JP5653840B2 - 電子ボタン及び発光ダイオードボタンモジュール - Google Patents

Description

本発明は電子ボタン及び発光ダイオード（ｌｉｇｈｔ ｅｍｉｔｔｉｎｇ ｄｉｏｄｅ；ＬＥＤ）モジュールに関し、より具体的には、本発明は電子素子を搭載できる電子ボタン及びボタン式の発光ダイオードボタンモジュールを提供する。

ボタンは、昔からずっと人間の社会に存在し、人間の衣料織物における係合や飾りの用途に用いられ、これに限られた機能であるが、人類の着衣文化における最も基本的な、欠くことのできない衣服のアクセサリーである。

近来、科学の急速な進歩に従い、体積が小さく、独立の機能を持つ多種の電子素子が開発されていたが、これらの電子素子は各種の電子機器に応用してその機能を果たすことが多く、衣料織物に応用されることがめったに無く、衣服アクセサリーと結合されるものもさらに少ない。このため、これらの電子素子を衣服のアクセサリーに統合して機能を果たせば、各種の電子素子の機能をもっと多くの新たな衣料織物の分野に応用でき、人間の生活の利便性を向上できる。

本発明の目的は、電子素子をボタンのような衣服のアクセサリーに統合し、伝統的なボタンが係合や飾りの機能を果たすことに加え、電子素子の機能を持ち、衣料織物に新たな応用機能を与え、生活の利便性を向上させるようにすることにある。

前記した目的を達成するために、本発明の一実施例は、基板と、少なくとも１つの電子素子と、カバーとを備える電子ボタンを提供する。電子素子は基板の表面に固設され、且つこの基板に電気的に接続され、カバーは基板の該表面に電子素子を封止するためのものであり、基板は少なくとも１つの導電糸により織物に縫合して固定され、且つ導電糸に電気的に接続される。該少なくとも１つの電子素子は発光ダイオード（ＬＥＤ）、抵抗、キャパシタンス、スイッチ、センサー、スピーカー、集積回路チップ等、又はそれらの組合せを含む。

本発明の他の実施例は、基板と、少なくとも１つの電子素子と、少なくとも１つの導電糸と、カバーとを備える電子ボタンをさらに提供する。導電糸は基板の表面に電子素子を固設し、且つ電子素子に電気的に接続され、カバーは基板の該表面に電子素子を封止するためのものであり、基板は導電糸により織物に縫合して固定される。該少なくとも１つの電子素子は発光ダイオード、抵抗、キャパシタンス、スイッチ、センサー、スピーカー、集積回路チップ等、又はそれらの組合せを含む。

上述した２種類の電子ボタンは２種類の異なる結合方式を利用し、いずれも伝統的なボタンに電子素子を統合でき、又は伝統的なボタンの機能を直接取り替えることができることで、従来の常用のボタンに電子素子の追加機能を追加し、新規な応用分野及び機能を創造することができる。

本発明のさらなる実施例は、基板と、第１の電気ピンと、第２の電気ピンと、発光ダイオードダイと、カバーとを備える発光ダイオードボタンモジュールをさらに提供する。基板は基板に貫通する複数の貫通孔を有し、第１の電気ピン、第２の電気ピン及び発光ダイオードダイはいずれも基板の表面に固設され、且つ発光ダイオードダイはそれぞれ第１の電気ピン及び第２の電気ピンに電気的に接続され、カバーは基板の該表面に発光ダイオードダイを封止するためのものであり、基板は導電糸が貫通孔を貫通することにより織物に縫合して固定され、且つ導電糸は第１の電気ピン、第２の電気ピンに電気的に接続される。

本発明のまたさらなる実施例は、第１の電気ピンと、第２の電気ピンと、発光ダイオードダイと、ケーシングとを備える発光ダイオードボタンモジュールをさらに提供する。第１の電気ピン及び第２の電気ピンが発光ダイオードダイに電気的に接続され、且つ発光ダイオードボタンモジュールのケーシングはそれに形成された少なくとも１つの貫通孔を備え、ケーシングは少なくとも１つの導電糸が貫通孔を貫通することにより織物に縫合して固定され、ケーシングはプラスチック射出成形によりベース及びケース部を同時に形成でき、両者が一体的に成形し、ベースは発光ダイオードダイ、第１の電気ピン及び第２の電気ピンを搭載し、ケース部は第１の電気ピン、第２の電気ピン及び発光ダイオードダイを封止する。

これによれば、本発明による発光ダイオードボタンモジュールは、伝統的なボタンのように織物に縫合して固定され、伝統的な係合や飾りの用途を達成できることに加え、ＬＥＤの各種の応用機能を果たして織物の新用途を追加することができる。

前記目的、技術特徴、及びメリットをよりわかりやすくするように、以下、好適な実施例および図面に基づいて詳しく説明する。

本発明の電子ボタンの第１の実施例の平面図である。 本発明の電子ボタンの第１の実施例の側面図である。 本発明の電子ボタンの第２の実施例の平面図である。 本発明の電子ボタンの第２の実施例の側面図である。 本発明の発光ダイオードボタンモジュールの第１の実施例の平面図である。 本発明の発光ダイオードボタンモジュールの第１の実施例の側面図である。 本発明の発光ダイオードボタンモジュールの第２の実施例の平面図である。 本発明の発光ダイオードボタンモジュールの第２の実施例の側面図である。

以下、実施例により本発明の技術特徴及び効果を説明する。言うべきことは、本発明の実施例は以下のようないずれかの特定環境、応用又は特殊の方式しか本発明を実施できないことに限定するものではない。このため、実施例についての説明は本発明を説明する目的だけで、本発明を限定するものではない。

まず、図１、図２を参照すると、本発明の電子ボタンの第１の実施例の平面及び側面模式図である。図に示すように、本発明の電子ボタン１０は基板１１と、少なくとも１つの電子素子１３と、カバー１５とを備える。本実施例について、基板１１は基板１１に貫通する複数の貫通孔１１１を有し、例えば、基板１１には基板１１に貫通する４つの貫通孔１１１を有し、これらの貫通孔１１１は、伝統的なボタンの貫通孔のように、縫い糸が貫通孔を貫通することによって共に織物にボタンを係合する機能を有する。しかしながら、この技術分野のものであれば熟知するように、前記貫通孔１１１の数や形式は本発明を説明するためのものだけで、本発明を限定するものではなく、その他の伝統的な、織物にボタンを縫合して固定する方式はいずれも本発明に応用してもよく、例えば、基板の下方に織物に基板を縫合して固定するための少なくとも１つの横向開孔を設けること、又は、基板下方に織物に基板を係合するための１対の雌雄ねじを設けることも本発明を応用するその他の実施形態である。

図１、図２を参照し続け、本実施例による基板１１は導電糸９１が貫通孔１１１を貫通することにより織物９３に縫合して固定され、且つ基板１１と導電糸９１が互いに電気的に接続され、この実施例において、基板１１は電子素子１３を搭載し且つそれに電気的に接続するための印刷基板（ｐｒｉｎｔｅｄ ｃｉｒｃｕｉｔ ｂｏａｒｄ）であることが好ましい。なお、特に言うべきことは、本実施例の導電糸９１は、本出願人が２００９年９月２９日に米国第１２／５６９，８８２号特許出願（台湾第０９９１０２０６６号特許出願に対応）に記載した関連技術を適用し、一括して参照し、ここで再度述べない。

そして、本実施例の電子素子１３は、表面実装技術（Ｓｕｒｆａｃｅ Ｍｏｕｎｔ Ｔｅｃｈｎｏｌｏｇｙ, ＳＭＴ）、溶接プロセス（Ｗｅｌｄｉｎｇ Ｐｒｏｃｅｓｓ）などの一方により基板１１の表面に固設され、且つ基板１１上の印刷回路に電気的に接続される。具体的には、電子素子１３は発光ダイオード（ＬＥＤ）、抵抗、キャパシタンス、スイッチ、センサー、スピーカー、集積回路チップの少なくとも１つ、又はそれらの組合せを含んでよいが、これに限られることなく、ボタンに統合できるその他の電子素子はいずれも本発明が得られる応用の対象物である。

電子素子が外界の環境の温湿度の影響を受けず、また、伝統的なボタンの異なる外形設計も兼ねるために、本発明の電子ボタン１０は基板１１の該表面に電子素子１３を封止するためのカバー１５を有し、さらに、電子素子１３及び／又は基板１１が外界の環境の不良因素の影響を受けず、また、外界と良好な電気絶縁を形成し、美観や実用を兼ねる観点から、貫通孔に加え、カバー１５は電子素子１３及び基板１１の大部分の領域も封止する。具体的な実施例において、カバー１５は平面外形又は球面外形を有し、且つ、電子素子の機能を十分に果たすために、実際の需要に応じてこのカバーに少なくとも１つの透明又は半透明な区域を配置してよい。実際の使用時、外付け電源（図示せず）は導電糸９１により基板１１に電力を伝達し、そして基板１１の印刷回路により、電源は電子素子１３に電気的に接続されて電子素子１３を作動させる。

そして、図３、図４を参照すると、本発明の電子ボタン３０の第２の実施例の平面図及び側面図であり、図に示すように、本発明による電子ボタン３０は基板３１と、少なくとも１つの電子素子３３と、少なくとも１つの導電糸９１と、カバー３５とを備える。上述した電子ボタン１０の第１の実施例に類似し、本発明の電子ボタンの第２の実施例が異なるのは、各組成素子間の電気接続関係の差違である。この実施例において、基板３１は伝統的なボタンのような担体であり、その上に電子素子３３を搭載するだけで、電子素子３３に電気的に接続されず、電子素子３３は導電糸９１に直接電気的に接続され、且つ導電糸９１により電子素子３３を基板３１に固設し、導電糸９１はさらに貫通孔３１１を貫通して基板３１を織物９３に縫合して固定する。実際の使用時、外付け電源（図示せず）は導電糸９１により電子素子３３に電力を直接供給して電子素子３３を作動させる。

本発明のさらなる実施例は電子素子ボタンモジュールをさらに提供し、その目的は電子素子および伝統的なボタンをさらに統合することにある。発光ダイオードを例とし、図５、図６を参照し、本発明による発光ダイオードボタンモジュール５０の平面図及び側面図であり、図に示すように、実際に、本発明の発光ダイオードボタンモジュール５０はボタンの外形を有する発光ダイオードモジュールであり、基板５１、第１の電気ピン５７、第２の電気ピン５９、発光ダイオードダイ５３及びカバー５５を備える。上述した電子ボタン１０の第１の実施例のように、この実施例において、基板５１は基板５１に貫通する複数の貫通孔５１１を有し、発光ダイオードボタンモジュール５０は導電糸９１が貫通孔５１１に貫通することにより共に織物９３に発光ダイオードボタンモジュール５０を係合するようになる。好適な実施形態において、基板５１は導電糸９１に電気的に接続され、２つの電気ピン５７、５９及び発光ダイオードダイ５３に必要な電源を提供する印刷基板でよい。

図５、図６を参照し続け、本発明による発光ダイオードボタンモジュール５０は発光ダイオードダイ５３を基板５１に直接固設し、且つ基板５１の第１の電気ピン５７及び第２の電気ピン５９に電気的に接続される。好適な実施形態において、貫通孔５１１は基板５１に近づく中心位置に配置され、自動ミシン（図示せず）に応用できるようになり、基板５１は自動ミシンにより、且つ導電糸９１が貫通孔５１１を貫通することにより織物９３に快速で縫合して固定され、大量且つ自動化の生産プロセスに有利できる。なお、導電糸９１は基板５１の印刷回路により第１の電気ピン５７及び第２の電気ピン５９に電気的に接続される。実際の応用時、この発光ダイオードボタンモジュール５０を本出願人により開発された導電織物に応用してよく、例えば、ＬＥＤモジュールアレーを形成して織物にマーキーや指示信号等のＬＥＤアレー信号を表示してよい。

本発明による発光ダイオードボタンモジュール５０はカバー５５を有し、上述した電子ボタン１０の第１の実施例のように、カバー５５は基板５１の該表面に発光ダイオードダイ５３を封止するためのものであり、さらに、同時に電気絶縁及び水気隔離の機能を果たし、発光ダイオードの使用寿命を延長するために、貫通孔に加え、カバー５５は発光ダイオードダイ５３及び基板１１の大部分の領域を封止する。実際の使用時、外付け電源（図示せず）は導電糸９１により基板５１の印刷回路を通して基板５１の第１の電気ピン５７及び第２の電気ピン５９に電力を供給し、そして第１の電気ピン５７及び第２の電気ピン５９により電源は発光ダイオードダイ５３に電気的に接続されて発光ダイオードダイ５３を発光させる。また、実際の応用時、このカバー５５と基板５１との間に、伝統的な発光ダイオードモジュールの光学設計要求に応じてチャンバー５５３を形成し、且つ適当な光学材料を充填、塗布するとともに、実際応用の要求に応じて異なる外形、色合い及び透明度を開発してその応用範囲を増加する。

図７、図８を参照し、本発明のまたさらなる実施例における発光ダイオードボタンモジュール７０の平面図及び側面図であり、図に示すように、本実施例による発光ダイオードボタンモジュール７０は第１の電気ピン７７、第２の電気ピン７９、発光ダイオードダイ７３及びケーシング７５を備える。前記実施例に類似し、本実施例の発光ダイオードダイ７３は第１の電気ピン７７に電気的に接続され、且つ第２の電気ピン７９ａにより第２の電気ピン７９に電気的に接続され、且つ発光ダイオードボタンモジュール７０のケーシング７５はケーシング７５に形成される少なくとも１つの貫通孔７１１を備え、ケーシング７５は少なくとも１つの導電糸９１が貫通孔７１１を貫通することにより織物９３に縫合して固定される。

本実施例は前記実施例と異なるのは、本実施例の発光ダイオードボタンモジュール７０は上述した発光ダイオードボタンモジュール５０の各素子をさらに統合し、その結果、構成がさらにコンパクト（ｃｏｍｐａｃｔ）になり、生産プロセスを簡単化し、生産部品を減少し、製造コストを低減し、製品の商業化を有利にできることにある。具体的には、本実施例のケーシング７５は前記基板５１及びカバー５５を１つの一体的に成形した素子に統合したものである。例えば、本実施例のケーシング７５はプラスチック射出成形によりベース７５１及びケース部７５５を同時に形成でき、両者が一体的に成形される。ベース７５１は発光ダイオードダイ７３、第１の電気ピン７７及び第２の電気ピン７９を搭載するためのものであり、ケース部７５５は第１の電気ピン７７、第２の電気ピン７９及び発光ダイオードダイ７３を封止して水分から隔離する。言うべきことは、ベース７５１とケース部７５５との間に、伝統的な発光ダイオードモジュールの光学設計要求に応じてチャンバー７５３を形成し、且つ適当な光学材料を充填、塗布してよい。

実際の使用時、外付け電源（図示せず）は導電糸９１により第１の電気ピン７７及び第２の電気ピン７９に電力を供給し、そして第１の電気ピン７７及び第２の電気ピン７９により電源は発光ダイオードダイ７３に電気的に接続されて発光ダイオードダイ７３を発光させる。本実施例による発光ダイオードボタンモジュール７０は伝統的な発光ダイオード及びボタンの２つの効果をさらに統合し、さらに材料、製造コスト及び製品重量を低減し、製品の競争力を向上する。

以上述べたことをまとめれば、本発明は前記した手段によって電子素子の機能をボタンに統合でき、且つ可能な応用態様がいろいろ考えられ、さらに人間の生活の利便性を向上できる。

本発明の実施様態及び技術特徴を前記実施例を例として開示したが、これは決して本発明を限定するものではなく、当該分野の技術を熟知しているものであれば、本発明の精神と領域を離脱しない範囲内で、多様な変更や修正を加えることができる。従って本発明の保護範囲は、特許請求の範囲で指定した内容を基準とする。

１０：電子ボタン
１１：基板
１１１：貫通孔
１３：電子素子
１５：カバー
３０：電子ボタン
３１：基板
３１１：貫通孔
３３：電子素子
３５：カバー
５０：発光ダイオードボタンモジュール
５１：基板
５１１：貫通孔
５３：発光ダイオードダイ
５５：カバー
５５３：チャンバー
５７：第１の電気ピン
５９：第２の電気ピン
７０：発光ダイオードボタンモジュール
７１１：貫通孔
７３：発光ダイオードダイ
７５：ケーシング
７５１：ベース
７５３：チャンバー
７５５：ケース部
７７：第１の電気ピン
７９：第２の電気ピン
７９ａ：第２の電気ピン
９１：導電糸
９３：織物

Claims (3)

1. 基板と、
   少なくとも１つの電子素子と、
   前記基板の表面に、前記少なくとも１つの電子素子の部分を横断することにより、前記少なくとも１つの電子素子を固設させ、且つ外付け電源から電力を伝達するために、前記少なくとも１つの電子素子に直接電気的に接続される少なくとも１つの導電糸と、
   前記基板の前記表面に前記少なくとも１つの電子素子を封止するカバーと、を備える電子ボタンであって、
   前記基板は前記少なくとも１つの導電糸により織物に縫合して固定され、前記基板は前記少なくとも１つの電子素子に電気的に接続されていない電子ボタン。
2. 前記基板はこの基板に貫通する少なくとも１つの貫通孔を備え、前記基板は前記少なくとも１つの導電糸が前記少なくとも１つの貫通孔を貫通することにより前記織物に縫合して固定される請求項１に記載の電子ボタン。
3. 前記カバーは少なくとも前記少なくとも１つの電子素子及び前記基板を封止する請求項１に記載の電子ボタン。

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