JP5666381B2 - 蒸気製造装置及びその運転方法 - Google Patents

蒸気製造装置及びその運転方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5666381B2
JP5666381B2 JP2011116594A JP2011116594A JP5666381B2 JP 5666381 B2 JP5666381 B2 JP 5666381B2 JP 2011116594 A JP2011116594 A JP 2011116594A JP 2011116594 A JP2011116594 A JP 2011116594A JP 5666381 B2 JP5666381 B2 JP 5666381B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat
amount
supply water
steam
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2011116594A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012247077A5 (ja
JP2012247077A (ja
Inventor
和英 関山
和英 関山
西村 真
真 西村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobe Steel Ltd filed Critical Kobe Steel Ltd
Priority to JP2011116594A priority Critical patent/JP5666381B2/ja
Priority to CN201210055101XA priority patent/CN102798113A/zh
Priority to KR1020120042927A priority patent/KR101319149B1/ko
Publication of JP2012247077A publication Critical patent/JP2012247077A/ja
Publication of JP2012247077A5 publication Critical patent/JP2012247077A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5666381B2 publication Critical patent/JP5666381B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F22STEAM GENERATION
    • F22BMETHODS OF STEAM GENERATION; STEAM BOILERS
    • F22B1/00Methods of steam generation characterised by form of heating method
    • F22B1/02Methods of steam generation characterised by form of heating method by exploitation of the heat content of hot heat carriers
    • F22B1/16Methods of steam generation characterised by form of heating method by exploitation of the heat content of hot heat carriers the heat carrier being hot liquid or hot vapour, e.g. waste liquid, waste vapour
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F22STEAM GENERATION
    • F22BMETHODS OF STEAM GENERATION; STEAM BOILERS
    • F22B35/00Control systems for steam boilers
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F22STEAM GENERATION
    • F22DPREHEATING, OR ACCUMULATING PREHEATED, FEED-WATER FOR STEAM GENERATION; FEED-WATER SUPPLY FOR STEAM GENERATION; CONTROLLING WATER LEVEL FOR STEAM GENERATION; AUXILIARY DEVICES FOR PROMOTING WATER CIRCULATION WITHIN STEAM BOILERS
    • F22D5/00Controlling water feed or water level; Automatic water feeding or water-level regulators
    • F22D5/26Automatic feed-control systems

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Sustainable Development (AREA)
  • Sustainable Energy (AREA)
  • Heat-Pump Type And Storage Water Heaters (AREA)

Description

本発明は、排熱を利用して蒸気を製造する蒸気製造装置及びその運転方法に関する。
従来より、工場などの熱源設備から排出される温水を利用して低圧蒸気を製造し、その低圧蒸気を昇圧することで排熱の用途を拡大することのできる蒸気製造装置が知られている。この蒸気製造装置は熱交換器と圧縮機とを備え、熱交換器において熱源設備から排出される温水の熱を供給水に伝えて供給水を蒸発させ、生成された蒸気を圧縮機で圧縮し、蒸気利用設備などに送るものである。
ところで、熱源設備からの排熱を利用して蒸気を製造する装置においては、排出される温水の温度や流量が常に変動しているために、熱交換器で温水から供給水に伝えられる熱量も変動し、製造される蒸気に含まれる水分量が増減する。温水から供給水に伝えられる熱量が小さくなると、圧縮機に流入する蒸気に過剰の水分が混入して、圧縮機吸口側の乾き度(蒸気中の気相割合)が小さくなり、圧縮機が破損してしまう恐れがある。また、温水から供給水に伝えられる熱量が大き過ぎると(過熱状態となると)、今度は圧縮機に流入する蒸気に含まれる水分量が少なくなって、圧縮機吸口側の乾き度が大きくなり、圧縮機により得られる蒸気の吐出量が減少してしまう。
そこで、上記課題を解決するため、圧縮機に流入する蒸気に含まれる水分量を制御した蒸気発生システムが知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1に記載された蒸気発生システムは、圧縮機又は蒸気供給配管から蒸気を抽気して熱交換器に導く抽気配管を備えた装置であり、圧縮機により得られた蒸気の一部を熱交換器に送ることで、蒸気中の水分量を一定に保ち、圧縮機を安定に稼動させている。
特許4281770号公報
しかしながら、特許文献1に記載された蒸気製造装置では、圧縮機により得られた蒸気の一部を熱交換器に導いているため、蒸気利用施設などに利用できる蒸気量が減少してしまう問題がある。
そこで、本発明の目的は、上記課題に鑑み、圧縮機に流入する蒸気に含まれる水分量を一定に保って、圧縮機の安定性を高めるとともに、圧縮機により得られた蒸気の全量を蒸気使用施設などに利用できる蒸気製造装置及びその運転方法を提供することである。
上記課題を解決するため、本発明の蒸気製造装置は、熱源から排出された熱交換媒体が流れる第1流路と、供給水が流れる第2流路と、前記熱交換媒体の熱を前記供給水に伝えて前記供給水を蒸発させる熱交換器と、前記熱交換器で生成された蒸気を圧縮する圧縮機とを備えた蒸気製造装置において、前記供給水の供給水量を調整する流量調整弁と、前記流量調整弁を制御する制御装置とを有し、前記制御装置は、前記供給水の供給温度から蒸発温度までの顕熱と、前記蒸発温度での蒸発潜熱に予め設定された乾き度の閾値を乗算して求めた値との和に、前記供給水量を乗算して必要熱量を求め、前記必要熱量と前記熱交換媒体が熱交換により失った損失熱量とを比較して、前記必要熱量が前記損失熱量を上回った場合には、前記流量調整弁を絞って前記供給水の供給水量を低減させ、前記必要熱量が前記損失熱量を下回った場合には、前記流量調整弁の開度を大きくして前記供給水の供給水量を増加させるようにしたことを特徴とするものである。
この構成により、圧縮機に流入する蒸気の水分量、即ち、圧縮機吸口側の乾き度を一定に保つことができるので、圧縮機に流入する蒸気に過剰の水分が混入して圧縮機が破損したり、圧縮機に流入する蒸気の水分量が少なくなり圧縮機により得られる蒸気の吐出量が減少してしまうことを防ぐことができる。また、圧縮機により得られた蒸気を熱交換器に導く必要もないので、得られた蒸気の全量を蒸気使用施設などで利用することができる。
また本発明において、前記第2流路の前記熱交換器上流側及び前記熱交換器と前記圧縮機との間に温度計を設けることにより、前記供給水の供給温度と蒸発温度を求めることが好ましい。この構成により、供給水の供給温度と蒸発温度を測定することができるので、容易に必要熱量を算出することができるようになる。
また本発明において、前記供給水の供給温度と蒸発温度が予め前記制御装置に設定された設定値であることが好ましい。この構成により、供給水の供給温度と蒸発温度を測定せずに必要熱量を算出することができるようになる。
また、本発明の蒸気製造装置の運転方法は、熱源から排出された熱交換媒体が流れる第1流路と、供給水が流れる第2流路と、前記熱交換媒体の熱を前記供給水に伝えて前記供給水を蒸発させる熱交換器と、前記熱交換器で生成された蒸気を圧縮する圧縮機とを備えた蒸気製造装置の運転方法において、前記供給水の供給温度から蒸発温度までの顕熱と、前記蒸発温度での蒸発潜熱に予め設定された乾き度の閾値を乗算して求めた値との和に、前記供給水の供給水量を乗算して必要熱量を求める必要熱量算出工程と、前記熱交換媒体が熱交換により失った熱量を求める損失熱量算出工程と、前記必要熱量算出工程で算出された必要熱量と前記損失熱量算出工程で算出された損失熱量とを比較して、前記必要熱量が前記損失熱量を上回った場合には、前記供給水の供給水量を調整する流量調整弁を絞って前記供給水の供給水量を低減させ、前記必要熱量が前記損失熱量を下回った場合には、前記流量調整弁の開度を大きくして前記供給水の供給水量を増加させる流量制御工程とを備えたことを特徴とするものである。
本発明によれば、排熱を利用して蒸気を製造する蒸気製造装置において、圧縮機により得られた蒸気を熱交換器に導かずとも、圧縮機に流入する蒸気の水分量を一定に保ち、圧縮機の安定性を高めるとともに、圧縮機により得られた蒸気の全量を蒸気使用施設などで利用することができる蒸気製造装置を提供することができる。
本発明の蒸気製造装置の第1実施形態を示す概略図 図1に示す蒸気製造装置の運転方法を示すフローチャート 本発明の蒸気製造装置の変形例を示す概略図
(第1実施形態)
以下に、本発明を実施するための形態について図面を参照しつつ説明する。図1〜図2は、本発明の蒸気製造装置の第1実施形態を示し、図1は第1実施形態の概略図を示している。本発明の蒸気製造装置1は、第1流路10、第2流路20、熱交換器30、圧縮機40、制御装置50などから構成される。
まず、蒸気の製造についての概要を説明する。第1流路10には、図示しない工場などの熱源設備から排出された温水(熱交換媒体)が流れ、第2流路20には供給水が流れる。そして、熱交換器30において、熱源設備から排出された温水の熱が供給水に伝えられ供給水は蒸発する。そして、熱交換器30で生成された蒸気は圧縮機40で圧縮され、図示しない蒸気利用施設などに送られる。
(第1流路)
第1流路10は、配管10a、配管10bからなり、それぞれ両端が熱交換器30と図示しない熱源設備に接続されている。第1流路10の内部には、熱源設備から排出された温水が流れており、温水は、まず配管10aに流入し、熱交換器30をとおって、配管10bから流出する。熱交換器30の上流側にあたる配管10aには、流量計11fと温水の供給温度を測定する温度計12tが設けられ、熱交換器30の下流側にあたる配管10bには、熱交換後の温水温度を測定する温度計13tが設けられている。本実施形態では、流量計11fを配管10aに設けているが、配管10bに設けてもよい。また、熱源から排出される熱交換媒体には温水を用いているが、熱交換媒体は油や気体などであってもよい。
(第2流路)
第2流路20は、3本の配管(配管20a、配管20b、配管20c)からなり、配管20aは両端が熱交換器30と供給水を供給する装置とに接続され、配管20bは両端が熱交換器30と圧縮機40とに接続され、配管20cは両端が圧縮器40と図示しない蒸気利用施設などとに接続されている。第2流路20の内部には供給水が流れており、供給水は、まず配管20aに流入し、熱交換器30で蒸発した後、配管20bをとおって圧縮機40に入り昇温昇圧される。そして、昇温昇圧された蒸気は、配管20cから蒸気利用施設などに送られる。配管20aには上流側から、供給水の供給水量を制御する流量調整弁21、供給水の流量を測定する流量計22f、供給水の供給温度を測定する温度計23tが設けられ、配管20bには、供給水の蒸発温度を測定する温度計24tが設けられている。なお、流量調整弁21が流量計22fよりも上流側に設置されているのであれば、流量調整弁21と流量計22fは、配管20aや配管20bのどの位置に設置してあってもよい。
(熱交換器)
熱交換器30は、温水と供給水とを熱的に接続するものであり、温水の熱を供給水に伝えて供給水を蒸発させている。熱交換器30には、複数のプレートを有し、その複数のプレート間を温水と供給水とが交互に流れることで熱交換されるプレート式熱交換器が好適に用いられる。プレート式熱交換器は、他の熱交換器に比べ、伝熱面積に対して装置が小さいため、蒸気製造装置1がコンパクトになり、設置スペースの小さい蒸気利用施設にも蒸気製造装置1を設置することができる。なお、熱交換器30はプレート式熱交換器に限定されず、タンク式熱交換器や垂直短管式熱交換器等であってもよい。
(圧縮機)
圧縮機40は、第2流路20の配管20bと配管20cとの間に配置され、圧縮機40に流入した蒸気を圧縮する。圧縮機40には、スクリュ圧縮機が好適に用いられる。なお、圧縮機40はスクリュ圧縮機に限定されず、往復圧縮機、スクロール圧縮機、及び、ロータリ圧縮機等であってもよい。
(制御装置)
制御装置50は、流量計11f、22f、温度計12t、13t、23t、24t、及び流量調整弁21と電気的に接続され、これら測定器から求められる測定値と、予め制御装置50に記憶させておいた各種設定値とから後述する必要熱量と供給熱量を算出し、その算出結果を基に流量調整弁21を制御している。制御装置50は、演算処理装置であるCPU(Central Processing Unit)と、CPUが実行する制御プログラム及び制御プログラムに使用されるデータが記憶されているROM(Read Only Memory)と、プログラム実行時にデータを一時記憶するためのRAM(Random Access Memory)とを有している。制御装置50による制御機能は、これらハードウェアとROM内のソフトウェアとが協働して構築されている。
(蒸気製造装置の運転方法について)
次に、本実施形態における蒸気製造装置の運転方法について図2に示すフローチャートに沿って説明する。まず、蒸気製造装置1の運転を開始する(S1)。蒸気製造装置1の運転が開始されると、熱源設備と第1流路10との間に設けられた図示しないポンプが駆動されるなどして、熱源設備から排出された温水が第1流路10に流入する。また、圧縮機40が回転するなどして、供給水が第2流路20に流入する。なお、流量調整弁21は、全開ではないもののある程度開いた状態に制御されている。そして、温水と供給水はそれぞれ熱交換器30に入り、温水の熱が供給水に伝えられて供給水が蒸発する。さらに、蒸気は圧縮機40により昇温昇圧されて、配管20cから吐出され、蒸気利用施設に送られる。
続いて、必要熱量と損失熱量の測定を開始するか否かを判断する(S2)。熱量測定を開始する場合(S2:Yes)、ステップS3に進み、熱量測定を開始しない場合(S2:No)、熱量測定を開始するまで待機する。
ステップS3では、制御装置50の制御により、第1流路10及び第2流路20に設けられた流量計11f、22fの流量、及び、温度計12t、13t、23t、24tの温度を測定する(S3)。
そして、損失熱量Q1を算出する(S4:損失熱量算出工程)。損失熱量とは、温水が熱交換により失う熱量のことであり、供給水が熱交換により得る熱量と同等とみなすことができる。損失熱量Q1は、温水の流量(質量流量)と、熱交換前後での温水の温度差と、温水の比熱とを乗算することで算出される。具体的には、以下の手順によって求まる。(i)温度計12tで測定した温水の供給温度T1と温度計13tで測定した温水の熱交換後の温度T2との温度差(T2−T1)を算出する。
(ii)流量計11fでの流量F1、温水の供給温度T1から熱交換後の温度T2までの平均比熱c1を測定する。
(iii)温度差(T2−T1)と、流量F1と、平均比熱c1とを全て乗算する。
以上の手順により、損失熱量Q1が求まる。
続いて、必要熱量Q2を算出する(S5:必要熱量算出工程)。必要熱量とは、圧縮機吸口側41の蒸気の乾き度を、予め制御装置50に設定された乾き度の閾値に近づけるために必要な熱量のことである。必要熱量Q2は、供給水の顕熱(当圧の下で供給水の温度変化のために吸収する単位重量あたりの熱量)と、蒸発潜熱(当圧の下で供給水の相変化のために吸収する単位重量あたりの熱量)に予め設定された乾き度の閾値を乗算して求めた値との和に、供給水の供給水量(質量流量)を乗算することで算出される。具体的には、以下の手順によって求まる。
(i)温度計23tで測定した供給水の供給温度T3と温度計24tで測定した供給水の蒸発温度T4との温度差(T4−T3)を算出する。
(ii)流量計22fでの流量(供給水量)F2、供給温度T3から蒸発温度T4までの供給水の平均比熱c2、蒸発温度T4における蒸発潜熱Qbを求める。
(iii)温度差(T4−T3)と平均比熱c2とを乗算することにより顕熱Qaを求める。
(iv)顕熱Qaと、蒸発潜熱Qbに予め制御装置50に設定された乾き度の閾値X0を乗算して求めた値との和に、流量F2を乗算する((Qa+Qb×X0)×F2)。
以上の手順により、必要熱量Q2が求まる。なお、損失熱量Q1を算出するステップ(S4)と必要熱量Q2を算出するステップ(S5)は順番を入れ替えてもよい。
ここで、本実施例では、乾き度(圧縮機吸口側41の乾き度)の閾値X0を0.9に設定している。閾値X0が、0.7〜0.95の範囲内であると、圧縮機の負担が低減でき且つ圧縮機により得られる蒸気の吐出量が確保できるので好ましく、さらに0.85〜0.95の範囲に設定されていれば、より圧縮機の負担が低減されるので好ましい。逆に、乾き度の閾値X0が0.7未満であると、圧縮機に流入する蒸気に過剰の水分が混入し、圧縮機40が破損してしまう恐れがある。また、乾き度の閾値X0が0.95よりも大きいと、圧縮機40に流入する蒸気の水分量が少なく、圧縮機40により得られる蒸気の吐出量が減少してしまう。
続いて、必要熱量Q2と損失熱量Q1との差ΔQを測定する(S6)。ΔQ>0、即ち、必要熱量Q2が損失熱量Q1を上回った場合には(S6:Yes)、制御装置50の制御により流量調整弁21を絞り(S7)、供給水の流量F2を低減させる。ΔQ>0の場合には、圧縮機吸口側41の乾き度Xが乾き度の閾値X0に近づくための熱量(必要熱量Q2)よりも、供給水が実際に得ている熱量(即ち、損失熱量Q1と同等の熱量)が小さい状態であり、供給水が得るべき熱量がΔQだけ不足して、圧縮機吸口側41の乾き度Xが、乾き度の閾値X0よりも小さい乾き度の蒸気が得られている状態である。この現象は、例えば、熱源から排出される温水の温度や流量が低下した場合等に起こり得る。したがって、圧縮機吸口側41の乾き度Xを乾き度の閾値X0近づけるためには、必要熱量Q2をΔQほど減少させる必要があるので、流量調整弁21を絞り、供給水の流量F2を減少させる。一回のステップで減少させる流量F2の量は、必要熱量Q2と損失熱量Q1との差ΔQ等を考慮して適宜選択すればよい。
ΔQ=0、又はΔQ<0、即ち、必要熱量Q2が損失熱量Q1と等しい又は下回った場合には(S6:No)、ステップS8に進む。
ステップS8において、ΔQ<0、即ち、必要熱量Q2と損失熱量Q1を下回った場合には(S8:Yes)、今度は制御装置50の制御により流量調整弁21の開度を大きくし(S9)、供給水の供給流量F2を増加させる。ΔQ<0の場合には、圧縮機吸口側41の乾き度Xが乾き度の閾値X0になるための熱量(必要熱量Q2)よりも、供給水が実際に得ている熱量(即ち、損失熱量Q1と同等の熱量)が大きい状態であり、供給水が得るべき熱量がΔQだけ過剰で、圧縮機吸口側41の乾き度Xが乾き度の閾値X0よりも大きい乾き度の蒸気が得られている状態である。この現象は、例えば、熱源から排出される温水の温度が上昇した場合や流量が増加した場合等に起こり得る。したがって、圧縮機吸口側41の乾き度Xを乾き度の閾値X0近づけるためには、必要熱量Q2をΔQほど増加させる必要があるので、流量調整弁21の開度を大きくして、供給水の流量F2を増加させる。
ΔQ=0、即ち、必要熱量Q2と損失熱量Q1との差が等しい場合には(S8:No)、圧縮機吸口側41の乾き度Xと乾き度の閾値X0が略同じ大きさの状態であることを意味しているので、流量調整弁21を制御することなく次のステップ(S10)に進む。
続いて、熱量測定を終了するか否かを判断する(S10)。熱量測定を続ける場合(S10:No)、S3に戻りS3〜S9のステップを繰り返す。熱量測定を終了する場合(S10:Yes)、蒸気製造装置1の運転を停止するなどして蒸気の製造を終了する(S11)。
(効果)
次に、本実施形態により得られる効果について説明する。本実施形態の蒸気製造装置1は、第2流路20に設けられた供給水の流量を調整する流量調整弁21と、流量調整弁21を制御する制御装置50とを有し、圧縮機40に流入する蒸気の乾き度Xが乾き度の閾値X0になるために必要な熱量(必要熱量Q2)と温水が熱交換により失う熱量(損失熱量Q1)とを比較して、必要熱量Q2が損失熱量Q1を上回った場合には、流量調整弁21を絞って供給水の供給水量を低減させ、必要熱量Q2が損失熱量Q1を下回った場合には、流量調整弁21の開度を大きくして供給水の供給水量を増加させるようにしている。
この構成により、流量や温度が常に変動している排熱を利用して蒸気を製造する場合であっても、つまり、損失熱量Q1が常に変動している場合であっても、必要熱量Q2と損失熱量Q1とを比較して、供給水の流量を制御しているので、実際の乾き度Xを乾き度の閾値X0に近づけることができ、圧縮機吸口側41の乾き度を理想の状態に保つことができる。
このように、圧縮機吸口側41の乾き度を一定に保つことができるので、圧縮機40に流入する蒸気に過剰の水分が混入し圧縮機40が破損したり、圧縮機40に流入する蒸気の水分が少なくなり得られる蒸気の吐出量が減少してしまうことを防ぐことができる。また、圧縮機40により得られた蒸気を熱交換器30に導く必要もないので、圧縮機40により得られた蒸気の全量を蒸気使用施設に供給することができる。
また、蒸気製造装置1の第1流路10及び第2流路20には、流量計11f、22f、及び温度計12t、13t、23t、24tが設けられているので、これら測定器から得られた測定値から必要熱量Q2と損失熱量Q1を簡単に算出することができる。
(変形例)
次に本発明の変形例について、図3を用いて説明する。図3は、変形例の概略図を示している。本変形例は、第1実施形態から温度計23t、24tを取り除き、代わりに、供給水の供給温度T3'と蒸発温度T4'とを設定値として、予め制御装置50に設定しておいたものである。
(変形例に係る蒸気製造装置の運転方法について)
続いて、変形例における蒸気製造装置の運転方法について説明する。ここでは、第1実施形態における蒸気製造装置の運転方法と異なる箇所についてのみ説明し、第1実施形態における蒸気製造装置の運転方法と同様の箇所は説明を割愛する。
図2に示すフローチャートのステップS3における温度測定においては、変形例では、第1実施形態から温度計23t、24tを取り除いているため、第1流路10に備えた温度計12t、13tでの温度のみを測定する。
また、ステップS5において、変形例では、必要熱量Q2を以下の手順によって算出する。
(i)予め制御装置50に設定しておいた供給水の供給温度T3'と同じく制御装置50に設定しておいた供給水の蒸発温度T4'との温度差(T4'−T3')を算出する。
(ii)流量測定器22fでの流量F2、供給温度T3'から蒸発温度T4'までの供給水の平均比熱c2'、蒸発温度T4'における蒸発潜熱Qb'を測定する。
(iii)温度差(T4'−T3')と平均比熱c2'とを乗算することにより顕熱Qa'を求める。
(iv)顕熱Qa’と、蒸発潜熱Qb’に予め制御装置50に設定された乾き度の閾値X0を乗算して求めた値との和に、流量F2を乗算する((Qa’+Qb’×X0)×F2)。
以上の手順により必要熱量Q2は求まる。
ここで、供給水の供給温度の設定値T3'は、実際の供給温度に近い温度に設定することが好ましい。ただし、供給水の供給温度T3'は顕熱Qa'を求める際に必要であるが、顕熱Qa'は蒸発潜熱Qb'に比べて大きさが10分の1程度であるので、顕熱Qa'による影響は小さい。したがって、供給温度T3'と実際の供給温度との誤差が20℃程度あったとしても問題はない。
また、供給水の蒸発温度T4'も、実際の蒸気の温度に近い温度にすることが好ましい。ただし、蒸発温度T4'と実際の蒸発温度との誤差が例えば20℃あったとしても、その場合の乾き度Xの計算上の誤差は0.02程度であり、圧縮機40に影響が出ることはない。したがって、蒸発温度T4'と実際の蒸発温度との誤差が20℃程度あったとしても問題はない。
(効果)
本変形例による効果について説明する。本変形例において、供給水の供給温度T3'と蒸発温度T4'を予め制御装置50に設定された設定値とした。この構成により、温度測定器にて供給水の供給温度と蒸発温度を測定する必要がなく、蒸気製造装置を簡素化することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々に変更して実施することができるものである。
1 蒸気製造装置
10 第1流路
10a、10b 配管
11f 流量計
12t、13t 温度計
20 第2流路
20a、20b、20c 配管
21 流量調整弁
22f 流量計
23t、24t 温度計
30 熱交換器
40 圧縮機
41 圧縮機吸口側
50 制御装置

Claims (4)

  1. 熱源から排出された熱交換媒体が流れる第1流路と、供給水が流れる第2流路と、前記熱交換媒体の熱を前記供給水に伝えて前記供給水を蒸発させる熱交換器と、前記熱交換器で生成された蒸気を圧縮する圧縮機とを備えた蒸気製造装置において、
    前記供給水の供給水量を調整する流量調整弁と、前記流量調整弁を制御する制御装置とを有し、
    前記制御装置は、
    前記供給水の供給温度から蒸発温度までの顕熱と、前記蒸発温度での蒸発潜熱に予め設定された乾き度の閾値を乗算して求めた値との和に、前記供給水量を乗算して必要熱量を求め、
    前記必要熱量と前記熱交換媒体が熱交換により失った損失熱量とを比較して、前記必要熱量が前記損失熱量を上回った場合には、前記流量調整弁を絞って前記供給水の供給水量を低減させ、前記必要熱量が前記損失熱量を下回った場合には、前記流量調整弁の開度を大きくして前記供給水の供給水量を増加させるようにしたことを特徴とする蒸気製造装置。
  2. 前記第2流路の前記熱交換器上流側及び前記熱交換器と前記圧縮機との間に温度計を設けることにより、前記供給水の供給温度と蒸発温度を求めたことを特徴とする請求項1に記載の蒸気製造装置。
  3. 前記供給水の供給温度と蒸発温度が予め前記制御装置に設定された設定値であることを特徴とする請求項1に記載の蒸気製造装置。
  4. 熱源から排出された熱交換媒体が流れる第1流路と、供給水が流れる第2流路と、前記熱交換媒体の熱を前記供給水に伝えて前記供給水を蒸発させる熱交換器と、前記熱交換器で生成された蒸気を圧縮する圧縮機とを備えた蒸気製造装置の運転方法において、
    前記供給水の供給温度から蒸発温度までの顕熱と、前記蒸発温度での蒸発潜熱に予め設定された乾き度の閾値を乗算して求めた値との和に、前記供給水の供給水量を乗算して必要熱量を求める必要熱量算出工程と、
    前記熱交換媒体が熱交換により失った熱量を求める損失熱量算出工程と、
    前記必要熱量算出工程で算出された必要熱量と前記損失熱量算出工程で算出された損失熱量とを比較して、前記必要熱量が前記損失熱量を上回った場合には、前記供給水の供給水量を調整する流量調整弁を絞って前記供給水の供給水量を低減させ、前記必要熱量が前記損失熱量を下回った場合には、前記流量調整弁の開度を大きくして前記供給水の供給水量を増加させる流量制御工程とを備えたことを特徴とする蒸気製造装置の運転方法。
JP2011116594A 2011-05-25 2011-05-25 蒸気製造装置及びその運転方法 Expired - Fee Related JP5666381B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011116594A JP5666381B2 (ja) 2011-05-25 2011-05-25 蒸気製造装置及びその運転方法
CN201210055101XA CN102798113A (zh) 2011-05-25 2012-03-05 蒸汽制造装置及其运转方法
KR1020120042927A KR101319149B1 (ko) 2011-05-25 2012-04-25 증기 제조 장치 및 그 운전 방법

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011116594A JP5666381B2 (ja) 2011-05-25 2011-05-25 蒸気製造装置及びその運転方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2012247077A JP2012247077A (ja) 2012-12-13
JP2012247077A5 JP2012247077A5 (ja) 2014-07-31
JP5666381B2 true JP5666381B2 (ja) 2015-02-12

Family

ID=47197327

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011116594A Expired - Fee Related JP5666381B2 (ja) 2011-05-25 2011-05-25 蒸気製造装置及びその運転方法

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP5666381B2 (ja)
KR (1) KR101319149B1 (ja)
CN (1) CN102798113A (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101938176B1 (ko) * 2017-07-31 2019-01-14 대우조선해양 주식회사 증발가스 재액화 시스템 및 증발가스 재액화 시스템 내의 윤활유 배출 방법
KR102021123B1 (ko) * 2019-04-29 2019-11-04 기호충 하이브리드 응축형 노통 연관식 보일러
JP7536954B1 (ja) 2023-05-26 2024-08-20 三菱重工業株式会社 蒸気供給システム及び蒸気供給方法

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2546868B2 (ja) * 1987-12-28 1996-10-23 株式会社 日阪製作所 熱併給バイナリー発電装置
CN2476712Y (zh) * 2001-04-17 2002-02-13 北京安控科技发展有限公司 锅炉蒸汽干度控制仪
CN1388370A (zh) * 2001-05-24 2003-01-01 刘勇 一种蒸汽干度自动测量和控制方法及其装置
KR100461995B1 (ko) * 2002-03-04 2004-12-14 엘지전선 주식회사 냉매증기터빈 구동 가스 열펌프
CN100573129C (zh) * 2006-05-31 2009-12-23 西北工业大学 一种凝结式蒸汽干度测量装置及测量方法
JP4281770B2 (ja) 2006-08-31 2009-06-17 株式会社日立製作所 ヒートポンプシステム
JP2009103421A (ja) * 2007-10-26 2009-05-14 Hitachi Ltd ヒートポンプシステム
JP5605991B2 (ja) * 2009-01-14 2014-10-15 株式会社神戸製鋼所 蒸気発生装置
JP4971399B2 (ja) * 2009-09-18 2012-07-11 株式会社神戸製鋼所 蒸気発生装置

Also Published As

Publication number Publication date
KR101319149B1 (ko) 2013-10-17
KR20120132328A (ko) 2012-12-05
CN102798113A (zh) 2012-11-28
JP2012247077A (ja) 2012-12-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN109140826B (zh) 增焓热泵、其补气量控制方法、系统、计算机设备及存储介质
DK2726792T3 (en) Method and device for balancing a group of consumers in a fluidtransportsystem
DK2753999T3 (en) Process for operating and / or monitoring a heating, ventilation and air conditioning system (HVAC system)
CN104024749B (zh) 进行温度和湿度调整的空调系统
RU2648211C2 (ru) Способ и устройства для балансирования группы потребителей в системе транспортировки текучей среды
JP5786449B2 (ja) ヒートポンプ式蒸気生成装置
EP2261574A1 (en) Heat-pump hot water apparatus
CN104632311A (zh) 蒸汽涡轮成套设备启动控制装置
JP5666381B2 (ja) 蒸気製造装置及びその運転方法
CN109539439B (zh) 蒸发冷却式冷水机组的风机控制方法、装置、介质及机组
JP6663908B2 (ja) 流体加熱及び/又は冷却システム、並びに、関連する方法
CN110925037A (zh) 一种考虑运行安全裕量的采暖供热机组实际调峰能力评价方法
CN109002741B (zh) 一种压水堆核电机组一、二回路系统传递功率模拟方法及系统
JP2012247077A5 (ja)
JP2008298405A (ja) 冷却水温度の推測方法および推測装置
US10527294B2 (en) Control of a pump to optimize heat transfer
CN104764545A (zh) 一种超超临界火电机组蒸发系统动态吸热量实时估计方法
CN113960109A (zh) 一种湿蒸汽干度的自反馈在线监测系统及方法
RU2007100446A (ru) Автоматизированная информационная система для контроля и управления работой отопительной котельной с водогрейными котлами
TW201625882A (zh) 用於操作貫流式蒸氣產生器的控制方法
KR101456878B1 (ko) 히트펌프 성능평가 시스템의 제어방법
WO2023246273A1 (zh) 旁路供热系统减温水调节阀超前控制方法及系统
JP6192707B2 (ja) ガスタービンを制御するために少なくとも1つの燃焼温度を求める方法、及び、この方法を実行するガスタービン
Jia et al. Experimental investigations on the use of capillary tube and thermostatic expansion valve in storage-enhanced heat recovery room air-conditioner
CN216847573U (zh) 一种湿蒸汽干度的自反馈在线监测系统

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130902

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140514

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140612

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20140612

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20140612

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140624

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20141209

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20141210

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5666381

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees