JP5656164B2 - ターボポンプ - Google Patents
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Description
前記特許文献記載の発明は、本発明の目的の解決を指向していないし、その示唆も開示されていない。
また、自動車のターボチャージャでは、内向半径流型、混流式、ノズル羽根なしのラジアルタービンを用いている。このことから、前記のラジアルタービンを採用し、タービン径を自動車のターボチャージャのサイズまで小型化すれば、ターボチャージャのタービン、シャフト、さらに場合によっては軸受を含めた軸受ユニットが流用でき、製造コストの大幅な減少につながる。
このため、タービン、インペラの付いたシャフト自体の、また、このシャフトと軸受等の弾性特性が連成した振動系に起因する危険速度の確認が必要で、危険速度が使用最大回転数より小さいときは、たとえばシャフト長の短縮、シャフト径の増大、シャフト、軸受の剛性を高める等の対策が必要になる。
キャビテーションの多くはインペラの入口ブレード端から発生し、対策としては液体とブレード端との相対速度を減少させる必要がある。この相対速度は、ブレード端の周速とインペラ入口に流入する軸方向流速の合成である。ブレード端の周速を減少させるためには、軸中心からこのブレード端までの半径を小さくする必要があるが、軸、インペラのハブの半径には機械的、強度的に制限があるため、ブレード端までの半径も制限される。また、この対策でインペラ入口断面積を小さくすることになり、要求流量を満たすためには、インペラ入口に流入する軸方向流速が大きくなる。このために、周速を小さくしたのにかかわらず、液体とブレード端の相対速度が結果として大きくなる場合もある。従って、前記ブレード端までの半径は、両者を考慮して、相対速度が最小になるように選ぶ必要がある。
請求項1の発明は、回転軸と、前記回転軸の一方の端部に設けられたタービンと、前記回転軸の他方の端部に設けられたポンプと、前記回転軸を支承する軸受とを備えて構成されるターボポンプにおいて、前記タービンはラジアルタービンであり、前記ポンプは液体を吸い込んで一定高さまで吐出できる複数条の羽根を有するインペラを備えたポンプであり、前記ポンプは、前記回転軸回りにおける位相が略360deg.にわたって延在するブレードを、略120deg.間隔で3枚有するインペラを備え、前記ポンプのインペラの入口におけるブレード半径をrt(m)、前記インペラの回転数をN(rpm)、前記インペラの入口体積流量をQ(m 3 /s)、前記インペラの入口流路断面積をS(m 2 )、n=2π・rt・(N/60)、φ=Q/(S×n)、としたときに、前記インペラの入口のブレード端翼角βitip(deg.)を、βitip(deg.)=φ×100となるよう設定したことを特徴とするターボポンプである。
後退角を与えない場合のインペラ入口のブレードの仮想半径:ritip
インペラ入口のハブの半径:rihub
インペラ出口のブレードの半径:rotip
インペラの入口のブレード端翼角βitip(deg.)
インペラ入口のブレードとインペラ出口のブレード間のインペラ軸方向の距離:Lh=2π・ritip・tan(βitip)
インペラ入口のブレード前縁より90deg.回転した位置におけるブレードの半径:r90tip=ritip+(rotip−ritip)/Lh・(90/360)
としたときに、前記円弧は、中心はインペラ入口のブレード前縁より90deg.回転した方向の線上に位置し、
円弧の半径rb=(rihub2+r90tip2)/(2r90tip)
円弧の中心のインペラ軸からの距離:ybo=r90tip−rb
請求項5の発明は、回転軸と、前記回転軸の一方の端部に設けられたタービンと、前記回転軸の他方の端部に設けられたポンプと、前記回転軸を支承する軸受とを備えて構成されるターボポンプにおいて、前記タービンはラジアルタービンであり、前記ポンプは液体を吸い込んで一定高さまで吐出できる複数条の羽根を有するインペラを備えたポンプであり、インペラ入口のブレード前縁を、ハブへの付け根から端部まで、接線方向から半径方向に90deg.の後退角を有しかつ下記式で得られる円弧状に形成したことを特徴とするターボポンプである。
後退角を与えない場合のインペラ入口のブレードの仮想半径:ritip
インペラ入口のハブの半径:rihub
インペラ出口のブレードの半径:rotip
インペラの入口のブレード端翼角βitip(deg.)
インペラ入口のブレードとインペラ出口のブレード間のインペラ軸方向の距離:Lh=2π・ritip・tan(βitip)
インペラ入口のブレード前縁より90deg.回転した位置におけるブレードの半径:r90tip=ritip+(rotip−ritip)/Lh・(90/360)
としたときに、前記円弧は、中心はインペラ入口のブレード前縁より90deg.回転した方向の線上に位置し、
円弧の半径rb=(rihub 2 +r90tip 2 )/(2r90tip)
円弧の中心のインペラ軸からの距離:ybo=r90tip−rb
このため、前記シャフト長を短くし、弾性固有振動数を高くする必要がある。このため、前記ターボポンプにおいて、タービン端からシャフト端、インペラ端までを含めた最大長さが205mm以下とした。
実際のブレード端は、後述する後退角を得るために加工し、実際のブレード半径の最大値は減少するが、この加工を行う前のブレード半径(後退角を与えないと仮定した場合のブレード半径)である。
なお、本明細書、特許請求の範囲などにおいて、後退角とは、ブレードの前縁がインペラの半径方向に対して外径側が後方側となるように傾斜するようにつけられた角度のことを示すものとする。
実際のブレード端は、後述する後退角を得るために加工し、ブレード半径は減少するが、この加工を行う前のブレード端の設計上の値である。
図1は、本発明を適用したターボポンプの一実施形態が、ロケットエンジンシステム内で使用される例を示す概略図である。
なお、通常、液体ロケットエンジンは、推進剤として、液体酸素等の酸化剤と、液化天然ガス等の燃料の、2液体の混合燃焼を行うため、ターボポンプ、推進剤タンク、配管も2系統ある。しかしターボポンプの使用方法としては差異が小さいので、この図ではその1系統のみ示す。
図1に示すようにターボポンプ1は、タービン11にロケットエンジン燃焼室3からの燃焼ガスを注入することで、軸受ユニット14で支持されたシャフト13を介してタービン11と繋がったポンプ12を駆動する。このポンプ12で、推進剤タンク2に充填された推進剤を、昇圧し、ロケットエンジン燃焼室3に送出する。
軸受ユニット14は、シャフト13を回転可能に支持する一対の軸受141、142を備えている。軸受141、142は、シャフト13の軸方向に離間して配置されている。また、軸受ユニット14は、軸受141、142を潤滑する図示しない潤滑装置を備えている。
また、図3に、図2のターボポンプ1の概略構成図を示す。各構成品の番号は両図で一致させている。
タービン11はタービン羽根111とタービンハウジング112で構成される。
タービン羽根111は、タービンハウジング112に対して回転可能に支持されている。また、タービンハウジング112は、タービン羽根111を収容するとともに、タービン羽根111と協働して燃焼ガスが通過するガス流路を構成する。
このタービンハウジング112のタービン気流入口1121に、矢印で示した気流方向(タービン11の径方向)に注入された燃焼ガスが、タービンハウジング112内のタービン羽根111を駆動(回転)させながら、タービンハウジング112のタービン気流出口1122で、矢印で示した気流方向(タービン11の軸方向)に排出される。
・一般に反動度が比較的大きいため小型でも比較的効率が高い
・一般に構造上高い周速を使うことができるため、1段あたりの圧力比を比較的高くできる。圧力比が3程度で、高効率が得られる。
・一般に回転数が高いとタービン効率は良くなるが、構造が簡単で、高回転数での使用に適している。
・一般に軸流式より、1段あたりのエネルギー消費が大きい
・一般に軸流式より、クリアランスによる損失が小さい。
なお、今回、タービン羽根111の最大直径は例えば95mm以下のものである。また、圧力比は約2から3の範囲で使用する。
なお、本実施形態において、タービン11として、公知の自動車用ターボチャージャのタービンを流用することが可能である。
インペラ止め123としては、例えば、シャフト13のインペラ121側の端部に形成されたM9ネジ部に締結される2面幅13mmのナットが用いられる。
このことで、タービン羽根111、軸受ユニット14、ポンプハウジング122の各構造、寸法の制約の中においても、上記シャフト13の長さのもとで、ターボポンプ1の構成、構造が成立する。
しかし、一方、シャフト13のインペラ121取り付け位置での軸径(M9ネジで固定)から、そこに取り付くハブ1211の半径は、9.5mmとした。
ハブ1211の半径が、9.0mm、9.5mm、10.0mmのときのキャビテーション係数K2(定義は後述する)の計算値を、図5に示す。
図5で、ハブ1211の半径、9.5mmにおける最適値(kの最大値)が得られるインペラ入口ブレード半径を選び、インペラ121入口におけるブレード1212の半径を21.5mmとした。特性への影響度では、ハブ1211の半径とともに、公差±0.5mmを許容するが、実際の製造上の公差はこれより十分小さい値で製造できる。
βitip(deg.)=φ×100
φ=Q/(S×n)
Q:インペラ121入口体積流量(m3/s)
S:インペラ121入口断面積・(m2)(ハブを除いた流路部分)
n:=2π・rt・(N/60)
rt:インペラ121入口におけるブレード1212の半径(m)
N:回転数(rpm)
図6で、この翼角βitipと、流入流体に対する迎角の関係を示す。
図6に示すように、仰角は翼角βitipに対してほぼ比例関係にあり、ハブ側と先端部側とでは、翼角βitipが同等ではハブ側のほうが仰角が大きくなることがわかる。
本実施形態のように、翼角βitipを9.5deg.に設定した場合、仰角は先端側、ハブ側でそれぞれ約4.2deg.及び8.0deg.となる。
今回、要求の圧力上昇(5.0MPa=head490m)に対して、計算マージンを1.5倍取った、750mを圧力上昇の目標値とした。
図7より、翼角が9.5deg.で、この目標値を達成するために、インペラ121出口のブレード1212の半径を24.0mm、とした。
このとき、出口のハブ1211の半径を変化させたときの、圧力上昇特性を図8に示す。これより、最適値を選び、出口のハブ1211の半径を12.0mmとした。
特性への影響度では、公差±0.5mmを許容するが、実際の製造上の公差はこれより十分小さい値で製造できる。
インペラ121のハブ1212は、上述したように、入口の半径が9.0mm、出口の半径が12.0mmであり、この間は軸方向距離に応じて半径が増大する円錐台状に形成されている。
図4に示すこの円弧は、中心はインペラ121入口より90deg.回転した方向の線上に位置し、その半径と、この円弧の中心のインペラ軸からの距離は以下の式から求められる。
・インペラ121入口のブレード1212の半径(後退角加工前、設計上):ritip
・インペラ121入口のハブ1211の半径:rihub
・インペラ121出口のブレード1212の半径:rotip
・上記インペラ121入口におけるブレード1212とインペラ121出口のブレード1212間のインペラ軸方向の距離:
Lh=2π・ritip・tan(βitip)
・インペラ121入口より90deg.回転した位置(図4参照)におけるブレード1212の半径:r90tip=ritip+(r0tip−ritip)/Lh・(90/360)
・この円弧は、中心はインペラ121入口より90deg.回転した方向の線上に位置するとし、円弧の式を x2+(y−ybo)2=rb2 と置く。(ybo:この円弧の中心のインペラ軸からの距離、rb:円弧の半径)
この円弧は(x、y)=(rihub、0)と(0、r90tip)を通ることより、ybo、rbが以下の式で求められる。
円弧の半径:rb
rb=(rihub2+r90tip2)/(2r90tip)
円弧の中心のインペラ軸からの距離:ybo
ybo=r90tip−rb
図4のrbは、後退角の先端とハブとの付け根にR2.5の接合部を設けたため、上記式のrbより0.1mm大きめに取ってある。
ラビリンスシール1223は、シャフト13に面している。ラビリンスシール1224は、図4に示すインペラ121のハブ1211の底面にあるラビリンスシール1213と凹凸を対で合わせたものである。これらはシャフト13の回転軸を中心とした同心円状のものである。これらにより、ポンプハウジング122内の液体がインペラ121の底面の隙間を通って軸受ユニット14に流れるのを防いでいる。
実験では、タービン羽根111とインペラ121をシャフト13の両端に付けた回転部分を軸受141、軸受142を介して軸受ユニット14で支持し、液体なしで、電動モータで回転させることにより、軸受ユニット141に支持された状態の回転部分の危険速度を確認した。図9は各回転数での、シャフト13の軸に垂直な2方向x、y(これらも直交の向き)の振動による軸振動変位量を計測した回転実験結果である。また、回転のタイミングを計測することで、振動の位相も計測した。電動モータの限界で17000rpmまでである。回転部分のバランシングが良いため、軸振動変位量に大きな共振点は見られないが、位相が−90deg.となる点が共振点であり、すなわち1次の危険速度(後述するように弾性一次危険速度ではない)が判明した。
1次に関しては、振動強度が許容できることを、本実験で確認した。
2次に関しては、水流し実験で、この周波数を超えた回転数まで回転させ、振動強度が許容できることを確認した。
3次に関しては、この回転数以下でターボポンプ1を使用することとすることで、回避する。すなわち、使用最高回転数を危険速度以下とする。
図11は、実験のブロックダイアグラムである。
タービン11を高回転で駆動させるためのガス源は高エンタルピー風洞を用いた。この風洞を用い、駆動ガスの流量、温度、タービン気流入口1121の圧力とタービン気流出口1122の圧力との圧力比によって、タービン11の出力パワーを調整できる。タービン羽根111の回転数は、高出力で大きくなる。また、同一のパワーでもタービン羽根111の径が小さいと高回転数が必要となる。また、この実験では、ポンプ12の液体は、常温の水を使用している。
・ 流量係数=Q/N
Q: ポンプ液入口1221に入る液体の体積流量(l/s:リットル/秒)
N:回転数(rpm)
・揚程係数=Head/N
Head(m)=ΔP/ρw・g
ΔP=Pout−Pin
Pin:ポンプ液入口1221における総圧(絶対圧)(Pa)
Pout:ポンプ液出口1222における総圧(絶対圧)(Pa)
ρw:水密度(kg/m3)、g:重力係数(m/s2)、N:回転数(rpm)
・Pwrt-i = G・κ/(κ-1)・R・Tin・(1-π^((1-κ)/κ))
G : タービン気流入口1121に入れるガス流量(質量流量)(kg/s)
κ: 比熱比=1.4
R: 空気のガス乗数(joule/(kg・K))
Tin: タービン気流入口1121の気流静温度 (K)
π: 圧力比=タービン気流出口1122の静圧(絶対圧)/タービン気流入口1121の静圧(絶対圧)
・Pwrp-o= Q・(Pout-Pin)
Q: ポンプ液入口1221に入る液体の体積流量(m3/s)
Pin: ポンプ液入口1221における総圧(絶対圧)(Pa)
Pout: ポンプ液出口1222における総圧(絶対圧)(Pa)
なお、キャビテーション係数(k)は、以下の式で求めたものである。
k=(Pins-Pv)/((1/2)ρw・V2)
Pins:ポンプ液入口1221の液体(水)の静圧(絶対圧)(Pa)
ρw:液体(水)の密度(kg/m3)
Pv: 液体(水)の飽和水蒸気圧(絶対圧)(Pa)
V: インペラ121の入口におけるブレード1212端の速度と、その点での液体(水)との相対速度(m/s)
逆に、これより下の回転数、約20000rpm以下のデータから求めた流量係数、揚程係数は、ポンプ12の性能であると判断できる。なお、流量係数は、0.000179(l/s/rpm)となる。(図12の上図参照)
キャビテーションの対策は、ポンプ液入口1221の圧力を上げることで実施できる。今回の実施例でも、図1の推進剤タンク2の圧力を上げることによって対策することが可能である。
11 タービン
111 タービン羽根
112 タービンハウジング
1121 タービン気流入口
1122 タービン気流出口
12 ポンプ
121 インペラ
1211 ハブ
1212 ブレード
1213 ラビリンスシール
122 ポンプハウジング
1221 ポンプ液入口
1222 ポンプ液出口
1223 ラビリンスシール
1224 ラビリンスシール
1225 案内領域
1226 渦巻き状ケーシング
123 インペラ止め
13 シャフト
14 軸受ユニット
141 軸受
142 軸受
2 推進剤タンク
3 ロケットエンジン燃焼室
Claims (9)
- 回転軸と、
前記回転軸の一方の端部に設けられたタービンと、
前記回転軸の他方の端部に設けられたポンプと、
前記回転軸を支承する軸受と
を備えて構成されるターボポンプにおいて、
前記タービンはラジアルタービンであり、
前記ポンプは液体を吸い込んで一定高さまで吐出できる複数条の羽根を有するインペラを備えたポンプであり、
前記ポンプは、前記回転軸回りにおける位相が略360deg.にわたって延在するブレードを、略120deg.間隔で3枚有するインペラを備え、
前記ポンプのインペラの入口におけるブレード半径をrt(m)、
前記インペラの回転数をN(rpm)、
前記インペラの入口体積流量をQ(m 3 /s)、
前記インペラの入口流路断面積をS(m 2 )、
n=2π・rt・(N/60)、
φ=Q/(S×n)、
としたときに、
前記インペラの入口のブレード端翼角βitip(deg.)を、
βitip(deg.)=φ×100となるよう設定したこと
を特徴とするターボポンプ。 - 前記ポンプの入口のハブ半径を、機械的強度を充足して成立し得る最小寸法に設定し、
前記インペラの入口のブレード半径を、前記ハブ半径におけるキャビテーション係数が最大となるように設定し、
使用上要求される揚程に応じて前記インペラの出口のブレード半径及び出口のハブ半径を設定したこと
を特徴とする請求項1に記載のターボポンプ。 - 前記インペラの
入口のブレード半径を21.5(±0.5)mm、
入口のハブ半径を9.5(±0.5)mm、
出口のブレード半径を、24.0(±0.5)mm、
出口のハブ半径を、12.0(±0.5)mm、
入口のブレード端翼角(βitip(deg.))を9.5(±0.5)deg.
としたことを特徴とする請求項2に記載のターボポンプ。 - インペラ入口のブレード前縁を、ハブへの付け根から端部まで、接線方向から半径方向に90deg.の後退角を有しかつ下記式で得られる円弧状に形成したこと
を特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のターボポンプ。
後退角を与えない場合のインペラ入口のブレードの仮想半径:ritip
インペラ入口のハブの半径:rihub
インペラ出口のブレードの半径:rotip
インペラの入口のブレード端翼角βitip(deg.)
インペラ入口のブレードとインペラ出口のブレード間のインペラ軸方向の距離:Lh=2π・ritip・tan(βitip)
インペラ入口のブレード前縁より90deg.回転した位置におけるブレードの半径:r90tip=ritip+(rotip−ritip)/Lh・(90/360)
としたときに、前記円弧は、中心はインペラ入口のブレード前縁より90deg.回転した方向の線上に位置し、
円弧の半径rb=(rihub2+r90tip2)/(2r90tip)
円弧の中心のインペラ軸からの距離:ybo=r90tip−rb - 回転軸と、
前記回転軸の一方の端部に設けられたタービンと、
前記回転軸の他方の端部に設けられたポンプと、
前記回転軸を支承する軸受と
を備えて構成されるターボポンプにおいて、
前記タービンはラジアルタービンであり、
前記ポンプは液体を吸い込んで一定高さまで吐出できる複数条の羽根を有するインペラを備えたポンプであり、
インペラ入口のブレード前縁を、ハブへの付け根から端部まで、接線方向から半径方向に90deg.の後退角を有しかつ下記式で得られる円弧状に形成したこと
を特徴とするターボポンプ。
後退角を与えない場合のインペラ入口のブレードの仮想半径:ritip
インペラ入口のハブの半径:rihub
インペラ出口のブレードの半径:rotip
インペラの入口のブレード端翼角βitip(deg.)
インペラ入口のブレードとインペラ出口のブレード間のインペラ軸方向の距離:Lh=2π・ritip・tan(βitip)
インペラ入口のブレード前縁より90deg.回転した位置におけるブレードの半径:r90tip=ritip+(rotip−ritip)/Lh・(90/360)
としたときに、前記円弧は、中心はインペラ入口のブレード前縁より90deg.回転した方向の線上に位置し、
円弧の半径rb=(rihub 2 +r90tip 2 )/(2r90tip)
円弧の中心のインペラ軸からの距離:ybo=r90tip−rb - 前記ラジアルタービンが内向半径流型かつ混流式でありノズル羽根を具備していないものであること
を特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載のターボポンプ。 - 前記ポンプの出力総圧と流量とを乗じた出力パワーが最大44kWを、タービン最大径が95mm以下で達成すること
を特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載のターボポンプ。 - タービン端からシャフト端、インペラ端までを含めた最大長さが205mm以下とすること
を特徴とする請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載のターボポンプ。 - インペラ長は30mm以下とすること
を特徴とする請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載のターボポンプ。
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