り外すことなく簡単に調整することができるようにした後付建具枠材の取付調整具に関する。
従来、建具枠を間仕切壁等に固定する場合、間仕切壁開口部の小口部を形成する開口下地に建具枠を配置し、当該開口下地と建具枠の間に複数の隙間調整部材(パッキン)を挟み込み、建具枠が垂直に取り付けられていることを確認し、次いで、各隙間調整部材に対応した建具枠の内側から木ネジを螺合し、建具枠を開口下地に固定する方法が知られているが、この種の固定方法では、隙間調整部材を適切な厚みに揃えるのに大変な手間を要していた。即ち、隙間調整部材を仮付けした状態で、目測や下げ振り等の手段により建具枠の垂直度を確認し、隙間調整部材を適切な厚みに調整して固定する作業を繰り返し行うので、この調整に大変な作業時間を要することになるのである。また、このような手段により建具枠を固定しても、経年変化等により建具枠に狂いを生じることがあるが、該狂いを矯正するためには、仕上げ材たる建具枠を解体するなどして再び隙間調整部材を調整しなければならず、この場合も最初の取付け時と同様に大変な作業時間を要していた。
かかる問題を解決すべく、特許文献1には、外周面にネジを形成した固定部と、該固定部の外周面に螺合するネジを内周面に形成すると共に、建具枠側から工具を挿入して回転させるための孔を形成した鍔付き円筒状の回転部と、該回転部に外嵌し鍔を介して建具枠に回転部を回転自在に取り付ける座金部とを備えた建具枠の取付け調整装置を開口下地と建具枠との間に設ける構成が開示されている。かかる構成によれば、開口下地に固定部が取り付けられると共に、座金が建具枠に取り付けられ、回転部が座金に係合した状態で固定部に対して回転可能であるので、当該回転部の固定部に対する螺合状態を調整して開口下地に対し座金を固定部に近接離間させることが可能となり、これによって仕上げ材たる建具枠を解体することなく開口下地に対する建具枠の位置の調整を行うことができる。
特開平11−241568号公報
しかしながら、上記特許文献1の取付け調整装置は、開口下地側に固定された固定部に対し、建具枠側に取り付けられた回転部のねじ込み量によって建具枠と開口下地との間隔が調整される構成であるため、開口下地側の固定部と建具枠側の回転部として、それぞれ別体なものとして構成される必要があり、さらには、当該回転部を建具枠に対して空転(相対回転)させるための座金部が必要となる。また、少なくともこれら3つの部材を要するのみならず、いずれの部材も高い加工度を必要とし、高コストとなってしまう問題がある。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、建具枠を開口下地に対して取り付けた後に当該建具枠を取り外すことなく建具枠と開口下地との間の間隔を調整可能な建具枠調整具及びこれを用いた建具枠調整構造であって、建具枠側と開口下地側とで別体となることなくより簡易な構成とした建具枠調整具及びこれを用いた建具枠調整構造を提供することを目的とする。
(1)上記課題を解決すべく、本発明は、
壁に形成される開口下地と、該開口下地に取り付けられる建具枠との間に設けられて当該建具枠の開口下地に対する離間距離を調整する建具枠調整具であって、
前記開口下地に当接して揺動支点を形成する支点形成部と、
該支点形成部を挟んで前記建具枠側に向けて延在する一対のアームとを備え、
一方のアームには、前記建具枠に当接する当接部が設けられ、
他方のアームには、前記建具枠の裏面から出退自在に突出する突出具を受けて前記建具枠との間で近接離間する突出受け部が設けられており、
これら支点形成部と、前記当接部と、突出受け部の位置関係を不変として前記支点形成部を支点として揺動する
ことを特徴としている。
本発明に係る建具枠調整具によれば、支点形成部が開口下地に接することによって、建具枠調整具全体が開口下地に対して揺動可能な状態で支持される(釣合人形のように支持される)こととなり、一方のアームが開口下地に近接離間可能となるとともに、他方のアームも開口下地に近接離間可能となり、とりわけ、一方のアームが開口下地に近接すると、他方のアームは開口下地から離間し、他方のアームが開口下地に近接すると、一方のアームが開口下地から離間することとなる。
そして、このような状態で一方のアームに設けられた当接部が建具枠に当接すると共に、他方のアームに設けられた突出受け部が建具枠に出退自在に設けられる突出具に当接させ、当該突出具を建具枠に対し出退させることにより、当該突出具の底部が突出受け部を押圧し、これによって突出受け部が開口下地に対し近接離間する。この結果、他方のアームが支点形成部の揺動支点を中心として揺動すると共に、一方のアームもこれに伴って支点形成部を揺動支点として揺動することとなり、これによって、当接部及び建具枠を開口下地に対し近接離間させることができる。
本発明では、上述の如き過程を経ることで建具枠調整具を開口下地に対して揺動させることができ、これによって建具枠の開口下地に対する離間距離を調整することができる。したがって、本発明に係る建具枠調整具によれば、建具枠と開口下地の間に複数の建具枠調整具を設け、それぞれの建具枠調整具の開口下地に対する姿勢を調整することによって建具枠全体の開口下地に対する姿勢を調整することができ、これによって、開口下地が鉛直であるか否かにかかわらず、建具枠を鉛直に設定することができる(開口下地の傾きの影響を受けずに建具枠を鉛直に設定することができる)ものとなるのである。或いは、横架状に設けられた開口下地に対し建具枠を水平に取り付ける場合にも、当該開口下地が水平であるか否かにかかわらず、建具枠を水平に設定することができる。
(2)また、前記一対のアームを揺動自在とした状態で、前記支点形成部を前記開口下地に留め付ける軸状の留付具を挿通させる挿通孔が設けられ、該挿通孔は、少なくとも前記一対のアームの延在方向の大きさが前記留付具の軸部よりも大きく形成されていることが好ましい。
これによれば、突出具の突出状態によって開口下地に対する建具枠調整具の姿勢が揺動することとなるものの、支点形成部を開口下地に当接させる留付具の軸部を挿通させる挿通孔がアームの延在方向に遊びを有することとなり、これによって、支点形成部において、建具枠調整具の姿勢の変更に伴う揺動支点の位置を挿通孔の遊びの範囲で相対的に移動させることができることとなり、これによって、揺動支点と他方のアームの突出受け部との間の間隔を一定に維持することができ、建具枠と開口下地との間の間隔を適正に調整することができる。
(3)また、前記一方のアームの前記支点形成部からの長さと前記他方のアームの前記支点形成部からの長さが異なることが好ましい。
これによれば、他方のアームの支点形成部からの長さが一方のアームの先端部の支点形成部からの長さよりも短い場合には、当該他方のアームに設けられる突出受け部の開口下地からの離間距離を所定の大きさだけ近接させることで、一方のアームに設けられる当接部を当該所定の大きさ以上に開口下地から離間させることができる。
或いは、他方のアームの支点形成部からの長さが一方のアームの先端部の支点形成部からの長さよりも大きい場合には、当該他方のアームに設けられる突出受け部の開口下地からの離間距離を所定の大きさだけ近接させることで、一方のアームに設けられる当接部を当該所定の大きさ以下に開口下地から離間させることができ、より細やかな調整が可能となる。
(4)また、少なくとも前記支点形成部及び前記当接部は、前記建具枠の幅と同程度若しくは一回り小さい幅を有して形成されていることが好ましい。
建具枠の幅方向の回転力が加わった場合に、幅方向に見たときの1点固定では、固定強度上、不利である。この点、本発明によれば、支点形成部及び当接部が開口下地の幅を超えない程度に所定の幅を有して形成されることとなるので、当接部に取り付けた建具枠の開口下地枠に対する姿勢を安定的なものとし、特に、該建具枠が建具枠調整具の支点形成部に対し垂直な方向を軸回りに回転することを防止することができる。
(5)また、上述の如く、支点形成部が開口下地に接することにより、一対のアームが支点形成部に対していわば釣合人形のような状態を呈することにより上記効果を発揮するので、かかる点に鑑みれば、前記一対のアームの先端部間が、前記支点形成部を折れ部とする断面く字状に形成されていることは好ましい。
これによれば、単純な形状で建具枠調整具を形成することができ、また、1枚の平板を加工等することにより建具枠調整具を形成することができ、部品点数の著しい削減を図ることができるものとなる。
(6)また、上記課題を解決するための他の発明に係る建具枠調整構造は、
壁に形成される開口下地と、
該開口下地に取り付けられる建具枠と、
該開口下地と建具枠との間に設けられて当該建具枠の開口下地に対する離間距離を調整する建具枠調整具と、
前記建具枠の裏面から前記開口下地に向けて出退自在に突出する突出具とを備え、
前記建具枠調整具は、
前記開口下地に当接して揺動支点を形成する支点形成部と、
該支点形成部を挟んで前記建具枠側に向けて延在する一対のアームとを備え、
一方のアームには、前記建具枠に当接する当接部が設けられ、
他方のアームには、前記建具枠の裏面から出退自在に突出する突出具を受けて前記建具枠との間で近接離間する突出受け部が設けられており、
これら支点形成部と、前記当接部と、突出受け部の位置関係を不変として前記支点形成部を支点として揺動する
ことを特徴としている。
本発明に係る建具枠調整構造によれば、建具枠調整具の支点形成部が開口下地に接することによって、建具枠調整具全体が開口下地に対して揺動可能な状態で支持されることとなり、一方のアームが開口下地に近接離間可能となるとともに、他方のアームも開口下地に近接離間可能となる。
そして、このような状態で一方のアームに設けられた当接部が建具枠に当接すると共に、他方のアームに設けられた突出受け部が建具枠に出退自在に設けられる突出具に当接させ、当該突出具を建具枠に対し出退させることにより、当該突出具の底部が突出受け部を押圧し、これによって突出受け部が開口下地に対し近接離間する。この結果、他方のアームが支点形成部の揺動支点を中心として揺動すると共に、一方のアームもこれに伴って支点形成部を揺動支点として揺動することとなり、これによって、当接部及び建具枠を開口下地に対し近接離間させることができる。
本発明では、上述の如き過程を経ることで建具枠調整具を開口下地に対して揺動させることができ、これによって建具枠の開口下地に対する離間距離を調整することができる。
(7)また、かかる構成においては、前記建具枠を前記開口下地に留め付けると共に、前記一対のアームを揺動自在とした状態で前記建具枠調整具の支点形成部を前記開口下地に当接させる留付具を備えていることが好ましい。
これによれば、建具枠と建具枠調整具とを一度に開口下地に留めつけることができ、施工性の向上が図られる。
(8)さらに、かかる構成においては、前記留付具は、雄ねじ部を螺設された軸部と、該軸部の一方に設けられた頭部とを備えたねじ状に形成され、前記建具枠には、当該留付具の軸部を挿通可能な貫通孔とが形成されており、前記留付具の頭部と前記建具枠表面側の貫通孔の側縁部との間には、当該建具枠を前記開口下地に向けて押し付ける方向に付勢する付勢部材が設けられていることが好ましい。
留付具を緩めることで、建具枠と建具枠調整具との間に遊びが生じ、留付具を締め付ける際には当該建具枠を開口下地に向けて手で押し付ける等して当該遊びを解消した上で作業を行う必要が生じたり、締め込みの際に当該遊びによって建具枠の位置が微妙にずれてしまったりすることが考えられるが、上述の如く付勢部材によって建具枠を開口下地に押し付ける力を作用させることで、建具枠は常時建具枠調整具に対して押し付けられることとなり、遊びの発生を抑制することができるものとなっている。
さらに、建具枠が常に開口下地に向けて押し付けられた状態となっているので、突出具を調整して建具枠がさらに開口下地側へと近接可能な状態とした場合、当該建具枠が開口下地に向けて自然と近接しやすい。
(9)また、前記建具枠には、前記突出具を収容する収容部が形成されると共に、該収容部に収容された突出具の前記建具枠の裏面からの突出量を調整可能な調整部が設けられていることが好ましい。
これによれば、突出具が建具枠の収容部に収容されることとなるので、突出具の建具枠表面側への突出を防止することができる。また、突出具の突出量を調整部により調整できるので、突出具の突出量の調整も容易に行うことができる。
(10)さらに、前記調整部には、前記突出具の突出量を目視可能な目印部が設けられていることが好ましい。
これにより、突出具の突出状態を目印部により視認することができるので、きわめて正確に建具枠と開口下地の間隔の調整を行うことができるものとなる。
(11)また、本発明は、壁に形成される開口下地と、該開口下地に取り付けられる建具枠との間に設けられて当該建具枠の開口下地に対する離間距離を調整する建具枠調整具であって、
前記開口下地に当接する当接部と、
該当接部を挟んで前記建具枠側に向けて延在する一対のアームとを備え、
一方のアームには、前記建具枠に当接して揺動支点を形成する支点形成部が設けられ、
他方のアームには、前記建具枠の裏面から出退自在に突出する突出具を受けて前記建具枠との間で近接離間する突出受け部が設けられており、
これら当接部と、支点形成部と、突出受け部の位置関係を不変として前記支点形成部を支点として揺動する
ことを特徴としている。
本発明に係る建具枠調整具によれば、当接部を開口下地に接させ、且つ、一方のアームに設けられる支点形成部を建具枠に当接させることで、他方のアームに設けられる突出受け部の開口下地への押圧力の付与に伴って、建具枠調整具全体が開口下地に対して支点形成部廻りに揺動し、当該揺動に伴って、建具枠を開口下地に対し近接離間させることができる。
本発明では、上述の如き過程を経ることで建具枠調整具を開口下地に対して揺動させることができ、これによって建具枠の開口下地に対する離間距離を調整することができる。したがって、本発明に係る建具枠調整具によれば、建具枠と開口下地の間に複数の建具枠調整具を設け、それぞれの建具枠調整具の開口下地に対する姿勢を調整することによって建具枠全体の開口下地に対する姿勢を調整することができ、これによって、開口下地が鉛直であるか否かにかかわらず、建具枠を鉛直に設定することができる(開口下地の傾きの影響を受けずに建具枠を鉛直に設定することができる)ものとなるのである。また、仮に開口下地が全長に亘って凹凸状を呈している場合であっても、開口下地の傾き状態によらず建具枠を直線状に設定することが可能となる。或いは、横架状に設けられた開口下地に対し建具枠を水平に取り付ける場合にも、当該開口下地が水平であるか否かにかかわらず、建具枠を水平に設定することができる。
(12)また、かかる構成においては、前記一対のアームを揺動自在とした状態で、前記当接部を前記開口下地に留め付ける軸状の留付具を挿通させる挿通孔が設けられ、該挿通孔は、少なくとも前記一対のアームの延在方向の大きさが前記留付具の軸部よりも大きく形成されていることが好ましい。
これによれば、突出具の突出状態によって開口下地に対する建具枠調整具の姿勢が揺動することとなるものの、当接部を開口下地に当接させる留付具の軸部を挿通させる挿通孔がアームの延在方向に遊びを有することとなり、これによって、当接部において、建具枠調整具の姿勢の変更に伴う当接位置を挿通孔の遊びの範囲で相対的に移動させることができることとなり、これによって、一対のアームの揺動支点形成部と突出受け部との間の間隔を一定に維持することができ、建具枠と開口下地との間の間隔を適正に調整することができる。
(13)さらに、前記支点形成部は、前記建具枠に対し相対回転を許容すると共に相対移動を不能とした状態で当該建具枠に係合していることが好ましい。
これによれば、建具枠に対する揺動支点の位置は建具枠調整具の姿勢変更に伴って移動することはなく、当該建具枠調整具の姿勢変更に伴う建具枠とのずれを解消し、より適正に建具枠と開口下地の間の間隔を調整できるものとなるのである。
(14)また、少なくとも前記支点形成部及び前記当接部は、前記建具枠の幅と同程度若しくは一回り小さい幅を有して形成されていることが好ましい。
建具枠に当該建具枠の幅方向の回転力が加わった場合、当該建具枠と開口下地の接触状態が当該建具枠の幅方向から見て点接触では、固定強度上、不利である。この点、本発明によれば、支点形成部及び当接部が開口下地の幅を超えない程度に所定の幅を有して形成されることとなるので、当接部に取り付けた建具枠の開口下地枠に対する姿勢を安定的なものとし、特に、上述の建具枠の幅方向周りの回転を防止することができる。
(15)さらに、本発明は、
壁に形成される開口下地と、
該開口下地に取り付けられる建具枠と、
該開口下地と建具枠との間に設けられて当該建具枠の開口下地に対する離間距離を調整する建具枠調整具と、
前記建具枠の裏面から前記開口下地に向けて出退自在に突出する突出具とを備え、
前記建具枠調整具は、
壁に形成される開口下地と、該開口下地に取り付けられる建具枠との間に設けられて当該建具枠の開口下地に対する離間距離を調整する建具枠調整具であって、
前記開口下地に当接する当接部と、
該当接部を挟んで前記建具枠側に向けて延在する一対のアームとを備え、
一方のアームには、前記建具枠に当接して揺動支点を形成する支点形成部が設けられ、
他方のアームには、前記建具枠の裏面から出退自在に突出する突出具を受けて前記建具枠との間で近接離間する突出受け部が設けられており、
これら当接部と、支点形成部と、突出受け部の位置関係を不変として前記支点形成部を支点として揺動する
ことを特徴とする。
本発明に係る建具枠調整構造によれば、当接部を開口下地に接させ、且つ、一方のアームに設けられる支点形成部を建具枠に当接させることで、他方のアームに設けられる突出受け部の開口下地への押圧力の付与に伴って、建具枠調整具全体が開口下地に対して支点形成部廻りに揺動し、当該揺動に伴って、建具枠を開口下地に対し近接離間させることができる。
本発明では、上述の如き過程を経ることで建具枠調整具を開口下地に対して揺動させることができ、これによって建具枠の開口下地に対する離間距離を調整することができる。したがって、本発明に係る建具枠調整構造によれば、建具枠と開口下地の間に複数の建具枠調整具を設け、それぞれの建具枠調整具の開口下地に対する姿勢を調整することによって建具枠全体の開口下地に対する姿勢を調整することができ、これによって、開口下地が鉛直であるか否かにかかわらず、建具枠を鉛直に設定することができる(開口下地の傾きの影響を受けずに建具枠を鉛直に設定することができる)ものとなるのである。また、仮に開口下地が全長に亘って凹凸状を呈している場合であっても、開口下地の傾き状態によらず建具枠を直線状に設定することが可能となる。或いは、横架状に設けられた開口下地に対し建具枠を水平に取り付ける場合にも、当該開口下地が水平であるか否かにかかわらず、建具枠を水平に設定することができる。
(16)かかる構造においては、前記建具枠を前記開口下地に留め付けると共に、前記一対のアームを揺動自在とした状態で前記建具枠調整具の当接部を前記開口下地に当接させる留付具を備えていることが好ましい。
これによれば、建具枠と建具枠調整具とを一度に開口下地に留めつけることができ、施工性の向上が図られる。
(17)また、前記留付具は、雄ねじ部を螺設された軸部と、該軸部の一方に設けられた頭部とを備えたねじ状に形成され、前記建具枠には、当該留付具の軸部を挿通可能な貫通孔が形成されており、前記留付具の頭部と前記建具枠表面側の貫通孔の側縁部との間には、当該建具枠を前記開口下地に向けて押し付ける方向に付勢する付勢部材が設けられていることが好ましい。
留付具を緩めることで、建具枠と建具枠調整具との間に遊びが生じ、留付具を締め付ける際には当該建具枠を開口下地に向けて手で押し付ける等して当該遊びを解消した上で作業を行う必要が生じたり、締め込みの際に当該遊びによって建具枠の位置が微妙にずれてしまうことが考えられるが、上述の如く付勢部材によって建具枠を開口下地に押し付ける力を作用させることで、建具枠は常時建具枠調整具に対して押し付けられることとなり、遊びの発生を抑制することができるものとなっている。
さらに、建具枠が常に開口下地に向けて押し付けられた状態となっているので、突出具を調整して建具枠がさらに開口下地側へと近接可能な状態とした場合、当該建具枠が開口下地に向けて自然と近接しやすい。
(18)さらに、前記建具枠には、前記突出具を収容する収容部が形成されると共に、該収容部に収容された突出具の前記建具枠の裏面からの突出量を調整可能な調整部が設けられていることが好ましい。
これによれば、突出具が建具枠の収容部に収容されることとなるので、突出具の建具枠表面側への突出を防止することができる。また、突出具の突出量を調整部により調整できるので、突出具の突出量の調整も容易に行うことができる。
(19)また、前記調整部には、前記突出具の突出量を目視可能な目印部が設けられていることが好ましい。
これにより、突出具の突出状態を目印部により視認することができるので、きわめて正確に建具枠と開口下地の間隔の調整を行うことができるものとなる。
本発明に係る建具枠調整具及び建具枠調整構造によれば、きわめて簡易な構成で開口下地に建具枠の間隔を調整することができる。
本発明に係る建具枠調整具が適用可能な建具が取り付けられる建物の壁の開口及びその周囲を示す斜視図である。 壁の開口の正面図である。 本発明に係る建具枠調整構造を建具枠側から見た正面図である。 該建具枠調整構造の側断面図である。 図4の状態から建具枠調整具の姿勢を変更した状態を示す側断面図である。 本発明の第2の実施形態を示す建具枠調整構造の側断面図である。 本発明の第3の実施形態を示す建具枠調整構造の側断面図である。 図7の建具枠調整構造を建具枠側から見た正面図である。 図7の状態から建具枠調整具の姿勢を変更した状態を示す側断面図である。 本発明の第4の実施形態を示す(A)建具枠調整構造の側断面図、(B)貫通孔の内周面のみを表す図である。
以下、図面を参照しつつ本発明に係る建具枠調整具及び建具枠調整構造の実施形態について詳細に説明する。
図1、図2に示す如く、建物の内部空間に床11と、天井12と、当該床11から天井12まで延在して居室間又は居室と廊下とを区画する間仕切壁14とが設けられ、該間仕切壁14には、居住者が該間仕切壁14により区画される居室間又は居室と廊下との間を行き来可能とするための開口10が形成されている。
また、該開口10の側縁部と上縁部を形成する間仕切壁14の小口部には、長尺状の開口下地が設けられており、該開口下地に建具枠調整具50を介して仕上げ材としての建具枠30、40が設けられている。また、該開口10の下縁部を形成する部材として床下地上に建具枠(敷居)20が敷設されている。各建具枠20,30,40の端部は隣り合うそれぞれ隣り合う建具枠20,30,40の端部に接続されている。
なお、該開口10には、建具枠20、30、40の内側に嵌め込まれて当該開口10を開閉する一対の引戸や扉(いずれも図示省略)などが設けられる。
図2に示す如く、間仕切壁14に対応して設けられる建具枠30、40はそれぞれ、複数の建具枠調整具50を介して開口下地15に取り付けられており、これによって、これら建具枠30、40を開口下地15に取り付けた状態で当該建具枠30、40の姿勢を調整することができる。
以下、建具枠30の開口下地15への取付けについて説明することとし、建具枠40については、開口下地15及び建具枠30の向きが異なるだけで取付け方自体は建具枠30のものと変わりがないのでその説明を省略する。
(第1の実施形態)
図3及び図4に示す如く、建具枠30には、建具枠調整具50を取り付ける位置に、長手方向に所定間隔だけ離れた位置に一対の貫通孔31、32が設けられている。
一方の貫通孔31は、当該建具枠30を建具枠調整具50と共に開口下地15に留め付ける留付具60を挿通させるものである。本実施形態においては、当該留付具60は、頭部61と、雄ネジ部63を軸部62に有するビスであって、該一方の貫通孔31の建具枠30表側の周縁部には、当該留付具60の頭部61を収容するための座繰り部(収容部)31aが設けられている。
なお、留付具60として、開口下地15へのセルフタップが可能な木ネジ又は開口下地15が金属下地である場合にあってはセルフタッピングネジ(セルフドリリングネジ)を用いることも好ましい。また、開口下地15に予め雌ねじ部を形成しておくのであれば、これら締結具としてビスを採用することも可能である。
また、他方の貫通孔32は、建具枠30の裏面に向けて突出する突出具70を収容可能な大きさに形成されると共に、当該突出具70の突出量を調整可能な調整部33が設けられている。本実施形態においては、当該突出具70は雄ネジ部71を軸部72に有するビスであって、調整部33は、当該ビスを螺合させる平板状の埋込みナットにより形成されている。これによって、ビスを埋込みナットに螺合するだけで、建具枠30裏面からの当該ビス先端部の突出量を調整することができるものとなっているのである。
図3に示す如く、本発明に係る建具枠調整具50は、例えば金属製の平板をプレス加工等して形成されており、間仕切壁14に形成される開口下地15と、該開口下地15に取り付けられる建具枠30との間に設けられて当該建具枠30の開口下地15に対する離間距離を調整する調整具である。
本実施形態の建具枠調整具50は、1枚の平板状の金属板をプレス加工等の曲げ加工を施すことにより形成されており、支点形成部51と、該支点形成部51を挟んで設けられる一対のアーム52、53とを備える側面視く字状に形成されている。さらに本実施形態においては、当該一対のアーム52、53に亘って山折り部54が形成されており、当該山折り部54によって強度の向上が図られている。このように、本実施形態によれば、1枚の金属プレートから建具枠調整具が形成され、部品点数が大幅に削減されている。
一対のアーム52、53は、支点形成部51を挟んだ位置に設けられており、該支点形成部51を開口下地15に留め付けた状態で建具枠30に向けて傾斜状に延びて形成されている。また、支点形成部51を挟んで形成されるこれら一対のアーム52、53のなす角は不変であって、当該支点形成部51による揺動支点部(以下、簡単に「支点部」ともいう)を中心に一対のアーム52、53が揺動する場合であっても、当該一対のアーム52、53の間の角度が変化することは無い。したがって、一方のアーム52が開口下地15に所定距離だけ近接すると、その同じ所定距離だけ他方のアーム53は開口下地15から離間する(建具枠30に近接する)。同様に一方のアーム52が開口下地15に所定距離だけ離間すると、その同じ距離だけ他方のアーム53は開口下地15に近接する(建具枠30から離間する)。
すなわち、本実施形態の建具枠調整具50は、支点形成部51が開口下地15に取り付けられることにより、一対のアーム52、53が支点形成部51に対していわば釣合人形(やじろべえ人形)のような状態を呈する(図4及び5等参照)。
また、図3及び図4に示す如く、一方のアーム52の先端部には建具枠30に当接する当接部55が設けられ、他方のアーム53の先端部には建具枠30に設けられる突出具70を受ける突出受け部56が設けられている。
支点形成部51は、一対のアーム52、53間の底部として直線状に設けられており、開口下地15と建具枠30の間で開口下地15に当接し、当該建具枠調整具50全体が揺動して開口下地15に対し揺動して姿勢を変える際の揺動支点部を形成する。
また、当該支点形成部51は、開口下地15の長手方向に対して垂直となる状態で当該開口下地15に留め付けられている。
また、図3に示す如く、山折り部54には、当該支点形成部51の支点部を形成する仮想直線Pと重なる位置に、当該建具枠調整具50を開口下地15に留め付ける留付具60の軸部62を挿通させる挿通孔57が形成されている。当該挿通孔57を建具枠30の一方の貫通孔31に対向させ、当該一方の貫通孔31及び挿通孔57に留付具60の軸部62を挿通させ、当該軸部62の先端を開口下地15に固着させることにより、建具枠30は開口下地15に留め付けられると共に、建具枠調整具50は、当該支点形成部51を支点部として開口下地15に当接した状態とし且つ一対のアーム52、53を揺動可能とした状態で開口下地15に留め付けられることとなる。また、支点形成部51を開口下地15の長手方向に対し垂直となる状態に設定することにより、当該支点形成部51からみて開口下地15の長手方向の一方に一方のアーム52が位置し、他方に他方のアーム53が位置することとなる。
また、一方のアーム52の先端部には、建具枠30の裏面に当接する当接部55が設けられている。当該当接部55は、一方のアーム52の先端部を他方のアーム53から離間する方向に屈曲させて形成されている。また、当該当接部55は、山折り部54の稜線に一致する仮想線Qよりもより先端部を支点形成部51側に位置づけた状態まで折り曲げられており、これによって、建具枠30に対する建具枠調整具50の揺動姿勢に関わらず、該当接部55を建具枠30の裏面に接触させている状態が維持される。
さらに、本実施形態では、当接部55のうち建具枠30に接触する部分をR形状としている。これにより、建具枠調整具50の揺動姿勢の変化に伴う当接部55の実際の接触部分の実際の接触部分の移動が最小限となると共に当該揺動姿勢の変化に伴う接触部分の移動が滑らかなものとなり、これによって、建具枠30と開口下地15の間の間隔が建具枠調整具50の姿勢の変化により著しく近接・離間してしまうことは無く、これらの間隔を滑らかに且つ連続的に変化させることができるものとなっている。
また、他方のアーム53の先端部には、建具枠30の裏面から出退する突出具70を受ける突出受け部56が形成されている。当該突出受け部56は、他方のアーム53の先端部を一方のアーム52から離間する方向に屈曲させて形成されており、突出具70の先端部を受ける凹状の皿部56aと、当該皿部56a周縁から伸びるツバ部56bとを備えている。また、当該突出受け部56は、山折り部54の稜線に一致する仮想線Q上に先端部を位置づけた状態まで折り曲げられており、これによって、折り曲げ加工によって当該突出受け部56の強度が向上することとなると共に、突出具70の突出量に関わらず、突出具70による突出受け部56の押圧状態が維持される。
また、本実施形態においては、一対のアーム53、54の長さを等しくしている。
また、図3に示す如く、当該建具枠調整具50は、少なくとも支点形成部51及び当接部55を有する一方のアーム52の先端部が、建具枠30の幅と同程度若しくはそれよりも一回り小さい幅を有している。
これにより、例えば開度が制限されていない(ドアストッパーや戸当たりが併設されていない)扉を全開したようなときに、開口下地15や建具枠30の幅方向廻りの回転力、詳述すると図3中に示す当該開口下地15や建具枠30の長尺方向の軸X廻りの回転力(いわゆる「ころび」を生じさせる力)が作用しやすく、これによって建具枠30が開口下地15に対し前記軸X廻り(幅方向廻り)に姿勢を変更させた状態となってしまうことが考えられる。また、開口10に引戸を設ける場合には、当該引戸の戸先が建具枠30の枠幅に対し偏心した状態で当該建具枠30に当たることとなり、これによって、建具枠30に戸先の衝突に伴うモーメントが作用して、上記と同様に建具枠30が開口下地15に対し前記軸X廻りに姿勢を変更させた状態となってしまうことが考えられる。これに対し、本実施形態では、支点形成部51を開口下地15の幅を超えない程度の所定幅に形成しているため、他方の延伸部3の固定部5に取り付けた建具枠30の当該支点形成部51に対して前記軸X廻りの回転力、すなわち、開口下地15や建具枠30の幅方向の向きに回転力が作用したとしても、建具枠30が前記軸X廻りに回転したり捻れたりするのを抑制することができるものとなっている。
次に、本実施形態の建具枠調整具50を利用して建具枠30を施工する場合の手順の一例を以下に示す。
先ず、建具枠調整具50を建具枠30の裏面に位置づけ、両面テープやタッカーを用いて当該建具枠30の裏面に建具枠調整具50を仮止めする。
なお、当該仮止めは、後工程での建具枠調整具50の建具枠30に対する揺動を許容する位置及び留付け強度である。
なお、一つの建具枠30に対して、長手方向に亘って複数個(例えば3〜4個)の建具枠調整具50が設けられる。
次に、当該建具枠30を開口下地15に近接させていき、建具枠調整具50の支点形成部51を当該開口下地15に当接させる。そして、留付具60を建具枠30の挿通孔57及び建具枠調整具50の挿通孔57に挿通させておく。また、このとき、突出具70を建具枠30の裏面から突出させ、当該突出具70の先端部を建具枠調整具50の突出受け部56に軽く押圧させておく。
その後、留付具60をねじ込んでいき、これによって建具枠調整具50を介して建具枠30を開口下地15に留め付ける。
次に、下げ振り等を用い、建具枠30の姿勢を確認し、建具枠30全体の姿勢が鉛直でない場合や、隣接する建具枠20、40等との間に隙間が生じている場合には、各建具枠調整具50を介しての開口下地15への留付け箇所で、建具枠30の開口下地15に対する離間距離を調整することにより、建具枠30全体の姿勢の調整を行う。
この様に建具枠30の開口下地15に対する離間距離を調整したい位置において、当該建具枠30を開口下地15から離間させたい場合には、留付具60をやや緩めた後、突出具70たるビスをねじ込み、これによって突出受け部56を建具枠30の裏面から離間させて開口下地15に近接させていく。そうすると、建具枠調整具50が支点形成部51を揺動支点部として揺動し、当接部55が開口下地15から離間することとなり、当該当接部55に押圧される形で建具枠30が開口下地15から離間することとなる。この際、当接部55はR形状なので、当接部55の実際の接触部分の移動が最小限となると共に当該揺動姿勢の変化に伴う接触部分の移動が滑らかなものとなる。
また、建具枠30の開口下地15に対する離間距離を調整したい位置において、当該建具枠30を開口下地15に近接させたい場合には、突出具70たるビスをねじ込み方向とは反対となる方向に回転させ、突出具70の先端部を建具枠30の裏面に近接させる。これによって突出受け部56を建具枠30の裏面に近接させると共に開口下地15から離間させていく。そうすると、建具枠調整具50が支点形成部51を揺動支点として揺動し、当接部55が開口下地15に近接することとなり、当該当接部55に押圧される形となって建具枠30が開口下地15に近接することとなる。また、このように建具枠30の開口下地15への近接については、建具枠30の当接部55に向けての押圧力を発揮させるべく、留付具60による建具枠30及び建具枠調整具50の留め付け状態を若干強めておくことが望ましい。
そして、建具枠30の姿勢を調整し終えたら、建具枠30の一対の貫通孔31、32をキャップや戸当りを被せる等して目隠しする。
上述したように、本実施形態の建具枠調整具50によれば、開口下地15に建具枠30を留め付けた状態で離間距離を調整し、建具枠30の姿勢を鉛直することが可能であるから、操作が煩雑でなく、調整が行いやすいものとなる。また、固定部、回転部、座金部などを有する従来の取付け調整装置に比べ、本実施形態の建具枠調整具50は、つりあい人形の機能を利用したきわめて簡単な構造で済み、また、1枚のプレートのみで形成されるものであり、その加工具合も特段高度なものではなく、大幅な計量化、コスト削減が図られている。
また、本実施形態の建具枠調整具50によれば、建具枠30に設けられる突出具70たるビスの突出量を調整することで建具枠調整具50を開口下地15に対して揺動させることができ、これによって建具枠30の開口下地15に対する離間距離の調整がなされる。したがって、本実施形態の建具枠調整具50によれば、建具枠30と開口下地15の間に複数の建具枠調整具50を設け、それぞれの位置で建具枠調整具50を介して建具枠30と開口下地15の間の間隔を調整することによって建具枠30全体の開口下地15に対する姿勢の調整が可能であり、これによって、開口下地15が鉛直であるか否かにかかわらず、建具枠30を鉛直に設定可能となる(開口下地15の傾きの影響を受けずに建具枠30を鉛直に設定可能となる)のみならず、仮に当該開口下地15が全長に亘って凹凸状を呈している場合であっても、当該開口下地15の状態によらず建具枠30を直線状に設定することが可能となる。
また、建具枠調整具50を開口下地15に留め付ける留付具60の軸部62を挿通させる挿通孔57が当該軸部62よりも大きく形成されているので、支点形成部51において、建具枠調整具50の姿勢の変更に伴う揺動支点部の位置を挿通孔57の遊びの範囲で相対的に移動させることが可能となっているのである。
以上、上記実施形態は本発明の好適な実施の一例ではあるが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。
例えば、上述した実施形態では、支点形成部51から一対のアーム52、53の先端までの長さを同じとしているが、これらの長さを異ならせるようにしてもよい。例えば、一方のアーム52の先端部と支点形成部51の間の距離を、他方のアーム53の先端部と支点形成部51の間の距離よりも長く形成すれば、他方のアーム53の突出受け部56の位置を僅かに移動させるだけで当該移動量よりも大きく当接部55を移動させることができる。逆に、一方のアーム52の先端部と支点形成部51の間の距離を、他方のアーム53の先端部と支点形成部51の間の距離よりも長く形成すれば、突出受け部56の移動量に対する当接部55の移動量を小さくし、当該当接部55の位置をより細かに設定することができる。
また、上述した実施形態では、本発明に係る建具枠調整具50を、鉛直な建具枠30に適用した場合を例示したが、この他、水平方向に延びる上側建具枠40に適用することもできる。
また、建具枠30を開口下地15に押し付けるように付勢することとしてもよい。以下、建具枠30を開口下地15に押し付けるようにした形態の一例を本発明の第2の実施形態として説明する(図6参照)。なお、以下において、上述した第1の実施形態と構成や形態を異にしない部分については特に説明しない。
(第2の実施形態)
本実施形態の建具枠調整具50においては、建具枠30に、留付具60の軸部62を挿通可能な貫通孔31と、頭部61が収容される座繰り部(収容部)31aとが形成され、さらに付勢部材80が設けられる。
座繰り部31aは、当該座繰り部31aに留付具60の頭部61を収容することができ、尚かつ頭部61との間に付勢部材80を設けることができる程度に当該座繰り部31aの底部(以下、側縁部ともいう)31bが深くなるよう形成されている(図6参照)。
付勢部材80は、留付具60を介して開口下地15に建具枠30を留め付けることで建具枠30を開口下地15に向けて押し付ける方向に付勢する。例えば本実施形態では、留付具60の軸部62の周囲に配置したコイルスプリングを付勢部材80として機能させている。この付勢部材80は、留付具60の頭部61と側縁部31bとの間に位置し、該側縁部31bを介して建具枠30を開口下地15に向けて付勢する。
このような建具枠調整具50によれば、付勢部材80によって建具枠30を開口下地15に押し付ける力を作用させることで、建具枠30は常時建具枠調整具50に対して押し付けられることとなり、遊びの発生を抑制される。
また、この付勢部材80によって建具枠30が常に開口下地15に向けて押し付けられた状態となっているので、突出具70を調整して建具枠30がさらに開口下地15側へと近接可能となった場合に、当該建具枠30が開口下地15に向けて自然と近接しやすくなるという利点もある。すなわち、例えば突出具70を緩めると、突出受け部56が建具枠30に近づき、当該建具枠30と開口下地15との離間距離が小さくなる。このような場合、他部材の摩擦力等の影響により建具枠30が開口下地15に自然と近接しないとすれば、作業者等が建具枠30をいちいち押して開口下地15に近接させるというような手間が生じうる。この点、当該建具枠30が開口下地15に向けて自然と近接するようにした本実施形態によればこのような手間がなく、調整作業を円滑に行うことができる。
(第3の実施形態)
上述の実施形態では、一対のアーム52,53の間に支点形成部51が設けられ、一方のアーム52の先端部に当接部55が設けられた建具枠調整具50について説明したが(図4等参照)、これは好適な一例にすぎず、支点や作用点として機能する部材の形態や配置は適宜変更することができる。以下では、これら支点形成部51等の配置を異ならせた形態の一例を本発明の第3の実施形態として説明する(図7〜図9参照)。
建具枠30には、建具枠調整具50を取り付ける位置に、長手方向に所定間隔だけ離れた位置に貫通孔31,32が設けられている。一方の貫通孔31は、留付具60を挿通させるものである。他方の貫通孔32は、突出具70の軸部72を挿通させるとともに、突出具70を収容する収容部として機能するものである。一方の貫通孔31の建具枠30表側の周縁部には、留付具60の頭部61を収容するための座繰り部(収容部)31aが設けられている。他方の貫通孔32には、突出具70の突出量を調整可能な調整部33が設けられている。
留付具60は、例えば、頭部61と、軸部62に形成された雄ネジ部63とを有するビスである。留付具60としてセルフタッピングネジ(セルフドリリングネジ)を用いてもよい。
突出具70は例えば雄ネジ部71を軸部72に有するビスである。上述の調整部33は、当該ビスを螺合させる平板状の埋込みナット33aにより形成されている。
建具枠調整具50は、1枚の平板状の金属板をプレス加工等の曲げ加工を施すことにより途中が曲折して形成されており、開口下地15に当接する当接部55と、該当接部55を挟んで設けられる一対のアーム52、53とを備える側面視く字状(山形状)に形成されている。本実施形態の建具枠調整具50は、中央部分の平板状の平板部58の両側に湾曲状の曲折部59が形成された構造となっている。このような建具枠調整具50は、両側の曲折部59が開口下地15に当接するため、建具枠30を安定した状態で支持することができる。
一対のアーム52、53は、当接部55を挟んで設けられており、該当接部55を挟んで形成されるこれら一対のアーム52、53のなす角は不変となっている。一方のアーム52の先端部には支点形成部51が形成され、他方のアーム53の先端部には建具枠30に設けられる突出具70を受ける突出受け部56が設けられている。
支点形成部51は、当該建具枠調整具50の揺動を許可した状態で建具枠30の一部に係止し、当該建具枠調整具50の全体が揺動して開口下地15に対する姿勢を変える際の揺動支点部(以下、単に「支点部」ともいう)を形成する。この支点部を中心に一対のアーム52、53が揺動しても、当該一対のアーム52、53の間の角度が変化することは無い。したがって、一方のアーム52が開口下地15に近接すると、他方のアーム53も開口下地15に近接する。同様に、一方のアーム52が開口下地15から離間すると、他方のアーム53も開口下地15から離間する。
ここで、支点形成部51は、建具枠調整具50の揺動(建具枠30に対する相対的な回転運動)を許容し、尚かつ相対移動が不可能な状態で建具枠30の一部に係止した状態となるものであれば構造は特に限定されない。一例を示せば、本実施形態では、一方のアーム52の上縁を建具枠30に折り曲げて係止部とし、建具枠30の裏面に予め形成した細長い溝(係止用溝)30aに係止させるようにして支点形成部51としている(図7等参照)。ただ、これは簡易な構造の好適例にすぎず、この他、ヒンジや可撓板を介在させる等して支点形成部51を構成することもできる。
また、平板部58のうち上述した当接部55と重なる位置またはその近傍位置には、留付具60の軸部62を挿通させる挿通孔57が形成されている。本実施形態の挿通孔57は、一対のアーム52,53の延在方向の大きさが、少なくとも留付具60の軸部62の外径よりも大きくなるように形成されている。当該挿通孔57を建具枠30の一方の貫通孔31に対向させ、当該一方の貫通孔31及び挿通孔57に留付具60の軸部62を挿通させ、当該軸部62の先端を開口下地15に固着させることにより、建具枠30は開口下地15に留め付けられると共に、建具枠調整具50は、上述した支点形成部51を支点部とした状態で、且つ一対のアーム52、53を揺動可能とした状態で開口下地15に留め付けられる。
該当接部55は、一対のアーム52,53の間に形成されている。上述したように、本実施形態の建具枠調整具50においては中央の平板部58の両側に湾曲状の曲折部59が形成されており、これら曲折部59の湾曲ないし曲折した外周面が開口下地15に当接する当接部55として機能する。
さらに、本実施形態では、当接部55のうち開口下地15に接触する部分をR形状としている。これにより、建具枠調整具50の揺動姿勢の変化に伴う当接部55の実際の接触部分の実際の接触部分の移動が最小限となると共に当該揺動姿勢の変化に伴う接触部分の移動が滑らかなものとなり、これによって、建具枠30と開口下地15の間の間隔が建具枠調整具50の姿勢の変化により著しく近接・離間してしまうことは無く、これらの間隔を滑らかに且つ連続的に変化させることができるものとなっている。
突出受け部56は、突出受け部56は、他方のアーム53の先端中央部に形成されており、突出具70の先端部を受ける凹状の皿部56aと、当該皿部56a周縁から伸びるツバ部56bとを備えている。また、当該突出受け部56は、当該突出受け部56の強度が向上することとなると共に、突出具70の突出量に関わらず、突出具70による突出受け部56の押圧状態が維持されるよう折り曲げ加工されている。
次に、本実施形態の建具枠調整具50を利用して建具枠30を施工する場合の手順の一例を以下に示す。
先ず、建具枠調整具50を建具枠30の裏面に位置づけ、両面テープやタッカーを用いて当該建具枠30の裏面に建具枠調整具50を仮止めする。
なお、当該仮止めは、後工程での建具枠調整具50の建具枠30に対する揺動を許容する位置及び留付け強度である。
なお、一つの建具枠30に対して、長手方向に亘って複数個(例えば3〜4個)の建具枠調整具50が設けられる。
次に、当該建具枠30を開口下地15に近接させていき、建具枠調整具50の当接部55を当該開口下地15に当接させる。そして、留付具60を建具枠30の挿通孔57及び建具枠調整具50の挿通孔57に挿通させておく。また、このとき、突出具70を建具枠30の裏面から突出させ、当該突出具70の先端部を建具枠調整具50の突出受け部56に軽く押圧させておく。
その後、留付具60をねじ込んでいき、これによって建具枠調整具50を介して建具枠30を開口下地15に留め付ける。
次に、下げ振り等を用い、建具枠30の姿勢を確認し、建具枠30全体の姿勢が鉛直でない場合や、隣接する建具枠20、40等との間に隙間が生じている場合には、各建具枠調整具50を介しての開口下地15への留付け箇所で、建具枠30の開口下地15に対する離間距離を調整することにより、建具枠30全体の姿勢の調整を行う。
この様に建具枠30の開口下地15に対する離間距離を調整したい位置において、当該建具枠30を開口下地15から離間させたい場合には、留付具60をやや緩めた後、突出具70たるビスをねじ込み、これによって突出受け部56を建具枠30の裏面から離間させて開口下地15に近接させていく。そうすると、建具枠調整具50が支点形成部51を揺動支点部として揺動し、当接部55が開口下地15を押圧する際の反作用によって建具枠30が開口下地15から離間することとなる(図9参照)。この際、当接部55はR形状なので、当接部55の実際の接触部分の移動が最小限となると共に当該揺動姿勢の変化に伴う接触部分の移動が滑らかなものとなる。
また、建具枠30の開口下地15に対する離間距離を調整したい位置において、当該建具枠30を開口下地15に近接させたい場合には、突出具70たるビスをねじ込み方向とは反対となる方向に回転させ、突出具70の先端部を建具枠30の裏面に近接させる。これによって突出受け部56を建具枠30の裏面に近接させていく。そうすると、建具枠調整具50が支点形成部51を揺動支点として揺動し、建具枠30が開口下地15に近接することとなる。
そして、建具枠30の姿勢を調整し終えたら、建具枠30の一対の貫通孔31、32をキャップや戸当りを被せる等して目隠しする。
(第4の実施形態)
上述したように、貫通孔32は、突出具70の収容部としても機能する。この貫通孔32に、建具枠30の裏面からの該突出具70の突出量を調整するための調整部を設けることは、突出具70の突出状態を目視により簡単に確認することができるようになる点で好ましい。このような調整部90を利用すれば、建具枠30と開口下地15の間隔の調整をより簡単かつ正確に行うことが可能となる。
このような調整部90の具体例を示す(図10参照)。ここでは、貫通孔(収容部)70の内周面に目印部90aを設け、該目印部90aを利用して突出具70の突出量を目視可能としている。より具体的には、突出具70の頭部を目印部90aに合わせる(突出具70の頭部縁が建具枠30の表面から距離Lだけ沈んだ状態とする)ことによって突出具70の突出量が一定量(所定量)となるよう予め調整しておけば、目視で位置合わせするだけで突出量を調整できるため簡単である。貫通孔32の内周面を見る場合の視線が斜めであることを予め計算に組み込んで目印部90aの位置を設定するようにしてもよい。
10 開口
20 建具枠(敷居)
30 建具枠(竪枠)
31 一方の貫通孔
31b 底部(側縁部)
32 他方の貫通孔(収容部)
33 調整部
40 建具枠(鴨居)
50 建具枠調整具
51 支点形成部
52 一方のアーム
53 他方のアーム
54 山折り部
55 当接部
56 突出受け部
60 留付具
70 突出具
80 付勢部材
90 調整部
90a 目印部

Claims (19)

  1. 壁に形成される開口下地と、該開口下地に取り付けられる建具枠との間に設けられて当該建具枠の開口下地に対する離間距離を調整する建具枠調整具であって、
    前記開口下地に当接して揺動支点を形成する支点形成部と、
    該支点形成部を挟んで前記建具枠側に向けて延在する一対のアームとを備え、
    一方のアームには、前記建具枠に当接する当接部が設けられ、
    他方のアームには、前記建具枠の裏面から出退自在に突出する突出具を受けて前記建具枠との間で近接離間する突出受け部が設けられており、
    これら支点形成部と、前記当接部と、突出受け部の位置関係を不変として前記支点形成部を支点として揺動する
    ことを特徴とする建具枠調整具。
  2. 前記一対のアームを揺動自在とした状態で、前記支点形成部を前記開口下地に留め付ける軸状の留付具を挿通させる挿通孔が設けられ、該挿通孔は、少なくとも前記一対のアームの延在方向の大きさが前記留付具の軸部よりも大きく形成されていることを特徴とする請求項1に記載の建具枠調整具。
  3. 前記一方のアームの前記支点形成部からの長さと前記他方のアームの前記支点形成部からの長さが異なることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の建具枠調整具。
  4. 少なくとも前記支点形成部及び前記当接部は、前記建具枠の幅と同程度若しくは一回り小さい幅を有して形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の建具枠調整具。
  5. 前記一対のアームの先端部間が、前記支点形成部を折れ部とする断面く字状に形成されていることを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれかに記載の建具枠調整具。
  6. 壁に形成される開口下地と、
    該開口下地に取り付けられる建具枠と、
    該開口下地と建具枠との間に設けられて当該建具枠の開口下地に対する離間距離を調整する建具枠調整具と、
    前記建具枠の裏面から前記開口下地に向けて出退自在に突出する突出具とを備え、
    前記建具枠調整具は、
    前記開口下地に当接して揺動支点を形成する支点形成部と、
    該支点形成部を挟んで前記建具枠側に向けて延在する一対のアームとを備え、
    一方のアームには、前記建具枠に当接する当接部が設けられ、
    他方のアームには、前記建具枠の裏面から出退自在に突出する突出具を受けて前記建具枠との間で近接離間する突出受け部が設けられており、
    これら支点形成部と、前記当接部と、突出受け部の位置関係を不変として前記支点形成部を支点として揺動する
    ことを特徴とする建具枠調整構造。
  7. 前記建具枠を前記開口下地に留め付けると共に、
    前記一対のアームを揺動自在とした状態で前記建具枠調整具の支点形成部を前記開口下地に当接させる留付具を備えている
    ことを特徴とする請求項6に記載の建具枠調整構造。
  8. 前記留付具は、雄ねじ部を螺設された軸部と、該軸部の一方に設けられた頭部とを備えたねじ状に形成され、
    前記建具枠には、当該留付具の軸部を挿通可能な貫通孔が形成されており、
    前記留付具の頭部と前記建具枠表面側の貫通孔の側縁部との間には、当該建具枠を前記開口下地に向けて押し付ける方向に付勢する付勢部材が設けられている
    ことを特徴とする請求項7に記載の建具枠調整構造。
  9. 前記建具枠には、前記突出具を収容する収容部が形成されると共に、該収容部に収容された突出具の前記建具枠の裏面からの突出量を調整可能な調整部が設けられていることを特徴とする請求項6乃至請求項8のいずれかに記載の建具枠調整構造。
  10. 前記調整部には、前記突出具の突出量を目視可能な目印部が設けられている
    ことを特徴とする請求項9に記載の建具枠調整構造。
  11. 壁に形成される開口下地と、該開口下地に取り付けられる建具枠との間に設けられて当該建具枠の開口下地に対する離間距離を調整する建具枠調整具であって、
    前記開口下地に当接する当接部と、
    該当接部を挟んで前記建具枠側に向けて延在する一対のアームとを備え、
    一方のアームには、前記建具枠に当接して揺動支点を形成する支点形成部が設けられ、
    他方のアームには、前記建具枠の裏面から出退自在に突出する突出具を受けて前記建具枠との間で近接離間する突出受け部が設けられており、
    これら当接部と、支点形成部と、突出受け部の位置関係を不変として前記支点形成部を支点として揺動する
    ことを特徴とする建具枠調整具。
  12. 前記一対のアームを揺動自在とした状態で、前記当接部を前記開口下地に留め付ける軸状の留付具を挿通させる挿通孔が設けられ、該挿通孔は、少なくとも前記一対のアームの延在方向の大きさが前記留付具の軸部よりも大きく形成されている
    ことを特徴とする請求項11に記載の建具枠調整具。
  13. 前記支点形成部は、前記建具枠に対し相対回転を許容すると共に相対移動を不能とした状態で当該建具枠に係合している
    ことを特徴とする請求項11又は請求項12に記載の建具枠調整具。
  14. 少なくとも前記支点形成部及び前記当接部は、前記建具枠の幅と同程度若しくは一回り小さい幅を有して形成されている
    ことを特徴とする請求項11乃至請求項13のいずれかに記載の建具枠調整具。
  15. 壁に形成される開口下地と、
    該開口下地に取り付けられる建具枠と、
    該開口下地と建具枠との間に設けられて当該建具枠の開口下地に対する離間距離を調整する建具枠調整具と、
    前記建具枠の裏面から前記開口下地に向けて出退自在に突出する突出具とを備え、
    前記建具枠調整具は、
    壁に形成される開口下地と、該開口下地に取り付けられる建具枠との間に設けられて当該建具枠の開口下地に対する離間距離を調整する建具枠調整具であって、
    前記開口下地に当接する当接部と、
    該当接部を挟んで前記建具枠側に向けて延在する一対のアームとを備え、
    一方のアームには、前記建具枠に当接して揺動支点を形成する支点形成部が設けられ、
    他方のアームには、前記建具枠の裏面から出退自在に突出する突出具を受けて前記建具枠との間で近接離間する突出受け部が設けられており、
    これら当接部と、支点形成部と、突出受け部の位置関係を不変として前記支点形成部を支点として揺動する
    ことを特徴とする建具枠調整構造。
  16. 前記建具枠を前記開口下地に留め付けると共に、
    前記一対のアームを揺動自在とした状態で前記建具枠調整具の当接部を前記開口下地に当接させる留付具を備えている
    ことを特徴とする請求項15に記載の建具枠調整構造。
  17. 前記留付具は、雄ねじ部を螺設された軸部と、該軸部の一方に設けられた頭部とを備えたねじ状に形成され、
    前記建具枠には、当該留付具の軸部を挿通可能な貫通孔が形成されており、
    前記留付具の頭部と前記建具枠表面側の貫通孔の側縁部との間には、当該建具枠を前記開口下地に向けて押し付ける方向に付勢する付勢部材が設けられている
    ことを特徴とする求項16に記載の建具枠調整構造。
  18. 前記建具枠には、前記突出具を収容する収容部が形成されると共に、該収容部に収容された突出具の前記建具枠の裏面からの突出量を調整可能な調整部が設けられている
    ことを特徴とする請求項15乃至請求項17のいずれかに記載の建具枠調整構造。
  19. 前記調整部には、前記突出具の突出量を目視可能な目印部が設けられている
    ことを特徴とする請求項18に記載の建具枠調整構造。
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