JP5671141B2 - 通信制御方法及びホーム基地局 - Google Patents

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Description

本発明は、移動通信システムにおける通信制御方法及びホーム基地局に関する。
移動通信システムの標準化プロジェクトである3GPP(3rd Generation Partnership Project)は、3GPPリリース10以降において、LTE(Long Term Evolution)を高度化したLTE Advancedの標準化を進めている。
3GPPリリース10には、ホーム基地局によるLIPA(Local Internet Protocol Access)機能が規定されている(非特許文献1及び2参照)。ホーム基地局は、住居や会社に設けられる小型基地局であり、フェムトセル基地局と称されることもある。
LIPAは、ユーザ端末と、当該ユーザ端末と同一の住居(又は会社)IPネットワーク内のローカル機器との間に、ホーム基地局を経由し、かつオペレータのコアネットワークを経由しないLIPAコネクション(LIPA PDNコネクション)を確立し、当該LIPAコネクションにより通信する機能である。LIPAは、ユーザデータをコアネットワークに流さないので、コアネットワークのトラフィック負荷を軽減できる。
3GPPリリース10は、LIPAコネクションのモビリティをサポートしない。このため、LIPAコネクションを有するユーザ端末がホーム基地局から他の基地局に移るときは、当該コネクションは常に開放される。よって、ユーザ端末がそれまで接続していたローカル機器と再び通信する場合には、再接続処理が必要となるため、通信が中断する。
3GPP技術仕様 TS 23.401 V10.3.0, "4.3.16 Local IP Access (LIPA) function" 3GPP技術仕様 TS 36.300 V10.3.0, "4.6.5 Support of LIPA with HeNB"
3GPPリリース10に次いで、仕様が将来的に策定されるリリース11は、LIPAをサポートするホーム基地局間では、LIPAコネクションのモビリティをサポートすること、すなわち、LIPAコネクションを維持しながらハンドオーバを可能にすることが想定される。
しかしながら、現行の仕様においては、LIPAコネクションを有するユーザ端末がホーム基地局から他の基地局に移るときは、LIPAコネクションは常に開放されると規定されているため、LIPAコネクションのモビリティをサポートできない問題がある。
そこで、本発明は、LIPAコネクションのモビリティをサポートできる通信制御方法及びホーム基地局を提供することを目的とする。
本発明に係る通信制御方法の第1の特徴は、3GPP規格で規定されるLIPAをサポートするホーム基地局(ソースHeNB200−1)における通信制御方法であって、LIPAコネクションを有するユーザ端末(UE100)について前記ホーム基地局からターゲット基地局へのハンドオーバ手順を開始する際に、前記ユーザ端末が前記LIPAコネクションを有する旨の情報をハンドオーバ要求に含めて前記ターゲット基地局へ送信するステップ(ステップS103)と、前記ターゲット基地局が前記ハンドオーバ要求を許可すれば、前記LIPAコネクションを開放することなく前記ハンドオーバ手順を継続するステップ(ステップS106、S107)と、を有することを要旨とする。
本発明に係るホーム基地局の第1の特徴は、3GPP規格で規定されるLIPAをサポートするホーム基地局(ソースHeNB200−1)であって、LIPAコネクションを有するユーザ端末(UE100)について前記ホーム基地局からターゲット基地局へのハンドオーバ手順を開始する際に、前記ユーザ端末が前記LIPAコネクションを有する旨の情報をハンドオーバ要求に含めて前記ターゲット基地局へ送信し、前記ターゲット基地局が前記ハンドオーバ要求を許可すれば、前記LIPAコネクションを開放することなく前記ハンドオーバ手順を継続する、ように構成されていることを要旨とする。
本発明に係る通信制御方法の第2の特徴は、ホーム基地局(ターゲットHeNB200−2)における通信制御方法であって、3GPP規格で規定されるLIPAをサポートする他のホーム基地局(ソースHeNB200−1)から送信され、ユーザ端末(UE100)がLIPAコネクションを有する旨の情報を含んだハンドオーバ要求を受信するステップ(ステップS103)と、前記ホーム基地局が前記LIPAをサポートしていることに応じて、前記他のホーム基地局からの前記ハンドオーバ要求を許可するステップ(ステップS105)と、を有することを要旨とする。
本発明に係るホーム基地局の第2の特徴は、ホーム基地局(ターゲットHeNB200−2)であって、3GPP(3rd Generation Partnership Project)規格で規定されるLIPA(Local Internet Protocol Access)をサポートする他のホーム基地局(ソースHeNB200−1)から送信され、ユーザ端末(UE100)がLIPAコネクションを有する旨の情報を含んだハンドオーバ要求を受信し、前記ホーム基地局が前記LIPAをサポートしていることに応じて、前記他のホーム基地局からの前記ハンドオーバ要求を許可する、ように構成されていることを要旨とする。
本発明の実施形態に係る移動通信システムの全体構成図である。 本発明の実施形態に係るユーザ端末のブロック図である。 本発明の実施形態に係るホーム基地局のブロック図である。 本発明の実施形態に係るホーム基地局の動作を説明するための図である。 ターゲット基地局がLIPAをサポートしている場合の移動通信システムの動作シーケンスである。 ターゲット基地局がLIPAをサポートしていない場合の移動通信システムの動作シーケンスである。 その他の実施形態に係る移動通信システムの構成図である。 その他の実施形態に係る移動通信システムの動作シーケンス図である。
図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。以下の実施形態における図面において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付す。
(移動通信システムの構成)
図1は、本実施形態に係る移動通信システムの全体構成図である。本実施形態に係る移動通信システムは、3GPPで仕様が策定されているLTE−Advanced(3GPPリリース10以降)に基づいて構成される。
図1に示すように、本実施形態に係る移動通信システムは、ホーム基地局(Home evolved Node B:HeNB)200と、ユーザ端末(User Equipment:UE)100と、ローカル機器(Local Entitiy:LE)301〜303と、ゲートウェイ(GW)310と、を有する。本実施形態では、HeNB200、UE100、LE301〜303、GW310のそれぞれは、同一の住居R内のIPネットワークにある。
HeNB200は、小型のセルを形成し、当該セル内にあるUE100との無線通信を行う。セルとは、無線通信エリアの最小単位である。
HeNB200には、LIPAを実施するためのローカルゲートウェイ(L−GW)の機能が設けられる。LIPAとは、HeNBサブシステム以外のオペレータネットワーク(コアネットワーク400)をユーザプレーンが横断することなく、HeNB200を介して接続されたIP対応UE100が、同一の住居/会社のIPネットワーク内の他のIP対応エンティティにアクセス可能にする機能である。
HeNB200(詳細には、HeNB200に設けられるL−GW)は、LIPAコネクションの確立や開放を行う。図1において実線の矢印は、UE100とLE301との間のLIPAコネクションを介して流れるユーザデータを表している。これに対し、図1において破線の矢印は、LIPAを実施しない場合にコアネットワーク400を介して流れるユーザデータを表している。LIPAを実施することにより、ユーザデータがコアネットワーク400に流れないため、コアネットワーク400のトラフィック負荷を軽減できる。
UE100は、ユーザが所持する可搬型の無線通信装置であり、IP通信可能に構成される。本実施形態では、UE100は、LE301との間に、HeNB200を経由するLIPAコネクションを有している。UE100は、当該LIPAコネクションを用いてLE301との通信を行う。
LE301〜303のそれぞれは、IP通信可能な機器である。本実施形態では、LE301はPC(Personal Computer)であり、LE302はサーバであり、LE303はプリンタである。
GW310は、住居R内のIPネットワーク内で送受信されるデータを中継したり、住居R内のIPネットワークとインターネット500との間でプロトコル変換を行ったりする。
コアネットワーク400は、サービングゲートウェイ(S−GW)410と、モビリティ管理エンティティ(MME)420と、PDNゲートウェイ(P−GW)430と、を有する。
S−GW410は、ユーザプレーンに対応して設けられており、ユーザデータの転送制御を行うように構成される。
MME420は、コントロールプレーンに対応して設けられており、UE100に対する各種モビリティ管理を行うように構成される。
HeNB200と、S−GW410/MME420との間の伝送路は、S1インターフェイスと称される。なお、HeNB200と他のHeNBとの間の基地局間伝送路は、X2インターフェイスと称される。
P−GW430は、コアネットワーク400からインターネット500への入り口、及びインターネット500からコアネットワーク400への出口として機能する。
なお、図1には図示していないが、HeNB200とS−GW410/MME420との間に、複数のHeNB200を収容するHeNBゲートウェイ(HeNB GW)が設けられることがある。
(UEの構成)
次に、本実施形態に係るUE100の構成を説明する。図2は、UE100のブロック図である。
図2に示すように、UE100は、アンテナ101と、無線通信部110と、ユーザインターフェイス部120と、記憶部130と、制御部140と、バッテリ150と、を有する。
無線通信部110は、アンテナ101を介して無線通信を行うように構成される。送信については、無線通信部110は、制御部140から入力されるベースバンド信号のアップコンバート及び増幅等を行って無線信号をアンテナ101から出力する。受信については、無線通信部110は、アンテナ101から入力される受信信号の増幅及びダウンコンバート等を行った後、ベースバンド信号を制御部140に出力する。
ユーザインターフェイス部120は、音声が入力されるマイクや、音声を出力するスピーカ、画像を表示するディスプレイ、ユーザによって押下されるボタンなどを含む。
記憶部130は、例えばメモリを用いて構成されており、制御部140による制御等に用いられる各種の情報を記憶する。
制御部140は、例えばCPUを用いて構成されており、UE100の各種の機能を制御する。
バッテリ150は、UE100の各ブロックに対して供給すべき電力を蓄える。
このように構成されたUE100において、制御部140は、通信実行中の状態(コネクテッドモードと称される)において、無線通信部110が受信した参照信号の受信状態(参照信号受信電力や参照信号受信品質)をセル毎に測定し、セル毎の測定結果をサービング基地局に対して報告するよう制御する。
このような報告はメジャメントレポートと称される。サービング基地局は、当該メジャメントレポートに基づいて、UE100についてハンドオーバを行うか否かを決定する。ハンドオーバとは、コネクテッドモードのUE100がサービングセルを切り替える動作である。なお、メジャメントレポートは、周期的に送信する設定(Periodic)と、ハンドオーバ可能なトリガ条件が満たされるまで送信しない設定(Event trigger)とがある。
(HeNBの構成)
次に、本実施形態に係るHeNB200の構成を説明する。図3は、HeNB200のブロック図である。
図3に示すように、HeNB200は、アンテナ201と、無線通信部210と、ネットワーク通信部220と、記憶部230と、制御部240と、を有する。
無線通信部210は、アンテナ201を介して無線通信を行うように構成される。送信については、無線通信部210は、制御部240から入力されるベースバンド信号のアップコンバート及び増幅等を行って無線信号をアンテナ201から出力する。受信については、無線通信部210は、アンテナ201から入力される受信信号の増幅及びダウンコンバート等を行った後、ベースバンド信号を制御部240に出力する。
ネットワーク通信部220は、S1インターフェイスを用いて、S−GW410、MME420、又はHeNB GWとの通信を行う。また、ネットワーク通信部220は、X2インターフェイスを用いて、他のHeNBとの通信(基地局間通信)を行う。さらに、ネットワーク通信部220は、住宅R内のGW310を介してLE301〜303との通信を行う。
記憶部230は、例えばメモリを用いて構成され、制御部240による制御等に用いられる各種の情報を記憶する。
制御部240は、例えばCPUを用いて構成され、HeNB200の各種の機能を制御する。制御部240は、本来的なHeNBの機能を制御するためのHeNB機能制御部241と、L−GWの機能を実施するためのL−GW機能部242と、を含む。なお、HeNB200は、LIPAをサポートしない場合には、L−GW機能部242を有しない。
HeNB機能制御部241は、UE100との無線通信の制御や、S1インターフェイス及びX2インターフェイスを用いたネットワーク通信の制御を行う。また、HeNB機能制御部241は、UE100から無線通信部210が受信するメジャメントレポートに基づいて、UE100についてターゲット基地局へのハンドオーバを行うか否かを決定する。HeNB機能制御部241は、ハンドオーバを行うと決定した場合に、ハンドオーバ手順を開始する。なお、ハンドオーバ手順は、ハンドオーバ準備段階、ハンドオーバ実行段階、ハンドオーバ完了段階を含む。
L−GW機能部242は、LIPAを実施するための各種の制御、例えば、LIPAコネクションの確立や開放を行う。後述するように、L−GW機能部242は、HeNB機能制御部241からのノード内(Intra−node)シグナリングによって制御される。
このように構成されたHeNB200において、HeNB機能制御部241は、LIPAコネクションを有するUE100についてHeNB200(自局)からターゲット基地局へのハンドオーバ手順を開始する際に、UE100がLIPAコネクションを有する旨の情報をハンドオーバ要求に含めてターゲット基地局へ送信するようネットワーク通信部220を制御する。そして、HeNB機能制御部241は、ターゲット基地局がハンドオーバ要求を許可すれば、当該LIPAコネクションを開放することなく、ハンドオーバ手順を継続する。これに対し、ターゲット基地局がハンドオーバ要求を拒否すれば、HeNB機能制御部241は、ノード内シグナリングを用いて、LIPAコネクションの開放をL−GW機能部242に要求する。
一方、HeNB200がハンドオーバ要求の受信側である場合、ネットワーク通信部220は、UE100がLIPAコネクションを有する旨の情報を含んだハンドオーバ要求を受信する。HeNB機能制御部241は、HeNB200(自局)がLIPAをサポートしているか否か(すなわち、L−GW機能部242を有しているか否か)を確認し、LIPAをサポートしていることに応じて、ネットワーク通信部220が受信したハンドオーバ要求を許可する。詳細には、ネットワーク通信部220が受信したハンドオーバ要求に対する肯定応答を返信するようネットワーク通信部220を制御する。
(移動通信システムの動作)
次に、図4〜図6を用いて、本実施形態に係る移動通信システムの動作を説明する。
図4に示すように、HeNB200−1の通信エリア内にあるUE100は、HeNB200−1を介してLIPAコネクションをLE301との間に確立した状態で、HeNB200−2の通信エリア内に移動している。
後述する動作パターン1は、LIPAをサポートするHeNB200−1をソース(ハンドオーバ元)とし、LIPAをサポートするHeNB200−2をターゲット(ハンドオーバ先)とした場合の移動通信システムの動作である。
これに対し、後述する動作パターン2は、LIPAをサポートするHeNB200−1をソースとし、LIPAをサポートしないHeNB200−2をターゲットとした場合の移動通信システムの動作である。
(1)動作パターン1
図5は、移動通信システムの動作パターン1のシーケンス図である。
図5に示すように、ステップS101において、ソースHeNB200−1の無線通信部210は、UE100からのメジャメントレポートを受信する。当該メジャメントレポートは、HeNB200−2のセルIDと、当該セルに対する測定結果と、を含む。
ステップS102において、ソースHeNB200−1のHeNB機能制御部241は、ステップS101でUE100から受信したメジャメントレポートに含まれるターゲットHeNB200−2のセルIDに基づいて、UE100についてターゲットHeNB200−2へのハンドオーバ手順を開始すると決定する。
ステップS103において、ソースHeNB200−1のHeNB機能制御部241は、UE100がLIPAコネクションを有する旨の情報(フラグ)をハンドオーバ要求(H.O. Request)に含めてターゲットHeNB200−2へ送信するようネットワーク通信部220を制御する。ここで、ハンドオーバ要求は、ソースHeNB200−1とターゲットHeNB200−2との間にX2インターフェイスが存在すれば当該X2インターフェイス上で送信され、当該X2インターフェイスが存在しなければS1インターフェイス上で送信される。ハンドオーバ要求の送信によってハンドオーバの準備段階が開始される。
ターゲットHeNB200−2のネットワーク通信部220は、ソースHeNB200−1からのハンドオーバ要求を受信する。
ステップS104において、ターゲットHeNB200−2のHeNB機能制御部241は、ステップS103で受信したハンドオーバ要求に、UE100がLIPAコネクションを有する旨の情報が含まれていることを確認し、ターゲットHeNB200−2(自局)がLIPAをサポートしているか否かを確認する。本動作パターンでは、ターゲットHeNB200−2がLIPAをサポートしているため、他の条件も満たす場合には、ターゲットHeNB200−2のHeNB機能制御部241は、ソースHeNB200−1からのハンドオーバ要求を許可すると判断する。
ステップS105において、ターゲットHeNB200−2のHeNB機能制御部241は、ステップS103で受信したハンドオーバ要求に対する肯定応答(H.O. Response ACK)をソースHeNB200−1に送信するようネットワーク通信部220を制御する。ここで、肯定応答(H.O. Response ACK)は、ソースHeNB200−1とターゲットHeNB200−2との間にX2インターフェイスが存在すれば当該X2インターフェイス上で送信され、当該X2インターフェイスが存在しなければS1インターフェイス上で送信される。
ソースHeNB200−1のネットワーク通信部220は、ターゲットHeNB200−2からの肯定応答を受信する。
ステップS106において、ソースHeNB200−1のHeNB機能制御部241は、ターゲットHeNB200−2からの肯定応答をネットワーク通信部220が受信したことに応じて、ハンドオーバコマンドをUE100に送信する。これにより、ハンドオーバの実行段階が開始される。当該ハンドオーバコマンドは、UE100がターゲットHeNB200−2にアクセスするための情報を含む。
UE100の無線通信部110は、ソースHeNB200−1からのハンドオーバコマンドを受信する。UE100の制御部140は、ソースHeNB200−1からのハンドオーバコマンドを無線通信部110が受信したことに応じて、ターゲットHeNB200−2へのアクセスを開始する。
ステップS107において、ソースHeNB200−1及びターゲットHeNB200−2は、ハンドオーバの実行段階及び完了段階を実行する。このようにしてハンドオーバ手順が完了すると、UE100は、LIPAコネクションが維持された状態で、サービングセル(サービング基地局)をターゲットHeNB200−2へ切り替えることができる。
(2)動作パターン2
図6は、移動通信システムの動作パターン2のシーケンス図である。
図6に示すように、ステップS201〜ステップS203は、動作パターン1のステップS101〜ステップS103と同様である。
ターゲットHeNB200−2のネットワーク通信部220は、ソースHeNB200−1からのハンドオーバ要求を受信する。
ステップS204において、ターゲットHeNB200−2のHeNB機能制御部241は、ステップS203で受信したハンドオーバ要求に、UE100がLIPAコネクションを有する旨の情報が含まれていることを確認し、ターゲットHeNB200−2(自局)がLIPAをサポートしているか否かを確認する。本動作パターンでは、ターゲットHeNB200−2がLIPAをサポートしていないため、ターゲットHeNB200−2のHeNB機能制御部241は、ソースHeNB200−1からのハンドオーバ要求を拒否すると判断する。
ステップS205において、ターゲットHeNB200−2のHeNB機能制御部241は、ステップS203で受信したハンドオーバ要求に対する否定応答(H.O. Response NACK)をソースHeNB200−1に送信するようネットワーク通信部220を制御する。ここで、否定応答(H.O. Response NACK)は、ソースHeNB200−1とターゲットHeNB200−2との間にX2インターフェイスが存在すれば当該X2インターフェイス上で送信され、当該X2インターフェイスが存在しなければS1インターフェイス上で送信される。
ソースHeNB200−1のネットワーク通信部220は、ターゲットHeNB200−2からの否定応答を受信する。
ステップS206において、ソースHeNB200−1のHeNB機能制御部241は、ターゲットHeNB200−2からの否定応答をネットワーク通信部220が受信したことに応じて、ハンドオーバ手順を中止する。
ステップS206において、ソースHeNB200−1のHeNB機能制御部241は、ノード内シグナリングを用いて、ソースHeNB200−1のL−GW機能部242に対して、LIPAコネクションの開放を要求する。
ステップS207において、ソースHeNB200−1のL−GW機能部242は、ソースHeNB200−1のHeNB機能制御部241からの要求により、UE100のLIPAコネクションを開放する。
ステップS208において、ソースHeNB200−1のHeNB機能制御部241は、ソースHeNB200−1とUE100との間のコネクションを切断する。
ステップS209において、UE100の制御部140は、ターゲットHeNB200−2に対してアクセスし、LE301との再接続を行う。
(3)ハンドオーバ要求の具体例
次に、表1を用いて、本実施形態に係るハンドオーバ要求の具体例を説明する。表1において下線部で示した箇所は、新たに追加された情報要素(IE)である。下線部で示した箇所以外は、3GPP TS 36.423 V10.1.0の9.1.1.1 HANDOVER REQUESTで規定されている内容と同じである。
Figure 0005671141
表1に示すように、本実施形態に係るハンドオーバ要求は、UE100がLIPAコネクションを有するか否かを示すLIPA Connection Status IEを含む。
LIPA Connection Status IEは、当該ハンドオーバ要求に係るUE100がLIPAコネクションを有していれば“1”、LIPAコネクションを有しておらず通常のコネクションのみを有しているのであれば“0”というように、1ビットのフラグとして構成できる。
(実施形態の効果)
以上説明したように、LIPAをサポートするソースHeNB200−1は、LIPAコネクションを有するUE100についてソースHeNB200−1からターゲット基地局へのハンドオーバ手順を開始する際に、UE100がLIPAコネクションを有する旨の情報をハンドオーバ要求に含めてターゲット基地局へ送信する。
そして、ソースHeNB200−1は、ターゲット基地局がハンドオーバ要求を許可すれば、LIPAコネクションを開放することなくハンドオーバ手順を継続する。
これにより、ソースHeNB200−1は、ターゲット基地局がLIPAをサポートしているか否かを事前に把握していなくても、LIPAをサポートしているか否かの確認をターゲット基地局側で行うことによって、LIPAコネクションを維持しながらハンドオーバを行うことができる。
(その他の実施形態)
上記のように、本発明は実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。
HeNBには、特定のUEのアクセスのみが許可される「closed」、他のUEのアクセスも許可される「open」といったアクセス種別が設定されることがある。上述した実施形態では、そのようなアクセス種別を特に考慮していないが、アクセス種別をさらに考慮してハンドオーバ制御を行ってもよい。例えば、UE100がLIPAコネクションを有する旨の情報を受信したターゲットHeNBは、自局がLIPAをサポートし、かつ、自局が当該UEのアクセスを許容するアクセス種別であれば、当該ハンドオーバ要求に対する肯定応答をソースHeNBに送信するとしてもよい。
上述した実施形態では、ターゲットHeNBがソースHeNBと同一の住居(又は会社)内にあるケースを想定していたが、ターゲットHeNBが同一の住居(又は会社)内にあるか否かをハンドオーバ判定時に考慮してもよい。例えば、UE100がLIPAコネクションを有する旨の情報を受信したターゲットHeNBは、自局がLIPAをサポートし、かつ、ソースHeNBと同一の住居(又は会社)内にあれば、当該ハンドオーバ要求に対する肯定応答をソースHeNBに送信するとしてもよい。
上述した実施形態では、HeNBの内部にL−GW機能が設けられる構成を述べたが、L−GWが外部ノードとしてHeNBから独立して設けられる構成でもよい。例えば、図7に示すように、家庭(又は企業内)の複数のHeNB200−1,200−2に対して1つのL−GW320が設置される構成でもよい。このような構成において、LIPAコネクションの開放に当たり、HeNB200−1は、ノード内シグナリング(Intra-node Signaling)の代わりに、HeNB200−1とL−GW320との間のインターフェイスを用いて、LIPAコネクションの開放をL−GW320に要求する。
図8は、図7に示す構成例における動作フロー図である。ここでは、LIPAをサポートするHeNB200−1をソースとし、LIPAをサポートしないHeNB200−2をターゲットとした場合の移動通信システムの動作を説明する。また、図6との相違点を主として説明する。
図8に示すように、ステップS301〜ステップS305は、図6と同様である。
ステップS306において、ソースHeNB200−1は、ターゲットHeNB200−2からの否定応答を受信したことに応じて、ハンドオーバ手順を中止する。そして、ソースHeNB200−1は、HeNB200−1とL−GW320との間のインターフェイスを用いて、L−GW320に対して、LIPAコネクションの開放を要求する。
ステップS307において、L−GW320は、ソースHeNB200−1からの要求により、UE100のLIPAコネクションを開放する。
ステップS308において、ソースHeNB200−1は、ソースHeNB200−1とUE100との間のコネクションを切断する。
ステップS309において、UE100は、ターゲットHeNB200−2に対してアクセスし、LE301との再接続を行う。
このように本発明は、ここでは記載していない様々な実施形態等を包含するということを理解すべきである。
以上のように、本発明に係る通信制御方法及びホーム基地局によれば、LIPAコネクションのモビリティをサポートできるため、移動通信システムにおいて有用である。

Claims (2)

  1. ホーム基地局における通信制御方法であって、
    3GPP(3rd Generation Partnership Project)規格で規定されるLIPA(Local Internet Protocol Access)をサポートする他のホーム基地局から送信され、ユーザ端末がLIPAコネクションを有する旨の情報を含んだハンドオーバ要求を受信するステップと、
    前記ホーム基地局が前記LIPAをサポートしていることに応じて、前記他のホーム基地局からの前記ハンドオーバ要求を許可するステップと、
    前記ホーム基地局が前記LIPAをサポートしていない場合、ハンドオーバ手順を中止するために前記他のホーム基地局からの前記ハンドオーバ要求を拒否するステップと、
    を有することを特徴とする通信制御方法。
  2. ホーム基地局であって、
    3GPP(3rd Generation Partnership Project)規格で規定されるLIPA(Local Internet Protocol Access)をサポートする他のホーム基地局から送信され、ユーザ端末がLIPAコネクションを有する旨の情報を含んだハンドオーバ要求を受信し、
    前記ホーム基地局が前記LIPAをサポートしていることに応じて、前記他のホーム基地局からの前記ハンドオーバ要求を許可
    前記ホーム基地局が前記LIPAをサポートしていない場合、ハンドオーバ手順を中止するために前記他のホーム基地局からの前記ハンドオーバ要求を拒否する、
    ように構成されていることを特徴とするホーム基地局。
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