JP5666627B2 - 荷電粒子用の加速器 - Google Patents

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Description

本発明は、互いに同心状に配置された複数の電極のキャパシタスタックを備え、特に電磁放射の発生において使用されるような荷電粒子用の加速器に関する。
粒子加速器は、荷電粒子が高エネルギーに加速させる機能を果たす。基礎研究におけるその重要性に加えて、粒子加速器は、医薬及び多数の産業目的においても益々重要になっている。
現状では、リニア加速器及びサイクロトロンが、MV範囲の粒子ビームを生成するのに使用されているが、これらは通常非常に複雑であり、複雑な機器である。
こうした加速器は、自由電子レーザ(FEL,free−electron laser)において用いられる。加速器によって加速された高速電子ビームは、シンクロトロン放射を発生させるために周期的な偏向を受ける。
こうした加速器は、X線源にも用いることができ、X線放射を、相対論的電子ビームと相互作用するレーザビームによって発生させるが、X線放射は、逆コンプトン散乱の結果として放出される。
他のタイプの既知の粒子加速器は、DC高電圧源を備えた所謂静電粒子加速器である。この場合、加速される粒子は、静電場に晒される。
例えば、カスケード加速器が知られており(コッククロフト‐ウォルトン加速器としても知られている)、多数直列に接続された(カスケード接続された)グライナッヘル結線を用いて、AC(交流)電圧を増倍及び整流することによって、高DC電圧を発生させ、強力な電場が提供される。
A.Descoeudres et al.、"DC Breakdown experiments for CLIC"、Proceedings of EPAC08、イタリア、ジェノバ、p.577、2008年
本発明は、小型設計であり、高粒子エネルギーへの特に効率的な粒子加速を可能にすることの結果として、電磁放射を発生させるために使用することができる荷電粒子を加速するための加速器を特定するという課題に基づいている。
本発明は、独立項の特徴によって達成される。有利な発展は、従属項の特徴に見いだされる。
荷電粒子を加速させるための本発明に係る加速器はキャパシタスタックを備え、そのキャパシタスタックは、
‐ 第一の電位に設定可能な第一の電極と、
‐ 第一の電極に対して同心状に配置され、第一の電位とは異なる第二の電位に設定可能な第二の電極と、
‐ 第一の電極と第二の電極との間に同心状に配置され、第一の電位と第二の電位との間の中間電位に設定可能な少なくとも一つの中間電極とを有する。
スイッチングデバイスが存在し、キャパシタスタックの電極(つまり第一の電極、第二の電極、中間電極)がスイッチングデバイスに接続され、スイッチングデバイスの動作中に、互いに同心状に配置されたキャパシタスタックの電極が、増大していく電位レベルに設定されるようにスイッチングデバイスが構成される。
キャパシタスタックの電極内の第一の開口によって形成された第一の加速チャネルが存在し、荷電粒子を第一の加速チャネルに沿って電極によって加速させることができる。キャパシタスタックの電極内の第二の開口によって形成された第二の加速チャネルも存在し、荷電粒子を第二の加速チャネルに沿って電極によって加速させることができる。
更に、キャパシタスタックの内部において加速された粒子ビームに影響を与えるデバイスが存在し、その結果として、粒子ビームによって放出される光子が発生する。そのデバイスの結果として、加速された粒子ビームとの相互作用が生じて、その相互作用が、エネルギー、速度、及び/又は伝播方向を変化させる。この結果として、粒子ビームから生じる電磁放射、特にコヒーレント電磁放射を生成することができる。
特に、キャパシタスタックは、互いに同心状に配置された複数の中間電極を備えることができて、それら複数の中間電極は、スイッチングデバイスの動作時に、中間電極が第一の電位と第二の電位との間で連続的に増大していく電位レベルに設定されるように、スイッチングデバイスによって接続される。キャパシタスタックの電極の電位レベルは、同心状の配置の順に従って増大していく。ここで、高電圧電極は、同心状の配置の場合には最内側の電極となり得る一方、最外側の電極は例えば接地電極となり得る。加速電位が第一の電極と第二の電極との間に形成される。
従って、中心電極を高電位に設定することができて、キャパシタスタック及びスイッチングデバイスがDC高電圧源を構成する。高電圧源によって提供される電位差は、デバイスを加速器として動作させることを可能にする。電位エネルギーは、粒子源とターゲットとの間に高電位を印加することによって、粒子の運動エネルギーに変換される。二列の孔が同心状の電極スタックを貫通する。
荷電粒子は源によって提供され、第一の加速チャネルを通って中心電極に向けて加速される。(例えば最内側の電極内部の)キャパシタスタックの中心のデバイスとの相互作用の後、荷電粒子は、第二の加速チャネルを通って中心電極から離れていき、再び外部に達する。電場中のビームの減速の結果として、加速に費やされたエネルギーを回復して、印加電力と比較して非常に大きなビーム電流、従って大きな輝度を得ることができる。
全体として、小型設計の場合にはMV範囲の粒子エネルギーを達成し、連続ビームを提供することができる。実質的に接地電位にある源は、例えば負に帯電した粒子を提供することができて、その負に帯電した粒子は、粒子ビームとして放出されて、第一の加速チャネルを通って中心電極に向けて加速される。
全体として、同心状の配置は、小型設計を可能にして、プロセス中には、中心電極を絶縁するための有利な形態を可能にする。

絶縁ボリューム、つまり内側電極と外側電極との間のボリュームを有効に使うことによって、一つ以上の同心状中間電極が適切な電位に設定される。電位レベルは連続的に増大して、絶縁ボリューム全体の内側において大幅に均一な電場強度をもたらすように選択可能である。
更に、中間電極の導入は誘電強度の限界を増大させて、中間電極が無い場合よりも高いDC電圧を生成することができる。これは、真空中の誘電強度が、電極間隔の平方根に略逆比例することに起因する。中間電極の導入によって、DC高電圧源内の電場がより均一になるのと同時に、達成可能な電場強度を有利に増大させることに寄与する。
一実施形態では、デバイスは、加速された粒子ビームと相互作用するレーザビームを提供するように構成され、放出された光子が、加速された粒子ビームの荷電粒子におけるレーザビームの逆コンプトン散乱によって生じる。放出された光子はコヒーレントである。レーザビームは、レーザキャビティ内部に焦点を形成することによって有利に得ることができる。
レーザビームのエネルギー、粒子の加速、及び/又は、粒子の種類は、放出された光子がX線スペクトル内にあるように互いに調節可能である。従って、加速器が小型のコヒーレントX線源として動作することができる。
粒子ビームは電子ビームであり得る。このため、電子源が、例えばキャパシタスタックの最外側の電極の外に配置され得る。
他の実施形態では、デバイスは、例えば双極子磁石を用いて、粒子ビームの伝播方向に対して横磁場を発生させるように構成される。これは、加速された粒子ビームの偏向を生じさせて、光子がシンクロトロン放射として粒子ビームから放出されるようになる。この結果として、加速器が、シンクロトロン放射源、特に個々の放射ローブのコヒーレントな重ね合わせによって自由電子レーザとなり得る。
デバイスは、例えば一組の双極子磁石によって、横磁場を生成し、これは、キャパシタスタックの内部の経路に沿った加速粒子ビームの周期的な偏向をもたらす。この結果として、加速器が特に効率的にコヒーレントな光子を生成することができる。
粒子ビームによって放出される電磁放射は、電極スタックを通るチャネルによって放出され得る。
有利な実施形態では、キャパシタスタックの電極が真空絶縁によって互いに絶縁される。この結果として、可能な限り効率的である(つまり空間を節約しロバストである)高電圧電極の絶縁を達成することができる。これは、絶縁ボリューム内に高真空が存在するということになる。絶縁体の使用は、それがDC電場に晒された際に内部電荷を凝集させる傾向にある(特に、加速器の動作中の放射の電離によって生じる)という点において不利である。凝集した伝播電荷は、全ての物理的絶縁体において極めて非一様な電場強度を生じさせて、局所的に超過した破壊限界に繋がり、従って、スパークチャネルの形成につながる。高真空による絶縁はこのような不利な点を回避する。従って、安定動作中に使用可能な電場強度を増大させることができる。この結果として、その構成は、実質的に絶縁体の無いものとなる(例えば電極マウント等の少数の部品を除く)。
加速器の場合、真空の使用は、絶縁表面を少なくとも一部に有する別個の電子管を提供する必要がないという点において更に有利である。加速チャネルが絶縁表面を有する必要がなくなるので、これは、壁の放電という致命的な問題が絶縁表面に沿って生じることも防止する。加速チャネルは、前後一列に配置された電極内の開口のみによって形成される。
有利な一実施形態では、スイッチングデバイスは、高電圧カスケード、特にグライナッヘルカスケード又はコッククロフト‐ウォルトンカスケードを備える。このようなデバイスを用いて、比較的低いAC電圧でDC電圧を発生させるために、第一の電極、第二の電極及び中間電極を帯電させることができる。本実施形態は、例えばグライナッヘル整流カスケードによって可能とされる高電圧発生のコンセプトに基づいている。
一変形例では、キャパシタスタックは、電極を通って延伸するギャップによって二つの別々のキャパシタ鎖に再分割される。キャパシタスタックの同心状電極を二つの別々のキャパシタ鎖に分離することの結果として、グライナッヘルカスケードやコッククロフト‐ウォルトンカスケード等のカスケードスイッチングデバイスを形成するために、二つのキャパシタ鎖を有利に用いることができる。ここで、各キャパシタ鎖は、互いに同心状に配置された(部分的)電極構成を構築する。
球殻スタックとしての電極スタックの実施形態では、分離が、例えば赤道に沿ったカットによってもたらされて、二つの半球スタックがもたらされる。
このような回路の場合、キャパシタ鎖の各キャパシタを、高電圧源を充電する機能を果たす一次入力AC電圧のピーク間電圧に充電することができて、一定の殻厚さの場合、単純な方法で、電位の平衡、一様な電場分布、絶縁間隔の最適な使用が達成される。
有利な方法では、高電圧カスケードを備えたスイッチングデバイスが、二つの別々のキャパシタ鎖を相互接続することができて、また、特にギャップ内に配置される。高電圧カスケード用の入力AC電圧は、キャパシタ鎖の二つの最も外側の電極間に印加可能であり、例えば、これらの電極は外部からアクセス可能である。整流回路のダイオード鎖を、赤道ギャップに適用することができて、空間が節約される。
キャパシタスタックの電極は、楕円体、特に球又はシリンダーの表面上に位置するように形成可能である。これらの形状は物理的に有利である。中空球の場合の電極形状の選択や、球形キャパシタが特に有利である。例えばシリンダーの場合のような形状も考えられるが、一般的には比較的非一様な電場分布を有する。
殻状電位の電極の低いインダクタンスは、高い動作周波数の印加を可能にして、個々のキャパシタの比較的低いキャパシタンスにも関わらず、電流ドレイン中の電圧の減少が、制限されたままとなる。
本発明の例示的な実施形態を、図面に基づいてより詳細に説明するが、これに限定される訳ではない。
従来技術で知られているようなグライナッヘル結線の概略図を示す。 中心の粒子源と共に、DC高電圧源の概略的な断面図を示す。 中心に向けて電極間隔が減少している図2に係るDC高電圧源の概略的な断面図を示す。 自由電子レーザとして構成されているDC高電圧源の概略的な断面図を示す。 コヒーレントX線源として構成されているDC高電圧源の概略的な断面図を示す。 シリンダー状に配置された電極のスタックを備えた電極設計の概略図を示す。 ダイオードが真空フラスコの無い電子管として構成されるスイッチングデバイスのダイオードの図を示す。 ポンプサイクルの関数として充電プロセスを示す図を示す。 電極端の有利なキルヒホッフ形状を示す。
図面においては、同じ部分には、同じ参照符号が付されている。
グライナッヘル結線として構成された高電圧カスケード9の原理を、図1の回路図を用いて明らかにする。
AC電圧Uを入力11に印加する。第一の半波長が、ダイオード13を介してキャパシタ15を電圧Uに充電する。AC電圧の後続の半波長において、キャパシタ13からの電圧Uが、入力11において電圧Uに加えられて、キャパシタ17が、ダイオード19を介して電圧2Uに充電される。このプロセスを、後続のダイオード及びキャパシタにおいて繰り返し、図1に示される回路の場合には、全体として電圧6Uが出力21において得られる。図示された回路の結果として、第一の組のキャパシタ23がそれぞれ第一のキャパシタ鎖(列)を形成し、第二の組のキャパシタ25がそれぞれ第二のキャパシタ鎖を形成する様子も明確に示されている。
図2は、高電圧カスケード35によって相互接続された中心電極37と、外側電極39と、中間電極33の列とを備えた高電圧源31の概略的な断面を示し、その原理は、図1において説明されており、高電圧カスケード35によって充電可能なものである。
電極39、37、33は、中空球とされていて、互いに同心状に配置される。印加可能な最大電場強度は、電極の曲率に比例する。従って、球殻の幾何学的形状が特に有利である。
中心には高電圧電極37が位置して、最外側の電極39は接地電極となり得る。赤道上のカット(切断部)47の結果として、電極37、39、33は、ギャップによって分離された二つの別々の半球スタックに再分割される。第一の半球スタックは、第一のキャパシタ鎖41を形成し、第二の半球スタックは第二のキャパシタ鎖43を形成する。
プロセスでは、AC電圧源45の電圧Uが最外側の電極殻の半分39’、39”のそれぞれに印加される。回路を形成するためのダイオード49は、中空球の半分の大円の領域、つまり、個々の中空球の赤道カット47に配置される。ダイオード49は、図1の二つの組23、25のキャパシタに対応する二つのキャパシタ鎖41,43の間の交差接続を形成する。
図示されている高電圧源31の場合には、加速チャネル51が、内部に配置された粒子源53から伸びていて、粒子ビームの取り出しを可能にし、第二のキャパシタ鎖43に通されている。荷電粒子の粒子流は、中空球状の高電圧電極37からの高加速電圧を受ける。
高電圧源31又は粒子加速器は、高電圧源及び粒子加速器が互いに集積されていると便利である。何故ならば、この場合には、全ての電極及び中間電極を可能な限り最少のボリュームで収容することができるからである。
高電圧電極37を絶縁するため、電極の構成全体を真空絶縁によって絶縁する。特に、これは、特に高い高粒子エネルギーをもたらす高電圧電極37の特に高い電圧を発生させる可能性を与える。しかしながら、原理的には、固体又は液体の絶縁を用いた高電圧電極の絶縁も可能である。
絶縁体としての真空の使用、及び1cmのオーダの中間電極の間隔の使用は、20MV/m以上の値の電場強度を達成する可能性を与える。更に、真空の使用は、絶縁体の問題を生じさせる可能性がある加速中に生じる放射のために加速器を動作中に低負荷で動作させる必要がないという点において有利である。これは、より小型の設計及びより小型の機械を可能にする。
図3は、図2に示される高電圧源の発展を示し、電極39、37、33の間隔が中心に向けて減少している。このような実施形態の結果として、中心に向かうポンプAC電圧(最も外側の電極39に印加される)の減少を補償することができて、実質的に同一の電場強度が隣接する電極対の間で保たれるようになる。この結果として、加速チャネル51に沿って大幅に一定の電場強度を達成することができる。この実施形態は、後述の応用及び実施形態にも同様に適用可能である。
図4は、図2に示される高電圧源の発展を自由電子レーザ61として示す。図2の回路デバイス35は明確性のため示されていないが、図4に示される高電圧源の場合も同一である。その設計は、図3に示されるような中心に向けて減少する電極間隔を同様に有し得る。
図示されている例において、第一のキャパシタ鎖41は、電極33、37、39に通された加速チャネル53も有する。
粒子源の代わりに、磁石デバイス55が、中心の高電圧電極37の内側に配置され、粒子ビームを周期的に偏向させるのに用いることができる。高電圧源61の外側に電子を生じさせることができて、電子は第一のキャパシタ鎖41を通って中心の高電圧電極37に向けて加速チャネル53に沿って加速される。コヒーレントシンクロトロン放射57が、磁石デバイス55を通過する際に生成され、加速器が自由電子レーザ61として動作することができる。電子ビームは、第二のキャパシタ鎖43の加速チャネル51によって再び減速されて、加速に費やされたエネルギーを回復することができる。
最外側の球殻39は、大部分は閉じたままであるので、接地された筐体の機能を担い得る。
そして、その下に直に位置する半球殻は、LC共振回路のキャパシタと、スイッチングデバイスの駆動コネクタの一部となり得る。
このようなタイプの加速では、加速器は、N=50のレベル、つまり全部で100個のダイオード及びキャパシタを備えた10MVの高電圧源を提供することができる。r=0.05mの内半径及び20MV/mの誘電強度の真空絶縁の場合、外半径は0.55mである。従って、各半球内には、隣接する球殻間の1cmの間隔で50個の中間空間が存在する。
より少ない数のレベルは、充電サイクルの数及び、有効内部源インピーダンスを減少させるが、ポンプチャージ電圧に対する要求を上げる。
赤道上のギャップに配置されたダイオードは、二つの半球スタックを相互接続し、例えば、螺旋状のパターンに配置され得る。式(3.4)によると、全キャパシタンスは74pFとなり得て、蓄えられるエネルギーは3.7kJとなり得る。2mAのチャージ電流は、略100kHzの動作周波数を要する。
図5は、図4に示される加速器の発展をコヒーレントX線放射源61’として示す。
粒子源の代わりに、レーザデバイス59が中心の高電圧電極37の内部に配置され、レーザビーム58を発生させるのに用いることができ、それを粒子ビーム上に向ける。粒子ビームとの相互作用の結果として、光子57’が逆コンプトン散乱の結果として生成されて、光子は粒子ビームによって放出される。
図6は、中空シリンダー状の電極33、37、39が互いに同心状に配置されている電極の形状を示す。ギャップが、電極スタックを二つの別々のキャパシタ鎖に分けて、これらは、図2のものと同様の構成のスイッチングデバイスによって接続可能である。
図7は、スイッチングデバイスのダイオードの実施形態を示す。同心状に配置された半球殻状の電極39、37、33のみが、明確性のために図示されている。
この場合、ダイオードは、カソード65と、その反対側のアノード67とを備えた電子管63として示されている。スイッチングデバイスが真空絶縁内に配置されているので、電子を作動させるのに必要な電子管の真空フラスコを、免除することができる。電子管は、加熱又は光によって制御可能である。
以下、高電圧源の構成要素、粒子加速器に関するより詳細な説明を与える。
[球状キャパシタ]
その構成は、高電圧電極を加速器の内部に配置し、同心状接地電極を加速器の外側に配置する図1に示される原理に従う。
内半径r及び外半径Rの球状キャパシタは、
Figure 0005666627
によって与えられるキャパシタンスを有する。
半径ρにおける電場強度は、
Figure 0005666627
によって与えられる。
この電場強度は、半径に対する二次依存性を有するので、内側電極に向けて強力に増大していく。内側電極表面ρ=rにおいて、最大値
Figure 0005666627
が得られる。これは、誘電強度の観点からは不利である。
一様な電場を有する仮想的な球状キャパシタは以下のキャパシタンスを有する:
Figure 0005666627
グライナッヘルカスケードのキャパシタの電極が、中間電極としてカスケード加速器内に明確な電位において挿入されていることの結果として、電場強度分布は、半径に対して線形にフィッティングされる。何故ならば、薄壁の中空球体に対して、電場強度は、最小の最大電場強度を有する平坦な場合
Figure 0005666627
と略等しいからである。
二つの隣接する中間電極間のキャパシタンスは、
Figure 0005666627
によって与えられる。
半球電極、及び、等しい電極間隔d=(R−r)/Nは、r=r+kd、及び、以下の電極キャパシタンスを与える:
Figure 0005666627
[整流器]
最近のソフトなアバランシェ半導体ダイオードは非常に低い寄生キャパシタンスを有し、また、短い回復時間を有する。直列接続は、電位を平衡にするためのレジスタを必要としない。動作周波数は、二つのグライナッヘルキャパシタスタックの相対的に小さな内側電極キャパシタンスを用いるために、比較的高く選択可能である。
グライナッヘルカスケードを充電するためのポンプ電圧の場合、Uin≒100kV、つまり70kVeffの電圧を使用することができる。ダイオードは、200kVの電圧に耐えられなくてはならない。これは、ダイオードの鎖を低い許容範囲で使用することによって達成可能である。例えば、十個の20kVダイオードが使用可能である。例えば、ダイオードは、PhilipsのBY724ダイオード、EDALのBR757‐200Aダイオード、又はFujiのESJA5320Aダイオードであり得る。
高速の逆回復時間(例えば、BY724に対してtrr≒100ns)は損失を最少化する。2.5mm×12.5mmのBY724ダイオードの寸法は、後述の球状タンデム加速器に対して、単一の赤道面に、スイッチングデバイス用の1000個のダイオード全てを収容することを可能にする。
固体ダイオードに代えて、電子放出が整流に用いられる電子管を使用することもできる。ダイオードの鎖を、電子管の多数の電極(互いにメッシュ状に配置されている)によって形成することができ、これら多数の電極は半球殻に接続される。各電極は、一方ではカソードとして機能して、他方ではアノードとして機能する。
[個別キャパシタスタック]
基本的なコンセプトは、連続して同心状に配置された電極を赤道面上において切断することである。結果としての二つの電極スタックがカスケードキャパシタを構成する。必要なのは、切断面にわたって、ダイオードの鎖を反対側の電極に接続することだけである。整流器は、連続的に配置された電極の電位差を略2Uinに自動的に安定化させることに留意されたい(一定の電極間隔として)。駆動電圧は、二つの外側半球の間に印加される。
〈理想キャパシタンス分布〉
回路が図3のキャパシタのみを含む場合、定常動作は、動作周波数f、キャパシタCを介する負荷において全波毎に電荷
Figure 0005666627
を与える。従って、キャパシタ対C2k及びC2k+1の各々は、電荷(k+1)Qを伝える。
電荷ポンプは、発生器‐源のインピーダンス
Figure 0005666627
を表す。
結果として、負荷電流Ioutが、
Figure 0005666627
としてDC出力電圧を低下させる。
負荷電流は、
Figure 0005666627
のピーク間の値で、DC出力において残留ACリップルを生じさせる。
全てのキャパシタが等しい場合(C=C)、有効源インピーダンスは、
Figure 0005666627
であり、ACリップルのピーク間の値は
Figure 0005666627
となる。
整流器内の所定の全エネルギー貯蔵に対して、キャパシタンスの不同は、低電圧部に好ましい同一のキャパシタの従来の選択と比較して、RとRの値を僅かに低下させる。
図7は、ポンプサイクルの数に対してプロットしたN=50個の同心状半球の充電していなかったカスケードの充電を示す。
〈漏れキャパシタンス〉
二つのコラム間の電荷交換は、例えば、ダイオードDによる漏れキャパシタンスc及び逆回復電荷損失qの結果として、乗算回路の効率を低下させる(図1を参照)。
ピーク駆動電圧Uの正及び負の極値におけるキャパシタの電圧Uk±に対する基本方程式は、ダイオードの順電圧降下を無視して、添え字2N−2までは:
Figure 0005666627
であり、また
Figure 0005666627
である。
この体系を用いると、DC出力電圧の平均振幅は、
Figure 0005666627
である。
DC電圧におけるリップルのピーク間値は、
Figure 0005666627
である。
ダイオードDに平行な漏れキャパシタンスcに対して、変数に対する基本方程式は、u−1=0、U2N=2Uであり、方程式の三重対角システムは、
Figure 0005666627
である。
〈逆回復電荷〉
区切られたダイオードの有限逆回復時間trr
Figure 0005666627
の電荷消失を生じさせ、ここで、η=ftrrであり、Qは、順方向の全波毎の電荷である。そうすると、式(3.22)は以下のようになる:
Figure 0005666627
[連続的キャパシタスタック]
〈容量性伝送線〉
グライナッヘルカスケードでは、整流ダイオードが、実質的にAC電圧を受けて、DC電圧に変換し、高DC出力電力まで蓄積する。AC電圧は、二つのキャパシタコラムによって高電圧電極に通されて、整流電流と、二つのコラムの間の漏れキャパシタンスとによって減衰される。
大きな数Nのレベルに対して、この離散的な構造を、連続的な伝送線構造と近似することができる。
AC電圧に対して、キャパシタの設計は、長さ指定インピーダンス
Figure 0005666627
の縦方向インピーダンスを構成する。二つのコラム間の漏れキャパシタンスは、長さ指定シャントアドミッタンス
Figure 0005666627
を導入する。整流ダイオードの電圧スタッキングは、追加の特定電流負荷
Figure 0005666627
を生じさせて、これは、DC負荷電流Ioutと、伝送線に沿ったタップの密度に比例する。
コラム間のAC電圧U(x)及びAC直軸電流I(x)に対する基本方程式は
Figure 0005666627
である。
一般方程式は、拡張電信方程式である:
Figure 0005666627
一般的に、DC出力におけるピーク間リップルは、伝送線の両端におけるAC電圧振幅の差に等しい
Figure 0005666627
二つの境界条件が、この二次の微分方程式の一意の解に必要とされる。
境界条件の一つは、U(x)=Uinであり得て、二つのコラムのDC低電圧端の間のAC駆動電圧によって与えられる。他の自然な境界条件は、DC高電圧端x=xにおけるAC電流を決める。コラム間の集中末端ACインピーダンスZに対する境界条件は以下の通りである:
Figure 0005666627
無負荷状態Z=∞では、境界条件はU’(x)=0である。
〈一定の電極間隔〉
一定の電極間隔tに対して、特定負荷電流は
Figure 0005666627
であり、AC電圧の分布は、
Figure 0005666627
によって規定される。
そして、平均DC出力電圧は
Figure 0005666627
であり、DC電圧のDCピーク間リップルは
Figure 0005666627
である。
〈最適な電極間隔〉
最適な電極間隔は、計画的DC負荷電流の場合に一定のDC電場強度2Eを保証する。伝送線に沿った特定AC負荷電流は、位置に応じて、
Figure 0005666627
となる。
AC電圧は、
Figure 0005666627
から得られる。
電極間隔は、局所的なAC電圧振幅から得られる t(x)=U(x)/E。
計画的DC負荷電流の場合のDC出力電圧はUout=2Edである。負荷の低下は常に、電極間の電圧を増大させるので、負荷のほとんど又は全く無い動作は、整流コラムの許容E及び最大の負荷容量を超え得る。従って、無負荷動作に対して設計を最適化することが推奨され得る。
計画的DC負荷電流に対する構成におけるものとは異なる所定の電極分布に対して、伝送線に沿ったAC電圧、従ってDC出力電圧は式(3.27)によって規定される。
〈線形カスケード〉
幅w、高さh、コラム間の間隔sの平坦な電極を有する線形カスケードの場合、伝送線インピーダンスは
Figure 0005666627
である。
〈線形カスケード‐一定の電極間隔〉
非一様な電信方程式は
Figure 0005666627
である。
x=0からx=d=Ntまで延伸してUin=U(0)で動作する線と、γ=2/(h×s)の伝播定数を仮定すると、解は
Figure 0005666627
となる。
ダイオードが実質的に、AC電圧をタップして、直ちに整流して、伝送線に沿って蓄積する。従って、平均DC出力電圧は、
Figure 0005666627
であり、又は明示的に、
Figure 0005666627
である。
γdでの三次までの級数展開で
Figure 0005666627
及び
Figure 0005666627
が得られる。
負荷電流依存性効果は式(3.12)及び(3.13)に対応する。
〈線形カスケード‐最適な電極間隔〉
この場合、基本方程式は
Figure 0005666627
である。
この微分方程式は閉じた解析解を有さないように考えられる。U’(0)=0を満たす陰的解は
Figure 0005666627
である。
〈放射状カスケード〉
図4に示されるように半径に依存しない高さhと、コラム間の軸方向ギャップsとを有する同心状のシリンダー電極のスタックを仮定すると、半径指定インピーダンスは
Figure 0005666627
である。
〈放射状カスケード‐一定の電極間隔〉
等間隔の半径方向電極間隔t=(R−r)/Nに対して、基本方程式
Figure 0005666627
は、一般解
Figure 0005666627
を有し、γ=2/(h×s)である。K及びIは、ゼロ次の変形ベッセル関数であり、Lは、ゼロ次の変形シュトルーベ関数である。
内半径rにおけるU’(r)=0と、外半径RにおけるU(R)=Uinの境界条件は、二つの定数
Figure 0005666627
を決定し、
Figure 0005666627
となる。
及びIは変形ベッセル関数であり、Lは変形シュトルーベ関数L=L’−2/πであり、全て一次である。
DC出力電圧は
Figure 0005666627
である。
〈放射状カスケード‐最適な電極間隔〉
最適な局所的電極間隔はt(ρ)=U(ρ)/Eであり、基本方程式は
Figure 0005666627
となる。
この微分方程式は閉じた解析解を有さないように考えられるが、数値的に解くことができる。
[電極の形状]
〈等電位面〉
小型機器は、誘電場強度を最大にすることを要する。一般的に、小さな曲率の平滑な面がキャパシタ電極用に選択されることが望ましい。粗い近似として、誘電強度Eは、電極間隔の逆平方根とスケーリングして、小さな電圧差を有する多数の密集した等電位面が、大きな電圧差を有する少数の大きな距離よりも好ましい。
〈最小電場の電極の縁〉
等間隔及び線形な電圧分布を有する実質的に平坦な電極設計に対して、最適な縁の形状は、キルヒホッフ型(以下を参照)として知られていて、
Figure 0005666627
であり、パラメータ
Figure 0005666627
に依存する。電極の形状は図8に示されている。電極は、1に正規化された距離を有し、縁から最大の距離において漸近的厚さ1−Aを有し、縁は、端面において、高さ
Figure 0005666627
を有する垂直な縁へと先細(テーパ状)になっている。
パラメータ0<A<1は、電極の存在の結果としての逆電場オーバーシュートも表す。電極の厚さは、顕著な電場の歪みを導入せずに、任意の小ささとなり得る。
(例えばビーム経路に沿った開口における)負の曲率は、電場の振幅を更に低下させる。
この肯定的な結果は、電極が既に存在している電場において局所的な干渉しか生じさせない点からも突き止めることができるものである。
自立高電圧電極に対する最適な形状は、ロゴスキー(Rogowski)型及びボルダ(Borda)型であり、歪んでいな電場強度の二倍の電場振幅においてピーク値を有する。
[駆動電圧発生器]
駆動電圧発生器は高周波において高AC電圧を提供しなければならない。通常の手順は、高度に絶縁された出力変換器によって平均AC電圧を増幅することである。
干渉内部共振(不可避な巻き線キャパシタンス及び漏れインダクタンスによって生じる)は、このような変換器の設計を困難なものにする。
電荷ポンプが、この代替案となり得て、つまり、周期的に動作する半導体マルクス(Marx)発生器である。このような回路は、接地と単極性の高電圧との間を交互する出力電圧を供給し、キャパシタ鎖の第一のキャパシタを効率的に充電する。
[真空中の誘電強度]
〈d−0.5則〉
d≒10−3m以上の電極間隔に対して、破壊電圧が間隔の平方根に略比例することについては多数の指摘(最終的な説明ではない)が存在する。従って、破壊電場は、電極の物質に依存して(下記を参照)、Aが一定で
Figure 0005666627
としてスケーリングする。現状で利用可能な電極表面の物質は、E≒20MV/mの電場に対してd≦10−2mの電極間隔を要すると考えられる。
〈表面物質〉
真空中の電極間のフラッシュオーバーは、物質表面に大きく依存する。CLICの研究結果(非特許文献1)は以下の破壊係数を示している。
Figure 0005666627
〈電極面積に対する依存性〉
電極の面積が破壊電場強度に対して実質的な影響を有することが指摘されている。従って、
Figure 0005666627
が、銅の電極表面及び2×10−2mmの電極領域に当てはまる。以下の式は、10−3mの間隔を有するステンレス鋼製の平坦な電極に当てはまる:
Figure 0005666627
〈静電場の形状〉
〈誘電利用率〉
一様電場が最大の電圧を許容することが一般的に受け入れられている。シュバイガー(Schwaiger)の誘電利用率係数ηは、電場の非一様性の結果としての局所的な電場のオーバーシュートの逆数として定義され、つまり、同じ参照電圧及び距離を考慮した場合の、理想的に平坦な電極の構成における電場と、その幾何学的形状のピーク表面電場の比である。
これは、電場の振幅に対する誘電利用を表す。小さな距離d<6×10−3mに対して、非一様な電場は、破壊電圧を増大させると考えられる。
〈電極表面の曲率〉
電場の非一様性の最大は、電極表面において生じ、電極形状に関係する基準は、平均曲率H=(k1+k2)/2である。
大きな面積に対して局所的な平均曲率を消滅させる理想を満たす表面は複数存在する。例えば、H=0のカテナリー回転表面が挙げられる。
ηやH等の純粋に幾何学的な基準は、実際の破壊挙動に対する近似を表すことしかできない。局所的な電場の非一様性は、破壊限界に対して非局所的な影響を有し、全般的な電場強度を改善し得る。
〈一定電場の電極表面〉
図8は、垂直電場に対するA=0.6の場合のキルヒホッフ電極の縁を示す。電極スタック内の電場のオーバーシュートは、
Figure 0005666627
である。端面は平坦である。
電極表面は、流動液体の自由表面に類似した電場の等電位線を表す。電圧フリーの電極は、流れ場線に従う。複素空間座標z=x+iyのあらゆる解析関数w(z)は、ポアソン方程式を満たす。自由流れ領域に対する境界条件は、可能な関数wの(共役)導関数vの一定の大きさに等しい
Figure 0005666627
流速
Figure 0005666627
又はホドグラフ面に対するあらゆる可能な関数
Figure 0005666627
は、面のz写像を生じさせる
Figure 0005666627
一般性を失わずに、電極表面に対する導関数の大きさを1に正規化することができて、高さDEを、AFと比較したAとして示すことができる(図6を参照)。
Figure 0005666627
平面では、曲線CDは、単位円上の弧i→1に対して写像する。
図8では、点A及びFが1/Aに対応し、Bが原点に対応し、Cがiに対応し、D及びEが1に対応する。完全な流れパターンは、単位円の第一像限内に写像される。流線のソースは1/Aであり、シンクは1である。
単位円及び虚軸上の二つの鏡映はこの流れパターンを、複素
Figure 0005666627
平面全体に拡張する。従って、ポテンシャル関数wは、
Figure 0005666627
位置 + A、−A、1/A、−1/Aにおける四つのソースと、±1における強度2の二つのシンクによって定義される
Figure 0005666627
その導関数は、
Figure 0005666627
であり、
Figure 0005666627
となる。
自由境界CDにおいて、流速は
Figure 0005666627
であり、従って、
Figure 0005666627
であり、また、
Figure 0005666627
であり、点Cにおいて、z=ibである。解析的な積分は式(3.54)を与える。
9 高電圧カスケード
11 入力
13 ダイオード
15 キャパシタ
17 キャパシタ
19 ダイオード
21 出力
23 第一の組のキャパシタ
25 第二の組のキャパシタ
31 高電圧源
33 中間電極
35 高電圧カスケード
37 中心電極
39 外側電極
39’、39” 電極殻の半分
41 第一のキャパシタ鎖
43 第二のキャパシタ鎖
45 AC電圧源
47 赤道カット
49 ダイオード
51 第二のキャパシタ鎖を通る加速チャネル
52 粒子源
53 第一のキャパシタ鎖を通る加速チャネル
55 磁石デバイス
57 シンクロトロン放射
57’ 逆コンプトン散乱からの光子
58 レーザビーム
59 レーザデバイス
61 自由電子レーザ
61’ コヒーレントX線放射源
63 電子管
65 カソード
67 アノード
81 高電圧源

Claims (10)

  1. 荷電粒子を加速させるための加速器(61、61’)であって、
    第一の電位に設定される第一の電極(37)と、
    前記第一の電極に対して同心状に配置されていて、且つ前記第一の電位とは異なる第二の電位に設定される第二の電極(39)と、
    前記第一の電極(37)と前記第二の電極(39)との間に同心状に配置されていて、且つ前記第一の電位と前記第二の電位の間の中間電位に設定される少なくとも一つの中間電極(33)とを備えたキャパシタスタック、
    前記キャパシタスタックの電極(33、37、39)が接続されたスイッチングデバイス(35)であって、該スイッチングデバイス(35)の動作中に、互いに同心状に配置された前記キャパシタスタックの電極(33、37、39)が増大していく電位レベルに設定されるように構成されているスイッチングデバイス(35)、
    前記キャパシタスタックの電極(33、37、39)内の第一の開口によって形成された第一の加速チャネル(51)であって、前記荷電粒子が該第一の加速チャネル(51)に沿って前記電極(33、37、39)によって加速される、第一の加速チャネル(51)、
    前記キャパシタスタックの電極(33、37、39)内の第二の開口によって形成された第二の加速チャネル(53)であって、前記荷電粒子が該第二の加速チャネル(53)に沿って加速される、第二の加速チャネル(53)、及び、
    前記キャパシタスタック内部の加速された粒子ビームに影響を与えることによって、前記粒子ビームによって放出される光子(57、57’)を生成するデバイス(55、59)を備えた加速器(61、61’)。
  2. 前記デバイス(59)が、前記加速された粒子ビームと相互作用するレーザビーム(58)を提供するように構成されていて、前記加速された粒子ビームの荷電粒子における前記レーザビーム(58)の逆コンプトン散乱から前記光子(57’)が生じる、請求項1に記載の加速器(61、61’)。
  3. 前記レーザビーム(58)及び粒子の加速が、前記光子がX線スペクトル内にあるように互いに調整される、請求項2に記載の加速器(61、61’)。
  4. 前記デバイス(55)が、前記加速された粒子ビームの偏向をもたらすように粒子ビームに対する横磁場を発生させるように構成されていて、前記光子がシンクロトロン放射(57)として粒子ビームから放出される、請求項1に記載の加速器(61、61’)。
  5. 前記横磁場が、前記キャパシタスタック内部の経路にわたって前記加速された粒子ビームの周期的な偏向を生じさせるように構成されている、請求項4に記載の加速器(61、61’)。
  6. 前記キャパシタスタックが、互いに同心状に配置されていて且つ前記スイッチングデバイス(35)によって接続された複数の中間電極(33)を備え、前記スイッチングデバイス(35)の動作時に、前記複数の中間電極(33)が連続的に増大していく電位レベルに設定される、請求項1から5のいずれか一項に記載の加速器(61、61’)。
  7. 前記キャパシタスタックの電極(33、37、39)が真空によって互いに絶縁されている、請求項1から6のいずれか一項に記載の加速器(61、61’)。
  8. 前記スイッチングデバイスが、高電圧カスケード(35)を備える、請求項1から7のいずれか一項に記載の加速器(61、61’)。
  9. 前記キャパシタスタックが、前記電極(33、37、39)を通るギャップ(47)によって二つの別々のキャパシタ鎖(41、43)に分割されている、請求項1から8のいずれか一項に記載の加速器(61、61’)。
  10. 前記スイッチングデバイスが、前記二つの別々のキャパシタ鎖(41、43)を相互接続する高電圧カスケード(35)を備える、請求項9に記載の加速器(61、61’)。
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