以下、図面を参照して、本発明による遊技機の実施形態について説明する。なお、実施形態の説明における前後左右とは、遊技盤に向かって見た方向(遊技者から見た方向)を指すものとする。
(第1の実施の形態)
〔遊技システム構成〕
図1は、第1の実施の形態の遊技システム全体の構成を示すブロック図である。
第1の実施の形態の遊技システムは、複数の遊技機(パチンコ機100、200)、携帯端末300(携帯電話等)、及び、サーバコンピュータ(外部サーバ)400を含む。本実施形態では、パチンコ機100、200は、それぞれ少なくとも一台以上含まれていることを想定しているが、いずれか一方のみであってもよい。パチンコ機100とパチンコ機200は、同じ構成を有するため、パチンコ機100、200を総称して遊技機1と呼ぶ。なお、遊技機1の構成は、後に詳細に説明されるため、ここでは簡単に説明する。
遊技機1は、遊技情報保持手段110、パスワード受付手段120、演出制御手段130、識別コード表示手段140を含む。演出制御手段130(図6の演出制御装置700)は、遊技情報反映手段としても機能する。
遊技情報保持手段110は、遊技機ID格納領域111と、予測結果格納領域112と、遊技履歴格納領域113とを含むメモリ(例えば図6の演出制御装置700のメモリ(RAM711))からなる。遊技機ID格納領域111は遊技機IDの情報を格納し、予測結果格納領域112は予測結果(予想結果)に関する情報(予測結果情報)を格納し、遊技履歴格納領域113は、遊技履歴の情報を格納する。
パスワード受付手段(認証情報受付手段)120は、携帯端末300が受信したパスワード(認証情報)の遊技者による入力を受け付ける(図38参照)。なお、パスワードは、認証情報の一種であり、他の認証情報でもよい。パスワードの入力は、遊技者が、遊技機1の後述の入力部753を利用して行われる。入力部753は、遊技機のタッチパネルや操作ボタンや操作ダイヤルでもよいし、携帯端末300からパスワードの信号を赤外線通信により受信する受信部でもよい。操作ボタンと操作ダイヤルは、操作に対応する信号を出力するスイッチを含むものとする。他の認証情報としては、情報量の多いQRコード(登録商標、以下同じ)などの二次元コードや、バーコードなどの一次元コードが挙げられる。その場合には、遊技機1は、携帯端末300が受信してその表示部に表示した一次元又は二次元コードを読み取るためのコードリーダ(読取装置)を、入力部753として備えてよい。
演出制御手段130は、演出全般を制御し、特に遊技者に遊技の結果が報知される前に遊技の結果に関連する予告演出を実行する。演出制御手段130は、パスワード受付手段120によってパスワード(認証情報)を受け付けた場合に、パスワードに対応する遊技情報に基づいて予告演出を制御する。パスワードに対応する遊技情報とは、パスワードに符号化(エンコード)されて組み込まれた遊技情報である。
識別コード表示手段140は、表示装置(例えば、後述の変動表示装置35)に遊技情報保持手段110に保持されている遊技情報に対応する識別コードを生成して表示する。識別コードは、識別情報の一種であり、例えば、QRコード等によって出力表示されるが、他の識別情報(例えば、バーコード)も使用できる。遊技情報に対応する識別コードとは、遊技情報が符号化(エンコード)されて組み込まれている識別コードである。
遊技情報は、遊技機IDの情報、予測結果に関する情報、遊技履歴の情報(過去の大当りに関する情報など)を含む。遊技情報は、サーバコンピュータ400に保持されている遊技情報に対応している。ここで、「予測」とは、変動表示ゲームの結果に対応する遊技状態を予測するなど、遊技者が遊技の進行態様(現在又は将来の遊技状態)を予測することをいう。本実施形態では、遊技状態として大当り(特別遊技状態)であるか否かを予測する場合が基本的に説明される。予測結果に関する情報(所定の情報)は、予測結果の正誤に関する情報であり、例えば、予測結果の正誤に応じて、又は、予測の成功の程度(成績)に応じて付与される遊技ポイント(点数)である。
携帯端末300は、識別コードの入力を受け付け、サーバコンピュータ400に送信したり、対応する遊技情報を参照したり、認証情報(パスワード)を受信したり、特典(コンテンツ等)を保存したりする。携帯端末300は、例えば、携帯電話である。携帯端末300は、識別コード取得手段301、サーバアクセス手段302、パスワード受信手段305、遊技情報閲覧手段306及び特典保存手段307を備える。
具体的には、携帯端末300は、これら各手段を構成するために、撮影部、画像処理部、メモリ(ROM、RAM)、表示部(モニタ)、操作部、無線(ワイヤレス)ネットワークインタフェース、及び、これら各部に接続して制御するコントローラ(CPU等からなるマイクロコンピュータ)などを備える。画像処理部は撮影部で取得された画像を処理する。メモリは、画像その他の各種情報を記憶する。表示部(モニタ)は、文字や画像を表示する。操作部は、使用者の操作により、操作信号をコントローラに出力する。携帯端末300が、携帯電話である場合には、さらに音声入力部と音声出力部を備える。メモリには、各種情報やプログラムが格納される。
識別コード取得手段301は、遊技機1(パチンコ機100、200)の識別コード表示手段140から発行された識別コードを取得する手段である。本実施形態では、識別コードはQRコードとなっており、識別コード取得手段301は、QRコードを撮影可能な撮影部である。携帯端末300が携帯電話の場合には、携帯電話に備えられた撮影部(カメラ)が識別コード取得手段301に対応する。
サーバアクセス手段302は、取得された識別コードに符号化(エンコード)されているサーバコンピュータ400のアドレスを復号化(デコード)して取得し、識別コードをサーバコンピュータ400のアドレスに送信する。サーバアクセス手段302は、例えば、無線ネットワークインタフェースとコントローラが相当する。パスワード受信手段305は、識別コードがサーバコンピュータ400に送信された後、サーバコンピュータ400からパスワードを受信する手段であり、例えば、無線ネットワークインタフェースとコントローラがこれに相当する。遊技情報閲覧手段306は、識別コードがサーバコンピュータ400に送信された後、遊技者が遊技情報を閲覧するための表示部である。特典保存手段307は、識別コードがサーバコンピュータ400に送信された後、コンテンツ(待ち受け画像)等の特典に関する情報を保存するメモリである。
サーバコンピュータ400は、無線ネットワークとインターネットからなるネットワーク介して、携帯端末300と通信できる。サーバコンピュータ400は、遊技情報を保持し、パスワードを生成したり、遊技者の情報を管理したり、遊技情報を公開したり、コンテンツ等の特典を付与したりする。サーバコンピュータ400は、遊技情報保存手段401、パスワード生成手段402、遊技者情報管理手段405、遊技情報公開手段406及び特典付与手段407を含む。具体的には、サーバコンピュータ400は、これら各手段を構成するために、マイクロプロセッサ(CPU等からなる)、メモリ(RAM、ROM)、ネットワークインタフェースなどを備える。メモリには、各種情報やプログラムが格納される。
遊技情報保存手段401は、携帯端末300から送信された識別コードをマイクロプロセッサ(遊技情報取得手段となる)がデコードして得た遊技情報を保存するメモリである。また、遊技情報保存手段401は、パスワード生成手段402、遊技者情報管理手段405、遊技情報公開手段406及び特典付与手段407に遊技情報を提供する。
パスワード生成手段402は、携帯端末300から送信されたパスワード発行要求に応じて、遊技情報保存手段401から取得した遊技情報をエンコードしたパスワードを生成し、遊技情報に対応するこのパスワードを携帯端末300に対して発行(送信)する。例えば、マイクロプロセッサとネットワークインタフェースがパスワード生成手段402に相当する。遊技者情報管理手段405は、遊技者の情報を管理し、例えば、マイクロプロセッサとメモリがこれに相当する。遊技情報公開手段406は、遊技情報保存手段401や遊技者情報管理手段405から取得した遊技情報や遊技者情報を、携帯端末300に送信して公開し、例えば、マイクロプロセッサとネットワークインタフェースがこれに相当する。特典付与手段407は、遊技ポイントなどの遊技情報に応じた特典を携帯端末300に送信し、例えば、マイクロプロセッサとネットワークインタフェースがこれに相当する。携帯端末300は、コンテンツの特典として、携帯端末300が使用する待ち受け画像の画像データや、着信を知らせる楽曲や歌の音楽データをダウンロードできる。
なお、遊技情報保存手段401を携帯端末300に設けて、遊技情報を携帯端末300で保存するようにしてもよい。
このように、識別情報(QRコード等の識別コード)を、遊技機1の外部の携帯端末300やサーバコンピュータ400に送って識別情報に対応する遊技情報を保存しておき、外部の携帯端末300やサーバコンピュータ400から送られたこの遊技情報に対応する認証情報(パスワード等)を遊技機に入力することにより、遊技情報(遊技ポイント等)を次回以降の遊技に持ち越しできる。このため、遊技者が遊技を継続的に楽しむことができる。例えば、遊技機1が遊技情報(遊技ポイント等)に応じて特殊な演出を行えば、遊技者が継続して遊技を行うことの動機となる。
〔遊技機の構成〕
図2は、本発明の第1の実施の形態の遊技機1の斜視図である。なお、本実施形態では、パチンコ機100、200は同等の構成を有するものとして、両方を遊技機1として説明する。
遊技機1は、島設備に固定される本体枠2にヒンジ3を介して右側部が開閉回動自在に取り付けられる開閉枠4を備える。開閉枠4は、前面枠5及びガラス枠(遊技枠)6によって構成される。
前面枠5には、遊技盤30(図3参照)が配設されるとともに、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス6aを備えたガラス枠6が取り付けられる。前面枠5及びガラス枠6は、それぞれ個別に開放することが可能となっている。例えば、ガラス枠6のみを開放して遊技盤30の遊技領域31(図3参照)にアクセスすることができる。また、前面枠5をガラス枠6が開放されていない状態で開放することによって、遊技盤30の裏側に配置された遊技制御装置600(図4参照)等にアクセスすることができる。
ガラス枠6のカバーガラス6aの周囲には、装飾部材7が配設されている。装飾部材7の内部にはLED(光源)等によって構成された枠装飾装置21(図5参照)が収容されており、枠装飾装置21を制御することによって装飾部材7における発光状態を調整することができる。
ガラス枠6の上部には照明ユニット8が配設され、照明ユニット8の左右両側には可動式照明9が配設される。照明ユニット8は、内部にLED等の照明部材を収容しており、遊技状態に応じて発光演出を行う。可動式照明9は、LED等の照明部材と、照明部材を駆動する照明駆動モータ等から構成される枠演出装置22(図5参照)とを備える。可動式照明9の枠演出装置22は、遊技状態に応じて照明部材を駆動、例えば回転駆動するように制御される。なお、照明ユニット8及び可動式照明9の内部に配設される照明部材も、枠装飾装置21(図5参照)の一部を構成している。
遊技機1は、効果音や警報音、報知音等を発する上スピーカー10a及び下スピーカー10bを備える。上スピーカー10aはガラス枠6の上両側部に配置され、下スピーカー10bは上皿ユニット11を構成する上皿11aの下方に配置される。
左側部に配設される可動式照明9の右上方には、遊技機1における異常を報知するための遊技状態報知LED12が設けられている。遊技機1において異常が発生した場合には、遊技状態報知LED12が点灯又は点滅するとともに、上スピーカー10a及び下スピーカー10bから異常を報知するための報知音が出力される。
遊技機1で発生する異常には、遊技機1の故障及び不正行為の実施等が含まれる。不正行為には、例えば、発射された遊技球の軌道を磁石によって不正に操作する行為や遊技機1を振動させる行為等が含まれる。これらの不正行為は、磁気センサスイッチ23(図4参照)によって磁気を検出したり、振動センサスイッチ24(図4参照)によって振動を検出したりすることで検知される。
また、不正に開閉枠4を開放する行為も不正行為に含まれる。前面枠5の開閉状態は前面枠開放検出スイッチ25(図4参照)によって検出され、ガラス枠6の開閉状態はガラス枠開放検出スイッチ26(図4参照)によって検出される。
ガラス枠6の下部には、上皿11aを含む上皿ユニット11が備えられる。上皿11aに貯留された遊技球は、前面枠5の下部に設けられる球発射装置(図示省略)に供給される。
ガラス枠6の下方位置において前面枠5に固定される固定パネル13には、下皿14と、球発射装置を駆動するための操作部15とが備えられる。遊技者が操作部15を回動操作することによって、球発射装置は上皿11aから供給された遊技球を遊技盤30の遊技領域31(図3参照)に発射する。下皿14には、当該下皿14に貯留された遊技球を外部へ排出するための球抜き機構16が設けられる。
上皿ユニット11には、遊技者からの操作入力を受け付けるための演出ボタン17が上皿11aの手前側に配設されている。遊技者が演出ボタン17を操作することによって、変動表示装置(表示装置)35(図3参照)での変動表示ゲームにおいて遊技者の操作を介入させた演出を行うことができ、また通常遊技状態においては演出パターン(演出態様)を変更することができる。変動表示ゲームには、特図変動表示ゲームと普図変動表示ゲーム(普図ゲーム、特定変動表示ゲーム)が含まれるが、本明細書では単に変動表示ゲームとした場合には特図変動表示ゲームを指すものとする。
なお、通常遊技状態(通常状態)とは、特定の遊技状態が発生していない遊技状態である。特定の遊技状態とは、例えば変動表示ゲームの結果が大当りになる確率が高い確変遊技状態(高確率状態)、変動表示ゲームの単位時間当たりの実行数を向上させることが可能な時短遊技状態、大当り遊技状態(特別遊技状態)等である。また、高確率状態に対応して通常遊技状態を低確率状態ともいう。
ガラス枠6の装飾部材7の下部には、遊技者が遊技球を借りる場合に操作する球貸ボタン18と、カードユニット(図示省略)からプリペイドカード等を排出させるために操作される排出ボタン19とが配設される。また、球貸ボタン18及び排出ボタン19の間には、プリペイドカード等の残高を表示する残高表示部20が設けられる。
図3は、本発明の第1の実施の形態の遊技機1に備えられる遊技盤30の正面図である。
遊技盤30は、各種部材の取り付けベースとなる平板状の遊技盤本体32(木製又は合成樹脂製)を備え、該遊技盤本体32の前面にガイドレール33で囲まれた略円形状の遊技領域31を有している。また、遊技盤本体32の前面であってガイドレール33の外側には、前面構成部材(サイドケース)が取り付けられている。さらに、遊技領域31の右下側の前面構成部材は、前面の中央部が黒色透明の証紙プレートで覆われている。そして、このガイドレール33で囲まれた遊技領域31内に打球発射装置から遊技球を発射して遊技を行うようになっている。遊技領域31には、打球方向変換部材としての風車や多数の障害釘(図示略)などが配設されており、発射された遊技球はこれらの打球方向変換部材により転動方向を変えながら遊技領域31を流下する。
遊技領域31の略中央には、変動表示ゲームの表示領域となる窓部を形成するセンターケース34が取り付けられている。センターケース34に形成された窓部の後方には、複数の識別情報を変動表示(可変表示)する変動表示ゲームの演出を実行可能な演出表示装置としての変動表示装置(表示装置)35が配置されている。変動表示装置35は、例えば、液晶ディスプレイなどの表示部35aを備え、センターケース34の窓部を介して遊技盤30の前面側から表示内容が視認可能となるように配置される。なお、変動表示装置35は、液晶ディスプレイを備えるものに限らず、EL、CRT等のディスプレイを備えるものであってもよい。
変動表示装置35において、表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の変動表示領域が設けられており、各変動表示領域に識別情報(特別図柄)や変動表示ゲームを演出するキャラクタが表示される。その他、表示画面には遊技の進行に基づく画像(例えば、大当り表示、ファンファーレ表示、エンディング表示等)が表示される。
遊技領域31のセンターケース34の上側には、可動役物(演出装置)70が備えられている。可動役物70は、所定の演出実行時に、図示しない駆動機構によって上下に移動可能に構成されている。また、可動役物70の装飾部73の内部にLEDなどの発光装置(光源)を備え、演出態様に応じて所定の色に発光する。
遊技領域31のセンターケース34の右側には、普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート、所定領域)36が設けられている。普図始動ゲート36の内部には、該普図始動ゲート36を通過した遊技球を検出するためのゲートスイッチ(SW)603(図4参照)が設けられている。そして、遊技領域31内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート36内を通過(所定条件の成立)すると、普図変動表示ゲーム(特定変動表示ゲーム)が実行される。なお、普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート、所定領域)36を遊技領域31のセンターケース34の左側にも設けてもよい。
さらに、センターケース34の左下側には、三つの一般入賞口40が配置され、センターケース34の右下側には、一つの一般入賞口40が配置されている。また、一般入賞口40への遊技球の入賞は、一般入賞口40に備えられた入賞口スイッチ(SW)604a〜604m(図4参照)によって検出される。
また、センターケース34の下方には、特図変動表示ゲームの開始条件を与える第1始動入賞口(第1始動入賞領域、始動口1)37aが設けられ、その直下には上部に逆「ハ」の字状に開いて遊技球が流入し易い状態に変換する一対の開閉部材37cを備えるとともに内部に第2始動入賞口(第2始動入賞領域、始動口2)37bが配設されている。そして、遊技球が第1始動入賞口37a又は第2始動入賞口37bに入賞した場合には、補助遊技として特図変動表示ゲームが実行される。すなわち、第1始動入賞口37a又は第2始動入賞口37bに遊技球が入賞することが特図変動表示ゲームを開始するための始動条件となっており、第1始動入賞口37a及び第2始動入賞口37bが当該始動条件を発生させる変動始動入賞装置をなしている。なお、図3の遊技盤30では、遊技領域31の右側において遊技球を流下させる右打ち時に、遊技球の第1始動入賞口37aへの入賞(流入)が困難な構成になっている。
第2始動入賞口37bの一対の開閉部材37cは、常時は遊技球の直径程度の間隔をおいた閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。ただし、第2始動入賞口37bの上方には、第1始動入賞口37aが設けられているので、閉じた状態では遊技球が入賞できないように構成されている。
そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、開閉部材37cは、駆動装置としての普電ソレノイド27(図4参照)によって、逆「ハ」の字状に開いて第2始動入賞口37bに遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるように構成されている。
さらに遊技領域31の第2始動入賞口37bの下方には、大入賞口ソレノイド28(図4参照)によって上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉41aを有する大入賞口を備えた特別変動入賞装置41が設けられている。特別変動入賞装置41は、特図変動表示ゲームの結果によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態、特別遊技状態)に変換し、大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせることで、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。なお、大入賞口の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としてのカウントスイッチ605(図4参照)が配設されている。なお、図3の遊技盤30では、遊技領域31の左側において遊技球を流下させる左打ち時に、遊技球の大入賞口への入賞(流入)が困難な構成になっている。
一般入賞口40、第1始動入賞口37a、第2始動入賞口37b、及び特別変動入賞装置41の大入賞口に遊技球が入賞すると、払出制御装置640(図4参照)は、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球を払出装置から前面枠5の上皿11a又は下皿14に排出するように制御する。また、特別変動入賞装置41の下方には、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト口42が設けられている。
また、遊技領域31の外側(例えば、遊技盤30の右下部)には、変動表示装置35における特図変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲーム、第2特図変動表示ゲーム)、及び普図始動ゲート36への入賞をトリガとする普図変動表示ゲームを実行する一括表示装置50が設けられている。さらに、一括表示装置50には、現在の遊技状態などの情報を表示する表示部が設けられている。
一括表示装置50は、7セグメント型の表示器(LEDランプ)等で構成された変動表示ゲーム用の第1特図変動表示部(特図1表示器)51及び第2特図変動表示部(特図2表示器)52と、普図変動表示ゲーム用の変動表示部(普図表示器)53と、同じくLEDランプで構成された各変動表示ゲームの始動記憶数報知用の記憶表示部(特図1保留表示器54、特図2保留表示器55、普図保留表示器56)を備える。
また、一括表示装置50には、大当りが発生すると点灯して大当り発生を報知する第1遊技状態表示部(第1遊技状態表示器)57、時短状態が発生すると点灯して時短状態発生を報知する第2遊技状態表示部(第2遊技状態表示器)60、遊技機1の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態となっているエラーを表示するエラー表示器58、大当り時のラウンド数(特別変動入賞装置41の開閉扉41aの開閉回数)を表示するラウンド表示部59が設けられている。
特図1表示器51又は特図2表示器52における特図変動表示ゲームは、変動表示ゲームの実行中、すなわち、変動表示装置35において飾り特図変動表示ゲームを行っている間は、7セグメント型の表示器のセグメントを点滅させることによって、特別識別情報(特図、特別図柄)を所定時間ごとに切り替える変動表示を行う。
そして、特別識別情報の変動表示の開始時点で決定されている変動時間が経過すると、変動表示ゲームの結果に対応する特別識別情報で変動表示を停止して、特図1表示器51又は特図2表示器52における特図変動表示ゲームを終了する。
普図表示器53は、変動中はランプを点滅させて変動中であることを表示(特定識別情報を変動表示)する。そして、ゲームの結果が「はずれ」のときは、例えばランプを消灯状態にし、ゲームの結果が「当り」のときはランプを点灯状態にしてゲーム結果を表示する。
特図1保留表示器54は、特図1表示器51の変動開始条件となる第1始動入賞口37aへの入賞によって発生した始動記憶のうち未消化の始動記憶数(=保留数、特図1保留数)を表示する。具体的には、LEDランプが4つ設けられ、保留数が「0」のときは4つのランプを全て消灯状態にし、保留数が「1」のときはランプ1のみを点灯状態にする。また、保留数が「2」のときはランプ1と2を点灯状態にし、保留数が「3」のときはランプ1と2と3を点灯状態にし、保留数が「4」のときは4つのランプ1〜4をすべて点灯状態にする。
特図2保留表示器55は、特図2表示器52の変動開始条件となる第2始動入賞口37bへの入賞によって発生した始動記憶のうち未消化の始動記憶数(=保留数、特図2保留数)を、特図1保留表示器54と同様にして表示する。
普図保留表示器56は、普図表示器53の変動開始条件となる普図始動記憶数(=普図保留数)を表示する。例えばLEDランプが2つ設けられる場合は、普図保留数が「0」のときはランプ1と2を消灯状態にし、普図保留数が「1」のときはランプ1のみを点灯状態にする。また、普図保留数が「2」のときはランプ1と2を点灯状態にし、普図保留数が「3」のときはランプ1を点滅、ランプ2を点灯状態にし、普図保留数が「4」のときはランプ1と2を点滅状態にする。
第1遊技状態表示器57は、例えば通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、大当りが発生している場合にはランプを点灯状態にする。第2遊技状態表示器60は、例えば通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、時短状態が発生している場合にはランプを点灯状態にする。
エラー表示器58は、例えば遊技機1の電源投入時に大当りの確率状態が低確率状態の場合にはランプを消灯状態にし、遊技機1の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態の場合にはランプを点灯状態にする。
ラウンド表示部59は、例えば、通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、大当りが発生した場合にはその大当りのラウンド数に対応するランプ(2ラウンドor15ラウンド)を点灯状態にする。なお、ラウンド表示部59は7セグメント型の表示器で構成してもよい。
遊技機1では、球発射装置(図示省略)によって打ち出された遊技球は、ガイドレール33の内周壁に沿って区画された発射球案内通路43を通って遊技領域31内に発射され、方向変換部材(図示省略)によって落下方向を変えながら遊技領域31を流下する。発射球案内通路43はガイドレール33と内レール44とによって形成されており、発射球案内通路43の出口に位置する内レール44の端部には弁体46が設けられる。弁体46の下端は内レール44に固定され、弁体46は発射球案内通路43の出口を塞ぐように配設される。弁体46は、金属板からなる板ばね部材であり、発射球案内通路43から遊技領域31に発射される遊技球の通過を許容する一方、遊技領域31側から発射球案内通路43への遊技球の逆流を禁止する。
ここで、本発明の第1の実施の形態の遊技機1における遊技の流れ、及び変動表示ゲーム(普図変動表示ゲーム、特図変動表示ゲーム)の詳細について説明する。
前述のように、本発明の第1の実施の形態の遊技機1では、図示しない打球発射装置から遊技領域31に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域31内の各所に配置された障害釘や風車等の方向転換部材によって転動方向を変えながら遊技領域31を流下し、普図始動ゲート36、一般入賞口40、第1始動入賞口37a、第2始動入賞口37b又は特別変動入賞装置41に入賞するか、遊技領域31の最下部に設けられたアウト口42へ流入し遊技領域31から排出される。そして、一般入賞口40、第1始動入賞口37a、第2始動入賞口37b又は特別変動入賞装置41に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が、払出制御装置640によって制御される払出ユニットから、前面枠5の上皿11a又は下皿14に排出される。
前述のように、普図始動ゲート36内には、該普図始動ゲート36を通過した遊技球を検出するゲートスイッチ603(図4参照)が設けられている。普図始動ゲート36は、例えば、非接触型のスイッチである。遊技領域31内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート36内を通過すると、ゲートスイッチ603によって検出され、普図変動表示ゲームが実行される。
また、普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われ、その普図変動表示ゲームが終了していない場合や、普図変動表示ゲームの結果が当りとなって第2始動入賞口37bが開放状態に変換されている場合に、普図始動ゲート36を遊技球が通過すると、普図始動記憶数の上限数未満ならば、普図始動記憶数が加算(+1)されて普図始動記憶が1つ記憶されることとなる。普図始動記憶の数は、一括表示装置50の普図保留表示器56に表示される。
また、普図始動記憶には、普図変動表示ゲームの当りはずれを決定するための当り判定用乱数値(所定の乱数、普図乱数値)が記憶されるようになっていて、この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様(特定結果)が導出されることとなる。なお、当り判定用乱数値についての詳細は後述する。
普図変動表示ゲームは、一括表示装置50に設けられた変動表示部(普図表示器)53で実行されるようになっている。普図表示器53は、普通識別情報(普図、普通図柄)として、点灯状態の場合に当りを示し、消灯状態の場合にはずれを示すLEDから構成され、このLEDを点滅表示することで普通識別情報の変動表示を行い、所定の変動表示時間の経過後、LEDを点灯又は消灯することで結果を表示するようになっている。
なお、普通識別情報として例えば数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させることにより行うように構成してもよい。この普図変動表示ゲームの停止結果が特定結果となれば、普図の当りとなって、第2始動入賞口37bの一対の開閉部材37cが所定時間(例えば、0.3秒間)開放される開放状態となる。これにより、第2始動入賞口37bに遊技球が入賞し易くなり、第2特図変動表示ゲームが実行される回数が多くなる。
普図始動ゲート36への通過検出時に抽出した普図乱数値が当り値であるときには、普図表示器53に表示される普通図柄が当り状態で停止し、当り状態となる。このとき、第2始動入賞口37bは、内蔵されている普電ソレノイド27(図3参照)が駆動されることにより、開閉部材37cが所定の時間(例えば、0.3秒間)だけ開放する状態に変換され、第2始動入賞口37bへの遊技球の入賞が許容される。
第1始動入賞口37aへの入賞球及び第2始動入賞口37bへの入賞球は、それぞれ内部に設けられた第1始動口スイッチ601(図4参照)と第2始動口スイッチ602(図4参照)によって検出される。第1始動入賞口37aに入賞した遊技球は第1特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、4個を限度に記憶されるとともに、第2始動入賞口37bに入賞した遊技球は第2特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、4個を限度に記憶される。
また、この始動入賞球の検出時にそれぞれ大当り乱数値や大当り図柄乱数値、並びに各変動パターン乱数値が抽出され、抽出された乱数値は、遊技制御装置600(図4参照)内の特図記憶領域(RAMの一部)に特図始動入賞記憶(始動記憶)として各々所定回数分(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この特図始動入賞記憶の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の記憶表示部(特図1保留表示器54、特図2保留表示器55)に表示されるとともに、センターケース34の変動表示装置35においても表示される。このように、遊技制御装置600は、始動記憶を記憶保持する始動入賞記憶手段として機能する。
遊技制御装置600は、第1始動入賞口37a又は第2始動入賞口37bへの入賞、若しくは各始動記憶に基づいて、特図表示器(変動表示装置、特図1表示器51又は特図2表示器52)で第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームを行う。
第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームは、複数の特別図柄(特図、識別情報)を変動表示したのち、所定の結果態様を停止表示することで行われる。また、変動表示装置35にて各特図変動表示ゲームに対応して複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。
変動表示装置35における飾り特図変動表示ゲームは、例えば前述した数字等で構成される飾り特別図柄(識別情報)が左(第一特別図柄)、右(第二特別図柄)、中(第三特別図柄)の順に変動表示を開始して、所定時間後に変動している図柄を順次停止させて、特図変動表示ゲームの結果を表示することで行われる。また、変動表示装置35では、特図入賞記憶の記憶数に対応する飾り特別図柄による飾り特図変動表示ゲームを行うとともに、興趣向上のためにキャラクタの出現など多様な演出表示が行われる。
さらに、第1始動入賞口37a又は第2始動入賞口37bへの入賞が所定のタイミングでなされたとき(具体的には、入賞検出時の当り乱数値が当り値であるとき)には特図変動表示ゲームの結果として表示図柄により特定の結果態様(特別結果態様)が導出されて、大当り状態(特別遊技状態)となる。また、これに対応して変動表示装置35の表示態様も特別結果態様(例えば、「7,7,7」等のゾロ目数字のいずれか)となる。
このとき、特別変動入賞装置41は、大入賞口ソレノイド28(図4参照)への通電によって、大入賞口が所定の時間(例えば、30秒)だけ、遊技球を受け入れない閉状態(遊技者に不利な状態)から遊技球を受け入れやすい開状態(遊技者に有利な状態)に変換される。すなわち、特別変動入賞装置41に備えられた大入賞口が所定の時間又は所定数の遊技球が入賞するまで大きく開くので、この間遊技者は多くの遊技球を獲得することができるという特典が付与される。
なお、特図1表示器51、特図2表示器52は、別々の表示器でもよいし同一の表示器でもよいが、各特図変動表示ゲームが同時に実行されないようにする。また、変動表示装置35における飾り特図変動表示ゲームについても、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームとを別々の表示装置や別々の表示領域で実行するようにしてもよいし、同一の表示装置や表示領域で実行するようにしてもよい。この場合、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームが同時に実行されないようにする。
また、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態で、かつ、始動記憶数が0の状態で、第1始動入賞口37a(第2始動入賞口37b)に遊技球が入賞すると、始動権利の発生に伴って始動記憶(特図始動記憶)が記憶される。このとき、始動記憶数が1加算されるとともに、直ちに始動記憶に基づいて、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始され、この際に始動記憶数が1減算される。なお、第1特図変動表示ゲームを実行するための始動記憶を第1特図始動記憶、第2特図変動表示ゲームを実行するための始動記憶を第2特図始動記憶とする。
一方、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が直ちに開始できない状態、例えば、既に第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲームが行われ、その特図変動表示ゲームが終了していない状態や、特別遊技状態となっている場合に、第1始動入賞口37a(第2始動入賞口37b)に遊技球が入賞すると、始動記憶数が上限数未満ならば、始動記憶数が1加算されて始動記憶が1つ記憶される。そして、始動記憶数が1以上となった状態で、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態(前回の特図変動表示ゲームの終了若しくは特別遊技状態の終了)となると、始動記憶数が1減算されるとともに、記憶された始動記憶に基づいて第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始される。
なお、以下の説明において、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームを区別しない場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。
また、特に限定されるわけではないが、前述した第1始動入賞口37a内の第1始動口スイッチ601、第2始動入賞口37b内の第2始動口スイッチ602、ゲートスイッチ603、入賞口スイッチ604a〜604n、カウントスイッチ605には、磁気検出用のコイルを備え該コイルに金属が近接すると磁界が変化する現象を利用して遊技球を検出する非接触型の磁気近接センサ(以下、近接スイッチと称する)が使用されている。前面枠5に前面枠開放検出スイッチ25やガラス枠6に設けられたガラス枠開放検出スイッチ26には、機械的な接点を有するマイクロスイッチを用いることができる。
次に、図4及び図5を参照して、遊技機1に備えられる遊技制御装置600及び演出制御装置700について説明する。
図4は、本発明の第1の実施の形態の遊技機1の遊技制御装置600を中心とする制御系を示すブロック構成図である。図5は、本発明の第1の実施の形態の遊技機1の演出制御装置700を中心とする制御系を示すブロック構成図である。
図4に示す遊技制御装置600は、遊技機1における遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)である。遊技制御装置600には、電源装置800、払出制御装置640、及び演出制御装置700が接続される。遊技制御装置600は、払出制御装置640や演出制御装置700に制御信号(コマンド)を送信し、各種処理の実行を指示する。さらに、遊技制御装置600には、各種スイッチや制御対象のソレノイド等が接続される。
遊技制御装置600は、各種演算処理を行うCPU部610と、各種信号の入力を受け付ける入力部620と、各種信号や制御信号を出力する出力部630とを備える。CPU部610、入力部620、及び出力部630は、互いにデータバス680によって接続される。
入力部620は、スイッチベース等に設けられた各種スイッチから出力される信号や払出制御装置640から出力される信号を受け付ける。この入力部620は、近接インターフェース(I/F)621及び入力ポート622、623を備える。
入力ポート622、623は、近接I/F621を介して入力される信号を受け付けたり、外部から入力される信号を直接受け付けたりする。入力ポート622、623に入力した情報は、データバス680を介してCPU部610等に提供される。
近接I/F621は、各種スイッチから出力された信号を受け付け、それら入力信号を変換して入力ポート622に出力するインターフェースである。近接I/F621には、第1始動口スイッチ601、第2始動口スイッチ602、ゲートスイッチ603、入賞口スイッチ604a〜604n、及びカウントスイッチ605が接続される。
第1始動口スイッチ601は、遊技球が第1始動入賞口37aに入賞したことを検出するスイッチである。第2始動口スイッチ602は、遊技球が第2始動入賞口37bに入賞したことを検出するスイッチである。ゲートスイッチ603は、遊技球が普図始動ゲート36を通過したことを検出するスイッチである。入賞口スイッチ604a〜604nは、遊技球が一般入賞口40に入賞したことを検出するスイッチである。
第1始動口スイッチ601及び第2始動口スイッチ602の検出信号は、入力ポート622に出力されるとともに、CPU部610の反転回路612を介して遊技用マイコン(マイクロコンピュータ)611に出力される。これは、遊技用マイコン611の信号入力端子がロウレベルを有効レベルとして検知するように設計されているためである。
カウントスイッチ605は、遊技球が大入賞口に入賞したことを検出するスイッチである。カウントスイッチ605によって遊技球の入賞が検出されると、入賞した遊技球の数がカウントされ、カウントされた遊技球の数が遊技制御装置600に備えられたメモリに記憶される。
近接I/F621への入力信号の電圧は通常時には所定範囲内となっているため、近接I/F621によれば、各種スイッチからの信号の電圧値に基づいて各種スイッチにおけるリード線の断線、ショート、電圧値異常等を検出できる。このような異常を検出すると、近接I/F621は、異常検知出力端子から異常を示す信号を出力する。
また、入力ポート622には磁気センサスイッチ23及び振動センサスイッチ24からの信号が直接入力され、入力ポート623には前面枠開放検出スイッチ(SW)25及びガラス枠開放検出スイッチ(SW)26からの信号が直接入力される。入力ポート623には、払出制御装置640からの各種信号も入力される。
磁気センサスイッチ23は、発射された遊技球の軌道を磁石によって操作する不正行為を検出するために磁力を検出する。振動センサスイッチ24は、遊技機1を振動させる不正行為を検出するために遊技機1の振動を検出する。
前面枠開放検出SW25は、前面枠5が開放されたことを検出する。前面枠開放検出SW25は、前面枠5が本体枠2から開放されるとオンに設定され、前面枠5が本体枠2に閉止されるとオフに設定される。
ガラス枠開放検出SW26は、ガラス枠6が開放されたことを検出する。ガラス枠開放検出SW26は、ガラス枠6が前面枠5から開放されるとオンに設定され、ガラス枠6が前面枠5に閉止されるとオフに設定される。
遊技制御装置600のCPU部610は、遊技用マイコン611と、反転回路612と、水晶発振器613とを備える。
遊技用マイコン611は、CPU611a、ROM611b、及びRAM611cを有しており、入力部620を介して入力された信号に基づいてROM611bに記憶されたプログラムを実行して大当り抽選等の各種処理を実行する。遊技用マイコン611は、出力部630を介して、遊技状態報知LED12、一括表示装置50、普電ソレノイド27、大入賞口ソレノイド28、演出制御装置700、及び払出制御装置640に制御信号を送信し、遊技機1を統括的に制御する。遊技用マイコン611は、チップセレクトで、信号を入力又は出力するポートを選択している。
ROM611bは、不揮発性の記憶媒体であり、遊技制御のためのプログラムやデータ等を記憶する。ROM611bは、例えば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無などを規定する変動パターンを決定するための変動パターン振り分け情報を記憶している。
変動パターン振り分け情報とは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1〜3をCPU611aが参照して変動パターンを決定するための振り分け情報である。また、変動パターン振り分け情報には、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターン振り分け情報、結果が15R当りや2R当りとなる場合に選択される大当り変動パターン振り分け情報等が含まれる。例えば、特図変動表示ゲームがリーチなしの変動パターン(短縮変動と通常変動を含む)に係る変動パターン振り分け情報、特図変動表示ゲームにてノーマル(N)リーチを実行する変動パターンに係る変動パターン振り分け情報、特図変動表示ゲームにてスペシャル(SP)1リーチを実行する変動パターンに係る変動パターン振り分け情報、特図変動表示ゲームにてスペシャル(SP)2リーチを実行する変動パターンに係る変動パターン振り分け情報、特図変動表示ゲームにてスペシャル(SP)3リーチを実行する変動パターンに係る変動パターン振り分け情報、大当りとなる特図変動表示ゲームにてプレミアムリーチ(特殊リーチ)を実行する変動パターンに係る変動パターン振り分け情報等がある。さらに、これらのパターン振り分け情報には、後半変動パターン振り分け情報、前半変動パターン振り分け情報が含まれている。
また、リーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置(本実施形態では変動表示装置35)を有し、該表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機1において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態(例えば、最後に停止する識別情報を除く複数の識別情報が特別遊技状態となる特別結果を発生可能な識別情報で停止し、最後に停止する識別情報が変動表示している状態)をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表示ゲームが、変動表示装置35における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、すべての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうち何れか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしてもよい。
また、リーチ状態には、大当り遊技状態(特別遊技状態)の予告演出となる複数のリーチ演出が含まれる。特別結果態様が導出される可能性が異なる(信頼度が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ、スペシャル1リーチ、スペシャル2リーチ、スペシャル3リーチ、プレミアムリーチ(特殊リーチ)等が設定されている。なお、信頼度は、リーチなし<ノーマルリーチ<スペシャル1リーチ<スペシャル2リーチ<スペシャル3リーチ<プレミアムリーチの順に高くなるようになっている。また、リーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。すなわち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定される場合(はずれとなる場合)における変動表示態様が含まれることもある。
RAM611cは、揮発性の記憶媒体であり、遊技制御に必要な情報(例えば、乱数値など)を一時的に記憶するワークエリアとして利用される。ROM611b又はRAM611cとして、EEPROMのような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
反転回路612は、近接I/F621を介して入力された信号(第1始動口スイッチ601及び第2始動口スイッチ602からの信号)の論理値を反転させて遊技用マイコン611に出力する。
水晶発振器613は、タイマ割込み、システムクロック信号、大当り抽選等を行うためのハード乱数の動作クロック源として構成されている。
遊技制御装置600の出力部630は、ポート631a〜631eと、バッファ632a、632bと、ドライバ633a〜633dと、フォトカプラ634とを備える。
ポート631a〜631eは、データバス680を介して入力された信号を受け付ける。
バッファ632a、632bは、データバス680やポート631a、631bを介して入力された信号を一時的に保持する。
ドライバ633a〜633dは、ポート631c〜631eを介して入力される信号から各種駆動信号を生成して各装置に出力する。
フォトカプラ634は、外部の検査装置670に接続可能に構成されており、入出力される各種信号からノイズを除去して各種信号の波形を整形する。フォトカプラ634と検査装置670との間は、シリアル通信によって情報が送受信される。
払出制御装置640には、ポート631aを介してパラレル通信によってCPU部610から出力された情報が送信される。払出制御装置640に対しては片方向通信を担保する必要がないため、ポート631aから払出制御装置640の払出制御基板に制御信号が直接送信される。
また、払出制御装置640は、発射制御装置690に発射許可信号を出力する。発射制御装置690は、発射許可信号が入力されている場合にのみ遊技球を遊技領域31に発射することが可能となっている。
さらに、払出制御装置640は、遊技制御装置600からの賞球指令信号に基づいて払出ユニット(図示省略)から賞球を排出させたり、カードユニット(図示省略)からの貸球要求信号に基づいて払出ユニットから貸球を排出させたりする。払出制御装置640は、球切れや故障等の障害が発生した場合に、払出異常ステータス信号やシュート球切れスイッチ信号、オーバーフロースイッチ信号を遊技制御装置600に出力する。
払出異常ステータス信号は、遊技球の払い出しが正常に行われていない場合に出力される信号である。シュート球切れスイッチ信号は、払い出し前において遊技球が不足している場合に出力される信号である。オーバーフロースイッチ信号は、下皿14(図2参照)に所定量以上の遊技球が貯留されている場合に出力される信号である。
演出制御装置700には、出力部630のポート631aからのデータストローブ信号(SSTB)及びポート631bからの8bitのデータ信号がバッファ632aを介して入力する。データストローブ信号(SSTB)は、データの有効又は無効を示す1bitの信号である。バッファ632aからの8+1bitの信号(サブコマンド)は、パラレル通信で出力される。バッファ632aは、演出制御装置700から遊技制御装置600に信号を送信できないようにして片方向通信を担保するために設けられている。演出制御装置700に送信されるサブコマンドには、変動開始コマンド、客待ちデモコマンド、ファンファーレコマンド、確率情報コマンド、及びエラー指定コマンド等の演出制御指令信号が含まれる。なお、変動開始コマンドには、変動パターンコマンドが含まれる。
大入賞口ソレノイド28及び普電ソレノイド27には、ポート631c及びドライバ633aを介して、CPU部610から出力された信号が入力する。大入賞口ソレノイド28は特別変動入賞装置41の開閉扉41a(図3参照)を回動させ、普電ソレノイド27は第2始動入賞口37bの開閉部材37cを回動させる。
一括表示装置50は、遊技状態報知LED12及び状態表示器等から構成されている。状態表示器のLEDのアノード端子はセグメント線を介してドライバ633cに接続し、このドライバ633cとポート631dとが接続している。状態表示器のLEDのカソード端子はデジット線を介してドライバ633bと接続し、このドライバ633bとポート631cとが接続している。状態表示器のLEDのアノード端子にはドライバ633cからのオン/オフ駆動信号が入力され、一括表示装置50のLEDのカソード端子からはドライバ633bにオン/オフ駆動信号が出力される。
外部情報端子660は、特図変動表示ゲームの開始を示すスタート信号や大当り遊技状態の発生を示す特賞信号等の遊技データを情報収集装置665に出力するための端子である。遊技データは、ポート631e及びドライバ633dを介して外部情報端子660に出力される。
遊技制御装置600は、中継基板650を介して、外部の試射試験装置に接続可能に構成されている。試射試験装置は、所定機関において遊技機1の型式試験を行うための装置である。試射試験装置には、第1始動口スイッチ601、第2始動口スイッチ602、ゲートスイッチ603、入賞口スイッチ604a〜604n、及びカウントスイッチ605からの信号や、大入賞口ソレノイド28及び普電ソレノイド27に出力される信号等、試射試験に必要な信号が入力される。
遊技制御装置600は、入力部620に設けられるシュミット回路624を介して、電源装置800に接続している。シュミット回路624は、電源の立ち上がり時や電源遮断時において遊技機1の動作が不安定になることを防ぐために、入力信号の揺らぎ(ノイズ)を除去する回路である。シュミット回路624には、電源装置800からの停電監視信号や初期化スイッチ信号、リセット信号が入力される。
電源装置800は、24Vの交流電源からDC32Vの直流電圧を生成するAC−DCコンバータや、DC32Vの電圧からDC12V、DC5V等のより低いレベルの直流電圧を生成するDC−DCコンバータを有する通常電源部810と、遊技用マイコン611の内部のRAM611cに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部820と、停電監視回路や初期化スイッチを有しており、遊技制御装置600に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号や初期化スイッチ信号、リセット信号等の制御信号を出力する制御信号生成部830とを備える。
遊技制御装置600及び該遊技制御装置600によって駆動されるソレノイドやモータなどの電子部品には、電源装置800で生成されたDC32V,DC12V,DC5Vなど所定のレベルの直流電圧が供給される。
本実施の形態では、電源装置800は、遊技制御装置600と別個に構成されているが、バックアップ電源部820及び制御信号生成部830は、別個の基板上あるいは遊技制御装置600と一体、すなわち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30及び遊技制御装置600は機種変更の際に交換の対象となるので、実施例のように、電源装置800若しくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部820及び制御信号生成部830を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
バックアップ電源部820は、遊技用マイコン611のRAM611cに記憶された遊技データをバックアップするための電源である。バックアップ電源部820は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成することができる。
また、バックアップ電源は、遊技制御装置600の遊技用マイコン611(特に内蔵RAM)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAM611cに記憶されたデータが保持されるようになっている。遊技制御装置600は、停電復旧後、RAM611cに保持された遊技データに基づいて、停電前の遊技状態に復旧させる。なお、バックアップ電源部820は、遊技データを2〜3日以上保持させることが可能となっている。
制御信号生成部830は、DC12V及びDC5Vを生成するスイッチングレギュレータの入力電圧(保証DC32V)を監視する。検出電圧がDC17.2V〜DC20.0Vのときに停電と判定し、制御信号生成部830から停電監視信号が出力される。停電監視信号は、シュミット回路624を経由して、入力部620の入力ポート623に入力する。停電監視信号の出力後には、停電監視回路はリセット信号を出力する。リセット信号は、シュミット回路624を経由して、遊技用マイコン611及び出力部630の各ポート631a〜631eに入力する。遊技制御装置600は、停電監視信号を受け付けると所定の停電処理を行い、リセット信号を受け付けた後にCPU部610の動作を停止させる。
制御信号生成部830は初期化スイッチ(図示省略)を備えており、電源投入時に初期化スイッチがON状態となっている場合に、制御信号生成部830から初期化スイッチ信号が出力される。初期化スイッチ信号は、シュミット回路624を介して、入力部620の入力ポート623に入力する。初期化スイッチ信号は、遊技用マイコン611のRAM611c及び払出制御装置640のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する信号である。
図5に示す演出制御装置700は、遊技制御装置600の遊技用マイコン611と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(1stCPU)710と、主制御用マイコン710の制御下で映像制御等を行う映像制御用マイコン(2ndCPU)720と、映像制御用マイコン720からのコマンドやデータに従って変動表示装置35(図3参照)への映像表示のための画像処理を行うVDP(Video Display Processor)730と、各種メロディや効果音等を上スピーカー10a及び下スピーカー10bから再生させる音源LSI705とを備える。
主制御用マイコン710と映像制御用マイコン720には、各CPUが実行するプログラムを格納したPROM(Programmable Read Only Memory)702、703がそれぞれ接続される。
VDP730には、キャラクタ画像や映像データが記憶された画像ROM704が接続される。
音源LSI705には、音声データ等が記憶された音声ROM706が接続される。
主制御用マイコン(マイクロコンピュータ)710は、遊技制御装置600の遊技用マイコン611から送信されたコマンドを解析し、映像制御用マイコン720に出力映像の内容を指示したり、音源LSI705に再生音の内容を指示したりする。また、主制御用マイコン710は、遊技制御装置600からの制御コマンドに基づいて、LED等の点灯制御、各種モータの駆動制御、演出時間の管理等の処理も実行する。
主制御用マイコン710及び映像制御用マイコン720の作業領域を提供するRAM711、721は、それぞれのチップ内部に設けられている。なお、作業領域を提供するRAM711、721はチップの外部に設けるようにしてもよい。
主制御用マイコン710と映像制御用マイコン720との間、主制御用マイコン710と音源LSI705との間は、それぞれシリアル方式でデータの送受信が行われるように構成されている。これに対して、主制御用マイコン710とVDP730との間は、パラレル方式でデータの送受信が行われるように構成されている。パラレル方式でデータを送受信することで、シリアル方式の場合よりも短時間のうちにコマンドやデータを送信することができる。
VDP730には、画像ROM704から読み出されたキャラクタ等の画像データを展開したり加工したりするのに使用されるVRAM(ビデオRAM)731、画像を拡大、縮小処理するためのスケーラ732、及びLVDS(小振幅信号伝送)方式で変動表示装置35へ送信する映像信号を生成する信号変換回路733が設けられる。
VDP730から主制御用マイコン710へは、変動表示装置35の映像と、前面枠5や遊技盤30に設けられるLED等の点灯とを同期させるために垂直同期信号VSYNCが出力される。また、VDP730から映像制御用マイコン720へは、VRAM731への描画の終了等処理状況を知らせるため割込み信号INT0〜n及び映像制御用マイコン720からのコマンドやデータの受信待ちの状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAITが出力される。
映像制御用マイコン720から主制御用マイコン710へは、映像制御用マイコン720が正常に動作していることを知らせるとともにコマンドの送信タイミングを与える同期信号SYNCが出力される。
主制御用マイコン710と音源LSI705との間においては、ハンドシェイク方式でコマンドやデータの送受信を行うために、呼び掛け信号CTSと応答信号RTSが交換される。
なお、映像制御用マイコン720には、主制御用マイコン710よりも高速処理が可能なCPUが使用されている。主制御用マイコン710とは別に映像制御用マイコン720を設けて処理を分担させることによって、主制御用マイコン710のみでは実現困難な大画面で動きの速い映像を変動表示装置35に表示させることが可能となるとともに、映像制御用マイコン720と同等な処理能力を有するCPUを2個使用する場合に比べてコストの上昇を抑制することができる。
演出制御装置700は、遊技制御装置600から送信されるコマンドを受信するためのインタフェースチップ(コマンドI/F)701を備えている。演出制御装置700は、コマンドI/F701を介して、遊技制御装置600から送信された変動開始コマンド、客待ちデモコマンド、ファンファーレコマンド、確率情報コマンド、及びエラー指定コマンド等を演出制御指令信号として受信する。遊技制御装置600の遊技用マイコン611はDC5Vで動作し、演出制御装置700の主制御用マイコン710はDC3.3Vで動作するため、コマンドI/F701には信号のレベル変換の機能が設けられている。
演出制御装置700には、センターケース34や遊技盤30に設けられるLED等を含む盤装飾装置760を制御する盤装飾LED制御回路741、前面枠5等に設けられるLED等を含む枠装飾装置21を制御する枠装飾LED制御回路742、変動表示装置35における演出表示と協働して演出効果を高める電動役物や装飾部材7等を含む盤演出装置770を駆動制御する盤演出モータ/SOL(ソレノイド)制御回路743、可動式照明9の照明駆動モータ等を含む枠演出装置22を駆動制御する枠演出モータ制御回路744が設けられている。これらの制御回路(741〜744)は、アドレス/データバス740を介して主制御用マイコン710に接続されている。
盤演出装置770には、可動役物70が含まれる。可動役物70には、装飾部73の他に、LEDなどの発光装置(光源)、可動役物70を動かすための駆動機構(駆動源)が含まれる。このとき、装飾部73を透明又は半透明の部材で構成し、発光装置を制御することによって指定された色彩で発光させる。
また、演出制御装置700には、演出ボタン17(図2参照)が操作されたことを検知する演出ボタンSW(スイッチ)751や各種駆動モータが駆動されたことを検知する演出モータSW(スイッチ)752a〜752nのオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン710へ検出信号を送信する入力回路750、上スピーカー10a及び下スピーカー10bを駆動するオーディオパワーアンプ等からなるアンプ回路707、708が設けられている。なお、入力回路750は、遊技者がパスワードの入力を行うタッチパネルや操作ボタンなどの入力部753からの信号を主制御用マイコン710へ送信する。演出ボタンSW751(又はこれと演出ボタン17との組合せ)と入力部753をまとめて入力手段と呼んでもよい。
さらに、演出制御装置700には、リアルタイムクロック(RTC)780が設けられる。リアルタイムクロック(RTC)780は、内蔵電源を有し、現在時刻を計測して、主制御用マイコン710に時刻の信号を入力する。
電源装置800の通常電源部810は、演出制御装置700及び当該演出制御装置700によって制御される電子部品に対して所定レベルの直流電圧を供給するために、複数種類の電圧を生成可能に構成されている。具体的には、駆動モータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネル等からなる変動表示装置35を駆動するためのDC12V、コマンドI/F701の電源電圧となるDC5Vの他に、上スピーカー10a及び下スピーカー10bを駆動するためのDC18Vや、これらの直流電圧の基準としたり電源モニタランプを点灯させたりするのに使用するNDC24Vの電圧を生成することが可能となっている。
電源装置800の制御信号生成部830により生成されたリセット信号RSTは、主制御用マイコン710、映像制御用マイコン720、VDP730、音源LSI705、各種制御回路(741〜744、707、708)に供給され、これらをリセット状態にする。電源装置800は、映像制御用マイコン720が有する汎用ポートを利用して、VDP730に対するリセット信号を生成して供給する機能を有している。これにより、映像制御用マイコン720とVDP730の動作の連携性を向上させることができる。
以上のように、演出制御装置700は、遊技制御装置600から送信されたコマンドに基づいて演出制御を行う演出制御手段として機能し、変動表示装置35に表示される表示内容を制御する表示制御手段、及び、スピーカー10から効果音等を出力する音出力制御手段としての機能を有する。
以上が本発明の第1の実施の形態における遊技機1の構成である。続いて、遊技制御装置600による具体的な制御について説明する。
〔メイン処理(遊技制御装置)〕
まず、遊技制御装置600が実行するメイン処理について説明する。図6は、本発明の第1の実施の形態のメイン処理の前半部のフローチャートである。図7は、本発明の第1の実施の形態のメイン処理の後半部のフローチャートである。なお、遊技制御装置600が実行する処理のフローチャートにおいて、ステップの符号(番号)は「A****」と表されている。
メイン処理は、遊技機1の電源投入時に実行が開始される。例えば、遊技場で営業を開始するために遊技機の電源を投入する場合や停電から復帰した場合に実行される。
遊技制御装置600は、メイン処理が実行されると、まず、割込みを禁止する(ステップA1001)。次いで、割込みが発生した場合に実行されるジャンプ先を示すベクタアドレスを設定する割込みベクタ設定処理を実行する(ステップA1002)。さらに、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定する(ステップA1003)。さらに、割込み処理のモードを設定する(ステップA1004)。
次に、遊技制御装置600は、払出制御装置(払出基板)640のプログラムが正常に起動するまで待機する(ステップA1005)。例えば、4ミリ秒間待機する。このように制御することによって、電源投入の際に、払出制御装置640の起動が完了する前に、遊技制御装置600が先に起動してコマンドを当該払出制御装置640に送信してしまうことによって、送信されたコマンドを払出制御装置640が取りこぼすことを回避することができる。
その後、遊技制御装置600は、RAMやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(リードライトメモリ)に対するアクセスを許可する(ステップA1006)。さらに、全出力ポートをオフ(出力が無い状態)に設定する(ステップA1007)。また、遊技用マイコン611に予め搭載されているシリアルポートを使用しない状態に設定する(ステップA1008)。本実施形態では、払出制御装置640や演出制御装置700とパラレル通信を行っているため、シリアルポートを使用しないためである。
続いて、遊技制御装置600は、電源装置800内の初期化スイッチ信号がオンに設定されているか否か判定する(ステップA1009)。初期化スイッチ信号は、遊技機1に電源が投入された場合に、初期化された状態で遊技を開始するか否かを設定するための信号である。
例えば、閉店時などに確変状態のまま電源が切断され、翌日の開店時に電源が投入された場合には、初期化された状態で遊技が開始されるように、初期化スイッチ信号がオンに設定される。一方、停電発生後に再度電源が投入された場合には、遊技を可能な限り停電前の遊技状態に近い状態で再開するために、遊技機が初期化されないように、初期化スイッチ信号がオフに設定される。
遊技制御装置600は、初期化スイッチ信号がオフに設定されている場合には(ステップA1009の結果が「N」)、RWM内の停電検査領域のデータが正常であるか否かをチェックする(ステップA1010〜ステップA1013)。さらに詳しく説明すると、停電検査領域には、停電検査領域1及び停電検査領域2が含まれている。そして、停電検査領域1には停電検査領域チェックデータ1、停電検査領域2には停電検査領域チェックデータ2が記憶される。ステップA1010及びステップA1011の処理では停電検査領域1に記憶された停電検査領域チェックデータ1が正常であるか否かをチェックする。同様に、ステップA1012及びステップA1013の処理では停電検査領域2に記憶された停電検査領域チェックデータ2が正常であるか否かをチェックする。
遊技制御装置600は、RWM内の停電検査領域の停電検査領域チェックデータが正常であると判定された場合には(ステップA1013の結果が「Y」)、チェックサムと呼ばれる検証用データを算出するチェックサム算出処理を実行する(ステップA1014)。
そして、遊技制御装置600は、チェックサム算出処理で算出されたチェックサムの値と、電源切断時に算出されたチェックサムの値とを比較し(ステップA1015)、これらの値が一致するか否かを判定する(ステップA1016)。
一方、遊技制御装置600は、初期化スイッチ信号がオンに設定されている場合(ステップA1009の結果が「Y」)、停電検査領域の値が正常でない場合(ステップA1011又はステップA1013の結果が「N」)、電源切断時のチェックサムの値とステップA1014の処理で算出されたチェックサムの値とが一致しない場合には(ステップA1016の結果が「N」)、図7のステップA1039からステップA1043までの初期化処理を実行する。初期化処理の詳細については後述する。
遊技制御装置600は、算出されたチェックサムの値と電源切断時のチェックサムの値とが一致する場合には(ステップA1016の結果が「Y」)、停電処理が正常に実行されたため、停電前の状態に復旧させるための処理を実行する(図7のステップA1017〜ステップA1023)。まず、停電時の情報が正常に記憶されていたか否かを判定するための情報が記憶されていた、RWM(リードライトメモリ:実施例ではRAM)内の領域をクリア(初期化)する。具体的には、すべての停電検査領域をクリアし(ステップA1017)、チェックサムが記憶されていた領域をクリアする(ステップA1018)。さらに、エラー関連の情報、及び不正行為を監視するための情報を記憶する領域をリセットする(ステップA1019)。
次に、遊技制御装置600は、RWM内の遊技状態を記憶する領域から停電発生時の遊技状態が高確率状態であったか否かを判定する(ステップA1020)。高確率でないと判定された場合には(ステップA1020の結果が「N」)、ステップA1023以降の処理を実行する。
また、遊技制御装置600は、停電発生時の遊技状態が高確率状態であったと判定された場合には(ステップA1020の結果が「Y」)、高確率報知フラグをオンに設定して高確率報知フラグ領域にセーブ(保存)する(ステップA1021)。続いて、一括表示装置50に設けられる高確率報知LED(第3遊技状態表示器58)をオン(点灯)に設定する(ステップA1022)。
さらに、遊技制御装置600は、特図ゲーム処理番号に対応する停電復旧時のコマンドを演出制御装置700に送信する(ステップA1023)。特図ゲーム処理番号は、特図ゲームの状態を示す番号であり、停電発生時にRWMの所定の領域に記憶されている。このように、特図ゲーム処理番号に対応する停電復旧時のコマンドを演出制御装置700に送信することによって、可能な限り停電発生前に近い状態で遊技を再開することができるのである。
ここで、初期化処理を実行する場合について説明する。前述のように、初期化処理は、正常に電源が切断された遊技機を起動する場合や停電発生前の状態に復帰できない場合に実行される。
遊技制御装置600は、初期化処理において、まず、アクセス禁止領域よりも前の全作業領域をクリアする(ステップA1039)。さらに、アクセス禁止領域よりも後の全スタック領域をクリアする(ステップA1040)。そして、初期化された領域に電源投入時用の初期値をセーブ(保存)する(ステップA1041)。
続いて、遊技制御装置600は、RWMクリアに関する外部情報を出力する期間に対応する時間値を設定する(ステップA1042)。そして、初期化処理の最後に電源投入時のコマンドを演出制御装置700に送信し(ステップA1043)、ステップA1024以降の処理を実行する。
遊技制御装置600は、ステップA1023又はステップA1043の処理が終了すると、遊技用マイコン611(クロックジェネレータ)内のタイマ割込み信号及び乱数更新トリガ信号(CTC)を発生するCTC(Counter/Timer Circuit)回路を起動させる(ステップA1024)。
なお、CTC回路は、遊技用マイコン611内のクロックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、水晶発振器613からの発振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、前述したCTC回路とを備えている。タイマ割込み信号は、分周された信号に基づいてCPU611aに所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込みを発生させるための信号である。乱数更新トリガ信号(CTC)は、分周された信号に基づいて乱数生成回路に供給され、乱数生成回路が乱数を更新するトリガとなる。
遊技制御装置600は、CTC回路を起動すると、乱数生成回路の起動設定を行う(ステップA1025)。具体的には、CPU611aが乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可レジスタ)に乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)を設定するなどの処理を実行する。さらに、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1〜n)の値を、対応する各種初期値乱数の初期値(スタート値)としてRWMの所定領域にセーブする(ステップA1026)。その後、遊技制御装置600は、割込みを許可する(ステップA1027)。
なお、本実施形態のCPU611a内の乱数生成回路では、電源投入毎にソフト乱数レジスタの初期値が変更されるように構成されており、ソフト乱数レジスタの初期値に基づいて各種初期値乱数の初期値(スタート値)を設定することによって、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を崩すことが可能となり、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。各種初期値乱数には、例えば、大当り図柄を決定する乱数(大当り図柄乱数1、大当り図柄乱数2)、普図変動表示ゲームの当りを決定する乱数(当り乱数)が含まれる。
続いて、遊技制御装置600は、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理を実行する(ステップA1028)。また、本実施形態では、大当り乱数は乱数生成回路において生成される乱数を使用して生成するように構成されている。すなわち、大当り乱数はハードウェアで生成されるハード乱数であり、大当り図柄乱数、当り乱数、変動パターン乱数はソフトウェアで生成されるソフト乱数である。なお、各種乱数の発生源は前述の態様に限定されるわけではなく、大当り乱数がソフトウェア乱数であってもよいし、大当り図柄乱数、当り乱数、変動パターン乱数がハードウェア乱数であってもよい。
さらに、初期値乱数更新処理が実行された後、遊技制御装置600は、電源装置800から入力され、ポート及びデータバスを介して読み込まれる停電監視信号をチェックする回数を設定する(ステップA1029)。チェック回数には、通常、2以上の値が設定される。停電監視信号をチェックすることによって停電が発生したか否かを判定することができる。遊技制御装置600は、停電監視信号がオンであるか否かを判定する(ステップA1030)。停電監視信号がオンでない場合、すなわち、停電していない場合には(ステップA1030の結果が「N」)、ステップA1028の初期値乱数更新処理を再び実行し、ステップA1028からステップA1030までの処理を繰り返し実行する(ループ処理)。
また、初期値乱数更新処理(ステップA1028)の前に割り込みを許可(ステップA1027)することによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生した場合に、割込み処理を優先して実行することが可能となる。したがって、初期値乱数更新処理の実行が完了するまでタイマ割込み処理を実行できないために、割込み処理に含まれる各種処理を実行する時間が不足してしまうことを回避できる。
なお、初期値乱数更新処理(ステップA1028)は、メイン処理の他に、タイマ割込み処理で初期値乱数更新処理を実行してもよい。ただし、タイマ割込み処理で初期値乱数更新処理を実行する場合には、両方の処理で初期値乱数更新処理が実行されることを回避するため、メイン処理における初期値乱数更新処理の実行時に割込みを禁止し、初期値乱数を更新後に割込みを解除する必要がある。しかし、本実施形態のようにタイマ割込み処理で初期値乱数更新処理を実行せず、メイン処理でのみ初期値乱数更新処理を実行すれば、初期値乱数更新処理の前に割込みを解除しても問題が生じることはなく、さらに、メイン処理が簡素化されるという利点がある。
一方、遊技制御装置600は、停電監視信号がオンに設定されている場合には(ステップA1030の結果が「Y」)、停電監視信号がオンに設定されていることを連続して検出した回数がステップA1029の処理で設定したチェック回数に到達したか否かを判定する(ステップA1031)。停電監視信号がオンに設定されていることを連続して検出した回数がチェック回数に到達していない場合には(ステップA1031の結果が「N」)、再度、停電監視信号がオンであるか否かを判定する(ステップA1030)。すなわち、停電監視信号がオンである場合にはチェック回数分だけ停電監視信号がオンであるか否かを判定する。
遊技制御装置600は、停電監視信号がオンに設定されていることを連続して検出した回数がチェック回数に到達した場合には(ステップA1031の結果が「Y」)、停電が発生したものと見なして停電発生時の処理を実行する(ステップA1032〜ステップA1038)。
遊技制御装置600は、割込みを禁止し(ステップA1032)、全出力ポートをオフに設定する(ステップA1033)。その後、停電復旧検査領域1に停電復旧検査領域チェックデータ1をセーブし(ステップA1034)、さらに、停電復旧検査領域2に停電復旧検査領域チェックデータ2をセーブする(ステップA1035)。
さらに、遊技制御装置600は、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出するチェックサム算出処理を実行し(ステップA1036)、算出されたチェックサムの値をRWMのチェックサム領域にセーブ(保存)する(ステップA1037)。最後に、RWMの内容が変更されないように、RWMへのアクセスを禁止し(ステップA1038)、遊技機1の電源が遮断されるまで待機する。このように、停電復旧検査領域にチェック用のデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出して記憶させることで、電源の遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源再投入時に判定することが可能となる。
〔タイマ割込み処理(遊技制御装置)〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。図7は、本発明の第1の実施の形態のタイマ割込み処理の手順を示すフローチャートである。
タイマ割込み処理は、クロックジェネレータ内のCTC回路によって生成される周期的(例えば、1ミリ秒周期)なタイマ割込信号がCPU611aに入力されることによって開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、遊技制御装置600は、まず、所定のレジスタに保持されている値をRWMに移すことによってレジスタを退避させる(ステップA1101)。なお、本実施形態では遊技用マイコンとしてZ80系のマイコンを使用している。Z80系のマイコンには、表レジスタと裏レジスタが備えられており、表レジスタに保持されている値を裏レジスタに退避させることでステップA1101の処理を実装することが可能である。
次に、遊技制御装置600は、入力部620を介して入力される各種センサやスイッチなどからの入力信号を取り込み、各入力ポートの状態を読み込む入力処理を実行する(ステップA1102)。各種センサには、第1始動口スイッチ601、第2始動口スイッチ602、普図のゲートスイッチ603、カウントスイッチ605などが含まれる。また、入力処理では、入力信号にチャタリング除去等を行って入力情報を確定させる。
さらに、遊技制御装置600は、各種処理でセットされた遊技制御に関する出力データを、演出制御装置700及び払出制御装置640に送信するための出力処理を実行する(ステップA1103)。出力データは、ソレノイド等のアクチュエータの駆動制御などを行うための情報であり、制御対象となるソレノイドには、例えば、大入賞口ソレノイド28、普電ソレノイド27が含まれる。また、出力処理では、遊技機における遊技データを収集する情報収集装置665に遊技データを出力する処理も含まれる。
次に、遊技制御装置600は、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを演出制御装置700や払出制御装置640等に送信(出力)するコマンド送信処理を実行する(ステップA1104)。具体的には、特図変動表示ゲームにおける識別情報の変動パターンを指定する変動パターンコマンド、及び停電から復旧した場合に演出制御装置700に停電復旧処理を実行させる停電復旧コマンドを演出制御装置700に送信したり、払出装置から払い出す賞球数を指定する賞球コマンドを払出制御装置640に送信したりする。
さらに、遊技制御装置600は、大当り図柄乱数1及び大当り図柄乱数2を更新する乱数更新処理1を実行し(ステップA1105)、続いて特図変動表示ゲームにおける変動パターンを決定するための変動パターン乱数を更新する乱数更新処理2を実行する(ステップA1106)。乱数更新処理1及び乱数更新処理2では、各種乱数にランダム性を付与するために、各種乱数に対応するカウンタ(大当り乱数カウンタ、当り乱数カウンタ、演出決定用乱数カウンタなど)の値を1ずつ加算する。
その後、遊技制御装置600は、各種入賞口スイッチなどを監視したり、枠の不正な開放などのエラーを監視したりする入賞口スイッチ/エラー監視処理が実行される(ステップA1107)。各種入賞口スイッチには、例えば、第1始動口スイッチ601、第2始動口スイッチ602、ゲートスイッチ603、入賞口スイッチ604a〜604n、カウントスイッチ605が含まれる。入賞口スイッチ/エラー監視処理では、これらのスイッチから正常な信号が入力されているか否かを監視したりする。エラーの監視としては、前面枠5やガラス枠6が不正に開放されていないかなどを対象としている。
さらに、遊技制御装置600は、特図変動表示ゲームに関する処理を行う特図ゲーム処理を実行する(ステップA1108)。なお、特図ゲーム処理の詳細については、図9にて後述する。
続いて、遊技制御装置600は、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理を実行する(ステップA1109)。
次に、遊技制御装置600は、特図変動ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表示するセグメントLEDの表示内容を制御するセグメントLED編集処理を実行する(ステップA1110)。具体的には、特図変動表示ゲーム及び普図変動表示ゲームの結果をセグメントLED(例えば、一括表示装置50)に出力するためのパラメータを編集する。
遊技制御装置600は、磁気センサスイッチ23や振動センサスイッチ24からの検出信号をチェックし、異常があるか否かを判定する磁石エラー監視処理を実行する(ステップA1111)。異常の発生を検出した場合には、スピーカー10から報知音を出力したり、遊技状態報知LED12を点灯させたりするなどして外部に報知する。
次に、遊技制御装置600は、外部情報端子660から出力する各種信号を編集する外部情報編集処理を実行する(ステップA1112)。
そして、遊技制御装置600は、割込み要求をクリアして割込みの終了を宣言する(ステップA1113)。その後、ステップA1101の処理で一時退避されていたレジスタを復帰させ(ステップA1114)、禁止設定されていた外部機器による割込み及びタイマ割込みを許可し(ステップA1115)、タイマ割込み処理を終了し、メイン処理に復帰する。
〔特図ゲーム処理〕
次に、前述したタイマ割込み処理における特図ゲーム処理(ステップA1108)の詳細について説明する。図9は、本発明の第1の実施の形態の特図ゲーム処理の手順を示すフローチャートである。
特図ゲーム処理では、第1始動口スイッチ601及び第2始動口スイッチ602による入力信号の監視、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図(識別図柄、識別情報)の表示の設定を行う。
特図ゲーム処理が開始されると、遊技制御装置600は、まず、第1始動口スイッチ601及び第2始動口スイッチ602の入賞を監視する始動スイッチ監視処理を実行する(ステップA1201)。
始動口スイッチ監視処理では、第1始動入賞口37a、第2始動入賞口37bに遊技球の入賞があると、各種乱数(大当り乱数など)の抽出を行い、当該入賞に基づく特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞に基づく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定を行う。なお、始動口スイッチ監視処理の詳細については、図10にて後述する。
次に、遊技制御装置600は、カウントスイッチ監視処理を実行する(ステップA1202)。カウントスイッチ監視処理では、特別変動入賞装置41内に設けられたカウントスイッチ605によって当該特別変動入賞装置41に入賞した遊技球を検出し、入賞した遊技球の数を監視する。
次に、遊技制御装置600は、特図ゲーム処理タイマが既にタイムアップしているか、又は、特図ゲーム処理タイマを更新(−1)した結果、当該特図ゲーム処理タイマがタイムアップしたか否かをチェックする(ステップA1203)。なお、特図ゲーム処理タイマは、初期値として、実行される特図変動表示ゲームの変動時間がセットされ、ステップA1203の処理で当該特図ゲーム処理タイマの値を1減じる。特図ゲーム処理タイマの値が0になると、タイムアップしたと判断される。
遊技制御装置600は、特図ゲーム処理タイマがタイムアップしていない場合には(ステップA1204の結果が「N」)、ステップA1216以降の処理を実行する。
一方、遊技制御装置600は、特図ゲーム処理タイマがタイムアップした場合には(ステップA1204の結果が「Y」)、特図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する(ステップA1205)。さらに、当該テーブルに基づいて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する(ステップA1206)。そして、分岐処理終了後のリターンアドレスをスタック領域に退避させ(ステップA1207)、ゲーム処理番号に応じて処理を分岐させる(ステップA1208)。ゲーム処理番号は、特図変動表示ゲームの進行状態を示し、0〜6の7段階で特図変動表示ゲームの進行状態を示す。あるゲーム処理番号に対応する処理が終了すると、ゲーム処理番号は次の番号などに変えられる。
遊技制御装置600は、ゲーム処理番号が「0」の場合には(ステップA1208の結果が「0」)、特図普段処理を実行する(ステップA1209)。特図普段処理は、特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定、特図変動中処理を実行するために必要な情報の設定等を行う。
遊技制御装置600は、ゲーム処理番号が「1」の場合には(ステップA1208の結果が「1」)、特図変動中処理を実行する(ステップA1210)。特図変動中処理は、特図変動表示ゲームにおける識別情報の停止表示時間の設定や、特図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う。
遊技制御装置600は、ゲーム処理番号が「2」の場合には(ステップA1208の結果が「2」)、特図表示中処理を実行する(ステップA1211)。特図表示中処理は、特図変動表示ゲームの結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間を設定したり、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報を設定したりする。
遊技制御装置600は、ゲーム処理番号が「3」の場合には(ステップA1208の結果が「3」)、ファンファーレ/インターバル中処理を実行する(ステップA1212)。ファンファーレ/インターバル中処理は、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行う。
遊技制御装置600は、ゲーム処理番号が「4」の場合には(ステップA1208の結果が「4」)、大入賞口開放中処理を実行する(ステップA1213)。大入賞口開放中処理は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであれば大当り終了画面のコマンドを設定したり、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報を設定したりする。
遊技制御装置600は、ゲーム処理番号が「5」の場合には(ステップA1208の結果が「5」)、大入賞口残存球処理を実行する(ステップA1214)。大入賞口残存球処理は、大当りラウンドが最終ラウンドの場合に大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定したり、大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行ったりする。
大入賞口残存球処理では、特別図柄の処理タイマの更新とファンファーレ/インターバル中処理、又は大当り終了処理を行うために必要な情報を設定する。また、大入賞口の最大開放時間が経過したか、又は大入賞口に遊技球が規定数(所定数)だけ入賞したかを判定し、いずれかの条件が成立した場合に開閉扉41aを閉鎖する。これが所定ラウンド数繰り返し実行された後、特図ゲーム処理番号を6に設定する。
遊技制御装置600は、ゲーム処理番号が「6」の場合には(ステップA1208の結果が「6」)、大当り終了処理を実行する(ステップA1215)。大当り終了処理は、ステップA1209の特図普段処理を行うために必要な情報の設定等を行う。
その後、遊技制御装置600は、一括表示装置50(特図1表示器51)における図柄の変動を制御するためのテーブルを準備する(ステップA1216)。続いて、一括表示装置50(特図1表示器51)に係る図柄変動制御処理を実行する(ステップA1217)。
さらに、遊技制御装置600は、一括表示装置50(特図2表示器52)における図柄の変動を制御するためのテーブルを準備する(ステップA1218)。続いて、一括表示装置50(特図2表示器52)に係る図柄変動制御処理を実行する(ステップA1219)。
〔始動口スイッチ監視処理〕
次に、前述した特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理の詳細について説明する。図10は、本発明の第1の実施の形態の始動口スイッチ監視処理の手順を示すフローチャートである。
始動口スイッチ監視処理が開始されると、遊技制御装置600は、まず、第1始動入賞口37aに遊技球が入賞したことによる保留の情報を設定するテーブルを準備する(ステップA1301)。
続いて、遊技制御装置600は、第1始動入賞口37a又は第2始動入賞口37bに遊技球が入賞した場合に共通して実行される特図始動口スイッチ共通処理を実行する(ステップA1302)。なお、特図始動口スイッチ共通処理の詳細については、図11にて後述する。
次に、遊技制御装置600は、普通電動役物(普通変動入賞装置、第2始動入賞口37bの開閉部材37c)が作動中である、すなわち、第2始動入賞口37bの開閉部材37cが遊技球の入賞が可能な開状態となっているか否かをチェックする(ステップA1303)。普通電動役物が作動中である場合には(ステップA1303の結果が「Y」)、ステップA1306以降の処理を実行する。
一方、遊技制御装置600は、普通電動役物が作動中でない場合には(ステップA1303の結果が「N」)、第2始動入賞口37bへの不正入賞数が不正発生判定個数以上であるかをチェックし(ステップA1304)、不正入賞数が不正発生判定個数以上であるか否かを判定する(ステップA1305)。
不正入賞について具体的に説明すると、第2始動入賞口37bは、開閉部材37cが閉状態の場合には遊技球が入賞不可能であり、開状態でのみ遊技球が入賞可能である。よって、閉状態で遊技球が入賞した場合には何らかの異常や不正が発生した可能性が高く、閉状態で入賞した遊技球があった場合はその数を不正入賞数として計数している。そして、ステップA1305の処理において、このように計数された不正入賞数が所定の不正発生判定個数(上限値)以上であるかを判定する。
遊技制御装置600は、不正入賞数が不正判定個数以上の場合には(ステップA1305の結果が「Y」)、第2始動入賞口37bへの遊技球の入賞と無効として特図変動表示ゲームに関する処理を実行せずに、始動口スイッチ監視処理を終了する。
一方、遊技制御装置600は、不正入賞数が不正判定個数未満の場合には(ステップA1305の結果が「N」)、第2始動入賞口37bによる保留の情報を設定するテーブルを準備し(ステップA1306)、特図始動口スイッチ共通処理を実行する(ステップA1307)。その後、始動口スイッチ監視処理を終了する。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
次に、前述した始動口スイッチ監視処理における特図始動口スイッチ共通処理(ステップA1302、ステップA1307)の詳細について説明する。図11は、本発明の第1の実施の形態の特図始動口スイッチ共通処理の手順を示すフローチャートである。
特図始動口スイッチ共通処理は、第1始動入賞口37aや第2始動入賞口37bに遊技球が入賞したことによって第1始動口スイッチ601や第2始動口スイッチ602から信号入力があった場合に共通して実行される処理である。
遊技制御装置600は、まず、第1始動口スイッチ601及び第2始動口スイッチ602のうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、第1始動口スイッチ601)から信号が入力されたか否かをチェックする(ステップA1401、ステップA1402)。監視対象の始動口スイッチから信号が入力されていない場合には(ステップA1402の結果が「N」)、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
一方、遊技制御装置600は、監視対象の始動口スイッチから信号が入力された場合には(ステップA1402の結果が「Y」)、当該監視対象の始動口スイッチに対応する始動口入賞フラグをRWMの所定の領域にセーブする(ステップA1403)。さらに、監視対象始動口スイッチに対応するハード乱数ラッチレジスタに抽出された大当り乱数をロードし、以降の処理で使用するための準備を行う(ステップA1404)。
続いて、遊技制御装置600は、監視対象の始動口スイッチに対応する始動入賞口への入賞の回数に関する情報が、遊技機1の外部の管理装置に対して出力された回数(始動口信号出力回数)をロードする(ステップA1405)。そして、ロードした値に1加算して更新し、始動口信号出力回数がオーバーフローするか否かをチェックする(ステップA1406、ステップA1407)。
そして、遊技制御装置600は、始動口信号出力回数がオーバーフローしない場合には(ステップA1407の結果が「N」)、更新後の始動口信号出力回数の値を、RWMの始動口信号出力回数領域にセーブする(ステップA1408)。
遊技制御装置600は、ステップA1408の処理が終了した後、又は、始動口信号出力回数がオーバーフローする場合には(ステップA1407の結果が「Y」)、監視対象の始動口スイッチに対応する更新対象の特図保留(始動記憶)数が上限値未満か否かをチェックする(ステップA1409、ステップA1410)。
遊技制御装置600は、特図保留数が上限値未満の場合には(ステップA1410の結果が「Y」)、始動口スイッチによって検出された入賞に対応する情報を設定する。具体的には、まず、更新対象の特図保留数(例えば、特図1保留数)に1加算して更新する(ステップA1411)。
続いて、遊技制御装置600は、飾り特図保留数コマンドを準備する。飾り特図保留数コマンドは、MODE部とACTION部によって構成される。具体的に説明すると、遊技制御装置600は、まず、監視対象の始動口スイッチの飾り特図保留数コマンド(MODE部)を準備し(ステップA1412)、さらに、特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンド(ACTION部)を準備する(ステップA1413)。そして、準備された飾り特図保留数コマンドの送信を設定するためのコマンド設定処理を実行する(ステップA1414)。
次に、遊技制御装置600は、更新された特図保留数に対応する乱数セーブ領域のアドレスを算出する(ステップA1415)。そして、ステップA1404の処理で取得された大当り乱数をRWMの大当り乱数セーブ領域にセーブする(ステップA1416)。さらに、当該監視対象の始動口スイッチの大当り図柄乱数を抽出し、準備する(ステップA1417)。その後、準備された大当り図柄乱数をRWMの大当り図柄乱数セーブ領域にセーブする(ステップA1418)。
続いて、遊技制御装置600は、対応する変動パターン乱数1を抽出し、抽出した値をRWMの変動パターン乱数1セーブ領域にセーブする(ステップA1419)。同様に、対応する変動パターン乱数2を抽出し、抽出した値をRWMの変動パターン乱数2セーブ領域にセーブする(ステップA1420)。さらに、対応する変動パターン乱数3を抽出し、抽出した値をRWMの変動パターン乱数3セーブ領域にセーブする(ステップA1421)。変動パターン乱数1〜3は、例えば、前半と後半の変動パターンを個別に設定したり、特定の演出を実行したりするために用いられる。
第1又は第2特図変動表示ゲームにおける変動パターン(各種リーチやリーチ無しの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定するための変動パターン乱数(変動パターン1〜3)は、大当り図柄乱数のように乱数生成回路のソフトウェアによって更新されるものとは異なり、遊技制御用プログラムによって更新されるものである。なお、変動パターン乱数の更新は遊技制御用プログラムによって更新することに限らず、乱数生成回路のハードウェア又はソフトウェアで更新するようにしてもよい。
そして、遊技制御装置600は、ステップA1418の処理でRWMにセーブされた監視対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数などをロードし、特図保留情報判定処理を実行する(ステップA1422)。特図保留情報判定処理の詳細については、図12にて後述する。その後、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
一方、遊技制御装置600は、特図保留数が上限値未満でない場合には(ステップA1410の結果が「N」)、飾り特図保留数コマンド(オーバーフローコマンド)を準備し(ステップA1423)、コマンド設定処理を実行する(ステップA1424)。
一方、遊技制御装置600は、監視対象が第1始動口スイッチ601でない場合(ステップA1431の結果が「N」)、又は、ステップA1424のコマンド設定処理が終了した場合には、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
〔特図保留情報判定処理〕
次に、前述した特図始動口スイッチ共通処理(図11)における特図保留情報判定処理(ステップA1422)の詳細について説明する。図12は、本発明の第1の実施の形態の特図保留情報判定処理の手順を示すフローチャートである。
特図保留情報判定処理は、各始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報(遊技結果情報)を判定するための先読み処理である。
遊技制御装置600は、まず、先読み演出(予告)の実行条件を満たしているか否かをチェックし(ステップA1501)、先読み演出の実行条件を満たしているか否かを判定する(ステップA1502)。先読み演出の実行条件は、遊技球が第1始動入賞口37aに入賞した場合には、普電サポート(電サポ)なし、かつ、特別遊技状態でないことである。また、遊技球が第2始動入賞口37bに入賞した場合には常に先読み演出の実行条件を満たす。なお、先読み禁止コマンドを送信する条件、すなわち、停電復帰後、変動表示ゲームの実行回数が8回未満の場合にも先読み演出の実行条件を満たさないと判定してもよい。普電サポート(電サポ)とは、第2始動入賞口37bの開閉部材37cを、所定時間、所定の時間間隔で開閉させて、第2始動入賞口37bに遊技球が流入し易い状態にすることをいう。
遊技制御装置600は、先読み演出の実行条件を満たしている場合には(ステップA1502の結果が「Y」)、保留中の始動記憶が大当りであるか否かを判定する大当り判定処理を実行する(ステップA1503)。大当り判定処理は、保留中の始動記憶に含まれる大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かを判定することによって、当該始動記憶にかかる変動表示ゲームの結果が大当りであるか否かを判定する。
一方、遊技制御装置600は、先読み演出の実行条件を満たしていない場合には(ステップA1502の結果が「N」)、特図保留情報判定処理を終了する。すなわち、第1始動入賞口37aに入賞し、かつ、普電サポート(電サポ)中又は大当り中の場合には、当該始動記憶に対応した結果関連情報(遊技結果情報)を判定する先読み処理を実行しないように構成される。なお、先読み禁止コマンドを送信する条件、すなわち、停電復帰後、変動表示ゲームの実行回数が8回未満の場合にも先読み処理を実行しないようにしてもよい。
その後、遊技制御装置600は、ステップA1503の大当り判定処理の判定結果が大当りであるか否かを判定する(ステップA1504)。大当り判定処理の判定結果が大当りでない場合には(ステップA1504の結果が「N」)、演出内容を選択するためのテーブルとしてはずれ情報テーブルを設定する(ステップA1507)。そして、ステップA1508以降の処理を実行する。
一方、大当り判定処理の判定結果が大当りの場合には(ステップA1504の結果が「Y」)、遊技制御装置600は、入賞した始動口に対応する大当り図柄乱数チェックテーブルを大当り時の識別図柄を特定するためのテーブルとして設定する(ステップA1505)。大当り図柄乱数チェックテーブルには、大当りか否かの振り分け率を表す乱数の判定値や当該判定値に対応する大当り情報テーブルのアドレスが定義されている。
さらに、遊技制御装置600は、ステップA1505の処理で設定された大当り図柄乱数チェックテーブルから大当り図柄乱数をチェックし、対応する大当り情報テーブルを取得し、設定する(ステップA1506)。大当り情報テーブルには、図柄情報や始動口入賞演出図柄コマンドが定義されている。
続いて、遊技制御装置600は、ステップA1506の処理で設定した大当り情報テーブル又はステップA1507の処理で設定したはずれ情報テーブルから図柄情報を取得し、当該図柄情報をRWMの作業用の図柄情報領域にセーブする(ステップA1508)。
そして、遊技制御装置600は、設定した情報テーブルから始動口入賞演出図柄コマンドを取得し、当該始動口入賞演出図柄コマンドをRWMの入賞演出図柄コマンド領域にセーブする(ステップA1509)。始動口入賞演出図柄コマンドは、例えば始動記憶に対応する判定結果(先読み結果)を演出制御装置700に対して通知するために使用される(後述のステップB1205)。
次に、遊技制御装置600は、監視対象の始動口スイッチに対応する始動口入賞フラグを準備し(ステップA1510)、始動口入賞演出コマンドを設定する対象のテーブルを準備する(ステップA1511)。始動口入賞演出コマンドにより、例えばリーチ系統情報を演出制御装置700に対して通知できる(後述のステップB1209)。
その後、遊技制御装置600は、監視対象の始動口に関して設定された特図情報を設定するための特図情報設定処理を実行する(ステップA1512)。続いて、特図変動表示ゲームにおける変動態様のうち、後半変動パターンを設定する後半変動パターン設定処理を実行した後(ステップA1513)、特図変動表示ゲームの前半変動パターンを設定する変動パターン設定処理を実行する(ステップA1514)。
後半変動パターン設定処理(ステップA1513)及び変動パターン設定処理(ステップA1514)は、識別情報の変動態様を示す複数の変動パターンから一つの変動パターンを選択する処理であり、特図変動表示ゲームはこれらの処理によって選択された変動パターンに基づいて実行される。
そして、遊技制御装置600は、前半変動パターンの前半変動番号に対応する変動(始動口入賞演出)コマンドのMODE部を算出して準備し(ステップA1515)、後半変動パターンの後半変動番号の値を変動コマンドのACTION部として準備し(ステップA1516)、これらを組み合わせて演出制御装置700に送る始動口入賞演出コマンドとして設定するコマンド設定処理を実行する(ステップA1517)。続いて、入賞演出図柄コマンド領域から始動口入賞演出図柄コマンドをロードして準備し(ステップA1518)、コマンド設定処理を実行する(ステップA1519)。その後、特図保留情報判定処理を終了する。
すなわち、ステップA1515及びステップA1516の処理で始動口入賞演出コマンドを準備し、さらに、ステップA1518の処理で始動口入賞演出図柄コマンドを準備して、始動記憶に対応する判定結果(先読み結果)を、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に演出制御装置700に対して通知することが可能になっている。演出制御装置700は、変動表示装置35に表示されている始動記憶表示の表示態様を変化させるなどして、その特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に遊技者に特図変動表示ゲームの結果を報知する。ここで、遊技制御装置600は事前判定手段として機能し、演出制御装置700は事前報知手段として機能する。
〔振り分け内容〕
図13(A)は、大当り情報テーブルによる大当り振り分けの内容の一例を、第1特図変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)と第2特図変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)に対して示す。図13(B)は、各遊技状態における演出モードを示す。
図13(A)のように、本実施形態では、15R確変Aの大当り後の遊技状態は潜伏確変遊技状態となり、15R通常の大当り後の遊技状態は通常遊技状態となり、どちらの大当り後も普電サポートのない状態となる。また、15R確変Aと15R通常の大当りの飾り図柄は同じ(1、2、4〜6、8、9)であり、さらに、図13(B)のように、15R確変Aと15R通常の大当り後の演出モードは、共通して「通常演出モード」又は「チャンス演出モード」とする。従って、遊技者は、潜伏確変遊技状態であることを見かけ上判断できなくなり、実際には通常遊技状態にあっても遊技者は潜伏確変遊技状態であると誤った判断をしたり、実際には潜伏確変遊技状態にあっても遊技者は通常遊技状態であると誤った判断をすることもある。
図14(A)と図14(B)は、はずれの場合(大当りでない場合)と大当りの場合の変動パターンの振り分けを示す。前述のように、変動パターン乱数1〜3により、変動パターンの種類が選択される。変動パターンの種類は、変動時間が短い順に「短縮変動」「通常変動」「Nリーチ」「SP1リーチ」「SP2リーチ」「SP3リーチ」である。なお、変動パターンの種類の振り分け数(振り分け割合)は、遊技状態ごとに異ならせてもよい。また、図14(A)のように、はずれの場合において、変動パターンの振り分け数は、保留数ごとに異なってもよい。また、変動時間は前半変動時間と後半変動時間の和である。
以上、遊技制御装置600における制御について説明した。続いて、演出制御装置700による制御について説明する。
〔1stCPUメイン処理(演出制御装置)〕
次に、演出制御装置700によって実行されるメイン処理の詳細を説明する。図15は、本発明の第1の実施の形態の演出制御装置700の主制御用マイコン(1stCPU)710によって実行されるメイン処理の手順を示すフローチャートである。メイン処理は、遊技機1に電源が投入されると実行される。なお、演出制御装置700が実行する処理のフローチャートにおいて、ステップの符号(番号)は「B****」と表されている。
主制御用マイコン(1stCPU)710は、メイン処理の実行が開始されると、まず、割込みを禁止する(ステップB1001)。次に作業領域であるRAM711を0クリアし(ステップB1002)、CPU初期化処理を実行する(ステップB1003)。その後、各種処理の実行に必要な初期値をRAM711に設定し(ステップB1004)、乱数初期化処理を実行する(ステップB1005)。
続いて、主制御用マイコン710は、所定のタイミング(例えば、1ミリ秒)で割込みを発生させるための各種割込みタイマを起動させ(ステップB1006)、割込みを許可する(ステップB1007)。割込みが許可されると、遊技制御装置600から送信されたコマンドを受信するコマンド受信割込み処理を実行可能な状態となる。
主制御用マイコン710は、WDT(ウォッチドックタイマ)をクリアする(ステップB1008)。WDTは、上述したCPU初期化処理(ステップB1003)で起動され、CPUが正常に動作しているかどうかを監視する。WDTが一定周期を経過してもクリアされない場合は、WDTがタイムアップしてCPUがリセットされる。
次に、主制御用マイコン710は、遊技者による演出ボタン17の操作信号を検出したり、検出した信号に応じた処理を実行したりする(ステップB1009)。さらに、遊技制御装置600から受信した遊技制御コマンドを解析する遊技制御コマンド解析処理を実行する(ステップB1010)。
次に、主制御用マイコン710は、テストモード処理を実行する(ステップB1011)。テストモード処理は、工場出荷時の検査の際に検査用のコマンドを受信してLEDの点灯等を検査する。したがって、テストモード処理は、工場出荷時にCPUを検査する場合に実行される。
続いて、主制御用マイコン710は、遊技制御コマンド解析処理(ステップB1010)において解析された制御コマンドに基づき、変動表示装置35に表示させるシーン(表示内容)を制御する1stシーン制御処理を実行する(ステップB1012)。1stシーン制御処理では、画面の表示内容を統括的に制御する。そして、大当りの期待度の高い変動表示ゲームが実行されることなどを事前に報知する先読み予告制御処理も含まれる。1stシーン制御処理については、図16にて後述する。
さらに、主制御用マイコン710は、遊技機1における異常の発生を監視する遊技機エラー監視処理を実行する(ステップB1013)。演出制御装置700に関わる異常の他に、遊技制御装置600からエラー報知を指示するコマンドを受信した場合などに、警報音の報知など所定の処理を実行する。
そして、主制御用マイコン710は、映像制御用マイコン(2ndCPU)720に送信するコマンドを編集する演出コマンド編集処理を実行する(ステップB1014)。
また、主制御用マイコン710は、スピーカー10から出力される音を制御するサウンド制御処理を実行する(ステップB1015)。また、LED等の装飾装置(盤装飾装置10d、枠装飾装置21)を制御する装飾制御処理を実行し(ステップB1016)、さらにモータ及びソレノイドで駆動される電動役物や可動式照明9などの演出装置(盤演出装置770、枠演出装置22)を制御するモータ/SOL制御処理を実行する(ステップB1017)。
最後に、主制御用マイコン710は、演出乱数などの乱数を更新するための乱数更新処理を実行して(ステップB1018)、ステップB1008の処理に戻る。以降、ステップB1008からステップB1018までの処理を繰り返す。
〔1stシーン制御処理〕
次に、前述した1stメイン処理における1stシーン制御処理(ステップB1012)の詳細について説明する。図16は、本発明の第1の実施の形態の1stシーン制御処理の手順を示すフローチャートである。
主制御用マイコン710は、まず、遊技機1がテスト中モードであるか否かを判定する(ステップB1101)。テスト中モードの場合には(ステップB1101の結果が「Y」)、実際に演出制御を行う必要がないため、1stシーン制御処理を終了する。
主制御用マイコン710は、遊技機1がテスト中モードでない場合には(ステップB1101の結果が「N」)、遊技制御装置600から送信されたシーン変更コマンドを受信しているか否かを判定する(ステップB1102)。シーン変更コマンドを受信していない場合には(ステップB1102の結果が「N」)、ステップB1107以降の処理を実行する。シーン変更コマンドとは、後述のステップB1108からB1116の処理に対応するコマンドであり、例えば、「電源投入コマンド」「停電復旧コマンド」などである。
主制御用マイコン710は、シーン変更コマンドを受信している場合には(ステップB1102の結果が「Y」)、更新する(現在の)遊技状態を取得する(ステップB1103)。さらに、有効なコマンドを受信しているか否かを判定する(ステップB1104)。具体的には、変更先のシーンが現在の遊技状態と整合するか否かなどを判定する。主制御用マイコン710は、有効なコマンドを受信していない場合には(ステップB1104の結果が「N」)、ステップB1107以降の処理を実行する。
主制御用マイコン710は、有効なコマンドを受信した場合には(ステップB1104の結果が「Y」)、受信したコマンドをメモリ(RAM)の所定の領域にセーブする(ステップB1105)。さらに、演出リクエストフラグをセットする(ステップB1106)。演出リクエストフラグは、シーンを変更するタイミングであることを示すフラグであり、後述する変動中処理(ステップB1111)で、演出リクエストフラグが設定されているか否かに応じた処理が実行される。
続いて、主制御用マイコン710は、受信したシーン変更コマンドの識別子に応じた処理を実行する(ステップB1107)。
主制御用マイコン710は、受信したコマンドの識別子が「電源投入コマンド」を示す場合には、電源投入処理を実行する(ステップB1108)。電源投入処理では、遊技機1の電源が投入された際に表示される画面の制御を行う。
主制御用マイコン710は、受信したコマンドの識別子が「停電復旧コマンド」を示す場合には、停電復旧処理を実行する(ステップB1109)。停電復旧処理では、遊技機1が停電から復旧した際に表示される画面の制御を行う。なお、停電前に客待ち処理が実行されていた場合には特別な処理を実行しない。
主制御用マイコン710は、受信したコマンドの識別子が「客待ちデモコマンド」を示す場合には、客待ち処理を実行する(ステップB1110)。客待ち処理では、変動表示ゲームが最後に実行されてから所定時間経過した場合に表示される画面の制御を行う。
主制御用マイコン710は、受信したコマンドの識別子が「変動パターンコマンド」を示す場合には、変動中処理を実行する(ステップB1111)。変動中処理では、設定された変動パターンに応じたシーンを表示するために必要な情報を取得し、設定された変動パターンに対応した演出制御を行う。変動中処理の詳細については、図24にて後述する。
主制御用マイコン710は、受信したコマンドの識別子が「図柄停止コマンド」を示す場合には、図柄停止処理を実行する(ステップB1112)。図柄停止処理では、図柄の変動表示を指定された図柄で停止させる。
主制御用マイコン710は、受信したコマンドの識別子が「ファンファーレコマンド」を示す場合には、ファンファーレ処理を実行する(ステップB1113)。ファンファーレ処理では、発生した大当りに対応するファンファーレを出力する。
主制御用マイコン710は、受信したコマンドの識別子が「大入開放n回目コマンド」を示す場合には、ラウンド中処理を実行する(ステップB1114)。ラウンド中処理では、特別遊技状態における各ラウンド中の演出制御を行う。
主制御用マイコン710は、受信したコマンドの識別子が「インターバルコマンド」を示す場合には、インターバル処理を実行する(ステップB1115)。インターバル処理では、特別遊技状態における各ラウンド間の演出制御を行う。
主制御用マイコン710は、受信したコマンドの識別子が「エンディングコマンド」を示す場合には、エンディング処理を実行する(ステップB1116)。エンディング処理では、特別遊技状態が終了した際の演出制御を行う。
続いて、主制御用マイコン710は、各コマンドに基づく処理の実行が完了すると、図柄コマンドを受信する図柄コマンド受信処理を実行する(ステップB1117)。図柄コマンドには、停止図柄を指定する情報が含まれる。
さらに、主制御用マイコン710は、保留数コマンドを受信する保留数コマンド受信処理を実行する(ステップB1118)。保留数コマンド(飾り特図保留数コマンド)は、更新された保留数を通知するコマンドである。保留数コマンド受信処理では、受信した保留数に基づいて、保留表示などを更新する。
次に、主制御用マイコン710は、先読みコマンド受信処理を実行する(ステップB1119)。先読みコマンド受信処理は、始動口入賞演出図柄コマンド(事前演出図柄コマンド)などに基づいて、保留表示演出等を設定する処理である。先読みコマンド受信処理は、先読みコマンド(事前判定コマンド)として、始動口入賞演出図柄コマンドと始動口入賞演出コマンド(事前演出コマンド)を受信し、受信したコマンドに基づいて保留表示演出等を設定する処理である。なお、先読みコマンドと事前判定コマンドは同じコマンドを示している。
次に、主制御用マイコン710は、確率情報コマンド受信処理を実行する(ステップB1120)。確率情報コマンド受信処理は、受信した確率情報コマンドに基づいて、内部確率等の遊技状態を設定する処理である。確率情報コマンドには、例えば、高確/時短コマンド、低確/時短コマンド、低確/サポなしコマンドなどが含まれる。
〔先読みコマンド受信処理〕
続いて、前述した1stシーン制御処理における先読みコマンド受信処理(ステップB1119)の詳細について説明する。図18は、本発明の第1の実施の形態の先読みコマンド受信処理の手順を示すフローチャートである。
主制御用マイコン710は、まず、事前判定コマンド(先読みコマンド)受信待ちの始動記憶の存在を確認し(ステップB1201)、該当する始動記憶が存在するか否かを判定する(ステップB1202)。そして、該当する始動記憶が存在しない場合には(ステップB1202の結果が「N」)、本処理を終了する。
一方、主制御用マイコン710は、該当する始動記憶は存在する場合には(ステップB1202の結果が「Y」)、事前判定コマンドを受信したか否かを判定する(ステップB1203)。事前判定コマンドを受信していない場合には(ステップB1203の結果が「N」)、本処理を終了する。
主制御用マイコン710は、事前判定コマンドを受信した場合には(ステップB1203の結果が「Y」)、受信した事前判定コマンドの内容を対応する始動記憶領域(RAMの一部)にセーブする(ステップB1204)。
さらに、主制御用マイコン710は、既に受信している始動口入賞演出図柄コマンドから当該始動記憶の図柄情報を取得する(ステップB1205)。そして、当該始動記憶に対応する変動表示ゲームの結果がはずれであるか否かを判定する(ステップB1206)。
主制御用マイコン710は、変動表示ゲームの結果がはずれの場合には(ステップB1206の結果が「Y」)、事前演出を振り分けるためテーブルとして、はずれ用の先読み予告振分テーブル1をセットする(ステップB1207)。一方、変動表示ゲームの結果がはずれでない場合、すなわち、大当りの場合には(ステップB1206の結果が「N」)、大当り用の先読み予告振分テーブル2をセットする(ステップB1208)。先読み予告振分テーブルについては、図19にて後述する。
続いて、主制御用マイコン710は、既に受信した始動口入賞演出コマンドから当該始動記憶のリーチ系統情報を取得する(ステップB1209)。さらに、ステップB1207又はステップB1208の処理で設定されたテーブル及びリーチ系統情報から先読み予告態様を選択する(ステップB1210)。最後に、選択された先読み予告態様(事前演出態様)を、選択された始動記憶表示領域に表示するように設定する(ステップB1211)。先読み予告態様については、図18にて後述する。
〔先読み予告〕
ここで、先読み予告の態様について説明する。本発明の第1の実施の形態の先読み予告では、変動表示装置35に表示される始動記憶表示の態様を変化させる。図18は、本発明の第1の実施の形態の先読み予告態様の一例を示す図である。
図18に示すように、先読み予告態様は、対応する始動記憶に基づいて実行される変動表示ゲームの信頼度(期待度)に応じて、第1先読み予告、第2先読み予告、第3先読み予告の3種類の態様が定義されている。具体的には、第1先読み予告、第2先読み予告、第3先読み予告の順で信頼度(期待度)が高くなるように設定されている。
また、各先読み予告の態様は、始動記憶表示の色が異なっている。なお、始動記憶の色以外にも形状を変更したり、点滅等させたりしてもよい。
始動記憶表示の制御は、演出制御装置700によって実行されており、演出制御装置700は、特図変動表示ゲームの期待度(信頼度)を示唆するように始動記憶表示の態様を制御する始動記憶表示手段として機能する。
続いて、先読み予告振分(選択)テーブルについて説明する。図19は、本発明の第1の実施の形態の先読み予告振分テーブルの一例を示す図である。図19(A)は該当する始動記憶に対応する変動表示ゲームの結果がはずれの場合、図19(B)は大当りの場合である。
先読み予告振分テーブルには、リーチ系統情報ごとに、先読み予告態様及び対応する先読み予告態様の選択率が設定されている。また、リーチの信頼度が高いほど期待度の高い先読み予告態様が選択されやすくなるように構成されている。また、変動表示ゲームの結果が大当りの場合には、より信頼度の高い先読み予告が実行されやすいようになっている。なお、図19(A)において、「リーチなし」とは、短縮変動と通常変動に対応する。
〔客待ち処理〕
次に、前述した1stシーン制御処理(図16)における客待ち処理(ステップB1110)の詳細について説明する。図20は、本発明の第1の実施の形態の客待ち処理の手順を示すフローチャートである。
主制御用マイコン710は、まず、変動開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップB1301)。変動開始コマンドを受信した場合には(ステップB1301の結果が「Y」)、変動中処理(ステップB1111)に移行するための設定を行い(ステップB1302)、その後、客待ち処理を終了する。
変動開始コマンドを受信してない場合には(ステップB1301の結果が「N」)、主制御用マイコン710は、遊技情報を反映させる遊技情報反映処理中であるか否かを判定する(ステップB1303)。遊技情報反映処理中である場合には(ステップB1303の結果が「Y」)、遊技情報反映処理を続けて実行する(ステップB1304)。その後、客待ち処理を終了する。なお、遊技情報反映処理の詳細については、図21にて後述する。
遊技情報反映処理中でない場合には(ステップB1303の結果が「N」)、主制御用マイコン710は、遊技情報反映処理を開始するか否かを判定する(ステップB1305)。遊技者が入力部753(操作ボタン等)や演出ボタンなどを介してパスワード入力を選択、決定した場合(図38(B)参照)に、主制御用マイコン710は遊技情報反映処理を開始する。遊技情報反映処理を開始する場合には(ステップB1305の結果が「Y」)、主制御用マイコン710は、遊技情報反映処理中であることを示すフラグ(遊技情報反映処理中情報)をオンに設定して、メモリ(RAM711)の所定領域にセーブ(保存)する(ステップB1306)。その後、主制御用マイコン710は、遊技情報反映処理を実行する(ステップB1304)。
遊技情報反映処理を開始しない場合には(ステップB1305の結果が「N」)、主制御用マイコン710は、遊技情報の反映を終了させる遊技情報反映終了処理中であるか否か判定する(ステップB1307)。遊技情報反映終了処理中である場合には(ステップB1307の結果が「Y」)、遊技情報反映終了処理を続けて実行する(ステップB1308)。その後、客待ち処理を終了する。なお、遊技情報反映終了処理の詳細については、図22にて後述する。
遊技情報反映終了処理中でない場合には(ステップB1307の結果が「N」)、主制御用マイコン710は、遊技情報反映終了処理を開始するか否か判定する(ステップB1309)。主制御用マイコン710は、遊技者が入力部753(操作ボタンなど)を介して遊技終了を選択した場合(図39(B)参照)に、遊技情報反映終了処理を開始する。遊技情報反映終了処理を開始する場合には(ステップB1309の結果が「Y」)、主制御用マイコン710は、遊技情報反映終了処理中であることを示すフラグ(遊技情報反映終了中情報)をオンに設定して、メモリ(RAM711)の所定領域にセーブする(ステップB1310)。その後、主制御用マイコン710は、遊技情報反映終了処理を実行する(ステップB1308)。
遊技情報反映終了処理を開始しない場合には(ステップB1309の結果が「N」)、主制御用マイコン710は、遊技機情報の閲覧中であるか否か判定する(ステップB1311)。遊技機情報には、遊技機1における遊技履歴(大当りの履歴)などが含まれる。遊技機情報の閲覧中である場合には(ステップB1311の結果が「Y」)、遊技者に遊技機情報を閲覧させるための遊技機情報閲覧処理を続けて実行する(ステップB1312)。その後、客待ち処理を終了する。なお、遊技機情報閲覧処理の詳細については、図34にて後述する。
遊技機情報の閲覧中でない場合には(ステップB1311の結果が「N」)、主制御用マイコン710は、遊技機情報の閲覧要求があるか否か判定する(ステップB1313)。遊技者の操作によって、演出ボタンSW751又はタッチパネルや操作ボタンなどの入力部753から遊技機情報(大当りに関する情報等)の閲覧を要求する信号が入力された場合に、主制御用マイコン710は、遊技機情報の閲覧要求があると判断する。遊技機情報の閲覧要求がある場合には(ステップB1313の結果が「Y」)、主制御用マイコン710は、遊技機情報の閲覧要求があることを示すフラグ(遊技機情報閲覧中情報)をオンに設定して、メモリ(RAM711)の所定領域にセーブする(ステップB1314)。その後、主制御用マイコン710は、遊技機情報閲覧処理を実行する(ステップB1312)。
遊技機情報の閲覧要求がない場合には(ステップB1313の結果が「N」)、主制御用マイコン710は、遊技者のキャンセル操作があったか否か判定する(ステップB1315)。遊技者のキャンセル操作があった場合には(ステップB1315の結果が「Y」)、主制御用マイコン710は、設定中の各種処理情報をクリアする(ステップB1316)。遊技者のキャンセル操作がない場合には(ステップB1315の結果が「N」)、主制御用マイコン710は、客待ち画面の制御処理を行い、変動表示装置35の表示部35aに通常の客待ちの画像を表示する(ステップB1317)。
上述のように、変動開始コマンドを受信しておらず変動中でない場合には、遊技情報反映処理(ステップB1304)、遊技情報反映終了処理(ステップB1308)、遊技機情報閲覧処理(ステップB1312)を実行できる。
〔遊技情報反映処理〕
次に、前述した客待ち処理(図20)における遊技情報反映処理(ステップB1304)の詳細について説明する。図21は、本発明の第1の実施の形態の遊技情報反映処理の手順を示すフローチャートである。
主制御用マイコン710は、まず、入力部753などを介してパスワードの入力があったか否か判定する(ステップB1401)。1文字でもパスワードの入力があった場合には、パスワードの入力があったと判定し(ステップB1401の結果が「Y」)、入力されたパスワードを取り込む(ステップB1402)。続いて、主制御用マイコン710は、パスワードの入力が確定したか否か判定する(ステップB1403)。パスワードの入力がない場合にも(ステップB1401の結果が「N」)、パスワードの入力が確定したか否か判定する(ステップB1402)。なお、遊技者の決定操作に対応する信号が入力部753(又は演出ボタンSW751)から入力されると、パスワードの入力が確定したと判定できる。パスワードの入力が確定していない場合に(ステップB1403の結果が「N」)、遊技情報反映処理を終了する。
パスワードの入力が確定した場合に(ステップB1403の結果が「Y」)、主制御用マイコン710は、入力されたパスワードを確認して(ステップB1404)、有効なパスワードであるか判定する(ステップB1405)。有効なパスワードでない場合に(ステップB1405の結果が「N」)、遊技情報反映処理を終了する。
なお、ここでは、ステップB1401からB1405の処理を実行する演出制御装置700の主制御用マイコン710と入力部753は、パスワード受付手段120に相当する。
有効なパスワードが入力された場合に(ステップB1405の結果が「Y」)、主制御用マイコン710は、入力されたパスワードに対応する遊技情報のうち予測結果情報(例えば、遊技進行態様の予測結果の正解に応じて付与された遊技ポイントなど)を予測結果格納領域に格納する(ステップB1406)。続いて、主制御用マイコン710は、入力されたパスワードに対応する遊技情報のうち遊技履歴情報(例えば遊技機1又は同じ機種における過去の遊技毎の大当りの回数や大当りに要した変動回数(回転数)など)を遊技履歴格納領域113に格納する(ステップB1407)。なお、例えば、主制御用マイコン710は、パスワードを解析して所定の規則でパスワードに符号化(エンコード)された遊技情報をデコード(復号)して獲得できる。このようにして、遊技者は、過去の遊技情報を引き継ぐことができる。
なお、ステップB1406からB1407の処理を実行する演出制御装置700は、遊技情報反映手段に相当する。
次に、主制御用マイコン710は、格納した遊技情報に対応する演出設定パラメータ(複数可)を設定する(B1408)。本実施形態において、演出設定パラメータは、特に、遊技者の遊技経験に応じて演出(リーチ演出等)を変えるため、指標値として遊技者の遊技経験の長さ(量)を示す演出設定パラメータ(第一の演出設定パラメータ)である。例えば、遊技者の遊技経験の長さ(量)を示す演出設定パラメータは、遊技ポイント、遊技履歴のデータ量、大当りの総数などである。主制御用マイコン710は、例えば、遊技ポイントが高いほど又は遊技履歴のデータ量が多いほど、遊技レベルが高いとして、出現する演出の種類が多くなるように制御できる。
次に、主制御用マイコン710は、遊技情報を反映したことを報知する報知演出(図38(D)参照)を設定し(B1409)、遊技情報反映処理中であることを示すフラグをクリアする(B1410)。そして、主制御用マイコン710は、携帯端末との連動サービス利用中であることを示すフラグ(連動サービス利用中情報)をオンに設定して、メモリ(RAM711)の所定領域にセーブする(ステップB1411)。
〔遊技情報反映終了処理〕
次に、前述した客待ち処理(図20)における遊技情報反映終了処理(ステップB1308)の詳細について説明する。図22は、本発明の第1の実施の形態の遊技情報反映処理の手順を示すフローチャートである。
主制御用マイコン710は、まず、識別コードが表示中であるか否か判定する(ステップB1501)。本実施形態では、識別コードは、変動表示装置35の表示部35aに表示されるが、タッチパネルなど他の表示部に表示されてもよい。本実施形態では、識別コードはQRコード(2次元コード)であるが、バーコード(一次元コード)など他の識別コードも使用できる。識別コードが表示中である場合に(ステップB1501の結果が「Y」)、識別コードの表示を終了させる識別コード表示終了処理が行われる(ステップB1502)。なお、識別コード表示終了処理の詳細については、図23にて後述する。
識別コードが表示中でない場合に(ステップB1501の結果が「N」)、主制御用マイコン710は、遊技情報保持手段110(メモリ)の遊技機ID格納領域111に保持された遊技機ID情報を準備する(ステップB1503)。続いて、主制御用マイコン710は、遊技情報保持手段110の予測結果格納領域112に保持された予測結果情報(予測結果の正誤など予測結果に関する情報(遊技ポイント等))を準備し(ステップB1504)、遊技情報保持手段110の遊技履歴格納領域113に保持された遊技履歴情報を準備する(ステップB1505)。なお、主制御用マイコン710は、遊技機IDの情報も準備する。次に、主制御用マイコン710は、準備された各情報を符号化(エンコード)して、各情報が埋め込まれ各情報に対応する識別コードを生成する(ステップB1506)。続いて、主制御用マイコン710は、変動表示装置35の表示部35aに、生成した識別コードを表示する(ステップB1507)。
なお、ここでは、ステップB1503からB1507の処理を実行する演出制御装置700の主制御用マイコン710と表示装置(例えば、変動表示装置35)とは、識別コード表示手段140に相当する。
次に、主制御用マイコン710は、識別コードの表示中であることを示すフラグ(識別コード表示中情報)をオンに設定してメモリ(RAM711)の所定領域にセーブし(ステップB1509)、識別コードの表示時間を計測する識別コード表示タイマを設定する(ステップB1510)。
〔識別コード表示終了処理〕
次に、前述した遊技情報反映処理(図22)における識別コード表示終了処理(ステップB1502)の詳細について説明する。図23は、本発明の第1の実施の形態の識別コード表示終了処理の手順を示すフローチャートである。
主制御用マイコン710は、まず、識別コード表示タイマを更新する(ステップB1601)。識別コード表示タイマが、タイムアップしたか否か判定する(ステップB1602)。タイムアップの時間は、数分程度である。タイムアップした場合には(ステップB1602の結果が「Y」)、主制御用マイコン710は客待ち画面を設定する(ステップB1604)。
タイムアップしていない場合には(ステップB1602の結果が「N」)、主制御用マイコン710は、演出ボタンSW751や入力部753を介して、遊技者の識別コードの表示を終了させる表示終了操作(ボタン操作など)(図39(D)参照)があったか否か判定する(ステップB1603)。表示終了操作がない場合に(ステップB1603の結果が「N」)、処理を終了する。表示終了操作があった場合に(ステップB1603の結果が「Y」)、主制御用マイコン710は客待ち画面を設定する(ステップB1604)。
客待ち画面を設定した後、主制御用マイコン710は、識別コードの表示中であることを示すフラグ(識別コード表示中情報)をクリアする(ステップB1605)。続いて、予測結果格納領域112に格納された予測結果情報を破棄し(ステップB1606)、遊技履歴格納領域113に格納された遊技履歴情報を破棄する(ステップB1607)。そして、連動サービス利用中であることを示すフラグ(連動サービス利用中情報)をクリアする(ステップB1608)。続いて、遊技情報反映終了処理中であることを示すフラグ(遊技情報反映終了中情報)をクリアする(ステップB1609)。なお、代わりに、主制御用マイコン710は、予測結果情報や遊技履歴情報を常に記録しておき、ステップB1606とステップB1607では情報を破棄せず、単に使用できないように設定するだけでもよい。この場合に、識別コードを生成するとき(ステップB1506)には、現在の遊技者の予測結果情報(予測結果の正誤など予測結果に関する情報(遊技ポイント等))や遊技履歴情報を予測結果格納領域112と遊技履歴格納領域113から抜き出して使用すればよい。
〔変動中処理〕
続いて、前述した1stシーン制御処理(図16)における変動中処理(ステップB1111)の詳細について説明する。図24は、本発明の第1の実施の形態の変動中処理の手順を示すフローチャートである。
主制御用マイコン710は、まず、演出リクエストフラグが設定されているか否かを判定する(ステップB1701)。演出リクエストフラグが設定されている場合には(ステップB1701の結果が「Y」)、各種情報を設定する。
具体的には、主制御用マイコン710は、まず、演出ボタン17(PB、プッシュボタン)情報をクリアする(ステップB1702)。演出ボタン情報とは、演出ボタン17によって演出ボタンSW751を介して入力された入力情報である。
続いて、主制御用マイコン710は、可動体リクエストをセットする(ステップB1703)。すなわち、演出内容にあわせて可動式照明9や電動役物(可動役物)の動作態様を設定する。
さらに、主制御用マイコン710は、B1704において設定され遊技者の遊技経験の長さ(量)を示す演出設定パラメータ(例えば遊技ポイントや遊技履歴のデータ量)を準備する(ステップB1704)。この演出設定パラメータは、遊技者の遊技レベルを算出するために使用できる。例えば、演出設定パラメータとしての遊技ポイントや遊技履歴のデータ量が多いほど、遊技レベルは高く算出される。
その後、主制御用マイコン710は、演出の詳細について設定する演出詳細設定処理を実行する(ステップB1705)。なお、演出詳細設定処理の詳細については、図25にて後述する。
次に、主制御用マイコン710は、乱数シード初期化処理を実行する(ステップB1706)。乱数シード初期化処理は、演出内容を決定するためなどに使用する乱数のシードを初期化する処理である。
さらに、主制御用マイコン710は、設定された変動パターンに対応するシーンシーケンステーブルを設定する(ステップB1707)。
さらに、主制御用マイコン710は、変動回数を管理する変動回数管理処理を行い(B1708)、変動時間を設定する変動時間設定処理を実行し(ステップB1709)、演出リクエストフラグをクリアする(ステップB1710)。その後、変動中処理を終了する。
一方、主制御用マイコン710は、演出リクエストフラグが設定されていない場合(シーン変更コマンドを受信していないような場合)には(ステップB1701の結果が「N」)、更新タイマによって表示演出状態を変更するか否かを判定する。具体的には、まず、更新タイマが0、すなわち、タイムアップしたか否かを判定する(ステップB1711)。
主制御用マイコン710は、更新タイマがタイムアップしていない場合には(ステップB1711の結果が「N」)、遊技者から遊技進行態様の予測を受け付けるための予測結果受付処理を実行する(ステップB1712)。その後、変動中処理を終了する。なお、予測結果受付処理の詳細については、図30にて後述する。
主制御用マイコン710は、更新タイマがタイムアップした場合には(ステップB1711の結果が「Y」)、シーンシーケンステーブルに設定された次のシーンデータを設定する(ステップB1713)。次に、主制御用マイコン710は、変動が終了したか否か判定する(ステップB1714)。変動が終了していない場合には、予測結果受付処理を実行する(B1712)。
変動が終了した場合には、予測結果の正誤を報知する正誤報知設定処理を実行する(ステップB1715)。なお、正誤報知設定処理の詳細については、図31にて後述する。次に、主制御用マイコン710は、遊技結果に基づいて遊技履歴格納領域113の遊技履歴情報を更新する(ステップB1716)。その後、変動中処理を終了する。
〔演出詳細設定処理〕
続いて、前述した変動中処理(図24)における演出詳細設定処理(ステップB1705)の詳細について説明する。図25は、本発明の第1の実施の形態の演出詳細設定処理の手順を示すフローチャートである。
主制御用マイコン710は、まず、受信した変動パターンコマンドを解析して、変動表示の時間などを確認する(ステップB1801)。主制御用マイコン710は、変動パターンコマンドで指定された変動が大当り変動か否か判定する(ステップB1802)。大当り変動であるかは、図柄コマンド(例えば、ステップB1205(図17)などで受信した図柄コマンド)からわかる。
大当り変動でない場合には(ステップB1802の結果が「N」)、主制御用マイコン710は、ステップB1704で準備された演出設定パラメータに応じて、はずれ時の演出パターン選択テーブルを設定する(ステップB1803)。そして、主制御用マイコン710は、設定された演出パターン選択テーブルを使用して、遊技制御装置600からの変動パターンコマンドで指示された変動パターンの種類に応じた振り分け割合で、メインの演出(主要な演出)としてリーチ演出のパターンを抽選により選択する(ステップB1805)。その他、メインの演出としてステップアップ予告演出、疑似連続予告演出などについても選択されてもよい。このようにして、演出設定パラメータ(遊技者の遊技経験量)に応じて、大当り遊技状態(特別遊技状態)の予告演出となるリーチ演出のパターンが選択されることになる。
大当り変動である場合には(ステップB1802の結果が「Y」)、主制御用マイコン710は、ステップB1704で準備された演出設定パラメータに応じて、大当り時の演出パターン選択テーブルを設定する(ステップB1804)。そして、主制御用マイコン710は、設定された演出パターン選択テーブルを使用して、遊技制御装置600からの変動パターンコマンドで指示された変動パターンの種類に応じた振り分け割合で、メインの演出としてリーチ演出のパターンを抽選により選択する(ステップB1805)。その他、メインの演出としてステップアップ予告演出、疑似連続予告演出などについても選択されてもよい。このようにして、演出設定パラメータ(遊技者の遊技経験量)に応じて、大当り遊技状態(特別遊技状態)の予告演出となるリーチ演出のパターンが選択される。
具体的には、主制御用マイコン710は、遊技経験の長さ(量)を示す演出設定パラメータ(遊技ポイントなど)から遊技者の遊技レベルを算出する。主制御用マイコン710は、この演出設定パラメータと遊技レベルの関係を定めた関数やテーブルなどを使用して、演出設定パラメータが大きいほど遊技レベル(整数値)を高く算出する。
そして、大当り変動でない場合において、主制御用マイコン710は、遊技レベルが所定値(ここでは10)以下のときに、図26(A)のはずれ時の演出パターン選択テーブルを設定し、遊技レベルが所定値(ここでは10)より大きいときに、図26(B)のはずれ時の演出パターン選択テーブルを設定する(ステップB1803)。同様に、大当り変動である場合において、主制御用マイコン710は、遊技レベルが所定値(ここでは10)以下のときに、図27(A)に例示される大当り時の演出パターン選択テーブルを設定し、遊技レベルが所定値(ここでは10)より大きいときに、図27(B)に例示される大当り時の演出パターン選択テーブルを設定する(ステップB1804)。なお、遊技レベルを算出することによって、間接的に遊技経験の長さ(量)を示す演出設定パラメータに応じて演出パターン選択テーブルが設定されているが、直接的にこの演出設定パラメータに応じて演出パターン選択テーブルが設定されてもよい。
リーチ演出パターンを選択した(ステップB1805)後、主制御用マイコン710は、リーチ前予告演出選択テーブル(図28(A)参照)に基づいていずれのリーチ前予告演出を実行するか(リーチ前予告演出の種類)を抽選により決定する(ステップB1806)。リーチ前予告演出は、大当り(特別遊技状態)になるか否かなど、遊技者が遊技進行態様を予測する手助け(ヒント)となり、遊技進行態様を予測に関係するものである。リーチ前予告演出は、メインの演出(リーチ演出等)と並行して実施されるが、メインの演出と比較して目立たないものであり、例えば、変動表示装置35の表示部35aに小さなキャラクタを出現させるなどの演出である(図33(A)参照)。
次に、主制御用マイコン710は、リーチ前予告演出を実行するか決定する(ステップB1807)。なお、リーチ前予告演出選択テーブル(図28(A))に示すとおり、リーチ前予告演出が実行されないこともある。リーチ前予告演出を実行する場合に(ステップB1807の結果が「Y」)、実行するリーチ前予告演出に対応する実行フラグをオンに設定する(ステップB1808)。なお、ここで、リーチ前予告演出は、変動表示装置35におけるリーチ成立前に実行されればよく、変動開始直後に実行されてもよい。
リーチ前予告演出を実行しない場合に(ステップB1807の結果が「N」)又はリーチ前予告演出に対応する実行フラグをオンに設定した後、主制御用マイコン710は、リーチ後予告演出選択テーブル(図28(B)参照)に基づいていずれのリーチ後予告演出を実行するか(リーチ後予告演出の種類)を抽選により決定する(ステップB1809)。リーチ後予告演出は、大当り(特別遊技状態)になるか否かなど、遊技者が遊技進行態様を予測する手助け(ヒント)となり、遊技進行態様を予測に関係するものである。リーチ後予告演出は、メインの演出(リーチ演出等)と並行して実施されるが、メインの演出と比較して目立たないものであり、例えば、変動表示装置35の表示部35aに小さなキャラクタを出現させるなどの演出である(図33(B)参照)。
次に、主制御用マイコン710は、リーチ後予告演出を実行するか決定する(ステップB1810)。なお、リーチ後予告演出選択テーブル(図28(B))に示すとおり、リーチ後予告演出が実行されないこともある。リーチ後予告演出を実行する場合に(ステップB1810の結果が「Y」)、実行するリーチ後予告演出に対応する実行フラグをオンに設定する(ステップB1811)。なお、ここで、リーチ後予告演出は、変動表示装置35におけるリーチ成立後に実行されるが、リーチ成立と同時に実行されてもよい。
リーチ後予告演出を実行しない場合に(ステップB1810の結果が「N」)又はリーチ後予告演出に対応する実行フラグをオンに設定した後、遊技進行態様についての遊技者の予測結果を受け付けるための演出を行う予測結果受付演出設定処理を実行する(ステップB1812)。なお、本実施形態では、基本的に、予測テーマ(出題テーマ)は大当りか否かであり、遊技者に対して、遊技結果が大当りか否か(特別遊技状態が発生するか否か)に関して遊技進行態様の予測をさせて予測結果を受け付ける。その後、予測結果受付演出設定処理を終了する。
予測結果受付演出設定処理は、基本的にはリーチ成立直後、特にリーチ後予告演出がある場合にはリーチ後予告演出終了後に実行され、特にリーチ成立後にNリーチ等からSPリーチ等に発展する場合(演出パターンを途中からNリーチのものからSPリーチのものに変更する場合)に、その前の煽り演出中に実行されるようにする。
なお、予測結果受付期間の前に2つのタイミングで二つの予告演出が実行されるのであれば、予告演出の実行タイミングは上記とは異なってもよい。
〔演出パターン選択テーブル〕
図26(A)と図26(B)は、大当り変動でない場合(はずれ時)に演出パターンの選択に使用される演出パターン選択テーブルを例示する。演出制御装置700のメモリ(例えばPROM702)は、遊技経験の長さ(量)を示す演出設定パラメータ(遊技ポイント等)又はこの演出設定パラメータから算出される他のパラメータ(遊技レベル)に対応してはずれ時の演出パターン選択テーブルを複数記憶している。具体的には、図26(A)は、所定値(ここでは10)以下の遊技レベルに対応するはずれ時の演出パターン選択テーブルであり、図26(B)は、所定値(ここでは10)より大きい遊技レベルに対応するはずれ時の演出パターン選択テーブルである。なお、遊技レベルの代わりに遊技ポイントを直接用いて、遊技ポイントに対応してはずれ時の演出パターン選択テーブルを2つ設けてもよい。
このようなはずれ時の演出パターン選択テーブルにおいて、遊技制御装置600が変動パターンコマンドで指示した変動パターンの種類(はずれ時の変動パターン:「短縮変動」「通常変動」「Nリーチ」「SP1リーチ」「SP2リーチ」「SP3リーチ」)に応じて、抽選で選択されるはずれ時の演出パターンの振り分け割合が定められている。はずれ時の演出パターンの種類は、「短縮リーチなし演出」「通常リーチなし演出」「Nリーチ演出」「SP1リーチ演出A」「SP1リーチ演出B」「SP2リーチ演出A」「SP2リーチ演出B」「SP3リーチ演出A」「SP3リーチ演出B」「特殊リーチ演出」である。なお、「特殊リーチ演出」は、全回転リーチなどの演出であり、例えば正しい予測結果で複数回予測して遊技ポイント(遊技レベル)が高いような遊技者への特典として設定されており、所定値より大きい遊技レベルに対応する演出パターン選択テーブル(図26(B))にのみ設定されている。これにより、遊技者が繰り返して遊技を重ねる動機が生じる。また、遊技制御装置600が指示した変動パターンが「SP2リーチ」であっても、演出は「SP1リーチ演出B」である場合が10%の確率であるが、リーチ前に疑似連続予告などをして演出全体の変動時間を「SP2リーチ」の変動時間と同じにできる。遊技制御装置600が指示した変動パターンが「SP3リーチ」であっても、演出は「SP2リーチ演出B」である場合も同様に演出全体の変動時間を調整できる。
図27(A)と図27(B)は、大当り変動である場合(大当り時)に演出パターンの選択に使用される演出パターン選択テーブルを例示する。演出制御装置700のメモリ(例えばPROM702)は、遊技経験の長さ(量)を示す演出設定パラメータ(遊技ポイント等)又はこの演出設定パラメータから算出される他のパラメータ(遊技レベル)に対応して大当り時の演出パターン選択テーブルを複数記憶している。具体的には、図27(A)は、所定値(ここでは10)以下の遊技レベルに対応する大当り時の演出パターン選択テーブルであり、図27(B)は、所定値(ここでは10)より大きい遊技レベルに対応する大当り時の演出パターン選択テーブルである。なお、遊技レベルの代わりに遊技ポイントを直接用いて、遊技ポイントに対応して大当り時の演出パターン選択テーブルを2つ設けてもよい。
このような大当り時の演出パターン選択テーブルにおいて、遊技制御装置600が変動パターンコマンドで指示した変動パターンの種類(大当り時の変動パターン:「Nリーチ」「SP1リーチ」「SP2リーチ」「SP3リーチ」)に応じて、抽選で選択される大当り時の演出パターンの振り分け割合が定められている。大当り時の演出パターンの種類は「Nリーチ演出」「SP1リーチ演出A」「SP1リーチ演出B」「SP2リーチ演出A」「SP2リーチ演出B」「SP3リーチ演出A」「SP3リーチ演出B」「特殊リーチ演出」である。なお、「特殊リーチ演出」は、全回転リーチなどの演出であり、例えば正しい予測結果で複数回予測して遊技ポイント(遊技レベル)が高いような遊技者への特典として設定されており、所定値より大きい遊技レベルに対応する演出パターン選択テーブル(図27(B))にのみ設定されている。これにより、遊技者が繰り返して遊技を重ねる動機が生じる。
また、遊技制御装置600が指示した変動パターンが「SP2リーチ」であっても、演出は「SP1リーチ演出B」である場合が10%の確率であるが、リーチ前に疑似連続予告などをして演出全体の変動時間を「SP2リーチ」の変動時間と同じにできる。遊技制御装置600が指示した変動パターンが「SP3リーチ」であっても、演出は「SP2リーチ演出B」である場合も同様に演出全体の変動時間を調整できる。
〔リーチ前後予告演出選択テーブル〕
図28(A)は、リーチ前予告演出の選択に使用されるリーチ前予告演出選択テーブルである。図28(A)のリーチ前予告演出選択テーブルにおいて、遊技結果が大当りであるかはずれであるかによって、又、ステップB1805で選択された演出パターンにおけるリーチ演出の有無によって、リーチ前予告演出の種類(リーチ前予告演出なし、リーチ前予告演出1、2、3)の抽選による選択率を異ならせている。なお、B1805で選択された演出パターンにおけるリーチ演出の種類に応じて選択率を異ならせてもよい。図28(A)において、リーチ前予告演出1、2は大当りの信頼度(期待度)が低い予告演出に、リーチ前予告演出3は大当りの信頼度(期待度)が高い予告演出になっている。また、大当りの場合に、はずれの場合より高い確率でリーチ前予告演出が実行され、リーチ前予告演出があることは、大当りの信頼度(期待度)が高いことを意味する。なお、遊技レベル(ひいては遊技ポイント)が高いほど予測結果が正解になり易くするなどのために、リーチ前予告演出選択テーブルは、図26又は図27のリーチ演出の演出パターン選択テーブルと同様に、遊技レベルに対応して予告演出の選択率を変えて複数設けてもよい。
図28(B)は、リーチ後予告演出の選択に使用されるリーチ後予告演出選択テーブルである。図28(B)のリーチ後予告演出選択テーブルにおいて、遊技結果が大当りであるかはずれであるかによって、又、ステップB1806で選択されたリーチ前予告演出の種類によって、リーチ後予告演出の種類(リーチ後予告演出なし、リーチ後予告演出1、2、3)の抽選による選択率を異ならせている。なお、大当りの場合に、はずれの場合より高い確率でリーチ後予告演出が実行され、リーチ後予告演出があることは、大当りの信頼度(期待度)が高いことを意味する。なお、遊技レベル(ひいては遊技ポイント)が高いほど予測結果が正解になり易くするなどのために、リーチ後予告演出選択テーブルは、図26又は図27のリーチ演出の演出パターン選択テーブルと同様に、遊技レベルに対応して予告演出の選択率を変えて複数設けてもよい。
なお、図28(B)において、リーチ後予告演出1、2は大当りの信頼度(期待度)が低い予告演出に、リーチ後予告演出3は大当りの信頼度(期待度)が高い予告演出になっている。しかし、遊技結果がはずれの場合にリーチ前予告演出1(又は2)の後にリーチ後予告演出2(又は1)が選択される確率は0%に設定されているため、リーチ前予告演出1(又は2)の後にリーチ後予告演出2(又は1)が出現すると大当りであることが確定する。さらに、リーチ後予告演出1とリーチ前予告演出1、リーチ後予告演出2とリーチ前予告演出2、リーチ後予告演出3とリーチ前予告演出3は同系統の演出であり、図28(B)において、リーチ後予告演出は、リーチ前予告演出と同系統のものが選択され易い(選択される確率(選択率)が相対的に高めになっている)。従って、異なる系統のリーチ前予告演出とリーチ後予告演出が続いた場合に、遊技経験の多い(遊技レベルが高い)遊技者であるほど、違和感を感じて大当りであることを確実に予測でき、特典(遊技ポイント)が得られる。
〔予測結果受付演出設定処理〕
続いて、前述した演出詳細設定処理(図25)における予測結果受付演出設定処理(ステップB1812)の詳細について説明する。図29は、本発明の第1の実施の形態の予測結果受付演出設定処理の手順を示すフローチャートである。
主制御用マイコン710は、まず、ステップB1901で設定した連動サービス利用中情報(携帯端末との連動サービス利用中であることを示すフラグ)に基づいて、連動サービス利用中であるか判定する。連動サービス利用中でない場合に(ステップB1901の判定が「N」)、予測結果受付演出実行フラグをオンに設定して、メモリ(RAM711)の所定領域にセーブする(ステップB1915)。なお、連動サービス利用中でない場合に、遊技者は予測する意思がないこともあるため、予測結果受付演出実行フラグを設定せず(予測結果受付を行わない)、予測結果受付演出設定処理を終了してもよい。
連動サービス利用中である場合に(ステップB1901の判定が「Y」)、主制御用マイコン710は、リーチ前予告演出1及びリーチ後予告演出2を実行するか確認して(ステップB1902)、実行するか否か判定する(ステップB1903)。リーチ前予告演出1及びリーチ後予告演出2を実行する場合に(ステップB1903の判定が「Y」)、予測結果受付演出実行フラグをオンに設定してメモリ(RAM711)の所定領域にセーブする(ステップB1915)。これにより、リーチ前予告演出1及びリーチ後予告演出2を実行する場合には、必ず予測結果を受け付けるために予測結果受付演出が実行され、遊技経験の多い(遊技レベルが高い)遊技者に対して有利になる。
リーチ前予告演出1及びリーチ後予告演出2を実行しない場合に(ステップB1903の判定が「N」)、主制御用マイコン710は、リーチ前予告演出2及びリーチ後予告演出1を実行するか確認して(ステップB1904)、実行するか否か判定する(ステップB1905)。リーチ前予告演出2及びリーチ後予告演出1を実行する場合に(ステップB1905の判定が「Y」)、予測結果受付演出実行フラグをオンに設定してメモリ(RAM711)の所定領域にセーブする(ステップB1915)。これにより、これにより、リーチ前予告演出2及びリーチ後予告演出1を実行する場合には、必ず予測結果を受け付けるために予測結果受付演出が実行され、遊技経験の多い(遊技レベルが高い)遊技者に対して有利になる。
リーチ前予告演出2及びリーチ後予告演出1を実行しない場合に(ステップB1905の判定が「N」)、主制御用マイコン710は、リーチ演出の有無を判定する(ステップB1906)。リーチ演出がない場合(ステップB1906の判定が「N」)に、予測結果受付演出設定処理は終了し、予測結果を受け付けるための演出(ひいては予測結果の受付)は実行されない。リーチ演出がない場合に遊技結果がはずれであることがわかってしまうため(図26、27)、予測結果を受け付けるための演出は行わない。
リーチ演出がある場合(ステップB1906の判定が「Y」)に、主制御用マイコン710は、ステップB1808で設定した実行フラグに基づいて、リーチ前予告演出を実行するか否か判定する(ステップB1907)。リーチ前予告演出を実行しない場合に(ステップB1907の判定が「N」)、ステップB1811で設定した実行フラグに基づいて、リーチ後予告演出を実行するか否か判定する(ステップB1908)。リーチ前予告演出を実行する場合にも(ステップB1907の判定が「Y」)、同様にリーチ後予告演出を実行するか否か判定する(ステップB1909)。
ステップB1908の判定が「N」の場合(即ち、リーチ演出はあるが、リーチ前予告演出もリーチ後予告演出も実行されない場合)に、主制御用マイコン710は、予測結果受付演出を実行するか否か乱数によって抽選するための予測結果受付演出実行抽選テーブル1を設定する(ステップB1910)。抽選テーブルは、予測結果受付演出を実行する判定値を定める(乱数が判定値に一致して抽選が当ると実行される)が、抽選テーブル1において、判定値の数は少なく(判定値の範囲が狭く)、予測結果受付演出の実行確率は低くなっている。
ステップB1908の判定が「Y」の場合(即ち、リーチ演出はあり、リーチ後予告演出だけが実行される場合)、又は、B1909の判定が「N」の場合(即ち、リーチ演出はあり、リーチ前予告演出だけが実行される場合)に、主制御用マイコン710は、予測結果受付演出を実行するか否か乱数によって抽選するための予測結果受付演出実行抽選テーブル2を設定する(ステップB1911)。抽選テーブル2において、判定値の数は中程度であり(判定値の範囲が中程度)、予測結果受付演出の実行確率は中程度になっている。
ステップB1909の判定が「Y」の場合(即ち、リーチ演出はあり、リーチ前予告演出とリーチ後予告演出の両方が実行される場合)に、主制御用マイコン710は、予測結果受付演出を実行するか否か乱数によって抽選するための予測結果受付演出実行抽選テーブル3を設定する(ステップB1912)。抽選テーブル3において、判定値の数は多くであり(判定値の範囲が広い)、予測結果受付演出の実行確率は高くなっている。
低中高に実行確率の異なる三種類の予測結果受付演出実行抽選テーブル1〜3のうちの一つが設定された後に、主制御用マイコン710は、設定された抽選テーブルを用いて予測結果受付演出を実行するか否か決定(抽選)して判定する(ステップB1913、B1914)。予測結果受付演出を実行する場合に(ステップB1914の判定が「Y」)、主制御用マイコン710は、予測結果受付演出を実行することを示す予測結果受付演出実行フラグをオンにセットして、メモリ(RAM711)の所定領域にセーブする(ステップB1915)。予測結果受付演出実行フラグがオンの場合にのみ、後述の予測結果受付処理(図30)が実行され変動表示装置35の表示部35aに予測受付中の表示がなされる。
このように、抽選の結果が当りの場合に予測結果受付演出を実行し、抽選の結果がはずれの場合に予測結果受付演出を実行しないことによって(ステップB1913、B1914)、予測結果受付がリーチ演出のある度に行われ遊技者に飽きられることを防止できる。また、リーチ前予告演出とリーチ後予告演出は、大当りの信頼度(期待度)が高いことを意味する(図28参照)。このため、リーチ後予告演出とリーチ後予告演出の有無によって低中高に実行確率の異なる三種類の予測結果受付演出実行抽選テーブル1〜3を使用することで、予測結果受付演出の実行自体が大当りの信頼度(期待度)が高いことを意味し、遊技者の大当りを予測する手助け(ヒント)となる。
図29において、リーチ前後の予告演出の有無で予測結果受付演出の実行確率を変えているが、リーチ前後の予告の有無に関わらず、直接的に実行確率(例えば一定の実行確率)を定めてもよい。
〔予測結果受付処理〕
続いて、前述した変動中処理(図24)における予測結果受付処理(ステップB1712)の詳細について説明する。図30は、本発明の第1の実施の形態の予測結果受付処理の手順を示すフローチャートである。
主制御用マイコン710は、まず、予測結果受付演出実行フラグがある(オン)か否か判定する(ステップB2001)。予測結果受付演出実行フラグがない場合に(ステップB2001の判定が「N」)、予測結果受付演出は行なわれないため、予測結果受付処理は終了し、予測結果の受付も行われない。ステップB2001において予測結果受付演出実行フラグがオンにセットされている場合に(ステップB2001の判定が「Y」)、主制御用マイコン710は、予測結果確認フラグがあるか否か判定される(ステップB2002)。
予測結果確認フラグがある(オンに設定されている)場合に(ステップB2002の判定が「Y」)、主制御用マイコン710は、ステップB2007以降の処理(後述)を行う。一方、予測結果確認フラグがない(オンに設定されていない)場合に(ステップB2002の判定が「N」)、主制御用マイコン710は、更新タイマを確認して、タイマ値を取得し(ステップB2003)、予測結果受付の実行タイミングになったか判定する(ステップB2004)。この実行タイミングは、リーチ成立後のタイミングであり、リーチ後予告演出が実行される場合はリーチ後予告演出終了後のタイミングである。
予測結果受付の実行タイミングでない場合に(ステップB2004の判定が「N」)、予測結果受付処理は終了する。予測結果受付の実行タイミングである場合に(ステップB2004の判定が「Y」)、主制御用マイコン710は、予測結果確認フラグをオンにセットしてメモリ(RAM711)の所定領域にセーブし(ステップB2005)、予測結果受付演出として変動表示装置35の表示部35aに予測受付中の表示を設定して表示する(ステップB2006)(図33(C)参照)。なお、予測結果受付演出としてその他の演出も行ってもよい。予測受付中の表示は、予測を受付けるための表示であり、「はずれ」と「大当り」を選択させる選択肢の表示などである。
予測結果確認フラグがある(オンに設定されている)場合に(ステップB2002の判定が「Y」)、主制御用マイコン710は、更新タイマを確認して(ステップB2007)、予測受付期間が終了したか判定する(ステップB2008)。予測受付期間が終了した場合には(ステップB2008の判定が「Y」)、デフォルトで選択されていた回答を受付ける(ステップB2009)(図33(C)参照)。デフォルトの回答は、大当りでもはずれでもどちらでもよいし、リーチ前後の予告演出(リーチ前予告演出とリーチ後予告演出)の信頼度が高い場合には、アシスト機能として大当りをデフォルトとしてよい。なお、連動サービス利用中でない場合などに、遊技者は予測する意思がないこともあるため、予測受付期間が終了した場合には、予測結果受付処理を終了してもよい。
予測受付期間が終了していない場合には(ステップB2008の判定が「N」)、主制御用マイコン710は、予測入力操作があったか判定する(ステップB2010)。例えば、予測入力操作とは、遊技者が、選択ボタンとしての操作ボタン(入力部753)と決定ボタンとしての演出ボタン751を用いて、変動表示装置35の表示部35aに表示された「大当り」と「はずれ」の文字表示を選択、決定する操作である(図33(D)参照)。なお、決定ボタンとして操作ボタン(入力部753)を用いてもよい。予測入力操作がなかった場合には(ステップB2010の判定が「N」)、予測結果受付処理を終了する。
予測入力操作があった場合には(ステップB2010の判定が「Y」)、又は、デフォルトで選択されていた回答を受付けた(ステップB2009)後に、主制御用マイコン710は、予測結果を確認し(ステップB2011)、対応する予測結果を表示する(ステップB2012)(図33(D)参照)。その後、主制御用マイコン710は、予測結果が正解か否か、即ち予測結果の正誤を判定する(ステップB2013)。
予測結果が正解の場合に(ステップB2013の判定が「Y」)、主制御用マイコン710は、正解報知フラグをオンに設定してメモリ(RAM711)の所定領域にセーブし(ステップB2014)、予測結果が誤りの場合に(ステップB2013の判定が「N」)、不正解報知フラグをオンに設定してメモリ(RAM711)の所定領域にセーブする(ステップB2015)。次に、主制御用マイコン710は、予測結果確認フラグをクリアし(ステップB2016)、予測結果受付演出実行フラグをクリアする(ステップB2017)。
なお、ここでは、予測結果受付処理を実行する主制御用マイコン710(演出制御装置700)と、予測結果の入力を行う入力部753等は、予測受付手段を構成する。
〔正誤報知設定処理〕
続いて、前述した変動中処理(図24)における正誤報知設定処理(ステップB1715)の詳細について説明する。図31は、本発明の第1の実施の形態の正誤報知設定処理の手順を示すフローチャートである。正誤報知設定処理は、変動終了(ステップB1714(図24)の判断が「Y」)後に行われるため、変動処理後に予測結果の正誤(予測の正誤)が報知されることになる。なお、予測結果の正誤は、次の変動にまたがって行われてもよい。
主制御用マイコン710は、まず、不正解報知フラグがあるか(ステップB2015でオンに設定されているか)否か判定する(ステップB2101)。不正解報知フラグがある場合に(ステップB2101の判定が「Y」)、主制御用マイコン710は、予測結果が不正解であったことを報知し(ステップB2102)、所定期間後(例えば5秒誤)に不正解報知フラグをクリアし(ステップB2103)、正誤報知設定処理を終了する。
正解報知フラグがある場合に(ステップB2101の判定が「N」)、主制御用マイコン710は、正解報知フラグがあるか(ステップB2014でオンに設定されているか)否か判定する(ステップB2104)。正解報知フラグがない場合に、主制御用マイコン710は、正誤報知設定処理を終了する。正解報知フラグがある場合に、主制御用マイコン710は、予測結果が正解であったことを報知し(ステップB2105)(図33(G)参照)、正解報知フラグを所定期間後(例えば5秒誤)にクリアし(ステップB2106)、予測結果が正解であるため遊技ポイントを付与する処理を行う(ステップB2107以降)。
なお、本実施形態において、予測結果が正解又は不正解報知は、変動表示装置35の表示部35aにおいて行われるが、他の表示場所や他の方法(スピーカを介した音声など)で行われてもよい。
ステップB2106で正解報知フラグをクリアした後、主制御用マイコン710は、実行した変動が先読み対象の変動であり且つ大当りの変動であったか確認する(ステップB2107)。ステップB1210(図17)で選択された先読み予告態様(図19)が「変化なし」である場合に、実行した変動は先読み対象の変動でなく、それ以外の場合に実行した変動は先読み対象の変動である。次に、主制御用マイコン710は、ポイント数設定テーブル(図32)を参照して、変動が大当り変動であるかはずれ変動であるか否か(遊技結果が大当りであるかはずれであるか否か)とリーチ前後の予告演出の有無とに応じて、付与すべきポイント数を選択する(ステップB2108)。そして、主制御用マイコン710は、変動が先読み対象の変動であったか判定する(ステップB2109)。
先読み対象の変動であった場合(ステップB2109の判定が「Y」)において、大当りの変動であったときだけ、主制御用マイコン710は、ステップB2108で設定した付与すべきポイント数を数ポイント(例えば1ポイント)だけ減少させる(ステップB2110)。これは、先読み対象の変動であった場合には、大当りの予測が容易であるためである。なお、信頼度(期待度)の高い先読み予告(例えば、図19の第3先読み予告)の場合のみ、ポイント数を減少させてもよい。先読み対象の変動でなかった場合において(ステップB2109の判定が「N」)、主制御用マイコン710は、ステップB2108で設定した付与すべきポイント数を変化させない(なにもしない)。
その後、主制御用マイコン710は、ステップB2109で設定した又はB2110で減少させて設定した付与すべきポイント数(付与ポイント数)を、予測結果情報(予測結果に関連する情報)として予測結果格納領域112に格納する(ステップB2111)。また、主制御用マイコン710は、付与ポイント数を報知する(図33(G)参照)。付与ポイント数をそのまま既に予測結果格納領域112に保持されているポイント数(遊技ポイント)に置き換えて、新たな遊技ポイントとして更新する。なお、主制御用マイコン710は、付与ポイント数を既に予測結果格納領域112に保持されているポイント数(遊技ポイント)に加算して、予測結果情報としての遊技ポイントを更新(積算)してもよい。
なお、ここで、ステップB2108からB2111や前述のステップB1906からB1914までの処理を行う主制御用マイコン710は、遊技価値(ポイント)制御手段を構成する。
〔ポイント数設定テーブル〕
図32は、前述のステップB2108において使用するポイント数設定テーブルを示す。ポイント数設定テーブルは、変動が大当り変動であるかはずれ変動であるか否か(遊技結果が大当りであるかはずれであるか否か)とリーチ前後の予告演出の有無とに応じて、付与ポイント数を定める。ポイント数設定テーブルは、予測が困難である場合ほど高いポイント数を設定している。
即ち、ポイント数設定テーブルは、信頼度の低い予告演出がより多くあった場合ほど又は予告演出の回数が少ないほど、大当りの遊技結果に対してより高いポイント数を設定し、はずれの遊技結果に対してより低いポイント数を設定する。また、ポイント数設定テーブルは、信頼度の高い予告演出がより多くあった場合ほど又は予告演出の回数が多いほど、大当りの遊技結果に対してより低いポイント数を設定し、はずれの遊技結果に対してより高いポイント数を設定する。なお、図32の大当りの場合のカッコ書きのように、ポイント数設定テーブルが、先読み予告があった場合のポイント数を定める場合には、前述のステップB2110の減点処理を省略できる。
具体的には、図28のようにリーチ前予告(演出)1、2とリーチ後予告(演出)1、2は大当りの信頼度が低い予告演出になっているため、ポイント数設定テーブルにおいて、遊技結果が大当りである場合において、リーチ前予告1とリーチ後予告1があった場合とリーチ前予告2とリーチ後予告2があった場合には、高いポイント数が設定されている。リーチ前予告演出3とリーチ後予告演出3は、大当りの信頼度(期待度)が高い予告演出になっているため、ポイント数設定テーブルにおいて、遊技結果がはずれである場合において、リーチ前予告演出3とリーチ後予告演出3があった場合には、高いポイント数が設定されている。なお、大当りの場合において、リーチ前予告演出1(又は2)とリーチ後予告演出2(又は1)があった場合(大当り確定の場合)も、遊技経験の多い遊技者への特典として高いポイント数が設定されている。
なお、リーチ前に一発告知演出を実行する場合には、ポイント数を0にして付与されない構成としてもよいし、そもそも予測結果受付演出を発生させない構成としてもよい。また、遊技結果が大当りの場合は、ポイント数をポイント数設定テーブルで決めずに、ミニゲームなどを行ってポイント数を決めてよい。この場合には、大当りの予測結果が正解であることによって、ミニゲームの権利が獲得されることになる。
〔演出例〕
図33は、変動中処理(図24)に基づいて、変動表示装置35の表示部35aにおいて行われる変動中の演出例を示す。図33(A)は、リーチ前予告演出がメインの演出(ステップアップ予告演出)と並行して(並列的に)実施されている状況を示す。リーチ前予告演出は、メインの演出と比較して目立たない小さなキャラクタを表示することにより行われている。図33(B)は、リーチ後予告演出がメインの演出(Nリーチ演出)と並行して(並列的に)実施されている状況を示す。リーチ後予告演出も、メインの演出と比較して目立たない小さなキャラクタを表示することにより行われている。
図33(C)は、メインの演出(Nリーチ演出)と並行して、予測結果受付演出として変動表示装置35の表示部35aに予測受付中の表示が行われている状況を示す。ここでは、予測受付中の表示は、「はずれ」と「大当り」の選択肢の文字表示と、文字表示を囲む四角枠の図形表示と、三角形のポインタの図形表示とにより行われるが、他に表示予測結果受付演出として「予測を受付中」と文字表示を出してもよいし、背景を変えるなどしてもよい。ここで、デフォルトの回答は「はずれ」であるため、三角形のポインタはデフォルトの位置としてとして、「はずれ」の文字表示の横に位置する。
図33(D)は、遊技者によって予測入力操作が行われる状況を示す。ここで、主制御用マイコン710は、選択ボタンとしての操作ボタン(入力部753)の遊技者による操作に応じて、三角形のポインタの位置をデフォルトの位置から「大当り」の文字表示の横の位置に移動させる。そして、主制御用マイコン710は、決定ボタンとしての演出ボタン17が遊技者に押されると、予測結果が「大当り」であることを確認して、「大当り」の文字表示の枠内を「はずれ」の文字表示の枠内とは別な色で塗りつぶすよう表示する。
図33(E)は、NリーチからSPリーチに発展した状況を示す。主制御用マイコン710は、「大当り予想中」である旨の文字表示を行ってもよい。図33(F)は、変動処理後に停止図柄が表示される状況を示す。図33(G)は、変動処理後に停止図柄が表示されるとほぼ同時に、予測結果が正解であったことが報知され、続いて、付与ポイント数が報知される状況を示す。図33(H)は、その後、特別遊技状態(大当りのラウンド)が開始することが報知される状況を示す。
〔遊技機情報閲覧処理〕
最後に、前述した客待ち処理(図20)における遊技機情報閲覧処理(ステップB1312)の詳細について説明する。図34(A)は、本発明の第1の実施の形態の遊技機情報閲覧処理の手順を示すフローチャートである。ここでは、主制御用マイコン710が、遊技機情報として、遊技機1全体の大当りの履歴(遊技履歴の一種)を表示して、遊技者に閲覧させる例を説明する。遊技機1全体の大当りの履歴は、遊技情報保持手段110又は情報収集装置665に格納されている。
主制御用マイコン710は、まず、ステップB1411で設定した連動サービス利用中情報(フラグ)に基づいて、連動サービス利用中であるか判定する(ステップB2201)。フラグはオンされている場合に、連動サービス利用中であると判定できる。連動サービス利用中である場合に(ステップB2201の判定が「Y」)、主制御用マイコン710は、既にステップB1407などにおいて遊技履歴格納領域113に格納された遊技履歴情報に対応する遊技機情報表示画面を設定、表示する(ステップB2202)。
なお、遊技機情報表示画面は、図34(B)のテーブルに示す表示スタイル1または表示スタイル2のうち格納された遊技履歴情報に適合したスタイルで設定される。ここで、表示スタイル1は、遊技機1全体の大当りの履歴の詳細でない全体情報を表示するスタイルであり、表示スタイル2は、個々の大当りの詳細な情報を表示するスタイルである。なお、遊技情報として、遊技者が良く使用する好みの表示スタイルの情報(表示スタイル1または2)が、遊技履歴情報として遊技履歴格納領域113に格納されている場合には、その好みの表示スタイルで遊技機情報表示画面のスタイルを設定してもよい。遊技機情報表示画面は、変動表示装置35の表示部35aに表示される。
連動サービス利用中でない場合に(ステップB2201の判定が「N」)、主制御用マイコン710は、デフォルトの表示スタイルとしての表示スタイル1に対応した遊技機情報表示画面を設定、表示する(ステップB2203)。ステップB2202又はB2203の後に、主制御用マイコン710は、遊技者による表示終了操作があったか否か、演出ボタンSW751や入力部753からの入力により判定する(ステップB2204)。表示終了操作がない場合に(ステップB2204の判定の「N」)、遊技機情報閲覧処理は終了する。
表示終了操作がある場合に(ステップB2204の判定の「Y」)、主制御用マイコン710は、ステップB1314で設定した遊技機情報閲覧中情報(フラグ)をクリアし(ステップB2205)、変動表示装置35の表示部35aの客待ち画面を設定する(ステップB2206)。
〔遊技機情報表示画面〕
図35は、表示スタイル1の遊技機情報表示画面を示す。表示スタイル1は、遊技機1全体の遊技機情報として大当り履歴(遊技履歴)を全体的に示すものである。主制御用マイコン710は、遊技機1の大当り履歴に含まれる大当りの回数に応じて、表示スタイル1の中から図35(A)−(C)のタイプを選択する。
図35(A)は、各大当りの順番(No.)に対応して、大当りの図柄、大当りに要した変動回数(回転数)、リーチ演出の種類を一覧として示すタイプであり、大当りの回数が少ない場合に選択される。図35(B)は、各大当りの順番(No.)に対応して、大当りの図柄、大当りに要した変動回数(回転数)のみを一覧として示すタイプであり、大当りの回数が中程度の場合に選択される。図35(C)は、所定期間(例えば、一日)の大当り回数、確変回数を示すタイプであり、大当りの回数が多い場合に選択される。なお、遊技者が演出ボタン17を操作して演出ボタンSW751から入力があった場合などに、主制御用マイコン710は、表示スタイル1の中で図35(A)、(B)、(C)のタイプを切り換えることができる。
図36は、表示スタイル2の遊技機情報表示画面を示す。表示スタイル2は、個々の大当たりの内容を示すものである。図36(A)は、順番(No.)が1の大当りの内容を、図柄、大当りに要した変動回数(回転数)、リーチ種類、予告種類について示し、図36(B)は、順番(No.)が2の大当りの内容を同様に示す。なお、遊技者が演出ボタンを操作して演出ボタンSW751から入力があった場合などに、主制御用マイコン710は、順番(No.)に従って表示する大当りの内容を切り換えることができる。
〔遊技システムの動作〕
図37は、以上に詳述した遊技機1(パチンコ機100又は200)を含む遊技システム(図1)の動作を説明する図である。
携帯端末300(遊技者)は、ネットワークを通じて外部のサーバコンピュータ400にパスワードを発行するようパスワード発行要求を送信する。外部のサーバコンピュータ400は、遊技者(遊技者ID)に対応するパスワード情報を生成する。携帯端末300が通常の携帯電話又はスマートフォンであれば、遊技者は、携帯電話の製造番号や電話番号などから対応する遊技者IDが特定できる。携帯端末300がスマートフォンであれば、IDとパスワードに基づくログイン状態から遊技者IDが特定できる。
サーバコンピュータ400は、遊技者(ID)に対応した遊技情報をエンコードし組み込んだパスワードの情報を生成し、生成したパスワードの情報を携帯端末300(遊技者)に送信(開示)する。携帯端末300(遊技者)は、サーバコンピュータ400からパスワードを取得する。遊技機1は、後述の図38のようにパスワード受付手段120によってパスワードの受付を行い(ステップB1401−B1405に対応)、パスワードにエンコードされた遊技情報を遊技情報保持手段110に反映する(ステップB1406−B1409に対応)。
遊技者の遊技終了操作があった後に、後述の図39(C)のように、遊技機1は、識別コード表示手段140によって、遊技情報がエンコードされ遊技情報に対応する識別コードを生成し(ステップB1503−B1506に対応)、生成した識別コードを表示する(ステップB1507に対応)。遊技機1は、図39(D)のように遊技者の表示終了操作があった後、破棄すべき遊技情報を破棄する(ステップB1606―B1607に対応)。
携帯端末300(遊技者)は、識別コード取得手段301によって識別コードを取得し、サーバアクセス手段302によって識別コードからサーバコンピュータ400にアクセスする。サーバコンピュータ400は、識別コードをデコードして得られた遊技情報を遊技情報保存手段401に保存する。サーバコンピュータ400は、特典付与手段407によって遊技情報(遊技ポイントなど)に基づいて特典(画像データや音楽データ)を提供し、携帯端末300は特典をダウンロードする。
携帯端末300が遊技履歴閲覧要求をサーバコンピュータ400に送信すると、サーバコンピュータ400は、遊技者IDに対応する遊技履歴を遊技情報保存手段401に保存された遊技情報から抽出して生成する。サーバコンピュータ400は、遊技履歴を開示し、携帯端末300に送信して、携帯端末300は、遊技情報閲覧手段306(表示部等)によって送信された遊技情報を遊技者に閲覧させる。なお、サーバコンピュータ400は、同時に、メモリの遊技者情報管理領域(図40(B))に記憶された情報(遊技者IDと遊技機IDの対応付け情報)に基づいて、同じ遊技機を使用した遊技者の遊技履歴も開示し、携帯端末300に送信して閲覧可能にしてよい。
図38は、遊技開始時における遊技機1の変動表示装置35の動作、特に、遊技機1がパスワード受付手段120によってパスワードの受付を行う様子を示す。図38(A)では、変動表示装置35の表示部35aに客待ち画面が表示されている。次に、図38(B)のように、遊技者の演出ボタンの操作などにより連動サービス設定メニュー(「パスワード入力」と「遊技終了」)が表示部35aに表示される。
遊技者が操作ボタンや演出ボタンの操作などにより「パスワード入力」を選択、決定した場合に、図38(C)のように、パスワード入力画面が表示部35aに表示される。遊技者は入力部753などを介して携帯端末300が受信したパスワードを入力すると、主制御用マイコン710の制御により入力された文字が表示部35aに表示される(ステップB1402)。なお、主制御用マイコン710の制御によりアルファベットや数字の一覧を表示部35aに表示して、遊技者が入力する文字を一覧中から操作ボタンの操作などにより選択、演出ボタン17で決定する構成としてもよい。有効なパスワードが入力された場合に(ステップB1405)、主制御用マイコン710は、図38(D)のように、パスワードの受付が完了したことを知らせる表示を行い、さらに、パスワードをデコードして得られる予測結果情報(遊技ポイント)や、遊技ポイントから算出される遊技レベルを表示する。
図39は、遊技終了時における遊技機1の変動表示装置35の動作、特に、遊技機1が識別コード表示手段140によって識別コード(QRコード)を表示する様子を示す。図39(A)は、連動サービス利用中の遊技時において、変動表示装置35の表示部35aの様子を示す。図39(B)のように、遊技者の演出ボタンの操作などにより連動サービス設定メニュー(「パスワード入力」と「遊技終了」)が表示部35aに表示される。
遊技者の操作ボタンの操作などにより「遊技終了」を選択、決定した場合に、図39(C)のように、識別コードとしてQRコードが表示部35aに表示される。携帯端末300は、識別コード取得手段301によってQRコードを撮影(取得)して、サーバコンピュータ400に送信する。送信後に確認終了を演出ボタン17などの操作により決定すると表示終了操作の画面が表示部35aに表示される。図39(D)は、表示終了操作時の表示部35aの表示終了操作画面を示す。遊技者の操作ボタンの操作などにより表示部35aに表示されたメニュー(「YES」「NO」)のうち「YES」を選択、決定した場合に、遊技情報削除の了解があったとしてとして表示が終了され(ステップB1603)、図39(E)のように表示部35aに所定の表示がされ、図39(F)のように客待ち画面が設定される(ステップB1604)。その後、携帯端末300は、遊技情報閲覧手段306によって、サーバコンピュータ400の遊技情報保存手段401に記憶された遊技履歴を遊技者に閲覧させることができる。
〔管理情報(管理テーブル)〕
図40(A)は、遊技機1の遊技情報と入力されたパスワードと入力時間を対応付ける管理情報(管理テーブル)を示す。この管理テーブルは、遊技機1のメモリ(例えば、演出制御装置700のRAM711)に記憶される。管理テーブルにおいて、遊技情報保持手段(遊技情報保持領域)110に記憶された遊技情報のファイル名又は番号とパスワードと入力時間が記録されている。パスワードが入力された入力時間は、リアルタイムクロック(RTC)780によって取得される。
図40(B)の上段は、外部のサーバコンピュータ400において、遊技者IDと生成したパスワードとパスワードの生成時間を対応付ける管理情報(パスワード生成情報管理テーブル)を示す。パスワード生成情報管理テーブルは、サーバコンピュータ400のメモリのパスワード生成情報管理領域に記憶される。
図40(B)の下段は、外部のサーバコンピュータ400において、遊技者IDと識別コード(又は識別コード名)と対応する遊技機IDを対応付ける管理情報(遊技者情報管理テーブル)を示す。対応する遊技機IDは、識別コードが発行された遊技機のIDである。遊技者情報管理テーブルは、サーバコンピュータ400の遊技者情報管理手段405のメモリに記憶される。サーバコンピュータ400は、遊技者情報管理テーブルに基づいて、同じ遊技機を使用した遊技者の遊技履歴を遊技情報公開手段406を介して携帯端末300に送信して閲覧可能にできる。
(第1の実施の形態の効果)
本実施形態において、演出制御手段(演出制御装置700)は、遊技者に遊技の結果が報知される前に遊技の結果に関連する予告演出(リーチ演出、リーチ前後の予告演出、ステップアップ予告演出など)を実行する。予測受付手段(例えば、入力部753と、予測結果受付処理(ステップB1712)を実行する主制御用マイコン710)は、予告演出の実行に関連して、予告演出を実行した後の遊技の進行態様を予測した遊技者の予測結果を受け付ける。遊技情報保持手段110は、予測結果の正誤を示す所定の情報を含む遊技情報を保持する。識別情報表示手段(識別コード表示手段140)は、遊技情報保持手段に保持されている遊技情報に対応する識別情報(例えば、QRコード)を表示する。認証情報受付手段(パスワード受付手段120)は、識別情報表示手段により表示された識別情報に対応する遊技情報を遊技機に保持させるための認証情報(例えば、パスワード)の入力を受け付ける。演出制御手段は、認証情報受付手段によって認証情報を受け付けた場合に、認証情報に対応する遊技情報に基づいて予告演出を制御する。
従って、例えば、識別情報(例えば、QRコード)を外部のサーバコンピュータ400や携帯端末300等に送って識別情報に対応する遊技情報を保存しておき、外部のサーバコンピュータや携帯端末等から送られたこの遊技情報に対応する認証情報(例えば、パスワード)を遊技機に入力することにより、遊技の進行態様に対する予測結果の正誤を示す情報(遊技ポイント等)を次回以降の遊技に持ち越しできる。このため、遊技者が遊技を継続的に楽しむことができる。例えば、過去の予測結果が正しいものであったことに基づいて予告演出(リーチ演出、リーチ前後の予告演出、ステップアップ予告演出など)の内容が制御される場合には、継続して遊技を行うことに興味を抱かせやすい。
演出制御手段によって制御される予告演出には、遊技情報の内容に関わらず制御可能な予告演出(例えば、特殊リーチ演出以外のリーチ演出)と、遊技情報保持手段に予測結果の正誤を示す所定の情報が保持されている場合に制御可能な予告演出(例えば、特殊リーチ演出)と、が含まれる。従って、保持されている所定の情報が予測結果が正しいものであったことを示す情報であり、例えば予測結果が正しいものであったことが複数回ない場合に(遊技レベルが低い場合に)出現しないように予告演出(例えば、特殊リーチ演出)が制御されることで、遊技を重ねることに対して遊技者が興味を抱きやすくなる。
遊技価値制御手段(例えば、ステップB1906からB1914やステップB2108からB2111までの処理を行う主制御用マイコン710)は、予測結果が正しいものであった場合に、所定の情報として所定の遊技価値(例えば、遊技ポイント)を遊技情報保持手段110に保持させる。予告演出には、特別遊技状態となる特別結果が導出される信頼度が異なるように設定された複数の予告演出(例えば、リーチ演出、リーチ前予告演出、リーチ後予告演出など)が含まれる。遊技価値制御手段は、複数の予告演出のうち、いずれの予告演出が実行されたのかに応じて、遊技情報保持手段に保持させる遊技価値を制御する。従って、遊技においてどのような予告演出が出現したかによって、得られる遊技価値が異なるため、出現した予告演出ごとに、進行態様の予測が正しいものとなるかの重み(重要度)が異なり興趣が高まる。
複数の予告演出には、通常予告演出(例えば、リーチ前予告演出1、2、リーチ後予告演出1、2)と通常予告演出よりも特別結果となる信頼度が高い高信頼度予告演出(例えば、リーチ前予告演出3、リーチ後予告演出3)と、が含まれる。演出制御手段が通常予告演出を実行した後、予測受付手段が特別結果が導出されることを予測した遊技者の予測結果を受付け(ステップB2011)、且つ、予測結果が正しいものであった場合(ステップB2014)には、遊技価値制御手段は、遊技情報保持手段に保持させる遊技価値(例えば、遊技ポイント)を、演出制御手段が高信頼度予告演出を実行した場合よりも高いものに制御する(図32)。従って、信頼度の低い通常予告演出(例えば、リーチ前予告演出1、2、リーチ後予告演出1、2)が出現したにも関わらず、特別結果が導出されることを予測し、正しいものであった場合には高い遊技価値が得られるため、信頼度の低い予告演出が出現しても遊技者の興味を持続させることができる。
通常予告演出には、第1通常予告演出(例えば、リーチ前予告演出1(又は2))と、第1通常予告演出とは異なる第2通常予告演出(例えば、リーチ後予告演出2(又は1))と、が含まれる。演出制御手段は、特別結果が導出されない遊技においては、第1通常予告演出と第2通常予告演出が共に出現することを規制する一方、特別結果が導出される遊技においては、第1通常予告演出と前記第2通常予告演出が共に出現することを許容する(図28(B))。従って、信頼度の低い予告演出同士(例えば、リーチ前予告演出1とリーチ後予告演出2、又は、リーチ前予告演出2とリーチ後予告演出1)であっても、特別結果が導出される遊技でしか両方が出現することがないので、それを知っている遊技者は、信頼度の低い予告演出が出現したにも関わらず、特別結果が導出されることを正しく予測できることとなり、高い遊技価値を得ることができる。
始動入賞記憶手段(例えば、遊技制御装置600)は、始動入賞領域への遊技球の入賞に基づいて始動条件を成立させ、表示装置に複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームの実行に関連する乱数を抽出し、始動記憶として所定数を上限に記憶する。先読み判定手段(例えば、ステップB1206の処理を行う主制御用マイコン710)は、始動入賞記憶手段に始動記憶として記憶されている乱数から、始動記憶に基づく変動表示ゲームの実行情報を始動記憶に基づく変動表示ゲームが実行されるよりも前に判定する。先読み予告手段(ステップB1207(又はB1208)からB1211の処理を行う主制御用マイコン710)は、始動入賞記憶手段に記憶されている始動記憶に対する先読み判定手段の判定結果に基づく先読み予告を実行する。遊技価値制御手段は、先読み予告が実行された始動記憶に基づく変動表示ゲームにおいて予測結果が正しいものであった場合には、遊技情報保持手段に保持させる遊技価値を、先読み予告が実行されない場合よりも低いものに制御する(ステップB2109−B2110)。従って、先読み予告されていると正解するのが容易な場合があるので、遊技価値(例えば、遊技ポイント)を低くすることで公平な遊技価値の管理を行える。
遊技情報保持手段110に保持されている遊技情報に対応する識別情報(例えば、QRコード)を遊技者が情報端末(例えば、携帯端末300)に読み込ませることで、遊技情報が情報端末に記憶される。又は、遊技情報保持手段に保持されている遊技情報に対応する識別情報(例えば、QRコード)に基づいて、遊技者が情報端末によって外部サーバ(例えば、サーバコンピュータ400)へアクセスすることで、遊技情報が外部サーバに記憶される。従って、遊技情報の保存が容易であり、遊技を重ねることに対して遊技者の負担が少なくて済む。
(第1の実施の形態の変形例1)
上述の実施の形態では、遊技者が遊技進行態様(現在又は将来の遊技状態)を予測することに関して、予測テーマは、遊技結果が大当りか否か(特別遊技状態が発生するか否か)であった。しかし、変形例1においては、予測テーマが、変動パターンの種類や現在の遊技状態に応じて変化する。
図41は、変形例1に係る予測結果受付演出設定処理(ステップB1812)のフローチャートを示す。図41において、図29の予測結果受付演出設定処理と同じ内容のステップには同じ符号(番号)を付して説明を省略する。図41において、図29のステップB1901、B1909、B1912が削除されている。即ち、図29と異なり、連動サービス利用中であるか否かに関わらず、予測結果受付演出を実行するか否かステップB1914で判断される。予測結果受付演出実行抽選テーブルは、リーチ前後の予告演出が全く実行されない場合に抽選テーブル1が、一回でも実行される場合には抽選テーブル2が設定される。また、図41において、図29の予測結果受付演出設定処理のステップB1915の代わりにステップB1916とB1917が設けられている。
予測結果受付演出を実行する場合に(ステップB1914の判定が「Y」)、主制御用マイコン710は、予測テーマを設定する予測テーマ設定処理を実行する(ステップB1916)。続いて、主制御用マイコン710は、設定した予測テーマに対応する予測結果受付演出実行フラグをオンに設定して、メモリ(RAM711)の対応する所定領域にセーブする(ステップB1917)。このため、図30の予測結果受付処理において、主制御用マイコン710は、予測テーマに対応する予測受付中表示を設定する(ステップB2006)。なお、予測テーマ設定処理の詳細については、図42にて後述する。
〔予測テーマ設定処理〕
続いて、前述した予測結果受付演出設定処理における予測テーマ設定処理(図41のステップB1917)の詳細について説明する。図42は、本発明の変形例1の予測テーマ設定処理の手順を示すフローチャートである。なお、予測テーマを変化させる変形例1の前提として、確変大当りする場合でも、図13(A)のように確変が認識できる確変図柄(飾り図柄3、7)でリーチがかかる割合は低くされる。
主制御用マイコン710は、まず、変動が大当り変動か否か判定し(ステップB2301)。大当り変動の場合に(ステップB2301の判定が「Y」)、主制御用マイコン710は、変動が確変大当りの変動であるか否か判定する(ステップB2302)。主制御用マイコン710は、確変大当りの変動でない場合に(ステップB2302の判定が「N」)、予測テーマ決定テーブル1を設定し、確変大当りの変動である場合に(ステップB2302の判定が「Y」)、予測テーマ決定テーブル2を設定する。
一方、大当り変動でない場合に(ステップB2301の判定が「N」)、主制御用マイコン710は、現在の遊技状態が潜伏確変中であるか否か判定し(ステップB2305)、潜伏確変中でない場合に(ステップB2305の判定が「N」)、予測テーマ決定テーブル3を設定し、潜伏確変中である場合に(ステップB2305の判定が「Y」)、予測テーマ決定テーブル4を設定する。
ステップB2303―B2306のいずれかの後、主制御用マイコン710は、設定された予測テーマ決定テーブルに基づいて、乱数による抽選を行って、予測テーマを決定する(ステップB2308)。
図43(A)−(D)は、それぞれ、予測テーマ決定テーブル1−4を示す。予測テーマの種類として、「確変大当りか否か」、「大当りか否か」、「SPリーチに発展するか否か」、「潜伏確変中か否か」、「機種名は○○か否か」がある。予測テーマ決定テーブルに示す選択率(当選率)で、抽選により予測テーマが決定される。他の予測テーマとして、リーチの種類とリーチ前後の予告が対応している場合には、対応が分かっていれば確実に正解できるため、リーチ種類を予測させるものでもよい。
なお、予測テーマ「機種名は○○か否か」は、遊技機1の機種名を当てさせるもので、正解させることが容易である。このため、この予測テーマは、大当りがほぼ確定する特殊リーチ(プレミアムリーチ)演出時において、高い遊技レベル(遊技ポイント)の特典として出題(表示)される。その他、特殊リーチ(プレミアムリーチ)演出時に予測テーマが「大当りか否か」である場合に、高い遊技レベルの特典として予測受付中の表示(図33(C)参照)を予測の答えを教える意図で「大当り」「大当り」としてもよい。これら特典は、遊技者の遊技を継続する動機となる。また、「潜伏確変中か否か」について、正解又は不正解の報知(ステップB2105又はB2102)は、所定の回数の変動表示ゲームが行われた後、大当り変動発生時、サーバコンピュータ400へのアクセス時(識別コード生成時)などに行ってもよい。
なお、予測テーマ「確変大当りか否か」「大当りか否か」の選択率は、大当り変動である場合に選択される予測テーマ決定テーブル1、2において、大当り変動でない場合に選択される予測テーマ決定テーブル3、4よりも高く設定されている。逆に、予測テーマ「SPリーチに発展するか否か」「潜伏確変中か否か」の選択率は、予測テーマ決定テーブル3、4において、予測テーマ決定テーブル1、2よりも高く設定されている。
潜伏確変中である場合に予測テーマが「潜伏確変中か否か」であることは適切であるため、この場合に選択される予測テーマ決定テーブル4において、予測テーマ「潜伏確変中か否か」の選択率が最も高く設定されている。確変大当り変動である場合に予測テーマが「確変大当りか否か」であることは適切であるため、この場合に選択される予測テーマ決定テーブル2において、予測テーマ「確変大当りか否か」の選択率が最も高く設定されている。なお、確変図柄(飾り図柄3、7)でリーチがかかった場合に、予測テーマ「確変大当りか否か」が選択されると、単純に大当りか否かを予測させることと等しいので、主制御用マイコン710は、予測テーマを「確変大当りか否か」から「大当りか否か」に差し替えてもよい。
予測テーマごとに図32のようなポイント数設定テーブルが設けられて、付与ポイント数は予測テーマに応じて設定される。この場合、予測結果受付処理の前に潜伏確変の期待度が高いことや潜伏確変確定であることが演出で報知されるなら、ポイント数は付与されないか低めに設定されるようにする。
〔第1の実施の形態の変形例1の効果〕
変形例1において、変動の種類や遊技状態に応じて予測テーマが変えられる。従って、変動の種類や遊技状態に応じて適切な予測テーマが選択される。また、遊技者が予測することに飽きてしまうことを防止できる。
(第1の実施の形態の変形例2)
上述の実施の形態では、リーチ後予告演出終了後のタイミングで予測テーマが出題されるとともに遊技者の予測結果が受付けられ(図33(C))、遊技結果が正解の場合に付与される付与ポイント数は、遊技結果とリーチ前後の予告(演出)の有無に応じて付与ポイント数設定テーブルに基づいて決定された。しかし、変形例2においては、予測テーマは、変動開始時に表示(出題)され、遊技結果が正解の場合に付与される付与ポイント数は、遊技者の予測入力操作(ステップB2010)のタイミング(回答時期)に応じて決定される。なお、予測入力操作のタイミングは、ステップB2007の更新タイマで計測できる。
このため、変形例2においては、予測結果受付処理(図30)における予測結果受付の実行タイミング(ステップB2004)は、リーチ成立後やリーチ後予告演出終了後ではなく、変動開始時になる。また、上述の実施の形態の予測結果受付演出設定処理(図29)において、リーチ前後の予告の有無で予測結果受付演出(ひいては予測結果受付処理)の実行確率が変えられたが、変形例2においては、予測結果受付演出(ひいては予測結果受付処理)の実行確率は100%であり(即ち、ステップB1901からB1914の処理を行わず)、予測結果受付演出実行フラグをオンにセットする(ステップB1915)。
図44は、付与ポイント数と遊技者の予測入力操作(ステップB2010)のタイミング(回答時期)の関係を示す。付与ポイント数は、予測入力操作が遅くなるほど、低くなる。即ち、変動表示ゲームの演出の進行に合わせてポイント数は低下する。具体的には、予測入力操作のタイミングが、予測のヒントとなる演出(リーチ前予告演出、リーチ演出、リーチ後予告演出、SPリーチへの発展がある場合にはさらにSPリーチ演出、SPリーチ中予告演出)の実行タイミングより遅くなる度に、付与ポイント数は、所定値(例えば1)だけ減少していく。なお、変動開始時に最高点となる初期設定ポイントを表示する場合には、初期設定ポイントが大きいことで、SPリーチまで発展することの予告として使用できる。
〔第1の実施の形態の変形例2の効果〕
変形例2において、予測テーマは、変動開始時に表示(出題)され、遊技結果が正解の場合に付与される付与ポイント数は、遊技者の予測入力操作(ステップB2010)のタイミング(回答時期)が遅くなるほど低くなる。このため、予測入力操作が予測のヒントとなる演出のあったタイミングより遅れる度に、付与ポイント数を減少できる。従って、予測が容易になるに応じて付与ポイント数は減少して、適切な付与ポイント数を付与できる。
(第2の実施の形態)
図45は、第2の実施の形態の遊技システム全体の構成を示すブロック図である。
〔遊技システム構成〕
第2の実施の形態の遊技システムにおいて、第1の実施の形態と異なり、遊技機1(パチンコ機100、200)は、設定情報登録手段150と、遊技情報保持手段110(メモリ)において設定格納領域114を備える。また、第2の実施の形態の遊技システムにおいて、第1の実施の形態と異なり、携帯端末300は設定情報登録手段308を備える。なお、後述するように、第2の実施の形態において、遊技情報反映処理(ステップB1304)と演出詳細設定処理(ステップB1705)は、第1の実施の形態と異なる。他の構成は、第1の実施の形態と同様であるため、詳細に説明しない。
遊技機1の設定情報登録手段150は、遊技者の操作に応じて、遊技機1の光源(LED等)の輝度や上下スピーカ10a、10bの音量など各種設定を主制御用マイコン710に登録(入力)し、設定内容に関する設定情報を設定格納領域114に送る。光源は、例えば、照明ユニット8や枠装飾装置21に設けられるものである。入力部753が、設定情報登録手段150を兼ねてもよい。設定格納領域114は、設定情報を遊技情報として記憶する。遊技機1の各部は、設定内容に応じて、動作する。なお、遊技終了時に、設定情報も遊技情報の一部として識別コード(QRコード)にエンコードされ、携帯端末300を介してサーバコンピュータ400に送信され、遊技情報保存手段401に記憶される。
携帯端末300の設定情報登録手段308も、設定情報登録手段150と同様に、遊技機1の各種設定の登録(入力)を行う。設定情報登録手段308は、コントローラと操作部などから構成できる。設定情報登録手段308の設定情報は、遊技者の携帯端末300の操作によって携帯端末300からサーバコンピュータ400に送信され、遊技者情報管理手段405のメモリに格納される。遊技者が携帯端末300を介してパスワード発行要求をサーバコンピュータ400に送信すると、サーバコンピュータ400のパスワード生成手段402は、遊技情報保存手段401から取得した遊技情報と遊技者情報管理手段405のメモリに格納された設定情報をエンコードしたパスワードを生成し、遊技情報と設定情報に対応するこのパスワードを携帯端末300に対して発行(送信)する。遊技者は、携帯端末300に送信されたパスワードを設定情報登録手段150を介して遊技機1に入力する。なお、本実施形態において、携帯端末300の代わりにパーソナルコンピュータ等の固定式の端末500を使用して、遊技機1の各種設定を行ってもよい。
図46(A)は、遊技者が、遊技機1の設定情報登録手段150を介して遊技機1の設定を行う状況を示す。図38(B)と同様に、連動サービス設定メニュー(「パスワード入力」と「遊技終了」と「個人データ入力」)が、遊技者の演出ボタンの操作などによって、変動表示装置35の表示部35aに表示される。遊技者は、操作ボタンや演出ボタンの操作などにより「個人データ入力」を選択、決定した場合に、表示部35aに入力画面が表示される。そして、遊技者は、設定情報登録手段150を介して、各種設定を行う。
図46(B)は、携帯端末300が、設定情報登録手段308で設定した設定情報をサーバコンピュータ400に接続して送信した状況を示す。サーバコンピュータ400から設定の確認情報が携帯端末300に送られて表示されている。図46(C)は、携帯端末300以外の固定式の端末500(パーソナルコンピュータ)が、設定した設定情報をネットワークを介してサーバコンピュータ400に接続して送信した状況を示す。サーバコンピュータ400から設定の確認情報が端末に送られて表示されている。
図47は、遊技機1において遊技情報保持手段110の設定格納領域114やサーバコンピュータ400の遊技情報保存手段401に格納された設定情報のテーブルを示す。サーバコンピュータ400に格納される設定情報として、複数のホールに対応して設定されたものが格納されてもよい。設定情報の項目として「音量設定情報」「ランプ輝度設定情報」「液晶輝度設定情報」「身体情報(身長情報)」「予告指定箇所」「性別情報」「年齢情報」「出身地情報」が対応する保持領域にある。なお、後述のように身体に光を投影する場合に光の色を変更するよう制御するために、服の色も別途設定、格納可能な構成としてもよい。
音量設定情報とは、上下スピーカ10a、10bの音量の設定情報である。輝度設定情報は、ランプとしての光源(LED)の輝度の設定情報である。液晶輝度設定情報は、液晶の表示部35aの輝度の設定情報である。身体情報(身長情報)、性別情報、年齢情報、出身地情報は、遊技者に関する個人情報である。予告指定箇所と身体情報(身長情報)は、投影予告に使用される情報であるが、後述する。身体情報(身長情報)は、ホールによって椅子の高さが異なるため、遊技者が設定情報登録手段150を介して微調整してもよい。
なお、「性別情報」「年齢情報」「出身地情報」は、個人情報保護のため、外部装置(携帯端末300及びそれ以外の端末)でのみ設定できるが、それ以外の項目は、遊技機1と外部装置から共通に設定できる構成とする。「身体情報(身長情報)」の代わり「座高」を使用してもよい。「出身地情報」は、遊技機1や携帯端末の300の表示部に表示されるテロップを方言を用いて表示するなどのために使用できる。
図48のように、固定式の端末500(パーソナルコンピュータ)が、ネットワークを介してサーバコンピュータ400に接続して、インタラクティブに各種設定を行う状況を示す。図48(A)(B)のように、最初に、サーバコンピュータ400からその日遊技した遊技機に設定を行うか否かが優先的に確認される。次に、図48(C)のように固定式の端末500では、表示部が大きいため、所定の設定用プログラムにより仮想的な遊技機を表示させ、実際にどのように光るかなどを映像でシュミレーションし、好みの光量などを遊技者に設定させる。
〔遊技情報反映処理〕
次に、第2の実施の形態に係る遊技情報反映処理(図20のステップB1304)の詳細について説明する。図49は、第2の実施の形態の遊技情報反映処理の前半の手順を示すフローチャートであり、図50は、第2の実施の形態の遊技情報反映処理の後半の手順を示すフローチャートである。図49及び図50において、新たにステップB2501〜B2509が設けられているが、第1の実施の形態の遊技情報反映処理(図21)と同じ内容のステップには同じ符号(番号)を付して説明を省略する。
主制御用マイコン710は、まず、設定情報登録手段150が設定情報を登録(入力)中か否か、後述の設定情報登録中フラグ(ステップB2504)に基づいて判定する(ステップB2401)。設定情報登録中である場合に(ステップB2401の判定が「Y」)、主制御用マイコン710は、登録(入力)が完了したか判定する(図50で後述のステップB2505)。
設定情報登録中でない場合に(ステップB2401の判定が「N」)、主制御用マイコン710は、ステップB1401からB1405の処理を第1の実施の形態の遊技情報反映処理(図21)と同様に行う。そして、入力されたパスワードが有効な場合(ステップB1405の判定結果が「Y」)であれば、主制御用マイコン710は、ステップB1406からB1409の処理を第1の実施の形態の遊技情報反映処理(図21)と同様に行った後、図50のステップB2501に分岐する。
一方、パスワードの入力が確定していない場合(ステップB1403の判定結果が「N」)や、入力されたパスワードが有効なものでない場合(ステップB1405の判定結果が「N」であれば)であれば、主制御用マイコン710は、図50の「RET」へ分岐して遊技情報反映処理を終了する。
図50のステップB2501に分岐した場合は、主制御用マイコン710は、まず、ステップB1404の入力されたパスワードに対応する設定情報があるか確認し(ステップB2501)、設定情報が設定格納領域114にあるか否か判定する(ステップB2502)。設定情報が設定格納領域114にある場合に(ステップB2502の判定が「Y」)、主制御用マイコン710は、入力されたパスワードに対応する設定情報に基づいて演出設定パラメータを設定し(ステップB2507)、第1の実施の形態の遊技情報反映処理(図21)と同様に、遊技情報反映処理中情報のクリア(ステップB1410)と、連動サービス利用中情報の設定(B1411)の処理を行って、遊技情報反映処理を終了する。
ここでの演出設定パラメータ(第二の設定パラメータ)は、ステップB1408において設定された演出設定パラメータ(第一の設定パラメータ)と異なるもので、例えば、設定情報で設定された「音量」「ランプ輝度」「予告指定箇所」などを後述の投影予告時に実現するためのパラメータや投影予告に付随する演出(表示部35aでの演出など)のパラメータなどである。
一方、設定情報が設定格納領域114にない場合(ステップB2502の判定が「N」)に、主制御用マイコン710は、設定登録を開始するか否か判定する(ステップB2503)。図46(A)のように、操作ボタンや演出ボタンの操作などにより「個人データ入力」が選択、決定された場合に、設定登録を開始すると判定してよい。主制御用マイコン710は、設定登録を開始しない場合(ステップB2503の判定が「N」)に、デフォルトで設定してある設定情報に基づいて演出設定パラメータ(第二の設定パラメータ)を設定する(ステップB2509)。その後、第1の実施の形態の遊技情報反映処理(図21)と同様に、遊技情報反映処理中情報のクリア(ステップB1410)と、連動サービス利用中情報の設定(B1411)の処理を行って、遊技情報反映処理を終了する。
主制御用マイコン710は、設定登録を開始する場合に(ステップB2503の判定が「Y」)、設定情報登録中フラグをオンに設定して、メモリ(RAM711)の所定領域にセーブし(ステップB2504)、設定登録(入力)が終了したか判定する(ステップB2505)。設定情報登録手段150からの入力が所定時間途絶えた場合や終了操作があった場合に、設定登録(入力)が終了したと判定してよい。主制御用マイコン710は、設定登録が終了していない場合には(ステップB2505の判定が「N」)、遊技情報反映処理を終了する。そして、設定登録が終了した場合には(ステップB2505の判定が「Y」)、登録された設定情報を設定格納領域114に格納し(ステップB2506)、登録された設定情報に基づいて演出設定パラメータを設定する(ステップB2508)。その後、第1の実施の形態の遊技情報反映処理(図21)と同様に、遊技情報反映処理中情報のクリア(ステップB1410)と、連動サービス利用中情報の設定(B1411)の処理を行って、遊技情報反映処理を終了する。
〔演出詳細設定処理〕
次に、第2の実施の形態に係る演出詳細設定処理(図24のステップB1705)の詳細について説明する。図51は、第2の実施の形態の演出詳細設定処理の手順を示すフローチャートである。図51において、新たにステップB2601とB2602が設けられているが、それ以外は第1の実施の形態の演出詳細設定処理(図25)と同じ内容のステップであり同じ符号(番号)を付して説明を省略する。
主制御用マイコン710は、ステップB1801からB1811の処理を第1の実施の形態の演出詳細設定処理(図25)と同様に行った後、主制御用マイコン710は、投影予告を実行するか否か判定する(ステップB2601)。乱数による抽選や演出パターンに対応させて、実行するか決定される。投影予告を実行しない場合に(ステップB2601の判定が「N」)、主制御用マイコン710は、予測結果受付演出設定処理を実行する(ステップB1812)。投影予告を実行する場合に(ステップB2601の判定が「Y」)、主制御用マイコン710は、ステップB2507−B2509のいずれかで設定された演出設定パラメータ(第二の設定パラメータ)を用いて、登録された設定情報に基づく投影態様を設定する(ステップB2602)。その後、主制御用マイコン710は、予測結果受付演出設定処理を実行する(ステップB1812)。主制御用マイコン710が投影予告に用いる光源(LED)以外の他のランプの発光を抑えるように、演出設定パラメータは設定されていてよい。また、主制御用マイコン710が表示部35aに投影中であることや投影箇所を報知する演出など、投影態様に対応する演出を行うように演出設定パラメータは設定されていてよい。
〔投影予告(投射予告)〕
投影予告(投射予告)は、正誤報知設定処理(図31)のステップB2102又はB2105における予測結果の正解発表(予測結果の正誤の報知)時において実行され、予測結果の正誤を光の投影により行うものであってよい。また、投影予告は、大当りなどの予告として使用されてもよい。
図52は、予測結果の正解発表時において実行される投影予告の投影態様を示す。図52(A)は、上皿ユニット11の演出ボタン17の上方にある光源900から図形や文字などの模様(画像)を投影する様子を示す。光源900は、上皿ユニット11と同程度またはそれ以上に開閉枠4から突出して、上皿ユニット11の演出ボタン17に向けて光(単色光でよい)を照射(投射)する。光源900は、開閉枠4から突出させるように形成した照明ユニット8内に配置されてもよい。光源900は、透明部材で形成された保持部910で保持される。演出制御装置700は、主制御用マイコン710や制御回路によって光源900が制御できるように構成されている。一例として、光源900は、液晶プロジェクタなどで用いられる既知の方法により、LED、レンズ、液晶パネルなどの光学部材により指向性のある光を照射して、模様(画像)を投影する。この場合に、液晶パネルにVDP730から画像信号(映像信号)を液晶パネルに送るように構成すれば、種々の模様(画像)を投影できる。
図52(B)は、図形や文字などの模様を、遊技者の手に投影する様子を示す。遊技者は、演出ボタン17を目印にして手を差し出す。演出ボタン17の表面部が光を強く反射しない半透過部材で構成されており演出ボタン17に模様が投影されても認識し難いため、模様は遊技者の手に投影される。なお、上皿ユニット11に光を検出するセンサを設けて、センサが光を検出している場合には、模様が手に投影されていないため光を照射しないよう主制御用マイコン710等が光源900を制御してよい。
図52(C)は、投影される模様(図形)を示す。予測結果が正解の場合には、例えば、丸の形状の模様が投影され、予測結果が不正解の場合には、例えば、×(バツ)の形状の模様が投影される。なお、予測結果が正解の場合には、ポイント数に対応する数字を模様として投影してもよい。
図53(A)のように、主制御用マイコン710等が光を演出ボタン17に照射するよう光源900を制御して、遊技者に演出ボタン17を押下げることを促してよい。図53(B)のように、演出ボタン17の押下げを検出してから模様を投影するよう、主制御用マイコン710等が光源900を制御してよい。
図54は、投影予告の予告指定箇所がある場合の投影予告の投影態様を示す。主制御用マイコン710等は、設定情報で設定された「予告指定箇所」に光を照射するよう、光源900を制御してよい。また、設定情報に「服の色」の情報があれば、主制御用マイコン710等は、遊技者の服の色に合わせて、光源900の光の色を制御してよい。図54(A)のように遊技者の上半身に向けて、模様(画像)が投影されてよい。その場合に、主制御用マイコン710は、設定情報で設定された「予告指定箇所」と「身体情報(身長情報)」を使用して、光源900の光の照射方向を制御する。図54(B)のように遊技者の腕や肩などに向けて、模様が投影されてよい。なお、図54(A)(B)のように遊技者の身体に向けて、模様が投影される場合に、鏡など反射面を有する可動役物が遊技機1に設けられ、主制御用マイコン710はこの可動役物を模様の投影時に作動して、遊技者に身体に映った模様を視認させてよい。
図55は、大当りの予告などする場合の投影予告の投影態様を示す。図55(A)(B)のように、主制御用マイコン710等が光源900からの光の照射範囲(斜線部)や光の色を制御してよい。特に、大当りなどの予告する場合に、光の照射範囲が上皿ユニット11の上皿11aの遊技球であれば、遊技者の期待感を高めることができる。また、大当りの予告する場合に、図55(C)のように、球抜きを示唆するために、光の照射範囲が球抜き操作部920に対応するように制御されてもよい。これによっても、遊技者の期待感を高めることができる。その他に、確変遊技状態や特別遊技状態(大当りラウンド中)において、これから打ち出す球を光で照射すれば、これから打ち出す球への期待感を増幅できる。また、大当りの予告する場合に、遊技者の上半身に「大当り」「激熱」などの文字を映してもよい(図54(A)参照)。
(第2の実施の形態の効果)
本実施形態において、遊技機1の設定内容に関する設定情報が、設定情報登録手段150又は308を介して、遊技情報保持手段110の設定格納領域114に格納される。演出制御手段は、設定情報に基づいて投影予告を行う。従って、遊技者の好みに応じた投影予告を行うことができる。また、遊技者は、設定情報登録手段308を備える情報端末(例えば、携帯端末300)からも外部のサーバを介して遊技機1の設定ができるため、利便性が高い。
なお、今回開示した上記の各実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではない。例えば、遊技機をパチンコ機として説明したが、遊技機がスロットマシン(パチスロ機)であってもよい。この場合に、パチンコ機と同様に予告演出後に遊技者が遊技の進行態様を予測するが、例えば「ビッグボーナス」や「小役」を予測する構成としてよい。
また、本発明の範囲は前述した発明の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び内容の範囲でのすべての変更が含まれることが意図される。