JP5670921B2 - 神経突起伸長阻害の軽減のためのプロテインキナーゼa及び/又はカゼインキナーゼii - Google Patents
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Description
前記ニューロンはNogo受容体を含み、
前記方法は前記ニューロンをNogo受容体のリン酸化を引き起こすことのできる組成物と接触させることを含み、前記組成物はプロテインキナーゼA又はカゼインキナーゼIIを含む。
[本発明の詳細な説明]
「含む(comprises、comprise、comprising)」なる用語は、当技術分野におけるその通常の意味、すなわち、述べられている特徴又は特徴のグループが含まれるが、何らかの他の述べられている特徴又は特徴のグループもまた存在することをその用語は排除しない、という意味を有すると理解されるべきである。
広い意味で、「Nogo受容体」は神経突起伸長のNogo依存性阻害を媒介するあらゆるタンパク質を指していてもよく、膜に局在するという古典的な意味での受容体(NgR)のみを特に指す必要はなく、Nogoシグナリングを媒介するあらゆるNogo結合タンパク質を指していてもよく、かかるNogoシグナリングとは例えばNgRファミリーメンバー以外のタンパク質を介するものである。実際のところ、正常ニューロンでの本発明者らの結果は、CK2処理がかかるNgR非依存性NogoシグナリングをNgR依存性シグナリングと同じくらい遮断し得ることを示す。しかしながら好ましくは、「Nogo受容体」なる用語は本明細書において、当技術分野におけるその従来の意味でないことが文脈により示されない限り、その意味を与えられてもよい。
当技術分野において従来なされているように、ポリペプチド上の番号アドレスを用いて特定のアミノ酸残基について議論することが認められるであろう。番号アドレスを用いて特定のアミノ酸残基に言及する際には、ヒトNgR1のアミノ酸配列を参照配列として用いて番号振りをしている。最も好ましくは、Nogo受容体参照配列は以下のNM023004のヒトNgR1アミノ酸配列である:
MKRASAGGSRLLAWVLWLQAWQVAAPCPGACVCYNEPKVTTSCPQQGLQAVPVGIPAASQRIFLHGNRISHVPAASFRACRNLTILWLHSNVLARIDAAAFTGLALLEQLDLSDNAQLRSVDPATFHGLGRLHTLHLDRCGLQELGPGLFRGLAALQYLYLQDNALQALPDDTFRDLGNLTHLFLHGNRISSVPERAFRGLHSLDRLLLHQNRVAHVHPHAFRDLGRLMTLYLFANNLSALPTEALAPLRALQYLRLNDNPWVCDCRARPLWAWLQKFRGSSSEVPCSLPQRLAGRDLKRLAANDLQGCAVATGPYHPIWTGRATDEEPLGLPKCCQPDAADKASVLEPGRPASAGNALKGRVPPGDSPPGNGSGPRHINDSPFGTLPGSAEPPLTAVRPEGSEPPGFPTSGPRRRPGCSRKNRTRSHCRLGQAGSGGGGTGDSEGSGALPSLTCSLTPLGLALVLWTVLGPC
本発明は、セリン281がセリン以外のあらゆる他のアミノ酸に置換されることにより特徴付けられるNogo受容体ポリペプチドに関する。好ましくは、S281は非リン酸アクセプター(non-phosphoacceptor)アミノ酸に置換され、結果として好ましくは、S281はS、T、又はYでない。
Nogo受容体配列は本発明における使用のために修飾されてもよい。典型的には、セリン281(又は前記アドレスにおける置換残基)を含む配列領域を維持する修飾がなされる。修飾配列が必要なS281残基を維持するという条件で、アミノ酸置換、例えば1、2又は3から10、20又は30までの置換がなされてもよい。アミノ酸置換は、例えば治療上投与されるポリペプチドの半減期を伸ばすための、非自然的に生み出されたアナログの使用を含んでいてもよい。同じことが本発明のPKA又はCKIIポリペプチドについても適用され、この場合、どのような変異体又は置換が導入された後であってもPKA/CKIIキナーゼ活性が維持されることが常に必要である。
本発明がNogoシグナリングを阻害する新規方法に関することは、当業者である読者に注目されるだろう。この新規方法はNogo受容体のリン酸化を伴う。本明細書において開示される技術はまた、Nogo受容体変異体を伴う。明らかに、これらの若干異なる技術的バリエーションのそれぞれがNogoシグナリングの阻害に関する同じ共通の発明の一部である。便宜のため及び理解を容易にするため、本発明は主に神経突起伸長阻害を軽減すること又は減少させることに関して記述された。これは脊髄損傷等の分野において特にその適用を見出す。しかしながら、本発明のより広い態様はニューロンの移動又は分化等のニューロンの他の特性の操作を伴っていてもよい。実際のところ、原則としてNogoシグナリングにより制御される、或いはそれに影響を受けるあらゆるプロセス(神経突起伸長阻害等、ニューロンの移動等、又はNogoシグナリングに影響を受けるあらゆる他の生物学的現象等)が、Nogo受容体のリン酸化等の本明細書に開示の技術を用いて調節又は制御されてよい。
・ng〜μgのCK2等のキナーゼを、任意で100μM ATPと共に、損傷後に、例えば脊髄損傷後に付加する。
本発明の実際的な適用又は実施形態の大部分が、Nogo受容体のリン酸化の誘導を介して、Nogo受容体シグナリングに影響を及ぼすと想定されている。Nogo受容体変異体を伴う本発明の実施形態が本明細書において下で議論される。しかしながら、Nogo受容体のリン酸化の検討について言えば、本発明者らは驚くべきことに、本発明の有益な効果を媒介するNogo受容体内の特定の部位を同定した。この部位はNogo受容体のセリン281である。
前述の通り、本発明が実施され得る異なる技術的方法が、実際にはそれぞれ同じ技術的効果、すなわち、Nogo受容体のセリン281のリン酸化を生み出すことに関するということは、核となる発明概念の重要な一部である。研究の過程で本発明者らは、この残基がCK2及びPKAの両方について予測されるリン酸アクセプター部位の一部であることを見出した。さらに、この重要な発見は、CK2及びPKAの両方がこの重要な残基のリン酸化を触媒し、且つ、それゆえ神経突起伸長の阻害の軽減を生み出すという、これら両方のことを実証する実験研究により裏付けられた。
好ましくは、カゼインキナーゼIIは脊椎動物カゼインキナーゼII、より好ましくは、哺乳動物カゼインキナーゼIIである。より好ましくは、カゼインキナーゼIIはヒトカゼインキナーゼIIである。
MSGPVPSRARVYTDVNTHRPREYWDYESHVVEWGNQDDYQLVRKLGRGKYSEVFEAINITNNEKVVVKILKPVKKKKIKREIKILENLRGGPNIITLADIVKDPVSRTPALVFEHVNNTDFKQLYQTLTDYDIRFYMYEILKALDYCHSMGIMHRDVKPHNVMIDHEHRKLRLIDWGLAEFYHPGQEYNVRVASRYFKGPELLVDYQMYDYSLDMWSLGCMLASMIFRKEPFFHGHDNYDQLVRIAKVLGTEDLYDYIDKYNIELDPRFNDILGRHSRKRWERFVHSENQHLVSPEALDFLDKLLRYDHQSRLTAREAMEHPYFYTVVKDQARMGSSSMPGGSTPVSSANMMSGISSVPTPSPLGPLAGSPVIAAANPLGMPVPAAAGAQQ
MPGPAAGSRARVYAEVNSLRSREYWDYEAHVPSWGNQDDYQLVRKLGRGKYSEVFEAINITNNERVVVKILKPVKKKKIKREVKILENLRGGTNIIKLIDTVKDPVSKTPALVFEYINNTDFKQLYQILTDFDIRFYMYELLKALDYCHSKGIMHRDVKPHNVMIDHQQKKLRLIDWGLAEFYHPAQEYNVRVASRYFKGPELLVDYQMYDYSLDMWSLGCMLASMIFRREPFFHGQDNYDQLVRIAKVLGTEELYGYLKKYHIDLDPHFNDILGQHSRKRWENFIHSENRHLVSPEALDLLDKLLRYDHQQRLTAKEAMEHPYFYPVVKEQSQPCADNAVLSSGLTAAR
好ましくは、プロテインキナーゼAは脊椎動物プロテインキナーゼA、より好ましくは、哺乳動物プロテインキナーゼAである。より好ましくは、プロテインキナーゼAはヒトプロテインキナーゼAである。
MGNAAAAKKGSEQESVKEFLAKAKEDFLKKWESPAQNTAHLDQFERIKTLGTGSFGRVMLVKHKETGNHYAMKILDKQKVVKLKQIEHTLNEKRILQAVNFPFLVKLEFSFKDNSNLYMVMEYVPGGEMFSHLRRIGRFSEPHARFYAAQIVLTFEYLHSLDLIYRDLKPENLLIDQQGYIQVTDFGFAKRVKGRTWTLCGTPEYLAPEIILSKGYNKAVDWWALGVLIYEMAAGYPPFFADQPIQIYEKIVSGKVRFPSHFSSDLKDLLRNLLQVDLTKRFGNLKNGVNDIKNHKWFATTDWIAIYQRKVEAPFIPKFKGPGDTSNFDDYEEEEIRVSINEKCGKEFSEF
本発明の組成物は、NogoRセリン281のリン酸化を引き起こすことのできる酵素等の1又は2以上の触媒を含む。好ましくは、かかる酵素はPKAである。好ましくは、かかる酵素はCKIIである。
好ましくは、CKII及び/又はPKA等の本発明の組成物を送達するために注射が用いられる。
一部のニューロンはATPを分泌し得るので、ATPは本発明の組成物の本質的な要素でなくともよい。インビトロ条件下で本発明者らは、培養基がATPを含むがゆえにATPを付加せずに、CK2等の外因性キナーゼの効果を実証した。
好ましくは、組成物は5mM Mg2+イオン源を含む。
本発明の組成物がCK2を含む際には、好ましくは、前記組成物はさらにカリウムイオンを含む。カリウムイオンは典型的にはPKAを含む組成物には不要であるが、例えばPKAを含む組成物がCKIIをも含む際には、任意で含まれてもよい。
サイクリックAMP(cAMP)が、特に本発明の組成物がPKAを含む際に、前記組成物に任意で含まれてもよい。具体的には、PKAのアルファ型のみが用いられる際にはcAMPは任意である。しかしながら、PKAのベータ型が用いられる際には、cAMPは本発明の組成物に含まれることが望ましく、PKA活性を高める/可能にするという利点を有する。
Nogo受容体のリン酸化がNogoシグナリングを抑制し、神経突起再生を可能にすることは本発明の利点である。
本発明をコンドロイチンシグナリングの阻害と組み合わせることが有益であり得る。これを達成する方法の1つとして、コンドロイチナーゼABC等のコンドロイチナーゼが、神経突起伸長を可能にする条件を促進するために適用され得る。コンドロイチナーゼがNogo経路と別個の経路を標的とすることは利点である。したがって、神経突起伸長の促進のための二重標的アプローチを提供するためにコンドロイチナーゼを本発明の治療又は組成物と組み合わせることは有益である。
ニューロンの再成長又は再生が損傷した成人神経組織において不十分にしか、或いは一切生じないことは、当技術分野における継続的な問題だった。この文脈において損傷は、外傷による物理的損傷を意味していてもよく、或いは、変性疾患等の神経障害による損傷を意味していてもよい。明らかに、あらゆるかかる状況において、神経組織の再生又は再成長が望ましい。
広い態様の1つにおいて、本発明は医薬としての使用のためのPKAに関する。
[実施例]
ヒト神経芽細胞腫細胞株であるSH−SY5YはATCC社から購入した。Ham's F12培地、Neurobasal-A培地、マウス抗GFPモノクローナル抗体及びB27添加剤はInvitrogen社から購入した。レチノイン酸、クレアチン及びクレアチンホスホキナーゼ、マウス抗Mycモノクローナル抗体及びポリ−D−リジンはSigma社から購入した。ラットニューロン及びNSF-1添加剤はLONZA社から購入した。BDNF、Go6983、Go6976、CK2阻害因子(4,5,6,7−テトラブロモ−2−アザベンツイミダゾール)、KT5720、ミリストイル化PKA阻害因子ペプチド14〜22アミド及びNEP1−40ペプチドはMerck社から購入した。抗LINGO−1抗体はMillipore社から購入した。抗NogoA抗体及び抗NgR抗体はSanta Cruz社から購入した。ATPはRoche社から購入した。CK2及びラムダタンパク質ホスファターゼはNew England Biolab社から購入した。コラーゲンIV、OMgp−His及びNogo−FcはR&D社から購入した。ウサギ抗Mycポリクローナル抗体はCell Signalling社から購入した。α−32P−ATPはGE healthcare社から購入した。
SH−SY5Y細胞が10%ウシ胎仔血清を伴うHam's F12培地で37℃で5%のCO2及び95%の大気の中で培養された。15〜21の継代数が本明細書に記載の実験で用いられる。さらなる継代は自発的分化を誘導し、細胞はBDNFなしに神経突起を伸長させる傾向にある(データは示されていない)。RA処理のため、これら細胞はコラーゲンIVにコートされた4ウェルチェンバースライド上に播種される(20000細胞/ウェル)。24時間の培養後、培地は10μM RA及び10%ウシ胎仔血清を含むHam's F12培地に交換された。培地は3日目に新鮮な培地へと交換され、培養5日後の細胞が実験のために用いられた。Encinas et al.(M. Encinas, M. Iglesias, Y. Liu, H. Wang, A. Muhaisen, V. Cena, C. Gallego, J. X. Comella, Sequential treatment of SH-SY5Y cells with retinoic acid and brain-derived neurotrophic factor gives rise to fully differentiated, neurotrophic factor-dependent, human neuron-like cells. J Neurochem 75, 991-1003 (2000))は、RA処理SH−SY5Y細胞が血清除去後にアポトーシスを開始するのは、低密度で培養される場合のみであると報告した。本明細書において用いられる細胞密度はEncinas et al.による論文における密度より高く(M. Encinas, M. Iglesias, Y. Liu, H. Wang, A. Muhaisen, V. Cena, C. Gallego, J. X. Comella, Sequential treatment of SH-SY5Y cells with retinoic acid and brain-derived neurotrophic factor gives rise to fully differentiated, neurotrophic factor-dependent, human neuron-like cells. J Neurochem 75, 991-1003 (2000))、血清又はBDNFの欠乏による細胞死は顕著ではなかった。本明細書では、RAで5日間処理されたSH−SY5Y細胞がRA処理SH−SY5Yと呼ばれる。BDNF処理のため、RA処理SH−SY5Y細胞は血清非含有Ham's F12培地を用いて洗浄され、25ng/ml BDNFと共に血清非含有Ham's F12培地中で24時間インキュベートされた。対照(RAのみ)として、RA処理SH−SY5Y細胞が血清非含有Ham's F12のみで24時間インキュベートされた。
RA処理SH−SY5Y細胞のCK2処理のため、これら細胞は血清非含有Ham's F12で洗浄され、100nM ATP又は500U/ml CK2又はその両方と共に、25mM KCl及び5mM MgCl2を含む血清非含有Ham's F12中で24時間インキュベートされた。
Myc標識NgR1又はNgR2を過剰発現しているCOS7細胞の処理のため、細胞が培養皿からこすり取られた。これら細胞はPBSで洗浄され、25mM KCl、5mM MgCl2、1200U/mlのCK2、200μM ATP(3.7kBq/ml)を含むPBS中で再懸濁された。30分間、30℃でのインキュベーション後、リン酸化を終結させ、タンパク質が0.1%Triton X 100、250mM NaCl及び25mM EDTAで抽出された。抗Myc抗体を用いてMyc標識タンパク質を免疫沈降させ、SDS−PAGEで分析した。
第1鎖DNAがヒト胎児脳(TAKARA社製)から精製されたmRNAから、SuperScript II逆転写酵素(Invitrogen社製)及びオリゴdTを用いて合成された。ヒトNogo−AのcDNAが、テンプレートとして第1鎖DNAを用いたPCRにより増幅された。増幅されたNogo−A(Genbank受入番号NM 020532)断片であるNt 3444〜3709が、pEGFP N2(TAKARA社製)内へ組み込まれた。Nogo−A断片及びEGFP領域が切除され、pcDNA 3.1/Hisベクター(Invitrogen社製)内へ組み込まれた。このベクターのHis×6、Nogo−A及びEGFP領域がベクターから切除され、pBEn-SBP-SETベクター(Stratagene社製)内へと組み込まれ、その後それをArcticExpress (DE3)RIL E. coli(Stratagene社製)に導入した。His×6−Nogo−A断片−EGFPタンパク質の発現が、1mM IPTGにより一晩かけて18℃で誘導された。His×6 Nogo−A断片−GFPがTALONカラム(TAKARA社製)を用いて精製された。
NgR2 cDNAが、第1鎖DNAをテンプレートとして用いたPCRにより増幅された。PCR産物はpCR Bluntベクター(Invitrogen社製)内へと連結された。pCR Bluntに挿入されたNgR2 cDNAの配列が確認された。全長NgR1をコードするIMAGEクローンをGene Service Inc社から購入した。NgR1のcDNA(NM 023004、Nt.184〜1543)及びNgR2(NM 17857、Nt.1〜1200)をそれぞれ、Sal1及びKpn1部位を有するpDisplayベクター内へと導入した。NgR、Myc標識及び膜貫通ドメインをコードする領域がこのベクターからKpn1及びNot1と共に切除される。Kpn1−Not1断片がpCEP4(Invitrogen社製)内へと組み込まれた。Nucleoector(amaxa社製)を用いたエレクトロポレーションが導入のために用いられた。NgR/pDisplayをCOS7内へと導入し、NgR1−Myc−膜貫通ドメイン/pCEP4をSH−SY5Y細胞内へと導入した。ラットニューロンへの導入のため、NeuroMagキット(OZ Bioscience社製)が用いられた。Nogo−66断片を伴う、或いはそれを伴わない、ラミニンでコートされた8ウェルチェンバースライド上で24時間培養されたニューロンが、導入のために用いられた。導入後、ニューロンはさらに24時間培養され、CK2が培養基内に500U/mlの終末濃度まで付加された。ニューロンがCK2と共に24時間培養され、固定された。
ミエリン関連阻害因子での神経突起伸長阻害のため、1μgのNogo−Fc、500ngのHA標識MAG又は500ngのHis標識OMgpが、ポリ−D−リジンでコートされた8ウェルチェンバースライドの異なるウェル上にスポットされ、カバーなしにクリーンベンチ上に一晩放置される。PBSで2度洗浄後、ニューロンが播種され、「細胞培養」に記載の通り処理された。ニューロンが24時間、37℃で培養され、PBS中で2%パラホルムアルデヒド及び0.1%triton X100で固定された。免疫蛍光法が抗α−チューブリンIIIモノクローナル抗体を用いて実施された。
CK2と共に、或いはそれなしに処理後、野生型又は変異体のNgRを過剰発現しているCOS7細胞が、His×6標識Nogo−GFP(10μg/ml)、HA−MAG(50μg/ml)又はHis×6標識OMgp(10μg/ml)と共にPBS中で3時間、4℃でインキュベートされた。細胞は2度洗浄され、PBS中の2%パラホルムアルデヒドで20分間4℃で、その後PBS中の2%パラホルムアルデヒド及び0.1%Triton X 100で固定された。細胞表面におけるNgR1の発現レベルを検査するため、細胞表面タンパク質単離キット(Pierce社製)が用いられた。NgR1を過剰発現しているCOS7細胞の表面タンパク質がビオチンで標識され、抽出された。ストレプトアビジンビーズを用いてビオチン標識タンパク質を沈殿させ、SDS−PAGEで分析した。5×106の細胞から分画されたそれぞれの試料をSDS−PAGEで分析した。
細胞が皿からこすり取られ、PBSで2度洗浄され、その後それら細胞を0.1%Triton X-100及びホスファターゼ阻害因子カクテル(Roche社製)及びEDTA非含有プロテアーゼ阻害因子カクテル(Roche社製)を含むPBS中で再懸濁させた。15分間氷上でインキュベーション後、試料を14000×gで20分間、4℃で遠心分離した。30μgのタンパク質を含む上清をSDS−PAGEで分析し、PVDF膜へとブロットした。このPVDF膜がブロッキング緩衝液(PBS中の5%スキムミルク、0.4%Triton X-100)中で1時間インキュベートされ、第1抗体がブロッキング緩衝液中に希釈され、適切な第2抗体が西洋ワサビペルオキシダーゼで標識された。結合した抗体がECL又はECL Plusキット(GE healthcare社製)で可視化された。
固定された細胞がPBSで洗浄され、PBS中の3%BSA及び0.5%Triton X-100と共に室温で30分間インキュベートされ、第1抗体、PBS中の3%BSA及び0.5%Triton X-100と共に37℃で2時間インキュベートされた。PBSで洗浄後、細胞はさらにPBS中の適切な第2抗体、3%BSA及び0.5%Triton X-100と共に37℃で30分間インキュベートされた。PBSで3回洗浄後、細胞はDAPIを伴うVECTASHIELD封入剤(VECTOR社製)と共にマウントされ、共焦点レーザー走査顕微鏡法で観察された。
CK2処理(図3C)又はNogo−GFPと共にインキュベーション(図3B)後、タンパク質が、ホスファターゼ阻害因子カクテル及びEDTA非含有プロテアーゼ阻害因子カクテルを含むPBS中の0.1%Triton X100で抽出された。抽出物は25μgの抗Mycウサギポリクローナル抗体及びプロテインA電磁ビーズ(New England Biolab社製)と共に2時間、4℃でインキュベートされた。PBS中の0.1%Triton X100で5回洗浄後、ビーズは1×SDS−PAGEローディング緩衝液と共にインキュベートされ、3分間加熱された。
NgR2−Mycを過剰発現しているCOS7細胞が、500U/mlのCK2及び500μM ATPと共に1時間培養された。細胞抽出及び抗Myc抗体を用いたNgR2−Mycの免疫沈降については上に記載した。沈殿させたタンパク質をSDS−PAGEで分析し、コロイド性クマシーブリリアントブルー染色で可視化した。NgR2−Mycに対応するバンドがゲルから切除された。ゲル切片中のタンパク質がゲル中トリプシンで消化された。質量分析がケンブリッジプロテオミクスセンター(Cambridge Centre for Proteomics、英国、ケンブリッジ)で実施された。
SH−SY5Y細胞は5日間のRA処理後に限定的な形態学的変化を示したが、Encinas et al.により以前に報告されたように(M. Encinas, M. Iglesias, Y. Liu, H. Wang, A. Muhaisen, V. Cena, C. Gallego, J. X. Comella, Sequential treatment of SH-SY5Y cells with retinoic acid and brain-derived neurotrophic factor gives rise to fully differentiated, neurotrophic factor-dependent, human neuron-like cells. J Neurochem 75, 991-1003 (2000))、5日間のRA処理及び1日間のBDNF処理という連続処理後には、効率的な神経突起伸長が観察された(図1A)。本発明者らは、Nogo−66のNgR1への結合の拮抗阻害因子であるNEP1−40(T. GrandPre, S. Li, S. M. Strittmatter, Nogo-66 receptor antagonist peptide promotes axonal regeneration. Nature 417, 547-551 (2002))が、RAによりSH−SY5Y細胞から分化した神経細胞からの神経突起伸長をBDNFなしに促進したことを見出した(図1A及びB)。このことは、NogoシグナリングがSH−SY5Y由来神経細胞からの神経突起伸長を阻害すること、並びに、BDNFがNogoシグナリングのこうした効果を抑制することを示唆する。
NgR1はグリコシルホスファチジルイノシトール結合膜タンパク質であり、細胞質ドメインを有さない(W. A. Barton, B. P. Liu, D. Tzvetkova, P. D. Jeffrey, A. E. Fournier, D. Sah, R. Cate, S. M. Strittmatter, D. B. Nikolov, Structure and axon outgrowth inhibitor binding of the Nogo-66 receptor and related proteins. Embo J 22, 3291-3302 (2003); X. L. He, J. F. Bazan, G. McDermott, J. B. Park, K. Wang, M. Tessier-Lavigne, Z. He, K. C. Garcia, Structure of the Nogo receptor ectodomain: a recognition module implicated in myelin inhibition. Neuron 38, 177-185 (2003))。したがって、BDNF処理後のNgR1のリン酸化部位は細胞外であり、CK2での細胞外処理によりリン酸化され得る。培養基へのATPのみの付加及びCK2のみの付加のいずれもSH−SY5Y由来神経細胞からの神経突起伸長を誘導しなかった。しかしながら、これら細胞はCK2及びATPの両方と共に24時間同時インキュベーション後に、有意な神経突起伸長を示した(図2A及びB)。したがって、CK2での細胞外処理は、SH−SY5Y由来神経細胞からの神経突起伸長に対するNogoシグナリングの阻害効果をBDNFなしに抑制する。
ヒトNgR1はCK2によるリン酸化のための5つの候補部位、すなわち、トレオニン173、セリン192、セリン281、トレオニン325及びセリン345を含み、これら候補部位がアラニンに置換された。本実施例において用いられるキナーゼはCK2である。これらNgR1変異体を過剰発現しているRA処理SH−SY5Y細胞がATP及びCK2で24時間処理された際に、NgR1のセリン281からアラニンへの置換(281S/A)を保持している細胞は、顕著な神経突起伸長を示さなかった(図2C)。しかしながら、281S/A変異体NgR1を保持している細胞は依然として神経突起を伸長させる潜在能力を有していた。なぜならこれら細胞は、NEP1−40で24時間処理した後に、神経突起伸長を示したからである(図2D)。これら結果は、281S/A変異体NgR1は恒常的には活性を有さず、Nogoの結合がRA処理SH−SY5Yからの神経突起伸長阻害に必要であることを示す。
Nogo−66断片は、野生型NgR1を過剰発現しているCOS7細胞と結合した(図3A)。しかしながら、Nogo−66断片はCK2及びATPでの処理後の細胞に結合しなかった。281S/A変異体NgR1を野生型NgR1の代わりに過剰発現させた際、CK2処理はNogo−66断片の結合を遮断しなかった。NEP1−40は、Nogo−66断片による野生型NgR1及び281S/A変異体NgR1の両方への結合を阻害した。281S/D変異体NgR1が過剰発現する際、Nogo−66断片の結合はCK2処理なしでも観察されなかった(図3A右)。図2Eの結果と併せて考えると、281S/D変異体NgR1はNogo−66と結合し得ないし、内因性NgR1を介するシグナリングを阻害し得ない。Nogo−66断片と過剰発現NgR1との間の相互作用もまた、免疫沈降アッセイにおいて観察された(図3B)。ATPのみ又はCK2のみでの処理はこの相互作用を阻害しなかった一方で、ATP及びCK2での同時処理はNogo−66断片の過剰発現NgR1への結合を阻害した。変異体及び野生型のNgR1−Mycの細胞表面における発現レベルを検査するため、細胞表面タンパク質をビオチン標識した。同等レベルのビオチン標識NgR1−Mycの野生型、281S/A及び281S/Dがウエスタンブロッティングにより検出された(図3C)。
図4Aは、セリン281がヒトNgR1のロイシンリッチリピートのC末端隣接領域にあること(W. A. Barton, B. P. Liu, D. Tzvetkova, P. D. Jeffrey, A. E. Fournier, D. Sah, R. Cate, S. M. Strittmatter, D. B. Nikolov, Structure and axon outgrowth inhibitor binding of the Nogo-66 receptor and related proteins. Embo J 22, 3291-3302 (2003); X. L. He, J. F. Bazan, G. McDermott, J. B. Park, K. Wang, M. Tessier-Lavigne, Z. He, K. C. Garcia, Structure of the Nogo receptor ectodomain: a recognition module implicated in myelin inhibition. Neuron 38, 177-185 (2003))、並びに、セリン281を含むCK2の標的モチーフがヒト、マウス、ラット、ダニオ及びニワトリにおいて保存されていることを示す。マウス、ラット及びニワトリのNgR1は、CK2のまた別の候補標的モチーフをC末端隣接領域のセリン304に有する。しかしながら、後者のセリンはヒト及びダニオNgR1において保存されていない。
本発明者らは、NgRのリン酸化がラットニューロンをミエリン関連阻害因子による神経突起伸長阻害からレスキューし得るかどうかを検査した。生後ラットDRGニューロンがCK2で24時間処理された際、これらニューロンはNogo−66断片による神経突起伸長阻害を克服した(図5A及びB)。ATPのみではNogo−66断片の阻害効果を抑制しなかった(データは示されていない)。BDNFはRA処理SH−SY5Y細胞からの神経突起伸長を誘導し得るにもかかわらず(図1A及びB)、Nogo−66断片のDRGニューロンに対する効果を遮断しない(図5A及びB)。このことは神経芽細胞腫細胞と正常ニューロンとの間のBDNFシグナリングにおける違いを示唆し、それはインビボでの神経突起伸長に対するBDNFの限定的効果と一致する(B. S. Bregman, M. McAtee, H. N. Dai, P. L. Kuhn, Neurotrophic factors increase axonal growth after spinal cord injury and transplantation in the adult rat. Exp Neurol 148, 475-494 (1997); L. B. Jakeman, P. Wei, Z. Guan, B. T. Stokes, Brain-derived neurotrophic factor stimulates hindlimb stepping and sprouting of cholinergic fibers after spinal cord injury. Exp Neurol 154, 170-184 (1998); Y. Jin, I. Fischer, A. Tessler, J. D. Houle, Transplants of fibroblasts genetically modified to express BDNF promote axonal regeneration from supraspinal neurons following chronic spinal cord injury. Exp Neurol 177, 265-275 (2002); P. Lu, A. Blesch, M. H. Tuszynski, Neurotrophism without neurotropism: BDNF promotes survival but not growth of lesioned corticospinal neurons. J Comp Neurol 436, 456-470 (2001); C. Dinocourt, S. E. Gallagher, S. M. Thompson, Injury-induced axonal sprouting in the hippocampus is initiated by activation of trkB receptors. Eur J Neurosci 24, 1857-1866 (2006))。
NgR1のセリン281の要件を評価するため、野生型及び281S/A変異体のNgR1を生後8日目のラットに由来するCGニューロンにおいて過剰発現させた。野生型及び281S/A変異体のNgR1を過剰発現している両方のCGニューロンが神経突起を伸長させ、それはNogo−66断片により遮断された。24時間のCK2処理後、野生型NgR1を過剰発現しているニューロンはNogo−66断片の存在下で神経突起を伸長させた。逆に、281S/A変異体NgR1を過剰発現しているニューロンは、CK2での24時間の処理後も神経突起を伸長させなかった(図5G及びH)。これら結果は、CK2が野生型NgR1を介するNogoシグナリングを阻害し得るが、281S/A変異体NgR1を介するNogoシグナリングを阻害し得ないことを示し、このことは図2及び3と一致する。したがって、NgR1を介するNogoシグナリングは、以前に報告されているように(3、4)、生後ラットニューロンからの神経突起伸長を遮断し得るのであり、NgR1のセリン281はCK2がNogoシグナリングの神経突起伸長に対する阻害効果を抑制するために不可欠である。
ニューロンからの神経突起伸長の阻害の軽減方法が実証される。本実施例において被験体はマウスである。マウスニューロンはNogo受容体を含む。
A)(PKA):
10〜100μM ATP、5〜0.05μgPKA及び1〜10mM MgCl2若しくはMg−アセテート。
又は
B)(CKII):
10〜100μM ATP、5〜0.5μgCK2、1〜10mM MgCl2若しくはMg−アセテート及び10〜50mM KCl若しくはK−アセテート。
Nogo−A、MAG及びOMgpはNgRに結合し得るミエリン関連タンパク質である(Gonzenbach, R. R., and Schwab, M. E. (2008). Disinhibition of neurite growth to repair the injured adult CNS: focusing on Nogo. Cell Mol Life Sci 65, 161-176.)。近年、マウスPirB(ペア型Ig様受容体B、paired-Ig-like receptor B、NM011095)及びそのヒトホモログLILRB(白血球免疫グロブリン様受容体B、leukocyte immunoglobulin-like receptor Bs)が、ミエリン関連タンパク質のための受容体の第2グループであると報告されてきた(Atwal, J. K., Pinkston-Gosse, J., Syken, J., Stawicki, S., Wu, Y., Shatz, C., and Tessier-Lavigne, M. (2008))。
本実施例において、本発明者らは哺乳動物CNSに対する本発明の作用を実証する。
[実施例の要約]
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Claims (15)
- プロテインキナーゼA及びATP、又は
カゼインキナーゼII
を含む、ニューロンからの神経突起伸長の阻害の軽減剤であって、
前記ニューロンがNogo受容体を含み、
前記ニューロンのNogo受容体のリン酸化を引き起こすことのできる、前記軽減剤。 - プロテインキナーゼA及びATPと、
カゼインキナーゼIIと
を含む、請求項1に記載の軽減剤。 - リン酸化がNogo受容体のセリン281に対応するアミノ酸残基のリン酸化である、請求項1又は2に記載の軽減剤。
- Nogo受容体がヒトNgR1である、請求項1〜3のいずれかに記載の軽減剤。
- 脊髄損傷のための医薬の製造のための、対象にNogo受容体のリン酸化を引き起こすことのできるプロテインキナーゼAポリペプチド及びATPの使用。
- 対象にNogo受容体のリン酸化を引き起こすことのできるプロテインキナーゼAポリペプチド及びATPを含む、脊髄損傷の治療剤。
- 脊髄損傷のための医薬の製造のための、対象にNogo受容体のリン酸化を引き起こすことのできるカゼインキナーゼIIポリペプチドの使用。
- 対象にNogo受容体のリン酸化を引き起こすことのできるカゼインキナーゼIIポリペプチドを含む、脊髄損傷の治療剤。
- 脊髄損傷のための医薬としての使用のための、対象にNogo受容体のリン酸化を引き起こすことのできるプロテインキナーゼA及びATPと、対象にNogo受容体のリン酸化を引き起こすことのできるカゼインキナーゼIIとを含む組成物。
- 脊髄損傷のための医薬の製造のための、請求項9に記載の組成物の使用。
- 脊髄損傷の治療における使用のための請求項9に記載の組成物。
- 神経突起伸長を引き起こすための医薬の製造のための、
対象にNogo受容体のリン酸化を引き起こすことのできるプロテインキナーゼAポリペプチド及びATP、又は
対象にNogo受容体のリン酸化を引き起こすことのできるカゼインキナーゼIIポリペプチド
の使用。 - 対象にNogo受容体のリン酸化を引き起こすことのできるプロテインキナーゼAポリペプチド及びATP、又は
対象にNogo受容体のリン酸化を引き起こすことのできるカゼインキナーゼIIポリペプチド
を含む神経突起伸長剤。 - 対象にNogo受容体のリン酸化を引き起こすことのできるプロテインキナーゼA及びATP、又は
対象にNogo受容体のリン酸化を引き起こすことのできるカゼインキナーゼII
を有効量含む、脊髄損傷の治療剤。 - 損傷部位へ局在投与される、請求項14に記載の治療剤。
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