以下、図面を参照しながら各実施形態の詳細について説明する。なお、以下の各実施形態では、本発明にかかる制御方法を実現するための制御プログラム(アップロードマネージャ)が制御装置(リモートアクセスサーバ)上において実行される場合について説明する。
また、リモートアクセスサーバにおいて当該アップロードマネージャによって実現される各種処理について説明するにあたり、第1から第4の実施形態は、それぞれネットワーク内の状況が異なるケースを前提としている。
第1の実施形態は、ネットワーク内のNAS(Netwaork Attached Storage、以下、単にストレージ装置と称す)にデータをアップロード中に、該ストレージ装置に対して、他の機器からアクセスがあったケースである。具体的には、ネットワーク内のネットワークチューナ装置から、ストレージ装置に対して録画データの書き込み要求がなされ、ストレージ装置の処理負荷が上昇したケースである。
また、第2の実施形態は、ネットワーク内の複数の機器がストレージ装置にアクセスしている状態において、データのアップロードを行うケースである。具体的には、ネットワークチューナ装置によるストレージ装置への録画データの書き込みと、ネットワークプレーヤ装置による録画データの読み出しとが行われ、ストレージ装置の処理負荷が極めて高い状態で、データのアップロードを行うケースである。
また、第3及び第4の実施形態は、ネットワーク内の複数の機器がストレージ装置にアクセスしている状態において、データのアップロードを行うケースである。具体的には、ネットワーク内のPC(パーソナルコンピュータ)及びハードディスクレコーダ装置によるストレージ装置へのデータの転送が行われ、ストレージ装置の処理負荷が高い状態で、データのアップロードを行うケースである。なお、第2の実施形態とは、データのアップロード処理の優先度が異なるケースである。
以下、それぞれの実施形態について詳細を説明する。
[第1の実施形態]
1.ネットワークシステムの構成
図1は、本実施形態にかかる制御方法を実現するための制御プログラム(アップロードマネージャ)を備えるRAS(リモートアクセスサーバ)が接続されたネットワークシステム100のシステム構成図である。図1に示すように、ネットワークシステム100は、ネットワーク外部に持ち出されたアップロード端末(デジタルカメラ105)が、インターネット106を介してRAS(リモートアクセスサーバ)104に接続できるように構成されている。
101は単独でネットワーク107に接続可能なストレージ装置(NAS:Network Attached Storage)である。
102はTV電波映像をネットワーク107を介してストレージ装置101に録画データとして転送する機能を持ったネットワークチューナ装置である。
103はアップロードマネージャであり、ストレージ装置101における処理負荷を監視するとともに、リモートアクセスサーバ104経由でデジタルカメラ105よりデータのアップロードが行われた場合に、該アップロード処理を制御する。
104はリモートアクセスサーバであり、デジタルカメラ105等からのリモートアクセスを管理する。なお、当該リモートアクセス管理機能は、インターネット106(外部ネットワーク)とネットワーク107(内部ネットワーク)とを分離管理するファイアウォール機能を持ったルータ上で実現されるものとする。
105はネットワークシステム100にリモートアクセス可能なデジタルカメラ(普通のデジタルカメラにネットワーク接続アダプタを付けたものも含む)である。
なお、本実施形態では、アップロードマネージャ103は、リモートアクセスサーバ104上において動作する構成としているが、本発明はこれに限られない。例えば、ネットワークシステム100内のストレージ装置101以外の他の機器において動作するように構成してもよい。ただし、以下では、リモートアクセスサーバ104上において動作するものとして説明を行う。
2.ストレージ装置の機能構成
図2は、ネットワークシステム100を構成するストレージ装置101の機能構成を示すブロック図である。ストレージ装置101は、201〜204に示す機能を備える。
201は自負荷監視部であり、ストレージ装置101自身のネットワーク負荷及びCPU/MPU負荷等の処理負荷を監視して、これらの処理負荷が予め定められた閾値を超えたことを契機に、イベントを発生する。
202はアクセス情報監視部であり、ネットワーク107を介してアクセスされているパケットを分析し、どのような機器からアクセスされているのか、また、どのようなプロトコルを利用してアクセスされているのかを判断する。これにより、どのような機能を有する機器からのアクセスかというアクセス情報を管理することができる。
更に、アクセス情報についての問い合わせがあった場合に、問い合わせ元に、アクセス情報を返信する等の処理を行う。
203はネットワーク制御部であり、ネットワーク107を介してアクセスした機器について管理を行うサーバ機能やセキュリティ機能等を制御する。
204はファイル制御部であり、ストレージ装置101内のハードディスク等の2次記憶装置に、データをファイルという形態で書き込んだり、2次記憶装置から当該ファイルを読み出したりする。
3.アップロードマネージャの機能構成
図3は、本発明の第1の実施形態にかかる制御方法を実現するための制御プログラムであるアップロードマネージャ103の機能構成を示すブロック図である。アップロードマネージャ103は、301〜304に示す機能を備える。
301はストレージ負荷監視部であり、ストレージ装置101における処理負荷を取得して監視する。
302はストレージアクセス情報監視部であり、ストレージ装置101に対してアクセスした機器の種別及び機能種別等のアクセス情報を取得して監視する。
303はアップロード端末制御部であり、リモートアクセスサーバ104経由でアクセスするアップロード端末(本明細書では、デジタルカメラ105)を管理する。
304はリモートアクセスサーバ制御部であり、リモートアクセスサーバ104に対し、デジタルカメラ105等のアップロード端末からのアップロード処理に関して制御命令を発行する。
4.リモートアクセスサーバの機能構成
図4は、ネットワークシステム100を構成するリモートアクセスサーバ104の機能構成を示すブロック図である。リモートアクセスサーバ104は、401〜404に示す機能を備える。
401はリモートアクセス処理部であり、インターネット106(外部ネットワーク)からのリモートアクセスを管理する。
402はアップロードマネージャ通信部であり、アップロードマネージャ103との間で通信を行う。
403はリモートアクセス通信解析部であり、リモートアクセスサーバ104にリモートアクセスするアップロード端末(デジタルカメラ105)との間で送受信されるデータを取得し、解析を行う。
404はリモートアクセスポート制御部である。リモートアクセスポート制御部404では、リモートアクセス処理部401によってリモートアクセスが許可されたアップロード端末(デジタルカメラ105)がアクセスしているネットワークポート(例えば、TCPポート)の制御を行う。
5.ネットワークシステム100における通信処理の流れ
図5は、デジタルカメラ105からアップロード処理の要求があった場合の、ネットワークシステム100を構成する各機器の通信処理の流れを示すシーケンス図である。また、図6〜図10は、このうち、アップロードマネージャ103及びリモートアクセスサーバ104における処理の詳細な流れを示すフローチャートである。
図5〜図10を用いて、ネットワークシステム100に対してデジタルカメラ105からアップロード処理の要求があった場合の処理の流れについて説明する。
本実施形態では、特にデジタルカメラ105からデータをアップロード中に、ネットワークチューナ装置102からストレージ装置101に対して録画データの書き込み要求がなされ、ストレージ装置101の処理負荷が上昇したケースについて説明する。
ここで、デジタルカメラ105を用いて、ネットワークシステム100に対してリモートアクセスするにあたっては、ユーザは以下の作業を行う。
はじめに、デジタルカメラ105をネットワークシステム100から持ち出すにあたり、リモートアクセスキー、リモートアクセス情報、アップロード情報をリモートアクセスサーバ104より取得し、デジタルカメラ105に記憶させる。なお、ネットワークアクセス機能がアダプタに実装されている場合には、当該アダプタに記憶させてもよい。
次に、外出先にて、デジタルカメラ105を操作し、リモートアップロード機能を実行させる。
以上の操作の結果、デジタルカメラ105から、リモートアクセスサーバ104に対して、リモートアクセス情報を伴うリモートアクセス要求メッセージが送信されるため、図5に示すシーケンス図の処理が開始されることとなる。
リモートアクセスサーバ104では、ステップS801(図8)において、インターネット106を介してリモートアクセス要求メッセージ501(図5)を受信する。リモートアクセス要求メッセージ501を受信したリモートアクセスサーバ104では、ステップS802(図8)に進み、リモートアクセス処理部401を起動させて以下の処理を実行する。
すなわち、リモートアクセス要求メッセージ501の受信に伴って受信したリモートアクセス情報を分析し、リモートアクセスキーによる認証確認を行う。また、リモートアクセス用セッションキーを作成する。更に、作成したリモートアクセス用セッションキーをリモートアクセスキーで暗号化し、リモートアクセス確認メッセージ502(図5)としてデジタルカメラ105に送信する。
一方、インターネット106を介してリモートアクセス確認メッセージ502(図5)を受信したデジタルカメラ105では、リモートアクセス確認メッセージ502に含まれる暗号化されたリモートアクセス用セッションキーを復号する。これにより、リモートアクセス用セッションキーを取り出し、以降、当該リモートアクセス用セッションキーを用いて暗号通信を開始する。
なお、この時点からデジタルカメラ105とリモートアクセスサーバ104との間には、当該リモートアクセス用セッションキーを用いた暗号通信路(VirtualPrivateNetwork:VPN)が形成される。つまり、デジタルカメラ105とリモートアクセスサーバ104との間の通信は、当該暗号通信路を用いて行われる。
デジタルカメラ105では、アップロード要求メッセージ503(図5)を、アップロード先であるアップロードマネージャ103にリモートアクセスサーバ104経由で送信する。このときリモートアクセスサーバ104では、ステップS803において、デジタルカメラ105からアップロード要求メッセージ503(図5)を受信すると、アップロードマネージャ103に転送する。
アップロードマネージャ103では、ステップS601(図6)において、アップロード要求メッセージ503(図5)をリモートアクセスサーバ104経由で受信する。アップロード要求メッセージ503を受信したアップロードマネージャ103では、ステップS602(図6)に進み、アップロード端末制御部303を起動させて以下の処理を実行する。
すなわち、アップロード要求メッセージ503(図5)を分析し、どのストレージ装置へのアップロードか、要求サイズはどの位かといった情報を特定し、アップロード要求メッセージ503(図5)をストレージ装置101に送信する。
一方、アップロードマネージャ103よりアップロード要求メッセージ503(図5)を受信したストレージ装置101のネットワーク制御部203では、アップロード専用ポートをオープンする。更に、アップロード確認メッセージ504(図5)をアップロードマネージャ103に送信する。
アップロードマネージャ103では、ステップS603において、ストレージ装置101よりアップロード確認メッセージ504(図5)を受信する。更に、ステップS604において、リモートアクセスサーバ104を経由してデジタルカメラ105にアップロード確認メッセージ504(図5)を送信する。このときリモートアクセスサーバ104では、ステップS804において、当該アップロード確認メッセージ504(図5)をデジタルカメラ105に転送する。
インターネット106を介してアップロード確認メッセージ504(図5)を受信したデジタルカメラ105では、アップロード処理を開始し、データ505(図5)を送信する。
アップロードマネージャ103及びリモートアクセスサーバ104では、それぞれステップS605、ステップS805において、送信されたデータ505(図5)を転送する。
デジタルカメラ105よりアップロード処理にてデータ505を受信したストレージ装置101のネットワーク制御部203では、ファイル制御部204を起動してデータの格納を行う。
ここで、アップロード処理によるデータ505の転送中に、ネットワークチューナ装置102の予約録画が起動し、ストレージ装置101に対して当該録画データ書き込み要求メッセージ506(図5)が送信されたとする。
録画データ書き込み要求メッセージ506(図5)を受信したストレージ装置101のネットワーク制御部203では、録画データ書き込み確認メッセージ507(図5)をネットワークチューナ装置102に送信する。その後、アクセス情報監視部202及び自負荷監視部201が起動される。そして、アップロードマネージャ103に対してアクセス情報や処理負荷情報をパラメータ化したイベント通知(書き込み)メッセージ508を送信する。
なお、イベント通知(書き込み)メッセージ508の送信は、例えば、SNMP(Simple Network Management Protocol)のエージェント通知を利用して実行可能である。なお、SNMPのエージェント通知を利用して実行するために、予めストレージ装置101はSNMPのエージェント通知が設定されているものとする。
一方、アップロードマネージャ103では、データ505(図5)を転送している間は、ステップS606において、イベント通知(書き込み)メッセージの受信の有無を監視している。このため、イベント通知(書き込み)メッセージ508(図5)を受信したアップロードマネージャ103では、ステップS607において、ストレージアクセス情報監視部302を起動させて以下の処理を実行する。
すなわち、イベント通知(書き込み)メッセージ508の詳細を分析し、イベント通知(書き込み)メッセージ508を送信した機器がネットワーク録画機能を有しているかどうかを判断する。ネットワーク録画機能を有していると判断された場合には、ステップS701(図7)に進み、ストレージ負荷監視部301を起動させる。
ストレージ負荷監視部301では、イベント通知(書き込み)メッセージ508の詳細を分析してストレージ装置101の処理負荷を算出する。そして、算出された処理負荷が予め定められた閾値を超えているか否かを判断する。
なお、ここでいうストレージ装置101の処理負荷とは、ネットワークパケットを処理するネットワーク負荷と、ファイル操作やサーバプログラム及び暗号処理等の制御装置(CPU/MPU)の負荷とが含まれるものとする。
ステップS701において、算出された処理負荷が予め定められた閾値を超えていると判断された場合には、ステップS702に進む。ステップS702では、アップロードマネージャ103は、リモートアクセスサーバ104に対して、アップロード端末(デジタルカメラ105)からのアップロードの制限を指示する。この指示のために、ストレージ負荷監視部301は、算出された処理負荷が閾値未満となるようアップロード端末(デジタルカメラ105)からの帯域を減らす際の目標値となる帯域制限値を算出した後、リモートアクセスサーバ制御部304を起動させる。
リモートアクセスサーバ制御部304では、アップロード端末制御部303よりアップロードを実行しているアップロード端末(デジタルカメラ105)のデータを取得する。そして、リモートアクセスサーバ104に対して、アップロード端末(デジタルカメラ105)に対するアップロード制限指示メッセージ509(図5)を帯域制限値と共に送信する。
一方、リモートアクセスサーバ104では、データ505(図5)を転送している間、ステップS806において、アップロード制限指示メッセージ509を受信したか否かを監視している。このため、アップロード制限指示メッセージ509(図5)を受信した場合、リモートアクセスサーバ104では、ステップS807の処理に進むこととなる。そして、リモートアクセス処理部401が、アップロード制限指示メッセージ509(図5)の詳細を分析する。更に、アップロード制限指示メッセージ509(図5)の分析の結果に基づいて、リモートアクセスサーバ104内に、アップロード処理されたデータ505(図5)を一時的に蓄積することが可能な一時バッファメモリを確保できるか否かを判断する。
ステップS807において、リモートアクセスサーバ104が、一時バッファメモリを確保できると判断した場合には、ステップS808に進む。ステップS808では、当該一時バッファメモリにアップロード端末(デジタルカメラ105)からのデータ505(図5)を蓄積することで、ストレージ装置101への転送量を抑えるよう制御する。
更に、ステップS901(図9)に進み、リモートアクセスサーバ104のリモートアクセス処理部401が、リモートアクセス通信解析部403を起動させる。そして、アップロード制限指示メッセージ509(図5)と共に受信した帯域制限値以内に、アップロード端末(デジタルカメラ105)からのデータ帯域を抑えることができたか否かを判断する。まだ、デジタルカメラ105からのデータ帯域を帯域制限値以内に抑えることができていないと判断された場合には、ステップS902(図9)に進む。
ステップS902では、リモートアクセスサーバ104のリモートアクセス処理部401が、アップロード端末(デジタルカメラ105)とリモートアクセスサーバ104との間の暗号通信路にてデータ505のフロー制御が確立しているか否かを判断する。
ステップS902においてデータ505のフロー制御が確立していると判断された場合には、ステップS903に進み、当該データ505のフロー制御をリモートアクセスサーバ104主体で行う。
ステップS904では、再度リモートアクセスサーバ104のリモートアクセス通信解析部403が、アップロード制限指示メッセージ509と共に受信した帯域制限値以内に、デジタルカメラ105からのデータ帯域が抑えられたか否かを判断する。
ステップS904において、帯域制限値以内に抑えられたと判断された場合には、ステップS1002(図10)に進む。一方、帯域制限以内に抑えられていないと判断された場合には、ステップS905に進む。
ステップS905では、リモートアクセスサーバ104において、リモートアクセス処理部401が、リモートアクセス通信解析部403にてOSI階層モデルでのセッション層におけるアップロードプロトコル解析が成功したか否かを判断する。ステップS905においてアップロードプロトコル解析が成功したと判断された場合には、ステップS906に進む。ステップS906では、当該アップロードプロトコルの制御方法のもと、受信応答を返さないようにするか、あるいは受信拒否を行うなどして、デジタルカメラ105が送信するデータ505の送信量を制限する。
ステップS907では、再々度、リモートアクセスサーバ104のリモートアクセス通信解析部403が、アップロード制限指示メッセージ509と共に受信した帯域制限値以内に、抑えることができたか否かを判断する。ステップS907において、帯域制限値以内に抑えることができたと判断された場合には、ステップS1002(図10)に進む。一方、帯域制限値以内に抑えられていないと判断された場合には、ステップS1001(図10)に進む。
ステップS1001では、リモートアクセスサーバ104のリモートアクセスポート制御部404において、アップロード制限指示メッセージ509の制御対象となるデジタルカメラ105が接続されているネットワークポートでのパケット流入を制限する。
更に、ステップS1002では、リモートアクセスサーバ104のリモートアクセス処理部401が、アップロードマネージャ103からのアップロード制限指示メッセージ509に応じた各種処理を実施する。更に、アップロードマネージャ103に対し、アップロード制限応答メッセージ510(図5)を返信する。
アップロード制限応答メッセージ510をリモートアクセスサーバ104から受信したアップロードマネージャ103のリモートアクセスサーバ制御部304では、ステップS703において、デジタルカメラ105のアップロード制限処理を終了する。
以上の処理の後、ネットワークチューナ装置102からストレージ装置101に対して録画データ511(図5)が送信される。そして、録画データ511が送信されている間、デジタルカメラ105からアップロードされるデータ量は制限される(図5の512参照)。
以上の説明から明らかなように、本実施形態にかかるアップロードマネージャを実行させることにより、上記発明の目的を実現できると共に、以下に示す特有の効果を得ることができる。
・ストレージ装置101からの処理負荷の情報等の取得において、SNMPという標準プロトコルを利用することで、実装を簡易にし、適用範囲を広げることができる。
・アップロードマネージャ103のネットワークシステム100内における稼動位置を、リモートアクセスサーバ104が稼動しているルータ上としたため、電源が切られることなく常時稼動させることができる。
・アップロードマネージャ103のネットワークシステム100内の稼動位置を、ストレージ装置101以外としたため、ストレージ装置101の処理負荷を軽減させることが可能となる。
[第2の実施形態]
次に本発明の第2の実施形態について、図面を参照しながら説明する。本実施形態では、ネットワークチューナ装置によるストレージ装置への録画データの書き込みと、ネットワークプレーヤ装置による録画データの読み出しとが行われ、ストレージ装置の処理負荷が高い状態で行われるアップロード処理の制御について説明する。
1.ネットワークシステムの構成
図11は、本発明にかかる制御方法を実現するための制御プログラム(アップロードマネージャ)を備えるリモートアクセスサーバが接続されたネットワークシステム1100のシステム構成図である。図1と同様に、ネットワークシステム1100は、ネットワーク外部に持ち出されたデジタルカメラ105が、インターネット106を介してリモートアクセスサーバに接続できるように構成されている。
101は単独でネットワーク107に接続可能なストレージ装置である。102はTV電波映像をネットワーク107を介してストレージ装置101に録画データとして転送する機能を持ったネットワークチューナ装置である。
1103はアップロードマネージャであり、ストレージ装置101における処理負荷を監視すると共に、リモートアクセスサーバ1104経由でデジタルカメラ105よりデータのアップロードが行われた場合に、該アップロード処理を制御する。
1104はリモートアクセスサーバであり、デジタルカメラ105等からのリモートアクセスを管理する。なお、当該リモートアクセス管理機能は、インターネット106(外部ネットワーク)とネットワーク107(内部ネットワーク)とを分離管理するファイアウォール機能を持ったルータ上で実現されるものとする。
105はネットワークシステム1100にリモートアクセス可能なデジタルカメラ(普通のデジタルカメラにネットワーク接続アダプタを付けたものも含む)である。
1108はネットワークプレイヤ装置であり、ストレージ装置101等からメディアデータをネットワーク107経由で受信し、デコード・レンダリングを実施することで映像・音声信号をTV装置1109等に送出する。1109は、映像及び音声を再生するTV装置である。
2.各装置の機能構成
ストレージ装置101、アップロードマネージャ1103、リモートアクセスサーバ1104の機能構成は、上記第1の実施形態の図2〜図4と同様であるため、ここでは説明を省略する。
3.ネットワークシステム1100における通信処理の流れ
図12及び図13は、デジタルカメラ105からアップロード処理の要求があった場合の、ネットワークシステム1100を構成する各機器の通信処理の流れを示すシーケンス図である。また、図14〜図16は、このうち、アップロードマネージャ1103及びリモートアクセスサーバ1104における処理の詳細な流れを示すフローチャートである。
図12〜図16を用いて、ネットワークシステム1100に対してデジタルカメラ105からアップロード処理の要求があった場合の処理の流れについて説明する。
なお、本実施形態では、アップロード処理の要求があった際、既に、ネットワークチューナ装置102によるストレージ装置101への録画データの書き込みと、ネットワークプレーヤ装置1108による録画データの読み出しが行われているものとする。
ここで、デジタルカメラ105を用いて、ネットワークシステム1100に対してリモートアクセスするにあたっては、ユーザは以下の作業を行う。
はじめに、デジタルカメラ105をネットワークシステム1100から持ち出すにあたり、リモートアクセスキー、リモートアクセス情報、アップロード情報をリモートアクセスサーバ1104より取得し、デジタルカメラ105に記憶させる。なお、ネットワークアクセス機能がアダプタに実装されている場合には、当該アダプタに記憶させてもよい。
ここで、外出先にて、デジタルカメラ105が操作されリモートアップロード機能が実行される前に、ネットワークチューナ装置102より、録画データ書き込み要求メッセージ1201(図12)がストレージ装置101に送信されたとする。
録画データ書き込み要求メッセージ1201(図12)を受信したストレージ装置101のネットワーク制御部203では、上記第1の実施形態と同様に、アクセス情報監視部202及び自負荷監視部201を起動させる。その後、予め設定されたSNMP送信先であるアップロードマネージャ1103に対してアクセス情報や処理負荷の情報をパラメータ化してイベント通知(書き込み)メッセージ1203として送信する。
更に、ストレージ装置101のネットワーク制御部203では、ネットワークチューナ装置102に対して録画データ書き込み確認メッセージ1202(図12)を送信する。
ストレージ装置101からの録画データ書き込み確認メッセージ1202(図12)を受信したネットワークチューナ装置102では録画データ1204の送信を開始する。
ネットワークチューナ装置102より録画データ1204を受信したストレージ装置101のネットワーク制御部203では、ファイル制御部204を起動させて、録画データ1204の格納を行う。
一方、アップロードマネージャ1103のストレージアクセス情報監視部302では、ステップS1401(図14)において、ストレージ装置101からのイベント通知(書き込み)1203を受信したか否かを監視する。
ステップS1401において、イベント通知(書き込み)1203を受信したと判断された場合には、ステップS1402に進む。ステップS1402では、イベント通知(書き込み)1203の詳細を分析した後、ストレージ負荷監視部301を起動させてストレージ装置101の処理負荷の状態を算出する。
更に、ステップS1403において、ストレージ装置101の処理負荷の状態が予め定められた閾値を超えていないか否かを判断する。ステップS1403において、ストレージ装置101の処理負荷の状態が予め定められた閾値を超えていないと判断された場合には、ステップS1401に戻り、次のイベント通知(書き込み)が送信されるのを待つ。ストレージ装置101の処理負荷の状態が予め定められた閾値を超えたと判断された場合は、ステップ1404に進む。
ここで、録画データ1204の送信が行われている際に、ネットワークプレーヤ装置1108からストレージ装置101に対して録画データ読み出し要求メッセージ1205(図12)が送信されたとする。
ネットワークプレーヤ装置1108からの録画データ読み出し要求メッセージ1205を受信したストレージ装置101のネットワーク制御部203では、アクセス情報監視部202及び自負荷監視部201を起動させる。その後、予め設定されたSNMP送信先であるアップロードマネージャ1103に対して、アクセス情報や処理負荷の情報をパラメータ化してイベント通知(読み出し)メッセージ1207(図12)として送信する。
さらに、ストレージ装置101のネットワーク制御部203では、ネットワークプレーヤ装置1108に対して録画データ読み出し確認メッセージ1206(図12)を送信する。そして、ファイル制御部204を起動させてネットワークプレーヤ装置1108からの録画データの読み出しに備える。
ストレージ装置101からの録画データ読み出し確認メッセージ1206を受信したネットワークプレーヤ装置1108は、ストレージ装置101から録画データ1208(図12)を読み出す。更に、録画データ1208(図12)のデコード・レンダリングを実施することで映像・音声信号をTV装置1109に送信する。
ネットワークプレーヤ装置1108から映像・音声信号を受信したTV装置1109では、当該映像・音声信号の表示・再生を行う。
一方、アップロードマネージャ1103では、SNMPサーバであるストレージアクセス情報監視部302にて、イベント通知(読み出し)1207を受信すると、ステップS1402に進む。
ステップS1402では、イベント通知(読み出し)1207の詳細を分析し、ストレージ負荷監視部301を起動させてストレージ装置101の処理負荷の状態を算出する。
ステップS1403では、ストレージ装置101の処理負荷の状態が予め定めた閾値を超えていないか否かを判断する。ステップS1403において、ストレージ装置101の処理負荷の状態が予め定められた閾値を超えていないと判断された場合には、ステップS1401に戻り、次のイベント通知(書き込み)が送信されるのを待つ。また、ステップS1403において、ストレージ装置101の処理負荷の状態が予め定められた閾値を超えたと判断された場合には、ステップS1404に進み、アップロード端末(デジタルカメラ105)からのアップロード不可フラグをONにする。
ここで、ステップS1404における処理の後に、外出先にて、デジタルカメラ105が操作され、リモートアップロード機能が実行されたとする。
デジタルカメラ105においてリモートアップロード機能が実行され、アップロードマネージャ1103に対して、アップロード要求メッセージ1211が送信されるまでの処理は、上記第1の実施形態における処理と同様であり、ここでは説明を省略する。
ステップS1405(図14)では、アップロードマネージャ1103のアップロード端末制御部303にて、アップロード要求メッセージ1211が受信される。
更にステップS1406(図14)では、アップロード不可フラグがONであるか否かを判断する。
ステップS1406において、アップロード不可フラグがOFFであると判断された場合には、ステップS1407に進み、図6のステップS602へと移行する。
一方、ステップS1406において、アップロード不可フラグがONであると判断された場合には、ステップS1501(図15)に進む。
ステップS1501(図15)では、アップロードマネージャ1103のアップロード端末制御部303が、アップロード確認(待ち)メッセージ1212(図12)をリモートアクセスサーバ104経由でデジタルカメラ105に送信する。なお、アップロード確認(待ち)メッセージ1212(図12)は、アップロードを事実上拒否する(データの送信を停止させる)ことを通知するメッセージである。
インターネット106経由でアップロード確認(待ち)メッセージ1212(図12)を受信したアップロード端末(デジタルカメラ105)では、リモートアップロード待機状態に移行する。
ここで、デジタルカメラ105がリモートアップロード待機状態にある場合に、ネットワークプレーヤ装置1108での録画データ1301(図13)の視聴が終わったとする。そして、ストレージ装置101に録画データ読み出し終了要求メッセージ1302(図13)が送信されたとする。
ネットワークプレーヤ装置1108からの録画データ読み出し終了要求メッセージ1302(図13)を受信したストレージ装置101のネットワーク制御部203では、アクセス情報監視部202及び自負荷監視部201を起動させる。その後、予め設定されたSNMP送信先であるアップロードマネージャ1103に対してアクセス情報や処理負荷の情報をパラメータ化してイベント通知(読み出し終了)1304(図13)として送信する。
さらに、ストレージ装置101のネットワーク制御部203では、ネットワークプレーヤ装置1108に対して録画データ読み出し終了確認メッセージ1303(図13)を送信する。
ストレージ装置101からの録画データ読み出し終了確認メッセージ1303(図13)を受信したネットワークプレーヤ装置1108では、処理を終了する。
一方、アップロードマネージャ1103では、アップロード確認(待ち)メッセージ1212(図12)を送信した後は、ステップS1502において、イベント通知(読み出し終了)メッセージ1304(図13)の受信の有無を監視している。
このため、ストレージ装置101からのイベント通知(読み出し終了)1304をSNMPサーバであるストレージアクセス情報監視部302にて受信したと判断した場合には、ステップS1503に進む。
ステップS1503では、イベント通知(読み出し終了)メッセージ1304の詳細を分析した後、ストレージ負荷監視部301を起動させてストレージ装置101の処理負荷の状態を算出する。更に、ステップS1504では、ストレージ装置101の処理負荷の状態が予め定めた閾値を超えていないか(下回ったか)否かを判断する。
ステップS1504において、ストレージ装置101の処理負荷の状態が予め定められた閾値をまだ超えていると判断された場合には、ステップS1502に戻る。また、ストレージ装置101の処理負荷の状態が予め定められた閾値を超えていない(下回った)と判断された場合には、ステップS1505に進む。
ステップS1505では、アップロードマネージャ1103のストレージ負荷監視部301によりリモートアクセスサーバ制御部304が起動される。その後、リモートアクセスサーバ104を介して、リモートアップロード待機状態になっているデジタルカメラ105に、リモートアップロードの開始指示としてリモートアップロード指示メッセージ1305(図13)を送信する。
一方、リモートアクセスサーバ1104では、ステップS1601において、アップロードマネージャ1103からのリモートアップロード指示メッセージ1305(図13)の受信を待つ。
そして、アップロードマネージャ1103からリモートアップロード指示メッセージ1305(図13)をアップロードマネージャ通信部402にて受信すると、リモートアクセスサーバ104では、リモートアクセス処理部401が以下の処理を実行する。
すなわち、ステップS1602において、デジタルカメラ105に対し、リモートアクセス指示メッセージ1306(図13)を送信する。
リモートアクセスサーバ1104からリモートアクセス指示メッセージ1306(図13)を受信したデジタルカメラ105では、リモートアクセスサーバ1104に対し、リモートアクセス応答メッセージ1307(図13)を返信する。
この結果、ステップS1603では、デジタルカメラ105からのリモートアクセス応答メッセージ1307(図13)を受信する。更に、ステップS1604では、リモートアクセスサーバ1104のリモートアクセス処理部401が、リモートアップロード指示メッセージ1308(図13)をデジタルカメラ105に送信する。
リモートアクセスサーバ1104からリモートアップロード指示メッセージ1308を受信したデジタルカメラ105では、リモートアクセスサーバ1104に対し、リモートアップロード応答メッセージ1309(図13)を返信する。その後、アップロード処理を実行する。
このため、ステップS1605では、リモートアクセスサーバ1104のリモートアクセス処理部401が、デジタルカメラ105からのリモートアップロード応答メッセージ1309(図13)を受信する。
更にステップS1606では、リモートアクセス処理部401が、アップロードマネージャ1103にリモートアップロード応答メッセージ1309を送信する。
リモートアップロード応答メッセージ1309を送信した後の、リモートアクセスサーバ1104における処理は、図8のステップS801以降の処理と同様であるため、ここでは説明を省略する。
一方、アップロードマネージャ1103では、ステップS1506において、リモートアクセスサーバ1104からリモートアップロード応答メッセージ1309を受信する。なお、リモートアップロード応答メッセージ1309を受信した後のアップロードマネージャ1103における処理は、図6のステップS601以降の処理と同様であるため、ここでは説明を省略する。
以上の説明から明らかなように、本実施形態にかかるアップロードマネージャを実行させることにより、上記発明の目的を実現できると共に、以下に示す特有の効果を得ることができる。
すなわち、アップロード先のストレージ装置の処理負荷が高い時に、アップロード要求がなされた場合でも、アップロード拒否をアップロード端末(デジタルカメラ105)に通知することが出来る。この結果、アップロード端末(デジタルカメラ105)の消費電力を抑えることが可能となる。
[第3の実施形態]
本発明の第3の実施形態について、図面を参照しながら説明する。本実施形態では、ネットワーク内の複数の機器がストレージ装置にアクセスしている状態において、データのアップロードを行うケースについて説明する。なお、本実施形態においては、ストレージ装置にアクセスしている機器よりも、デジタルカメラからのアップロード処理を優先する。
1.ネットワークシステムの構成
図17は、本実施形態にかかる制御方法を実現するための制御プログラム(アップロードマネージャ)を備えるリモートアクセスサーバが接続されたネットワークシステム1700のシステム構成図である。図1及び図11と同様に、ネットワークシステム1700は、ネットワーク外部に持ち出されたデジタルカメラ105が、インターネット106を介してリモートアクセスサーバ104に接続できるように構成されている。
101は単独でネットワーク107に接続可能なストレージ装置である。1703はアップロードマネージャであり、ストレージ装置101における処理負荷を監視するとともに、リモートアクセスサーバ104経由でデジタルカメラ105よりデータのアップロードが行われる場合に、該ストレージ装置101に対する処理を制御する。
104はリモートアクセスサーバであり、デジタルカメラ105等からのリモートアクセスを管理する。なお、当該リモートアクセス管理機能は、インターネット106(外部ネットワーク)とネットワーク107(内部ネットワーク)とを分離管理するファイアウォール機能を持ったルータ上で実現されるものとする。
105はネットワークシステム1700にリモートアクセス可能なデジタルカメラ(普通のデジタルカメラにネットワーク接続アダプタを付けたものも含む)である。
1109は、映像および音声を再生するTV装置である。1708は、TV装置1109よりTV放送を受信して録画するハードディスクレコーダ装置である。
また、1710は、パーソナルコンピュータ(PC)、1711はネットワーク接続を行うスイッチングハブ装置である。
2.各装置の機能構成
ネットワークシステム1700を構成する各機器のうち、ストレージ装置101、リモートアクセスサーバ104の機能構成は、上記第1の実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
図18は、本実施形態にかかるアップロードマネージャ1703の機能構成を示すブロック図である。アップロードマネージャ1703は、301〜304に示す機能に加え、1806に示す機能を備える。
1806はストレージアクセス機器制御部であり、ストレージ装置101にアクセスする機器の処理を制御する。
3.ネットワークシステム1700における通信処理の流れ
図19は、デジタルカメラ105からアップロード処理の要求があった場合の、ネットワークシステム1700における各機器の通信処理の流れを示すシーケンス図である。また、図20、図21は、このうち、アップロードマネージャ1703における処理の詳細な流れを示すフローチャートである。
図19〜図21を用いて、ネットワークシステム1700に対してデジタルカメラ105からアップロード処理の要求があった場合の処理の流れについて説明する。
なお、本実施形態では、アップロード処理の要求があった際、すでに、PC1710及びハードディスクレコーダ装置1708からストレージ装置101に対してデータの書き込み処理が行われているものとする。
ここで、デジタルカメラ105を用いて、ネットワークシステム1700に対してリモートアクセスするにあたっては、ユーザは以下の作業を行う。
はじめに、デジタルカメラ105をネットワークシステム1700から持ち出すにあたり、リモートアクセスキー、リモートアクセス情報、アップロード情報をリモートアクセスサーバ104より取得し、デジタルカメラ105に記憶させる。なお、ネットワークアクセス機能がアダプタに実装されている場合には、当該アダプタに記憶させてもよい。
ここで、外出先にて、デジタルカメラ105が操作されリモートアップロード機能が実行される前に、PC1710よりデータ転送要求メッセージ1901(図19)がストレージ装置101に送信されたとする。データ転送要求メッセージ1901(図19)は、例えば、PC1710にてトランスコード済みの映像データをストレージ装置101に保存しようとする場合に送信される。
PC1710からデータ転送要求メッセージ1901(図19)を受信したストレージ装置101のネットワーク制御部203では、上記第1の実施形態と同様に、アクセス情報監視部202及び自負荷監視部201を起動させる。
その後、予め設定されたSNMP送信先であるアップロードマネージャ1703に対して、アクセス情報や処理負荷の情報をパラメータ化してイベント通知(データ転送)メッセージ1903(図19)として送信する。
さらに、ストレージ装置101のネットワーク制御部203は、PC1710に対してデータ転送確認メッセージ1902(図19)を送信する。
ストレージ装置101からのデータ転送確認メッセージ1902を受信したPC1710ではデータ1904の転送を開始する。
PC1710より転送されたデータ1904を受信したストレージ装置101のネットワーク制御部203では、ファイル制御部204を起動させてデータ1904の格納を行う。
一方、アップロードマネージャ1703では、ステップS2001において、各種イベント通知の受信の有無を監視している。このため、ストレージ装置101よりイベント通知(データ転送)1903を受信すると、アップロードマネージャ1703では、処理をステップS2002に進める。
ステップS2002では、イベント通知(データ転送)1903の詳細を分析した後、ストレージ負荷監視部301を起動させてストレージ装置101の処理負荷の状態を算出する。
更にステップS2003において、ストレージ装置101の処理負荷の状態が予め定めた閾値を超えていないか否かを判断する。
ステップS2003において、ストレージ装置101の処理負荷の状態が予め定められた閾値を超えていないと判断された場合には、ステップS2005に進み、処理負荷の閾値OverフラグをOFFにする。
更に、ステップS2006に進み、ストレージアクセス機器制御部1806を起動させて、ストレージ装置101にアクセスする機器(ここでは、PC1710)の機能が優先機能か否かの判断を行う。ステップS2006において、ストレージ装置101にアクセスする機器の機能がアップロード機能より優先機能であると判断された場合には、ステップS2001に戻る。なお、前記ストレージ装置101にアクセスする機器の機能の優先機能としては、TV映像や、IP-TV映像、衛星放送映像等の時刻指定でブロードキャストされる映像・音声の録画動作機能が挙げられる。前記アップロード機能より優先機能であると判断された場合の実施の形態を第5の実施形態として後述する。
ステップS2006において、ストレージ装置101にアクセスする機器の機能が優先機能(例えば、録画機能)でないと判断された場合には、ステップS2007に進む。ステップS2007では、イベント通知(データ転送)1903の送信元(ストレージ装置101)で実行されている処理に対し、機能制限フラグをONにする。
ここで、PC1710よりストレージ装置101に対してデータ1904の転送処理が行われている間に、ハードディスクレコーダ装置1708からストレージ装置101に対してデータ転送要求メッセージ1905(図19)が送信されたとする。
ハードディスクレコーダ装置1708からのデータ転送要求メッセージ1905(図19)を受信したストレージ装置101のネットワーク制御部203では、アクセス情報監視部202及び自負荷監視部201を起動させる。
その後、予め設定されたSNMP送信先であるアップロードマネージャ1703に対して、アクセス情報や処理負荷の情報をパラメータ化してイベント通知(データ転送)1907として送信する。
さらに、ストレージ装置101のネットワーク制御部203では、ハードディスクレコーダ装置1708に対してデータ転送確認メッセージ1906を送信する。
ストレージ装置101からのデータ転送確認メッセージ1906を受信したハードディスクレコーダ装置1708では、データ1908の転送を開始する。
ハードディスクレコーダ装置1708より転送されたデータ1908を受信したストレージ装置101のネットワーク制御部203では、ファイル制御部204を起動させてデータ1908の格納を行う。
一方、アップロードマネージャ1703では、ステップS2001において、次のイベントの通知を待っている。このため、ストレージ装置101からのイベント通知(データ転送)1907をSNMPサーバであるストレージアクセス情報監視部302にて受信すると、アップロードマネージャ1703では、処理をステップS2002に進める。
ステップS2002では、イベント通知(データ転送)1907の詳細を分析した後、ストレージ負荷監視部301を起動させてストレージ装置101の処理負荷の状態を算出する。
ステップS2003では、ストレージ装置101の処理負荷の状態が予め定められた閾値を超えていないか否かを判断する。ステップS2003において、ストレージ装置101の処理負荷の状態が予め定められた閾値を超えていると判断された場合には、ステップS2004に進み、処理負荷の閾値OverフラグをONにする。
更に、ステップS2006に進み、ストレージアクセス機器制御部1806を起動させ、ストレージ装置101にアクセスしている機器の機能が優先機能か否かの判断を行う。
ステップS2006において、優先機能でないと判断された場合には、ステップS2007に進む。そして、イベント通知(データ転送)1906の送信元でであるストレージ装置101にて実行されている処理(データ転送処理)に対し、機能制限フラグをONにする。
アップロードマネージャ1703では、アップロード要求メッセージを受信するまでの間は、上記ステップS2001〜S2007の処理を繰り返す。
その後、外出先にて、デジタルカメラ105が操作され、リモートアップロード機能が実行されたとする。なお、デジタルカメラ105においてリモートアップロード機能が実行された場合の、デジタルカメラ105及びリモートアクセスサーバ104の処理は、上記第1の実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
アップロードマネージャ1703では、リモートアクセスサーバ104よりアップロード要求メッセージ1911(図19)を受信すると、ステップS2101(図21)において、アップロード要求メッセージ1911を受信したと判断する。そして、ステップS2102に処理を進める。
ステップS2102では、アップロード要求メッセージ1911を受信したアップロードマネージャ1703のアップロード端末制御部303は、ストレージアクセス情報監視部302における処理負荷の閾値OverフラグがONかOFFかを判断する。
ステップS2102において、閾値OverフラグがONであると判断された場合には、ステップS2103に進み、ストレージアクセス機器制御部1806における機能制限フラグがONとなっているストレージアクセス機器があるか否かを判断する。
ステップS2103において、機能制限フラグがONとなっている機器であって、ストレージ装置101にアクセスしている機器が存在しないと判断された場合には、以降の処理は、図15のステップS1501以降の処理と同様となる。このため、ここでは説明を省略する。
一方、ステップS2103において、機能制限フラグがONとなっている機器であって、ストレージ装置101にアクセスしている機器が存在すると判断された場合には、ステップS2104に進む。ステップS2104では、アップロード端末制御部303が、アップロード優先処理として以下のことを実行する。
すなわち、ストレージ負荷監視部301の情報に基づいて、アップロード処理が優先されつつ、ストレージ装置101の処理負荷が軽減されるように、各機器からの帯域を減らす際の目標値となる帯域制限値を算出する。
次に、このようにストレージ装置101にアクセスする機器(PC1710、ハードディスクレコーダ装置1708)に対し、前記帯域制限命令として、TCPデータ量制限指示メッセージ1912、1913(図19)を送信する。
アップロードマネージャ1703からTCPデータ量制限指示メッセージ1912及び1913を受信したPC1710及びハードディスクレコーダ装置1708では、TCPでの送信量を制限する。更に、TCPデータ量制限応答メッセージ1914、1915をアップロードマネージャ1703に送信する。
PC1710及びハードディスクレコーダ装置1708からTCPデータ量制限応答メッセージ1914、1915を受信したアップロードマネージャ1703のストレージアクセス機器制御部1806では、ステップS2105に進む。ステップS2105では、アップロード端末制御部303を起動してアップロード要求メッセージ1916(図19)をストレージ装置101に送信する。
その後のアップロード処理は、上記第1の実施形態の図6のステップS603以降の処理と同様であるため、ここでは説明を省略する。
以上の説明から明らかなように、本実施形態にかかるアップロードマネージャを実行させることにより、上記発明の目的を実現できると共に、以下に示す特有の効果を得ることができる。
すなわち、ストレージ装置101自体に、アクセス制限機能をもたせる場合と比べ、処理負荷を増加させることなく、アップロード処理を優先する機能を実装することができる。
[第4の実施形態]
本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、さらに以下のような変形が可能である。
上記第1の実施形態及び第2の実施形態では、ストレージ装置101からのイベント通知(書き込み)をアップロードマネージャ103のストレージアクセス情報監視部302にて受信する。そして、その際、イベント通知の送信元になったストレージ装置101へのアクセスを行った機器の動作機能の特定は、機器自体が録画機能を有するかどうかを判断することにより行うこととした。
しかしながら、本発明はこれに限られず、アクセスを行った機器の動作機能の特定は、例えば、ストレージ装置101へのアクセスを行った機器に対して問い合わせ(SNMPやUPnP等を用いる)を実施することにより行うようにしてもよい。つまり、ストレージ装置101へのアクセスがどういう動作機能によって行われているかという情報を取得することにより行うようにしてもよい。
また、上記第3の実施形態では、アップロードマネージャ1703にストレージアクセス機器制御部1806を含むこととしたが、本発明はこれに限られない。
例えば、ストレージアクセス機器制御部1806の代わりに、スイッチングハブ装置1711における各ポートの帯域(ポートベースQoS、802.1pタグベースQoS等)を管理するネットワーク帯域管理部2207を用いるようにしてもよい。
図22は、ストレージアクセス機器制御部1806の代わりに、ネットワーク帯域管理部2207を用いた場合の、アップロードマネージャ2203の機能構成を示すブロック図である。
また、図23は、ネットワーク帯域管理部2207を備えるアップロードマネージャ2203を用いた場合の、ネットワークシステム1700における各機器の通信処理の全体の流れを示すシーケンス図である。
図23より明らかなように、上記第3の実施形態のステップS2104のように機能制限フラグON/OFFを制限する代わりに、当該機能制限フラグONを実行している機器が接続されたスイッチングハブ装置1711のネットワークポートの帯域を絞る。
これを実現するために、スイッチングハブ装置1711にデータ量制限指示メッセージ2312を送信してストレージ装置101へのパケット流量の制御を行う。この場合、スイッチングハブ装置1711のネットワークポートにどの機器が接続され、いつ使用しているか等の情報を常時アップロードマネージャ2203が知る必要がある。このため、スイッチングハブ装置1711からの各種SNMPイベントを受信できるようネットワーク帯域管理部2207はSNMPサーバの機能も併せ持つように構成されているものとする。
なお、上記第1乃至第3の実施形態及び本実施形態では、ストレージ装置101やスイッチングハブ装置1711にアクセスしている機器や機能等の情報を取得する手段としてSNMPを用いることとしている。
しかしながら、本発明はこれに限られず、アップロードマネージャ2203からの定期ポーリング処理によってこれらの情報を取得するようにしてもよい。また、アップロード端末(デジタルカメラ105)からのアップロード要求メッセージを受信してからストレージ装置101やスイッチングハブ装置1711に各種処理を実行させるように構成しても良い。
また、上記第1乃至第3の実施形態及び本実施形態では、アップロードマネージャ103を、リモートアクセスサーバ104が動作しているルータ上で稼動させることとしているが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、ハードディスクレコーダ装置1708や、パーソナルコンピュータ(PC)1710、TV装置1109、ネットワークチューナ装置102、スイッチングハブ装置1711等、常時起動可能な機器上であれば、どこで稼動されていてもよい。もちろん、ストレージ装置101の性能がアップロードマネージャを稼動させるのに十分高ければ、ストレージ装置上で稼動されていてもよい。
[第5の実施形態]
本発明の第5の実施形態について、図面を参照しながら説明する。本実施形態では、ネットワーク内の複数の機器がストレージ装置にアクセスしている状態において、データのアップロードを行うケースについて説明する。なお、本実施形態においては、ストレージ装置にアクセスしている機器の機能が、デジタルカメラからのアップロード処理より優先する優先機能の場合である。
1.ネットワークシステムの構成
図24は、本実施形態にかかる制御方法を実現するための制御プログラム(アップロードマネージャ)を備えるリモートアクセスサーバが接続されたネットワークシステム2400のシステム構成図である。図1、図11及び図17と同様に、ネットワークシステム2400は、ネットワーク外部に持ち出されたデジタルカメラ105が、インターネット106を介してリモートアクセスサーバ104に接続できるように構成されている。
101は単独でネットワーク107に接続可能なストレージ装置である。2403はアップロードマネージャであり、ストレージ装置101における処理負荷を監視するとともに、リモートアクセスサーバ104経由でデジタルカメラ105よりデータのアップロードが行われる場合に、該ストレージ装置101に対する処理を制御する。
102はTV電波映像をネットワーク107を介してストレージ装置101に録画データとして転送する機能を持ったネットワークチューナ装置である。
104はリモートアクセスサーバであり、デジタルカメラ105等からのリモートアクセスを管理する。なお、当該リモートアクセス管理機能は、インターネット106(外部ネットワーク)とネットワーク107(内部ネットワーク)とを分離管理するファイアウォール機能を持ったルータ上で実現されるものとする。
105はネットワークシステム2400にリモートアクセス可能なデジタルカメラ(普通のデジタルカメラにネットワーク接続アダプタを付けたものも含む)である。
1109は、映像および音声を再生するTV装置である。2408は、TV装置1109よりTV放送を受信して録画するハードディスクレコーダ装置である。なお、当該第5実施の形態におけるハードディスクレコーダ装置は、外部のネットワークアタッチドストレージ装置(NAS)にリモート録画可能な機能を持つ。
また、2411はネットワーク接続を行うスイッチングハブ装置である。
2.各装置の機能構成
ネットワークシステム2400を構成する各機器のうち、ストレージ装置101、リモートアクセスサーバ104の機能構成は、上記第1の実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
図25は、本実施形態にかかるアップロードマネージャ2403の機能構成を示すブロック図である。アップロードマネージャ2403は、301〜304に示す機能に加え、2505に示す機能を備える。
2505はネットワーク負荷監視部であり、スイッチングハブ装置2411における処理負荷を取得して監視する。
3.ネットワークシステム2400における通信処理の流れ
図26、図27は、デジタルカメラ105からアップロード処理の要求があった場合の、ネットワークシステム2400における各機器の通信処理の流れを示すシーケンス図である。また、図28、図29は、このうち、アップロードマネージャ2403における処理の詳細な流れを示すフローチャートである。
図26〜図32を用いて、ネットワークシステム2400に対してデジタルカメラ105からアップロード処理の要求があった場合の処理の流れについて説明する。
なお、本実施形態では、アップロード処理の要求があった際、すでに、ネットワークチューナ102及びハードディスクレコーダ装置2408からストレージ装置101に対してデータの書き込み処理が行われているものとする。
ここで、デジタルカメラ105を用いて、ネットワークシステム2400に対してリモートアクセスするにあたっては、ユーザは以下の作業を行う。
はじめに、デジタルカメラ105をネットワークシステム2400から持ち出すにあたり、リモートアクセスキー、リモートアクセス情報、アップロード情報をリモートアクセスサーバ104より取得し、デジタルカメラ105に記憶させる。なお、ネットワークアクセス機能がアダプタに実装されている場合には、当該アダプタに記憶させてもよい。
ここで、デジタルカメラ105が操作されリモートアップロード機能が実行される前に、ネットワークチューナ装置102の予約録画が起動し、ストレージ装置101に対して当該録画データ書き込み要求メッセージ2601(図26)が送信されたとする。
録画データ書き込み要求メッセージ2601(図26)を受信したストレージ装置101のネットワーク制御部203では、録画データ書き込み確認メッセージ2602(図26)をネットワークチューナ装置102に送信する。
録画データ書き込み確認メッセージ2602(図26)を受信したネットワークチューナ装置102は、ストレージ装置101に録画データ書き込み2604を開始する。
その後、ストレージ装置101では、アクセス情報監視部202及び自負荷監視部201が起動される。そして、アップロードマネージャ2403に対してアクセス情報や処理負荷情報をパラメータ化したイベント通知(録画書き込み)メッセージ2603(図26)を送信する。
なお、イベント通知(録画書き込み)メッセージ2603の送信は、例えば、SNMP(Simple Network Management Protocol)のエージェント通知を利用して実行可能である。なお、SNMPのエージェント通知を利用して実行するために、予めストレージ装置101はSNMPのエージェント通知が設定されているものとする。
一方、アップロードマネージャ2403では、ステップS2801において、イベント通知(録画書き込み)メッセージの受信の有無を監視している。このため、イベント通知(録画書き込み)メッセージ2603(図26)を受信したアップロードマネージャ2403では、ステップS2801において、ストレージアクセス情報監視部302を起動させて以下の処理を実行する。
すなわち、ステップS2802としてイベント通知(録画書き込み)メッセージ2603の詳細を分析し、イベント通知(録画書き込み)メッセージ2603を送信した機器の機能がアップロード処理より優先機能かどうかを判断する。優先機能であると判断された場合には、ステップS2803(図28)に進み、イベント通知(録画書き込み)2603の送信元でであるストレージ装置101にて実行されている処理(録画書き込み)に対し、優先機能フラグをONにする。
その後、ストレージ負荷監視部301を起動し、以下の処理を実行する。
ステップS2804として、ストレージ負荷監視部301では、イベント通知(録画書き込み)メッセージ2603の詳細を分析してストレージ装置101の処理負荷を算出する。
さらに、デジタルカメラ105が操作されリモートアップロード機能が実行される前に、ハードディスクレコーダ装置2408の予約録画が起動する。そして、ストレージ装置101に対して当該録画データ書き込み要求メッセージ2605(図26)が送信されたとする。
録画データ書き込み要求メッセージ2605(図26)を受信したストレージ装置101のネットワーク制御部203では、録画データ書き込み確認メッセージ2606(図26)をネットワークチューナ装置102に送信する。
録画データ書き込み確認メッセージ2606(図26)を受信したハードディスクレコーダ装置2408は、ストレージ装置101に録画データ書き込み2608を開始する。
その後、ストレージ装置101は、先に起動されているアクセス情報監視部202及び自負荷監視部201を用いて、次の処理を実行する。すなわち、アップロードマネージャ2403に対してアクセス情報や処理負荷情報をパラメータ化したイベント通知(録画書き込み)メッセージ2607(図26)を送信する。
なお、イベント通知(録画書き込み)メッセージ2607の送信は、例えば、前記SNMPの仕組みを用いる。
一方、アップロードマネージャ2403では、ステップS2801において、前記と同様にイベント通知(録画書き込み)メッセージの受信の有無を監視している。このため、イベント通知(録画書き込み)メッセージ2607(図26)を受信したアップロードマネージャ2403では、ステップS2801において、先に起動されたストレージアクセス情報監視部302を用いて以下の処理を実行する。
すなわち、ステップS2802としてイベント通知(録画書き込み)メッセージ2607の詳細を分析し、イベント通知(録画書き込み)メッセージ2607を送信した機器の機能がアップロード処理より優先機能かどうかを判断する。優先機能であると判断された場合には、ステップS2803(図28)に進み、イベント通知(録画書き込み)2607の送信元でであるストレージ装置101にて実行されている処理(録画書き込み)に対し、優先機能フラグをONにする。
その後、ストレージ負荷監視部301にて、以下の処理を実行する。
ステップS2804として、ストレージ負荷監視部301では、イベント通知(録画書き込み)メッセージ2607の詳細を分析してストレージ装置101の処理負荷を算出する。
ここで、ステップS2804における処理の後に、外出先にて、デジタルカメラ105が操作され、リモートアップロード機能が実行されたとする。
デジタルカメラ105においてリモートアップロード機能が実行され、アップロードマネージャ2403に対して、アップロード要求メッセージ2612が送信されるまでの処理は、第1の実施形態における処理と同様であるため、ここでは説明を省略する。
ステップS2805(図28)では、アップロードマネージャ2403のアップロード端末制御部303にて、アップロード要求メッセージ2611が受信される。
更にステップS2806(図28)では、ストレージ装置101の許容負荷の残りに、アップロード向け最小許容負荷分の負荷容量が残っているか否かを判断する。
ステップS2806において、ストレージ装置101の許容負荷の残りに、アップロード向け最小許容負荷分の負荷容量が残っていると判断された場合には、ステップS2807に進み、図32のステップS3201へと移行する。
なお、上記ストレージ装置101の許容負荷の残りに、アップロード向け最小許容負荷分の負荷容量が残っていると判断された場合以降の処理の詳細を、次の第6の実施形態にて詳細に説明する。
一方、ステップS2806において、ストレージ装置101の許容負荷の残りに、アップロード向け最小許容負荷分の負荷容量が残っていないと判断された場合には、ステップS2901(図29)に進む。
ステップS2901(図29)では、ストレージ装置101にアクセスしている機能が優先機能であるかを示す優先機能フラグを見て、当該優先機能フラグOFFの処理が無いかを判断する。
ステップS2901において、ストレージ装置101にアクセスしている機能が、優先機能であるかを示す優先機能フラグがOFFの処理があると判断された場合には、次の処理を実行する。当該優先機能フラグがOFFの処理を止めてアップロードを行うことが可能な為、ステップS2902に進み、図21のステップS2104へと移行する。
ステップS2901において、ストレージ装置101にアクセスしている機能が、優先機能であるかを示す優先機能フラグがOFFの処理が無いと判断された場合、すなわち優先機能フラグONの処理ばかりの場合には、次の処理を実行する。ステップS2903(図29)に進む。
ステップS2903(図29)では、アップロードマネージャ2403のアップロード端末制御部303が、アップロード確認(待ち)メッセージ2612(図26)をリモートアクセスサーバ104経由でデジタルカメラ105に送信する。なお、アップロード確認(待ち)メッセージ2612(図26)は、アップロードを事実上拒否する(データの送信を停止させる)ことを通知するメッセージである。
インターネット106経由でアップロード確認(待ち)メッセージ2612(図26)を受信したアップロード端末(デジタルカメラ105)では、リモートアップロード待機状態に移行する。
ここで、デジタルカメラ105がリモートアップロード待機状態にある場合に、ネットワークチューナ装置102での録画データ書き込み2604(図26)の録画が終わったとする。そして、ストレージ装置101に録画終了要求メッセージ2701(図27)が送信されたとする。
ネットワークチューナ装置102からの録画終了要求メッセージ2701(図27)を受信したストレージ装置101のネットワーク制御部203では、アクセス情報監視部202及び自負荷監視部201を起動させる。その後、予め設定されたSNMP送信先であるアップロードマネージャ2403に対してアクセス情報や処理負荷の情報をパラメータ化してイベント通知(録画終了)2703(図27)として送信する。
さらに、ストレージ装置101のネットワーク制御部203では、ネットワークチューナ装置102に対して録画終了確認メッセージ2702(図27)を送信する。
ストレージ装置101からの録画終了確認メッセージ2702(図27)を受信したネットワークチューナ装置102では、処理を終了する。
一方、アップロードマネージャ2403では、アップロード確認(待ち)メッセージ2612(図26)を送信した後は、ステップS2904において、イベント通知(録画終了)メッセージ2703(図27)の受信の有無を監視している。
このため、ストレージ装置101からのイベント通知(録画終了)2703をSNMPサーバであるストレージアクセス情報監視部302にて受信したと判断した場合には、ステップS2905に進む。
ステップS2905では、イベント通知(録画終了)メッセージ2703の詳細を分析した後、ストレージ負荷監視部301を起動させてストレージ装置101の処理負荷の状態を算出する。更に、ステップS2906では、ストレージ装置101の処理負荷の状態として、許容負荷の残りに、アップロード向け最小許容負荷分の負荷容量が残っているか否かを判断する。
ステップS2906において、ストレージ装置101の許容負荷の残りに、アップロード向け最小許容負荷分の負荷容量が残っていると判断された場合には、ステップS2907に進み、図15のステップS1505へと移行する。
当該、ステップ2907以降のシーケンス2704〜2712の処理は、前記ステップS1505以降の処理と同様である為、ここでの説明を省略する。
一方、ステップS2906において、ストレージ装置101の許容負荷の残りに、アップロード向け最小許容負荷分の負荷容量が残っていないと判断された場合には、ステップS2904(図29)に戻る。
以上の説明から明らかなように、本実施形態にかかるアップロードマネージャを実行させることにより、上記発明の目的を実現できると共に、以下に示す特有の効果を得ることができる。
すなわち、ストレージ装置101自体に、アクセス制限機能をもたせる場合やアップロードマネージャにアップロード制限フラグを実装する場合と比べ、より柔軟に、アップロード処理機能を実装することができる。
[第6の実施形態]
本発明の第6の実施形態について、図面を参照しながら説明する。本実施形態では、ネットワーク内の複数の機器がストレージ装置にアクセスしている状態において、データのアップロードを行うケースについて説明する。なお、本実施形態においては、ストレージ装置にアクセスしている機器の機能が、デジタルカメラからのアップロード処理より優先する優先機能の場合である。さらに、上記第5の実施の形態における、ステップS2804のストレージ装置101の許容負荷の残りに、アップロード向け最小許容負荷分の負荷容量が残っていると判断された場合以降の処理の詳細である。
1.ネットワークシステムの構成
本実施の形態におけるネットワークシステムの構成は、上記第5の実施形態と全く同じである為、ここでの説明を省略する。
2.各装置の機能構成
本実施の形態における各装置の機能構成は、上記第5の実施形態と全く同じである為、ここでの説明を省略する。
3.ネットワークシステム2400における通信処理の流れ
図30は、デジタルカメラ105からアップロード処理の要求があった場合の、ネットワークシステム2400における各機器の通信処理の流れを示すシーケンス図である。また、図31、図32は、このうち、アップロードマネージャ2403における処理の詳細な流れを示すフローチャートである。
図30〜図32を用いて、ネットワークシステム2400に対してデジタルカメラ105からアップロード処理の要求があった場合の処理の流れについて説明する。
なお、本実施形態では、第5の実施形態と同様に、アップロード処理の要求があった際、すでに、ネットワークチューナ102及びハードディスクレコーダ装置2408からストレージ装置101に対してデータの書き込み処理が行われているものとする。
ここで、デジタルカメラ105を用いて、ネットワークシステム1700に対してリモートアクセスするにあたっては、ユーザは以下の作業を行う。
はじめに、デジタルカメラ105をネットワークシステム2400から持ち出すにあたり、リモートアクセスキー、リモートアクセス情報、アップロード情報をリモートアクセスサーバ104より取得し、デジタルカメラ105に記憶させる。なお、ネットワークアクセス機能がアダプタに実装されている場合には、当該アダプタに記憶させてもよい。
ここで、デジタルカメラ105が操作されリモートアップロード機能が実行される前に、ネットワークチューナ装置102の予約録画が起動し、ストレージ装置101に対して当該録画データ書き込み要求メッセージ3001(図30)が送信されたとする。
上記録画データ書き込み要求メッセージ3001(図30)以降、アップロードマネージャ2403へのアップロード要求3011(図30)までの間の処理は、次記載の処理と同一であるため説明を省略する。すなわち、上記第5の実施形態における録画データ書き込み要求メッセージ2601(図26)以降、アップロードマネージャ2403へのアップロード要求2611(図26)までの処理と同一である。なお、フローチャートでは、図31のステップS3101からステップS3106の処理が、上記第5の実施形態における図28のステップS2801からステップS2806までの処理と同一であるため、説明を省略する。
ステップS3106において、ストレージ装置101の許容負荷の残りに、アップロード向け最小許容負荷分の負荷容量が残っていないと判断された場合には、ステップS2901(図29)に進む。以降の処理は、前記第5の実施形態におけるステップS2901(図29)以降の処理と同一の為、説明を省略する。
一方、ステップS3106において、ストレージ装置101の許容負荷の残りに、アップロード向け最小許容負荷分の負荷容量が残ってると判断された場合には、ステップS3201(図32)に進む。
ステップS3201(図32)では、ネットワーク負荷監視部2505を起動して次の処理を実行する。現在のネットワーク107でのネットワークの込み具合を知る為、ネットワーク負荷監視部2505よりスイッチングハブ装置2411に対し、データ量取得指示3012(図30)を送信する。その後、ステップS3202に進み、データ量取得応答受信を監視する。
アップロードマネージャ2403からのデータ量取得指示3012(図30)を受信したスイッチングハブ装置2411は、次の処理を実行する。現在のネットワーク107のパケット流量と、最大許容流量をパラメータ化して、アップロードマネージャ2403に対し、データ量取得応答3013(図30)を送信する。
ステップS3202にて、スイッチングハブ装置2411からのデータ量取得応答3013(図30)受信を監視していたアップロードマネージャ2403のネットワーク負荷監視部2505は、ステップS3203に進み、次の処理を実行する。
ステップS3203において、スイッチングハブ装置2411からのデータ量取得応答3013(図30)のパラメータの詳細を分析し、ネットワーク107における残帯域を算出する。さらに、前記残帯域が、アップロードに利用する最小帯域以上残っているかの判断を行う。
ステップS3203において、ネットワーク107における残帯域が、アップロードに利用する最小帯域以上残っていると判断された場合には、ステップS3204に進み、図6のステップS602へと移行する。その後のシーケンスである、アップロードマネージャ2403のアップロード端末制御部303からストレージ装置101に、アップロード要求3014(図30)を送信する処理がある。そして、デジタルカメラ105からアップロードデータ3016(図30)がストレージ装置101に送信されるまでの間の処理は、次説明の処理と同じである。すなわち、第1の実施形態でのアップロードマネージャ103のアップロード端末制御部303からストレージ装置101に、アップロード要求503(図5)を送信する処理がある。そして、デジタルカメラ105からデータのアップロード505(図5)がストレージ装置101に送信されるまでの間の処理と同じである。よって、説明を省略する。
一方、ステップS3203において、ネットワーク107における残帯域が、アップロードに利用する最小帯域以上残っていないと判断された場合には、ステップS3205に進み、図29のステップS2903へと移行する。
以上の説明から明らかなように、本実施形態にかかるアップロードマネージャを実行させることにより、上記発明の目的を実現できると共に、以下に示す特有の効果を得ることができる。
すなわち、ネットワーク107の負荷容量をも考慮に入れ、ネットワーク負荷に左右されず、より確実なアップロード処理機能を実装することができる。
[他の実施形態]
なお、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ、インタフェース機器、リーダ、プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給するよう構成することによっても達成されることはいうまでもない。この場合、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することにより、上記機能が実現されることとなる。なお、この場合、そのプログラムコードを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。
プログラムコードを供給するための記録媒体としては、例えば、フロッピ(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現される場合に限られない。例えば、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
さらに、記録媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。つまり、プログラムコードがメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって実現される場合も含まれる。