JP5664710B2 - 主軸装置 - Google Patents

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Description

本発明は、主軸装置、特に主軸を回転可能に支承する転がり軸受の異常を検知する主軸装置に関するものである。
従来、転がり軸受の異常の検知手法として、例えば、特開2008-64183号公報(特許文献1)に記載されたものがある。特許文献1には、転がり軸受の温度を検出し、その温度が閾値を超えた場合に、転がり軸受の異常であると判定している。
特開2008-64183号公報
しかし、転がり軸受の温度は、主軸の回転速度に応じて異なるものである。そのため、従来は、主軸の最大回転速度に対して閾値を設定していた。例えば、工作機械の主軸においては、目的に応じた回転速度で使用している。具体的には、工作機械の主軸の最高回転速度を20000rpmとした場合に、ある加工工程においては例えば5000rpmで使用し、別の加工工程においては例えば10000rpmで使用したりする。
このような使用状態において、転がり軸受の温度は、回転速度を上昇させた直後に上昇し、その後、飽和状態となる挙動を示す。つまり、0rpmから5000rpmに上昇させる際に、転がり軸受の温度は、一時的に上昇した後に、5000rpmに応じた温度でほぼ一定となる。続いて、5000rpmから10000rpmに上昇した場合には、転がり軸受の温度は、一時的に上昇した後に、10000rpmに応じた温度でほぼ一定となる。
ところで、上述した特許文献1の温度閾値は、最高回転速度に対する閾値であるため、最高回転速度よりも低い回転速度で使用している場合には、その転がり軸受の温度と閾値との温度差が非常に大きくなる。そのため、低回転速度において転がり軸受に異常が生じると、転がり軸受の温度が温度閾値に到達する前に、転がり軸受が異常発熱して焼付きが発生してしまうおそれがあった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、より高精度に転がり軸受の異常を検出することができる主軸装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、請求項1に係る発明の構成上の特徴は、
ハウジングと、
前記ハウジングに対して転がり軸受によって回転可能に支承された主軸と、
を備えた主軸装置において、
前記転がり軸受の温度、または、前記ハウジングおよび前記主軸のうち前記転がり軸受の温度変化の影響を受ける部位の温度を検出する温度センサと、
前記転がり軸受の予圧過大であることの指標となり、前記主軸の回転速度を変化させるたびにリセットされ、前記主軸の回転速度を変化させた時からの経過時間に伴って小さくなるように変化する第2閾値を記憶する第2閾値記憶部と、
前記温度センサにより検出された前記温度の変化速度が前記第2閾値を超えた場合に前記転がり軸受の異常を検知する異常検知部と、
を備えることである。
請求項に係る発明の構成上の特徴は、請求項1において、
前記温度センサにより検出される前記温度の変化速度に応じて大きくなり、且つ、前記主軸の回転速度を変化させた時からの経過時間に伴って大きくなる温度変換値を算出する温度変換値算出部と、
前記転がり軸受の予圧過大であることの指標となる第3閾値を記憶する第3閾値記憶部と、
をさらに備え、
前記異常検知部は、前記温度変換値が前記第3閾値を超えた場合に前記転がり軸受の異常と判定することである。
上記のように構成した請求項1に係る発明によれば、転がり軸受の温度そのものではなく、転がり軸受の温度の変化速度、すなわち、転がり軸受の温度の一回時間微分値に基づいて、転がり軸受の異常を検知している。正常時における転がり軸受の温度の変化速度の挙動は、回転速度変更直後に上昇し、その直後に低下してほぼ一定の状態となる。この挙動は、回転速度が異なるとしても同様となる。従って、温度の変化速度を利用することで、確実に転がり軸受の異常を検知することができる。
すなわち、正常の場合には、主軸の回転速度を上昇させると、転がり軸受の温度は、一定時間経過後に飽和してほぼ一定の温度となる。しかし、予圧過大の場合には、主軸の回転速度を上昇させると、転がり軸受の温度は、一定時間経過しても飽和状態とならず一定の温度を超えて行ってしまう。このような場合であっても、転がり軸受の予圧過大による異常を確実に検知できる。
そして、第2閾値は、主軸の回転速度を変化させるたびにリセットされ、主軸の回転速度を変化させた時からの経過時間に伴って小さくなるように変化するので、より早期に予圧過大による転がり軸受の異常を検知できる。
請求項2に係る発明によれば、より早期に且つ確実に予圧過大による転がり軸受の異常を検知できる。
図1は、主軸装置の模式的な構成を示す図である。(第一実施形態) 図2は、転がり軸受への潤滑油過剰供給による異常を説明するための、経過時間に対する転がり軸受31の温度および温度の変化速度を示すグラフである。図2(a)は正常時の状態を示し、図2(b)は異常時の状態を示す。実線は温度を示し、一点鎖線は温度の変化速度を示し、二点鎖線は第1閾値Th1を示す。(第一実施形態) 図3は、転がり軸受の予圧過大による異常を説明するための、経過時間に対する転がり軸受31の温度および温度の変化速度を示すグラフである。図3(a)は正常時の状態を示し、図3(b)は異常時の状態を示す。実線は温度を示し、一点鎖線は温度の変化速度を示し、破線は第2閾値Th2を示す。(第一実施形態) 図4は、主軸装置の模式的な構成を示す図である。(第二実施形態) 図5は、転がり軸受の予圧過大による異常を説明するための、経過時間に対する転がり軸受31の温度および温度の変化速度を示すグラフである。図5(a)は正常時の状態を示し、図5(b)は異常時の状態を示す。実線は温度を示し、一点鎖線は温度の変化速度を示し、二点鎖線は第3閾値Th3を示す。(第二実施形態)
以下、本発明の主軸装置を具体化した実施形態について図面を参照しつつ説明する。
<第一実施形態>
第一実施形態の主軸装置について、図1〜図3を参照して説明する。
本実施形態の主軸装置は、工作機械、例えば、マシニングセンタにおける工具を回転可能とする主軸装置に適用した場合について説明する。
図1に示すように、主軸装置は、ハウジング10と、主軸20と、複数の転がり軸受31〜35と、モータ40と、温度センサ60と、制御装置100とを備える。ハウジング10は、中心に円形断面の貫通孔を備える円筒状に形成されている。主軸20は、ほぼ円筒状に形成されており、ハウジング10の貫通孔に挿通されている。この主軸20の一方端面には、工具50が着脱可能に設けられている。
転がり軸受31〜34は、単列アンギュラ玉軸受であり、転がり軸受31、32は、工具50が装着される主軸20の一方端面側に所定距離を隔てて設けられている。これら転がり軸受31、32の接触角が同方向となるように、組み付けられている。転がり軸受33、34は、転がり軸受32よりも主軸20の他方端面側に所定距離を隔てて設けられている。これら転がり軸受33、34は、その接触角が転がり軸受31、32の接触角と逆方向となるように、組み付けられている。そして、転がり軸受31〜34には、予圧がかけられており、転がり軸受31〜34による支持剛性を高めるように作用している。また、転がり軸受35は、円筒ころ軸受であり、転がり軸受34から所定距離を隔てて設けられている。このように、主軸20は、ハウジング10に対して転がり軸受31〜35によって回転可能に支承されている。
モータ40は、転がり軸受34と転がり軸受35との軸方向間に設けられている。そして、モータ40のステータがハウジング10の内周面に固定され、モータ40のロータが主軸20の外周面に固定されている。
温度センサ60は、転がり軸受31の外輪の温度、または、ハウジング10および主軸20のうち転がり軸受31の温度変化の影響を受ける部位の温度を検出するセンサである。ここでは、温度センサ60は、例えば、特開2008-64183号公報などに記載の公知のセンサを用い、転がり軸受31の外輪の温度を検出するセンサとしている。
制御装置100は、制御部101と、第1閾値記憶部102と、第2閾値記憶部103と、異常検知部104と、異常通報部105とから構成される。
制御部101は、NCデータの回転速度指令値に基づいて、主軸20の回転速度(単位時間あたりの回転数を意味する。当該技術分野においては回転数とも称する。)を制御する。具体的には、制御部101は、モータ40の制御をすることにより、主軸20の回転速度の制御を行う。ここで、マシニングセンタの主軸20は、ある加工工程においては主軸20の回転速度を一定として行う。つまり、NCデータの回転速度指令値は、それぞれの加工工程における主軸20の回転速度の指令値となる。
さらに、制御部101は、後述する異常検知部104の判定結果に基づいて、主軸20の回転速度制御を行う。具体的には、制御部101は、異常検知部104により転がり軸受31〜35の異常と判定した場合には、主軸20の回転速度を低下させる、または、主軸20の回転を停止する。
第1閾値記憶部102は、転がり軸受31への潤滑油過剰供給量であることの指標となる第1閾値Th1を記憶する。つまり、第1閾値Th1は、転がり軸受31への潤滑油過剰供給による転がり軸受31の異常を検知するための閾値である。この第1閾値Th1は、一定値としている。
第2閾値記憶部103は、転がり軸受31の予圧過大であることの指標となる第2閾値Th2を記憶する。つまり、第2閾値Th2は、転がり軸受31の予圧過大による転がり軸受31の異常を検知するための閾値である。この第2閾値Th2は、主軸20の回転速度を変化させた時からの経過時間に伴って小さくなるように変化する閾値としている。
異常検知部104は、温度センサ60により検出された転がり軸受31の温度を入力する。そして、異常検知部104は、転がり軸受31の温度の変化速度、すなわち、転がり軸受31の温度の一回時間微分値を算出する。続いて、異常検知部104は、算出した温度の変化速度に基づいて、転がり軸受31の異常、具体的には、転がり軸受31への潤滑油過剰供給による発熱異常および転がり軸受31の予圧過大による発熱異常を検知する。そして、異常検知部104は、転がり軸受31が異常であると判定した場合には、制御部101に対して主軸20の回転速度を低下または主軸20の回転を停止させる信号を出力する。なお、異常検知の詳細については、後述する。
異常通報部105は、異常検知部104により転がり軸受31が異常であると判定された場合に、警報音を鳴らし、且つ、警報ランプを点灯または点滅させることにより、作業者に通報する。
次に、図2を参照して、異常検知部104による転がり軸受31への潤滑油過剰供給による発熱異常について詳細に説明する。図2は、以下のように変化させた場合における、転がり軸受31の温度の挙動(図中、実線にて示す)および当該温度の変化速度(図中、一点鎖線にて示す)について示している。また、図2において、二点鎖線にて、第1閾値Th1を示す。すなわち、主軸20の回転速度を停止状態から回転速度Aの状態に変更する。続いて、主軸20の回転速度がAの状態を30分間維持した後に、主軸20の回転速度をAよりも大きな回転速度であるBに変更する。続いて、主軸20の回転速度がBの状態を30分間維持した後に、主軸20の回転速度をBよりも大きな回転速度であるCに変更し、50分間維持する。
図2(a)の実線に示すように、正常時においては、回転速度Aに変更した直後に、転がり軸受31の温度は徐々に上昇していき、約20分経過後に飽和状態となり、約10℃の一定値となる。このとき、転がり軸受31の温度の変化速度は、図2(a)の一点鎖線にて示すように、回転速度Aに変更した直後に1.5[℃/min]付近まで急激に大きくなり、さらにその直後から徐々に小さくなっていき、ゼロに近づいていく。
続いて、回転速度をAからBに変更すると、転がり軸受31の温度は、回転速度Aの状態の飽和温度からさらに上昇し、変更から約20分後には約25℃にて安定した状態となる。このとき、転がり軸受31の温度の変化速度は、回転速度Bに変更した直後に1.5[℃/min]付近まで急激に大きくなり、さらにその直後から徐々に小さくなっていき、ゼロに近づいていく。
続いて、回転速度をBからCに変更すると、転がり軸受31の温度は、回転速度Bの状態の飽和温度からさらに上昇し、変更から約20分後には約38℃にて安定した状態となる。このとき、転がり軸受31の温度の変化速度は、回転速度Cに変更した直後に1.5[℃/min]付近まで急激に大きくなり、さらにその直後から徐々に小さくなっていき、ゼロに近づいていく。
ここで、第1閾値記憶部102に記憶されている第1閾値Th1は、3.0[℃/min]の一定値としている。そして、異常検知部104は、算出した転がり軸受31の温度の変化速度が第1閾値Th1を超えたか否かを判定し、算出値が第1閾値Th1を超えた場合に転がり軸受31への潤滑油過剰供給による発熱異常が発生したと判定する。つまり、図2(a)に示すように、正常時には、転がり軸受31の温度の変化速度は、第1閾値Th1を超えることはないため、異常検知部104は、転がり軸受31への潤滑油過剰供給による発熱異常が発生していないと判定する。
異常時について、図2(b)に示す。ここでは、主軸20の回転速度がBからCに変更して、その直後に(図中、時刻75min付近にて)、転がり軸受31への潤滑油過剰供給による発熱異常が発生した場合としている。転がり軸受31への潤滑油の供給量が過剰となると、潤滑油の攪拌作用により急激に転がり軸受31の温度が上昇する。
図2(b)に示すように、主軸20の回転速度がBからCに変更した後に、転がり軸受31の温度は、飽和状態に移行するのに反して、急激に80℃以上にまで上昇している。このとき、転がり軸受31の温度の変化速度は、転がり軸受31の温度が異常発熱し始めた瞬間に、急激に大きくなって、7[℃/min]に達している。
第1閾値Th1は、3.0[℃/min]であるため、転がり軸受31への潤滑油過剰供給による発熱異常が発生すると、転がり軸受31の温度の変化速度は第1閾値Th1を超えることになる。具体的には、図2における時刻75min付近にて、当該変化速度が第1閾値Th1を超えている。従って、この瞬間に、異常検知部104は、転がり軸受31が潤滑油過剰供給による発熱異常を起こしたと判定する。その後、制御部101により主軸20の回転速度を低下させるか、停止させる処理を行う。同時に、異常警報部105にて異常警報を行う。
ここで、転がり軸受31の温度の変化速度が第1閾値Th1である3[℃/min]を超えた時点において、転がり軸受31の温度は、まだ40℃程度である。転がり軸受31の温度における40℃とは、主軸20の回転速度がCの状態の飽和温度38℃に対して僅かに高い程度である。従って、この時点においては、転がり軸受31はまだ焼き付きを起こしていない状態となる。このように、転がり軸受31の温度の変化速度に基づいて判定することで、確実に転がり軸受31の潤滑油過剰供給による発熱異常を検知することができる。
次に、図3を参照して、異常検知部104による転がり軸受31の予圧過大による発熱異常について詳細に説明する。図3は、上述した図2と同様に、主軸20の回転速度を変化させた場合における、転がり軸受31の温度の挙動(図中、実線にて示す)および当該温度の変化速度(図中、一点鎖線にて示す)について示している。また、図3において、破線にて、第2閾値Th2を示す。
まず、第2閾値Th2について説明する。第2閾値Th2は、上述したように、主軸20の回転速度を変化させた時からの経過時間に伴って小さくなるように変化する閾値としている。この第2閾値Th2は、式1に示すような関係式にて表される。なお、式1において、[温度の変化速度]とは、転がり軸受31の温度の変化速度である。
Figure 0005664710
つまり、図3に示すように、第2閾値Th2は、主軸20の回転速度を変化させるたびにリセットされ、その後減少していく。
そして、正常時における、転がり軸受31の温度の変化速度の挙動は上述したとおりである。正常時には、転がり軸受31の温度の変化速度は、第2閾値Th2を超えることはない。従って、異常検知部104は、転がり軸受31の予圧過大による発熱異常が発生していないと判定する。
異常時には、図3(b)に示すように、主軸20の回転速度がBからCに変更した時点において(図中、時刻60min付近にて)、転がり軸受31の予圧過大による発熱異常が発生した場合としている。
図3(b)に示すように、主軸20の回転速度がBからCに変更した直後から、正常時に比べて、転がり軸受31の温度の上昇速度が大きくなり、正常時における飽和状態の温度を超えてさらに上昇している。つまり、転がり軸受31の温度は、飽和状態となることなく、上昇を続けていく。このとき、転がり軸受31の温度の変化速度は、主軸20の回転速度がBからCに変更した直後に上昇した後、徐々に低下していくものの、正常時に比べて大きな値を維持している。
このような挙動を示す転がり軸受31の温度の変化速度は、時刻75min付近(図中の矢印にて示す位置)にて、第2閾値Th2と交差する。つまり、転がり軸受31の温度の変化速度が、第2閾値Th2を超える。このとき、異常検知部104は、転がり軸受31の予圧過大による発熱異常であると判定する。このように、上述したように第2閾値Th2を設定し、且つ、転がり軸受31の温度の変化速度に基づいて判定することで、確実に且つ早期に、転がり軸受31の予圧過大による発熱異常を検知することができる。
<第二実施形態>
第二実施形態の主軸装置について、図4および図5を参照して説明する。第二実施形態における主軸装置は、第一実施形態の主軸装置に対して、制御装置200のみ相違する。他の構成は共通するため、詳細な説明を省略する。
図4に示すように、制御装置200は、制御部101と、第1閾値記憶部102と、第3閾値記憶部201と、温度変換値算出部202と、異常検知部203と、異常通報部105とから構成される。なお、制御部101および異常通報部105は、実質的に、第一実施形態のものと同一であるため、説明を省略する。
第3閾値記憶部201は、転がり軸受31の予圧過大であることの指標となる第3閾値Th3を記憶する。つまり、第3閾値Th3は、転がり軸受31の予圧過大による転がり軸受31の異常を検知するための閾値である。この第3閾値Th3は、一定値としている。
温度変換値算出部202は、温度センサ60により検出された転がり軸受31の温度を入力する。そして、温度変換値算出部202は、式2に示す関係式に基づいて、温度変換値Xを算出する。なお、式2において、[温度の変化速度]とは、転がり軸受31の温度の変化速度である。
Figure 0005664710
つまり、図5に示すように、温度変換値Xは、転がり軸受31の温度の変化速度に応じて大きくなり、且つ、主軸20の回転速度を変化させた時からの経過時間に伴って大きくなる。この温度変換値Xは、主軸20の回転速度を変化させるたびにリセットされる。
正常時には、図5(a)に示すように、温度変換値X[℃]は、主軸20の回転速度がAの間、非常に僅かな傾きにて上昇していく。そして、主軸20の回転速度がAからBに変更された直後、一時的に減少した後に、非常に僅かな傾きにて上昇していく。主軸20の回転速度がCに変更された後においても同様の挙動を示す。
正常時においては、転がり軸受31の温度の変化速度が、主軸20の回転速度の変更直後が最も大きく、その後ゼロに近づく挙動を示すことから、温度変換値Xが上記のような挙動を示すことになる。従って、温度変換値Xの最大値は、10℃程度となる。なお、この最大温度は、定数の設定により自由に変更できる。
異常検知部203は、温度変換値算出部202により算出された温度変換値Xが第3閾値Th3を超えたか否かを判定する。そして、異常検知部203は、温度変換値Xが第3閾値Th3を超えたと判定した場合には、転がり軸受31の予圧過大による発熱異常が発生したと判定する。そして、異常検知部203は、制御部101および異常通報部105へ異常である信号を出力する。
ここで、図5において、第3閾値Th3は15℃と設定していることから、正常時には温度変換値Xが第3閾値Th3を超えることはない。従って、異常検知部104は、転がり軸受31の予圧過大による発熱異常が発生していないと判定する。この場合、制御部101は、これまでの制御を継続し、異常通報部105は何ら処理されない。
一方、異常時には、図5(b)に示すように、主軸20の回転速度がBからCに変更した時点において(図中、時刻60min付近にて)、転がり軸受31の予圧過大による発熱異常が発生した場合としている。
図5(b)に示すように、主軸20の回転速度がBからCに変更した直後から、正常時に比べて、転がり軸受31の温度の上昇速度が大きくなり、正常時における飽和状態の温度を超えてさらに上昇している。つまり、転がり軸受31の温度は、飽和状態となることなく、上昇を続けていく。このとき、転がり軸受31の温度の変化速度は、主軸20の回転速度がBからCに変更した直後に上昇した後、徐々に低下していくものの、正常時に比べて大きな値を維持している。
そうすると、温度変換値Xは、正常時に比べて、時間経過に伴って非常に大きな値となる。従って、温度変換値Xは、第3閾値Th3を時刻75min付近にて超えることになる。このとき、異常検知部203は、転がり軸受31の予圧過大による異常発熱が発生したと判定する。このように、上述したような転がり軸受31の温度の変化速度に基づく関数からなる温度変換値Xを算出することにより、確実に且つ早期に、転がり軸受31の予圧過大による発熱異常を検知することができる。
<その他の実施形態>
上記実施形態においては、温度センサ60により転がり軸受31の温度を検出し、当該温度を用いて転がり軸受31の異常検知を行った。この他に、他の全ての転がり軸受32〜35についても同様の異常検知を行うようにしてもよい。また、複数の転がり軸受31〜35のうち、機械構成上、最も異常が発生しやすいものが存在する場合には、当該転がり軸受のみに対して異常検知を行うようにしてもよい。
また、転がり軸受の予圧過大による発熱異常については、第一、第二実施形態の例を示した。これらの何れか一方のみを採用してもよいが、その他に、両者を採用しどちらか一方が異常と検知した場合に、異常と判定するようにしてもよい。
10:ハウジング、 20:主軸、 31〜35:転がり軸受、 40:モータ
60:温度センサ、 100、200:制御装置

Claims (2)

  1. ハウジングと、
    前記ハウジングに対して転がり軸受によって回転可能に支承された主軸と、
    を備えた主軸装置において、
    前記転がり軸受の温度、または、前記ハウジングおよび前記主軸のうち前記転がり軸受の温度変化の影響を受ける部位の温度を検出する温度センサと、
    前記転がり軸受の予圧過大であることの指標となり、前記主軸の回転速度を変化させるたびにリセットされ、前記主軸の回転速度を変化させた時からの経過時間に伴って小さくなるように変化する第2閾値を記憶する第2閾値記憶部と、
    前記温度センサにより検出された前記温度の変化速度が前記第2閾値を超えた場合に前記転がり軸受の異常を検知する異常検知部と、
    を備えることを特徴とする主軸装置。
  2. 請求項において、
    前記温度センサにより検出される前記温度の変化速度に応じて大きくなり、且つ、前記主軸の回転速度を変化させた時からの経過時間に伴って大きくなる温度変換値を算出する温度変換値算出部と、
    前記転がり軸受の予圧過大であることの指標となる第3閾値を記憶する第3閾値記憶部と、
    をさらに備え、
    前記異常検知部は、前記温度変換値が前記第3閾値を超えた場合に前記転がり軸受の異常と判定することを特徴とする主軸装置。
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