JP5679874B2 - 2軸押出機 - Google Patents

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Description

本発明は、混練ロータに加わる回転トルクの変動を抑えて、かじりの発生を抑制することができる2軸押出機に関するものである。
2軸押出機は、バレル内に挿通された混練ロータを2軸備える押出機であり、線材の押出加工などに用いられている。この2軸押出機のバレル内には、2つの円通孔がその内壁面の一部同士を互いに重ね合わすようにして平行に穿孔されている。そして、2軸押出機では、それぞれの円通孔に挿入された混練ロータを回転させることで、バレル内に供給された材料の混練が可能となっている。
ところで、近年は混練しようとする材料に難混練性の高粘度樹脂が用いられることが多くなっており、混練能力を高めるために混練ロータ(混練フライト)とバレルとの間のチップクリアランスをできる限り小さくしようとする傾向がある。このようにチップクリアランスが小さな混練ロータを用いると、混練ロータに設けられた混練フライトがバレルの内壁面に接触してその先端側が欠ける「かじり」といわれる製品不良が生じ易くなる。
このような「かじり」が発生すると、混練ロータのかけらが異物混入の原因になったり、混練能力の低下を招くため好ましくない。特に、2軸押出機は、連続混練機などの他の混練設備に比べて押出圧を得るために材料に対する加工圧(吐出圧)が高く設定されており、高い加工圧が加わる分だけ混練ロータにたわみが生じやすく、「かじり」が起きやすくなっている。
そこで、従来の2軸押出機では、混練ロータの配置や形状を変更することで、混練ロータに加わる回転トルクの変動を抑えて、「かじり」の発生を抑制できるようにしている。
例えば、特許文献1の2軸押出機は、螺旋状にねじれた混練セグメントを軸方向に複数組み合わせた混練ロータを有するものであって、隣り合う混練セグメント同士をそのフライト位置が48〜147°の位相差で周方向にずれるように組み合わしたものが開示されている。この2軸押出機では、フライト間の位相差を最適な値に調整することで混練ロータに加わるトルクの変動が抑えられるとされており、混練ロータにたわみが生じ難くなって「かじり」の抑制も可能となるとされている。
また、特許文献2には、軸心が円通孔の中心より外側に来るように混練ロータを偏心させて配備した2軸押出機が開示されている。この2軸押出機では、混練ロータは円通孔の中でもバレルの両端側に近い部分で回転するようになっており、混練フライトの先端がバレル中央寄りの内周面から離れた位置を通過して回転するようになっている。そのため、一般にかじりが起きやすいとされるバレルの内周面に混練フライトの先端が接触しにくくなっており、「かじり」を効果的に抑制できるとされている。
特許第4205127号公報 特許第4191660号公報
ところで、特許文献1の2軸押出機では、例えば84°の位相差を与えた場合にはトルク変動が少ないスムーズな混練ロータの運転が可能になる。しかし一方で、混練セグメントを軸方向に組み付けていく際には位相差に注意しながら精確に作業していくことが必要となるため、通常の押出機に比べて混練ロータを組み付ける際の手間が若干かかるものとなっている。
また、特許文献2の押出機は、上述した特許文献1よりさらに製造現場で実際に使用しにくいものとなっている。つまり、特許文献2の押出機は、円通孔の軸心に対して混練ロータを偏心回転させる構成を採用しているため、円通孔に混練ロータを組み込む際には微妙な位置合わせが必要となる。この位置合わせの精度が良くないと、かえって混練ロータがバレルに接触しやすくなって、かじりが増えることになる。それゆえ、この混練ロータの位置合わせは非常に繊細な作業となっており、この押出機を現場で用いる際に大きな問題となる。
以上のことから、特許文献1や特許文献2に比べて、組み立て作業などが簡単に行えて、製造現場で容易に用いることができる2軸押出機が望まれていた。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、設備の構造がシンプルで且つ組み立ても簡単に行えるものでありながら、混練ロータがバレルに接触することを抑制してかじりの発生が確実に防止することができる2軸押出機を提供することを目的としている。
上記課題を解決するため、本発明の2軸押出機は以下の技術的手段を講じている。
即ち、本発明の2軸押出機は、2つの円通孔がその内壁面の一部同士が互いに重なり合うように内部に平行に形成されたバレルと、前記バレル内の円通孔のそれぞれに収容される混練ロータとを有している2軸の連続押出機であって、前記混練ロータの外周側には、材料を混練可能な混練フライトが少なくとも1条以上設けられており、前記バレル内において2つの円通孔同士が交わる山部分に、前記混練フライトの先端が円通孔の内壁面に接触することを回避する「接触回避部」が形成されていることを特徴とするものである。
発明者らは、混練ロータの形状を変更させたり、混練ロータの配置を変更したりすることは非常に手間がかかり困難であるため、加工がより簡単に行えるバレル(円通孔)にかじりを防止する手段を設けることはできないかと考えた。そして、このバレルの内壁面における山部分に「接触回避部」を形成すれば、手間をかけずに材料の圧力上昇を起きにくくでき、混練フライトの先端が円通孔の内壁面に接触することを回避して「かじり」の発生を実際に効果的に防止できることを知見して本発明を完成させたのである。
なお、前記接触回避部は、前記山部分の基端側を残して先端側だけを斜めに切り取った傾斜面として形成されているのが好ましい。
また、前記傾斜面の一方縁は他方縁より円通孔の径内側へ向かって突出した頂部となっているのが好ましい。
さらに、前記傾斜面は、軸垂直方向の断面において一方の円通孔の内壁面に外接すると共に、他方の円通孔の内壁面と交差する平面であるのが好ましい。
なお、前記頂部は、軸垂直方向の断面において、円通孔の最底部から垂直方向に、且つ円通孔同士の中間点から水平方向に、絶対値で以下の式(1)に示すオフセット量だけ移動した位置に存在しているのが好ましい。
[数1]
水平方向のオフセット量:F≧0.05L ・・・(1)
垂直方向のオフセット量:H≦0.15D
L:円通孔の軸心同士の軸間距離、D:バレルの内径
また、前記混練ロータは、前記混練フライトを備えた混練用セグメントを軸方向に複数有しており、前記接触回避部は、前記複数の混練用セグメントの中でも、材料の流れ方向における最も上流側に位置する混練用セグメントに対応したバレルの内壁面に形成されているのが好ましい。
また、本発明に係る2軸押出機の最も好ましい形態は、2つの円通孔がその内壁面の一部同士が互いに重なり合うように内部に平行に形成されたバレルと、前記バレル内の円通孔のそれぞれに収容される混練ロータとを有している2軸押出機であって、前記混練ロータの外周側には、材料を混練可能な混練フライトが少なくとも1条以上設けられており、前記バレル内において2つの前記円通孔同士が交わる山部分に、前記混練フライトの先端が前記円通孔の内壁面に接触することを回避する接触回避部が形成されていて、前記接触回避部は、前記山部分の基端側を残して先端側だけを斜めに切り取った傾斜面として形成されており、前記傾斜面の一方縁は他方縁より前記円通孔の径内側へ向かって突出した頂部となっていて、前記頂部が、軸垂直方向の断面において、前記円通孔の最底部から垂直方向に、且つ前記円通孔同士の中間点から水平方向に、絶対値で以下の式(1)に示すオフセット量だけ移動した位置に存在していることを特徴とするものである。
[数4]
水平方向のオフセット量:F≧0.05L ・・・(1)
垂直方向のオフセット量:H≦0.15D
L:円通孔の軸心同士の軸間距離、D:バレルの内径
本発明の2軸押出機により、設備の構造がシンプルで且つ組み立ても簡単に行えるものでありながら、混練ロータがバレルに接触することを抑制してかじりの発生が確実に防止することができる。
本発明の2軸押出機の正面図である。 (a)は従来の2軸押出機における軸垂直方向のバレルの断面図、(b)は本発明の2軸押出機における軸垂直方向のバレルの断面図である。 頂部を水平方向にオフセットした際のオフセット率とその際に材料に発生する最大圧力との関係を示したグラフである。 頂部を垂直方向にオフセットした際のオフセット率とその際に材料に発生する最大圧力との関係を示したグラフである。 混練中におけるバレル内の材料の圧力分布を混練ロータの回転位相に対して整理した図である(従来の2軸押出機)。 混練中におけるバレル内の材料の圧力分布を混練ロータの回転位相に対して整理した図である(本発明の2軸押出機)。 混練ロータに作用する回転トルクが回転角度に対してどのように変化するかを従来と本発明との2軸押出機で比較した図である。
以下、本発明に係る2軸押出機1の実施形態を、図面に基づき詳しく説明する。
図1及び図2(b)に示すように、本発明の2軸押出機1は、内部が空洞とされたバレル2と、バレル2の内部に収容される混練ロータ3とを有している。このバレル2の内部には混練ロータ3を収容可能な円通孔4が平行に並んで2つ穿孔されている。2つの円通孔4、4は、その内壁面の一部同士が互いに重なり合うようになっており、一方の円通孔4から他方に材料を移動可能となっている。これら2つの円通孔4、4のそれぞれには混練ロータ3が挿通されており、この押出機は混練ロータ3を合計で2軸有する2軸押出機となっている。
次に、本発明の2軸押出機1の構成を詳しく説明する。
なお、以降の説明において、図1の紙面の左側を2軸押出機1を説明する際の上流側とし、紙面の右側を下流側とする。また、図1の紙面の左右方向を2軸押出機1を説明する際の軸方向、さらに、軸方向に対して垂直な方向を軸垂直方向と呼ぶ。
図1に示すように、バレル2は、軸方向に沿って長い筒状に形成されており、その内部には上述したように2つの円通孔4、4が平行に並んで上流から下流を向くように形成されている。バレル2の軸方向の上流側にはバレル2内に材料を供給するホッパ5が設けられており、またバレル2の内部には電気ヒーターや加熱した油を用いた加熱装置(図示略)が備えられている。
図2(b)に示すように、円通孔4は、バレル2の内部を水平方向に向かってくり抜いて得られる略円筒状の横穴であり、その軸垂直方向を向く断面は略円形とされている。円通孔4は、水平方向に平行に並んで左右一対設けられており、その内壁面の一部が互いに重なり合うようになっている。それ故、バレル2の軸垂直方向の断面形状は、いわゆる「めがね孔状」となっており、両円通孔4、4の間で材料の流通(往来)が可能となっている。
2つの円通孔4、4同士の軸間距離Lは、円通孔4の内径Dよりも小さくされている。この軸間距離Lは、図にあるように、円通孔4の中心から見て60°前後の角度の内壁面同士が重なり合うような距離に設定されている。そして、この円通孔4の内壁面同士が重なり合った部分の上側と下側には、後述する「山部分6」が形成されている。
混練ロータ3は円通孔4のそれぞれを挿通するように左右一対設けられている。一対の混練ロータ3、3は、軸方向に沿って形成されたスプライン軸(図示略)を内部に備えており、このスプライン軸により串刺し状に複数のセグメントが固定された構成とされている。なお、図例の2軸押出機1は一対の混練ロータ3、3がそれぞれの円通孔4の中で互いに同じ回転方向(図例では、いずれも時計回り方向)に回転する同方向回転型となっている。
図1に示すように、混練ロータ3は、さまざまな種類のセグメントを軸方向に組み合わして形成されており、用いるセグメントの種類によって複数のパートに分かれている。図例の混練ロータでは軸方向に3つのパートが設けられており、これらの3つのパートは、材料を混練する混練部7と、混練部7より上流側に配備されてこの混練部7に材料を送る送り部8と、混練部7より下流側に配備されて混練部7で混練された材料を下流側のペレタイザなどに送る押出部9とで構成されている。
3つのパートのうち混練部7は、軸方向に連続して配備された複数の混練用セグメント(ロータセグメント10)で構成されている。これらのロータセグメント10は、軸垂直方向の断面が略楕円形状に形成されており、2条の混練フライト11を有している。これらの混練フライト11、11は、混練ロータ3が回転するとフライトの頂面(先端)がバレル2の内周面をかすめるように回転し、バレル2に付着した材料を残さず掻き取って材料を混練できるようになっている。
ところで、本発明の2軸押出機1は、上述した「山部分6」に、混練フライト11の先端が円通孔4の内壁面に接触することを回避する「接触回避部」が形成されていることを特徴とするものである。この「接触回避部」は、上側と下側との少なくともいずれか一方の山部分6に対して、この山部分6の基端側(山裾側)を残して先端側(山頂側)だけを斜めに切り取ることで得られる傾斜面12として形成される。
次に、本発明の接触回避部について、詳しく説明する。
上述した山部分6は、両円通孔4、4の内壁面の一部が互いに重なり合う部分における上側と下側とにそれぞれ形成されている。上側の山部分6は、左側の円通孔4の右上に位置する内壁面と、右側の円通孔4の左上に位置する内壁面とで囲まれた部分であり、軸垂直方向の断面が下方に向かって三角形状に尖った部分である。また、下側の山部分6は、左側の円通孔4の右下に位置する内壁面と、右側の円通孔4の左下に位置する内壁面とで囲まれた部分であり、軸垂直方向の断面が上方に向かって三角形状に尖った部分である。
接触回避部は、山部分6の基端側を残して先端側だけを斜めに切り取った傾斜面12として形成されている。図2(b)の例では、上側の山部分6の下面が右下がりに傾斜した傾斜面12となっており、また下側の山部分6の上面が右下がりに傾斜した傾斜面12となっている。そして、図2(b)に示す傾斜面12を設けた山部分6の高さHは、図2(a)に示す傾斜面12がない場合の山部分6の高さHOより低くなっており、高さHOとされた山部分6の先端側だけを切り取ったような形状となっている。
傾斜面12は、一方の円通孔4の内壁面と他方の円通孔4の内壁面との間に形成された平面である。この傾斜面12は、例えば上側の山部分6に形成されたものについては、左側の円通孔4の内壁面に接する平面、言い換えれば円通孔4に外接する平面として形成されている。そして、この交差点及びその近傍が円通孔4の径内側へ向かって突出した接触回避部の「頂部13」となっている。
上述した頂部13は、軸垂直方向の断面において、円通孔4の最底部から垂直方向に向かって、且つ円通孔4同士の中間点(図中で1点鎖線で示す垂線)から水平方向に向かって、絶対値で以下の式(1)に示すオフセット量だけ移動した位置に存在しているのが好ましい。
[数2]
頂部の水平方向のオフセット量:F≧0.05L・・・(1)
頂部の垂直方向のオフセット量:H≦0.15D
L:円通孔の軸心同士の軸間距離、D:バレルの内径
この水平方向のオフセット量F及び垂直方向のオフセット量Hは、具体的には、次のようにして導かれる。
例えば、下側の山部分6に形成される頂部13の水平方向に沿ったオフセット量Fを考える。この頂部13は、2つの円通孔4、4の中間点を基準として、水平方向に沿って左右のどちらかにオフセットしたものと捉えることができる。そこで、頂部13を右側にずらした場合を正とし、さらに円通孔4の軸心同士の軸間距離をLとすると、オフセット率F/Lで頂部13の水平方向の相対位置を示すことができる。
ここで、図3に示すように、水平方向のオフセット率F/Lを「−0.2」→「0」→「+0.2」と変化させていくと、頂点の位置は「中間点の左側」→「中間点」→「中間点の右側」に移動し、傾斜面12の傾きもこれに合わせて「右下がり」→「水平」→「左下がり」に変化する。
一方、このように頂部13の水平方向の相対位置が変化した際には、図3に示すようにバレル2内で材料に発生する「最大圧力」も変動する。なお、この図3に用いられる「最大圧力」は、水平方向のオフセット率F/L=0のとき、言い換えれば接触回避部を設けない従来のバレル2で発生する最大圧力を基準とする比率で示される相対圧力となっている。
図3の結果を見ると、水平方向のオフセット率F/Lが大きくなるほど最大圧力も大きくなるような相関を示し、オフセット率F/L=0〜0.03のときに最大圧力は最も大きくなり、そしてそれ以降はオフセット率F/Lが大きくなっても最大圧力は小さくなる。つまり、オフセット率F/Lが「−0.02以下」の場合、及びオフセット率F/Lが「+0.05以上」の場合に、「最大圧力」が0.6を下回る。それゆえ、水平方向のオフセット量Fが絶対値でF≧0.05Lの関係を満たす場合には、接触回避部を設けない従来のバレル2で発生する圧力を最大で60%程度に抑えることができる。
このことから、材料に加わる圧力を小さく抑えられる分、混練ロータ3に加わるトルクも小さくなり、混練ロータ3が撓んでバレル2に接触する可能性が小さくなり、かじりの発生を抑制することも可能となると考えられる。
次に、下側の山部分6に形成される頂部13の垂直方向のオフセット量Hを考える。
この頂部13は、円通孔4の最底部を基準として、垂直方向に沿って上方にオフセットしたものと捉えることができる。そこで、頂部13を上方にずらした場合を正とし、さらにバレル2の内径をDとすると、オフセット率H/Dで頂部13の垂直方向の相対位置を示す。
すなわち、図4に示すように、垂直方向のオフセット率H/Dを0→+0.2まで変化させていくと、頂点の位置は中間点の下側→中間点に移動し、傾斜面12の傾きもこれに合わせて傾斜したものから水平なものに変化する。
一方、このように頂部13の垂直方向の相対位置が変化した際には、水平方向の相対位置の場合と同様にバレル2内で材料に発生する圧力も変動する。
図4の結果を見ると、垂直方向のオフセット率H/Dが大きくなるほど最大圧力も大きくなるような相関を示す。つまり、垂直方向のオフセット率H/Dが0.15以下の場合、「最大圧力」が0.6を下回って、バレル2内で材料に発生する相対圧力が小さくなる。このことから、オフセット量FHが絶対値でH≦0.15Dの関係を満たす場合には、接触回避部を設けない従来のバレル2で発生する圧力を最大で60%程度に抑えることができると考えられる。
つまり、図3及び図4の結果から、式(1)の関係を満足するようなオフセット量F、Hだけ従来のものより頂部13の位置がずれるような傾斜面12を設ければ、材料に加わる圧力の変動が小さくなり、混練ロータ3に加わるトルクも小さくなって、混練ロータ3が撓んでバレル2に接触する可能性が小さくなり、かじりの発生を抑制することも可能となる。
特に、本発明の2軸押出機1は、バレル2の山部分6に接触回避部(傾斜面12)を設けるだけで済むため、例えば既に敷設された既存の押出機に対する改良や改造として容易に実施することができ、手間をかけずにかじりの発生を確実に抑制することも可能となる。
以下に従来例(図5)及び実施例(図6)を用いて本発明をさらに詳しく説明する。
図5、図6に示すように、実施例及び従来例は、2軸押出機1を用いて密度が1000kg/m3および粘性が1000Pa・sの材料をロータの回転数250rpmで混練した際に、バレル2内の材料に発生する圧力の分布を混練ロータ3の回転角度θに合わせて汎用の流動解析ソフトを用いたシミュレーションで計算したものである。グレースケールの濃い色の部分が圧力が高いところを示している。
混練に用いた2軸押出機1は、2条の混練フライト11を備えた直径57mmの混練ロータ3を、軸間距離48mmで2軸備えたものである。この2軸押出機1には、内径60mmの円通孔4が平行に並んで2つ形成されており、それぞれの円通孔4には混練ロータ3が互いに同方向に回転するように合計で2軸収容されている。
また、実施例の2軸押出機1には、2つの円通孔4同士が交わる山部分6に、接触回避部である傾斜面12が形成されている。この傾斜面12は、水平方向のオフセット率F/L=−0.106、垂直方向のオフセット率H/D=0.112の位置にある頂部13を通って、頂部13が位置していない方の円通孔4の内壁面に外接する平面として形成されている。なお、従来例の2軸押出機1は、山部分6に接触回避部(傾斜面12)を設けていないものである。
図5に示すように、従来例の2軸押出機1では、混練ロータ3の回転角度が「θ=0°」→「θ=15°」→「θ=30°」と大きくなるに連れて、下側の山部分6の近傍におけるグレースケールのトーンが濃くなって材料の圧力が高くなっていることがわかる。しかしながら、この混練ロータ3の回転角度を「θ=60°」→「θ=75°」→「θ=90°」とさらに大きくしていくと、下側の山部分6の近傍におけるグレースケールのトーンが逆に薄くなり、材料の圧力は低くなっていく。そして、それと同時に上側の山部分6の近傍におけるグレースケールのトーンが濃くなり、上側の山部分6の近傍において材料の圧力が高くなっていく。
このような従来の2軸押出機に対して、図6に示すように、実施例の2軸押出機1では、混練ロータ3の回転角度が「θ=0°」→「θ=15°」→「θ=30°」と大きくなるに連れて、従来例の場合と同様に下側の山部分6の近傍における材料の圧力が高くなる。しかし、回転角度θ=30°のグレースケールのトーンで比較すればわかるように、圧力の高さは従来例の場合よりトーンが薄く、圧力上昇はそれほど大きくない。これは混練ロータ3の回転角度が「θ=60°」→「θ=75°」→「θ=90°」と大きくなる場合でも同じであり、上側の山部分6の近傍に発生する圧力上昇自体も小さくなっている。このことから、傾斜面12を設けた実施例の2軸押出機1では、従来のものに比べて混練ロータ3が回転しても材料に対する圧力上昇が抑制されることがわかる。
この圧力上昇が抑制される傾向は、図7に示すように混練ロータ3に作用する「回転トルク」を実施例と従来例とで対比すればより明確となる。なお、図7は、混練ロータ3の回転角度θ[°]に対して、混練ロータ3に加わる「回転トルク」をプロットしたものである。
具体的には、この「回転トルク」は、従来例の混練ロータ3に発生するトルクを、混練ロータ3が1回転する範囲に亘って平均することで得られる平均トルクに基づくものであり、平均トルクを基準(値)とする相対値で示されている。
図7を見ると、従来例の「回転トルク」の結果は、混練ロータ3の回転角度θ=30°前後及びθ=60°前後で「回転トルク」が1.8と非常に高くなっており、混練ロータ3に大きな回転負荷が発生していることがわかる。これに対して、実施例の「回転トルク」の結果は、回転角度θが変化しても「回転トルク」が1.1を超えることがなく、従来例のものほど回転負荷が大きくなることがない。このことから、実施例の2軸押出機1では従来例に比べて混練ロータ3に大きな回転負荷が加わることを防止でき、混練ロータ3がバレル2に接触することを抑制してかじりの発生が確実に防止することができると判断される。
本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、発明の本質を変更しない範囲で各部材の形状、構造、材質、組み合わせなどを適宜変更可能である。また、今回開示された実施形態において、明示的に開示されていない事項、例えば、実験条件や押出機の運転条件、各種パラメータ、構成物の寸法、重量、体積などは、当業者が通常実施する範囲を逸脱するものではなく、通常の当業者であれば、容易に想定することが可能な事項を採用している。
例えば、上記実施形態では同方向回転型の2軸押出機1を挙げて本発明を説明したが、本発明の2軸押出機1は異方向回転型のものにも適用できる。なお、異方向回転型のものにおいては、上下の山部分6のうちどちらか一方だけの先端側を基端側を残して切断すれば良い。
例えば、上記実施形態では、混練ロータ3は混練フライト11を備えた混練用セグメント(混練部7)が軸方向に1箇所だけ設けられた2軸押出機1を挙げた。しかし、本発明の2軸押出機1は、混練用セグメントを軸方向に複数有するもの、言い換えれば軸方向に複数の混練部7を有するものであっても良く、その際は材料の流れ方向における最も上流側に位置する混練用セグメント(混練部7)に対応したバレル2の内壁面に接触回避部(傾斜面12)を形成するのが好ましい。
1 2軸押出機
2 バレル
3 混練ロータ
4 円通孔
5 ホッパ
6 山部分
7 混練部
8 送り部
9 押出部
10 ロータセグメント
11 混練フライト
12 傾斜面
13 頂部
θ 回転角度
D 円通孔の内径
F 水平方向に沿った頂部のオフセット量
H 垂直方向に沿った頂部のオフセット量
L 軸間距離

Claims (3)

  1. 2つの円通孔がその内壁面の一部同士が互いに重なり合うように内部に平行に形成されたバレルと、前記バレル内の円通孔のそれぞれに収容される混練ロータとを有している2軸押出機であって、
    前記混練ロータの外周側には、材料を混練可能な混練フライトが少なくとも1条以上設けられており、
    前記バレル内において2つの前記円通孔同士が交わる山部分に、前記混練フライトの先端が前記円通孔の内壁面に接触することを回避する接触回避部が形成されていて、
    前記接触回避部は、前記山部分の基端側を残して先端側だけを斜めに切り取った傾斜面として形成されており、
    前記傾斜面の一方縁は他方縁より前記円通孔の径内側へ向かって突出した頂部となっていて、
    前記頂部が、軸垂直方向の断面において、前記円通孔の最底部から垂直方向に、且つ前記円通孔同士の中間点から水平方向に、絶対値で以下の式(1)に示すオフセット量だけ移動した位置に存在していることを特徴とする2軸押出機。
    [数3]
    水平方向のオフセット量:F≧0.05L ・・・(1)
    垂直方向のオフセット量:H≦0.15D
    L:円通孔の軸心同士の軸間距離、D:バレルの内径
  2. 前記傾斜面は、軸垂直方向の断面において一方の円通孔の内壁面に外接すると共に、他方の円通孔の内壁面と交差する平面であることを特徴とする請求項に記載の2軸押出機。
  3. 前記混練ロータは、前記混練フライトを備えた混練用セグメントを軸方向に複数有しており、
    前記接触回避部は、前記複数の混練用セグメントの中でも、材料の流れ方向における最も上流側に位置する混練用セグメントに対応したバレルの内壁面に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の2軸押出機。
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