JP5661988B2 - ムスカリンレセプター活性化剤及びペプチド - Google Patents
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Description
本発明のムスカリンレセプター活性化剤の別の好ましい態様によれば、前記有効成分が、配列番号23(XXXXXP;1番目のX=Y,F、2番目のX=T,L,H,F,S、3番目のX=W,R、4番目のX=Y,H,R、5番目のX=T,R,I)で表されるアミノ酸配列、若しくは、前記アミノ酸配列において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、及び/又は付加されたアミノ酸配列を含み、且つ、ムスカリンレセプター活性化作用を示すペプチド、又はその誘導体である。
YTWYTP(配列番号8)、
YSWYTP(配列番号15)、
HWHTP(配列番号19)、又は
YHRHTP(配列番号20)
である。
本発明のムスカリンレセプター活性化剤の更に別の好ましい態様によれば、配列番号21における1番目のアミノ酸X、配列番号22における2番目のアミノ酸X、又は配列番号23における3番目のアミノ酸Xが、Wである。
更に、本発明は、前記ペプチドをコードするポリヌクレオチド、及び前記ポリヌクレオチドを含む発現ベクターに関する。
配列番号Xで表されるアミノ酸配列からなるペプチド;
配列番号Xで表されるアミノ酸配列のN末端及び/又はC末端に、適当なアミノ酸配列が付加されたアミノ酸配列からなり、且つムスカリンレセプター活性化作用を示すペプチド;又は
配列番号Xで表されるアミノ酸配列において1又は数個のアミノ酸が欠失、置換、及び/又は付加されたアミノ酸配列を含み、且つ、ムスカリンレセプター活性化作用を示すペプチド
が含まれる。
XXXP(配列番号21)
[配列中、1番目のアミノ酸XはW,R(好ましくはW)であり、2番目のアミノ酸XはY,H,Rであり、3番目のアミノ酸XはT,R,I(好ましくはT)である]
である。
XXXXP(配列番号22)
[配列中、1番目のアミノ酸XはT,L,H,F,Sであり、2番目のアミノ酸XはW,R(好ましくはW)であり、3番目のアミノ酸XはY,H,Rであり、4番目のアミノ酸XはT,R,I(好ましくはT)である]
XXXXXP(配列番号23)
[配列中、1番目のアミノ酸XはY,F(好ましくはY)であり、2番目のアミノ酸XはT,L,H,F,Sであり、3番目のアミノ酸XはW,R(好ましくはW)であり、4番目のアミノ酸XはY,H,Rであり、5番目のアミノ酸XはT,R,I(好ましくはT)である]
を挙げることができる。
YTWYTP(配列番号8;配列番号1の第3〜8番のアミノ酸からなる配列)
YLWHTP(配列番号9;配列番号2の第3〜8番のアミノ酸からなる配列)
YHWHTP(配列番号10;配列番号3の第1〜6番のアミノ酸からなる配列)
YTWHTP(配列番号11;配列番号4の第1〜6番のアミノ酸からなる配列)
YHWHRP(配列番号12;配列番号5の第1〜6番のアミノ酸からなる配列)
FFWHTP(配列番号13;配列番号6の第7〜12番のアミノ酸からなる配列)
FFWRTP(配列番号14;配列番号7の第5〜10番のアミノ酸からなる配列)
YSWYTP(配列番号15)
YLWHIP(配列番号17)
HWHTP(配列番号19)
YHRHTP(配列番号20)
を挙げることができる。
非極性アミノ酸:Gly、Ala、Val、Leu、Ile、Pro、Met、Phe、及びTrp
中性アミノ酸:Ser、Thr、Cys、Tyr、Asn、及びGln
酸性アミノ酸:Asp及びGlu
塩基性アミノ酸:Lys、Arg、及びHis
(1)M2とGi1aとの融合ポリペプチドを含む細胞膜画分の調製
本実施例では、特開2005−325055号公報の実施例1に記載のヒトhGPCR44−Giα融合ポリペプチドを含む細胞膜画分の調製方法に準じて、ヒトM2(Gene Accession Number NM_000739)のC末端とヒトGi1aサブユニット(Gene Accession Number NM_002069)のN末端とを連結したムスカリンM2−Gi1a融合ポリペプチドを、昆虫細胞Sf9において産生させた後、細胞膜画分を回収することにより、前記融合ポリペプチドを含有する細胞膜画分を調製した。
続いて、得られた細胞膜画分を使用し、ファージディスプレイ法により、ヒトM2に結合性を有するペプチドのスクリーニングを行った。
具体的な操作は、特開2005−325055号公報の実施例2に記載のスクリーニング方法に準じて実施した。また、ファージディスプレイ法で用いるライブラリーとして、M13ファージの表面のマイナータンパク質pIIIのN末端にペプチドがランダムに呈示されるライブラリー(呈示されるランダムアミノ酸数が7個又は12個のペプチドライブラリー)を、Smith, G. P., Science, 288, 1315-1317(1985)、J. K. Scott and G. P. Smith, Science, 249, 386-390(1990)の記載に基づいて作製した。また、ファージライブラリーのターゲット(M2)に対する結合性は、ELISA(enzyme-linked immunosorbent assay)により判定した。
NAYTWYTPEVLS (配列番号1;12アミノ酸)
TSYLWHTPAEVP (配列番号2;12アミノ酸)
YHWHTPE (配列番号3; 7アミノ酸)
YTWHTPV (配列番号4; 7アミノ酸)
YHWHRPP (配列番号5; 7アミノ酸)
HSTQNTFFWHTP (配列番号6;12アミノ酸)
SHSEFFWRTPLP (配列番号7;12アミノ酸)
[1] YTWYTP(配列番号8;配列番号1の第3〜8番)
83% YSWYTP トマト(Lycopersicon esculentum)アルデヒドオキシダーゼ[配列番号15]
83% YTWYT シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)CKI1(CYTOKININ-INDEPENDENT 1)[配列番号16]
[2] YLWHTP(配列番号9;配列番号2の第3〜8番)
83% YLWHIP シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)エクソストシンファミリータンパク質(exostosin family protein)[配列番号17]
83% YLWHT イネ(Oryza sativa)発現タンパク質(expressed protein)[配列番号18]
[3] YHWHTP配列番号10;配列番号3の第1〜6番)
83% HWHTP ニコチアナ(Nicotiana langsdorffii)ネクタリンIII(nectarin III)等[配列番号19]
83% YHRHTP イネ(Oryza sativa)ホメオドメイン転写因子(homeodomain transcription factor)等[配列番号20]
実施例1で得られた7種類のアミノ酸配列の内、配列番号1で表されるアミノ酸配列からなるペプチド(以下、12AAペプチドと称する)を合成し、M2に対するアゴニスト活性を確認した。
前記アゴニスト活性は、表1に示す反応条件下で、ユーロピウム標識GTP(GTP−Eu)のM2−Gi1a融合ポリペプチドへの取り込み量を、時間分解蛍光測定法で測定することにより評価した。なお、12AAペプチドの濃度は、4段階(1nmol/L、100nmol/L、10μmol/L、1mmol/L)で実施した。
10mmol/L MgCl2
10μmol/L GDP
1000μg/mL サポニン
50mmol/L HEPES
M2−Gi1a融合ポリペプチド含有Sf9細胞膜
所定濃度(4段階) 12AAペプチド
100nmol/L GTP−Eu
総容量 110μL/ウェル
図1から明らかなとおり、12AAペプチドの濃度の増加に伴って、M2−Gi1a融合ポリペプチドへのGTP−Euの取り込み量が増加しており、12AAペプチドがM2に対するアゴニスト活性を有することが確認された。
本実施例では、配列番号1における第3〜8番のアミノ酸からなる配列のペプチド(以下、6AAペプチドと称する)を合成し、M2に対するアゴニスト活性を確認した。
本実施例は、ペプチド呈示ファージの代わりに前記合成ペプチドを用いること以外は、特開2005−325055号公報の実施例3に記載の活性測定方法に準じて実施した。具体的には、表2に示す反応条件下で、30℃にて30分間反応させた後、[35S]GTPγSのM2−Gi1a融合ポリペプチドへの取り込み量を測定することにより評価した。なお、カルバコールはムスカリンレセプターの公知アゴニストであり、6AAペプチドの濃度は、8段階(10−2〜10−9mol/L)で実施した。
20mmol/L HEPES緩衝液(pH7.0)
1mmol/L EDTA
160mmol/L NaCl
1mmol/L ジチオスレイトール(DTT)
10mmol/L MgCl2
1μmol/L GDP
1mmol/L カルバコール
0.2mg/mL M2−Gi1a融合ポリペプチド含有Sf9細胞膜
所定濃度(8段階) 6AAペプチド
100pmol/L [ 35 S]GTPγS
総容量 100μL
図2から明らかなとおり、6AAペプチドの濃度の増加に伴って、M2−Gi1a融合ポリペプチドへの[35S]GTPγSの取り込み量が増加しており、6AAペプチドがM2に対するアゴニスト活性を有することが確認された。
配列表の配列番号21の配列で表されるアミノ酸配列において、1番目のアミノ酸「Xaa」はW,Rであり、2番目のアミノ酸「Xaa」はY,H,Rであり、3番目のアミノ酸「Xaa」はT,R,Iである。
配列表の配列番号22の配列で表されるアミノ酸配列において、1番目のアミノ酸「Xaa」はT,L,H,F,Sであり、2番目のアミノ酸「Xaa」はW,Rであり、3番目のアミノ酸「Xaa」はY,H,Rであり、4番目のアミノ酸「Xaa」はT,R,Iである。
配列表の配列番号23の配列で表されるアミノ酸配列において、1番目のアミノ酸「Xaa」はY,Fであり、2番目のアミノ酸「Xaa」はT,L,H,F,Sであり、3番目のアミノ酸「Xaa」はW,Rであり、4番目のアミノ酸「Xaa」はY,H,Rであり、5番目のアミノ酸「Xaa」はT,R,Iである。
Claims (4)
- 配列番号1、8、又は15で表されるアミノ酸配列を含み、且つ、ムスカリンレセプター活性化作用を示すペプチド、又はその誘導体(但し、ムスカリンレセプター活性化作用を示し、且つ、ペプチドの安定性を向上させる修飾を施した誘導体であって、前記修飾が、L体アミノ酸のD体化、N末アミノ基のアセチル化、C末端カルボキシル基のアミド化、天然型アミノ酸から、性質の類似した非天然型アミノ酸への置換、又はこれらの組合せである、前記誘導体に限る)であり、前記ペプチドを構成するアミノ酸残基数の上限が30個である、ムスカリンレセプター活性化剤。
- 配列番号1、8、又は15で表されるアミノ酸配列からなるペプチド、又はその誘導体(但し、ムスカリンレセプター活性化作用を示し、且つ、ペプチドの安定性を向上させる修飾を施した誘導体であって、前記修飾が、L体アミノ酸のD体化、N末アミノ基のアセチル化、C末端カルボキシル基のアミド化、天然型アミノ酸から、性質の類似した非天然型アミノ酸への置換、又はこれらの組合せである、前記誘導体に限る)。
- 請求項2に記載のペプチドをコードするポリヌクレオチド。
- 請求項3に記載のポリヌクレオチドを含む発現ベクター。
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