JP5657395B2 - 有効性のある抗がん剤としてのキナゾリン結合ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピンハイブリッド及びその作製方法 - Google Patents

有効性のある抗がん剤としてのキナゾリン結合ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピンハイブリッド及びその作製方法 Download PDF

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Description

本発明は、有効性のある抗がん剤としてのキナゾリン結合ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピンハイブリッド及びその作製方法に関し、特に、抗がん剤として有用なさまざまな脂肪族鎖長を有する7−メトキシ−8−{置換(4−ピペラジノキナゾリン)アルキル]オキシ}−(11aS)−1、2、3、11a−テトラヒドロ−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オンに関する。これらキナゾリン結合ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピンハイブリッドの構造式は以下の通りである。
Figure 0005657395
n=3−6、8及びR及びRはR=H、R=H又はR=CHO、R=CHO又はR=CHO及びR=COからなるグループより選択される。
ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン抗腫瘍性抗生物質は、アントラマイシン型の化合物として通常知られている。過去数年、新規なピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン(PBDs)の開発が注目されている。これら抗生物質はDNAと共有結合的に反応して、N10−C11部位で、求電子イミンと酸解離性アミナール結合することにより二本鎖DNAの副溝内に存在するN2−グアニン付加物を形成する (Kunimoto, S.; Masuda, T.; Kanbayashi, N.; Hamada, M.; Naganawa, H.; Miyamoto, M.; Takeuchi, T.; Unezawa, H. J. Antibiot., 1980, 33, 665.; Kohn, K. W. and Speous, C. L. J. Mol. Biol., 1970, 51, 551.; Hurley, L. H.; Gairpla, C. and Zmijewski, M. Biochem. Biophys. Acta., 1977, 475, 521.; Kaplan, D. J. and Hurley, L. H. Biochemistry, 1981, 20, 7572)。3本の塩基対を跨ぐB型二本鎖DNAの副溝の曲率に沿うように分子は右巻きとなっている。最近の研究によると、C−8部位での2本のPBD結合体により、DNAの架橋を可能にするビスファンクショナルアルキル化剤が生成されることが分かった(Thurston, D. E.; Bose, D. S.; Thomson, A. S.; Howard, P. W.; Leoni, A.; Croker, S. J.; Jenkins, T. C.; Neidle, S. and Hurley, L. H. J. Org. Chem. 1996, 61, 8141)。
Figure 0005657395
最近、不活性プロパンジオキシリンカーによりC−8部位に結合され、2本のC2−エキソメチレン置換DC−81サブユニットからなるPBD二量体が開発された(Gregson, S. J.; Howard, P. W.; Hartely, J. A.; Brooks, N. A.; Adams, L. J.; Jenkins, T. C.; Kelland, L. R. and Thurston, D. E. J. Med. Chem. 2001, 44, 737)。大きなDNA結合能力及び有効な抗腫瘍作用を有する非架橋型混合イミン−アミドPBD二量体を合成したが(Kamal, A.; Ramesh, G. Laxman, N.; Ramulu, P.; Srinivas, O.; Neelima, K.; Kondapi, A. K.; Srinu, V. B.; Nagarajaram, H. M. J. Med. Chem. 2002, 45, 4679)、最近、大きなDNA結合能力及び有効な抗腫瘍作用を有する新規なピロロベンゾジアゼピン(PBD)ハイブリッドを合成した(Kamal, A.; Srinivas, O.; Ramulu, P.; Ramesh, G.; Kumar, P. P. Bioorg. Med. Chem. Lett. 2003, 13, 3577)。
自然発生ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピンは、ストプレトミセス種に由来する抗腫瘍抗生物質のグループに属する。最近、DNAの特異系列を認め、それに結合するPBDシステムの開発にはずみがついた。自然発生PBDの例として、アントラマイシン、DC−81、トマイマイシン、シビロマイシン、及びネオトラマイシンなどが挙げられる。
しかしながら、これら抗生物質の臨床効果は、難水溶性、心血管系毒性、薬剤耐性及び代謝的不活性化等の様々な限界によって阻害される。
[発明の目的]
本発明の主な目的は、抗腫瘍薬剤として有用な新規なキナゾリン結合ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピンハイブリッドを提供することである。
本発明の更なる目的は、キナゾリン結合ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピンハイブリッドの作製方法を提供することである。
[発明の要約]
従って、本発明は一般式5で表される新規なキナゾリン結合ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピンハイブリッドを提供する。
Figure 0005657395
n=3−6、8であり、RおよびRはR=H、R=H又はR=CHO、R=CHO又はR=CHO及びR=COからなるグループより選択されるものとする。
本発明の一実施形態によると、請求項1に記載の新規なキナゾリン結合ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピンハイブリッドは以下の化合物のグループによって表される:
7−メトキシ−8−{[−3−(4−ピペラジノキナゾリン]プロピル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5a)
7−メトキシ−8−{[−4−(4−ピペラジノキナゾリン]ブチル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5b);
7−メトキシ−8−{[−5−(4−ピペラジノキナゾリン]ペンチル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5c);
7−メトキシ−8−{[−6−(4−ピペラジノキナゾリン]ヘキシル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5d);
7−メトキシ−8−{[−8−(4−ピペラジノキナゾリン]オクチル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5e);
7−メトキシ−8−{6,7−ジメトキシ[−3−(4−ピペラジノキナゾリン]プロピル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5f);
7−メトキシ−8−{6,7−ジメトキシ[−4−(4−ピペラジノキナゾリン]ブチル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5g);
7−メトキシ−8−{6,7−ジメトキシ[−5−(4−ピペラジノキナゾリン]ペンチル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5h);
7−メトキシ−8−{6,7−ジメトキシ[−6−(4−ピペラジノキナゾリン]ヘキシル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5i);
7−メトキシ−8−{6,7−ジメトキシ[−8−(4−ピペラジノキナゾリン]オクチル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5j);
7−メトキシ−8−{7−エトキシ,6−メトキシ[−3−(4−ピペラジノキナゾリン]プロピル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5k);
7−メトキシ−8−{7−エトキシ,6−メトキシ[−4−(4−ピペラジノキナゾリン]ブチル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5l);
7−メトキシ−8−{7−エトキシ,6−メトキシ[−5−(4−ピペラジノキナゾリン]ペンチル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5m);
7−メトキシ−8−{7−エトキシ,6−メトキシ[−6−(4−ピペラジノキナゾリン]ヘキシル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5n);
7−メトキシ−8−{7−エトキシ,6−メトキシ[−8−(4−ピペラジノキナゾリン]オクチル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5o)。
本発明の更に他の実施形態によると、キナゾリン結合ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピンハイブリッドの典型的な化合物は以下の構造式で表される。
Figure 0005657395
更に他の実施形態によると、新規なキナゾリン結合ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピンハイブリッドは、肺癌(Hop−62)、頸癌(SiHa)、乳癌(MCF7、Zr−75−1)、大腸癌(Colo205)、前立腺癌(DU145、PC3)及び口腔癌(DWD、HT1080)からなるグループより選ばれたヒトの癌細胞株に対して、インビトロでの抗がん/抗腫瘍作用を発揮する。
更に他の実施形態によると、IC50のColo205に対するインビトロ活性に使用されるキナゾリン結合ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピンハイブリッドの濃度は、少なくとも48時間の暴露期間において12〜80μmの範囲である。
更に他の実施形態によると、IC50のDU145に対するインビトロ活性に使用されるキナゾリン結合ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピンハイブリッドの濃度は、少なくとも48時間の暴露期間において15〜80μmの範囲である。
更に他の実施形態によると、IC50のDWDに対するインビトロ活性に使用されるキナゾリン結合ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピンハイブリッドの濃度は、少なくとも48時間の暴露期間において6〜80μmの範囲である。
更に他の実施形態によると、IC50のHoP62に対するインビトロ活性に使用されるキナゾリン結合ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピンハイブリッドの濃度は、少なくとも48時間の暴露期間において13〜40μmの範囲である。
更に他の実施形態によると、IC50のHT1080に対するインビトロ活性に使用されるキナゾリン結合ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピンハイブリッドの濃度は、少なくとも48時間の暴露期間において6〜30μmの範囲である。
更に他の実施形態によると、IC50のMCF7に対するインビトロ活性に使用されるキナゾリン結合ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピンハイブリッドの濃度は、少なくとも48時間の暴露期間において23〜80μmの範囲である。
更に他の実施形態によると、IC50のPC3に対するインビトロ活性に使用されるキナゾリン結合ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピンハイブリッドの濃度は、少なくとも48時間の暴露期間において5〜約80μmの範囲である。
更に他の実施形態によると、IC50のSiHaに対するインビトロ活性に使用されるキナゾリン結合ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピンハイブリッドの濃度は、少なくとも48時間の暴露期間において19〜約80μmの範囲である。
更に他の実施形態によると、IC50のZr−75−1に対するインビトロ活性に使用されるキナゾリン結合ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピンハイブリッドの濃度は、少なくとも48時間の暴露期間において16〜約80μmの範囲である。
更に本発明は、キナゾリン結合ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピンハイブリッド、その誘導体、類似体、塩基、又はその混合物を、医薬的に好ましいキャリア、アジュバント、及び添加剤と共に含む医薬組成物を提供する。
本発明の更に他の実施形態によると、使用されるキナゾリン結合ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピンハイブリッドは一般式5で表される。
Figure 0005657395
n=3、4、5、6、8
及びRは、R=H、R=H又はR=CHO、R=CHO又はR=CHO及びR=COからなるグループより選択される。
更に本発明は式5で表されるキナゾリン結合ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピンハイブリッドの作製方法を提供する。
Figure 0005657395
n=3、4、5、6、8
及びRは、R=H、R=H又はR=CHO、R=CHO 又はR=CHO及びR=COからなるグループより選択される。
上記方法は
a)式1で表される(2S)−N−[(n−ブロモアルキルオキシ)−5−メトキシ−2−ニトロベンゾイル)]ピロリジン−2−カルボキシアルデヒドジエチルチオアセタール
(n=3〜6及び8)と、
Figure 0005657395
式2a−cの化合物から選択される置換及び非置換4−ピペラジノキナゾリン誘導体とを反応させる工程と、
Figure 0005657395
2a−c
ここで、還流温度の非プロトン性有機溶媒中、マイルドな無機塩基の存在下、R、及びRはH、H又はCHO、CHO又はCHO、COからなるグループより選択し、結果として式3で表されるニトロ化合物を得るものとする。
Figure 0005657395
及びRは、R=H、R=H又はR=CHO、R=CHO又はR=CHO及びR=COからなるグループより選択されるものとする。
b)工程(a)で得られた式3で表される上記ニトロ化合物を、有機溶媒中SnCl.2HOで還流温度下、還元して式4で表される対応するアミノ化合物を分離する工程と、
Figure 0005657395
ここで、R及びRは、R=H、R=H又はR=CHO、R=CHO又はR=CHO及びR=COからなるグループより選択されるものとする。
c)工程(b)で得られた式4で表される上記アミノ化合物を、脱保護剤と、マイルドな無機塩基存在下、水と有機溶媒との混合下、公知の方法で反応させ、式5で表される望ましい化合物を得る工程とを含む。
更に他の実施形態によると、工程(a)で使用されるマイルドな無機塩基は、炭酸カリウムやアセトンのグループから選択される。
更に他の実施形態によると、工程(a)で使用されるマイルドな無機塩基は、炭酸カリウムである。
更に他の実施形態によると、工程(a)で使用される非プロトン性有機溶媒はアセトンやアセトニトリルである。
更に他の実施形態によると、工程(c)で使用された有機溶媒はアセトニトリルやアセトンである。
更に他の実施形態によると、工程(b)で使用されたアルコールはメタノールやエタノールから選択される。
更に他の実施形態によると、式5で表される化合物は以下の化合物のグループに代表される。
7−メトキシ−8−{[−3−(4−ピペラジノキナゾリン]プロピル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5a);
7−メトキシ−8−{[−4−(4−ピペラジノキナゾリン]ブチル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5b);
7−メトキシ−8−{[−5−(4−ピペラジノキナゾリン]ペンチル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5c);
7−メトキシ−8−{[−6−(4−ピペラジノキナゾリン]ヘキシル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5d);
7−メトキシ−8−{[−8−(4−ピペラジノキナゾリン]オクチル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5e);
7−メトキシ−8−{6,7−ジメトキシ[−3−(4−ピペラジノキナゾリン]プロピル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5f);
7−メトキシy−8−{6,7−ジメトキシ[−4−(4−ピペラジノキナゾリン]ブチル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5g);
7−メトキシ−8−{6,7−ジメトキシ[−5−(4−ピペラジノキナゾリン]ペンチル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5h);
7−メトキy−8−{6,7−ジメトキシ[−6−(4−ピペラジノキナゾリン]ヘキシル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5i);
7−メトキシ−8−{6,7−ジメトキシ[−8−(4−ピペラジノキナゾリン]オクチル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5j);
7−メトキシ−8−{7−エトキシ,6−メトキシ[−3−(4−ピペラジノキナゾリン]プロピル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5k);
7−メトキシ−8−{7−エトキシ,6−メトキシ[−4−(4−ピペラジノキナゾリン]ブチル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5l);
7−メトキシ−8−{7−エトキシ,6−メトキシ[−5−(4−ピペラジノキナゾリン]ペンチル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5m);
7−メトキシ−8−{7−エトキシ,6−メトキシ[−6−(4−ピペラジノキナゾリン]ヘキシル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5n);
7−メトキシ−8−{7−エトキシ,6−メトキシ[−8−(4−ピペラジノキナゾリン]オクチル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5o)。
更に他の実施形態によると、式5a−oで表されるキナゾリン結合ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピンハイブリッドは、肺癌、頸癌、乳癌、大腸癌、前立腺癌及び口腔癌の細胞株からなるグループより選ばれたヒトの癌細胞株に対して、インビトロでの抗がん/抗腫瘍作用を発揮する。
[発明の詳細な説明]
従って、本発明は式5で表されるピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピンハイブリッドの作製方法を提供する。
Figure 0005657395
n=3−6、8、及びR及びRはR=H、R=H又はR=CHO、R=CHO又はR=CHO及びR=COからなるグループより選択され、上記作製方法は、式2で表される置換及び非置換4−ピペラジノキナゾリン誘導体と、式1で表される(2S)−N−[(n−ブロモアルキルオキシ)−5−メトキシ−2−ニトロベンゾイル)]ピロリジン−2−カルボキシアルデヒドジエチルチオアセタールとをCHCOCH/KCOの存在下48時間反応させ、式3で表される(2S)−N−{n−[置換又は非置換(4−ピペラジノキナゾリン]アルキル−オキシ−5−メトキシ−2−ニトロベンゾイル}ピロリジン−2−カルボキシアルデヒドジエチルチオアセタールを従来の方法で分離させる工程と、上記式3で表されるニトロ化合物を還流温度で有機溶媒の存在下SnCl.2HOにより還元し、(2S)−N−{n−[4−ピペラジノキナゾリン]アルキルオキシ]}−5−メトキシ−2−アミノベンゾイル}ピロリジン−2−カルボキシアルデヒドジエチルチオアセタール4を生成する工程と、式4で表される上記アミノ化合物と、公知の脱保護剤とを従来の方法で反応させ、式5で表される新規なピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピンハイブリッドを生成させる工程とを含み、‘n’は上記の値であることを特徴とする。
前駆体として、式2で表される置換4−ピペラジノキナゾリン(Liou, J. P.; Chang, C.W.; Song, J. S.; Yang, Y. N.; Yeh, C. F.; Tseng, H. Y.; Lo, Y. K.; Chang, Y. L.; Chang, C. M.; Hsieh, H. P.; J. Med. Chem. 2002, 45, 4513-4523)、及び式1で表される(2S)−N−(4−ヒドロキシ−5−メトキシ−2−ニトロベンゾイル)ピロリジン−2−カルボキシアルデヒドジエチルチオアセタール(Thurston, D. E.; Morris, S. J.; Hartley, J. A. Chem. Commun. 1996, 563-565)が、文献に記載の方法により作製された。
本発明に係る式5で表される典型的な化合物を幾つか以下に記載する。
(5a)7−メトキシ−8−{4−[−3−(4−ピペラジノキナゾリン]プロピル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン。
(5b)7−メトキシ−8−{4−[−3−(4−ピペラジノキナゾリン]ブチル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン。
(5c)7−メトキシ−8−{4−[−3−(4−ピペラジノキナゾリン]ペンチル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン。
(5d)7−メトキシ−8−{4−[−3−(4−ピペラジノキナゾリン]ヘキシル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン。
(5e)7−メトキシ−8−{4−[−3−(4−ピペラジノキナゾリン]オクチル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン。
新規なピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピンハイブリッドの作製方法が、同時係属中のインド特許出願No.603/DEL/2008に開示され請求されている。
これらC−8部位結合のピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピンハイブリッドの新規な類似体は、さまざまな細胞株において有望なDNA結合活性や効率的な抗癌活性を示した。合成された分子には、その潜在的な配列選択的DNA−結合性により、多大な生物学的意義がある。これは、式1に示す新規な同族元素の設計及び合成につながるものである。
1.3−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)−1−(4−フェニル−3−キノリル)−2−プロペン−1−オン部分を有するDC−81中間体のC−8部位におけるエーテル配列、
2.反応混合物を48時間還流すること、
3.C−8結合PBD抗腫瘍抗生物質ハイブリッドイミンの合成、
4.エチルアセテート、ヘキサン、ジクロロメタン、及びメタノール等の異なる溶媒を使用してカラムクロマトグラフィによる精製、
を含む。
Figure 0005657395
試薬と条件:(i)SOCl、C、L−プロリンメチルエステル塩酸塩、THF−HO,2h,rt,85%;(ii)DIBAL−H,CHCl,1h、−78℃,71%;(iii)EtSH,TMSCl,CHCl,8h,rt;(iv)EtSH−BFOEt,CHCl,12h,rt、75%;(v)ジブロモアルカン、KCO,アセトン、48h,還流、94−96%;(vi)化合物3,アセトニトリル、48h,還流、94−96%;(vii)SnCl.2HO,MeOH,2h、還流、85−87%;(viii)HgCl−CaCO,CHCN−HO(4:1),12h,rt,68−71%
Figure 0005657395
次の実施例は例示であって本発明の範囲を制限するものと解釈されてはならない。
(2S)−N−{4−[3−[4−ピペラジノキナゾリン]プロピル]オキシ]−5−メトキシ−2−ニトロベンゾイル}ピロリジン−2−カルボキシアルデヒドジエチルチオアセタール(3a)
乾燥アセトニトリル(15ml)中の化合物(2S)−N−[4−(3−ブロモプロポキシ)−5−メトキシ−2−ニトロベンゾイル]ピロリジン−2−カルボキシアルデヒドジエチルチオアセタール(1a)521mg、1.0mmol)の溶液に、4−ピペラジノ−キナゾリン(2a)(214mg、1.0mmol)を添加し、その後、無水KCO(690mg、2.0mmol)を添加して反応混合物を48時間還流した。TLC,EtOAc:ヘキサン(7:3)に示すように反応が完了したら、反応混合物を減圧下で濃縮してからエチルアセテ−トにより抽出した。これを減圧下で濃縮して組成生物を得、EtOAc:ヘキサン(9:1)を溶出溶媒として用いてシリカゲルでのカラムクロマトグラフィにより更に精製して、純化合物2S)−N−{4−[3−[4−ピペラジノキナゾリン]プロピル]オキシ]−5−メトキシ−2−ニトロベンゾイル}ピロリジン−2−カルボキシアルデヒドジエチルチオアセタール3aを黄色の個体(560mg、85%)として得た。
H NMR(CDCl)δ1.32−1.40(m,6H),1.75−2.30(m,6H),2.61−2.86(m,6H),3.21−3.30(m,6H),3.80−3.86(t,4HJ=7.32Hz),3.96(s,3H),4.19−4.24(t,2H),4.66−4.74(m,1H),4.85−4.87(d,1H,J=3.96),6.82(s,1H),7.42−7.47(t,1H,J=6.63Hz),7.70−7.75(m,2H),7.86−7.91(m,2H);8.71(s,1H);
MS(FAB)655.27[M+H]
(2S)−N−{4−[3−[4−ピペラジノキナゾリン]プロピル]オキシ]−5−メトキシ−2−アミノベンゾイル}ピロリジン−2−カルボキシアルデヒドジエチルチオアセタール(4a)
メタノール(20ml)に溶解しSnCl.2HO(1.125g、50mmol)を添加した化合物3a(655mg、10mmol)を2時間又はTLCが反応の完了を示すまで還流した。メタノールを真空下で蒸発させ、水層を10%NaHCO溶液でpH8に調整してから残留物をエチルアセテート(2×30ml)で抽出した。結合した有機相をNaSOに対して乾燥させ真空下で蒸発させてアミノジエチルチオアセタール4aを生成した。これは、潜在的に安定性に問題を抱えるため、次の工程で直接使用された(612mg、97%)。
7−メトキシ−8−{3−[4−ピペラジノキナゾリン]プロピル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5a)
アセトニトリル水(4:1)中の溶液4a(625mg、10mmol)、HgCl(678mg、2.5mmol)及びCaCO(250mg、2.5mmol)を、12時間室温下でTLC(EtOAc)が反応の完了を示すまで撹拌した。有機層を真空下蒸発させ、残留物をEtOAcで希釈した。これに対し、飽和NaHCOを室温下でゆっくり添加し、混合物を、セライトベッドを通して濾過しエチルアセテートで洗浄した。濾過物を真空状態で蒸発させて粗化合物5aを得た。これを、最初にエチルアセテートを溶出溶媒として用いて第二水銀塩の痕跡を取り除いてから、CHCl:メタノール(9:1)(392mg、62%)を溶出溶媒として用いて、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィにより更に精製した。
H NMR(CDCl)δ1.25−1.42(m,4H),1.64−1.88(m,4H),2.02−2.20(m,3H), 2.28−2.39(m,2H),2.63−2.78(m,4H),3.80−3.91(m,2H),3.96(s,3H),4.18−4.24(t,2H,J=6.73Hz),7.42−7.56(m,2H),7.67−7.79(m,2H),7.87−7.94(m,2H),8.74(s,1H);MS(FAB)500[M+H]
(2S)−N−{4−[4−[4−ピペラジノキナゾリン]ブチル]オキシ]−5−メトキシ−2−ニトロベンゾイル}ピロリジン−2−カルボキシアルデヒドジエチルチオアセタール(3b)
無水KCO(690mg、5.0mmol)及び4−ピペラジノ−キナゾリン(2a)(214 mg、1.0mmol)を添加した化合物1b(535mg、10mmol)を使用して、化合物3aを得るために記載した方法により化合物3b(608mg、90%)を作製した。
H NMR(CDCl)δ1.24−1.43(m,6H),1.69−2.17(m,6H),2.20−2.38(m,6H),2.48−2.84(m,6H),3.18−3.30(m,4H),3.76−3.83(m,4H),3.95(s,3H),4.09−4.18(m,2H),4.62−4.72(m,1H),4.82−4.84(d,1H,J=3.67),6.78(s,1H),7.38−7.46(t,1H,J=7.34),7.64−7−76(m,3H),7.83−7.91(t,1H,J=7.34Hz),8.69(s,1H);
MS(FAB)669[M+H]
2S)−N−{4−[4−[4−ピペラジノキナゾリン]ブチル]オキシ]−5−メトキシ−2−アミノベンゾイル}ピロリジン−2−カルボキシアルデヒドジエチルチオアセタール(4b)
化合物3b(669mg、10mmol)を使用して、化合物4aを得るために記載した方法により化合物4b(640mg、95%)を作製した。これは、潜在的な安定性の問題を抱えるため、次の工程で直接使用された。
7−メトキシ−8−{4−[4−ピペラジノキナゾリン]ブチル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5b)
化合物4b(640mg、10mmol)を使用して、化合物5aを得るために記載した方法により化合物5b(435mg、67%)を作製した。
H NMR(CDCl)δ1.25−1.42(m,4H),1.64−1.88(m,4H),2.02−2.20(m,3H),2.28−2.39(m,2H),2.63−2.78(m,4H),3.80−3.91(m,4H),3.96(s,3H),4.18−4.24(t,2H,J=6.73Hz),7.42−7.56(m,2H),7.67−7.79(m,2H),7.87−7.94(m,2H),8.74(s,1H);MS(FAB)514[M+H]
(2S)−N−{4−[5−[4−ピペラジノキナゾリン]ペンチル]オキシ]−5−メトキシ−2−ニトロベンゾイル}ピロリジン−2−カルボキシアルデヒドジエチルチオアセタール(3c)
無水KCO(690mg、5.0mmol)及び4−ピペラジノ−キナゾリン(2a)(214mg、1.0mmol)を添加した化合物1c(549mg、10mmol)を使用して、化合物3aを得るために記載した方法により化合物3c(629mg、92%)を作製した。
H NMR(CDCl)δ1.22−1.40(m,6H),1.52−1.72(m,4H),1.86−1.99(m,6H),2.00−2.08(m,2H),2.12−2.18(m,4H),2.21−2.33(m,2),3.19−3.30(m,4H),3.32−3.43(m,4H),3.95(s,3H),4.19−4.25(t,2H,J=6.51Hz),4.66−4.74(m,1H),4.84−4.88(d,1H,J=3.98Hz),6.83(s,1H),7.41−7.48(m,2H),7.86−7.93(m,3H),8.73(s,1H);
MS(FAB)683[M+H]
(2S)−N−{4−[5−[4−ピペラジノキナゾリン]ペンチル]オキシ]−5−メトキシ−2−アミノベンゾイル}ピロリジン−2−カルボキシアルデヒドジエチルチオアセタール(4c)
化合物3c(683mg、10mmol)を使用して、化合物4aを得るために記載された方法により化合物4c(654mg、95%)を作製した。これは、潜在的な安定性に問題を抱えるため、次の工程で直接使用された。
7−メトキシ−8−{5−[4−ピペラジノキナゾリン]ペンチル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5c)
化合物4c(655mg、10mmol)を使用して、化合物5aを得るために記載された方法により化合物5c(450mg、68%)を作製した。
H NMR(CDCl)δ1.23−1.44(m,4H),1.62−1.85(m,6H),2.03−2.19(m,3H),2.29−2.38(m,2H),2.62−2.77(m,4H),3.81−3.92(m,4H),3.95(s,3H),4.18−4.25(t,2H,J=6.75Hz),7.44−7.58(m,2H),7.68−7.80(m,2H),7.86−7.93(m,2H),8.75(s,1H);MS(FAB)528[M+H]
(2S)−N−{4−[6−[4−ピペラジノキナゾリン]ヘキシル]オキシ]−5−メトキシ−2−ニトロベンゾイル}ピロリジン−2−カルボキシアルデヒドジエチルチオアセタール(3d)
無水KCO(690mg、5.0mmol)及び4−ピペラジノ−キナゾリン(2a)(214mg、1.0mmol)を添加した化合物1d(563mg、10mmol)を使用して、化合物3aを得るために記載した方法により化合物3d(655mg、89%)を作製した。
H NMR(CDCl)δ1.23−1.39(m,6H),1.52−1.70(m,4H),1.86−1.98(m,4H),2.00−2.05(m,4H),2.13−2.16(m,2H),2.23−2.32(m,2H),2.64−2.85(m,4H),3.20−3.30(m,4H),3.32−3.42(m,4H),3.95(s,3H),4.19−4.24(t,2H,J=6.42Hz),4.67−4.73(m,1H),4.85−4.87(d,1H,J=3.96Hz),6,82(s,1H),7.42−7.47(m,2H),7.86−7.91(m,3H),8.71(s,1H);
MS(FAB)697[M+H]
2S)−N−{4−[6−[4−ピペラジノキナゾリン]ヘキシル]オキシ]−5−メトキシ−2−アミノベンゾイル}ピロリジン−2−カルボキシアルデヒドジエチルチオアセタール(4d)
化合物3d(698mg、10mmol)を使用して、化合物4aを得るために記載した方法により化合物4d(675mg、96%)を作製した。これは、潜在的な安定性の問題を抱えるため、次の工程で直接使用された。
7−メトキシ−8−{5−[4−ピペラジノキナゾリン]ヘキシル)−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5d)
化合物4d(668mg、10mmol)を使用して、化合物5aを得るために記載した方法により化合物5d(465mg、69%)を作製した。
H NMR(CDCl)δ1.25−1.42(m,6H),1.64−1.88(m,6H),2.02−2.20(m,4H),2.28−2.39(m,2H),2.63−2.78(m,4H),3.80−3.91(m,3H),3.96(s,3H),4.18−4.24(t,2H,J=6.73Hz),7.42−7.56(m,2H),7.67−7.79(m,2H),7.87−7.94(m,2H),8.74(s,1H);MS(ESI)542[M+H]
2S)−N−{4−[8−[4−ピペラジノキナゾリ]オクチル]オキシ]−5−メトキシ−2−ニトロベンゾイル}ピロリジン−2−カルボキシアルデヒドジエチルチオアセタール(3e)
無水KCO(712mg、5.0mmol)及び4−ピペラジノ−キナゾリン(2a)(214mg、1.0mmol)を添加した化合物1e(563mg、10mmol)を使用して、化合物3aを得るために記載した方法により化合物3e(675mg、90%)を作製した。
H NMR(CDCl)δ1.23−1.39(m,6H),1.52−1.70(m,6H),1.86−1.98(m,4H),2.00−2.05(m,4H),2.13−2.16(m,2H),2.23−2.32(m,2H),2.64−2.85(m,4H),3.20−3.30(m,4H),3.32−3.42(m,4H),3.95(s,3H),4.19−4.24(t,2H,J=6.42Hz),4.67−4.73(m,1H),4.85−4.87(d,1H,J=3.96Hz),6,82(s,1H),7.42−7.47(m,2H),7.86−7.91(m,3H),8.71(s,1H);
MS(FAB)697[M+H]
2S)−N−{4−[6−[4−ピペラジノキナゾリン]オクチル]オキシ]−5−メトキシ−2−アミノベンゾイル}ピロリジン−2−カルボキシアルデヒドジエチルチオアセタール(4e)
化合物3e(714mg、10mmol)を使用して、化合物4aを得るために記載した方法により化合物4e(682mg、95%)を作製した。これは、潜在的な安定性の問題を抱えるため、次の工程で直接使用された。
7−メトキシ−8−{5−[4−ピペラジノキナゾリン]オクチル)−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5e)
化合物4e(675mg、10mmol)を使用して、化合物5aを得るために記載した方法により化合物5e(481mg、72%)を作製した。
H NMR(CDCl)δ1.25−1.42(m,6H),1.64−1.88(m,8H),2.02−2.20(m,4H),2.28−2.39(m,2H),2.63−2.78(m,4H),3.80−3.91(m,3H),3.96(s,3H),4.18−4.24(t,2H,J=6.73Hz),7.42−7.56(m,2H),7.67−7.79(m,2H),7.87−7.94(m,2H),8.74(s,1H);MS(ESI)556[M+H]
生物学的活性:
インビトロ生物学的活性の一部が米国メリーランド州の国立癌センターにて検討された。
細胞障害性:
表1、2、及び3に示す9種の癌(大腸癌、前立腺癌、喉頭癌、肺癌、頸癌、及び乳癌)から抽出した9種のヒトの腫瘍細胞に対するインビトロ抗癌活性に関して、
化合物(5a)7−メトキシ−8−{4−[−3−(4−ピペラジノキナゾリン]プロピル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン。
(5b)7−メトキシ−8−{4−[−4−(4−ピペラジノキナゾリン]ブチル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン。
(5c)7−メトキシ−8−{5−[−3−(4−ピペラジノキナゾリン]ペンチル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン。
(5d)7−メトキシ−8−{6−[−3−(4−ピペラジノキナゾリン]ヘキシル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン。
(5e)7−メトキシ−8−{8−[−3−(4−ピペラジノキナゾリン]オクチル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン、を調べた。
表1及び2に示すように、9種の癌(白血病、非小細胞肺がん、大腸癌、CNS、黒色腫、卵巣がん、前立腺がん、及び乳がん)から抽出した60種のヒト腫瘍細胞に対するインビトロ抗癌活性に関して、化合物5a、5c及び5dを調べた。最低5例の濃縮(10倍希釈)における各細胞株に対する容量反応曲線を、それぞれの化合物において測定した。48時間連続の薬剤暴露のプロトコールを使用すると共にスルホローダミンB(SRB)プロテインアッセイを使用して、細胞生存率又は成長度を測定した。測定の結果、コントロールと比較して、上記濃縮で、50%の細胞成長が抑制され(GI50)、全細胞の成長が抑制され(TGI0%成長)、そして50%の細胞が死滅(LC50、−50%成長)することがわかった。化合物5aに関し、グラフのlog10TGIとlog10GI50との平均中間値と、log10TGIとlog10LC50の平均中間値を表1及び2に示す。グラフの平均パターンに示されるように、化合物5c及び5dは、さまざまな細胞株に関して興味深い活性及び選択制プロフィールを示すことがわかった。log10TGIとlog10LC50の平均中間値は、log10TGIとlog10GI50との平均中間値と同様なパターンを示した。
Figure 0005657395
各癌種は6〜8種の異なる癌細胞株の平均を示す。
細胞障害活性のインビトロ評価:
これら化合物の中で5aは、GI50値が<20nMを満たす9種の細胞パネルにおける60種の細胞株に対して広い範囲の活性を発揮することがわかった。非小細胞肺がんパネルにおいては、HOP−62、NCI−H23細胞株の成長は化合物5aの影響を受け、GI50値はそれぞれ11.4、14.6及び19.7nMであった。大腸癌の細胞株HCC−2988、HCT−116及びKM12に対する化合物5aのGI50値はそれぞれ11.3、11.8及び11.7nMであった。CNSの細胞株SF−295、SF−539、SNB−19及びSNB−75に対する化合物5aのGI50値は12.6−23.9nMの範囲であった。GI50値がそれぞれ31.6、15.1、30.5及び79.8nMを満たす卵巣がんパネルにおける4種の細胞株(OVCAR−4、OVCAR−5、OVCAR−8及びSK−OV−3)は、化合物5aの影響を受けた。この実験により、化合物5cはGI50値(11.6−43.4nM)の腎臓がん及び乳がんに対して細胞障害活性を発揮することがわかった。化合物5cはGI50値が<10μMを満たす9種の癌パネルにおける60種の細胞株に対して活性を発揮した。化合物5dはGI50値が<10μMを満たす9種の癌パネルにおける57種の細胞株に対して活性を発揮した。選択された癌細胞株に対する化合物5a、5c及び5dの細胞障害性を表1、2、及び3に示した。化合物5a、5c及び5dの各癌パネルにおけるGI50値の平均値を表1、2、及び3に示した。
Figure 0005657395
化合物5a、5c及び5dに関して、log10TGIとlog10LC50及びlog10TGIとlog10GI50のグラフ上の平均中間点を表3に示す。平均グラフパターンに示すように、化合物5a、5c及び5dは、さまざまな細胞株の活性や選択制の興味深いプロフィールを示している。log10TGIとlog10LC50のグラフ上の平均中間点は、log10TGIとlog10GI50の平均中間点と同様なパターンを示していることがわかった。
Figure 0005657395
熱変性に関する検討:
化合物は、公知の方法を適用したウシ胸腺DNA二本鎖(CT−DNA)を利用してその熱変性を検討した。DMSOに濃縮PBD溶液を添加することにより、CT−DNA(リン酸塩中100μm)及びPBD(20μm)を含む水性緩衝液(10mM NaHPO/NaHPO、1mM NaEDTA、pH7.00+0.01)を作製し、[PBD]/[DNA]1:5の一定モル比を得た。DNA−PBD溶液は、分析前に37℃で0、18、及び36時間培養した。サンプルは、高性能温度コントローラを搭載するベックマンDU−7400分光光度計を使用して260nmの波長でモニターし、40−90℃の温度範囲において1℃分−1で加熱処理した。DNAヘリックス・コイル転移温度(Tm)が、(dA260)/dT誘導体プロットにおける最大値から得られた。結果は3個の決定値の平均±標準偏差値として示され、線形補正項を使用したDMSO共溶媒の効果を得るため補正された。DNA融解挙動における薬剤誘発性の修正はΔTm=Tm(DNA+PBD)−Tm(DNA alone)で表され、PBDを含まないCT−DNAに対するTm値は69.0±0.01であった。調査対象となった上記いかなる化合物においても、この一定の[PBD]/[DNA]率により、ホストDNA二本鎖の結合飽和が引き起こされることはない。化合物5a、5c及び5dに対し、0時間、18時間、及び36時間、温度を37℃に徐々にあげながら加熱処理を施した。
Figure 0005657395
pH7.00±0.01におけるCT−DNAのみの場合、T=68.5℃±0.01(10決定値から得た平均値)であり、ΔT値はすべて±0.1−0.2℃であった。モル比[PBD]/[DNA]が1:5の場合、水性リン酸ナトリウム緩衝液[10mM リン酸ナトリウム+1mM EDTA、pH7.00±0.01]中、CT−DNA濃度=100μM及びリガンド濃度=20μMであった。[PBD]:[DNA]モル比1:5におけるPBDハイブリッド5a、5b、5c及び5dに対するΔTはそれぞれ18時間の培養後10.4℃、10.9℃、11.8及び12.2℃の値に増加した。
これら新規なC8−結合キナゾリン−PBDハイブリッドのDNA結合活性を、ウシ胸腺DNA二本鎖(CT−DNA)を使用してその熱変性を調べることにより検討した。融解度を調べたところ、これら化合物は熱変性ヘリックスを安定化することがわかった。→37℃で培養した場合、pH7.0のCT−DNA二本鎖に対するコイル又は融解安定度(ΔT)を示し、PBD/DNAモル比は1:5であった。興味深いことに、このアッセイにおいて、キナゾリン−PBDハイブリッド(5a−d)のいずれかはCT−DNAのヘリックス融解温度を、37℃で18時間の培養後12.2℃だけ上げることがわかった。5a−dのデータ及びDC−81を表4に比較例として示す。
[発明の効果]
1.本発明は、抗腫瘍剤として有用な新規なピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピンハイブリッドを提供する。
2.更に本発明は新規なピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピンハイブリッドの作製方法を提供する。

Claims (12)

  1. 一般式5で表される新規なキナゾリン結合ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピンハイブリッド化合物であって、
    Figure 0005657395
    n=3−6又は8、R及びRはR=H、R=H又はR=CHO、R=CHO又はR=CHO及びR=COからなるグループより選択されることを特徴とするキナゾリン結合ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピンハイブリッド化合物。
  2. 請求項1に記載の新規なキナゾリン結合ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピンハイブリッド化合物であって、
    7−メトキシ−8−{[−3−(4−ピペラジノキナゾリン)プロピル]−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5a)
    7−メトキシ−8−{[−4−(4−ピペラジノキナゾリン)ブチル]−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5b);
    7−メトキシ−8−{[−5−(4−ピペラジノキナゾリン]ペンチル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5c);
    7−メトキシ−8−{[−6−(4−ピペラジノキナゾリン]ヘキシル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5d);
    7−メトキシ−8−{[−8−(4−ピペラジノキナゾリン]オクチル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5e);
    7−メトキシ−8−{6,7−ジメトキシ[−3−(4−ピペラジノキナゾリン]プロピル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5f);
    7−メトキシ−8−{6,7−ジメトキシ[−4−(4−ピペラジノキナゾリン]ブチル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5g);
    7−メトキシ−8−{6,7−ジメトキシ[−5−(4−ピペラジノキナゾリン]ペンチル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5h);
    7−メトキシ−8−{6,7−ジメトキシ[−6−(4−ピペラジノキナゾリン]ヘキシル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5i);
    7−メトキシ−8−{6,7−ジメトキシ[−8−(4−ピペラジノキナゾリン]オクチル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5j);
    7−メトキシ−8−{7−エトキシ,6−メトキシ[−3−(4−ピペラジノキナゾリン]プロピル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5k);
    7−メトキシ−8−{7−エトキシ,6−メトキシ[−4−(4−ピペラジノキナゾリン]ブチル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5l);
    7−メトキシ−8−{7−エトキシ,6−メトキシ[−5−(4−ピペラジノキナゾリン]ペンチル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5m);
    7−メトキシ−8−{7−エトキシ,6−メトキシ[−6−(4−ピペラジノキナゾリン]ヘキシル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5n);
    7−メトキシ−8−{7−エトキシ,6−メトキシ[−8−(4−ピペラジノキナゾリン]オクチル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5o)
    の化合物のグループによって表されることを特徴とするキナゾリン結合ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピンハイブリッド化合物。
  3. 請求項1に記載のキナゾリン結合ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピンハイブリッド化合物であって、その典型的な化合物の構造式が、
    Figure 0005657395

    Figure 0005657395

    Figure 0005657395

    であることを特徴とするキナゾリン結合ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピンハイブリッド化合物。
  4. 請求項1に記載されるキナゾリン結合ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピンハイブリッド化合物、その誘導体、類似体、塩基、又はその混合物を、医薬的に好ましいキャリア、アジュバント、及び添加剤と共に含む医薬組成物。
  5. 請求項4に記載される医薬組成物であって、使用されるキナゾリン結合ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピンハイブリッド化合物は一般式5で表され、n=3、4、5、6、8、R及びRは、R=H、R=H又はR=CHO、R=CHO又はR=CHO及びR=COからなるグループより選択されることを特徴とする医薬組成物。
    Figure 0005657395
  6. 請求項1に記載される式5で表されるキナゾリン結合ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピンハイブリッド化合物の作製方法であって、
    Figure 0005657395
    (ここで、n=3、4、5、6、8、R及びRは、R=H、R=H又はR=CHO、R=CHO又はR=CHO及びR=COからなるグループより選択されるものとする)
    上記作製方法は
    a)式1で表される(2S)−N−[4−(n−ブロモアルキル)オキシ−5−メトキシ−2−ニトロベンゾイル]ピロリジン−2−カルボキシアルデヒドジエチルチオアセタールと、
    Figure 0005657395
    式2の化合物から選択される置換及び非置換ピペラジノキナゾリン誘導体とを反応させる工程と、
    Figure 0005657395
    (ここで、還流温度の非プロトン性有機溶媒中、マイルドな無機塩基存在下、R、及びRはH、H又はCHO、CHO又はCHO、COからなるグループより選択し、結果として式3a−oで表されるニトロ化合物(2S)−N−{4−[n−[4−ピペラジノキナゾリン]アルキル]オキシ]−5−メトキシ−2−ニトロベンゾイル}ピロリジン−2−カルボキシアルデヒドジエチルチオアセタールを得るものとする)
    Figure 0005657395
    (ここで、R及びRは、R=H、R=H又はR=CHO、R=CHO又はR=CHO及びR=COからなるグループより選択されるものとする)
    b)式3で表される(2S)−N−{4−[n−[4−ピペラジノキナゾリン]アルキル]オキシ]−5−メトキシ−2−ニトロベンゾイル}ピロリジン−2−カルボキシアルデヒドジエチルチオアセタールを、アルコール中還流下、SnCl.2HOで還元し、その後エチルアセテートで残留物を抽出し結合有機相を塩水で洗浄し溶媒を蒸発させ望ましい(2S)−N−{4−[n−[4−ピペラジノキナゾリン]アルキル]オキシ]−5−メトキシ−2−アミノベンゾイル}ピロリジン−2−カルボキシアルデヒドジエチルチオアセタール4a−oを得る工程と、
    Figure 0005657395
    , R= H, OCH, OC

    c)式4で表される(2S)−N−{4−[5−[4−ピペラジノキナゾリン]ペンチル]オキシ}−5−メトキシ−2−アミノベンゾイル}ピロリジン−2−カルボキシアルデヒドジエチルチオアセタールと塩化第二水銀とを、水と有機溶媒の混合液中、マイルドな無機塩基性化合物の存在下、約20−30℃、8−12時間撹拌して、黄色有機上澄みを抽出し、ナトリウム重炭酸塩と塩水でそれぞれ洗浄して減圧下、有機層を蒸発させカラムクロマトグラフィーで更に精製して式5a−oで表されるキナゾリン結合ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピンハイブリッド化合物を得る工程、とを含むことを特徴とするキナゾリン結合ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピンハイブリッド化合物の作製方法。
    Figure 0005657395
  7. 工程(a)で使用されるマイルドな無機塩基は、炭酸カリウムであることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. 工程(a)で使用される非プロトン性有機溶媒はアセトンやアセトニトリルであることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  9. 工程(c)で使用される有機溶媒はアセトニトリルやアセトンであることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  10. 工程(b)で使用されるアルコールはメタノールやエタノールから選択されることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  11. 式5で表される得られた化合物は以下の化合物のグループに代表されることを特徴とする請求項6に記載の方法。
    7−メトキシ−8−{[−3−(4−ピペラジノキナゾリン]プロピル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5a);
    7−メトキシ−8−{[−4−(4−ピペラジノキナゾリン]ブチル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5b);
    7−メトキシ−8−{[−5−(4−ピペラジノキナゾリン]ペンチル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5c);
    7−メトキシ−8−{[−6−(4−ピペラジノキナゾリン]ヘキシル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5d);
    7−メトキシ−8−{[−8−(4−ピペラジノキナゾリン]オクチル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5e);
    7−メトキシ−8−{6,7−ジメトキシ[−3−(4−ピペラジノキナゾリン]プロピル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5f);
    7−メトキシ−8−{6,7−ジメトキシ[−4−(4−ピペラジノキナゾリン]ブチル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5g);
    7−メトキシ−8−{6,7−ジメトキシ[−5−(4−ピペラジノキナゾリン]ペンチル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5h);
    7−メトキシ−8−{6,7−ジメトキシ[−6−(4−ピペラジノキナゾリン]ヘキシル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5i);
    7−メトキシ−8−{6,7−ジメトキシ[−8−(4−ピペラジノキナゾリン]オクチル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5j);
    7−メトキシ−8−{7−エトキシ,6−メトキシ[−3−(4−ピペラジノキナゾリン]プロピル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5k);
    7−メトキシ−8−{7−エトキシ,6−メトキシ[−4−(4−ピペラジノキナゾリン]ブチル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5l);
    7−メトキシ−8−{7−エトキシ,6−メトキシ[−5−(4−ピペラジノキナゾリン]ペンチル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5m);
    7−メトキシ−8−{7−エトキシ,6−メトキシ[−6−(4−ピペラジノキナゾリン]ヘキシル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5n);
    7−メトキシ−8−{7−エトキシ,6−メトキシ[−8−(4−ピペラジノキナゾリン]オクチル}−オキシ−(11aS)−1,2,3,11a−5H−ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピン−5−オン(5o)
  12. 請求項6に記載される式5a−oで表されるキナゾリン結合ピロロ[2,1−c][1,4]ベンゾジアゼピンハイブリッド化合物は、肺癌、頸癌、乳癌、大腸癌、前立腺癌及び口腔癌の細胞株からなるグループより選ばれたヒトの癌細胞株に対して、インビトロでの抗がん/抗腫瘍作用を発揮することを特徴とする請求項6に記載の方法。
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