JP5664322B2 - マルチアンテナ装置および通信機器 - Google Patents

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この発明は、マルチアンテナ装置および通信機器に関し、特に、複数のアンテナ素子を備えたマルチアンテナ装置および通信機器に関する。
従来、複数のアンテナ素子を備えたマルチアンテナ装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、対応する電波の波長λの1/2の距離を隔てて配置された2つのアンテナ素子と、2つのアンテナ素子間の相互結合を抑制するために2つのアンテナ素子の間に配置された略U字形状のアイソレーション素子(無給電素子)とを備えるMIMOアレーアンテナ(マルチアンテナ装置)が開示されている。このアイソレーション素子は、約λの電気長を有し、一部が接地面に接地されている。また、アイソレーション素子は、2つのアンテナ素子からそれぞれ約λ/4の距離を隔てた位置に配置されている。
特開2007−97167号公報
しかしながら、上記特許文献1のMIMOアレーアンテナ(マルチアンテナ装置)では、アイソレーション素子(無給電素子)を設けることによってアンテナ素子間の相互結合を抑制可能である一方、アイソレーション素子を接地面に接地する必要があるので、配線パターン設計の自由度が低下するという問題点がある。また、従来では、マルチアンテナ装置が小型の通信機器に搭載されることが多いため、マルチアンテナ装置のさらなる小型化の要求がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、配線パターン設計の自由度が低下するのを抑制しながら、アンテナ素子間の相互結合を小さくすることが可能で、かつ、より小型化を図ることが可能なマルチアンテナ装置および通信機器を提供することである。
課題を解決するための手段および発明の効果
上記目的を達成するために、本願発明者が鋭意検討した結果、第1アンテナ素子と結合する第1結合部と、第2アンテナ素子と結合する第2結合部と、第1結合部および第2結合部を互いに接続する接続部とを含む非接地の無給電素子を、第1アンテナ素子と第2アンテナ素子との間に配置し、さらに、無給電素子の少なくとも一部を屈曲または湾曲して複数回折り返された形状に形成することによって、配線パターン設計の自由度が低下するのを抑制しながら、アンテナ素子間の相互結合を小さくすることができ、かつ、より小型化を図ることができることを見い出した。なお、第1結合部と第2結合部と接続部とを含む非接地の無給電素子を、第1アンテナ素子と第2アンテナ素子との間に配置し、さらに、無給電素子の少なくとも一部を屈曲または湾曲して複数回折り返された形状に形成することにより、アンテナ素子間の相互結合が小さくなることは、後述する本願発明者のシミュレーションにより確認済みである。
すなわち、この発明の第1の局面によるマルチアンテナ装置は、第1アンテナ素子および第2アンテナ素子と、第1アンテナ素子と第2アンテナ素子との間に配置される非接地の無給電素子とを備え、無給電素子は、第1アンテナ素子と結合する第1結合部と、第2アンテナ素子と結合する第2結合部と、第1結合部および第2結合部を互いに接続する接続部とを含むとともに、少なくとも一部が屈曲または湾曲して複数回折り返された形状に形成されている。
上記第1の局面によるマルチアンテナ装置では、第1アンテナ素子と結合する第1結合部と、第2アンテナ素子と結合する第2結合部と、第1結合部および第2結合部を互いに接続する接続部とを含む非接地の無給電素子を、第1アンテナ素子と第2アンテナ素子との間に配置することによって、アンテナ素子間の相互結合を小さくすることができる。また、無給電素子を非接地にすることによって、無給電素子を所定の接地面に接地させる必要がないので、配線パターン設計の自由度が低下するのを抑制することができる。したがって、このマルチアンテナ装置では、配線パターン設計の自由度が低下するのを抑制しながら、アンテナ素子間の相互結合を小さくすることができる。また、第1アンテナ素子および第2アンテナ素子の間の相互結合を小さくすることができるので、アンテナ素子間の相互結合を小さくするためにアンテナ素子間の距離を大きくする必要がなく、その分、マルチアンテナ装置を小型化することができる。また、無給電素子の少なくとも一部を屈曲または湾曲した形状に形成することによって、第1アンテナ素子および第2アンテナ素子の間の限られた配置スペースにおいて、屈曲または湾曲した形状により、無給電素子に必要な長さを確保することができるので、無給電素子の配置スペースを広げる必要がない分、マルチアンテナ装置をより小型化することができる。
上記第1の局面によるマルチアンテナ装置において、好ましくは、無給電素子の接続部は、屈曲または湾曲した形状に形成されている。このように構成すれば、第1結合部および第2結合部を互いに接続する接続部の屈曲または湾曲した形状により、無給電素子に必要な長さを容易に確保することができるので、無給電素子の配置スペースが広がるのを抑制することができる。
上記第1の局面によるマルチアンテナ装置において、好ましくは、無給電素子は、第1アンテナ素子および第2アンテナ素子が出力する電波の波長λの略1/2の電気長を有する。このように構成すれば、非接地の無給電素子を共振させることができる。
上記第1の局面によるマルチアンテナ装置において、好ましくは、第1アンテナ素子に対して高周波電力を供給する第1給電点、および、第2アンテナ素子に対して高周波電力を供給する第2給電点と、第1アンテナ素子と第1給電点との間に配置され、高周波電力の所定の周波数において、インピーダンス整合を図るための第1整合回路と、第2アンテナ素子と第2給電点との間に配置され、高周波電力の所定の周波数において、インピーダンス整合を図るための第2整合回路とをさらに備える。このように構成すれば、所定の周波数において、アンテナ素子間の相互結合を小さくすることができるとともにインピーダンス整合が図られるので、アンテナ素子を介して伝達されるエネルギの伝達損失を軽減することができる。
上記第1の局面によるマルチアンテナ装置において、好ましくは、第1アンテナ素子および第2アンテナ素子は、モノポールアンテナを含む。このように構成すれば、モノポールアンテナ間の相互結合を小さくすることにより、モノポールアンテナを用いたマルチアンテナ装置を小型化することができる。
この発明の第2の局面による通信機器は、マルチアンテナ装置を備え、マルチアンテナ装置は、第1アンテナ素子および第2アンテナ素子と、第1アンテナ素子と第2アンテナ素子との間に配置される非接地の無給電素子とを含み、無給電素子は、第1アンテナ素子と結合する第1結合部と、第2アンテナ素子と結合する第2結合部と、第1結合部および第2結合部を互いに接続する接続部とを有するとともに、少なくとも一部が屈曲または湾曲して複数回折り返された形状に形成されている。
この発明の第2の局面による通信機器では、上記のように、第1アンテナ素子と結合する第1結合部と、第2アンテナ素子と結合する第2結合部と、第1結合部および第2結合部を互いに接続する接続部とを有する非接地の無給電素子を、第1アンテナ素子と第2アンテナ素子との間に配置することによって、アンテナ素子間の相互結合を小さくすることができる。また、無給電素子を非接地にすることによって、無給電素子を所定の接地面に接地させる必要がないので、配線パターン設計の自由度が低下するのを抑制することができる。したがって、このマルチアンテナ装置では、配線パターン設計の自由度が低下するのを抑制しながら、アンテナ素子間の相互結合を小さくすることができる。また、第1アンテナ素子および第2アンテナ素子の間の相互結合を小さくすることができるので、アンテナ素子間の相互結合を小さくするためにアンテナ素子間の距離を大きくする必要がなく、その分、マルチアンテナ装置を小型化することができる。また、無給電素子の少なくとも一部を屈曲または湾曲した形状に形成することによって、第1アンテナ素子および第2アンテナ素子の間の限られた配置スペースにおいて、屈曲または湾曲した形状により、無給電素子に必要な長さを確保することができるので、無給電素子の配置スペースを広げる必要がない分、マルチアンテナ装置をより小型化することができる。その結果、そのようなマルチアンテナ装置を備えた通信機器自体の小型化も図ることができる。特に、携帯電話のように小型化が望まれる通信機器において本発明はより有効である。
本発明の一実施形態による携帯電話機の全体構成を示した平面図である。 本発明の一実施形態による携帯電話機のマルチアンテナ装置を示した平面図である。 比較例によるマルチアンテナ装置を示した平面図である。 比較例によるマルチアンテナ装置のシミュレーションにおけるSパラメータの特性を示した図である。 本発明の一実施形態に対応するマルチアンテナ装置のシミュレーションにおけるSパラメータの特性を示した図である。 本発明の一実施形態の変形例を示したダイポールアンテナによるマルチアンテナ装置の概略図である。 本発明の一実施形態の変形例に用いられるπ型の整合回路の概略図である。 本発明の一実施形態の変形例に用いられるT型の整合回路の概略図である。 本発明の一実施形態の変形例に用いられるL型の整合回路の概略図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
まず、図1および図2を参照して、本発明の一実施形態による携帯電話機100の構成について説明する。なお、携帯電話機100は、本発明の「通信機器」の一例である。
本発明の一実施形態による携帯電話機100は、図1に示すように、正面から見て、略長方形形状を有している。また、携帯電話機100は、表示画面部1と、番号ボタンなどからなる操作部2と、マイク3と、スピーカ4とを備えている。また、携帯電話機100の筐体内部には、マルチアンテナ装置10が設けられている。
マルチアンテナ装置10は、複数のアンテナ素子を用いて所定の周波数において多重の入出力が可能なMIMO(Multiple−Input Multiple−Output)通信用に構成されている。また、マルチアンテナ装置10は、2.5GHz帯の高速無線通信ネットワークのWiMAX(Worldwide interoperability for Microwave Access)に対応している。
マルチアンテナ装置10は、図2に示すように、第1アンテナ素子11および第2アンテナ素子12と、2つのアンテナ素子11および12の間に配置される無給電素子13と、接地面14とを含んでいる。さらに、マルチアンテナ装置10は、第1アンテナ素子11に高周波電力を供給するための第1給電点15と、第2アンテナ素子12に高周波電力を供給するための第2給電点16とを含んでいる。
第1アンテナ素子11は、無給電素子13のX1方向側に配置されるとともに、第2アンテナ素子12は、無給電素子13のX2方向側に配置されている。また、第1アンテナ素子11(第2アンテナ素子12)は、薄板形状を有し、図示しない基板の表面上に設けられている。また、第1アンテナ素子11(第2アンテナ素子12)は、マルチアンテナ装置10が対応する2.5GHzの波長λの約1/4の電気長を有するモノポールアンテナである。具体的には、第1アンテナ素子11(第2アンテナ素子12)は、Y1方向側の端部が開放されているとともに、Y2方向側の端部が第1給電点15(第2給電点16)を介して接地面14に接地されている。
また、第1アンテナ素子11(第2アンテナ素子12)は、複数の位置で屈曲した形状に形成されている。これにより、第1アンテナ素子11(第2アンテナ素子12)の配置スペースが、Y方向に大きくなるのを抑制することが可能である。また、第1アンテナ素子11のY1方向側の端部(開放された端部)は、Y2方向側の端部(接地面14に接地している端部)よりも第2アンテナ素子12が配置される側(X2方向側)に配置されている。また、第2アンテナ素子12のY1方向側の端部(開放された端部)は、Y2方向側の端部(接地面14に接地している端部)よりも第1アンテナ素子11が配置される側(X1方向側)に配置されている。また、第1アンテナ素子11および第2アンテナ素子12は、それぞれの給電点15および16の離間距離D1がλ/4未満になるように配置されている。また、第1アンテナ素子11および第2アンテナ素子12は、Y1方向側の端部(開放された端部)において互いの離間距離D2が最小となるように配置されている。すなわち、第1アンテナ素子11および第2アンテナ素子12は、Y1方向側の端部(開放された端部)における離間距離D2が給電点15および16における離間距離D1よりも小さくなるように配置されている。なお、電気長とは、物理的な長さではなく、アンテナを構成する導体上を進む信号の1波長を基準とした長さである。
無給電素子13は、第1アンテナ素子11と結合可能な距離を隔てて配置された第1結合部131と、第2アンテナ素子12と結合可能な距離を隔てて配置された第2結合部132と、第1結合部131および第2結合部132を互いに接続する接続部133とを有している。また、無給電素子13は、接地面14に接地されない非接地状態で設けられている。また、無給電素子13は、約λ/2の電気長を有している。また、無給電素子13は、第1アンテナ素子11および第2アンテナ素子12を流れる電流に起因して共振するように構成されている。なお、本実施形態において、結合可能な距離とは、静電結合および磁界結合を含む電磁界結合可能な距離である。
第1結合部131および第2結合部132は、それぞれ、第1アンテナ素子11および第2アンテナ素子12に対向するように配置されている。また、第1結合部131および第2結合部132は、Y方向に延びるように形成されている。
接続部133は、第1結合部131のY2方向側の端部と第2結合部132のY2方向側の端部とを接続するように構成されている。また、接続部133は、第1アンテナ素子11および第2アンテナ素子12の一方側から他方側に向かって延びる(X方向に延びる)ように形成されている。また、接続部133は、複数の位置で屈曲した形状に形成されている。具体的には、接続部133は、複数の位置でY方向に折れ曲がりながら、全体的にX方向に延びるように形成されている。
第1給電点15(第2給電点16)は、第1アンテナ素子11(第2アンテナ素子12)のY2方向側の端部に配置されている。また、第1給電点15(第2給電点16)は、第1アンテナ素子11(第2アンテナ素子12)と図示しない給電線とを接続している。
本実施形態では、第1アンテナ素子11と結合する第1結合部131と、第2アンテナ素子12と結合する第2結合部132と、第1結合部131および第2結合部132を互いに接続する接続部133とを含む非接地の無給電素子13を、第1アンテナ素子11と第2アンテナ素子12との間に配置することによって、アンテナ素子間の相互結合を小さくすることができる。また、無給電素子13を非接地にすることによって、無給電素子13を接地面14に接地させる必要がないので、配線パターン設計の自由度が低下するのを抑制することができる。したがって、このマルチアンテナ装置10では、配線パターン設計の自由度が低下するのを抑制しながら、アンテナ素子間の相互結合を小さくすることができる。また、第1アンテナ素子11および第2アンテナ素子12の間の相互結合を小さくすることができるので、アンテナ素子間の相互結合を小さくするためにアンテナ素子間の距離を大きくする必要がなく、その分、マルチアンテナ装置10を小型化することができる。また、第1結合部131および第2結合部132を互いに接続する接続部133の屈曲した形状により、無給電素子13に必要な長さを確保することができるので、無給電素子13の配置スペースを広げる必要がない分、マルチアンテナ装置10をより小型化することができる。その結果、そのようなマルチアンテナ装置10を備えた通信機器自体の小型化も図ることができる。特に、本実施形態の携帯電話機100のように小型化が望まれる通信機器において本発明は有効である。
以上のように、本願発明者は、第1アンテナ素子11と結合する第1結合部131と、第2アンテナ素子12と結合する第2結合部132と、第1結合部131および第2結合部132を互いに接続する接続部133とを含む非接地の無給電素子13を、第1アンテナ素子11と第2アンテナ素子12との間に配置し、さらに、無給電素子13の少なくとも一部を屈曲した形状に形成することによって、配線パターン設計の自由度が低下するのを抑制しながら、アンテナ素子間の相互結合を小さくすることができ、かつ、より小型化を図ることができることを見い出した。
また、本実施形態では、無給電素子13の接続部133を、屈曲した形状に形成する。このように構成すれば、第1アンテナ素子11および第2アンテナ素子12の間の限られた配置スペースにおいて、屈曲した形状により、無給電素子13に必要な長さを確保することができるので、無給電素子13の配置スペースを広げる必要がない分、マルチアンテナ装置10をより小型化することができる。
また、本実施形態では、無給電素子13を、第1アンテナ素子11および第2アンテナ素子12が出力する電波の波長λの略1/2の電気長を有するように構成する。このように構成すれば、非接地の無給電素子13を共振させることができる。
次に、本実施形態の効果を確認するために行ったシミュレーションの結果について説明する。このシミュレーションでは、図2に示した本実施形態に対応するマルチアンテナ装置10と、図3に示した比較例によるマルチアンテナ装置110とを比較した。
本実施形態に対応するマルチアンテナ装置10では、給電点における離間距離D1がλ/4未満の22mmになるように第1アンテナ素子11および第2アンテナ素子12を配置した。また、最小の離間距離D2が10mmになるように第1アンテナ素子11および第2アンテナ素子12を配置した。また、本実施形態では、アンテナ素子11、12および無給電素子13を図示しない基板の表面上に設ける構成を示したが、このシミュレーションでは、アンテナ素子11、12および無給電素子13を真空中に設ける構成にした。また、二次元に対応したシステムによりシミュレーションを行うため、アンテナ素子11、12および無給電素子13を厚さ0mmの導体で構成した。なお、本実施形態に対応するマルチアンテナ装置10は、2.5GHzに対応し、波長λは120mmである。
図3に示すように、比較例によるマルチアンテナ装置110では、非接地の無給電素子13を設ける本実施形態によるマルチアンテナ装置10とは異なり、2つのアンテナ素子111および112の間に無給電素子を設けない構成にした。また、比較例によるマルチアンテナ装置110では、給電点における離間距離D3がλ/4未満の22mmになるように第1アンテナ素子111および第2アンテナ素子112を配置した。また、最小の離間距離D4が20mmになるように第1アンテナ素子111および第2アンテナ素子112を配置した。また、比較例によるマルチアンテナ装置110の他の構成は、本実施形態に対応するマルチアンテナ装置10と同様である。
次に、図4および図5を参照して、比較例によるマルチアンテナ装置110および本実施形態に対応するマルチアンテナ装置10のSパラメータの特性について説明する。ここで、図4および図5に示すSパラメータのうちのS11は、アンテナ素子の反射係数を意味し、SパラメータのうちのS12は、2つのアンテナ素子間の相互結合の強さを意味する。また、図4および図5では、横軸に周波数をとり、縦軸にS11およびS12の大きさ(単位:dB)をとっている。
まず、比較例によるマルチアンテナ装置110では、図4に示すように、2.5GHzにおいて、S11が約−16dBであり、S12が約−9dBであった。これに対して、本実施形態に対応するマルチアンテナ装置10では、図5に示すように、マルチアンテナ装置10が対応する2.5GHzにおいて、S11が約−20dBであり、S12が約−25dBであった。
この結果、比較例によるマルチアンテナ装置110よりも本実施形態に対応するマルチアンテナ装置10の方が、2つのアンテナ素子間の相互結合の強さ(大きさ)を意味するS12の値が小さいので、屈曲した形状を有する非接地の無給電素子13を設けることによってアンテナ素子間の相互結合を小さくすることができることを確認した。なお、S12の値が−10dB以下であれば、アンテナ素子間の相互結合は微小であると考えられる。
これは、以下の理由によるものと考えられる。すなわち、本実施形態に対応するマルチアンテナ装置10では、第1アンテナ素子11および第2アンテナ素子12において、他方のアンテナ素子を流れる電流に起因する直接的な結合と無給電素子13を流れる電流に起因する間接的な結合とが生じることによって、アンテナ素子間の相互結合が打ち消される。
また、比較例によるマルチアンテナ装置110よりも本実施形態に対応するマルチアンテナ装置10の方が、アンテナ素子の反射係数を意味するS11の値が小さいので、屈曲した形状を有する非接地の無給電素子13を設けることによってアンテナ素子から効率よく電波を出力することができることを確認した。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、マルチアンテナ装置を備える通信機器の一例として、携帯電話機を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、たとえば、マルチアンテナ装置を備えるPDA(Personal Digital Assistant)やノートパソコンなど携帯電話機以外の通信機器にも適用可能である。
また、上記実施形態では、マルチアンテナ装置の一例として、MIMO通信用のマルチアンテナ装置を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、たとえば、ダイバシティなどMIMO以外の形式に対応するマルチアンテナ装置であってもよい。
また、上記実施形態では、マルチアンテナ装置を2.5GHz帯のWiMAXに対応するように構成する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、たとえば、2.5GHz帯以外の周波数に対応するように構成してもよいし、GSMや3GなどWiMAX以外の形式に対応するように構成してもよい。
また、上記実施形態では、第1アンテナ素子(第2アンテナ素子)の一例として、モノポールアンテナからなる第1アンテナ素子(第2アンテナ素子)を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、ダイポールアンテナなどモノポールアンテナ以外の第1アンテナ素子(第2アンテナ素子)であってもよい。たとえば、図6に示すように、ダイポールアンテナからなる2本のアンテナ素子の間に、屈曲または湾曲した形状を有する非接地の無給電素子を設けてもよい。
また、上記実施形態では、整合回路を設けない構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第1アンテナ素子(第2アンテナ素子)と第1給電点(第2給電点)との間に、マルチアンテナ装置が対応する所定の周波数において、インピーダンス整合を図るための第1整合回路20(第2整合回路30)(図7〜図9参照)を設ける構成であってもよい。このように構成すれば、所定の周波数において、アンテナ素子間の相互結合を小さくすることができるとともにインピーダンス整合が図られるので、アンテナ素子を介して伝達されるエネルギの伝達損失を軽減することができる。
また、第1整合回路20(第2整合回路30)の具体的な構成例について説明すると、たとえば、図7に示すようなインダクタ(コイル)およびキャパシタ(コンデンサ)により構成されたπ型回路(πマッチ)や、図8に示すようなインダクタ(コイル)およびキャパシタ(コンデンサ)により構成されたT型回路(Tマッチ)、および、図9に示すようなインダクタ(コイル)およびキャパシタ(コンデンサ)により構成されたL型回路(Lマッチ)などの整合回路が好ましい。また、π型回路やT型回路、L型回路などを、インダクタ(コイル)またはキャパシタ(コンデンサ)の一方のみにより構成してもよい。
また、上記実施形態では、第1アンテナ素子および第2アンテナ素子を屈曲した形状に形成する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第1アンテナ素子および第2アンテナ素子を屈曲(または湾曲)させない直線状に形成してもよい。
また、上記実施形態では、無給電素子の第1結合部および第2結合部を互いに接続する接続部を屈曲した形状に形成する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、接続部を屈曲(または湾曲)させることなく、第1結合部および第2結合部を屈曲または湾曲した形状に形成してもよいし、第1結合部、第2結合部および接続部の全てを屈曲または湾曲した形状に形成してもよい。
また、上記実施形態では、無給電素子の接続部を屈曲した形状に形成する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、接続部を湾曲した形状に形成してもよいし、屈曲および湾曲を組み合わせた形状に形成してもよい。
また、上記実施形態では、第1アンテナ素子および第2アンテナ素子を、Y1方向側の端部(開放された端部)において互いの離間距離が最小となるように配置する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第1アンテナ素子および第2アンテナ素子を、Y2方向側の端部(接地面に接地している端部)において互いの離間距離が最小となるように配置してもよいし、両端部以外の部分で互いの離間距離が最小となるように配置してもよい。
10 マルチアンテナ装置
11 第1アンテナ素子
12 第2アンテナ素子
13 無給電素子
15 第1給電点
16 第2給電点
20 第1整合回路
30 第2整合回路
100 携帯電話機(通信機器)
131 第1結合部
132 第2結合部
133 接続部

Claims (6)

  1. 第1アンテナ素子および第2アンテナ素子と、
    前記第1アンテナ素子と前記第2アンテナ素子との間に配置される非接地の無給電素子とを備え、
    前記無給電素子は、前記第1アンテナ素子と結合する第1結合部と、前記第2アンテナ素子と結合する第2結合部と、前記第1結合部および前記第2結合部を互いに接続する接続部とを含むとともに、少なくとも一部が屈曲または湾曲して複数回折り返された形状に形成されている、マルチアンテナ装置。
  2. 前記無給電素子の接続部は、屈曲または湾曲した形状に形成されている、請求項1に記載のマルチアンテナ装置。
  3. 前記無給電素子は、前記第1アンテナ素子および前記第2アンテナ素子が出力する電波の波長λの略1/2の電気長を有する、請求項1または2に記載のマルチアンテナ装置。
  4. 前記第1アンテナ素子に対して高周波電力を供給する第1給電点、および、前記第2アンテナ素子に対して高周波電力を供給する第2給電点と、
    前記第1アンテナ素子と前記第1給電点との間に配置され、高周波電力の所定の周波数において、インピーダンス整合を図るための第1整合回路と、
    前記第2アンテナ素子と前記第2給電点との間に配置され、高周波電力の所定の周波数において、インピーダンス整合を図るための第2整合回路とをさらに備える、請求項1〜3のいずれか1項に記載のマルチアンテナ装置。
  5. 前記第1アンテナ素子および前記第2アンテナ素子は、モノポールアンテナを含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載のマルチアンテナ装置。
  6. マルチアンテナ装置を備える通信機器であって、
    前記マルチアンテナ装置は、
    第1アンテナ素子および第2アンテナ素子と、
    前記第1アンテナ素子と前記第2アンテナ素子との間に配置される非接地の無給電素子とを含み、
    前記無給電素子は、前記第1アンテナ素子と結合する第1結合部と、前記第2アンテナ素子と結合する第2結合部と、前記第1結合部および前記第2結合部を互いに接続する接続部とを有するとともに、少なくとも一部が屈曲または湾曲して複数回折り返された形状に形成されている、通信機器。
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