JP5680028B2 - 最適化分枝を有する潤滑剤基油 - Google Patents

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Description

この発明は最適化分枝を有するパラフィン成分を含む潤滑剤基油に関する。最適化分枝を有するパラフィン成分を含む潤滑剤基油は、潤滑剤基油分子の中心に向かって分枝が集中している、低い量の分枝を有する。最適化分枝を有するパラフィン成分を含む潤滑剤基油は、低い流動点及び極めて高い粘度指数を有する。本発明はさらに、ワックス状供給原料から最適化分枝を有するパラフィン成分を含む潤滑剤基油の製造方法に関する。その潤滑剤基油は商業上の仕上げ潤滑剤において有用である。
パラフィン類は高い粘度指数を有するので、高い品質の潤滑剤は種類においてパラフィン系であるべきであり、そして一般にパラフィン系である。しかしながら、特に直鎖パラフィン類は特性においてワックス状であり、そしてその油における高い流動点の一因になっている。したがって、ワックス状パラフィン供給原料は、パラフィン分子状に分枝を作る水素異性化脱ワックスにより潤滑剤基油に変換されることができる。水素異性化脱ワックスは典型的に、比較的に高い分枝を有する潤滑剤基油を生成する。ワックス状パラフィン分子上に分枝を作ることは一般に流動点を下げるけれども、それはまた粘度指数(VI)を低下させる。高い量の分枝は、目的の流動点及び曇り点に到達させるためにすべての水素異性化方法に関して必要とされる。したがって、水素異性化方法から生ずる生成物は比較的に高い量の分枝に起因して、典型的には最適とされる粘度指数よりも低い粘度指数を有する。水素異性化方法により生成した潤滑剤基油生成物は、米国特許第6,096,940号、同第6,90,989号及び同第6,059,955号に記載された生成物に類似の分枝特性を有することができる。
低い流動点は潤滑剤基油において望ましい。低い流動点は、潤滑剤基油が低い温度で流動し且つ潤滑化することを示す。流動点は、注意深く制御された条件下にサンプルが流動し始める温度の測定である。流動点をASTM D5950に記載されたようにして測定することができる。多くの市販の潤滑剤基油は流動点についての規格を有する。潤滑剤基油が低い流動点を有する場合は、それらはまた低い曇り点、低い冷温フイルター詰まり点(low cold filter plugging point)及び低温クランキング粘度のような他の良好な低温特性を有するように思われる。
約30℃より低い流動−曇り点幅(spreads)を有する潤滑剤基油はまた、望ましい。より高い流動−曇り点幅は、曇り点規格(specification)を満足させるために、潤滑剤基油を非常に低い流動点に処理することを必要とする。
高い粘度指数を有する潤滑剤基油を有することはさらに望ましい。粘度指数(VI)は、その油の動粘度に対する温度変化の影響を示す経験的な、単位なしの数である。液体類は温度と共に粘度を変化させ、加熱した場合により低い粘度となり;油類のVIがより高ければ、温度と共に粘度を変化させるその傾向がより低くなる。高いVIの潤滑剤は、広く変化する温度で比較的に一定の粘度を必要とする場合には、いつでも必要とされる。例えば、自動車において、エンジンオイルは、冷温スタートを可能にするのに十分に自由に流動しなければならないが、しかし温まった後、十分な潤滑化を提供するために十分に粘性でなければならない。VIは、ASTM D2270−93において記載されたようにして決定することができる。
流動点及びVIを、潤滑剤基油のパラフィン系炭化水素分子上への分枝化に関連づけることができる。線状パラフィン系炭化水素上に分枝を作ることにより、一般に流動点を下げ、そして粘度指数(VI)を低下させる。VIは、等しい長さの置換基の数を倍にする場合に、急激に減少する傾向があるが、しかし流動点はあまり影響されない可能性がある。APIプロジェクト 42データ(ペンシルベニア州カレッジにおいてアメリカ石油学会調査研究プロジェクト42により1943年7月1日〜1946年7月1日にわたって完成された調査研究)は、線状パラフィン上のブチル、フェニル及びシクロヘキシル分枝について、分枝が分子の中央に移動するにつれてVIが下降することを示した。
フィッシャー−トロプシュ方法から調製されたワックス状炭化水素類は、高い品質の潤滑剤を調製するための良好な可能性ある供給原料である。有利にはフィッシャー−トロプシュ生成物は、芳香族化合物、硫黄化合物及び窒素化合物のような典型的な石油汚染物質を、たとえ存在したとしても僅かにしか含有しない。しかしながら、始めのフィッシャー−トロプシュワックス状パラフィン類は、一般に直鎖のワックス類である。したがって、フィッシャー−トロプシュ生成物は、高い品質の潤滑剤基油原料を提供するために処理に付されるか、又は性能改良に付される必要性がある。
多くの調査研究者達は、ワックス状供給原料、特にフィッシャー−トロプシュ合成方法からのワックス状供給原料を、潤滑剤基油原料に変換する方法を調査研究してきた。例のために、流動点を下げるために十分な分枝であるがしかしVIを重大に減少させるような過度の分枝化ではない分枝を作るための試みにおいてト触媒(例えばベータゼオライト)を使用する、溶媒脱ワックスとの水素異性化の組み合わせを用いた。それにもかかわらず、この技術を使用する先行技術の方法において、かなりの分枝がいぜんとして作られる。
例のために米国特許第6,090,989号は、潤滑油基本原料を造るための水素化脱ワックス方法を開示している。その特許に開示されたような潤滑剤基油基本原料は、メチル水素のパーセンテージにより測定されたときの分枝の程度(BI)、そして末端基から離れた4個以上の炭素又は分枝である、繰り返しメチレン炭素(CH>4)のパーセンテージにより測定されたときの分枝の近接(proximity)が(a)15より大きいBI−0.5(CH>4)、そして(b)BI+0.85(CH>4)<45であるようなものであるパラフィン系炭化水素成分を含有する。この計算は、24個の炭素を含有する分子について、その分子が分子当たり少なくとも2.5の分枝を有するか又は100個の炭素毎については約9より大きい分枝が存在することを意味する。
米国特許第6,008,164号は潤滑油基本原料が、予め選ばれた酸化安定性を有する、フィッシャー−トロプシュワックスからの潤滑油基本原料を生成するための方法を開示している。潤滑剤基油は、分枝化パラフィンが4以下のアルキル分枝を含有する、そして分枝化パラフィンのフリーカーボン(free carbon)指数(FCI)が少なくとも約3である分枝化パラフィン類の混合物を含有するとして開示されている。上記米国特許第6,008,164号の実施例は、分子当たり3.46、3.14、4.19及び3.59の分枝を有する潤滑剤基油を示している。
WO 99/45085は、異性化工程、次の溶媒脱ワックス工程を包含する潤滑油基本原料を調製するための一体化方法を開示している。その方法において、その国際公開に開示されたようなワックス状供給原料は、選ばれた分子ふるい上で中間の流動点に異性化され、そしてその異性化された油は次に溶媒脱ワックス化される。得られた潤滑油基本原料は、約140より大きい粘度指数を有するとして開示されている。上記‘085国際公開公報の実施例はその140より大の粘度指数が最も高くて156である潤滑油基本原料を示している。
EP 0776959A2は、フィッシャー−トロプシュワックス供給原料を、水素化変換条件下に水素化変換触媒と接触させ;得られた水素化変換された流出流を、少なくとも1つの軽質分画と重質分画とに分離し;そして該重質分画を脱ワックスして基油を生成することからなる、フィッシャー−トロプシュワックス供給原料から少なくとも150のVIを有する潤滑剤基油を調製するための方法を開示している。その方法への供給原料は、少なくとも50℃の凝固点を有するフィッシャー−トロプシュワックスに狭く限定されており、そして90重量%沸点と10重量%沸点との間の差が40〜150℃の範囲にある沸とう範囲を有する。その水素化変換触媒は、非晶質触媒として開示されている。
米国特許第6,096,940号は、生物分解性炭化水素潤滑剤基油を生成するための方法を開示している。その方法は、二官能性非貴金属第VIII族金属触媒上で、700°F+フィッシャー−トロプシュワックス供給原料を水素と接触させて、700°F−材料に変換される、700°F+供給原料の重量に基づいて、一回通過規準で約20〜約50パーセントの範囲の700°F+変換水準で水素異性化及び水素化分解反応を生じさせてC5−1050°F粗製分画を生成する。粗製分画中に含有するイソパラフィン類は100個の炭素当たり約7.5未満のメチル分枝の量でメチル分枝を有するとして開示されている。C5−1050°F分画から、約650°F〜約750°Fの範囲の初期沸点を有する残留分画が回収される。その残留分画が脱ワックスされ、そして脱ワックスされた油が回収される。脱ワックスされた油から生物分解性炭化水素基油が回収される。実施例において、回収された潤滑剤基油のVIは130台及び140台にある。
米国特許第5,059,299号は、1)約15〜30%の非変換ワックスが潤滑油沸とう範囲で沸とうする異性化物の油分画中に残るように、異性化触媒上でワックスを異性化し、2)その生成物を分別化し、3)9℃以下の流動/ろかデルタT(脱ワックス油の流動点と濾過温度との間の温度差)に、潤滑沸とう範囲で沸とうする分画を溶媒脱ワックスし、そして4)脱ワックスされた潤滑油生成物を回収する工程により、約−21℃以下の流動点及び約130以上の粘度指数を有する潤滑油基本原料の収量を最大にするための方法を開示している。この発明において使用するための適当な脱ワックス触媒は広く規定され、そしてフッ素化アルミナのような触媒を包含する。
また、潤滑剤基油の組成をどのようにして分析するか、そしてその組成により潤滑基油の性質がどのように影響されるかについての調査研究に入っていった。例のために、1999年3月16日のヒューストンでの1999AIChE(米国化学技術者協会)春国内会合において提出するために作成された“VI及び酸化安定性に対するグループII&III基油の組成の影響”のKramer,D.C.等による刊行物は、場イオン化質量分光測定法(FIMS)が、グループII及びIII基油におけるパラフィン類及びナフテン類の分布を測定するにあたって、特に有益であることを教示している。1%より低い芳香族類で、著者達は、酸化安定性をさらに改良するための最も有効な方法は、VIを増大させルことであったことを見い出した。一般に著者達は、油中の多環式ナフテン類の濃度を低下させればさせるほど、それだけそのVI及び酸化安定性が高くなることを見い出した。
ワックス状パラフィン供給原料を、高い品質の潤滑剤基油、特に良好な低温性質及び高い粘度指数を有する潤滑剤基油に変換させるための有効な且つ経済的な方法についての必要性が依然として存在する状態にある。
発明の概要
本発明は、分枝の程度が100個の炭素当たり8未満のアルキル分枝であって、2位置で20重量%未満のアルキル分枝があるパラフィン系炭化水素成分を含む潤滑剤基油に関する。その潤滑剤基油は−8℃未満の流動点;約3.2cSt以上の、100℃での動粘度;及び下記方程式:
目標粘度指数=22 x ln(100℃での動粘度) + 132
により計算したときの目標粘度指数より大きい粘度指数を有する。
他の面において本発明は−8℃未満の流動点、3.2cStより大の、100℃での動粘度;及び下記方程式:
目標粘度指数=22 x ln(100℃での動粘度) + 132
により計算したときの目標粘度指数より大きい粘度指数を含む潤滑剤基油に関する。
その上の他の面において、本発明は仕上げ潤滑剤に関する。その仕上げ潤滑剤は、本明細書において記載したような本潤滑剤基油及び1種以上の潤滑剤添加剤を含む。
別の面において、本発明は中間体油異性化物(intermediate oil isomerate)に関する。その中間体油異性化物は、分枝の程度が100個の炭素当たり7未満のアルキル分枝である、フィッシャー−トロプシュ由来パラフィン系炭化水素成分を含む。
例示的態様の詳細な記載
本発明は、パラフィン系炭化水素成分の混合物が最適化分枝を有するパラフィン系炭化水素成分の混合物を含む、潤滑剤基油に関する。最適化分枝を有するパラフィン系炭化水素の混合物を含むこれらの潤滑剤基油は、潤滑剤基油分子の中心にむかって分枝が集中している、全体的に低い量の分枝を有する。本発明はまた、ワックス状供給原料からこれらの潤滑剤基油を生成する方法に関し、そしてこれらの潤滑剤基油を含む商業上の仕上げ潤滑剤に関する。
100℃で約3.2cStより大きい動粘度を有する潤滑剤基油において、最適化分枝は格別に低い流動点、そして本明細書において定義したような目標粘度指数より大きい、極めて高い粘度指数を提供することができる。本発明に従う最適化分枝は、潤滑剤基油分子がその分子の中心に向かって分枝が集中している、全体的に低い量の分枝を有するパラフィン系炭化水素成分からなることを意味する。
最適化分枝を有し、且つ100℃で約3.2cStより大きい動粘度を有するパラフィン系炭化水素成分を含む潤滑剤基油は、穏やかな水素異性化との次の溶媒脱ワックスとの組み合わせにより生成されることができる。本発明に従えば、ワックス状供給原料は、特定の分枝性質を有するパラフィン系炭化水素成分からなる中間体油異性化物(intermediate oil isomerate)が形成されるような条件下に、穏やかな水素異性化処理に付される。次に、その中間体油異性化物は、最適化分枝を有し、且つ100℃で約3.2cStより大きい動粘度を有するパラフィン系炭化水素成分を含む潤滑剤基油を提供するための条件下に溶媒脱ワックスに付される。本発明の方法は、分子の中心に向かって分枝が集中している、全体的に低い量の分枝が存在するような最適化分枝を有するパラフィン系炭化水素を含む潤滑剤基油を生ずる。分枝の程度及び分枝位置は、NMR分析によって決定することができる。
全体的分枝を最小にすに一方で、潤滑剤基油の中央に向かって分枝を最大にすることは、格別に高い粘度指数及び低い流動点を有する潤滑剤基油を提供することが驚くべきことに見い出された。したがって、格別に高い粘度指数及び低い流動点を有する高い品質の潤滑剤基油が生成される。
定義
以下の用語が本明細書全体を通じて使用され、そして他の様に記載されない限り、以下の意味を有する。
“フィッシャー−トロプシュ合成又は方法から由来する”と言うことは、当該の分画、流れ又は生成物が、フィッシャー−トロプシュ方法から由来しているか、又はフィッシャー−トロプシュ方法による或る工程で生成されていることを意味する。
“ワックス状炭化水素供給原料”は、C20+の炭素数を有し、そして一般に約600°F(316℃)より高い沸点を有する分子を含む供給原料又は流れである。本明細書において開示されている方法において有用であるワックス状炭化水素供給原料は、フィッシャー−トロプシュワックス状炭化水素のよな合成ワックス状供給原料であることができるか、又は石油ワックス類のような天然源から由来することができる。
“潤滑剤基油”は潤滑剤基油のための規格に合う分画又は生成物を意味する。潤滑剤基油分画は、水素異性化/溶媒脱ワックス処理により本発明の方法に従って提供され、そして最適化分枝性質を有する。本発明に従って提供される潤滑剤基油の追加の性質は、600〜950°Fの範囲の初期沸点、800〜1200°Fの範囲の最終沸点、100℃での3.2〜20cStの範囲の粘度、158〜240の範囲、好ましくは163〜220の範囲、さらに好ましくは165〜200の範囲の粘度指数を含む。その潤滑剤基油は、−8℃未満、好ましくは、−9℃未満、さらに好ましくは≦−15℃、そしてなおさらに好ましくは−15℃未満であって、好ましくは−8〜−35℃の範囲の流動点を有する。その潤滑剤基油はまた、+5〜−20℃の範囲の曇り点を有する。
“炭化水素又は炭化水素質(hydrocarbonaceous)”は、酸素、硫黄又は窒素のようなヘテロ原子をまた含んでいてよい、水素及び炭素原子を含有する化合物又は物質を意味する。
“目標粘度指数(Target Viscosity Index)”は、動粘度及び粘度指数から誘導される経験的な数である。目標粘度指数は下記の方程式により計算される:
目標粘度指数=22 x ln(100℃での動粘度) + 132
(但し、ln(100℃での動粘度)は100℃での動粘度の自然対数である。目標粘度指数の決定は図面において例示されている。
“アルキル”は1〜6個の炭素原子の線状飽和一価炭化水素基、又は3〜8個の炭素原子の分枝化飽和一価炭化水素基を意味する。好ましくはアルキル基はメチルである。アルキル基の例は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、等を包含するが、しかしそれらに限定されない。
“フリーカーボン指数(Free Carbon Index)(FCI)”は、末端炭素からの少なくとも5個の炭素、かつ側鎖から離れた少なくとも4個の炭素に配置されている、イソパラフィンにおける炭素原子の数の尺度(measure)である。
或る所望の分枝性質(最適化分枝)を有するパラフィン系炭化水素成分を含む100℃で約3.2cStより大きい動粘度を有する潤滑剤基油が、極めて高い粘度指数及び優れた低い流動点を有することが驚くべきことに見い出された。本発明の潤滑剤基油の粘度指数はその油の目標粘度指数より大きい。好ましくは本発明の潤滑剤基油の粘度指数は、その油の目標粘度指数プラス5より大きい。上に定義されたように目標粘度指数は粘度依存性であり、そして下記の方程式により計算される:
目標粘度指数=22 x ln(100℃での動粘度) + 132。
これらの潤滑剤基油は、パラフィン系炭化水素成分の全体的混合物が最適化分枝を有する、パラフィン系炭化水素の混合物からなる。最適化分枝を有するパラフィン系炭化水素成分を含むこれらの潤滑剤基油はワックス状供給原料から生成される。本発明はまた、本発明の潤滑剤基油を調製する方法において、生成された中間体油異性化物(intermediate oil isomerates)に関する。本発明の中間体油異性化物は、特定の分枝性質を有するパラフィン系炭化水素成分を含む。したがって、その中間体油異性化物が潤滑剤基油に変換されたときに、その潤滑剤基油は最適化分枝性質を有するパラフィン系炭化水素成分を含む。その中間体油異性化物は、パラフィン系炭化水素成分が全体的に低い量の分枝を有するパラフィン系炭化水素から構成される。
中間体油異性化物は、最適化分枝性質を有するパラフィン系炭化水素成分から構成される潤滑剤基油に変換される。本発明に従う分枝性質の最適化は、分子の中心に向かって分枝が集中している、全体的に低い量の分枝を、パラフィン系炭化水素成分が有することを意味する。したがって、分枝が、分子の末端に向かって最少にされる。
潤滑剤基油のパラフィン系炭化水素成分及び中間体油異性化物上の分枝はアルキル分枝である。潤滑剤基油及び中間体油異性化物において、アルキル分枝は主としてメチル分枝(−CH)である。本発明に従えば、潤滑剤基油において、分枝性質が最適化される。分枝性質は分枝の程度及び分枝の位置を含有する。分枝の程度は、パラフィン系炭化水素成分の一定数の炭素当たりのアルキル分枝の数により測定されることができる。好ましくは分枝の程度は100個の炭素当たりのアルキル分枝の数により測定される。分枝の位置は、パラフィンの炭化水素鎖の末端に関連して測定され、炭化水素鎖の中心に到達するまで、末端炭素の1位置であり、次の隣接炭素において2位置であり、続く炭素において3位置であり、等々となる。炭化水素鎖上の位置を下記のように例示することができる:
Figure 0005680028
中間体油異性化物は、本発明の潤滑剤基油を調製するための方法の中間体生成物である。中間体油異性化物は、最少の程度の分枝で大きな程度の流動点減少を与える特定クラスの形状選択性触媒を用いて、ワックス状供給原料を穏やかな水素異性化処理に付すことにより生成される。その中間体油異性化物は、溶媒脱ワックスされて本発明の潤滑剤基油を提供する。
本発明に従えば、中間体油異性化物は特定の分枝性質を有するパラフィン系炭化水素成分を含む。中間体油異性化物は全体的に低い量の分枝を有するパラフィン系炭化水素成分から構成される。特に、中間体油異性化物は100個の炭素当たり7.0未満のアルキル分枝、好ましくは100個の炭素当たり6.5未満のアルキル分枝を有するパラフィン系炭化水素成分からなる。
中間体油異性化物は溶媒脱ワックスされて、本発明の潤滑剤基油を提供する。本発明に従えば、潤滑剤基油は、分枝が最適化されているパラフィン系炭化水素成分を含む。その潤滑剤基油は、異性化物のパラフィン系炭化水素成分が、その分子の中心に向かって分枝が集中している、全体的に低い量の分枝を有する点において最適化された分枝を有するパラフィン系炭化水素成分を含む。
特に、潤滑剤基油は、100個の炭素当たり8未満のアルキル分枝、好ましくは100個の炭素当たり7未満のアルキル分枝、さらに好ましくは100個の炭素当たり6.5未満のアルキル分枝を有するパラフィン系炭化水素成分を含む。また、潤滑剤基油は、2位置で20重量%未満の分枝、好ましくは2位置で15重量%未満の分枝を有するパラフィン系炭化水素成分を含む。潤滑剤基油はまた、2プラス3位置で低い量の分枝、好ましくは25重量%未満、さらに好ましくは20重量%未満の分枝を有する。さらに潤滑剤基油は、45重量%より大、さらに好ましくは50重量%より大の、5位置以上の位置での分枝を有する。
また、所望の流動点を有する、より高い動粘度を有する潤滑剤基油を生成することよりも、一般に100℃で約3.2cSt未満の低い動粘度及び低い流動点を有する潤滑剤基油を生成することがより容易であることを、当業界において一般に認められている。低い動粘度の潤滑剤基油を構成するパラフィン系炭化水素は、一般的に長さにおいて約25個未満の炭素である比較的により短いパラフィン鎖のものである。比較的に低い動粘度を有する潤滑剤基油は比較的に短いパラフィン鎖のものであるので、これらの潤滑剤基油は一般に低い流動点を到達させるためにより少ない分枝を必要とする。
それとは異なって、より高い粘度の潤滑剤基油は、より長い鎖長のパラフィン系炭化水素分子を含む。より高い粘度の潤滑剤基油のこれらのより長いパラフィン系炭化水素分子において、低い量の分枝に異性化し、そして低い流動点を得ることは、なおさらに困難である。
また、ブチル、フェニル及びシクロヘキシル分枝について、線状パラフィンの中央に向かって分枝が移動するにつれて、VIが低下することを前方に示した。それ故、パラフィン分子の中心に向かって分枝配置を有する潤滑剤基油を生成することが望ましいとは考えなかっただろう、そして低いその分枝化の量と組み合わせて、それを行って格別に高いVI及び低い流動点を有する潤滑剤基油を提供することはまったく驚くべきことである。
本発明の方法に従えば、この所望の分枝の量及び分枝の配置(即ち最適化分枝)を達成させるような方法でワックス状供給原料を処理する。それ故、高い粘度、低い流動点及び格別に高いVIを有する潤滑剤基油が生成される。本発明の潤滑剤基油は、100℃で約3.2cStより大きい動粘度、好ましくは約3.2cSt〜約20cStの動粘度を有する。また、本発明の潤滑剤基油は、約27個より大、好ましくは約30個より大、さらに好ましくは約27個より大であって約70個未満の平均炭素数を含む。
分枝の程度及び分枝の位置はNMR分析によって決定されることができる。
NMR分枝分析
本発明の潤滑剤基油及び中間体油異性化物の分枝性質は、以下の8−工程方法に従って炭素−13NMRを用いて油のサンプルを分析することによって決定される。方法の記載において引用した参考文献は処理工程の詳細を提供する。工程1及び2は、新しい方法からの始めの材料についてのみに行われる。
1.) DEPTパルスシーケンス(Pulse sequence)を用いてCH分枝中心及びCH分枝末端点を確認同定する(Doddrell,D.T.;D.T.Pegg;M.R.Bendall)のJournal of Magnetic Resonance)(1982)48,323ff)。
2.) APTパルスシーケンス(pulse sequence)を用いて多分枝を開始する炭素(第4級炭素類)の不存在を確認する(Patt,S.L.;J.N.Shoolery)のJournal of Magnetic Resonance(1982)46,535ff)。
3.) 表にし且つ計算された値を用いて特定の分枝位置及び長さに種々の分枝炭素共鳴を割り当てる(Lindeman,L.P.のJournal of Qualitative Analytical Chemistre 43(1971)1245ff;Netzel,D.A.等のFuel 60,(1981)307ff)。
(表1)
例:
分枝 NMR化学シフト(ppm)
2−メチル 22.5
3−メチル 19.1又は11.
4−メチル 14.0
4+メチル 19.6
内部エチル 10.8
プロピル 14.4
隣接メチル 16.7
4.) その末端メチル炭素の積分化強度を単一炭素の強度と比較する(=合計積分/混合物中の分子当たりの数)ことにより異なる炭素位置での分枝発生の相対的頻度を定量化する。
末端メチル及び分枝メチルの両方が同じ共鳴位置で出現する、2−メチル分枝のユニークな場合について、分枝出現の頻度の計算を行う前に、その強度が2で割り算される。
4−メチル分枝分画を計算し且つ表にする場合、4+メチルへのその寄与は二重計数を避けるために引き算されなければならない。
5.) EP 1062305において記載されているように、サンプルの計算された平均炭素数及びC−13NMR分析からの結果を用いてフリーカーボン指数を計算する。フリーカーボン指数(FCI)は、末端炭素から少なくとも5つの炭素及び側鎖からはなれている4つの炭素に配置されている、イソパラフィンにおける炭素原子の数の測定である。平均炭素数は、14(CHの式重量)によりサンプルの分子量を割り算することにより、潤滑剤材料についての十分な正確さで測定されることができる。分子量は、ASTM D2502、ASTM D2503又は他の適当な方法により測定されることができる。本発明に従えば、分子量は、好ましくは、ASTM D2503−02により測定される。
6.) 米国特許第6,090,989号に記載されている計算を用いて分枝指数(BI)及び分枝近接(Branching Proximity)(BP)を計算する。分枝指数は、0.5〜2.1ppmの範囲における総非−ベンジル脂肪族水素に対する、0.5〜1.05ppmの範囲における非−ベンジルメチル水素の、パーセントでの比である。分枝近接は、末端基又は分枝からの除去された5以上である%等価繰り返しメチレン炭素(イプシロン炭素)である。
7.) 分子当たりのアルキル分枝の数が、工程4において見つけられた分枝の総計である。
8.) 100個の炭素原子当たりのアルキル分枝の数は、分子当たりの分枝の数(工程7)x100/分子当たりの炭素の数から計算される。
任意のフーリェ変換NMR分光測定器を用いて測定を行うことができる。好ましくはその測定は、7.0T以上の磁石を有する分光測定器を用いて行われる。すべての場合において、芳香族炭素が存在しないことを、質量分光測定、UV又はNMR調査により確認した後に、飽和炭素領域約0〜80ppm対TMS(テトラメチルシラン)にスペクトル幅を限定した。クロロホルムdl体中の15〜25重量%の溶液を、45パルスにより励起し、次に0.8秒の取得時間が続いた。均一でないデータを最少にするために、励起パルス前の10秒遅延中にプロトン分離器(decoupler)を切断し、そして取得中に接続した。総実験時間は11〜80分の範囲だった。DEPT及びAPTシーケンス(sequence)は、Varian又はBruker操作マニュアルに記載された小さい偏差を用いて文献記載にしたがって行われることができた。
DEPTは、偏光移動による無歪み強化(Distortionless Enhancement by Polarization Transfer)である。DEPTは、第4級類を示さない。DEPT45シーケンスは、プロトンに結合されたすべての炭素のシグナルを提供する。DEPT90はCH炭素のみを示す。DEPT135は、CH及びCH上向き、及び180度位相を異にしたCH(下向き)を示す。APTは、結合プロトン試験である。それはすべての炭素が観察されることを可能にするが、しかしCH及びCHが上向き(up)である場合は、そのときは第四級類及びCHは下向き(down)である。そのシーケンスは分枝メチル毎に、対応するCHを有する筈である点で有用である。そして複数のメチルが化学シフト及び相により明瞭に同定確認される。両方は引用された参考文献において記載されている。
潤滑剤基油又は中間体油異性化物の全体のサンプルがイソパラフィンであったと言う、計算における想定を用いて、各々のサンプルの分枝性質をC−13NMRにより決定した。変化する量で油サンプル中に存在していた可能性がある、n−パラフィン類又はナフテン類について補正を行なわなかった。潤滑剤基油中の%合計ナフテン類は、調製において使用される穏やかな水素異性化−脱ワックス処理に起因して、一般に低いか、又は存在しなかった。ナフテン類含有量は、場イオン化質量分光(Field Ionization Mass Spectroscopy)(FIMS)を用いて測定されることができる。
供給原料
本発明に従えば、最適化分枝を有する潤滑剤基油を生成するための方法への供給原料は、ワックス状炭化水素供給原料である。本明細書において開示された方法において有用なワックス状炭化水素供給原料は、フィッシャー−トロプシュワックス状炭化水素のような合成ワックス状供給原料であり得るか、又は石油ワックスのような天然源から由来することができる。したがって、その方法へのワックス状供給原料は、フィッシャー−トロプシュ由来ワックス状供給原料、石油ワックス、ガスオイル類のようなワックス状留出液原料、潤滑油原料、高流動点ポリアルファオレフィン類、ろう下油(foot oil)、ノルマルアルファオレフィンワックス類、粗ろう、脱油ワックス類、微結晶ワックス類、及びそれらの混合物からなることができる。好ましくはワックス状供給原料はフィッシャー−トロプシュワックス状供給原料から由来する。ワックス状供給原料の実質的な割合は、C20+の炭素数を有する分子からなり、そして一般に、約600°F(316℃)より高い沸点を有する。ワックス状供給原料中の分子の大部分は、供給原料のワックス状の性質に寄与する高分子量n−パラフィン類及び僅かに分枝したパラフィン類である。
ワックス状炭化水素供給原料を、所望に応じて、本明細書において記載されたような処理の前に、水素処理することができる。
フィッシャー−トロプシュ合成
好ましくは、本発明のワックス状供給原料は、フィッシャー−トロプシュワックス状供給原料から由来する。フィッシャー−トロプシュ化学において、反応条件下に合成ガスをフィッシャー−トロプシュ触媒と接触させることにより、合成ガスを液体炭化水素に変換させる。典型的に、メタン及び随意的により重質の炭化水素類(エタン以上の重質)は慣用の合成ガス生成器に通過させて送られて合成ガスを提供する。一般に合成ガスは水及び一酸化炭素を含有し、そして少量の二酸化炭素及び/又は水を含むことができる。合成ガス中の硫黄、窒素、ハロゲン、セレン、燐及び砒素汚染物質の存在は望ましくない。
この理由のために、そして合成ガスの品質に依存して、フィッシャー−トロプシュ化学を行う前に、供給原料から硫黄及び他の汚染物質を除去することが好ましい。これらの汚染物質を除去するための手段は、当業者に周知である。例えば、ZnOガードベッド(guard beds)が硫黄不純物を除去するために好ましい。他の汚染物質を除去するための手段は当業者に周知である。合成反応中に生成した二酸化炭素及び未だ除去されていなかったすべての追加の硫黄化合物を除去するために、フィッシャー−トロプシュ反応器中に入れる前に、合成ガスを精製することがまた望ましいだろう。これは、例えば合成ガスを、パックされたカラム中でゆるやかにアルカリ性の溶液(例えば炭酸カリウム水溶液)と接触させることにより行われることができる。
フィッシャー−トロプシュ方法において、適当な温度及び圧力の反応条件下にHとCOとの混合物を含む合成ガスを、フィシャー−トロプシュ触媒と接触させると、液体及びガス状の炭化水素類を形成する。フィッシャー−トロプシュ反応は、典型的には、約300〜700°F(149〜371℃)、好ましくは、約400〜550°F(204〜228℃)の温度;約10〜600psia(0.7〜41バール)、好ましくは約30〜300psia(2〜21バール)の圧力;及び、約100〜10,000cc/g/時間、好ましくは約300〜3,000cc/g/時間の触媒の空間速度で行われる。フィッシャー−トロプシュタイプ反応を行うための条件の例は当業者に周知である。
フィッシャー−トロプシュ合成方法の生成物は、大部分がC〜C100+の範囲にあってC〜C200+の範囲にあり得る。その反応は、1つ以上の触媒床を含有する固定床反応器、スラリ反応器、流動化床反応器又は異なるタイプの反応器の組み合わせのような、種々の反応器タイプにおいて行われることができる。そのような反応方法及び反応器は周知であり、そして文献において示されている。
本発明の実施において好ましいスラリ−フィッシャシー−トロプシュ方法は、強い発熱合成反応のための優れた熱伝達(物質移動)特性を利用し、そしてコバルト触媒を使用する場合に、比較的に高い分子量のパラフィン系炭化水素を生成することができる。スラリ方法において、反応条件下に液体である、合成反応の炭化水素生成物を含むスラリ液体中に分散され且つ懸濁された粒状フィッシャー−トロプシュタイプ炭化水素合成触媒を含むスラリ中に、第3相として水素と一酸化炭素との混合物を含む合成ガスを吹き込んで泡立てる。水素の、一酸化炭素に対するモル比は、約0.5〜約4の広い範囲にあることができるが、しかしさらに典型的には約0.7〜約2.75、好ましくは約0.7〜約2.5の範囲内にある。特に好ましいフィッシャー−トロプシュ方法は、EP 0609079(またこの教示をあらゆる目的のために参照することにより、完全に本明細書に組み入れる)に教示されている。
一般に、フィッシャー−トロプシュ触媒は、金属酸化物担体上の第VIII族遷移金属を含有する。その触媒はまた、貴金属助触媒(1種又は複数種)及び/又は結晶性分子ふるいを含有することができる。適当なフィッシャー−トロプシュ触媒は、Fe、Ni、Co、Ru及びReの1種以上を含み、コバルトが好ましい。好ましいフィッシャー−トロプシュ触媒は、適当な無機担体、好ましくは1種以上の耐火性金属酸化物からなる担体上の、有効量のコバルト、及び1種以上のRe、Ru、Pt、Fe、Ni、Th、Zr、Hf、U、Mg及びLaからなる。一般に触媒中に存在するコバルトの量は、総触媒組成物の約1〜約50重量%である。
その触媒はまた、ThO、La、MgO、及びTiOのような塩基性酸化物助触媒、ZrOのような助触媒、貴金属類(Pt、Pd、Ru、Rh、Os、Ir)、貨幣用金属(Cu、Ag、Au)、及びFe、Mn、Ni及びReのよな他の遷移金属を含有することができる。適当な担体材料は、アルミナ、シリカ、マグネシア及びチタニア又はそれらの混合物を包含する。コバルト含有触媒のための好ましい担体はチタニアを含む。有用な触媒及びそれらの製造は既知であり、そして米国特許第4,568,663号に例示されており、これらは例示であることが意図されるが、しかし触媒選択に関して非限定的である。
或る種の触媒は、比較的に低くから中程度までである鎖成長確率を提供することが知られており、そして反応生成物は、比較的に高い割合の低い分子(C2−8)量オレフィン類及び比較的に低い割合の高分子量(C30+)ワックス類を含む。或る種の他の触媒は比較的に高い鎖成長確率を提供することが知られており、そして反応生成物は比較的に低い割合の低分子(C2−8)量オレフィン類であり、そして比較的に高い割合の高分子量(C30+)ワックス類である。そのような触媒は当業者に周知であり、そして容易に得ることができ、そして/又は造ることができる。
フィッシャー−トロプシュ方法からの生成物は、主としてパラフィン類を含有する。フィッシャー−トロプシュ反応からの生成物は一般に軽質反応生成物及びワックス状反応生成物を含む。軽質反応生成物(即ち凝縮液分画)は、約700°Fより低くて沸騰する炭化水素(例えばテール(tail)ガスないし中間留出液燃料)、C〜C20範囲の大部分、約C30までの上昇で、減少していく量を包含する。ワックス状反応生成物(即ちワックス分画)は約600°Fより高くて沸騰する炭化水素(例えば真空ガスオイルないし重質パラフィン類)、C20+範囲で大部分、C10までの下降で、減少していく量を包含する。
軽質反応生成物及びワックス状生成物の両方は実質的にパラフィン系である。ワックス状生成物は一般に70重量%より大の直鎖パラフィン類、しばしば80重量%より大の直鎖パラフィン類を含む。軽質反応生成物は重大な割合のアルコール類及びオレフィン類と共にパラフィン系生成物を含む。或る場合において、軽質反応生成物は、50重量%ほどの多さで、そしていっそう高い量でさえアルコール類及びオレフィン類を含む可能性がある。本発明の方法のための供給原料として使用されることができるのはワックス状反応生成物(即ちワックス分画)である。
水素異性化
本発明に従えば、ワックス状炭化水素供給原料は、水素異性化帯域において水素異性化に付されて、中間体油異性化物を生成する。
水素異性化は、分子構造中に分枝の選択的な付加により潤滑剤基油の冷温流動性質を改良することが意図される。水素異性化脱ワックスは、理想的には、非ワックス状イソパラフィン類へのワックス状供給原料の高い変換水準を達成させる一方で、同時に分解による変換を最小にする。
本発明に従えば、水素異性化は、形状選択性中間細孔寸法の分子ふるいを用いて行われる。本発明において有用な水素異性化触媒は、耐火性酸化物担体上の形状選択性中間細孔寸法分子ふるい及び随意的に触媒的に活性な金属水素化成分を含む。本明細書において使用されるものとして“中間細孔寸法”と言う語句は、多孔質無機酸化物が焼成された形にある場合に、約4.0〜約7.1Åの範囲にある有効な細孔開口を意味する。本発明の実施において使用される形状選択性中間細孔寸法分子ふるいは、一般に1−D10−、11−又は12−リング分子ふるいである。
本発明の好ましい分子ふるいは、10−(又は11−又は12−)リング分子ふるいが酸素により接合された10(又は11又は12)の四面体的に配位結合された原子(T−原子)を有する1−D10−リング種のものである。1−D−分子ふるいにおいて、10−リング(又はそれより大)細孔はお互いに対して平行であり、そして相互に接触していない。1−D、2−D及び3−Dとしての内部ゼオライトチャネルの分類は、NATO ASIシリーズ(1984)においてのF.R.Rodrigues、L.D.Rollman及びC.Naccacheにより編集されたZeolites Science and TechnologyにおいてR.M.Rarrerにより記載されている(この分類を参照することによりその全体において本明細書に組み入れる(特に第75頁を参照))。
水素異性化のために使用される好ましい形状選択性中間細孔寸法分子ふるいは、SAPO−11、SAPO−31及びSAPO−41のような燐酸アルミニウムに基づいている。SAPO−11及びSAPO−31がさらに好ましく、SAPO−11が最も好ましい。SM−3は、SAPO−11分子ふるいの結晶構造内に入る結晶構造を有する、特に好ましい形状選択性中間細孔寸法SAPOである。SM−3の製造及びそのユニークな特性は、米国特許第4,943,424号及び同第5,158,665号に記載されている。水素異性化のために使用される、また好ましい形状選択性中間細孔寸法分子ふるいは、ZSM−22、ZSM−23、ZSM−35、ZSM−48、ZSM−57、SSZ−32、オフレタイト(offretite)及びフェリーライト(ferrierite)のようなゼオライトである。SSZ−32及びZSM−23がさらに好ましい。
好ましい中間細孔寸法分子ふるいはチャネルの選択された結晶学的自由直径、(選ばれたチャネル長さに相当する)選ばれた結晶寸法及び選ばれた酸性度により特徴づけられる。分子ふるいのチャネルの望ましい結晶学的自由直径は7.1オングストローム以下の最大結晶学的自由直径及び3.9オングストローム以上の最小結晶学的自由直径を有して、約4.0〜約7.1オングストロームの範囲にある。
好ましい最大結晶学的自由直径は、7.1オングストローム以下であり、そして最小結晶学的自由直径は6.0オングストローム以上である。最も好ましくは最大結晶学的自由直径は、6.5オングストローム以下にあり、そして最小結晶学的自由直径は4.0オングストローム以上である。Elsevier発行、Ch.Baerlocher、W.M.Meier及びD.H.Olsonによる“Atlas of Zeolite Framework Types”第5改定版(2001年)第10頁〜第15頁(これを参照することにより本明細書に組み入れる)において分子ふるいのチャネルの結晶学的自由直径が公表されている。
本方法において有用である特に好ましい中間細孔寸法分子ふるいは、例えば、米国特許第5,135,638号及び同第5,282,958号(これらの内容はその全体において参照することにより本明細書に組み入れる)において記載されている。米国特許第5,282,958号において、そのような中間細孔寸法分子ふるいは約0.5ミクロン以下の結晶寸法、及び少なくとも約4.8Åの最小直径と、約7.1Åの最大直径とを有する細孔を有する。その触媒は、チューブ反応器中に置かれた場合のその0.5gが、37℃で1200psigの圧力、160ml/分の水素流及び1ml/時間の供給速度でヘキサデカンの少なくとも50%を変換するのに十分な酸性度を有する。その触媒はまた、40%以上の異性化選択率を示す(異性化選択率は、他の種(species)への直鎖ヘキサデカン(n−C16)の96%の変換に導く条件下で使用される場合に:
100x(生成物中の重量%分枝化C16)/(生成物中の重量%分枝化C16+生成物中の重量%C13−);
のようにして決定される)。
そのような特に好ましい分子ふるいは、約4.0〜約7.1Åの範囲、好ましくは4.0〜6.5Åの範囲における結晶学的自由直径を有する細孔又はチャネルによりさらに特徴づけられることができる。Elsevier発行、Ch.Baerlocher、W.M.Meier、及びD.H.Olsonによる“Atlas of Zeolite Framework Types”第5改定版(2001年)第10頁〜第15頁(これを参照することにより本明細書に組み入れる)において、分子ふるいのチャネルの結晶学的自由直径が公表されている。
分子ふるいのチャネルの結晶学的自由直径が未知である場合、分子ふるいの有効な細孔寸法は、標準の吸着技術および既知の動的直径の炭化水素質化合物を用いて測定されることができる。BreckのZeolite Molecular Sieves(1974年)(特に第8章);Anderson等のJ.Catalysis 58,114(1979年);及び米国特許第4,440,871号(それらの適当な箇所を参照することにより本明細書に組み入れる)を参照。細孔寸法を測定するために吸着測定を行うにあたって、標準技術が使用される。約10分未満において分子ふるい上のその平衡吸着値の少なくとも95%に到達しない場合には、除外されたものとして特定の分子を考えることが都合がよい(p/po=0.5;25℃)。中間細孔寸法分子ふるいは、典型的には僅かな障害で、5.3〜6.5オングストロームの動的直径(kinetic diameters)を有する分子を受け入れるだろう。
本発明において有用な水素異性化触媒は、随意的に触媒的に活性な水素化金属を含む。触媒的に活性な水素化金属の存在は、生成物改良、特にVI及び安定性に導く。典型的な触媒的に活性な水素化金属は、クロム、モリブデン、ニッケル、バナジウム、コバルト、タングステン、亜鉛、白金およびパラジウムを包含する。金属白金及びパラジウムが特に好ましく、白金が特に最も好ましい。白金及び/又はパラジウムを使用する場合、活性水素化金属の総量は、典型的には総触媒の0.1〜5重量%の範囲、通常0.1〜2重量%の範囲であって、10重量%を超えない。
耐火性酸化物担体は、シリカ、アルミナ、シリカ−アルミナ、マグネシア、チタニア及びそれらの組み合わせを包含する、触媒のために慣用的に使用されている酸化物担体から選ばれることができる。
水素異性化のための条件は、上に記載されたような特定の分枝性質を有する異性化された油中間体を達成するように適応化されるだろう、かくして使用される供給原料の特性により左右されるだろう。一般に本発明における水素異性化のための条件は、約700°Fより低くて沸とうする物質への、ワックスの変換が、中間体油異性化物を生成することにおいて約35重量%より低く維持されるように穏やかである。
穏やかな水素異性化条件は、一般に約0.5/時間〜約20/時間のLHSVで、一般に約390°F〜650°Fの低い温度での操作により達成される。圧力は典型的には約15psig〜約2500psig、好ましくは約50psig〜約2000psig、さらに好ましくは約100psig〜約1500psigである。低い圧力は、高められた異性化選択率を提供し、これは供給原料のより多くの異性化、及びより少ない分解を生じて、このようにして増大した収率を生成する。
水素は、約0.5〜30MSCF/bbl(1000標準立方フィート/バレル)、好ましくは約1〜約10MSCF/bblの、供給源料に対する水素の比で、水素異性化処理中に反応帯域に存在する。水素を生成物から分離し、そして反応帯域に再循環することができる。
形状選択性中間細孔寸法分子ふるいを使用するこれらの穏やかな水素異性化条件は、特定の分枝性質を有する、即ち全体的に低い量の分枝を有するパラフィン系炭化水素成分を含む中間体油異性化物を生成する。
上に記載したように、中間体油異性化物はNMR分枝分析により測定したときに100個の炭素当たり7.0未満、好ましくは6.5未満のアルキル分枝を有する。
溶媒脱ワックス
本発明に従えば、中間体油異性化物は溶媒脱ワックスに付されて、最適化分枝性質を有するパラフィン系炭化水素成分を含む潤滑剤基油を生成する。それ故、溶媒脱ワックスは、分子の中心に向かって分枝が集中している全体的に低い量の分枝を有するパラフィン系炭化水素成分を含む潤滑剤基油を生成する。
溶媒脱ワックスは、ニューヨークのMcGraw−Hill Book Company Inc.(1960年)発行のWilliam Gruse及びDonald StevenesのChemical Technology of Petroleum,第3版、第566頁〜第570頁において記載されているように、中間体油異性化物を、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン又はトルエンのような溶媒中に溶解し、又はワックス分画を沈殿させることにより、中間体油異性化物から残留するワックス分子を除去するために使用される。また、米国特許第4,477,333号、同第3,773,650号及び同第3,775,288号参照。本発明において、溶媒脱ワックスは、約700°Fより低くて沸とうする物質へのワックスの変換が約35%未満である穏やかな条件下での水素異性化の後に非変換ワックスを回収するために、水素異性化後に有利に使用される。
本発明に従えば、当業者に周知の慣用の方法により溶媒脱ワックスを行うことができる。下記混合物中に存在するパラフィンワックスの結晶化のための制御された条件下に、中間体油異性化物/溶媒の混合物を冷却することにより溶媒脱ワックスを達成させることができる。そのような方法において、ワックスを溶解する温度に、中間体油異性化物及び脱ワックス用溶媒を加熱する。次にワックスの実質的な部分が結晶化し且つ脱ワックスされた潤滑剤基油生成物が選択された流動点温度を有する温度(例えば−10℃〜−20℃)に到達するまで約0.5℃〜4.5℃/分の範囲の均一なゆっくりとした速度で冷却が行われる冷却用帯域に、該加熱された装入物を通過させる。
所望の脱ワックス温度に到達した際、ワックス結晶、中間体油異性化物及び溶媒の混合物は、ワックスが存在しない油−溶媒溶液と、少割合の油を含有する固体ワックスとを回収するために固体−液体分離に付される。油−溶媒溶液からワックス結晶を分離するために用いられることができる固体−液体分離技術は、重力沈降、遠心分離及び濾過のような既知の固体−液体分離方法を包含する。最も普通には商業的方法において、回転真空濾過器においての濾過、その後のワックスケーキの溶媒洗浄が使用される。固体ワックスの分離の後に得られた固体ワックス/油溶液は粗ワックス(粗ろう)として知られている。
分離された油−溶媒溶液は、溶媒分画及び脱ワックス潤滑剤基油生成物分画の回収のために蒸留に付される。この方法は米国特許第5,413,695号(この内容をその全体において参照することにより本明細書に組み入れる)において記載されている。
脱ワックス溶媒として有用であると知られている溶媒は、3〜6個の炭素原子を含有するケトン類、例えばアセトン、メチルエチルケトン(MEK)及びメチルイソブチルケトン(MIBK)、ケトン類の混合物、そしてベンゼン及びトルエンを包含する芳香族炭化水素類とのケトン類の混合物である。ジクロロメタン及びジクロロエタン、及びそれらの混合物を包含するハロゲン化低分子量炭化水素類はまた既知の脱ワックス用溶媒である。ワックス状油原料の溶媒希釈は、容易な取り扱いを助けるために、最適なワックス−油分離を得るために、そして最適な脱ワックスされた油収量を得るために、油の流動性を維持する。溶媒希釈の程度は特定の中間体油異性化物原料及び使用溶媒、冷却帯域における濾過温度への接近、及び分離帯域における溶媒の、油に対する所望の最終比により左右される。
脱ワックス工程において取り出されたワックスのすべて又は一部分は回収され、そして、本発明の方法において使用するための水素異性化工程に再循環されるか、そして/又は他の用途のために(例えば販売できるワックスに加工するか、又は販売できるワックスとして使用するために)収集される。回収されたワックスのすべて又は一部分を再循環する場合、ワックスは単独で本発明の水素異性化工程に付されることができるか、又は他のワックス状供給原料と混ぜ合わされることができる。回収されたワックスのすべて又は一部分を再循環することはその方法の収量を増大させる。
溶媒脱ワックスの後に、最適化分枝を有するパラフィン系炭化水素成分を含む潤滑剤基油が提供される。最適化分枝とは、分子の中心に向かって分枝が集中している、全体的に低い量の分枝を有するパラフィン系炭化水素成分を、潤滑剤基油が含むことを意味する。本発明の方法から回収される最適化分枝を有するパラフィン系炭化水素成分を含む潤滑剤基油は100℃で約3.2cStより大きい動粘度を有する。
また、最適化分枝を有するパラフィン系炭化水素成分を含む潤滑剤基油は、上に定義されたような目標粘度指数より大きい粘度指数を有する。好ましくは本発明の潤滑剤基油の粘度指数は、その油の目標粘度指数プラス5より大きい。潤滑剤基油はまた、−8℃未満、好ましくは−9℃未満、さらに好ましくは≦−15℃、そしてなおさらに好ましくは−15℃未満の流動点を有する。
一般的に、潤滑剤基油と、溶媒脱ワックスの前の中間体油異性化物との、流動点の間の流動点における差は、約25°Fより大である。
水素仕上げ
最適化分枝を有するパラフィン系炭化水素を含む潤滑剤基油、又は随意的に中間体油異性化物は、生成物品質及び安定性を改良するために水素仕上げされる(be hydrofinished)ことができる。水素仕上げ(hydrofinishing)中、全体的なLHSVは約0.25〜2.0、好ましくは約0.5〜1.0である。水素分圧は200psiaより大、好ましくは約500psia〜約2000psiaの範囲にある。水素再循環速度は典型的には50 SCF/Bblより大であり、そして好ましくは1000〜5000 SCF/Bblである。温度は約300°F〜約750°Fの範囲、好ましくは450°F〜600°Fの範囲にある。
適当な水素仕上げ触媒は、アルミナ又は珪素質マトリックス上の白金又はパラジウムのような、(国際純粋及び応用化学連合(the International Union of Pure and Applied Chemistry)の1975規則に従う)第VIIIA族からの貴金属、及びアルミナ又は珪素質マトリックス上のニッケル−モリブデン又はニッケル−錫のような、硫化されていない第VIIIA族及び第VIB族を包含する。米国特許第3,852,207号は、適当な貴金属触媒及び穏やかな条件を記載している。
他の適当な触媒は、例えば、米国特許第4,157,294号及び同第3,904,513号において記載されている。(ニッケル−モリブデン及び/又はタングステンのような)非貴金属、そして対応酸化物として決定される少なくとも約0.5重量%、及び一般に約1〜約15重量%のニッケル及び/又はコバルトがある。(白金のような)貴金属触媒は、0.001%より過剰の金属、好ましくは0.1〜1.0%の金属を含有する。白金とパラジウムとの混合物のような貴金属類の組み合わせをまた使用することができる。
最適化分枝を有する潤滑剤基油
本発明の潤滑剤基油は、分枝が最適化されているパラフィン系炭化水素成分を含む。最適化分枝を有するパラフィン系炭化水素成分を含む潤滑剤基油は、高い粘度、低い流動点及び格別に高いVIを有する。本発明の潤滑剤基油は約3.2cStより大きい、好ましくは約3.2cSt〜約20cStの、100℃での動粘度を有する。また本発明の潤滑剤基油は約27個より大、好ましくは約30個より大、さらに好ましくは約27個より大であって、約70個未満の平均炭素数を有するパラフィン系炭化水素成分を含む。
米国石油学会(API)は、基油の化学組成に従って基油を分類した。APIにより規定されたように、グループIII油は300ppm未満の総硫黄含有量及び90%より大であるか、又は90%に等しい飽和脂肪酸類(saturates)含有量を有する非常に高い粘度指数(>120)の油である。APIグループIII油はまた、きびしい水素化分解及び/又はワックス異性化により伝統的に製造される。本発明の潤滑剤基油は一般にAPIグループIII基油として分類される。それらがフィッシャー−トロプシュ供給原料のような、低い総硫黄含有量を有するワックス状供給原料から調製される場合、その潤滑剤基油はまた300ppm未満の総硫黄含有量を有するだろう。
フィッシャー−トロプシュワックス状供給原料から調製された本発明に従う潤滑剤基油は、一般に約5ppm未満の総硫黄含有量、95%より大の飽和脂肪酸類(saturates)含有量、そして0〜約8%、好ましくは0〜約5%の総ナフテン含有量を有する。総硫黄はASTM D5453−00により紫外蛍光を用いて測定される。
特に、本潤滑剤基油は、100個の炭素当たり8未満のアルキル分枝、好ましくは、100個の炭素当たり7未満のアルキル分枝、さらに好ましくは、100個の炭素当たり6.5未満のアルキル分枝を有するパラフィン系炭化水素成分を含む。NMR分枝分析により測定されたとき、2位置での分枝は、20重量%未満、好ましくは15重量%未満である。2プラス3位置での分枝は25重量%未満、好ましくは20重量%未満である。5位置以上の位置での分枝は50重量%より大、好ましくは60重量%より大である。本発明の潤滑剤基油のフリーカーボン(free carbon)指数は一般的に約3より大、好ましくは約5より大である。
本発明の潤滑剤基油は、メチル水素のパーセンテージにより測定されたときの分枝の程度(BI)及び末端基から離れた4個以上の炭素又は分枝である繰り返しメチレン炭素(CH>4)のパーセンテージにより測定されたときの分枝の近接(proximity)は、一方では低い流動点を維持しながら、BI−0.5(CH>4)が12未満であるようなものである。好ましくは、本発明の潤滑剤基油は、低い流動点を維持する一方で、BI−0.5BPが10未満、さらに好ましくは8未満、なおさらに好ましくは6未満であるような分枝を有する。
流動点は、潤滑剤基油のサンプルが注意深く制御された条件下に、流動し始める温度である。本明細書において流動点が示された場合、他の様に記載されない限り、それは標準の分枝分析法ASTM D5950−02により測定されている。本発明に従う最適化分枝を有する潤滑剤基油は、優れた流動点を有する。その潤滑剤基油の流動点は、−8℃未満、好ましくは−9℃未満、さらに好ましくは≦−15℃、なおさらに好ましくは−15℃未満である。
曇り点は、流動点に対して測定相補的であり、そして潤滑剤基油のサンプルが、注意深い特定の条件下に曇りの現れ始める温度として表される。曇り点は例えばASTM D5773−95により測定されることができる。本発明に従う最適化分枝を有する潤滑剤基油は0℃未満の曇り点を有する。
最適化分枝を有するパラフィン系炭化水素成分を含む潤滑剤基油の粘度指数は極めて高く、そして潤滑剤基油の目標粘度指数より大きく、好ましくは潤滑剤基油の目標粘度指数プラス5より大きい。最適化分枝を有する潤滑剤基油の動粘度の範囲は、100℃で3.2cStより大きく、そして100℃で約3.2cSt〜約20cStであることができる。
潤滑剤基油中の%総ナフテン類は、調製において使用される穏やかな水素異性化脱ワックス方法に起因して一般に低いか、又は存在しない。一般にナフテン類が存在する場合、ナフテン類は殆ど専らモノナフテン類としてである。潤滑剤基油において、存在するナフテン類の総量は、0〜約8重量%、好ましくは0〜約5重量%である。
1999年3月16日にヒューストンでの1999AIChE春国民会合において提出するために作成された“VI及び酸化安定性に対するグループII&III基油の組成の影響”のKramer D.C.等による刊行物に記載されているような場イオン化質量分光測定方法(field ionization mass spectrometry)(FIMS)を用いてナフテン類が測定される。この発明の潤滑剤基油のパーセント総ナフテン含有量は、各々のサンプルについてFIMSにより測定された、%モノナフテン類、%ジナフテン類、%トリナフテン類、%テトラナフテン類、%ペンタナフテン類及び%ヘキサナフテン類の合計を採用することにより決定される。
本発明の潤滑剤基油は、極めて低い量の芳香族類及び多環ナフテン類を有するので、潤滑剤基油は優れた酸化安定性を有する。潤滑剤基油の酸化安定性を測定するための1つの方法は、米国特許第3,852,207号に記載されているような、オキシデーター(Oxidator)BN試験である。オキシデーターBN試験は、ドルンテ(Dornte)−タイプの酸素吸収装置の手段により酸化に対する抵抗性を測定する。Industrial and Engineering Chemistry第28巻(1936)第26頁のR.W.Dornteの“Oxiation of White Oils”参照。通常、その条件は340°Fで純粋な酸素の1気圧である。結果は、油の100gによりOの1000mlを吸収するための時間で報告される。オキシデータ−BN試験において、油の100g当たり0.8mlの触媒を使用し、そして試験されるべき油中に添加剤パッケージを包含させる。触媒は使用されるクランクケース油の平均金属分析にシミュレートするケロシン中の可溶性金属−ナフテネート類の混合物である。
触媒中の金属の濃度は以下の通りである:銅=6,927ppm;鉄=4,083ppm;鉛=80,208ppm;マンガン=350ppm;及び錫=3565ppm。添加剤パッケージは、試験されるべき油の100g当たり80ミリモルのビスポリプロピレンフェニルジチオ燐酸亜鉛である。オキシデーターBNは、シミュレート化適用においての潤滑剤基油の応答を測定する。酸素の1リットルを吸収するための高い値、又は長い時間は良好な酸化安定性を示す。一般的な用途のために潤滑剤基油のオキシデーターBNは7時間より高いのが望ましい。本発明の潤滑剤基油について、オキシデーターBN値は約15時間より大、好ましくは約30時間より大である。
ブレンド
本発明の潤滑剤基油は、単独で用いられることができるか、又は慣用のグループI基油、慣用のグループII基油、慣用のグループIII基油、異性化石油ワックス、ポリアルファオレフィン類(PAO)、ポリ内部オレフィン類(PIO)、ジエステル類、ポリオールエステル類、燐酸エステル類、アルキル化芳香族類及びそれらの混合物からなる群から選ばれた追加の基油とブレンドされることができる。
アルキル化芳香族類は、ルイス酸触媒又はブレンステッド酸触媒の存在下にハロアルカン類、アルコール類又はオレフィン類を用いての芳香族類のアルキル化から生成される合成潤滑剤である。アルキル化芳香族潤滑剤の大要は、Ronald L.Shubkinにより編集されたSynthetic Lubricants and High−Performance Funcional Fluids(1993)第125頁〜第144頁(本明細書に組み入れる)に示されている。アルキル化芳香族類の有用な例は、アルキル化ナフタレン及びアルキル化ベンゼンである。アルキル化芳香族は良好な低温性質を有しており、そして他の基油とのブレンドにおいて、改良された添加剤溶解性及び性能を提供することができる。
本発明の潤滑剤基油は、優れた冷温流動性質、高いVI及び高い酸化安定性を有しているので、それらは慣用の潤滑剤基油を改良するための理想的なブレンド用原料である。
本発明の潤滑剤基油が1種以上の追加の潤滑剤基油とブレンドされる場合、追加の基油は、合計の得られる基油組成物の95重量%未満の量で存在するのが好ましい。
仕上げ潤滑剤
潤滑剤基油は、一般に仕上げ潤滑剤の70%より大きくを占める、仕上げ潤滑剤の最も重要な成分である。仕上げ潤滑剤は潤滑剤基油及び少なくとも1種の添加剤を含む。仕上げ潤滑剤は、自動車、ディーゼルエンジン、車軸類、変速機及び工業上適用において用いられることができる。仕上げ潤滑剤は、関連する政府機関により規定されたような、それらの意図する適用のための規格に合わなければならない。
本発明の潤滑剤基油は、商業用仕上げ潤滑剤において有用である。それらの優れたVI及び低温性質の結果として、本発明の潤滑剤基油は、多くのこれらの適用のために意図された仕上げ潤滑剤を配合するために適している。また、本発明の潤滑剤基油の優れた酸化安定性は、多くの高温適用のための仕上げ潤滑剤においてこれらを有用なものにする。
仕上げ潤滑剤組成物を提供するために、本発明の潤滑剤基油とブレンドすることができる添加剤は、仕上げ潤滑剤の選択性質を改良することが意図される添加剤を包含する。典型的な添加剤は、例えば耐摩耗性添加剤、EP剤、洗浄剤、分散剤、酸化防止剤、流動点降下剤、VI改良剤、粘度調節剤、フリクションモディファイアー(friction modifiers)、抗乳化剤、消泡剤、腐食防止剤、さび止め、シール、膨潤剤、乳化剤、湿潤剤、潤滑性改良剤、金属不活性化剤、ゲル化剤、粘着付与剤、殺菌剤、フルィド−ロス(fluid−loss)添加剤、着色剤、等を包含する。
米国特許第5,096,883号及び同第5,189,012号において記載されているような、他の炭化水素類は、仕上げ潤滑剤が必要な流動点、動粘度、引火点及び毒性を有することを条件として、潤滑剤基油とブレンドされることができる。これらの他の炭化水素類は、ドリル用流体(drilling fluid)において特に有用である基油を包含する。例のために、米国特許第5,096,883号は、分枝鎖パラフィン類、又はエステル官能基で置換された分枝鎖パラフィン類又はそれらの混合物から本質的になる実質的に非毒性の基油であって、好ましくは分子当たり約18個〜約40個の炭素原子、さらに好ましくは分子当たり約18個〜約32個の炭素原子を有する基油に関している。
米国特許第5,189,012号は、C〜C14鎖長を含有する1つ以上のオレフィンから合成された分枝鎖オリゴマー類であって、120〜1000の平均分子量を有するオリゴマーからなる群から選ばれた合成炭化水素類に関する。
典型的には、仕上げ潤滑剤中の添加剤の総量は、仕上げ潤滑剤の約1〜約30重量%であろう。しかしながら、本発明の潤滑剤基油は低い流動点、高いVI及び優れた酸化安定性を有するので、仕上げ潤滑剤のための規格に合わせるために、他の方法により調製された基油を用いて典型的に必要とされる量よりも、低い量の添加剤が必要とされるだろう。仕上げ潤滑剤を配合することにおいての添加剤の使用は、文献に十分に示されており、そして当業者に周知である。
本発明を、非限定的であると意図される以下の例示的例により、さらに説明する。
この開示におけるすべてのシミュレート化蒸留沸とう範囲分布は、他のように記載されない限り、標準の分析法 D6352−98又はその均等方法を用いて測定される。本明細書において用いられるものとして、D6352−98に均等な方法とは、標準方法と実質的に同じ結果を与える、任意の分析方法を言う。
例 1
例1は、35重量%キャタパル(Catapal)アルミナと結合されたPt/SSZ−32触媒(0.3重量%Pt)を用いて、(アルドリッヒ(Aldrich)から購入した)n−C28供給原料から形成した潤滑剤基油を生成した。その実験条件は、1000psig、0.8LHSV及び7MSCF/bblの1回通過Hであった。反応器温度は575°Fであった。次に反応器からの流出流を、475°FでPt−Pd/SiO−Al水素仕上げ(hydrofinishing)触媒上に通過させ、そして温度以外は異性化反応器における条件と同じ条件を使用した。600°F+生成物の収率は71.5重量%であった。600°F−沸とう範囲の物質へのワックスの変換は28.5重量%であった。700°Fより低い変換は33.6重量%であった。その実験からの底部分画(75.2重量%)を743°Fでカットして89.2重量%の底部物を得た(全供給源料に基づいて67.1重量%)。水素異性化油底部物の性質を下記表Iに要約する:
Figure 0005680028
次に、これらの底部物を、−15℃で溶媒脱ワックスして、84.2重量%の溶媒脱ワックスされた油(全供給源料に基づいて56.5重量%)及び15.7重量%のワックスを得た。その油の性質の評価を下記表VIに要約する。
例 2
0.3%Pt及び35%キャタパル(Catapal)アルミナ結合剤を含有したPt/SSZ−32触媒上で(アルドリッヒ(Aldrich)から購入した)n−C36供給源料を異性化した。実験条件は580°F、1.0のLHSV、1000psigの反応器圧力及び7MSCF/bblの一回通過の水素速度であった。シリカ−アルミナ上のPt/Pd水素化仕上げ触媒を含有した、また1000psigでの第2反応器に反応器流出流を直接に通過させた。その反応器における条件は、450°Fの温度及び1.0のLHSVであった。変換及び収率は下記表IIにおいて要約したとおりであった:
Figure 0005680028
その実験からの底部物分画を単離した。水素異性化油底部物の性質を、下記表IIIに要約する:
Figure 0005680028
−15℃でメチルエチルケトン(MEK)/トルエンを用いてストリッパー底部物を溶媒脱ワックスした。ワックス含有量は31.5重量%であり、そして油収率は68.2重量%であった。その処理への供給原料に基づいて溶媒脱ワックスされた650°F+油収率は45.4重量%であった。その油の性質の評価を下記表VIに要約する。
例 3
0,3%Pt及び35%キャタパル(Catapal)アルミナ結合剤を含有したPt/SSZ−32触媒上で、水素処理されたフィッシャー−トロプシュワックスを異性化した。実験条件は、560°F、1.0のLHSV、300psigの反応器圧力及び6 MSCF/bblの一回通過の水素速度であった。シリカ−アルミナ上Pt/Pd水素仕上げ触媒を含有した、また300psigでの第2反応器に、反応器流出流を直接に通過させた。その反応器の条件は450°Fの温度及び1.0のLHSVであった。水素処理されたフィッシャー−トロプシュワックスの性質を下記表IVに要約する。変換及び収率、ならびに水素異性化されたストリッパー底部物の性質を下記表Vに要約する。
(表5)
表 IV
水素処理されたフィッシャー−トロプシュワックスの点検
(951−15−431)
重力,API 40.3
窒素,ppm 1.6
総硫黄,ppm 2

シミュレート蒸留,重量%,°F
IBP/5 512/591
10/30 637/708
50 764
70/90 827/911
95/FBP 941/1047
(表6)
表 V
560°F,1のLHSV,300psig及び6MSCF/bblのH
でのPt/SSZ−32上でのFTワックスの異性化
変換<650°F,重量% 15.9
変換<700°F,重量% 14.1
収率,重量%
C1−C2 0.11
C3−C4 1.44
C5−180°F 1.89
180−290°F 2.13
290−650°F 21.62
650°F+ 73.19
ストリッパー底部物
収率,供給源料の重量% 75.9
シミュレート蒸留,LV%,°F
IBP/5 588/662
30/50 779/838
95/99 1070/1142
流動点,℃ +25
NMR分析
C2分枝 0.28
C3分枝 0.23
C4分枝 0.26
C5+分枝 1.00
内部エチル 0.11
合計 1.88
(表7)
表 V(続き)
NMR分枝性質
アルキル分枝/分子 1.88
アルキル分枝/100炭素 6.21
2位置での%分枝 14.9
2+3位置での%分枝 27.1
5位置以上の位置での%分枝 53.2
−15℃でMEK/トルエンを用いてストリッパー底部物を溶媒脱ワックスした。ワックス含有量は33.9重量%であり、そして油収率は65.7重量%であった。処理への供給原料に基づいて、溶媒脱ワックスされた650°F+油の収率は49.9重量%であった。その油の性質を下記表VIに要約する:
Figure 0005680028
Figure 0005680028
この発明の種々の修正及び変更は、この発明の範囲及び精神から離れることなしに、当業者に明らかになるだろう。他の目的及び利点は前の方の記載を再検討することにより当業者に明らかになるだろう。
目標粘度指数のための方程式:目標粘度指数=22x ln(100℃での動粘度)+132(但し、ln(100℃での動粘度)は、100℃での動粘度の自然対数である)を提供する、粘度指数に対する100℃での粘度のプロットを例示する。

Claims (18)

  1. 潤滑剤基油及び1種以上の潤滑剤添加剤を含む仕上げ潤滑剤であって、
    前記潤滑基油は、分枝の程度が100個の炭素当たり8アルキル分枝未満であり、アルキル分枝の20重量%未満が2位置のものであるパラフィン系炭化水素成分を含む潤滑剤基油であって、その潤滑剤基油が−15℃から−35℃の流動点(ただし−15℃は含まない);3.2から20cStの範囲の100℃での動粘度;及び下記方程式:
    目標粘度指数=22 x ln(100℃での動粘度) + 132
    により計算されたときの目標粘度指数プラス5より大きい粘度指数を有する、該潤滑剤基油である、仕上げ潤滑剤。
  2. 潤滑剤基油は、分枝の程度が100個の炭素当たり7アルキル分枝未満であるパラフィン系炭化水素成分を含む、請求項1の仕上げ潤滑剤。
  3. 潤滑剤基油は、分枝の程度が100個の炭素当たり6.5アルキル分枝未満であるパラフィン系炭化水素成分を含む、請求項1の仕上げ潤滑剤。
  4. 潤滑剤基油は、アルキル分枝の25重量%未満が2位置及び3位置にある、パラフィン系炭化水素成分を含む、請求項1の仕上げ潤滑剤。
  5. 潤滑剤基油は、アルキル分枝の50重量%より大が5位置の以上の位置にある、パラフィン系炭化水素成分を含む、請求項1の仕上げ潤滑剤。
  6. 潤滑剤基油は、アルキル分枝の15重量%未満が2位置にあるパラフィン系炭化水素成分を含む、請求項1の仕上げ潤滑剤。
  7. 潤滑剤基油は、アルキル分枝の20重量%未満が2位置及び3位置にあるパラフィン系炭化水素成分を含む、請求項1の仕上げ潤滑剤。
  8. 潤滑剤基油は、前記アルキル分枝の60重量%より大が5位置以上の位置にあるパラフィン系炭化水素を含む、請求項1の仕上げ潤滑剤。
  9. 潤滑剤基油が5重量%未満の総ナフテン含有量をさらに含む、請求項1の仕上げ潤滑剤。
  10. 潤滑剤基油がフィッシャー−トロプシュ合成方法から誘導される、請求項1の仕上げ潤滑剤。
  11. 潤滑剤基油は、メチル水素のパーセンテージにより測定したときの分枝の程度(BI)、及び末端基から離れた4個以上の炭素又は分枝である繰り返しメチレン炭素(CH>4)のパーセンテージにより測定したときの分枝の近接(proximity)が、BI−0.5(CH>4)<12であるようなものである、パラフィン系炭化水素成分を含む、請求項1の仕上げ潤滑剤。
  12. 潤滑剤基油は、メチル水素のパーセンテージにより測定したときの分枝の程度(BI)、及び末端基から離れた4個以上の炭素又は分枝である繰り返しメチレン炭素(CH>4)のパーセンテージにより測定したときの分枝の近接(proximity)が、BI−0.5(CH>4)<10であるようなものである、パラフィン系炭化水素成分を含む、請求項1の仕上げ潤滑剤。
  13. 潤滑剤基油が3より大きいフリーカーボン指数を有する、請求項1の仕上げ潤滑剤。
  14. 潤滑剤基油が5ppm未満の硫黄含有量を含む、請求項10の仕上げ潤滑剤。
  15. 潤滑剤基油が25時間より大きいオキシデーター(Oxidator)BNを有する、請求項1の仕上げ潤滑剤。
  16. 米国石油学会で規定されたグループI基油、米国石油学会で規定されたグループII基油、米国石油学会で規定されたグループIII基油、異性化石油ワックス、ポリアルファオレフィン類、ポリ内部オレフィン類、ジエステル類、ポリオールエステル類、燐酸エステル類、アルキル化芳香族類及びそれらの混合物からなる群から選ばれた追加の基油をさらに含む、請求項1の仕上げ潤滑剤。
  17. 分枝の程度が分子当たり2.5アルキル分枝未満である、請求項1のパラフィン系炭化水素成分を含む仕上げ潤滑剤。
  18. 分枝の程度が分子当たり2.0アルキル分枝未満である、請求項1のパラフィン系炭化水素成分を含む仕上げ潤滑剤。
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