JP5665039B2 - 気泡含有食品改質剤 - Google Patents
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Description
すなわち本発明は、
(1)ペプチド含量が16%以上、かつRNA含量が25%以上である酵母エキスからなる、気泡含有食品用の改質剤、
(2)前記酵母エキスの食物繊維含量が20%以上である、(1)に記載の気泡含有食品用の改質剤、
(3)含気を必要とする食品に(1)または(2)に記載の酵母エキスを 0.05〜5 %(w/w%)含有させることを特徴とする、前記食品の泡立ち促進および気泡の安定性を向上させる方法を提供するものである。
本発明に用いる酵母エキスは、ペプチドを16%以上含有し、かつRNAが25%以上のものである。これ以外の組成の酵母エキスでは、気泡食品に使用した際、気泡の安定性や泡立ちの促進効果が十分でなく、食味にも影響が及ぶため好ましくない。
本発明に用いる酵母エキスは、それに加えて、食物繊維の含量が15%以上のものが望ましく、20%以上であれば更に望ましい。更に、全アミノ酸に占めるペプチドの割合(以下「ペプチド率」という)が70%以上のものが望ましく、より望ましくは80%以上である。また、5’-グアニル酸と5’−イノシン酸含量(2Na・7H2Oとして)は合計して3%以下のものが望ましく、より望ましくは0.5%以下である。5’-グアニル酸と5’−イノシン酸含量(2Na・7H2Oとして)の合計が3%を越えるものは、食味に影響を及ぼしやすい。
前記抽出物に核酸分解酵素や蛋白質分解酵素を作用させると、RNA含量やぺプチド含量が規定の含量以下になる上、呈味成分である核酸やアミノ酸が生成されるため、望ましくない。
なお、本発明でいうペプチドとは、アミノ酸が2個以上アミノ結合したものをいい、全アミノ酸量より遊離アミノ酸量を引くことにより算出した。
キャンディダ・ユティリスCs7529株(FERM BP−1656株)の10%菌体懸濁液1000mlを10N-硫酸でpH3.5に調整し、60℃、30分間処理した後、遠心分離で菌体を回収し、菌体を水で洗浄し硫酸や余分な抽出物を除去した。本菌体を水で菌体濃度10%に調整、懸濁した後、90℃、30分間加熱し、菌体内酵素を完全に失活させ、40℃、pH7.0に調整し、細胞壁溶解酵素(ツニカーゼ大和化成製)0.5gを加え4時間反応し、エキスを抽出した。遠心分離により菌体残さを除去し、得られた上澄液を濃縮、スプレードライし、酵母エキス粉末30gを得た。得られた酵母エキス1は、ペプチド含量18.7%、RNA含量30.4%、食物繊維含量22.7%であった。
表1に示す配合割合で通常卵よりなる卵白に上白糖、酵母エキス1(ペプチド含量18.7%、RNA含量30.4%、食物繊維含量22.7%、5’-グアニル酸と5’−イノシン酸含量(2Na・7H2Oとして)合計0%)を添加し、ハンドミキサー(Matsuden ハンドミキサー MS-3-3)によって速度2にて10分攪拌することによりメレンゲを得た。
実施例1において、酵母エキスを添加しないこと、酵母エキスの分だけ上白糖を増やしたこと以外は、実施例1と同様に行い、メレンゲを得た。
実施例1において、酵母エキス0.75gの代わりにトレハロース25gを添加し、トレハロースの分だけ上白糖を減らしたこと以外は、実施例1と同様に行い、メレンゲを得た。
実施例1及び比較例1、2で得られたメレンゲの離水を測定した。離水は高さ7cmの100ccビーカーにすり切り充填し、室温及び10℃で5時間放置した後にビーカーの底から離水部分の高さを測定した。
表3に示す配合割合で通常卵よりなる卵白に上白糖、実施例1の酵母エキス1をはかりとり、ハンドミキサー(Matsuden ハンドミキサー MS-3-3)によって速度2にて10分攪拌することによりメレンゲを得た。得られたメレンゲを搾り出し袋に入れて約2cmの大きさに搾り出し、100℃のオーブンに30分入れてメレンゲ菓子を得た。
実施例2において、酵母エキスを添加しないこと、酵母エキスの分だけ上白糖を増やしたこと以外は、実施例2と同様に行い、メレンゲ菓子を得た。
実施例2において、酵母エキス0.15gの代わりにトレハロース12.5gを添加し、トレハロースの分だけ上白糖を減らしたこと以外は、実施例2と同様に行い、メレンゲ菓子を得た。
実施例2及び比較例3、4で得られたメレンゲ菓子について、8名のパネラーで官能評価を実施した。官能評価は、口溶けと風味について評価を行ったところ、実施例2は口溶けがよく、甘さも抑えられて食べやすかったのに対し、比較例3は口溶けが劣る上、甘味がやや強すぎ、比較例4は口溶けが悪く、ざらつきがあり、卵白の生臭さを感じてあまり好ましくなかった。
以下の手順でラクトアイスを作製した。表4に示す配合割合でヤシ油・ココナッツ油、バニラフレーバー以外をはかりとりラクトアイスミックスを作成した。酵母エキス1は実施例1で使用したものと同じ。ミックスを80℃まで加熱した後、ホモミキサー(特殊機化工業株式会社製 ホモミキサー MARK II)によって5000rpmでミックスを攪拌しながらヤシ油とココナッツ油を入れ均質化させた。これを冷蔵庫に一昼夜置き、エージングさせた後、バニラフレーバーを加え、アイスクリーマー(株式会社 エフ・エム・アイ社製ハイパートロン・ミニ(HTF-3))を用いて攪拌しながら20分間フリージングした。フリージングの前後で同じ容積の容器あたりのミックスの重さをはかり、下式(1)で表されるオーバーランを測定した。
フリージング後にカップに充填して-20℃で硬化させ、ラクトアイスを得た。
実施例3において、酵母エキスを添加しないこと、酵母エキスの分だけ水を増やしたこと以外は、実施例3と同様に行い、ラクトアイスを得た。
実施例3において、酵母エキス1に代えて、酵母エキス2(ペプチド含量4.2%、RNA含量0%、食物繊維含量6.5%、5’-グアニル酸と5’−イノシン酸含量(2Na・7H2Oとして)合計2.5%)を用いること以外は、実施例3と同様に行い、比較例6のラクトアイス菓子を得た。
表5から明らかなように、20分間フリージングという短い時間において、実施例3が一番高いオーバーランを示した。実施例3と同じオーバーランを得ようとすると比較例5、6は2倍以上の時間を要する。また、8名のパネラーで官能評価を実施した。官能評価は、「舌触り、滑らかさ」と「ミルクのコク味」について評価を行ったところ、実施例3は滑らかで口溶けが良く、後味にミルクのコクがあり、ラクトアイスであるにもかかわらず高級感を感じた。それに対して、比較例5はざらつきがあり、ミルクのコクが弱く、比較例6は実施例に比べて口溶けがやや劣り、後味にうま味やえぐ味を感じてあまり好ましくなかった。
Claims (1)
- 含気を必要とする食品にペプチド含量が16%以上、かつRNA含量が25%以上である酵母エキスを 0.05〜5%(w/w%)含有させることを特徴とする、前記食品の泡立ち促進および気泡の安定性を向上させる方法。
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