JP5671248B2 - 有機薄膜及び有機電界発光素子 - Google Patents

有機薄膜及び有機電界発光素子 Download PDF

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Description

本発明は、有機薄膜及び有機電界発光素子に関する。
電流を通じることによって励起され発光する有機薄膜を用いた有機電界発光素子(以下、「素子」、「有機EL素子」ともいう)は、低電圧駆動で高輝度の発光が得られることから、近年活発な研究開発が行われている。一般に有機電界発光素子は、発光層を含む有機層及び該層を挟んだ一対の電極から構成されており、陰極から注入された電子と陽極から注入された正孔が発光層において再結合し、生成した励起子のエネルギーを発光に利用するものである。
近年、燐光発光材料を用いることにより、素子の高効率化が進んでいる。例えば、燐光発光材料と白金錯体などを用い、発光効率及び耐久性に優れる有機電界発光素子が研究されている。
また、発光材料をホスト材料中にドープした発光層を用いるドープ型素子が広く採用されている。
有機EL素子は、例えば携帯電話ディスプレイ、コンピュータディスプレイ、自動車の情報ディスプレイ、TVモニター、及び一般照明を含む幅広い用途に適用され得るが、用途に応じて幅広い発光色を効率を低下させずに表現することが課題となっている。
特許文献1及び2には、白色発光を示すEL素子が記載されている。
特許文献1では発光層にモノマー発光材料と凝集体発光材料とを併用して、凝集体発光材料からの発光がモノマー発光材料からの発光よりエネルギーが低く、かつ両発光体からの複合発光が可視スペクトルを包含して白色発光をもたらすEL素子が記載されている。
また、特許文献2には、第一の発光層からは青色発光が、第二の発光層からは緑色発光と赤色(若しくはオレンジ色)発光が得られ、その結果、白色光が得られるEL素子が記載されている。
特表2005−514754号公報 特開2004−327432号公報
しかしながら、特許文献1に記載のモノマー発光材料と凝集体発光材料とを用いた有機電界発光素子から得られる白色発光は、発光効率に問題があった。同様に、特許文献2に記載の有機電界発光素子では発光効率が不十分である上、発光色の異なる発光材料を多層に分離して用いることから、層構成に複雑さが加わるという問題があった。更に、それぞれの発光材料の励起寿命が異なる場合、電流密度の変化に伴い、発光色が変化するという問題があった。また、各発光材料の素子耐久性が異なることが多いため、使用時間と共に発光色が変化するという問題も内包している。
本発明は、上記課題を解決するためになされてものであり、前記白金錯体のみを発光材料として用いることで、素子構成の単純化、電流密度や使用時間に依存しない発光色の獲得、更に、発光効率が高くかつ幅広い発光色、特にさまざまな色温度の異なる白色光を得ることができる有機薄膜、及び有機電界発光素子を提供することを目的とする。
上記課題は、下記の手段により解決された。
〔1〕
白金錯体、及びホスト材料を含む有機薄膜であって、該白金錯体が440nm以上480nm以下の範囲にモノマー発光に由来する発光極大波長を有し、かつ、530nm以上650nm以下の範囲にエキシマー発光に由来する発光極大波長を有しており、前記白金錯体が、下記一般式(A)で表される有機薄膜。
[上記一般式(A)中、CA1及びCA2は各々独立に窒素原子又は炭素原子を表す。QA1はCA1及び窒素原子と含窒素ヘテロ環を形成する原子群を表す。QA2はCA2及び窒素原子と含窒素ヘテロ環を形成する原子群を表す。PA1は二価の連結基を表し、PA2はPt及びCA1と結合する芳香族環、又は芳香族ヘテロ環を形成する原子群を表し、PA3はPt及びCA2と結合する芳香族環、又は芳香族ヘテロ環を形成する原子群を表す。]
〔2〕
前記一般式(A)において、QA1、CA1及び窒素原子により形成される含窒素ヘテロ環、並びにQA2、CA2及び窒素原子により形成される含窒素ヘテロ環の少なくとも一方が、ピラゾール環又はイミダゾール環である上記〔1〕に記載の有機薄膜。
〔3〕
前記一般式(A)が、下記一般式(1)〜(3)のいずれかである上記〔1〕又は〔2〕に記載の有機薄膜。
[一般式(1)中、A11及びA12は各々独立にN又はCR111を表す。L11は二価の連結基を表す。R11〜R19及びR111は各々独立に水素原子又は置換基を表す。]
[一般式(2)中、A21及びA22は各々独立にN又はCR211を表す。L21は二価の連結基を表す。R21〜R29及びR211は各々独立に水素原子又は置換基を表す。]
[一般式(3)中、X31はO、S、Se、NR315、SiR316317又はCR318319を表す。L31は二価の連結基を表す。R31〜R314及びR315〜R319は各々独立に水素原子又は置換基を表す。]
〔4〕
前記ホスト材料が下記一般式(4−1)又は(4−2)で表される化合物である上記〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載の有機薄膜。
(一般式(4−1)及び(4−2)中、d、eは0〜3の整数を表し、少なくとも一方は1以上である。fは1〜4の整数を表す。Rは置換基を表し、d、e、fが2以上である場合Rは互いに異なっていても同じでも良い。また、Rの少なくとも1つは下記一般式(5)で表されるカルバゾール基を表す。)
(一般式(5)中、Rは置換基を表す。gは0〜8の整数を表す。gが2以上である場合Rは互いに異なっていても同じでも良い。)
〔5〕
前記ホスト材料がアリールアミン化合物である上記〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載の有機薄膜。
〔6〕
前記ホスト材料がケイ素を含む有機化合物である上記〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載の有機薄膜。
〔7〕
基板上に、一対の電極と、該電極間に発光層を含む少なくとも一層の有機層とを有する有機電界発光素子であって、該有機層のうち少なくとも一層に、白金錯体、及びホスト材料を含み、該白金錯体が440nm以上480nm以下の範囲にモノマー発光に由来する発光極大波長を有し、かつ、530nm以上650nm以下の範囲にエキシマー発光に由来する発光極大波長を有しており、前記白金錯体が、下記一般式(A)で表される有機電界発光素子。
[上記一般式(A)中、CA1及びCA2は各々独立に窒素原子又は炭素原子を表す。QA1はCA1及び窒素原子と含窒素ヘテロ環を形成する原子群を表す。QA2はCA2及び窒素原子と含窒素ヘテロ環を形成する原子群を表す。PA1は二価の連結基を表し、PA2はPt及びCA1と結合する芳香族環、又は芳香族ヘテロ環を形成する原子群を表し、PA3はPt及びCA2と結合する芳香族環、又は芳香族ヘテロ環を形成する原子群を表す。]
〔8〕
前記一般式(A)において、QA1、CA1及び窒素原子により形成される含窒素ヘテロ環、並びにQA2、CA2及び窒素原子により形成される含窒素ヘテロ環の少なくとも一方が、ピラゾール環又はイミダゾール環である上記〔7〕に記載の有機電界発光素子。
〔9〕
前記一般式(A)が、下記一般式(1)〜(3)のいずれかである上記〔7〕又は〔8〕に記載の有機電界発光素子。
[一般式(1)中、A11及びA12は各々独立にN又はCR111を表す。L11は二価の連結基を表す。R11〜R19及びR111は各々独立に水素原子又は置換基を表す。]
[一般式(2)中、A21及びA22は各々独立にN又はCR211を表す。L21は二価の連結基を表す。R21〜R29及びR211は各々独立に水素原子又は置換基を表す。]
[一般式(3)中、X31はO、S、Se、NR315、SiR316317又はCR318319を表す。L31は二価の連結基を表す。R31〜R314及びR315〜R319は各々独立に水素原子又は置換基を表す。]
〔10〕
前記ホスト材料が下記一般式(4−1)又は(4−2)で表される化合物であることを特徴とする上記〔7〕〜〔9〕のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
(一般式(4−1)及び(4−2)中、d、eは0〜3の整数を表し、少なくとも一方は1以上である。fは1〜4の整数を表す。Rは置換基を表し、d、e、fが2以上である場合Rは互いに異なっていても同じでも良い。また、Rの少なくとも1つは下記一般式(5)で表されるカルバゾール基を表す。)
(一般式(5)中、Rは置換基を表す。gは0〜8の整数を表す。gが2以上である場合Rは互いに異なっていても同じでも良い。)
〔11〕
前記ホスト材料がアリールアミン化合物である上記〔7〕〜〔9〕のいずれか1項に記載の有機電界発光素子
〔12〕
前記ホスト材料がケイ素を含む有機化合物である上記〔7〕〜〔9〕のいずれか1項に記載の有機電界発光素子
〔13〕
前記上記〔7〕〜〔12〕のいずれか1項に記載の有機電界発光素子を含む発光装置。
〔14〕
前記上記〔7〕〜〔12〕のいずれか1項に記載の有機電界発光素子を含む照明装置。
本発明によれば、発光効率が高くかつ幅広い発光色、特にさまざまな色温度の異なる白色光を得ることができる有機薄膜、及び有機電界発光素子を提供することができる。
実施例1で得られた有機電界発光素子の発光スペクトルを表すチャートである。 実施例2で得られた有機電界発光素子の発光スペクトルを表すチャートである。 実施例3で得られた有機電界発光素子の発光スペクトルを表すチャートである。 実施例4で得られた有機電界発光素子の発光スペクトルを表すチャートである。 実施例5で得られた有機電界発光素子の発光スペクトルを表すチャートである。 実施例6で得られた有機薄膜の発光スペクトルを表すチャートである。 実施例7で得られた有機薄膜の発光スペクトルを表すチャートである。 実施例8で得られた有機薄膜の発光スペクトルを表すチャートである。 実施例9で得られた有機薄膜の発光スペクトルを表すチャートである。 実施例10で得られた有機薄膜の発光スペクトルを表すチャートである。 実施例11で得られた有機薄膜の発光スペクトルを表すチャートである。 化合物(1−9)のNMRスペクトルを表すチャートである。 化合物(2−12)のNMRスペクトルを表すチャートである。 化合物(3−1)のNMRスペクトルを表すチャートである。 本発明に係る有機EL素子の層構成の一例(第1実施形態)を示す概略図である。 本発明に係る発光装置の一例(第2実施形態)を示す概略図である。 本発明に係る照明装置の一例(第3実施形態)を示す概略図である。
本発明の一般式の説明における水素原子は同位体(重水素原子等)も含み、また更に置換基を構成する原子は、その同位体も含んでいることを表す。
本発明において、上記アルキル基等の置換基の「炭素数」とは、アルキル基等の置換基が他の置換基によって置換されてもよい場合も含み、当該他の置換基の炭素数も包含する意味で用いる。
本発明の有機薄膜は、白金錯体、及びホスト材料を含む有機薄膜であって、該白金錯体は、440nm以上480nm以下の範囲に青色のモノマー発光を示し、かつ、530nm以上650nm以下の範囲にブロードなエキシマー発光を示す。
また、本発明の有機電界発光素子は、基板上に、一対の電極と、該電極間に発光層を含む少なくとも一層の有機層とを有する有機電界発光素子であって、該有機層のうち少なくとも一層に、白金錯体、及びホスト材料を含む有機電界発光素子であって、該白金錯体は、440nm以上480nm以下の範囲に青色のモノマー発光を示し、かつ、530nm以上650nm以下の範囲にブロードなエキシマー発光を示す。
ここで、本発明におけるエキシマー発光とは同一の金属錯体分子が励起二量体(エキシマー)を形成した後、緩和する際に発する発光を意味する。このエキシマー発光はモノマー体からの発光に比べて、長波長側にブロードな発光を示すため、簡単に区別できる。更に言及すれば、金属錯体分子を溶液、又は膜中に低濃度に分散し、紫外線などの短波光で励起した際に得られる発光がモノマー発光であり、金属錯体分子を高濃度に分散し、紫外線などの短波光で励起した際に得られる前者よりも長波長側でブロードな発光がエキシマー発光である。また、これらの違いは当該分野に従事するものであれば、容易に区別できるであろう。エキシマー発光に関するより詳細な説明は、特表2005−514754号公報の[0028]〜[0030]、特開2004−327432号公報の[0029]〜[0031]にも記載されている。
本発明の有機薄膜及び有機電界発光素子は、白金錯体のドープ濃度変化によって、たとえ同じ錯体を用いたとしても、異なるCIExy色度を表すことができ、幅広い発光色を得ることができる。
〔有機薄膜〕
本発明における有機薄膜は、白金錯体、及びホスト材料を含む有機薄膜であって、該白金錯体が440nm以上480nm以下の範囲にモノマー発光に由来する発光極大波長を有し、かつ、530nm以上650nm以下の範囲にエキシマー発光に由来する発光極大波長を有しており、前記白金錯体が、下記一般式(A)で表される。
[上記一般式(A)中、CA1及びCA2は各々独立に窒素原子又は炭素原子を表す。QA1はCA1及び窒素原子と含窒素ヘテロ環を形成する原子群を表す。QA2はCA2及び窒素原子と含窒素ヘテロ環を形成する原子群を表す。PA1は二価の連結基を表し、PA2はPt及びCA1と結合する芳香族環、又は芳香族ヘテロ環を形成する原子群を表し、PA3はPt及びCA2と結合する芳香族環、又は芳香族ヘテロ環を形成する原子群を表す。]
〔白金錯体〕
本発明における白金錯体は、0.01〜1質量%の希薄溶液(溶媒は特に限定されないが、ジクロロメタン又はクロロホルムが好ましい。)条件で440nm以上480nm以下の範囲に青色のモノマー発光を示し、かつ、有機薄膜において、ホスト濃度に対する前記白金錯体の濃度を漸増させたとき(濃度範囲は特に限定されない。)、440nm以上480nm以下の範囲の前記モノマー発光強度に対して、530nm以上650nm以下の範囲のブロードなエキシマー発光強度の比率が漸増する特徴を有する白金錯体であることが好ましい。
本発明における白金錯体は、下記一般式(A)で表される。
[上記一般式(A)中、CA1及びCA2は各々独立に窒素原子又は炭素原子を表す。QA1はCA1及び窒素原子と含窒素ヘテロ環を形成する原子群を表す。QA2はCA2及び窒素原子と含窒素ヘテロ環を形成する原子群を表す。PA1は二価の連結基を表し、PA2はPt及びCA1と結合する芳香族環、又は芳香族ヘテロ環を形成する原子群を表し、PA3はPt及びCA2と結合する芳香族環、又は芳香族ヘテロ環を形成する原子群を表す。]
一般式(A)で表される白金錯体は、四座配位子を用いているので、例えば二座配位子を用いた錯体よりも、励起状態での構造変化が少なく(つまり、熱失活パスが少なく)、その分、発光効率に優れると考えられる。
また、四座配位子の中でも一般式(A)で表される構造とすることで、更に熱失活パスが少なく、発光効率により優れると考えられる。
また、一般式(A)で表される白金錯体は熱安定性にも優れる。
一般式(A)について説明する。
一般式(A)中、CA1及びCA2は各々独立に窒素原子又は炭素原子を表す。
A1はCA1及び窒素原子と含窒素ヘテロ環を形成する原子群を表す。QA2はCA2及び窒素原子と含窒素ヘテロ環を形成する原子群を表す。該含窒素ヘテロ環としては、五員環又は六員環の含窒素ヘテロ環が好ましく、ピロール、オキサゾール、チアゾール、フラザン、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアジンがより好ましく、ピロール、オキサゾール、チアゾール、フラザン、イミダゾール、ピラゾールが更に好ましく、ピラゾール又はイミダゾールが特に好ましい。
該含窒素ヘテロ環は置換基を有してもよい。置換基としては特に限定されないが、置換基群Aで表される置換基が挙げられ、好ましくはアルキル基、アルキルオキシ基、シアノ基、トリフルオロメチル基、アリール基、ヘテロアリール基、フッ素原子、アミノ基である。
(置換基群A)
本明細書において、置換基群Aは以下の置換基を表す。
アルキル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメチル、エチル、イソプロピル、n−オクチル、n−デシル、n−ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが挙げられる。)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばビニル、アリル、2−ブテニル、3−ペンテニルなどが挙げられる。)、アルキニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばプロパルギル、3−ペンチニルなどが挙げられる。)、アリール基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニル、p−メチルフェニル、ナフチル、アントラニルなどが挙げられる。)、アミノ基(好ましくは炭素数0〜30、より好ましくは炭素数0〜20、特に好ましくは炭素数0〜10であり、例えばアミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジベンジルアミノ、ジフェニルアミノ、ジトリルアミノなどが挙げられる。)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメトキシ、エトキシ、ブトキシ、2−エチルヘキシロキシなどが挙げられる。)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルオキシ、1−ナフチルオキシ、2−ナフチルオキシなどが挙げられる。)、ヘテロ環オキシ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルオキシ、ピラジルオキシ、ピリミジルオキシ、キノリルオキシなどが挙げられる。)、アシル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばアセチル、ホルミルなどが挙げられる。)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニルなどが挙げられる。)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは炭素数7〜30、より好ましくは炭素数7〜20、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルなどが挙げられる。)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセトキシなどが挙げられる。)、アシルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセチルアミノなどが挙げられる。)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数7〜30、より好ましくは炭素数7〜20、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、スルホニルアミノ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルホニルアミノ、ベンゼンスルホニルアミノなどが挙げられる。)、スルファモイル基(好ましくは炭素数0〜30、より好ましくは炭素数0〜20、特に好ましくは炭素数0〜12であり、例えばスルファモイル、メチルスルファモイル、ジメチルスルファモイル、フェニルスルファモイルなどが挙げられる。)、カルバモイル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばカルバモイル、メチルカルバモイル、ジエチルカルバモイルなどが挙げられる。)、アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメチルチオ、エチルチオなどが挙げられる。)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルチオなどが挙げられる。)、ヘテロ環チオ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルチオ、2−ベンズイミゾリルチオ、2−ベンズオキサゾリルチオ、2−ベンズチアゾリルチオなどが挙げられる。)、スルホニル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメシル、トシルなどが挙げられる。)、スルフィニル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルフィニル、ベンゼンスルフィニルなどが挙げられる。)、ウレイド基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばウレイド、メチルウレイド、フェニルウレイドなどが挙げられる。)、リン酸アミド基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばジエチルリン酸アミド、フェニルリン酸アミドなどが挙げられる。)、ヒドロキシ基、メルカプト基、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、シアノ基、スルホ基、カルボキシル基、ニトロ基、ヒドロキサム酸基、スルフィノ基、ヒドラジノ基、イミノ基、ヘテロ環基(芳香族ヘテロ環基も包含し、好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜12であり、ヘテロ原子としては、例えば窒素原子、酸素原子、硫黄原子、リン原子、ケイ素原子、セレン原子、テルル原子であり、具体的にはピリジル、ピラジニル、ピリミジル、ピリダジニル、ピロリル、ピラゾリル、トリアゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、キノリル、フリル、チエニル、セレノフェニル、テルロフェニル、ピペリジル、ピペリジノ、モルホリノ、ピロリジル、ピロリジノ、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、カルバゾリル基、アゼピニル基、シロリル基などが挙げられる。)、シリル基(好ましくは炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、特に好ましくは炭素数3〜24であり、例えばトリメチルシリル、トリフェニルシリルなどが挙げられる。)、シリルオキシ基(好ましくは炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、特に好ましくは炭素数3〜24であり、例えばトリメチルシリルオキシ、トリフェニルシリルオキシなどが挙げられる。)、ホスホリル基(例えばジフェニルホスホリル基、ジメチルホスホリル基などが挙げられる。)が挙げられる。これらの置換基は更に置換されてもよく、更なる置換基としては、以上に説明した置換基群Aから選択される基を挙げることができる。
A1は二価の連結基を表す。二価の連結基としては特に限定されないが、炭素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、ケイ素原子、ゲルマニウム原子、リン原子、又はセレン原子を含む二価の連結基が特に好ましく、下記の連結基群Aより選択される基が特に好ましい。
連結基群A
連結基群Aにおいて、R81、R82、R83、R84、R85、R86、R87、R88、R89、R810、R811及びR812(R81乃至R812)はそれぞれ独立に水素原子又は置換基を表す。R81乃至R812が置換基を表す場合、該置換基は置換基群Aから選ばれる置換基と同義である。R81乃至R812が置換可能な場合、更に置換基を有していてもよく、R81とR82、R83とR84、R85とR86、R83とR85、R83とR86、R84とR86、R84とR85、R87とR88あるいはR89とR810がそれぞれ互いに結合し環を形成してもよい。
A1は好ましくは−C(R81)(R82)−、−C(R83)(R84)C(R85)(R86)−、−Si(R87)(R88)−、−N(R811)−、−O−、−S−、又は−CO−が好ましく、−C(R81)(R82)−、−C(R83)(R84)C(R85)(R86)−、−Si(R87)(R88)−、−O−、又は−S−がより好ましく、−C(R81)(R82)−、−C(R83)(R84)C(R85)(R86)−が更に好ましい。
前記−C(R81)(R82)−において、R81及びR82は、好ましくは水素原子又は下記置換基群Bから選ばれる置換基である。
(置換基群B)
置換基群Bは、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ハロゲン原子、アミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルオキシ基、アリールオキシ基、ヒドロキシ基、メルカプト基であり、より好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ハロゲン原子、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルオキシ基、アリールオキシ基であり、更に好ましくはアルキル基、アリール基である。
前記−C(R83)(R84)C(R85)(R86)−において、R83、R84、R85及びR86は好ましくは水素原子又は置換基群Bから選ばれる置換基である。
前記−Si(R87)(R88)−において、R87及びR88は好ましくは水素原子又は置換基群Bから選ばれる置換基である。
前記−Ge(R89)(R810)−において、R89及びR810は好ましくは水素原子又は置換基群Bから選ばれる置換基である。
前記−N(R811)−において、R811は好ましくは水素原子又はアルキル基、シクロアルキル基、アリール基であり、より好ましくは、アルキル基、アリール基であり、更に好ましくはアリール基である。
前記−P(R812)−において、R812の好ましい範囲は前記R811の好ましい範囲と同義である。
A2はPt及びCA1と結合する芳香族環、又は芳香族ヘテロ環を形成する原子群を表し、PA3はPt及びCA2と結合する芳香族環、又は芳香族ヘテロ環を形成する原子群を表す。
A2及びPA3は芳香族環又は芳香族ヘテロ環を表し、該環は置換基を有してもよい。また該置換基のうち少なくとも2つが結合し縮環を形成してもよい。該芳香族環又は芳香族ヘテロ環としてはベンゼン環、ピリジン環、ピラジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、イミダゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、ピラゾール環、ピロール環、チオフェン環、フラン環などが挙げられ、より好ましくは、ベンゼン環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ジベンゾフラン環、カルバゾール環、カルボリン環、フルオレン環、であり、特に好ましくは、ベンゼン環、ピリジン環、ジベンゾフラン環、カルバゾール環である。
該環の置換基としては特に限定されないが、置換基群Aで表される置換基が挙げられ、隣り合う置換基が連結して環を形成しても良い。好ましくはアルキル基、シアノ基、トリフルオロメチル基、アリール基、ヘテロアリール基、フッ素原子であり、特に好ましくはシアノ基、トリフルオロメチル基、フッ素原子である。
一般式(A)において、QA1、CA1及び窒素原子により形成される含窒素ヘテロ環、及びQA2、CA2及び窒素原子により形成される含窒素ヘテロ環の少なくとも一方が、ピラゾール環又はイミダゾール環であることが白色発光効率の観点から好ましい。より詳細には、QA1、CA1及び窒素原子により形成される含窒素ヘテロ環、並びにQA2、CA2及び窒素原子により形成される含窒素ヘテロ環が共役の観点から六員環よりも、五員環の方が白金錯体のモノマー発光波長が短波長化するという理由から好ましい。本発明では、モノマー発光とエキシマー発光との複合発光を用いて白色発光を得ているが、530nm以上650nm以下のブロードなエキシマー発光を用いる場合、より短波なモノマー発光との組み合わせが、理想的な白色発光(CIExy色度座標(0.33,0.33)付近)を得ることができる。更に、理由は明確には分かっていないが、六員環よりも、五員環を有する白金錯体の方がエキシマー状態をより形成しやすく、エキシマー発光が得られやすいと考えられる。特に、ピラゾール環又はイミダゾール環を有する白金錯体を用いた場合にエキシマー状態を形成しやすいと考えられる。
前記一般式(A)が、下記一般式(1)〜(3)のいずれかであることが好ましい。
[一般式(1)中、A11及びA12は各々独立にN又はCR111を表す。L11は二価の連結基を表す。R11〜R19及びR111は各々独立に水素原子又は置換基を表す。]
[一般式(2)中、A21及びA22は各々独立にN又はCR211を表す。L21は二価の連結基を表す。R21〜R29及びR211は各々独立に水素原子又は置換基を表す。]
[一般式(3)中、X31はO、S、Se、NR315、SiR316317又はCR318319を表す。L31は二価の連結基を表す。R31〜R314及びR315〜R319は各々独立に水素原子又は置換基を表す。]
一般式(1)について説明する。
[一般式(1)中、A11及びA12は各々独立にN又はCR111を表す。L11は二価の連結基を表す。R11〜R19及びR111は各々独立に水素原子又は置換基を表す。]
11、A12はN又はCR111を表し、Nであることがより好ましい。
11、A12がCR111を表す場合、R111は水素原子又は置換基を表す。置換基としては特に限定されないが、置換基群Aで表される置換基が挙げられる。R111は水素原子、アルキル基、シアノ基、トリフルオロメチル基、アリール基、ヘテロアリール基、フッ素原子であることが好ましく、水素原子、アルキル基、シアノ基、トリフルオロメチル基、アリール基であることがより好ましく、シアノ基、トリフルオロメチル基であることが更に好ましい。R111は、R16、R17、R18又はR19と結合して環を形成してもよい。その場合、形成される環は置換基を有していてもよく、更に縮環していても良い。
11、R12、R13、R15は水素原子又は置換基を表す。置換基としては特に限定されないが、置換基群Aで表される置換基が挙げられる。R11、R12、R13、R14、R15は水素原子、アルキル基、アルキルオキシ基、シアノ基、トリフルオロメチル基、アリール基、ヘテロアリール基、フッ素原子、アミノ基であることが好ましく、水素原子、アルキル基、シアノ基、トリフルオロメチル基、アリール基、アミノ基であることがより好ましく、水素原子、アルキル基、シアノ基であることが更に好ましい。 特に、R11、R12、R13は水素原子、アルキル基、アリール基であることが好ましく、水素原子、アルキル基であることがより好ましく、水素原子であることが更に好ましい。 特に、R15は水素原子、アルキル基、アリール基であることが好ましく、水素原子、アルキル基であることがより好ましい。
14は置換基を表す。置換基としては特に限定されないが、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基であることが好ましく、アルキル基であることが更に好ましい。
11〜R13のうち少なくとも2つ、R14とR15が互いに結合して環を形成してもよい。また、該環は置換基を有してもよい。該環としては、飽和又は不飽和の、芳香族環又は非芳香族環が挙げられ、ベンゼン環、ピリジン環、ピラジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、イミダゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、ピラゾール環、ピロール環、チオフェン環、フラン環などが挙げられる。該環の置換基としては特に限定されないが、置換基群Aで表わされる置換基が挙げられる。その場合、形成される環は置換基を有していてもよく、更に縮環していても良い。
16、R17、R18、R19は水素原子又は置換基を表す。置換基としては特に限定されないが、置換基群Aで表される置換基が挙げられる。R16、R17、R18、R19はアルキル基、シアノ基、トリフルオロメチル基、アリール基、ヘテロアリール基、フッ素原子であることが好ましく、シアノ基、トリフルオロメチル基、フッ素原子であることがより好ましく、フッ素原子であることが更に好ましい。
16、R17、R111のうち少なくとも2つが互いに結合して環を形成してもよい。また、該環は置換基を有してもよい。R18、R19、R111のうち少なくとも2つが互いに結合して環を形成してもよい。また、該環は置換基を有してもよい。該環としては、飽和又は不飽和の、芳香族環又は非芳香族環が挙げられ、ベンゼン環、ピリジン環、ピラジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、イミダゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、ピラゾール環、ピロール環、チオフェン環、フラン環などが挙げられる。該環の置換基としては特に限定されないが、置換基群Aで表わされる置換基が挙げられる。その場合、形成される環は置換基を有していてもよく、更に縮環していても良い。
11は二価の連結鎖を表し、好ましい範囲は一般式(A)におけるPA1の好ましい範囲と同様である。
一般式(1)の具体例としては以下の化合物が挙げられる。ただし、これらの化合物に限定されるわけではない。
(例示化合物(1−9)の合成)
窒素雰囲気下、化合物(A)と、1当量の塩化第一白金をベンゾニトリルに溶解させ、180℃に加熱し、3〜9時間攪拌することにより化合物(1−9)を合成した。ベンゾニトリルを用いた再結晶や、酢酸エチル、塩化メチレンを用いたカラムクロマトグラフィーによる精製を行い、、昇華前の粗体を収率50%で得た。同定はESI−MSやNMRにより行った。化合物(1−9)のNMRチャートを図12に示した。
他の一般式(1)で表される化合物も上記と同様の方法で合成することができる。
一般式(2)について説明する。
[一般式(2)中、A21及びA22は各々独立にN又はCR211を表す。L21は二価の連結基を表す。R21〜R29及びR211は各々独立に水素原子又は置換基を表す。]
21、A22はN又はCR211を表す。A21はNであることが好ましい。A22はCR211であることが好ましい。
211の好ましい範囲は一般式(1)のR111の好ましい範囲と同様である。また、R211は、R26、R27、R28又はR29と結合して環を形成してもよい。その場合、形成される環は置換基を有していてもよく、更に縮環していても良い。
21、R22、R23、R24、R25は水素原子又は置換基を表す。置換基としては特に限定されないが、置換基群Aで表される置換基が挙げられる。R21、R22、R23、R24、R25は水素原子、アルキル基、アルキルオキシ基、シアノ基、トリフルオロメチル基、アリール基、ヘテロアリール基、フッ素原子、アミノ基であることが好ましく、水素原子、アルキル基、シアノ基、トリフルオロメチル基、アリール基、アミノ基であることがより好ましく、水素原子、アルキル基、シアノ基、アリール基であることが更に好ましく、水素原子であることが特に好ましい。
21〜R23のうち少なくとも2つが互いに結合して環を形成してもよい。また、該環は置換基を有してもよい。R24とR25が互いに結合して環を形成してもよい。また、該環は置換基を有してもよい。該環としては、飽和又は不飽和の、芳香族環又は非芳香族環が挙げられ、ベンゼン環、ピリジン環、ピラジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、イミダゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、ピラゾール環、ピロール環、チオフェン環、フラン環などが挙げられる。該環の置換基としては特に限定されないが、置換基群Aで表わされる置換基が挙げられる。その場合、形成される環は置換基を有していてもよく、更に縮環していても良い。
26、R27、R28、R29の好ましい範囲は、一般式(1)のR16、R17、R18、R19の好ましい範囲と同様である。
26、R27、R211のうち少なくとも2つが互いに結合して環を形成してもよい。また、該環は置換基を有してもよい。R28、R29、R211のうち少なくとも2つが互いに結合して環を形成してもよい。また、該環は置換基を有してもよい。該環としては、飽和又は不飽和の、芳香族環又は非芳香族環が挙げられ、ベンゼン環、ピリジン環、ピラジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、イミダゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、ピラゾール環、ピロール環、チオフェン環、フラン環などが挙げられる。該環の置換基としては特に限定されないが、置換基群Aで表わされる置換基が挙げられる。その場合、形成される環は置換基を有していてもよく、更に縮環していても良い。
21の好ましい範囲は、一般式(1)のL11の好ましい範囲と同様である。
一般式(2)の具体例としては以下の化合物が挙げられる。ただし、これらの化合物に限定されるわけではない。
(例示化合物(2−12)の合成)
窒素雰囲気下、化合物(B)と、1当量の塩化第一白金をベンゾニトリルに溶解させ、加熱還流し、1〜9時間攪拌することにより化合物(2−12)を合成した。ベンゾニトリルを用いた再結晶や、塩化メチレン、ヘキサンを用いたカラムクロマトグラフィーによる精製を行い、昇華前の粗体を収率45%で得た。同定はESI−MSやNMRにより行った。化合物(2−12)のNMRチャートを図13に示した。
他の一般式(2)で表される化合物も上記と同様の方法で合成することができる。
一般式(3)について説明する。
[一般式(3)中、X31はO、S、Se、NR315、SiR316317又はCR318319を表す。L31は二価の連結基を表す。R31〜R314及びR315〜R319は各々独立に水素原子又は置換基を表す。]
31はO、S、Se、NR315、SiR316317又はCR318319を表す。X31はO、S、Se、NR315が好ましく、O、S、NR315がより好ましく、O、NR315が更に好ましい。
315〜R319は各々独立に水素原子又は置換基を表す。置換基としては特に限定されないが、置換基群Aで表される置換基が挙げられる。R315〜R319は水素原子、アルキル基、アリール基であることが好ましい。
31、R32、R33、R34の好ましい範囲は、一般式(2)におけるR21、R22、R23、R24、R25の好ましい範囲と同様である。R31とR32、及びR33とR34は互いに結合して環を形成してもよい。また、該環は置換基を有してもよい。該環としては、飽和又は不飽和の、芳香族環又は非芳香族環が挙げられ、ベンゼン環、ピリジン環、ピラジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、イミダゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、ピラゾール環、ピロール環、チオフェン環、フラン環などが挙げられる。該環の置換基としては特に限定されないが、置換基群Aで表わされる置換基が挙げられる。その場合、形成される環は置換基を有していてもよく、更に縮環していても良い。
35〜R314は水素原子又は置換基を表す。置換基としては特に限定されないが、置換基群Aで表される置換基が挙げられる。R35〜R314は水素原子、アルキル基、シアノ基、トリフルオロメチル基、アリール基、ヘテロアリール基、フッ素原子であることが好ましく、水素原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、フッ素原子であることがより好ましく、水素原子、フッ素原子であることが更に好ましく、水素原子であることが特に好ましい。
35〜R38のうち少なくとも2つが互いに結合して環を形成してもよい。また、該環は置換基を有してもよい。R39〜R319のうち少なくとも2つが互いに結合して環を形成してもよい。また、該環は置換基を有してもよい。該環としては、飽和又は不飽和の、芳香族環又は非芳香族環が挙げられ、ベンゼン環、ピリジン環、ピラジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、イミダゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、ピラゾール環、ピロール環、チオフェン環、フラン環などが挙げられる。該環の置換基としては特に限定されないが、置換基群Aで表わされる置換基が挙げられる。その場合、形成される環は置換基を有していてもよく、更に縮環していても良い。
31の好ましい範囲は一般式(1)のL11の好ましい範囲と同様である。
一般式(3)の具体例としては以下の化合物が挙げられる。ただし、これらの化合物に限定されるわけではない。
(例示化合物(3−1)の合成)
窒素雰囲気下、化合物(C)と、1当量の塩化第一白金をm−トルニトリルに溶解させ、加熱還流し、6〜12時間攪拌することにより化合物(3−1)を合成した。m−トルニトリルを用いた再結晶や、クロロホルム、ヘキサンを用いたカラムクロマトグラフィーによる精製を行い、昇華前の粗体を収率54%で得た。同定はESI−MSやNMRにより行った。化合物(3−1)のNMRチャートを図14に示した。
他の一般式(3)で表される化合物も上記と同様の方法で合成することができる。
−有機薄膜の形成−
本発明の有機薄膜は、蒸着法やスパッタ法等の乾式製膜法、溶液塗布などの湿式製膜法、転写法、印刷法等いずれによっても好適に形成することができる。
本発明の有機薄膜中の前記白金錯体は、有機薄膜を形成する全化合物の質量に対して、0.1質量%〜50質量%含有されることが好ましく、耐久性、外部量子効率の観点から1質量%〜50質量%含有されることがより好ましく、5質量%〜40質量%含有されることが更に好ましい。
ただし、モノマー発光体とエキシマー発光体のそれぞれの発光量比は、有機薄膜中の白金錯体の濃度によって決定されるが、それぞれの白金錯体によって適切な濃度が異なるため適宜選択する必要がある。
有機薄膜の膜厚は、特に限定されないが、製膜性の観点から、1nm以上1000nm以下であることが好ましく、3nm以上500nm以下であることがより好ましく、5nm以上300nm以下であることが更に好ましく、10nm以上100nm以下であることが特に好ましい。
また、製膜した際に表面が粗くなる場合があるが、その場合は膜厚は平均膜厚とする。膜厚は触針式膜厚計(Sloan社製Dektak 3ST)や、J.A.ウーラム社製分光エリプロメトリーM−2000などで測定することができる。
有機薄膜は、白金錯体とホスト材料を含むが、これら以外の成分を含んでいてもよい。主たる発光を示す発光材料は前記白金錯体であるが、前記白金錯体以外に蛍光発光材料、燐光発光材料を補助的に含んでも良く、該ドーパントは一種であっても二種以上であっても良い。
ホスト材料は電荷輸送性材料であることが好ましい。ホスト材料は一種であっても二種以上であっても良く、例えば、電子輸送性のホスト材料とホール輸送性のホスト材料を混合した構成が挙げられる。更に、有機薄膜中に電荷輸送性を有さず、発光しない材料を含んでいても良い。
<ホスト材料>
本発明に用いられるホスト材料として、以下の化合物を部分構造に含有していても良い。例えば、ピロール、インドール、カルバゾール(例えばCBP(4,4’−ジ(9−カルバゾイル)ビフェニル))、アザインドール、アザカルバゾール、トリアゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、ピラゾール、イミダゾール、チオフェン、ポリアリールアルカン、ピラゾリン、ピラゾロン、フェニレンジアミン、アリールアミン、アミノ置換カルコン、スチリルアントラセン、フルオレノン、ヒドラゾン、スチルベン、シラザン、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物、ポルフィリン系化合物、ポリシラン系化合物、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、アニリン系共重合体、チオフェンオリゴマー、ポリチオフェン等の導電性高分子オリゴマー、有機シラン、カーボン膜、ピリジン、ピリミジン、トリアジン、アントラキノジメタン、アントロン、ジフェニルキノン、チオピランジオキシド、カルボジイミド、フルオレニリデンメタン、ジスチリルピラジン、フッ素置換芳香族化合物、ナフタレンペリレン等の複素環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン、8−キノリノ−ル誘導体の金属錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾ−ルやベンゾチアゾ−ルを配位子とする金属錯体に代表される各種金属錯体及びそれらの誘導体(置換基や縮環を有していてもよい)等を挙げることができる。
有機薄膜において、前記ホスト材料の三重項最低励起エネルギー(Tエネルギー)が、前記燐光発光材料のTエネルギーより高いことが発光効率、駆動耐久性の点で好ましいが、この限りではない。
ホスト化合物の含有量は、特に限定されるものではないが、発光効率、駆動電圧の観点から、有機薄膜を形成する全化合物質量に対して15質量%以上95質量%以下であることが好ましい。
ホスト材料としては、下記一般式(4−1)又は(4−2)で表される化合物の少なくとも1つ以上を含むことが好ましい。
一般式(4−1)又は(4−2)で表される化合物は有機薄膜中に30〜99質量%含まれることが好ましく、40〜97質量%含まれることが好ましく、50〜95質量%含まれることが特に好ましい。
(一般式(4−1)及び(4−2)中、d、eは0〜3の整数を表し、少なくとも一方は1以上である。fは1〜4の整数を表す。Rは置換基を表し、d、e、fが2以上である場合Rは互いに異なっていても同じでも良い。また、Rの少なくとも1つは下記一般式(5)で表されるカルバゾール基を表す。)
(一般式(5)中、Rは置換基を表す。gは0〜8の整数を表す。gが2以上である場合Rは互いに異なっていても同じでも良い。)
はそれぞれ独立に置換基を表し、具体的にはハロゲン原子、アルコキシ基、シアノ基、トリフルオロメチル基、ニトロ基、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、又は一般式(5)で表される置換基である。Rが一般式(5)を表さない場合、好ましくは炭素数10以下のアルキル基、炭素数10以下の置換又は無置換のアリール基であり、更に好ましくは炭素数6以下のアルキル基である。
はそれぞれ独立に置換基を表し、具体的にはハロゲン原子、アルコキシ基、シアノ基、ニトロ基、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基であり、好ましくは炭素数10以下のアルキル基、炭素数10以下の置換又は無置換のアリール基、カルバゾール環基、であり、更に好ましくは炭素数6以下のアルキル基、カルバゾール環基である。
gは0〜8の整数を表し、電荷輸送を担うカルバゾール骨格を遮蔽しすぎない観点から0〜4が好ましい。また、合成容易さの観点から、カルバゾールが置換基を有する場合、窒素原子に対し、対称になるように置換基を持つものが好ましい。
一般式(4−1)において、電荷輸送能を保持する観点で、dとeの和は2以上である事が好ましい。また、駆動耐久性の観点から、他方のベンゼン環に対しRがメタ位で置換することが好ましい。具体的には以下の構造で表される化合物である事が好ましい。
一般式(4−2)において、電荷輸送能を保持する観点で、fは2以上である事が好ましい。fが2又は3の場合、同様の観点からRが互いにメタ位で置換することが好ましい。具体的には以下の構造で表される化合物である事が好ましい。
一般式(4−1)及び(4−2)が水素原子を有する場合、水素の同位体(重水素原子等)も含む。この場合、化合物中の全ての水素原子が水素同位体に置き換わっていてもよく、また一部が水素同位体を含む化合物である混合物でもよい。好ましくは一般式(5)におけるRが重水素によって置換されたものであり、特に好ましくは以下の構造が挙げられる。
更に置換基を構成する原子は、その同位体も含んでいることを表す。
一般式(4−1)及び(4−2)で表される化合物は、種々の公知の合成法を組み合わせて合成することが可能である。 最も一般的には、カルバゾール化合物に関してはアリールヒドラジンとシクロヘキサン誘導体との縮合体のアザーコープ転位反応の後、脱水素芳香族化による合成(L.F.Tieze,Th.Eicher著、高野、小笠原訳、精密有機合成、339頁(南江堂刊))が挙げられる。また、得られたカルバゾール化合物とハロゲン化アリール化合物のパラジウム触媒を用いるカップリング反応に関してはテトラヘドロン・レターズ39巻617頁(1998年)、同39巻2367頁(1998年)及び同40巻6393頁(1999年)等に記載の方法が挙げられる。反応温度、反応時間については特に限定されることはなく、前記文献に記載の条件が適用できる。また、mCPなどのいくつかの化合物は市販されているものを好適に用いる事ができる。
一般式(4−1)及び(4−2)で表される化合物は、真空蒸着プロセスで薄層を形成することが好ましいが、溶液塗布などのウェットプロセスも好適に用いることが出来る。化合物の分子量は、蒸着適性や溶解性の観点から2000以下であることが好ましく、1500以下であることがより好ましく、1200以下であることが特に好ましい。また蒸着適性の観点では、分子量が小さすぎると蒸気圧が小さくなり、気相から固相への変化がおきず、有機層を形成することが困難となるので、250以上が好ましく、300以上が特に好ましい。
一般式(4−1)及び(4−2)は、以下に示す構造若しくはその水素原子が1つ以上重水素原子で置換された化合物であることが好ましい。
以下に、一般式(4−1)及び(4−2)で表されるホスト化合物の具体例を例示するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
更に、ホスト化合物として一般式(4−1)及び(4−2)以外で表されるアリールアミン化合物、ケイ素を含む有機化合物の具体例を例示するが、本発明のホスト化合物はこれらに限定されるものではない。
(蛍光発光材料)
本発明に使用できる蛍光発光材料の例としては、例えば、ベンゾオキサゾール誘導体、ベンゾイミダゾール誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、スチリルベンゼン誘導体、ポリフェニル誘導体、ジフェニルブタジエン誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導体、ナフタルイミド誘導体、クマリン誘導体、縮合芳香族化合物、ペリノン誘導体、オキサジアゾール誘導体、オキサジン誘導体、アルダジン誘導体、ピラリジン誘導体、シクロペンタジエン誘導体、ビススチリルアントラセン誘導体、キナクリドン誘導体、ピロロピリジン誘導体、チアジアゾロピリジン誘導体、シクロペンタジエン誘導体、スチリルアミン誘導体、ジケトピロロピロール誘導体、芳香族ジメチリディン化合物、8−キノリノール誘導体の錯体やピロメテン誘導体の錯体に代表される各種錯体等、ポリチオフェン、ポリフェニレン、ポリフェニレンビニレン等のポリマー化合物、有機シラン誘導体などの化合物等が挙げられる。
(燐光発光材料)
本発明に使用できる燐光発光材料としては、例えば、US6303238B1、US6097147、WO00/57676、WO00/70655、WO01/08230、WO01/39234A2、WO01/41512A1、WO02/02714A2、WO02/15645A1、WO02/44189A1、WO05/19373A2、特開2001−247859、特開2002−302671、特開2002−117978、特開2003−133074、特開2002−235076、特開2003−123982、特開2002−170684、EP1211257、特開2002−226495、特開2002−234894、特開2001−247859、特開2001−298470、特開2002−173674、特開2002−203678、特開2002−203679、特開2004−357791、特開2006−256999、特開2007−19462、特開2007−84635、特開2007−96259等の特許文献に記載の燐光発光化合物などが挙げられ、中でも、更に好ましい発光性ドーパントとしては、Ir錯体、Pt錯体、Cu錯体、Re錯体、W錯体、Rh錯体、Ru錯体、Pd錯体、Os錯体、Eu錯体、Tb錯体、Gd錯体、Dy錯体、及びCe錯体が挙げられる。特に好ましくは、Ir錯体、Pt錯体、又はRe錯体であり、中でも金属−炭素結合、金属−窒素結合、金属−酸素結合、金属−硫黄結合の少なくとも一つの配位様式を含むIr錯体、Pt錯体、又はRe錯体が好ましい。更に、発光効率、駆動耐久性、色度等の観点で、3座以上の多座配位子を含むIr錯体、Pt錯体、又はRe錯体が特に好ましい。
〔有機電界発光素子〕
本発明の有機電界発光素子について説明する。
本発明の有機電界発光素子は、基板上に、一対の電極と、該電極間に発光層を含む少なくとも一層の有機層とを有する有機電界発光素子であって、該有機層のうち少なくとも一層に、白金錯体、及びホスト材料を含み、該白金錯体が440nm以上480nm以下の範囲にモノマー発光に由来する発光極大波長を有し、かつ、530nm以上650nm以下の範囲にエキシマー発光に由来する発光極大波長を有しており、前記白金錯体が、前記一般式(A)で表される。
本発明の有機電界発光素子は、好ましくは発光層に前記白金錯体、及びホスト材料を含む。
本発明の有機電界発光素子において、発光層は有機層であるが、更に複数の有機層を有していてもよい。
発光素子の性質上、陽極及び陰極のうち少なくとも一方の電極は、透明若しくは半透明であることが好ましい。
図15は、本発明に係る有機電界発光素子の構成の一例を示している。図15に示される本発明に係る有機電界発光素子10は、支持基板2上において、陽極3と陰極9との間に発光層6が挟まれている。具体的には、陽極3と陰極9との間に正孔注入層4、正孔輸送層5、発光層6、正孔ブロック層7、及び電子輸送層8がこの順に積層されている。
<有機層の構成>
前記有機層の層構成としては、特に制限はなく、有機電界発光素子の用途、目的に応じて適宜選択することができるが、前記透明電極上に又は前記背面電極上に形成されるのが好ましい。この場合、有機層は、前記透明電極又は前記背面電極上の前面又は一面に形成される。
有機層の形状、大きさ、及び厚み等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
具体的な層構成として、下記が挙げられるが本発明はこれらの構成に限定されるものではない。
・陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極、
・陽極/正孔輸送層/発光層/ブロック層/電子輸送層/陰極、
・陽極/正孔輸送層/発光層/ブロック層/電子輸送層/電子注入層/陰極、
・陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/ブロック層/電子輸送層/陰極、
・陽極/正孔輸送層/ブロック層/発光層/電子輸送層/陰極、
・陽極/正孔輸送層/ブロック層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極、
・陽極/正孔注入層/正孔輸送層/ブロック層/発光層/電子輸送層/陰極、
・陽極/正孔注入層/正孔輸送層/ブロック層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極、
・陽極/正孔注入層/正孔輸送層/ブロック層/発光層/ブロック層/電子輸送層/電子注入層/陰極、
・陽極/正孔注入層/正孔輸送層/ブロック層/発光層/ブロック層/電子注入層/陰極、
・陽極/正孔注入層/正孔輸送層/ブロック層/発光層/ブロック層/電子輸送層/陰極、
・陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/ブロック層/電子輸送層/電子注入層/陰極、
・陽極/正孔注入層/正孔輸送層/ブロック層/発光層/ブロック層/電子輸送層/電子注入層/陰極、
・陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極。
有機電界発光素子の素子構成、基板、陰極及び陽極については、例えば、特開2008−270736号公報に詳述されており、該公報に記載の事項を本発明に適用することができる。
<基板>
基板としては、有機層から発せられる光を散乱又は減衰させない基板であることが好ましい。有機材料の場合には、耐熱性、寸法安定性、耐溶剤性、電気絶縁性、及び加工性に優れていることが好ましい。
<陽極>
陽極は、通常、有機層に正孔を供給する電極としての機能を有していればよく、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて、公知の電極材料の中から適宜選択することができる。前述のごとく、陽極は、通常透明陽極として設けられる。
<陰極>
陰極は、通常、有機層に電子を注入する電極としての機能を有していればよく、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて、公知の電極材料の中から適宜選択することができる。
基板、陽極、陰極については、特開2008−270736号公報の段落番号〔0070〕〜〔0089〕に記載の事項を本発明に適用することができる。
−有機層の形成−
本発明の有機電界発光素子における有機層は、蒸着法やスパッタ法等の乾式製膜法、溶液塗布などの湿式製膜法、転写法、印刷法等いずれによっても好適に形成することができる。
(発光層)
<発光材料>
本発明における発光材料は燐光性金属錯体であることが好ましく、前記一般式(A)で表される白金錯体であることが好ましい。一般式(A)で表される白金錯体については、前記有機薄膜における一般式(A)で表される白金錯体と同様であり、好ましい範囲も同様である。
発光層中の発光材料は、発光層中に一般的に発光層を形成する全化合物の質量に対して、0.1質量%〜50質量%含有されることが好ましく、耐久性、外部量子効率の観点から1質量%〜50質量%含有されることがより好ましく、5質量%〜40質量%含有されることが更に好ましい。
ただし、モノマー発光体とエキシマー発光体のそれぞれの発光量比は、発光層中の金属錯体の濃度によって決定されるが、発光材料によって適切な濃度が異なるため適宜選択する必要がある。
発光層の厚さは、特に限定されるものではないが、通常、2nm〜500nmであるのが好ましく、中でも、外部量子効率の観点で、3nm〜200nmであるのがより好ましく、5nm〜100nmであるのが更に好ましい。
発光層は、発光材料のみで構成されていても良く、ホスト材料と発光材料の混合層とした構成でも良い。主たる発光を示す発光材料は前記白金錯体であるが、前記白金錯体以外に蛍光発光材料、燐光発光材料を補助的に含んでも良く、該ドーパントは一種であっても二種以上であっても良い。
ホスト材料は電荷輸送性材料であることが好ましい。ホスト材料は一種であっても二種以上であっても良く、例えば、電子輸送性のホスト材料とホール輸送性のホスト材料を混合した構成が挙げられる。更に、発光層中に電荷輸送性を有さず、発光しない材料を含んでいても良い。
また、発光層は一層であることが好ましいが、二層以上の多層であってもよい。また、それぞれの発光層が異なる発光色で発光してもよい。
本発明の有機電界発光素子における有機層に用いられるホスト材料として、前記有機薄膜に用いられるホスト材料と同様であり、好ましい範囲も同様である。
ホスト化合物の含有量は、特に限定されるものではないが、発光効率、駆動電圧の観点から、発光層を形成する全化合物質量に対して15質量%以上95質量%以下であることが好ましい。
本発明の有機電界発光素子における有機層に用いることができる蛍光発光材料、及び燐光発光材料は、前記有機薄膜に用いることができる蛍光発光材料、及び燐光発光材料と同様であり、好ましい範囲も同様である。
−正孔注入層、正孔輸送層−
正孔注入層、正孔輸送層は、陽極又は陽極側から正孔を受け取り陰極側に輸送する機能を有する層である。
本発明に関し、有機層として、電子受容性ドーパントを含有する正孔注入層又は正孔輸送層を含むことが好ましい。
−電子注入層、電子輸送層−
電子注入層、電子輸送層は、陰極又は陰極側から電子を受け取り陽極側に輸送する機能を有する層である。
正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層、電子輸送層については、特開2008−270736号公報の段落番号〔0165〕〜〔0167〕に記載の事項を本発明に適用することができる。
−正孔ブロック層−
正孔ブロック層は、陽極側から発光層に輸送された正孔が、陰極側に通りぬけることを防止する機能を有する層である。本発明において、発光層と陰極側で隣接する有機層として、正孔ブロック層を設けることができる。
正孔ブロック層を構成する有機化合物の例としては、アルミニウム(III)ビス(2−メチル−8−キノリナト)4−フェニルフェノレート(Aluminum(III)bis(2−methyl−8−quinolinato)4−phenylphenolate(BAlqと略記する))等のアルミニウム錯体、トリアゾール誘導体、2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(2,9−Dimethyl−4,7−diphenyl−1,10−phenanthroline(BCPと略記する))等のフェナントロリン誘導体、等が挙げられる。
正孔ブロック層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが更に好ましい。
正孔ブロック層は、上述した材料の一種又は二種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
−電子ブロック層−
電子ブロック層は、陰極側から発光層に輸送された電子が、陽極側に通りぬけることを防止する機能を有する層である。本発明において、発光層と陽極側で隣接する有機層として、電子ブロック層を設けることができる。
電子ブロック層を構成する有機化合物の例としては、例えば前述の正孔輸送材料として挙げたものが適用できる。
電子ブロック層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、2nm〜200nmであるのがより好ましく、3nm〜100nmであるのが更に好ましい。
電子ブロック層は、上述した材料の一種又は二種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
<保護層>
本発明において、有機EL素子全体は、保護層によって保護されていてもよい。
保護層については、特開2008−270736号公報の段落番号〔0169〕〜〔0170〕に記載の事項を本発明に適用することができる。
<封止容器>
本発明の素子は、封止容器を用いて素子全体を封止してもよい。
封止容器については、特開2008−270736号公報の段落番号〔0171〕に記載の事項を本発明に適用することができる。
(駆動)
本発明の有機電界発光素子は、陽極と陰極との間に直流(必要に応じて交流成分を含んでもよい)電圧(通常2ボルト〜15ボルト)、又は直流電流を印加することにより、発光を得ることができる。
本発明の有機電界発光素子の駆動方法については、特開平2−148687号、同6−301355号、同5−29080号、同7−134558号、同8−234685号、同8−241047号の各公報、特許第2784615号、米国特許5828429号、同6023308号の各明細書等に記載の駆動方法を適用することができる。
本発明の発光素子は、種々の公知の工夫により、光取り出し効率を向上させることができる。例えば、基板表面形状を加工する(例えば微細な凹凸パターンを形成する)、基板・ITO層・有機層の屈折率を制御する、基板・ITO層・有機層の膜厚を制御すること等により、光の取り出し効率を向上させ、外部量子効率を向上させることが可能である。
本発明の発光素子は、陽極側から発光を取り出す、いわゆるトップエミッション方式であっても良い。
本発明における有機EL素子は、共振器構造を有しても良い。例えば、透明基板上に、屈折率の異なる複数の積層膜よりなる多層膜ミラー、透明又は半透明電極、発光層、及び金属電極を重ね合わせて有する。発光層で生じた光は多層膜ミラーと金属電極を反射板としてその間で反射を繰り返し共振する。
別の好ましい態様では、透明基板上に、透明又は半透明電極と金属電極がそれぞれ反射板として機能して、発光層で生じた光はその間で反射を繰り返し共振する。
共振構造を形成するためには、2つの反射板の有効屈折率、反射板間の各層の屈折率と厚みから決定される光路長を所望の共振波長の得るのに最適な値となるよう調整される。第一の態様の場合の計算式は特開平9−180883号明細書に記載されている。第2の態様の場合の計算式は特開2004−127795号明細書に記載されている。
本発明の有機電界発光素子の外部量子効率としては、3%以上が好ましく、5%以上がより好ましい。外部量子効率の数値は20℃で素子を駆動したときの外部量子効率の最大値、若しくは、20℃で素子を駆動したときの100〜500cd/m付近での外部量子効率の値を用いることができる。
本発明の有機電界発光素子の内部量子効率は、15%以上であることが好ましく、25%以上が更に好ましく、50%以上が更に好ましい。素子の内部量子効率は、外部量子効率を光取り出し効率で除して算出される。通常の有機EL素子では光取り出し効率は約20%であるが、基板の形状、電極の形状、有機層の膜厚、無機層の膜厚、有機層の屈折率、無機層の屈折率等を工夫することにより、光取り出し効率を20%以上にすることが可能である。
(本発明の発光素子の用途)
本発明の発光素子は、発光装置、ピクセル、表示素子、ディスプレイ、バックライト、電子写真、照明光源、記録光源、露光光源、読み取り光源、標識、看板、インテリア、又は光通信等に好適に利用できる。特に、発光装置、照明装置、表示装置等の発光輝度が高い領域で駆動されるデバイスに好ましく用いられる。
次に、図16を参照して本発明の発光装置について説明する。
本発明の発光装置は、前記有機電界発光素子を用いてなる。
図16は、本発明の発光装置の一例を概略的に示した断面図である。
図16の発光装置20は、透明基板(支持基板)2、有機電界発光素子10、封止容器11等により構成されている。
有機電界発光素子10は、基板2上に、陽極(第一電極)3、有機層11、陰極(第二電極)9が順次積層されて構成されている。また、陰極9上には、保護層12が積層されており、更に、保護層12上には接着層14を介して封止容器16が設けられている。なお、各電極3、9の一部、隔壁、絶縁層等は省略されている。
ここで、接着層14としては、エポキシ樹脂等の光硬化型接着剤や熱硬化型接着剤を用いることができ、例えば熱硬化性の接着シートを用いることもできる。
本発明の発光装置の用途は特に制限されるものではなく、例えば、照明装置のほか、テレビ、パーソナルコンピュータ、携帯電話、電子ペーパ等の表示装置とすることができる。
(照明装置)
次に、図17を参照して本発明の実施形態に係る照明装置について説明する。
図17は、本発明の実施形態に係る照明装置の一例を概略的に示した断面図である。
本発明の実施形態に係る照明装置40は、図3に示すように、前述した有機EL素子10と、光散乱部材30とを備えている。より具体的には、照明装置40は、有機EL素子10の基板2と光散乱部材30とが接触するように構成されている。
光散乱部材30は、光を散乱できるものであれば特に制限されないが、図3においては、透明基板31に微粒子32が分散した部材とされている。透明基板31としては、例えば、ガラス基板を好適に挙げることができる。微粒子32としては、透明樹脂微粒子を好適に挙げることができる。ガラス基板及び透明樹脂微粒子としては、いずれも、公知のものを使用できる。このような照明装置40は、有機電界発光素子10からの発光が散乱部材30の光入射面30Aに入射されると、入射光を光散乱部材30により散乱させ、散乱光を光出射面30Bから照明光として出射するものである。
以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明の範囲は以下の実施例に制限されるものではない。
なお、実施例及び比較例に用いた有機材料は全て昇華精製したものを用いた。また、以下の実施例1、4、5、6、8、9、10及び11は、参考例1、4、5、6、8、9、10及び11とそれぞれ読み替えるものとする。
〔有機電界発光素子の作製及び評価〕
〔実施例1〕
0.5mm厚み、2.5cm角のITO膜を有するガラス基板(ジオマテック社製、表面抵抗10Ω/□)を洗浄容器に入れ、2−プロパノール中で超音波洗浄した後、30分間UV−オゾン処理を行った。この透明陽極(ITO膜)上に真空蒸着法にて以下の有機層(有機化合物層)を順次蒸着した。
本明細書の実施例における蒸着速度は、特に断りのない場合は0.2nm/秒である。蒸着速度は水晶振動子を用いて測定した。以下に記載の膜厚も水晶振動子を用いて測定したものである。
洗浄したITO基板を蒸着装置に入れ、4,4’,4’’−トリス(2−ナフチルフェニルアミノ)トリフェニルアミン(2−TNATA)、2,3,5,6−テトラフルオロ−7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン(F−TCNQ)を99.7:0.3の質量比で120nm共蒸着し、更にこの上にα−NPDを7nm蒸着し、更にこの上に化合物(H−26)を3nm蒸着した。この上に白金錯体として化合物(1−1)、ホスト材料として化合物(H−2)を15:85の質量比で30nm共蒸着し(発光層)、更にこの上にBAlqを30nm蒸着した。
得られた有機薄膜上にパターニングしたマスク(発光面積が4mm×5mmとなる)を設置し、フッ化リチウムを1nm蒸着した後アルミニウムを70nm蒸着した。これを大気に触れさせること無く、アルゴンガスで置換したグローブボックス内に入れ、ステンレス製の封止缶及び紫外線硬化型の接着剤(XNR5516HV、長瀬チバ(株)製)を用いて封止し、実施例1の有機電界発光素子を作製した。
作製した有機電界素子に直流定電圧を印加したところ、電球色に近い白色発光が観測された。図1には電流密度が11.6mA/cmのときに得られる電界発光スペクトルを示した。また、電流密度2.5mA/cmのとき、得られる輝度は279cd/cm、電流効率は11.2cd/A、電力効率は5.0lm/w、CIExy色度座標は(0.44、0.39)であった。また、電流密度変化に対する、発光スペクトル変化は非常に小さく、CIExy色度座標の変化で表すと(0.46、0.39)から(0.42、0.40)であった。この変化は比較例1のときよりも小さく、電流密度にかかわらず、同一色を発光することがわかった。
得られた有機電界発光素子について、以下のようにして発光波長、エレクトロルミネッセンス強度、及び外部量子効率を求めた。
東陽テクニカ製ソースメジャーユニット2400を用いて、直流電圧を素子に印加し発光させ、その輝度をトプコン社製輝度計BM−8を用いて測定した。発光スペクトルと発光波長は浜松ホトニクス製スペクトルアナライザーPMA−11を用いて測定し、CIExy色度座標を求めた。これらを元に外部量子効率を輝度換算法により算出した。
下記表1に最短発光極大波長と最長発光極大波長の値、外部量子効率ηext、CIExy色度座標値を示した。また、図1には実施例1の有機電界発光素子の発光波長とエレクトロルミネッセンス強度の関係を示した。
〔実施例2〕
実施例1の白金錯体を化合物(1−12)に置き換え、その他は実施例1と同様にして素子を作製し、評価した。作製した有機電界素子に直流定電圧を印加したところ、電球色に近い白色発光が観測された。図2には電流密度が11.6mA/cmのときに得られる電界発光スペクトルを示した。また、電流密度2.5mA/cmのとき、得られる輝度は249cd/cm、電流効率は9.9cd/A、電力効率は4.4lm/w、CIExy色度座標は(0.47、0.38)であった。本素子においても、実施例1で見られたように、電流密度変化に対する、発光スペクトル変化は非常に小さかった。
〔実施例3〕
実施例1の白金錯体を化合物(1−9)に置き換え、その他は実施例1と同様にして素子を作製し、評価した。作製した有機電界素子に直流定電圧を印加したところ、白色発光が観測された。図3には電流密度が11.6mA/cmのときに得られる電界発光スペクトルを示した。また、電流密度2.5mA/cmのとき、得られる輝度は239cd/cm、電流効率は9.6cd/A、電力効率は4.1lm/w、CIExy色度座標は(0.37、0.36)であった。本素子においても、実施例1で見られたように、電流密度変化に対する、発光スペクトル変化は非常に小さかった。
〔実施例4〕
実施例1の白金錯体を化合物(2−7)に置き換え、その他は実施例1と同様にして素子を作製し、評価した。作製した有機電界素子に直流定電圧を印加したところ、昼光色の白色発光が観測された。図4には電流密度が25mA/cmのときに得られる電界発光スペクトルを示した。また、電流密度2.5mA/cmのとき、得られる輝度は268cd/cm、電流効率は10.7cd/A、電力効率は4.6lm/w、CIExy色度座標は(0.31、0.35)であった。本素子においても、実施例1で見られたように、電流密度変化に対する、発光スペクトル変化は非常に小さかった。
〔実施例5〕
実施例1の白金錯体を化合物(2−12)に置き換え、その他は実施例1と同様にして素子を作製し、評価した。作製した有機電界素子に直流定電圧を印加したところ、昼光色の白色発光が観測された。図5には電流密度が11.6mA/cmのときに得られる電界発光スペクトルを示した。また、電流密度2.5mA/cmのとき、得られる輝度は461cd/cm、電流効率は18.4cd/A、電力効率は8.7lm/w、CIExy色度座標は(0.33、0.35)であった。本素子においても、実施例1で見られたように、電流密度変化に対する、発光スペクトル変化は非常に小さかった。
〔比較例1〕
比較例1の詳細については特開2005−514754の実施例2と同様に素子を作製した。
〔比較例2〕
比較例2の詳細については特開2005−514754の実施例4と同様に素子を作製した。
表1から、本発明の実施例1〜5は、比較例1、2に比べて、幅広い色温度の白色光を発することが分かった。更に、比較例1、2に比べて、最高で約2.5倍もの高い外部量子効率を示した。また、比較例1、2に比べて発光スペクトルの電流密度依存性もより改善されることが分かった。
〔有機薄膜の作製及び評価〕
〔実施例6〕
白金錯体として化合物(1−1)、10質量%、ホスト材料として化合物(H−2)を90質量%の比率でガラス基板に蒸着した(膜厚50nm)。
得られた有機薄膜について、以下のようにして発光波長、フォトルミネッセンス強度を求めた。
発光スペクトルと発光波長は浜松ホトニクス製スペクトルアナライザーPMA−11を用いて測定し、CIExy色度座標を求めた。
下記表2に最短発光極大波長と最長発光極大波長の値、CIExy色度座標値を示した。また、図6には実施例6の有機薄膜の発光スペクトルを示した。
〔実施例7〕
実施例6の白金錯体を化合物(1−9)に置き換え、その他は実施例6と同様にして有機薄膜を作製し、評価した。また、図7には実施例7の有機薄膜の発光スペクトルを示した。
〔実施例8〕
実施例6の白金錯体を化合物(2−7)に置き換え、その他は実施例6と同様にして有機薄膜を作製し、評価した。また、図8には実施例8の有機薄膜の発光スペクトルを示した。
〔実施例9〕
実施例6の白金錯体を化合物(2−12)に置き換え、その他は実施例6と同様にして有機薄膜を作製し、評価した。また、図9には実施例9の有機薄膜の発光スペクトルを示した。
〔実施例10〕
実施例9のホスト材料を化合物(H−70)に置き換え、その他は実施例9と同様にして有機薄膜を作製し、評価した。また、図10には実施例10の有機薄膜の発光スペクトルを示した。
〔実施例11〕
実施例6の白金錯体を化合物(3−1)、ホスト材料を(H−28)に置き換え、その他は実施例5と同様にして有機薄膜を作製し、評価した。また、図11には実施例11の有機薄膜の発光スペクトルを示した。
有機薄膜において、530nm以上650nm以下の範囲にブロードなエキシマー発光を示す白金錯体は、EL素子においてもエキシマー発光を示すことが実施例1、3、4、5から実証される。従って、実施例11の化合物(3−1)において、エキシマー発光が観測されたことから、EL素子においてもエキシマー発光が観測されることが容易に予測される。
2・・・基板
3・・・陽極
4・・・正孔注入層
5・・・正孔輸送層
6・・・発光層
7・・・正孔ブロック層
8・・・電子輸送層
9・・・陰極
10・・・有機電界発光素子(有機EL素子)
11・・・有機層
12・・・保護層
14・・・接着層
16・・・封止容器
20・・・発光装置
30・・・光散乱部材
30A・・・光入射面
30B・・・光出射面
32・・・微粒子
40・・・照明装置

Claims (14)

  1. 白金錯体、及びホスト材料を含む有機薄膜であって、該白金錯体が440nm以上480nm以下の範囲にモノマー発光に由来する発光極大波長を有し、かつ、530nm以上650nm以下の範囲にエキシマー発光に由来する発光極大波長を有しており、前記白金錯体が、下記一般式(1)または(3)で表される有機薄膜。
    [一般式(1)中、A11及びA12は各々独立にN又はCR111を表す。L11は二価の連結基を表す。R11 14 、R 16 19及びR111は各々独立に水素原子又は置換基を表す。 15 はアルキル基を表す。
    [一般式(3)中、X31 はS、Se、SiR316317又はCR318319を表す。L31は二価の連結基を表す。R31〜R314及びR315〜R319は各々独立に水素原子又は置換基を表す。ただし、R35〜R38のうちの少なくとも2つが互いに結合して環を形成することはない。]
  2. 前記白金錯体が前記一般式(1)で表される化合物である請求項1に記載の有機薄膜。
  3. 前記白金錯体が前記一般式(3)で表される化合物である請求項1に記載の有機薄膜。
  4. 前記ホスト材料が下記一般式(4−1)又は(4−2)で表される化合物である請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機薄膜。
    (一般式(4−1)及び(4−2)中、d、eは0〜3の整数を表し、少なくとも一方は1以上である。fは1〜4の整数を表す。Rは置換基を表し、d、e、fが2以上である場合Rは互いに異なっていても同じでも良い。また、Rの少なくとも1つは下記一般式(5)で表されるカルバゾール基を表す。)
    (一般式(5)中、Rは置換基を表す。gは0〜8の整数を表す。gが2以上である場合Rは互いに異なっていても同じでも良い。)
  5. 前記ホスト材料がアリールアミン化合物である請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機薄膜。
  6. 前記ホスト材料がケイ素を含む有機化合物である請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機薄膜。
  7. 基板上に、一対の電極と、該電極間に発光層を含む少なくとも一層の有機層とを有する有機電界発光素子であって、該有機層のうち少なくとも一層に、白金錯体、及びホスト材料を含み、該白金錯体が440nm以上480nm以下の範囲にモノマー発光に由来する発光極大波長を有し、かつ、530nm以上650nm以下の範囲にエキシマー発光に由来する発光極大波長を有しており、前記白金錯体が、下記一般式(1)または(3)で表される有機電界発光素子。
    [一般式(1)中、A11及びA12は各々独立にN又はCR111を表す。L11は二価の連結基を表す。R11 14 、R 16 19及びR111は各々独立に水素原子又は置換基を表す。 15 はアルキル基を表す。
    [一般式(3)中、X31 はS、Se、SiR316317又はCR318319を表す。L31は二価の連結基を表す。R31〜R314及びR315〜R319は各々独立に水素原子又は置換基を表す。ただし、R35〜R38のうちの少なくとも2つが互いに結合して環を形成することはない。]
  8. 前記白金錯体が前記一般式(1)で表される化合物である請求項7に記載の有機電界発光素子。
  9. 前記白金錯体が前記一般式(3)で表される化合物である請求項7に記載の有機電界発光素子。
  10. 前記ホスト材料が下記一般式(4−1)又は(4−2)で表される化合物であることを特徴とする請求項7〜9のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
    (一般式(4−1)及び(4−2)中、d、eは0〜3の整数を表し、少なくとも一方は1以上である。fは1〜4の整数を表す。Rは置換基を表し、d、e、fが2以上である場合Rは互いに異なっていても同じでも良い。また、Rの少なくとも1つは下記一般式(5)で表されるカルバゾール基を表す。)
    (一般式(5)中、Rは置換基を表す。gは0〜8の整数を表す。gが2以上である場合Rは互いに異なっていても同じでも良い。)
  11. 前記ホスト材料がアリールアミン化合物である請求項7〜9のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
  12. 前記ホスト材料がケイ素を含む有機化合物である請求項7〜9のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
  13. 前記請求項7〜12のいずれか1項に記載の有機電界発光素子を含む発光装置。
  14. 前記請求項7〜12のいずれか1項に記載の有機電界発光素子を含む照明装置。
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